訪問看護記録書Ⅰ(フェイスシート)は、利用者の基本情報をまとめる、看護の出発点となる書類です。「記録書Ⅱとの違いは?」「どこまで書く?」と迷う方に向けて、記載項目・記入例・更新のタイミングを整理します。
訪問看護記録書Ⅰ(フェイスシート)とは
記録書Ⅰは、主治医の指示書や居宅介護支援事業所からの情報、初回訪問時に把握した利用者の基本情報をまとめる書類です。フェイスシートとも呼ばれ、毎回作成する記録書Ⅱとは異なり、一度作成したら変更があったときに更新します。ここが充実していると、その後の計画書・記録の質が安定します。
記録書Ⅰと記録書Ⅱの違い
- 記録書Ⅰ――利用者の基本情報・初回情報をまとめる。作成は基本1回、変更時に更新。
- 記録書Ⅱ――1回ごとの訪問の記録。毎回作成する(SOAPなどで記載)。
主な記載項目
- 訪問看護の依頼目的
- 初回訪問年月日
- 主たる傷病名
- 現病歴・既往歴
- 療養状況・介護状況
- 生活歴
- 主治医・医療機関の情報
- 家族等の緊急時の連絡先
- 担当ケアマネジャー・指定居宅介護支援事業所
様式は、2021年度の介護報酬改定に合わせて厚生労働省が示した標準様式が参考になります。自ステーションの様式が標準様式に沿っているか、一度確認しておきましょう。
書き方のポイント
- 情報源を意識する――指示書・ケアプラン・本人/家族のどこから得た情報かを明確にします。
- 初回訪問で漏れなく収集――以後のケアの土台になるため、生活歴や療養環境まで丁寧に。
- 変更があれば都度更新――状態・主治医・連絡先が変わったら、上書きせずに追記して残します(いつ変わったかを後から追えるように)。
記入例
【療養・介護状況】
独居。日中は自立して生活できるが、服薬管理に一部見守りが必要。要介護2。週2回の訪問看護を利用。近隣に長女が居住し、緊急時の対応が可能。
【現病歴・既往歴】
2年前に脳梗塞を発症、右片麻痺が残存。高血圧症・2型糖尿病で内服治療中(訪問看護指示書より)。X年X月に肺炎で入院、退院後に訪問看護を開始(退院時サマリーより)。
【家族・緊急連絡先】
長女(車で10分)を第一連絡先とする。日中不在時は長男(携帯)へ。主治医は◯◯クリニック(夜間・休日の連絡方法:記入欄)。
記録書Ⅰと計画書・報告書のつながり
記録書Ⅰでまとめた基本情報は、計画書の目標設定や、報告書での経過報告の土台になります。全体像は訪問看護の書類一覧で確認できます。
記録書Ⅰに「国が定めた様式」はあるのか
訪問看護の記録書は、様式そのものが法令で一律に定められているわけではありません。指定基準(平成11年厚生省令第37号)が求めているのは記録を整備し、一定期間保存することであり、レイアウトは事業所ごとに設計できます。
そのため「他社の様式をそのまま使ったら項目が足りなかった」ということが起こります。様式を選ぶ前に、自事業所が満たすべき記載項目を確認する順番が安全です。
医療保険と介護保険で、記録書Ⅰの位置づけが変わるところ
| 介護保険の訪問看護 | 医療保険の訪問看護 | |
|---|---|---|
| 利用の起点 | ケアプランへの位置づけ+主治医の指示書 | 主治医の訪問看護指示書 |
| 計画の相手 | 居宅サービス計画(ケアマネジャー)との整合 | 医療機関との連携が中心 |
| 記録書Ⅰで重くなる項目 | 要介護度、支給限度額、他サービスの利用状況 | 傷病名、特別な管理の有無、公費の種別 |
| 更新のきっかけ | 認定更新・区分変更・プラン変更 | 指示書の更新、状態の変化 |
同じ利用者でも保険が切り替わることがあります。切り替えの日付と理由を記録書Ⅰに残しておくと、後から請求内容を確認するときに追えます。
運営指導で見られやすいところ
- 記載者と記載日が特定できるか(誰がいつ書いたか)
- 主治医の指示書の内容と、記録書Ⅰの傷病名・療養上の留意点が食い違っていないか
- 緊急時の連絡先が最新か(家族の連絡先が転居前のままになっていることがあります)
- 同意を得た日付が残っているか
- 保存期間を満たしているか(運営基準に定めがあります。都道府県・市区町村の条例で異なる定めが置かれている場合があるため、所在地の定めをご確認ください)
いつ更新するか
記録書Ⅰは「最初に作って終わり」の書類として扱われがちですが、次のタイミングでは見直しが要ります。
- 要介護認定の更新・区分変更があったとき
- 主たる傷病名や医療処置が変わったとき
- 同居家族や主介護者、住環境が変わったとき
- 主治医・医療機関が変わったとき
- 入退院があったとき
※本記事は制度の一般的な考え方を整理したものです。実際の取り扱いは、最新の告示・通知および指定権者(都道府県・市区町村)の運用をご確認ください。
記録書Ⅰの記入例(項目別)
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 主たる傷病名 | 脳梗塞後遺症(令和6年3月発症)、高血圧症、2型糖尿病 ※情報源:訪問看護指示書 |
| 現病歴・既往歴 | 令和6年3月に脳梗塞を発症し、○○病院に2か月入院。左片麻痺が残り、令和6年5月に自宅退院。以降、外来通院を継続 |
| 療養上の留意点 | 血圧の変動に注意。主治医からの指示(記入欄:連絡が必要な数値の範囲)に沿って連絡する。指示書に記載された訓練内容を実施 |
| 介護状況 | 長女と同居。長女は平日9〜18時就労のため、日中は独居に近い状態 |
| 住環境 | 木造2階建て。居室は1階。玄関に3段の階段あり。浴室に手すり設置済み |
| 本人・家族の希望 | 本人「トイレは自分で行きたい」。長女「日中の様子が分からず不安。何かあれば連絡がほしい」 |
| 緊急時の連絡先 | 長女 ○○(携帯090-××××-××××/勤務先03-××××-××××)。次に長男 ○○ |
| 主治医 | ○○クリニック ○○医師(TEL 03-××××-××××/往診可・水曜午後) |
記録書Ⅰでよくある質問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 書き直しか、追記か | 経過が分かるよう追記が基本です。上書きすると変化が追えなくなります |
| 家族構成が複雑で書ききれない | ジェノグラム(家系図)を添付すると、文章より正確に伝わります |
| 本人が話せない場合の意向 | 家族や以前の記録から推測した旨を明記し、誰の情報かを残します |
| 介護保険と医療保険の両方を使う | 切り替えの日付と理由を残し、どちらの期間かが分かるようにします |
| 他事業所の様式を使ってよいか | 様式は自由ですが、必要な記載項目が揃っているかを先に確認します |
記録書Ⅰ作成の負担を軽くする
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訪問看護記録書Ⅰ(フェイスシート)の記入項目
訪問看護記録書Ⅰは、利用者の基本情報をまとめるフェイスシートです。主な記入項目を整理しました。
| 項目 | 記入のポイント |
|---|---|
| 基本情報 | 氏名・生年月日・住所・連絡先 |
| 主治医・医療機関 | 主治医名・医療機関・指示内容 |
| 既往・現病歴 | 疾患や治療の経過 |
| 家族・介護状況 | 家族構成・介護者・キーパーソン |
| サービス利用状況 | 利用中のサービスと関係機関 |
初回訪問で聞いた言葉を、どの欄に、どう書き換えるか(40組)
記録書Ⅰで時間がかかるのは「書くこと」ではなく、聞いた言葉を欄の形に直すことです。利用者や家族が話すのは会話の言葉で、様式が求めるのは記載の言葉です。ここでは初回訪問でよく出てくる言葉を40組そろえ、①本人・家族が話したこと ②どの欄に落とすか ③そのまま貼れる書く文の3段で並べました。書く文には、情報の出どころ(誰から聞いたか)と日付を必ず入れてあります。出どころが書かれていない一行は、半年後に読み返したときに「本人の言葉か、家族の推測か、指示書の記載か」が分からなくなります。
なお、傷病名・処置・服薬にかかわる部分は、訪問した看護師が判断して書く場所ではありません。主治医の指示書に記載された内容を、書き換えずに転記する形にとどめ、以下の文でも「(記入欄)」「指示書のとおり」と示しています。
からだと療養の様子について聞いたこと(8組)
| 本人・家族が話したこと | 落とす欄 | 記録書Ⅰに書く文 |
|---|---|---|
| 「夜中に2回はトイレに起きるよ」 | 療養状況(夜間の様子) | 夜間の排せつ:本人の話では夜間に2回程度、便所へ起きる。寝室は1階和室で便所まで約4m、途中に手すりが2か所。夜間の明かりは廊下の常夜灯のみ。(令和8年4月10日 初回訪問時・本人からの聞き取り) |
| 「歩くとすぐ息が切れてね」 | 療養状況(屋内の移動) | 屋内の移動:居間から便所までの約6mを、途中で1回立ち止まって移動する。本人は「歩くとすぐ息が切れる」と話す。動作時の留意点は主治医の指示書の記載のとおり(記入欄)。(初回訪問時・本人) |
| 「薬は妻が管理してくれてる」 | 療養状況(服薬の管理者) | 服薬の管理:薬の取り置きと声かけは妻が行い、服用は本人が自分で行う。薬剤名・用法は指示書および薬の説明書のとおり(記入欄)。1回分ずつ仕分ける容器を使用。(初回訪問時・妻) |
| 「病院の名前は忘れた。紹介状ならここに」 | 主治医・関係機関 | 情報の出どころ:入院していた医療機関名は本人の記憶では特定できず、退院時に受け取った書面(診療情報提供書)の写しで確認した。書面の作成日と提供元を主治医・関係機関の欄に転記。(初回訪問時) |
| 「食欲はあるけど、噛みにくくて」 | 療養状況(食事) | 食事:1日3食。主食は軟らかく炊いた米飯、副菜は本人の希望で細かく刻む。本人は「噛みにくい」と話す。歯科の受診の状況は関係機関の欄に記入。(初回訪問時・本人) |
| 「痛みは我慢できる程度だから」 | 療養状況(本人の訴え) | 本人の訴え:痛みについて本人は「我慢できる程度」と話す。訴えの言葉をそのまま残し、程度の評価はここでは行わない。対応の目安は指示書の記載のとおり(記入欄)。(初回訪問時・本人) |
| 「体重は最近測ってないなあ」 | 療養状況(測定の状況) | 体重:本人の申告では直近の測定は入院中で、時期は特定できない。自宅に体重計は無い。次の訪問までに測る方法を家族と相談する旨を記入。(初回訪問時・本人および長女) |
| 「入院の前は自分で風呂に入ってたんだ」 | 療養状況・生活歴 | 入浴:入院前は自分で浴槽をまたいでいた。現在は長女の見守りのもと、浴室の椅子に座って洗身し、浴槽には入らない。浴室の設備は住環境の欄に記入。(初回訪問時・長女) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
一日の過ごし方と暮らしについて聞いたこと(8組)
| 本人・家族が話したこと | 落とす欄 | 記録書Ⅰに書く文 |
|---|---|---|
| 「朝は5時には目が覚める」 | 生活歴・生活習慣 | 起床:長年の習慣で午前5時ごろ起床し、居間で新聞を読む。訪問を希望する時間帯は午前10時以降。この希望は計画書の訪問曜日・時間に引き継ぐ。(初回訪問時・本人) |
| 「昼はだいたいテレビだね」 | 療養状況(日中の過ごし方) | 日中の過ごし方:午前は居間の椅子、午後はテレビ前の座椅子で過ごす。座ったままの時間が2時間ほど続くことがあり、妻が声をかけて1〜2回立ち上がる。(初回訪問時・妻) |
| 「買い物は配達を頼んでる」 | 療養状況(暮らしの支え) | 買い物:週1回、食品の配達を利用し、玄関先で受け取る。重い物は長男が月2回まとめて運ぶ。本人が外出して買い物をすることは無い。(初回訪問時・本人) |
| 「近所づきあいはほとんどない」 | 生活歴・緊急時の体制 | 近隣との関係:本人は「近所づきあいはほとんどない」と話す。日中に安否を確かめられる近隣の人はいないため、連絡の順序は家族のみで組み、その旨を緊急連絡先の欄にも記入した。(初回訪問時・本人) |
| 「デイは行きたくないんだ」 | 本人の希望・サービス利用状況 | 他サービスへの受け止め:通所の利用について本人は「行きたくない」と話し、理由として「人が多いところが苦手」と述べた。担当ケアマネジャーへ同日に電話で伝えた。(令和8年4月10日・本人) |
| 「洗濯は自分でやりたい」 | 本人の希望 | 本人の希望:洗濯は「自分でやりたい」。洗濯機は脱衣所にあり、物干しは掃き出し窓の外で段差10cm。現在は干す作業のみ長女が代わっている。(初回訪問時・本人) |
| 「たばこはやめられなくてね」 | 生活歴・生活習慣 | 生活習慣:喫煙の習慣がある。本人は「やめられない」と話す。喫煙する場所は玄関外の椅子で、室内では吸わないと家族が話す。(初回訪問時・本人および妻) |
| 「夜は9時に寝る」 | 生活歴・生活習慣 | 就寝:午後9時ごろ就寝。寝室は1階の和室で、布団を使用。夜間に家族が起きて様子を見ることは無く、手元に呼び鈴も置いていない。(初回訪問時・妻) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
家族と介護の担い手について聞いたこと(8組)
| 本人・家族が話したこと | 落とす欄 | 記録書Ⅰに書く文 |
|---|---|---|
| 「息子はいるけど、遠くてね」 | 家族構成・緊急連絡先 | 家族構成:長男は遠方に居住し、来訪は年に2〜3回。日常の連絡は電話のみ。急な連絡に対して1時間以内に来られる家族は長女に限られる。(初回訪問時・本人) |
| 「私が全部やってます」(妻) | 介護状況(主たる介護者) | 主たる介護者:妻。食事の用意・洗濯・薬の取り置き・通院の付き添いを担う。妻自身も月1回の通院があり、その半日は本人がひとりで過ごす。(初回訪問時・妻) |
| 「娘は仕事があるから、平日は無理」 | 介護状況(介護力の時間帯) | 介護力の時間帯:長女は平日9時〜18時の就労のため、平日日中に来訪できない。土曜午前は来訪でき、買い物と掃除を行う。平日日中の連絡先は長女の勤務先を第二とする。(初回訪問時・長女) |
| 「実の娘じゃないんです」 | 家族構成(続柄) | 続柄:同居しているのは配偶者の子で、本人との続柄は(記入欄)。書類上の呼称は本人の希望により「◯◯さん」とする。続柄は本人と同居家族の双方に確かめて記入した。(初回訪問時) |
| 「連絡は私に。母には言わないで」 | 緊急連絡先・連絡の取り決め | 連絡の取り決め:第一連絡先は長女。長女から「まず自分に連絡してほしい」との申し出があり、その場で本人にも伝えて了承を得た。本人が同席のうえ確かめた旨を併記。(令和8年4月10日) |
| 「夫とは長く別居しています」 | 家族構成(世帯の状況) | 世帯の状況:配偶者とは別居し、日常の関わりは無いと本人が話す。書類の送付先と連絡先は本人の意向により長女とした。この取り扱いを本人に読み上げて確かめた。(初回訪問時・本人) |
| 「孫が時々来てくれる」 | 介護状況(支援の担い手) | 支援の担い手:孫が徒歩圏に居住し、週末にごみ出しと買い物を手伝う。介護の中心ではないため連絡先の順位は第三とし、日中の在宅の時間は分からない旨も記入。(初回訪問時・本人) |
| 「近所の人が鍵を預かってます」 | 緊急時の対応 | 鍵の管理:玄関の鍵は本人と長女が所持し、予備は隣家の知人が預かる。緊急時に立ち入る際の連絡の順序(長女、次に隣家の知人)と、知人の了承を得た日付を記入した。(初回訪問時・本人および長女) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
これからの希望と不安について聞いたこと(8組)
| 本人・家族が話したこと | 落とす欄 | 記録書Ⅰに書く文 |
|---|---|---|
| 「最期は家にいたい」 | 本人の希望 | 本人の言葉:「最期は家にいたい」。令和8年4月10日、居間で長女が同席する場面で本人が述べたもの。意向は変わり得るものとして扱い、確かめた日と場面を併記した。 |
| 「入院はもうこりごり」 | 本人の希望 | 本人の言葉:「入院はもうこりごり」。理由として「夜、眠れなかったから」と話す。療養の場をどうするかは主治医と本人・家族の話し合いによるため、ここでは本人の言葉のみを残す。(初回訪問時・本人) |
| 「私が倒れたらどうなるんでしょう」(妻) | 家族の希望・不安 | 家族の言葉:妻から「自分が倒れたらどうなるのか」との不安が語られた。妻が動けない場合に長女が来訪できるか(平日は困難・土日は可)を同じ欄に併記した。(初回訪問時・妻) |
| 「また庭まで歩いて出たい」 | 本人の希望・看護の目標 | 本人の希望:「また庭まで歩いて出たい」。庭へは掃き出し窓から段差2段(各18cm)で、手すりは無い。希望と住環境を突き合わせて記入し、計画書の目標欄に引き継ぐ。(初回訪問時・本人) |
| 「延命はしなくていいと、前に言っていました」(長女) | 本人の希望(家族からの伝聞) | 意向の出どころ:本人が以前に話した内容として長女が述べたもの。本人から直接確かめた内容ではない旨を明記した。今後、本人に伺える機会があれば改めて確かめる。(令和8年4月10日・長女からの伝聞) |
| 「まだ考えたくない」 | 本人の希望(確認の状況) | 意向確認の状況:これからの過ごし方について尋ねたところ、本人は「まだ考えたくない」と話した。重ねて尋ねることはせず、次の機会に改めて伺う旨を記入した。(初回訪問時・本人) |
| 「孫の結婚式には出たい」 | 本人の希望 | 本人の言葉:「来年の秋、孫の結婚式に出たい」。本人が自分から挙げた目標であり、計画書の長期目標の材料として引き継ぐ旨を記入した。(初回訪問時・本人) |
| 「将来は施設も考えてます」(長女) | 家族の希望 | 家族の意向:長女から「将来は施設も考えている」との話があった。現時点で具体的な申込は無い。担当ケアマネジャーへ共有した日付を併記した。(令和8年4月10日・長女) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
暮らしの費用・制度・関係機関について聞いたこと(8組)
| 本人・家族が話したこと | 落とす欄 | 記録書Ⅰに書く文 |
|---|---|---|
| 「年金だけでやってます」 | 療養状況(暮らしの背景) | 暮らしの背景:収入は年金のみと本人が話す。負担の感じ方については、訪問の回数を決める際に家族と相談する旨を記入した。収入額や資産の具体は記入しない。(初回訪問時・本人) |
| 「保険証はこれでいいの?」 | 保険の種別・被保険者の情報 | 保険の確認:初回訪問時に被保険者証と負担割合の分かる書面を提示いただき、記載事項を欄へ転記した。写しの保管について本人に説明し、了承を得た。(令和8年4月10日) |
| 「区分変更を出したところです」 | 要介護認定の状況 | 認定の状況:認定の区分変更を申請中であると長女が話す。申請日を記入し、結果が分かった時点で本欄を書き替える旨と、書き替えの担当者を併記した。(令和8年4月10日・長女) |
| 「ケアマネさんは変わったばかりで」 | 関係機関 | 担当者の変更:担当ケアマネジャーが令和8年4月に交代。前任者からの引き継ぎ書面の有無を確かめ、受領した日付と受け取った書類名を記入した。 |
| 「訪問介護も入ってます」 | サービス利用状況 | 他サービス:訪問介護が週3回(月・水・金の午前)。訪問の時間が重ならないよう、当ステーションの訪問は午後とした。曜日と時間はサービス提供表で確かめた。(初回訪問時・長女) |
| 「ベッドと手すりは借りてます」 | 住環境・福祉用具 | 福祉用具:ベッドと手すりを貸与で使用。設置場所は1階和室と廊下。用具の担当事業所名と連絡先は関係機関の欄に記入した。現物を訪問時に確かめている。(初回訪問時) |
| 「地域包括の人が来て話した」 | 関係機関 | 関係機関:地域包括支援センターの担当者が令和8年3月に訪問したと本人が話す。担当者名と連絡先は本人の記憶では特定できず、担当ケアマネジャーを通じて確かめて記入する。 |
| 「同意書ってさっき書いたよね」 | 説明と同意の記録 | 説明と同意:重要事項説明書および個人情報の取扱いについて説明し、署名をいただいた。説明した職員の氏名と、説明・同意・交付の日付をそれぞれ記入した。(令和8年4月10日) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
聞きにくいことを、どう切り出すか|そのまま言える言い方(30場面)
記録書Ⅰが薄くなる原因の多くは、様式の問題ではなく聞けなかったことです。費用、家族の関係、これからの過ごし方、ひとりで過ごす時間の不安——どれも初回で踏み込みにくく、空欄のまま数か月が過ぎ、必要になったときに誰も答えを持っていない、ということが起こります。
ここでは30の場面について、①最初の一言(そのまま言える言い方) ②言葉が止まったとき・断られたときの引き方 ③記録書Ⅰに残す一行を並べました。聞けなかったこと自体も記録の材料になります。「尋ねたが本人が答えを控えた」という一行があれば、次の担当者は同じ質問を最初からやり直さずに済みます。
費用と暮らしの経済について(6場面)
| 場面 | 最初の一言 | 言葉が止まったときの引き方 | 記録書Ⅰに残す一行 |
|---|---|---|---|
| 訪問の回数を決める前に | 「回数を決める前に、費用の面で気になることがあれば先に伺っておきたいのですが、いかがでしょうか。」 | 「差し支えなければで結構です。あとから回数を見直すこともできますので、そのときにおっしゃってください。」 | 費用について:回数を決める前に負担の面での希望を伺い、本人・長女から「当面は少ない回数から始めたい」との意向。具体の金額の相談は担当ケアマネジャーへ引き継いだ。(令和8年4月10日) |
| 用具や住宅改修の話が出たとき | 「手すりの話が出ましたので、ご負担のこともあわせて担当のケアマネジャーに相談してよろしいでしょうか。」 | 「今すぐ決めなくて大丈夫です。使ってみたい気持ちがあるかどうかだけ、教えていただけますか。」 | 用具の希望:浴室の手すりについて本人が「あれば助かる」と話す。費用と手配は担当ケアマネジャーへ相談する旨を本人に説明し、了承を得た。(初回訪問時・本人) |
| 家計を管理している人を確かめる | 「請求書や書類のお届け先を決めたいのですが、お金まわりのご担当はどなたになりますか。」 | 「ご本人あてでよければそのままにします。もし後から変えたくなったら、いつでもおっしゃってください。」 | 書類の宛先:請求書等の送付先は長女とすることを本人が了承。長女の連絡先は緊急連絡先とは別に記入し、両者が別人である場合の扱いも併記した。(令和8年4月10日) |
| 支払いの方法を尋ねる | 「お支払いの方法をご案内したいのですが、いまお時間よろしいですか。ご家族と一緒のときのほうがよければ、次回に回します。」 | 「では次回、長女さんがいらっしゃるときに改めてご案内します。今日は説明の紙だけ置かせてください。」 | 説明の状況:支払い方法の説明は本人の希望により次回へ持ち越し、案内の書面のみを交付した。交付日と、次回に説明する担当者名を記入。(令和8年4月10日) |
| 本人が買い物や外出を控えている様子のとき | 「最近は買い物に出られていないと伺いました。何かご事情がありますか。無理にお答えいただかなくて大丈夫です。」 | 「そうですか。困りごとが出てきたら、いつでもおっしゃってください。ケアマネジャーさんにもお伝えできます。」 | 暮らしの様子:外出について本人は「あまり出ない」と話し、理由は述べられなかった。評価は加えず、話された言葉のみを記入。次回に改めて様子を伺う旨を併記。(初回訪問時・本人) |
| 本人の前では話しにくそうな家族に | 「お見送りのときで結構です。ご本人の前では話しにくいことがあれば、玄関先で伺えますか。」 | 「今日でなくても構いません。お電話でも伺えますので、番号をお渡ししておきます。」 | 家族からの申し出:玄関先で長女から相談があり、内容を家族の希望の欄に記入した。本人に伝えてよい範囲について長女の意向を確かめ、その範囲も併記。(令和8年4月10日・長女) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
家族の関係とキーパーソンの確定(6場面)
| 場面 | 最初の一言 | 言葉が止まったときの引き方 | 記録書Ⅰに残す一行 |
|---|---|---|---|
| 連絡の第一を一人に決めたい | 「急なことがあったとき、まずどなたにお電話すればよいでしょうか。順番を決めておくと、こちらが迷わずに済みます。」 | 「決めにくければ、今日は仮でも構いません。実際に連絡してみて具合が悪ければ、そのときに直します。」 | 連絡の順序:第一は長女、第二は長男。順序は本人と長女の同席のもとで決め、本人が了承した。仮の取り決めであり、次回の訪問で改めて確かめる旨も記入。(令和8年4月10日) |
| 家族の意見が割れている | 「お二人のお考えを、どちらも記録に残しておきたいのですが、それぞれ伺ってよろしいですか。」 | 「今日は決めなくて大丈夫です。書き残しておけば、担当者会議の場で検討の材料として使えます。」 | 家族の意向:長女は在宅の継続を望み、長男は入所の検討を望むと述べた。両者の言葉を並記し、どちらか一方に整理することはしていない。(初回訪問時・長女および長男) |
| 同居家族との関係がよくなさそう | 「ご家族と過ごされる時間について、困っていることがあればお聞かせいただけますか。」 | 「話しにくいことでしたら、今は結構です。伺ってよいと思われたときに、いつでもおっしゃってください。」 | 本人の話:同居家族との関わりについて尋ねたが、本人は「別に」と述べるにとどまった。評価は加えず、尋ねた事実と本人の言葉のみを記入した。(初回訪問時・本人) |
| 本人が家族に知らせたくないと言う | 「ご家族にお伝えしてよい範囲を、ここで決めさせてください。伝えないでほしいことがあれば、そのとおりにします。」 | 「では、今日伺ったことは私の記録にとどめます。伝えたほうがよい状況になったら、まずご本人にご相談します。」 | 情報の共有範囲:本人から「体調のことは長男に伝えないでほしい」との申し出があり、共有の範囲を欄に記入した。共有が要る状況では本人へ先に相談する取り決めも併記。(令和8年4月10日・本人) |
| 身寄りがないと言われた | 「ご親族の方はいらっしゃらない、ということでよろしいでしょうか。連絡の取れる方が他にいれば、あわせて教えてください。」 | 「ご友人や、以前からお付き合いのある方でも構いません。思い当たる方がいたら、次回でも大丈夫です。」 | 連絡先の状況:親族の連絡先は無いと本人が話す。日常的に行き来のある知人が1名おり、連絡してよいか本人に確かめて了承を得たうえで欄に記入した。(初回訪問時・本人) |
| 代理の方がいるか確かめたい | 「書類のご署名を代わりにされている方はいらっしゃいますか。いらっしゃれば、お名前と関係を控えさせてください。」 | 「いま分からなければ結構です。書類をお持ちでしたら、次回に見せていただけると助かります。」 | 署名の代理:契約書等の署名を長女が代わりに行っていると本人が話す。関係を示す書面の有無を尋ね、次回に確かめる旨を記入した。制度上の取り扱いは担当ケアマネジャーへ相談。(初回訪問時) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
これからの過ごし方の希望(6場面)
| 場面 | 最初の一言 | 言葉が止まったときの引き方 | 記録書Ⅰに残す一行 |
|---|---|---|---|
| 初回で意向を尋ねる前置き | 「これから先のことを、決めるためではなく伺うだけ、という形でお聞きしてもよろしいですか。」 | 「今日でなくても構いません。お気持ちが変わるのは当たり前のことですので、そのつど教えてください。」 | 意向の確認:これからの過ごし方について尋ねる旨を本人に断ったうえで伺った。決定を求める場ではないことを説明し、本人が了承したうえで話された内容を記入。(令和8年4月10日) |
| 「縁起でもない」と言われた | 「失礼しました。今日は伺いません。お元気なうちに伺っておくほうがよい、という考えでお尋ねしました。」 | 「またお時間のあるときに、ご家族も交えて伺えればと思います。それまではこの話は控えます。」 | 意向の確認:尋ねたところ本人から「縁起でもない」との返答があり、確認を中止した。中止した日と、次に伺う時期の目安を記入した。(初回訪問時・本人) |
| 家族だけが先に話したがる | 「ご家族のお考えも伺いますが、ご本人のお言葉も別に残させてください。どちらも記録に必要ですので。」 | 「では、ご本人には別の機会にお伺いします。今日はご家族のお考えとして控えさせていただきます。」 | 意向の出どころ:本欄に記入したのは長女の考えであり、本人からは未確認である旨を明記した。本人への確認の予定日を併記した。(令和8年4月10日・長女) |
| 本人が「まだ考えたくない」と言った | 「分かりました。無理に伺いません。考えたくないというお気持ちも、そのまま書かせていただいてよいですか。」 | 「はい、それで結構です。気が向いたときにお話しいただければ、そのときに書き足します。」 | 本人の言葉:「まだ考えたくない」。この言葉を了承のうえ記入した。空欄にせず、確認を試みた事実と本人の返答を残している。(初回訪問時・本人) |
| 以前の発言を家族から聞く | 「以前にご本人がおっしゃっていたことがあれば、いつごろのお話か教えていただけますか。」 | 「時期がはっきりしなくても構いません。おおよそでも書いておくと、後で読む者が判断しやすくなります。」 | 意向の出どころ:入院中(令和8年2月ごろ)に本人が話した内容として長女が述べたもの。本人から直接確かめた内容ではない旨と、聞いた日を明記した。(令和8年4月10日・長女) |
| 主治医との話を確かめたい | 「先生とお話しされた内容で、こちらが知っておいたほうがよいことはありますか。」 | 「覚えている範囲で結構です。書面をお持ちでしたら、次回に見せていただければ確かめます。」 | 医療機関からの情報:主治医との面談内容について本人・家族から聞き取った範囲を記入。医療上の内容は指示書および診療情報提供書の記載を正とし、突き合わせて確かめる旨を併記。(初回訪問時) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ひとりで過ごす時間の不安(6場面)
| 場面 | 最初の一言 | 言葉が止まったときの引き方 | 記録書Ⅰに残す一行 |
|---|---|---|---|
| 日中ひとりになる時間帯を確かめる | 「一日のうちで、おひとりになる時間帯はありますか。何時ごろから何時ごろまででしょうか。」 | 「曜日によって違えば、だいたいで結構です。多い日と少ない日を教えてください。」 | ひとりで過ごす時間:平日は9時から18時ごろまで本人がひとりで過ごす。土日は長女が在宅。曜日ごとの違いを欄に記入し、訪問の時間帯を決める材料とした。(初回訪問時・長女) |
| 夜間の不安を聞く | 「夜、心配なことはありますか。眠れないほど気になることがあれば教えてください。」 | 「特になければそれで結構です。もし出てきたら、次の訪問のときにおっしゃってください。」 | 夜間の不安:本人は「夜、何かあったときに誰も気づかないのが心配」と話す。連絡手段として携帯電話を枕元に置く方法を家族と相談する旨を記入した。(初回訪問時・本人) |
| 転んだことがあるか確かめる | 「これまでに、家の中で転ばれたことはありますか。いつごろのことか覚えていらっしゃいますか。」 | 「ひやっとした程度でも構いません。場所だけでも教えていただけると助かります。」 | 過去の転倒:本人の話では令和8年2月ごろ、廊下で膝をついたことが1回ある。けがの有無と受診の状況は本人の記憶では特定できず、家族に確かめて追記する。(初回訪問時・本人) |
| 連絡が取れない場合の手順を決める | 「訪問してもご不在で、お電話もつながらない場合、どうするのがよいか決めておきたいのですが。」 | 「ひとまず長女さんにご連絡する形にして、あとから変えても構いません。」 | 不在時の手順:呼び鈴に応答が無く電話もつながらない場合は、長女へ連絡し、長女の指示を受けて対応する。合鍵の使用は長女の同意を得た場合に限る旨を本人・長女と確かめた。(令和8年4月10日) |
| 火の元・戸締まりの心配を聞く | 「お料理のあとの火の元や戸締まりで、気になっていることはありますか。」 | 「ご家族から見て気になることがあれば、そちらも教えてください。両方書いておきます。」 | 暮らしの安全:本人は「特に困っていない」と話す一方、長女からは「鍋を火にかけたまま居間へ戻ることがある」との話があった。両者の言葉を並記した。(初回訪問時・本人および長女) |
| ひとりの時間の過ごし方を聞く | 「おひとりの時間は、どんなふうに過ごされていますか。」 | 「テレビでもラジオでも構いません。だいたいの過ごし方が分かれば十分です。」 | 日中の過ごし方:ひとりの時間はラジオを聞いて過ごすことが多い。人との会話は週1回の配達時と、長女の来訪時に限られると本人が話す。(初回訪問時・本人) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
生活歴・住まい・言い出しにくい暮らしのこと(6場面)
| 場面 | 最初の一言 | 言葉が止まったときの引き方 | 記録書Ⅰに残す一行 |
|---|---|---|---|
| 生活歴を聞く切り出し | 「これまでどんなお仕事をされていたか、伺ってもよろしいですか。お人柄が分かると、こちらの声のかけ方も変わりますので。」 | 「長くなっても構いません。差し支えのある部分は飛ばしていただいて大丈夫です。」 | 生活歴:40年にわたり大工として働き、60代で引退。手を動かす作業を好み、いまも小物の修理を続けていると本人が話す。(初回訪問時・本人) |
| 家の中を見せてもらう前に | 「お部屋の段差や手すりを確かめたいので、廊下と浴室を見せていただいてもよろしいですか。」 | 「見られたくない場所があれば、そこは飛ばします。廊下だけでも構いません。」 | 住環境の確認:本人の了承を得て玄関・廊下・浴室を確かめた。寝室は本人の希望により入室していない旨を記入し、寝室の情報は本人からの聞き取りである旨も併記。(令和8年4月10日) |
| 片づいていない部屋に上がるとき | 「そのままで大丈夫です。片づけていただかなくて結構ですので、通り道だけ確かめさせてください。」 | 「危ないところがあれば、後でご家族にお伝えするかどうかご相談します。勝手にはお伝えしません。」 | 屋内の通路:居間から便所までの通路上に新聞の束が2か所あり、幅は約50cm。本人に伝え、移動について次回相談することを了承いただいた。(初回訪問時) |
| ペットがいるとき | 「ワンちゃんがいらっしゃるのですね。訪問のときはどちらにいることが多いですか。」 | 「こちらが伺うときだけ別のお部屋に、ということも可能でしょうか。難しければそのままで結構です。」 | 訪問時の取り決め:室内で小型犬を1匹飼育。訪問時は本人が別室へ移す取り決めとし、本人の了承を得た。飼育の世話は本人が行っている。(初回訪問時・本人) |
| においや衛生のことに触れる | 「洗濯やお掃除で、手が回らないところはありますか。手伝える先をご紹介できることもあります。」 | 「今は大丈夫、ということでしたらそのように書いておきます。困ったらいつでもおっしゃってください。」 | 暮らしの様子:洗濯と掃除について本人は「自分でやれている」と話す。台所の様子について気づいた点は評価を加えず事実のみを記入し、担当ケアマネジャーと共有する旨を併記。(初回訪問時) |
| 家族以外の同居人がいる | 「こちらにお住まいの方は、全部で何人でいらっしゃいますか。お名前までは伺わなくて大丈夫です。」 | 「関係までお答えいただかなくて結構です。連絡が取れる方かどうかだけ、教えてください。」 | 世帯の状況:本人のほかに同居している方が1名おり、連絡先としては扱わないことを本人の意向で決めた。続柄は本人の希望により記入していない。(初回訪問時・本人) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
欄別|場面を変えた完成文(9欄・70例)
同じ欄でも、利用者の状況が変われば書く中身は変わります。ここでは記録書Ⅰの9つの欄について、場面を変えた完成文を70本そろえました。左の「書き足りない例」は、実際によく見かける一行です。間違ってはいないが、読んだ人が動けない——それが薄い記録の正体です。右の完成文はそのまま貼って、固有の部分だけ差し替えて使えます。
傷病名や処置に関する記載は、看護師が評価して書く欄ではありません。指示書や診療情報提供書に記載された文言を転記し、出どころと受領日を添えるのが記録書Ⅰの役割です。以下の完成文もその形にしています。
主たる傷病名・現病歴の欄(8例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 指示書を受け取って初めて記入する | 「指示書のとおり」 | 主たる傷病名:訪問看護指示書(令和8年4月8日付、◯◯クリニック発行)に記載された傷病名を転記(記入欄)。指示期間は令和8年4月10日から令和8年10月9日まで。受領日は令和8年4月9日。 |
| 指示書と居宅サービス計画の記載が違う | 「傷病名に相違あり」 | 記載の相違:指示書の傷病名(記入欄)と、居宅サービス計画に記載された傷病名に違いがある。指示書の記載を正とし、担当ケアマネジャーへ令和8年4月11日に電話で連絡。次回の計画更新で整合を図る予定。 |
| 退院直後で情報が診療情報提供書にある | 「退院後に開始」 | 現病歴:入院していた医療機関からの診療情報提供書(令和8年4月5日付)を受領。入院期間と経過の記載を同書のとおり転記(記入欄)。自宅退院日は令和8年4月8日、訪問開始日は令和8年4月10日。 |
| 発症時期が本人の記憶しかない | 「数年前に発症」 | 現病歴:発症の時期について本人は「2年ほど前の冬」と話す。書面での裏づけは無く、本人の記憶によるものである旨を明記。正確な時期は主治医への確認により追記する。(初回訪問時・本人) |
| 複数の医療機関がかかわっている | 「他院にも通院中」 | 現病歴:訪問看護指示書の発行元は◯◯クリニック。ほかに月1回の通院先が1か所あり、通院日と診療科は関係機関の欄に記入。医療機関どうしの情報共有の有無は主治医に確かめる。(初回訪問時・長女) |
| 指示書の内容が更新された | 「指示書更新」 | 指示内容の更新:令和8年7月8日付の訪問看護指示書を受領(受領日 令和8年7月9日)。前回の指示書との違いは(記入欄)。旧版は取り消さずに残し、更新した欄と更新日、更新した職員名を併記した。 |
| 医療保険と介護保険が切り替わった | 「保険切替」 | 保険の切替:令和8年6月1日から適用する保険が切り替わった。切替の理由(記入欄)と、切替日をまたぐ月の取り扱いを担当ケアマネジャーおよび医療機関と確かめた日付を併記。旧の記載は消さずに残した。 |
| 特別な管理が必要と指示書にある | 「特別管理あり」 | 療養上の管理:訪問看護指示書に記載された管理の内容と留意点を、同書の文言のまま転記(記入欄)。判断や補足は加えていない。指示書の発行日と、内容を主治医に確かめた日を併記した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
既往歴の欄(7例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 手術歴がある | 「既往:手術あり」 | 既往:本人の話では約5年前に眼の手術を受け、入院は3日間。医療機関名は本人の記憶では特定できない。書面の裏づけは無く、本人からの聞き取りである旨を明記した。(初回訪問時・本人) |
| 入院を繰り返している | 「入退院を繰り返す」 | 既往:長女の話では過去2年で入院が3回あり、直近は令和8年2月から4月。入院した医療機関名と期間は、退院時の書面で確かめた範囲を記入(記入欄)。(令和8年4月10日・長女) |
| 本人が思い出せない | 「不明」 | 既往:既往について尋ねたが、本人は「覚えていない」と話す。家族も把握していないため、主治医または前の医療機関からの情報で追記する予定である旨を記入した。(初回訪問時) |
| アレルギーの申告があった | 「アレルギーあり」 | 申告のあった事項:本人から特定の食品で体調を崩したことがあるとの申告があった。内容は本人の言葉のまま記入し(記入欄)、医療上の取り扱いは主治医の指示書の記載に従う旨を併記。(初回訪問時・本人) |
| 家族から補足があった | 「家族より情報あり」 | 既往(家族からの情報):長女から、本人が話した内容に加えて過去の入院が1回あるとの補足を受けた。本人の話と家族の話を分けて記入し、それぞれの出どころを明記した。(令和8年4月10日) |
| 書面と本人の話が食い違う | 「情報に相違あり」 | 情報の相違:診療情報提供書の記載と、本人の話す時期に違いがある。書面の記載を先に置き、本人の話は「本人の記憶では」と断って併記した。突き合わせの結果は主治医に確かめて追記する。 |
| 既往が現在の暮らしに影響している | 「既往の影響あり」 | 暮らしへの影響:本人は以前の入院を機に外出の回数が減ったと話す。現在の外出は月2回程度で、いずれも長女の付き添いによる。医療上の評価は加えず、暮らしの事実のみを記入。(初回訪問時・本人) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
家族構成と介護力の欄(8例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 同居家族が就労している | 「長女と同居」 | 家族構成と介護力:長女と2人暮らし。長女は平日9時から18時の就労で、日中の約9時間は本人がひとりで過ごす。食事は長女が朝と夜に用意し、昼は前日の作り置きを本人が温める。(初回訪問時・長女) |
| 配偶者が高齢で介護を担う | 「妻が介護」 | 家族構成と介護力:妻と2人暮らし。妻が食事・洗濯・薬の取り置きを担う。妻自身に月1回の通院があり、その半日は本人がひとりになる。妻が動けない場合の代替は長女(土日のみ来訪可)。(初回訪問時・妻) |
| 独居で家族が遠方 | 「独居」 | 家族構成と介護力:独居。長男は遠方に居住し、来訪は年に2〜3回。日常の連絡は週1回の電話のみ。近隣に安否を確かめられる人はいないため、連絡の順序は家族のみで組んでいる。(初回訪問時・本人) |
| 複数の家族が交代で支える | 「家族の協力あり」 | 家族構成と介護力:長女が平日夕方、長男が土曜、孫が日曜に来訪する。曜日ごとの担当と、誰が何を行うか(買い物・掃除・薬の受け取り)を欄に一覧で記入した。(初回訪問時・長女) |
| 家族自身に支援が要る | 「家族も高齢」 | 家族構成と介護力:同居の配偶者も要支援の認定を受けており、重い物の運搬や入浴の見守りは行えない。配偶者ができる支援の範囲を具体的に記入した(声かけ・服薬の見守り)。(初回訪問時・妻) |
| ジェノグラムを添付する | 「別紙参照」 | 家族構成:関係が複雑なためジェノグラムを別紙に作成し、記録書Ⅰに添付した(作成日 令和8年4月10日、作成者名を記入)。本欄には同居者と連絡先となる方のみを文章で記入している。 |
| キーパーソンが途中で変わった | 「キーパーソン変更」 | 連絡の中心の変更:令和8年7月1日から、連絡の第一を長女から長男へ変更した。変更の理由(長女の転居)と、本人へ説明して了承を得た日付を併記。旧の記載は取り消さず残している。 |
| 家族が支援を望んでいない | 「家族非協力」 | 家族の意向:同居家族から「手を出さないでほしい」との申し出があった。評価の言葉は用いず、申し出の内容と日付を記入し、本人の希望との違いを別行に並記した。(令和8年4月10日) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
住環境の欄(8例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 玄関に段差がある | 「玄関に段差あり」 | 住環境(玄関):門から玄関まで3段(各18cm)、手すりは右側のみ。上がりかまちは22cm。本人は壁に手をついて昇降し、雨の日は長女が付き添う。(令和8年4月10日 訪問時に実測) |
| 浴室の状況 | 「浴室に手すりあり」 | 住環境(浴室):浴室は1階、脱衣所との段差は5cm。浴槽の縁の高さは45cm、洗い場に手すり1本。滑り止めマットを使用。現在は浴槽に入らず、椅子に座って洗身している。(訪問時に確認) |
| 寝室と便所の位置関係 | 「トイレは1階」 | 住環境(寝室と便所):寝室は1階和室、便所まで約4m。廊下に手すりが2か所(長さ各90cm)。夜間は廊下の常夜灯のみで、寝室内に照明のスイッチは枕元に無い。(訪問時に確認) |
| 2階に生活の場がある | 「2階建て」 | 住環境(階段):木造2階建て。生活の場は1階に移しており、階段は使用していない。階段は14段で手すりは片側のみ。2階には使用していない寝室がある。(訪問時に確認) |
| 集合住宅である | 「マンション住まい」 | 住環境(集合住宅):3階建ての集合住宅の2階。共用階段のみでエレベーターは無く、外出には階段14段の昇降が要る。玄関前の廊下に段差は無い。(訪問時に確認) |
| 物が多く通路が狭い | 「室内に物が多い」 | 住環境(屋内の通路):居間から便所までの通路上に、新聞の束と衣類の入った箱が2か所ある。通路の幅は最も狭いところで約50cm。移動について本人と相談する旨を記入した。(訪問時に確認) |
| 暖房・冷房の状況 | 「エアコンあり」 | 住環境(室温):居間に冷暖房あり、寝室には無い。夏季の寝室の窓は防犯のため閉めていると本人が話す。室温の測定値と測った時刻は訪問ごとの記録に残す。(初回訪問時・本人) |
| 住宅改修を行った | 「手すり設置済み」 | 住環境(改修):令和8年6月に浴室と廊下へ手すりを設置(施工日 令和8年6月15日)。設置後の状況を訪問時に確かめ、本欄を書き替えた。書き替えた日付と担当者名を併記した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
生活歴・生活習慣の欄(8例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 職業歴が本人像を伝える | 「元会社員」 | 生活歴:40年にわたり建具の製作に携わり、65歳で引退。いまも工具を手元に置き、家の小物の修理を続けている。手を使う作業に関心が向くため、声かけの入り口として用いている。(初回訪問時・本人) |
| 起床と就寝の習慣 | 「規則正しい生活」 | 生活習慣:午前5時に起床し新聞を読む。午後9時に就寝。長年の習慣で、入院中も同じ時間に目が覚めていたと本人が話す。訪問の希望時間は午前10時以降。(初回訪問時・本人) |
| 食の好みと習慣 | 「食事は普通」 | 生活習慣(食):朝は米飯と汁物、昼は麺類が多い。甘い物を好み、午後3時ごろに菓子を食べる習慣がある。食事の内容は本人の申告であり、実際の量は家族も把握していない。(初回訪問時・本人) |
| 楽しみにしていること | 「趣味なし」 | 生活習慣(楽しみ):趣味を尋ねたところ「特にない」と話したが、庭の植木の話になると詳しく語られた。庭に出ることが本人にとっての楽しみであるとみられ、本人の言葉のまま記入。(初回訪問時・本人) |
| 信仰や大切にしている習慣 | 「特記なし」 | 生活習慣(大切にしていること):毎朝、仏壇に手を合わせる習慣がある。訪問の時間がこれと重ならないよう配慮する旨を欄に記入した。本人から申し出があった内容。(初回訪問時・本人) |
| これまでの暮らしの土地 | 「地元出身」 | 生活歴:生まれ育った土地で長く暮らし、現在の住まいには40年以上住んでいる。近隣に知人が多かったが、この10年で減ったと本人が話す。(初回訪問時・本人) |
| 家族の中での役割 | 「家族思い」 | 生活歴:家計を担い、家の修繕を一手に引き受けてきたと本人が話す。人に頼むことに慣れておらず、支援の申し出を断る場面が見られる。評価は加えず本人の言葉と場面を記入。(初回訪問時) |
| 本人が話したがらない | 「生活歴不明」 | 生活歴:これまでの暮らしについて尋ねたが、本人は「話すほどのことはない」と述べるにとどまった。重ねて尋ねず、尋ねた事実と本人の返答を記入した。(初回訪問時・本人) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
本人と家族の希望の欄(8例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 本人の希望が具体的 | 「在宅希望」 | 本人の希望:「トイレだけは自分で行きたい」。理由として「人に見られたくない」と話す。この言葉を計画書の目標欄に引き継ぎ、引き継いだ日と担当者名を記入した。(令和8年4月10日・本人) |
| 本人と家族の希望が違う | 「本人家族とも在宅希望」 | 希望の違い:本人は「入院はしたくない」、長女は「無理なときは入院も考えたい」と述べた。どちらか一方に整理せず両方を並記し、それぞれの述べた日と場面を併記した。(令和8年4月10日) |
| 希望が季節や行事に結びつく | 「元気でいたい」 | 本人の希望:「来年の秋、孫の結婚式に出たい」。本人が自分から挙げた目標であり、時期が明確なため、計画書の長期目標の材料として引き継ぐ旨を記入。(初回訪問時・本人) |
| 家族の不安が中心 | 「家族不安あり」 | 家族の言葉:妻から「夜、隣で寝ていても気づけないのが怖い」との不安が語られた。不安の中身(夜間・気づけないこと)を具体に残し、対応の相談は次回に持ち越す旨を併記。(初回訪問時・妻) |
| 本人が意向を述べにくい | 「意思疎通困難」 | 意向の確認:問いかけに対しうなずきで応じる場面があった。言語での確認が難しいため、表情と動作で示された内容を事実として記入し、推測である旨を明記した。(初回訪問時) |
| 過去の意向を家族から聞いた | 「本人は以前そう言っていた」 | 意向の出どころ:本人が入院中(令和8年2月ごろ)に述べた内容として長女が伝えたもの。本人から直接確かめた内容ではない旨と、伝え聞いた日を明記した。(令和8年4月10日・長女) |
| 希望が途中で変わった | 「意向変更」 | 意向の変化:令和8年8月5日、本人から「やはり通所に行ってみたい」との話があった。4月時点の記載は取り消さずに残し、変化した日と、そのきっかけ(長女の勧め)を併記した。 |
| 希望が住環境と噛み合わない | 「庭に出たい希望あり」 | 希望と環境:本人の希望は「庭まで歩いて出たい」。庭へは段差2段(各18cm)で手すりが無い。希望と環境の差を同じ欄に並べ、担当ケアマネジャーへ共有した日を記入した。(初回訪問時) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
緊急時の連絡先と連絡のルールの欄(8例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 連絡の順序を決めた | 「緊急連絡先:長女」 | 連絡の順序:第一は長女(平日日中は勤務先へ)、第二は長男、第三は隣家の知人。順序は本人と長女が同席する場で決め、本人が了承した日を記入した。(令和8年4月10日) |
| 日中と夜間で連絡先が違う | 「連絡先2件」 | 時間帯別の連絡先:平日9時から18時は長女の勤務先、それ以外は長女の携帯。土日は長男。時間帯ごとの連絡先を分けて記入し、つながらない場合の次の手順も併記した。(初回訪問時) |
| 連絡先が変わった | 「連絡先変更」 | 連絡先の変更:令和8年8月1日、長女の転居に伴い連絡先を変更。旧の記載は取り消さずに残し、新しい連絡先・変更日・確かめた方法(長女への電話)・記入した職員名を併記した。 |
| 不在時の対応を決めた | 「不在時は連絡」 | 不在時の手順:呼び鈴に応答が無く電話もつながらない場合は、長女へ連絡し指示を受ける。合鍵の使用は長女の同意を得た場合に限る。この取り決めを本人・長女と確かめた日を記入。(令和8年4月10日) |
| 合鍵の保管者がいる | 「合鍵あり」 | 鍵の管理:玄関の鍵は本人と長女が所持し、予備は隣家の知人が保管。知人へ緊急時の協力を依頼し、了承を得た日付を記入した。知人の連絡先は本人の了承を得て記載している。(初回訪問時) |
| 家族へ連絡してよい範囲がある | 「家族に連絡」 | 共有の範囲:本人から「体調のことは長男に伝えないでほしい」との申し出があり、共有してよい範囲を欄に記入した。共有が要る状況では本人へ先に相談する取り決めも併記。(令和8年4月10日) |
| 緊急時の受診先を確かめた | 「かかりつけへ」 | 緊急時の連絡先(医療機関):主治医の医療機関名・診療時間・時間外の連絡方法を、医療機関に確かめて記入した(確認日 令和8年4月11日、応対者名も記入)。判断は主治医の指示に従う。 |
| 本人に連絡手段が無い | 「電話なし」 | 連絡手段:本人は携帯電話を持たず、固定電話は寝室から離れた玄関脇にある。夜間に本人から連絡する手段が無いため、代替の手段を家族と相談する旨を記入した。(初回訪問時・本人) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
主治医と関係機関の欄(8例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 主治医の連絡方法を確かめた | 「主治医:◯◯医師」 | 主治医:◯◯クリニック(診療時間 平日9時から12時・14時から18時、水曜午後は往診)。連絡は診療時間内は代表番号、時間外は当番の医療機関へ。確認日 令和8年4月11日、応対者名を記入。 |
| 主治医が交代した | 「主治医変更」 | 主治医の交代:令和8年9月1日から主治医が交代。新しい指示書の受領日(令和8年8月28日)と、旧主治医からの引き継ぎ書面の有無を記入。旧の記載は取り消さず残している。 |
| 担当ケアマネジャーの情報 | 「ケアマネ:◯◯」 | 担当ケアマネジャー:◯◯居宅介護支援事業所 ◯◯氏。連絡は平日9時から17時。サービス提供表の受領は毎月末。連絡の方法(電話と書面)と、直近のやり取りの日付を併記した。 |
| 他サービスが複数入っている | 「他サービス利用中」 | 関係機関:訪問介護(週3回・月水金の午前)、通所リハビリ(週2回・火木)、福祉用具の貸与(ベッド・手すり)。各事業所名と連絡先、訪問の時間帯を一覧で記入し、重なりが無いことを確かめた。 |
| 薬局とのやり取りがある | 「薬局あり」 | 関係機関(薬局):処方の受け取りは長女が担当し、月1回まとめて受け取る。薬剤名・用法は指示書および薬の説明書の記載のとおり(記入欄)。薬局名と連絡先を記入した。(初回訪問時・長女) |
| 地域包括支援センターがかかわる | 「包括関与」 | 関係機関:地域包括支援センターの担当者が令和8年3月に本人宅を訪問したと本人が話す。担当者名と連絡先は担当ケアマネジャーを通じて確かめ、確認した日付を記入した。 |
| 連絡が取りにくい機関がある | 「連絡困難」 | 連絡の状況:関係機関のうち1か所は電話がつながりにくく、書面での連絡を用いている。連絡の方法と、これまでに要した日数(おおむね3日)を記入し、急ぐ場合の代替の手段も併記。 |
| 担当者会議の予定がある | 「会議予定あり」 | 関係機関との調整:サービス担当者会議が令和8年4月20日に予定されている。当ステーションからの出席者名と、会議で共有する記録書Ⅰの項目(住環境・介護力・本人の希望)を記入した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
療養状況の全体像の欄(7例)
| 場面 | 書き足りない例 | 完成文 |
|---|---|---|
| 一日の流れをまとめる | 「日中は自宅で過ごす」 | 一日の流れ:5時起床、7時に朝食、午前は居間で新聞。12時に昼食(前日の作り置きを温める)、午後はテレビの前で過ごす。18時に長女が帰宅し夕食。21時就寝。(初回訪問時・本人および長女) |
| 移動の範囲を示す | 「屋内歩行可」 | 移動の範囲:屋内は伝い歩きで、居間・便所・台所を行き来する。屋外は長女の付き添いで月2回の通院のみ。玄関の3段は手をついて昇降する。(訪問時に動作を確認) |
| 食事と水分の様子 | 「食事摂取良好」 | 食事の様子:1日3食。主食は軟らかく炊いた米飯。水分は湯呑みで1日5杯ほどと本人が話す。台所まで自分で取りに行く。実際の量は測っていない旨も記入。(初回訪問時・本人) |
| 排せつの様子 | 「排泄自立」 | 排せつの様子:日中は自分で便所へ行く。夜間は2回程度起きる。便所までの動線と手すりの位置は住環境の欄に記入。用具の使用は無い。(初回訪問時・本人) |
| 睡眠の様子 | 「良眠」 | 睡眠の様子:21時に就寝し、夜間に2回ほど目が覚める。本人は「起きても、また眠れる」と話す。寝室は1階和室で布団を使用。(初回訪問時・本人) |
| 本人が困っていること | 「特に問題なし」 | 本人が困っていること:尋ねたところ「困っていることは特にない」と話す一方、洗濯物を干す動作は長女が代わっていることが確かめられた。本人の言葉と観察した事実を分けて記入。(初回訪問時) |
| 開始時点の全体像をまとめる | 「訪問開始」 | 開始時点の状況:令和8年4月10日に訪問を開始。開始時の暮らしの様子(移動・食事・排せつ・睡眠・介護力)を各欄に記入し、以後の変化はそれぞれの欄で更新日を添えて書き替える運用とした。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
記録書Ⅰを書き替える引き金(25件)と、書き替えた事実を残す一行(25例)
記録書Ⅰが古くなるのは、担当者が怠けたからではありません。「変わったこと」に気づく場所が、記録書Ⅰの外にあるからです。認定の結果は保険証で、家族の就労は雑談で、住宅改修は他事業所の連絡で分かります。気づく場所をあらかじめ決めておけば、書き替えは思い出す作業ではなく、確かめる作業になります。
書き替えるときは、古い記載を消さずに残し、いつ・誰が・何を根拠に書き替えたかを添えます。上書きすると、その利用者に何が起きてきたのかが読めなくなります。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。認定の申請や制度上の手続きに関する相談は、担当ケアマネジャーや保険者(指定権者)の窓口へおつなぎしてください。
書き替えの引き金と、どこで気づくか(25件)
| 引き金 | どこで気づくか | 書き替える欄 |
|---|---|---|
| 要介護認定の更新 | 被保険者証の有効期間、担当ケアマネジャーからの連絡 | 要介護認定の状況(区分・有効期間)、サービス利用状況 |
| 認定の区分変更の申請 | 家族からの申し出、担当ケアマネジャーからの連絡 | 要介護認定の状況(申請中である旨と申請日) |
| 認定の区分変更の結果 | 新しい被保険者証、サービス提供表の変更 | 要介護認定の状況、サービス利用状況、訪問の回数 |
| 適用する保険の切替 | 指示書の内容、医療機関からの連絡、請求前の突き合わせ | 保険の種別、切替日と理由、関係機関 |
| 負担割合の変更 | 負担割合証の更新、家族からの申し出 | 保険の種別・被保険者の情報 |
| 訪問看護指示書の期間の満了 | 指示期間の一覧、月初の確認、指示書の受領簿 | 主治医の情報、指示の内容、指示期間 |
| 訪問看護指示書の内容の変更 | 新しい指示書の受領、医療機関からの連絡 | 主たる傷病名、療養上の管理の内容、指示期間 |
| 主治医の交代 | 新しい指示書の発行元、家族からの申し出 | 主治医、関係機関、緊急時の連絡先(医療機関) |
| 医療機関の変更 | 診療情報提供書、通院の付き添い者からの話 | 主治医、関係機関、通院の状況 |
| 入院 | 家族からの連絡、訪問時の不在、担当ケアマネジャーからの連絡 | 療養状況、サービス利用状況、訪問の休止に関する記載 |
| 退院 | 退院時の連携の場、診療情報提供書、家族からの連絡 | 現病歴、療養状況、介護状況、住環境、本人・家族の希望 |
| 短期入所の利用開始 | サービス提供表、担当ケアマネジャーからの連絡 | サービス利用状況、訪問の曜日・時間 |
| 同居家族の増減 | 訪問時の様子、本人・家族の話 | 家族構成、介護状況、ひとりで過ごす時間 |
| 主たる介護者の変更 | 訪問時に応対する人の変化、家族からの申し出 | 介護状況(主たる介護者)、緊急連絡先 |
| 連絡の中心となる方の変更 | 家族からの申し出、連絡がつながらない事象 | 緊急連絡先、連絡の順序、情報共有の範囲 |
| 家族の就労状況の変化 | 訪問時の雑談、来訪の時間帯の変化 | 介護状況(介護力の時間帯)、ひとりで過ごす時間 |
| 電話番号の変更 | 連絡がつながらない事象、家族からの申し出 | 緊急連絡先、関係機関 |
| 転居・住所の変更 | 家族からの連絡、担当ケアマネジャーからの連絡 | 住所、住環境、訪問の経路と所要時間、関係機関 |
| 住宅改修の実施 | 訪問時に現物を確認、福祉用具の事業所からの連絡 | 住環境(手すり・段差・浴室) |
| 福祉用具の追加・返却 | 訪問時に現物を確認、サービス提供表 | 住環境・福祉用具、関係機関 |
| 他サービスの追加・終了 | サービス提供表、担当者会議 | サービス利用状況、訪問の曜日・時間、関係機関 |
| 担当ケアマネジャーの交代 | 事業所からの連絡、サービス提供表の差出人 | 関係機関(担当ケアマネジャー) |
| 訪問の曜日・時間の変更 | 本人・家族からの申し出、他サービスとの重なり | サービス利用状況、訪問の曜日・時間 |
| 本人・家族の意向の変化 | 訪問時の会話、担当者会議、行事や季節の話題 | 本人・家族の希望、看護の目標 |
| 情報共有の範囲・合鍵の保管者の変更 | 本人・家族からの申し出、鍵の受け渡し | 情報共有の範囲、緊急時の対応、鍵の管理 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
書き替えた事実を残す一行(25例)
| 場面 | 記録書Ⅰに残す一行 |
|---|---|
| 認定が更新された | 令和8年7月1日、新しい被保険者証を提示いただき、区分と有効期間を書き替えた。旧の記載は取り消さずに残している。確かめた書面は被保険者証。記入者(記入欄)。 |
| 区分変更を申請した | 令和8年5月12日、長女から区分変更を申請したとの連絡を受け、申請中である旨と申請日を追記した。結果が分かり次第、本欄を書き替える。連絡を受けた職員名(記入欄)。 |
| 区分変更の結果が出た | 令和8年6月20日、担当ケアマネジャーから結果の連絡を受け、区分と有効期間を書き替えた。あわせてサービス提供表の変更点を確かめ、訪問の曜日を7月から変更する旨を記入。 |
| 適用する保険が切り替わった | 令和8年6月1日から適用する保険が切り替わった。切替の理由(記入欄)、切替日、確かめた相手(医療機関および担当ケアマネジャー)と確認日を併記した。旧の記載は残している。 |
| 負担割合が変わった | 令和8年8月1日、負担割合証の更新に伴い記載を書き替えた。提示いただいた書面と、書き替えた職員名・日付を記入した。 |
| 指示書を新たに受け取った | 令和8年7月9日、令和8年7月8日付の訪問看護指示書を受領。指示期間と内容を本欄に転記し、前回の指示書との違い(記入欄)を併記した。受領した職員名を記入。 |
| 指示の内容が変わった | 令和8年7月9日受領の指示書で、療養上の管理に関する記載が変わった。変更前後の文言をいずれも残し、変更を確かめた日と、担当ケアマネジャーへ共有した日を併記した。 |
| 主治医が交代した | 令和8年9月1日から主治医が交代。新しい指示書の受領日(令和8年8月28日)、新しい連絡先と時間外の連絡方法を記入し、旧主治医の記載は取り消さずに残した。 |
| 医療機関が変わった | 令和8年9月10日、通院先の変更について長女から連絡を受けた。診療情報提供書の有無を確かめ、受領後に現病歴の欄へ追記する旨を記入した。 |
| 入院した | 令和8年5月18日、長女から入院の連絡を受けた。入院日、医療機関名、訪問を休止する期間の見込みを記入。退院時に本欄を見直す旨と、見直す担当者名を併記した。 |
| 退院して訪問を再開した | 令和8年6月2日に退院し、同月3日から訪問を再開。退院時の書面(令和8年6月1日付)を受領し、現病歴・療養状況・介護状況・住環境の各欄を見直した。見直した職員名を記入。 |
| 短期入所の利用が始まった | 令和8年8月から短期入所の利用が月1回始まった。利用の日程と、その期間の訪問の取り扱いをサービス提供表で確かめ、本欄に記入した。確認日 令和8年7月28日。 |
| 同居家族が増えた | 令和8年7月20日、長女が同居を始めた。家族構成と介護力の欄を書き替え、ひとりで過ごす時間が平日9時から18時に変わった旨を記入。旧の記載は残している。 |
| 主たる介護者が変わった | 令和8年8月1日から主たる介護者が妻から長女へ変わった。理由(妻の入院)と、担える支援の範囲(食事・洗濯・薬の取り置き)を記入し、緊急連絡先の順序も見直した。 |
| 連絡の中心が変わった | 令和8年7月1日、連絡の第一を長女から長男へ変更。理由(長女の転居)と、本人へ説明して了承を得た日付、変更を記入した職員名を併記した。 |
| 家族の就労状況が変わった | 令和8年9月1日、長女の勤務が週3日に変わった。日中に来訪できる曜日(火・木)を記入し、ひとりで過ごす時間の記載を書き替えた。(長女からの申し出) |
| 電話番号が変わった | 令和8年8月5日、長女の携帯番号の変更について連絡を受け、緊急連絡先を書き替えた。実際につながることを同日に確かめ、確かめた職員名を記入した。 |
| 転居した | 令和8年10月1日に転居。新しい住所と、玄関・廊下・浴室の状況を訪問時に確かめて住環境の欄を書き替えた。訪問の経路と所要時間も記入し直した。確認日 令和8年10月2日。 |
| 住宅改修が行われた | 令和8年6月15日に浴室と廊下へ手すりを設置。訪問時(令和8年6月17日)に現物を確かめ、位置と長さを住環境の欄へ記入した。旧の記載は取り消さずに残している。 |
| 福祉用具が追加された | 令和8年7月10日からベッド柵を追加。設置場所と使用の状況を訪問時に確かめ、福祉用具の欄へ記入した。用具の担当事業所名と連絡先も更新した。 |
| 他サービスが追加された | 令和8年8月から通所リハビリの利用が週2回(火・木)始まった。当ステーションの訪問と重ならないことをサービス提供表で確かめ、サービス利用状況の欄を書き替えた。 |
| 担当ケアマネジャーが交代した | 令和8年4月に担当ケアマネジャーが交代。新しい担当者名・事業所名・連絡先を記入し、前任者からの引き継ぎ書面の受領日と書類名を併記した。 |
| 訪問の曜日を変えた | 令和8年9月から訪問を火曜午後から水曜午前へ変更。理由(本人の希望と他サービスとの重なり)と、本人・担当ケアマネジャーへ伝えた日付を記入した。 |
| 本人の意向が変わった | 令和8年8月5日、本人から「やはり通所に行ってみたい」との話があった。4月時点の記載は取り消さずに残し、変化した日ときっかけ(長女の勧め)を併記した。 |
| 情報共有の範囲が変わった | 令和8年9月3日、本人から「長男にも伝えてよい」との申し出があり、共有の範囲を書き替えた。申し出のあった日、確かめた職員名、旧の取り決めをいずれも残している。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
公表資料に見る「記録の整備」に関する指摘(6件)
記録書Ⅰそのものを名指しした指摘は多くありませんが、記録の整備・保存、指示書の受領、説明と同意の記録は、複数の自治体が公表資料で挙げています。いずれも記録書Ⅰの欄と直接つながる論点です。以下は各自治体が公表している資料からの引用で、出典を併記しています。
| 公表されている指摘 | 確認される書類など | 出典 |
|---|---|---|
| 必要な記録の整備・2年保存ができていない | 訪問看護記録書Ⅰ・Ⅱ、訪問看護計画書、訪問看護報告書ほか | 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) |
| 主治医の文書指示を受けずに訪問看護を行っていた | 訪問看護指示書、訪問看護記録書など | 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) |
| 訪問看護計画書を作成せずにサービスを提供している | 訪問看護計画書、居宅サービス計画書(第1表から第3表)など | 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) |
| 訪問看護指示書の有効期限切れ・受領遅れ、計画書の記載不足 | 訪問看護指示書、特別訪問看護指示書、訪問看護計画書、訪問看護報告書、同意署名など | 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) |
| 訪問看護計画の同意取得が確認できない、具体的なサービス内容が記載されていない | 訪問看護計画書、居宅サービス計画、説明・同意・交付の記録、訪問看護報告書など | 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)」 |
| 理学療法士等による訪問について、看護職員の代わりに訪問させる旨の同意を口頭で説明したが記録がない | 訪問看護計画書、訪問看護記録書、説明・同意の記録、居宅サービス計画書、モニタリング・評価の記録など | 静岡市「介護サービス事業者の指導監督」(令和8年度介護保険サービス提供事業者説明会(集団指導)資料) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
同じことを二度書かないための書き分け(60項目)
訪問看護の書類が重く感じられる理由の一つは、同じことを別の紙にもう一度書いていることです。二度書きは手間が増えるだけでなく、片方だけを直したときに食い違いを生みます。食い違いは、後から読む人にとって「どちらが本当か分からない」という状態になります。
書き分けの原則はひとつです。変わらないこと・変わったときだけ直すことは記録書Ⅰへ、その日ごとのことは訪問ごとの記録へ、これからのことは計画書へ、まとめは報告書へ。迷ったときは「この情報は、来月も同じことを書くか」と考えると分かれます。毎月同じなら記録書Ⅰ、毎回変わるなら訪問ごとの記録です。
情報の種類別|どの書類に書くか(30項目)
| 情報の種類 | 主に書く先 | 記録書Ⅰでの扱い |
|---|---|---|
| 氏名・生年月日・住所 | 記録書Ⅰ | 記録書Ⅰに記入する。ほかの書類には必要な範囲で写し、変更時は記録書Ⅰを起点に直す |
| 要介護認定の区分と有効期間 | 記録書Ⅰ | 被保険者証で確かめて記入。更新のたびに書き替え、旧の記載は残す |
| 適用する保険の種別 | 記録書Ⅰ | 切替日と理由をあわせて記入。切替をまたぐ月の扱いは関係機関に確かめた日を併記 |
| 主たる傷病名 | 訪問看護指示書(医師が作成) | 指示書の記載を転記し、発行日と受領日を添える。看護師が評価して書き換えることはしない |
| 療養上の留意点 | 訪問看護指示書 | 指示書の文言のまま転記。補足や解釈を加えない |
| 指示期間 | 訪問看護指示書 | 期間の開始日と終了日を記入し、満了前に新しい指示書の受領を確かめる |
| 家族構成・続柄 | 記録書Ⅰ | 関係が複雑な場合はジェノグラムを添付し、本欄には同居者と連絡先の方を記入 |
| 介護力(誰が、いつ、どこまで) | 記録書Ⅰ | 曜日と時間帯まで書く。就労や体調の変化があれば書き替える |
| 住環境(段差・手すり・浴室) | 記録書Ⅰ | 実測した数値で記入。改修や用具の追加があれば現物を確かめて書き替える |
| 生活歴・生活習慣 | 記録書Ⅰ | 本人像が伝わる具体で記入。日々の出来事は訪問ごとの記録へ |
| 初回に把握した本人・家族の希望 | 記録書Ⅰ | 本人の言葉のまま記入し、述べた日と場面を併記。変化したら追記する |
| 緊急時の連絡先と連絡の順序 | 記録書Ⅰ | 時間帯ごとに分けて記入。つながらない場合の手順もここに書く |
| 主治医・医療機関の連絡方法 | 記録書Ⅰ | 診療時間と時間外の連絡方法まで記入。確かめた日と応対者名を併記 |
| 担当ケアマネジャー・関係機関 | 記録書Ⅰ | 事業所名・担当者名・連絡先を記入。交代のたびに書き替える |
| 初回訪問年月日 | 記録書Ⅰ | 訪問を開始した日を記入。休止と再開があれば、その期間も本欄に記入する |
| 看護の目標(長期・短期) | 訪問看護計画書 | 記録書Ⅰには目標そのものを書かず、目標の材料となる本人の希望を残す |
| 実施する看護の内容 | 訪問看護計画書 | 記録書Ⅰには書かない。指示書と計画書の整合を確かめる起点として用いる |
| 訪問の回数・曜日・時間 | 訪問看護計画書/居宅サービス計画 | 記録書Ⅰには現在の曜日・時間を状況として記入し、変更のたびに書き替える |
| その日の観察と実施した内容 | 訪問ごとの記録(記録書Ⅱ) | 記録書Ⅰには書かない。毎回変わるものは訪問ごとの記録へ |
| 訪問した日時・訪問した職員名 | 訪問ごとの記録(記録書Ⅱ) | 記録書Ⅰには記入者名と記入日のみを残す |
| その日の状態の変化 | 訪問ごとの記録(記録書Ⅱ) | 記録書Ⅰには書かない。状態が定着して基本情報が変わった場合のみ書き替える |
| 医師への連絡とその応答 | 訪問ごとの記録(記録書Ⅱ) | 記録書Ⅰには連絡先と連絡の方法だけを置く |
| 月ごとの経過のまとめ | 訪問看護報告書 | 記録書Ⅰには書かない。報告書の下地となる基本情報を最新に保つ役割にとどめる |
| 計画の見直しの結果 | 訪問看護計画書・報告書 | 見直しの結果、基本情報が変わった部分だけを記録書Ⅰに反映する |
| サービス全体の位置づけ | 居宅サービス計画(ケアマネジャーが作成) | 記録書Ⅰには写しの受領日と、記載との食い違いの有無を記入 |
| 他サービスの種類と回数 | 居宅サービス計画 | 記録書Ⅰにはサービス利用状況として写し、サービス提供表で確かめた日を併記 |
| 説明と同意の日付 | 同意書・契約関係の書類 | 記録書Ⅰには説明日・同意日・交付日と、説明した職員名を記入 |
| 個人情報の取扱いの同意 | 同意書 | 記録書Ⅰには同意を得た日付と、共有してよい範囲を記入 |
| ジェノグラム(家系図) | 記録書Ⅰの添付 | 作成日と作成者名を入れて添付し、本欄には「別紙のとおり」ではなく要点を文章で残す |
| 訪問の休止と再開 | 記録書Ⅰ/訪問ごとの記録 | 休止した期間と理由は記録書Ⅰに、日々の対応は訪問ごとの記録に書く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
二度書きが起きやすい組み合わせと、切り分けの一行(15件)
| 重なりやすい記載 | なぜ重なるか | 切り分けの一行 |
|---|---|---|
| 傷病名を記録書Ⅰと計画書の両方に書く | どちらの様式にも欄があり、それぞれ手で書き写している | いずれも出どころは指示書。記録書Ⅰには指示書の発行日と受領日を添えて転記し、計画書側は記録書Ⅰを見て写す運用とした |
| 本人の希望を記録書Ⅰと計画書に書く | 希望と目標が近い言葉になり、区別がつかなくなる | 記録書Ⅰには本人の言葉をそのまま、計画書には目標の形にしたものを書く。記録書Ⅰの言葉を計画書へ引き継いだ日を併記した |
| 家族構成を記録書Ⅰと居宅サービス計画に書く | ケアマネジャーの様式にも同じ欄がある | 記録書Ⅰは当ステーションが確かめた内容を記入し、居宅サービス計画の記載と食い違う場合は、確かめた日と相手を併記する |
| 住環境を記録書Ⅰと訪問ごとの記録に書く | 訪問のたびに気づいた点を書き足してしまう | 変わらない構造(段差・手すり・間取り)は記録書Ⅰ、その日の状況(通路に物が置かれていた等)は訪問ごとの記録へ |
| 緊急連絡先を記録書Ⅰと契約書類に書く | 契約時に控えた番号がそのまま残る | 記録書Ⅰを最新の正とし、変更時は記録書Ⅰを直したうえで、他の書類へ反映した日付を記録書Ⅰに残す |
| 主治医の連絡先を複数の書類に書く | 指示書・計画書・記録書Ⅰのそれぞれに欄がある | 連絡の方法と時間外の扱いは記録書Ⅰにまとめ、他の書類は名称のみとした。確かめた日と応対者名は記録書Ⅰに置く |
| 他サービスの利用状況を毎回の記録に書く | 訪問のたびに他事業所の話題が出る | 種類と回数は記録書Ⅰ、その日に他事業所と交わしたやり取りは訪問ごとの記録へ。変更があれば記録書Ⅰを書き替える |
| 介護力を記録書Ⅰと報告書に書く | 報告書で家族の状況に触れる場面がある | 記録書Ⅰには常態としての介護力、報告書にはその月に生じた変化を書く。変化が定着したら記録書Ⅰを書き替える |
| 生活歴を記録書Ⅰと訪問ごとの記録に書く | 訪問中の会話で新しい話が出る | 本人像として残す価値のあるものは記録書Ⅰへ追記し、その日の会話としての意味が強いものは訪問ごとの記録にとどめる |
| 同意の記録を複数の場所に書く | 同意書と記録の両方に日付を書く | 同意書を正本とし、記録書Ⅰには説明日・同意日・交付日と説明した職員名だけを記入する |
| 要介護度を複数の書類に書く | 更新のたびに全部を直す必要が出る | 記録書Ⅰを起点とし、更新時は記録書Ⅰを直したうえで、反映した書類名と日付を記録書Ⅰに残す |
| 福祉用具の情報が用具の計画書と重なる | 用具の事業所側にも計画がある | 記録書Ⅰには自宅で使用している用具と設置場所のみを記入し、選定の経緯は用具の事業所の書類に委ねる |
| 訪問の曜日・時間が計画書と重なる | 変更のたびに両方を直す必要が出る | 計画書を正とし、記録書Ⅰには現在の曜日・時間と、変更した日・理由だけを残す |
| 入退院の経過を複数の書類に書く | 報告書でも入院の経過に触れる | 記録書Ⅰには入院日・退院日・訪問の休止期間、報告書にはその月の経過を書く。退院時に記録書Ⅰの各欄を見直す |
| 本人の言葉が記録書Ⅰと訪問ごとの記録に散る | 印象に残る言葉はどちらにも書きたくなる | これからの過ごし方など基本情報にあたる言葉は記録書Ⅰへ、その日の場面に結びついた言葉は訪問ごとの記録へ |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
転記の向き|どこからどこへ写すか(15行)
二度書きを減らすもう一つの方法は、転記の向きを一方通行に決めてしまうことです。向きが決まっていれば、直す場所は一か所になります。
| 元になる書類 | 写す先 | 写すときの注意 |
|---|---|---|
| 訪問看護指示書 | 記録書Ⅰ(傷病名・療養上の留意点・指示期間) | 文言を変えずに転記し、発行日と受領日を添える。読みにくい記載は医療機関に確かめ、確認日と応対者名を残す |
| 診療情報提供書 | 記録書Ⅰ(現病歴・既往歴) | 書面の日付を必ず添える。本人の話と食い違う場合は、書面の記載を先に置き、本人の話は断って併記する |
| 被保険者証・負担割合の書面 | 記録書Ⅰ(認定の区分・有効期間・保険の情報) | 提示を受けた日を記入する。写しの保管は本人の了承を得たうえで行い、了承の日付を残す |
| 居宅サービス計画・サービス提供表 | 記録書Ⅰ(サービス利用状況・関係機関) | 受領日を記入する。記載と自事業所の把握が食い違う場合は、担当ケアマネジャーへ連絡した日を併記する |
| 記録書Ⅰ | 訪問看護計画書(目標の材料・療養の状況) | 本人の言葉を目標の形に直すときは、元の言葉を記録書Ⅰ側に必ず残しておく |
| 記録書Ⅰ | 訪問看護報告書(基本情報の前提) | 報告書を書く前に記録書Ⅰの更新漏れを確かめる。古い情報のまま報告書へ流れると、両方の食い違いが残る |
| 記録書Ⅰ | 担当者会議で共有する資料 | 共有する項目(住環境・介護力・本人の希望)を決めておく。共有した日と相手を記録書Ⅰに残す |
| 訪問ごとの記録 | 記録書Ⅰ(変化が定着した部分だけ) | その日の出来事をそのまま写さない。繰り返し見られ、基本情報として扱えるものだけを書き替える |
| 退院時の連携の場で得た情報 | 記録書Ⅰ(現病歴・住環境・介護力) | 誰から聞いた情報かを行ごとに残す。書面で受け取ったものと口頭のものを分けて書く |
| 本人・家族からの申し出 | 記録書Ⅰ(希望・連絡先・共有範囲) | 申し出のあった日と、申し出た人を必ず添える。本人と家族で内容が違う場合は両方を並記する |
| 福祉用具の事業所からの連絡 | 記録書Ⅰ(住環境・福祉用具) | 連絡の内容をそのまま書かず、訪問時に現物を確かめてから書き替える。確かめた日を記入する |
| 薬局からの情報 | 記録書Ⅰ(服薬の管理者・関係機関) | 誰が受け取り、誰が取り置くかという暮らしの仕組みだけを書く。薬剤名・用法は指示書と薬の説明書の記載による |
| 同意書・契約関係の書類 | 記録書Ⅰ(説明日・同意日・交付日) | 正本は同意書。記録書Ⅰには日付と説明した職員名のみを置き、内容の重複を作らない |
| ジェノグラム(別紙) | 記録書Ⅰ(家族構成の要点) | 別紙に委ねきらず、同居者と連絡先の方だけは本欄に文章で残す。別紙の作成日と作成者名を添える |
| 記録書Ⅰ | 次の担当者への引き継ぎ | 引き継ぎ用の書類を新しく作らず、記録書Ⅰを最新にすることで代える。引き継いだ日と相手を記録書Ⅰに残す |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
よくある質問(FAQ)
記録書Ⅰとは?
記録書Ⅱとの違いは?
更新はいつ行いますか?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。加算・単位数・要件は改定される場合があるため、最新の告示・通知でご確認ください。
記録書Ⅰに書く項目と、記入の例
記録書Ⅰは初回にまとめて作り、変わったときに更新するもの。日々の記録は記録書Ⅱに書きます。
| 項目 | 書くこと | 記入の例 |
|---|---|---|
| 利用者の氏名・生年月日 | — | —(個人情報) |
| 要介護認定の状況 | 区分と有効期間 | 要介護2(令和8年3月31日まで) |
| 住所 | — | —(個人情報) |
| 主たる傷病名 | 指示書に沿って | 脳梗塞後遺症、高血圧症 |
| 現病歴 | いつから、どう経過したか | 令和6年5月に脳梗塞を発症。急性期病院からリハビリ病院を経て、同年9月に自宅退院。 |
| 既往歴 | — | 高血圧症(10年前から内服)、白内障の手術(5年前) ※情報源:ご本人・ご家族からの聞き取り |
| 療養状況 | 日常生活の様子 | 日中は居間で過ごす。屋内は伝い歩き、屋外は車いす。 |
| 介護状況 | 誰が、どこまで | 妻が同居。入浴と外出は全介助。日中は独居となる時間帯がある。 |
| 緊急時の連絡先 | 続柄と連絡先 | 長女(市内在住・平日日中は勤務) |
| 主治医 | 医療機関名、医師名 | — |
| 関係機関 | ケアマネジャー、他サービス | 居宅介護支援事業所、訪問介護(週3回)、通所リハ(週2回) |
| 初回訪問年月日 | — | 令和8年4月10日 |
| 看護の目標 | — | 血圧の安定と、屋内歩行の維持 |
| 生活歴・生活習慣 | 本人像が伝わるもの | 元は大工。朝5時に起きる習慣が続いている。 |
| 住環境 | 段差、手すり | 玄関に段差18cm。廊下に手すりあり。 |
| 本人・家族の希望 | そのままの言葉で | 本人「自分でトイレに行きたい」/妻「夜が心配」 |
記録書Ⅰ・Ⅱ・計画書・報告書の役割分担
| 項目 | 記録書Ⅰ | 記録書Ⅱ |
|---|---|---|
| 書くタイミング | 初回、変更時 | 訪問のつど |
| 内容 | 基本情報、療養の状況 | その日の観察と看護 |
| 更新 | 状況が変わったとき | 毎回 |
| 形式 | 標準様式が示されています(レイアウトは事業所ごとに設計できます) | SOAP・経時記録など |
| 使われ方 | 全体像の把握 | 経過の追跡 |
| 計画書との関係 | 計画を立てる前提になる | 計画の実施の記録 |
| 報告書との関係 | — | 報告書の元になる |
| 保存 | 完結の日から2年間(条例による) | 同左 |
記録書Ⅱの書き方はSOAPでの書き方、計画書は訪問看護計画書をご覧ください。
記録書Ⅱの記法はSOAPのほか、フォーカスチャーティング(看護記録)もあります。
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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)
