訪問介護計画書は、ケアプランを訪問介護の具体的な支援に落とし込む大切な書類です。「目標や援助内容をどう書けばよいか」と悩むサービス提供責任者の方に向けて、書き方と文例を整理します。
訪問介護計画書とは
訪問介護計画書は、居宅サービス計画(ケアプラン)に基づき、訪問介護で「どんな目標に向けて、何を、どう支援するか」を定める書類です。サービス提供責任者が作成し、利用者さま・家族に説明して同意を得ます。
この訪問介護計画書、話すだけで下書きになります。
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主な記載項目
- 利用者さまの基本情報・心身の状況
- 援助の目標(長期・短期)
- サービスの具体的な内容と手順
- 留意事項、週間の予定
書き方のポイント
- ケアプランと連動させる――ケアプランの目標とずれないようにします。
- 手順を具体的に――「誰が読んでも同じ支援ができる」ように書きます。
- 本人の意向を反映――できることは活かし、自立を支える視点で書きます。
文例
調理の援助
目標:栄養バランスのとれた食事を続け、健康を維持できる。
援助内容:本人と相談しながら献立を決め、調理を一緒に行う。味付けは本人に確認する。
排泄の援助
目標:自分のタイミングでトイレを使い、安心して生活できる。
援助内容:訪問時に声かけと見守りを行い、必要に応じて介助する。
計画書の作成を効率化する
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訪問介護計画書の記入例(コピペ可)
居宅サービス計画(ケアプラン)に沿って、訪問介護計画書の記入例をまとめました(表の右上ボタンからExcel/CSVにコピーできます)。ニーズ・目標・具体的な援助内容が一直線につながるように書きます。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 目標 | 援助内容(身体介護・生活援助) |
|---|---|---|
| 自分でお風呂に入って清潔に過ごしたい | 見守りと一部介助で安全に入浴できる | 身体介護:入浴介助(洗身・移乗の見守りと一部介助) |
| トイレで排泄し自尊心を保ちたい | 声かけと見守りで日中はトイレで排泄できる | 身体介護:排泄介助(誘導・見守り・後始末の一部介助) |
| 栄養のある食事をとって元気に過ごしたい | 1日3食と水分をとり体調を保てる | 生活援助:調理・配下膳/身体介護:食事介助と見守り |
| 清潔な環境で気持ちよく暮らしたい | 居室が清潔に保たれ安心して生活できる | 生活援助:掃除・ゴミ出し・環境整備 |
| 必要な買い物ができ在宅生活を続けたい | 生活必需品が確保され不便なく暮らせる | 生活援助:買い物代行・日用品の補充 |
訪問介護計画書の欄ごとの書き方
| 欄 | 書くこと | よくある不足 |
|---|---|---|
| 利用者の希望 | 本人の言葉で | 「在宅生活の継続」など抽象的 |
| 家族の希望 | 家族の言葉で | 記載なし |
| 援助目標 | 生活動作で書く。ケアプラン第2表と対応させる | ケアプランの目標と食い違っている |
| サービス内容 | 何を、どこまで行うか。本人が行う部分も書く | 「身体介護」だけ |
| 所要時間 | 各行為にかかる時間 | 合計時間のみ |
| 留意事項 | 注意点、禁忌、本人の好み | 空欄 |
| 作成日・同意日 | 日付を明記 | 同意の記録がない |
サービス内容の書き方(例)
| 弱い書き方 | 説明できる書き方 | |
|---|---|---|
| 身体介護 | 排泄介助 | トイレへの移動を見守り、ズボンの上げ下ろしを一部介助。清拭は本人が実施 |
| 調理 | 調理 | 嚥下状態に合わせて一口大に刻む。汁物にとろみをつける(薄い程度) |
| 見守り的援助 | 見守り | ご本人と一緒に洗濯物をたたむ。声かけをしながら、できない部分のみ手伝う |
| 服薬 | 服薬確認 | 薬カレンダーから取り出す動作を見守り、飲み込みまで確認 |
ケアプランとの整合
- ケアプラン第2表の目標と、訪問介護計画の援助目標が対応していること
- ケアプランに位置づけのないサービスを提供していないこと
- サービスの区分(身体介護・生活援助)が一致していること
- 時間・回数が一致していること
- ケアプランが変更されたら、訪問介護計画も見直すこと
作成と見直しの流れ
- ケアプランを受け取る
- アセスメントを行う(自宅を訪問して)
- 計画書を作成する
- 本人・家族へ説明し、同意を得る
- 計画書を交付する
- サービスを提供し、記録する
- 状態の変化や期間の満了で見直す
計画書についてよくある疑問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 誰が作るか | サービス提供責任者が作成します |
| ケアプランがないと作れないか | 介護保険で提供する場合は、ケアプランへの位置づけが前提です |
| 見直しの頻度は | ケアプランの変更時、状態の変化時、期間の満了時です |
| 同意は口頭でよいか | 記録に残る形で得ます |
| 交付は必要か | 説明のうえ交付します。交付した記録を残します |
欄別|そのまま貼れる完成文(7欄・104文)
訪問介護計画書は、様式の欄ごとに「書くべき粒度」が違います。意向欄はご本人と家族の言葉をそのまま残す欄、目標欄は達成したかどうかを後から判定できる形にする欄、サービスの内容欄は誰が読んでも同じ支援ができる手順まで書く欄、留意事項欄は中止の基準と連絡先まで書き切る欄です。ここでは7つの欄について、語尾まで書き切った完成文を並べます。事業所名・氏名・日付・数値だけを差し替えれば、そのまま計画書に貼れる形にしています。長野県が公表した令和6年度運営指導結果の概要(訪問介護)では、訪問介護の文書指摘172件のうち「訪問介護計画の作成等の不備」が52件(30.2%)で最多と示されています。欄の粒度をそろえることが、いちばん件数の多い指摘に対する備えになります。
利用者及び家族の生活に対する意向|本人の言葉と家族の言葉を分けて書く(12組)
この欄は要約する欄ではありません。聞き取ったときの言い回しを残し、誰がいつ話したかを添えます。ご本人と家族で意向が違うときは、無理にそろえず両方を並べて書き、計画でどう折り合いをつけたかを一文足すのが実務的です。
| 場面 | 利用者の意向(完成文) | 家族の意向(完成文) |
|---|---|---|
| 排泄 | 「トイレは最後まで自分で行きたい。おむつにはしたくない」と話される(令和8年4月10日、居室にて本人より聴取)。 | 長女より「夜中に一人で立つのが心配。日中は本人の希望どおりでよいが、夜は見守ってほしい」(同日、電話にて聴取)。 |
| 入浴 | 「湯船につかりたい。シャワーだけでは疲れが取れない」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 妻より「浴槽の出入りを支えるのが腰にこたえる。そこだけ手伝ってほしい」(同日、同席のうえ聴取)。 |
| 調理・食事 | 「味付けは自分で決めたい。塩気が薄いと箸が進まない」と話される(令和8年4月10日、台所にて本人より聴取)。 | 次男より「血圧の薬を飲んでいるので、塩分は控えめにしてほしい。本人と相談しながら進めてもらえると助かる」(同日、電話にて聴取)。 |
| 買い物 | 「自分の目で見て選びたいので、できれば一緒に行きたい」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 長男より「転ぶのが心配なので、重い物だけでも代わりに買ってきてほしい」(同日、来訪時に聴取)。 |
| 掃除 | 「人に部屋を触られるのは気が進まないが、床だけはお願いしたい」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 長女より「仏壇まわりは本人がこだわるので触らないでほしい。水回りは頼みたい」(同日、電話にて聴取)。 |
| 外出・社会参加 | 「月に一度は近所の集まりに顔を出したい。歩けるうちは歩いて行きたい」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 妻より「行かせてやりたいが、帰りに疲れて座り込むことがある。帰宅後の様子を見てほしい」(同日、同席のうえ聴取)。 |
| 服薬 | 「薬は自分で管理したい。人に数えられるのは気分がよくない」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 長女より「先月飲み忘れが続いた。本人の気持ちは尊重してほしいが、残った数だけは見てほしい」(同日、電話にて聴取)。 |
| 更衣・整容 | 「着替えは自分で選びたい。人前に出るときはきちんとしていたい」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 長男の妻より「同じ服を続けて着ていることがあるので、声をかけてもらえると助かる」(同日、来訪時に聴取)。 |
| 移動・歩行 | 「杖で歩けるうちは車いすに乗りたくない」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 長女より「先月玄関で転んだので、屋外だけは車いすを使ってほしい」(同日、電話にて聴取)。 |
| 独居・見守り | 「一人暮らしを続けたい。施設に入る気はない」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 県外に住む長男より「週1回でも顔を見てもらえるだけで安心できる。何かあれば携帯に連絡してほしい」(同日、電話にて聴取)。 |
| 退院直後 | 「入院前のように自分で台所に立ちたい。焦らずに戻したい」と話される(令和8年4月10日、退院翌日、本人より聴取)。 | 妻より「退院したばかりで無理をさせたくない。できるところだけ本人にやらせてほしい」(同日、同席のうえ聴取)。 |
| 看取り期 | 「痛みがないなら家にいたい。最後まで自分の布団で寝たい」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 | 長女より「本人の希望どおり自宅で過ごさせたい。夜間に不安なときの連絡先を明確にしてほしい」(同日、同席のうえ聴取)。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
援助の目標|長期の完成文(14文)
長期目標は、居宅サービス計画(第2表)の長期目標と対応させ、ご本人を主語にした生活動作の言葉で書きます。「維持する」「継続する」だけで終わると、達成したかどうかを判定できません。「何を」「どこまで」「どのくらいの頻度で」を入れると、モニタリングの記録がそのまま評価になります。期間は居宅サービス計画の期間の中に収まるようにします。
| 生活の困りごと | 長期目標(完成文) | 期間の書き方 |
|---|---|---|
| 入浴が一人でできない | 週2回の入浴を、浴槽の出入りの介助を受けながら続けられる。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日(居宅サービス計画の長期目標期間に合わせる) |
| 夜間の排泄が不安 | 日中はトイレで排泄し、夜間もポータブルトイレを自分で使える。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 食事量が減っている | 1日3食と水分1,000mL程度をとり、体重を47kg前後で保てる。 | 令和8年4月1日〜令和8年9月30日 |
| 薬の飲み忘れ | 朝夕の薬を自分で取り出して飲み、飲み忘れのない日を週7日続けられる。 | 令和8年4月1日〜令和8年9月30日 |
| 屋内で転びやすい | 手すりと杖を使い、居室からトイレまで一人で歩いて行ける状態を保てる。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 家事ができない | 掃除と洗濯の支援を受けながら、自分の家で暮らし続けられる。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 閉じこもりがち | 月1回、近所の集まりに出かけ、人と話す機会を持ち続けられる。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 介護者の負担が大きい | 妻が休息できる時間を週2回確保し、二人での在宅生活を続けられる。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 退院直後で体力が戻らない | 3か月後に、退院前と同じように台所に立って湯を沸かせる。 | 令和8年4月11日〜令和8年7月10日 |
| 認知症で日課が乱れている | 起床・食事・就寝の時間が大きく崩れず、落ち着いて一日を過ごせる。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 買い物に行けない | 必要な食料品と日用品が切れることなく、自宅での食事を続けられる。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 皮膚が汚れやすい | 入浴できない日も清拭で体を清潔に保ち、皮膚のトラブルなく過ごせる。 | 令和8年4月1日〜令和8年9月30日 |
| 着替えに時間がかかる | 上着は自分で着られる状態を保ち、ズボンのみ介助を受けて外出できる。 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 |
| 看取り期 | 痛みや息苦しさが強くならないよう支援を受けながら、自宅で希望する時間を過ごせる。 | 令和8年4月1日〜令和8年6月30日(状態に応じて随時見直す) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
援助の目標|短期の完成文と、達成を確かめる方法(14組)
短期目標は、長期目標にたどり着くための今の3〜6か月でできることを書きます。ここで大切なのは、右端の「達成を確かめる方法」を計画の時点で決めておくことです。決めていないと、モニタリングのときに「変化なし」としか書けなくなります。
| 長期目標 | 短期目標(完成文) | 達成を確かめる方法(記入欄) |
|---|---|---|
| 週2回の入浴を続けられる | 浴槽の出入りを、手すりと訪問介護員の支えで、途中で座り込むことなく行える。 | 訪問のたびに浴槽の出入りにかかった時間と座り込みの有無を記録し、月末に集計する。 |
| 日中はトイレで排泄できる | 日中の排泄を、声かけと見守りのみで、失敗なくトイレで行える。 | 1日の排泄回数とトイレで行えた回数を記録し、週単位で割合を出す。 |
| 1日3食と水分をとれる | 朝食を毎日全量摂取し、午前中にコップ1杯の水分をとれる。 | 訪問時に前日の食事量と水分量を聞き取り、記録用紙に記載する。 |
| 薬を自分で飲める | 朝の薬を、服薬カレンダーから自分で取り出して飲み込むまで行える。 | 訪問時に前日分のカレンダーの残薬を確認し、残っていた日を記録する。 |
| 居室からトイレまで歩ける | 杖を使って居室からトイレまで、途中で立ち止まらずに歩ける。 | 訪問のたびに歩行の様子とふらつきの有無を記録し、立ち止まった回数を残す。 |
| 自分の家で暮らし続けられる | 週2回の掃除により、居間と寝室の床に物が置かれていない状態を保てる。 | 訪問時に床の状態を確認し、片づけに要した時間を記録する。 |
| 月1回外出できる | 訪問介護員の送り出しにより、月1回の集まりに支度を整えて出かけられる。 | 外出した日と、支度に要した時間・帰宅後の疲労の訴えを記録する。 |
| 妻が休息できる | 週2回、午後の2時間を妻が外出にあてられる状態をつくれる。 | 妻の外出の有無と、その間のご本人の様子を記録する。 |
| 台所に立てる | 訪問介護員と一緒に、湯を沸かして味噌汁を1品作れる。 | 調理でご本人が担当した工程を毎回記録し、工程数の変化を追う。 |
| 一日を落ち着いて過ごせる | 朝の訪問時に起床しており、着替えを済ませて朝食の席につける。 | 訪問時の起床状況と着替えの実施を記録し、できなかった日の状況を残す。 |
| 食料品が切れない | 週1回の買い物により、冷蔵庫に3日分の食材がある状態を保てる。 | 訪問時に冷蔵庫の在庫を確認し、不足していた品目を記録する。 |
| 皮膚を清潔に保てる | 入浴できない日に清拭を行い、背部と臀部に発赤が生じない状態を保てる。 | 清拭のたびに背部・臀部の皮膚の状態を観察し、発赤の有無を記録する。 |
| 着替えて外出できる | 上着の袖通しを自分で行い、ボタンかけまで一人で行える。 | 更衣のうちご本人が行えた工程を毎回記録する。 |
| 自宅で希望する時間を過ごせる | 清拭と口腔ケアを毎回受け、苦痛の訴えなく体位を整えられる。 | 訪問のたびに表情・訴え・体位変換後の様子を記録し、看護職と共有する。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
サービスの内容欄|行為名で終わらせない完成文(16文)
サービスの内容欄は、何をどこまで行うかとご本人が行う部分はどこかの両方を書きます。宇都宮市が令和7年度の運営指導における主な指導事例(訪問介護に関する事項)で示しているように、訪問介護計画に即した手順書が作成されていない事例が挙げられています。内容欄で工程まで書き切っておくと、手順書との差が小さくなります。
| 行為 | サービスの内容欄(完成文・ご本人が行う部分を含む) |
|---|---|
| 起床介助 | 声かけで覚醒を確認し、ベッド上での起き上がりを背部から支える。端座位の保持はご本人が行い、ふらつきがあれば側方から支える。 |
| 更衣介助 | ご本人が選んだ衣類を手渡し、上着の袖通しはご本人が行う。右肩の可動域制限があるためズボンの上げ下ろしのみ介助する。 |
| 整容 | 洗面台まで見守りで誘導し、洗顔と歯みがきはご本人が行う。仕上げみがきと義歯の洗浄を介助し、鏡で確認できるよう位置を整える。 |
| 食事介助 | 配膳後、姿勢を90度に整え、汁物にとろみをつける。摂取はご本人が行い、むせが続く場合は一口量を小さくして声をかける。 |
| 服薬の確認 | 服薬カレンダーから当日分を取り出す動作を見守り、口に入れてから水を飲み、飲み込むまでを確認する。残薬があれば数を記録する。 |
| 排泄介助 | トイレまでの移動を見守り、ズボンの上げ下ろしを介助する。清拭はご本人が行い、届かない部分のみ介助する。 |
| おむつ交換 | 側臥位への体位変換を介助し、陰部を洗浄して水分を拭き取る。皮膚の発赤の有無を観察し、記録に残す。 |
| 入浴介助 | 脱衣を見守り、浴室への移動と浴槽の出入りを介助する。洗身のうち背部と足先を介助し、その他はご本人が行う。着衣は見守る。 |
| 清拭 | 室温を24度前後に整え、上半身・下半身の順に蒸しタオルで拭く。前胸部と腹部はご本人が行い、背部・臀部・足底を介助する。 |
| 移乗介助 | ベッドから車いすへの移乗を、立ち上がりの支えと方向転換の介助で行う。ブレーキとフットレストの確認を毎回行う。 |
| 外出の送り出し | 外出前に上着と持ち物を一緒に確認し、玄関の上がりかまちの昇降を介助する。帰宅後は疲労の訴えと歩行の様子を確認する。 |
| 調理 | ご本人と一緒に献立を決め、食材を切る工程はご本人が行う。加熱と味付けを介助し、塩分を控えた味付けをご本人に確認してもらう。 |
| 掃除 | 居間と寝室に掃除機をかけ、トイレの床と便座を清掃する。仏壇まわりはご本人の希望により触れない。 |
| 洗濯 | 洗濯機の操作をご本人が行い、干す工程とたたむ工程を一緒に行う。物干し竿の高さが届かないため、干す作業を介助する。 |
| 買い物 | ご本人が作成した買い物メモを一緒に確認し、店舗で購入する。預り金・レシート・釣銭を記録用紙に記載し、ご本人と一緒に照合する。 |
| 就寝介助 | 寝間着への更衣を見守り、ベッドへの移乗を介助する。枕元に水と携帯電話を置き、ポータブルトイレの位置を一緒に確認する。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
所要時間の欄|合計だけで終わらせない書き方(12行)
所要時間の欄に合計しか書かれていないと、実際の訪問がその配分どおりだったかを後から確かめられません。行為ごとの標準的な時間を分けて書くと、サービス提供記録の時刻と突き合わせられます。堺市が集団指導資料で示している「サービス実施時間が一律に記載されておりサービスの実態が反映されていない」という指摘は、計画側の書き方から連鎖することがあります。
| 訪問の型 | 所要時間欄の完成文 | 記録側で確かめること(記入欄) |
|---|---|---|
| 朝の身体介護のみ | 身体介護45分(起床・更衣15分/整容10分/朝食の準備と見守り20分) | 開始・終了の実時刻と、工程ごとに要した時間 |
| 入浴中心 | 身体介護60分(脱衣と移動10分/洗身と浴槽20分/着衣とドライヤー15分/バイタル測定と休息15分) | 入浴前後の血圧値と、休息に要した時間 |
| 排泄中心(短時間) | 身体介護20分未満(トイレ誘導と見守り/後始末の一部介助) | 訪問の開始時刻と終了時刻、前後の訪問との間隔 |
| 生活援助のみ | 生活援助45分(掃除25分/洗濯15分/ゴミの分別5分) | 各工程の実施の有無と、行えなかった工程の理由 |
| 調理中心 | 生活援助45分(献立の相談5分/調理30分/配膳と片づけ10分) | ご本人が担当した工程と、実際の所要時間 |
| 買い物代行 | 生活援助30分(メモの確認5分/買い物20分/精算と収納5分) | 預り金・購入品・釣銭の記載と、ご本人との照合の記録 |
| 身体介護と生活援助の組み合わせ | 身体介護30分(排泄15分/更衣15分)に引き続き生活援助20分(掃除) | 身体介護の終了時刻と生活援助の開始時刻を分けて記録 |
| 2人での訪問 | 身体介護60分(訪問介護員2名。移乗と入浴の全介助のため) | 2名で行った理由と、それぞれの氏名・従事した時間 |
| 外出の前後 | 身体介護45分(外出前の支度20分/帰宅後の着替えと休息25分) | 移動に要した時間と、支援に要した時間を分けて記録 |
| 夜間の訪問 | 身体介護30分(体位変換/おむつ交換/水分の提供)。訪問の開始時刻は20時とする。 | 実際の訪問開始時刻と、計画に位置づけた時刻との差 |
| 1日に複数回の訪問 | 午前 身体介護30分/午後 身体介護20分未満/夜間 身体介護30分(それぞれの開始時刻を週間予定に記載) | 前回訪問の終了時刻と次回訪問の開始時刻の間隔 |
| 医療処置がある方の訪問 | 身体介護45分(吸引の実施前後の見守りを含む。医行為は訪問看護が担当し、当事業所は環境整備と体位の保持を担当) | 訪問看護との訪問時間の重なりと、役割の分担の記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
担当者の欄|誰が行くかを特定できる書き方(10行)
担当者欄は「訪問介護員」とだけ書かれていることが多い欄ですが、勤務体制一覧表・サービス提供記録と突き合わせるときに困ります。主担当と副担当、2人訪問の理由、サービス提供責任者の関与まで書いておくと、記録との整合が取りやすくなります。
| 体制 | 担当者欄の完成文 |
|---|---|
| 単独訪問(固定) | 主担当:訪問介護員A(介護福祉士)/副担当:訪問介護員B(介護職員初任者研修修了)。主担当が不在の場合は副担当が訪問する。 |
| 2人訪問 | 訪問介護員2名(A・B)。全介助での移乗と浴槽の出入りに2名を要するため、2名での訪問とする。 |
| サービス提供責任者が同行 | 初回の訪問は、サービス提供責任者Cが訪問介護員Aに同行する。同行した旨をサービス提供記録に記載する。 |
| 曜日で担当が変わる | 月・木=訪問介護員A/火・金=訪問介護員D。いずれも手順書に沿って支援し、変更があれば申し送り表に記載する。 |
| 同性介助の希望 | 入浴・排泄の介助は女性の訪問介護員が担当する(ご本人の希望による)。やむを得ず変更する場合は事前にご本人へ説明する。 |
| 夜間帯 | 夜間の訪問は訪問介護員E・Fが交替で担当する。緊急時の連絡先は事業所の携帯電話とし、サービス提供責任者Cが受ける。 |
| 新任者が入る場合 | 新任の訪問介護員が初めて訪問する際は、主担当Aが同行し、手順書に沿って引き継ぐ。同行の日付を記録に残す。 |
| 実施状況の把握 | サービス提供責任者Cが月1回、サービス提供記録を点検し、計画との差を確認する。点検の日付と確認者名を記録に残す。 |
| 他事業所との併用 | 火曜日の訪問は他の訪問介護事業所が担当する。当事業所は月・木・土を担当し、支援内容の重複がないよう介護支援専門員を通じて調整する。 |
| 集合住宅に併設の事業所 | 当事業所の訪問介護員のみが訪問介護を提供する。住宅側の職員が行う支援とは記録も担当者も分けて管理する。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
週間予定の欄|曜日・時刻・区分を1行で書き切る(10行)
週間予定は、居宅サービス計画の第3表およびサービス提供票と同じ内容になっている必要があります。堺市の集団指導資料では、居宅サービス計画で位置付けられている日時と訪問介護計画の日時が相違している事例が「よくある指摘事例」として挙げられています。曜日・開始時刻・終了時刻・区分を1行に収めると、突合が一目で済みます。
| パターン | 週間予定欄の完成文 |
|---|---|
| 週2回・午前 | 月曜日・木曜日 10:00〜10:45 身体介護45分(入浴・排泄) |
| 週3回・生活援助 | 火曜日・金曜日・土曜日 13:00〜13:45 生活援助45分(掃除・洗濯・ゴミ出し) |
| 毎日・朝夕 | 月〜日 7:30〜8:00 身体介護30分(起床・更衣・朝食の見守り)/月〜日 19:00〜19:30 身体介護30分(就寝準備) |
| 組み合わせ | 水曜日 11:00〜11:30 身体介護30分(排泄・更衣)に引き続き 11:30〜11:50 生活援助20分(掃除) |
| 買い物の日 | 金曜日 14:00〜14:30 生活援助30分(買い物代行。買い物メモと預り金の授受を含む) |
| 短時間の複数回 | 月〜金 8:00〜8:15/12:00〜12:15/17:00〜17:15 身体介護20分未満(排泄の誘導と見守り) |
| 夜間の訪問 | 月・水・金 20:00〜20:30 身体介護30分(体位変換・おむつ交換)。開始時刻を20:00として計画に位置づける。 |
| 隔週 | 第1・第3土曜日 10:00〜10:45 生活援助45分(シーツ交換・衣類の整理) |
| 外出のある週 | 第2木曜日 9:30〜10:15 身体介護45分(外出前の支度と帰宅後の休息の支援) |
| 状態により変動 | 月・木 10:00〜11:00 身体介護60分(入浴)。体調により清拭へ切り替える場合も同じ時間帯とし、切り替えた旨を記録する。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
留意事項の欄|中止の基準と連絡先まで書き切った完成文(16文)
留意事項欄が空欄のままの計画書は少なくありません。この欄は「どうなったら止めるか」「止めたら誰に連絡するか」を書く欄です。数値と連絡先が入っていれば、経験の浅い訪問介護員でも同じ判断ができます。
| 場面 | 留意事項欄の完成文 |
|---|---|
| 入浴前 | 入浴前に血圧と体温を測定する。主治医・看護職員から示されている範囲(記入欄)を外れたときは、入浴を清拭へ切り替え、事業所(サービス提供責任者C)へ連絡する。 |
| 心疾患がある方 | 入浴中に息切れや胸の苦しさを訴えた場合は直ちに浴槽から出て座位で休息し、5分で改善しなければ事業所へ連絡する。 |
| 糖尿病がある方 | 朝食を摂っていない日は入浴を行わない。冷汗・手のふるえ・ぼんやりした様子があれば、あらかじめ用意されているブドウ糖の位置をご本人に伝え、事業所へ連絡する。 |
| 嚥下に不安がある方 | 食事は座位を90度に保ち、汁物にとろみをつける。むせが3回以上続いた場合は中断し、事業所へ連絡する。 |
| 右片麻痺 | 更衣は右上肢から通し、脱ぐときは左上肢から抜く。右肩の挙上は90度を超えない範囲とする。 |
| 膝に痛みがある方 | 右膝に痛みがあるため立位の保持は1分以内とし、その間に更衣を終える。痛みの訴えが強い日は座位で行う。 |
| 転倒歴がある方 | 令和8年2月に玄関で転倒歴あり。屋外の移動は車いすを使用する。屋内は杖と手すりを使い、後方から見守る。 |
| 認知症がある方 | 否定せず、まず話を聞いてから支援に入る。同じ質問が続く場合も同じ言葉で答える。強い拒否があるときは無理に進めず、時間を置いて再度声をかける。 |
| 皮膚が弱い方 | 仙骨部に発赤があるため、清拭時に強くこすらない。発赤の範囲が前回より広がっている場合は事業所へ連絡し、訪問看護へ共有する。 |
| 服薬 | 薬の飲み忘れが2日続いた場合は事業所へ連絡し、介護支援専門員を通じて主治の医師へ相談する。薬の仕分けは行わない。 |
| 独居の方 | 訪問時に応答がない場合は、玄関・窓の様子を確認したうえで事業所へ連絡する。合鍵の保管と使用の手順は契約書のとおりとする。 |
| 買い物代行 | 預り金は毎回その場でご本人と確認し、レシートと釣銭を記録用紙に記載してご本人の確認を受ける。立て替えは行わない。 |
| ペットがいる家庭 | 猫が玄関から出やすいため、出入りの際は扉を閉めてから移動する。ペットの世話は支援に含まない。 |
| 医療処置がある方 | 胃ろうからの注入は訪問看護が実施する。当事業所は注入中の体位の保持と見守りを行い、注入物や器具には触れない。 |
| 看取り期 | 苦痛の訴えや呼吸の変化があった場合は、支援を中断して事業所へ連絡し、訪問看護ステーションへ共有する。ご家族が希望する時間は距離を保つ。 |
| 感染症の流行期 | 発熱・下痢・嘔吐がある場合は、支援の前に事業所へ連絡し指示を受ける。使い捨て手袋とエプロンを使用し、使用後は持ち帰らず所定の方法で廃棄する。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
1回の訪問を分単位で組み立てる|場面別の手順(16場面・86工程)
訪問介護計画書が他の個別サービス計画と違うのは、「手順」まで書くところです。宇都宮市が令和7年度の運営指導における主な指導事例(訪問介護に関する事項)で挙げているとおり、訪問介護計画に即した手順書が作成されていない事例、現場の訪問介護員の判断で計画と異なるサービスを提供していた事例が示されています。手順を分単位で組み立てておくと、誰が訪問しても同じ順番・同じ時間配分になり、サービス提供記録の時刻とも一致します。以下は1回の訪問の流れを、経過時間・行うこと・留意の3列で並べたものです。時間は標準的な目安として計画に書き、実際に要した時間は記録側に書きます。
朝の訪問|起床介助・朝食・服薬・整容(4場面・22工程)
| 場面 | 経過 | 手順(訪問介護員が行うこと/ご本人が行うこと) | 留意 |
|---|---|---|---|
| 起床介助 | 0〜2分 | 玄関で声をかけ、居室のカーテンを開けて明るさを確保する。名前を呼び覚醒を確認する。 | 反応が鈍い日は無理に起こさず、表情と呼吸の様子を確認する |
| 起床介助 | 2〜5分 | ベッドの頭側を30度ずつ上げ、めまいの有無を確認しながら端座位まで介助する。 | 一気に起こさない。ふらつきがあれば背部を支えて座位を保つ |
| 起床介助 | 5〜8分 | 端座位で足底が床につく位置に整え、足踏みを5回一緒に行う。足踏みはご本人が行う。 | 血圧が下がりやすい方は、立ち上がる前に1分間座位で待つ |
| 起床介助 | 8〜12分 | 立ち上がりを前方から支え、手すりを持って車いす(または歩行)へ移る。 | ブレーキとフットレストを毎回確認する |
| 起床介助 | 12〜15分 | 寝具を整え、寝間着から日中の衣類へ更衣する。上着の袖通しはご本人が行う。 | 寝具の湿りやしみを確認し、あれば記録する |
| 朝食の支援 | 0〜5分 | 台所で手を洗い、食事の準備状況を確認する。冷蔵庫の中の当日分の食材を確認する。 | 前日の残り物の傷みを確認する |
| 朝食の支援 | 5〜12分 | 主食・主菜・汁物を配膳し、汁物にとろみをつける。エプロンとおしぼりを用意する。 | とろみの濃度は前回と同じにする。濃度を変えた日は記録する |
| 朝食の支援 | 12〜25分 | いすの高さと机の距離を調整し、体幹が90度になるよう整える。摂取はご本人が行い、隣で見守る。 | むせが3回以上続いたら中断し事業所へ連絡する |
| 朝食の支援 | 25〜30分 | 摂取量を主食・主菜・副菜ごとに割合で確認し、水分量をコップ単位で記録する。 | 「全量」ではなく「主食8割・主菜5割」のように分けて記録する |
| 朝食の支援 | 30〜35分 | 下膳し、食器を洗って所定の位置に戻す。台ふきで机を拭く。 | 食器の欠けや割れがあれば申し送る |
| 服薬の確認 | 0〜2分 | 服薬カレンダーの前日分に残薬がないかを確認し、残っていれば数を数える。 | 薬の仕分け・一包化の開封は行わない |
| 服薬の確認 | 2〜4分 | 当日朝の薬を、ご本人がカレンダーから取り出す動作を見守る。届かない場合のみ手渡す。 | 取り出せた工程と介助した工程を分けて記録する |
| 服薬の確認 | 4〜6分 | コップに水を用意し、口に入れてから飲み込むまでを確認する。 | 口の中に残っていないか、開口して確認できる場合は確認する |
| 服薬の確認 | 6〜8分 | 服薬の有無をチェック表に記載し、飲み忘れが2日続いた場合は事業所へ連絡する。 | 連絡した日時と相手の氏名を記録する |
| 整容 | 0〜3分 | 洗面所まで見守りで誘導し、いすを置いて座位で行える環境を整える。 | 床が濡れていれば先に拭く |
| 整容 | 3〜8分 | 洗顔はご本人が行い、タオルを手渡す。耳の後ろと首筋の拭き残しを介助する。 | 皮膚の乾燥や発赤を観察する |
| 整容 | 8〜14分 | 歯みがきをご本人が行い、仕上げみがきを介助する。義歯は取り外して洗浄し、専用容器に戻す。 | 出血・口臭・粘膜の異常があれば記録して申し送る |
| 整容 | 14〜18分 | 整髪を介助し、爪の伸びを確認する。ひげそりは電気かみそりでご本人が行い、そり残しを介助する。 | 爪切りの取扱いは事業所の手順に従い、状態によっては看護職へ引き継ぐ |
| 整容 | 18〜20分 | 洗面所を片づけ、鏡でご本人に仕上がりを確認してもらう。 | ご本人の反応を記録に残す |
| 朝の締め | 共通 | 次の訪問までに使う水・タオル・リモコンを手の届く位置に置く。 | 置いた位置をご本人と一緒に確認する |
| 朝の締め | 共通 | 実施した工程・ご本人が行った工程・要した時間をサービス提供記録に記載する。 | 計画の時間を写さず、実際の開始・終了時刻を書く |
| 朝の締め | 共通 | 予定と違うことを行った場合は、変更した内容と理由を記録し、サービス提供責任者へ報告する。 | 報告した相手と日時を残す |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
身体に触れる支援|排泄・入浴・清拭・更衣(4場面・22工程)
| 場面 | 経過 | 手順(訪問介護員が行うこと/ご本人が行うこと) | 留意 |
|---|---|---|---|
| 排泄介助(トイレ) | 0〜2分 | 尿意の有無を尋ね、トイレまでの動線に物が置かれていないかを確認する。 | スリッパは使わない。床の濡れを先に拭く |
| 排泄介助(トイレ) | 2〜6分 | 杖歩行を後方から見守り、便座の前で方向転換を介助する。 | 手すりを持つ位置を毎回同じにする |
| 排泄介助(トイレ) | 6〜10分 | ズボンと下着の上げ下ろしを介助し、着座を支える。排泄中は扉の外で待機し声をかける。 | プライバシーに配慮し、必要以上に室内に留まらない |
| 排泄介助(トイレ) | 10〜14分 | 清拭はご本人が行い、届かない部分のみ介助する。立ち上がりを支え、衣類を整える。 | 便の性状・量・色を観察し記録する |
| 排泄介助(トイレ) | 14〜18分 | 手洗いを見守り、居室まで戻る。使用したトイレを清掃する。 | 皮膚のかぶれ・発赤があれば記録し申し送る |
| 入浴介助 | 0〜5分 | 脱衣所と浴室を暖め、血圧・体温・脈拍を測定して記録する。中止基準に触れる場合は清拭へ切り替える。 | 測定値を必ず記録に残す。中止した場合は理由も書く |
| 入浴介助 | 5〜10分 | 脱衣を見守り、脱いだ衣類をまとめる。浴室への移動を介助し、シャワーチェアに着座する。 | 浴室の床の滑りを確認する |
| 入浴介助 | 10〜18分 | 湯温を40度前後に調整し、末梢から中枢へかけ湯する。洗身のうち背部と足先を介助し、その他はご本人が行う。 | 湯温は必ず手で確認してからご本人にかける |
| 入浴介助 | 18〜28分 | 手すりを使った浴槽の出入りを介助する。浴槽内での滞在は5分程度とし、表情と呼吸を観察する。 | のぼせ・息切れの訴えがあれば直ちに出て座位で休む |
| 入浴介助 | 28〜40分 | 水分を拭き取り、皮膚の状態を観察する。着衣を見守り、ドライヤーで髪を乾かす。水分を提供して休息する。 | 入浴後の血圧を測定し、記録に残す |
| 清拭 | 0〜4分 | 室温を24度前後に整え、湯を用意してタオルを絞る。カーテンを閉め、露出を最小限にする準備をする。 | 湯温は熱すぎないか、必ず自分の前腕で確認する |
| 清拭 | 4〜10分 | 顔・首・上肢を拭く。前胸部と腹部はご本人が行い、届かない部分を介助する。 | 拭いた部位から順に衣類を戻し、冷えを防ぐ |
| 清拭 | 10〜18分 | 側臥位に体位を変え、背部・臀部を拭く。仙骨部の皮膚を観察する。 | 発赤の範囲が前回より広がっていれば記録し看護職へ共有する |
| 清拭 | 18〜25分 | 下肢と足底を拭き、指の間の水分を拭き取る。爪の伸びと白癬の様子を確認する。 | 足の傷は小さくても記録し申し送る |
| 清拭 | 25〜30分 | 陰部を洗浄または清拭し、寝衣を整える。使用したタオルを洗濯かごに入れる。 | 洗浄の順序は前から後ろへ |
| 更衣介助 | 0〜3分 | ご本人が着たい衣類を選ぶ。気温と外出予定を伝えて相談する。 | 選ぶ工程を省かない。選択の機会そのものが支援になる |
| 更衣介助 | 3〜8分 | 座位を安定させ、麻痺のない側から脱ぐ。上着の袖通しは麻痺のある側から行う。 | 関節を無理に動かさない。肩の挙上は90度以内 |
| 更衣介助 | 8〜13分 | 立位を1分以内に保ちながらズボンを上げる。立位が難しい日は座位で片側ずつ行う。 | 痛みの訴えがあれば座位に切り替える |
| 更衣介助 | 13〜16分 | ボタンかけはご本人が行い、時間がかかっても待つ。最後の1つだけ介助する。 | できた工程を記録に残す(できなかったことだけ書かない) |
| 更衣介助 | 16〜20分 | 脱いだ衣類を洗濯かごへ入れ、次に着る衣類を取り出しやすい位置に置く。 | タンスの中の配置を勝手に変えない |
| 共通 | 訪問の終わり | 実施した内容・ご本人の様子・観察した所見を、その場で記録に書く。 | 後でまとめて書くと時刻が実態とずれる |
| 共通 | 訪問の終わり | 次回の訪問日時をご本人に伝え、必要な物の不足を確認する。 | 伝えた内容を記録に残す |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
移動と家事|移乗・通院の前後・調理・掃除(4場面・21工程)
| 場面 | 経過 | 手順(訪問介護員が行うこと/ご本人が行うこと) | 留意 |
|---|---|---|---|
| 移乗介助 | 0〜1分 | 車いすをベッドの健側に30度の角度で置き、ブレーキをかけてフットレストを上げる。 | 角度と側を毎回同じにする |
| 移乗介助 | 1〜3分 | 端座位に整え、足底を床につけて浅く座り直す。ご本人に前傾を促す。 | 足の位置がずれていると立ち上がれない |
| 移乗介助 | 3〜5分 | 手すりまたは介助者の肩に手を置いてもらい、腰を支えて立ち上がる。 | 引き上げない。ご本人の前傾に合わせる |
| 移乗介助 | 5〜7分 | 小刻みに方向転換し、座面を確認してからゆっくり着座する。 | 着座の際に後方の座面を目視で確認する |
| 移乗介助 | 7〜9分 | 深く座り直し、フットレストを下ろして足を乗せる。ずり落ちがないか確認する。 | 移乗のたびに皮膚の擦れを確認する |
| 通院の前(送り出し) | 0〜8分 | 保険証・診察券・お薬手帳・現金の有無をご本人と一緒に確認し、かばんに入れる。 | 確認した品目を記録する。金銭は預からない |
| 通院の前(送り出し) | 8〜15分 | 外出用の衣類へ更衣し、履き慣れた靴を用意する。トイレを済ませてから出発するよう声をかける。 | 外出前の排泄を毎回の手順に入れる |
| 通院の前(送り出し) | 15〜20分 | 玄関の上がりかまちの昇降を介助し、迎えの車まで見送る。戸締まりを確認する。 | 鍵の取扱いは契約書の手順に従う |
| 通院の後(帰宅後) | 0〜10分 | 帰宅後の疲労・ふらつき・痛みの訴えを確認し、上着を脱いで休息できる姿勢に整える。 | 訴えの言葉をそのまま記録する |
| 通院の後(帰宅後) | 10〜20分 | 水分を提供し、お薬手帳や処方の変更があれば内容を確認して事業所へ連絡する。 | 薬の内容の説明・判断はしない。事業所を通じて共有する |
| 調理 | 0〜5分 | 冷蔵庫と乾物の在庫を確認し、ご本人と献立を相談して決める。 | 献立を決める工程をご本人から取り上げない |
| 調理 | 5〜15分 | 食材を洗い、切る工程はご本人が座位で行う。硬い食材のみ介助する。 | 包丁を使う間は目を離さない |
| 調理 | 15〜30分 | 加熱と味付けを行い、味付けはご本人に確認してもらう。汁物にとろみをつける。 | 塩分を控える指示がある場合は、だしと酸味で調整する |
| 調理 | 30〜40分 | 配膳し、翌日分を小分けにして冷蔵庫へ入れる。容器に日付を書く。 | 作り置きの保存期間をご本人と一緒に確認する |
| 調理 | 40〜45分 | 調理器具を洗い、コンロの火の元とガスの元栓を確認する。 | 火の元の確認を毎回の手順に入れる |
| 掃除 | 0〜5分 | ご本人に当日の優先順位を尋ね、掃除する範囲を決める。 | 触れてほしくない場所を毎回確認する |
| 掃除 | 5〜15分 | 居間と寝室に掃除機をかける。床の物を移動する際は元の位置に戻す。 | 動線上の物は本人の了解を得て移す |
| 掃除 | 15〜22分 | トイレの便座・床・手すりを清掃し、消耗品の残量を確認する。 | 消耗品が少ない場合は買い物メモに追加する |
| 掃除 | 22〜28分 | 台所の流しと調理台を拭き、生ゴミをまとめる。 | 分別の方法は自治体の区分に従う |
| 掃除 | 28〜32分 | ゴミを指定の場所へ出し、ゴミ箱に新しい袋をセットする。 | 収集日でない日は屋内の所定の場所に置く |
| 掃除 | 32〜35分 | 実施した範囲と、時間の都合で行えなかった範囲を記録し、ご本人に伝える。 | 行えなかったことを黙って終わらせない |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
夕方から夜|洗濯・買い物・就寝介助・夜間対応(4場面・21工程)
| 場面 | 経過 | 手順(訪問介護員が行うこと/ご本人が行うこと) | 留意 |
|---|---|---|---|
| 洗濯 | 0〜3分 | 洗濯かごの中身を確認し、色物と分けて洗濯機に入れる。操作はご本人が行う。 | 失禁のあった衣類は別に扱い、取扱いを事前に決めておく |
| 洗濯 | 3〜8分 | 洗剤の残量を確認し、少なければ買い物メモに追加する。 | 洗剤の種類を勝手に変えない |
| 洗濯 | 8〜20分 | 洗い上がりを取り出し、物干し竿に干す。ハンガーに掛ける工程はご本人が座位で行う。 | 高い位置の作業は介助者が行う |
| 洗濯 | 20〜28分 | 前回分の乾いた衣類を取り込み、一緒にたたむ。声をかけながらできる工程を任せる。 | 「一緒に行う」ことが自立支援の工程になる |
| 洗濯 | 28〜32分 | たたんだ衣類を所定の引き出しへ戻す。破れやほつれがあれば伝える。 | 収納場所を変えない |
| 買い物 | 0〜5分 | ご本人が書いた買い物メモを一緒に読み上げ、数量と品目を確認する。 | メモを書く工程はご本人に任せる |
| 買い物 | 5〜8分 | 預り金を目の前で数え、金額を記録用紙に記載してご本人の確認を受ける。 | 立て替えは行わない。金額はその場で二人で確認する |
| 買い物 | 8〜25分 | 指定の店舗で購入する。品切れの場合は代替品を買わず、戻ってから相談する。 | 勝手な判断で品目を変えない |
| 買い物 | 25〜30分 | レシート・釣銭・購入品をご本人と照合し、記録用紙に記載して確認を受ける。 | 照合した事実が残る様式にしておく |
| 買い物 | 30〜35分 | 冷蔵品を先に収納し、日付の古いものを手前に並べ替える。 | 賞味期限の切れた食品はご本人に確認してから処分する |
| 就寝介助 | 0〜5分 | 寝室の室温と寝具を整え、電気毛布などの設定を確認する。 | 設定温度を記録し、翌朝の訪問者に申し送る |
| 就寝介助 | 5〜12分 | トイレを済ませ、寝間着へ更衣する。上着の脱衣はご本人が行う。 | 就寝前の排泄を手順に組み込む |
| 就寝介助 | 12〜18分 | 口腔ケアを行い、義歯を外して洗浄し専用容器に入れる。 | 容器の置き場所を固定する |
| 就寝介助 | 18〜25分 | ベッドへの移乗を介助し、安楽な体位に整える。クッションで下肢の位置を調整する。 | 仙骨部に圧が集中しない位置にする |
| 就寝介助 | 25〜30分 | 枕元に水・携帯電話・眼鏡・呼び出し用の道具を置き、位置をご本人と一緒に確認する。 | 置いた位置を毎回同じにする |
| 就寝介助 | 30〜35分 | ポータブルトイレの位置と足元灯を確認し、戸締まりをしてから退室する。 | 退室時刻を記録する |
| 夜間の訪問 | 0〜3分 | 入室時に声をかけ、覚醒の程度・呼吸・表情を確認する。強い覚醒を促さない。 | 照明は間接照明にとどめる |
| 夜間の訪問 | 3〜10分 | おむつまたはパッドの交換を行い、皮膚の状態を観察する。 | 陰部の洗浄は前から後ろへ。発赤は記録する |
| 夜間の訪問 | 10〜18分 | 体位を変換し、除圧のためクッションを差し込む。前回と反対側にする。 | 体位変換の向きを記録し、次の訪問者が反対にできるようにする |
| 夜間の訪問 | 18〜25分 | 覚醒していれば水分を少量提供する。むせがある場合は無理に勧めない。 | 提供した量を記録する |
| 夜間の訪問 | 25〜30分 | 室温・掛物・呼び出し用の道具の位置を整え、退室時刻を記録する。訪問開始時刻を計画に位置づけた時刻と照合する。 | 実際の開始時刻と計画上の時刻の差が続く場合は計画の見直しを検討する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
同じ訪問に身体介護と生活援助が入るとき|基準の定めと記入欄の対照(22行)
1回の訪問の中に、身体に触れる支援と家事の支援が両方入ることは日常的にあります。このとき訪問介護計画書に求められるのは、どちらをどの順番で、それぞれ何分行うのかを分けて書くことです。仙台市が令和6年6月の集団指導で公表した令和5年度運営指導結果には、身体介護と生活援助を組み合わせて算定している事例について「1回の訪問において身体介護及び生活援助が混在する場合は、適切なアセスメントによりあらかじめ具体的なサービス内容を身体介護と生活援助に区分し、それに要する標準的な時間に基づき組み合わせて算定する」と示されています。ここでは判定は行わず、自治体が公表している定めと、貴事業所の計画・記録に書き込む欄を左右に並べます。区分の当てはめや算定の可否は、事業所の所在地の保険者(指定権者)にご確認ください。
公表資料に示された定めと、貴事業所の記入欄(12行)
| 論点 | 自治体の公表資料に示されている定め | 貴事業所の訪問介護計画・記録(記入欄) | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 混在するときの区分 | 仙台市:「1回の訪問において身体介護及び生活援助が混在する場合は、適切なアセスメントによりあらかじめ具体的なサービス内容を身体介護と生活援助に区分し、それに要する標準的な時間に基づき組み合わせて算定する」 | 計画の所要時間欄:身体介護( 分/内訳 )+生活援助( 分/内訳 ) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 引き続き行う生活援助の時間 | 仙台市:「身体介護中心型の単位数に引き続き生活援助を行う場合は、20分以上の所要時間でなければ生活援助を算定することはできない」 | 計画に位置づけた生活援助の標準的な時間:( 分)/記録上の実時間:( 分) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 短時間の身体介護に続く生活援助 | 千葉市:「身体介護20分未満の身体介護中心型に続けて生活援助を行うことは認められていない」(緊急時訪問介護加算を算定する場合を除くと記載) | 身体介護20分未満を位置づけている利用者の一覧:( 名)/同一訪問で生活援助を位置づけている件数:( 件) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 計画上の時間と記録の時間 | 仙台市の指摘事例:「身体2生活1」で算定しているのに、訪問介護計画上の生活援助の時間が15分と記載されていた | 計画の時間と記録の実時間を突き合わせた日付:( )/差があった件数:( 件) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 訪問の間隔 | 仙台市:「前回提供した指定訪問介護からおおむね2時間未満の間隔で指定訪問介護が行われた場合には、それぞれの所要時間を合算して算定すること」「単に1回の長時間の訪問介護を複数回に区分して行うことは適切ではない」 | 同日に複数回訪問している利用者:( 名)/訪問間隔がおおむね2時間未満の件数:( 件) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 移動時間の扱い | 仙台市:「車両の運転手が訪問介護員である場合、運転の行為は訪問介護サービスに含まれないことから、運転中の時間は介護報酬の算定対象とならない」 | 外出を含む訪問の記録:運転時間( 分)/支援に要した時間( 分) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 計画と実績の乖離 | 仙台市:「計画と実績が継続して乖離している場合は計画変更を行い算定区分を改める必要がある」 | 乖離が3か月続いている利用者:( 名)/計画を変更した日:( ) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 生活援助中心型の理由の記載 | 北海道後志総合振興局の指摘事例:「『生活援助中心型』の算定理由その他やむを得ない事情として、『介護人の介護負担の軽減のため』との記載があった」 | 居宅サービス計画に記載された算定理由:( )/訪問介護計画で受けている記載:( ) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 記録から区分が読み取れるか | 公表資料では、算定した区分に対応する具体的なケア内容が記録から読み取れない例が挙げられています | 記録に書かれている行為名:( )/「見守り」「家事」のみで終わっている件数:( 件) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 生活援助の範囲 | 大阪市の令和8年度集団指導資料に、生活援助の範囲に含まれないとされる行為を算定していた事例が挙げられています | 計画に位置づけている家事の内容:( )/ご家族の分の家事を含んでいないかの確認日:( ) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 夜間帯の開始時刻 | 静岡市の指摘事例:「居宅サービス計画又は訪問介護計画書上に、サービス開始時刻が加算の対象となる時間帯にあることの位置付けがない利用者に対して加算を算定している」 | 計画に記載したサービス開始時刻:( 時 分)/記録上の実際の開始時刻:( 時 分) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 集合住宅に併設する場合 | 姫路市の指摘事例:有料老人ホームによるサービス内容と訪問介護事業所によるサービス内容が重複していた、区別ができていなかった | 住宅側が提供する支援:( )/訪問介護計画に位置づける支援:( )/重複の有無を確認した日:( ) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。本記事は書類の書き方を整理したものであり、個別の区分の当てはめや届出の要否を判断するものではありません。
時間配分の書き方|1回の訪問を分けて書いた実物(10行)
混在する訪問は、訪問介護計画の所要時間欄で「前半・後半」に分けて書くと、記録側でも時刻を分けて残しやすくなります。以下は、計画にそのまま書ける形にした実物です。時間はあくまで標準的な目安であり、実際に要した時間はサービス提供記録に書きます。
| 訪問の組み立て | 訪問介護計画の所要時間欄の完成文 | サービス提供記録に残すこと |
|---|---|---|
| 排泄のあと掃除 | 身体介護30分(トイレ誘導と見守り10分/後始末と更衣20分)に引き続き、生活援助20分(トイレと洗面所の清掃) | 身体介護の終了時刻と生活援助の開始時刻を分けて記載する |
| 入浴のあと洗濯 | 身体介護60分(バイタル測定と脱衣10分/洗身と浴槽30分/着衣と休息20分)に引き続き、生活援助25分(浴室の清掃と洗濯物の処理) | 入浴前後の血圧値と、洗濯で行った工程 |
| 食事介助のあと調理 | 身体介護25分(配膳と食事の見守り)と生活援助35分(夕食分の調理と作り置き) | 摂取量の内訳と、調理でご本人が担当した工程 |
| 起床介助のあと掃除 | 身体介護35分(起床・更衣・整容)に引き続き、生活援助20分(居間の掃除機がけとゴミの分別) | 起床時刻と、掃除で行えなかった範囲の理由 |
| 買い物と一緒に行う場合 | 身体介護30分(外出の支度と屋外歩行の見守り)と生活援助20分(購入品の収納と精算の確認) | 移動に要した時間と支援に要した時間を分ける |
| 就寝介助のあと片づけ | 身体介護30分(更衣・口腔ケア・移乗)に引き続き、生活援助20分(台所の片づけと翌朝の準備) | 退室時刻と、翌朝の訪問者への申し送り事項 |
| 短時間の見守りのみ | 身体介護20分未満(排泄の誘導と見守り)。同一の訪問に生活援助は位置づけない。 | 訪問の開始・終了時刻と、前後の訪問との間隔 |
| 清拭のあとシーツ交換 | 身体介護40分(清拭と更衣)に引き続き、生活援助20分(シーツと枕カバーの交換) | 皮膚の観察所見と、交換した寝具の種類 |
| 服薬確認のみの短時間 | 身体介護20分未満(服薬カレンダーの確認と飲み込みまでの見守り) | 残薬の数と、飲み忘れがあった日 |
| 2人での訪問 | 身体介護60分(訪問介護員2名。全介助での移乗と入浴のため2名を要する) | 2名それぞれの氏名と従事した時間、2名を要した理由 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
居宅サービス計画からの落とし込みと状態別の書き分け(10状態・54例)
訪問介護計画書は、介護支援専門員が作成した居宅サービス計画を受けて作ります。埼玉県福祉部福祉監査課が公表しているQ&Aには「既に居宅サービス計画が作成されている場合、個別サービス計画は居宅サービス計画に沿って作成してください。居宅サービス計画と個別サービス計画の内容が一致しない事例が見受けられますので、注意してください」と示されています。堺市の集団指導資料でも、居宅サービス計画で位置付けられている日時と訪問介護計画の日時が相違している事例、居宅サービス計画に位置付けられている具体的なサービスの内容が訪問介護計画に位置付けられていない事例が「よくある指摘事例」として挙げられています。どの行がどこに落ちるのかを先に決めておくと、受け取ってから作るまでの時間が短くなります。
居宅サービス計画(第2表)の記載が、訪問介護計画のどこに入るか(14行)
| 居宅サービス計画(第2表)の欄 | 記載の例 | 訪問介護計画で受ける欄 | 落とし込んだ完成文 |
|---|---|---|---|
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 一人で入浴することが難しく、清潔を保てない | 利用者及び家族の生活に対する意向/援助の目標 | 「湯船につかりたい」というご本人の希望をもとに、週2回の入浴を介助を受けながら続けられることを目標とする。 |
| 長期目標 | 清潔な状態で安心して自宅で暮らせる | 援助の目標(長期) | 週2回の入浴を、浴槽の出入りの介助を受けながら続けられる。 |
| 短期目標 | 週2回の入浴を安全に行える | 援助の目標(短期) | 浴槽の出入りを、手すりと訪問介護員の支えで、途中で座り込むことなく行える。 |
| サービス内容 | 入浴介助 | サービスの内容・手順 | バイタル測定→脱衣の見守り→浴室への移動介助→洗身(背部と足先を介助)→浴槽の出入りを介助→着衣の見守り→水分の提供、の順で行う。 |
| サービス種別 | 訪問介護(身体介護) | サービスの区分 | 身体介護60分(入浴介助)として位置づける。 |
| 頻度 | 週2回 | 週間予定 | 月曜日・木曜日 10:00〜11:00 身体介護60分(入浴) |
| 期間 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日 | 計画の期間 | 令和8年4月1日〜令和9年3月31日(居宅サービス計画の期間に合わせる) |
| ニーズ(家事) | 体力が低下し家事を行うことが難しい | 援助の目標/サービスの内容 | 掃除と洗濯の支援を受けながら自分の家で暮らし続けられることを目標とし、居間と寝室の掃除機がけ、トイレの清掃、洗濯物を一緒にたたむ工程を行う。 |
| サービス内容(家事) | 生活援助(掃除・洗濯) | サービスの区分・所要時間 | 生活援助45分(掃除25分/洗濯15分/ゴミの分別5分)として位置づける。 |
| ニーズ(服薬) | 飲み忘れが続き、体調が不安定になりやすい | サービスの内容・留意事項 | 服薬カレンダーからの取り出しを見守り、飲み込みまで確認する。飲み忘れが2日続いた場合は事業所へ連絡する。 |
| ニーズ(介護者の負担) | 妻の介護負担が大きく、休息の時間がとれない | 援助の目標/週間予定 | 妻が休息できる時間を週2回確保することを目標とし、火曜日・金曜日 14:00〜15:00 に訪問する。 |
| 本人・家族の意向 | できる限り自宅で暮らしたい | 利用者及び家族の生活に対する意向 | 「一人暮らしを続けたい。施設に入る気はない」と話される(令和8年4月10日、本人より聴取)。 |
| 担当者 | 訪問介護事業所 | 担当者 | 主担当:訪問介護員A(介護福祉士)/副担当:訪問介護員B。不在時は副担当が訪問する。 |
| 他サービスとの関係 | 訪問看護(週1回)、通所介護(週2回) | 留意事項 | 胃ろうからの注入は訪問看護が実施する。当事業所は注入中の体位の保持と見守りを行う。通所介護のある水曜日・土曜日は送り出しのみとする。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態別|意向・短期目標・手順の要・留意事項の書き分け(10状態・40文)
同じ「入浴介助」でも、状態が違えば手順も留意事項も変わります。次の表は、10の状態について4つの欄を一続きで書いたものです。左から右へそのまま計画書に転記できる形にしています。
| 状態 | 意向欄(完成文) | 短期目標(完成文) | 手順の要(完成文) | 留意事項(完成文) |
|---|---|---|---|---|
| 右片麻痺(脳梗塞後) | 「左手が使えるうちは自分で食べたい。人に食べさせてもらうのは気が進まない」と話される。 | 左手でスプーンを使い、主食を自分で口まで運べる。 | いすの高さと机の距離を調整し、滑り止めマットと持ち手の太いスプーンを用意する。皿の位置を左側にそろえる。摂取はご本人が行う。 | 更衣は右上肢から通し、脱ぐときは左上肢から抜く。右肩の挙上は90度を超えない範囲とする。 |
| パーキンソン病 | 「動きにくい時間帯があるので、その時だけ手伝ってほしい」と話される。 | 薬が効いている時間帯に合わせて、着替えと整容を自分で行える。 | 訪問時刻を服薬から1時間後に設定し、動きにくい時間帯を避ける。歩き出しで足が出ないときは、床のテープや号令で最初の一歩を促す。 | 方向転換とすくみ足で転倒のおそれがあるため、後方から見守る。急かす声かけをしない。動きにくさの出る時間帯を毎回記録する。 |
| 認知症(アルツハイマー型) | 「自分のことは自分でやってきた。手を出されるのは好きではない」と話される。 | 朝の訪問時に起床しており、声かけで着替えを済ませて朝食の席につける。 | 訪問の順番と声かけの言葉を毎回同じにする。衣類は2着まで並べて選んでもらう。工程は1つずつ伝え、終わってから次を伝える。 | 否定せず、まず話を聞いてから支援に入る。同じ質問が続く場合も同じ言葉で答える。強い拒否があるときは時間を置いて再度声をかける。 |
| 独居 | 「一人暮らしを続けたい。誰かが毎日来るのは負担に感じる」と話される。 | 週3回の訪問の間、食事と水分を自分で用意して過ごせる。 | 訪問時に次回までの食事を小分けにし、容器に日付を書いて冷蔵庫の手前に並べる。ご本人と一緒に翌日以降の分を確認する。 | 応答がない場合は玄関・窓の様子を確認したうえで事業所へ連絡する。合鍵の保管と使用の手順は契約書のとおりとする。 |
| 老老介護(妻が主介護者) | 妻より「自分が倒れたら終わりだと思っている。少しでも休みたい」と話される。 | 週2回、午後の2時間を妻が外出にあてられる状態をつくれる。 | 訪問時間帯を妻の外出予定に合わせる。訪問中はご本人の見守りと入浴介助を行い、妻が戻るまで居室に留まる。 | 妻の体調の変化(腰痛・睡眠不足の訴え)を毎回確認し、変化があれば事業所を通じて介護支援専門員へ共有する。 |
| 退院直後 | 「入院前のように自分で台所に立ちたい。焦らずに戻したい」と話される。 | 訪問介護員と一緒に、湯を沸かして味噌汁を1品作れる。 | 初週は座位でできる工程(食材を切る)から始め、2週目に加熱、3週目に配膳まで広げる。担当した工程を毎回記録して本人に伝える。 | 退院後2週間は疲労が出やすいため、訴えがあれば工程を減らして中断する。体重と食事量を毎回確認し、減少が続く場合は事業所へ連絡する。 |
| 看取り期 | 「痛みがないなら家にいたい。最後まで自分の布団で寝たい」と話される。 | 清拭と口腔ケアを毎回受け、苦痛の訴えなく体位を整えられる。 | 体位変換は前回と反対側にし、クッションで除圧する。清拭は短時間で区切り、表情を見ながら中断できる順番で行う。 | 苦痛の訴えや呼吸の変化があった場合は支援を中断して事業所へ連絡し、訪問看護ステーションへ共有する。ご家族が希望する時間は距離を保つ。 |
| 医療処置あり(胃ろう) | 長女より「注入の時間に合わせて来てもらえると助かる」と話される。 | 注入中の姿勢を30分以上保ち、逆流なく過ごせる。 | 注入は訪問看護が実施する。当事業所は注入前に上半身を30度以上に起こし、注入中の見守りと注入後30分の姿勢保持を行う。 | 注入物や器具には触れない。むせ・嘔吐・咳き込みがあれば直ちに事業所と訪問看護へ連絡する。 |
| 視覚障害 | 「物の位置を変えられると分からなくなる。そこだけ気をつけてほしい」と話される。 | 居室内の移動を、伝い歩きで一人で行える。 | 物の配置を一切変えない。移動する場合は必ず声をかけ、戻す位置をご本人と確認する。誘導は肘の上を持ってもらい半歩前を歩く。 | 掃除で動かした物は元の位置に戻す。段差や障害物は言葉で具体的に伝える(「30cm先に段差があります」)。 |
| 聴覚障害 | 「大きい声より、ゆっくり口を見せてもらう方が分かる」と話される。 | その日の支援内容を、筆談と身ぶりで理解して選択できる。 | 正面から明るい場所で向き合い、口の形が見える位置で話す。工程の前にメモ用紙に大きく書いて示し、選んでもらう。 | 背後から近づかない。補聴器の電池残量を訪問のたびに確認する。伝わったかどうかを毎回ご本人に確認し、記録に残す。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
物足りない記載を完成文に直す|言い換え32組と見直しの契機(60行)
訪問介護計画書でいちばん多いのは、行為名だけで終わっている記載です。「入浴介助」「掃除」「見守り」と書かれていても、誰が・どの手順で・何に留意して・どれくらいの時間で行うのかが分かりません。堺市が集団指導資料で示している「サービス実施時間が一律に記載されておりサービスの実態が反映されていない」「特記・連絡事項欄に利用者の状況がほとんど記載されていない」という指摘は、計画側の書き方と地続きです。ここでは32組の言い換えを並べます。右の列はそのまま計画書に貼れる完成文です。
言い換え|行為名で終わっている記載を、手順と留意まで含む完成文へ(32組)
| 場面 | 物足りない記載 | 完成文(そのまま貼れる形) |
|---|---|---|
| 入浴 | 入浴介助 | 入浴前に血圧・体温を測定し、脱衣を見守る。浴室への移動と浴槽の出入りを介助し、洗身のうち背部と足先を介助する。着衣は見守り、入浴後に水分を提供して10分休息する。身体介護60分。 |
| 入浴 | 週2回の入浴 | 月曜日・木曜日 10:00〜11:00、身体介護60分として入浴を行う。体調により清拭へ切り替える場合も同じ時間帯とし、切り替えた理由を記録する。 |
| 排泄 | 排泄介助 | トイレまでの移動を後方から見守り、便座前の方向転換を介助する。ズボンと下着の上げ下ろしを介助し、清拭はご本人が行う。便の性状・量を観察して記録する。身体介護20分。 |
| 排泄 | おむつ交換 | 側臥位への体位変換を介助し、陰部を前から後ろへ洗浄して水分を拭き取る。仙骨部の発赤の有無を観察し、前回より広がっている場合は事業所へ連絡する。身体介護15分。 |
| 食事 | 食事介助 | 配膳後、体幹が90度になるようにいすと机の距離を調整し、汁物にとろみをつける。摂取はご本人が行い、隣で見守る。むせが3回以上続いた場合は中断して事業所へ連絡する。身体介護30分。 |
| 食事 | 食事の見守り | 一口量が多くなりすぎないよう声をかけ、飲み込みを確認してから次の一口を促す。摂取量は主食・主菜・副菜ごとに割合で記録する。身体介護25分。 |
| 服薬 | 服薬確認 | 服薬カレンダーから当日分を取り出す動作を見守り、口に入れてから水を飲み、飲み込むまで確認する。前日分の残薬を数え、飲み忘れが2日続いた場合は事業所へ連絡する。身体介護10分。 |
| 服薬 | 薬のセット | 薬の仕分けは行わない。服薬カレンダーの当日分の位置をご本人と一緒に確認し、取り出す動作を見守る。残薬の数を記録する。 |
| 整容 | 整容 | 洗面所まで見守りで誘導し、洗顔と歯みがきはご本人が行う。仕上げみがきと義歯の洗浄を介助し、耳の後ろと首筋の拭き残しを介助する。身体介護20分。 |
| 整容 | 口腔ケア | 座位を保ったまま歯ブラシを手渡し、ご本人がみがいた後に仕上げみがきを行う。義歯は取り外して洗浄し専用容器に戻す。出血・口臭・粘膜の異常を記録する。身体介護15分。 |
| 更衣 | 更衣介助 | ご本人が2着から選んだ衣類を手渡す。上着の袖通しはご本人が行い、右肩の可動域制限があるためズボンの上げ下ろしのみ介助する。立位の保持は1分以内とする。身体介護15分。 |
| 更衣 | 着替えの手伝い | 座位を安定させ、麻痺のない側から脱ぐ。着るときは麻痺のある側から袖を通す。ボタンかけはご本人が行い、最後の1つだけ介助する。できた工程を記録する。身体介護15分。 |
| 起床 | 起床介助 | 声かけで覚醒を確認し、ベッドの頭側を30度ずつ上げてめまいの有無を確認しながら端座位まで介助する。足踏みを5回ご本人が行い、立ち上がりを前方から支える。身体介護15分。 |
| 就寝 | 就寝介助 | トイレを済ませてから寝間着へ更衣し、口腔ケアを行う。ベッドへの移乗を介助し、クッションで下肢の位置を調整する。枕元に水・携帯電話・眼鏡を毎回同じ位置に置く。身体介護30分。 |
| 移乗 | 移乗介助 | 車いすを健側に30度の角度で置き、ブレーキとフットレストを確認する。端座位で浅く座り直し、前傾を促して腰を支えて立ち上がる。小刻みに方向転換し、座面を目視してから着座する。身体介護10分。 |
| 移動 | 歩行の見守り | 杖と手すりを使った歩行を、右斜め後方から半歩下がって見守る。方向転換とふらつきの有無を毎回記録する。屋外は車いすを使用する。身体介護15分。 |
| 体位変換 | 体位変換 | 2時間ごとを目安に、前回と反対側の側臥位へ変換する。クッションを背部と下肢に差し込み除圧する。変換した向きを記録し、次の訪問者が反対にできるようにする。身体介護15分。 |
| 清拭 | 清拭 | 室温を24度前後に整え、顔・上肢・前胸部の順に拭く。前胸部と腹部はご本人が行い、背部・臀部・足底を介助する。仙骨部の皮膚を観察して記録する。身体介護30分。 |
| 清拭 | 足浴 | 湯温を39度前後に調整し、10分間足を浸す。指の間まで洗い、水分を拭き取って保湿する。爪の伸びと皮膚の状態を確認する。身体介護20分。 |
| 外出 | 外出介助 | 外出前に保険証・診察券・お薬手帳・持ち物をご本人と一緒に確認し、排泄を済ませてから上着を着る。玄関の上がりかまちの昇降を介助する。帰宅後は疲労の訴えと歩行の様子を確認する。身体介護45分。 |
| 外出 | 送り出し | 迎えの車が来るまでに支度を終えられるよう、訪問時刻を出発の30分前とする。戸締まりと火の元を確認してから見送り、確認した項目を記録する。 |
| 調理 | 調理 | ご本人と献立を相談して決め、食材を切る工程はご本人が座位で行う。加熱と味付けを介助し、塩分を控えた味付けをご本人に確認してもらう。翌日分を小分けにし容器に日付を書く。生活援助45分。 |
| 調理 | 食事の準備 | 冷蔵庫の在庫を確認してから献立を決める。汁物にとろみをつけ、主菜は一口大に切る。配膳後、火の元とガスの元栓を確認する。生活援助30分。 |
| 掃除 | 掃除 | 当日の優先順位をご本人に尋ねてから範囲を決め、居間と寝室に掃除機をかける。トイレの便座・床・手すりを清掃する。仏壇まわりはご本人の希望により触れない。生活援助30分。 |
| 掃除 | ゴミ出し | 台所と居室のゴミをまとめ、自治体の区分に従って分別する。収集日は指定の場所へ出し、収集日でない日は屋内の所定の場所に置く。生活援助10分。 |
| 洗濯 | 洗濯 | 洗濯機の操作はご本人が行い、洗剤の残量を確認する。物干し竿が高いため干す工程を介助し、取り込んだ衣類を一緒にたたむ。所定の引き出しへ戻す。生活援助30分。 |
| 洗濯 | シーツ交換 | シーツと枕カバーを交換し、汚れやしみの有無を確認する。交換した寝具の種類と、しみがあった場合はその位置を記録する。生活援助20分。 |
| 買い物 | 買い物 | ご本人が書いた買い物メモを一緒に読み上げ、預り金を目の前で数えて記録用紙に記載する。指定の店舗で購入し、レシート・釣銭・購入品をご本人と照合して確認を受ける。生活援助30分。 |
| 買い物 | 買い物代行 | 品切れの場合は代替品を購入せず、戻ってから相談する。冷蔵品を先に収納し、日付の古いものを手前に並べ替える。立て替えは行わない。生活援助30分。 |
| 見守り | 見守り | ご本人と一緒に洗濯物をたたみながら、手が止まった工程だけを声かけで促す。できた工程と、手伝った工程を分けて記録する。身体介護20分(自立生活支援のための見守り的援助)。 |
| 安否確認 | 安否確認 | 訪問時に表情・顔色・食事量・排泄の有無を確認し、前回訪問時からの変化を聞き取る。変化があれば具体的な言葉のまま記録し、事業所へ連絡する。 |
| 記録 | 特変なし | 「昨日は寒くて外に出なかった」と話される。食事は3食摂取。排便は昨日1回。表情は穏やかで、歩行時のふらつきは前回同様なし。前回と比べた変化は認められない。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
見直しの契機と、そのとき残す記録(12行)
訪問介護計画は、作って終わりではありません。松山市が公表している資料では、利用者やご家族の希望でサービスの内容や日程を変更しているにもかかわらず計画が変更されていないケースが挙げられています。宇都宮市の資料にも、サービス提供時間を変更したにもかかわらず訪問介護計画を変更していない事例、提供したサービスについて評価を行っていない事例が示されています。何が起きたら見直すのかを先に決め、そのときに残す記録まで一組にしておくと、抜けが減ります。
| 見直しの契機 | 訪問介護計画で書き換える欄 | そのとき残す記録 |
|---|---|---|
| 居宅サービス計画が変更された | 援助の目標/サービスの内容/週間予定/期間 | 変更後の居宅サービス計画を受け取った日、突合した日、変更した箇所 |
| サービス提供票の内容が変わった | 週間予定/所要時間 | 提供票と訪問介護計画を突き合わせた日と、相違があった箇所 |
| ご本人の状態が変化した | サービスの内容・手順/留意事項/短期目標 | 変化に気づいた日と、そのときの具体的な様子(訴えの言葉のまま) |
| 短期目標の期間が満了した | 援助の目標(短期)/期間 | 目標の達成状況の評価と、達成できなかった場合の理由 |
| 長期目標の期間が満了した | 援助の目標(長期・短期)/期間 | 期間全体の評価と、次の期間の目標を設定した根拠 |
| サービス提供時間を変更した | 所要時間/週間予定 | 変更した日、変更前後の時間、変更の理由、ご本人の同意の記録 |
| ご本人・ご家族から希望があった | 意向欄/サービスの内容/週間予定 | 希望を聞き取った日と、話された言葉。介護支援専門員へ連絡した日 |
| サービス提供責任者が交代した | 担当者/実施状況を把握する者 | 交代の日、引き継いだ内容、新任者がご本人へあいさつした日 |
| 訪問介護員の担当が変わった | 担当者 | 変更の日、同行した日、ご本人へ説明した日 |
| 要介護認定が更新・変更された | 計画の期間/サービスの内容 | 認定の有効期間、認定情報を確認した日、アセスメントを見直した日 |
| 退院・退所した | 意向欄/短期目標/サービスの内容・手順/留意事項 | 退院日、退院時の情報提供の内容、初回訪問でのアセスメントの記録 |
| 計画と実績の差が続いている | 所要時間/週間予定/サービスの内容 | 差が続いた期間、差の内容、介護支援専門員へ連絡した日、変更後の同意日 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導で訪問介護計画について確認されること(別添1と自治体の公表資料・16行)
厚生労働省の運営指導マニュアル別添1「101 訪問介護」には、訪問介護計画の作成(第24条)について確認項目と確認文書が示されています。以下は、その確認項目と、各自治体が公表している指摘の例を並べたものです。確認文書の列が、当日そろえておく書類のリストになります。
| 確認項目(別添1・訪問介護) | 確認内容 | 確認文書 | 自治体が公表している指摘の例 |
|---|---|---|---|
| 訪問介護計画の作成(第24条) | 居宅サービス計画に基づいて訪問介護計画が立てられているか | 居宅サービス計画、訪問介護計画 | 長野県:訪問介護計画が作成されていない事例、居宅サービス計画の援助方針等を踏まえて作成されていない事例 |
| 訪問介護計画の作成(第24条) | 利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問介護計画が立てられているか | 訪問介護計画、アセスメントシート | 仙台市:サービス内容に移動介助があるにもかかわらず、アセスメントの記録では移動に関する利用者の状況を「自立」としている |
| 訪問介護計画の作成(第24条) | サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか | 訪問介護計画 | 堺市:居宅サービス計画で位置付けられているサービス提供を行う日時が訪問介護計画で位置付けられている日時と相違している |
| 訪問介護計画の作成(第24条) | 利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか | 訪問介護計画(利用者又は家族の同意があったことがわかるもの) | 埼玉県:訪問介護計画作成にあたって利用者の同意の取得が漏れている事例 |
| 訪問介護計画の作成(第24条) | 目標の達成状況は記録されているか | モニタリングシート | 宇都宮市:提供したサービスについて評価を行っていない |
| 訪問介護計画の作成(第24条) | 達成状況に基づき、新たな訪問介護計画が立てられているか | 訪問介護計画、モニタリングシート | 仙台市:初回のアセスメントは実施しているが、それ以降の個別サービス計画作成時に実施していない |
| 居宅サービス計画に沿ったサービスの提供(第16条) | 居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか | 居宅サービス計画 | 埼玉県:居宅サービス計画と個別サービス計画の内容が一致しない事例が見受けられる |
| サービス提供の記録(第19条) | 訪問介護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか | サービス提供記録 | 堺市:サービス実施時間が一律に記載されておりサービスの実態が反映されていない |
| サービス提供の記録(第19条) | 日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記しているか | サービス提供記録 | 松山市:訪問介護計画に位置付けられた時間を機械的に記録しているケースが多数見受けられた |
| 内容及び手続の説明及び同意(第8条) | 利用申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか | 重要事項説明書、利用契約書 | 宇都宮市:訪問介護計画のプログラム等に併設するサービス付き高齢者向け住宅についての内容が記載されている事例 |
| 心身の状況等の把握(第13条) | サービス担当者会議等に参加し、利用者の心身の状況把握に努めているか | サービス担当者会議の記録 | 青森県三戸町が掲載する集団指導資料:サービス事業者から個別サービス計画を受け取っていない |
| 居宅介護支援事業者等との連携(第14条) | サービス担当者会議等を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか | サービス担当者会議の記録 | 広島市:個別サービス計画書を居宅サービス事業者から入手していない |
| 緊急時等の対応(第27条) | 緊急時対応マニュアル等が整備されているか | 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録 | 金沢市:現場の訪問介護員等の判断で居宅サービス計画又は訪問介護計画と異なるサービスを提供した事例 |
| 勤務体制の確保等(第30条) | サービス提供は事業所の訪問介護員等によって行われているか | 雇用の形態(常勤・非常勤)がわかる文書 | 神戸市:サービス付き高齢者向け住宅等と訪問介護の勤務体制を区別していない/金沢市:併設する有料老人ホームの職員が訪問介護サービスを提供していた事例 |
| 利用料等の受領(第20条) | 利用者からの費用徴収は適切に行われているか | 請求書、領収書 | 堺市:買い物代行について預り金やおつり・購入品等が正確に記載されていない |
| 訪問介護員等の員数(第5条) | 利用者に対し訪問介護員等の員数は適切であるか、必要な資格は有しているか | 勤務実績表・タイムカード、勤務体制一覧表、訪問介護員等の資格証 | 堺市:サービス提供責任者による記録の点検が十分に行われていない |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
出典:厚生労働省「介護保険施設等運営指導マニュアル」別添1(101 訪問介護)、および仙台市・松山市・長野県・姫路市・宇都宮市・堺市・神戸市・静岡市・千葉市・埼玉県・大阪市・広島市・金沢市・北海道後志総合振興局・青森県三戸町が公表している運営指導・集団指導の資料。/公共データ利用規約(第1.0版)。本記事は上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。
よくある質問(FAQ)
訪問介護計画書は誰が作成しますか?
ケアプラン第2表と訪問介護計画書の違いは?
目標はどう書けばよいですか?
身体介護と生活援助はどう書き分けますか?
訪問介護計画書のテンプレートはありますか?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
訪問介護の実務ガイド
無料ではじめる
次の一歩を、どうぞ
介護のDXは、ゆっくりでいい。
まずは無料で、現場で試すところから。
アプリケーションを無料で使ってみる(iPhone / Android)
利用者さま3名まで・3か月間 回数の制限なく無料/クレジットカード登録不要
項目別|訪問介護計画の記入例
「掃除」だけでは足りません。どこを、どのように行うかまで書くと、記録と一致します。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 利用者の希望 | 「トイレは自分で行きたい」「妻に負担をかけたくない」 |
| 家族の希望 | 妻より「入浴の介助が腰にこたえる。そこだけ手伝ってほしい」 |
| 援助の目標(長期) | 屋内の移動と排泄を、見守りで続けられる |
| 援助の目標(短期) | 週2回の入浴を、介助を受けながら安全に行う |
| サービスの内容(身体介護) | 入浴介助:脱衣の見守り、洗身のうち背部を介助、浴槽の出入りを介助、着衣の見守り |
| サービスの内容(身体介護) | 排泄介助:トイレまでの移動を見守り、ズボンの上げ下ろしを一部介助 |
| サービスの内容(生活援助) | 調理:昼食の準備(本人と一緒に献立を決める) |
| サービスの内容(生活援助) | 掃除:居間と寝室の掃除機がけ、トイレの清掃 |
| 留意事項 | 入浴前に血圧を測定。収縮期血圧が160以上の場合は中止し、事業所へ連絡 |
| 留意事項 | 右膝に痛みがあるため、立位の保持は1分以内 |
| 所要時間 | 身体介護45分(入浴30分・排泄15分) |
| 曜日・時間帯 | 月・木の10時から10時45分 |
| 担当者 | 訪問介護員2名(主担当・副担当) |
| 本人・家族への説明 | 令和8年4月8日、自宅にて本人と妻へ説明。同意を得て交付。 |
作成から見直しまでの流れ
| 段階 | やること | 残す記録 |
|---|---|---|
| 1 | 居宅サービス計画を受け取る | 受け取った日 |
| 2 | アセスメント(訪問して聞き取る) | 聞き取りの記録 |
| 3 | 原案を作る | 原案 |
| 4 | 本人・家族へ説明 | 説明日、説明した人 |
| 5 | 同意を得る | 署名または同意の記録 |
| 6 | 交付する | 交付日 |
| 7 | 訪問介護員へ周知 | 周知の方法と日 |
| 8 | 提供する | 実施記録 |
| 9 | 実施状況を把握する | サービス提供責任者の確認 |
| 10 | ケアマネジャーへ報告 | 報告日、内容 |
| 11 | 見直す | 見直しの理由と日 |
| 12 | 変更したら再度説明・同意・交付 | 日付 |
実施記録は訪問介護の実施記録、アセスメントは訪問介護のアセスメントをご覧ください。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






