【令和8年度】介護テクノロジー補助金の申請を無償サポート|絶賛受付中です!

訪問看護記録書Ⅱの書き方|観察項目と記入例

訪問看護では、訪問のたびに記録書Ⅱを作成します。「観察したことをどう整理して書けばよいか」「指示書や計画とどうつなげるか」と悩む看護師の方に向けて、記載項目と記入例を整理します。

訪問看護記録書Ⅱとは

訪問看護記録書は、Ⅰ(利用者の基本情報や初回訪問時の情報)とⅡ(1回ごとの訪問の記録)に分かれます。記録書Ⅱは、毎回の訪問で「観察した状態・実施したケア・その評価」を記す、日々の看護の記録です。

主な記載項目

  • 訪問年月日・時間
  • バイタルサイン(体温・血圧・脈拍・呼吸・SpO2 など)
  • 病状・全身状態の観察
  • 実施した看護・リハビリの内容
  • 本人・家族の反応や訴え
  • 評価と、次回訪問への申し送り

書き方のポイント

  • 観察は客観的に――数値と事実で記し、主観的な印象と分けます。
  • 指示書・計画と連動させる――訪問看護指示書や計画書の目標に沿って、実施と評価を書きます。
  • 変化に着目する――前回との違い、改善・悪化の傾向を明確にします。

記入例

体温36.6度、血圧132/78、脈拍72整、SpO2 97%。下腿の浮腫は前回より軽減。創部の発赤なく、滲出液少量。指示に基づき処置を実施。本人「むくみが楽になった」との発言あり。次回も創部と浮腫の観察を継続する。

記録書Ⅱで指摘されやすい書き方

記録書Ⅱは訪問のたびに書くため、書きぶりが定型化しやすい書類です。運営指導や監査で指摘されやすいのは、次のような記載です。

よくある記載 何が問題か 書き換えの方向
「変わりなし」のみ 何を観察して変わりないと判断したかが残らない バイタルと、その日確認した項目を具体に
毎回まったく同じ文章 訪問した事実の裏づけとして弱い 当日の会話・環境・処置の差分を1行入れる
「指導した」だけ 何をどう伝え、相手がどう反応したかが不明 伝えた内容と、本人・家族の反応を分けて書く
指示書にない処置の記載 指示との整合が取れない 指示内容の変更手続きを経てから記録する
数値のない状態評価 経過の比較ができない 測ったものは数値で、測れないものは基準を決めて書く

SOAPで書くときの型

記録書ⅡをSOAPで整理すると、観察と判断の切り分けがはっきりします。訪問看護では次の配分が扱いやすくなります。

入れるもの 入れないもの
S(主観) 本人・家族が言ったことを、言葉のまま 看護師が言い換えた要約
O(客観) バイタル、皮膚・創部の所見、動作、環境 推測(「つらそう」は主観に近い)
A(評価) Oから何を読み取ったか、前回との比較 根拠のない断定
P(計画) 次回までにすること、誰に何を伝えるか あいまいな「経過観察」だけ

医療保険と介護保険で記載が変わるところ

  • 訪問時間——介護保険は時間区分が報酬に直結するため、開始と終了の時刻を明確に残します
  • 訪問人数——複数名で訪問した場合は、その理由と各自の役割が要ります
  • 特別な管理——医療保険では、対象となる状態や処置の有無が記録に残っている必要があります
  • 他職種との連携——ケアマネジャーへ報告した内容と日付を残します

署名・記載者・訂正のルール

  • 記載者が特定できること(姓のみの記載で複数該当者がいる事業所では、フルネームや職員番号を併用します)
  • 訂正は二重線と訂正印が基本です。修正液・上書きは避けます
  • 電子記録の場合は、いつ誰が編集したかの履歴が残る仕組みであること
  • 記載は訪問後できるだけ早く行い、あとからまとめて書かないこと

※本記事は制度の一般的な考え方を整理したものです。実際の取り扱いは、最新の告示・通知および指定権者(都道府県・市区町村)の運用をご確認ください。

場面別の記入例(そのまま型として使えます)

状態が安定しているとき

S:「変わりないよ。よく眠れている」
O:BT36.3℃/BP132/78/P68・整/SpO2 97%。下腿浮腫なし。食事摂取は自立、全量摂取。歩行器で室内自立。
A:バイタル・食事量ともに前回と同様で安定。浮腫の悪化なし。
P:次回も同様に観察。体重測定を行い、増減を確認する。

褥瘡の処置があるとき

S:「あおむけだと痛い」
O:仙骨部にd2の褥瘡。大きさ2.0×1.5cm、滲出液は少量・淡黄色、周囲の発赤あり。指示に基づき洗浄後、○○を貼付。
A:滲出液は前回より減少。周囲の発赤は残存。体位変換の間隔が空いている可能性。
P:家族へ体位変換の間隔を再度説明。次回、エアマットの導入をケアマネへ相談。

状態が悪化しているとき

S:「今朝から息が苦しい」
O:BT37.8℃/BP148/88/P96・整/SpO2 91%(室内気)。両下肺に副雑音。下腿に圧痕性浮腫あり。
A:前回訪問時よりSpO2が4%低下し、浮腫の増悪あり。
P:14:20に○○クリニック○○医師へ電話報告。14:35に往診の指示あり。長女へ連絡(14:40)。

リハビリ職が訪問したとき

O:左膝関節可動域 屈曲110度(前回105度)。10分間の歩行訓練を実施、途中休憩1回。実施中の疼痛の訴えなし。
A:可動域はわずかに改善。歩行の持久性は前回と同程度。
P:訓練内容を継続。次回の看護師訪問時に、皮膚と浮腫の評価を依頼。

記録書Ⅱについて現場から多い質問

よくある疑問 考え方
訪問先で書けなかった その日のうちに記載します。日をまたぐと時刻の整合が取れなくなります
家族の話が長く、要点がまとまらない Sには言葉のまま、Aで看護師としての解釈を分けて書きます
「異常なし」と書いてよいか 何を見て異常がないと判断したかを併記します
写真を残してよいか 同意が要ります。同意の記録と、保存場所・アクセス範囲を決めておきます
複数名で訪問した 各自の役割と、複数名が必要だった理由を残します

記録の負担を軽くする

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の訪問看護向け機能(訪問看護マナ)は、訪問時の音声から観察記録や報告書の下書きを自動で作成します。移動の合間に話すだけで原案ができ、記録にかかる時間を大きく減らせます。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。

なお、2026年6月から、包括型訪問看護療養費を算定する利用者について記録書Ⅲを1日ごとに作成することが要件化されました。

訪問看護記録書Ⅱの観察項目と記入例

訪問看護記録書Ⅱは、訪問ごとの観察・実施・評価を記録します。主な観察項目と記入例を整理しました。

観察項目 記入例
バイタル 体温36.6℃、血圧130/80、脈72、SpO2 98%
症状・状態 下腿浮腫あり、呼吸音に問題なし
実施したケア 服薬確認、褥瘡処置、療養指導
本人・家族の様子 「体調は落ち着いている」と本人。家族へ介護方法を助言
評価・計画 状態は安定。次回も体重と浮腫を観察

よくある質問(FAQ)

記録書Ⅱには何を書きますか?
訪問ごとのバイタル、症状、実施したケア、本人・家族の様子、評価と計画を記録します。
SOAPで書けますか?
経過記録欄は書式が自由なため、SOAPや経過記録の形で書けます。
効率化するには?
神マナなら、話すだけで記録書ⅡのSOAPを自動作成できます。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
カイポケをご利用中でなくても、神マナは単体で問題なくご利用いただけます。「マナドライブ」で帳票類の管理・網羅もでき、まず神マナを導入して後からカイポケを連携することも可能です。カイポケの導入をご希望の際は、当社からサポート担当へお繋ぎします。詳しくは「カイポケ導入相談・お見積り」の案内ページをご覧ください。
関連サービス
訪問看護マナ(訪問看護AI)
訪問先で話すだけで、記録書ⅡのSOAPまで自動作成。記録にかかる時間を大きく減らします。(※利用実績に基づく目安であり、環境・使い方により異なります)

訪問看護AI「訪問看護マナ」の詳細 →

無料ではじめる

次の一歩を、どうぞ

介護のDXは、ゆっくりでいい。
まずは無料で、現場で試すところから。

アプリケーションを無料で使ってみる(iPhone / Android)

利用者さま3名まで・期限なく無料/クレジットカード登録不要

観察項目と、記録の文例

記録書Ⅱはその日に見たことと、行った看護を書きます。SOAP・経時記録のいずれでも、この観察項目が土台になります。

観察項目 記録の文例
全身状態 体温36.6度、脈拍72(整)、血圧128/76、呼吸18回/分、経皮的動脈血酸素飽和度97%(室内気)。
意識 声かけに開眼し、氏名と日付を正しく答えられる。
呼吸 呼吸音は両肺野で清明。副雑音なし。労作時の息切れは階段昇降時のみ。
循環 下腿に圧痕性浮腫あり(両側・脛骨前面)。前回訪問時より増強。
皮膚 仙骨部に発赤あり(直径2cm・押しても消退しない)。DESIGN-Rでの評価を実施。
栄養 食事は主食8割・副食7割。体重は前回から0.5kg減。
水分 1日の摂取量は約1,000mL。本人は「あまり飲みたくない」と話される。
排泄 排便は3日に1回。前回訪問後に緩下剤を追加し、以降は毎日普通便。
排尿 日中5〜6回、夜間2回。残尿感の訴えなし。
疼痛 右膝の痛みを訴えられる。数字で聞くと10のうち4。歩行後に増強。
睡眠 21時に就寝し、6時に起床。夜間の中途覚醒は1回。
内服 処方どおり内服できている。残薬なし。
医療処置 胃ろうからの注入を実施。挿入部の発赤なし、漏れなし。
カテーテル 膀胱留置カテーテルを交換(16Fr)。尿の混濁なし。
酸素 在宅酸素を1L/分で使用。装着時間は1日16時間。
リハビリ ベッド上での下肢挙上を10回×2セット実施。疲労の訴えなし。
精神 「気持ちが沈む」と話される。以前は好きだったテレビも見ないとのこと。
認知 日付と場所は正答。直近の出来事の想起に時間を要する。
家族 妻より「夜に何度も起こされてつらい」と訴えあり。
環境 ベッドの高さを調整し、立ち上がりやすくした。
連絡 主治医へ電話で下腿浮腫の増強を報告。利尿剤の追加の指示を受ける。
指導 妻へ、体重測定を毎朝行うよう説明。記録用紙を渡す。
次回 浮腫の程度と体重の推移を確認する。

SOAPで書くときの割りふり

区分 入れるもの 入れないもの
S(主観) 本人・家族が話した言葉 看護師の解釈
O(客観) 測定値、観察した所見、実施した処置 評価語
A(評価) SとOから考えたこと、その根拠 根拠のない断定
P(計画) 次に行うこと、確認すること、指導した内容 あいまいな「経過観察」のみ
共通 日付、訪問の開始・終了時刻、実施者
共通 主治医・関係機関への報告

SOAPの詳しい書き方はSOAPでの書き方、記録書Ⅰは記録書Ⅰの書き方をご覧ください。

SOAP以外の記法としてフォーカスチャーティング(F・D・A・R)があります。看護記録で広く使われている形です。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)

運営会社について お問い合わせ

介護のマナ|無料相談・デモ
気になったら、まず15分。担当が日程を確保してご案内します。
無料で相談・デモを予約資料を見る
補助金ナビ / 無料
ICT・DX導入に使える補助金・助成金を探せます。
ICT・DX導入の補助金を探す →
新着の補助金をメールで受け取る(無料)

最近の記事

「神マナ(介護のマナ)」は株式会社ライフシフトのサービスです

神マナはカイポケ(株式会社エス・エム・エス)と連携しますが、別のツールです無料体験期間・ご契約・料金・使い方など神マナに関するお問い合わせは、カイポケではなく株式会社ライフシフトへお願いいたします。

お電話 098-914-4339(平日 9:00〜17:00)/メール info@lifeshift-inc.comお問い合わせ