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実地指導(運営指導)、何を見られるか知っていますか
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運営指導の指摘事例をサービス別に検索
掲載事例379
自治体が公表している運営指導(実地指導)の指摘事項をもとに、よくある指摘とその対策・確認される書類をサービス種別×指摘分野で検索できます。
マナ・アシスト 監査について、AIに聞けます
サービス種別
指摘分野
379件の指摘事例が見つかりました
看護職員を常勤換算2.5人以上確保していない人員基準・勤務体制
訪問看護 ・ 人員基準(常勤換算2.5以上)

保健師・看護師・准看護師の常勤換算が2.5に満たない状態が指摘されています。常勤換算は看護職員のみで算出し、PT・OT・STや管理者専従分は含めません。

対策:毎月、予定・実績の両方で常勤換算を算出して確認します。有給は所定労働時間で算入、超過勤務は不算入など算入ルールにも注意します。
確認される書類:勤務形態一覧表・雇用契約書・出勤簿
月ごとの勤務表を作成していない人員基準・勤務体制
訪問看護 ・ 運営基準(勤務体制の確保等)

訪問看護ステーションで月ごとの勤務表(勤務形態一覧表)を作成していないことが指摘されています。

対策:毎月、勤務形態一覧表を作成します。兼務者は兼務先を記載し、予定と実績の両方を残します。
確認される書類:勤務形態一覧表・シフト表
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 勤怠管理「勤怠マナ」
職員の雇用の事実・勤務時間が不明確人員基準・勤務体制
訪問看護 ・ 運営基準(勤務体制の確保等)

雇入れ通知書が整備されていない、常勤職員が勤務すべき時間数が就業規則等で明確でない、勤務時間の記録が不十分といった指摘があります。

対策:雇用契約書・雇入れ通知書を常に最新の状態で整備し、就業規則に所定労働時間を明記、出勤簿等で勤務時間を記録します。
確認される書類:雇入れ通知書・就業規則・出勤簿・タイムカード
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 勤怠管理「勤怠マナ」
管理者が常勤でない人員基準・勤務体制
訪問看護 ・ 人員基準(管理者)

管理者とされた者が非常勤であったことが指摘されています。管理者は原則、常勤の保健師又は看護師である必要があります。

対策:管理者の勤務形態を常勤とし、勤務表上も明確にします。やむを得ず例外とする場合は指定権者への相談・手続きが必要です。
確認される書類:勤務形態一覧表・組織図・辞令
運営規程に利用料等が規定されていない運営規程・重要事項
訪問看護 ・ 運営基準(運営規程)

利用料その他の費用の額を運営規程に規定していない、通常の事業の実施地域が客観的に特定できない規定になっている等の指摘があります。

対策:運営規程の必須8項目(目的・職種員数・営業日時間・内容と利用料・実施地域・緊急時対応・虐待防止措置・その他重要事項)を整備し、重要事項説明書と常に一致させます。
確認される書類:運営規程・重要事項説明書
通常の実施地域内で交通費を徴収していた利用料・費用
訪問看護 ・ 運営基準(利用料等の受領)

通常の事業の実施地域内の利用者から交通費(夜間緊急訪問を含む)を徴収していたことが指摘されています。介護報酬には実施地域内の交通費が含まれます。

対策:実施地域内の交通費徴収は行いません。地域外の場合も、あらかじめ額を説明し同意を得たうえで実費のみ受領します。
確認される書類:運営規程・重要事項説明書・領収書控
主治医の文書指示を受けずに訪問看護を行っていた計画書・指示書・アセスメント
訪問看護 ・ 運営基準(主治の医師との関係)

サービス提供開始後に指示書の交付を受けていた、文書による指示なく訪問していた、訪問内容が指示書と相違している等の指摘があります。

対策:指示書はサービス開始前に交付を受け、指示期間を管理します。特別訪問看護指示書の有効期間は交付日から14日間です。訪問内容と指示内容の整合を常に確認します。
確認される書類:訪問看護指示書・訪問看護記録書
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問看護AI「訪問看護マナ」
訪問看護計画書を作成せずにサービスを提供している計画書・指示書・アセスメント
訪問看護 ・ 運営基準(訪問看護計画等の作成)

計画書を作成していない、計画書がケアプラン(居宅サービス計画)の内容と相違している、内容が不十分といった指摘があります。

対策:看護師等が計画書を作成し、サービス提供開始前に利用者へ説明・同意・交付します。PT等が訪問する場合は看護職員の代わりに訪問する旨の説明・同意も必要です。
確認される書類:訪問看護計画書・居宅サービス計画書(第1〜3表)
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問看護AI「訪問看護マナ」
守秘義務の取り決め・個人情報同意が不十分秘密保持・個人情報
訪問看護 ・ 運営基準(秘密保持等)

従業者の守秘義務の取り決めが徹底されていない、利用者本人と家族の個人情報使用同意が区別されていない等の指摘があります。

対策:守秘義務の誓約書を徴し、退職後の秘密保持も就業規則等に明記します。個人情報使用同意書は本人分と家族分を区別して取得します。
確認される書類:守秘義務誓約書・個人情報使用同意書・就業規則
苦情相談窓口を利用者に周知していない苦情・事故対応
訪問看護 ・ 運営基準(苦情処理)

事業所の苦情対応窓口や外部機関(保険者・国保連)の窓口を重要事項説明書に記載していない等の指摘があります。

対策:重要事項説明書に自事業所と外部機関の苦情窓口を明記し、事業所内にも掲示します。苦情内容は記録として整備します。
確認される書類:重要事項説明書・苦情受付記録
事故の記録・保険者への報告を行っていない苦情・事故対応
訪問看護 ・ 運営基準(事故発生時の対応)

事故の状況や講じた処置を記録しておらず詳細・対応・再発防止策が不明確、保険者への事故報告を行っていない等の指摘があります。

対策:事故発生時の対応方法をあらかじめ定め、状況と処置を記録して2年間保存します。保険者への報告基準も確認しておきます。
確認される書類:事故報告書・ヒヤリハット報告書
必要な記録の整備・2年保存ができていない記録・書類の整備
訪問看護 ・ 運営基準(記録の整備)

指示書・計画書・報告書・提供記録・市町村への通知記録・苦情記録・事故記録の整備と保存(契約終了日から2年間)が不十分な例が指摘されています。

対策:7種の記録を利用者ごとに整備し、契約終了日から2年間保存します。電子化する場合も検索・出力できる状態を保ちます。
確認される書類:訪問看護記録書Ⅰ・Ⅱ・計画書・報告書ほか
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問看護AI「訪問看護マナ」
業務継続計画(BCP)の策定・研修訓練を実施していないBCP・感染症
訪問看護 ・ 運営基準(業務継続計画の策定等)

感染症・災害それぞれの業務継続計画の策定、従業者への周知、定期的な研修・訓練、定期的な見直しが求められています(令和6年4月から義務化)。

対策:感染症版・災害版のBCPを策定し、年間計画に研修・訓練を組み込み、実施記録を残します。
確認される書類:業務継続計画(感染症・災害)・研修訓練記録
虐待防止の体制(委員会・指針・研修・担当者)が未整備虐待防止・身体拘束
訪問看護 ・ 運営基準(虐待の防止)

虐待防止検討委員会の定期開催、指針の整備、定期研修、専任担当者の設置という4つの措置が求められています(令和6年4月から義務化)。

対策:委員会を定期開催して議事録を残し、指針を整備、年間研修計画に虐待防止研修を入れ、担当者を明確にします。
確認される書類:虐待防止指針・委員会議事録・研修記録
ケアプランを利用者・事業所に交付していない/同意日が確認できない計画書・指示書・アセスメント
居宅介護支援 ・ 運営基準(居宅サービス計画の作成)

ケアプラン(第1〜3表)の利用者への説明・同意・交付、サービス事業所への交付が確認できない、同意日が空欄・サービス開始後になっている例が指摘されやすいポイントです。

対策:説明→同意(日付・署名)→交付までを一連で行い、交付日を記録します。同意日はサービス提供開始前である必要があります。
確認される書類:居宅サービス計画書(第1〜3表)・交付記録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → ケアプランAI「居宅マナ」
アセスメントを利用者の居宅で行った記録がない計画書・指示書・アセスメント
居宅介護支援 ・ 運営基準・課題分析標準項目23項目

課題分析(アセスメント)を利用者宅を訪問して本人・家族に面接して行ったことが記録から確認できない、課題分析標準項目を満たしていない例が指摘されやすいポイントです。

対策:アセスメントは居宅を訪問し面接で実施した旨(日時・場所・面接相手)を記録に残します。認定更新時・状態変化時にも再アセスメントを行います。
確認される書類:アセスメントシート・支援経過記録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → ケアプランAI「居宅マナ」
モニタリングの月1回訪問・記録が確認できない記録・書類の整備
居宅介護支援 ・ 運営基準(減算対象になり得る重要項目)

少なくとも月1回利用者宅を訪問して面接し、少なくとも月1回結果を記録する——この要件を満たす記録が確認できない場合、運営基準減算につながることがあります。

対策:毎月の訪問日・面接相手・目標の達成状況等をモニタリング記録に残します。訪問できなかった場合は理由と代替対応も記録します。
確認される書類:モニタリングシート・支援経過記録(第5表)
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → ケアプランAI「居宅マナ」
サービス担当者会議の開催・記録が不十分計画書・指示書・アセスメント
居宅介護支援 ・ 運営基準(サービス担当者会議)

新規作成・更新・区分変更時の担当者会議の開催(またはやむを得ない場合の照会)の記録がない、第4表に検討内容・結論が記載されていない例が指摘されやすいポイントです。

対策:会議の出席者・検討内容・結論・残された課題を第4表に記録します。照会で代えた場合は、やむを得ない理由と照会内容・回答を残します。
確認される書類:サービス担当者会議の要点(第4表)・照会記録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → ケアプランAI「居宅マナ」
支援経過記録(第5表)の記載が乏しく経過が追えない記録・書類の整備
居宅介護支援 ・ 運営基準(記録の整備)

連絡調整・相談・判断の経過が第5表に記録されておらず、ケアマネジメントプロセスを実施したことが客観的に確認できない例が指摘されやすいポイントです。

対策:日付・相手・手段・内容・判断を簡潔に時系列で記録します。事実と判断を分けて書くと監査で説明しやすくなります。
確認される書類:居宅介護支援経過(第5表)
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → ケアプランAI「居宅マナ」
認定更新・状態変化時にプラン見直しの一連プロセスを経ていない計画書・指示書・アセスメント
居宅介護支援 ・ 運営基準(居宅サービス計画の変更)

認定更新時や状態変化時に、アセスメント→原案作成→担当者会議→説明・同意・交付の一連のプロセスを経ずにプランを継続している例が指摘されやすいポイントです。

対策:更新・区分変更のたびに一連のプロセスを実施し、それぞれの記録(日付つき)を残します。軽微な変更で省略する場合は判断根拠を記録します。
確認される書類:アセスメント・第1〜3表・第4表・第5表
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → ケアプランAI「居宅マナ」
特定事業所加算の要件を満たす記録が確認できない加算・算定要件
居宅介護支援 ・ 特定事業所加算の算定要件

定期的な会議の開催、計画的な研修、24時間連絡体制、事例検討会等、特定事業所加算の算定要件を満たしていることを示す記録が不十分な例が指摘されやすいポイントです。

対策:要件ごとに「何を記録で示すか」を一覧化し、会議議事録・研修計画と実施記録・連絡体制表を整備します。
確認される書類:会議議事録・研修計画/実施記録・体制表
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → ケアプランAI「居宅マナ」
訪問介護計画書を作成していない/サ責以外が作成している計画書・指示書・アセスメント
訪問介護 ・ 運営基準(訪問介護計画の作成)

サービス提供責任者が訪問介護計画を作成していない、ケアプラン変更後に計画が見直されていない、利用者への説明・同意・交付が確認できない例が指摘されやすいポイントです。

対策:サ責が作成し、説明・同意・交付の日付を記録します。ケアプランが変わったら訪問介護計画も必ず見直します。
確認される書類:訪問介護計画書
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問介護AI「訪問介護マナ」
サービス提供記録の記載が画一的・交付していない記録・書類の整備
訪問介護 ・ 運営基準(サービスの提供の記録)

提供記録が毎回同じ文言で具体性がない、提供日・内容・時間の記録が不十分、求めに応じた交付ができていない例が指摘されやすいポイントです。

対策:実施したケアと利用者の状態をその日の具体的な事実で記録します。開始・終了時刻は実態どおりに記載します。
確認される書類:サービス提供記録(実施記録)
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問介護AI「訪問介護マナ」
訪問介護計画とケアプラン(第2表)の内容が一致しない計画書・指示書・アセスメント
訪問介護 ・ 運営基準

ケアプラン第2表のサービス内容と訪問介護計画・実際の提供内容が食い違っている例が指摘されやすいポイントです。

対策:ケアプラン受領のたびに第2表と訪問介護計画・手順書を突き合わせ、変更があれば計画を更新して同意を取り直します。
確認される書類:居宅サービス計画書(第2表)・訪問介護計画書
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問介護AI「訪問介護マナ」
提供記録と請求内容(算定時間・回数)が一致しない加算・算定要件
訪問介護 ・ 報酬算定基準

提供記録上の時間・回数と国保連請求の算定内容が一致せず、返還につながる例が指摘されやすいポイントです。

対策:請求前に提供記録と請求データを突き合わせるチェックを毎月実施し、差異があれば原因を記録します。
確認される書類:サービス提供記録・請求データ・シフト実績
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問介護AI「訪問介護マナ」
身体介護・生活援助の区分が記録から判断できない記録・書類の整備
訪問介護 ・ 報酬算定基準(老企第36号の区分)

算定した区分(身体介護/生活援助)に対応する具体的なケア内容が記録から読み取れない例が指摘されやすいポイントです。

対策:記録には実施した行為を具体的に書き、算定区分と整合させます。曖昧な表現(「見守り」「家事」のみ等)を避けます。
確認される書類:サービス提供記録・訪問介護計画書
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問介護AI「訪問介護マナ」
サ責業務(アセスメント・モニタリング・会議出席)の記録がない記録・書類の整備
訪問介護 ・ 運営基準(サービス提供責任者の責務)

サービス提供責任者が行うべき利用者状態の把握、ヘルパーへの指示・技術指導、担当者会議への出席等の記録が確認できない例が指摘されやすいポイントです。

対策:サ責業務の実施記録(同行訪問・会議・指導内容)を残し、責任の所在を明確にします。
確認される書類:同行訪問記録・会議記録・指導記録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 訪問介護AI「訪問介護マナ」
通所介護計画書の説明・同意・交付が確認できない計画書・指示書・アセスメント
通所介護 ・ 運営基準(通所介護計画の作成)

通所介護計画の作成、利用者・家族への説明と同意、交付の記録(日付)が確認できない例が指摘されやすいポイントです。

対策:計画作成→説明→同意(署名・日付)→交付を一連で記録します。ケアプラン変更時は計画も見直します。
確認される書類:通所介護計画書
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 通所介護AI「通所介護マナ」
個別機能訓練加算の計画・評価・記録が不十分加算・算定要件
通所介護 ・ 個別機能訓練加算の算定要件

個別機能訓練計画の作成、3か月ごとの評価・見直し、訓練実施記録が不十分で加算要件を満たすことが確認できない例が指摘されやすいポイントです。

対策:計画には目標(心身機能・活動・参加)を設定し、実施記録と3か月ごとの評価を残します。居宅訪問(生活機能チェック)も記録します。
確認される書類:個別機能訓練計画書・実施記録・評価記録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 通所介護AI「通所介護マナ」
サービス提供時間の算定が実態と合っていない加算・算定要件
通所介護 ・ 報酬算定基準

実際の提供時間と算定した報酬区分(所要時間区分)が一致しない、送迎時間の扱いを誤っている例が指摘されやすいポイントです。

対策:利用者ごとの実際の提供時間(送迎は原則含めない)を記録し、算定区分と突き合わせます。早退・遅刻時の取り扱いルールも決めておきます。
確認される書類:通所介護記録・送迎記録・請求データ
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 通所介護AI「通所介護マナ」
入浴介助加算等の実施記録がない加算・算定要件
通所介護 ・ 入浴介助加算の算定要件

入浴介助加算等を算定しているのに、実施した記録(実施日・介助内容)が確認できない例が指摘されやすいポイントです。加算Ⅱでは個別の入浴計画等も必要です。

対策:加算ごとに必要な記録をリスト化し、日々の記録様式に組み込んで漏れを防ぎます。
確認される書類:入浴介助記録・通所介護記録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 通所介護AI「通所介護マナ」
施設サービス計画に基づくケア提供が記録から確認できない記録・書類の整備
施設 ・ 運営基準(施設サービス計画に基づくケア)

施設サービス計画の目標・サービス内容と、日々の介護記録の内容が結びつかず、計画に基づくケアの実施が確認できない例が指摘されやすいポイントです。

対策:記録の様式に計画の目標との対応を意識した項目を設け、モニタリング・計画見直しの記録も残します。
確認される書類:施設サービス計画書・介護記録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 実施記録AI「施設記録マナ」
身体拘束の記録・3要件の検討が確認できない虐待防止・身体拘束
施設 ・ 運営基準(身体的拘束等の禁止・記録義務)

やむを得ず身体拘束を行った場合の態様・時間・心身の状況・やむを得ない理由の記録、切迫性・非代替性・一時性の3要件の検討記録がない例が指摘されやすいポイントです。緊急やむを得ない場合以外の身体拘束は禁止されています。

対策:身体拘束廃止委員会で3要件を検討して記録し、実施中も態様・時間・状況を都度記録、解除に向けた検討を続けます。
確認される書類:身体拘束に関する記録・委員会議事録・同意書
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 実施記録AI「施設記録マナ」
事故・ヒヤリハットの分析と再発防止策が記録にない苦情・事故対応
施設 ・ 運営基準(事故発生の防止及び発生時の対応)

事故報告書はあるものの原因分析・再発防止策・その後の効果確認まで記録されていない例が指摘されやすいポイントです。

対策:事故報告書に再発防止策と実施状況の欄を設け、委員会で分析した議事録を残します。
確認される書類:事故報告書・ヒヤリハット報告書・委員会議事録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 実施記録AI「施設記録マナ」
重要事項説明書と運営規程・実際の運用が一致しない運営規程・重要事項
全サービス共通 ・ 運営基準

料金改定や体制変更が重要事項説明書・運営規程に反映されていない、両者の内容が食い違っている例が指摘されやすいポイントです。

対策:料金・体制・営業時間等を変更したら、運営規程と重要事項説明書を同時に更新し、必要に応じて利用者に再説明します。
確認される書類:重要事項説明書・運営規程
契約・重要事項説明の同意日がサービス開始後になっている契約・同意
全サービス共通 ・ 運営基準(内容及び手続の説明及び同意)

契約書・重要事項説明書の署名日がサービス提供開始日より後になっている、説明者の記録がない例が指摘されやすいポイントです。

対策:契約・重説はサービス開始前に行い、説明日・説明者・同意日を記録します。日付の空欄・後日まとめ書きを避けます。
確認される書類:利用契約書・重要事項説明書
処遇改善加算の計画・実績報告と賃金改善の整合が取れない加算・算定要件
全サービス共通 ・ 処遇改善加算の算定要件

処遇改善計画書・実績報告書の内容と実際の賃金台帳の整合が確認できない、職員への周知が不十分な例が指摘されやすいポイントです。

対策:計画書・実績報告書・賃金台帳を対応づけて保管し、賃金改善の内訳を説明できるようにします。職員への周知方法も記録します。
確認される書類:処遇改善計画書・実績報告書・賃金台帳
法定研修・委員会の実施記録が確認できない研修・委員会
全サービス共通 ・ 運営基準(各種研修・委員会の義務)

虐待防止・感染症・BCP・身体拘束適正化等の法定研修や委員会について、実施した記録(日時・参加者・内容・資料)が残っていない例が指摘されやすいポイントです。

対策:年間研修計画を作り、実施のたびに記録(参加者名簿・資料・欠席者フォロー)を残します。委員会は議事録を整備します。
確認される書類:年間研修計画・研修実施記録・委員会議事録
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 介護AI「神マナ」
個人情報使用同意が本人・家族で区別されていない秘密保持・個人情報
全サービス共通 ・ 運営基準(秘密保持等)

個人情報の使用同意について、利用者本人の同意と家族の同意が区別されていない、従業者からの守秘義務誓約書がない例が指摘されやすいポイントです。

対策:同意書は本人分・家族分を分けて取得し、従業者(退職後を含む)の守秘義務も誓約書と就業規則で担保します。
確認される書類:個人情報使用同意書・守秘義務誓約書
勤務形態一覧表と出勤簿・タイムカードが一致しない人員基準・勤務体制
全サービス共通 ・ 人員基準・各種加算の体制要件

勤務形態一覧表(予定)と出勤簿・タイムカード(実態)が一致せず、人員基準や加算の体制要件を満たしていることが確認できない例が指摘されやすいポイントです。

対策:予定と実績の両方を毎月残し、差異が出たら一覧表側も実績で更新します。兼務者の按分も実態と合わせます。
確認される書類:勤務形態一覧表・出勤簿・タイムカード・シフト表
記録・書類の抜け漏れをAIで防ぐ → 勤怠管理「勤怠マナ」
通所リハ事業所としての勤務表がなく、併設病院の全体勤務表しかない人員
通所リハビリテーション ・ 東京都指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例 第103条(準用)/同介護予防条例 第120条の2

東京都の令和7年度集団指導資料(通所リハビリテーション)の「主な指摘事例」に、「病院・診療所の全体の勤務表は作成されているが、通所リハビリテーション事業所としての勤務表が作成されていない」「勤務表に記載すべき内容(日々の勤務時間、常勤・非常勤の別、兼務関係等)が記載されていない」が挙げられています。同資料は、併設の病院・診療所で兼務する場合は他施設での勤務時間と通所リハ事業所での勤務時間を区別して記載するよう求めています。

対策:事業所ごと・月ごとに勤務表(従業者の勤務の体制及び勤務形態一覧表)を作成し、日々の勤務時間、常勤・非常勤の別、従事者の配置、兼務関係、単位ごとの配置が分かる記載になっているかを確認します。併設施設と兼務する職員は、施設ごとの勤務時間を分けて記載します。なお、勤務表の様式や求められる記載の詳細は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の様式・手引きをあわせてご確認ください。
確認される書類:勤務の体制及び勤務形態一覧表(勤務表)、シフト表、出勤簿・タイムカード、雇用契約書、資格証
業務継続計画(BCP)を感染症・災害のいずれか一方しか作成していないBCP・感染症
通所リハビリテーション ・ 東京都指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例 第11条の2(準用)/同介護予防条例 第52条の2の2(準用)

東京都の令和7年度集団指導資料(通所リハビリテーション)の「主な指摘事例」に、「業務継続計画を感染症・災害のいずれのみしか作成していない」「感染症の業務継続計画と、その他の感染症対策資料とを混同している」が挙げられています。同資料は、感染対策委員会資料や感染症関連の研修資料は業務継続計画とは別のものであり、必ず個別に作成するよう記載しています。

対策:感染症に係る業務継続計画と災害に係る業務継続計画の双方を作成し、感染対策委員会の記録・感染症研修資料とは別の文書として整備しているかを確認します。あわせて、計画に基づく研修・訓練を定期的(年1回以上)に実施し記録を残します。研修・訓練の回数や記録様式の求め方は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:業務継続計画(感染症編・災害編)、研修記録、訓練記録、感染対策委員会議事録、感染症予防・まん延防止の指針
運営規程の料金表が未改定・実施地域があいまい/変更が生じても変更届を出していない運営
通所リハビリテーション ・ 東京都指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例 第139条/同介護予防条例 第120条/介護保険法 第75条・第115条の5(変更の届出)

東京都の令和7年度集団指導資料(通所リハビリテーション)の「運営規程」に関する主な指摘事例として、「運営規程の料金表の単位、金額、負担割合が改定されていない」「通常の事業の実施地域があいまい」「運営規程に虐待の防止のための措置に関する事項が定められていない」が挙げられています。同資料は、「事業所から半径○kmまで」「○○区の一部」のようなあいまいな表記は不可としています。また、これとは別のページの「変更届」に関する主な指摘事例として、「通常の事業の実施地域・事業所の営業時間・レイアウトに変更が生じていたにもかかわらず、変更届がされていない」が挙げられています。本項目は、運営規程と変更届という2つの指摘事例をあわせて整理したものです。

対策:運営規程の料金表が直近の報酬改定・地域単価に対応しているか、通常の事業の実施地域が町丁目等で特定できる表記になっているか、虐待の防止のための措置に関する事項が定められているかを確認します。あわせて、実施地域・営業時間・平面図等に変更が生じた際に変更届を提出しているかを点検します。届出の期限・様式や実施地域の記載粒度は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者へご確認ください。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、料金表、変更届の控え、事業所平面図
送迎体制を整備せず、利用者を「自分で通える方」に限定していた運営
通所リハビリテーション ・ 東京都指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例 第13条(準用)/同介護予防条例 第52条の4(準用)

東京都の令和7年度集団指導資料(通所リハビリテーション)の「主な指摘事例」に、「送迎体制を整備しておらず、利用者を『自分で事業所に通うことができる方』に限定している」が挙げられています。同資料は、これは自力で事業所に通うことができない利用者へのサービス提供を実質的に拒否していることになり、「送迎減算」を適用していたとしても拒否することはできないと記載しています。

対策:利用申込の受付基準に「自力で通所できる方に限る」等の実質的な制限がないかを確認し、送迎体制(自事業所または委託)の整備状況を点検します。提供拒否の「正当な理由」について、条例では、現員から利用申込に応じきれない場合、通常の事業の実施地域外である場合、その他利用申込者に対し自ら適切なサービスを提供することが困難な場合とされています。個別事案がこれに当たるかの判断は保険者(自治体)により運用が異なるため、事前に指定権者へご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書、運営規程、利用申込の受付記録・断りの記録、送迎記録、送迎業務委託契約書
短期集中個別リハビリテーション実施加算の起算日(退院日)を誤って把握していた報酬請求
通所リハビリテーション ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表7 注11

東京都の令和7年度集団指導資料(通所リハビリテーション)の短期集中個別リハビリテーション実施加算の「主な指摘事例」に、「加算の起算日である退院日を誤って把握しており、算定期間が間違っていた」「おおむね週2日以上実施していないにもかかわらず、加算を算定」が挙げられています。同資料は、算定要件として退院(所)日または認定日から起算して3月以内の期間に1週につきおおむね2日以上、1日当たり40分以上実施すること、根拠書類として通所リハビリテーション計画書とサービスの提供の記録を確認することを示しています。

対策:退院(所)日・認定日を診療情報提供書や介護保険被保険者証等の一次資料で確認し、起算日と算定期間を突合します。実施日数・実施時間(1日当たり40分以上、週おおむね2日以上)が計画書と提供記録の双方で確認できる状態かを点検します。根拠書類として何を求めるかは保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:通所リハビリテーション計画書、サービス提供の記録(開始・終了時刻、実施内容)、診療情報提供書・退院時サマリー、介護保険被保険者証(認定日)、請求データ
被保険者証の提示を受けずにケアマネからのコピーや電話で資格確認していた記録・書類
地域密着型通所介護 ・ 豊島区指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例 第13条第1項、同施行要領 第三の一の4(5)1

豊島区が公表した令和5年度の運営指導(地域密着型通所介護18件)の結果通知に記載された指摘事項として、「利用者の提示する被保険者証によって被保険者資格等の確認を行っていませんでした」「介護支援専門員から送られたコピーで確認していました」「利用者の提示する被保険者証を確認せず、担当の居宅介護支援事業所に電話で確認をしていました」が公表されています。

対策:サービス提供を求められた際に、利用者本人が提示する被保険者証により被保険者資格・要介護認定の有無・認定有効期間を確認し、確認日と確認者が分かる記録を残しているかを点検します。更新認定・区分変更のたびに再確認する運用になっているかもあわせて確認します。確認記録の様式や求められる保存方法は保険者(自治体)により運用が異なります。
確認される書類:被保険者証の写し(提示を受けた記録)、資格確認記録、契約書・重要事項説明書、利用者台帳
居宅サービス計画に位置付けのないサービス・加算を提供/算定していた運営
地域密着型通所介護 ・ 豊島区指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例 第18条、同施行要領 第三の一の4(9)

豊島区が公表した令和5年度の運営指導(地域密着型通所介護18件)の指摘事項として、「居宅サービス計画に位置付けられた頻度は『週1回』となっていましたが、『週2回』提供していました」「居宅サービス計画に位置付のない『軟膏塗付』のサービスを提供していました」「『栄養アセスメント加算』『認知症加算』のサービスを提供していますが、居宅サービス計画第1〜3表に『認知症加算』の位置付けはなく、提供していない『口腔栄養スクリーニング加算』が位置付けられていました」「『入浴介助加算Ⅰ』『口腔・栄養スクリーニング加算Ⅰ』を提供していますが、居宅サービス計画第1〜3表に位置付けがありませんでした」が公表されています。

対策:算定している加算・提供している個別サービスが、居宅サービス計画(第1〜3表)と事業所の計画・提供記録の三者で一致しているかを利用者ごとに突合します。計画変更があった場合は居宅介護支援事業所と連携し、最新の居宅サービス計画を受領して差分を確認します。突合の頻度や記録の残し方は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:居宅サービス計画(第1〜3表)、サービス提供票・別表、地域密着型通所介護計画、サービス提供記録、請求データ
入浴介助加算を算定した日の提供記録に入浴の記録がなかった記録・書類
地域密着型通所介護 ・ 豊島区指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例 第21条第2項、同施行要領 第三の一の4(12)2

豊島区が公表した令和5年度の運営指導(地域密着型通所介護18件)の指摘事項として、「サービス提供表の実績では『入浴介助加算Ⅰ』が算定されていましたが、当該日のサービス提供の記録には入浴サービスを提供した記録が確認できませんでした」「サービス提供記録に、提供したサービスの一部『入浴介助』について記載がありませんでした」「実際には提供した『口腔ケア』について、サービスの提供の記録が確認できませんでした」「実際に提供した『サービス提供票』と『サービス提供記録』が一致していませんでした」が公表されています。

対策:加算を算定した日について、提供記録に当該サービス(入浴介助・口腔ケア等)の実施が具体的に記載されているかを月次で突合します。提供票の実績と提供記録が一致しているかの確認手順を、請求前チェックに組み込みます。記録に求められる具体性の程度は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:サービス提供記録(日々の記録)、サービス提供票・別表、入浴記録、請求データ
通所介護計画に日課(プログラム)と所要時間の記載がなく、提供実態と一致しない記録・書類
地域密着型通所介護 ・ 豊島区指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例 第60条の9第3号・第60条の10第1項、同施行要領 第三の二の二の3(2)4・3(3)2

豊島区が公表した令和5年度の運営指導(地域密着型通所介護18件)の指摘事項として、「地域密着型通所介護計画に日課(プログラム)と所要時間の記載がないため、計画に基づいた援助であるか確認できませんでした」「2つの異なるサービス区分『6時間以上7時間未満』『7時間以上8時間未満』でサービスを提供していましたが、『日課(プログラム)』は『7時間以上8時間未満』のみでした」「計画に記載されたサービス区分は『6時間以上7時間未満』ですが、実際には『5時間以上6時間未満』でサービスを提供し、地域密着型通所介護費を算定していました」「実際行われている『入浴介助』について、所要時間の記載がありませんでした」が公表されています。

対策:提供しているサービス区分(所要時間区分)ごとに日課(プログラム)と開始・終了時刻を計画に記載し、複数区分を提供している場合は区分ごとの日課を用意しているかを確認します。計画上の所要時間区分と請求している区分が一致しているかを、提供記録の実時刻とあわせて点検します。日課の記載粒度は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:地域密着型通所介護計画(日課・所要時間)、サービス提供記録(開始・終了時刻)、送迎記録、請求データ
個別機能訓練加算(Ⅰ)ロで訓練項目ごとの実施時間の記載・評価がなかった報酬請求
地域密着型通所介護 ・ 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表2の2 注13、同留意事項 第2の3の2(11)1

豊島区が公表した令和5年度の運営指導(地域密着型通所介護18件)の指摘事項として、「専従の機能訓練指導員2名が配置されていない日に個別機能訓練加算(Ⅰ)ロを算定していました」「個別機能訓練計画の作成において、全ての訓練項目の合計訓練実施時間の記載はありましたが、訓練項目ごとの訓練実施時間が記載されていませんでした」「個別機能訓練計画に訓練実施回数の記載がありませんでした」「3月ごとに1回以上、機能訓練指導員等が利用者の居宅を訪問していませんでした」「利用者又はその家族に対して個別機能訓練の実施状況や効果等について説明した記録が確認できませんでした」が公表されています。

対策:加算(Ⅰ)ロを算定する日について、専従の機能訓練指導員の配置が勤務実績で確認できるかを日単位で点検します。個別機能訓練計画に訓練項目ごとの実施時間・回数を記載し、3月ごとの居宅訪問と、利用者・家族への説明を記録に残しているかを確認します。配置の考え方や記録の様式は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:個別機能訓練計画書、機能訓練の実施記録(項目ごとの時間・回数)、勤務表・出勤簿、居宅訪問記録、説明・同意の記録、請求データ
モニタリングを電話で行い、居宅訪問・面接をしていない/特段の事情の記載がない運営
居宅介護支援 ・ 豊島区指定居宅介護支援等の事業の人員、運営等の基準に関する条例 第22条第12号・第14号、同施行要領 第三の3(13)⑬⑭

豊島区が公表した令和4年度の運営指導(居宅介護支援事業所22事業所)の結果通知に記載された指摘事項として、「モニタリングにあたって、利用者の居宅を訪問・面接を行なわず、モニタリングの結果の記録もありませんでした」「支援経過記録では『電話にてモニタリング』と記載があるのみで、特段の事情の記載がありませんでした」「居宅介護支援経過に記載されていたのは『モニタリング実施、利用票交付』との記載のみでした」「モニタリング実践記録票に記載されている『介助を得て外出する』について、実際は一度も行われていませんでしたが『1.実践されている』が選択、記載されていました」が公表されています。なお同資料は、令和6年度改正以前の運営指導での指摘事項であり改正内容は反映されていない旨を明記しています。

対策:少なくとも1月に1回、利用者の居宅を訪問して面接し、その結果を記録しているかを利用者ごとに点検します。訪問できなかった月は「特段の事情」の内容を支援経過に具体的に記載します。目標の達成状況は実態と照合して記載し、「実施」「問題なし」のみの記載になっていないかを確認します。特段の事情として認められる範囲や、令和6年度改正後の取扱いは保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者へご確認ください。
確認される書類:居宅介護支援経過(第5表)、モニタリング記録票、居宅サービス計画(第1〜3表)、サービス提供票、利用票
居宅サービス計画の交付先が「担当者へ交付」としか記載されず特定できない記録・書類
居宅介護支援 ・ 豊島区指定居宅介護支援等の事業の人員、運営等の基準に関する条例 第22条第10号・第11号、同施行要領 第三の3(13)⑪⑫

豊島区が公表した令和4年度の運営指導(居宅介護支援事業所22事業所)の指摘事項として、「支援経過記録には『関係者各位に渡す』と記載されていましたが、すべての事業所に交付しているか記録上確認できませんでした」「『担当者へ交付』と記載があるだけで、交付先が特定できませんでした」「支援経過記録には『本人と担当者に交付』との記載のみで、個々の担当者の記録がなく交付先が特定できませんでした」「居宅サービス計画第6・7表について支援経過記録に『確認を行い同意を得られた』との記録のみで利用者に交付したことが確認できる記録等がありませんでした」が公表されています。あわせて、「一部の担当者(訪問介護事業者、通所介護事業者)に個別サービス計画の提出を求めていませんでした」も公表されています。なお同資料は、令和6年度改正以前の指摘事項である旨を明記しています。

対策:居宅サービス計画(第1〜3表)および第6・7表を、利用者と個々の担当者それぞれに交付した事実が分かるよう、交付先事業所名・交付日・交付方法を支援経過に個別に記録しているかを点検します。あわせて、計画に位置付けた各事業者から個別サービス計画の提出を受け、居宅サービス計画との整合を確認した記録を残します。記録様式や交付の証跡の求め方は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:居宅サービス計画(第1〜3表、第6・7表)、居宅介護支援経過(第5表)、交付記録・受領印、各事業所の個別サービス計画(訪問介護計画・通所介護計画等)
福祉用具貸与の継続の必要性が担当者会議で検証されていない/必要な理由の記載が不十分記録・書類
居宅介護支援 ・ 豊島区指定居宅介護支援等の事業の人員、運営等の基準に関する条例 第22条第23号、同施行要領 第三の3(13)㉑/厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等(平成27年厚生労働省告示第94号)第31号

豊島区が公表した令和4年度の運営指導(居宅介護支援事業所22事業所)の指摘事項として、「居宅サービス計画に『特殊寝台』『特殊寝台付属品』『歩行器』『手すり』を位置付けていますが、サービス担当者会議の要点には、それぞれの福祉用具の品目について継続して貸与が必要であるか検証した結果の記載が確認できませんでした」「サービス担当者会議の要点には『福祉用具によるサービスは特に変化なく利用いただいています』とのみ記載されていました」「この利用者にとって、どこに、どのような状況のために福祉用具が必要なのか、記載内容から確認ができませんでした」が公表されています。また、要介護1の利用者への車いす貸与について、認定調査票の「歩行」が「つかまれば可」であり、告示第94号第31号のイのアの(二)の状態像と判断するために必要な主治の医師等から得た情報が確認できなかった旨も公表されています。なお同資料は、令和6年度改正以前の指摘事項である旨を明記しています。

対策:福祉用具貸与を位置付ける際は、利用の妥当性を検討した過程と、その利用者にとって「どこで・どのような状況のために」必要かを居宅サービス計画に記載しているかを点検します。継続貸与は、サービス担当者会議の要点に品目ごとの検証結果を残します。軽度者への貸与では、状態像の確認に用いた主治の医師等からの情報の記録も確認します。例外給付の判断や必要書類は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者へご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画(第1〜3表)、サービス担当者会議の要点(第4表)、居宅介護支援経過、認定調査票の写し、主治医意見書・医師からの情報の記録、福祉用具貸与計画
医療サービスを位置付ける際に主治の医師等の意見を求めた記録・計画の交付記録がない記録・書類
居宅介護支援 ・ 豊島区指定居宅介護支援等の事業の人員、運営等の基準に関する条例 第22条第19号・第20号・第21号、同施行要領 第三の3(13)⑲

豊島区が公表した令和4年度の運営指導(居宅介護支援事業所22事業所)の指摘事項として、「通所リハビリテーションを利用する際に主治の医師等の意見を求めていたか記録上確認できませんでした」「訪問看護サービスを位置付ける際、主治の医師等の意見を求めていたか記録上確認できませんでした」「主治の医師等に意見を求め居宅サービス計画を作成した際に、当該居宅サービス計画を主治の医師等に交付していたか記録上確認できませんでした」「居宅サービス計画に医療サービスを位置付ける場合に、主治の医師等の指示があることを確認していたか記録上確認ができませんでした」が公表されています。なお同資料は、令和6年度改正以前の指摘事項である旨を明記しています。

対策:訪問看護・通所リハビリテーション等の医療サービスを位置付ける利用者について、①主治の医師等へ意見を求めた記録、②主治の医師等の指示があることを確認した記録、③作成した居宅サービス計画を主治の医師等へ交付した記録の3点が支援経過等で確認できるかを点検します。交付の方法・証跡の残し方は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:居宅サービス計画(第1〜3表)、居宅介護支援経過(第5表)、主治医意見書・指示書、医師への照会・回答記録、計画交付の記録
サービス担当者会議で担当者の専門的見地からの意見が記録されていない/照会内容が不明記録・書類
居宅介護支援 ・ 豊島区指定居宅介護支援等の事業の人員、運営等の基準に関する条例 第22条第8号、同施行要領 第三の3(13)⑨

豊島区が公表した令和4年度の運営指導(居宅介護支援事業所22事業所)の指摘事項として、「居宅サービス計画に位置付けた『訪問看護・福祉用具貸与』について、担当者に専門的な見地から意見を求めているかサービス担当者会議の要点の記録からは確認できませんでした」「位置付けた『短期入所生活介護』について、サービス担当者会議に招集しておらず、照会も行っていませんでした」「『地域密着型通所介護』について、照会は行っていましたが回答を得ていませんでした」「欠席した短期入所生活介護、福祉用具貸与、訪問看護の担当者への照会内容が確認できませんでした」「通所介護、訪問看護、福祉用具貸与の担当者について『電話照会』とのみ記載され、照会内容等の記載がありませんでした」が公表されています。なお同資料は、令和6年度改正以前の指摘事項である旨を明記しています。

対策:居宅サービス計画に位置付けた全ての担当者について、会議への招集または照会を行い、専門的見地からの意見(照会内容と回答)を第4表に個別に記載しているかを点検します。「電話照会」等の一語のみの記載になっていないかを確認します。第4表の記載粒度や欠席者への照会の取扱いは保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:サービス担当者会議の要点(第4表)、照会文書・回答書、居宅介護支援経過(第5表)、居宅サービス計画(第2表)
グループホームの計画作成にあたりアセスメントの記録がない/計画作成後にアセスメントを実施していた記録・書類
認知症対応型共同生活介護 ・ 豊島区指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例 第119条第3項、同施行要領 第三の五の4(5)3

豊島区が公表した令和5年度の運営指導(認知症対応型共同生活介護10件)の結果通知に記載された指摘事項として、「認知症対応型共同生活介護計画作成にあたり、アセスメントの記録が確認できませんでした」「計画作成後にアセスメントを実施していました」「実施されたアセスメントは、初回アセスメントと同一の用紙に区別がつかない状態で記載されており、利用者の心身の状況を把握・分析しているか確認ができませんでした」「計画には歩行器の使用が位置付けられていましたが、同日に実施されたアセスメントの『移乗・移動用具』の項目には記載がありませんでした」「計画に『入浴』を位置付けていますが、アセスメントは『入浴:一部介助』の記載のみのため、サービスが必要である状況(心身の状況等)を把握するには不十分でした」が公表されています。

対策:計画作成前にアセスメントを実施した順序が日付で確認できるか、更新時のアセスメントが初回分と区別して記録されているかを点検します。計画に位置付けた各サービス(入浴・移動用具・服薬等)について、その必要性の根拠がアセスメントに具体的に記載されているかを突合します。選択肢へのチェックのみで分析に至っていないかも確認します。アセスメント様式や記載の求め方は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:アセスメントシート(初回・更新)、認知症対応型共同生活介護計画、介護記録、モニタリング・評価の記録
グループホーム入居時に医師の診断書等で認知症であることを確認していない運営
認知症対応型共同生活介護 ・ 豊島区指定地域密着型サービスの事業の人員、設備、運営等の基準に関する条例 第115条第2項・第116条第1項、同施行要領 第三の五の4(1)・4(2)①

豊島区が公表した令和5年度の運営指導(認知症対応型共同生活介護10件)の指摘事項として、「入居に際し医師の診断書等により当該入所者が認知症であるか確認していませんでした」が公表されています。あわせて、サービスの提供の記録に関する指摘として「入居に際して利用者の被保険者証に、入居の年月日及び入居している共同生活住居の名称を記載していませんでした」も公表されています。

対策:入居申込者ごとに、主治の医師の診断書等により認知症である旨を確認した記録が残っているかを点検します。入居・退居に際して被保険者証への記載(入居年月日・共同生活住居の名称、退居年月日)を行う運用になっているかもあわせて確認します。確認に用いる書類の種類は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:主治医の診断書・主治医意見書、入居契約書、被保険者証の写し、入退居の記録、利用者台帳
虐待防止の措置を講じていないのに「基準型」で届出をしていた(虐待防止措置未実施減算)身体拘束・虐待防止
小規模多機能型居宅介護 ・ 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表4の注5/厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第54号の3/同留意事項 第二の5の(4)(第二の2の(5)準用)/指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 第37条・第61条(第3条の38の2準用)

足立区の令和7年度集団指導資料(小規模多機能型居宅介護)の指導事項「必要な届け出を行っていない」のよくある事例に、「高齢者虐待防止未実施減算について、必要な措置を講じていないが『基準型』で届出を行っている」が挙げられ、措置を講じていない場合は「減算型」での届出が必要である旨が記載されています。また、別に設けられた「■高齢者虐待防止措置未実施減算について」のページでは、指導事項「虐待防止のための措置を適切に講じていないため、高齢者虐待防止措置未実施減算に該当する」のよくある事例として「①虐待の防止のための対策を検討する委員会を開催していない」「②虐待の防止のための指針を整備していない」「③虐待の防止のための研修を定期的に実施していない」が挙げられ、令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)問167を引用して、措置の一つでも講じられていなければ減算となる旨が示されています。同資料は、措置を実施していないのに通常型で算定していた場合は虚偽の申告となる旨も記載しています。

対策:虐待防止検討委員会の定期開催と結果の周知、指針の整備、定期的な研修(新規採用時を含む)、担当者の設置の4点について、実施記録が揃っているかを確認します。そのうえで、体制届の「高齢者虐待防止措置の実施の有無」の届出区分が実態と一致しているかを点検します。届出区分の取扱いや改善計画の提出手続は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者へご確認ください。
確認される書類:虐待防止検討委員会の議事録、虐待の防止のための指針、研修計画・研修記録、担当者の任命が分かる書類、介護給付費算定に係る体制等に関する届出書
看護職員配置加算の看護職員が専従でなく介護職員を兼務していた報酬請求
小規模多機能型居宅介護 ・ 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表4のトの注/厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)第29号

足立区の令和7年度集団指導資料(小規模多機能型居宅介護)の指導事項「看護職員配置加算の算定要件を満たしていない」のよくある事例として、「①看護職員配置加算の算定要件である配置看護師・准看護師が、専従でなく介護職員を兼務している」「②看護職員配置加算(Ⅲ)の算定要件である看護師を常勤換算方法で1名以上配置していることが確認できない」が挙げられています。同資料は、平成21年3月23日事務連絡(介護保険最新情報Vol.69)問126を引用し、看護師資格を有する管理者について常勤かつ専従を満たすものとして加算を算定することは認められない旨を示しています。

対策:看護職員配置加算を算定している場合、配置している看護師・准看護師が常勤かつ専従であることが勤務表・勤務実績で確認できるかを点検します。管理者や介護職員との兼務がないか、(Ⅲ)については常勤換算1名以上が確認できるかをあわせて確認します。常勤換算の算出方法や勤務表の様式は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:勤務の体制及び勤務形態一覧表、出勤簿・タイムカード、資格証の写し、雇用契約書、体制等に関する届出書、請求データ
訪問体制強化加算で、通いの前後の送迎時の関わりを訪問回数に算入していた報酬請求
小規模多機能型居宅介護 ・ 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表4のリの注・注7/厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第55号のロ/同留意事項 第二の5の(6)・(14)

足立区の令和7年度集団指導資料(小規模多機能型居宅介護)の指導事項「訪問体制強化加算の算定要件を満たしていない」のよくある事例として、「①算定日が属する月における提供回数について、延べ訪問回数が1月当たり200回以上であることが確認できない」が挙げられ、「通いのサービス前後に訪問サービスが入っているが自宅内でのサービスではなく訪問回数に含むことが出来ない事例が見られました」と記載されています。あわせて、サービス提供が過少である場合の減算について「登録者一人当たりの平均回数を計算した記録がなく、算定の根拠が不明確」も挙げられています。

対策:訪問回数としてカウントしている記録が、登録者宅を訪問して行ったサービス(見守りの声かけを含む)であるかを個別に確認します。通いの送迎に伴う関わりが訪問回数に混入していないかを点検し、月ごとの延べ訪問回数・登録者1人当たり平均回数の算出過程を記録として残します。カウントの取扱いは保険者(自治体)により運用が異なる場合があるため、指定権者へご確認ください。
確認される書類:訪問サービスの提供記録、送迎記録、延べ訪問回数の集計表、登録者1人当たり平均回数の算出記録、請求データ
重要事項を事業所に掲示していない/ウェブサイトに掲載していない運営
小規模多機能型居宅介護 ・ 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準 第3条の32(掲示)・第3条の36(苦情処理)

足立区の令和7年度集団指導資料(小規模多機能型居宅介護)の指導事項として、「事業所に重要事項を掲示していない」「重要事項をウェブサイトに掲載していない」が挙げられています。同資料は、原則として重要事項をウェブサイトに掲載しなければならず、令和7年4月1日より義務化されている旨を記載し、掲載先として法人のホームページや介護サービス情報公表システムの活用を示しています。あわせて、苦情処理に関する指導事項として「苦情相談窓口の掲示を行っていない」も挙げられ、足立区では事業所の連絡先・区の事業者指導係・基幹地域包括支援センター・東京都国民健康保険団体連合会の4か所の窓口を掲示するよう求めている旨が記載されています。

対策:事業所の見やすい場所に運営規程の概要等の重要事項を掲示しているか、法人ホームページまたは介護サービス情報公表システムに重要事項を掲載しているかを確認します。苦情相談窓口の掲示についても、掲示すべき窓口の範囲は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者が示す窓口一覧に沿っているかをご確認ください。
確認される書類:掲示物(重要事項・運営規程の概要・苦情相談窓口)の写真または掲示原本、ウェブサイトの掲載画面、介護サービス情報公表システムの登録内容、重要事項説明書
領収証を交付していない(引き落としのため未交付・希望者のみ交付)運営
小規模多機能型居宅介護 ・ 介護保険法 第42条の2第9項(第41条第8項準用)、介護保険法施行規則 第65条の5(第65条準用)

足立区の令和7年度集団指導資料(小規模多機能型居宅介護)の指導事項「領収証を交付していない」のよくある事例として、「領収証の発行を事務職員が失念し、利用者へ交付をしていない」が挙げられています。同資料は、引き落としのため領収証を交付しないことや、希望者のみの交付は適切ではなく、支払いを受けた全ての利用者へ交付しなければならない旨を記載しています。

対策:口座引き落としを含め、費用の支払いを受けた全ての利用者に対して領収証を交付しているかを点検します。交付漏れが生じない発行フロー(請求データと領収証発行台帳の突合)を整備します。領収証の記載事項や保存方法は保険者(自治体)により運用が異なる場合があります。
確認される書類:領収証(控え)、請求書、利用料の収納記録、口座振替の記録、重要事項説明書(利用料に関する記載)
居宅介護支援:利用者数に対する介護支援専門員の員数が不足(広島市)人員
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第2条

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項(1 人員基準・従業者の員数)では、「介護支援専門員の配置が常勤の介護支援専門員1名の事業所にもかかわらず、利用者の数が49人以上となっていた」事例が例示されています。同資料では、員数の基準数は利用者の数が44又はその端数を増すごとに1(ケアプランデータ連携システムを利用し、かつ事務職員を配置している場合は49又はその端数を増すごとに1)である旨が併記されています。

対策:月ごとの利用者数(介護予防支援分の取扱いを含む)と常勤・非常勤の配置状況を突き合わせて記録に残す運用が求められます。ケアプランデータ連携システムの利用と事務職員配置の有無で基準数が変わるため、自事業所がどちらの区分かを書面で確認できる状態にしておく方法が考えられます。なお、運営指導の観点・様式・確認方法は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:介護支援専門員の勤務表・出勤簿、利用者一覧(月別)、ケアプランデータ連携システムの利用状況がわかる書類、事務職員の雇用・勤務がわかる書類
介護支援専門員の勤務時間が出勤簿等から確認できない(福岡県介護保険広域連合)記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第2条、第19条(勤務体制の確保)

福岡県介護保険広域連合の居宅介護支援事業者等集団指導資料(令和6年度版)では、人員基準(介護支援専門員の員数)に関する「運営指導時における主な指摘事項」として、介護支援専門員の勤務時間について出勤簿等に実際に勤務した時間等の記載がないことから、従業者の員数が適切に配置されているか確認することができない、という内容が挙げられています。

対策:出勤簿・勤務表に実際に勤務した時間を記載し、常勤・非常勤の別や兼務関係が第三者から追えるようにしておく方法が考えられます。勤務表の様式や求められる記載項目は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:月ごとの勤務表、出勤簿・タイムカード、雇用契約書、兼務関係がわかる書類
運営規程と重要事項説明書の記載が相違(広島市)運営
共通 ・ 指定居宅サービス等基準(平成11年厚生省令第37号)第32条ほか各サービスの運営規程規定、同第8条(内容及び手続の説明及び同意)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、運営基準の項目として「運営規程と重要事項説明書について、内容が相違(営業日、営業時間、通常の事業の実施地域)している部分が認められた。内容の整合性を図ること。」が例示されています。

対策:運営規程を変更した際に重要事項説明書・掲示・ウェブサイト掲載内容を同時に更新する手順を決めておく方法が考えられます。変更届の要否や様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、事業所内掲示物、変更届の控え
重要事項説明書に第三者評価の実施状況の記載がない/日付・担当者の記載漏れ(広島市)記録・書類
共通 ・ 指定居宅サービス等基準第8条、指定居宅介護支援等基準第4条(内容及び手続の説明及び同意)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、「重要事項説明書に、提供するサービスの第三者評価の実施状況について記載されていなかった」「重要事項説明書の日付や担当職員の記載漏れが認められた」という2件が運営基準の指摘として例示されています。

対策:重要事項説明書の記載項目に第三者評価の実施状況(実施の有無・実施した場合の結果の開示状況を含む)を含め、交付日・説明者・同意欄の記入漏れを契約時にチェックする運用が考えられます。記載を求められる項目や様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:重要事項説明書(利用者控えを含む)、契約書、第三者評価の受審状況がわかる資料
重要事項説明書の変更時に再説明・再同意を得ていない(福岡県介護保険広域連合)記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第4条

福岡県介護保険広域連合の集団指導資料(令和6年度版)では、内容及び手続の説明及び同意(基準第4条)に関する「運営指導時における主な指摘事項」として、重要事項説明書の変更があった際に利用者に書面を用いて変更点の説明を行っていないもの、利用者から説明した内容について理解したことの同意を得ていないもの、が挙げられています。

対策:重要事項説明書を改訂した都度、変更点を書面で示して説明し、理解した旨の同意(署名を得ることが望ましいとされています)を記録する運用が考えられます。再同意の取り方や書面の保存方法は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:改訂前後の重要事項説明書、変更点を示した書面、同意欄(署名)、支援経過記録
感染症の予防・まん延防止の委員会/指針/研修・訓練が未整備(広島市)BCP・感染症
共通 ・ 指定居宅サービス等基準第31条ほか各サービスの衛生管理等の規定

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、衛生管理等の項目として、感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会が設置されていなかった事例、同指針が整備されていなかった事例、同研修及び訓練が実施されていなかった事例の3件が例示されています。

対策:委員会(開催頻度は各サービスの基準・解釈通知の定めに従う)、指針、研修・訓練の3点について、開催記録・指針本体・研修資料と参加記録を揃えて保管する運用が考えられます。開催頻度や記録の求められ方はサービス種別および保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:感染対策委員会の議事録・出席記録、感染症の予防及びまん延の防止のための指針、研修計画・研修記録、訓練(シミュレーション)記録
感染症対策委員会がおおむね6月に1回以上開催されていない/指針未作成(大阪市)BCP・感染症
共通(居宅系サービス) ・ 指定居宅サービス等基準第31条(衛生管理等)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の居宅系サービス共通の主な指導事項(衛生管理等)では、指摘事項として「感染症の予防及び蔓延の防止のための対策を検討する委員会について、概ね6月に1回以上開催されていなかった」「感染症の予防及び蔓延の防止のための指針が作成されていなかった」が挙げられています。

対策:委員会の開催予定をあらかじめ年間計画に落とし込み、開催の都度、結果を従業者へ周知した記録まで残す運用が考えられます。開催頻度の解釈や記録の様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:感染対策委員会の年間計画・議事録、従業者への周知記録、感染症の予防及びまん延の防止のための指針、研修・訓練記録
虐待防止委員会が開催されていない/虐待防止指針が未整備(広島市)身体拘束・虐待防止
共通 ・ 指定居宅サービス等基準第37条の2ほか各サービスの虐待の防止の規定、指定居宅サービス介護給付費単位数表の高齢者虐待防止措置未実施減算

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、虐待の防止の項目として「虐待の防止のための対策を検討する委員会が開催されていなかった」「事業所における虐待防止のための指針を整備しなければならないにもかかわらず、整備されていない事例が認められた」が例示されています。また報酬基準の項目では、委員会の開催・定期的な研修の実施・指針の整備・担当者の設置の必要な措置が講じられていない場合の高齢者虐待防止措置未実施減算(所定単位数の100分の1に相当する単位数の減算)についても指摘例が示されています。

対策:委員会・指針・研修・担当者設置の4要件を一覧化し、それぞれの実施根拠となる記録を紐づけて保管する運用が考えられます。改善計画の提出時期や報告の様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:虐待防止委員会の議事録、虐待防止のための指針、虐待防止研修の資料と受講記録、虐待防止担当者を定めた文書
身体的拘束等の記録・委員会・指針・研修が未実施(身体拘束廃止未実施減算)(広島市)身体拘束・虐待防止
共通 ・ 指定居宅サービス等基準・指定地域密着型サービス基準の身体的拘束等に関する規定、指定居宅介護支援等基準第13条第2号の2・第2号の3、各介護給付費単位数表の身体拘束廃止未実施減算

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、報酬基準(共通・身体拘束廃止未実施減算)の項目として「身体拘束等を行う場合に、その態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由の記録を行っていない事例及び事業所における身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会の開催、指針の整備、定期的な研修の実施について、必要な措置が講じられていない事例が認められた」と例示されています。あわせて運営基準の項目では、居宅介護支援・訪問介護・(地域密着型)通所介護・訪問看護・特定施設入居者生活介護のそれぞれについて、緊急やむを得ない場合を除き身体拘束を行ってはならないにもかかわらず行っている事例が認められた旨が挙げられています(同資料のサービス欄の表記は「(地域密着型)通所介護」です)。

対策:緊急やむを得ない場合に該当するかの検討過程と、態様・時間・利用者の心身の状況・理由の記録様式をあらかじめ定めておく方法が考えられます。減算の適用開始月や改善報告の取扱いは保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:身体的拘束等の記録(態様・時間・心身の状況・理由)、身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会の議事録、適正化のための指針、研修記録、利用者・家族への説明同意記録
業務継続計画(BCP)の研修・訓練が未実施(広島市)BCP・感染症
共通 ・ 指定居宅サービス等基準第30条の2ほか各サービスの業務継続計画の策定等の規定、指定居宅介護支援等基準第19条の2

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、業務継続計画の策定等の項目として「必要な研修及び訓練が実施されていなかった。従業者に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施し、概要がわかるように明確に記録に残すこと。」が例示されています。

対策:計画の策定だけでなく、周知・研修・訓練の3点について実施日・参加者・内容が追える記録を残す運用が考えられます。訓練の実施回数や記録の様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:業務継続計画(感染症編・非常災害編)、従業者への周知記録、研修資料と受講記録、訓練(シミュレーション)記録
個人情報使用同意書に家族の同意欄・使用期間がない(広島市・大阪市・福岡県介護保険広域連合)記録・書類
共通 ・ 指定居宅サービス等基準第33条、指定居宅介護支援等基準第23条(秘密保持)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、秘密保持の項目として「個人情報使用同意書に利用者の家族の同意欄が設けられていなかった」が例示されています。大阪市の居宅サービス編でも居宅系共通の指導事項として「個人情報の使用同意書について、使用を想定される利用者家族等から同意を得られていない」「個人情報の使用同意書に使用期間が記載されていない」が挙げられ、福岡県介護保険広域連合の資料でも「サービス担当者会議等において、利用者家族の個人情報を用いる場合の同意をあらかじめ得ていない」が挙げられています。

対策:同意書に利用者本人欄と家族欄を分けて設け、使用目的・使用期間(例として「契約締結日から契約終了日までとする」といった記載例が大阪市資料に示されています)を明記する方法が考えられます。求められる記載項目や様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:個人情報使用同意書(利用者本人分・家族分)、サービス担当者会議記録、契約書・重要事項説明書
勤務表が未作成・記載項目不足/研修計画が未作成(大阪市)記録・書類
共通(居宅系サービス) ・ 指定居宅サービス等基準第30条ほか各サービスの勤務体制の確保等の規定、指定居宅介護支援等基準第19条

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の居宅系サービス共通の主な指導事項(勤務体制の確保等)では、指摘事項として「勤務表が作成されていない」「勤務表について、必要な項目が記載されていない」、および「研修について、事業所における年間の研修計画が作成されておらず、計画的に実施されていない」「研修実施状況が記録上から確認できない」「研修不参加者への対応が不明瞭」が挙げられています。

対策:事業種別ごとに管理者を含めた月ごとの勤務表を作成し、日々の勤務時間・常勤非常勤の別・各従業者の配置・管理者との兼務関係を明示する方法、および年間研修計画を作成し、不参加者への資料交付や回覧の記録まで残す方法が考えられます。勤務表の様式や研修記録の求められ方は保険者(自治体)により異なります。なお、勤務時間の記載不備については、福岡県介護保険広域連合でも「出勤簿に実際に勤務した時間の記載がない」ことが指摘されています。
確認される書類:月ごとの勤務表(管理者を含む)、出勤簿、年間研修計画、研修実施記録・参加者名簿、不参加者への周知記録
ハラスメント防止の指針が未作成・未周知(福岡県介護保険広域連合/広島市)運営
共通 ・ 指定居宅介護支援等基準第19条、指定居宅サービス等基準第30条(勤務体制の確保等)、労働施策総合推進法に基づくパワーハラスメント指針

福岡県介護保険広域連合の集団指導資料(令和6年度版)では、勤務体制の確保(基準第19条)に関する「運営指導時における主な指摘事項」として「ハラスメント防止に対する指針を作成していない、若しくは職員へ周知していない」が挙げられています。広島市の令和7年度運営指導の指摘事項でも、勤務体制の確保等の項目として、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動により従業員等の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じていなかった事例が例示されています。

対策:方針の明確化と周知・啓発、相談窓口の設置と労働者への周知の2点について、文書と周知記録を揃えておく運用が考えられます。利用者・家族からのハラスメントを含める扱いや求められる記録は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:ハラスメント防止方針・指針、職員への周知記録(研修・掲示・配付)、相談窓口を定めた文書、就業規則等
重要事項が事業所内に掲示されていない(福岡県介護保険広域連合)運営
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等基準第22条(掲示)、指定居宅サービス等基準第32条

福岡県介護保険広域連合の集団指導資料(令和6年度版)では、掲示(基準第22条)に関する「運営指導時における主な指摘事項」として、運営規程の概要や介護支援専門員の勤務の体制、事故発生時の対応、苦情処理の体制、第三者評価の実施の状況等、利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項が掲示されていない、という内容が挙げられています。同資料では、重要事項のウェブサイトへの掲載が令和7年4月1日から義務化される旨も併記されています。

対策:利用申込者・利用者・家族から見やすい場所への掲示(またはファイル等を自由に閲覧可能な形で備え付ける方法)と、ウェブサイトへの掲載状況を定期的に点検する運用が考えられます。掲示物の様式や掲示場所の判断は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:掲示物の現物・写真、運営規程、勤務体制がわかる書類、苦情処理体制を示す書面、第三者評価の実施状況、ウェブサイト掲載画面
サービス変更時・目標期間更新時のアセスメント未実施/作成日の前後関係の誤り(福岡県介護保険広域連合)記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等基準第13条第6号(課題分析の実施)

福岡県介護保険広域連合の集団指導資料(令和6年度版)では、課題分析の実施(基準第13条第6号)に関する「運営指導時における主な指摘事項」として「サービス変更時や目標期間更新時等にアセスメントをしていない」「アセスメント表の実施日が居宅サービス計画書作成日よりも後になっている」が挙げられています。

対策:アセスメント→計画原案→サービス担当者会議→同意・交付の順に日付が並ぶかを、計画変更のたびに点検する運用が考えられます。課題分析標準項目の具備状況の確認方法は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:課題分析(アセスメント)票、居宅サービス計画書(第1表〜第3表)、サービス担当者会議の記録、支援経過記録
「軽微な変更」の取扱いについて支援経過に記録がない(福岡県介護保険広域連合)記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等基準第13条第16号(居宅サービス計画の変更)

福岡県介護保険広域連合の集団指導資料(令和6年度版)では、居宅サービス計画の変更(基準第13条第16号)に関する「運営指導時における主な指摘事項」として「軽微な変更による取り扱いについて、支援経過に記録がない」が挙げられています。同資料には、軽微な変更に該当すると判断した場合はその判断理由とともに軽微な変更の取り扱いとした旨を支援経過へ残すこと、との記載があります。

対策:軽微な変更として扱った場合に、判断理由と一連の業務を要しないと判断した根拠を支援経過へ記録する運用が考えられます。何を軽微な変更として扱うかの判断は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:支援経過記録(第5表)、居宅サービス計画書、サービス利用票・別表
個別サービス計画書を居宅サービス事業者から入手していない(広島市)記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等基準第13条第12号(居宅サービス計画の交付・個別サービス計画の提出依頼)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、指定居宅介護支援の具体的取扱方針の項目として「居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者から、指定居宅サービス等基準に位置付けられている個別サービス計画書を入手していない事例が認められた。当該事業所に対し同計画書の提出を求めること。」が例示されています。

対策:居宅サービス計画に位置付けたサービスごとに、個別サービス計画の提出依頼と受領状況を台帳で管理する運用が考えられます。提出を求める時期や記録の残し方は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:個別サービス計画(訪問介護計画・通所介護計画等)の写し、提出依頼の記録、支援経過記録
主治の医師等への居宅サービス計画の交付が確認できない(広島市)記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等基準第13条第19号・第19号の2(主治の医師等の意見等)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、指定居宅介護支援の具体的取扱方針の項目として、利用者が医療サービスの利用を希望している場合その他必要な場合には利用者の同意を得て主治の医師等の意見を求めるとともに、居宅サービス計画を作成した際には当該計画を主治の医師等に交付しなければならないが、交付したことが確認できない事例が認められた旨が例示されています。

対策:交付日・交付方法・宛先を支援経過に記録し、送付状の控えや受領確認まで残す運用が考えられます。交付の証跡として何を求めるかは保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:居宅サービス計画書の写し、主治医への送付記録・送付状控え、支援経過記録、主治医意見の記録
区分変更認定時のサービス担当者会議等による専門的意見の聴取がない(運営基準減算)(広島市)報酬請求
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等基準第13条第15号、居宅介護支援費の運営基準減算

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、運営基準および報酬基準(運営基準減算)の双方の項目として、要介護認定を受けている利用者が要介護状態区分の変更の認定を受けた場合に、居宅サービス計画の変更の必要性についてサービス担当者会議等による専門的意見の聴取を行っていない事例が認められた旨が例示されています。

対策:更新認定・区分変更認定の受領を起点に、サービス担当者会議の開催(やむを得ない場合の照会を含む)と記録作成をタスク化する運用が考えられます。やむを得ない理由の該当性や照会で足りるかの判断は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:サービス担当者会議の要点(第4表)、担当者への照会記録、認定結果通知の写し、居宅サービス計画書、支援経過記録
サービス利用票の同意が翌月になっている(運営基準減算)(広島市)報酬請求
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等基準第13条、居宅介護支援費の運営基準減算

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、報酬基準(運営基準減算)の項目として「サービス利用票の同意が翌月となっている事例が認められた。居宅サービス計画を作成又は変更する際には、同月内に一連の業務を実施すること。」が例示されています。

対策:月末に集中する計画作成・変更について、同意取得日が当該月内に収まるようスケジュールを前倒しする運用が考えられます。同月内の一連業務の範囲や確認方法は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:サービス利用票・別表(利用者同意欄)、居宅サービス計画書、支援経過記録、給付管理票
複数の居宅サービス事業者を紹介できる旨の説明が確認できない(運営基準減算)(大阪市)報酬請求
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等基準第4条第2項、居宅介護支援費の運営基準減算(告示第20 別表イ注6)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の居宅介護支援の主な指導事項(運営基準減算)では、指摘事項として「居宅介護支援の提供の開始に際し、あらかじめ利用者に対して、利用者は複数の指定居宅サービス事業者等を紹介することを求めることが出来ることについて説明を行っていることが確認できない」が挙げられ、該当する場合は契約月から当該状態が解消された時まで運営基準減算となる旨が記載されています。

対策:重要事項説明書または別紙に当該内容を明記し、説明した事実が書面から追えるようにする運用が考えられます。大阪市は重要事項説明書のひな型を公表していますが、様式や説明の求められ方は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:重要事項説明書(または説明用別紙)、利用者の同意欄、契約書、支援経過記録
特定事業所集中減算のチェックシートを作成・保管していない(大阪市)報酬請求
居宅介護支援 ・ 居宅介護支援費の特定事業所集中減算(告示第20 別表イ注10)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の居宅介護支援の主な指導事項(特定事業所集中減算)では、指摘事項として「判定期間ごとにチェックシートを作成し、当該書類が保管されていなかった」が挙げられています。同資料には、判定期間が前期3月1日から8月31日(提出期限9月15日)・後期9月1日から翌年2月末日(提出期限3月15日)であること、判定の結果80%を超えた場合は市町村長に提出すること、超えなかった場合も各事業所で5年間保存することが記載されています。

対策:判定期間の終了後に必ずチェックシートを作成し、80%を超えない場合も事業所内に保存する運用が考えられます。提出先・提出期限・様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:特定事業所集中減算チェックシート(判定期間ごと)、居宅サービス計画に位置付けたサービスの実績一覧、提出書類の控え
居宅介護支援費(Ⅱ)の要件(ケアプランデータ連携システム等の導入+事務職員の配置)を満たさず算定(大阪市)報酬請求
居宅介護支援 ・ 居宅介護支援費(Ⅱ)(告示第20 別表イ注2)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の居宅介護支援の主な指導事項(居宅介護支援費Ⅱ)では、指摘事項として「居宅介護支援費Ⅱを算定しているが、ケアプランデータ連携システム等の導入および事務職員の配置をおこなっていない」が挙げられています。同資料には、令和6年度報酬改定により算定要件が変更となり、従来の情報通信機器の活用では算定できない旨が記載されています。

対策:算定にあたり、ケアプランデータ連携システム(または同等の機能とセキュリティを有すると認められたシステム)の導入状況と事務職員の配置状況を書面で確認できる状態にしておく運用が考えられます。届出の要否や確認方法は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:ケアプランデータ連携システムの利用状況がわかる書類、事務職員の雇用契約書・勤務実績、体制届出書の控え、利用者数の集計資料
居宅介護支援の特定事業所加算で主任介護支援専門員と介護支援専門員を合算して配置(大阪市)報酬請求
居宅介護支援 ・ 居宅介護支援費の特定事業所加算(告示第20 別表ハ)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の居宅介護支援の主な指導事項(特定事業所加算)では、指摘事項として「常勤かつ専従の介護支援専門員とは別に、主任介護支援専門員を配置しないといけないにもかかわらず、合算して配置されていた」が挙げられています。同資料には区分ごとの必要人数(Ⅰは常勤の主任介護支援専門員2名と常勤の介護支援専門員3名の合計5名、Ⅱは1名と3名の合計4名、Ⅲは1名と2名の合計3名、Aは主任1名・介護支援専門員1名・常勤換算1名の合計3名)が示されています。

対策:体制届出時と年度途中の人員変動時に、主任介護支援専門員と介護支援専門員を別枠で数えた配置表を作成して確認する運用が考えられます。加算区分ごとの確認方法や届出の取扱いは保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:体制届出書の控え、勤務表・出勤簿、主任介護支援専門員研修修了証、介護支援専門員証、雇用契約書
入院時情報連携加算:入院日のうちに情報提供していない/受領確認が不明確(広島市・大阪市)報酬請求
居宅介護支援 ・ 居宅介護支援費の入院時情報連携加算(告示第20 別表ホ)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、入院時情報連携加算について「FAXによる情報提供を行った際、先方が受け取ったことが明確でない事例」および「入院時情報連携加算(Ⅰ)の算定に当たって、利用者の入院した日のうちに、情報提供していない事例」の2件が例示されています。大阪市の居宅サービス編でも、同加算について「令和6年度の報酬改定前の要件で算定を行っていた」ことが指摘事項として挙げられ、(Ⅰ)は入院した日のうち、(Ⅱ)は入院した日の翌日又は翌々日に情報提供していることという現行要件が示されています。

対策:入院連絡を受けた時点で情報提供の期限を確認し、送信日時と先方の受領確認まで記録に残す運用が考えられます。営業時間終了後や営業日以外の日に入院した場合の取扱いは告示・通知に定めがありますが、確認方法や記録の求められ方は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:情報提供書の写し、FAX送信結果票・受領確認の記録、支援経過記録、入院日がわかる書類
退院・退所加算のカンファレンス要件を満たしていない(大阪市)報酬請求
居宅介護支援 ・ 居宅介護支援費の退院・退所加算(告示第20 別表ヘ)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の居宅介護支援の主な指導事項(退院退所加算)では、指摘事項として「病院若しくは診療所からの退院にかかるカンファレンス要件を満たしていない事例が見受けられた」が挙げられています。同資料には、カンファレンスは診療報酬の算定方法別表第一医科診療報酬点数表の退院時共同指導料2の注3の要件を満たすものとし、退院後に福祉用具の貸与が見込まれる場合は必要に応じ福祉用具専門相談員や居宅サービスを提供する作業療法士が参加するものとされる旨が記載されています。

対策:カンファレンスの参加職種・開催日・内容を記録し、退院時共同指導料2の注3の要件に沿う形かを事前に病院側と確認する運用が考えられます。施設からの退院・退所の場合は算定要件が異なり、確認方法も保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:カンファレンス記録(参加者・日時・内容)、病院からの情報提供書、支援経過記録、居宅サービス計画書
訪問介護の通院等介助で院内介助の時間区分が不明確/必要な手続きを経ずに請求(大阪市)報酬請求
訪問介護 ・ 指定居宅サービス等基準第23条ほか、訪問介護における院内介助の取扱いに関する厚生労働省の通知

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の訪問介護サービスの主な指導事項(通院等)では、指摘事項として「通院介助サービスにおいて、自宅から病院間の介助に要した時間と訪問介護として認められない時間が不明確であった」「院内介助を行う上での必要な手続き(受診先の医療機関に対する担当の介護支援専門員による院内介助の必要性についての確認、サービス担当者会議での検討、居宅サービス計画及び訪問介護計画への位置付け)を行わずに、院内介助の時間を含め介護報酬の請求を行っていた」「診療や処置時間、単なる待ち時間等、訪問介護のサービスとして認められない時間を含めて介護報酬を請求していた」が挙げられています。

対策:サービス提供記録に、介護保険として算定する時間と保険外の時間を区分して記載する方法(大阪市は提供記録表の記載例と様式を公表しています)、および院内介助を位置付ける前に心身の状態の確認・医療機関の体制確認・サービス担当者会議での検討の3段階を経て記録に残す方法が考えられます。院内介助の取扱いは保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:訪問介護サービス提供記録(時間区分の記載)、居宅サービス計画書、訪問介護計画書、サービス担当者会議の記録、医療機関への確認記録
訪問介護の同一建物減算:割合が9割以上でも計算書提出・減算適用をしていない(大阪市)報酬請求
訪問介護 ・ 訪問介護費の同一建物減算(告示第19号 別表1注12)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の訪問介護サービスの主な指導事項(同一建物減算)では、指摘事項として「前6月間に提供した訪問介護サービスの提供総数のうち、事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建物に居住する者に提供されたものの占める割合が100分の90以上であるが、本市への計画書の提出及び同一建物減算3(12%の減算)を算定していなかった」が挙げられています。

対策:同一敷地内建物等に居住する利用者へのサービス提供がある事業所では、判定期間ごとに計算書を作成して各事業所で2年間保存し、割合が90%以上となる場合は所定の方法で提出したうえで減算を適用する運用が考えられます。提出先・提出方法・様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:同一建物減算に係る計算書、利用者の居住地がわかる一覧、サービス提供実績記録、提出書類の控え
訪問介護の初回加算:計画の新規作成や同行が確認できない(広島市・大阪市)報酬請求
訪問介護 ・ 訪問介護費の初回加算(告示第19号 別表1注17)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、訪問介護の初回加算について「新規に訪問介護計画書を作成していないにもかかわらず、当該加算を算定している事例」「訪問介護計画の作成後、その月内にサービス提供責任者が訪問介護に同行していないにもかかわらず、初回加算を算定している事例」の2件が例示されています。大阪市の居宅サービス編でも「サービス提供記録等に記録されておらず、サービス提供責任者が初回又は同月内に利用者居宅を訪問又は他の訪問介護員に同行したことが確認できなかった」が挙げられています。

対策:サービス提供責任者が自らサービス提供を行った場合だけでなく同行した場合も、サービス提供記録に同行者として記載する運用が考えられます。同行の証跡として何を求めるかは保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:訪問介護計画書(新規作成日がわかるもの)、サービス提供記録(同行者の記載)、サービス提供責任者の勤務実績、過去2か月の利用実績がわかる書類
生活援助の範囲に含まれないとされる行為を算定(大阪市)報酬請求
訪問介護 ・ 平成12年11月16日老振第76号(訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の訪問介護サービスの主な指導事項では、平成12年11月16日老振第76号に示された「一般的に介護保険の生活援助の範囲に含まれないと考えられる事例」について、指摘事項として「介護保険の生活援助の範囲に含まれない下記の事例について、算定していた」が挙げられています。資料には、利用者以外の者に係る洗濯・調理・買い物・布団干し、主として利用者が使用する居室等以外の掃除、来客の応接、自家用車の洗浄、草むしり、花木の水やり、ペットの世話、家具・電気器具等の移動や修繕、大掃除・窓ガラス磨き・床のワックスがけ、園芸、正月・節句等のために特別な手間をかけて行う調理等が例示されています。

対策:訪問介護計画とサービス提供記録の内容を突き合わせ、通知に例示された行為が含まれていないかを点検する運用が考えられます。同資料には、これらを介護保険外サービスとして実施することを妨げるものではない旨も記載されています。範囲の判断は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:訪問介護計画書、サービス提供記録、居宅サービス計画書、保険外サービスの契約書・料金表
個別機能訓練加算:居宅訪問の未実施・計画未作成(広島市・大阪市)報酬請求
通所介護/地域密着型通所介護 ・ 通所介護費等の個別機能訓練加算(告示第19号 別表6注13)、地域密着型通所介護費の同加算

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、サービス欄を「(地域密着型)通所介護」として個別機能訓練加算の3件が例示されています(「機能訓練指導員等が利用者の居宅を訪問したことが確認できず、また、個別機能訓練開始時に個別機能訓練計画書が作成されていない事例」「個別機能訓練加算Ⅱについて、厚生労働省への情報提出が遅れていて提出できていない期間があるにもかかわらず、算定している事例」「機能訓練指導員が直接機能訓練を実施していない日に当該加算を算定している事例」)。一方、大阪市の居宅サービス編では通所介護の主な指導事項として「3月ごとに1回以上、利用者の居宅を訪問し、利用者の居宅での生活状況(起居動作、ADL、IADL等の状況)の確認をしていなかった」が挙げられています。

対策:計画作成前の居宅訪問と、その後おおむね3月ごとの訪問・説明・見直しを予定表で管理する運用が考えられます。大阪市資料では、生活状況の確認について令和6年3月15日老高発0315第2号等の別紙様式3-2(生活機能チェックシート)を参考にする旨が案内されています。確認方法や記録様式は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:個別機能訓練計画書、居宅訪問の記録(訪問日・確認内容)、機能訓練の実施記録(実施者がわかるもの)、LIFEへの情報提出記録、利用者・家族への説明同意記録
サービス提供体制強化加算:職員の割合を把握せず算定(広島市・大阪市)報酬請求
共通(訪問系・通所系・施設系の一部) ・ 各サービスのサービス提供体制強化加算(告示第19号 別表2ホ、別表6ニ 他)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、サービス提供体制強化加算について「職員の割合について、要件を満たしていないにも関わらず算定していた。毎年度末に職員の割合を算出し、要件を満たすことを確認した上で算定すること。」が例示されています。大阪市の居宅サービス編でも「算定要件に該当する職員の割合(常勤換算方法により算出した前年度(3月を除く)の平均)を把握せず算定していた」が挙げられ、あわせて訪問入浴介護・訪問看護については「従業者等ごとに研修計画が作成されていなかった」「全ての従業者等に対し、健康診断等が行われていなかった」も指摘事項として示されています。

対策:年度ごとに常勤換算方法による職員割合を算出し、算定根拠となる計算書を記録・保管する運用が考えられます。研修計画・健康診断の実施記録も要件に含まれる区分があります。算出方法の細部や確認資料は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:職員割合の算出根拠資料(常勤換算計算書)、資格証の写し、勤務実績、研修計画・研修記録、健康診断の実施記録、体制届出書の控え
福祉用具貸与:軽度者に対する貸与で要件を満たすことが確認できない(大阪市)記録・書類
福祉用具貸与 ・ 福祉用具貸与費の軽度者に対する取扱い(告示第19号 別表11注6)

大阪市の集団指導資料「居宅サービス編」の福祉用具貸与の主な指導事項(軽度者レンタル)では、指摘事項として「要支援又は要介護1の者に、下記の指定福祉用具貸与費を算定しているが、要件を満たしていることが確認できないものが見受けられた」とされ、対象品目として車いす及び車いす付属品、特殊寝台及び特殊寝台付属品、床ずれ防止用具及び体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト(つり具の部分を除く)が挙げられています。

対策:貸与事由に応じた必要性に関する書面(指定(介護予防)福祉用具貸与理由書または調査票、およびサービス担当者会議の記録の写し等)を担当の居宅介護支援事業者等から入手し、サービス記録とあわせて保管する運用が考えられます。書面の様式や入手方法は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:指定(介護予防)福祉用具貸与理由書、認定調査票の写し、サービス担当者会議の記録の写し、福祉用具貸与計画書、サービス提供記録
通所介護計画が居宅サービス計画に沿った内容になっていない(広島市)記録・書類
通所介護 ・ 指定居宅サービス等基準第99条(通所介護計画の作成)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、サービス欄「通所介護」・項目「通所介護計画書の作成」として「通所介護計画が居宅サービス計画に沿った内容となっていない事例が認められた。通所介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、居宅サービス計画に沿った内容とすること。また、利用者の心身の状況等を踏まえて作成すること。」が例示されています。

対策:居宅サービス計画(第2表)の長期・短期目標やサービス内容と、通所介護計画の目標・提供内容を対応表で突き合わせて確認する運用が考えられます。居宅サービス計画が変更された際の通所介護計画の見直し時期の扱いは保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:通所介護計画書、居宅サービス計画書(第1表・第2表)、アセスメント記録、利用者への説明同意記録
短期入所生活介護:連続30日超・60日超の利用に係る減算・算定の誤り(広島市)報酬請求
短期入所生活介護 ・ 短期入所生活介護費の長期利用に係る減算および長期利用の適正化、送迎加算(告示第19号 別表8)、指定居宅サービス等基準の短期入所生活介護計画・短期入所療養介護計画の作成に関する規定

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、短期入所生活介護について「連続して30日を超えて利用していたにも関わらず、減算がされていない事例が認められた。居宅に戻ることなく自費利用を挟み同一事業所を連続30日を超えて利用している者に対しては、30日を超えた日から1日につき30単位を減算すること。」および長期利用の適正化として、居宅に戻ることなく自費利用を挟み同一事業所を連続60日を超えて利用している者に対する基本サービス費の算定に誤りのある事例が例示されています。あわせて、家族が送迎を行っているにもかかわらず送迎加算を算定している事例も挙げられています。また運営基準の項目では、サービス欄「短期入所生活(療養)介護」として、相当期間以上(概ね4日以上連続して利用する場合)にわたり継続して入所することが予定される利用者について短期入所生活(療養)介護計画を作成していない事例が例示されています。

対策:自費利用を挟む連続利用日数を利用者ごとに通算して管理し、30日・60日の区切りで請求区分を切り替える運用が考えられます。連続利用の起算方法や確認資料は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:利用者ごとの利用日数管理表(自費利用を含む)、請求明細、短期入所生活(療養)介護計画書、送迎の実施記録
認知症介護基礎研修の受講のために必要な措置を講じていない(広島市)運営
共通 ・ 指定居宅サービス等基準第30条ほか各サービスの勤務体制の確保等の規定(認知症介護基礎研修の受講)

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、「2 運営基準」の勤務体制の確保等の項目として「入所者に対する処遇に直接携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を有さない者について、採用後1年以内に認知症基礎研修を受講しなければならないが、受講のための必要な措置を講じていない事例が認められた。当該研修を受講させるために必要な措置を講ずること。」が例示されています。

対策:採用時に資格の有無を確認し、対象者について受講予定・受講済の状況を名簿で管理する運用が考えられます。対象者の範囲や猶予の取扱い、確認資料は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:従業者名簿(資格の有無・採用年月日)、認知症介護基礎研修の修了証・受講申込記録、研修計画
サービス提供の記録に作成漏れ・記入誤りがある(広島市)記録・書類
共通 ・ 指定居宅サービス等基準第19条(提供した具体的なサービスの内容等の記録)ほか各サービスの記録の整備の規定

広島市の令和7年度運営指導の指摘事項では、サービスの提供の記録の項目として「サービス提供の記録の作成漏れや記入誤りのある事例が認められた。記録は介護給付費の請求の根拠となるため、作成漏れや記入誤りがないよう正しく作成すること。」が例示されています。あわせて報酬基準の項目では「サービスの提供を行っていないにも関わらず、基本報酬を算定している事例」「記録上のサービス提供内容と、実際に請求した基本報酬の区分に相違がある事例」も挙げられています。

対策:請求前に、サービス提供記録と請求データ(提供時間区分・実施日)を突き合わせる点検工程を設ける運用が考えられます。記録の様式や保存年限は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:サービス提供記録、実績記録票、請求明細書・給付管理票、勤務表
通所介護:生活相談員の配置時間に送迎時間を含めていた人員
通所介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第93条第1項第1号(従業者の員数)

埼玉県の運営指導での主な指摘事項として、「生活相談員として配置されている時間に利用者の送迎を行ってしまい、配置時間を満たさなくなってしまうという事例が見受けられます」と示されている。生活相談員は、サービス提供日ごとに、提供時間帯に専ら当該通所介護に当たる生活相談員が勤務している時間数の合計を提供時間帯の時間数で除して得た数が1以上確保される必要がある旨が示されている。

対策:勤務実績表上で、生活相談員としての配置時間と送迎業務の時間を行を分けて区分記載し、除して得た数が1以上となるかを月ごとに検算する。送迎を生活相談員の配置時間に算入しない運用に改める。※運営指導での確認方法・様式は保険者(自治体)により異なるため、所管の指定権者の手引きを確認する。
確認される書類:勤務予定・実績表、送迎記録(車両運行記録簿等)、タイムカード、運営規程
通所介護:看護職員が配置されていない日があった人員
通所介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第93条(従業者の員数)/指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表6 通所介護費 注

千葉県の令和7年度集団指導資料「指導監査の状況について」の運営指導・監査で指摘された事項(人員基準・従業員の員数)に、通所介護について「看護職員が配置されていない日が確認された。」「生活相談員が配置されていない日が確認された。」「介護職員の必要数を満たしていない日が認められた。」が挙げられている。埼玉県資料では、月平均の看護職員数が配置基準を満たさない場合に人員基準欠如減算(所定単位数の70%)が適用される旨と、欠如割合1割超・1割以下での減算開始月の違いが示されている。

対策:サービス提供日ごと・単位ごとの職種別配置を月次で集計し、欠員が生じた日を洗い出す。欠如が判明した月は自主点検の上、所管の指定権者へ報告する。※減算の適用判断・報告様式は保険者(自治体)により運用が異なるため所管窓口に確認する。
確認される書類:勤務予定・実績表、タイムカード等出退勤記録、資格証の写し、体制等に関する届出書
訪問介護:訪問介護員等の員数が常勤換算2.5人以上となっていない人員
訪問介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第5条第1項(訪問介護員等の員数)

千葉県の令和7年度集団指導資料に、運営指導・監査で指摘された事項として「訪問介護員等の員数が常勤換算方法で2.5以上となっていない。」が挙げられている。埼玉県のQ&Aでも「訪問介護員等が常勤換算方法で2.5人以上配置されていることが確認できない事例がありました。この配置基準については、最小限の員数として定められたものです」と示されている。愛知県の主な指示事項にも同旨の記載がある。

対策:常勤換算数の算出根拠(登録ヘルパーを含む各人の実勤務時間、常勤職員が勤務すべき時間数)を月ごとに書面化し、タイムカード等の原資料と突合できる状態にする。管理者やサービス提供責任者の兼務分の扱いを明確にする。※常勤換算の端数処理や確認資料は保険者(自治体)により運用が異なる場合があるため所管窓口に確認する。
確認される書類:勤務予定・実績表、配置状況計算書、タイムカード等出退勤記録、雇用契約書、資格証の写し
訪問介護:サービス提供責任者が同一法人内の有料老人ホーム施設長を兼務していた人員
訪問介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第5条第2項(サービス提供責任者)、第6条(管理者)、第28条第3項(管理者及びサービス提供責任者の責務)

千葉県の令和7年度集団指導資料の運営指導・監査で指摘された事項(人員基準)に、訪問介護について「サービス提供責任者が同一法人内の有料老人ホームの施設長を兼務していた。」が挙げられている。あわせて「専らその職務に従事する常勤の管理者が置かれていない。」も指摘事項として示されている。

対策:サービス提供責任者・管理者の兼務範囲を勤務表上で職種ごとに時間帯を区分して記載し、責務を果たせる勤務体制であるかを点検する。兼務の実態が指定内容と異なる場合は変更届を提出する。※兼務の可否判断は保険者(自治体)により運用が異なるため、所管の指定権者に事前確認する。
確認される書類:勤務予定・実績表、組織図、辞令・雇用契約書、変更届の控え、運営規程
兼務職員の勤務表でそれぞれに従事する時間帯が区分されていない記録・書類
共通(居宅サービス) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第30条(訪問介護の勤務体制の確保等)、第101条(通所介護の勤務体制の確保等)ほか各サービスの「勤務体制の確保等」の規定/指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について(平成11年老企第25号)第三 一3(21)①、六3(5)①

千葉県の令和7年度集団指導資料の運営基準・勤務体制の確保等の指摘事項に「兼務する職員の勤務表等について、それぞれに従事する時間帯が明確に区分されていない。」「出勤簿が作成されておらず、勤務実態が確認できない。」「従業者と勤務時間を記載した勤務形態一覧表を作成していない。」が挙げられている。埼玉県のQ&Aでも「機能訓練指導員と看護職員を兼務する場合などは、それぞれ職種ごとの勤務時間を明確に分けて(記載の行を分けて)勤務表を作成してください」と示されている。

対策:月ごとの勤務表(予定・実績)に、日々の勤務時間、職種、常勤・非常勤の別、専従・兼務の別、管理者との兼務関係を記載する。兼務者は職種ごとに行を分けて記載する。出勤簿等で勤務実態を確認できるようにする。※求められる様式・記載粒度は保険者(自治体)により異なるため所管の手引きを確認する。
確認される書類:勤務予定・実績表(月ごと・事業所ごと)、勤務形態一覧表、出勤簿・タイムカード
重要事項説明書の交通費の起算点が「事業所から」になっている運営
共通(居宅サービス) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第20条第3項、第48条第3項、第66条第3項、第78条第3項、第96条第3項第1号、第197条第3項、第212条第2項(いずれも利用料等の受領)

愛知県の主な指示事項に「その他の利用料としての交通費の算定起点は、『事業所から』ではなく『通常の事業の実施地域を越える地点から』であるので、運営規程・重要事項説明書を改めること。<訪問介護、訪問入浴、訪問看護、訪問リハ、通所介護、通所リハ、福祉用具貸与・販売>」と示されている。埼玉県のQ&Aでも同旨に加え、通常の事業の実施地域内でサービスを実施する場合に駐車料金の負担を求めることはできないこと、中山間地域等居住者加算を算定する利用者からは当該交通費の支払を受けられないことが示されている。

対策:運営規程・重要事項説明書・重要事項の掲示の3点で、交通費の起算点を「通常の事業の実施地域を越えた地点から」に統一して記載し、内容と金額を明示する。変更した場合は変更届を提出する。※記載表現の可否は保険者(自治体)により運用が異なるため所管窓口に確認する。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、重要事項の掲示、変更届の控え、領収証
苦情相談窓口に保険者・国保連の連絡先が記載されていない運営
共通(居宅サービス) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第8条(内容及び手続の説明及び同意)、第36条(苦情処理)/平成11年老企第25号 第三 一3(2)

愛知県の主な指示事項に「重要事項説明書には、料金・加算の内容、外部の苦情連絡先(該当市町村担当課、県国保連合会)及び事故発生時の対応を記載すること。」と示されている。埼玉県のQ&Aでは、重要事項説明書と重要事項の掲示の苦情相談窓口に、①事業所の担当者名・電話番号・対応時間、②通常の事業の実施地域すべての保険者(さいたま市は区ごと)の担当課名・電話番号、③埼玉県国民健康保険団体連合会の苦情相談専用電話番号のすべてを記載すること、実施地域に他都県が含まれる場合はその都県の国保連の連絡先も記載することが示されている。

対策:重要事項説明書と掲示物の苦情相談窓口欄に、自事業所の担当者・対応時間、通常の事業の実施地域に含まれるすべての保険者の担当課、当該都道府県の国保連の連絡先を漏れなく記載する。実施地域外の利用者には当該利用者の保険者の連絡先を追記して説明する。苦情受付時の対応内容は記録・保存する。※記載を求められる範囲は保険者(自治体)により異なるため所管の手引きを確認する。
確認される書類:重要事項説明書、重要事項の掲示、苦情対応記録、運営規程
重要事項説明書に第三者評価の実施状況が記載されていない記録・書類
訪問介護/通所介護/短期入所生活介護/介護保険施設 ・ 平成11年老企第25号 第三 一3(2)

愛知県の主な指示事項に「第三者評価の実施状況を重要事項説明書に加えること。<訪問介護、通所介護、短期入所>」と示されている。埼玉県のQ&Aにも同旨の記載がある。施設系については、名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日。https://www.kaigo-wel.city.nagoya.jp/_files/00106184/siteki_R501.pdf )で、介護老人保健施設以外を対象に「重要事項説明書に提供するサービスの第三者評価の実施状況を記載すること」とされ、第三者評価を受けていない場合であっても実施の有無の記載が必要であること、実施有の場合は実施した直近の年月日、実施した評価機関の名称、評価結果の開示状況の記載が必要であることが示されている。

対策:重要事項説明書に、第三者評価の実施の有無を必ず記載する。実施している場合は直近の実施年月日、評価機関名、評価結果の開示状況を併記する。内容更新時は最新版を利用者に交付する。※求められる記載項目は保険者(自治体)により異なるため所管の手引きを確認する。なお名古屋市資料は令和5年1月5日付=令和6年度介護報酬改定前の資料であるため、施設系の最新の取扱いは所管の指定権者の最新資料で確認する。
確認される書類:重要事項説明書、第三者評価の受審結果(実施している場合)、交付・同意の記録
個別サービス計画が居宅サービス計画の内容と一致していない記録・書類
共通(居宅サービス) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第16条(居宅サービス計画に沿ったサービスの提供)、第24条(訪問介護計画の作成)、第70条(訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成)、第81条(訪問リハビリテーション計画の作成)、第99条(通所介護計画の作成)、第115条(通所リハビリテーション計画の作成)

埼玉県のQ&Aに「既に居宅サービス計画が作成されている場合、個別サービス計画は居宅サービス計画に沿って作成してください。居宅サービス計画と個別サービス計画の内容が一致しない事例が見受けられますので、注意してください。」と示されている。愛知県の主な指示事項にも「居宅サービス計画に対して個別サービス計画(例えば、訪問介護計画)の内容とサービス提供に相違が見られるので、適時適切に計画の見直しを行うこと」と示されている。千葉県資料でも「各サービス計画について、未更新、記載内容の不備、記載漏れ等があった。」が指摘事項に挙げられている。

対策:居宅サービス計画の交付を受けた時点で個別サービス計画との突合を行い、曜日・時間・サービス内容の相違を洗い出す。相違があれば担当の介護支援専門員と連絡調整して是正し、計画を見直す。個別サービス計画は利用者・家族へ説明し同意を得た上で交付する。※突合資料の求め方は保険者(自治体)により異なるため所管の手引きを確認する。
確認される書類:居宅サービス計画(第1〜3表)、個別サービス計画、同意・交付の記録、サービス提供記録
個別サービス計画が未作成のままサービス提供・報酬請求されていた報酬請求
共通(居宅サービス) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第23条・第24条(訪問介護)、第68条・第70条(訪問看護)、第80条・第81条(訪問リハビリテーション)、第98条・第99条(通所介護)、第114条・第115条(通所リハビリテーション)

愛知県の主な指示事項(報酬の算定に関すること)に「個別サービス計画未作成の利用者について、自主点検の上、報告すること。」「個別サービス計画に基づかないサービス提供について、自主点検の上、報告すること。(訪問入浴を除く)」が示されている。千葉県資料でも「管理者がサービス計画を作成していない(通所介護、短期入所療養介護)」「通所リハビリテーション計画が利用開始後に作成されている」が指摘事項に挙げられている。

対策:利用者ごとに個別サービス計画の作成日・同意日・交付日と、サービス提供開始日の前後関係を一覧で点検する。未作成・後付けが判明した期間は自主点検の上、所管の指定権者へ報告する。計画の作成者が基準上定められている職種(通所介護計画は管理者等)であるかも確認する。※自主点検の様式・返還の取扱いは保険者(自治体)により異なる。
確認される書類:個別サービス計画、同意書・交付記録、サービス提供記録、給付管理票・請求データ
短期入所生活介護計画が概ね4日以上の連続入所で作成されていない記録・書類
短期入所生活介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第128条第2項(指定短期入所生活介護の取扱方針)、第146条第2項(指定短期入所療養介護の取扱方針)/平成11年老企第25号 第三 八3(4)①

千葉県の令和7年度集団指導資料に「相当期間(概ね4日)以上にわたり継続して入所することが予定されている利用者について、サービスの目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した短期入所生活介護計画が作成されていない。」が指摘事項として挙げられている。愛知県の主な指示事項にも「概ね4日以上連続して入所する利用者については、短期入所生活(療養)介護計画を作成すること」と示されている。

対策:予約段階で連続入所日数を確認し、概ね4日以上となる利用者を計画作成対象として抽出する運用を組み込む。計画には目標と目標達成のための具体的なサービス内容を記載する。※「相当期間」の解釈・確認方法は保険者(自治体)により運用が異なる場合があるため所管の手引きを確認する。
確認される書類:短期入所生活介護計画、利用予約台帳・入退所記録、居宅サービス計画、同意・交付の記録
身体的拘束等の記録(態様・時間・心身の状況・理由)が残されていない身体拘束・虐待防止
短期入所系/施設系 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第128条第4項〜第6項(短期入所生活介護)ほか/指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第11条第4項〜第6項

千葉県の令和7年度集団指導資料に「緊急やむを得ず身体拘束等を行った場合に、その様態及び時間、利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録していない。」「身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を3月に1回以上開催していない。」「身体的拘束等の適正化のための指針を整備していない。」「従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を年2回以上実施していない。」が挙げられ、未実施の場合は身体拘束廃止未実施減算が適用される旨が備考に示されている。愛知県の主な指示事項にも、三要件(切迫性・非代替性・一時性)の検証に係る初回カンファレンスの記録、定期的なカンファレンスによる経過観察・再検討内容の記録、終了予定日等をあらかじめ定めた上での利用者・家族への説明・同意が示されている。

対策:身体的拘束等を行う場合は、三要件の検証を行った初回カンファレンスの記録、終了予定日を含む説明・同意の記録、実施時の態様・時間・心身の状況・緊急やむを得ない理由の記録、定期カンファレンスでの経過観察と再検討の記録を一連で整備する。委員会は3月に1回以上開催し議事録を残す。研修は年2回以上(新規採用時を含む)実施する。※減算の適用判断は保険者(自治体)により運用が異なる。
確認される書類:身体的拘束等に関する記録(態様・時間・心身の状況・理由)、説明同意書、カンファレンス記録、適正化検討委員会議事録、適正化のための指針、研修実施記録
虐待の防止に係る委員会・指針・研修・担当者が整備されていない身体拘束・虐待防止
共通(居宅サービス・施設) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第37条の2(虐待の防止)ほか/指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第35条の2第1項第1号〜第4号/指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表 各サービス費 注(高齢者虐待防止措置未実施減算)

千葉県の令和7年度集団指導資料に「虐待の防止のための対策を検討する委員会が定期的に開催されていない。」「虐待の防止のための指針が整備されていない。」「虐待の防止のための研修が年1回(施設は年2回)以上実施されていない。」「虐待の防止のための措置を適切に実施するための担当者が置かれていない。」が指摘事項として挙げられ、未実施の場合は高齢者虐待防止措置未実施減算が適用される旨(居宅療養管理指導、特定福祉用具販売を除く)が備考に示されている。また「運営規程に記載されていない項目があった(緊急時における対応方法、虐待防止のための措置に関する事項等)」も挙げられている。

対策:虐待防止委員会の開催記録、指針、研修(施設は年2回以上・新規採用時を含む)の実施記録、担当者の選任を示す書面の4点を揃える。運営規程に「虐待の防止のための措置に関する事項」を記載し、記載を変更した場合は変更届を提出する。※開催頻度・減算の適用判断は保険者(自治体)により運用が異なる。
確認される書類:虐待防止委員会議事録、虐待の防止のための指針、研修実施記録・受講者名簿、担当者の選任書、運営規程
業務継続計画(BCP)が策定されておらず、研修・訓練も年1回以上行われていないBCP・感染症
共通(居宅サービス・施設) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第30条の2(業務継続計画の策定等)ほか/指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表 各サービス費 注(業務継続計画未策定減算)

千葉県の令和7年度集団指導資料に「業務継続計画が策定されていない。」「業務継続計画に必要な研修及び訓練が年1回以上実施されていない。」「定期的に業務継続計画の見直しを行っていない。」が指摘事項として挙げられ、未策定の場合は業務継続計画未策定減算が適用される旨(居宅療養管理指導、特定福祉用具販売を除く)が備考に示されている。

対策:感染症編・自然災害編の業務継続計画を策定し、年1回以上の研修と訓練を実施して記録を残す。計画は定期的に見直し、見直しの日付と変更内容を記録する。※減算の適用判断・確認方法は保険者(自治体)により運用が異なるため所管の手引きを確認する。
確認される書類:業務継続計画(感染症編・自然災害編)、研修実施記録、訓練実施記録、見直し履歴
感染症の予防及びまん延の防止のための委員会がおおむね6月に1回以上開催されていないBCP・感染症
共通(居宅サービス) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第31条第3項(衛生管理等)ほか/指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第27条第2項

千葉県の令和7年度集団指導資料に「感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会を概ね6月に1回以上開催していない。」「感染症の予防及びまん延の防止のための指針が整備されていない。」「感染症の予防及びまん延の防止のための研修及び訓練が年1回以上実施されていない。」が指摘事項として挙げられている。埼玉県のQ&Aでも、令和3年度から義務付けられた3つの措置として同旨が示され、指針では平常時の対策と発生時の対応を規定する必要があること、訓練では役割分担の確認や感染対策をした上でのケアの演習などを実施することが示されている。

対策:委員会をおおむね6月に1回以上開催し、結果を従業者へ周知した記録を残す。指針に平常時の対策と発生時の対応の両方を規定する。研修・訓練を年1回以上実施し記録する。他の会議体と一体的に設置・運営することも可とされている。※開催頻度の確認方法は保険者(自治体)により運用が異なる。
確認される書類:感染対策委員会議事録、周知記録、感染症の予防及びまん延の防止のための指針、研修・訓練実施記録
訪問介護:初回加算でサービス提供責任者が同行した記録が残されていない報酬請求
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準の解釈通知(平成12年3月1日老企第36号)第二の2(25)(初回加算について)※令和6年度改定後の項番

愛知県の主な指示事項(各種加算に関すること)に「初回加算を算定する場合は、サービス提供責任者が訪問(同行)したことをサービス提供結果記録に残すこと。」と示されている。埼玉県のQ&Aでは、初回加算は新規に訪問介護計画を作成した利用者で過去2か月間(暦月)当該事業所から訪問介護の提供を受けていない場合に限られること、訪問介護員が初回等の訪問を行った際にサービス提供責任者が同行した場合はサービス提供記録等にその旨を記録すること、訪問介護計画作成にあたって利用者の同意の取得が漏れている事例が見受けられ同意を取得していない場合は加算を算定できないことが示されている。

対策:初回加算の算定対象者について、過去2か月間の利用実績、訪問介護計画の作成日と同意日、サービス提供責任者の訪問または同行の記録を1件ずつ突合して点検する。同行した旨をサービス提供記録に明記する運用にする。※返還・自主点検の取扱いは保険者(自治体)により異なる。
確認される書類:訪問介護計画、同意書、サービス提供記録(サービス提供責任者の同行の記載)、勤務実績表、過去2か月分の利用実績・請求データ
訪問介護:特定事業所加算の研修計画・会議・文書指示と報告・健康診断が行われていない報酬請求
訪問介護 ・ 厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第3号/平成12年老企第36号 第二の2(14)(特定事業所加算について)※令和6年度改定後の項番

千葉県の令和7年度集団指導資料の報酬請求に係る指摘事項に、特定事業所加算(訪問介護)について「計画的な研修の実施、会議の定期的開催、文書等による指示及びサービス提供後の報告、定期健康診断の実施がされていない。」が挙げられている。埼玉県のQ&Aでは、訪問介護員等ごと・サービス提供責任者ごとの研修計画(目標、内容、研修期間、実施時期等)の策定、登録ヘルパーも含む全員参加の会議の定期開催、文書等の確実な方法による事前伝達とサービス提供後の報告、労働安全衛生法上の「常時使用する労働者」に該当しない訪問介護員等も含めた1年以内ごとに1回・事業主負担での健康診断、緊急時等における対応方法の明示が示されている。愛知県の主な指示事項でも同旨が示されている。

対策:訪問介護員等ごと・サービス提供責任者ごとの個別研修計画を策定し、実施記録を残す。会議は登録ヘルパーを含む全員が参加する形(グループ分割開催も可)で定期開催し議事録を残す。事前の文書伝達には利用者のADLや意欲、主な訴えや特段の要望、家族を含む環境、前回のサービス提供時の状況等を記載する。健康診断は事業主負担で1年以内ごとに1回実施する。緊急時の対応方針・連絡先・対応可能時間等を重要事項説明書等に明記して交付する。※要件充足の確認資料は保険者(自治体)により異なる。
確認される書類:個別研修計画・研修実施記録、会議議事録・出席者名簿、サービス提供前の文書指示と提供後の報告記録、健康診断の実施記録、重要事項説明書、体制等に関する届出書
訪問介護:通院等乗降介助を行為ごとに区分して身体介護中心型として算定していた報酬請求
訪問介護 ・ 平成12年3月1日老企第36号 第二の2(7)(「通院等乗降介助」の単位を算定する場合)及び(8)(「通院等乗降介助」と「身体介護中心型」の区分)

埼玉県のQ&Aに、通院等乗降介助は「自らの運転する車両への乗車又は降車の介助」に併せて「乗車前若しくは降車後の屋内外における移動等の介助」または「通院先若しくは外出先での受診等の手続き、移動等の介助」を行った場合に算定できるものであり、「上記を一連のサービス行為として含むものであり、それぞれの行為によって細かく区分し、『通院等乗降介助』又は『身体介護中心型』としての算定はできません」と示されている。愛知県の主な指示事項でも「通院介助を行う場合は、所要時間を項目ごと(外出準備、歩行介助等)に介護保険対象(身体、通院乗降)、介護保険外(実費)に分類して実績記録を残すこと」「医療機関の診察時間及び単なる待ち時間を身体介護として算定しないこと」が示されている。

対策:通院等乗降介助と身体介護中心型の算定区分の判断基準(要介護4・5で前後に連続して20〜30分程度以上の手間のかかる身体介護を要する場合等、算定の基礎となる所要時間は運転時間を除く)を社内基準として文書化する。居宅サービス計画に、車両への乗降が必要な理由、乗降時の介助行為を要すると判断した旨、総合的な援助の一環として他の援助と均衡していることが明記されているかを確認する。診察時間・待ち時間を身体介護として算定しない。※算定区分の解釈は保険者(自治体)により運用が異なるため所管の保険者に確認する。
確認される書類:居宅サービス計画(第2表)、訪問介護計画、サービス提供記録(開始・終了時刻と心身の状況)、実績記録票、道路運送法上の許可・登録の写し
訪問介護:提供の間隔が概ね2時間未満なのに所要時間を合算していない報酬請求
訪問介護 ・ 平成12年3月1日老企第36号 第二の2(4)③(訪問介護の所要時間)

愛知県の主な指示事項に「訪問介護を1日に複数回算定する場合、間隔は2時間以上空けること。(通院等乗降介助算定時及び定期巡回(指定又は実施予定)の頻回の身体介護を除く。)」と示されている。埼玉県のQ&Aでは「サービスの提供の間隔が概ね2時間未満の場合には、それぞれの所要時間を合算して算定してください。(緊急時訪問介護加算を算定する場合を除きます。)」とされ、頻回の訪問を行うことができる指定訪問介護事業所については20分未満の身体介護に限り合算しない取扱いが示されている。

対策:同一日に複数回の訪問がある利用者について、開始・終了時刻から訪問間隔を機械的に抽出し、概ね2時間未満のものを洗い出して算定内容を点検する。サービス提供記録は同一日に複数回提供した場合は分けて記載し、その都度の提供内容が明確になるようにする。※「概ね2時間」の判断は保険者(自治体)により運用が異なる場合がある。
確認される書類:サービス提供記録(開始・終了時刻)、実績記録票、居宅サービス計画(第3表)、請求データ
通所介護:入浴を行わなかった日に入浴介助加算が算定されていた報酬請求
通所介護 ・ 平成12年3月1日老企第36号 第二の7(10)(入浴介助加算について)※令和6年度改定後の項番

愛知県の主な指示事項(各種加算に関すること)に「入浴を行わなかった日に入浴介助加算を算定しているケースが見受けられたので、自主点検の上、結果を報告すること。」と示されている。あわせて「入浴介助加算(Ⅰ)の算定要件である、入浴介助に関わる職員に対しての入浴介助に関する研修が未実施のため、早急に当該研修を実施すること。なお、当該研修を実施していない介護職員の入浴介助については加算は算定できないため、自主点検の上、報告すること。<通所介護>」とも示されている。

対策:入浴実施記録と請求データを利用者ごと・日ごとに突合し、未実施日の算定を洗い出す。入浴介助に関わる職員への研修の実施記録(対象者・実施日)を整備し、未受講者が入浴介助に当たっていないかを勤務表と突合する。差異が判明した期間は自主点検の上、所管の指定権者へ報告する。※自主点検の様式・報告先は保険者(自治体)により異なる。
確認される書類:入浴実施記録・業務日誌、通所介護計画、研修実施記録・受講者名簿、勤務実績表、請求データ
通所介護:機能訓練指導員が不在の日に個別機能訓練加算が算定されていた報酬請求
通所介護 ・ 厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第16号/平成12年3月1日老企第36号 第二の7(13)(個別機能訓練加算について)※令和6年度改定後の項番

愛知県の主な指示事項に「機能訓練指導員が不在の日に個別機能訓練加算が算定されているので、自主点検の上報告すること。なお、特定の曜日にのみ実施する場合には、予め重要事項説明書等で利用者、居宅介護支援事業者に周知すること。<通所介護>」「個別機能訓練加算の算定にあたって記録(実施時間、担当者等)がされていないので改めること。<通所介護>」「個別機能訓練加算(Ⅰ)ロの算定にあたっては、専従する機能訓練指導員に加え、1名以上機能訓練指導員を配置する必要があることに留意すること。なお、要件を満たしていない日について、自主点検の上報告すること。」と示されている。

対策:機能訓練指導員の勤務実績と個別機能訓練加算の算定日を日単位で突合する。実施時間・訓練内容・担当者を毎回記録する。特定曜日のみ実施する場合は重要事項説明書等で利用者と居宅介護支援事業所に事前周知する。加算(Ⅰ)ロは2名以上配置している時間帯に実施した利用者のみが対象となる点を勤務表上で確認する。3か月ごとの居宅訪問の要件も併せて確認する。※自主点検・報告の取扱いは保険者(自治体)により異なる。
確認される書類:勤務予定・実績表、個別機能訓練計画、個別機能訓練実施記録(実施時間・内容・担当者)、重要事項説明書、請求データ
通所介護:個別機能訓練加算(Ⅰ)イ・ロの3か月ごとの居宅訪問が行われていない報酬請求
通所介護 ・ 厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第16号/平成12年3月1日老企第36号 第二の7(13)(個別機能訓練加算について)※令和6年度改定後の項番

埼玉県のQ&Aに、個別機能訓練加算(Ⅰ)イ・ロについて、訓練目標の設定に当たっては機能訓練指導員等が利用者の居宅を訪問し居宅での生活状況(起居動作、ADL、IADL等)を確認した上で長期目標・短期目標を設定すること、訓練開始後は効果等の評価を行うほか「3か月ごとに1回以上、利用者の居宅を訪問し、利用者の居宅での生活状況の確認を行い、利用者又は家族に訓練の実施状況や訓練の効果等を説明し、記録すること」が示されている。長期目標は身体機能の向上のみでなく居宅における生活行為や地域における社会的関係の維持に関する行為等、具体的な生活上の行為の達成を含めた目標とすることも示されている。愛知県の主な指示事項にも「3ヶ月に1回以上利用者居宅を訪問し」と同旨の記載がある。

対策:利用者ごとに直近の居宅訪問日を管理し、3か月を超える前に次回訪問を予定に組み込む。訪問時の生活状況の確認内容、利用者・家族への説明内容、訓練の効果を記録に残す。長期目標を生活行為レベルで設定し、達成に必要な行為に細分化した短期目標を整理する。機能訓練指導員の配置日と、加算を算定した日の突合も併せて確認する。※記録様式は保険者(自治体)により異なるため所管の手引きを確認する。
確認される書類:個別機能訓練計画(長期・短期目標)、居宅訪問記録、説明・同意の記録、個別機能訓練実施記録、勤務実績表
通所介護:口腔機能向上加算の対象者要件を確認しないまま算定していた報酬請求
通所介護 ・ 平成12年3月1日老企第36号 第二の7(20)(口腔機能向上加算について)※令和6年度改定後の項番

埼玉県のQ&Aに、口腔機能向上加算を算定できる利用者の要件として、①認定調査票における嚥下、食事摂取、口腔清潔の3項目のいずれかで「1」以外に該当する者、②基本チェックリストの口腔機能に関連する(13)(14)(15)の3項目のうち2項目以上が「1」に該当する者、③その他口腔機能の低下している者又はそのおそれのある者が示された上で、「上記の項目に該当することを確認しないまま算定している事例が見受けられますので、注意してください」と記載されている。千葉県資料でも「口腔機能改善管理指導計画の内容に不備が見受けられた。」が指摘事項に挙げられている。

対策:算定開始時に①〜③のいずれに該当するかを判定した根拠(認定調査票の該当項目、基本チェックリストの回答等)を利用者ごとに記録として残す。口腔機能改善管理指導計画を作成し、利用者・家族へ説明して同意を得る。※対象者要件の確認資料は保険者(自治体)により異なるため所管の保険者に確認する。
確認される書類:認定調査票または基本チェックリスト(該当項目の記録)、口腔機能改善管理指導計画、説明・同意の記録、請求データ
通所介護:屋外でのサービス提供が通所介護計画に位置付けられていない運営
通所介護 ・ 平成11年老企第25号 第三 六3(2)⑤

埼玉県のQ&Aに「通所介護は、事業所内でサービスを提供することが原則ですが、事業所の屋外でサービスを提供する場合は、次に掲げる条件を満たしてください。・あらかじめ通所介護計画に位置付けること ・効果的な機能訓練等のサービスが提供できること」と示されている。愛知県の主な指示事項でも同じ2条件が示され、外出レク(花見、夏祭り等)を行う場合は上記2条件に加え年間事業計画や年間行事に位置付けた上で行うこと、認知症の人に対する個別ケアとして外出・散歩・外食・喫茶・買い物等を行う場合は上記2条件に加え当該ケアを通じて地域の人と交流を持つことが利用者の社会性の保持・自立支援に効果があること等を検証した上で行うことが示されている。

対策:屋外でのサービス提供を行う利用者について、通所介護計画に事前に位置付けた記載があるかを確認する。外出レクは年間事業計画・年間行事に位置付ける。認知症の人への個別ケアとして行う場合は効果の検証内容を記録に残す。※屋外サービスの取扱いは保険者(自治体)により運用が異なるため所管の保険者に確認する。
確認される書類:通所介護計画、年間事業計画・年間行事予定、実施記録、検証記録
訪問看護:看護師等が同居の家族である利用者に対して訪問看護を提供していた運営
訪問看護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第71条(同居家族に対する訪問看護の禁止)/平成12年3月1日老企第36号 第二の4(4)(理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の訪問について)

愛知県の主な指示事項(報酬の算定に関すること)に「指定訪問看護事業者は看護師等にその同居の家族である利用者に対する指定訪問看護の提供をさせてはならないが、提供していたので自主点検のうえ、報告すること。」と示されている。あわせて「作業療法士による訪問看護を利用している者については、定期的に看護職員の訪問による評価を実施する必要があることに留意すること。(概ね3ヶ月に一度)」も示されている。

対策:従業者と利用者の同居関係を採用時および利用開始時に確認し、担当割当の段階で同居家族への訪問が生じない運用にする。該当がある場合は自主点検の上、所管の指定権者へ報告する。理学療法士等による訪問看護の利用者については、看護職員の訪問による評価をおおむね3か月に1回実施し記録する。※返還・自主点検の取扱いは保険者(自治体)により異なる。
確認される書類:訪問看護記録書、担当割当表・勤務実績表、従業者名簿、看護職員による評価記録、請求データ
同一敷地内又は隣接敷地内の建物の居住利用者に係る減算が請求に反映されていない報酬請求
訪問介護/訪問入浴介護/訪問看護/訪問リハビリテーション ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表1 訪問介護 注12、2 訪問入浴介護 注6、3 訪問看護 注8、4 訪問リハビリテーション 注4

愛知県の主な指示事項(報酬の算定に関すること)に「個別サービス事業所と同一敷地内又は隣接敷地内の建物の居住利用者にサービスを提供しているが減算請求していないので自主点検の上報告すること。[平成30年4月改正]〈訪問介護、訪問入浴、訪問看護、訪問リハ〉」と示されている。

対策:利用者の居住地と事業所の所在地を突合し、同一敷地内・隣接敷地内の建物に居住する利用者を抽出して減算の適用状況を点検する。該当月について自主点検の上、所管の指定権者へ報告する。※敷地の範囲の判断や自主点検の様式は保険者(自治体)により運用が異なるため所管の保険者に確認する。
確認される書類:利用者台帳(住所)、事業所の平面図・配置図、請求データ、体制等に関する届出書
介護保険施設:ユニット型で昼間にユニットごと常時1人以上が配置されていない人員
介護保険施設(ユニット型) ・ 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第47条第2項第1号〜第3号(勤務体制の確保等)ほか/介護給付費算定に係る体制等に関する届出の取扱い

名古屋市の「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)に、ユニット型共通として「昼間については、ユニットごとに常時1人以上の介護職員又は看護職員を配置すること。」「ユニットごとに、常勤のユニットリーダーを配置すること。」が挙げられ、基準が満たせない場合はユニットケア減算になる旨が示されている。また「夜間及び深夜については、2ユニットごとに1人以上の介護職員又は看護職員を夜間及び深夜の勤務に従事する職員として配置すること。」について、基準が満たせない場合は夜勤減算や夜勤職員配置加算等の加算の報酬返還対象となる旨が示されている。愛知県の主な指示事項でも、ユニット型の勤務表は毎月ユニットごとに作成し日中の配置がわかるようにすること、基準に満たない場合は減算に該当するケースがあるため自主点検の上報告することが示されている。

対策:勤務表を毎月ユニットごとに作成し、日中はユニットごとに常時1人以上、夜間は2ユニットに1人以上の配置がわかる形にする。配置状況計算書は必ずタイムカード等の原資料を基礎として作成し、実績勤務表・出退勤記録との齟齬をなくす。基準に満たない月は自主点検の上、所管の指定権者へ報告する。※名古屋市資料は令和5年1月5日付=令和6年度介護報酬改定前の資料であるため、最新の要件は所管の指定権者の最新資料で確認する。減算の適用判断・報告様式は保険者(自治体)により運用が異なる。
確認される書類:ユニットごとの勤務予定・実績表、配置状況計算書、タイムカード等出退勤記録、体制等に関する届出書
介護保険施設:年度途中に採用した職員に新規採用時研修が実施されていない運営
介護保険施設 ・ 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第11条第6項第3号(身体的拘束等の適正化のための研修)、第27条第2項第3号(感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修)、第35条第1項第3号(事故発生の防止のための研修)、第35条の2第1項第3号(虐待の防止のための研修)

名古屋市の「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)の研修の項に「身体拘束廃止のための研修、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修、事故発生防止のための研修及び虐待防止のための研修について新規採用時には研修を実施すること。」と示され、「運営指導において特に年度途中に採用した職員(中途採用者)に関して新規採用時の研修が実施できていない事例が見受けられます」と記載されている。

対策:入職手続きのチェックリストに、身体拘束廃止・感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止・事故発生防止・虐待防止の4つの研修を組み込み、中途採用者にも入職時に実施する。実施日・対象者・内容を記録に残す。定例の年2回研修とは別に随時開催できる体制(動画・資料での実施を含む)を用意する。※名古屋市資料は令和5年1月5日付=令和6年度介護報酬改定前の資料であるため、最新の要件は所管の指定権者の最新資料で確認する。研修回数の基準や記録の様式は保険者(自治体)により異なる。
確認される書類:研修計画、研修実施記録(実施日・対象者・内容)、受講者名簿、入職時チェックリスト、従業者名簿(採用年月日)
介護保険施設:ヒヤリハット報告の件数が介護事故の件数より少ない運営
介護保険施設 ・ 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準 第35条第1項第2号・第3号(事故発生の防止及び発生時の対応)

名古屋市の「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)の事故発生の防止及び発生時の対応の項に「事故発生の防止の観点から、ヒヤリハット事例の報告を増やすこと。」が挙げられ、「運営指導においては介護事故の件数よりヒヤリハット報告の件数の方が少ないといった事例が見受けられます」と記載されている。取組例として①ヒヤリハット様式の簡素化、②記載例の作成、③研修等を通じた趣旨説明(従業者の懲罰目的ではないことの説明)が示され、事故発生防止委員会等で検討された結果を介護職員等に適切にフィードバックすることも示されている。

対策:ヒヤリハット報告様式を簡素化し記載例を作成する。研修で、報告が懲罰目的ではないことを含めて趣旨を説明する。事故発生防止委員会で分析した結果を職員へフィードバックする記録を残す。事故件数とヒヤリハット件数を月次で並べて把握する。※名古屋市資料は令和5年1月5日付=令和6年度介護報酬改定前の資料であるため、最新の要件は所管の指定権者の最新資料で確認する。事故報告の範囲・様式は保険者(自治体)により異なるため所管の保険者の事故報告要領を確認する。
確認される書類:ヒヤリハット報告書、事故報告書、事故発生防止検討委員会議事録、職員へのフィードバック記録、研修実施記録
介護保険施設:従来型個室の入所者に多床室単価を請求していた報酬請求
介護保険施設 ・ 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準 別表1 介護福祉施設サービス 注23、2 介護保健施設サービス 注16、3 介護医療院サービス 注14

愛知県の主な指示事項に「従来型個室の入所者に対し、多床室単価を請求している事例が見受けられたが、特別な理由(感染症、ターミナル、著しい精神症状等により個室への入所が必要であると医師が判断した場合)に該当する事例を除き、個室単価で請求し、差額は入所者から居住費として徴収すべきものであるため、入所者と調整のうえ適切に対応すること。」と示されている。

対策:入所者ごとの居室区分(従来型個室/多床室)と請求単価を突合する。多床室単価で請求している従来型個室入所者について、特別な理由に該当する医師の判断記録があるかを確認する。該当しない場合は個室単価で請求し、差額の居住費について入所者と調整する。※取扱いは保険者(自治体)により運用が異なるため所管の指定権者に確認する。
確認される書類:入所者台帳・居室配置表、契約書・重要事項説明書(居住費)、医師の判断記録、請求データ、領収証
領収証への「医療費控除対象額」の記載が漏れている・対象外の利用者に記載している記録・書類
共通(居宅サービス) ・ 「介護保険制度下での居宅サービス等の対価に係る医療費控除等の取扱いについて」(平成28年10月3日 厚生労働省老健局振興課事務連絡)

埼玉県のQ&Aに、医療費控除の対象は利用者全員ではなく、①医療系サービス(訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導・通所リハビリテーション・短期入所療養介護)を利用する者、②①の医療系サービスと併せて訪問介護(生活援助中心型を除く)・訪問入浴介護・通所介護・短期入所生活介護を利用する者のみが対象となること、②の利用者に交付する領収証には「医療費控除対象額」と「居宅サービス計画又は介護予防サービス計画を作成した事業者名」を記載すること、対象とならない利用者の領収証には「医療費控除対象額」を記載しないことが示されている。

対策:利用者ごとに医療系サービスの併用状況を毎月確認し、②に該当する利用者の領収証に医療費控除対象額と計画作成事業者名を記載する運用にする。該当しない利用者の領収証には記載しない。請求システムの設定を併用状況に連動させる。※判断に迷う場合は所管の保険者に確認する(取扱いは保険者により運用が異なる場合がある)。
確認される書類:領収証(控)、給付管理票、居宅サービス計画、請求データ
サービス担当者会議等での個人情報の使用同意を家族から文書で得ていない運営
共通(居宅サービス・施設) ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第33条第2項・第3項(秘密保持等)

千葉県の令和7年度集団指導資料の秘密保持等の項に「サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ていない。」が指摘事項として挙げられている。愛知県の主な指示事項にも「個人情報使用の同意は家族からも文書で得ておくこと。」と示されている。埼玉県のQ&Aでは、従業者の秘密保持に係る誓約書について、対象が「利用者又はその家族の個人情報」であることを明確にすること、在職中だけでなく退職後も秘密保持する旨を明記することが示されている。

対策:個人情報使用同意書を利用者本人分と家族分に分けて取得し、取得日と対象範囲を明記する。従業者からの誓約書は、対象を「利用者又はその家族の個人情報」と明記し、退職後の秘密保持も定める。契約日・同意日の空欄がないか点検する。※様式・取得範囲は保険者(自治体)により運用が異なるため所管の参考様式を確認する。
確認される書類:個人情報使用同意書(本人・家族)、従業者の誓約書、就業規則・雇用契約書、契約書(契約日・同意日)
運営規程・重要事項説明書の記載内容と実態が整合していない/変更届が未提出運営
共通(居宅サービス・施設) ・ 介護保険法第75条第1項(変更の届出等)/指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第29条(運営規程)、第32条(掲示)

千葉県の令和7年度集団指導資料に「重要事項説明書の記載内容と実態との整合が図れていない(実施地域、職員数等)。」「運営規程の記載内容と重要事項説明書の記載内容が相違している。」「運営規程の記載内容と実態との整合が図れていない(自己負担割合、実施地域、営業日、サービス提供時間、職員数等)。」「管理者の変更等があったにもかかわらず、変更届の提出がされていない。」「指定申請時に添付した平面図と相違している。」が指摘事項として挙げられている。愛知県の主な指示事項でも「変更届は遅滞なく(変更後10日以内に)提出すること」「部屋の用途が指定時と異なっているので、速やかに変更届を提出すること」が示されている。

対策:運営規程・重要事項説明書・掲示・平面図・体制等届出の5点を並べて突合し、実態との差異を洗い出す。管理者、サービス提供責任者、営業日・時間、実施地域、利用料、職員数、居室・設備の用途に変更が生じた場合は遅滞なく(変更後10日以内に)変更届を提出する。※提出期限・提出方法・様式は保険者(自治体)により異なるため所管の指定権者に確認する。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、重要事項の掲示、平面図、変更届の控え、体制等に関する届出書、勤務実績表
居宅サービス計画の同意が家族の署名のみで、利用者本人の同意が確認できない記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第10号(居宅サービス計画原案の説明・文書による同意)

運営指導において「利用者の同意を得た記録がない(利用者の家族の署名しかなく、利用者本人の同意を得ているか確認できない)」と指摘された事例が公表されています。なお、確認の観点や様式は保険者(自治体)により異なります。

対策:居宅サービス計画の原案の内容について利用者又はその家族に説明し、文書により利用者の同意を得ることが基準上求められています。利用者が署名できない等の事情がある場合は、家族が代筆したうえで、代筆した旨と代筆者の氏名も記録するよう指導されています(計画書の余白にあらかじめ「代筆者」欄を設ける取扱いでも差し支えないとされています)。運用の細部は保険者により異なるため、指定権者の集団指導資料をご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書(第1表〜第3表)、同意欄・代筆者欄の記載、交付の記録
モニタリングの結果が記録されておらず、運営基準減算の対象と指導された報酬請求
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第14号(イ 少なくとも1月に1回の面接、ロ 居宅への訪問による面接、ハ 少なくとも1月に1回のモニタリング結果の記録)

「モニタリングを実施していない」「モニタリングの結果を記録していない」が指摘事項として挙げられ、記録がなく特段の事情や臨時的な取扱いであることが確認できない場合はモニタリングを実施していないものとして運営基準減算が適用される旨が示されています。取扱いは保険者により異なります。

対策:特段の事情がない限り、少なくとも1月に1回は利用者に面接し(原則として利用者の居宅を訪問して行う)、少なくとも1月に1回はモニタリングの結果を記録することとされています。資料では「特段の事情」は利用者が入院中である場合など利用者側の事情をいい、介護支援専門員による事情は含まれないとされ、また記録すべきは「結果」であって「モニタリングを実施した」事実だけでは記録として不足するとされています。判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の見解をご確認ください。
確認される書類:モニタリング記録(支援経過記録)、訪問日・面接の記録、特段の事情がある場合はその記録
契約時に説明すべき事項(複数事業所の紹介・選定理由・前6月の割合)の説明漏れ運営
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第4条第1項(重要事項を記した文書の交付・説明・同意)、同条第2項(複数の指定居宅サービス事業者等を紹介するよう求めることができること等の説明)、同条第3項(前6月間の割合の説明)

「サービス提供開始に際し、利用申込者及びその家族に対し、文書を交付して説明すべき内容を説明していない」と指摘された事例が公表されています。資料では、ア(複数の指定居宅サービス事業者等の紹介を求めることができること)、イ(居宅サービス計画に位置付けた事業者の選定理由の説明を求めることができること)、ウ(令和3年度から加わった、前6月間に作成した居宅サービス計画のうち訪問介護等が位置付けられた割合および同一事業者により提供された回数の割合(上位3位まで))のいずれか1点でも説明を行っていない場合、運営基準減算が適用されるとされています。

対策:ア・イ・ウのすべてについて文書を交付して説明し、同意の署名を得る運用が示されています。「前6月間」は前期「3月1日〜8月末日」、「9月1日〜2月末日」のいずれか近い期間とされています。重要事項説明書への記載は必須の規定ではないものの、盛り込むことで説明漏れを防げるとされています。様式や確認方法は保険者により異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書、同意書(署名日付)、前6月間の割合を算出した集計資料
特定事業所集中減算の判定書類を作成していない/集計が誤っている報酬請求
居宅介護支援 ・ (減算の根拠となる告示の項番号は、出典資料および原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の「指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準」および関係告示・通知をご確認ください)

「特定事業所集中減算に該当するか否か、判定する書類を作成していない」「判定の結果、紹介率が最も高い法人が占める割合が80%を超えているが、正当な理由を証する書類がない」「計算書の集計が誤っている」が指摘事項として公表されています。

対策:判定期間の前期(3月〜8月)または後期(9月〜2月)に作成した居宅サービス計画を対象に、訪問介護・通所介護・福祉用具貸与・地域密着型通所介護が位置付けられた計画について判定書類を作成し、減算に該当するか否かに関わらず保存することとされています(三戸町の資料では2年間保存、80%超の場合は必要に応じて町に届け出るとされています)。保存年限や届出の要否・様式は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の定めをご確認ください。
確認される書類:特定事業所集中減算判定書(計算書)、対象期間の居宅サービス計画一覧、正当な理由を証する書類
特定事業所加算:会議の記録があっても、どの議題に該当するか確認できない報酬請求
居宅介護支援 ・ (加算要件を定める告示・通知の項番号は、出典資料および原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください)

「算定要件を満たすことを証する書類が整理されていない」「利用者に関する情報伝達等を目的とした定期的な会議の記録はあるが、どの議題に該当するか確認できないものがある」と指摘された事例が公表されています。資料では、算定要件を満たしていないと判断され返還になった場合は長期間かつ高額になりやすい旨も注意喚起されています。

対策:会議の議事には少なくとも(1)現に抱える処遇困難ケースについての具体的な処遇方針、(2)過去に取り扱ったケースについての問題点及びその改善方策、(3)地域における事業者や活用できる社会資源の状況、(4)保健医療及び福祉に関する諸制度、(5)ケアマネジメントに関する技術、(6)利用者からの苦情があった場合はその内容及び改善方針、(7)その他必要な事項を含める必要があるとされ、議事内容が分かるように記録するよう指導されています。記録の様式・確認の観点は保険者により異なります。
確認される書類:会議録(開催日時・出席者・議題・議事内容)、加算の届出書、算定要件を証する各記録
特定事業所加算:研修の年度計画をいつ定めたか確認できない/前年度と同じ内容・全員同じ目標記録・書類
居宅介護支援 ・ (加算要件を定める告示・通知の項番号は、出典資料および原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください)

「計画的な研修について、年度計画をいつ定めたか確認できない」「前年度と同じ研修内容、全員同じ目標を設定している」と指摘された事例が公表されています。

対策:年度計画は少なくとも次年度が始まるまでに毎年度作成することが必要とされ、年度計画を定めた日付も記録に残すよう指導されています。また研修の目標・内容・研修期間・実施時期等は個別具体的に定めることとされています。確認の観点は保険者により異なります。
確認される書類:介護支援専門員ごとの研修計画(策定日の記載)、研修実施記録、受講記録
医療サービスを位置付けたが、主治医等の指示の確認記録がない/計画を主治医等に交付していない運営
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第19号(利用者の同意を得て主治の医師等の意見を求める)、同第19号の2(居宅サービス計画の主治の医師等への交付)、同第20号(医療サービスは主治の医師等の指示がある場合に限る)

「医療サービス(訪問看護、通所リハ等)を位置付けているが、主治医等の指示があることを確認していない」「主治医等の意見を求めたが、作成した居宅サービス計画を主治医等に交付していない」と指摘された事例が公表されています。

対策:居宅サービス計画に医療サービスを位置付ける場合は、主治の医師等の指示がある場合に限り行うものとされ、確認した内容を記録に残すよう指導されています。また主治の医師等の意見を求めたうえで計画を作成した際は、当該計画を主治の医師等に交付することとされ、意見を求める際は利用者の同意を得ることとされています。運用は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:主治医意見書・指示書の写し、確認内容の支援経過記録、主治医等への計画交付の記録
サービス事業者から個別サービス計画を受け取っていない記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第12号(指定居宅サービス事業者等に対する個別サービス計画の提出依頼)

「居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者から、個別サービス計画を受け取っていない」と指摘された事例が公表されています。

対策:居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等に対して訪問介護計画等の個別サービス計画の提出を求めることが基準上定められており、居宅サービス計画と個別サービス計画の連動性や整合性について必ず確認するよう指導されています。確認方法・記録の残し方は保険者により異なります。
確認される書類:各サービス事業者の個別サービス計画の写し、整合性を確認した記録(支援経過記録等)
長期目標・短期目標の期間が一律(長期1年・短期6か月)に設定されている記録・書類
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第8号(提供されるサービスの目標及びその達成時期等を記載した居宅サービス計画原案の作成)

「長期目標、短期目標の期間が正しく記載されていない」として、長期目標と短期目標が同一期間になっている、目標期間の終期が記載されていない、といった事例が公表されています。

対策:短期目標の期間は長期目標の達成のために踏むべき段階として設定するものとされ、利用者の状態像を見極めて目標を達成するために適切な期間を設定するよう指導されています。「長期目標は1年、短期目標は6か月」などとあらかじめ一律に定めておくことは適切ではないとされています(期間は利用者・目標によって異なるため)。判断の観点は保険者により異なります。
確認される書類:居宅サービス計画書 第2表(長期目標・短期目標および各期間)
退院・退所加算:カンファレンスの参加者が不足している報酬請求
居宅介護支援 ・ (加算要件を定める告示・通知および診療報酬点数表の項番号は、出典資料および原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください)

「算定要件を満たすことが分かる記録が不足している」「カンファレンスの参加者が不足している」と指摘された事例が公表されています。病院・診療所のカンファレンスについては診療報酬の退院時共同指導料2の注3を満たすものとされ、資料では入院中の保険医療機関の保険医・看護師等を除いて3者以上が必要(実際に集まるのは4者以上となる)と整理されています。

対策:参加者の3者のカウントは、ア 在宅療養担当医療機関の保険医又は看護師等、イ 保険医である歯科医師若しくはその指示を受けた歯科衛生士、ウ 保険薬局の保険薬剤師、エ 訪問看護ステーションの看護師等(准看護師を除く)・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、オ 介護支援専門員、カ 相談支援専門員 のうちいずれか3者以上とされ、例えばエから2名参加しても1者の扱いとされています。カンファレンスに参加した場合は、国の定める様式ではなく、日時・開催場所・出席者・内容の要点等について居宅サービス計画等に記録し、利用者又は家族に提供した文書の写しを添付するよう指導されています。要件の解釈は保険者により異なるため、指定権者にご確認ください。
確認される書類:カンファレンス記録(日時・場所・出席者・内容の要点)、利用者・家族に提供した文書の写し、退院・退所情報記録書
入院時情報連携加算:医療機関に情報提供したが記録していない報酬請求
居宅介護支援 ・ (加算要件を定める告示・通知の項番号は、出典資料および原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください)

「医療機関に情報提供を行ったが、記録していない」と指摘された事例が公表されています。

対策:情報提供を行った日時、場所(医療機関へ出向いた場合)、内容、提供手段(面談、FAX等)等について、居宅サービス計画等に記録するよう指導されています。記録の様式・保存方法は保険者により異なります。
確認される書類:支援経過記録(日時・場所・内容・提供手段)、提供した情報提供書の控え、FAX送信記録
運営規程に記載した課題分析の種類と、実際に使用している様式が一致していない運営
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第18条第4号(運営規程に定める「指定居宅介護支援の提供方法、内容及び利用料その他の費用の額」)/課題分析標準項目(平成11年11月12日 老企第29号 別紙4。なお標準項目はその後の通知で改正されているため、適用時点の通知をご確認ください)

「実際に使用している課題分析の種類と運営規程に記載している課題分析の種類とが一致していない」と指摘された事例が公表されています。運営規程への記載が必須の項目のうち「指定居宅介護支援の提供方法、内容及び利用料その他の費用の額」について、基準通知では「利用者の相談を受ける場所、課題分析の手順等を記載する」とされ、「課題分析の手順等」には「使用する課題分析の種類」を含めて記載するよう求められています。

対策:実際に使用している様式と運営規程の記載を一致させることとされています。課題分析の方式の名称が特定できない場合は「厚生労働省の通知で示された課題分析標準項目を満たす方式」といった記載でも差し支えないとされ、独自様式や名称が不明の様式を使用している場合は課題分析標準項目を満たしているか確認する必要があるとされています。運営規程の記載方法の指導は保険者により異なります。
確認される書類:運営規程、実際に使用しているアセスメント様式、変更届
アセスメント・サービス担当者会議等を行わず虚偽の資料を作成し、運営基準減算が行われていなかった(行政処分事例)報酬請求
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第7号(居宅を訪問しての面接によるアセスメント)、第9号(サービス担当者会議による専門的見地からの意見聴取)、第10号(原案の説明と文書による同意)、第11号(利用者及び担当者への交付)、第14号(モニタリングの面接・記録)

集団指導資料では、指定取消処分に際し返還させる額に100分の40を乗じて得た額の支払いを命じた事例として、次の事項が行われていないにもかかわらず虚偽の資料を作成し、運営基準減算が行われていなかった事例が挙げられています:アセスメントに当たって利用者の居宅を訪問し面接を行うこと/ケアプランの作成・見直しに当たってサービス担当者会議を開催し専門的な見地からの意見を求めること/ケアプラン原案を利用者又は家族に説明し文書により同意を得ること/ケアプランを利用者及び担当者に交付すること/モニタリングに当たり一月に1回利用者の居宅を訪問し面接結果を記録すること。

対策:一連の業務(訪問・面接によるアセスメント、サービス担当者会議、原案の説明と文書同意、計画の交付、月1回の訪問面接とモニタリング記録)の実施と記録を、事実に即して残すことが指導の前提とされています。処分・返還の判断は指定権者(保険者・都道府県)により異なります。
確認される書類:アセスメントシート(訪問日・面接記録)、サービス担当者会議録、計画書の同意欄・交付記録、モニタリング記録
訪問介護を1日に複数回算定する際、間隔が概ね2時間未満なのにそれぞれ算定していた報酬請求
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)等の実施上の留意事項について(平成12年老企第36号)第二の2⑷③(訪問介護の所要時間)。厚生労働省掲載の現行通知本文で条項を確認:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000080856.pdf

「訪問介護を1日に複数回算定する場合にあっては、算定する時間の間隔は概ね2時間以上とされているところ、間隔が空いていない事例について、誤ってそれぞれ算定していた」と指摘された事例が公表されています。北海道後志総合振興局の資料でも「間隔の開いていない訪問介護のサービス提供について、それぞれ請求していた(自主点検・過誤調整)」が指摘事例として挙げられています(北海道後志総合振興局「実地指導における主な指摘事項について」(資料3-2) https://www.shiribeshi.pref.hokkaido.lg.jp/fs/9/4/8/7/1/2/6/_/3-2_%E4%B8%BB%E3%81%AA%E6%8C%87%E6%91%98%E4%BA%8B%E9%A0%85.pdf )。

対策:単に1回の長時間の訪問介護を複数回に区分して行うことは適切でなく、前回提供した指定訪問介護からおおむね2時間未満の間隔で指定訪問介護が行われた場合には、それぞれの所要時間を合算するものとされています(緊急時訪問介護加算を算定する場合、および20分未満の身体介護中心型で所定の要件に該当する場合を除くとされています)。過誤調整の要否・手続は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:サービス提供記録(開始・終了時刻)、訪問介護計画、居宅サービス計画、給付管理票・請求明細
「生活援助中心型」の算定理由に「介護人の介護負担の軽減のため」とのみ記載されていた報酬請求
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 訪問介護費の注3/平成12年老企第36号 第二の2⑹「生活援助中心型」の単位を算定する場合。厚生労働省掲載の現行通知本文で条項を確認:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000080856.pdf

「『生活援助中心型』の算定理由その他やむを得ない事情として、『介護人の介護負担の軽減のため』との記載があった」と指摘された事例が公表されています。

対策:「生活援助中心型」の単位を算定することができる場合は、利用者が一人暮らしであるか又は家族等が障害、疾病等のため、利用者や家族等が家事を行うことが困難な場合とされ、障害・疾病がない場合であっても同様のやむを得ない事情により家事が困難な場合をいうとされています。また居宅サービス計画に生活援助中心型を位置付ける場合は、算定理由その他やむを得ない事情の内容を居宅サービス計画書に記載する必要があるとされています。やむを得ない事情の判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者にご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画(算定理由の記載)、訪問介護計画、サービス提供記録
同一建物・同一敷地内に居住する利用者への訪問介護で、同一建物等減算をしていなかった報酬請求
訪問介護 ・ (引用事例に示された減算率は事例当時のものであり、現行の減算区分の告示・通知の項番号は原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください)

「訪問介護事業所と同一の敷地内のケアハウスに居住する利用者に対し訪問介護を行ったにもかかわらず、同一建物等減算をせずに算定していた」「訪問介護事業所と同一の建物に居住する利用者に対しサービスの提供を行った場合は、所定単位数の100分の90に相当する単位数を算定すべきところ、所定単位数を算定していた」と指摘された事例が公表されています。

対策:同一敷地内・同一建物に居住する利用者へのサービス提供について、減算の対象となるかを利用者ごとに確認し、請求内容と突合することが求められます。減算区分・減算率は報酬改定により変わるため、算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください。運用の細部は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:利用者の住所一覧、事業所と建物の位置関係が分かる資料、請求明細書、体制等状況一覧表
訪問介護の特定事業所加算:常勤のサービス提供責任者2名以上を配置していなかった/伝達・報告の記録がない報酬請求
訪問介護 ・ (引用事例の加算区分は事例当時のものです。加算要件を定める告示・通知の項番号は原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください)

「常勤のサービス提供責任者を2名以上配置していないにもかかわらず、特定事業所加算(Ⅰ)を算定していた」「サービス提供責任者が、訪問介護員に対し、利用者に関する情報やサービス提供に当たっての留意事項を文書等の確実な方法で伝達し、サービス提供終了後の報告を受けていたことが記録上確認できないにもかかわらず、特定事業所加算を算定していた」「訪問介護員ごとの研修計画が作成されていないにも関わらず、特定事業所加算(Ⅱ)を算定していた」と指摘された事例が公表されています。北海道後志総合振興局の資料でも、訪問介護員等がサービス提供責任者への報告を数日分まとめて行っていた・記録が不十分であった等が挙げられ、「人材要件を満たしているのみで算定可能であるわけではない」旨が注意喚起されています(北海道後志総合振興局「実地指導における主な指摘事項について」(資料3-2) https://www.shiribeshi.pref.hokkaido.lg.jp/fs/9/4/8/7/1/2/6/_/3-2_%E4%B8%BB%E3%81%AA%E6%8C%87%E6%91%98%E4%BA%8B%E9%A0%85.pdf )。

対策:人員要件だけでなく、研修計画の作成、会議の開催、留意事項の文書等による伝達とサービス提供終了後の報告について、都度の記録を整備することが求められます。加算区分・要件は報酬改定で変わるため算定時点の告示・通知をご確認ください。確認の観点は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:勤務表・雇用契約書(常勤性)、訪問介護員ごとの研修計画と実施記録、会議録、伝達文書と報告記録
通所介護:家族が送迎しているのに送迎減算をしていなかった/片道分のみ減算していた報酬請求
通所介護 ・ (減算の根拠となる告示・通知の項番号は原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください)

「往復の送迎をしていない利用者について、片道分のみ送迎減算していた」「家族が送迎しているにもかかわらず、送迎減算をしていなかった」と指摘された事例が公表されています。

対策:利用者ごと・利用日ごとに送迎の実施状況(往路・復路)を記録し、請求内容と突合することが求められます。減算の取扱いは報酬改定により変わり、確認の観点も保険者(自治体)により異なるため、算定時点の告示・通知と指定権者の指導内容をご確認ください。
確認される書類:送迎記録(往路・復路別)、送迎表、出欠記録、請求明細書
通所介護の認知症加算:日常生活自立度ランクⅢ・Ⅳ・Mに該当しない利用者に算定していた報酬請求
通所介護 ・ (加算要件を定める告示・通知の項番号は原典で確認できなかったため記載していません。算定時点の告示・留意事項通知をご確認ください)

「算定要件である日常生活自立度のランクⅢ、Ⅳ、Mに該当しない利用者について、認知症加算を算定していた」と指摘された事例が公表されています。

対策:対象となる利用者の日常生活自立度を根拠資料(主治医意見書・認定調査票等)で確認し、加算の算定対象者を利用者ごとに管理することが求められます。要件は報酬改定により変わり、確認資料の取扱いも保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指導内容をご確認ください。
確認される書類:主治医意見書・認定調査票(日常生活自立度の記載)、加算対象者一覧、請求明細書
車いすテーブルによる身体拘束を行っているが、態様・時間・理由の記録を行っていなかった身体拘束・虐待防止
介護保険施設 ・ 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第11条第4項(緊急やむを得ない場合を除く身体的拘束等の禁止)・第5項(態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由の記録)/「身体拘束ゼロへの手引き」(厚生労働省「身体拘束ゼロ作戦推進会議」)

和歌山市の集団指導資料では「所定の手続きを経ず身体拘束を行っている」「身体拘束廃止未実施減算の対象であるにもかかわらず、必要な減算を行っていない」が指導事例として挙げられています。また別の集団指導資料では「入所者に対してやむを得ず身体的拘束等を行う場合は、その態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録することとなっているところ、車いすテーブルにより身体拘束を行っているにも関わらず、当該記録を行っていなかった」と指摘された事例が公表されています(「実地指導による介護報酬の算定誤りの具体事例」WAM NET 京都府ページ掲載 https://www.wam.go.jp/wamappl/26kyoto/26bb01kj.nsf/6b16380d97f55135492567d0000714b4/bc6106405134422d49258575000ae7f6/$FILE/1-3%20%E7%AE%97%E5%AE%9A%E8%AA%A4%E3%82%8A%E3%81%AE%E4%BA%8B%E4%BE%8B.pdf )。

対策:和歌山市の資料では、厚生労働省「身体拘束ゼロへの手引き」において車いすテーブルの使用も禁止の対象となる行為として例示されていること、身体的拘束等は切迫性・非代替性・一時性の3要件すべてを満たし適切な手続を経た場合に限られること、記録の未実施や委員会の3月に1回以上の開催がないこと等のいずれか一つでも該当すると身体拘束廃止未実施減算の対象となることが示されています。対象サービス・減算の取扱い・確認の観点は保険者(自治体)や報酬改定により異なります。
確認される書類:身体拘束に関する説明書(拘束開始・解除予定の期日)、身体拘束記録(態様・時間・心身の状況・理由)、適正化委員会の記録、指針、研修記録
従業者の出退勤記録がなく、勤務実態・人員基準の充足が確認できない人員
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第30条(勤務体制の確保等。訪問介護の章に規定され、他のサービスには各章で準用等がされています)

「従業員の出退勤記録がなく、勤務実態が確認できない」「必要な職種について、必要な人数を配置していない」「一定の資格が必要な職種について、資格確認ができる書類を整備していない」が指導事例として公表されています。資料では、実地指導当日に書類が確認できない場合は原則として書類は存在しないものと判断し、その場合は報酬返還や指定基準違反となる可能性がある旨も示されています。

対策:法人役員・管理者等であっても基準上必要な職種である場合は、人員の充足を挙証できるようタイムカードまたは出勤簿など出勤時間・退勤時間が記された記録を作成し、実際の時間を記録するよう指導されています。有効期間のある資格は更新時に再度有資格者たる事実を確認し、確認した書類の写し等を保存するよう求められています。確認の観点・必要書類は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:タイムカード・出勤簿、月ごとの勤務表(常勤/非常勤・兼務関係の別)、資格証の写し、雇用契約書
サービス提供時間を、居宅サービス計画に記載された時間のまま記録していた記録・書類
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第19条(サービスの提供の記録。訪問介護の章に規定され、他のサービスには各章で準用等がされています)

「提供した具体的なサービスの内容の記録が不十分である」と指導され、サービス提供時間の記載について「居宅サービス計画等に記載された時間をそのまま記載するのではなく、実際に提供した時間(開始時間・終了時間)を記録すること」と指導された事例が公表されています。北海道後志総合振興局の資料でも、看護記録や温度板へのチェックのみの記録、介護保険サービスの提供記録と併設の高齢者向け住宅におけるサービスの記録が区分されていない事例が挙げられています(北海道後志総合振興局「実地指導における主な指摘事項について」(資料3-2) https://www.shiribeshi.pref.hokkaido.lg.jp/fs/9/4/8/7/1/2/6/_/3-2_%E4%B8%BB%E3%81%AA%E6%8C%87%E6%91%98%E4%BA%8B%E9%A0%85.pdf )。

対策:サービスを提供した場合は、提供日、提供時間、具体的なサービスの内容、利用者の心身の状況その他必要な事項を書面(サービス提供記録、業務日誌等)に記録することとされ、時間は実際に提供した開始・終了時刻を記録するよう指導されています。保険給付対象サービスとそれ以外のサービスは内容・所要時間の区分を明確に記録することとされています。記録様式や確認の観点は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:サービス提供記録、業務日誌、実績記録票、保険外サービスの記録
運営規程と重要事項説明書の内容が一致していない/算定している加算の記載がない運営
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第8条(内容及び手続の説明及び同意)、第29条(運営規程。訪問介護の章に規定され、他のサービスには各章で運営規程が定められています)

「運営規程で定めている内容と重要事項説明書の内容が一致しない」「重要事項説明書に記載する『従業者の勤務体制』が現状と一致していない」「算定している加算に関する記載(算定要件、料金等)がない」「重要事項説明書に、事故発生時の対応について記載されていない」「苦情相談窓口として各保険者及び国民健康保険団体連合会の連絡先が記載されていない」「介護報酬の改定により利用料等が変更されたが、利用者又はその家族に対し当該変更内容の説明を行い、同意を得ていない」「『介護予防訪問介護』等の廃止されているサービスに関する記載が残っている」などが指導事例として公表されています。

対策:重要事項説明書の内容を変更する場合は、利用者またはその家族に対して改めて説明し同意を得る必要があるとされ、介護報酬改定等による内容変更の場合も改めて説明し同意を得ることが適切とされています(書面の交付は変更箇所のみでも差し支えないとされています)。適宜見直しを行い常に最新の内容を説明できるよう指導されています。なお同資料には指定権者を誤記した事例(「和歌山市」ではなく「和歌山県」としていた)や、記録の保存年数が条例上の年数を満たしていない事例も挙げられており、保存年数・記載事項は保険者(自治体)の条例により異なります。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、契約書、同意書、加算届出書、勤務体制表
事故の状況・処置が記録されておらず、原因究明や再発防止策がとられていない運営
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第37条(事故発生時の対応)/指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第35条(事故発生の防止及び発生時の対応)

「事故の状況及び事故に際して採った処置について記録されていない」「原因の究明や、再発防止策がとられていない」「事故発生時の報告については随時報告されているが、事故発生防止のための指針が整備されておらず、事故の発生から関係機関等への報告方法など対応経過が不明確(介護保険施設)」と指摘された事例が公表されています。

対策:事業者は事故の状況及び事故に際して採った処置について記録し、その原因を究明し、再発防止策を講じることとされています。利用者の死亡事故その他重大な事故であるときの報告先・報告様式・報告基準は自治体の条例等により定められており、保険者(自治体)によって異なります。介護保険施設にあっては、事故発生の防止のための指針の整備、事故発生防止のための委員会、研修の実施が求められます。
確認される書類:事故報告書(状況・処置・原因・再発防止策)、行政への報告控え、事故防止指針、委員会記録、研修記録
消防計画で年2回と定めた避難訓練を年1回しか実施していない/具体的計画が未策定BCP・感染症
通所系・施設系サービス ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第103条(通所介護の非常災害対策。他の通所系・施設系サービスにも各章で同旨の規定が置かれています)

「消防計画(これに準ずる計画を含む)が整備されていない」「事業所が定める消防計画には年2回実施と定められていた避難訓練について、年に1回しか実施していない」と指摘された事例が公表されています。和歌山市の資料でも「風水害、地震等の非常災害に対処するための具体的計画が策定されていない」「消防訓練及び避難訓練等が定期的に行われていない」「避難経路に備品等が置かれており、非常時の妨げとなっている」「家具等の転倒防止策が不十分であった」が指導事例として挙げられています(和歌山市 令和3年度 介護保険サービス事業者集団指導資料【Ⅰ共通資料(その1)】 https://www.city.wakayama.wakayama.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/042/852/r03_shiryou_1-1.pdf )。

対策:非常災害に関する具体的計画(消防法施行規則第3条に規定する消防計画(これに準ずる計画を含む)および風水害・地震等の災害に対処するための計画)を立て、関係機関への通報及び連携体制を整備し、定期的に従業者に周知するとともに、定期的に避難・救出その他必要な訓練を行うこととされています。自らの消防計画に定めた実施回数を下回っていないかの確認が求められます。なお北海道の資料では、道条例により地震・津波・風水害その他の自然災害に係る対策を含むものとするとされており、上乗せ基準の有無は保険者(自治体)の条例により異なります。
確認される書類:消防計画、非常災害対策計画(風水害・地震等)、避難訓練の実施記録(日時・参加者・内容)、通報・連携体制の周知記録
介護保険の事業と障害福祉・自主事業の会計が区分されていない運営
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第38条(会計の区分。訪問介護の章に規定され、他のサービスには各章で準用等がされています)

「訪問介護と障害者自立支援事業の会計が区分されていなかった」「介護保険給付の対象である事業と、介護保険とは区分されるサービス事業との会計が区分されていなかった」「事業所ごとに会計が区分されていなかった」と指摘された事例が公表されています。

対策:事業者は事業所ごとに経理を区分するとともに、当該事業所の事業の会計とその他の事業の会計を区分することとされています(特養の空床を利用した短期入所事業を除くとされています)。和歌山市の資料でも、介護給付費対象外のサービスを提供する場合は当該サービスに係る契約書・重要事項説明書等を作成し、利用者の同意を得たうえで提供すること、会計を区分することが示されています(和歌山市 令和3年度 介護保険サービス事業者集団指導資料【Ⅰ共通資料(その1)】 https://www.city.wakayama.wakayama.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/042/852/r03_shiryou_1-1.pdf )。区分の方法・確認の観点は保険者(自治体)により異なります。
確認される書類:事業所別の会計帳簿・決算書類、保険外サービスの契約書・重要事項説明書、按分方法の説明資料
利用定員を1日でも超えた日がある(月平均での解釈・欠席予測・自費利用者の未算入)運営基準
通所介護/地域密着型通所介護/通所リハビリテーション ・ 運営に関する基準「定員の遵守」。仙台市資料では設備基準(食堂及び機能訓練室の合計面積=3平方メートル×利用定員以上)との関係も併記されています。

仙台市の集団指導資料には、令和5年度の運営指導で確認された文書指摘として、(1)一体的に運営する地域密着型通所介護・通所介護型サービス・生活支援通所型サービスの利用者数をサービスごとに分けて計算していたため利用定員を超えた日があった、(2)「月平均で利用定員を超えなければよい」という誤った解釈により定員を超えた日があった、(3)利用者の過去の利用状況から欠席を予測して定員を調整したため定員を超えた日があった、(4)共生型障害福祉サービスの利用者や自費サービス利用者を考慮せず定員を超過していた、の4類型が記載されています。同資料は「災害その他やむを得ない場合を除き、1日でも利用定員を超過していることは基準違反となります」と記しています。

対策:日ごとの利用者数を、一体的に運営する総合事業サービス・共生型・自費利用者を合算した実人数で管理できているかを確認してください。月平均や欠席予測による調整をしていないか、日次の実績表で点検します。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:日々の利用者一覧・出席簿、送迎表、指定申請書上の利用定員、共生型/自費利用者を含む受入記録、請求実績
兼務している従業者の職種ごとの配置時間が勤務表に明示されていない運営基準
通所介護/地域密着型通所介護/認知症対応型通所介護/通所リハビリテーション/福祉用具貸与 ・ 運営に関する基準「勤務体制の確保等」

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「職種を兼務している従業者の兼務関係(兼務している職種やそれぞれの職種ごとの配置時間)等が勤務表に明確に位置付けられていなかった」「従業員の出勤簿を作成しておらず、正確な勤務実績を把握することができなかった」「役員が生活相談員や介護職員として勤務しているが、勤務表に位置付けられていなかった」が記載されています。留意点として、月ごとに勤務表を作成し、日々の勤務時間・常勤/非常勤の別・各職種の配置や兼務関係を明確に示すこと、併設事業所と兼務する従業者は勤務している事業所ごとに勤務時間を明確に示す勤務表を作成することが示されています。

対策:勤務表に、日々の勤務時間・常勤/非常勤の別・職種ごとの従事時間・兼務関係が記載されているかを確認してください。役員や法人代表者がサービスに従事する場合の勤務実績記録の有無も併せて点検します。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:月ごとの勤務表(勤務形態一覧表)、出勤簿・タイムカード、辞令・労働条件通知書、併設事業所分を含む勤務時間記録
派遣職員・長期在職者と秘密保持の取決めを取り交わしていない運営基準
訪問介護/福祉用具貸与(各サービス共通の留意事項として記載) ・ 運営に関する基準「秘密保持等」

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「入社20年を超えている職員2名について、秘密保持誓約書を取り交わしていない」「派遣職員について、秘密保持誓約書が作成されていない」が記載されています。留意点として、派遣職員は派遣元との契約により雇用されているが、在職中や従業者でなくなった後においても秘密を保持する内容が当該契約書に記載されていない場合があり、その場合は事業者として誓約書等で取決めを取り交わす必要があるとされています。

対策:在職期間の長短や雇用形態(正職員・パート・派遣)にかかわらず、全従業者について秘密保持の取決め(誓約書・就業規則の規定等)が整っているかを確認してください。派遣職員は派遣契約書に退職後の秘密保持条項があるかを確認し、なければ別途取り交わします。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:秘密保持誓約書、就業規則、労働者派遣契約書、従業者名簿
骨折等の事故が発生していたが保険者へ報告していない/報告が必要な事故の範囲を把握していない運営基準
地域密着型通所介護(各サービス共通の留意事項として記載) ・ 運営に関する基準「事故発生時の対応」

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「過去約2年間で骨折等の事故(2件)が発生しているが、仙台市への報告をしていない」、口頭指摘として「仙台市に報告が必要となる事故の程度を把握していない」が記載されています。同資料は、事業所側の過失の有無にかかわらず報告が必要な事案として、(1)サービス提供中(送迎・通院間も含む)の怪我または死亡事故(怪我は医師の診断を受け投薬・処置等何らかの治療が必要となったもの、死亡診断書で老衰・病死等の主に加齢を原因とする死因が記載されている事案は報告不要)、(2)無断外出(警察・消防等が関わったもの)、(3)誤薬・与薬漏れ・異食・医療措置関連・誤嚥・窒息・溺水の事故(医師の診断を受け治療が必要となった場合に限る)、(4)その他管理者等が報告が必要と判断したもの、を列挙しています。

対策:報告が必要な事故の範囲を、所在地の保険者が公表する基準に沿って事業所内で明文化し、管理者以外の職員も判断できる状態にしてください。事故発生時は利用者家族・担当介護支援専門員・保険者への連絡記録を残します。なお、報告を要する事故の範囲・様式・提出期限は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者の公表資料を必ずご確認ください。
確認される書類:事故報告書(事業所様式)、保険者への提出控え、家族・介護支援専門員への連絡記録、ヒヤリハット記録
初回以降の個別サービス計画作成時にアセスメントを実施していない/実態と合わないアセスメント記録運営基準
訪問介護/通所介護/地域密着型通所介護 ・ 運営に関する基準「訪問介護計画の作成」「通所介護計画の作成」等の個別サービス計画に関する規定

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「初回のアセスメントは実施しているが、それ以降の個別サービス計画作成時に実施していない」「サービス内容に移動介助があるにもかかわらず、アセスメントの記録では移動に関する利用者の状況を『自立』としている」が記載されています。留意点として、要介護認定の更新(変更)や居宅サービス計画・訪問介護計画の内容の変更がなされているにもかかわらずアセスメントの記録が更新されていない事例が見受けられる、と示されています。

対策:計画の更新・変更のたびにアセスメントを見直し記録しているかを確認してください。あわせて、アセスメント上の状態像と計画に位置付けたサービス内容が矛盾していないか(例:移動介助を位置付けながら移動を自立と記録していないか)を突き合わせます。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:アセスメントシート(作成日入り)、個別サービス計画書、居宅サービス計画書、要介護認定情報
個別サービス計画の目標が居宅サービス計画の丸写し/短期目標に沿っていない運営基準
訪問介護(個別サービス計画全般の留意事項として記載) ・ 運営に関する基準の個別サービス計画の作成に関する規定

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「個別サービス計画の目標が、居宅サービス計画の短期目標に沿って作成されていない」「目標の内容が居宅サービス計画の丸写しである」が記載されています。留意点として、事業所として利用者の状況にあった具体的な目標設定を行うことにより、目標の達成度等の評価(モニタリング)がより詳細に実施できる効果がある、と示されています。同資料はあわせて、モニタリングについて「内容が漠然としており、利用者・家族の意向・満足度、目標の達成度、計画の実施状況などを確認できなかった」旨の指摘も記載しています。

対策:個別サービス計画の目標が、居宅サービス計画の短期目標を達成するための自事業所固有の内容になっているかを確認してください。モニタリング記録に、目標の達成度・利用者や家族の意向および満足度・計画変更の必要性が書かれているかも併せて点検します。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:個別サービス計画書、居宅サービス計画書(第2表)、モニタリング記録、説明・同意の記録
訪問介護の特定事業所加算:会議の開催状況・全員参加を記録していない/サービス提供責任者の電話指示を記録していない報酬請求
訪問介護 ・ 仙台市資料の参考欄に「基準告示等:別表-1-注8、留意事項通知:第2-2-(12)」と記載(令和6年度介護報酬改定前の内容である旨の注記あり)

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として、特定事業所加算について「定期的な会議を毎月の研修時に行っているとのことであったが、その開催状況の記録は取っておらず、すべての訪問介護員等が会議に参加していることに関しても記録に残していない」、および「訪問介護員から利用者の体調の急変等について電話で報告を受けた際に、その電話でサービス提供責任者から指示を行っているが、その内容に関する文書等の記録を保存していなかった」が記載されています。留意点として、会議はおおむね1月に1回以上、サービス提供責任者が主宰し登録ヘルパーを含む訪問介護員等のすべてが参加するもので、グループ別開催やテレビ電話装置等の活用も可、欠席者への伝達記録も残すこととされています。

対策:会議の議事録に開催日・主宰者・議題・参加者名(欠席者への伝達記録を含む)が記載されているかを確認してください。電話で受けた報告についても、指示内容と報告内容を文書または電磁的記録として保存しているかを点検します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:会議議事録・出席簿、研修記録、サービス提供責任者から訪問介護員への指示文書、サービス提供後の報告記録
緊急時訪問看護加算:月1回目の緊急時訪問に早朝・夜間・深夜加算を算定していた報酬請求
訪問看護/介護予防訪問看護 ・ 仙台市資料の参考欄に「基準告示等:別表-3-注10、留意事項通知:第2-4-(16)」と記載

仙台市の集団指導資料に、文書指摘として「緊急時訪問看護加算を算定しているにもかかわらず、1回目の緊急時訪問を行った際に早朝・夜間、深夜の加算を算定している」が記載されています。留意点として「当該加算に係る緊急時訪問を行った場合に、早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算は算定できません。ただし、1月以内で2回目以降の緊急時訪問については、早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算を算定することができます」と示されています。静岡市の集団指導資料および新潟市の集団指導資料にも、同趣旨の指摘(初回の深夜時間帯の緊急訪問に深夜加算を算定していた/過誤調整を行うこと)が記載されています。

対策:緊急時訪問看護加算を算定している月について、1回目の緊急時訪問に早朝・夜間・深夜加算を併せて算定していないかを請求データで確認してください。当初から計画されていた夜間・早朝・深夜の訪問との区別も点検します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:訪問看護記録書、緊急時訪問の要請・訪問時刻の記録、居宅サービス計画、給付費請求明細
科学的介護推進体制加算:利用者1名分のLIFEへの情報提出が漏れていた報酬請求
認知症対応型通所介護(通所系サービス共通の留意事項として記載) ・ 仙台市資料の参考欄に「基準告示等:【居宅】別表-6-注19【密着】別表-2の2-注21、留意事項通知:【居宅】第2-7-(19)【密着】第2-3の2-(19)」と記載

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「6月が経過しているにもかかわらず、利用者1名のADL値の状況その他の利用者の心身の状況等に係る基本的な情報について、厚生労働省への提出が漏れていた」が記載されています。留意点として、科学的介護推進体制加算は原則として利用者全員を対象として基本的情報を提出している場合に利用者全員に対して算定できるものであり、利用者全員の情報が少なくとも6月に1回以上提出されているか確認すること、「介護報酬返還となる可能性がありますので十分注意ください」と示されています。

対策:加算算定月ごとに、算定対象となる利用者全員の情報が期限内に提出されているかを提出記録で突合してください。新規利用者・利用中断者の提出漏れが起きやすい箇所です。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:LIFEへの情報提出記録(提出日・対象者一覧)、利用者名簿、給付費請求明細
口腔機能向上加算:登録型派遣の看護職員を配置して算定していた報酬請求
通所介護/地域密着型通所介護/通所介護型サービス ・ 仙台市資料の参考欄に「平成18年4月改定関係Q&A(Vol.1)問36」と記載

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「登録型派遣の看護職員を配置し、口腔機能向上加算を算定していた」が記載されています。留意点として、口腔機能向上サービスは「事業者に雇用された言語聴覚士、歯科衛生士又は看護職員(労働者派遣法に基づく紹介予定派遣により派遣されたこれらの職種の者を含む。)が行うものであり、これらの職種の者の業務を委託することは認められません」と示され、参考として平成18年4月改定関係Q&A(Vol.1)問36が挙げられています。

対策:口腔機能向上加算の実施者について、雇用形態(直接雇用・紹介予定派遣・登録型派遣・業務委託)を確認してください。派遣契約書・業務委託契約書の内容から、加算の実施主体として認められる形態かを点検します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:雇用契約書・労働者派遣契約書・業務委託契約書、資格証、勤務表、口腔機能向上計画書・実施記録
生活相談員の配置時間に研修・送迎の時間を含めていた/有給取得日を配置時間に算入していた人員基準
通所介護/地域密着型通所介護 ・ 人員に関する基準「従業者の員数等」(生活相談員・介護職員)

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「生活相談員が有給休暇や市外への研修、送迎対応等により不在の時間があり、生活相談員の配置時間数を満たしていない日があることが確認された」「生活相談員又は介護職員のうち1人以上は常勤でなければならないが、常勤の生活相談員又は介護職員が配置されていない」が、口頭指摘として「生活相談員としての資格証を確認することができなかった」「生活相談員が不在の日に、他事業所の資格要件を満たす職員を配置していた」が記載されています。留意点として、有給取得時間は配置時間に含めることができないこと、配置時間数に含めることができるのは「サービス担当者会議や地域ケア会議に出席するための時間」等とされ、研修や送迎対応の時間は含めることができないことが示されています。

対策:生活相談員の配置時間を、サービス提供日ごと・サービス提供時間帯ごとに実績で確認してください。有給・研修・送迎に充てた時間を除いても必要時間数を満たしているか、他事業所職員を充てる場合に辞令等で自事業所の職員として位置付けているかを点検します。なお、生活相談員の資格要件や配置時間の算入範囲の運用は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:勤務表・出勤簿、送迎表、研修参加記録、有給休暇管理簿、資格証または実務経験証明書の原本、辞令
機能訓練を機能訓練室ではなく併設施設の共有スペース(エントランス)で提供していた設備基準
通所介護/地域密着型通所介護 ・ 設備に関する基準「設備及び備品等」。食堂及び機能訓練室の合計面積は3平方メートル×利用定員以上とされる旨も併記されています。

仙台市の集団指導資料には、文書指摘として「(感染症対策として密集した空間でのサービス提供を避ける目的から、)機能訓練を通所介護事業所内の設備である機能訓練室ではなく、併設施設の共有スペース(エントランス)にて提供している」が記載されています。留意点として、共有スペース(エントランス)は併設施設の利用者やその家族等が混在する可能性があり、機能訓練室等のスペースが明確に区分されていないため設備基準違反となる、併設施設の共有スペースを使用する場合は機能訓練室等のスペースが明確に区分され、当該区分が設備基準を満たすことが必要である、と示されています。

対策:機能訓練やレクリエーションを事業所指定範囲外のスペースで行っていないかを確認してください。併設施設と設備を共有する場合は、区画が明確に区分され設備基準の面積を満たしているか、指定内容と実態が一致しているかを点検します。なお、設備の区分に関する判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する集団指導資料等を必ずご確認ください。
確認される書類:指定申請書・変更届の平面図、機能訓練室の面積を示す図面、実施記録(実施場所の記載)、個別機能訓練計画書
併設する住宅型有料老人ホーム等と勤務体制が区分されていない人員基準
各サービス共通(例として住宅型有料老人ホームと訪問介護事業所の併設) ・ 人員に関する基準および運営に関する基準「勤務体制の確保等」

横浜市の令和7年度集団指導講習会資料「指導・監査等における指摘状況について」には、人員基準等の改善指示事項として「事業所に併設している別の施設との勤務体制が区分されていなかった(例:住宅型有料老人ホームと訪問介護事業所の併設)」が記載されています。改善指示内容として「同一法人が運営している場合でも、サービス種別ごとに勤務体制を明確に区分したうえで、基準を満たす従業員を配置し記録に残すこと」「有料老人ホームの職員として勤務する時間と訪問介護事業所の職員として勤務する時間を明確に区分し、勤務時間の記録を残してください」と示されています。同資料には併せて「所定労働時間数を超過した勤務時間数を含めることで人員基準を満たしており、超過分を除くと基準を満たしていなかった」「勤務時間の記録が残されておらず、従事時間や休暇、遅参早退等の状況が確認できなかった(法人代表等であっても、介護職員として勤務する場合は上記の整備が必要)」も記載されています。

対策:併設施設・他事業所と兼務する職員について、サービス種別ごとに勤務時間が区分して記録されているかを確認してください。常勤換算に算入する勤務延時間数が、常勤者が勤務すべき時間数を上限として計算されているかも点検します。なお、常勤換算の算入範囲や記録様式の運用は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:勤務形態一覧表、タイムカード・出勤簿、労働条件通知書・辞令、就業規則(所定労働時間)
介護支援専門員証の有効期間が過ぎたまま配置していた人員基準
居宅介護支援 ・ 人員に関する基準(介護支援専門員の配置)

横浜市の令和7年度集団指導講習会資料「指導・監査等における指摘状況について」には、居宅介護支援の人員基準等の指摘状況として「介護支援専門員証の有効期間が過ぎていた」が記載されています。改善指示内容として「介護支援専門員証が有効期間内であることを確認し、介護支援専門員を配置すること。管理者は最新の介護支援専門員証を確認すること」とされ、「有効期間が過ぎていた場合は介護報酬を得ることができません」と付記されています。

対策:在籍する介護支援専門員全員の介護支援専門員証の有効期間を一覧化し、更新研修の受講時期とあわせて管理してください。管理者が有効期間内の証の写しを保管しているかも点検します。なお、確認方法や届出の運用は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:介護支援専門員証の写し(有効期間の記載があるもの)、従業者名簿、変更届の控え
水分補給として提供する緑茶・ほうじ茶・麦茶等を有料としていた/無料の水分補給を提供せずスポーツドリンク等を全員に販売していた運営基準
通所系サービス ・ 運営に関する基準「利用料等の受領」およびその他の日常生活費の取扱いに関する通知

横浜市の令和7年度集団指導講習会資料「指導・監査等における指摘状況について」の通所系サービス(運営基準・設備基準等)の欄に「(利用料等の受領)水分補給として提供する『緑茶、ほうじ茶、麦茶』等を有料としていた」「無料の水分補給を提供せず、スポーツドリンク等を全員に販売していた」が記載されています。改善指示内容として「水分補給に供する『水、お茶』等は利用者の希望で提供する嗜好品と分け、無料で提供すること」と示されています。同欄には「『クラブ活動や行事等にかかる費用』は、一律に徴取するものではないことを説明していなかった」「プログラムの一環として利用者全員が参加する機能訓練で使用する材料費は徴収できない」も記載されています。

対策:利用者から徴収している費目を一覧にし、水分補給として提供するものと嗜好品として希望により提供するものが区分されているかを確認してください。クラブ活動・行事費や材料費を一律徴収していないか、重要事項説明書の記載と実際の徴収内容が一致しているかも点検します。なお、その他の日常生活費の取扱いに関する判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書(利用料等の記載)、利用料徴収の内訳・領収書控え、献立表・提供記録、同意書
特定事業所集中減算:紹介率の確認を全く行っていない/80%超で報告書を期限内に提出していない報酬請求
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(特定事業所集中減算)

横浜市の令和7年度集団指導講習会資料「指導・監査等における指摘状況について」の居宅介護支援(介護報酬等)の欄に「(特定事業所集中減算)居宅サービス計画に位置付けた同一の事業者の割合を全く確認していなかった」「同一の事業者の割合が80%を超えているにも関わらず、報告書を期限内に提出していなかった」が記載されています。改善指示内容として「年2回(9・3月)必ず居宅サービス計画に位置付けた同一事業者の割合を確認すること」「確認の結果80%を超えた場合は、報告書を作成し期限内に提出すること」とされ、「期限内に提出がない場合、正当な理由があっても減算が適用されます」と付記されています。浜松市の資料にも、居宅介護支援の指摘事項として「特定事業所集中減算の書類の作成及び保存がされていない」が記載されています。

対策:判定期間ごとに紹介率の計算書を作成し、80%を超えるか否かにかかわらず事業所内に保存しているかを確認してください。80%を超えた場合の報告書の提出期限と提出先を、所在地の保険者の公表資料で確認します。なお、判定期間・提出期限・様式は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:特定事業所集中減算の判定計算書(判定期間ごと)、居宅サービス計画一覧、保険者への報告書控え
入院時情報連携加算:定められた日数以内の情報提供が確認できない/FAX送信後の到着確認をしていない報酬請求
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(入院時情報連携加算)

横浜市の令和7年度集団指導講習会資料「指導・監査等における指摘状況について」の居宅介護支援(介護報酬等)の欄に「(入院時情報連携加算)当該加算を算定していたが、定められた日数以内に病院への情報提供が行われていなかった」「FAX等で連携した際に到着確認をしてなかった。又はその記録がなかった」が記載されています。改善指示内容として、(1)は入院した日のうちに(入院日以前の情報提供を含む。営業時間終了後又は営業日以外の日に入院した場合は入院日の翌日を含む)、(2)は入院した翌日・翌々日(営業時間終了後に入院した場合であって入院日から起算して3日目が営業日でない場合はその翌日を含む)以内に必要な情報を提供した場合に算定すること、FAX等で連携した際には到着確認をしその旨記録することが示されています。千葉市の資料にも「入院時情報連携加算(I)(II)の算定に当たって、医療機関に対して必要な情報を提供していることの確認ができない事例」が記載されています。

対策:算定した利用者ごとに、入院日・情報提供日・提供方法・到着確認の記録が揃っているかを確認してください。営業時間終了後や営業日以外の入院の場合の起算日の取り方も点検します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:支援経過記録、医療機関への情報提供書の控え、FAX送信記録および到着確認の記録、入院日が分かる記録
通所介護の認知症加算:日常生活自立度を確認せず利用者全員に算定していた報酬請求
通所介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(認知症加算)および厚生労働大臣が定める基準

横浜市の令和7年度集団指導講習会資料「指導・監査等における指摘状況について」の通所系サービス(介護報酬等)の欄に「【通所介護・認知症加算】『厚生労働大臣が定める利用者』に適合するか確認せず、利用者全員に対し算定していた」が記載されています。改善指示内容として「医師の判定結果又は主治医意見書等により『日常生活自立度』を確認し、適合する利用者のみ算定すること(ランクIII、IV又はM)」と示されています。同欄には併せて「サービス提供中に理美容サービスの提供を受けていた」「サービス計画に位置付けのないまま、単に気分転換を目的として屋外でサービス提供を行っていた」も記載されています。

対策:認知症加算を算定している利用者について、日常生活自立度の判定根拠となる資料(医師の判定結果または主治医意見書等)を個別に保管しているかを確認してください。あわせて、屋外でのサービス提供が計画に位置付けられているか、サービス提供時間中に保険外サービスを提供していないかも点検します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:主治医意見書または医師の判定結果の写し、認定調査票、通所介護計画書、サービス提供記録
サービス提供の記録に、実際の時間ではなく計画上の標準的な時間を記載していた運営基準
各サービス共通 ・ 運営に関する基準「サービスの提供の記録」および記録の整備に関する規定

横浜市の令和7年度集団指導講習会資料「指導・監査等における指摘状況について」の各サービス共通(運営基準・設備基準等)の欄に「サービス提供の記録の開始・終了時間が、介護サービス計画に位置付けられた標準的な時間が記載されていた」が記載されています。改善指示内容として「開始・終了時間は、計画上の提供時間を記載するのではなく、実際の時間を記載すること」と示されています。仙台市の資料にも、通所リハビリテーションについて「実際のサービスの提供が、通所リハビリテーション計画上の所要時間よりも短くなったにも関わらず、正しいサービス提供時間の記録がされていなかった」、地域密着型通所介護について「利用者家族が送迎を行ったにもかかわらず、事業所の送迎表には事業所送迎との記録が作成されていた」が記載されています。

対策:サービス提供記録の開始・終了時刻が、計画の転記ではなく実測値になっているかを確認してください。実績が計画と継続して乖離している場合は計画の見直しを行い、算定区分と整合しているかも点検します。なお、記録の様式・保存年限の運用は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:サービス提供記録(開始・終了時刻の記載)、送迎記録(車両ごと)、個別サービス計画書、給付費請求明細
身体介護20分未満に続けて生活援助を算定していた報酬請求
訪問介護 ・ 千葉市資料に列挙の関係法令として「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)等

千葉市の「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」の訪問介護(報酬関係)の欄に「訪問介護計画に位置付けられた内容の指定訪問介護の提供においては、身体介護20分未満の身体介護中心型に続けて生活援助を行うことは認められていないにもかかわらず、身体介護及び生活援助を算定し、報酬を算定している事例が認められました(緊急時訪問介護加算を算定する場合を除きます)」と記載されています。同欄には併せて「指定訪問介護としてサービスを提供した内容が記録されていない、サービス区分と実際に提供した内容が整合しない、又はケアプラン及び提供票の予定と実際のサービス提供が整合しないにもかかわらず、訪問介護費を請求している事例」も記載されています。

対策:身体介護20分未満を算定している利用者について、同一の訪問で生活援助を併せて算定していないかを請求データで確認してください。訪問介護計画とサービス提供記録・提供票の内容が一致しているかも点検します。なお、算定区分の確認方法・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:訪問介護計画書、サービス提供記録、居宅サービス計画書・提供票、給付費請求明細
同一建物減算:前6月間の割合が90%以上の場合の判定結果を保険者に提出していない報酬請求
訪問介護 ・ 千葉市資料に列挙の関係法令として「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)

千葉市の「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」の訪問介護(報酬関係)の欄に「同一建物減算の取扱いにあたって、訪問介護事業所において、算定日が属する月の前6月間に提供した指定訪問介護のうち同一敷地内にある建物等に居住する利用者に提供されたものの占める割合が100分の90以上である場合には体制届により、判定及びその結果を保険者に提出し、減算を行うこととされているにもかかわらず、判定及びその結果について、提出されておらず、適切に減算されていない実態が認められました」と記載されています。横浜市の資料にも各サービス共通の指摘として「事業所と同一建物に居住する利用者について同一建物減算を適用していなかった」「既請求分は全利用者について遡って減算の適否を確認し報酬差額を返還すること(建物の種別は問いません)」が記載されています。

対策:前6月間の利用者構成から、同一敷地内建物等に居住する利用者への提供割合を算出した記録があるかを確認してください。90%以上に該当する場合の体制届の提出状況も点検します。なお、判定期間・届出様式・提出期限は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:同一建物等居住者割合の判定資料(前6月間)、体制届の控え、利用者住所一覧、給付費請求明細
取扱件数45未満なのに居宅介護支援費(I)iiを算定していた/該当しない地域で中山間地域等における小規模事業所加算を算定していた報酬請求
居宅介護支援 ・ 千葉市資料に列挙の関係法令として「指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第20号)

千葉市の「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」の居宅介護支援(運営基準及び報酬関係)の欄に「取扱件数45を超えていないにもかかわらず、取扱件数45以上として、居宅介護支援費(I)iiを算定している事例が認められました」「取扱件数は、指定介護予防支援の総数の内、介護予防支援費を算定している利用者の数を3分の1として算出します(総合事業対象のケアマネジメントAは含まれません)」、および「千葉市は中山間地域に該当しないにもかかわらず、中山間地域等における小規模事業所加算を算定している事例が認められました」と記載されています。

対策:介護支援専門員1人あたりの取扱件数の算出方法(介護予防支援の3分の1換算、総合事業のケアマネジメントAの扱い)を確認し、月ごとの算定区分と突合してください。地域区分に基づく加算については、事業所所在地が該当地域かを保険者の公表情報で確認します。なお、取扱件数の算出方法や地域区分の運用は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:月ごとの利用者一覧(介護給付・予防給付・総合事業の別)、介護支援専門員別の担当件数表、給付費請求明細、事業所所在地の地域区分の確認資料
看護職員が機能訓練指導員を兼務する際に業務時間を分けず、個別機能訓練加算と口腔機能向上加算を算定していた報酬請求
通所介護/地域密着型通所介護 ・ 千葉市資料に記載の参考通知として「厚生労働大臣が定める基準」(平成27年厚生労働省告示第95号)、平成18年3月31日付け老計発第0331005号等第2の3の2(13)、「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養管理及び口腔管理の実施に関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(介護保険最新情報Vol.1217)

千葉市の「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」の通所介護・地域密着型通所介護(報酬関係)の欄に、個別機能訓練加算に係る指導事項として「看護職員が機能訓練指導員を兼務している状況において、個別機能訓練加算を算定する場合には、機能訓練指導員として従事している時間から看護職員の時間を除くこととなっているのもかかわらず、機能訓練指導員と看護業務を一体的に行い、個別機能訓練加算及び口腔機能向上加算を算定している事例が認められました。管理者は、兼務している従業者の、各業務配分を明確に管理してください」と記載されています。同欄には併せて「機能訓練指導員の配置が無い日において、個別機能訓練を実施したとして算定している事例」「実際に提供した記録がなく個別機能訓練を実施したことの確認ができないにもかかわらず、加算を算定している事例」「加算を算定できる人員体制を確保している曜日があらかじめ定められている場合に、利用者や居宅介護支援事業者へ周知されていることの確認ができない事例」も記載されています。

対策:看護職員と機能訓練指導員を兼務する職員について、勤務表上で職種ごとの従事時間が分離されているかを確認してください。加算算定日に機能訓練指導員が配置されているか、個別機能訓練の実施記録(実施時間・実施者)が残っているかも点検します。曜日限定で加算を算定する場合の利用者・居宅介護支援事業所への周知記録も確認します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:勤務形態一覧表(職種ごとの時間区分)、労働条件通知書・辞令、個別機能訓練計画書、個別機能訓練実施記録(実施時間・実施者)、利用者等への周知記録
静養室に他の利用者が出入りでき、利用者が静養できる環境になかった設備基準
地域密着型通所介護 ・ 設備に関する基準(静養室)

千葉市の「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」の通所介護・地域密着型通所介護の欄に「指定地域密着通所介護の静養室について、他の利用者が出入りできる状況であり、利用者が静養できる環境にない実態が認められました。プライバシーが確保されるように静養室のレイアウトを変更し、当該変更について市へ届け出てください。(設備に関する基準)」と記載されています。

対策:静養室が、他の利用者の動線から区切られ静養できる環境になっているかを実地で確認してください。レイアウトを変更した場合は、変更届の提出要否を所在地の保険者に確認します。なお、設備に関する判断および変更届の要否・期限は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:事業所平面図(指定申請時・現況)、変更届の控え、静養室の使用記録
ターミナルケア加算:計画・支援体制の説明と同意、訪問看護記録書への記録が確認できない報酬請求
訪問看護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(ターミナルケア加算)および留意事項通知

千葉市の「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」の訪問看護(報酬関係)の欄に「利用者及びその家族等に対し、ターミナルケアに係る計画及び支援体制について説明し、同意を得ていることの確認ができない事例が認められました」「ターミナルケアの提供においては、次のア〜ウに掲げる事項を訪問看護記録書に記録しなければならないとされていますが、当該記録の確認ができない事例がありました」として、ア 終末期の身体症状の変化及びこれに対する看護についての記録、イ 療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状態の変化及びこれに対するケアの経過についての記録、ウ 看取りを含めたターミナルケアの各プロセスにおいて利用者及び家族の意向を把握し、それに基づくアセスメント及び対応の経過の記録、が列挙されています。静岡市の集団指導資料にも同趣旨の指摘・助言(ターミナルケアに係る計画を作成し同意を得ていることが確認できない/訪問看護記録の内容が不足している)が記載されています。

対策:ターミナルケア加算を算定した事例について、計画および支援体制の説明・同意の記録と、上記ア〜ウの3点が訪問看護記録書に書かれているかを個別に確認してください。ウについては、厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等を踏まえた話合いの経過が残っているかも点検します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:ターミナルケアに係る計画書、説明・同意の記録、訪問看護記録書(身体症状の変化・精神的状態の変化・意向把握とアセスメントの経過)、主治医との連携記録
運営規程に「虐待の防止のための措置に関する事項」を定めていない運営基準
各サービス共通 ・ 運営に関する基準「運営規程」および「虐待の防止」

静岡市の集団指導資料「運営指導における主な指摘・助言事項等一覧」(令和5〜7年度)のサービス共通の欄に、問題の状況として「運営規程に『虐待の防止のための措置に関する事項』を定めていない」が記載されています。改善指導内容として「運営規程へ虐待の防止のための措置に関する事項(虐待の防止に係る組織内の体制(責任者の選定、従業者への研修方法や研修計画等)や虐待又は虐待が疑われる事案が発生した場合の対応方法等を指す内容など)を定めてください」と示されています。浜松市の資料にも助言事項として「運営規程 虐待防止のための措置に関する事項の記載に不備がある」が記載されています。

対策:運営規程に虐待防止のための措置に関する条項があるか、その内容が組織内の体制(責任者の選定、研修方法・研修計画)と発生時の対応方法まで具体的に書かれているかを確認してください。規程を変更した場合の変更届の要否も確認します。なお、運営規程の記載事項および変更届の要否・期限は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:運営規程、虐待防止のための指針、虐待防止検討委員会の記録、研修記録、変更届の控え
日常生活費を利用者から一律に徴収していた運営基準
各サービス共通 ・ 運営に関する基準「利用料等の受領」およびその他の日常生活費の取扱いに関する通知

静岡市の集団指導資料「運営指導における主な指摘・助言事項等一覧」(令和5〜7年度)のサービス共通の欄に、問題の状況として「日常生活費を利用者から一律に徴収している」が記載されています。改善指導内容として、「その他の日常生活費」の対象となる便宜は利用者等またはその家族等の自由な選択に基づいて行われるものであること、事業者または施設は「その他の日常生活費」の受領について利用者またはその家族等に事前に十分な説明を行い同意を得ること、受領はその対象となる便宜を行うための実費相当額の範囲内で行うこと、が示されています。

対策:利用者から徴収している日常生活費の費目ごとに、選択制になっているか、事前の説明と同意の記録があるか、実費相当額の範囲内かを確認してください。重要事項説明書の記載と実際の徴収内容が一致しているかも点検します。なお、その他の日常生活費の取扱いに関する判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書(利用料等の記載)、同意書、費目別の徴収内訳・領収書控え、実費の根拠資料
訪問看護:理学療法士等による訪問について、看護職員の代わりに訪問させる旨の同意を口頭で説明したが記録がない運営基準
訪問看護/介護予防訪問看護 ・ 運営に関する基準(訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成等)および留意事項通知

静岡市の集団指導資料「運営指導における主な指摘・助言事項等一覧」(令和5〜7年度)の訪問看護の欄に、問題の状況として「理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士による指定訪問看護について、看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない」が記載されています。改善指導内容として「その訪問が看護業務の一環としてのリハビリテーションを中心としたものである場合に、看護職員の代わりに訪問させるものであること等を説明した上で利用者の同意を得なければなりません。同意の方法は問いませんが、口頭の場合には、同意を得た旨を記録等に残してください」と示されています。同欄には併せて「サービスの提供について、目標達成の度合いやその効果等についての評価が不十分である」「複数名訪問加算について、居宅サービス計画への位置付けが不明確であり、1人で看護を行うことが困難な場合であることを確認できない」も記載されています。

対策:理学療法士等が訪問している利用者について、看護職員の代わりに訪問する旨の説明と同意の記録が残っているかを確認してください。複数名訪問加算を算定している場合は、1人で看護を行うことが困難な事情が計画上明確かも点検します。なお、同意の取得方法・記録様式の運用は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:訪問看護計画書、訪問看護記録書、説明・同意の記録、居宅サービス計画書、モニタリング・評価の記録
夜間の訪問介護に係る加算:計画上に加算対象時間帯のサービス開始時刻の位置付けがない利用者に算定していた報酬請求
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(早朝・夜間・深夜の加算、初回加算、特定事業所加算)

静岡市の集団指導資料「運営指導における主な指摘・助言事項等一覧」(令和5〜7年度)の訪問介護の欄に、加算算定の不備として「夜間の訪問介護に係る加算について、居宅サービス計画又は訪問介護計画書上に、サービス開始時刻が加算の対象となる時間帯にあることの位置付けがない利用者に対して加算を算定している」が記載されています。改善指導内容として「早朝・夜間・深夜の訪問介護に係る加算については、居宅サービス計画又は訪問介護計画上、訪問介護のサービス開始時刻が加算の対象となる時間帯にある場合に、当該加算を算定するものとされているため、居宅サービス計画又は訪問介護計画上に位置付けがない場合は、加算の算定ができません」と示されています。同欄には併せて「初回加算について、新規に訪問介護計画を作成していない場合に算定している」「初回訪問時にサービス提供責任者が同行訪問した旨の記録がない」「特定事業所加算IIについて、訪問介護員等ごとに作成する研修計画に個別具体的な研修の目標を策定していない」も記載されています。

対策:早朝・夜間・深夜加算を算定している利用者について、居宅サービス計画または訪問介護計画にサービス開始時刻が加算対象時間帯として位置付けられているかを確認してください。初回加算については新規計画の作成有無と同行訪問の記録を点検します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書・提供票、訪問介護計画書、サービス提供記録(開始時刻)、給付費請求明細、訪問介護員ごとの研修計画
業務継続計画(BCP)未策定が運営指導で確認され、令和6年4月に遡って未策定減算と過誤調整・利用者負担金の返還となった報酬請求
全サービス種別(事例は通所系サービス) ・ 運営に関する基準「業務継続計画の策定等」および業務継続計画未策定減算

新潟市の集団指導資料「介護サービス事業所への指導監査、加算・減算のポイント」に、業務継続計画未策定減算の「実際にあった指摘事例(種別:通所系サービス)」として、「運営指導において業務継続計画の未策定が発覚。感染症及び自然災害に係る業務継続計画の作成を指導。令和6年4月から基準に満たない状況が解消されるに至った月まで(業務継続計画を策定した月まで)、利用者全員について所定単位数の100分の1に該当する単位数の減算。令和6年4月から減算を適用する月までの期間については、給付費の過誤調整及び利用者負担金は返還となった」と記載されています。同資料は、義務付けられた事項として(1)感染症・災害に係る業務継続計画の策定、(2)研修の定期実施(年1回以上。居住系・施設系は年2回以上)、(3)訓練の定期実施(年1回以上。居住系・施設系は年2回以上)、(4)定期的な業務継続計画の見直し、を挙げ、未策定の場合の減算率を訪問系・通所系・短期入所・多機能系は1%、居住系・施設系は3%としています。

対策:感染症と自然災害の双方について業務継続計画が策定され、従業者に周知されているかを確認してください。研修・訓練の実施回数がサービス種別ごとの基準を満たし、実施記録が残っているかも点検します。なお、減算の適用開始時期・改善確認の方法は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:感染症・災害に係る業務継続計画、従業者への周知記録、研修の実施記録、訓練(シミュレーション)の実施記録、計画の見直し記録
虐待防止のための研修未実施が確認され、高齢者虐待防止措置未実施減算となった報酬請求
全サービス種別(事例は通所系サービス) ・ 運営に関する基準「虐待の防止」および高齢者虐待防止措置未実施減算

新潟市の集団指導資料「介護サービス事業所への指導監査、加算・減算のポイント」に、高齢者虐待防止措置未実施減算の「実際にあった指摘事例(種別:通所系サービス)」として、「運営指導において従業者に対する虐待防止のための研修の未実施が発覚。虐待の防止のための指針に基づいた研修プログラムの作成及び年1回以上の研修の実施を指導。速やかに改善計画の提出を行い、運営指導実施の翌月から3月後に改善報告書を提出するまで(あるいは基準に満たない状況が解消されるに至った月まで)、利用者全員について所定単位数の100分の1に該当する単位数の減算となった」と記載されています。同資料は、義務付けられた4つの措置として(1)虐待防止検討委員会の定期的な開催、(2)虐待防止のための指針の整備、(3)虐待防止のための研修の定期実施、(4)虐待防止に関する措置を適切に実施するための担当者の設置を挙げ、「全ての措置のうち、ひとつでも未実施のものがあれば、減算の適用になります」としています。また身体拘束廃止未実施減算については、居住系サービスで委員会の未開催が確認され所定単位数の100分の10の減算となった事例が記載されています。

対策:虐待防止に関する4つの措置(委員会の定期開催、指針の整備、年1回以上の研修、担当者の設置)がすべて実施され、それぞれ記録が残っているかを確認してください。他の委員会と一体的に運営している場合は、各委員会で検討すべき内容を議論したことが分かる記録になっているかも点検します。なお、委員会の開催頻度や改善確認の方法は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:虐待防止のための指針、虐待防止検討委員会の議事録、研修プログラム・研修の実施記録(参加者含む)、担当者の設置が分かる文書
送迎減算:個別サービス計画に送迎が往復か片道かの位置付けがない報酬請求
通所系サービス ・ 指定居宅サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(送迎を行わない場合の減算)

新潟市の集団指導資料「介護サービス事業所への指導監査、加算・減算のポイント」の送迎減算の項に、「よくある指摘事例」として「送迎を行わない場合の減算を行った利用者について、個別サービス計画に送迎が往復か片道かの位置づけがなかったので、確実に記載してください」と記載されています。同資料は「送迎減算は、個別サービス計画上、送迎が往復か片道かを位置づけたうえで減算を実施してください」としています。

対策:送迎減算を適用している利用者について、個別サービス計画に送迎の有無および往復か片道かが明記されているかを確認してください。送迎記録と減算の適用月が一致しているかも点検します。なお、記載方法・確認様式の運用は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:個別サービス計画書(送迎に関する記載)、送迎記録(車両ごと)、給付費請求明細
緊急時訪問介護加算:ケアプランに位置付けられた訪問の際の緊急対応に算定していた/要請のあった時間を記録していない報酬請求
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(緊急時訪問介護加算)

新潟市の集団指導資料「介護サービス事業所への指導監査、加算・減算のポイント」の緊急時訪問介護加算の項に、「よくある指摘事例」として「居宅サービス計画に位置づけられた訪問を行った際に緊急対応することになった事例について、当該加算を算定していたので、過誤調整を行ってください」「緊急時訪問介護の提供を行ったが、その『要請のあった時間』を記録していなかったので、適切に記録に残してください」が記載されています。同資料は、当該加算は居宅サービス計画に位置づけられていない訪問介護をその要請を受けてから24時間以内に実施した場合に算定可能であるとし、記録が必要な事項として「要請のあった時間」「要請の内容」「訪問介護の提供時間」「加算の算定対象である旨」を挙げています。

対策:緊急時訪問介護加算を算定した回について、当該訪問が居宅サービス計画に位置付けられていない訪問であるか、要請から24時間以内であるかを確認してください。要請のあった時間・要請の内容・提供時間・加算算定対象である旨の4点が記録されているかも点検します。なお、加算要件の確認方法・様式・判断は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:サービス提供記録(要請時刻・要請内容・提供時間の記載)、居宅サービス計画書・提供票、介護支援専門員との連携記録、給付費請求明細
介護計画の説明・同意が遅れている/サービスの長期目標・短期目標が定められていない運営基準
各サービス共通 ・ 運営に関する基準の個別サービス計画の作成に関する規定

浜松市の「令和6年度における主な指摘事項」(各サービス共通・計画作成関連)に「介護計画の作成に当たり、利用者への計画の説明及び同意が遅れている事例がある」「サービスの目標(長期目標及び短期目標)が定められていない」が記載されています。同資料の「主な指摘事項」には併せて、業務継続計画(BCP)関連として「感染症及び災害に係る業務継続計画が策定されていない」、人員配置関連として「常勤の管理者を配置していない」「提供時間数に応じた職員配置がされていない日がある」、記録・報告関連として「医療機関において治療を要した事故について、市へ報告していない事例がある」、加算算定関連として「各種加算の算定要件を満たしていない、または不適切な算定がある」、ハラスメント防止として「職場におけるハラスメント防止のために必要な措置を講じていない」が記載されています。

対策:個別サービス計画について、作成日・説明日・同意日・交付日が記録され、サービス提供開始前に同意が得られているかを確認してください。計画に長期目標と短期目標が設定され、期間が定められているかも点検します。なお、計画の様式・同意の取得方法・確認の観点は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:個別サービス計画書(作成日・目標・期間の記載)、説明および同意の記録(署名または電磁的方法)、交付記録、居宅サービス計画書
居宅介護支援:医療サービスの利用開始にあたり主治の医師の意見を求めたことが確認できない運営基準
居宅介護支援 ・ 運営に関する基準(指定居宅介護支援の基本取扱方針および具体的取扱方針のうち医療サービスに関する規定)

浜松市の「令和6年度における主な指摘事項」の居宅介護支援の欄に「医療サービスの利用開始にあたり、主治の医師の意見を求めたことが確認できないケースがある」「特定事業所集中減算の書類の作成及び保存がされていない」が記載されています。また「主な助言事項」の居宅介護支援の欄には「介護支援専門員の変更届未提出または遅延が見られる」「居宅サービス計画の記載に不備がある」が記載されています。横浜市の資料にも同趣旨の指摘として「医療系サービスを位置付けた場合に、主治医等に居宅サービスを交付していなかった」が記載されています。

対策:訪問看護・通所リハビリテーション等の医療サービスを居宅サービス計画に位置付けた利用者について、主治の医師等の意見を求めた記録と、作成した居宅サービス計画を主治の医師等へ交付した記録があるかを確認してください。介護支援専門員の異動時の変更届の提出状況も点検します。なお、意見聴取・交付の記録方法や変更届の期限は保険者(自治体)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料を必ずご確認ください。
確認される書類:支援経過記録、主治の医師等への意見照会および回答の記録、居宅サービス計画書の交付記録、変更届の控え
サービス計画の作成日・同意日に整合性がなく事実と異なる記録記録・書類整備
全サービス共通 ・ 神戸市 運営指導・監査における主な指摘・指導事項 Ⅰ.全サービス(共通)(2)介護計画などサービス提供関係

神戸市の運営指導・監査資料に、サービス計画に記載された作成日・同意日等に整合性がなく、事実と異なる、という指摘が挙げられている。同資料は「事実と異なる記録や書類を絶対に作成しないこと。内容に修正が必要な場合は、元の内容と修正後の内容、修正日がわかるよう記録を残すこと」とし、他の書類・記録・業務全般の信憑性にも関わる重大なことである旨を注記している。

対策:アセスメント日・計画作成日・説明日・同意日・交付日の前後関係が実際の業務手順と一致しているかを確認する。訂正が必要な場合は上書きせず、修正前後の内容と修正日が残る形にする。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:個別サービス計画、アセスメント記録、同意書(署名日)、交付記録、修正履歴
家族の個人情報使用同意を家族本人から得ていない(代理署名で代替)運営基準(秘密保持)
全サービス共通 ・ 神戸市 Ⅰ.全サービス(共通)(1)①内容及び手続きの説明及び同意/⑪秘密保持等

神戸市資料に「家族の個人情報使用同意書を受領していない」との指摘があり、「個人情報使用同意書は、利用者の個人情報使用と家族(代表)の個人情報使用の『それぞれに』同意を得る必要があります。利用者の代理署名は家族(代表)の個人情報使用の同意にはならないことに注意してください」と注記されている。堺市資料にも同趣旨の記載がある。

対策:利用者本人の同意書とは別に、家族(代表)自身の署名による同意書を整備しているかを確認する。代理人欄への家族署名は利用者の代理としての署名である旨、様式上の欄を分けて整理する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:個人情報使用同意書(利用者分・家族分)、重要事項説明書、利用契約書
誤薬・転倒等を介護事故ではなくヒヤリ・ハットとして記録している事故発生時の対応
全サービス共通 ・ 神戸市 Ⅰ.全サービス(共通)(1)⑬事故発生時の対応

神戸市資料に「誤薬・転倒等、介護事故として記録すべきものを、ヒヤリ・ハット事例として記録している」との指摘がある。同資料はヒヤリ・ハット事例を「介護事故には至らなかったが介護事故が発生しそうになった場合」と定義し、事故・ヒヤリハット・苦情の記録は分けて保存・整備するよう求めている。あわせて「再発防止策の検討が不十分なため、同様の事故が繰り返し発生している(例:見守り強化のみを対策として挙げている)」も挙げられている。

対策:誤薬・誤飲・転倒等の分類基準を事業所内で文書化し、事故記録とヒヤリ・ハット記録の綴りを分ける。再発防止策が「見守り強化」等の抽象的表現にとどまっていないかを点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:事故報告書、ヒヤリ・ハット記録、苦情記録、再発防止策の検討記録、従業者への周知記録
サービス付き高齢者向け住宅等と訪問介護の勤務体制を区別していない人員・勤務体制
訪問介護 ・ 神戸市 Ⅱ.指定居宅サービス 2 訪問介護(1)運営関係

神戸市資料の訪問介護の運営関係に「サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームとしてのサービスについて、訪問介護等として報酬を算定している」「サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームと勤務体制を区別していない」との指摘が挙げられている。全サービス共通欄でも、勤務表に兼務関係の記載がない、併設サービスがある事業所は区別が必要である旨が示されている。

対策:住まいのサービスとして提供する業務と訪問介護として提供する業務を勤務表上で時間帯ごとに切り分け、サービス提供記録も別立てで残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:月ごとの勤務表、出勤簿・タイムカード、訪問介護計画、サービス提供記録、住宅側の業務記録
訪問介護のサービス提供記録に実施時間・内容が一律で実態が反映されていない記録・書類整備
訪問介護 ・ 堺市 居宅事業所編 訪問介護「サービスの提供の記録」【主な指摘事項】

堺市の集団指導資料「サービスの提供の記録」の【主な指摘事項】として、サービス実施時間が一律に記載されておりサービスの実態が反映されていない、実施時間を変更した際に変更した旨とその理由が記録されていない、買い物代行について預り金やおつり・購入品等が正確に記載されていない、特記・連絡事項欄に利用者の状況がほとんど記載されていない、サービス提供責任者による記録の点検が十分に行われていない、が挙げられている。

対策:実際の開始・終了時刻を記録し、予定と異なった場合は変更内容と理由を残す。買い物代行は預り金・釣銭・購入品の記載欄を設ける。サービス提供責任者が記録を点検した事実が残る運用にする。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:サービス提供記録、訪問介護計画、預り金・買い物精算記録、サービス提供責任者の点検記録
居宅サービス計画と訪問介護計画の提供日時・内容が相違している計画作成
訪問介護 ・ 堺市 居宅事業所編 訪問介護「訪問介護計画の作成」☆よくある指摘事例/よくある指摘事項

堺市資料の訪問介護計画に関する「☆よくある指摘事例」として、居宅サービス計画で位置付けられているサービス提供を行う日時が訪問介護計画で位置付けられている日時と相違している、居宅サービス計画で位置付けられている具体的なサービスの内容が訪問介護計画に位置付けられていない又は内容が相違している、が挙げられている。あわせて「訪問介護計画の作成が確認できない」「サービス提供票と請求実績の内容が一致していない」も指摘事項として示されている。

対策:居宅サービス計画・サービス提供票・訪問介護計画・サービス提供記録・請求実績の5点が同じ内容になっているかを月次で突合する。計画変更時は訪問介護計画も併せて改訂し、説明・交付・同意の記録を残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画(第2表)、サービス提供票、訪問介護計画、同意・交付記録、給付費請求実績
訪問看護指示書の有効期限切れ・受領遅れ/計画書の記載不足運営基準(計画・指示)
訪問看護 ・ 神戸市 Ⅱ.指定居宅サービス 4 訪問看護(1)運営関係/堺市 居宅事業所編 訪問看護 よくある指摘事項

神戸市資料の訪問看護の運営関係に、主治医の訪問看護指示書が確認できない・受領が遅い、訪問看護指示書の有効期限が切れている、訪問看護計画書に具体的なサービスの内容・利用者の希望・主治医の指示・看護目標等を記載していない、(介護予防)訪問看護計画書にサービスの提供を行う期間を記載していない、訪問看護計画書に利用者の同意署名がない、との指摘が挙げられている。堺市資料でも「訪問看護計画に、主治の医師の指示に基づいていないサービス提供が含まれている」が指摘事項として示されている。

対策:指示書の有効期間を一覧管理し、期限前に更新依頼を行う運用にする。計画書に目標・具体的内容・提供期間・同意欄が揃っているかを様式段階で確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:訪問看護指示書、特別訪問看護指示書、訪問看護計画書、訪問看護報告書、同意署名
緊急時訪問看護加算・ターミナルケア加算の同意を重要事項説明で包括的に得ている加算算定
訪問看護 ・ 堺市 居宅事業所編 訪問看護「加算についての説明と同意」「よくある指摘事項」

堺市資料に、緊急時訪問看護加算・ターミナルケア加算については契約時の重要事項説明書を説明する中で包括的に同意を得るのではなく、利用者又はその家族に対して個別に十分な説明を行い同意を得ること、と記載されている。あわせてターミナルケア加算について「療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状態の変化及びこれに対するケアの過程についての記録が希薄である」、特別管理加算について「厚生労働大臣が定める状態であることを確認できる医師の指示書等が確認できない」が指摘事項として挙げられている。

対策:加算ごとに個別説明・同意の記録欄を設ける。ターミナルケアでは心身の変化とケアの過程を経時的に記録する。特別管理加算は該当状態を裏づける指示書等を保管する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:加算に係る個別説明・同意書、訪問看護記録書、ターミナルケア計画、医師の指示書
静養室を職員の休憩室として使用していた/届出と異なる用途での設備使用設備基準
通所介護・地域密着型通所介護 ・ 神戸市 Ⅱ-6 通所介護(2)運営関係/堺市 居宅事業所編(地域密着型)通所介護「設備基準の遵守」

神戸市資料の通所介護の運営関係に「静養室を職員の休憩室として使用していた」との指摘がある。堺市資料でも設備基準の項で「静養室内で機能訓練やマッサージを実施するなど、届出した内容と異なる用途で設備を使用している」が変更届の提出が必要な事例として示されている。

対策:食堂・機能訓練室・静養室・相談室・事務室の実際の使われ方が届出内容と一致しているかを確認し、レイアウトや用途を変えた場合は変更届の要否を確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:平面図、設備の写真、変更届出書、指定申請書類
入浴介助加算を清しきのみの実施や入浴中止日にも算定している加算算定
通所介護・地域密着型通所介護 ・ 神戸市 Ⅱ-6 通所介護(3)介護報酬関係②入浴介助加算/堺市 居宅事業所編 入浴介助加算

神戸市資料の通所介護の介護報酬関係に、入浴介助加算について「清しきのみの実施で算定している」「入浴を中止した日にも算定している」との指摘が挙げられている。堺市資料でも、令和6年度報酬改定により入浴介助に関わる職員への研修等の実施と記録が必要である点、医師等による居宅の浴室環境の評価が記録されていない・評価が計画に反映されていない・居宅の浴室が再現できていない、という留意点が示されている。

対策:入浴実施の有無と清しきへの振替を日々の記録で区別する。加算区分ごとの要件(職員研修の実施記録、居宅訪問による評価記録、個別入浴計画への反映)が揃っているかを確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:入浴実施記録、清しき記録、個別入浴計画、居宅訪問・環境評価記録、入浴介助研修記録
個別機能訓練加算で3か月に1回以上の居宅訪問・説明を行っていない加算算定
通所介護・地域密着型通所介護 ・ 堺市 居宅事業所編 個別機能訓練加算①②・よくある指摘事項③/神戸市 Ⅱ-6(3)③

神戸市資料に「3か月に1回以上居宅訪問を行っていない(確認できない)」「個別機能訓練の実施時間・訓練内容・担当者等を記録していない」「機能訓練を実施できなかった日についても算定している」等が指摘として挙げられている。堺市資料でも「実施時間、訓練内容、担当者名等を記録していない」「利用者の居宅での生活状況の確認と、当該利用者又はその家族に対する個別機能訓練計画の進捗状況等の説明を3月ごとに1回以上行っていない」が指摘事項として示されている。

対策:居宅訪問の実施日と確認内容(居宅図・生活状況)、家族への進捗説明の記録を利用者ごとに3か月サイクルで管理する。訓練を実施しなかった日の算定有無を月次で点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:個別機能訓練計画書、居宅訪問記録、訓練実施記録(時間・内容・担当者)、家族への説明記録
送迎時の待ち時間をサービス提供時間に含めている/送迎未実施の記録がない報酬算定
通所介護・地域密着型通所介護 ・ 堺市 居宅事業所編(地域密着型)通所介護 よくある指摘事項①②/神戸市 Ⅱ-6(3)⑥

堺市資料の「よくある指摘事項①」に「送迎時における待ち時間をサービス提供時間に含めてしまっている」が挙げられている。また「よくある指摘事項②」の送迎未実施減算として「送迎の有無について記録が確認できない」が示されている。神戸市資料でも「送迎を行っていないのに減算していない。送迎を行わなかった日に減算が漏れている」との指摘がある。

対策:送迎車内での待機時間の扱いを整理し、サービス提供の開始・終了時刻を利用者ごとに記録する。送迎の実施有無を日々記録し、未実施日の減算適用を月次で確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:送迎記録(乗降時刻)、サービス提供記録、実績記録票、給付費請求データ
通所介護の広告(チラシ)に外出を目的としたレクリエーションを掲載運営基準(広告)
通所介護・地域密着型通所介護 ・ 堺市 居宅事業所編(地域密着型)通所介護 よくある指摘事項②

堺市資料の「よくある指摘事項②」に「広告(チラシ)の内容が不適切である。『お花見』『おでかけ』『旅行』といった外出を目的としたレクリエーションなど、介護保険外で行うべき内容を掲載することはお控えください。機能訓練は原則事業所内で実施してください」と記載されている。

対策:チラシ・ホームページ・SNSの掲載内容を棚卸しし、保険給付の対象として案内している内容と実際の提供内容の整合を確認する。保険外サービスとして実施する場合は費用と位置づけを明確に分ける。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:広告物・チラシ、ホームページ掲載内容、通所介護計画、プログラム表、保険外サービスの契約・料金表
福祉用具貸与で同一種目の複数商品を提案していない/委託先変更届の未提出運営基準
福祉用具貸与・特定福祉用具販売 ・ 堺市 居宅事業所編 福祉用具貸与・特定福祉用具販売「福祉用具の提案」「モニタリングの実施」「よくある指摘事項」

堺市資料に「同一種目における複数の福祉用具の提案がされていない事例が散見されます」と記載され、よくある指摘事項として、福祉用具の保管及び消毒に係る業務の委託先が変更されているにもかかわらず変更届を提出していない、消毒・保管に関する委託業務の履行確認が定期的に行われていない、福祉用具貸与計画に「モニタリングを行う時期等」を記載していない、利用者側から特定の福祉用具の貸与希望があった際に複数提案をしていない、軽度者に対する貸与について状態像から見て使用が想定しにくい福祉用具を貸与する理由が確認できない、が挙げられている。

対策:提案時に機能・価格帯の異なる複数商品と全国平均貸与価格を示した記録を残す。委託先の追加・変更時は変更届の要否を確認し、履行確認を定期的に記録する。貸与計画にモニタリング時期を明記する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:福祉用具貸与計画書、複数提案の記録、全国平均貸与価格の説明記録、消毒・保管委託契約書と履行確認記録、変更届出書、軽度者に係る認定調査票・医師意見書の写し
利用者の居宅以外でモニタリングを実施/結果の記録が不十分運営基準(モニタリング)
居宅介護支援 ・ 岡山市 居宅介護支援事業所の人員・運営基準について(運営指導での指摘事項【×】不適切事例)

岡山市の集団指導資料(居宅介護支援・介護予防支援 本編1)は、運営指導での指摘事項を【×】不適切事例として示しており、モニタリングの項に「利用者の居宅以外でモニタリングを行っている」「モニタリングの結果を記録していない」「『達成』『未達成』のチェック(レ点)記載のみで、モニタリングの内容が不明確」が挙げられている。また「アセスメントに当たり、利用者の居宅を訪問していない」「アセスメントの結果について、記録していない。保存していない」も示され、居宅を訪問し面接していない場合は運営基準減算となる旨が注記されている。

対策:訪問場所・同席者・確認した生活状況を文章で残す様式に見直す。チェック欄のみの記録になっていないか、直近3か月分を抽出して点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:モニタリング記録、支援経過記録、アセスメントシート、訪問記録
長期目標と短期目標が同一表現・同一期間、計画内容が一律計画作成
居宅介護支援 ・ 岡山市 居宅サービス計画原案の作成(【×】不適切事例)

岡山市資料の居宅サービス計画原案の作成に関する【×】不適切事例として、複数の利用者の居宅サービス計画の内容が一律である、長期目標と短期目標が同一の表現である、長期目標と短期目標の期間が全く同じである、アセスメントの結果把握されたニーズ・目標や解決すべき課題と計画に記載されたサービスの具体的な内容が合っていない、利用者本人が行うことや家族の支援及びインフォーマルサービスが全く位置付けられていない、が挙げられている。

対策:短期目標を長期目標に至る段階として設定し、期間に差を設ける。本人・家族・インフォーマル支援の欄が空欄のまま提出されていないかを点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第1表〜第3表、アセスメントシート、課題整理の記録
通常の事業の実施地域内の利用者から交通費を受領している利用料等の受領
居宅介護支援 ・ 岡山市 4 利用料等の受領(基準条例第13条・予防条例第13条)

岡山市資料の利用料等の受領(基準条例第13条)の【×】不適切事例として、「通常の事業の実施地域内の利用者から交通費(駐車料金等)の支払いを受けている」「運営規程に定めのない交通費、その他利用料の支払いを受けている」が挙げられている。同資料は、交通費の支払いを受けられるのは通常の事業の実施地域以外の居宅を訪問する場合であり、料金を運営規程に明確に規定し、あらかじめ説明して同意を得ることを求めている。

対策:通常の事業の実施地域の範囲と、地域外訪問時の交通費の額・算定方法が運営規程と重要事項説明書に一致して記載されているかを確認する。徴収実績が地域外の利用者に限られているかを点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、領収書、交通費徴収の同意記録
介護支援専門員証を携行していない/資格証の写しが整理保存されていない人員基準
居宅介護支援 ・ 岡山市 介護支援専門員の員数・資格/内容及び手続の説明及び同意(【×】不適切事例)

岡山市資料の【×】不適切事例に「利用者の居宅訪問時に、介護支援専門員証を携行していない」があり、初回訪問時や利用者(又はその家族)から求められた場合に速やかに提示できるよう常に携行することが求められている。同資料には「介護支援専門員証の写しが事業所に整理・保存されていない」「有効期間が切れているのに、介護支援専門員の更新研修が終了していない」も挙げられている。

対策:全介護支援専門員の資格証を原本で確認し写しを保存する。有効期間を一覧で管理し、更新研修の受講時期を前倒しで確保する。訪問時の携行を運用ルール化する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:介護支援専門員証の写し、有効期間管理表、更新研修受講記録、勤務表
居宅介護支援費(Ⅱ)をケアプランデータ連携システム未利用のまま算定報酬算定
居宅介護支援 ・ 堺市 居宅事業所編 居宅介護支援 よくある指摘事項

堺市資料の居宅介護支援「よくある指摘事項」に、居宅介護支援費(Ⅱ)について「ケアプランデータ連携システムの利用申請を行なっておらず、クライアントソフトをインストールしていないにもかかわらず(Ⅱ)を算定していた事例が見受けられた」と記載され、「ケアプランデータ連携システムの活用」を「ICTの活用」と誤認していないか、事務職員の配置も必須要件(勤務時間数は問わない)である旨が注記されている。あわせて「担当者へ居宅サービス計画を交付していることが確認できない」「個別サービス計画を受領していない」「特定事業所集中減算について、計算が行われていなかった(チェックシートは2年間保存が必要)」が挙げられている。

対策:利用申請の控え・クライアントソフトの導入状況・事務職員の配置を示す資料を揃える。計画交付の記録と個別サービス計画の受領状況を利用者ごとに確認する。集中減算の判定計算書を毎期作成し保存する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:ケアプランデータ連携システム利用申請書、ソフト導入記録、事務職員の勤務表・雇用契約、計画交付記録、個別サービス計画、特定事業所集中減算チェックシート
グループホームでユニットごとに介護従業者を固定配置できていない人員・勤務体制
認知症対応型共同生活介護 ・ 堺市 地域密着型編 2.主な指摘事項(基準第103条第2項、解釈通知第3-5-4(9)②)

堺市の地域密着型編「主な指摘事項」の筆頭に、【GH】ユニットごとに介護従業者を固定配置できていない、が挙げられている。基準第103条第2項および解釈通知(利用者の精神の安定を図る観点から担当の介護従業者を固定する等、継続性を重視したサービス提供に配慮すべき)を根拠として示し、ユニットごとに従業者を固定配置する前提でシフトを組む等、従業者のユニット固定に努めることを求めている。

対策:シフトをユニット単位で作成し、全従業者が両ユニットを行き来する組み方になっていないかを確認する。やむを得ず応援に入る場合の考え方を内部で整理し記録に残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:ユニットごとの勤務予定表・実績表、職員配置表
身体拘束適正化・虐待防止の指針に必要項目が不足している運営基準(指針整備)
地域密着型サービス共通 ・ 堺市 地域密着型編 2.主な指摘事項(共通)

堺市の地域密着型編「主な指摘事項」に、【共通】「身体拘束適正化のための指針」及び「虐待の防止のための指針」の項目に不足がある、と挙げられている。抜けていることが多い項目として、身体拘束適正化のための指針では「利用者(入居者)等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針」、虐待の防止のための指針では「成年後見制度の利用支援に関する事項」「利用者等に対する当該指針の閲覧に関する事項」が具体的に示されている。

対策:指針の目次と省令・解釈通知が求める記載項目を突き合わせ、閲覧に関する定めと成年後見制度の利用支援に関する事項が含まれているかを確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:身体拘束適正化のための指針、虐待の防止のための指針、委員会議事録、研修記録
研修・訓練の必要回数を誤認している(グループホームは年2回以上)運営基準(研修・訓練)
地域密着型サービス共通 ・ 堺市 地域密着型編 2.主な指摘事項(共通・研修や訓練回数の誤認)

堺市の地域密着型編「主な指摘事項」に、【共通】研修や訓練回数を誤認している、が挙げられ、身体拘束適正化=年2回以上(定期巡回・認知症対応型通所介護は規定なし)、業務継続計画の策定等=年1回以上(研修及び訓練/GHは年2回以上)、衛生管理等=年1回以上(研修及び訓練/GHは年2回以上)、虐待の防止=年1回以上(GHは年2回以上)と整理されている。認知症対応型共同生活介護は全て年2回以上となる旨が注記されている。

対策:年間研修計画にサービス種別ごとの必要回数を記載し、実施記録・未受講者への対応記録とともに保存する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:年間研修計画、研修・訓練実施記録、参加者名簿、未受講者への対応記録
運営推進会議の会議録の記載不足・議事録を公表していない運営基準(地域との連携)
地域密着型サービス共通 ・ 堺市 地域密着型編 2.主な指摘事項(共通)/神戸市 Ⅲ-1(1)①地域との連携等

堺市の地域密着型編「主な指摘事項」に、【共通】運営推進会議の会議録の内容が不足している、議事録を公表していない、が挙げられ、会議録への記載が必要な事項として「運営推進会議への報告」「運営推進会議からの評価、要望、助言等」が示されている。公表方法として事業所内掲示やファイリングの設置、事業所や法人ホームページへの掲載等が例示され、公表時は個人名をイニシャル表記にする等の配慮が求められている。神戸市資料でも構成員に利用者・家族・地域住民の代表者が参加していない、開催頻度が少ない、記録を公表していない、市への報告をしていない、が指摘されている。

対策:会議録に報告事項と会議からの評価・要望・助言を分けて記載する。公表方法と公表日を記録し、個人情報の表記に配慮する。構成員と開催頻度が基準を満たしているかを確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:運営推進会議の会議録、出席者名簿、公表状況の記録、市への報告書
グループホームの食材料費・光熱水費の精算をしていない/通院介助を家族対応としていた利用料等の受領
認知症対応型共同生活介護 ・ 神戸市 Ⅲ-6 認知症対応型共同生活介護(2)運営関係③利用料等の受領/⑦協力医療機関等

神戸市資料のグループホームの運営関係に、食材料費・光熱水費の精算を行っていない、利用者に精算の結果を示していない、精算結果について運営推進会議で報告していない、共益費(管理費)に事業所負担とすべきものが含まれている、利用者の処遇上必要な福祉用具・トロミ剤の費用を利用者負担としている、等の指摘が挙げられている。また「入居者を医療機関への通院介助をする際に家族対応としていた」との指摘があり、通院の介助は日常生活上の援助に当たり介護報酬に含まれるため原則としてグループホームが行う必要があり、通院介助に係る費用を介護報酬とは別に徴収することはできない(交通費の実費徴収は差し支えない)旨が示されている。

対策:食材料費・光熱水費の収支を期ごとに精算し、結果を利用者へ示すとともに運営推進会議へ報告する。共益費の使途を重要事項説明書に記載し収支記録を残す。通院介助の実施主体と費用の扱いを整理する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:食材料費・光熱水費の収支記録と精算書、共益費の収支記録、重要事項説明書、領収書、運営推進会議記録、通院介助の記録
看護体制加算で併設ショートステイの看護職員を含めて計算している加算算定
介護老人福祉施設 ・ 神戸市 Ⅱ.指定施設サービス 2 指定介護老人福祉施設(3)介護報酬関係⑤看護体制加算

神戸市の施設向け資料に、看護体制加算について「併設のショートステイ(空床型でない)に勤務する看護職員を含めて計算している」との指摘が挙げられている。ショートステイを併設している場合はショートステイとは別に必要な看護職員を配置する必要があり、併設事業所でも当該加算を算定する場合は本体施設の看護職員の配置とは別に必要な看護職員を配置する必要がある旨が注記されている。

対策:本体施設と併設短期入所生活介護の看護職員の配置を勤務表上で切り分け、加算の算定単位ごとに常勤換算を再計算する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:勤務表(本体・併設別)、常勤換算計算書、加算の届出書、看護職員の資格証
業務委託契約により人員配置しているとする事案(老健の薬剤師等)人員基準
介護老人保健施設 ・ 神戸市 Ⅱ.指定施設サービス 3 介護老人保健施設(1)人員関係

神戸市の施設向け資料の介護老人保健施設の人員関係に、「薬剤師について、施設の実情に応じた適当数を配置していない。施設の従事者の配置にあたり、業務委託契約(労働者派遣契約でない契約)により、人員配置をしているとする事案があった」との指摘があり、「業務委託契約では、指揮命令権が及ばず、介護保険法上の人員配置とは認められません」と注記されている。あわせて、従事者の人員に疑義があれば賃金台帳、就業規則、労働者名簿、雇用契約、雇用保険や社会保険の事業主負担、勤怠管理から振込記録まで整合性を確認する旨が示されている。

対策:人員基準に算入している職員について、契約形態(雇用・派遣・業務委託)と指揮命令関係を確認する。賃金台帳・労働者名簿・社会保険の負担・勤怠記録・振込記録の整合を自主点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:雇用契約書・業務委託契約書、労働者名簿、賃金台帳、就業規則、勤怠記録、社会保険資格記録、勤務表
施設で週2回以上の入浴・清しきの実施が記録から確認できない運営基準(介護)
施設サービス共通 ・ 神戸市 Ⅱ-1 指定施設サービス共通(2)運営関係③介護/堺市 特定施設入居者生活介護 よくある指摘事項

神戸市の施設向け資料の指定施設サービス共通の運営関係に、「1週間に2回以上入浴させていない。入浴が困難である場合に清しきを実施していない。入浴や清しきの実施の記録が不正確で、週に2回以上実施したことが確認できない。入浴に代えて清しきを実施した場合に、その旨と入浴困難な理由を記録していない」との指摘が挙げられている。堺市の特定施設向け資料でも「提供した具体的なサービスの内容等を記録していない(例:入浴介助に替えて清拭を行った際の記録がない)」が指摘事項として示されている。

対策:入浴・清しきの実施日を利用者ごとに週単位で確認できる記録様式にする。清しきに替えた場合は理由と実施内容を記載する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:入浴・清拭記録、介護記録、施設サービス計画
自立支援促進加算を特別浴槽使用者がいる状態で算定している加算算定
施設サービス共通 ・ 神戸市 Ⅱ-1 指定施設サービス共通(3)介護報酬関係⑦自立支援促進加算

神戸市の施設向け資料の介護報酬関係に、自立支援促進加算について「特別浴槽を使用している入所者がいるにも関わらず算定している」との指摘があり、「原則として入所者全員が要件を満たす必要がありますので、1人でも特別浴槽を使用していれば、本加算は算定できません。なお、感染症や看取り期等に、一時的に使用する場合は除きます」と注記されている。

対策:特別浴槽の使用状況を月次で把握し、加算の算定月と突合する。一時的使用に該当する場合はその事由と期間を記録する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:入浴記録、特別浴槽の使用記録、自立支援促進計画、医学的評価の記録、加算の届出書
令和6年度の運営指導で指摘の多かった事項(自己評価の公表・掲示・勤務表等)運営基準
全サービス共通 ・ 熊本市 共通編 3 運営指導【運営に係る主な指摘内容】

熊本市の集団指導資料(共通編)は「令和6年度の運営指導により指摘の多かった事項」として、①自己評価の実施と結果の公表(全サービス)②重要事項の内容に変更があった際(令和6年4月報酬改定時等)における利用者への説明や同意がなされていない③運営規程等に虐待の防止のための措置に関する事項が定められていない④利用料その他の費用の額が運営規程と重要事項説明書で異なっている⑤全ての従業者に対して認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じられていない⑥職場におけるハラスメントの発生を防止するための対策が不十分⑦定められた掲示物(勤務表、運営規程、重要事項説明書、指令書、相談窓口、苦情処理の体制及び手順等)の掲示等が不適切(全サービス)⑧勤務表の未作成、併設有料老人ホームとの勤務が勤務表で区別なし(訪問系、通所系)を列挙している。

対策:列挙された8項目を自主点検表として使い、指針・規程・掲示・勤務表・研修受講記録の現物を確認する。報酬改定に伴い重要事項説明書を改訂した際の説明・同意の記録が残っているかを確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:自己評価と公表の記録、運営規程、重要事項説明書と同意記録、虐待防止指針、認知症介護基礎研修の受講記録、ハラスメント対策の周知記録、掲示物、勤務表
身体拘束廃止未実施減算・高齢者虐待防止措置未実施減算に係る主な指摘内容減算
全サービス共通 ・ 熊本市 共通編 3 運営指導【介護報酬の減算に係る主な指摘内容】

熊本市の集団指導資料(共通編)は「介護報酬の減算に係る主な指摘内容」として、身体拘束廃止未実施減算について「定期的に委員会が開催されていない」「定期的な研修の実施がない」、高齢者虐待防止措置未実施減算について「虐待の発生又はその再発を防止するため必要な措置が講じられていない」「虐待の防止のための指針が整備されていない」を挙げている。神戸市・堺市の資料でも、委員会の開催頻度・研修回数・指針整備・記録のいずれかを欠くと減算対象となる旨が注記されている。

対策:委員会の開催間隔、研修の年間実施回数、指針の整備、拘束実施時の記録の4点について、直近1年分の証跡が揃っているかを確認する。サービス種別ごとに必要回数が異なる点に留意する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:身体拘束適正化委員会議事録、研修記録、身体拘束適正化のための指針、身体拘束の記録、虐待防止委員会議事録、虐待の防止のための指針
提供した具体的なサービスの内容等の記録は運営指導で指摘が多い項目記録・書類整備
介護老人福祉施設 ・ 熊本市 介護老人福祉施設編 サービスの提供の記録(基準第8条)

熊本市の集団指導資料(介護老人福祉施設)は、指定介護老人福祉施設が指定介護福祉施設サービスを提供した際に提供した具体的なサービスの内容等を記録しなければならないとする基準第8条第2項の記載に続けて、「基準第8条の1項は、運営指導で指摘が多い項目になりますのでご注意ください」と注記している。

対策:提供したサービスの具体的内容が日々の記録から確認できるか、施設サービス計画に位置付けた内容と対応しているかを利用者ごとに点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:介護記録、施設サービス計画、被保険者証への入所年月日等の記載
有料老人ホームで夜間に訪問介護事業所の職員1名のみの配置で足りると誤認人員・勤務体制
有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅 ・ 堺市 有料老人ホーム・サ高住編 5.立入検査での主な指摘事項①(堺市有料指針8(1)四)

堺市の有料老人ホーム・サ高住編「立入検査での主な指摘事項」に、入居者の実態に即し夜間の介護及び緊急時に対応できる職員体制及び勤務ローテーションとし昼夜を問わず1名以上の職員が常駐していること(堺市有料指針8(1)四)が掲げられ、Checkとして「併設する事業所等、他の事業所と兼務する職員がいる場合、事業所ごとに勤務時間を切り分けて、それぞれの事業所等に求められる人員基準等を満たす必要があります(他事業所に勤務する時間は、有料老人ホームの勤務時間に含むことができません)」「多くの事業者が夜間帯に訪問介護事業所の職員1名のみの配置で事足りると誤認しています。有料老人ホーム又は有料該当サ高住の職員として1名以上の配置が必要になります」と記載されている。

対策:夜間帯の勤務表を住宅側と併設介護事業所側で切り分け、住宅側の職員として常駐している者が確認できる形にする。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:事業所別の勤務ローテーション表、出勤簿・タイムカード、雇用契約書、重要事項説明書(職員体制)
重要事項説明書に第三者評価の実施状況が記載されていない運営基準(重要事項説明)
全サービス共通 ・ 堺市 共通編 よくある指摘事項②/堺市 施設編 2.主な指摘事項

堺市の全施設・事業所共通編「よくある指摘事項②」に、重要事項説明書に抜けていることが多い項目として「提供するサービスの第三者評価の実施状況」が挙げられ、訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、地域密着型サービス、施設サービスが対象として注記されている。堺市の施設編「主な指摘事項」でも「重要事項説明書に第三者評価の実施状況を記載すること」が挙げられている。

対策:重要事項説明書の記載項目を省令・条例の求める項目と突き合わせ、第三者評価の実施状況(実施の有無、実施日、実施機関、結果の開示状況)の欄があるかを確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書、第三者評価の受審記録・結果、運営規程
変更届が必要なのに提出されていない(運営規程と実態の不一致)届出
全サービス共通 ・ 堺市 共通編 よくある指摘事項①②

堺市の全施設・事業所共通編「よくある指摘事項①」に、変更届について「変更届が必要なのに提出されていない」とあり、例として「運営規程が改定されていて、届出と一致しない」「運営規程に記載されている内容(人員、営業日、営業時間、定員、通常の実施地域の交通費の徴収方法等)が実態と異なっている」が示され、変更日から10日以内に変更届を提出することが求められている。また「よくある指摘事項②」には「事業所に配置された従業員であることが確認できない。雇用契約書等に記載されている就業場所と相違している場合は、雇用契約書の作成や辞令を交付する等の対応を行ってください」との記載がある。

対策:運営規程の記載事項(人員、営業日、営業時間、定員、通常の事業の実施地域、費用の額)と実態を年1回以上突合し、差異があれば変更届の要否を確認する。他事業所からの応援・異動がある場合は就業場所を示す辞令等を整備する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、実際の取扱いは指定権者の公表資料でご確認ください。
確認される書類:運営規程、変更届出書、重要事項説明書、雇用契約書・辞令、勤務表
指定を受けた事業所拠点以外で業務の一部を行っている運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「1 総則 ⑴ 事業所の単位について」の記載

指定を受けた事業所拠点以外において業務の一部を行っている。特に訪問系サービスで高齢者向け住宅等の利用者にサービス提供を行う場合に、事業所の区画と利用者の居宅の区別が意識されていない事例が挙げられている。

対策:申請した事業所拠点において全ての業務を行う。訪問系サービスで高齢者向け住宅等に併設している場合は、事業所の区画以外は利用者の居宅であることを前提に業務場所を整理する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:事業所平面図・専用区画の図面、勤務実績、サービス提供記録
管理者が常勤の要件を満たしていない/配置が確認できない人員基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「2 人員基準 ⑴ 管理者について」の記載

管理者が常勤としての要件を満たしていない。また、管理者を適切に配置していることが確認できない(勤務体制・勤務実績が分かる出勤簿がない)。資料では、介護保険法上の「常勤」は当該事業所での勤務時間合計が常勤の従業者の勤務時間以上であること、かつ週平均32時間以上であることの双方を満たす必要があり、雇用契約上の「常勤」と一致しない場合があると説明されている。

対策:原則として常勤かつ専従の管理者を配置し、管理者の勤務体制および勤務実績が分かる出勤簿を作成・保管する。雇用契約上の常勤表記と介護保険法上の常勤の考え方が一致しているか確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:出勤簿、勤務表(勤務予定・実績)、雇用契約書、就業規則
併設事業所と兼務する従業者の勤務時間を事業所ごとに管理していない人員基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「2 人員基準 ⑵ 従業員の員数について」の記載

従業員が併設する他事業所と兼務していたが、事業所ごとに勤務時間を管理していなかったため勤務体制が不明確であり、基準を満たしていることが確認できない。金沢市の資料でも、看護職員が機能訓練指導員を兼務していたが勤務表上明確になっていない、併設有料老人ホーム等との兼務で勤務時間が按分されていない、という指摘が挙げられている。

対策:事業所ごとに月ごとの勤務表を作成し、日々の勤務時間・常勤/非常勤の別・各職種の配置・兼務関係を明確にする。併設の高齢者向け住宅等と兼務する場合は、当該サービスに直接関係する時間のみを従事時間として整理する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:事業所ごとの月間勤務表、タイムカード、兼務先の勤務実績
運営規程・重要事項説明書の記載が実態と異なる/必要項目の記載漏れ運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑵ 運営規程や重要事項説明書等について」の記載

運営規程や重要事項説明書の内容が現在の事業所の実態と異なっている。また必要な項目が記載されていない。資料には、令和7年度の運営指導において、運営規程の「虐待の防止のための措置に関する事項」の記載漏れ、重要事項説明書の「事故発生時の対応」「第三者評価の実施状況」の記載漏れについて指導を受けた事業所があった旨が記載されている。金沢市の資料でも「緊急時等における対応方法」が規定されていない事例、第三者評価の実施状況(実施の有無・直近の年月日・評価機関名・結果の開示状況)の記載がない事例が挙げられている。

対策:運営規程・重要事項説明書の営業日時、職員の勤務体制、利用料その他の費用、必要記載項目を実態と突き合わせて点検し、相違があれば改める。運営規程の変更は変更届の提出事由である旨が資料に明記されている。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、記載を求められる項目や様式も含め、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、掲示物、変更届出書の控え
改定後の利用料金について説明・同意が確認できない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑶ 内容及び手続の説明及び同意について」の記載

重要事項説明書等に記載している利用料金(単位)が改訂後のものとなっておらず、改訂後の内容について利用者等へ説明したこと及び同意を得ていることが確認できない。金沢市の資料でも、重要事項説明書に説明日・利用者のサイン等の記入漏れがないようにする旨が挙げられている。

対策:報酬改定等の後は、重要事項説明書・別紙の単位や費用の額を改定後の内容に修正したうえで文書を交付し、改めて説明と同意を得て記録に残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書(別紙の料金表を含む)、同意書・署名欄、交付記録
事業所として行ったアセスメントの記録がない/内容が具体的でない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑷ 心身の状況等の把握について」の記載

事業所として行ったアセスメント(課題分析)の記録が作成されていない、又は不十分である。資料には「居宅介護支援事業所のアセスメント結果を受けるのみでは不十分です」と明記され、チェック欄のみで備考が空白の例(例:「洗身」で一部介助にチェックのみ)と、麻痺の部位など具体的状況を書いた例が対比されている。また、心身の状況等の変化に合わせた再アセスメントを行っていない事例も挙げられている。

対策:個別サービス計画の作成にあたり、各事業所で具体的な課題分析を行い、どのような課題があり、どのような援助が必要なのかが分かる記録を残す。要介護度の変更や入退院等、心身の状況等の再把握が必要となった場合は再アセスメントを行う。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:アセスメントシート、再アセスメントの記録、介護記録
居宅サービス計画と個別サービス計画の整合性が図られていない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑸ 計画に基づく適切なサービス提供について」の記載

居宅サービス計画と個別サービス計画の整合性が図られていない。資料では、居宅サービス計画に位置付けられていないサービス内容を個別サービス計画に位置付けて提供していないか、両計画の時間と実際のサービス提供時間に相違はないか(送迎時間はサービス提供時間に含まれない旨の注記あり)、頻度・目標の期間に相違はないか、という確認項目が示されている。また、居宅サービス計画の交付を受けていないにもかかわらず個別サービス計画が作成されていた事例も挙げられている。

対策:居宅サービス計画の交付を受けたうえで個別サービス計画を作成し、サービス内容・時間・頻度・目標期間の相違の有無を点検する。作成後に相違が生じた場合は、単なる誤記を除きどちらを修正するか介護支援専門員と連携して調整する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画(第1表〜第3表)、個別サービス計画、交付記録、サービス提供記録
個別サービス計画の評価が記号のみで実施状況を把握しているといえない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑸ 計画に基づく適切なサービス提供について」の記載

個別サービス計画作成後、当該計画の評価を行っているが、評価として「〇△✕」の記載のみで、計画の実施状況を把握しているとはいえない。また、計画作成後に実施状況を把握していない事例も挙げられている。

対策:計画に沿ってサービスが提供されているかを確認し、目標に対する評価を具体的に記載して実施状況の把握に努める。サービス種別によっては、実施状況や評価を利用者または家族に説明する必要がある場合がある旨も資料に記載されている。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:個別サービス計画、モニタリング・評価記録
サービス提供の記録がない/記録内容と請求内容に齟齬がある記録
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑹ サービス提供の記録について」の記載

サービス提供の記録が残されていない。記録されたサービス内容と請求内容に齟齬がある。また、記録に提供した具体的なサービス内容や利用者の心身の状況等の記載がない(心身の状況の記載漏れが多い旨が注記されている)。

対策:サービスを提供した際は必ず記録を残す。特に訪問系サービスは、サービスを提供したことや算定区分の根拠となり得るため、記録がないと報酬請求ができないことも考えられる旨が資料に記載されている。提供内容と利用者の心身の状況を具体的に記載し、請求内容と突合する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:サービス提供記録・実施記録、介護給付費請求明細書、サービス提供票
ハラスメント防止の措置(相談担当者をあらかじめ定めること)を講じていない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑻ 職場におけるハラスメント防止のための措置について」の記載

職場におけるハラスメントの防止に向けた方針の明確化等の措置を講じていない。資料には、令和7年度の運営指導において、特に相談に対応する担当者をあらかじめ定めることを講じていないことについて指導を受けた事業所があった旨が記載されている。

対策:事業主の方針等の明確化およびその周知・啓発と、相談(苦情を含む)に応じ適切に対応するために必要な体制の整備の双方を講じる。相談窓口の担当者をあらかじめ定めて周知する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:ハラスメント防止の方針・規程、周知記録、相談窓口担当者の指定が分かる文書
無資格の介護職員が認知症介護基礎研修を受講できていない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑼ 勤務の体制の確保等について」の記載

介護に直接携わる従業員のうち無資格者において、認知症介護に係る基礎的な研修を受講できていない(通所・入所サービス)。金沢市の資料では、当該研修の受講は採用後1年以内に修了させる旨が記載されている。

対策:看護師・准看護師・介護福祉士・介護支援専門員等の資格を有する者その他これに類する者を除く全ての従業者に対し、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じる。受講状況を一覧で管理する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、受講期限の取扱いを含め、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:研修修了証、受講管理表、資格者証の写し、雇用日が分かる書類
業務継続計画(BCP)が未策定、または研修・訓練の記録が確認できない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑽ 業務継続計画の策定等について」の記載

業務継続計画を策定していない、または盛り込む内容が不足している。また、当該計画に従い必要な措置をしていない。資料には、令和7年度の運営指導において、計画が未策定、また研修及び訓練を実施した記録が確認できないため指導を受けた事業所があった旨が記載されている。

対策:感染症に係る計画(平常時からの備え、初動対応、感染拡大防止体制の確立)と災害に係る計画(平常時の対応、緊急時の対応、他施設及び地域との連携)を策定し、周知・定期的な研修及び訓練・定期的な見直しまで行い記録を残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:業務継続計画(感染症編・災害編)、研修記録、訓練記録、周知記録、見直し履歴
感染対策の研修・訓練の記録がない/委員会の結果を従業者に周知していない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑾ 感染症の予防及びまん延の防止のための措置について」の記載

感染症の予防及びまん延防止のために必要な措置をしていない。資料には、令和7年度の運営指導において、研修及び訓練を実施した記録が確認できないこと、担当者を定めていないことから指導を受けた事業所があった旨が記載されている。また、感染対策委員会の結果を従業員に周知していない事例も挙げられている。

対策:感染対策委員会の設置、指針の策定、研修及び訓練の実施を行う。委員会はおおむね6月に1回以上(施設系サービスは3月に1回以上)開催し、その結果を従業者に周知徹底する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、開催頻度の取扱いを含め、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:感染対策委員会の議事録、指針、研修・訓練記録、周知記録、担当者の指定が分かる文書
非常災害計画と水防法等に基づく避難確保計画の認識に誤りがある運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⑿ 非常災害対策について」の記載

非常災害計画と水防法等に基づく避難確保計画の認識に誤りがある。資料には、消防計画(消防法)・非常災害計画(介護保険法)・避難確保計画(水防法、土砂災害防止法)の関係を整理した表が掲載され、ハザードマップ該当区域では避難確保計画の作成と避難訓練の実施等が義務とされる旨が示されている。また、非常災害計画が現状に沿った内容となっていない事例、避難訓練を必要な回数実施していない事例も挙げられている。

対策:自事業所が浸水想定区域・土砂災害警戒区域に該当するかを確認し、該当する場合は避難確保計画の作成・報告と訓練の実施を行う。非常災害計画は立地条件や避難経路・人員体制等を含めて見直し、職員へ定期的に周知する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なり、要配慮者利用施設の指定や報告先も地域防災計画によって異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:非常災害計画、避難確保計画、避難訓練記録、ハザードマップの確認資料、周知記録
利用者家族の個人情報使用について家族から同意を得ていない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⒀ 個人情報の取扱いについて」の記載

利用者家族から個人情報を使用するための同意を得ていない。資料には、代理・代筆者欄はあくまで利用者本人の個人情報について使用する同意欄であるため、代筆者欄等とは別に家族からの同意欄を設けるよう記載されている。また、従業員と秘密保持の誓約書を取り交わす等の措置を講じていない事例(退職後も漏らさないことが必要)も挙げられている。

対策:サービス担当者会議等で利用者家族の個人情報を用いる場合は、別居の家族であってもあらかじめ文書により同意を得る。同意書の様式に、本人の同意欄・代筆者欄とは別に家族の同意欄を設ける。従業者からは在職中・退職後の秘密保持を含む誓約書を取り交わす。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:個人情報使用同意書、従業者の秘密保持誓約書、就業規則
事業所ホームページの情報が実態と異なる内容となっている運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⒁ 広告について」の記載

事業所等のホームページの情報が実態と異なる内容となっている(広告に関する指導事例)。

対策:ホームページは利用者等が参考とする重要な情報であるため、事業内容や体制を変更した場合は速やかにホームページの内容も修正する。運営規程・重要事項説明書との整合も併せて点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:自事業所ホームページの掲載内容、運営規程、重要事項説明書、介護サービス情報公表の登録内容
事故発生時に家族・介護支援専門員へ連絡した記録がない/再発防止の検討が具体的でない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⒂ 事故発生時の対応について」の記載

利用者家族や介護支援専門員等に連絡した記録が残されていない。また、事故の再発防止のための検討がされていない、検討内容が具体的に記録されていない。資料では「よく注意する」等、職員に対応を任せるのではなく原因を分析するよう求め、誤配薬の例を挙げて利用者の間違いか薬の間違いかで改善内容が異なると説明している。さらに保険者への必要な事故報告をしていない事例も挙げられている。

対策:事故発生時の家族・介護支援専門員・保険者への連絡欄を報告様式内に設け、対応マニュアルを整備する。再発防止は原因を分析し発生要因を明確化して対策を記録する。保険者への報告対象・様式は自治体ごとに定められているため、指定を受けた保険者の事故報告の基準を確認する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:事故報告書、家族・介護支援専門員への連絡記録、事故対応マニュアル、再発防止の検討記録
虐待防止検討委員会が定期開催されていない/結果が従業者に周知されていない運営基準
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 運営基準 ⒃ 虐待の防止について」および「4 介護報酬 ⑷ 高齢者虐待防止措置未実施減算について」の記載

虐待の防止に係る必要な措置をしていない。資料には、令和7年度の運営指導において、虐待防止検討委員会が定期開催されていない、また委員会は開催されていたがその結果の従業員への周知がされていないため指導を受けた事業所があった旨、さらに指針の記載項目の漏れについて指導を受けた事業所があった旨が記載されている。新規採用時に虐待防止のための研修を実施していない事例、研修に参加していない職員への伝達が確認できない事例も挙げられている。

対策:虐待防止検討委員会の定期開催と結果の周知、指針の整備(基本的考え方、委員会に関する事項、職員研修の基本方針、発生時の対応方法、相談・報告体制、成年後見制度の利用支援、苦情解決方法、指針の閲覧、その他の項目)、定期的な研修、担当者の設置を行い、運営規程にも記載する。新規採用時の研修と、未参加者への伝達記録を残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なり、研修の開催回数もサービスによって異なる旨が資料に記載されているため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:虐待防止検討委員会の議事録、虐待防止指針、研修記録(新規採用時を含む)、伝達記録、担当者の指定が分かる文書、運営規程
LIFEへの情報提出頻度が適切でない/フィードバック情報を活用していない介護報酬
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「4 介護報酬 ⑵ 科学的介護情報システム関連加算について」の記載

科学的介護情報システム(LIFE)関連加算について、情報提出頻度が適切でない。またLIFEからのフィードバック情報等を確認していない、確認していても活用していない、どのように検証・活用しているか経過が分かる記録が確認できない。システムトラブル等で提出できなかった際にその旨を記録に残していない事例も挙げられている。

対策:科学的介護推進体制加算の例として、算定開始月・利用開始月・少なくとも3月ごと・利用終了月の翌月10日までに提出する旨が資料に示されている。フィードバック情報を多職種が共同して検証・活用し、その経過を記録する。提出できないやむを得ない場合は理由を介護記録等に明記する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:LIFE提出データの控え、フィードバック票、多職種での検討記録、介護記録
処遇改善計画書を用いた職員への周知をしていない/根拠規程が整備されていない介護報酬
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「4 介護報酬 ⑶ 介護職員処遇改善加算等について」の記載

介護職員処遇改善加算等について、賃金改善等を行う方法等を処遇改善計画書を用いて職員に周知していない。また、処遇改善計画書における賃金改善を行う賃金項目及び方法の具体的取組内容について、処遇改善を行った明確な根拠規程が示されていない。

対策:手当額等の通知だけでなく、保険者に提出した処遇改善計画書を用いて、掲示板等への掲示や全従業者への文書による通知等により計画の内容を周知する。任用等の要件や賃金体系について就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、全ての介護職員に周知する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:処遇改善計画書、周知記録(掲示・配布の記録)、就業規則・賃金規程、賃金台帳
変更届出書・体制届出書を提出していない届出
共通 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「5 その他 ⑴ 市への届出等について」の記載

「変更届出書」を提出していない。また「介護給付費算定に係る体制届出書」を提出していない。資料には、加算の算定要件を満たしていても期限までに体制届を提出しない場合は算定できない旨、算定要件を満たさなくなった場合は請求の有無に関わらず届出が必要である旨が記載されている。

対策:変更届出の対象(建物の構造及び専用区画等、運営規程、事業所所在地、協力医療機関など)を把握し、変更後10日以内に提出する。体制届の提出期限は、宇都宮市の資料では入所・居住系サービスは算定月の1日まで、それ以外のサービスは算定月の前月15日までと示されている。なお、届出の期限・様式・提出先を含め運営指導の観点や判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:変更届出書の控え、介護給付費算定に係る体制等に関する届出書、体制状況等一覧表
サービス提供責任者の配置が適切でない(利用者40人ごとに1人以上)人員基準
訪問介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「1 人員基準 ⑴ サービス提供責任者について」の記載

サービス提供責任者の配置が適切でない。宇都宮市の資料では、サービス提供責任者は常勤の訪問介護員のうち、利用者の数が40又はその端数を増すごとに1人以上配置する必要があると記載されている。金沢市の資料では、常勤のサービス提供責任者が他サービス事業所の管理者や有料老人ホームの管理者等を兼務していた事例、非常勤のサービス提供責任者の勤務時間が常勤の訪問介護員等が勤務すべき時間数の2分の1以上に達していない事例が挙げられている。

対策:利用者数の推移に応じたサービス提供責任者の必要人数を月ごとに確認する。専ら指定訪問介護の職務に従事する必要があるため、他サービス事業所や有料老人ホームの管理者との兼務の有無を点検する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:勤務表、利用者数が分かる資料(給付管理票等)、サービス提供責任者の資格者証、兼務先の勤務実績
サービス提供時間を変更したのに訪問介護計画を変更していない/評価を行っていない運営基準
訪問介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「2 運営基準 ⑴〜⑶」の記載

サービス提供時間を変更したにもかかわらず、訪問介護計画を変更していない。また、提供したサービスについて評価を行っていない。訪問介護計画のプログラム等に併設するサービス付き高齢者向け住宅についての内容が記載されている事例、訪問介護計画に即した手順書が作成されていない事例も挙げられている。金沢市の資料では、現場の訪問介護員等の判断で居宅サービス計画又は訪問介護計画と異なるサービスを提供した事例、併設する有料老人ホームの職員が訪問介護サービスを提供していた事例が挙げられている。

対策:サービス提供責任者は訪問介護計画の実施状況を把握し、必要に応じて計画を変更する。目標達成度や利用者・家族の満足度等について評価を行い改善を図る。訪問介護計画に即した手順書を作成し、具体的な内容を訪問介護員に指示する。計画変更が必要な場合は居宅介護支援事業者に連絡し利用者の同意を得る。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:訪問介護計画、手順書、サービス提供記録、評価記録、居宅サービス計画
同一敷地内建物等に居住する利用者に減算を適用していない介護報酬
訪問介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 介護報酬 ⑵ 同一敷地内建物等減算について」の記載

同一敷地内建物等に居住する利用者に対して、減算を適用していない。資料では、事業所が所在する建物と同一敷地内若しくは隣接する敷地内の建物、若しくは事業所と同一の建物に居住する利用者、または1月当たりの利用者が同一の建物に20人以上居住する建物に居住する利用者に対して訪問介護を行った場合が対象とされ、「過誤調整案件」と注記されている。

対策:利用者の居住建物と事業所の位置関係を一覧化し、減算対象の該当有無を月ごとに確認する。利用者数は1月間(暦月)の平均を用いるが、指定相当第1号訪問事業と一体的に運営している場合は第1号訪問事業の利用者を含めて計算する必要がある旨が資料に記載されている。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:利用者名簿(居住建物が分かるもの)、建物の位置関係が分かる図面、介護給付費請求明細書
通所介護の看護職員・生活相談員の配置の考え方を誤っている人員基準
通所介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「1 人員基準 ⑴ 従業員の員数について」の記載

看護職員や生活相談員を適切に配置していない。宇都宮市の資料では、基本的には月ごとの常勤換算ではなくサービス提供時間ごとに配置職員を定めているため認識誤りに注意するよう記載され、看護職員は日(単位)ごとに配置しているか、生活相談員の勤務時間数はサービス提供時間以上となっているかが確認項目として挙げられている。金沢市の資料では、サービス提供日において看護職員が不在であった(定員11名以上の事業所)、生活相談員の勤務延時間数をサービス提供時間数で除して得た数が1以上にならない、介護職員が配置されていない時間帯があった、という事例が挙げられている。

対策:サービス提供日ごとに、看護職員の配置、生活相談員の勤務時間数の合計をサービス提供時間数で除した数、介護職員の常時1人以上の従事を確認できる勤務表を作成する。加算を算定している場合は常勤換算での管理が必要となる場合がある旨も資料に記載されている。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:日ごとの勤務表、タイムカード、資格者証、サービス提供時間が分かる運営規程
曜日ごとに提供時間が異なる利用者の通所介護計画が作成されていない運営基準
通所介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「2 運営基準 ⑴ 通所介護計画等の作成について」の記載

曜日によってサービス提供時間が異なる利用者に対し、それぞれのサービス提供時間に応じたプログラムを記載した通所介護計画等を作成していない。また、サービスの実施状況及び目標の達成状況について評価を行っていない(実施状況等や満足度の把握のみでは足りない旨が注記)。金沢市の資料では、屋外でのサービスを提供しているが計画に位置付けられていない事例が挙げられている。

対策:曜日ごとの提供時間に応じたプログラムを計画に記載し、実施状況および目標の達成状況の評価を行う。モニタリングに含めて把握する場合は、記録内容に評価が含まれているか確認する。屋外でサービスを提供する場合はあらかじめ計画に位置付ける。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:通所介護計画(曜日別プログラムを含む)、モニタリング・評価記録、居宅サービス計画
到着・出発時間が記録されておらず請求した報酬区分との整合が確認できない記録
通所介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「2 運営基準 ⑸ 記録の整備について」および「⑵ 定員の遵守について」の記載

個々の利用者の事業所への到着時間及び出発時間が明確に記録されておらず、請求した報酬区分との整合性が確認できない。金沢市の資料では、サービス提供の記録について利用開始・終了時間や入浴・送迎等の実施の有無の記載がない事例、計画上3時間以上4時間未満で位置付けている利用者が受診など本人の希望で単発的に2時間以上3時間未満の利用をしていた事例が挙げられている。また、「振替利用」により1日の利用定員を超過している日がある事例も挙げられている。

対策:個々の利用者についてサービスを受けた時間(到着・出発、開始・終了)を記録に残し、請求した報酬区分と突合できる状態にする。2時間以上3時間未満の算定は、心身の状況から長時間の利用が困難である等の利用者側のやむを得ない事情がある場合に限定され、単に利用者の都合によるものは含まれない旨が金沢市の資料に記載されている。振替利用は利用定員に満たない日を案内する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:サービス提供記録(到着・出発時間)、送迎記録、利用者数が分かる日誌、介護給付費請求明細書
入浴介助加算(II)で訪問により把握した浴室環境を踏まえた個別の入浴計画がない介護報酬
通所介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 介護報酬 ⑴ 入浴介助加算Ⅱについて」の記載

入浴介助加算(II)について、利用者宅の訪問により把握した居宅の浴室の環境を踏まえた個別の入浴計画が作成されていない。

対策:機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員その他の職種の者が共同して、医師等との連携の下で、利用者の身体の状況、訪問により把握した居宅の浴室の環境等を踏まえた個別の入浴計画を作成する。訪問の実施記録も併せて残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:個別の入浴計画、居宅訪問の記録(浴室環境の把握内容)、多職種で共同したことが分かる記録、医師等との連携記録
機能訓練指導員が配置されていない日時についても個別機能訓練加算を算定している介護報酬
通所介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「3 介護報酬 ⑵ 個別機能訓練加算について」の記載

機能訓練指導員が配置されていない日時についても個別機能訓練加算を算定している(過誤調整案件と注記)。また、実施記録を作成していたが内容が曖昧であったため適切な評価になっていない事例、生活状況の確認及び進捗状況等の説明を適切な時期に行っていない事例が挙げられている。

対策:専ら機能訓練指導員の職務に従事する理学療法士等を1名以上配置する。1週間のうち特定の曜日だけ配置している場合は、その曜日に直接機能訓練の提供を受けた利用者のみが算定対象となり、算定できる人員体制を確保している曜日をあらかじめ定めて利用者や居宅介護支援事業者に周知する必要がある旨が資料に記載されている。3月ごとに1回以上、利用者の居宅を訪問して生活状況を確認し、計画の進捗状況等を説明する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:個別機能訓練計画、実施記録(項目・時間・効果)、機能訓練指導員の勤務表と資格者証、居宅訪問記録、周知資料
個別サービス計画の提供を求めておらず居宅サービス計画との整合性を確認していない運営基準
居宅介護支援 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「1 運営基準 ⑴ 指定居宅介護支援(介護予防支援)の具体的取扱方針について」の記載

居宅(介護予防)サービス計画に位置付けた指定居宅(介護予防)サービスについて、個別サービス計画の提供を求めていない。また、整合性を確認していない。金沢市の資料でも、利用者及び居宅サービス計画に位置付けた事業者へ居宅サービス計画を交付していない事例が挙げられている。

対策:居宅(介護予防)サービス計画に位置付けたサービスについては、個別サービス計画の提出を求め、整合性等を確認する。併せて、利用者および位置付けた事業者に居宅サービス計画を交付し、その記録を残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:個別サービス計画(各事業所から受領したもの)、居宅サービス計画、交付記録、居宅介護支援経過(第5表)
医療系サービスについて主治の医師等の指示を確認できる記録がない/計画を主治医に交付していない運営基準
居宅介護支援 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「1 運営基準 ⑴」の記載

訪問看護や通所リハビリテーション等の医療系サービスを位置付けている居宅(介護予防)サービス計画について、主治の医師等の指示を確認できる記録がない。また、医療系サービスを位置付けた居宅(介護予防)サービス計画を主治の医師に交付していない。金沢市の資料でも、医療サービスの利用希望がある場合に主治の医師等に意見を求めていない事例、意見を求めた上で作成した計画を主治の医師等に交付していない事例が挙げられている。

対策:医療系サービスを位置付ける場合は主治の医師等の指示・意見を確認し、支援経過等に記録を残す。作成した居宅(介護予防)サービス計画を主治の医師等に交付し、その旨を支援経過等に記録する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:居宅介護支援経過(第5表)、主治医意見書・指示が分かる記録、居宅サービス計画の交付記録
福祉用具貸与・販売を位置付ける際の検討が不十分/必要な理由が計画に記載されていない運営基準
居宅介護支援 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「1 運営基準 ⑴」の記載

福祉用具貸与・販売を位置付ける際の検討が不十分である。また、福祉用具貸与を位置付けるにあたり必要性について検証していたが、居宅サービス計画にその理由がない。金沢市の資料でも、福祉用具貸与・特定福祉用具販売を位置付ける場合に必要な理由を居宅サービス計画に記載していない事例、生活援助中心型の訪問介護を位置付けているが第1表の「生活援助中心型の算定理由」を記載していない事例が挙げられている。

対策:新たに福祉用具を位置付ける際はサービス担当者会議で必要性を検討し、継続して貸与が必要な理由や販売が必要な理由を居宅(介護予防)サービス計画に記載する。生活援助中心型を位置付ける場合は第1表の算定理由欄に必ず理由を記載する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画(第1表・第2表)、サービス担当者会議の記録、福祉用具貸与計画
特定事業所加算の研修計画に期間や実施時間の定めがない介護報酬
居宅介護支援 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「2 介護報酬 ⑴ 特定事業所加算について」の記載

特定事業所加算について、介護支援専門員の研修に関し個別具体的な研修の目標はあったが、計画的な予定がなかった。訪問介護の資料でも、従業者ごとの具体的な研修の目標、内容等を定めた計画を策定していない事例が挙げられ、個別研修計画は年度当初に作成するのが望ましいとされている。

対策:従業者(介護支援専門員)ごとに、個別具体的な研修の目標、内容、研修期間、実施時間等を定めた計画を策定し、実施記録を残す。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:個別研修計画(従業者ごと)、研修実施記録、体制届出書
複数事業所の紹介の説明がない/モニタリング結果を記録していない(運営基準減算)介護報酬
居宅介護支援 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「4(1)〜 ◇居宅介護支援」の記載

金沢市の資料には「以下の(1)、(2)を実施していない場合は、運営基準減算が適用されます」として、指定居宅介護支援の提供の開始に際し、利用者は複数の指定居宅サービス事業所等を紹介するように求めることができることをあらかじめ説明していない場合と、少なくとも1月に1回モニタリングの結果を記録していない場合(特段の事情がある場合を除く)が挙げられている。運営指導の指摘事例としても、複数事業者の紹介を求めることが可能である旨を説明していない、モニタリングの結果を記録していない事例が挙げられている。

対策:契約時の重要事項説明書等に複数事業所紹介の説明欄を設け、説明した記録と利用者の確認を残す。モニタリングは少なくとも1月に1回結果を記録する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書・契約書(複数事業所紹介の説明欄)、説明・同意の記録、モニタリング記録、居宅介護支援経過(第5表)
短期目標の期間を一律に延長している/軽微な変更と判断した根拠の記録がない運営基準
居宅介護支援 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「4(1)〜 ◇居宅介護支援」の記載

短期目標の期間が終了する前に、居宅サービス計画の実施状況の把握を行わず、身体状況に大きな変化がないことのみをもって、多数の利用者に対し一律に同計画の変更(短期目標の期間の延長)を行っていた。また、サービス担当者会議の開催を省略した場合に、軽微な変更と判断した根拠の記録がない。区分変更後、認定結果が出てから居宅サービス計画を作成していた事例も挙げられている。

対策:短期目標の期間終了前に実施状況の把握と評価を行い、これに基づき必要に応じて計画を変更する。軽微な変更と判断した場合はその根拠を居宅介護支援経過(第5表)等に記録する。区分変更申請後、認定結果が出るまでの間にサービスを利用する場合は暫定の計画原案を作成し利用者の同意を得る。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画(第1表・第2表)、モニタリング記録、居宅介護支援経過(第5表)、サービス担当者会議の記録、暫定計画の同意記録
福祉用具専門相談員を常勤換算2以上配置していない/販売計画と一体で作成していない人員基準
福祉用具貸与 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「◇福祉用具貸与」の記載

福祉用具貸与計画を作成していない。福祉用具専門相談員を常勤換算で2以上配置していない。介護予防福祉用具貸与についてモニタリングを適切に行っていない。福祉用具貸与計画の作成に際し、利用者が特定福祉用具販売を利用していたにもかかわらず、特定福祉用具販売計画と一体で作成していない。

対策:福祉用具専門相談員を常勤換算で2以上確保する。金沢市の資料では、管理者が福祉用具専門相談員を兼務している場合、管理者として従事する時間を常勤換算数に含めることはできない旨が記載されている。介護予防福祉用具貸与計画のモニタリングは計画期間が終了するまでの間に少なくとも1回を目安に行う。特定福祉用具販売を利用している場合は販売計画と一体のものとして作成する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:勤務表(管理者兼務時間の区分が分かるもの)、福祉用具専門相談員の資格証、福祉用具貸与計画・特定福祉用具販売計画、モニタリング記録
短期入所生活介護計画を利用のたびに作成していない運営基準
短期入所生活介護 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「◇短期入所生活介護」の記載

短期入所生活介護計画を作成していない。金沢市の資料では、おおむね4日以上連続して入所する利用者について、短期入所生活介護を利用するごとに計画を作成する必要があるとされ、毎週金曜日から月曜日まで入所する場合は週ごとに作成する必要がある旨が例示されている。

対策:おおむね4日以上連続して入所する利用者について、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ、利用のたびに短期入所生活介護計画を作成する。定期利用の場合の作成単位を運用ルールとして定める。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:短期入所生活介護計画、利用実績(入所日・退所日が分かるもの)、居宅サービス計画
入居申込時に主治の医師の診断書等で認知症の診断を確認していない/外部評価を受けていない運営基準
認知症対応型共同生活介護 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「◇認知症対応型共同生活介護」の記載

入居の申込みに際し、主治の医師の診断書等により当該入居申込者が認知症の診断を受けていることを確認していない。認知症対応型共同生活介護計画を作成する際、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて他の介護従業者と協議を行っていなかった。自己評価及び外部評価を行っていない。外部評価の実施回数の緩和に係る要件を満たしていないにもかかわらず、外部評価の実施が隔年になっている。

対策:入居申込時に主治の医師の診断書等で認知症の診断を確認し記録を残す。計画作成時に他の従業者と協議した内容が分かる記録を残す。自己評価と外部評価を実施し結果を公表する。緩和の申請を行っていない場合は少なくとも年1回外部評価を受ける旨が金沢市の資料に記載されている。なお、外部評価実施回数の緩和の要件・申請先を含め、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:入居申込書、主治医の診断書等、認知症対応型共同生活介護計画、協議記録、自己評価・外部評価の結果と公表資料、緩和申請の決定通知
入浴等の実施が週1回のみで、実施できない理由も記録していない運営基準
介護老人福祉施設 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「◇介護老人福祉施設・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護」および「1 令和6年度運営指導等における主な指摘事項」の記載

入浴等の実施が週1回のみであった。上記について、入浴を実施できない理由を記録していない。金沢市の資料では、令和6年度に指摘が多かったものとして「介護の内容そのものが不十分(入浴回数の不足など)」が挙げられている。また、施設サービス計画について介護職員がアセスメントを行っていた事例、入所当時要介護3以上であったが更新により要介護1又は2に変更となった入所者について特例入居に係る手続きが行われていない事例も挙げられている。

対策:1週間に2回以上、適切な方法により入所者を入浴させ、又は清しきする。入浴日が行事日・祝日等に当たった場合は代替日を設ける等により週2回以上を確保し、年末年始も同様とする。金沢市の資料では、利用者の体調不良等による中止ではなく職員配置等の施設側の都合で入浴回数を減らすことはできない旨、入浴できない理由も記録する旨が記載されている。アセスメントは計画担当介護支援専門員が入所者及びその家族に面談して行う。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:入浴記録、代替日の記録、入浴できない理由の記録、施設サービス計画、アセスメント記録(面談記録)、特例入居に係る書類
小規模多機能型居宅介護の介護従業者が併設の短期入所生活介護の介護職員を兼務していた人員基準
小規模多機能型居宅介護 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「◇小規模多機能型居宅介護・複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護)」の記載

小規模多機能型居宅介護の介護従業者が併設の短期入所生活介護の介護職員を兼務していた。金沢市の資料には、小規模多機能型居宅介護の介護従業者と短期入所生活介護の介護職員との兼務は認められない旨が記載されている。また、居宅サービス計画の作成についてアセスメント、サービス担当者会議、モニタリングに関する記録がない事例も挙げられている。

対策:兼務可能な施設等の範囲を条例の規定に照らして確認し、認められない兼務を解消する。居宅サービス計画の作成にあたってはアセスメント・サービス担当者会議・モニタリングの記録を残す。なお、兼務の可否は市の条例で定められており、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の条例・公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:勤務表(兼務関係が分かるもの)、居宅サービス計画、アセスメント記録、サービス担当者会議の記録、モニタリング記録
施設防災計画が他団体のマニュアル等をそのまま活用したものになっている運営基準
共通 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「(5)非常災害対策に関すること」の記載

金沢市の資料には、施設防災計画について「計画が石川県の作成指針、本社のマニュアル、他事業者や他団体のホームページからダウンロードしたマニュアル等をそのまま活用したものになっていませんか?」との注意喚起が記載され、利用者の特性及び周辺地域の環境等を踏まえた計画を策定するよう求められている。

対策:参考資料を用いること自体は差し支えないとされているが、利用者の特性および周辺地域の環境等を踏まえた自事業所独自の内容を加え、現場の職員が対応しやすい計画とする。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:施設防災計画、ハザードマップ確認資料、避難訓練記録、職員への周知記録
サービス提供に関する記録の保存年限が市条例と異なっている記録
共通 ・ 金沢市が公表する集団指導資料「(9)記録の整備に関すること」の記載

金沢市の資料には、サービス提供に関する記録等の保存年限は市条例に則り5年間とすること、運営規程等に保存年限を記載している場合は誤りがないか確認することが記載されている。

対策:自事業所の運営規程・重要事項説明書に記載した記録の保存年限が、指定を受けた保険者の条例が定める年限と一致しているか点検する。なお、記録の保存年限は自治体の条例により異なり、運営指導の観点・様式・判断も保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の条例・公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、記録の保管状況が分かる資料
運営推進会議を開催していない/出席者の構成が適切でない運営基準
地域密着型通所介護 ・ 宇都宮市が公表する集団指導資料「2 運営基準 ⑷ 地域との連携等について」および金沢市集団指導資料「(12)その他」の記載

運営推進会議(オンライン開催を含む)を開催していない。また、運営推進会議の出席者が適切でない。宇都宮市の資料では、おおむね6月に1回以上開催する必要があること、令和5年5月8日以降は運営推進会議の書面開催は原則として認められていないことが記載されている。金沢市の資料では、運営推進会議での報告、評価、要望及び助言等の記録を利用者等に公表するよう求め、公表方法の例(掲示、玄関先への備え置き、事業所だよりへの掲載)と、公表用議事録は出席者の氏名をイニシャル表示にする等の個人情報への配慮が示されている。

対策:おおむね6月に1回以上開催し、利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、市の職員又は地域包括支援センターの職員、当該サービスについて知見を有する者等の構成員が出席できる日程で開催するよう努める。議事録を作成し、個人情報に配慮したうえで利用者等に公表する。なお、開催頻度・構成員・公表方法の取扱いを含め、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定を受けた保険者の公表資料および担当課の指示をご確認ください。
確認される書類:運営推進会議の議事録、出席者名簿、開催通知、公表状況が分かる資料
居宅サービス計画に福祉用具貸与を位置付けたが、必要な理由が記載されていないケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「居宅サービス計画において、福祉用具貸与が位置付けられているが、福祉用具貸与が必要な理由が記載されていなかった」との指摘(口頭指摘)が記録されています。

対策:居宅サービス計画に福祉用具貸与を位置付ける場合は、利用の妥当性を検討したうえで、必要な理由を計画に記載しておくことが求められています。継続して貸与を受ける場合の理由の記載や、必要に応じたサービス担当者会議の開催についても定めがあります。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者である市町村・都道府県の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第1表〜第3表、サービス担当者会議の記録、居宅介護支援経過
第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」に課題分析の結果が書かれていないケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「居宅サービス計画第1表における『利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果』に課題分析の結果が記載されていなかった」との指摘があります。同市は、記載がないことは適切なアセスメントやモニタリングの評価が行えていない可能性があるとしています。

対策:意向の記載だけでなく、課題分析の結果(自立支援に資するために解決しなければならない課題、利用者が持っている力や生活環境の評価等)まで記載することが求められています。福井市の集団指導資料でも同趣旨の点検結果が示されています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第1表、課題分析(アセスメント)表、居宅介護支援経過
長期目標の期間を、恒常的に認定有効期間と同じ期間に設定していたケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「居宅サービス計画の長期目標期間が、認定有効期間と同じ期間が設定されていた」との指摘があります。同市は、各期間は認定有効期間内で設定することとされているものの、「恒常的に認定有効期間とすることは不適切である」としています。

対策:長期目標の期間は生活全般の解決すべき課題を解決する期間、短期目標の期間は長期目標達成のために踏むべき段階として設定することとされており、利用者の心身の状況等に応じた見直し時期を踏まえた期間とすることが望ましいとされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第2表、モニタリング記録、居宅介護支援経過
医療サービスを位置付けたが、主治の医師等の指示を確認した記録がないケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(主治の医師等の意見等/具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「居宅サービス計画に『訪問看護』が位置付けられていたが、医療サービスに係る指示があること等を、主治の医師等から確認した記録がなかった」「主治の医師等の意見について、支援経過記録その他の記録において確認できなかった」との指摘があります。大分市・福井市の資料にも同種の指摘が示されています。

対策:医療サービスを居宅サービス計画に位置付ける際は、主治の医師等に意見を求め、指示があること等を確認して記録に残すこととされています。また、作成した居宅サービス計画を主治の医師等に交付し、その事実を支援経過等に記録することも求められています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅介護支援経過(第5表)、主治医意見の記録・情報提供書、居宅サービス計画の交付記録
居宅サービス計画作成(変更)日が、すべて認定有効期間の開始日(1日付)になっていたケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「居宅サービス計画作成(変更)日の日付が、全て1日付(介護認定の有効期間の開始日)になっていた」との指摘があります。

対策:「居宅サービス計画作成(変更)日」には、実際に作成または変更した日を記載することとされています。あわせて、必要に応じて計画を見直すことが求められています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第1表、居宅介護支援経過、同意書
前回の第1表を流用し、第2表・第3表のみ新たに作成していたケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「前回の居宅サービス計画作成時に聞き取った意向から大きな変化がないことから、前回の居宅サービス計画第1表を流用し、第2表及び第3表のみ新たに作成していた」との指摘があります。

対策:計画を作成する際は、原則として基準第13条第3号から第12号までに規定された一連の業務を行うこととされています。利用者の希望による軽微な変更に当たると介護支援専門員が判断した場合の取扱いも示されていますが、その場合も課題の変化に留意することが重要とされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第1表〜第3表、アセスメント表、サービス担当者会議の記録、居宅介護支援経過
第2表の目標欄に、利用者の目標ではなく事業者が提供するサービス内容が書かれていたケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「作成された居宅サービス計画に位置付けられた目標内容について、利用者の目標ではなく、介護者が提供すべきサービス内容が記載されていた」との指摘があります。

対策:提供されるサービスの目標とは、利用者がサービスを受けつつ到達しようとする目標を指すものであり、サービス提供事業者側の目標や個別のサービス行為を意味するものではないとされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第2表、個別サービス計画
有料老人ホーム入居者の計画で、ホーム提供分と訪問介護提供分が重複・区別できていないケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、有料老人ホームの入居者に対する居宅サービス計画について「有料老人ホームによるサービス内容と訪問介護事業所によるサービス内容が重複していた」「区別ができていなかった」との指摘が2件記録されています。

対策:有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の入居者に係る計画については、施設においてどの程度サービスを提供できるのか、介護保険サービスにおいて提供しなければならないサービスは何かを明確に整理したうえで作成することとされています。松山市の資料でも、高齢者向け集合住宅等の利用者にサービスを一律に位置付けないよう示されています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第2表・第3表、有料老人ホーム等の重要事項説明書・契約書、訪問介護計画
生活援助中心型の訪問介護を位置付けたが、算定理由その他やむを得ない事情の記載がないケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準の解釈通知(生活援助中心型の算定理由の記載)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「居宅サービス計画において、生活援助中心型の訪問介護が位置付けられているが、居宅サービス計画書に生活援助中心型の算定理由その他やむを得ない事情の内容について記載がなかった」との指摘があります。福井市のケアプラン点検結果でも同趣旨が示されています。

対策:生活援助中心型の訪問介護を位置付ける場合は、算定理由その他やむを得ない事情の内容を計画書に記載するとともに、生活全般の解決すべき課題に対応して、その解決に必要であって最適なサービスの内容とその方針を明確に記載することとされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第1表・第2表、アセスメント表、居宅介護支援経過
特定福祉用具販売があった際、サービス担当者会議の記録がなく計画にも反映されていないケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(特定福祉用具販売の計画への位置付け)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「特定福祉用具販売があった際、サービス担当者会議の記録がなく、居宅サービス計画へ反映されていなかった」との指摘があります。

対策:特定福祉用具販売を居宅サービス計画に位置付ける場合は、サービス担当者会議を開催し、利用の妥当性を検討したうえで、必要な理由を計画に記載することとされています。検討の過程を別途記録する必要があるとも示されています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:サービス担当者会議の要点(第4表)、居宅サービス計画書第2表、福祉用具に関する記録
第6表・第7表について利用者の同意を得たことが確認できないケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準の解釈通知(居宅サービス計画原案の説明・同意)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「居宅サービス計画の第6表及び第7表について、利用者の同意を得たことが確認できなかった」との指摘があります。同市は、説明及び同意を要する居宅サービス計画原案とは第1表から第3表まで、第6表及び第7表に相当する全てを指すとしています。

対策:第6表・第7表も居宅サービス計画に含まれるため、内容について利用者又はその家族に説明し、同意を得たことが確認できる状態にすることとされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:サービス利用票(第6表)、サービス利用票別表(第7表)、同意書・署名記録
居宅サービス計画原案の同意日が、サービス提供後になっていたケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(居宅サービス計画原案の説明・文書による同意)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「居宅サービス計画の原案について、利用者の同意日がサービス提供後になっているものがあった」との指摘があります。松山市の資料にも「計画の同意はサービス提供期間の開始前に得ること(個別サービス計画も同様)」と示されています。

対策:居宅サービス計画書については、当該計画の開始までに利用者又はその家族に説明を行い、利用者から同意を得ることとされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第1表の同意欄、同意書、サービス提供記録、居宅介護支援経過
インフォーマルサービス(保険外サービス)の位置付けが漏れている計画があったケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「インフォーマルサービス(保険外サービス)の位置付けが漏れている居宅サービス計画が作成されていた」との指摘があります。

対策:計画の作成にあたっては、利用者の日常生活全般を支援する観点から、介護給付等対象サービス以外の保健医療サービス・福祉サービス、地域住民による自発的な活動によるサービス等の利用も含めて位置付けるよう努めることとされています。姫路市は、家族による介助や定期的な通院等についても位置付けるよう示しています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第2表・第3表、アセスメント表
区分変更申請中に居宅を訪問・面接していないのに居宅介護支援費を請求していた(運営基準減算・特定事業所加算に影響)介護報酬・減算
居宅介護支援 ・ 厚生労働大臣が定める基準(大臣基準告示第82号・第84号)/指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(モニタリングの実施)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「要介護・要支援区分変更申請中に利用者の居宅を訪問し、利用者及びその家族に面接していないにも関わらず、居宅介護支援費を請求していた」との指摘があります。同市は、居宅介護支援の業務が適正に行われていない期間は大臣基準告示第82号に該当し運営基準減算の対象となること、運営基準減算の適用を受けている場合は特定事業所加算を算定できないこと(大臣基準告示第84号イ(9))を示し、対象期間の居宅介護支援費及び特定事業所加算を過誤申立てにより返還するよう求めています。

対策:区分変更申請中であっても、少なくとも1月に1回、利用者の居宅を訪問し利用者及びその家族に面接を行い、その事実を記録することとされています。運営基準減算が2か月以上継続している場合は所定単位数を算定しないとされている点にも定めがあります。なお、運営指導の観点・確認様式・判断、返還や過誤申立ての手続は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅介護支援経過(第5表)、モニタリング記録、訪問記録、給付管理票、介護給付費請求明細書
施設入所で契約が解除された後、退所後に再契約しないまま居宅介護支援を提供していた運営基準(説明・同意)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(内容及び手続の説明及び同意)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「施設入所により、契約が一度解除されたにもかかわらず、退所後に再度契約行為を行わないまま居宅介護支援の提供を行っていた」との指摘があります。

対策:利用者が施設に入所する等の契約解除事由に該当した場合、改めて居宅介護支援の提供に関する契約を要することとされています。提供開始に際しては、あらかじめ重要事項を記した文書を交付して説明し、同意を得ることが求められています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:契約書、重要事項説明書、同意書、居宅介護支援経過
通常の事業の実施地域について、運営規程と重要事項説明書の記載が異なっていた運営基準(運営規程・重要事項説明書)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(内容及び手続の説明及び同意/運営規程)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「通常の事業の実施地域について、運営規程と利用者に交付する重要事項説明書の記載内容が異なっていた」との指摘があります。大分市の令和7年度指導監査結果にも、実際に徴収している費用が運営規程及び重要事項説明書の規定と整合していない、加算の単位数や算定内容等の記載に不備があるとの指摘が示されています。

対策:利用者に交付する契約書及び重要事項説明書は、事業所の運営規程と整合させることとされています。運営規程の内容が変更となっている場合は変更届を提出することが求められています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、契約書、変更届出書の控え
秘密保持の誓約書に、退職後に関する規定がなかった運営基準(秘密保持・個人情報)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(秘密保持等)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「従業員の秘密保持の誓約書に、退職後の規定がなかった」との指摘があります。

対策:事業者は、従業者であった者が正当な理由なく業務上知り得た利用者等の秘密を漏らすことがないよう必要な措置を講じることとされており、姫路市は退職後の規定がない従業者から改めて誓約書を徴するよう示しています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:秘密保持誓約書、就業規則、雇用契約書
個人情報使用同意書について、利用者の家族分の同意を得ていなかった運営基準(秘密保持・個人情報)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(秘密保持等)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「個人情報の使用に係る同意書について、利用者の家族に係る個人情報使用の同意を得ていなかった」との指摘があります。

対策:サービス担当者会議等において利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておくこととされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:個人情報使用同意書(利用者分・家族分)、サービス担当者会議の要点(第4表)
感染症・虐待防止の委員会が開催されていない、議事録が作成されていない運営基準(委員会・研修)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(感染症の予防及びまん延の防止のための措置/虐待の防止)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、居宅介護支援について「感染症の予防及びまん延の防止のための措置のうち、委員会が開催されていなかった」「委員会の議事録が作成されていなかった」「感染症の予防及びまん延の防止のための指針を整備していなかった」「虐待の発生又はその再発を防止するための措置のうち、委員会の議事録が作成されていなかった」との指摘が複数記録されています。大分市の令和7年度指導監査結果でも、感染症対策・虐待防止の措置(委員会の定期的な開催、指針整備、研修、担当者設置)が講じられていないとの指摘が示されています。

対策:感染症対策委員会はおおむね6月に1回以上、虐待防止委員会は定期的に開催し、その結果を介護支援専門員に周知徹底することとされています。議事録には委員会の記録であることを明記し、周知の時期・方法・対象者・内容等も記載するよう姫路市は示しています。松山市の資料では、委員会と研修・訓練は区別して記録すること、委員会が義務付けられているものは担当者を設置することが示されています。なお、実施回数の取扱いや運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:感染症対策委員会・虐待防止委員会の議事録、各指針、研修記録、周知記録、担当者の指名記録
代表者が介護支援専門員として勤務していたが、勤務時間が管理されていなかった人員基準・勤務体制
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(勤務体制の確保)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「代表者が介護支援専門員として勤務していたが、居宅介護支援事業所での勤務時間が管理されていなかった」との指摘があります。松山市の資料でも「法人の代表や役員、医師についても必要な人員として配置している場合は、出退勤の管理を適切に行うこと」と示され、大分市でも勤務表に全従業者の勤務時間等の記載がなく勤務実態が確認できないとの指摘が示されています。

対策:代表者等の法人役員であっても、事業所の介護支援専門員として勤務する場合は、他の従業者と同様に出退勤時間を管理することとされています。他の事業所や他の職種を兼務する職員の勤務時間は、それぞれ区別して記録することが求められています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:勤務形態一覧表、タイムカード等の出退勤記録、雇用契約書・辞令、資格証
通常の事業の実施地域外の利用者に、運営規程に反して交通費を請求していなかった運営基準(利用料等の受領)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(利用料等の受領)

姫路市の令和6年度実地指導結果に、「通常の事業の実施地域外の利用者に対して、運営規程に反し居宅訪問等に要した交通費の請求をしていなかった」との指摘があります。

対策:通常の事業の実施地域以外の地域の居宅を訪問して居宅介護支援を行う場合は、それに要した費用を運営規程に定めた額のとおり請求することとされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、利用料の請求・領収記録、訪問記録
居宅サービス計画に位置付けた事業者に、個別サービス計画の提出を求めていないケアプラン(居宅サービス計画)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

大分市の令和7年度指導監査結果(高齢)に、居宅介護支援の項目として「居宅サービス計画に位置付けた事業者等に対して、個別サービス計画の提出を求めていない」との指摘が示されています。松山市の資料でも「担当者に対し、個別サービス計画の提出を求め、居宅サービス計画との連動性や整合性について確認すること」と示されています。

対策:位置付けた各サービス事業者から個別サービス計画の提出を求め、居宅サービス計画との連動性・整合性を確認し、その記録を残すことが求められています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:各サービス事業所の個別サービス計画(写し)、居宅サービス計画書第2表、居宅介護支援経過
通院時情報連携加算で、通院への同行が居宅サービス計画で確認できない介護報酬・加算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に係る介護給付費単位数表(通院時情報連携加算)及びその解釈通知

大分市の令和7年度指導監査結果(高齢)の介護報酬請求に関する指摘として、居宅介護支援の「通院時情報連携加算」について「通院への同行が、居宅サービス計画で確認できない」と示されています。

対策:通院時情報連携加算に関しては、利用者の通院時に同行し医師等に情報提供を行ったこと等を、居宅サービス計画や支援経過に記録して確認できる状態にしておくことが求められています。算定要件の詳細は告示・解釈通知をご確認ください。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:居宅サービス計画書第2表・第5表(居宅介護支援経過)、同行・情報提供の記録、介護給付費請求明細書
運営規程・設備・管理者等の変更を10日以内に届け出ていない運営基準(届出)
介護保険サービス共通 ・ 介護保険法及び同法施行規則(変更の届出)

大分市の令和7年度指導監査結果(高齢)に、変更の届出として「運営規程、設備、管理者等に変更があったにもかかわらず、その旨を10日以内に届け出ていない」との指摘が示されています。姫路市の令和6年度実地指導結果にも、届出上は営業日から除いていた祝日等に実際は営業しており変更を届け出ていなかったという事例が記録されています。

対策:厚生労働省令で定める事項に変更があったときは、変更があった日から10日以内に指定権者へ届け出ることとされています。運営規程を変更した場合の変更届の提出漏れがないよう、届出内容と実態の一致を定期的に点検することが求められています。なお、届出様式・提出先・運用は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:変更届出書の控え、運営規程、勤務形態一覧表、平面図、管理者の経歴書・資格証
業務継続計画(BCP)が未策定・内容不十分、研修及び訓練を定期的に実施していない運営基準(業務継続計画)
介護保険サービス共通 ・ 指定居宅サービス等及び指定居宅介護支援等の人員及び運営に関する基準(業務継続計画の策定等)

大分市の令和7年度指導監査結果(高齢)に、業務継続計画の策定等として「感染症に係る業務継続計画、災害に係る業務継続計画を策定していない、又は内容が不十分である」「研修及び訓練を定期的に実施していない」「定期的な計画の見直しや必要に応じた計画の変更が行われていない」との指摘が示されています。松山市の資料では、令和7年度から訪問系サービス・居宅介護支援・福祉用具貸与に業務継続計画未策定減算が適用されることが示されています。

対策:感染症・災害それぞれの業務継続計画を策定し、従業者への周知、研修及び訓練の定期的な実施、定期的な見直しを行い、実施内容を記録に残すことが求められています。松山市の資料では、感染症BCPの研修は感染対策研修と、災害BCPの訓練は防災訓練と一体的に実施可能とされ、その場合もそれぞれの内容について実施したことが分かるよう記録するとされています。なお、実施回数の考え方や運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:感染症BCP・災害BCP本体、研修計画と研修記録、訓練記録、見直しの記録、周知記録
特定事業所加算(居宅介護支援)の割合要件を、算定日の属する月ごとに記録していない介護報酬・加算
居宅介護支援 ・ 厚生労働大臣が定める基準(特定事業所加算)及び介護給付費単位数表の解釈通知

松山市「令和7年度第1回介護保険サービス事業者連絡会資料 運営指導での主な指摘事項」に、加算における職員・利用者の割合の計算について「所定の割合を満たしていることが明らかな場合も計算し、その記録を残すこと」と示され、記録の頻度の例として特定事業所加算(居宅介護支援)は利用者の割合を「算定日が属する月→毎月記録」とされています。福井市の集団指導資料にも「加算の算定要件になっている割合を毎月記録していない」との指摘があります。

対策:割合の算出を求められている加算については、定められた期間ごとに割合を計算し、要件を満たしていることを確認したうえで算定し、その計算記録を残すことが求められています。特定事業所加算の介護支援専門員の配置要件(区分ごとの常勤専従の主任介護支援専門員・介護支援専門員の人数)についても松山市が整理を示しています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:割合の計算記録(月次)、勤務形態一覧表、資格証、利用者一覧、加算届出書の控え
居宅介護支援の同一建物等居住者に対する減算(100分の95)の適用漏れ介護報酬・減算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に係る介護給付費単位数表(同一建物等居住者に対する減算)

松山市「令和7年度第1回介護保険サービス事業者連絡会資料」に、同一建物等居住者に対する取扱いとして、居宅介護支援は「事業所の所在する建物と同一の敷地内、隣接する敷地内の建物又は事業所と同一の建物に居住する利用者、又は1月当たりの利用者が同一の建物に20人以上居住する建物に居住する利用者に対して、居宅介護支援を行った場合」に1回につき所定単位数の100分の95に相当する単位数を算定することが示されています。福井市の集団指導資料でも同一建物減算の取扱いが取り上げられています。

対策:事業所と利用者の居住建物の位置関係、および同一建物への居住者数を月ごとに把握し、該当する利用者について減算後の単位数で請求することが求められています。判定の考え方や該当建物の範囲については告示・解釈通知をご確認ください。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:利用者台帳(住所)、事業所の平面図・位置関係が分かる資料、同一建物居住者数の集計記録、介護給付費請求明細書
LIFE関連加算で、データ提出のみでフィードバックの確認・活用が確認できない介護報酬・加算
介護保険サービス共通 ・ 厚生労働大臣が定める基準(科学的介護推進体制加算等のLIFE関連加算)及びその解釈通知

松山市「令和7年度第1回介護保険サービス事業者連絡会資料」に、LIFE関連加算について「データの提出だけでなく、フィードバックの確認・活用が必要」「※返還事例が多数あったため、再度確認を」と示されています。大分市の令和7年度指導監査結果でも、LIFE関連加算について厚生労働省へ提出した情報等を活用していることが確認できないとの指摘が示されています。

対策:LIFEへのデータ提出に加え、フィードバック票を確認し、計画の見直しやサービス提供に活用したことが分かる記録を残すことが求められています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:LIFEへの提出データ、フィードバック票、活用・検討の記録(会議録等)、個別サービス計画
退院・退所加算で、病院等の職員と面談を行っていない/情報を得た記録が不十分介護報酬・加算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に係る介護給付費単位数表(退院・退所加算)及びその解釈通知

福井市「令和7年度集団指導資料」の運営指導における指摘事項に、退院・退所加算(居宅介護支援)について「退院・退所時に病院等の職員と面談を行っていない」「退院・退所時に病院等の職員から情報を得たことの記録が不十分」と示されています。

対策:利用者の退院又は退所に当たっては、病院等の職員と面談又はカンファレンスを行い、必要な情報を得ることとされています。福井市は、面談で情報を得た場合は退院・退所加算に係る様式例を使用する等、情報を得たことが分かるようにすること、カンファレンスに参加した場合は日時・開催場所・出席者・内容の要点等を居宅サービス計画等に記録し、利用者又は家族に提供した文書の写しを添付しておくことを示しています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:退院・退所加算に係る様式例、カンファレンス記録、居宅介護支援経過(第5表)、提供文書の写し、介護給付費請求明細書
入院時情報連携加算で、入院当日に情報提供していないのに加算Ⅰを算定していた介護報酬・加算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に係る介護給付費単位数表(入院時情報連携加算)及びその解釈通知

福井市「令和7年度集団指導資料」の運営指導における指摘事項に、入院時情報連携加算(居宅介護支援)について「利用者が入院した日のうちに医療機関に情報提供していない」と示されています。

対策:利用者が入院した日のうちに医療機関の職員に対して必要な情報を提供した場合のみ加算Ⅰを算定し、入院した日の翌日又は翌々日に情報提供した場合は加算Ⅱを算定することとされています。営業時間終了後や営業日以外の日に入院した場合の日数の数え方についても定めがあります。福井市は、FAX・メール・郵送等で情報提供を行う場合は送信するだけでなく、医療機関が受け取ったことを確認し、そのことを居宅サービス計画等に記録する必要があると示しています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:情報提供の記録(提供日・提供先・提供方法)、送信記録と受領確認の記録、居宅介護支援経過、介護給付費請求明細書
初回加算を、対象者でない利用者に算定していた介護報酬・加算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に係る介護給付費単位数表(初回加算)及びその解釈通知

福井市「令和7年度集団指導資料」の運営指導における指摘事項に、初回加算(居宅介護支援)について「加算の対象者でない利用者に加算を算定していた」と示されています。

対策:福井市は、加算の対象となる場合として「新規に居宅サービス計画を作成する場合」「要支援者が要介護認定を受けた場合に居宅サービス計画を作成する場合」「要介護区分が2区分以上変更された場合に居宅サービス計画を作成する場合」を挙げ、該当するか確認するよう示しています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:利用者台帳(契約日・認定情報)、居宅サービス計画書、居宅介護支援経過、介護給付費請求明細書
特定事業所集中減算に該当するか判定した書類を作成・保管していない介護報酬・減算
居宅介護支援 ・ 厚生労働大臣が定める基準(特定事業所集中減算)及び介護給付費単位数表の解釈通知

福井市「令和7年度集団指導資料」の運営指導における指摘事項に、特定事業所集中減算(居宅介護支援)について「減算に該当するか判定した書類を作成・保管していない」と示されています。

対策:福井市は、判定期間が前期(3月1日から8月末日)の場合は9月15日まで、後期(9月1日から2月末日)の場合は3月15日までに、①判定期間における居宅サービス計画の総数、②訪問介護・(地域密着型)通所介護・福祉用具貸与それぞれが位置付けられた計画数、③各サービスの紹介率最高法人が位置付けられた計画数と法人の名称・住所・事業所名・代表者名、④計算した割合、⑤割合が80%を超えている正当な理由がある場合はその理由、を記載した書類を作成し、減算とならない場合でも各事業所で保管するよう示しています。なお、提出の要否や運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:特定事業所集中減算の判定書類(前期・後期)、居宅サービス計画の集計表、介護給付費請求明細書
モニタリングの結果が記録されていない(少なくとも1月に1回)運営基準(モニタリング)
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(モニタリングの実施)

福井市「令和7年度集団指導資料」の運営指導における指摘事項に、居宅(介護予防)サービス計画の作成に関して「モニタリングの結果が記録されていない」と示されています。

対策:モニタリングに当たっては、利用者及びその家族、居宅サービス事業者等との連絡を継続的に行い、特段の事情のない限り、少なくとも1月に1回利用者に面接すること、その面接は利用者の居宅を訪問して行うこと、少なくとも1月に1回モニタリングの結果を記録することとされています。なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、指定権者の指示を必ずご確認ください。
確認される書類:モニタリング記録、居宅介護支援経過(第5表)、訪問記録
訪問介護計画が居宅サービス計画の内容に沿って作成されていない計画作成
訪問介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(訪問介護計画の作成)

長野県の令和6年度運営指導結果では、訪問介護の文書指摘172件のうち「訪問介護計画の作成等の不備」が52件(30.2%)で最多。訪問介護計画が作成されていない事例や、居宅サービス計画の援助方針等を踏まえて作成されていない事例があったと公表されている。

対策:サービス提供責任者が、利用者の日常生活全般の状況や希望を踏まえて目標を設定し、目標達成のための具体的なサービス内容等を記載した訪問介護計画を作成する。居宅サービス計画の内容に沿ったものとし、利用者又は家族へ説明・同意を得て交付する。実施状況を把握し必要に応じて変更する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:訪問介護計画書、居宅サービス計画(第1表・第2表)、計画の説明・同意・交付の記録、計画変更の記録
事業所ごとの月ごとの勤務表が作成されていない・兼務の勤務時間が区分されていない人員・勤務体制
訪問介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(勤務体制の確保等)

長野県の令和6年度運営指導結果では「勤務体制の確保等の不備」が32件(18.6%)。事業所ごとに勤務表が適切に作成されていない事例が挙げられている。訪問介護員等が併設事業所等(有料老人ホーム等)の職務を兼務している場合の取扱いにも言及されている。

対策:従事者の日々の勤務時間、勤務の内容、常勤・非常勤の別、管理者との兼務関係、サービス提供責任者である旨等を明確にした月ごとの勤務表を事業所ごとに作成する。併設事業所等との兼務がある場合はそれぞれの勤務時間を明確に区分して管理する。なお、勤務表の様式や確認の観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:月ごとの勤務表(勤務形態一覧表)、タイムカード・出勤簿、雇用契約書、併設事業所の勤務表
ハラスメント防止のための方針の明確化等の措置を講じていない運営基準
訪問介護・福祉用具貸与 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(勤務体制の確保等)

長野県の令和6年度運営指導結果(訪問介護/福祉用具貸与・特定福祉用具販売)では、パワーハラスメントやセクシュアルハラスメントにより従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じていない事例が公表されている。

対策:職場におけるハラスメントの内容及びハラスメント禁止方針を明確化し、相談窓口を定め、従業者に周知する。方針・相談窓口の周知記録を残す。なお、確認される書類や様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:ハラスメント防止方針(就業規則・規程)、相談窓口の設置および周知の記録、研修記録
特定事業所加算の研修計画が個別具体的でない・前年度平均の要件確認をしていない報酬・加算
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(特定事業所加算)

長野県の令和6年度運営指導結果(訪問介護)では、特定事業所加算について、全ての訪問介護員等に係る個別具体的な研修の目標・内容・研修期間・実施時期等を定めた計画の内容が不十分な事例、および訪問介護員等の総数に占める一定の要件を満たす者の割合を常勤換算方法で算出した前年度(3月を除く。)の平均を用いて算定要件を満たしていることを確認していない事例が公表されている。

対策:訪問介護員等ごとに個別具体的な研修目標・内容・研修期間・実施時期を定めた研修計画を作成する。要件となる割合は常勤換算方法により前年度(3月を除く。)の平均で算出し、算定要件を満たすことを確認した記録を残す。なお、加算の確認方法・提出資料は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:従業者ごとの研修計画・研修実施記録、常勤換算計算表(前年度平均)、資格証の写し、加算届出書
サービス提供責任者に常勤専従の者が配置されていない人員基準
訪問介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(訪問介護の人員に関する基準)

長野県の令和6年度運営指導結果(訪問介護)では「従業者の員数の不備」が12件(7.0%)。訪問介護員等の員数が配置基準を満たしていない事例や、サービス提供責任者に常勤専従の者が配置されていない事例が公表されている。

対策:サービス提供責任者は常勤の訪問介護員等のうち、介護福祉士等の資格を有し専ら訪問介護に従事する者を充てる。勤務表・資格証で常勤性と専従性が確認できるようにする。なお、常勤・専従の判定や兼務の可否は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:勤務形態一覧表、資格証(介護福祉士等)、雇用契約書、常勤換算計算表
個別機能訓練加算(Ⅰ)の3か月ごとの居宅訪問・説明の記録が確認できない報酬・加算
通所介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(個別機能訓練加算)

長野県の令和6年度運営指導結果(通所介護)では、指摘121件のうち「報酬・各種加算の算定誤り、不備」が36件(29.8%)で最多。個別機能訓練加算(Ⅰ)について、個別機能訓練計画を作成後3か月に1回以上、利用者の居宅を訪問し居宅での生活状況を確認するとともに、利用者等に対して計画の進捗状況等を説明し記録を行う必要があるが、この記録が確認できない事例が公表されている。

対策:個別機能訓練計画の作成後、3か月に1回以上、利用者の居宅を訪問して生活状況を確認し、利用者等へ進捗状況等を説明したうえで、訪問日・確認内容・説明内容を記録する。なお、記録様式や確認の観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:個別機能訓練計画書、居宅訪問記録(訪問日・生活状況)、利用者等への説明記録、進捗評価記録
中重度者ケア体制加算の常勤換算2以上の確保を歴月ごとに確認していない報酬・加算
通所介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(中重度者ケア体制加算)

長野県の令和6年度運営指導結果(通所介護)では、中重度者ケア体制加算について、歴月ごとに指定基準に規定する看護職員又は介護職員の員数に加え、看護職員又は介護職員を常勤換算方法で2以上確保していることを確認していない事例が公表されている。

対策:歴月ごとに、基準上必要な員数に加えて看護職員又は介護職員を常勤換算方法で2以上確保していることを計算し、記録として保管する。なお、確認方法・提出資料は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:月ごとの常勤換算計算表、勤務形態一覧表、タイムカード、加算届出書
生活相談員が通所介護の提供時間数に応じて配置されていない人員基準
通所介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(通所介護の人員に関する基準)

長野県の令和6年度運営指導結果(通所介護)では「従業者の員数の不備」が8件(6.6%)。生活相談員について、通所介護の提供時間数に応じた配置がなされていない事例が公表されている。

対策:通所介護の提供日ごとに、提供している時間帯に専ら当該介護の提供に当たる生活相談員が勤務している時間数の合計を当該時間帯の時間数で除して得た数が1以上となるよう配置する。勤務表で提供時間帯と生活相談員の勤務時間が対照できるようにする。なお、算定の考え方や兼務の取扱いは保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:勤務形態一覧表(時間帯別)、サービス提供時間が分かる資料、タイムカード
訪問看護計画の同意取得が確認できない・具体的なサービス内容が記載されていない計画作成
訪問看護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成)

長野県の令和6年度運営指導結果(訪問看護)では、指摘37件のうち「訪問看護計画の作成等の不備」が11件(29.8%)で最多。居宅サービス計画の内容に沿った計画となっていない、訪問看護計画に対する利用者の同意を得たことが確認できない、具体的なサービス内容を記載していない事例等が公表されている。

対策:既に居宅サービス計画が作成されている場合は、その内容に沿って訪問看護計画を作成する。作成に当たってはあらかじめ目標等の主要事項について利用者又は家族に説明し、利用者の同意を得たうえで計画を交付する。同意日・交付日が分かる記録を残す。なお、確認される様式・観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:訪問看護計画書、居宅サービス計画、説明・同意・交付の記録、訪問看護報告書
サービス提供体制強化加算の前年度平均による要件確認をしていない報酬・加算
訪問看護・介護老人保健施設等 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(サービス提供体制強化加算)

長野県の令和6年度運営指導結果では、訪問看護・介護老人保健施設ともにサービス提供体制強化加算について、看護師等・介護職員の総数に占める一定の要件を満たす者の割合を常勤換算方法で算出した前年度(3月を除く。)の平均を用いて算定要件を満たしていることを確認していない事例が公表されている。

対策:要件となる有資格者等の割合を常勤換算方法により前年度(3月を除く。)の平均で算出し、算定要件を満たすことを確認した計算記録を年度ごとに保管する。なお、確認方法や必要書類は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:常勤換算計算表(前年度平均)、資格証の写し、勤務形態一覧表、加算届出書
福祉用具貸与計画が居宅サービス計画に沿っていない・適時適切に変更されていない計画作成
福祉用具貸与・特定福祉用具販売 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(福祉用具貸与計画の作成)

長野県の令和6年度運営指導結果(福祉用具貸与・特定福祉用具販売)では、指摘22件のうち「福祉用具貸与・特定福祉用具販売計画の作成等の不備」が7件(31.8%)で最多。既に作成されている居宅サービス計画の内容に沿って作成していない事例や、適時適切に計画が変更されていない事例が公表されている。

対策:利用者の希望や心身の状況等を踏まえて目標を設定し、目標を達成するための具体的なサービス内容等を記載し、居宅サービス計画に沿って計画を作成する。状況変化時には適時計画を変更する。なお、確認される観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:福祉用具貸与計画書、居宅サービス計画、モニタリング記録、計画変更記録、交付記録
褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)を入所日の属する月に算定していた報酬・加算
介護老人福祉施設 ・ 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(褥瘡マネジメント加算)

長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人福祉施設)では、指摘145件のうち「報酬・各種加算の算定誤り、不備」が57件(39.3%)で最多。褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)を入所日の属する月に算定していた事例が公表されている。

対策:褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)は、加算(Ⅰ)の算定要件を満たす施設において、施設入所時に褥瘡が発生するリスクがあるとされた入所者について、施設入所日の属する月の翌月以降に評価を実施し、褥瘡の発生がない場合に算定するものとされている。算定開始月と評価実施月の対照を確認する。なお、確認の観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:褥瘡リスク評価記録、入所日が分かる資料、LIFE提出記録、給付費明細(算定月)
日常生活継続支援加算の割合を毎月確認していない報酬・加算
介護老人福祉施設 ・ 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(日常生活継続支援加算)

長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人福祉施設)では、日常生活継続支援加算について、算定日の属する月の前6か月間又は前12か月間における新規入所者の総数における一定の者の占める割合が所定の割合以上であることを毎月確認していない事例が公表されている。福井市の集団指導資料でも同趣旨の指摘が挙げられている。

対策:加算の算定開始後は、毎月、所定の割合以上であることを確認し、その記録を毎月残す。なお、確認方法・記録様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:月ごとの割合計算記録、新規入所者名簿、要介護度・認知症日常生活自立度が分かる資料、加算届出書
口腔の健康状態の評価・歯科医師等による年2回の技術的助言が確認できない運営基準
介護老人福祉施設 ・ 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(口腔衛生の管理)

長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人福祉施設)では「口腔衛生の管理等が不適切」が12件(8.3%)。介護職員等による入所時及び月1回程度の口腔の健康状態の評価の実施が確認できない事例、歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士による年2回の口腔衛生管理に係る技術的助言及び指導が確認できない事例が公表されている。

対策:入所時及び月1回程度の口腔の健康状態の評価を実施し記録する。歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、口腔衛生等の実態把握や介護職員からの相談等を踏まえ、施設の実状に応じて年2回、技術的助言及び指導を行い、その内容を記録する。なお、確認される様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:口腔の健康状態の評価記録、口腔衛生管理体制に係る計画、歯科医師・歯科衛生士の技術的助言記録
要介護1・2の特例入所で市町村への意見照会・入所検討委員会の開催が確認できない運営基準
介護老人福祉施設 ・ 指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(入退所)

長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人福祉施設)では「特例的な入所の管理が不適切」が12件(8.3%)。要介護度1又は2の入所申込者の特例入所を決定する場合、市町村への意見照会及び入所検討委員会の開催が必要とされているが、要介護度が3以上から2以下に変更になった場合において意見照会及び委員会の開催が確認できない事例が公表されている。

対策:要介護1又は2の入所申込者について特例入所を決定する場合、市町村への意見照会と入所検討委員会の開催を行い記録する。在所中に要介護度が3以上から2以下に変更となった場合の取扱いも含めて手順を定める。なお、特例入所の判断基準・照会手順は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:入所検討委員会の議事録、市町村への意見照会文書と回答、入所申込者名簿、要介護度の変更が分かる資料
消火・避難訓練の回数不足/避難確保計画に基づく避難訓練を実施していない非常災害対策
介護老人福祉施設・介護老人保健施設・有料老人ホーム ・ 消防法施行規則、水防法・土砂災害防止法(要配慮者利用施設の避難確保計画)、施設運営基準(非常災害対策)

長野県の令和6年度運営指導結果では、介護老人福祉施設で「非常災害対策が不十分」10件(6.9%)、介護老人保健施設で9件(14.3%)、有料老人ホーム一般検査で21件(14.5%)。消火訓練及び避難訓練の実施回数が消防法施行規則で定める回数に不足していた事例、土砂災害防止法及び水防法により市町村地域防災計画に定められた要配慮者利用施設で避難確保計画に基づく避難訓練を実施していない事例が公表されている。

対策:防火管理者は消防計画に基づき消火訓練及び避難訓練を年2回以上実施する。要配慮者利用施設に該当する場合は避難確保計画に定めるところにより避難訓練を行い、その結果を市町村長に報告する。感染症及び非常災害の業務継続計画に係る研修・訓練も定期的に実施する。なお、必要回数・報告様式は保険者(自治体)や所管消防機関により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:消防計画、消火・避難訓練の実施記録、避難確保計画、市町村長への訓練結果報告書、BCPに係る研修・訓練記録
施設サービス計画の同意をサービス提供開始後に得ていた・担当者会議の意見聴取記録がない計画作成
介護老人保健施設・介護老人福祉施設 ・ 介護老人保健施設・指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(施設サービス計画の作成)

長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人保健施設)では「施設サービス計画の作成等の不備」が24件(38.1%)で最多。入所者又は家族への説明・同意をサービス提供開始後に得ていた事例、介護支援専門員がサービス担当者会議等により他の従業者の専門的な見地からの意見を聴いたことの記録が確認できない事例が公表されている。介護老人福祉施設でも同趣旨の指摘が挙げられている。

対策:施設サービス計画は、あらかじめ内容を説明し入所者又は家族の同意を得たうえでサービス提供を開始する。介護支援専門員はサービス担当者会議等により他の従業者の専門的見地からの意見を聴取し、その記録を残す。なお、同意の様式や会議記録の要件は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:施設サービス計画書、説明・同意書(署名日付)、サービス担当者会議録、モニタリング記録
通所リハビリテーション計画の初回評価をおおむね2週間以内に行っていない計画作成
通所リハビリテーション ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(通所リハビリテーション計画の作成)

長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人保健施設・通所リハビリテーションを含む)では、通所リハビリテーション計画の進捗状況を定期的に評価し必要に応じて見直すこととされ、初回の評価はリハビリテーションの提供開始からおおむね2週間以内に行わなければならないが、2週間以内に行っていることが確認できない事例が公表されている。

対策:通所リハビリテーション計画に基づくリハビリテーションの提供開始からおおむね2週間以内に初回評価を実施し、実施日と評価内容を記録する。以後も定期的に評価し必要に応じて計画を見直す。なお、確認の観点・記録様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:通所リハビリテーション計画書、初回評価記録(実施日)、リハビリテーション実施記録、リハビリテーション会議録
退所時情報提供加算を介護保険施設へ入所した場合に算定していた報酬・加算
介護老人保健施設 ・ 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(退所時情報提供加算)

長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人保健施設)では、退所時情報提供加算について、入所者が退所し介護老人福祉施設に入所した場合に算定していた事例が公表されている。当該加算は入所者が退所後に居宅でなく他の社会福祉施設等に入所する場合も算定できるが、他の社会福祉施設には介護保険施設は含まれないと説明されている。

対策:退所先の施設種別を確認し、加算の対象となる退所先に該当するかを算定前に確認する。退所先が分かる記録と情報提供文書の写しを保管する。なお、加算の解釈・確認方法は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:退所記録(退所先が分かる資料)、情報提供文書の写し、給付費明細
身体拘束等の適正化のための指針未整備・委員会未開催・研修回数不足・記録なし身体拘束・虐待防止
有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・介護老人保健施設 ・ 施設・居住系サービスの運営基準(身体的拘束等の適正化)

長野県の令和6年度有料老人ホーム一般検査結果(サービス付き高齢者向け住宅を含む)では、指摘149件のうち「身体拘束等の適正化へ向けた取組が不十分」が35件(24.1%)で最多。指針を整備していない、対策を検討する委員会を開催していない、研修を実施していない、身体拘束等を行った場合の理由等の記録がない事例が公表されている。介護老人保健施設では研修の実施回数が不足していた事例が挙げられている。

対策:緊急やむを得ず身体拘束等を行う場合はその態様、緊急やむを得ない理由等を記録する。適正化のための指針を整備し、対策を検討する委員会を3か月に1回以上開催、従業者への研修を定期的(施設の指針に基づく研修プログラムにより年2回以上、新規採用時にも)実施し、実施内容を記録する。なお、開催頻度や記録様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:身体拘束等適正化のための指針、委員会議事録(3か月に1回以上)、研修計画・研修記録、身体拘束に係る経過記録・同意書
虐待防止・事故発生防止・感染症予防の指針未整備/委員会・研修が未実施運営基準
有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅 ・ 施設・居住系サービスの運営基準(事故発生の防止及び発生時の対応、虐待の防止、衛生管理等)

長野県の令和6年度有料老人ホーム一般検査結果では、「事故発生の防止等の取組が不十分」20件(13.8%)、「虐待防止の取組が不十分」16件(11.0%)、「衛生管理・感染症予防の取組が不十分」15件(10.3%)。事故発生の防止のための委員会や研修を行っていない・指針を整備していない事例、虐待防止の指針が作成されておらず委員会と研修が定期的に実施されていない事例、感染症の予防及びまん延防止のための指針を整備していない・委員会を開催していない・研修や訓練を実施していない事例が公表されている。

対策:事故発生時の対応・報告の方法等を記載した指針、虐待防止のための指針、感染症の予防及びまん延防止のための指針をそれぞれ整備する。事故防止委員会・虐待防止委員会を定期的に、感染対策委員会をおおむね6か月に1回以上開催し、職員への研修・訓練を定期的に実施して記録する。なお、開催頻度・記録様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:事故発生防止の指針・委員会議事録・研修記録、虐待防止の指針・委員会議事録・研修記録、感染症予防の指針・委員会議事録・研修及び訓練記録
運営規程・重要事項説明書の内容が実態と異なる/記録の保存期間の記載が誤っている運営基準
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(運営規程、内容及び手続の説明及び同意)、市の条例

福井市の令和7年度集団指導資料では、令和7年度に210事業へ運営指導を行い179事業に指摘を行ったと公表。運営規程・重要事項説明書の内容が実態と異なる又は不整合という指摘が挙げられ、差異の多い事項として従業者の職種及び員数、苦情受付機関、利用料、通常の事業の実施地域、営業日及び営業時間、協力医療機関、記録の保存期間(サービスの「完結」の日から「5年間」と記載すべきところ、「サービス提供の日」「2年間」となっている例)が示されている。また運営規程に虐待防止の措置に関する事項が記載されていない、重要事項説明書に事故発生時の対応・苦情処理の体制・第三者評価の実施状況が記載されていない事例が挙げられている。

対策:運営規程と重要事項説明書の記載内容が実態および相互に整合しているか点検し、差異があれば実態に合わせて修正する。虐待防止の措置に関する事項を運営規程に記載する。記録の保存期間の起算日と年数の記載を確認する。なお、記録の保存期間や記載事項は条例で定められており保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の条例・資料をご確認ください。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、同意書、変更届の控え、市の条例
指定内容の変更を10日以内に届け出ていない運営基準
全サービス共通 ・ 介護保険法(変更の届出等)

福井市の令和7年度集団指導資料では、事業所の指定を受けた内容が変更となったが10日以内に届け出ていないという指摘が挙げられ、届け忘れが多い事項として運営規程、サービス提供責任者(訪問介護)、介護支援専門員(配置が必要なサービスのみ)、協力医療機関(施設系・居住系サービス)が示されている。

対策:指定を受けた内容に変更がある場合は、変更のあった日から10日以内に指定の担当課へ変更届を提出する。届出が必要な事項はサービス種類により異なるため一覧化して管理する。なお、届出対象事項・様式・提出先は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者のホームページをご確認ください。
確認される書類:変更届の控え(受付日が分かるもの)、運営規程、人事発令・資格証、協力医療機関との契約書
重要事項が事業所に掲示されていない・ウェブサイトに掲載されていない運営基準
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(掲示)

福井市の令和7年度集団指導資料では、事業所に重要事項が掲示されていない、ウェブサイトに重要事項が掲載されていないという指摘が挙げられている。運営規程だけでなく重要事項の掲示が必要であること、重要事項を記載したファイル等を利用申込者等が自由に閲覧可能な形で備え付けることで掲示に代えられることが示されている。津山市の資料でも、掲示物が最新のものでない、わかりにくい場所に掲示されている事例が挙げられている。

対策:事業所の見やすい場所に重要事項を掲示する(自由に閲覧可能な形でのファイル備付けによる代替も可とされている)。原則として重要事項を法人ホームページ又は介護サービス情報公表システムに掲載する。掲示物は最新の内容に更新する。なお、掲示・掲載の運用は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:掲示物(重要事項・運営規程)の現物・写真、介護サービス情報公表システムの掲載画面、法人ホームページ
勤務表で常勤・非常勤の別が誤っている・勤務実績と不整合人員・勤務体制
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(勤務体制の確保等)、単位数表に関する事項(常勤・常勤換算方法)

福井市の令和7年度集団指導資料では、勤務表について、他事業所との兼務関係が明確になっていない、他職種との兼務関係が明確になっていない、配置が必要な職種が記載されていない、常勤・非常勤の別が誤っている、常勤・非常勤の別が明確になっていない、勤務表と勤務実績が不整合という指摘が挙げられている。「常勤」とは当該事業所における勤務時間が事業所で定められた常勤の従業者が勤務すべき時間数(32時間を下回る場合は32時間)に達していることをいい、雇用の形態ではないと説明されている。

対策:事業所ごとに勤務表を作成し、他事業所・他職種との兼務がある場合は職種ごと・事業所ごとの勤務時間を区分して記載する。人員基準上必要な職種(医師を含む)の配置が分かるようにする。常勤・非常勤は雇用形態ではなく当該事業所での勤務時間で判定する。タイムカード・出勤簿と勤務表の整合を確認する。なお、常勤の判定や様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:勤務形態一覧表(月ごと)、タイムカード・出勤簿、雇用契約書、資格証、就業規則(常勤の勤務時間)
「その他の日常生活費」として徴収できない費用を利用者から徴収している利用料
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(利用料等の受領)、平成12年3月30日老企第54号

福井市の令和7年度集団指導資料では、その他の日常生活費として徴収できない費用を利用者から徴収しているという指摘が挙げられている。「その他の日常生活費」は利用者等の自由な選択に基づき事業者がサービス提供の一環として提供する日常生活上の便宜に係る経費であり、すべての利用者等に対して日常生活に最低限必要と考えられる物品等を一律に提供する場合はその費用を画一的に徴収しないよう示されている。

対策:徴収項目が、保険給付対象サービスと重複していないか、費用の内訳が明らかか、利用者等の自由な選択に基づき事前説明と同意を得ているか、自費相当額の範囲内か、運営規程及び重要事項説明書に定めて掲示しているかを点検する。なお、徴収の可否判断は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:運営規程・重要事項説明書の利用料欄、料金表、領収証・請求書、同意書、物品購入記録
退職後の秘密保持措置が未実施/家族の個人情報使用の同意を得ていない運営基準
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(秘密保持等)

福井市の令和7年度集団指導資料では、従業者が退職後に秘密を漏らさないよう必要な措置を講じていない、利用者から個人情報を用いる場合の同意を得ていない、利用者の家族から個人情報を用いる場合の同意を得ていないという指摘が挙げられている。代理人は利用者本人の代理であるため、代理人欄への記載をもって家族の同意とすることはできないと示されている。

対策:従業者でなくなった者が秘密を保持することについて、誓約書を徴する・雇用時に取り決める等の措置を講じる。サービス担当者会議等で利用者の個人情報を用いる場合は利用者から、家族の個人情報を用いる場合は当該家族から、あらかじめ文書により同意を得る(サービス提供開始時の包括的な同意で差し支えないとされている)。なお、同意書の様式・確認の観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:秘密保持誓約書、雇用契約書・就業規則、個人情報使用同意書(利用者・家族それぞれ)
業務継続計画(BCP)の記載項目不足・研修訓練の回数不足・記録なし業務継続計画
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(業務継続計画の策定等)

福井市の令和7年度集団指導資料では、業務継続計画に必要な項目が記載されていない、定期的に見直ししていない、従業者に周知徹底していない、係る研修及び訓練を必要な回数実施していない、実施内容が記録されていないという指摘が挙げられている。研修及び訓練は年1回(施設・居住系サービスは年2回)以上及び新規採用時に実施することが示されている。

対策:感染症に係るBCPには平時からの備え・初動対応・感染拡大防止体制の確立を、災害に係るBCPには平常時の対応・緊急時の対応・他施設及び地域との連携を記載する。定期的に見直し、従業者に周知し、研修及び訓練を年1回(施設・居住系は年2回)以上及び新規採用時に実施して記録する。なお、必要回数・確認資料は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:業務継続計画(感染症・災害)、見直し記録、周知記録、研修・訓練の実施記録(日時・参加者・内容)
入浴介助加算の研修実施が確認できない・個別の入浴計画が不十分報酬・加算
通所介護・通所リハビリテーション ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(入浴介助加算)

福井市の令和7年度集団指導資料では、入浴介助加算について、入浴介助に関する研修等を行ったことが確認できない、個別の入浴計画が不十分という指摘が挙げられている。個別の入浴計画に相当する内容を通所介護計画の中に記載する場合はその記載をもって作成に代えることができると示されている。

対策:入浴介助に関わる職員に対し、入浴介助に関する基礎的な知識及び技術を習得するための研修等を行い記録する。機能訓練指導員等が共同して、利用者の居宅を訪問し評価した者との連携の下で、利用者の身体の状況や居宅の浴室の環境等を踏まえた個別の入浴計画を作成する。なお、確認の観点・様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:入浴介助に関する研修記録、個別の入浴計画(又は該当記載のある通所介護計画)、居宅訪問・浴室環境評価記録
科学的介護推進体制加算のLIFEへの情報提出が翌月10日までに行われていない報酬・加算
施設・居住・通所・多機能系サービス ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(科学的介護推進体制加算)

福井市の令和7年度集団指導資料では、科学的介護推進体制加算について、LIFEを用いた情報の提出を翌月10日までにしていないという指摘が挙げられている。

対策:LIFEへの情報提出は翌月10日までに行い、提出履歴を確認できるようにする。提出漏れ・遅延がないか毎月点検する。なお、確認方法や取扱いは保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:LIFE提出データ・提出履歴、評価様式、加算届出書、フィードバック票の活用記録
入院時情報連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)の情報提供日の区分を誤っている報酬・加算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(入院時情報連携加算)

福井市の令和7年度集団指導資料では、入院時情報連携加算について、利用者が入院した日のうちに医療機関に情報提供していないという指摘が挙げられている。入院した日のうちに情報提供した場合のみ加算Ⅰを算定し、翌日又は翌々日に情報提供した場合は加算Ⅱを算定すると示されている。また、FAX・メール・郵送等で情報提供を行う場合は、送信等を行うだけでなく医療機関が受け取ったことを確認し、そのことを居宅サービス計画等に記録する必要があるとされている。

対策:情報提供日が入院日当日か翌日・翌々日かを確認して加算区分を選択する。営業時間終了後や営業日以外の入院に係る取扱いの例外規定を確認する。FAX・メール・郵送の場合は医療機関の受領確認を行い、記録に残す。なお、加算区分の判断や記録の要件は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:情報提供文書の写し(送付日が分かるもの)、送信記録・受領確認の記録、支援経過記録、入院日が分かる資料
退院・退所時に病院等の職員と面談を行っていない・情報を得た記録が不十分報酬・加算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(退院・退所加算)

福井市の令和7年度集団指導資料では、退院・退所加算について、退院・退所時に病院等の職員と面談を行っていない、病院等の職員から情報を得たことの記録が不十分という指摘が挙げられている。

対策:利用者の退院又は退所に当たっては、当該病院等の職員と面談又はカンファレンスを行い必要な情報を得る。退院・退所加算に係る様式例を使用する等、情報を得たことが分かるようにする。カンファレンスに参加した場合は日時・開催場所・出席者・内容の要点等を居宅サービス計画等に記録し、利用者又は家族に提供した文書の写しを添付する。なお、様式や記録要件は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:退院・退所加算に係る様式例(情報収集シート)、支援経過記録、カンファレンス記録、提供文書の写し
特定事業所集中減算の判定書類を作成・保管していない報酬・加算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(特定事業所集中減算)

福井市の令和7年度集団指導資料では、特定事業所集中減算について、減算に該当するか判定した書類を作成・保管していないという指摘が挙げられている。判定期間が前期(3月1日から8月末日)の場合は9月15日まで、後期(9月1日から2月末日)の場合は3月15日までに書類を作成すること、減算とならない場合でも書類を各事業所で保管することが示されている。

対策:判定期間ごとに、居宅サービス計画の総数、訪問介護・(地域密着型)通所介護・福祉用具貸与それぞれが位置付けられた計画数、紹介率最高法人が位置付けられた計画数と当該法人の名称・住所・事業所名・代表者名、計算した割合、80%を超えている場合の正当な理由を記載した書類を期限までに作成し保管する。なお、提出の要否や期限は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:特定事業所集中減算の判定書類、居宅サービス計画一覧、給付管理票、正当な理由に関する記録
サービス提供記録が「特変なし」等のみで利用者の心身の状況が記録されていない記録
全サービス共通 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(記録の整備、サービスの提供の記録)

松山市の運営指導での主な指摘事項に関する事業者連絡会資料では、サービス提供の記録について、提供したサービスの内容だけでなく利用者の心身の状況(利用者の様子等)についても記録することとされ、「特変なし」等しか書かれていない記録が見受けられると示されている。

対策:サービス提供記録には提供した内容に加え、利用者の心身の状況・様子を具体的に記録する。定型句のみの記載になっていないか定期的に点検する。なお、記録の様式・確認の観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:サービス提供記録、業務日誌、個別サービス計画、モニタリング記録
訪問介護のサービス提供記録に計画上の時間を機械的に記録している記録
訪問介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(訪問介護計画の作成、サービスの提供の記録)

松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料では、訪問介護について、サービス提供の記録には実際に行った時間を記録することとされ、訪問介護計画に位置付けられた時間を機械的に記録しているケースが多数見受けられたと示されている。また、利用者や家族の希望でサービスの内容や日程を変更しているにもかかわらず計画が変更されていないケースも挙げられている。

対策:サービス提供記録には実際の開始・終了時刻を記録する。内容や日程を変更した場合は訪問介護計画も併せて変更する。なお、記録の様式や確認の観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:サービス提供記録(実施時刻)、訪問介護計画書、居宅サービス計画、変更記録
個別サービス計画の目標を居宅サービス計画からそのまま転記している計画作成
全サービス共通 ・ 各サービスの運営基準(個別サービス計画の作成、内容及び手続の説明及び同意)

松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料では、個別サービス計画の目標は居宅サービス計画の内容をそのまま転記するのではなく、サービスを提供する事業所ごとに作成することとされている。また、アセスメントやモニタリングにより利用者及び家族の意向を適切に把握し計画に反映させること(長期間にわたり意向に変化がないケースがある)、計画の同意はサービス提供期間開始前に必ず利用者本人から得ること、代筆となる場合は本人の氏名に加えて代筆者の署名も必要であることが示されている。

対策:個別サービス計画の目標は自事業所が担う内容として具体化して作成する。アセスメント・モニタリングで把握した利用者及び家族の意向を計画に反映する。同意はサービス提供開始前に利用者本人から得て、代筆の場合は代筆者の署名も残す。なお、同意の様式や確認の観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:個別サービス計画書、アセスメントシート、モニタリング記録、同意書(署名・日付・代筆者署名)
複数の研修を同日に実施した際に内容を区別して記録していない研修
全サービス共通 ・ 各サービスの運営基準(勤務体制の確保等、虐待の防止、身体的拘束等の適正化、衛生管理等)

松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料では、研修を実施した際は実施日時・参加者氏名・研修内容・使用した資料の記録や資料を残すこと、各種研修を同日に実施する場合はそれぞれの内容について行ったことが分かるよう区別して記録すること(例:身体的拘束等の適正化と虐待の防止)が示されている。感染症の予防及びまん延の防止、虐待の防止、身体的拘束等の適正化の研修は年1回以上(身体拘束廃止未実施減算が適用されるサービスは身体的拘束等の適正化の研修は年2回以上)実施するよう求められている。長野県・津山市の資料でも研修記録の不備が挙げられている。

対策:研修記録に実施日時・参加者氏名・研修内容・使用資料を残す。同日に複数テーマの研修を行う場合はテーマごとに内容が分かるよう区別して記録する。実施が定められた研修の年間実施回数を管理する。なお、必要回数や記録様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:研修計画(年間)、研修実施記録(日時・参加者・内容)、使用した研修資料、委員会議事録
通所介護等計画に外出行事を位置付ける際の要件を満たしていない計画作成
通所介護・通所リハビリテーション・認知症対応型通所介護 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(通所介護計画の作成、指定通所介護の基本取扱方針)

松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料では、通所介護等計画への外出行事の位置付けについて、外出行事を位置付けている計画が見受けられるが、通所介護等は事業所内でサービスを提供することが原則であり、①あらかじめ通所介護等計画に位置付けられていること、②効果的な機能訓練等のサービスが提供できること、の条件を満たす場合にのみ事業所の屋外でのサービス提供が可能となると示されている。

対策:屋外でのサービス提供を行う場合は、あらかじめ通所介護等計画に位置付け、効果的な機能訓練等のサービスが提供できる内容であることを計画上明らかにする。なお、屋外サービスの取扱いは保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:通所介護計画書(外出行事の位置付け)、行事実施記録、サービス提供記録
居宅介護支援の運営基準減算に該当する説明・署名、更新時の担当者会議、モニタリング記録の欠落報酬・減算
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(内容及び手続の説明及び同意、指定居宅介護支援の具体的取扱方針)

松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料では、居宅介護支援の運営基準減算に該当する場合として、提供の開始に際しあらかじめ利用者に対して①複数の居宅サービス事業者の紹介を求めることが可能であること②位置付けた居宅サービス事業者の選定理由を求めることが可能であること③前6月間の訪問介護・通所介護・福祉用具貸与・地域密着型通所介護がそれぞれ位置付けられた割合及び同一事業者によって提供されたものが占める割合、について文書を交付して説明を行い署名を得ていない場合、要介護更新認定を受けた場合にサービス担当者会議等を行っていない場合、モニタリングの結果を記録していない場合が示されている。

対策:提供開始時に上記①〜③を記載した文書を交付して説明し、署名を得て保管する。要介護更新認定・区分変更認定時にはサービス担当者会議等を開催し記録する。モニタリングは実施結果を毎月記録する。なお、減算の判断や様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書・説明文書(①〜③の記載)と署名、サービス担当者会議録、モニタリング記録、支援経過記録
重要事項説明書の変更時に改めて同意を得ていない・算定していない加算が記載されている運営基準
地域密着型サービス ・ 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(内容及び手続の説明及び同意、運営規程)

津山市の地域密着型サービス事業者集団指導資料では、令和5年度運営指導における指導・指摘事項として、重要事項説明書の記載内容が運営規程と異なっている、重要事項説明書に必要な記載事項がない又は必要ない記載事項がある、重要事項説明書の変更時に同意を取っていない事例が挙げられている。算定していない加算や徴収していない料金が記載されている例が見受けられたと示されている。

対策:重要事項説明書は運営規程の内容に基づいて作成し、記載内容が一致するようにする。運営規程を変更した際は重要事項説明書も併せて変更し、改めて説明を行い同意を得る。算定していない加算・徴収していない料金の記載を点検する。なお、記載事項や同意の取り直しの運用は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:重要事項説明書、運営規程、変更時の同意書(署名・日付)、加算届出書、料金表
個別サービス計画の同意署名が家族のみ・同意日がサービス提供後になっている計画作成
地域密着型サービス ・ 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(個別サービス計画の作成)

津山市の集団指導資料(令和5年度運営指導における指導・指摘事項)では、個別サービス計画の同意署名が利用者家族のみとなっている事例、個別サービス計画の利用者の同意日がサービス提供後となっている事例が挙げられている。署名により同意を得る場合は代筆者が利用者及び代筆者の氏名を記入することが示されている。

対策:個別サービス計画は利用者本人の同意を得る。署名により同意を得る場合、代筆時は代筆者が利用者氏名と代筆者氏名を記入する。サービス提供前に同意を得たうえで計画を交付しサービスを開始する。なお、同意の様式や代筆の取扱いは保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:個別サービス計画書、同意書(署名・同意日・代筆者署名)、計画交付記録、サービス提供記録(開始日)
避難訓練が同じ災害の想定に偏っている・実施後の記録がない非常災害対策
地域密着型サービス ・ 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(非常災害対策)

津山市の集団指導資料(令和5年度運営指導における指導・指摘事項)では、非常災害対策として、避難訓練について同じ災害の想定が続いている事例が挙げられている。実施後の記録を残していない場合があったとも示されている。

対策:避難訓練は一つの災害に偏らず多様な想定で実施する。実施後は日時・想定災害・参加者・内容・課題を記録する。なお、訓練の頻度・想定・記録様式は保険者(自治体)や所管消防機関により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:非常災害に関する具体的計画(消防計画)、避難訓練実施記録(想定災害の別)、消防機関への通報・連携体制の記録
誤薬について事故報告書が提出されていない・ヒヤリハットで処理している事故対応
地域密着型サービス ・ 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(事故発生時の対応)

津山市の集団指導資料(令和5年度運営指導における指導・指摘事項)では、事故発生時の対応として、誤薬の案件で事故報告書が提出されていない事例、事故報告書を提出すべき案件についてヒヤリハットで処理している事例が挙げられている。誤薬(他人の薬を飲む、飲み忘れ、落薬など)についても事故報告の対象であることが示されている。

対策:サービスの提供により事故が発生した場合は事故報告書を提出する。誤薬(他人の薬の服用・飲み忘れ・落薬等)も報告対象として整理し、ヒヤリハットとの振り分け基準を事業所内で明確にする。誤薬時は介護職員や看護職員のみで対応を判断せず、処方した医師や薬剤師に相談する。なお、事故報告の対象範囲・様式・提出先は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:事故報告書(提出控え)、ヒヤリハット記録、服薬管理記録、医師・薬剤師への相談記録、事故発生時の対応指針
地域密着型通所介護計画を管理者以外の従業者が作成している計画作成
地域密着型通所介護 ・ 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(地域密着型通所介護計画の作成)

津山市の集団指導資料(令和5年度運営指導における指導・指摘事項)では、地域密着型通所介護計画について、管理者以外の従業員が計画の作成者となっている事例、サービス利用回数や曜日の変更があったが計画に記載されていない事例、居宅サービス計画に沿った計画が作成されていない事例が挙げられている。

対策:地域密着型通所介護計画は管理者が作成し、その内容について利用者又は家族に説明を行う。居宅サービス計画が作成されている場合はこれに沿って作成し、利用の曜日や提供時間など居宅サービス計画が変更された場合は当該計画も変更する。なお、作成者の取扱いや確認の観点は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:地域密着型通所介護計画書(作成者名)、居宅サービス計画、計画変更記録、説明・同意記録
送迎減算:送迎をしなかった理由が分かる記録がない報酬・減算
地域密着型通所介護 ・ 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(送迎を行わない場合の減算)

津山市の集団指導資料(令和5年度運営指導における指導・指摘事項)では、送迎減算について、送迎をしなかった理由が分かる記録がない事例が挙げられている。「家族の送迎」等、送迎をしなかった理由が記録されていない事例があり、報酬請求の挙証資料となるため送迎をしなかった理由も記録することが示されている。

対策:送迎を行わなかった場合は、その理由(家族送迎等)を利用者ごと・日ごとに記録する。減算の適用有無と請求内容が記録で説明できる状態にする。なお、減算の適用判断や記録様式は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:送迎記録(日別・利用者別)、送迎をしなかった理由の記録、サービス提供記録、給付費明細
処遇改善加算のキャリアパス要件に係る資質向上計画を策定・周知していない報酬・加算
全サービス共通 ・ 介護職員等処遇改善加算に係る算定基準(キャリアパス要件)

津山市の集団指導資料(令和5年度運営指導における指導・指摘事項)では、介護職員処遇改善加算等について、資質向上のための計画を策定していない事例、計画書の内容を周知していない事例が挙げられている。加算額の周知は行っているが計画書の内容について周知していない事例があったと示されている。

対策:キャリアパス要件に適合するよう、介護職員の職務内容等を踏まえ、介護職員と意見交換しながら「資質向上の目標」及び「研修の機会の提供等」もしくは「資格取得のための支援」の実施に関する具体的な計画を作成し、全ての介護職員に周知する。周知の記録を残す。なお、要件の確認方法・提出資料は保険者(自治体)により運用が異なるため、指定権者の資料をご確認ください。
確認される書類:処遇改善計画書、資質向上に関する具体的計画、職員への周知記録(会議録・掲示・配付)、賃金改善実績報告書
中山間地域等提供加算を、通常の事業の実施地域を越えていないのに算定していた(返還事例)報酬返還・減算事例
訪問看護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算)/運営規程に定める通常の事業の実施地域

松山市が「令和5年度以降に介護報酬の返還又は減算が生じた主な事例」として公表した事例①。厚生労働大臣が定める地域(中山間地域等)に居住する利用者に対し、通常の事業の実施地域を越えてサービスを行ったとして1回につき所定単位数の5%を加算していたが、実際には通常の事業の実施地域を越えていなかった、というもの。市は解説として「通常の事業の実施地域は各事業所が設定し運営規程や重要事項説明書等に記載しているものであり、利用者が中山間地域等に居住していることだけをもって本加算が算定できるわけではない」と注意喚起している。

対策:運営規程・重要事項説明書に記載した「通常の事業の実施地域」の範囲と、加算を算定した利用者の居住地の位置関係を突き合わせて確認する。実施地域内の利用者に当該加算を算定していないか、訪問記録と併せて点検する。松山市は「要件を満たさないことが判明した場合は過誤請求を行うこと」を求めている。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、必ず自事業所の保険者の公表資料・通知を確認すること。
確認される書類:運営規程、重要事項説明書、訪問看護記録、利用者の居住地がわかる書類、加算算定一覧
科学的介護推進体制加算で、LIFEに提出した情報をサービス提供に活用していなかった(返還事例)報酬返還・減算事例
小規模多機能型居宅介護 ・ 科学的介護推進体制加算の算定要件(LIFEへの情報提出および当該情報その他サービス提供にあたって必要な情報の活用)

松山市が公表した返還・減算事例②。科学的介護推進体制加算について、LIFEを用いて利用者の情報を厚生労働省に提出した後、サービスを適切かつ有効に提供するために必要な情報を活用していなかった、というもの。市は「本加算はLIFEに情報を提出するだけでは算定できない。PDCAサイクルにより質の高いサービスを実施する体制を構築し、必要な情報を活用すること」と解説している。

対策:LIFEへの提出実績だけでなく、フィードバック票を確認・分析した記録、それを踏まえて計画やサービス内容を見直した記録が残っているかを点検する。会議録・計画書の改訂履歴など、活用の痕跡が書面で辿れる形にしておく。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の取扱いを確認すること。
確認される書類:LIFE提出記録、フィードバック票、フィードバックを踏まえた検討記録、個別サービス計画、会議録
褥瘡マネジメント加算で、評価月の翌月10日までにLIFEへ情報提出していなかった(返還事例)報酬返還・減算事例
地域密着型介護老人福祉施設 ・ 褥瘡マネジメント加算の算定要件/介護保険最新情報Vol.1216(LIFE関連加算の事務処理手順及び様式例)

松山市が公表した返還・減算事例③。褥瘡マネジメント加算について、褥瘡の発生と関連のあるリスクの評価を行った月の翌月10日までにLIFEへ情報提出していなかった、というもの。市は情報提出の頻度・期限について「介護保険最新情報Vol.1216(科学的介護情報システム(LIFE)関連加算に関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について)」で確認するよう求めている。

対策:LIFE関連加算ごとに「評価をいつ行い、いつまでに提出するか」を一覧にし、提出期限の管理表で締切超過を検知できるようにする。提出日のログ(LIFE側の記録)を月次で確認する。なお、期限の解釈や指導の運用は保険者(自治体)により異なることがあるため、自事業所の保険者の通知も併せて確認すること。
確認される書類:褥瘡リスク評価記録、LIFE提出記録(提出日がわかるもの)、施設サービス計画
LIFE関連加算は「提出だけ」では足りず、フィードバックの確認・活用が必要(返還事例が多数あったとして再周知)報酬返還・減算事例
全サービス共通 ・ LIFE関連加算の算定要件(情報の提出および活用)

松山市の令和6年度集団指導資料が、LIFE関連加算について「データの提出だけでなく、フィードバックの確認・活用が必要」とし、注記として「返還事例が多数あったため、再度確認を」と明記している。同資料では併せて、科学的介護推進体制加算のLIFEへのデータ提出頻度が他のLIFE関連加算と合わせ少なくとも3月に1回に見直されたこと、入力項目の定義の明確化・選択肢の統一が行われたことも周知されている。

対策:LIFE関連加算を算定している全利用者・全加算について、(1)提出頻度が現行の定めどおりか、(2)フィードバックを確認した記録があるか、(3)確認結果を計画やサービス内容に反映した記録があるか、の3点で自主点検する。過去分に要件を満たさない期間があれば過誤請求の要否を保険者に相談する。なお、運営指導の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の公表資料を確認すること。
確認される書類:LIFE提出記録、フィードバック票、活用状況がわかる記録、個別サービス計画
訪問介護(外出介助)で、運転中の時間を含めた所要時間区分で算定していた報酬請求(基本報酬)
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表1 注4/留意事項通知 第2-2-(7)

仙台市が令和6年度集団指導資料で公表した令和5年度運営指導の指摘事項。身体介護(外出介助)について、居宅サービス計画に「身体4(90分以上120分未満)」として位置付けられていたが、車での移動時間を除いたサービス提供時間が90分未満となっていた、というもの。市は「車両の運転手が訪問介護員である場合、運転の行為は訪問介護サービスに含まれないことから、運転中の時間は介護報酬の算定対象とならない」「計画と実績が継続して乖離している場合は計画変更を行い算定区分を改める必要がある」としている。

対策:外出介助を含む訪問について、運転時間を除いた実サービス提供時間で所要時間区分を判定しているか、サービス提供記録の時刻と算定区分を突き合わせて確認する。計画と実績の乖離が続いている利用者は訪問介護計画・居宅サービス計画の変更を検討する。なお、指導の観点や確認様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料も確認すること。
確認される書類:訪問介護計画、サービス提供記録(提供時刻)、居宅サービス計画、勤務記録
2時間未満の間隔で行われた訪問介護の所要時間を合算せずに請求していた報酬請求(基本報酬)
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表1 注1/留意事項通知 第2-2-(4)

仙台市の令和5年度運営指導指摘事項。入浴介助「身体介護3(2人制)」の前後に、そのうち1名の訪問介護員が続けて利用者と共に行う調理支援「身体介護2」を一連のサービスとして行っていたが、訪問介護員1人の入浴介助と調理支援の所要時間を合算せず、それぞれの所定単位数を請求していた、というもの。市は「前回提供した指定訪問介護からおおむね2時間未満の間隔で指定訪問介護が行われた場合には、それぞれの所要時間を合算して算定すること」「単に1回の長時間の訪問介護を複数回に区分して行うことは適切ではない」としている。

対策:同一利用者に対する同日の訪問について、前回訪問の終了時刻と次回訪問の開始時刻の間隔を確認し、おおむね2時間未満のものを抽出して合算算定になっているか点検する。連続提供が常態化している利用者は計画の組み立てを見直す。なお、確認の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の取扱いを確認すること。
確認される書類:サービス提供記録(訪問開始・終了時刻)、訪問介護計画、請求明細
「身体2生活1」で算定しているのに、訪問介護計画上の生活援助の時間が15分と記載されていた報酬請求(基本報酬)
訪問介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問介護費 身体介護・生活援助の組み合わせ)

仙台市の令和5年度運営指導指摘事項。「身体2生活1」で算定している生活援助の時間が、訪問介護計画上15分と記載されていた、というもの。市は「1回の訪問において身体介護及び生活援助が混在する場合は、適切なアセスメントによりあらかじめ具体的なサービス内容を身体介護と生活援助に区分し、それに要する標準的な時間に基づき組み合わせて算定する」「身体介護中心型の単位数に引き続き生活援助を行う場合は、20分以上の所要時間でなければ生活援助を算定することはできない」としている。

対策:身体介護と生活援助を組み合わせて算定している利用者について、訪問介護計画に記載した生活援助の標準的な時間が20分以上となっているか、実績記録の時間配分と整合しているかを確認する。なお、確認の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料も確認すること。
確認される書類:訪問介護計画、アセスメント記録、サービス提供記録
予定していたサービス内容を一切実施しなかったのに訪問看護の基本報酬を算定していた報酬請求(基本報酬)
訪問看護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表3 注1/留意事項通知 第2-4-(3)

仙台市の令和5年度運営指導指摘事項。利用者の申し出等により、当初の提供時間帯に予定していたサービス内容(理学療法士等によるリハビリテーション)を実施しなかったにもかかわらず、基本報酬を算定していた、というもの。市は「サービス提供が中止となり、予定していたサービス内容を一切実施しなかった場合には、基本報酬を算定することは適切ではない。実施状況を踏まえて適切な報酬の算定を行うこと」としている。併せて、2時間未満の間隔での訪問について所要時間を合算せずそれぞれで基本報酬を算定していた事例も挙げられている。

対策:訪問記録に「未実施」「中止」等の記載がある日について、当該日の請求が立っていないかを月次で突合する。2時間未満の間隔の訪問(20分未満の訪問看護費の場合と緊急訪問の場合を除く)は所要時間を合算しているか確認する。なお、指導の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の取扱いを確認すること。
確認される書類:訪問看護記録書、訪問予定表、請求明細、主治医の指示書
複数名訪問加算の算定に必要な「事情」が明確にされていない加算要件
訪問看護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表3 注4/留意事項通知 第2-4-(10)

仙台市の令和5年度運営指導指摘事項。複数名訪問加算の算定に当たり必要とされている「事情」が明確にされていない、というもの。市は「複数名による訪問看護の提供は、体重が重い利用者を1人が支持しながら必要な処置を行う場合等、1人で看護を行うことが困難な場合に算定が認められるものであり、単に2人の看護師等が同時に訪問看護を行ったことのみをもって算定することはできない」としている。

対策:複数名訪問加算を算定している利用者ごとに、1人では困難である具体的な事情(身体状況・処置内容等)を訪問看護計画書および記録に記載しているか点検する。なお、記録の様式や求められる粒度は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の様式・取扱いを確認すること。
確認される書類:訪問看護計画書、訪問看護記録書、居宅サービス計画
長時間訪問看護加算を算定しているが、ケアプラン上に長時間訪問看護が位置付けられていない加算要件
訪問看護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表3 注5/留意事項通知 第2-4-(11)

仙台市の令和5年度運営指導指摘事項。長時間訪問看護加算を算定しているが、ケアプラン上に長時間訪問看護の位置付けがなされていない、というもの。市は「算定にあたってはケアプラン上、1時間30分以上の訪問が位置付けられている必要がある。ケアプラン上は1時間30分未満の訪問看護の予定であったものが、アクシデント等によりサービス提供時間が1時間30分を超えた場合に当該加算を算定できるものではない」としている。

対策:長時間訪問看護加算の算定月について、居宅サービス計画(第2表・第6表)に1時間30分以上の訪問が位置付けられているかを1件ずつ確認する。結果的に長時間になった訪問を加算対象にしていないか点検する。なお、確認の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料も確認すること。
確認される書類:居宅サービス計画(第2表・第6表)、訪問看護記録書、訪問看護計画書
緊急時訪問看護加算で、1回目の緊急時訪問に早朝・夜間・深夜加算を算定/利用者の同意を得ていない加算要件
訪問看護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表3 注10/留意事項通知 第2-4-(16)

仙台市の令和5年度運営指導指摘事項。(1)緊急時訪問看護加算を算定しているにもかかわらず、1回目の緊急時訪問を行った際に早朝・夜間、深夜の加算を算定していた。市は「当該加算に係る緊急時訪問を行った場合に早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算は算定できない。ただし1月以内で2回目以降の緊急時訪問については算定することができる」としている。(2)利用者から加算を算定することの同意を得ていない。市は「事前に説明し同意を得る必要がある。当該加算は1人の利用者に対して1つの事業所に限り算定できるため、他の事業所から当該加算に係る訪問看護を受けていないか併せて確認すること」としている。

対策:緊急時訪問の1回目に時間帯加算が付いていないか請求データで抽出して確認する。加算算定にあたっての事前説明と同意の記録(署名等)を利用者ごとに整備し、他事業所での同加算の算定有無を確認した記録を残す。なお、同意の様式や確認方法は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の取扱いを確認すること。
確認される書類:緊急時訪問看護加算の同意書、訪問看護記録書、請求明細、他事業所への確認記録
入浴介助加算(Ⅱ)で、居宅を訪問して浴室環境を評価した記録が確認できなかった加算要件
通所リハビリテーション ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準 別表7 注7(通所リハビリテーション)/留意事項通知 第2-8-(10)

仙台市の令和5年度運営指導指摘事項。入浴介助加算(Ⅱ)について、(1)利用者の居宅を訪問し、浴室における当該利用者の動作及び浴室の環境を評価している記録が確認できなかった、(2)利用者の心身の状況や訪問により把握した居宅の浴室の環境等における課題及び支援内容等について、通所リハビリテーション計画に具体的に記載されていなかった、というもの。市は「算定しているすべての利用者の居宅を訪問し、動作等を評価した記録を適切に作成すること」「個別具体的な入浴計画もしくは通所リハビリテーション計画を作成すること」としている。

対策:入浴介助加算(Ⅱ)の算定者名簿と、居宅訪問・浴室環境評価の記録を1対1で突合し、記録がない利用者を洗い出す。評価で把握した課題と支援内容が計画に具体的に落ちているかを確認する。なお、評価の様式や記録の粒度は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の様式を確認すること。
確認される書類:居宅訪問記録、浴室環境の評価記録、通所リハビリテーション計画(入浴計画)
専従の機能訓練指導員が1名しか配置されていない日にも個別機能訓練加算(Ⅰ)ロを算定していた加算要件
通所介護・地域密着型通所介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(個別機能訓練加算(Ⅰ)イ・ロ)

仙台市の令和5年度運営指導指摘事項。個別機能訓練加算(Ⅰ)ロを算定している事業所において、専従の機能訓練指導員を1名しか配置していない日に、加算(Ⅰ)イに代えず加算(Ⅰ)ロを算定していた、というもの。市は「令和3年度から令和5年度までの間において(Ⅰ)ロを算定する場合は、専従の機能訓練指導員に加えて専従の理学療法士等をサービス提供時間帯を通じて1名以上配置することが必要であり、提供日ごとに合計2名以上の配置が必要。1名しか確保できない日は(Ⅰ)ロに代えて(Ⅰ)イを算定して差し支えない」としている。なお令和6年度改定で(Ⅰ)ロの配置時間の定めは緩和された。

対策:提供日ごとの機能訓練指導員・理学療法士等の勤務実績表と、日ごとの加算区分(イ/ロ)の算定実績を突合し、配置人数と区分が一致しているかを確認する。1名の日は(Ⅰ)イに切り替える運用を定める。なお、確認の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料も確認すること。
確認される書類:勤務形態一覧表、日々の勤務実績、個別機能訓練計画、加算算定実績
療養食加算を、高血圧症に対する減塩食療法の入所者に算定していた誤りやすい算定例
介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院 ・ 厚生労働大臣が定める基準(療養食加算の対象となる療養食)/留意事項通知

福岡市が「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」として公表しているもの。療養食加算について、(1)高血圧症に対して減塩食療法を行っている入所者には算定できないが算定していた、(2)心臓疾患等に対する減塩食療法を行う場合は心臓疾患等があることを確認しその病名を明確に記載する必要があるが記載されていなかった、(3)食事箋について提供する療養食の種類が選択されておらず、医師の指示内容である療養食の種類及び塩分量が記載されていなかった、という誤りが挙げられている。

対策:療養食加算の算定者について、対象となる疾患名が医師の食事箋・診療録に明記されているか、療養食の種類と塩分量の指示が記載されているかを確認する。高血圧症のみを理由とした減塩食が算定対象に含まれていないか点検する。なお、確認の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、自施設の保険者の公表資料を確認すること。
確認される書類:食事箋、医師の指示記録、診療録(病名)、献立表、加算算定一覧
初期加算で、直前の短期入所生活介護の利用日数を30日から控除していなかった誤りやすい算定例
介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院・認知症対応型共同生活介護 ・ 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(初期加算)/留意事項通知

福岡市の「誤りやすい算定例」に挙げられている初期加算の誤り。(1)短期入所生活介護の利用者が引き続き入所となった場合には、入所直前の短期入所生活介護の利用日数を30日から控除する必要があるが控除していなかった、(2)同一敷地内の病院(医療保険適用病床)との間で入退院する場合は入退院日とも含まずに算定する必要があるが入退院日を含んで算定していた、(3)同一敷地内・隣接・近接する敷地の介護保険施設等で相互に職員の兼務や施設の供用等が行われているものの間で引き続き入所となった場合の控除をしていなかった、(4)30日を超える入院後に再入所した場合は算定できるが算定していなかった。

対策:初期加算の算定期間について、入所直前の短期入所利用日数の控除、同一敷地内の病院との入退院日の取扱い、併設・近接施設からの継続入所の控除を、入退所台帳と突合して確認する。なお、施設間の「隣接・近接」等の判断は保険者(自治体)により異なることがあるため、自施設の保険者に確認すること。
確認される書類:入退所(入退院)台帳、短期入所の利用記録、施設サービス計画、請求明細
短期入所生活介護費で、併設特養等との入退所日を含めて算定/4日以上の利用で計画を作成せず算定していた誤りやすい算定例
短期入所生活介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所生活介護費)/指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(短期入所生活介護計画の作成)

福岡市の「誤りやすい算定例」に挙げられている短期入所生活介護費の誤り。(1)併設の介護老人福祉施設との間で入退所する場合、短期入所生活介護においては入退所日とも含まずに算定する必要があるが、入退所の日を含んで算定していた、(2)同一敷地内の病院(医療保険適用病床)との間で入退院する場合も同様に入退院日を含んで算定していた、(3)4日以上利用する場合は(介護予防)短期入所生活介護計画を作成する必要があるが、作成せずサービスを提供した利用者についても介護報酬を算定していた。

対策:併設施設・同一敷地内病院との間で入退所・入退院した利用者の算定日数を、入退所記録と照合して確認する。連続4日以上の利用者について短期入所生活介護計画が作成・同意されているかを一覧で点検する。なお、確認の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料を確認すること。
確認される書類:入退所記録、利用日数一覧、短期入所生活介護計画、同意記録
外泊時費用を、当該ベッドを短期入所に利用していたにもかかわらず算定していた誤りやすい算定例
介護老人福祉施設・地域密着型介護老人福祉施設 ・ 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(外泊時費用)/留意事項通知

福岡市の「誤りやすい算定例」に挙げられている外泊時費用の誤り。外泊時費用は、入所者の入院又は外泊期間中に当該ベッドを短期入所に利用しない場合に算定できるものだが、当該ベッドを短期入所に利用していたにもかかわらず算定していた、というもの。

対策:外泊時費用を算定した日について、当該入所者の空床を短期入所生活介護等に利用していないかをベッド管理表・短期入所の利用記録と突合して確認する。空床型短期入所を実施している施設では特に月次で点検する。なお、確認の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、自施設の保険者の取扱いを確認すること。
確認される書類:ベッド管理表(空床状況)、入院・外泊記録、短期入所の利用記録、請求明細
褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)を、d1以上の褥瘡が発生し治療している期間中に算定していた誤りやすい算定例
介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院 ・ 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(褥瘡マネジメント加算)/留意事項通知

福岡市の「誤りやすい算定例」に挙げられている褥瘡マネジメント加算の誤り。特にリスクが高い・既往症がある・入所時に褥瘡があった入所者について、d1以上の褥瘡が発生し治療している期間中は加算(Ⅱ)を算定できないが、算定していた、というもの。

対策:褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)の算定者について、褥瘡の発生・治療状況の記録(DESIGN-R等の評価)と算定月を突合し、治療期間中に算定していないかを確認する。なお、確認の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、自施設の保険者の資料を確認すること。
確認される書類:褥瘡リスク評価記録、褥瘡ケア計画、褥瘡の発生・治癒の記録、LIFE提出記録
縦覧点検で、居宅療養管理指導の算定回数が制限回数を超えていることが抽出される縦覧点検
居宅療養管理指導 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(居宅療養管理指導費の算定回数の限度)

青森県が公表している介護保険関連システム活用マニュアル「第Ⅳ章 縦覧点検」に、国保連合会から保険者へ提供される縦覧点検結果の帳票と出力事由が整理されている。「(介護予防)居宅療養管理指導に対する重複請求チェック」では、医師・歯科医師は各々月2回、医療機関の薬剤師は月2回・薬局の薬剤師は月4回(末期の悪性腫瘍の者の場合は8回)、管理栄養士は月2回、歯科衛生士は月4回、看護職員等は月2回といった限度を超えた場合に「居宅療養管理指導の合計回数が制限回数を超えています」として出力される。1事業所での超過は赤色(過誤)、複数事業所にまたがる超過は黄色(要確認)で表示される。

対策:居宅療養管理指導を提供している利用者について、職種ごとの月内算定回数が限度内かを請求前に確認する。特に他事業所・他薬局からも同種の指導が入っている利用者は、居宅介護支援事業所を通じて算定状況を確認する。なお、縦覧点検結果を受けた後の取扱い(過誤申立の指示方法・期限)は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の案内に従うこと。
確認される書類:介護給付費明細書、居宅療養管理指導の実施記録、居宅サービス計画
縦覧点検で、1人1事業所のみ算定可能な加算が複数事業所から請求されていることが抽出される縦覧点検
訪問看護・定期巡回随時対応型・看護小規模多機能型 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(緊急時訪問看護加算・特別管理加算・ターミナルケア加算は1人につき1事業所に限り算定)

青森県の縦覧点検マニュアルに整理されている「1人の受給者に対して1事業所のみ算定可能なサービスのチェック」。緊急時訪問看護加算、特別管理加算、ターミナルケア加算は1人1事業所のみ算定可能とされており、同一事業所から複数様式で請求されている場合は赤色(過誤)、複数事業所から請求されている場合は黄色(要確認・いずれの請求が誤りか確認)として出力される。

対策:これらの加算を算定する前に、利用者が他の訪問看護事業所等から同一加算に係るサービスを受けていないかを確認し、確認記録を残す。居宅介護支援事業所と情報を共有し、給付管理段階で重複を検知できるようにする。なお、重複が判明した場合の過誤申立の進め方は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の指示に従うこと。
確認される書類:介護給付費明細書、加算算定に係る利用者への説明・同意記録、他事業所への確認記録、給付管理票
縦覧点検で、短期入所の連続入所日数が30日を超えていることが抽出される縦覧点検
短期入所生活介護・短期入所療養介護 ・ 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所生活介護費・短期入所療養介護費の連続利用日数の制限)

青森県の縦覧点検マニュアルの「算定期間回数制限縦覧チェック」に、「最大連続入所日数」に対するチェックが挙げられている。短期入所は連続して30日を超える場合は算定不可であり、複数月にわたる明細書を並べて点検した結果、短期入所の連続日数が30日を超えている場合に、居宅介護支援事業所および請求事業所に対して出力される(いずれの請求が誤りかの確認を要する黄色表示)。同マニュアルでは、複数月にわたる明細書を合計してサービスを算定できる期間や回数に制限があるものを確認する仕組みと説明されている。

対策:月をまたぐ短期入所の利用について、前月末からの連続日数を通算して30日を超えていないかを請求前に確認する。居宅介護支援事業所は給付管理の段階で他事業所の短期入所も含めて連続日数を把握する。なお、長期利用に係る取扱いや連絡方法は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者に確認すること。
確認される書類:介護給付費明細書、短期入所の利用記録(月をまたぐ連続日数がわかるもの)、給付管理票、居宅サービス計画
縦覧点検で、居宅介護支援費を算定しているのに介護サービスの給付実績がないことが抽出される縦覧点検
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(居宅介護支援費はサービスの利用実績がある月に算定)

青森県の縦覧点検マニュアルに、点検の視点の一つとして「居宅介護支援費(サービス計画費)は、サービスの利用実績がある月に算定が可能なため、給付実績が給付管理票(サービス計画)どおりとなっているか確認する」と示され、「居宅介護支援請求におけるサービス実施状況一覧表」として結果が出力される。サービス計画費は請求しているが介護サービスの給付実績がない場合が抽出対象となる。あわせて、総合事業サービスの実績がある場合に介護予防ケアマネジメント費ではないかを確認する事由も挙げられている。

対策:請求前に、当月の給付管理票と各サービス事業所の実績報告を突合し、実績がない月に居宅介護支援費を計上していないかを確認する。実績が総合事業のみの利用者について、居宅介護支援費と介護予防ケアマネジメント費のいずれで請求すべきかを確認する。なお、実績がない月の取扱いや過誤申立の手順は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の案内に従うこと。
確認される書類:給付管理票、各サービス事業所の実績報告書、居宅サービス計画(第6表・第7表)、介護給付費明細書
サービス利用開始後に利用票の同意・交付を行っていた(ケアプラン点検)ケアプラン点検
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(居宅サービス計画の作成・同意・交付、サービス担当者会議)

北九州市が公表した令和7年度ケアプラン点検実施結果(市内全325事業所のうち87事業所、被保険者345人分・ケアプラン944件を確認)の主な助言・指摘事項。利用票・別表(第6表・第7表)について、(1)サービス利用開始後に利用票の同意・交付を行っている、(2)支援経過記録上の利用票の同意の日付と実際に同意をもらった日が相違するケースがある、(3)ケアプラン第2表のサービス事業所を利用する頻度と利用票の頻度が一致しない(担当者会議の記録等はないが頻度が増えていた事例があった)、が挙げられている。

対策:利用票の同意・交付日がサービス提供開始日より前になっているかを、支援経過記録の日付と突き合わせて確認する。第2表に位置付けた頻度と利用票の頻度が一致しているか、頻度変更時に担当者会議等の手続きを経ているかを点検する。なお、点検の観点・確認様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の公表資料を確認すること。
確認される書類:利用票・別表(第6表・第7表)、居宅サービス計画(第2表)、支援経過記録(第5表)、サービス担当者会議の記録(第4表)
モニタリングの記録がない・実施日が支援経過と一致しない(ケアプラン点検)ケアプラン点検
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(モニタリングの実施及び記録)

北九州市の令和7年度ケアプラン点検実施結果の主な助言・指摘事項。モニタリングについて、(1)支援経過記録には実施の記載があるがモニタリングの記録がない、(2)モニタリング表と支援経過記録の実施日が一致しない、(3)モニタリング表を作成しておらず支援経過にも詳しい内容の記載がない、(4)適切ではない時期に実施されている(月末にサービス提供を開始し翌月初めにモニタリング実施)、(5)評価について同一の評価内容が長期にわたり続いている、(6)ケアプランが変更されているにもかかわらずサービス提供について「継続」「満足」となっており、目標の達成度や利用者の現状が把握できていない、(7)課題に関する記載があるにもかかわらず「プラン変更の必要性なし」とされ、課題への対応の検討がなされていない、が挙げられている。

対策:モニタリング表の実施日と支援経過記録の日付を突合し、記録の欠落・不一致を洗い出す。評価欄が定型文の繰り返しになっていないか、短期目標の達成度と次の対応が書かれているかを確認する。課題を記載した場合は、その検討結果まで記録に残す運用にする。なお、点検の観点・様式・判断は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料を確認すること。
確認される書類:モニタリング票、支援経過記録(第5表)、居宅サービス計画(第2表)、アセスメント表
ケアプラン変更時に担当者会議を開催していない/一部の事業所しか招集していない(ケアプラン点検)ケアプラン点検
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(サービス担当者会議の開催、担当者からの意見聴取)

北九州市の令和7年度ケアプラン点検実施結果の主な助言・指摘事項。担当者会議(第4表)について、(1)ケアプラン変更時に担当者会議を開催していない、(2)開催の際に一部の事業所しか招集しておらず、居宅サービス計画の原案に位置づけた指定居宅サービス等の担当者を招集していない。また参加できない事業所に対して事前照会を行っていない、(3)参加できない事業所の事業所名・担当者名・参加できない理由の記載がない、(4)プランに位置付けたサービス内容(結果)のみの記載となっており、各担当者の意見による検討内容や発言・結果に至った経緯が記載されていない、(5)介護度変更やサービス変更に伴う会議で主治医から意見を聴き取っていないケースが多い、(6)特段の事情がないにもかかわらず居宅以外の場所で担当者会議を行っている、が挙げられている。

対策:ケアプランの変更・区分変更・更新の各時点で担当者会議または照会が行われ、第4表に記録されているかを確認する。原案に位置付けた全事業所を招集したか、欠席事業所の事業所名・担当者名・理由と照会内容が記載されているかを点検する。医療系サービスを位置付ける場合は主治医の意見を確認した記録を残す。なお、開催方法や記録様式の取扱いは保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料を確認すること。
確認される書類:サービス担当者会議の要点(第4表)、照会文書、支援経過記録(第5表)、主治医意見書、居宅サービス計画
各サービス事業所の個別計画書や報告書を取り寄せていない(ケアプラン点検)ケアプラン点検
居宅介護支援 ・ 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(居宅サービス計画の交付、サービス事業者との連携・実施状況の把握)

北九州市の令和7年度ケアプラン点検実施結果の主な助言・指摘事項(その他)。各サービス事業所の個別計画書や報告書を取り寄せていない、というもの。市は「介護支援専門員は給付管理上、加算等の内容やサービスの実施状況について確認をする必要があるため、個別計画書や報告書は取得する必要がある。加えて、サービス開始前にケアプランを交付した実績となる観点でも取得することが望ましい」としている。同資料では併せて、利用者や家族の希望のみでサービスが組まれアセスメント等による客観的な根拠付けがない、サービス回数の増減や追加・終了について必要性の検討がなされていない、ケアプラン作成後に認定に関する情報提供書を取得している、といった点も挙げられている。

対策:位置付けた各サービスについて、個別サービス計画書と実施報告書を取り寄せ、ファイリングされているかを利用者ごとに確認する。加算の算定状況が個別計画と整合しているかを給付管理の前に確認する。なお、取り寄せの範囲や確認の観点は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料を確認すること。
確認される書類:各サービスの個別サービス計画書、サービス提供実績報告書、居宅サービス計画(交付記録)、支援経過記録
個別機能訓練加算で、実施記録に実施時間・訓練内容・担当者が記載されていない運営指導の指摘事例
全サービス共通 ・ 個別機能訓練加算の算定要件(個別機能訓練の実施記録)

久留米市が「近年の運営指導における主な指摘事例」として公表している不適正事例(令和5年度作成)。個別機能訓練加算について、個別機能訓練の実施記録に必要な項目が記載されていない、というもの。対応のポイントとして「実施時間、訓練内容、担当者等を記録する」ことが示されている。

対策:個別機能訓練の実施記録に、実施時間・訓練内容・担当者が利用者ごと・実施日ごとに記載されているかを点検する。記録様式にこれらの欄を設けて記入漏れを防ぐ。なお、記録に求められる項目や様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の様式・取扱いを確認すること。
確認される書類:個別機能訓練計画書、個別機能訓練の実施記録、勤務記録
看取り介護加算で、利用者に関する記録を活用した説明資料の作成・写しの提供が確認できない運営指導の指摘事例
全サービス共通 ・ 看取り介護加算の算定要件(説明と同意、看取りに関する記録、実施後の検証)

久留米市の「近年の運営指導における主な指摘事例」の不適正事例。看取り介護加算について、(1)利用者等への説明の際に、利用者等に関する記録を活用した説明資料を作成し、その写しを提供していることが確認できない、(2)看取り介護の記録に必要な項目(療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状態の変化及びこれに対するケア/把握した利用者等の意向とそれに基づくアセスメント及び対応)が記載されていない、(3)実施した看取り介護の検証や職員の精神的負担の把握等が行われていない、が挙げられている。

対策:看取り介護加算の算定者について、説明資料(利用者に関する記録を活用したもの)とその写しの交付記録が残っているかを確認する。記録には精神的な状態の変化とケア、把握した意向とアセスメント・対応を記載する。実施後は多職種によるケアカンファレンス等で検証し、職員の精神的負担の把握と支援を行った記録を残す。なお、確認の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料を確認すること。
確認される書類:看取り介護計画、説明資料およびその写しの交付記録、看取り介護の記録、ケアカンファレンスの記録
口腔衛生管理加算で、計画が未作成/口腔衛生の管理が月2回以上行われていない運営指導の指摘事例
全サービス共通 ・ 口腔衛生管理加算の算定要件(口腔衛生等の管理に係る計画の作成、歯科衛生士による月2回以上の管理)

久留米市の「近年の運営指導における主な指摘事例」の不適正事例。口腔衛生管理加算について、(1)利用者ごとの口腔衛生等の管理に係る計画が作成されていない、(2)利用者の口腔衛生の管理について必要な回数実施されていない、が挙げられている。対応のポイントとして「歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士の技術的助言及び指導に基づき、利用者ごとに口腔衛生等の管理に係る計画を作成する」「歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、利用者に対して口腔衛生の管理を月2回以上行う」ことが示されている。なお同趣旨の誤りは福岡市の「誤りやすい算定例」にも挙げられている。

対策:口腔衛生管理加算の算定者について、利用者ごとの口腔衛生等の管理に係る計画が作成されているか、歯科衛生士による管理の実施回数が月2回以上に達しているかを、実施記録で月次に確認する。なお、確認の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の資料を確認すること。
確認される書類:口腔衛生等の管理に係る計画、歯科衛生士の実施記録、歯科医師の指示記録
福祉用具貸与と特定福祉用具販売を利用する利用者の計画が別々に作成されていた運営指導の指摘事例
福祉用具貸与・特定福祉用具販売 ・ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(福祉用具貸与計画・特定福祉用具販売計画の一体的作成)

久留米市の「近年の運営指導における主な指摘事例」の不適正事例。指定福祉用具貸与と指定特定福祉用具販売を利用する利用者の計画が、別々に作成されていた、というもの。対応のポイントとして「指定福祉用具貸与と指定特定福祉用具販売の利用がある際は、計画を一体的に作成する」ことが示されている。

対策:貸与と販売の両方を利用している利用者を抽出し、福祉用具貸与計画と特定福祉用具販売計画が一体的に作成されているかを確認する。様式が分かれている場合は一体的な様式に切り替える。なお、様式や運用の取扱いは保険者(自治体)により異なるため、自事業所の保険者の様式を確認すること。
確認される書類:福祉用具貸与計画、特定福祉用具販売計画、居宅サービス計画、モニタリング記録

※ 本ページは自治体の公表資料等をもとにした情報提供です。指導・監査の運用や指摘の傾向は保険者・自治体により異なり、個別の指導結果を保証するものではありません。実際の対応は指定権者の最新の通知・資料をご確認ください。

サービス別|公表されている指摘事例(出典つき)

当社のデータベースに収録した379件の指摘事例を、サービス種別ごとに整理した記事です。指摘の文言・対応のポイント・確認する書類・公表元を1行にまとめており、Excel/CSVで持ち帰れます

サービス種別 公表事例 よく指摘される論点
居宅介護支援 96件 ケアプランの交付・同意・モニタリング、特定事業所加算、運営基準減算
全サービス共通 86件 運営規程・重要事項説明書、虐待防止、業務継続計画、記録の保存
通所介護・通所リハビリテーション 63件 個別機能訓練加算、入浴介助加算、送迎、認知症加算
訪問介護 46件 訪問介護計画、サービス提供責任者、特定事業所加算、生活援助の範囲
介護施設・居住系サービス 44件 施設サービス計画、身体的拘束、栄養・口腔、非常災害対策
訪問看護 28件 指示書の期限、計画書・報告書、緊急時訪問看護加算、特別管理加算
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