マイクを押して話してみてください。例:「本日昼食8割摂取、体温36度8分、仙骨部に発赤あり、端座位で見守り」。介護・看護の専門用語に強いAIで認識し、2段階目でAIが清書(誤変換を補正)します。
「介護記録、何をどう書けばいいか毎回迷う」「書くのに時間がかかる」――介護の現場で必ず出てくる悩みです。本記事では、介護記録の書き方の基本から、すぐ使えるSOAP方式・場面別の例文、よくある質問まで、まとめて解説します。
そのまま使える様式は介護記録のテンプレート(書式)8種にまとめています(表ごとにExcel・CSVで持ち帰れます)。
介護記録は何のために書くのか
介護記録は、単なる作業の記録ではありません。職員間で利用者さまの状態を共有し、ケアの根拠を示し、家族や多職種への説明、そして事故やトラブル時の大切な証拠にもなります。「後から読んだ人が、状況を正しく理解できるか」を意識して書くことが基本です。
介護記録の書き方 5つの基本ルール
- 5W1Hを押さえる――いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように。
- 事実を客観的に書く――「元気そう」ではなく「自分から職員に話しかけ、笑顔がみられた」と、観察した事実で書きます。
- 数値を使う――「水分をよくとった」より「水分を300ml摂取」と具体的に。
- 誰が読んでも分かる言葉で――専門用語や略語を使いすぎない。
- できるだけその場で書く――時間が経つと記憶があいまいになり、正確さが落ちます。
SOAP方式で書く
記録を整理しやすい型として、SOAPがよく使われます。
- S(主観的情報)――本人の訴え。例:「足が重くて歩きにくい」
- O(客観的情報)――観察した事実。例:歩行時にふらつきあり、見守りで5メートル歩行
- A(評価)――S・Oからの判断。例:下肢筋力の低下により転倒リスクが高い
- P(計画)――今後の対応。例:歩行時は見守りを継続し、機能訓練の様子を観察する
- 看護記録・介護記録の種類と選び方|記法13の比較表と、同じ場面を書き分けた例49例
- ケース記録の書き方|場面別の記入例120例と、事実・本人の言葉・見立てを分ける書き方
【場面別】介護記録の例文集
そのまま参考にできる、場面別の例文です。利用者さまの状態に合わせて言葉を選び直してお使いください。
食事・水分
昼食を主食・副食ともに全量摂取。むせはなく、自力でスプーンを使用。水分は1日で1200ml摂取。「おいしかった」と笑顔あり。
排泄
声かけにてトイレ誘導。日中はトイレで排泄でき、失禁なし。排便は2日ぶりにあり、普通便。
入浴・清潔
一般浴に入浴。背部の洗身を介助し、その他は見守り。皮膚の発赤・傷なし。入浴後、水分を200ml摂取。
服薬
朝食後薬を職員見守りのもと自己にて服用。飲み忘れ・吐き出しなし。
移乗・移動
車いすからベッドへ、手すりを使い一部介助で移乗。立位は数秒保持可能。ふらつきあり、見守りを継続。
口腔ケア
食後、声かけにて歯みがきを実施。一部介助。義歯を洗浄し、口腔内に異常なし。
睡眠
22時消灯後、入眠。0時・2時の巡視時はいずれも良眠。5時に覚醒しトイレ誘導、その後再入眠。
レク・活動
午後の体操に参加。職員の声かけに合わせ、最後まで取り組まれた。塗り絵では集中して取り組み、完成を職員に見せてくれた。
認知症の方への対応
夕方に「家に帰る」と落ち着かない様子。なじみの話題で声かけし、お茶をすすめると落ち着かれた。無理な制止はせず、見守りで対応。
体調の変化・急変
午前10時、体温37.8度。顔面紅潮あり、本人「少しだるい」との訴え。看護師へ報告し、水分をすすめ経過観察。11時に再検し37.2度に下降。
看取り・終末期
呼吸は穏やか。表情に苦痛なく、声かけに対しうなずきあり。家族が面会され、手を握って過ごされた。1時間ごとに訪室し見守りを継続。
良い記録・避けたい記録
- ✕「いつもどおり」「特変なし」だけ → ◯ 何がどうだったかを具体的に書く
- ✕「わがままを言う」(決めつけ) → ◯ 事実と本人の言葉で書く
- ✕「たくさん食べた」 → ◯ 「主食全量、副食8割を摂取」
- ✕ 専門用語・略語の乱用 → ◯ 誰が読んでも分かる言葉で
介護記録の種類|業種でこう変わる
「記録」とひとくちに言っても、業種によって様式や呼び方が異なります。まずは全体像を押さえておくと、自分がどの記録を書けばよいか迷いにくくなります。
| 業種 | 主な記録の種類 | 特徴 |
|---|---|---|
| 訪問看護 | 記録書Ⅰ・記録書Ⅱ、訪問看護計画書、報告書 | 記録書ⅡはSOAP形式で整理されることが多い |
| 訪問介護 | サービス提供記録(実施記録) | 提供したケア内容と利用者の状態を残す |
| 通所介護 | 業務日誌、個別の介護記録 | 一日の流れと利用者ごとの様子を分けて記載 |
| 共通 | 申し送りノート、介護日誌 | 職員間の情報共有が中心 |
様式の名称は事業所やソフトによって呼び方が異なる場合があります。運営基準で定められた記録として、まずは自事業所の様式をご確認ください。
様式が違っても、伝わる記録には共通の原則があります。
- 事実を具体的に――「良好」ではなく「発赤2cm・熱感なし」。誰が読んでも同じ像が浮かぶように。
- 評価語だけで終えない――「元気だった」に、根拠となる言動・観察を添える。
- 本人の言葉を残す――「痛みが楽」など、発言は「」でそのまま。
- 次につながる一文――「経過観察」で止めず、「次回、創部を再測定」と行動で。
- 加算・実地指導を意識――加算の記録は算定要件に沿って。計画外の対応こそ理由と結果を残す。
ひな形を作る前に|記録に欠かせない項目
ゼロから介護記録のひな形やテンプレートを作る場合も、業種を問わず入れておきたい項目はある程度共通しています。まずは下記の項目が揃っているかを確認してみてください。
- 記録日・時刻
- 利用者氏名
- 実施者(記録者)氏名
- 実施したサービス・ケアの内容
- 心身の状態(観察した事実)
- 本人の発言(ある場合)
- 次回への申し送り事項
通所介護の記録ひな形であれば、上記に加えて入浴・食事・機能訓練など提供項目ごとの欄を設けると、一日の流れが残しやすくなります。
ご自身の業種の記事から、書き方の詳細とそのまま使える例文をご覧いただけます。
訪問看護|記録書Ⅱ・SOAP
バイタルや観察をSOAPで整理する書き方と、褥瘡・疼痛・服薬・リハ・精神の5例文。
▶ 訪問看護記録書ⅡのSOAPの書き方+例文
訪問介護|実施記録・サービス提供記録
提供したサービスと利用者の状態を残す書き方と、身体介護・生活援助・通院介助などの5例文。
▶ 訪問介護の実施記録の書き方と例文
通所介護(デイサービス)|介護記録・提供記録
一日の状態と提供ケアを残す書き方と、入浴・機能訓練・食事・レクの5例文。
▶ 通所介護(デイ)の記録の書き方と例文
ケアマネ・書類全般
ケアプランや報告書など様式ごとの書き方は、様式別まとめもあわせてどうぞ。
▶ 介護の書類・様式の書き方まとめ/ケアプラン第3表の書き方
サービス種別ごとの記録の違い
| サービス種別 | 主な記録 | 特に見られる点 |
|---|---|---|
| 居宅介護支援 | 支援経過(第5表)、モニタリング記録 | 月1回の訪問・面接と記録があるか |
| 訪問介護 | サービス提供記録、実施記録 | 計画に沿った内容か。身体介護と生活援助の区分 |
| 訪問看護 | 記録書Ⅰ・Ⅱ、計画書、報告書 | 指示書の期間内か。医師への報告があるか |
| 通所介護 | 個別機能訓練の記録、送迎・入浴の記録 | 計画の目標と記録が対応しているか |
| 福祉用具貸与 | 貸与計画、モニタリング記録 | 六月以内に一回の訪問確認があるか |
| 施設系 | 日々のケア記録、多職種の記録 | 記録の共有と、担当者間の整合 |
記録が「書けている」と言える3つの条件
- 見たことが書いてある——「良好」ではなく、何を見てそう判断したか
- したことが書いてある——実施したケアと、そのときの反応
- 次につながる——気づきで終わらず、誰に何を伝えたかまで
業種別|使う様式と、書き方の重心
様式は業種で違いますが、「事実で具体的に、次につながるように」という基本は共通です。まず自分がどの様式を書くのかを押さえます。
| 業種 | 主な様式 | 書き方の重心 | 詳しい書き方 |
|---|---|---|---|
| 訪問介護 | サービス提供記録(実施記録) | 実際に行った時間と、利用者の様子 | 実施記録の書き方 |
| 訪問看護 | 訪問看護記録書Ⅱ | 観察した事実とSOAP。主治医への報告 | 記録書Ⅱの書き方 |
| 通所介護 | 通所介護の記録 | 1日の流れと、加算の根拠になる行為 | 通所の記録の書き方 |
| 居宅介護支援 | 居宅介護支援経過(第5表) | いつ・誰と・何を話し、何が決まったか | 支援経過の書き方 |
| 訪問看護(月次) | 訪問看護報告書 | 1か月の経過と、主治医への報告 | 報告書の書き方 |
| 居宅(月次) | モニタリング記録 | 目標に対する達成状況 | モニタリングの書き方 |
| 多職種 | サービス担当者会議の要点(第4表) | 検討内容と、結論・残された課題 | 担当者会議の要点 |
| 看護(書式) | フォーカスチャーティング(DAR) | 注目点を1つに絞り、実施と反応まで書く | フォーカスチャーティング |
| 家族向け | 連絡帳 | 専門用語を避け、様子が浮かぶ言葉で | 連絡帳の書き方 |
| 事業所間 | 申し送り | 変化・対応・未対応の3点 | 申し送りの書き方 |
| 行政・家族向け | 介護状況報告書・利用状況報告書 | 宛先で書き分ける | 状況報告書の書き方 |
| リスク管理 | ヒヤリハット・事故報告書 | 発生状況・原因・再発防止策 | ヒヤリハットの書き方 |
記録が指摘される場面と、その理由
| 指摘される場面 | 公表資料で示されていること | 公表元 |
|---|---|---|
| 「特変なし」だけの記録 | 提供したサービスの内容だけでなく利用者の心身の状況についても記録すること | 松山市 |
| 実施時間が一律 | サービス実施時間が一律に記載されており実態が反映されていない | 堺市 |
| 変更の理由がない | 実施時間を変更した際に、変更した旨とその理由が記録されていない | 堺市 |
| 特記・連絡事項欄が空欄 | 利用者の状況がほとんど記載されていない | 堺市 |
| 計画の時間を写している | 訪問介護計画に位置付けられた時間を機械的に記録している | 松山市 |
| 加算の根拠がない | 算定した日のサービス提供の記録に、その行為の記録が確認できない | 豊島区 |
| 記録を交付していない | 申出があった場合には文書を交付することとされている | 公表資料 |
| 保存期間が誤っている | 完結の日から5年間とすべきところ、提供の日から2年となっている例 | 福井市 |
要件・運用は保険者により異なります。詳細は監査対策ナビと各自治体の公表資料をご確認ください。記録の保存は介護記録の保存をご覧ください。
記録を書き始める前に決めておくこと
| 決めること | 決めておかないと起きること |
|---|---|
| 誰が読むのか(家族/多職種/行政) | 専門用語の使い方が人によってばらつく |
| いつ書くのか(その場/帰所後/翌日) | 記憶があいまいになり、事実が薄れる |
| どこまで書くのか(最低限の項目) | 人によって記録の量が大きく違う |
| 数値で書くもの(バイタル・摂取量・回数) | 「多い」「少ない」で終わり、比較できない |
| 本人の言葉を残すかどうか | 意向が記録に残らない |
| 変化がない日の書き方 | 「特変なし」が並ぶ |
| 誰が点検するのか | 記録の質が確認されない |
| 保存の場所と期間 | 必要なときに出せない |
様式別|記録に必ず入れる項目(早見)
様式が違っても、押さえる骨格は同じです。いつ・誰が・何を・その結果どうなったか。ここが埋まっていれば形式は問われません。
| 様式 | 必ず入れる項目 |
|---|---|
| サービス提供の記録 | 提供日/開始・終了時刻/提供者/サービス種類/実施した内容/利用者の状況/特記事項 |
| 介護日誌 | 日付/その日の全体の状況/個別の特記/勤務した職員/申し送り事項 |
| 夜勤の記録 | 巡回の時刻ごとの状況/覚醒・排泄・体位変換/異常の有無/申し送り |
| バイタルの記録 | 測定日時/体温・脈拍・血圧・呼吸・経皮的動脈血酸素飽和度/測定者 |
| 食事の記録 | 主食・副食の摂取割合/水分量/むせの有無/所要時間/姿勢 |
| 排泄の記録 | 時刻/方法(トイレ・ポータブル・おむつ)/量/性状/失敗の有無 |
| 入浴の記録 | 方法/湯温/介助の程度/入浴前後のバイタル/皮膚の観察 |
| 服薬の記録 | 薬の種類/時刻/実施者/確認方法/残薬 |
| 口腔ケアの記録 | 実施時刻/方法/口腔内の状態/義歯の扱い |
| 機能訓練の記録 | 実施日/内容/回数・負荷/本人の反応/評価 |
| 体位変換の記録 | 時刻/体位/皮膚の観察 |
| 身体的拘束の記録 | 態様/時間/心身の状況/緊急やむを得ない理由/検討の記録 |
| 事故報告書 | 発生日時・場所/状況/けが/対応/報告先/原因/再発防止 |
| ヒヤリハット報告 | 発生日時・場所/状況/至らなかった理由/対策 |
| 苦情の記録 | 受付日/申出者/内容/対応/回答日/結果 |
| モニタリング記録 | 実施日/方法/目標の達成状況/サービスの適否/次回までの課題 |
| 担当者会議の要点 | 開催日時・場所/出席者(所属・職種)/検討項目/検討内容/結論/照会 |
| 支援経過 | 日時/相手/方法/内容/結果 |
| 個別サービス計画 | 課題/目標/サービス内容/頻度/期間/説明・同意・交付の日 |
| アセスメント | 実施日/方法/課題分析標準項目に沿った内容 |
| 研修の記録 | 日時/参加者/内容/使用資料/不参加者への周知 |
| 委員会の記録 | 開催日/出席者/議題/検討内容/決めたこと |
| 訓練の記録 | 実施日/想定した場面/参加者/振り返り |
| 送迎の記録 | 日付/時刻/運転者/同乗者/乗車した利用者/乗降の介助 |
どの記録にも共通する書き方の原則
| 原則 | 具体的に |
|---|---|
| 事実と判断を分ける | 見たこと・聞いたことを先に、そのあと考えたこと |
| 数字で書く | 「少し」ではなく「主食3割」「週2〜3回」 |
| 時刻を入れる | 「午前中」ではなく「10時05分」 |
| 本人の言葉は「 」で | 要約せず、話された言葉に近い形で |
| 評価語を使わない | 「拒否」ではなく「『今日はいい』と話される」 |
| 行った援助と結果を書く | 対応しただけで終わらせない |
| 報告した相手を書く | 誰に・いつ・何を伝えたか |
| その日のうちに書く | 記憶で補わない |
| 訂正は消さない | 二重線と訂正日・訂正者 |
| 略語・造語を使わない | 事業所内でしか通じない語は避ける |
本ページは令和8年6月改定時点の制度に沿って整理しています。様式・要件・単位数は改定により変わります。最新の内容は、厚生労働省の告示・通知および所管の保険者(自治体)の案内でご確認ください。
サービス種別ごとの記録の書き方
種別ごとに使う様式と書き方の重心が変わります。それぞれの詳細は下記でまとめています。
- 訪問介護の実施記録(サービス提供記録)の書き方と例文
- 通所介護(デイサービス)の記録の書き方と例文
- 訪問看護記録書Ⅱ(SOAP)の書き方と記入例
- 通院介助の記録の書き方
- 場面別の例文をもっと見る(食事・入浴・排泄ほか)
書類別の短文例(申し送り・連絡帳・日誌)
同じ出来事でも、書類の読み手に応じて要点の切り取り方が変わります。詳しくは各解説記事もご覧ください。
- 申し送り:(例)午後より体温37.8℃。看護師報告済み。水分促し継続・夜間の発熱に注意。
- 連絡帳(家族向け):(例)本日は昼食を全量召し上がり、レクにも笑顔でご参加されました。お変わりなくお過ごしです。
- 介護日誌(事業所内):(例)入浴6名実施、発赤等の異常なし。1名(A様)は体調不良のため清拭に変更。
記録をAIに読み取らせるときの注意(個人情報)
音声入力やAIで記録の下書きを作る場面が増えています。その際は、氏名を「A様」などの伏字にする、被保険者番号や住所などの識別情報は入力しない、といった配慮を基本にしてください。あわせて、外部サービスにデータを渡してよいかは事業所(院内)のルールと個人情報の取扱い方針を必ず確認のうえでご利用ください。
同じ場面を、業種別にどう書くか
記録は業種によって様式が違いますが、見るところは共通です。同じ場面を業種別に並べました。以下はすべて記載のイメージを示す(例)で、実在の利用者ではありません。
| 場面 | 訪問介護(実施記録) | 訪問看護(記録書Ⅱ) | 通所介護(記録) |
|---|---|---|---|
| 食事 | 昼食の配膳と見守り。主食10割、副食8割摂取。むせなし | 食事摂取量は8割。嚥下時のむせなし。体重は前月比±0kg | 12:00 昼食。主食10割副食8割。水分200mL。姿勢の調整を実施 |
| 入浴 | 入浴介助。浴槽のまたぎは一部介助、洗身は見守り。皮膚に発赤なし | 入浴前後のSpO2は96〜97%で変動なし。仙骨部に発赤なし | 10:20 入浴。またぎは手すり使用で自立。洗身は背部のみ介助 |
| 排泄 | トイレ誘導(声かけのみ)。失敗なし。後始末は一部介助 | 排尿5回、排便1回(普通便)。腹部の張りなし | 13:30 声かけによりトイレへ。日中の排泄は自立 |
| 服薬 | 服薬カレンダーで残薬を確認。夕食後分の飲み忘れが1回 | 服薬状況を確認。残薬なし。副作用と思われる症状は認めない | 来所時に服薬確認。持参薬に飲み忘れなし |
| バイタル | (測定した場合)体温36.4℃、血圧128/76を記録 | 体温36.4℃、血圧128/76、脈拍72、SpO2 97% | 9:15 来所時。体温36.4℃、血圧128/76、脈拍72 |
| 移動・歩行 | 居室からトイレまで、四点杖で見守り歩行 | 歩行は四点杖使用。ふらつきなし。歩行距離は20m | 館内移動は見守り。ふらつきなく自立 |
| 皮膚 | 入浴時に皮膚を観察。発赤・傷なし | 仙骨部の発赤は3cmで不変。表皮の破綻なし | 入浴時に観察。皮膚トラブルなし |
| 会話・様子 | 「今日は調子がいい」と話され、表情は穏やか | 疎通良好。日付を正確に答えられた | ご自分から挨拶され、他の方とも会話あり |
| 気づいたこと | 冷蔵庫に期限切れの食品あり。ご本人の了解を得て処分 | 右下腿の浮腫が増強。主治医へ報告した | 歩行時に右足を引きずる様子あり。前回はみられず |
| 家族への連絡 | 長女へ足首の腫れを電話でお伝えした(10:20) | 7/16 14:20 主治医へ電話報告。家族へも同日連絡 | 帰宅時にご家族へ本日の様子を口頭で伝達 |
| 変化がない日 | 血圧128/76。食事は全量摂取。前回からの変化なし | バイタル安定。症状の増悪なく経過 | 前回と同様に過ごされた。バイタルも変化なし |
| 中止・欠席 | ご本人の入院により訪問中止(7/20、ご家族より連絡) | 入院のため訪問中止。7/20よりサービス休止 | 体調不良により欠席(8:30にご家族より連絡) |
介護記録の書き方 よくある質問(FAQ)
Q. 介護記録はどのくらいの長さで書けばいいですか?
長さより「必要なことが過不足なく伝わるか」が大切です。普段と違う様子があった日は詳しく、変化のない日は要点を簡潔に、とメリハリをつけます。
Q. 略語や専門用語は使ってもいいですか?
事業所内で共通理解のある略語は使えますが、家族や他職種も読むことを考え、基本は分かりやすい言葉で書きます。
Q. 記録を間違えたときの訂正方法は?
修正液で消さず、二重線で訂正し、訂正者と日付を残すのが基本です(電子記録は履歴が残る形で訂正)。改ざんを疑われないためです。
Q. 主観(気持ち)は書いてはいけませんか?
「楽しそう」などの印象だけで終わらせず、その根拠となった事実(自分から発言した、笑顔がみられた等)をセットで書きます。
Q. 介護記録の保存期間は?
サービスの種類により定めがあります(一般に完結の日から2年間など)。自治体や運営基準を確認し、適切に保管します。
記録を書く時間を、勤務のどこに置くか
記録が終わらない原因の多くは、書き方ではなく書く時間が勤務の中に確保されていないことにあります。
| 型 | やり方 | 注意 |
|---|---|---|
| その場入力 | 利用者のそばで、その場で終える | 端末の数と、目の前で入力することへの配慮 |
| 直後入力 | 対応が終わった直後、5分で | 細切れの時間が取れる体制が要ります |
| 時間帯を固定 | 1日2回、決まった時間にまとめる | その時間に他の業務を入れない合意が要ります |
| 勤務終了前 | 退勤前の15分を記録の時間にする | 残業になっていないか確認します |
⚠「空いたときに」は、いちばん続かない型です。
記録が読まれる3つの場面
| 場面 | 読む人 | 見られるところ |
|---|---|---|
| 運営指導・監査 | 行政の担当者 | 計画との整合、記載者、時刻、保存期間 |
| 事故・苦情のあと | 家族、保険者、場合によっては司法 | 事故前後の状況、報告した相手と時刻 |
| 引き継ぎ | 後任の職員、他職種 | 何をしてきたか、何が効いたか |
ふだん誰も読まない書類だからこそ、読まれるときは必ず「困っている状況」です。
記録の負担を音声入力で減らす
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」は、その場の音声から記録の下書きを自動で作成します。移動中やケアの合間に話すだけで、観察記録や経過記録の原案ができあがり、書く時間を大きく減らせます。お使いの介護ソフトへの転記にも対応し、記録にかかる時間を大きく減らせます。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。
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介護のDXは、ゆっくりでいい。
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場面別|そのまま使える記録の文例
記録は「見た・聞いた事実」と「行った援助」で書きます。「〜と思われる」「〜のようだ」は、判断の根拠を添えて書きます。
| 場面 | 避けたい書き方 | 記録の文例 |
|---|---|---|
| 起床の介助 | 「起床介助を行った」 | 6時40分、声かけにて開眼。「よく眠れた」と話される。ベッド柵につかまり、見守りにて端座位となる。ふらつきなく立ち上がり、車いすへ移乗。 |
| 食事の介助 | 「全量摂取」 | 朝食、主食10割・副食8割摂取。汁物でむせ込みが1回あり、とろみを追加して以降はむせなし。所要時間25分。 |
| 水分 | 「水分摂取促す」 | 午前中の水分摂取400mL。「あまり喉が渇かない」と話されるため、体操の後にコップ1杯を勧め、200mL摂取された。 |
| 入浴 | 「入浴介助実施」 | 個浴にて入浴。洗身は背中のみ介助、他は自立。湯温40度。入浴前 血圧128/72、脈拍72。入浴後 血圧118/70。ふらつきなし。 |
| 排泄 | 「トイレ誘導」 | 9時20分、「トイレに行きたい」と申し出あり。歩行器にて自立歩行、便座への移乗は手すり使用にて自立。普通便中等量。 |
| 更衣 | 「更衣介助」 | 上衣は自分で袖を通される。ボタンは第2ボタンまで自力、以降は介助。ズボンは立位保持が難しく、座位にて介助。 |
| 口腔ケア | 「口腔ケア実施」 | 昼食後、歯ブラシを手に渡すと自分で磨かれる。奥歯に磨き残しがあり、仕上げ磨きを介助。義歯は洗浄して装着。 |
| 服薬 | 「与薬」 | 朝食後薬、看護師と2名で確認のうえ手渡し。コップの水で内服され、口腔内に残薬がないことを確認。 |
| 移乗 | 「移乗介助」 | ベッドから車いすへ。手すりを持って立ち上がり、軽介助にて方向転換。臀部を深く座り直すよう声かけ。 |
| 歩行 | 「歩行練習」 | 廊下を歩行器にて往復20m。途中1回、右膝の痛みを訴えられ休憩。休憩後は自力で歩行を再開。 |
| レクリエーション | 「レク参加」 | 折り紙のレクに参加。「昔よくやった」と話され、鶴を2羽折られる。同席の利用者に折り方を教える場面あり。 |
| 入眠 | 「良眠」 | 21時消灯。22時の巡回時、仰臥位にて閉眼。呼吸静か。2時の巡回でも同様。 |
| 訴え | 「痛みの訴えあり」 | 14時、「腰が痛い」と話される。数字で聞くと10のうち4。左腰部に発赤・腫脹なし。臥床にて休まれ、15時には「楽になった」と話される。 |
| 転倒 | 「転倒あり」 | 10時05分、居室内で床に座り込んでいるところを発見。「立ち上がろうとしてふらついた」と話される。頭部打撲なし、外傷なし。バイタル測定後、看護師へ報告。 |
| 家族対応 | 「家族来訪」 | 長女が来訪。「最近元気がない」と心配される。日中の様子と食事量を伝え、次回の担当者会議の日程を案内。 |
| 拒否 | 「入浴拒否」 | 入浴を勧めると「今日はいい」と話される。理由を尋ねると「寒いから」とのこと。脱衣室を暖めてから再度声かけし、15時に入浴された。 |
| 体調の変化 | 「熱発」 | 15時、顔面紅潮あり。体温37.8度、脈拍96、血圧132/80、経皮的動脈血酸素飽和度96%。看護師へ報告し、経過観察の指示を受ける。 |
| 看取り期 | 「変化なし」 | 呼吸は下顎呼吸。「そばにいますよ」と声をかけると、わずかに開眼される。家族が手を握って話しかけられている。 |
| 認知症の行動 | 「徘徊あり」 | 16時ごろ、玄関付近を歩かれる。「家に帰る」と話される。「お茶を飲んでから一緒に考えましょう」と声をかけ、食堂へ誘導。10分後には落ち着かれる。 |
| 外出 | 「外出」 | 家族と近隣の公園へ外出。13時出発、14時30分帰所。「桜がきれいだった」と話される。疲労の訴えなし。 |
言い換えの一覧
| 避けたい語 | なぜ | 言い換え |
|---|---|---|
| 拒否 | 評価が入る | 「今日はいい」と話される |
| 徘徊 | 目的がないと決めつけている | 玄関付近を歩かれる/「家に帰る」と話される |
| 問題行動 | 評価が入る | (具体的な行動をそのまま書く) |
| 不穏 | 曖昧 | 落ち着かず、同じ質問を繰り返される |
| 暴言 | 評価が入る | 「うるさい」と大きな声で話される |
| わがまま | 評価が入る | 希望が通らないと繰り返し求められる |
| 無気力 | 評価が入る | 声かけへの返答が少ない |
| 全介助 | 程度が分からない | 立位が保てないため、2名で移乗介助 |
| 特変なし | 何を見たか分からない | 食事・排泄・睡眠に前日との違いなし |
| 良眠 | 根拠が分からない | 2時・4時の巡回時、閉眼し呼吸静か |
| 少し食べた | 量が分からない | 主食3割・副食2割 |
| 元気がない | 曖昧 | 発語が少なく、日中は臥床して過ごされる |
SOAPで書く場合はSOAPの書き方、訪問介護の実施記録は訪問介護の実施記録をご覧ください。
主観と客観の書き分け
主観を書いてはいけないのではなく、主観の根拠になった事実を並べて書くのが要点です。
| 書きたいこと | 主観だけの書き方 | 事実を添えた書き方 |
|---|---|---|
| 痛そうに見えた | 痛みが強そう | 歩行時に顔をしかめ、左足をかばう。数字で聞くと10のうち6 |
| 食欲がなさそう | 食欲低下 | 朝食を2割で終える。「においがだめ」と話される |
| 機嫌が悪そう | 不機嫌 | 声かけに「うるさい」と返される。前日は同じ声かけに応じられていた |
| 元気そう | 調子が良い | 自分から他の利用者に話しかけ、体操に最後まで参加 |
| 眠そう | 傾眠 | 食堂で10分ほど閉眼。声かけで開眼し、会話は成立 |
| しんどそう | 倦怠感 | 「体が重い」と話される。体温36.8度、血圧110/64 |
| 危なそう | 転倒リスク高い | 立ち上がり時に2回ふらつく。手すりまで1歩届かない |
多職種別|同じ利用者を、それぞれどう書くか
同じ1日でも、職種によって残すものが違います。重複を減らし、抜けをなくすには、誰が何を書くかを事業所で決めておくのが早道です。
| 職種 | その日の記録 |
|---|---|
| 介護職員(日勤) | 9時、車いすで居間へ。午前の体操に最後まで参加。昼食は主食8割・副食7割、むせなし。14時、トイレへ誘導し自立で排泄。 |
| 介護職員(夜勤) | 22時・0時・2時・4時に巡回。2時に体位を仰臥位から右側臥位へ。1時20分にトイレ介助1回。 |
| 看護師 | 体温36.4度、血圧128/76、脈拍70。仙骨部の発赤なし。降圧薬の内服を確認。労作後の息切れなし。 |
| 機能訓練指導員 | 歩行器で20m歩行。歩幅が狭く右へ傾く傾向。下肢の運動を10回×2セット実施し、疲労の訴えなし。 |
| 生活相談員 | 長女が15時に面会。「夜のトイレ介助がつらい」との相談あり。ケアマネジャーへ連絡した。 |
| 管理栄養士 | 摂取量は主食8割・副食7割。たんぱく質がやや不足。次回の献立で1品追加を提案。 |
| 介護支援専門員 | 7月18日、自宅を訪問しモニタリングを実施。歩行距離が10mから20mへ延びている。計画の変更は要さない。 |
| サービス提供責任者 | 訪問介護員より、移乗時にふらつきがあったとの報告。次回から2名対応とし、計画への位置づけを検討する。 |
| 訪問看護師 | 下腿に圧痕性浮腫あり。体重が前回から0.6kg増加。主治医へ電話で報告し、利尿剤の追加の指示を受けた。 |
| 福祉用具専門相談員 | 歩行器のブレーキの効きが弱い。調整を行い、次回のモニタリングで再確認する。 |
| 医師(往診) | 血圧は安定。次回の受診は1か月後。体重の管理を継続するよう本人・家族へ説明した。 |
| 薬剤師 | 残薬が3日分あり。一包化に変更し、服薬カレンダーの使い方を家族へ説明した。 |
書き終えたあとの最終チェック
| 確認 | よくある抜け |
|---|---|
| 日付と時刻が入っているか | 「午前中」で止まっている |
| 誰が書いたか分かるか | 署名・入力者が空欄 |
| 事実と判断が分かれているか | 推測だけで書かれている |
| 数字が入っているか | 「少し」「時々」のまま |
| 本人の言葉が「 」で入っているか | 要約されている |
| 評価語を使っていないか | 「拒否」「不穏」が残っている |
| 行った援助が書かれているか | 観察だけで終わっている |
| 結果まで書かれているか | 対応したあとどうなったかがない |
| 報告した相手が書かれているか | 「報告した」だけ |
| 計画と対応しているか | 計画にない内容だけになっている |
| 略語を使っていないか | 事業所内でしか通じない語 |
| 訂正の方法が正しいか | 修正液で消している |
看護記録で使われる記法はフォーカスチャーティング(DARでの書き方)にまとめています。経過記録を「何について書いたか」から追えるようにする形です。
一日の流れ別|勤務時間帯ごとに書く完成文(19場面・76例)
日々のサービス提供記録は、朝から夜までの決まった場面の積み重ねでできています。ここでは起床から夜間のコール対応まで19場面について、同じ場面でも「自立に近い日」「一部介助の日」「全介助の方」「いつもと違う日」で書き分けた完成文を4例ずつ並べました。氏名は伏せてありますので、時刻・数値・介助の範囲をご自身の事業所の実際に置き換えて、そのままお使いいただけます。
どの例も、時刻・行った援助・観察した事実・本人の言葉・その後どうなったかの5つが入る形にしています。「特変なし」「良眠」「全量摂取」だけで終わっている行は、この5つのうち4つが抜けている状態です。
朝の5場面|起床・整容・口腔ケア・朝食・服薬(20例)
| 場面 | その日の状況 | そのまま貼れる完成文 |
|---|---|---|
| 起床 | 自立に近い日 | 6時35分、カーテンを開けると自ら開眼。「よく眠れました」と話される。ベッド柵につかまり自力で端座位となり、1分ほど座って足踏みをしてから立ち上がられる。ふらつきなし。 |
| 起床 | 一部介助の日 | 6時50分、声かけで開眼。上体の起き上がりに職員1名で介助。端座位で2分間座って様子をみたのち、手すりを持ち立位。立位保持は5秒程度で、車いすへの移乗は腰を支えて実施。 |
| 起床 | 全介助の方 | 7時05分、訪室。閉眼したまま。名前を呼ぶと開眼し、うなずきで返答あり。2名でベッド上にて仰臥位から右側臥位へ体位を変え、寝衣を交換。表情に苦痛の様子なし。 |
| 起床 | いつもと違う日 | 6時40分、呼びかけに開眼するまで約30秒かかる。「頭が重い」と話される。体温36.2度、血圧142/88、脈拍64。起床を10分遅らせ、臥床のまま様子をみる。7時00分に再度声かけし、自力で端座位となる。6時50分に看護師へ報告済み。 |
| 整容 | 自立に近い日 | 7時10分、洗面台で自ら洗顔。タオルの位置を伝えると自分で顔を拭かれる。整髪は鏡を見ながら自力で実施。ひげそりも自力。 |
| 整容 | 一部介助の日 | 7時15分、洗面はご自分で実施。後頭部に手が届かないため整髪を介助。電気かみそりはご自分で持たれ、あご下のみ職員が介助した。 |
| 整容 | 全介助の方 | 7時20分、ベッド上で蒸しタオルにて洗面を介助。右目に眼脂があり、目頭から目尻へ1回で拭き取る。顔面の皮膚に発赤・乾燥なし。爪は左手の第2指がやや伸びており、看護師へ報告。 |
| 整容 | いつもと違う日 | 7時05分、洗面時に「手が動かしにくい」と話される。左手でコップを持つと1回落とされる。前日はこぼさずに持てていた。会話ははっきりしており、呂律の乱れなし。7時10分、看護師へ報告し、朝の様子を続けて観察することとした。 |
| 口腔ケア(朝) | 自立に近い日 | 7時40分、歯ブラシを渡すと自分で3分ほど磨かれる。うがいは自力でコップ1杯分。口腔内に出血・食物残渣なし。 |
| 口腔ケア(朝) | 一部介助の日 | 7時45分、前歯はご自分で磨かれ、左奥歯に磨き残しがあったため仕上げ磨きを介助。義歯は洗浄剤につけ置きし、8時10分に装着。装着時の痛みの訴えなし。 |
| 口腔ケア(朝) | 全介助の方 | 7時50分、ベッドを30度挙上しスポンジブラシにて口腔清拭。口腔内は乾燥しており、上顎に白い付着物あり。無理にはがさず保湿剤を塗布。8時00分、看護師へ口腔内の状態を報告。 |
| 口腔ケア(朝) | いつもと違う日 | 7時35分、歯みがき中に「しみる」と話される。右下の歯ぐきに5mmほどの発赤があり、触れると顔をしかめられる。朝食は主食5割で終了。7時55分に看護師へ報告し、受診の要否を確認することとした。 |
| 朝食 | 自立に近い日 | 8時00分〜8時25分、朝食。主食10割・副食10割摂取。汁物を含めむせなし。箸を使い自力摂取、姿勢の崩れなし。「味がちょうどいい」と話される。 |
| 朝食 | 一部介助の日 | 8時00分〜8時35分、朝食。主食8割・副食6割。前半は自力、後半は疲れた様子でスプーンが止まるため介助。1口ごとに飲み込みを確認しながら介助した。水分はお茶150mL。 |
| 朝食 | 全介助の方 | 8時05分〜8時40分、ベッドを60度挙上し全介助。ペースト食を小さじ1杯ずつ介助し、飲み込みの後に空嚥下を1回促す。主食7割・副食5割。むせ2回あり、いずれもご自身で咳をして戻された。食後30分は姿勢を保持。 |
| 朝食 | いつもと違う日 | 8時00分、配膳後10分ほど手をつけられない。「昨日から食べたくない」と話される。主食2割・副食0割で下膳。体温36.4度、腹部の張りなし。最終排便は3日前。8時30分、看護師へ報告。 |
| 服薬(朝食後) | 自立に近い日 | 8時35分、朝食後薬を職員が見守るなかご自分で開封し内服。コップ半量の水で服用。口腔内に残薬がないことを確認。 |
| 服薬(朝食後) | 一部介助の日 | 8時40分、一包化された朝食後薬を手渡し、開封を介助。内服後に口を開けていただき、舌下・頬の内側に残薬がないことを確認した。 |
| 服薬(朝食後) | 全介助の方 | 8時45分、朝食後薬を服薬用ゼリーに混ぜて介助。全量内服され、口腔内に残薬なし。むせなし。実施者は介護職員、確認者は看護師。 |
| 服薬(朝食後) | いつもと違う日 | 8時30分、薬袋に前日の夕食後分が1包残っているのを発見。ご本人は「飲んだと思う」と話される。8時35分に看護師へ報告し、指示を受けて当日の朝食後分のみ内服。8時55分、ご家族へ電話でお伝えした。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
日中の5場面|排泄・入浴・移乗・移動・レクリエーション(20例)
| 場面 | その日の状況 | そのまま貼れる完成文 |
|---|---|---|
| 排泄 | 自立に近い日 | 10時15分、自らトイレへ移動。歩行器を使用し、職員は見守りのみ。排尿あり。下衣の上げ下ろし、手洗いまで自立。 |
| 排泄 | 一部介助の日 | 10時20分、声かけにてトイレ誘導。便座への移乗は手すりを使用し、下衣の上げ下ろしを介助。普通便が中等量。肛門周囲の皮膚に発赤なし。 |
| 排泄 | 全介助の方 | 10時30分、臥床にておむつ交換。パッドに尿が中等量。便なし。陰部洗浄を実施し、仙骨部・両側の臀部に発赤がないことを確認。保湿剤を塗布。 |
| 排泄 | いつもと違う日 | 11時00分、便意の訴えがありトイレ誘導するが排便なし。腹部にやや張りあり、触れると「少し痛い」と話される。最終排便は4日前。午前中の水分は200mLにとどまる。11時15分、看護師へ報告し、午後の水分をこまめに勧めることとした。 |
| 入浴 | 自立に近い日 | 13時30分、個浴。浴槽のまたぎは手すりを使い自力。洗身・洗髪とも自立し、背部のみ介助。湯温40度、入浴時間8分。入浴前 血圧128/72、入浴後 118/70。ふらつきなし。 |
| 入浴 | 一部介助の日 | 14時00分、一般浴。またぎは職員1名が腰を支えて介助。洗身は前面をご自分で、背部と足先を介助。右前腕に3cmの内出血あり、ご本人は「いつぶつけたか分からない」と話される。14時30分、看護師へ報告。 |
| 入浴 | 全介助の方 | 14時30分、機械浴。移乗は2名で実施。洗身・洗髪は全介助。仙骨部に2cmの発赤あり、指で押すと白くなる。入浴後はバスタオルで押さえ拭きし、保湿剤を塗布。14時55分、看護師へ報告。 |
| 入浴 | 清拭に変更した日 | 15時00分、入浴の予定であったが体温37.4度、「だるい」との訴えあり。看護師と相談し、入浴に代えて清拭を実施。背部・臀部・下肢を蒸しタオルで清拭。皮膚に発赤なし。入浴に代えた理由と実施した内容を記録し、翌日に入浴を振り替えることとした。 |
| 移乗 | 見守りの日 | 9時40分、ベッドから車いすへ移乗。手すりを持ち自力で立ち上がり、方向転換も自力。職員は前方で見守り、接触せずに完了。 |
| 移乗 | 一部介助の日 | 9時45分、立ち上がりの際に膝折れが1回あり、職員が前方から支えて介助。臀部を深く座り直すよう声かけし、足をフットレストに乗せる動作を介助した。 |
| 移乗 | 全介助の方 | 9時50分、スライディングボードを使用し2名で移乗。移乗中に痛みの訴えなし。座位を整え、両側にクッションを入れて姿勢を保持。ずり落ちなし。 |
| 移乗 | いつもと違う日 | 9時35分、立ち上がりを3回試みるが臀部が浮かない。前日は1回で立ち上がれていた。「力が入らない」と話される。無理をせず2名介助に切り替え、9時45分に看護師へ報告した。 |
| 移動 | 自立に近い日 | 10時00分、居室から食堂まで約30mを独歩。ふらつきなく、途中の休憩もなし。所要時間は2分。 |
| 移動 | 見守りの日 | 10時05分、四点杖にて廊下を往復40m。ふらつきが1回あり、壁に手をついてご自分で立て直された。休憩は挟まず完歩。 |
| 移動 | 車いすの方 | 10時10分、車いすを自操し食堂へ。右足でこぐため左に寄る傾向があり、廊下の左壁に2回接触。方向転換のみ職員が介助した。 |
| 移動 | いつもと違う日 | 10時20分、歩行中に右足を引きずる様子あり。「昨日から足の付け根が痛い」と話される。歩行距離10mで休憩を希望される。前回は30mを連続して歩けていた。10時35分、看護師へ報告。 |
| レクリエーション | 最後まで参加 | 14時00分〜14時40分、風船バレーに参加。前半20分は立位、後半は座位で継続。「久しぶりに体を動かした」と話される。終了後の息切れなし。 |
| レクリエーション | 途中で退席 | 14時00分、体操に参加。15分後に「疲れた」と話され、居室で休まれる。休憩後の表情は穏やか。体温36.3度、脈拍78。 |
| レクリエーション | 参加しない選択 | 14時00分、レクへの参加を勧めると「今日は見ているだけでいい」と話される。ホールの窓際で他の方の様子を30分ほど見て過ごされ、途中で拍手をされる場面あり。 |
| レクリエーション | 初めて参加した日 | 14時00分、初めて書道のレクに参加。筆を持つ手にふるえがあり、文字が大きくなる。「昔は習っていた」と話される。30分間、離席なく取り組まれた。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
昼から夕方の5場面|昼食・水分補給・臥床・おやつ・夕食(20例)
| 場面 | その日の状況 | そのまま貼れる完成文 |
|---|---|---|
| 昼食 | 自立に近い日 | 12時00分〜12時25分、昼食。主食10割・副食9割。お茶150mL。むせなし。姿勢はご自分で保持され、食器を持ち替える動作も自力。 |
| 昼食 | 一部介助の日 | 12時00分〜12時35分、昼食。テーブルの高さを調整し滑り止めマットを使用。主食8割・副食7割。副食のうち肉類を残され、「かたい」と話される。 |
| 昼食 | 全介助の方 | 12時05分〜12時40分、車いす上で背もたれを起こし全介助。1口量は小さじ1杯。むせなし。主食6割・副食5割。食後30分は座位を保持し、口腔内に残留がないことを確認。 |
| 昼食 | いつもと違う日 | 12時00分、食事中にむせ込みが3回あり、うち1回は顔面紅潮し咳が20秒続く。とろみを中間の濃さに変更し、以降のむせなし。摂取量は主食5割・副食4割。12時50分、看護師へ報告し食事形態の見直しを相談することとした。 |
| 水分補給 | 自立に近い日 | 10時30分、お茶200mLをご自分で飲まれる。午前中の水分は合計450mL。「今日はよく飲めている」と話される。 |
| 水分補給 | 促しが必要な日 | 15時00分、「喉は渇いていない」と話されるが、コップを手渡すと150mL飲まれる。本日15時までの水分は合計600mL。 |
| 水分補給 | とろみを使う方 | 11時00分、中間のとろみをつけたお茶を100mL介助。ストローは使わずコップで介助。むせなし。飲み終えるまで3分。 |
| 水分補給 | 量が不足した日 | 16時00分、本日の水分が500mLにとどまる。前日は900mL。口唇と口腔内に乾燥あり。尿の色は前日より濃い。16時10分、看護師へ報告し、夕食時と就寝前に追加で勧めることとした。 |
| 臥床(休息) | ご本人の希望 | 13時00分、「少し横になりたい」と話され居室へ誘導。ベッド柵を使い自力で臥床。13時50分にご自分で起き上がられ、ふらつきなし。 |
| 臥床(休息) | 体位変換 | 13時30分、仰臥位から左側臥位へ体位変換。背部にクッションを挿入し、両かかとに除圧用のクッションを使用。仙骨部に発赤なし。 |
| 臥床(休息) | 日中に眠ってしまう日 | 14時20分、食堂の椅子で20分ほど閉眼。声かけで開眼し「眠くなった」と話される。会話は成立し、呂律の乱れなし。居室で臥床して休まれた。 |
| 臥床(休息) | いつもと違う日 | 13時10分、臥床時に「息が苦しい」と話される。ベッドを30度挙上すると「こちらのほうが楽」と話される。呼吸数24回、経皮的動脈血酸素飽和度94%。13時15分、看護師へ報告。 |
| おやつ | 自立に近い日 | 15時00分、おやつを全量摂取。お茶150mL。「甘いものは好き」と話される。むせなし。 |
| おやつ | 一部介助の日 | 15時00分、ゼリーを7割摂取。スプーンを持つ手が途中で止まるため、声かけと介助を併用。むせなし。 |
| おやつ | 形態を変えた日 | 15時00分、常食のおやつを刻みに変更して提供。全量摂取。食後に口腔内を確認し、残留がないことを確認した。 |
| おやつ | いつもと違う日 | 15時00分、おやつを2口で中止される。「お腹がいっぱい」と話される。昼食も主食3割にとどまっていた。体重は今月に入り0.8kg減。15時20分、看護師へ報告。 |
| 夕食 | 自立に近い日 | 18時00分〜18時30分、夕食。主食10割・副食8割。むせなし。食後にご自分で口をゆすがれる。 |
| 夕食 | 一部介助の日 | 18時00分〜18時40分、夕食。前半は自力、後半は介助。主食7割・副食6割。汁物は最後に提供し、むせなし。 |
| 夕食 | 全介助の方 | 18時05分〜18時45分、全介助。1口ごとに飲み込みを確認。主食6割・副食5割。食後は30分間、ベッドを60度挙上したまま保持した。 |
| 夕食 | いつもと違う日 | 18時00分、配膳直後に「今日はいらない」と話される。理由を尋ねると「昼に食べすぎた」とのこと。20分後に再度勧め、主食4割・副食3割を摂取。夕食後薬は内服できている。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
夜の4場面|就寝・夜間巡視・不眠時・コール対応(16例)
夜間の記録は、翌朝の日勤者にとって唯一の情報源です。「良眠」「異常なし」で終わると、何時に何を見たのかが残りません。訪室した時刻をそのまま並べる形が、いちばん確実です。
| 場面 | その日の状況 | そのまま貼れる完成文 |
|---|---|---|
| 就寝 | 自立に近い日 | 21時00分、消灯。ご自分で寝衣に着替え、ベッド柵を使い臥床。「今日は疲れたのでよく眠れそう」と話される。 |
| 就寝 | 介助が必要な方 | 21時10分、寝衣交換を介助。おむつを交換し、左側臥位で姿勢を整える。ベッド柵を2本設置し、コールを枕元に置いたことを確認して退室。 |
| 就寝 | 寝つきが悪い日 | 21時30分、臥床されるが目を開けたまま。「まだ眠くない」と話される。テレビを消し、間接照明に切り替えて退室。22時00分の訪室時に閉眼を確認。 |
| 就寝 | いつもと違う日 | 21時00分、就寝時に「足がむずむずする」と話される。両下腿に発赤・腫脹なし。掛け物を軽いものに替え、22時00分の巡視時には入眠されていた。 |
| 夜間巡視 | 変化がない訪室 | 0時00分、訪室。仰臥位で閉眼、呼吸は静か。掛け物のずれなし。体動なし。室温24度。 |
| 夜間巡視 | 体位変換をした訪室 | 2時00分、訪室。右側臥位から仰臥位へ体位変換。おむつ内に尿が中等量あり交換。仙骨部・両かかとに発赤なし。処置中も閉眼のままで、覚醒なし。 |
| 夜間巡視 | 覚醒していた訪室 | 3時20分、訪室時に開眼されている。「トイレに行きたい」と話される。ポータブルトイレへ移乗を介助し、排尿少量。3時35分に再入眠を確認。 |
| 夜間巡視 | いつもと違う日 | 1時00分、訪室時にベッド柵を握り上体を起こそうとされている。「家に帰らないと」と話される。時計を見せながら「まだ夜中です」とお伝えし、白湯を100mL飲まれる。1時25分に臥床、1時40分に閉眼を確認。 |
| 不眠時 | 短時間の覚醒 | 23時40分、廊下に出てこられる。「眠れない」と話される。ホールで15分ほど話をされたのち、ご自分から居室へ戻られ、0時05分に入眠。 |
| 不眠時 | 環境を調整した | 1時30分、開眼して天井を見ておられる。室温が26度と高く、24度に調整し掛け物を1枚減らす。2時00分の巡視時には閉眼していた。 |
| 不眠時 | 訴えがあった | 2時50分、「足が冷たくて眠れない」と話される。湯たんぽは使用せず、靴下を履いていただく。3時20分に入眠を確認。 |
| 不眠時 | 夜通し断続する | 22時から4時まで断続的に覚醒され、入眠していた時間は合計2時間程度。日中も臥床が多く、前日から同様の状態が続いている。朝の申し送りで日勤者へ伝え、看護師へも報告した。 |
| コール対応 | 排泄の要望 | 20時15分、コールあり。訪室すると「トイレに行きたい」と話される。歩行器で誘導し、排尿あり。20時25分に臥床。 |
| コール対応 | 不安の訴え | 22時40分、コールあり。「人の声がする」と話される。室内を一緒に確認し、廊下の物音であることをお伝えする。5分ほどそばで話をすると「安心した」と話され、22時55分に閉眼。 |
| コール対応 | 体調の訴え | 23時10分、コールあり。「胸のあたりが重い」と話される。体温36.5度、血圧148/86、脈拍88、経皮的動脈血酸素飽和度96%。上体を30度挙上し、23時15分に看護師へ電話で報告。指示により15分ごとに訪室して観察した。 |
| コール対応 | 用件がはっきりしない | 3時05分、コールあり。訪室するとベッドサイドに座っておられ、「鳴らしたつもりはない」と話される。痛みや気分不良の訴えはなし。掛け物を整え、コールの位置を確認して退室。3時20分に閉眼を確認。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態・疾患別|同じ場面でも観察して残す事実が変わる(14分類・28例)
同じ「入浴」「食事」でも、その方の状態によって翌日に効いてくる情報は違います。介護職員が書くのは診断ではなく、見たこと・聞いたこと・行ったことです。判断は看護職員や医師に委ね、記録には「何を見て、誰に、いつ伝えたか」を残します。ここでは14の分類について、追う事実の視点と完成文をまとめました。
分類ごとに、日々の記録で追う事実(14分類)
| 状態・疾患の分類 | 日々の記録で追う事実 | 言い方を変えたい表現と、その置き換え |
|---|---|---|
| 認知症 | 時刻/そのときの言動をそのまま/直前にあった出来事/かけた言葉と、それへの反応/落ち着くまでの時間 | 「帰宅願望あり」→「16時10分、『そろそろ帰ります』と3回話される」 |
| 脳血管疾患後遺症・片麻痺 | 麻痺側/自分でできる動作の範囲/立ち上がりでの膝折れの回数/患側の皮膚と腫れ/言葉の出方と飲み込み | 「ADL低下」→「立ち上がり時の膝折れが2回。前週は0回」 |
| パーキンソン病 | 薬を飲んだ時刻と、その前後の動きの違い/足がすくむ場面/方向転換に要した歩数/ふるえが出る場面/姿勢の傾き | 「動きが悪い」→「8時30分は方向転換4歩、11時30分は8歩」 |
| 心不全 | 毎日同じ時刻・同じ服装での体重/下腿を指で押した跡の残り方/夜間に起き上がった回数/息切れが出る動作/呼吸数 | 「浮腫あり」→「両下腿を押すとくぼみが10秒残る。前日は残らなかった」 |
| 糖尿病 | 食事の摂取量と時刻/間食の有無と内容/冷汗・手のふるえ・空腹感を訴えた時刻/足の傷・水疱・爪/指示に基づく測定値 | 「調子が悪そう」→「10時20分、『手がふるえて力が入らない』と話され、冷汗あり」 |
| 慢性腎不全 | 時間帯別の水分量/排尿の回数と量/体重の推移/まぶたや足のむくみ/残した食品/だるさの訴え | 「水分制限あり」→「本日の水分は合計800mL(朝300・昼250・夕250)」 |
| がん末期 | 痛みの部位と、ご本人の言葉での強さ/対応した時刻と、その後の様子/眠れた時間/食べられた量/どう過ごしたいかの希望 | 「疼痛コントロール不良」→「『10のうち6くらい』と話される」 |
| 褥瘡 | 部位/大きさをcmで/指で押して白くなるか/浸出液の量と色/処置の時刻と実施者/体位変換の時刻/使用した除圧用具 | 「褥瘡悪化」→「縦3cm×横2cm。前回は縦2cm×横2cm」 |
| 嚥下障害 | 食事形態ととろみの濃さ/むせた回数と、そのときの食品/1口量/食事の姿勢/所要時間/食後の口腔内の残留/食後の声の変化 | 「嚥下不良」→「味噌汁で1回むせ、食後に左頬へ残留あり」 |
| 低栄養・脱水 | 主食・副食の割合/時間帯別の水分量/体重の推移/口唇と舌の乾燥/尿の回数と色/腋窩の湿り | 「食事量低下」→「朝5割・昼4割・夕4割。今月に入り1.2kg減」 |
| 便秘 | 最終排便日と便の性状/腹部の張りと、触れたときの反応/食事と水分/日中の活動量/対応した時刻と、その後の排便 | 「便秘傾向」→「最終排便は3日前、硬便。腹部に張りあり」 |
| 不穏・帰宅願望 | 出やすい時間帯/直前にあった出来事/ご本人の言葉/試した対応と、その結果/落ち着くまでの時間 | 「不穏著明」→「17時20分、立ったり座ったりを5分間繰り返される」 |
| 転倒リスク | ふらつきの回数と、その場面/履物/立ち上がりの様子/床の状況(濡れ・段差)/夜間の移動回数/前回との比較 | 「転倒リスク高い」→「廊下でふらつき2回。履物はかかとのないサンダル」 |
| 看取り期 | 呼吸の様子/表情としわの寄り方/声かけへの反応/口腔の湿り/ご家族の来訪と過ごし方/ご本人・ご家族の言葉 | 「状態悪化」→「呼吸が10秒ほど止まってから再開する型がみられる」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態・疾患別の完成文|認知症から嚥下障害まで(14例)
| 分類 | 場面 | そのまま貼れる完成文 |
|---|---|---|
| 認知症 | 夕方の落ち着かなさ | 16時10分、玄関の前で立ち止まり「そろそろ帰ります」と3回話される。直前に他の方の面会者が帰られたところ。「お茶を1杯どうぞ」とお誘いし、食堂で15分ほど話をされる。16時35分、ご自分から居室へ戻られた。 |
| 認知症 | 同じ質問の繰り返し | 10時00分、5分間に同じ質問を4回される。内容は「昼ごはんはまだですか」。時計と献立表を一緒に見て確認する。表情は穏やかで、声を荒げる場面なし。 |
| 脳血管疾患後遺症・片麻痺 | 移乗の場面 | 9時30分、右片麻痺。移乗時に左手で手すりを持ち、自力で立ち上がられる。立位保持は10秒。方向転換は職員が骨盤を支えて介助。右上肢は肘を曲げた位置のままで、自分から動かす様子はみられない。 |
| 脳血管疾患後遺症・片麻痺 | 患側の皮膚 | 11時00分、右手の甲に2cmの発赤あり。ご本人は痛みを訴えられない。車いすのひじ掛けに接触していた可能性があり、クッションを追加。11時10分、看護師へ報告した。 |
| パーキンソン病 | 時間帯による違い | 8時30分(内服から30分後)、居室から食堂まで自力歩行。方向転換は4歩。11時30分は同じ距離を歩くのに2回立ち止まり、方向転換は8歩を要した。 |
| パーキンソン病 | 足がすくむ場面 | 14時00分、立ち上がりの際に足が床から離れず、その場での足踏みが5秒続く。床にテープの目印を置くと、そこをまたいで歩き出された。 |
| 心不全 | 朝の体重測定 | 6時30分、毎朝同じ時刻に体重測定。前日57.2kg、本日58.0kg。両下腿を指で押すとくぼみが約10秒残る。前日はくぼみが残らなかった。6時40分、看護師へ報告。 |
| 心不全 | 夜間の様子 | 22時から6時までに3回起き上がられる。うち2回は「息が苦しくて横になれない」と話され、上体を45度挙上すると「楽になった」と話される。呼吸数22回。夜勤者から日勤者へ申し送り。 |
| 糖尿病 | 午前中の訴え | 10時20分、「手がふるえて力が入らない」と話される。額に冷汗あり。10時22分、看護師へ報告し指示に従って対応。10時50分には「落ち着いた」と話され、ふるえは消失した。 |
| 糖尿病 | 入浴時の足の観察 | 入浴時に右足の親指に5mmの水疱を確認。ご本人は痛みを訴えられない。靴下に薄く血液の付着あり。14時40分、看護師へ報告し患部を保護した。 |
| 慢性腎不全 | 水分と排尿 | 本日の水分は合計800mL(朝300・昼250・夕250)。排尿は日中4回、夜間1回。体重は前日から0.3kg増。両まぶたに腫れぼったさがあり、「朝から目が開けにくい」と話される。9時00分、看護師へ報告。 |
| 慢性腎不全 | 食事の残し方 | 夕食は主食8割、副食のうち汁物を全量残される。「味が薄くて進まない」と話される。翌日の献立について管理栄養士へ相談することとした。 |
| 嚥下障害 | 昼食の場面 | 12時00分、全粥・きざみ食、中間のとろみ。1口量は小さじ1杯。むせは味噌汁で1回。食後に口腔内を確認すると左頬に食物残留あり、声かけでご自分で出される。所要時間35分。 |
| 嚥下障害 | 食後の変化 | 12時40分、食後に声がかすれる。「痰がからむ」と話される。空嚥下を2回促すと声の変化は消失。12時45分、看護師へ報告した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態・疾患別の完成文|褥瘡から看取り期まで(14例)
| 分類 | 場面 | そのまま貼れる完成文 |
|---|---|---|
| 褥瘡 | 部位の観察 | 10時00分、仙骨部の発赤は縦3cm×横2cm。指で押しても白くならず、色が残る。周囲に熱感なし。浸出液なし。10時10分、看護師へ報告し、体位変換を2時間ごとに継続することとした。 |
| 褥瘡 | 新しく見つけたとき | 14時00分、右かかとに1cmの水疱あり。前日の記録には記載なし。靴の当たりを確認し、除圧用のクッションを使用。14時05分、看護師へ報告。 |
| 低栄養・脱水 | 体重と口腔の乾燥 | 本日の水分は合計550mL。体重は今月に入り1.2kg減。口唇と舌に乾燥あり、腋窩の湿りが少ない。16時30分、看護師へ報告し、間食にゼリーを追加することとした。 |
| 低栄養・脱水 | ご本人と相談したこと | 15時00分、「食べたいけれど、途中で疲れてしまう」と話される。1回の量を減らして回数を増やす形をご提案し、「それなら食べられそう」と了解を得た。管理栄養士へ内容を伝えた。 |
| 便秘 | 排便がない日 | 最終排便は3日前で性状は硬便。本日は腹部にやや張りがあり、触れると「少し痛い」と話される。午前中の水分は300mL。廊下を往復2回歩かれた。11時30分、看護師へ報告。 |
| 便秘 | 排便があった日 | 10時30分、排便あり。バナナ状の普通便が中等量。「すっきりした」と話される。腹部の張りは消失し、朝の時点であった痛みの訴えもなし。 |
| 不穏・帰宅願望 | 環境が原因と思われる場面 | 17時20分、食堂で立ったり座ったりを5分間繰り返される。直前に他の利用者と席が近くなっていた。窓際の静かな席へ移動していただくと、5分ほどで着席して過ごされた。 |
| 不穏・帰宅願望 | 探しものがあった場面 | 18時40分、「財布がない」と話され、居室の引き出しを何度も開けられる。一緒に探し、たんすの2段目で見つかる。「あってよかった」と話され、以降は落ち着いて過ごされた。 |
| 転倒リスク | 日中のふらつき | 10時00分、廊下でふらつきが2回。いずれも壁に手をついてご自分で立て直された。履物はかかとの踏みつぶれたサンダル。ご本人と相談し、かかとのある靴に変更した。 |
| 転倒リスク | 夜間の移動 | 22時から6時までにトイレへ4回移動される。うち2回はコールを押さずに移動されていた。ベッドサイドに人感の照明を設置し、翌朝ご本人へ使い方を説明した。 |
| がん末期 | 痛みの訴え | 14時00分、「背中が重い」と話される。強さを尋ねると「10のうち6くらい」とのこと。14時05分、看護師へ報告。指示された対応の後、14時40分には「4くらいになった」と話される。 |
| がん末期 | 過ごし方の希望 | 20時00分、「今夜は座って過ごしたい」と話される。ベッドを60度挙上し、クッションで両腕を支える。21時30分まで音楽を聴かれ、その後ご自分から「もう寝る」と話されて臥床。 |
| 看取り期 | 明け方の様子 | 4時00分、呼吸は10秒ほど止まってから再開する型がみられる。表情に苦痛の様子はなく、眉間にしわなし。口腔内が乾燥しており、スポンジで湿らせる。手を握ると、わずかに握り返される。 |
| 看取り期 | ご家族との時間 | 15時00分、長女が来訪。ベッドサイドで2時間、手を握って過ごされる。長女より「好きだった歌を流したい」とのご希望があり、音楽を流す。ご本人はときおり開眼された。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
サービス種別で変わる「残す項目」|確認項目・確認文書の対照(14種別・10場面)
同じ「入浴」でも、訪問介護・通所介護・施設では記録に残すものが違います。違いのもとになっているのは、厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(介護保険施設等運営指導マニュアル)に載っているサービス種別ごとの確認項目と確認文書です。まず、その原文の要旨を種別ごとに並べます。
別添1「サービス提供の記録」の確認項目と確認文書(14種別)
| サービス種別 | 確認項目(別添1の要旨) | 確認文書として挙げられているもの |
|---|---|---|
| 訪問介護 | 訪問介護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記しているか | サービス提供記録 |
| 訪問入浴介護 | サービスの提供日及び内容、利用者の心身の状況等を記録しているか | 居宅サービス計画、サービス提供記録 |
| 訪問看護 | 訪問看護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録 |
| 訪問リハビリテーション | サービスの提供日及び内容、利用者の心身の状況等を記録しているか | 居宅サービス計画、サービス提供記録 |
| 居宅療養管理指導 | サービスの提供日及び内容、利用者の心身の状況等を記録しているか | 居宅サービス計画、サービス提供記録 |
| 通所介護 | 通所介護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか/送迎が適切に行われているか | サービス提供記録、業務日誌、送迎記録 |
| 通所リハビリテーション | サービスの提供日及び内容、利用者の心身の状況等を記録しているか | 居宅サービス計画、サービス提供記録 |
| 短期入所生活介護 | サービスの提供日及び内容、利用者の心身の状況等を記録しているか | 居宅サービス計画、サービス提供記録 |
| 短期入所療養介護 | サービスの提供日及び内容、利用者の心身の状況等を記録しているか | 居宅サービス計画、サービス提供記録 |
| 特定施設入居者生活介護 | 特定施設サービス計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の状況等を記録しているか | サービス提供記録、業務日誌 |
| 福祉用具貸与 | サービスの提供開始日及び終了日並びに種目及び品名等を記録しているか | 居宅サービス計画、サービス提供記録 |
| 介護老人福祉施設 | 施設サービス計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や入所者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録、業務日誌、モニタリングシート |
| 認知症対応型共同生活介護 | 認知症対応型共同生活介護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録、業務日誌、モニタリングシート |
| 地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 | 地域密着型施設サービス計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や入所(入居)者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録、業務日誌、モニタリングシート |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
読み取れる違いは3つです。第一に、計画にひもづく種別(訪問介護・訪問看護・通所介護・特定施設・施設系)は「計画の目標を達成するための具体的な内容」が確認項目に入っています。第二に、通所介護だけ送迎記録が確認文書に並びます。第三に、施設系とグループホームは業務日誌とモニタリングシートが加わり、個人の記録と事業所全体の記録の両方が見られる形になっています。
同じケアでも残す項目が変わる|訪問介護・通所介護・施設の対照(10場面)
| 場面 | 訪問介護で残すもの | 通所介護で残すもの | 施設・居住系で残すもの |
|---|---|---|---|
| 入浴・清拭 | 計画に位置づけられた内容と、実際の開始・終了時刻。居宅の浴室環境で行った介助の範囲 | 入浴の実施時刻と方法。当日入浴しなかった場合は、その理由 | 週の実施回数が数えられる形。入浴に代えて清拭を行った場合は、その旨と入浴が難しかった理由 |
| 食事 | 調理・配下膳など実際に行った内容と、食事のときの様子(見守った範囲) | 提供時刻、主食・副食の割合、水分量、姿勢や食形態の調整 | 毎食の割合と水分。食形態を変更した日は、変更した内容と理由 |
| 水分 | 訪問中に用意した水分と、次の訪問までに手元へ置いた分 | 滞在中の合計量と、勧めた回数 | 24時間の合計と時間帯別の内訳 |
| 排泄 | 介助した内容と、居宅の環境(トイレ・ポータブル等)で行った範囲 | 滞在中の回数と方法、失敗の有無 | 24時間の回数・性状・皮膚の状態と、夜間の対応 |
| 服薬 | 声かけと確認を行った範囲、残薬の状況、気づいた点の報告先 | 持参薬の有無と、来所中に確認した内容 | 配薬・内服の実施者と確認方法、残薬の有無 |
| 移乗・移動 | 居宅内の動線と、使用した福祉用具 | 館内の移動と、送迎車の乗降時の介助 | 居室から食堂までの移動、夜間の移動の回数 |
| 機能訓練・レク | 計画に位置づけられた内容の範囲で行ったこと | 実施時間、訓練の内容、担当者、ご本人の反応 | 実施した内容と反応、実施者 |
| 送迎・外出 | 通院等の同行の有無と、その時刻 | 到着・出発の時刻、送迎の有無と、行わなかった日はその理由 | 外出・外泊の時刻と同行者、帰所時の様子 |
| 夜間・不在 | 訪問できなかった日とその理由、連絡した相手と時刻 | 欠席の連絡を受けた時刻と、連絡してきた相手 | 巡視の時刻ごとの状況、離床・排泄・体位変換 |
| 変更・中止 | 時間や内容を変更した旨と、その理由 | 利用時間を変更した旨と、その理由 | 予定していたケアを行わなかった場合の理由と、代わりに行ったこと |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
一行で終わった記録の直し方|添削の前と後(36組)
現場でいちばん多いのは、間違った記録ではなく短すぎて何も伝わらない記録です。ここでは実際によく見かける一行を左に置き、そのまま貼れる完成文に直したものを右に並べました。右端に「何を補ったか」を書いてありますので、自事業所の記録を点検するときのチェック観点としてもお使いいただけます。
状態と生活の記録を直す(12組)
| 一行で終わっている記録 | 直した完成文 | 補ったところ |
|---|---|---|
| 特変なし | 9時から17時まで、食事・排泄・睡眠に前日との違いなし。昼食は主食10割・副食9割、水分700mL、排尿5回・排便1回。日中の傾眠なし。 | 比べた対象(前日)と、比べた項目の数値 |
| 良眠 | 22時・0時・2時・4時の巡視時、いずれも仰臥位で閉眼、呼吸は静か。体動なし。5時10分にご自分で開眼された。 | 確認した時刻と、そのとき見たこと |
| 食事全量摂取 | 12時00分〜12時25分、主食10割・副食10割。汁物を含めむせなし。自力摂取、姿勢の崩れなし。 | 開始と終了の時刻、飲み込みの様子 |
| 機嫌よく過ごされる | 10時00分、ご自分から他の利用者に話しかけられる。体操には最後まで参加。表情は終始穏やかで、声を荒げる場面なし。 | そう判断した根拠となる行動 |
| 傾眠あり | 13時50分から14時10分まで、食堂の椅子で閉眼。声かけで開眼し、会話は成立。呂律の乱れなし。 | 時間の幅と、覚醒したときの様子 |
| 水分促す | 10時30分、コップを手渡すと200mL飲まれる。15時にも150mL。本日15時までの水分は合計650mL。 | 促した結果の量と、その日の累計 |
| 食事量少なめ | 主食3割・副食2割。「においがだめ」と話される。前日は主食10割。体温36.5度、腹部の張りなし。13時00分、看護師へ報告。 | 割合・本人の言葉・前日との差・報告先 |
| 皮膚トラブルなし | 入浴時に全身の皮膚を観察。仙骨部・両かかと・両肘に発赤や傷なし。右前腕の内出血は前回3cmから2cmに縮小している。 | どこを見たか、前回との比較 |
| 尿失禁あり | 11時20分、居室で下衣の濡れを確認。ご本人は「間に合わなかった」と話される。更衣と陰部洗浄を実施。皮膚に発赤なし。本日1回目。 | 発見した状況と、行った援助・回数 |
| 血圧測定 | 9時15分、血圧128/76、脈拍72、体温36.4度、経皮的動脈血酸素飽和度97%。測定は右上腕、座位で実施。 | 測定値のほか、測った部位と姿勢 |
| 訴えあり | 14時00分、「腰が痛い」と話される。強さを尋ねると「10のうち4」。左腰部に発赤・腫脹なし。臥床にて休まれ、15時には「楽になった」と話される。 | 訴えの中身・強さ・観察・その後 |
| 発熱あり | 15時00分、体温37.8度(腋窩)。顔面紅潮あり、「少しだるい」と話される。血圧132/80、脈拍96、経皮的動脈血酸素飽和度96%。15時05分、看護師へ報告。16時に再検し37.2度。 | 測定部位・他のバイタル・報告時刻・再検値 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
行った援助の記録を直す(12組)
| 一行で終わっている記録 | 直した完成文 | 補ったところ |
|---|---|---|
| 入浴介助実施 | 13時40分、一般浴。またぎは手すりを使用し自立、洗身は背部のみ介助。湯温40度、入浴時間8分。入浴前後で血圧128/72から118/70。皮膚に発赤なし。 | 方法・介助の範囲・前後のバイタル |
| 排泄介助 | 10時20分、声かけにてトイレ誘導。移乗は手すりを使用し、下衣の上げ下ろしを介助。普通便が中等量。肛門周囲の皮膚に発赤なし。 | 誘導の方法・介助した動作・便の性状 |
| 服薬確認 | 8時40分、朝食後薬を手渡し、内服後に口腔内を確認。残薬なし。薬袋に残っているのは本日分のみ。 | 確認の方法と、残薬の状況 |
| 見守り実施 | 14時から15時まで、ホールで職員が同席し見守り。立ち上がりが3回あり、いずれも声かけで着席された。転倒なし。 | 見守った時間帯と、その間に起きたこと |
| 体位変換実施 | 0時00分・2時00分・4時00分に体位変換。仰臥位から右側臥位、右側臥位から仰臥位へ。仙骨部・両かかとに発赤なし。 | 時刻ごとの体位と、皮膚の観察 |
| 口腔ケア実施 | 19時00分、歯ブラシで前歯はご自分、奥歯は介助。義歯を洗浄し洗浄剤につけ置き。口腔内に出血・腫れなし。 | 介助した部位と、口腔内の状態 |
| リハビリ実施 | 10時00分〜10時30分、機能訓練指導員により下肢の運動を10回×2セット、歩行器歩行20m。疲労の訴えなし。 | 実施時間・内容・回数・担当者・反応 |
| 車いす移動 | 9時40分、居室から食堂まで車いすで移動。自操で15m進まれ、残りは職員が介助。右へ寄る傾向あり。 | 距離のうち自力の範囲と、動きの特徴 |
| 更衣介助 | 7時20分、上衣は袖通しをご自分で、ボタンは第2ボタンまで自力。ズボンは立位保持が難しく座位で介助。所要時間10分。 | できた動作と、介助した動作の境目 |
| 眠前薬内服 | 20時50分、眠前薬を手渡し、コップの水で内服。口腔内に残薬なし。21時05分に臥床された。 | 内服の時刻と、その後の行動 |
| 掃除実施 | 10時10分〜10時40分、居室と台所の掃除機かけ、流し台の清掃。冷蔵庫に期限を過ぎた食品があり、ご本人の了解を得て処分した。 | 行った範囲と、気づいたことへの対応 |
| 買い物代行 | 10時00分、ご依頼の5品を購入。お預かりした金額とおつり、レシートを台所のケースへ保管し、家計ノートへご本人に記入いただいた。 | 依頼された内容と、金銭の取り扱いの経過 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
できごと・連絡・引き継ぎの記録を直す(12組)
| 一行で終わっている記録 | 直した完成文 | 補ったところ |
|---|---|---|
| 拒否あり | 入浴を勧めると「今日は寒いからいい」と話される。脱衣室を暖めてから15時に再度声かけし、入浴された。 | 断られた理由(本人の言葉)と、再度の対応 |
| 転倒あり | 10時05分、居室で床に座り込んでおられるところを発見。「立とうとしてふらついた」と話される。頭部・四肢に外傷なし。体温36.4度、血圧136/80、脈拍78。10時10分、看護師へ報告。 | 発見の時刻と状況・外傷の有無・報告先 |
| 家族来訪 | 15時00分、長女が来訪。16時20分まで居室で過ごされる。長女より「夜のトイレが心配」とのお話があり、日中の排泄の様子をお伝えした。 | 滞在時間・話された内容・お伝えしたこと |
| 声かけにて対応 | 16時10分、「家に帰る」と話される。「お茶を飲んでから考えましょう」とお伝えし、食堂へ誘導。10分後には落ち着かれた。 | かけた言葉そのものと、その後の変化 |
| レク参加 | 14時00分〜14時40分、貼り絵に参加。40分間離席なく取り組まれ、「目が疲れた」と話される。完成した作品を他の方に見せておられた。 | 参加時間・取り組みの様子・本人の言葉 |
| 巡視異常なし | 2時00分、訪室。左側臥位で閉眼、呼吸は静か。掛け物のずれなし。ベッド柵2本、コールが枕元にある状態を確認。 | 訪室時刻と、確認した項目 |
| 家族へ連絡 | 10時20分、長女の携帯へ電話し、足首の腫れについてお伝えした。「夕方に様子を見に行く」とのこと。次回受診の予定も確認した。 | 連絡先・伝えた内容・相手の返答 |
| 通院同行 | 9時00分、自宅を出発。9時30分に受診。10時40分に帰宅。移動は車いす、乗降は一部介助。帰宅後に水分200mLを摂取され、「疲れた」と話される。 | 出発から帰宅までの時刻と、帰宅後の様子 |
| 経過観察 | 10時00分の報告後、11時・12時・13時に訪室し体温と表情を確認。11時36.9度、12時36.7度、13時36.5度。「さっきより楽」と話される。 | 観察した時刻と、そのつどの値 |
| 申し送り済み | 17時00分、夜勤者へ口頭で申し送り。内容は、午後の発熱と再検値、水分が本日500mLにとどまること、夜間の訪室を増やすこと。受け手は夜勤の介護職員2名。 | 伝えた相手・伝えた内容・伝えた手段 |
| 対応済み | 16時30分、ご家族からの「薬の飲み方が分からない」とのお電話に対し、服薬カレンダーの曜日の見方をお伝えした。16時45分、サービス提供責任者へ内容を報告。 | 相手の用件・行った対応・所内への報告 |
| 時間変更 | 訪問時間を10時00分から11時00分へ変更。前日にご本人より「午前中に受診が入った」とのご連絡があったため。実際の提供は11時00分〜12時00分。 | 変更した旨・変更した理由・実際の時刻 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ご本人・ご家族の言葉をそのまま残す|要約しない引用の型(12例)
記録のなかであとから最も価値が出るのは、ご本人が実際に話された言葉です。「拒否」「不安の訴え」と要約した瞬間に、意向も理由も消えます。原則は3つ。①「 」で括る ②言い回しを直さない ③誰の発言かを先に書く。以下は、要約してしまった書き方と、そのまま残した書き方の対照です。
| 場面 | 要約してしまった書き方 | そのまま残した書き方 |
|---|---|---|
| 入浴を断られた | 入浴拒否 | 「今日は寒いからやめておく」と話される |
| 食事が進まない | 食欲不振 | 「においをかぐと気持ちが悪くなる」と話される |
| 痛みの訴え | 疼痛の訴え強い | 「腰から足にかけて、じんじんする」と話される |
| ご家族の心配 | 家族が不安を訴える | 長女より「夜、私が寝てからトイレに行っているようで心配です」とのお話あり |
| 帰りたいという言葉 | 帰宅願望あり | 「息子が待っているから帰ります」と話される |
| 暮らしの意向 | 本人は在宅希望 | 「できるだけ、この家で暮らしたい」と話される |
| 感謝の言葉 | 機嫌よく過ごされる | 「来てくれて助かるよ」と話される |
| 不満の言葉 | 苦情あり | 「昨日の人は声もかけずに部屋に入ってきた」と話される |
| 訓練を休みたい | リハビリ拒否 | 「昨日の運動で膝が痛いから、今日は休みたい」と話される |
| 利用をためらう | サービス利用に消極的 | 「お金のことが気になって、増やすかどうか決められない」と話される |
| ご家族の要望 | 家族の要望あり | 長男より「母の前では病名を出さないでほしい」とのご希望あり |
| 看取り期の言葉 | 本人は穏やか | 「みんなに囲まれて幸せだ」と話される |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
引用でつまずきやすい8点と、その直し方
| つまずきやすい点 | やりがちな書き方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 話し言葉を書き言葉に直してしまう | 入浴を希望されない旨の発言あり | 話された言葉に近い形で「 」に入れる。言い回しを整えない |
| 方言を標準語に直してしまう | 疲れたと話される | 話されたままの言い方で「 」に残し、必要なら意味を後ろに添える |
| 発言を評価語に置き換える | 暴言あり | 「『うるさい』と大きな声で話される」と、聞こえたとおりに書く |
| 誰の発言か分からない | 帰りたいとのこと | 「ご本人より」「長女より」と、話した人を先に書く |
| いつの発言か分からない | 不安を訴えられる | 発言の前に時刻を置く。夕方に多いのか夜間なのかが後から分かる |
| 長い話を一文にまとめる | 今後について話された | 要点となる一言を「 」で残し、その前後の状況を事実で添える |
| 職員の声かけが残っていない | 声かけにて対応 | 何と声をかけ、それにどう返されたかを1往復で書く |
| 推測をご本人の言葉のように書く | 寂しいと感じておられる | 「『誰も来ない』と話される」と発言を書き、そのときの様子を事実で添える |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
公表資料にみる、日々の記録で見直されている点(16件・自治体別)
ここで挙げるのは、各自治体が運営指導・集団指導の資料として公表しているものの要旨です。日々のサービス提供記録そのものに関わる項目に絞って整理しました。判断は保険者(指定権者)によって異なりますので、自事業所の様式と運用は、所管の保険者の資料でご確認ください。
| 公表資料で示されていること | 日々の記録で見直すところ | 公表元 |
|---|---|---|
| サービス提供の記録について、提供したサービスの内容だけでなく利用者の心身の状況(利用者の様子等)についても記録することとされ、「特変なし」等しか書かれていない記録が見受けられる | 直近1か月分を印刷し、「特変なし」「異常なし」だけの行が何行あるかを数える。1行でもあれば、その日の食事量・排泄・睡眠・言動のどれかを追記できる余地がある | 松山市 |
| サービス提供の記録には実際に行った時間を記録することとされ、訪問介護計画に位置付けられた時間を機械的に記録しているケースが多数見受けられた | 1週間分の記録で、開始・終了時刻が計画と1分も違わない利用者がいないかを確認する。実際の時刻を記録する運用に切り替える | 松山市 |
| サービス実施時間が一律に記載されておりサービスの実態が反映されていない。実施時間を変更した際に、変更した旨とその理由が記録されていない。特記・連絡事項欄に利用者の状況がほとんど記載されていない。サービス提供責任者による記録の点検が十分に行われていない | 特記・連絡事項欄が空欄のまま提出されていないか。時間を変えた日に「変更した旨」と「理由」の2つが書かれているか。点検する人と時期を決める | 堺市 |
| サービス提供の記録の開始・終了時間が、介護サービス計画に位置付けられた標準的な時間で記載されていた。開始・終了時間は、計画上の提供時間ではなく実際の時間を記載すること | 記録の様式に開始・終了時刻の欄があるか。あらかじめ時刻が印字された様式を使っていないか | 横浜市 |
| 提供した具体的なサービスの内容の記録が不十分である。サービス提供時間は、居宅サービス計画等に記載された時間をそのまま記載するのではなく、実際に提供した時間(開始時間・終了時間)を記録すること | 介護保険のサービスと、保険外のサービスや併設住宅でのサービスの記録が区分されているか | 和歌山市 |
| サービス提供の記録の作成漏れや記入誤りのある事例が認められた。記録は介護給付費の請求の根拠となるため、作成漏れや記入誤りがないよう正しく作成すること | 月末に、提供した日数と記録の枚数が一致しているかを突き合わせる。押印・署名欄の空欄も点検の対象にする | 広島市 |
| サービス提供の記録が残されていない。記録されたサービス内容と請求内容に齟齬がある。記録に提供した具体的なサービス内容や利用者の心身の状況等の記載がない(心身の状況の記載漏れが多い旨が注記されている) | 「行ったこと」だけでなく「そのときどうだったか」が同じ行に書かれているかを見る | 宇都宮市 |
| 指定介護福祉施設サービスを提供した際に提供した具体的なサービスの内容等を記録しなければならないとする基準の条項について、「運営指導で指摘が多い項目になりますのでご注意ください」と注記されている | 日々のケア記録が、施設サービス計画のどの目標に対応するのかを追える形になっているか | 熊本市 |
| 1週間に2回以上入浴させていない。入浴が困難である場合に清しきを実施していない。入浴や清しきの実施の記録が不正確で、週に2回以上実施したことが確認できない。入浴に代えて清しきを実施した場合に、その旨と入浴困難な理由を記録していない | 入浴の記録が「週に何回」で数えられる形になっているか。清拭に変えた日は、その旨と理由が同じ欄に書かれているか | 神戸市 |
| 入浴等の実施が週1回のみであった。入浴を実施できない理由を記録していない | 予定していた入浴を行わなかった日に、理由と振替日が残っているか | 金沢市 |
| 個々の利用者の事業所への到着時間及び出発時間が明確に記録されておらず、請求した報酬区分との整合性が確認できない | 到着・出発の時刻が利用者ごとに残っているか。全員同じ時刻で印字されていないか | 宇都宮市 |
| 送迎をしなかった理由が分かる記録がない。「家族の送迎」等、送迎をしなかった理由が記録されていない事例があり、報酬請求の挙証資料となるため送迎をしなかった理由も記録すること | 送迎の有無の欄に加えて、行わなかった日の理由を書く欄があるか | 津山市 |
| 誤薬・転倒等、介護事故として記録すべきものを、ヒヤリ・ハット事例として記録している。事故・ヒヤリハット・苦情の記録は分けて保存・整備すること | 日々の記録に書いた出来事のうち、どれを事故として扱うかの線引きを事業所で決めているか | 神戸市 |
| 個別機能訓練の実施記録に必要な項目が記載されていない。実施時間、訓練内容、担当者等を記録すること | 訓練の記録に「実施時間・内容・担当者」の3つがそろっているか | 久留米市 |
| やむを得ず身体的拘束等を行う場合は、その態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録することとなっているところ、車いすテーブルにより身体拘束を行っているにも関わらず、当該記録を行っていなかった | 日々の記録に「安全のためテーブルを使用」等と書いている場面が、拘束の記録として扱われているか | 和歌山市 |
| 事業所として行ったアセスメント(課題分析)の記録が作成されていない、又は不十分である。チェック欄のみで備考が空白の例(例:「洗身」で一部介助にチェックのみ)と、麻痺の部位など具体的状況を書いた例が対比されている | 日々の記録の「一部介助」に、どこをどう介助したかが添えられているか | 宇都宮市 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
これらに共通しているのは、記録が「本当にその日に、その内容で行われたこと」を後から確かめられる形になっているかという視点です。時刻・介助の範囲・観察したこと・ご本人の言葉のうち、どれか1つでも毎日同じ文言で並んでいる欄があれば、そこがまず見直しの対象になります。加算に関する記録も、要件そのものより「その日に行った行為が、その日の記録から追えるか」でみられています。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
日々の記録が具体的であれば、月次のモニタリングや報告書はその積み重ねから書けます。逆に一行記録が並ぶと、月末にまとめて思い出しながら書くことになり、そこで初めて手が止まります。記録の負担は、書式ではなく「その日に何を残したか」で決まります。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
