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介護記録アプリの比較と選び方|無料アプリの注意点・音声入力

紙の記録から介護記録アプリへ切り替える事業所が増えています。ただ種類が多く、選び方に迷う方も少なくありません。本記事では、介護記録アプリを選ぶときに見るべきポイントを、比較表と記入例つきで整理します。

訪問介護で「整備・保存」が求められる6種類の記録(訪問介護計画、サービス提供の内容の記録、身体的拘束等の記録、市町村への通知の記録、苦情の内容の記録、事故の状況・対処の記録)を、省令の定めと事業所での確認欄の対照で示し、保存期間は「その完結の日から二年間」(平成11年厚生省令第37号 第三十九条第2項)と示した図解カード。
訪問介護の6種類の記録は「整備し、その完結の日から二年間保存」と省令に定められています(第三十九条第2項)。アプリ選びでは、これらを残せるかを対照でご確認いただけます。

なぜ介護記録アプリなのか

アプリで記録すれば、その場で入力・共有でき、事業所に戻って書き直す手間を減らせます。検索もしやすく、紙の保管スペースも不要です。記録は法令で一定期間の保存が求められるため(後述)、探しやすさ・保存のしやすさは実務上の負担に直結します。

「アプリ」「電子化」「自動化」はどう違う?

言葉が近く混同されがちですが、指すものが少しずつ違います。自分の事業所の課題がどれに当たるかを先に見極めると、選び方の軸がぶれません。

言葉 指している範囲
記録の電子化 紙をやめて端末上で記録・保存・検索できるようにすること。まず「紙をなくす」段階。
記録の自動化 音声入力やAIで「入力する手数」を減らすこと。電子化の先にある効率化の段階。介護記録を自動化する方法で詳しく解説しています。
介護記録アプリ 上記を現場で使える形にした道具。電子化だけのものも、自動化まで踏み込んだものもあり、幅があります。
介護ソフト 請求・計画・記録などを一体で扱う基幹システム。記録機能を内蔵するものもあります。選び方は介護ソフトの選び方を参照。

「紙をなくしたい」なら電子化、「入力の手数を減らしたい」なら自動化に強いアプリ、というように、課題からさかのぼって選ぶと迷いにくくなります。

選び方の7つのポイント

現場・請求・管理のそれぞれで確認したい観点を、7つに整理しました。

ポイント 確認すること なぜ大切か
入力方法 音声入力・写真記録・手入力のどれに対応するか。立ったまま、ケアの合間に入力できるか 入力の負担が続けやすさを左右する
介護ソフトとの連携 お使いのソフト(例:カイポケ等)へ転記できるか。二重入力が起きないか。連携の可否・料金体系は各社で変動するため要確認 二重入力は現場の不満の原因になりやすい
情報共有 多職種・多拠点でリアルタイムに共有できるか。申し送りに使えるか 情報の抜けはケアの質に直結する
操作のしやすさ ITが得意でない職員も使えるシンプルさか。無料期間に実際に触れて確かめられるか 使われないアプリは定着しない
オフライン対応 電波の弱い居宅・施設内でも入力でき、あとで同期できるか 訪問系では通信環境が安定しない場面がある
保存・セキュリティ 記録の保存期間(省令で完結の日から2年間。自治体により延長される場合あり)に対応するか。個人情報の管理・バックアップの仕組み 記録は法令で保存が求められる書類
料金・無料試用 事業所の規模に合う料金か。まず無料で試せるか。料金体系は各社で変動するため公式で確認 導入前に現場で試すと失敗が減る

入力方法の比較(音声・写真・手入力)

「入力方法」は現場の負担を最も左右する観点です。それぞれの向き・不向きを整理します。

入力方法 向いている場面 気をつけたい点
音声入力 手が離せない介助中、移動の合間。長めの経過記録 周囲の音・専門用語の変換精度。生成後の確認は必要
写真記録 薬情・書類の取り込み、状態の記録の補助 保管・共有時の個人情報の扱いに配慮
手入力 短い定型項目、数値の確定入力 件数が多いと負担が残りやすい

(例)音声入力から記録の下書きができるまで

話した内容(例):「A様、10時、体温36度8分。朝食は主食全量、副食8割。歩行時に少しふらつきがあり、見守りで居室へお戻りいただいた。」

↓

作成される記録の下書き(例):
バイタル:体温36.8℃/食事:主食10割・副食8割
様子:歩行時にふらつきあり。見守りにて居室へ移動。

※氏名は伏字(A様)で示しています。実際に記録をAIに渡すときは、氏名や被保険者番号などは伏せる、事業所(施設)の個人情報の取り扱いルールを確認するなど、扱いにご注意ください。

タイプ別の比較

記録の道具は大きく4タイプに分けられます。優劣ではなく、事業所の状況に合うかで選びます。

タイプ 特徴 向いている場面
紙の記録 導入の手間が少ない一方、検索・共有・保存に手間がかかる 記録量が少なく、当面電子化の予定がない場合
記録特化アプリ(音声・写真) 現場での入力に強い。既存の介護ソフトとの連携可否は要確認 入力の負担を先に軽くしたい場合
介護ソフト内蔵の記録機能 請求・計画と一体で扱える。入力方法はソフトに依存する 請求まで一括で運用したい場合
音声AI記録(アプリ+AI) 話した内容から下書きを作成。生成後の確認と個人情報の扱いに配慮が必要 記録に時間を取られている場合

記録の保存と個人情報の扱い

介護記録は、法令で保存が求められる書類です。たとえば訪問介護では、指定基準の省令で、提供に関する記録を「その完結の日から二年間保存しなければならない」と定められています(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第39条第2項)。保存期間は自治体の条例で延長される場合があるため、地域の運営基準もあわせてご確認ください。アプリを選ぶときは、この保存やバックアップに無理なく対応できるかを確認しておくと安心です。

また、音声や写真をAIに渡して記録を作成する場合は、個人情報の取り扱いに注意が必要です。氏名や被保険者番号などは伏せる、事業所(施設)内のルールや利用サービスのプライバシーポリシーを確認する、といった運用を決めておくとよいでしょう。

音声・写真入力という選択肢

話すだけ・撮るだけで記録を残せるアプリなら、手入力の負担を軽くでき、記録の抜け漏れも防ぎやすくなります。移動やケアの合間に記録を進められるのが利点です。生成された下書きは、内容を確認・修正してから確定する運用にしておくと、精度と安心を両立できます。

「施設・通所マナ」という選択肢

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」は、音声入力と書類の読み取りに対応し、お使いの介護ソフトへそのまま転記できます。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。まずは現場で触れて、これまでのポイントに沿うかを確かめてみてください。

介護記録アプリを比べる12点

「アプリ」と一口に言っても、記録だけのものから請求まで一体のものまであります。次の12点で自事業所の条件と突き合わせます。

確認する項目 見るところ
入力の方法 文字入力/選択式/音声。現場でどれが速いか
オフライン 電波が弱い場所で入力でき、あとで同期できるか
端末 スマートフォン/タブレット/パソコンのどれで使うか
写真 傷や褥瘡の写真を記録に添えられるか
共有 事業所内で誰がいつ見られるか、権限を分けられるか
帳票の出力 記録から必要な様式を出せるか
請求との接続 記録が請求へ流れるか、転記が残らないか
保存 どこに保管され、保存期間の管理ができるか
個人情報 どの国のどのサーバーに保存されるか、同意の取り扱い
料金 無料の範囲と、有料になる条件
移行 いまの記録を移せるか
サポート 困ったときの連絡先と対応時間

種別ごとに特に効くところ

種別 特に確認したいこと 理由
訪問介護 スマートフォンでの入力、オフライン動作 訪問先で立ったまま入力するため
訪問看護 記録書Ⅱの様式、SOAPの入力、写真の添付 様式が決まっており、創部の記録が要るため
通所介護 来所時の一括入力、送迎、入浴・機能訓練の記録 人数が多く、加算の根拠が要るため
居宅介護支援 ケアプランの各表、支援経過、給付管理 様式が多く、転記が起きやすいため
施設 夜勤帯での入力、多職種での共有 24時間の記録が続くため
小規模多機能 通い・泊まり・訪問の切り替え 1人の利用者で形態が変わるため
福祉用具 契約・モニタリングの管理 訪問の機会が少なく、抜けやすいため
障害福祉 個別支援計画、モニタリングの様式 介護保険と様式が異なるため

導入で失敗しないための手順

順 やること 具体的に
1 いま困っている工程を3つ書き出す 記録の作成/転記/請求の突合 など
2 必要な様式を一覧にする 使っている帳票をすべて挙げる
3 入力する人と場所を決める 誰が・どこで・どの端末で
4 候補を3つに絞る 守備範囲が合うものだけを残す
5 無料期間に現場が触る 管理者だけで判断しない
6 移行の条件を確認する 対象データ・期間・費用
7 1年目と3年目の総額を出す 初期費用と月額の合計で比べる
8 決めたら、切り替えの時期を選ぶ 請求の繁忙期を避ける

無料で使える範囲の見方は無料の介護記録アプリ、ソフト全体の比較は介護ソフトの選び方をご覧ください。

よくあるご質問(FAQ)

介護記録アプリのメリットは?
音声入力や写真記録に対応したものなら、記録にかかる時間を減らしやすく、検索・共有・保存の手間も軽くできます。
選ぶときのポイントは?
入力方法、介護ソフトとの連携、情報共有、操作のしやすさ、オフライン対応、保存・セキュリティ、料金・無料試用の7点を確認するとよいでしょう。無料期間に現場で触れて確かめるのがおすすめです。
「電子化」「自動化」とアプリは何が違う?
電子化は「紙をなくす」段階、自動化は「入力の手数を減らす」段階を指します。介護記録アプリはそれらを現場で使える形にした道具で、電子化だけのものから自動化まで踏み込んだものまで幅があります。
記録はどのくらい保存が必要?
訪問介護では、指定基準の省令で提供に関する記録を「完結の日から二年間」保存すると定められています(第39条第2項)。自治体の条例で延長される場合があるため、地域の運営基準もご確認ください。アプリがこの保存・バックアップに対応できるかを確認しておくと安心です。
音声や写真をAIに渡すとき、個人情報は大丈夫?
氏名や被保険者番号は伏せる、事業所内のルールや利用サービスのプライバシーポリシーを確認するなど、扱いを事前に決めておくことをおすすめします。
神マナの特徴は?
話すだけで記録の下書きを作成し、お使いの介護ソフトへ転記できます。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
カイポケをご利用中でなくても、神マナは単体で問題なくご利用いただけます。「マナドライブ」で帳票類の管理・網羅もでき、まず神マナを導入して後からカイポケを連携することも可能です。カイポケの導入をご希望の際は、当社からサポート担当へお繋ぎします。詳しくは「カイポケ導入相談・お見積り」の案内ページをご覧ください。
関連サービス
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出典:厚生労働省ウェブサイト(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号))/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。制度の詳細や最新の取り扱いは、原典および各自治体の運営基準をご確認ください。

入力方式別|現場での使い分け

1つの方式に寄せず、場面で使い分けるのが現実的です。毎日同じ項目は選択式、その日の出来事は音声か手入力、という組み合わせが多くみられます。

入力方式 向いている場面 向いていない場面
選択式(タップ) 食事量・排泄・バイタルなど毎日同じ項目 その日だけの出来事
定型文の呼び出し よくある場面の記録 個別性の高い状況
音声入力 訪問先で手がふさがっているとき 周囲に人がいる場所
音声から文章化 会話をそのまま記録に起こしたいとき 専門用語が多い内容
手入力 特記事項、判断を含む記載 時間がないとき
写真 褥瘡・傷・環境の記録 個人が特定される場面
機器からの取り込み 体温計・血圧計の数値 機器が対応していない場合
前回のコピー 変化がない項目 変化があった日
テンプレート 様式が決まっている帳票 様式にない項目

現場で定着させるための決めごと

決めること 決めないとどうなるか
いつ入力するか あとでまとめて入力し、記憶で書くことになる
どこで入力するか 事務所に戻ってからになり、二重入力が残る
必須の項目 入力量が多すぎて現場が止まる
前回コピーの使い方 毎日同じ記録になり、変化が見えなくなる
定型文の追加は誰が 人によって違う文が増える
写真の扱い どこまで撮るか、誰が見られるか
修正の手順 あとから誰でも直せる状態になる
端末の持ち出し 紛失時の対応が決まっていない
圏外のときの手順 その日の記録が空欄になる
紙をいつやめるか 二重入力が固定化する
質問の窓口 個人で抱え込み、我流が広がる
操作研修 使える人と使えない人に分かれる

導入の前後で測ること

測るもの 導入前 導入後
1件あたりの記録時間 数人・数日で測る 同じ条件で再測定
入力する場所 訪問先か事務所か 変わったか
転記の回数 1日あたり 減ったか
記載漏れ 必須項目の空欄の数 減ったか
残業時間 記録に起因するもの 減ったか
「特変なし」だけの記録 月あたりの件数 減ったか

クラウドに置いた記録の保存年限と個人情報の扱いは介護記録の保存期間と個人情報の扱いにまとめています。

選定の確認表|12分野・72項目を、そのまま聞ける質問文と記入欄で

「どのアプリがよいか」は、製品を並べても決まりません。決まるのは、自事業所の条件を先に紙に書き出したときです。誰が・どこで・どの端末で・どの様式に出して・いま使っているソフトとどうつなぐのか。この5つが決まっていない状態で説明を聞くと、どの説明も正しく聞こえてしまい、比べる軸が持てません。

ここでは、選ぶ側が使う物差しを12分野・72項目に分け、そのまま販売元へ読み上げられる質問文と、回答を写す記入欄をつけました。印刷して、左から右へ埋めていく使い方を想定しています。使うときの決めごとは3つです。

  • 「自事業所の前提」の列を先に埋める。埋まらない行は、道具の問題ではなく、まだ事業所で決まっていないところです。そこは説明を聞いても決着しません
  • 質問文はそのまま読む。言い換えると答えも曖昧になります。「できますか」ではなく「どの画面で、何手で、誰の権限で」まで含んだ形で聞きます
  • 回答は要約せずに写す。「対応しています」だけの回答が返ってきたら、その場で「実際の画面を見せてください」と続けます。写した文が、後で契約書と突き合わせる材料になります

分野1・2|導入の形と端末(12項目)

# 確認する事項 そのまま読める質問文(販売元へ) 回答(記入欄) 自事業所の前提(記入欄)
1 守備範囲(記録だけか、その先まであるか) 「このアプリが担うのは記録の入力までですか。計画書や請求のもとになる数字まで届きますか。届かない部分は何ですか」 (     ) 記録だけでよい/その先も任せたい(  )
2 提供の形(社外の機器か、事業所内の機器か) 「記録の実体は、社外の機器に置かれますか。事業所内に置く選び方もありますか。両方ある場合、機能の差はどこですか」 (     ) 法人の方針:社外可/社内のみ(  )
3 単体で使えるか、ソフトに付属するか 「いま使っている記録・請求のソフトを続けたまま、このアプリだけを足して使えますか。使えない条件は何ですか」 (     ) いま使っているソフト:(    )
4 使える端末の種類 「スマートフォン・タブレット・パソコンのうち、どれで同じことができますか。端末によってできないことは何ですか」 (     ) 現場が持つ端末:(    )
5 端末の世代と対応の期限 「いま事業所にある端末の型で動きますか。動かなくなるのはどの世代からですか。対応をやめる場合、何か月前に知らせがありますか」 (     ) 手持ち端末の型と購入年:(  )
6 台数の数え方 「1人1台が前提ですか。1台を交代で使う数え方はできますか。数え方によって費用の考え方は変わりますか」 (     ) 常勤( )名/非常勤( )名/端末( )台
7 通話中に使えるか 「電話で話しながら同じ端末で記録を開き、入力できますか。通話が切れることはありますか」 (     ) 訪問先から電話する頻度:(  )
8 手袋・濡れた手での操作 「手袋をしたまま、また手が濡れた状態で操作できますか。押しにくい画面はどこですか」 (     ) 入浴・排泄介助の直後に書く:有/無
9 文字の大きさと画面の明るさ 「文字の大きさは端末側の設定に合わせて変わりますか。夜間に画面を暗くしたまま入力できますか」 (     ) 夜勤帯の入力:有/無(  )
10 端末の持ち出し 「端末を事業所の外へ持ち出す使い方を想定していますか。持ち出し時に画面へ表示される内容を絞る仕組みはありますか」 (     ) 持ち出し規程:有/無(  )
11 個人の携帯を使わせるか 「職員の私物の携帯に入れて使う場合、記録の実体は端末の中に残りますか。退職時に何をすれば残らない状態になりますか」 (     ) 私物利用の可否:可/不可(  )
12 端末を失くしたとき 「端末を紛失した連絡を受けてから、その端末で記録が開けなくなるまでに何をしますか。事業所側でできますか、連絡が要りますか」 (     ) 紛失時の連絡先と手順:(  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

分野3・4|通信が届かない場所と、入力のしかた(12項目)

訪問先の玄関、集合住宅の廊下、施設の浴室前、山あいの道。記録が生まれる場所は、たいてい電波が弱い場所です。「オフラインに対応しています」という一言の中身は、製品によって三つに分かれます。ひとつ目は読めるだけ(前に開いた記録は見えるが、新しくは書けない)。ふたつ目は書けて、端末の中に貯める(電波が戻ったときに送る)。みっつ目は書けるが、送るときに人の操作が要る(押し忘れると届かない)。この差は、圏外で書いた記録が消えるかどうかに直結します。

# 確認する事項 そのまま読める質問文(販売元へ) 回答(記入欄) 自事業所の前提(記入欄)
13 圏外で書けるか 「電波が届かない場所で、新しい記録を最初から書けますか。書けるのは、どの種類の記録ですか」 (     ) 電波が弱い訪問先:( )件
14 圏外で読めるか 「圏外で、前回の記録や計画の内容を読めますか。読めるのは何日分ですか」 (     ) 訪問前に前回を見る運用:有/無
15 電波が戻ったときの送り方 「電波が戻ったとき、記録は自動で送られますか。職員が何かを押しますか。押し忘れたときは画面に出ますか」 (     ) 送信忘れが起きたときの気づき方:( )
16 送れなかったときの扱い 「送れなかった記録は端末の中でどのくらい保たれますか。アプリを閉じたり端末を再起動しても残りますか」 (     ) 1日の訪問件数:( )件
17 同じ利用者を2人が同時に開いたとき 「同じ利用者の同じ日の記録を、2人が同時に開いて書いた場合、どちらが残りますか。あとから両方を確認できますか」 (     ) 1人を複数職員が担当:有/無
18 音声で書く場合の扱い 「話した内容はどこで文字になりますか。端末の中ですか、社外の機器に送られますか。圏外では使えますか」 (     ) 声で書きたい場面:(   )
19 周りに人がいる場所での音声 「利用者や家族の前で声に出さずに使う方法はありますか。あとから声で足す使い方はできますか」 (     ) 居室で書く/戻ってから書く( )
20 選択式と自由記述の割合 「毎日同じ項目はタップで、その日の出来事は文章で、という書き分けができますか。選択肢は事業所ごとに足せますか」 (     ) 毎日同じ項目:( )個
21 写真の扱い 「記録に写真を添えられますか。写真は記録と一緒に保たれますか、端末のカメラ用の保存場所にも残りますか」 (     ) 創部・環境の写真:撮る/撮らない
22 手書きの入力 「指やペンで書いた文字や図をそのまま記録に残せますか。あとから文字として探せますか」 (     ) 図で残したい記録:(  )
23 機器からの取り込み 「体温計や血圧計の数値を、手で打ち直さずに記録へ入れられますか。使える機器の種類はどこで確認できますか」 (     ) いま使っている測定機器:(  )
24 前回のコピー 「前回の記録を写して使う機能はありますか。写した記録と、その日に書き足した部分を後から見分けられますか」 (     ) コピーを許すか:許す/許さない

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

分野5・6|様式への出力と、いま使っているソフトとの関係(12項目)

ここが、記録に絞ったアプリを選ぶときにいちばん食い違いが起きるところです。「記録が楽になる」ことと「様式が埋まる」ことは別で、前者だけを実現した結果、書いたものを別の画面へ人が打ち直す作業が新しく生まれることがあります。転記が増えたのに「電子化した」と呼ばれてしまう状態です。

# 確認する事項 そのまま読める質問文(販売元へ) 回答(記入欄) 自事業所の前提(記入欄)
25 出せる様式の一覧 「このアプリから紙やデータとして出せる様式を、一覧で見せてください。うちが使っている様式が含まれているか、その場で照らします」 (     ) 使っている様式:( )種類
26 事業所ごとの様式の違い 「様式の欄名や並びを、事業所の様式に合わせて変えられますか。変える作業は誰が行いますか。費用はどう数えますか」 (     ) 独自様式:有/無( )種類
27 保険者ごとの様式の違い 「指定を受けた自治体の様式が国の参考様式と違う場合、どのように合わせますか」 (     ) 指定権者:(    )
28 記録から様式への流れ 「日々の記録に書いた内容は、どの様式のどの欄へ入りますか。入らない欄はどれですか」 (     ) いま転記している欄:(  )
29 既存のソフトへの受け渡し 「いま使っているソフトへ、記録の内容を渡せますか。渡せる場合、職員は何手の操作をしますか。渡せない部分はどこですか」 (     ) 渡したい先:(    )
30 受け渡しが止まったとき 「受け渡しが止まったとき、職員の画面には何が出ますか。止まったまま気づかない状態になりませんか」 (     ) 確認する担当:(  )
31 取り込みの向き 「利用者の氏名・要介護度・担当者などを、いま使っているソフトから取り込めますか。取り込みは毎回ですか、最初だけですか」 (     ) 利用者数:( )名
32 複数事業所での利用 「1つの契約で複数の事業所を分けて管理できますか。事業所をまたいで同じ職員が入る場合、記録はどう分かれますか」 (     ) 事業所数:( )/併設:有/無
33 複数サービスの併用 「1人の利用者が複数のサービスを使っている場合、記録はサービスごとに分かれますか。まとめて見ることもできますか」 (     ) 併用の多い組み合わせ:(  )
34 職種ごとの見え方 「介護職・看護職・機能訓練担当・相談員・事務で、見える範囲を変えられますか。設定は誰が行いますか」 (     ) 職種:(    )
35 外部の関係者への共有 「他の事業所や家族へ、記録の一部を見せる仕組みはありますか。見せる範囲はどこまで絞れますか」 (     ) 共有したい相手:(  )
36 集計と探し方 「利用者名・日付・キーワードで過去の記録を探せますか。期間を指定してまとめて出せますか」 (     ) 探す場面:(   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

分野7・8|個人情報の置き場所と、記録を直したときの跡(12項目)

この分野は、聞きにくいことほど後で効きます。とくに「入力した内容が、道具を良くするために使われるか」は、契約書の条文の中でしか確かめられないことがあります。口頭の「使いません」と、書面の記載が食い違っていないかを、写した回答で突き合わせてください。

# 確認する事項 そのまま読める質問文(販売元へ) 回答(記入欄) 自事業所の前提(記入欄)
37 記録の置き場所 「記録は、どの国のどの事業者の機器に置かれますか。置き場所が変わるときは知らせがありますか」 (     ) 法人の内規:(  )
38 再委託の範囲 「保管や文字起こしを他の事業者に任せていますか。任せている場合、どこまでの内容が渡りますか」 (     ) 委託先の把握:要/不要
39 入力内容の二次利用 「入力した内容が、道具の改良のために使われることはありますか。使わない設定はありますか。書面のどこに書かれていますか」 (     ) 方針:使わせない/条件つき
40 音声そのものの扱い 「話した音声は保たれますか。保たれる場合、いつまでですか。消すよう求めることはできますか」 (     ) 音声を残すか:残す/残さない
41 削除の求め 「利用者や家族から記録を消してほしいと言われたとき、事業所の操作で消せますか。控えは残りますか」 (     ) 過去に求めがあったか:有/無
42 誰が見たかの跡 「誰がいつどの記録を開いたかを、後から確かめられますか。確かめられるのは何か月前までですか」 (     ) 確かめたい場面:(  )
43 直したときの跡 「一度書いた記録を直した場合、直す前の内容と、直した人・日時は残りますか。職員の画面からも見えますか」 (     ) 直しの手順:(  )
44 直せる期限 「記録を直せるのはいつまでですか。期限を過ぎたときはどうしますか。管理者だけが直せる設定はありますか」 (     ) 締めの日:毎月( )日
45 控えの取り方 「記録の控えは、どのくらいの間隔で取られますか。事業所側で控えを持つ方法はありますか」 (     ) 控えの保管場所:(  )
46 止まったときの連絡 「使えない状態になったとき、事業所はどうやって知りますか。過去にどのくらい止まったか、記録は公開されていますか」 (     ) 止まった日の代わりの手:( )
47 止まっている間の書き方 「使えない間、記録はどう残しますか。復旧後に、その間の記録をまとめて入れる方法はありますか」 (     ) 紙の予備様式:有/無
48 ログインの守り 「職員ごとにログインを分けられますか。合言葉の使い回しを防ぐ仕組みや、離席時に画面が閉じる仕組みはありますか」 (     ) 共有アカウントの有無:( )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

分野9・10|入るときの移行と、出るときのデータ(12項目)

導入の相談では入口の話ばかりになりますが、実際に事業所を縛るのは出口の条件です。やめると決めたときに、これまでの記録がどんな形で手元に残るのか。読める形式か、開くのに同じ道具が要る形式か。ここを契約前に文字で確かめておくと、数年後の選び直しが自由になります。

# 確認する事項 そのまま読める質問文(販売元へ) 回答(記入欄) 自事業所の前提(記入欄)
49 過去の記録の持ち込み 「これまでの記録を移せますか。移せるのは何の記録で、どの期間ですか。移せないものは何ですか」 (     ) 移したい期間:(  )
50 移行の作業分担 「移す作業は、どちらが何をしますか。事業所側の作業時間はどのくらいを見込みますか」 (     ) 作業できる人:( )名
51 移行の費用の数え方 「移す作業の費用は、何を単位に数えますか。見積に含まれる範囲と、含まれない範囲を分けて書いてください」 (     ) 予算の枠:(  )
52 移行しない選び方 「過去の記録は元のまま残し、新しい記録だけをこのアプリで書く進め方はできますか。その場合、古い記録はどこで読みますか」 (     ) 紙の記録の保管場所:( )
53 解約の申し出 「やめるときは、いつまでに何を伝えますか。最低の契約期間はありますか」 (     ) 更新月:( )月
54 解約後のデータの受け取り 「やめたあと、これまでの記録はどんな形で受け取れますか。受け取れる期限はいつまでですか」 (     ) 受け取り後の保管先:( )
55 受け取る形式 「受け取ったデータは、表計算や文書の道具で開けますか。開くのに同じアプリが要りますか」 (     ) 開ける道具:(  )
56 保存年限との関係 「保存しておく年限の間、受け取ったデータを読める状態で保つには、事業所側で何をしますか」 (     ) 指定権者の条例で定める年限:( )
57 解約後の消去 「やめたあと、置かれていた記録はいつ消えますか。消えたことを文書で受け取れますか」 (     ) 証跡の要否:要/不要
58 試用の条件 「試用の期間はどのくらいですか。試用で使えない機能はどれですか。試用中に書いた記録は、そのまま本番へ引き継げますか」 (     ) 試したい期間:( )週
59 試用に出せる人数 「試用で登録できる利用者と職員の人数に上限はありますか」 (     ) 試用に出せる職員:( )名
60 値上げと機能の変更 「費用や機能が変わるとき、いつどのように知らせがありますか。過去に変更はありましたか」 (     ) 予算の見直し時期:( )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

分野11・12|困ったときの手当てと、現場が覚える手間(12項目)

最後の12項目は、道具そのものではなく人の側の条件です。導入が止まる事業所の多くは、機能ではなくここで止まります。現場の年齢層、夜勤帯に誰も聞ける人がいない時間、覚えるための時間を業務のどこから出すのか。ここを先に埋めておくと、説明を聞く前から候補が絞れます。

# 確認する事項 そのまま読める質問文(販売元へ) 回答(記入欄) 自事業所の前提(記入欄)
61 連絡できる時間 「困ったときに連絡できるのは何時から何時までですか。土日と夜間はどうなりますか」 (     ) 夜勤帯の入力:有/無
62 連絡の手段 「電話・文字での問い合わせ・画面を一緒に見る、のどれが使えますか。返事までの目安はどのくらいですか」 (     ) 現場が使いやすい手段:( )
63 やり取りの言語と担当 「日本語で、介護の現場の言い方が通じる担当がつきますか。担当は替わりますか」 (     ) 外国人職員の有無:( )名
64 現場から直接聞けるか 「職員が自分で問い合わせできますか。管理者を通す決まりですか」 (     ) 窓口を誰にするか:(  )
65 教える材料 「操作の手順書や短い動画はありますか。事業所の運用に合わせて作り直してよいですか」 (     ) 掲示できる場所:(  )
66 研修のしかた 「導入時の説明会はありますか。何回、何分、誰に向けて行いますか。あとから入った職員はどうしますか」 (     ) 研修に出せる時間:( )分
67 覚えるまでの手数 「1件の記録を最初から書き終えるまでに、いくつの画面といくつの操作を通りますか。実際にその場で数えさせてください」 (     ) いまの手数:( )手
68 年齢層と操作 「文字が小さい、押す場所が近い、といった声にどう応じてきましたか。設定で変えられる範囲はどこまでですか」 (     ) 50代以上の職員:( )割
69 通信費と端末費の負担 「端末の通信にかかる費用は、どちらが負担する前提ですか。持ち込みの端末を使う場合の扱いはどうなりますか」 (     ) 通信契約:法人/個人( )
70 更新と作業の発生 「アプリが新しくなるとき、事業所側で何か作業がありますか。画面が変わる場合、事前に知らせがありますか」 (     ) 更新を止められるか:( )
71 要望の届け先 「使ってみて出てきた要望は、どこへ伝えますか。過去に現場の要望から変わった例はありますか」 (     ) 要望をまとめる担当:( )
72 同じ規模・同じ種別での使われ方 「うちと同じ規模・同じサービス種別で使っている事業所では、どの記録から使い始めていますか」 (     ) 自事業所の規模:( )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

72項目を1枚に落とす|候補を並べて決めるときの記入欄

72項目すべてが同じ重さではありません。事業所によって、譲れない行は数えるほどです。次の表は候補を横に並べて決める段階の1枚です。左の「重み」に、自事業所にとっての重さ(◎=これが満たされなければ選ばない/○=満たしたい/△=あれば良い)を先に書き込んでから、候補ごとの欄を埋めてください。重みを先に書かないと、後から都合のよい理由づけになります。

決め手 重み(記入欄) 候補1(記入欄) 候補2(記入欄) 候補3(記入欄)
圏外で新しく書けるか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
いま使っているソフトへ渡せるか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
使っている様式が出せるか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
1件を書き終えるまでの手数 ◎/○/△ ( )手 ( )手 ( )手
職種ごとに見える範囲を分けられるか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
直した跡が残るか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
入力内容が改良に使われない設定があるか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
解約後に読める形で受け取れるか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
夜間・土日に連絡できるか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
試用で本番と同じことができるか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
費用の数え方(何を単位に数えるか) ◎/○/△ (   ) (   ) (   )
現場の1人が説明を聞いて理解できたか ◎/○/△ (   ) (   ) (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

場面から選ぶ|記録が生まれる24場面と、そこで効く仕組み・試用で確かめる問い

機能の一覧を見ても、選べません。「音声入力対応」「オフライン対応」「写真添付可」と並んでいても、その機能が、自分たちの現場のどの瞬間に効くのかは書かれていないからです。読む側が持っている情報は機能名ではなく、場面です。「浴室から出たあと、手が濡れていて、次の人が待っている」——この情報から出発したほうが、はるかに正確に選べます。

そこで、記録が生まれる場面を24に分け、その場で実際に起きていること、そこで効く仕組み(機能名ではなく働きで書く)、試用のときに確かめる問いを並べました。自事業所で頻度の高い場面の行だけを縦に読み、右端の記入欄に試用の結果を書き込む使い方を想定しています。

# 場面 その場で起きていること そこで効く仕組み(働きで書く) 試用で確かめる問い 結果(記入欄)
1 訪問先の玄関先で、立ったまま書く 片手で端末を持ち、もう片方で靴を履く。座る場所がない。次の訪問まで数分 片手で届く位置に入力欄がある/前回の内容が最初から見えていて、変わったところだけ足せる 片手だけで、最初から最後まで書き終えられるか。両手が要る画面はどこか (   )
2 利用者の目の前で書く 画面を見る時間だけ、相手から目が離れる。手元を覗かれることもある 目を落とす回数が少ない入力(選択式・あとから足す)/画面の内容を伏せる操作 相手の顔を見たまま操作できる部分はどこまでか。伏せる操作は何手か (   )
3 夜勤で片手がふさがっている もう片方の手は利用者に添えている。夜間で照明を落としている 画面を暗くしたまま押せる/声で残して、あとで文章に直せる 暗くした画面で押し間違えないか。夜間に声を出さずに残す方法はあるか (   )
4 送迎車の中(停車中)で書く 膝の上で操作する。電波が切れたり戻ったりする。次の家まで数分 圏外でも新しく書ける/電波が戻ったときに、押さなくても送られる 電波を切った状態で書き、戻したときに本当に届くか。届かないときに気づけるか (   )
5 入浴介助の直後、手が濡れている 手袋か濡れた指。次の利用者がもう来ている。書けるのは数十秒 濡れた指・手袋で反応する/その場は選択式だけ済ませ、文章は後から足せる 手袋のまま押せるか。あとから足した部分と最初の部分を見分けられるか (   )
6 排泄介助の直後 手指衛生の前で端末を触りたくない。回数と性状を忘れないうちに残したい 端末に触れずに声で残せる/数タップで済む項目に分かれている 触らずに残す方法があるか。あとで誰の分か迷わない形で残るか (   )
7 食事介助中に気づいたこと 両手がふさがっている。むせ込みの有無や食べ方の変化は、その場でしか分からない 短く声で残し、あとで観察の記録に振り分けられる 1分以内に残せるか。振り分けの作業は誰が、いつ行うことになるか (   )
8 人手が足りない時間帯 記録に回す人がいない。あと回しになり、記憶で書くことになる その場の入力が短い/未入力が誰の目にも見える形で残る 未入力の利用者が一目で分かるか。誰の画面に出るか (   )
9 申し送りの直前 この数時間で起きたことを、他の職員が読める形にする必要がある 時間順に並ぶ/申し送りに使う範囲だけを抜き出して見られる 直近の記録だけを、職種をまたいで一画面で読めるか (   )
10 新人が初めて書く 何を書けばよいか分からない。前任者の書き方を真似るしかない 欄ごとに「何を書くか」が画面に出る/良い記載の例をその場で読める 説明を受けずに、新人が1件書き切れるか。詰まった場所はどこか (   )
11 管理者が確認する 全員分を読む時間がない。空欄と定型句だけの記録を見つけたい 未記入・短すぎる記録が一覧で分かる/確認したことが跡に残る 点検した事実が残るか。残るなら、誰がいつ点検したと分かるか (   )
12 運営指導で見せる 指定された期間・利用者の記録を、その場で出す必要がある 利用者と期間を指定してまとめて出せる/紙にした形が読みやすい 指定した1名の1か月分を、何手で紙にできるか (   )
13 事故が起きた直後 対応が先で、記録は後になる。時刻・状況・連絡先が抜けやすい 事故の記録が日々の記録と分けて残る/連絡した相手の欄が最初からある 事故の記録に、家族・介護支援専門員・保険者への連絡欄があるか (   )
14 ヒヤリとした直後 「事故ではない」と判断して、そのまま流れやすい 事故と分けた綴りに残る/短い様式で、数十秒で出せる 事故とヒヤリ・ハットが別々に集計できるか。件数を並べて見られるか (   )
15 受診に同行した 医師の説明を聞きながらメモを取る。専門用語が多い その場で声を残し、あとで用語を直せる/写真で書面を残せる 用語の誤りを直す作業に何分かかるか。直した跡が残るか (   )
16 家族から電話があった 移動中や別の作業中。あとで書こうとして忘れる 通話しながら同じ端末で書ける/電話の記録として日付・相手・内容が定型で残る 通話中に同じ端末で入力できるか。通話が切れないか (   )
17 転倒した翌日以降の観察 「経過を見る」と決めたが、何日目まで見るのかが決まっていない 観察する項目と期限を決めて、期日に画面へ出る 日付を指定して観察の予定を残せるか。誰の画面に出るか (   )
18 服薬を拒まれた 拒否の言葉と、そのときの様子を残したい。次の勤務者へ伝えたい 本人の言葉をそのまま残せる/申し送りに自動で載る 本人の発言を、そのままの言い方で残せるか。文字数の制限はあるか (   )
19 体温がいつもより高い 測った値と、そのときの様子を一緒に残したい。前回までの値と比べたい 測定機器から数値を取り込める/過去の値が並んで見える 手で打ち直さずに数値が入るか。過去の値は何日分見えるか (   )
20 創部や皮膚の状態の経過 言葉では伝わりにくい。前回との違いを見たい 写真を記録に添えられる/同じ部位の写真が時系列で並ぶ 写真は記録と一緒に残るか。端末のカメラ用の保存場所にも残らないか (   )
21 機能訓練を行った 実施した時間・内容・担当者を残す必要がある。後から思い出せない 実施した時刻が自動で入る/内容と担当者の欄が最初から様式にある 実施時間・訓練内容・担当者の3つが、空欄のまま保存できてしまわないか (   )
22 口腔ケアを行った 提供したのに記録に書かれず、後から確かめられない その日提供したケアが一覧で選べる/選ばなかった項目も見える 提供したケアの記録漏れが、その日のうちに分かる仕組みがあるか (   )
23 会議・カンファレンスの記録 発言が多く、書き取りが追いつかない。誰の発言か分からなくなる 会議中の音声を残し、あとで要点に整える/出席者の欄が最初からある 出席者・欠席者・検討事項の欄が様式にあるか。欠席者への照会を残せるか (   )
24 月末、請求の前の点検 提供した内容と、請求のもとになる実績が食い違っていないかを見たい 提供の記録と実績を並べて見られる/記録のない日が分かる 提供記録と実績を並べる画面があるか。無い場合、どうやって突き合わせるか (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

書く場所ごとに起きること|10か所と、そこで確かめること

もうひとつ、場面と並んで効く軸が「どこで書くか」です。同じアプリでも、書く場所が変わると別の道具のように振る舞います。事務所の椅子に座って書く前提で作られたものを、玄関先で使うと手数が倍になる。逆に、現場で数タップにするために項目を削った結果、事務所で読み返したときに情報が足りない。自事業所で記録の何割がどこで生まれているかを先に数えると、この食い違いは避けられます。

書く場所 そこで起きやすいこと 確かめること いまの割合(記入欄)
利用者宅の玄関先・廊下 座れない、置けない、電波が弱い。数分で切り上げる 片手で完結するか。圏外で新しく書けるか ( )割
利用者宅の居室(本人の前) 会話が途切れる。画面を覗かれる。書きにくい内容がある 目を離す時間が短いか。伏せる操作があるか ( )割
浴室・脱衣室の前 手が濡れている。湿気がある。次の人が待っている 濡れた指で反応するか。あとから足せるか ( )割
送迎車の中 揺れる。電波が切れ替わる。停車中の短時間だけ 揺れる中でも押し間違えないか。送信が自動か ( )割
施設のフロア(立ったまま) 呼ばれて中断する。書きかけのまま画面を閉じる 書きかけが残るか。閉じたときに消えないか ( )割
詰所・ステーション 複数人が同じ端末を使う。ログインの切り替えが面倒で共有になる 切り替えが何手か。共有を避ける仕組みがあるか ( )割
事務所の机(パソコン) まとめて書く。記憶で書くことになりやすい その場で書いた記録と、後から書いた記録を見分けられるか ( )割
夜勤帯の仮眠室・巡回中 照明が暗い。物音を立てられない。1人しかいない 暗い画面で操作できるか。困ったとき誰に聞くか ( )割
自宅(持ち帰り) 持ち出しの決まりが曖昧なまま既成事実になる 持ち出しを止める設定があるか。持ち出した記録が残るか ( )割
受診先・入院先の病院 他の機関の人がいる。画面を見られる可能性がある 表示する範囲を絞れるか。離席時に画面が閉じるか ( )割

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

止まる型|導入がうまくいかない10の型と、契約前に確かめる質問(記入欄つき)

導入がうまくいかなかった事業所の話を並べると、原因は驚くほど似た形をしています。失敗は個別の事情ではなく、いくつかの型に収まるということです。しかも多くの型は、契約する前の段階で、たった一つの質問で予兆をつかめます。次の表は、10の型それぞれについて最初に出る兆候・なぜそうなるのか・契約前に確かめる質問を並べたものです。

読むときのコツは、「うちには関係なさそう」と思った行こそ、兆候の列だけ読むことです。型の名前はどれも他人事に見えますが、兆候はどの事業所でも見覚えのある光景として書いてあります。

# 型 最初に出る兆候 なぜそうなるのか 契約前に確かめる質問 自事業所の対策(記入欄)
1 現場が使わない 導入から2週間で、入力する人が数人に固定される。他の人は紙に書いて渡す 選定に現場が関わっていない。触ったのが管理者だけで、手数の多さが判断に入っていない 「試用の期間中、現場の職員が自分の担当利用者を実際に登録して書けますか。登録の上限は何名ですか」 (     )
2 二重入力が残った アプリで書いたあと、同じ内容を別の画面へ打ち直している。残業が減らない 記録の入口だけが変わり、出口(様式・請求のもとになる実績)へつながっていない 「このアプリに書いた内容が、最後にどこへ入りますか。人が打ち直す部分はどこですか。図で示してください」 (     )
3 様式に合わない 出力した紙を見た管理者が「これでは使えない」と言い、結局これまでの様式で作り直す 国の参考様式には合っていても、指定権者が示す様式や、事業所が長年使ってきた様式と欄が違う 「うちが使っているこの様式を今お見せします。同じものが出せますか。出せない欄はどれですか」 (     )
4 いま使っているソフトと繋がらない 「連携できます」と聞いていたが、実際は書き出したデータを人が読み込ませる作業だった 「連携」という言葉が、自動でつながる意味と、人の操作で受け渡す意味の両方に使われている 「連携という言葉を使わずに説明してください。誰が、どの画面で、何回操作しますか」 (     )
5 通信が届かない 特定の利用者宅でだけ入力できず、その人の記録がいつも後回しになる 圏外での挙動が三種類あることを確かめずに契約した。読めるだけのものだった 「機内モードにした端末で、新しい記録を最初から書いて保存するところを、いま見せてください」 (     )
6 管理者しか使っていない 入力は現場、確認は管理者、という分担のはずが、管理者が代わりに入力している 職員ごとのログインを作るのが面倒で、共有のログインを1つだけ作った。誰が書いたか分からなくなった 「職員のログインは何名まで作れますか。増やすときの費用と手順を教えてください」 (     )
7 やめられない 他へ移りたいが、これまでの記録が取り出せず、契約を続けている 解約後のデータの受け取り方を、契約前に文字で確かめていない 「解約したあと、これまでの記録をどんな形式で、いつまでに受け取れますか。契約書のどの条文ですか」 (     )
8 端末が足りず、私物で回している 職員が自分の携帯で入力している。誰も決めていないのに常態化している 導入の見積に端末と通信の費用が入っていなかった。人数分の想定がなかった 「端末は何台必要ですか。1台を交代で使う運用は可能ですか。その場合の切り替えは何手ですか」 (     )
9 入力が短くなり、記録が薄くなった どの利用者の記録も似た文になった。定型句と選択肢だけで1日が終わっている 現場の手数を減らすために選択式へ寄せた結果、その日の様子を書く欄が使われなくなった 「選択式の項目と、文章で書く欄の並びを見せてください。文章の欄を空欄のまま保存できますか」 (     )
10 試したのが忙しくない週だった 試用では快適だったのに、本番の繁忙期に入ったとたん紙に戻った 試用の週を、記録が最も重い時期に当てなかった。月初・月末・行事の週を避けてしまった 「試用の開始日をこちらで選べますか。期間の途中で一度止めて、別の週にやり直せますか」 (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

見積書と契約書で目を止める12か所

説明を聞いた記憶と、書面の記載は、しばしばずれます。ずれていること自体は悪意ではなく、口頭の説明が「よくある使い方」を指し、書面が「約束できる範囲」を指しているからです。食い違いは、契約する前にその場で埋めれば問題になりません。次の12か所を、書面の上で指でなぞりながら確かめてください。金額そのものではなく「何を単位に数えるか」を見ることが大切です。

# 見る場所 目を止める理由 その場で聞く言い方 確認結果(記入欄)
1 費用を数える単位 事業所ごと・利用者ごと・職員ごと・端末ごとで、増え方がまったく変わる 「利用者が増えたとき、職員が増えたとき、それぞれ費用はどう変わりますか」 (    )
2 初期費用に含まれる作業 設定・様式の調整・研修・移行のどこまでが含まれるかで、後から出る金額が変わる 「初期費用に含まれない作業を、箇条書きで書いてください」 (    )
3 最低契約期間と更新 合わなかったときに、いつまで続くかが決まる 「最低の契約期間はありますか。更新は自動ですか、こちらの意思表示が要りますか」 (    )
4 解約の予告期間 切り替えの計画を立てる起点になる 「やめると決めたら、何か月前までに何を出しますか」 (    )
5 データの返し方 次の道具へ移れるかどうかが、この一行で決まる 「返してもらえるデータの形式と範囲を、条文の言葉で読み上げてください」 (    )
6 入力内容の取り扱い 改良への利用の有無が、口頭と書面で食い違うことがある 「入力した内容の利用について書かれている条文はどこですか。読み合わせをお願いします」 (    )
7 再委託先 保管や処理を別の事業者に任せている場合、把握が要る 「委託先の一覧はどこで確認できますか。変わったときは知らせがありますか」 (    )
8 使えない時間の扱い 止まったときに何が起きるか、事業所側の備えが決まる 「使えない状態が続いた場合、どのような取り扱いになりますか」 (    )
9 連絡できる時間の定義 「サポートあり」の中身は、時間帯で大きく違う 「受付時間と、返事までの目安を、書面のどこに書いていますか」 (    )
10 機能が変わるときの通知 画面が変わると、作った手順書がその日から使えなくなる 「画面や機能が変わるとき、何日前に、どの方法で知らせますか」 (    )
11 試用から本番への引き継ぎ 試用で書いた記録が消えると、その週の記録を書き直すことになる 「試用中に書いた記録は、そのまま本番で使えますか。使えない場合、どうしますか」 (    )
12 担当者の氏名と連絡先 導入後に窓口が変わると、話が最初からになる 「導入後に相談する相手は、この方と同じですか。変わる場合、引き継ぎはどうしますか」 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

試用の1週間|日別の手順・測る8項目・そのまま配れる現場アンケート22問

試用の期間を「なんとなく触ってみる」に使ってしまうと、終わったときに残るのは「悪くなかった」という感想だけです。感想は次の道具と比べられませんし、現場が反対したときの材料にもなりません。試用は測定の週だと決めて、始める前に「誰が・何を・どう測るか」を紙にしておきます。

選ぶ週も大切です。記録がいちばん重い週——月末、行事のある週、職員が休みがちな週——を選びます。軽い週に試すと、軽い週の答えしか出ません。

7日間の進め方(1日ごとの手順と、残す記録)

日 やること 誰が その日に残すこと 実施(記入欄)
0日目(前日) 測る項目を決め、いまの状態を数える。紙の記録を1日分ぶんコピーして手元に置く 管理者と、試用に出る職員 試用前の数値(記録1件にかかる時間・書いた場所・転記の回数) (  )
1日目 職員が自分の担当利用者を登録し、実際の記録を1件だけ書く。詰まった場所をその場でメモする 現場の職員(管理者は口を出さない) 詰まった画面の名前と、そこで何をしようとしていたか (  )
2日目 いつもの1日を通して書く。紙も並行して書き、あとで内容を比べる 同じ職員 アプリで書いた内容と紙で書いた内容の差(どちらに何が書かれていないか) (  )
3日目 電波の弱い訪問先・浴室前・夜勤帯など、条件の悪い場面で使う その場面を担当する職員 入力できなかった場面と、そのとき代わりに何をしたか (  )
4日目 別の職種の職員が読む。書いた本人以外が内容を理解できるかを見る 看護職・機能訓練担当・相談員など 読んで分からなかった箇所と、その理由 (  )
5日目 いちばん操作に不安のある職員が、説明を受けずに1件書く その職員(隣で見るだけ) 手が止まった回数と、止まった場所 (  )
6日目 管理者が1週間分を確認し、様式として紙に出す。いまの様式と並べる 管理者 出した紙と、いまの様式との差(欄の名前・並び・足りない欄) (  )
7日目 アンケートに答えてもらい、測った数字と並べる。続けるかどうかを決める 試用に出た全員 アンケートの回答と、試用前後の数値の比較 (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

測る8項目|測り方まで決めてから始める

「速くなった気がする」は測定ではありません。測り方を先に決めておくと、途中でやり方が変わらず、あとから他の候補とも比べられます。数値そのものより、測り方をそろえることのほうが大切です。

測るもの 測り方(手順まで) 誰が測るか 試用前(記入欄) 試用中(記入欄)
1件を書き終えるまでの手数 1件の記録を書き始めてから保存するまでに触った回数を数える。同じ利用者・同じ内容で数える 職員本人(正の字で数える) ( )手 ( )手
1件を書き終えた時刻 ケアが終わった時刻と、記録を保存した時刻を書き留める。差が何分かを見る 職員本人 ( )分後 ( )分後
書いた場所 その日の記録ごとに、現場・車内・事務所・自宅のどこで書いたかに印をつける 職員本人 現場( )件 現場( )件
打ち直した回数 アプリに書いた内容を、別の画面や紙へ写した回数を数える 職員本人と事務担当 ( )回 ( )回
入力できずに紙へ書いた件数 アプリで書けなかった件数と、その理由(圏外・手がふさがる・欄がない)を並べて記す 職員本人 — ( )件
送信されずに残った件数 1日の終わりに、端末の中に残っている未送信の件数を確認する 管理者 — ( )件
他職種が読んで分かった割合 無作為に選んだ記録を、書いた本人以外が読み、追加の説明が要ったかを記す 別の職種の職員 ( )件中( )件 ( )件中( )件
管理者が直した箇所の数 1週間分を読み、書き足しや直しを求めた箇所を数える。何を直したかも記す 管理者 ( )箇所 ( )箇所

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

現場アンケート22問(そのまま配れる完成文)

アンケートで最も多い失敗は、「使いやすかったですか」と聞いてしまうことです。この聞き方だと、答えは人柄で決まります(優しい人は「まあまあです」と答えます)。行為で聞くと、答えが事実になります。下の22問は、そのまま印刷して配れる文にしてあります。設問文をいじらずに使ってください。

# 設問文(このまま配る) 答え方
1 この1週間で、あなたがアプリで書いた記録はおよそ何件ですか。数えられない場合はおよその数で構いません。 ( )件
2 そのうち、ケアが終わってから10分以内に書けたのは何件ですか。 ( )件
3 アプリで書こうとして、書けずに紙やメモに書いたのは何件ですか。 ( )件
4 書けなかったとき、その理由に最も近いものはどれですか。 電波が届かない/手がふさがっていた/書く欄がなかった/操作が分からなかった/その他(  )
5 いちばん手が止まった画面の名前を書いてください。名前が分からなければ、何をしようとしていたかを書いてください。 (     )
6 手が止まったとき、あなたはどうしましたか。 自分で探した/同僚に聞いた/管理者に聞いた/あきらめた
7 利用者や家族の前で、この端末を出して書きましたか。 書いた/書かなかった
8 前の質問で「書かなかった」と答えた方に伺います。書かなかった理由を教えてください。 (     )
9 この1週間で、同じ内容を2回入力した(打ち直した)ことはありましたか。 あった( )回/なかった
10 打ち直したのは、どこからどこへでしたか。 (  )から(  )へ
11 あなたが書いた記録を、あとから自分で読み返しましたか。 読み返した/読み返していない
12 他の職員が書いた記録を読みましたか。読んで分からなかった箇所はありましたか。 読んだ・分かった/読んだ・分からない箇所があった(  )/読んでいない
13 紙で書いていたときと比べて、書く内容は増えましたか、減りましたか。 増えた/変わらない/減った
14 前の質問で「減った」と答えた方に伺います。書かなくなったのはどんな内容ですか。 (     )
15 その日の利用者の様子を、自分の言葉で書ける欄はありましたか。 あった/なかった/気づかなかった
16 選択肢を選ぶだけで記録が終わってしまった日はありましたか。 あった( )日/なかった
17 電波の弱い場所で書いたあと、記録がきちんと届いていたか確認しましたか。 確認した/確認していない/確認の方法が分からない
18 この1週間で、書いた記録が消えた、または見つからなくなったことはありましたか。 あった( )件/なかった
19 操作について誰かに教わりましたか。教わった時間はおよそ何分ですか。 教わった( )分/教わっていない
20 来週も同じやり方で続けられますか。 続けられる/条件がそろえば続けられる(条件:  )/続けられない
21 もしこのアプリを使い続けるとしたら、最初に直してほしいところを1つだけ書いてください。 (     )
22 紙に戻したほうがよいと思う場面があれば、その場面を書いてください。 (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1人から全体へ|段階ごとに決めることと、残す記録

試用が終わったら、いきなり全員へ配らないことです。全員に配ると、うまくいかなかったときに原因が道具なのか、手順なのか、人手なのかが分からなくなります。1人から始めて、うまくいった手順を持って次へ進む。各段階で「次へ進んでよい合図」を先に決めておくと、判断が感情から離れます。

段階 対象 期間の目安 この段階で決めること 残す記録 次へ進んでよい合図
0 準備(誰も使わない) 数日 入力する項目、必須にする欄、選択肢の言葉、職種ごとの見える範囲 設定を決めた日と、決めた人 紙の様式とアプリの画面が、欄の名前まで対応づいた
1 1人(いちばん記録が多い職員) 1〜2週間 いつ書くか、どこで書くか、書けなかったときにどうするか 詰まった場所の一覧と、その場での対処 その職員が、自分の1日を紙なしで書き終えられた
2 2人目(いちばん操作に不安がある職員) 1〜2週間 教える手順、聞ける相手、手順書に書く言葉 教えるのにかかった時間と、つまずいた順番 説明を受けずに1件書けた
3 1ユニット・1チーム 3〜4週間 申し送りの流れ、確認する人、直すときの手順、締めの日 未入力が出た日と、その理由 申し送りがアプリの記録だけで回った
4 夜勤帯を含める 2週間 夜間に困ったときの連絡先、暗い場所での操作、1人のときの手順 夜間に起きた困りごとと、その場の対処 夜勤明けの申し送りが、紙の補助なしで済んだ
5 全体 1〜2か月 端末の割り当て、ログインの管理、教育の担当、要望の集め方 職員ごとの入力状況と、入力が少ない人への手当て 入力していない職員がいない状態が2週間続いた
6 紙をやめる 1か月 やめる様式と残す様式、過去の紙の保管、両方を書く期間の終わり やめた日と、やめた様式の一覧 紙とアプリの内容が食い違わない状態が続いた
7 見直し 3か月ごと 使われていない項目、書きにくい欄、増やしたい選択肢 見直した日、変えた項目、変えた理由 —(ここから先は続けるための工程)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

書き換え34組|アプリで書くと薄くなる記録を、具体の記録に直す

アプリを入れた事業所でよく起きるのが、記録が短くなり、どの利用者も似た文になることです。原因は職員の意欲ではありません。選択式の項目が増えて手数が減った分、文章で書く欄が「余白」になってしまうのです。タップだけで保存できてしまうと、その日その人に何が起きたかは、どこにも残りません。

この現象は、道具を選ぶ段階で防げます。文章の欄を空欄のまま保存できるか、前回の内容をそのまま写せてしまうか——この2つを試用で確かめておくと、あとから記録の質を取り戻す苦労が要りません。そのうえで、現場が使えるのは説教ではなく書き換えの実物です。以下の34組は、左を右へ直す形で並べています。右の文はそのまま写して使える形にしてあります(氏名・時刻・数値は自事業所のものに置き換えてください)。

日常のケアの記録|12組

# 場面 薄い書き方(そのままでは伝わらない例) 直した記録(そのまま使える完成文) 直したところ
1 朝の起床介助 「起床介助、特変なし」 6時40分、声かけにて開眼。ベッド柵をつかんで自力で端座位となり、立ち上がりの際に右手で介助バーを使用。ふらつきなく車椅子へ移乗。昨日まで介助していた立ち上がりを、本日は見守りで行えた。 時刻・動作の順序・介助量の変化を入れた
2 朝食の介助 「朝食全量摂取。問題なし」 7時30分〜7時55分、朝食。主食全量、副食8割。汁物を2度むせ込み、いずれも自力で咳嗽して落ち着いた。とろみを中間のとろみに変更したところ、以降のむせ込みはなかった。 時間帯・摂取量・むせの回数と対応を入れた
3 入浴介助 「入浴実施。気持ちよさそうにされていた」 10時05分〜10時30分、一般浴。洗身は前腕と胸部をご自身で行い、背部と下肢を介助。浴槽への出入りは両手で手すりを持ち、職員1名が腰部を支えて実施。入浴後の血圧は普段と同程度で、ふらつきの訴えはなかった。 時間・介助した部位・動作方法・入浴後の状態を入れた
4 排泄の介助 「排泄介助。異常なし」 14時10分、トイレ誘導。声かけから移動まで自力で行い、下衣の上げ下げを介助。排尿あり、混濁なし。前回のトイレ誘導から3時間経過しており、失禁はなかった。 時刻・介助した動作・性状・前回からの間隔を入れた
5 口腔ケア 「口腔ケア実施」 19時20分、夕食後の口腔ケア。義歯を外して洗浄し、歯ブラシでの清拭は職員が実施。右下の歯肉に発赤があり、触れると顔をしかめられた。本人からは痛みの訴えはないが、明日も同部位を確認する。 実施時刻・実施内容・観察した所見・次の確認予定を入れた
6 水分摂取 「水分摂取促し。飲まれた」 15時00分、お茶150ミリリットルを提供。半分ほど飲んだところで湯呑みを置かれたため、10分後に再度お声かけし、残りを飲まれた。本日の水分摂取は昼までで600ミリリットル。 提供量・飲み方・再度の声かけ・本日の累計を入れた
7 更衣の介助 「更衣介助。協力的」 8時15分、更衣介助。上衣は右上肢から通す手順で、袖通しのみ介助。ボタンは時間をかけて自力で留められた。ズボンは立位保持が短いため、座位で足を通してから立ち上がりの間に引き上げた。 手順・自力で行った部分・立位保持の状況を入れた
8 移乗の介助 「移乗、二人介助」 11時00分、車椅子からベッドへ移乗。本日は膝折れがあり、職員2名で対応。1名が腋窩を支え、1名が下肢を保持した。先週までは1名で対応できていたため、次回のカンファレンスで介助方法を検討する。 介助人数の理由・具体的な支え方・以前との違い・次の予定を入れた
9 レクリエーション 「レク参加。楽しんでおられた」 14時00分〜14時40分、歌の時間に参加。最初は輪の外で見ておられたが、昔よく聴いたという曲がかかると口ずさみ、隣の方と手拍子を合わせた。終了後、また来週も来たいと話された。 参加の経過・きっかけ・本人の発言を入れた
10 生活援助(調理) 「調理支援実施」 10時20分〜11時00分、昼食と夕食分の調理。冷蔵庫の食材を確認し、本人と相談のうえ煮物と味噌汁を用意。夕食分は小分けにして冷蔵庫上段へ置き、本人に位置をお伝えした。調味料の醤油が残り少なく、次回の買い物の際に本人へ確認する。 時間帯・相談の経過・置いた場所と伝達・次回への引き継ぎを入れた
11 生活援助(買い物代行) 「買い物代行。レシート渡した」 9時40分、預り金3000円をお預かりし、10時30分に帰宅。購入品はパン・牛乳・卵・洗剤の4点。合計1284円、釣銭1716円をレシートとともに本人に手渡し、金額を一緒に確認していただいた。 預り金・購入品・金額・釣銭・確認した事実を入れた
12 通院の付き添い 「受診同行。異常なし」 13時30分、内科受診に同行。医師より、血圧の薬が朝1回から朝夕2回に変更となる旨の説明があった。次回の受診は4週間後。処方箋と説明の書面を本人にお渡しし、内容を居宅介護支援事業所の担当者へ電話で伝えた。 受診先・説明の内容・次回予定・書面の受け渡し・連絡先を入れた

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

観察と状態の変化|12組

アプリで数値を取り込めるようになると、数値だけが並び、そのとき何を見て何をしたのかが消えることがあります。数値は測れば残りますが、判断の根拠は書かなければ残りません。次の12組は、数値と観察を結び直すための書き換えです。

# 場面 薄い書き方(そのままでは伝わらない例) 直した記録(そのまま使える完成文) 直したところ
13 体温がいつもより高い 「体温37.8度」 10時00分、体温37.8度。普段は36度台で経過しており、本日が高い。咳・鼻汁はなく、食事は8割摂取。頬部に軽度の発赤あり。11時に再検し37.5度。看護職員へ報告し、本日夕方まで2時間ごとの検温とした。 普段との比較・随伴症状の有無・再検・報告先と次の予定を入れた
14 血圧が普段と違う 「血圧高め」 9時15分、血圧156/88。前回・前々回はいずれも130台であり、本日は高い。頭痛・気分不快の訴えはなく、動作にも変化はない。安静後の10時00分に再検し138/82。看護職員へ報告し、明日も朝の測定を行うこととした。 数値・過去との比較・症状の有無・再検の結果・次の予定を入れた
15 食事量が減った 「食事量低下」 昼食、主食3割・副食2割。ここ3日間、いずれも半分以下で経過している。本人からは、あまりお腹がすかないとの話があった。義歯の不具合や口腔内の痛みは確認できず。体重を測定したところ、先月から1.2キログラムの減少。担当の介護支援専門員へ電話で報告した。 摂取量・継続日数・本人の発言・確認した項目・体重・報告先を入れた
16 睡眠の状態 「不眠あり」 0時30分、居室で起きて座っておられた。声をかけると、足が気になって眠れないと話された。下肢に浮腫があり、靴下の跡が残っていた。足を上げて休むよう促し、1時10分に再度訪室した際は入眠していた。 時刻・本人の言葉・観察した身体所見・行った対応・その後の状態を入れた
17 皮膚の状態 「皮膚トラブルあり」 入浴時、仙骨部に直径2センチメートルほどの発赤を確認。押しても白くならない。前回の入浴時(3日前)には確認できなかった箇所。看護職員へ報告し、写真を記録に添えた。本日より日中2時間ごとの体位変換を行う。 部位・大きさ・所見・前回との違い・報告・写真・対応を入れた
18 服薬の拒否 「服薬拒否」 8時00分、朝食後の内服を勧めたところ、この薬は飲みたくないと話され、手で押し戻された。理由を伺うと、飲むと気持ちが悪くなるとのこと。無理に勧めず、9時00分に再度お声かけしたところ内服された。看護職員と担当の介護支援専門員へ、本人の発言をそのまま伝えた。 時刻・本人の言葉・理由・対応・再度の声かけ・報告先を入れた
19 認知面の変化 「認知症状の進行あり」 15時20分、居室で荷物をまとめておられた。どちらへ行かれますかと伺うと、子どもが学校から帰るので家に帰ると話された。否定せず、お茶を飲んでからにしましょうとお誘いし、食堂で15分ほど話をされた後、ご自分で居室へ戻られた。同様の行動は今週3回目。 時刻・具体的な行動・本人の言葉・対応・その後・頻度を入れた
20 歩行の状態 「歩行不安定」 10時40分、居室から食堂まで歩行器で移動。途中2度、右側へふらつき、いずれも歩行器の枠を握って立て直された。先週は同じ距離をふらつきなく歩かれていた。機能訓練指導員へ報告し、次回の訓練で歩行の様子を確認していただく。 距離・ふらつきの回数と方向・立て直し方・先週との比較・報告先を入れた
21 意欲の変化 「意欲低下がみられる」 ここ1週間、これまで毎回参加されていた午後の体操に、声をかけても行かないと答えられる日が4日あった。理由を伺うと、疲れやすいとのこと。夜間の睡眠時間は変わらず、食事量も普段どおり。本人の言葉を担当の介護支援専門員へ伝え、次回のモニタリングで確認していただくよう依頼した。 期間・回数・本人の言葉・他の項目の確認・依頼先を入れた
22 家族の様子 「家族対応。理解を得た」 16時00分、長女が来所。最近眠れていないようだと話され、夜中に何度も起きて母の様子を見に行っているとのことだった。介護保険の短期入所の利用について説明し、担当の介護支援専門員へつなぐことをお伝えした。長女からは、まず一度相談したいとの返答があった。 来所者・家族の言葉・伝えた内容・つなぎ先・家族の返答を入れた
23 機能訓練の実施 「機能訓練実施」 13時30分〜13時50分、機能訓練指導員の立ち会いのもと、立ち上がり訓練を10回2セット実施。5回目以降に膝の伸びが浅くなり、後半は椅子の高さを2センチメートル上げて行った。担当は機能訓練指導員(氏名は様式の担当者欄に記載)。 実施時間・内容・回数・途中の変化と調整・担当者を入れた
24 体重の測定 「体重測定実施」 月初の体重測定。48.2キログラム、先月は49.6キログラムで1.4キログラムの減少。3か月前からは2.5キログラムの減少となっている。食事量は主食が半分程度の日が続いており、看護職員および担当の介護支援専門員へ報告した。 数値・前月と3か月前との比較・食事量との関連・報告先を入れた

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

事故・ヒヤリ・連絡・会議|10組

この10組は、あとから読み返される可能性がいちばん高い記録です。家族へ説明するとき、運営指導で示すとき、再発を防ぐために振り返るとき。書いた時点では数行でも、読まれるときには「その場にいなかった人」が読みます。時刻・順序・誰に何を伝えたかが、そこで効きます。

# 場面 薄い書き方(そのままでは伝わらない例) 直した記録(そのまま使える完成文) 直したところ
25 転倒 「転倒あり。外傷なし。今後は見守りを強化する」 10時25分、食堂の入口付近で床に座り込んでいるところを職員が発見。本人は、立ち上がったら足がもつれたと話された。頭部を打った様子はなく、後頭部・四肢に外傷や腫脹は確認できず。バイタルは普段と同程度。10時35分に看護職員へ報告、10時50分に長女へ電話で連絡。翌日まで2時間ごとに全身状態を確認することとした。発生時、床に水滴があったことから、配膳後の床の確認手順を見直す。 発見の状況・本人の言葉・確認した部位・報告と連絡の時刻・観察予定・原因に基づく対策を入れた
26 誤薬 「与薬ミスあり。ヒヤリハットとして記録」 8時05分、A様の朝食後薬をB様へ手渡し、B様が1錠を内服された時点で職員が気づいた。直ちに看護職員へ報告し、8時20分に主治医へ連絡。経過観察の指示を受け、その日は1時間ごとにバイタルと状態を確認した。9時00分にB様のご家族へ電話で説明。薬の受け渡し時に、氏名を声に出して確認する手順を追加した。 時刻・誰から誰へ・気づいた時点・報告と連絡の順序・観察・手順の変更を入れた
27 ヒヤリとした出来事 「危なかったが何事もなかった」 16時10分、車椅子のブレーキがかかっていない状態でC様が立ち上がろうとされたところ、近くにいた職員が支えて転倒には至らなかった。直前に別の職員が移動介助を行っており、離れる際のブレーキ確認が行われていなかった。移乗介助のあと、その場を離れる前にブレーキを声に出して確認する手順を、本日の申し送りで全員へ伝えた。 時刻・至らなかった経過・直前に起きていたこと・手順の変更と周知を入れた
28 事故後の家族連絡 「家族に連絡済み」 10時50分、長女の携帯電話へ連絡し、本人の状態と、医療機関の受診は行わず経過観察とした判断の理由を説明した。長女からは、明日の面会時に様子を見たいとの返答があった。連絡した職員は施設長。翌日の面会時に、経過観察の結果を改めてお伝えする。 時刻・連絡先・説明した内容・家族の返答・連絡した職員・次の予定を入れた
29 再発防止の検討 「今後は見守りを強化する」 事故発生から3日後、事故発生防止の検討の場で原因を整理した。転倒は、配膳後の床の水滴と、立ち上がりの動作が不安定になっていたことの2つが重なって起きたと考えられる。対策として、配膳後に床を確認する担当と時間を決め、本人については機能訓練指導員が立ち上がり動作の評価を行うこととした。1か月後に、対策が続いているかを同じ場で確認する。 検討した日・原因の整理・担当と期限を伴う対策・効果の確認予定を入れた
30 苦情の受付 「苦情あり。対応済み」 14時00分、次男より電話。訪問の時間が予定より遅れることが続いている、事前に連絡がほしいとの申し出があった。過去1か月の記録を確認したところ、予定より15分以上遅れた日が4日あった。管理者より、遅れる見込みの場合は事前に電話することをお伝えし、了承を得た。翌月の状況を管理者が確認する。 時刻・申出人・内容・事実の確認・回答・その後の確認予定を入れた
31 予定と違う内容を行ったとき 「本人の希望により内容変更」 本日は計画に位置付けられた掃除の代わりに、本人からの申し出により買い物の同行を行った。理由は、翌日に来客の予定があり食材を用意したいとのこと。10時00分〜10時45分、実際に行った内容は買い物同行。担当の介護支援専門員へ電話で報告し、継続する場合は計画の見直しを相談することとした。 変更した内容・本人の理由・実際の時間・報告先・計画見直しの相談を入れた
32 提供時間が予定と違ったとき 「予定どおり実施」 予定は9時00分〜10時00分であったが、実際の提供は9時10分〜10時05分。前の訪問先での対応が延びたため開始が遅れ、終了時に本人と時間を確認した。遅れることは9時00分に本人へ電話でお伝えしている。 予定と実際の時刻・遅れた理由・本人への連絡・確認した事実を入れた
33 担当者会議の記録 「会議実施。全員了承」 10時00分〜10時40分、本人宅にて開催。出席は本人、長女、担当の介護支援専門員、訪問介護のサービス提供責任者、通所介護の生活相談員。訪問看護は業務の都合で欠席のため、事前に文書で照会し、回答を会議で読み上げた。検討したのは入浴の方法と、通所の回数。結論は、通所を週2回から週3回へ増やす方向で調整し、次回のサービス担当者会議で確認する。 時間・場所・出席者と欠席者・欠席への照会・検討事項・結論・次の予定を入れた
34 月末の点検 「請求内容を確認した」 月末、提供の記録と実績を1件ずつ突き合わせた。3日と17日について、記録上の終了時刻と実績の時間区分が食い違っていたため、当日の担当職員に確認し、記録の時刻が実際の時刻であることを確かめたうえで、実績側を訂正した。訂正した内容と理由、確認した相手を記録に残した。 突き合わせた事実・食い違いの箇所・確認の経過・訂正の内容と理由を入れた

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

公表資料に見られる指摘から逆算する|アプリ選定で確かめる14点

記録に関する指摘は、自治体が公表している運営指導の資料の中に、繰り返し同じ形で現れます。それらは「アプリを選ぶときに何を確かめるべきか」を、そのまま教えてくれる材料でもあります。次の表は、実際に公表されている資料に見られる指摘の要旨と、そこから逆算した選定時の確認事項を並べたものです。指摘の内容・様式・判断は保険者によって異なるため、自事業所の指定権者が公表している資料と併せてご確認ください。

# 公表資料に見られる指摘(要旨) 出典(自治体・資料名) アプリを選ぶときに確かめること 確認(記入欄)
1 サービス提供の記録が「特変なし」等のみで、利用者の心身の状況が記録されていない 松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料) その日の様子を書く欄が最初から画面にあるか。空欄のまま保存できてしまわないか (  )
2 サービス提供の記録に、計画上の時間を機械的に記録している 松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料) 開始・終了の時刻が、予定の時刻で自動的に埋まってしまわないか。実際の時刻に直せるか (  )
3 サービス実施時間が一律に記載され実態が反映されていない/実施時間を変更した際に変更した旨と理由が記録されていない 堺市「令和8年度 介護保険施設・事業所等集団指導 居宅事業所編」 予定と実際が違ったときに、理由を書く欄があるか。あとから直した跡が残るか (  )
4 買い物代行について、預り金やおつり・購入品等が正確に記載されていない 堺市「令和8年度 介護保険施設・事業所等集団指導 居宅事業所編」 預り金・釣銭・購入品を書く欄を、事業所側で様式に足せるか (  )
5 サービス提供責任者による記録の点検が十分に行われていない 堺市「令和8年度 介護保険施設・事業所等集団指導 居宅事業所編」 点検した事実が跡に残るか。誰がいつ点検したかを後から確かめられるか (  )
6 個別機能訓練の実施記録に、実施時間・訓練内容・担当者が記載されていない 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成) 実施時間・訓練内容・担当者の欄が様式にあるか。空欄のまま保存できてしまわないか (  )
7 提供票の実績と提供記録が一致していない/算定した日の提供記録に当該サービスの記載がない 豊島区「地域密着型通所介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・18件)」 提供の記録と実績を並べて見られる画面があるか。無い場合、どう突き合わせるか (  )
8 誤薬・転倒等、介護事故として記録すべきものを、ヒヤリ・ハット事例として記録している 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) 事故の記録とヒヤリ・ハットの記録が別々に残るか。件数を並べて数えられるか (  )
9 事故の状況及び採った処置が記録されていない/原因の究明や再発防止策がとられていない 北海道後志総合振興局「実地指導における主な指摘事項について」(資料3-2) 事故の様式に、状況・処置・原因・再発防止策の欄があるか。あとから追記した跡が残るか (  )
10 事故発生時に家族・介護支援専門員等へ連絡した記録が残されていない 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 連絡先ごとに、連絡した相手・時刻・内容を書く欄があるか (  )
11 運営指導において、介護事故の件数よりヒヤリハット報告の件数の方が少ない事例がみられる 名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日) ヒヤリ・ハットを短い手数で出せるか。様式を事業所側で簡素にできるか (  )
12 サービス提供に関する記録等の保存年限は市条例に則ることとされ、運営規程等の記載に誤りがないか確認するよう示されている 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(記録の整備に関すること) 保存の年限に合わせて記録を保てるか。解約後も読める形で受け取れるか (  )
13 個人情報使用同意書に利用者の家族の同意欄が設けられていない/使用期間が記載されていない 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(同旨:大阪市 令和8年度集団指導資料 居宅サービス編) 同意の取得状況を記録側で管理できるか。同意書の様式を事業所の欄立てに合わせられるか (  )
14 複数の利用者の計画の内容が一律である/長期目標と短期目標が同一の表現である 岡山市「令和7年度集団指導資料 本編1(居宅介護支援・介護予防支援)」 前回や他の利用者の内容を写せる機能がある場合、写した部分が後から分かるか (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ここまでの表に加算や体制に関する記載が出てきますが、本ページは要件や確認文書の対照を示すものであり、個々の事業所についての判断を示すものではありません。算定の可否や届出の取り扱いは、指定を受けた保険者(指定権者)にご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

最後に、記録に絞ったアプリを選ぶときの見立てを一つだけ。いちばん大切なのは、機能の多さではなく「その日その人に何があったかが残るか」です。手数が減っても、残るものが薄くなれば、記録としての値打ちは下がります。72項目の確認表と24場面の表を持って、現場のいちばん忙しい週に試す。それだけで、選び方はかなり確かになります。

無料の介護記録アプリを考えるとき

ここからは「まず無料で試したい」「無料でどこまでできるのか知りたい」という方向けに、無料アプリの種類・確認事項・有料に切り替える判断のしかたを詳しくまとめます。

無料の介護記録アプリはあるのか

無料で使える、または無料から始められる介護記録アプリはあります。ただし「無料」の中身はさまざまで、機能や人数に制限があるもの、期間限定のものなど、条件をよく確認することが大切です。

選ぶときの注意点

  • 無料の範囲――何人まで・どの機能まで無料か。期間限定ではないか。
  • 入力のしやすさ――音声入力や写真記録に対応しているか。
  • 既存ソフトとの連携――お使いの介護ソフトへ転記でき、二重入力にならないか。
  • サポート――困ったときに相談できるか。

「無料」には3種類ある

型 内容 注意するところ
試用期間つき 30日など期間限定で全機能 期間後に有料。移行しない場合のデータの扱いを確認
人数・件数の上限つき 一定人数まで無料で、期限はない 上限を超えたときの料金と、超えた瞬間に止まるかどうか
機能限定 基本機能のみ無料 必要な機能が有料側にないか。特に請求連携・帳票出力

無料の介護記録アプリを使う前に確認する7つのこと

  1. 個人情報がどこに保存されるか——サーバの所在国、暗号化の有無、誰が閲覧できるか
  2. データを書き出せるか——CSV等でエクスポートできないと、乗り換えるときに手入力に戻ります
  3. バックアップがあるか——端末だけに保存される仕組みは、端末の故障で消えます
  4. サポートの範囲——無料プランは問い合わせ対象外というサービスもあります
  5. 提供が続くか——無料サービスは終了の告知が短いことがあります
  6. 広告が出ないか——利用者情報を扱う画面に広告が出るのは、説明が難しくなります
  7. 記録の保存期間を満たせるか——介護保険の記録は原則2年(条例で5年の場合あり)の保存が要ります

リアルタイムに共有したい場合に見るところ

「その場で入れたものが、事業所ですぐ見える」を求めるなら、次を確認します。

  • オフラインで入力できるか——訪問先は電波が悪いことがあります。圏外で入力したものが後から同期されるか
  • 同時編集したときの挙動——2人が同じ記録を開いたとき、後から保存した側で上書きされないか
  • 通知が届くか——変化があったときに、見に行かなくても気づけるか
  • 誰が見られるか——全員が全利用者を見られる設計だと、個人情報の管理が難しくなります

無料から有料に切り替える判断のタイミング

  • 対象の利用者が上限に近づいたとき
  • 記録を請求や帳票につなげたくなったとき
  • 複数の職員が同時に使いはじめたとき
  • 監査・運営指導で記録の提示を求められたとき
  • 「無料だから仕方ない」と現場が言いはじめたとき——ここが実質的な限界です

無料と有料で、実際に何が変わるのか

観点 無料で足りることが多い 有料が要ることが多い
対象人数 数名までの試用 事業所全体
記録の様式 汎用の様式 サービス種別ごとの法定様式
帳票の出力 画面で見る 計画書・報告書として印刷・提出
請求との連携 なし 実績の連携
権限管理 全員が同じ 職種・拠点で見える範囲を分ける
サポート FAQのみ 電話・画面共有
保存 端末またはクラウド バックアップと保存期間の保証

無料アプリについて現場から多い質問

よくある疑問 考え方
本当にずっと無料か 人数・件数の上限、期間、機能の範囲を契約条件で確認します。「今のところ無料」の場合もあります
サービスが終了したらどうなる エクスポートできるかを最初に確かめます。書き出せないものは、終了時に手入力へ戻ります
監査で使えるか 記録として求められる項目が揃い、保存期間を満たし、記載者と日時が特定できることが要件です
個人情報を入れてよいか 保存場所、閲覧範囲、委託先を確認し、事業所の個人情報の取り扱いに沿っているかを見ます
職員のスマホに入れてよいか 私物端末で扱う場合のルール(画面ロック、退職時の削除)を先に決めます
紙と併用してもよいか 併用は二重入力になります。どちらかに寄せる時期を決めて始めます

試すときの進め方

  1. 利用者1〜3名、職員1名で2週間だけ使う
  2. 「記録を書き終わる時刻」を、開始前と終了時に測る
  3. 書き出し(エクスポート)を必ず一度試す
  4. 合わなければ元に戻す。戻せる形で始めるのが前提です

導入して合わなかったときに確認すること

  • 入力の手順が多すぎないか——3手順を超えると現場では使われなくなります
  • 訪問先で電波が悪いと使えない設計になっていないか
  • 文字の大きさやボタンの間隔が、現場の端末で無理なく押せるか
  • 書き出し(エクスポート)を試したか——ここができないと次へ移れません

無料アプリと事業所の記録義務の関係

無料であっても、介護保険のサービス提供に使う記録である以上、求められる要件は変わりません。「無料だから簡易でよい」ということはありません。

  • 記載者と記載日時が特定できること
  • 訂正の履歴が残ること
  • 保存期間中、閲覧・出力できること
  • 個人情報の保護措置がとられていること

無料で始めて、現場で確かめる

大切なのは、実際に現場で使って効果を確かめることです。無料で試せるものから始め、合うかどうかを見極めてから広げましょう。

無料の介護記録アプリを選ぶときの注意点

無料の介護記録アプリもありますが、機能や安全性は様々です。選ぶときの注意点を整理しました。

確認する点 注意点
機能の範囲 無料は機能や人数に制限があることが多い
データの安全性 個人情報の管理・バックアップの仕組みを確認
請求ソフトとの連携 記録の転記に対応するか
サポート 無料はサポートが限られる場合がある
継続性 サービスが続くか・有料化の条件

無料で使える範囲を確認する12点

「無料」と書かれていても、範囲は製品ごとに大きく違います。何が無料で、どこから有料になるかを先に確かめます。

確認する項目 見るところ
入力の方法 文字入力/選択式/音声。現場でどれが速いか
オフライン 電波が弱い場所で入力でき、あとで同期できるか
端末 スマートフォン/タブレット/パソコンのどれで使うか
写真 傷や褥瘡の写真を記録に添えられるか
共有 事業所内で誰がいつ見られるか、権限を分けられるか
帳票の出力 記録から必要な様式を出せるか
請求との接続 記録が請求へ流れるか、転記が残らないか
保存 どこに保管され、保存期間の管理ができるか
個人情報 どの国のどのサーバーに保存されるか、同意の取り扱い
料金 無料の範囲と、有料になる条件
移行 いまの記録を移せるか
サポート 困ったときの連絡先と対応時間

無料のかたちと、注意すること

無料のかたち よくある条件 注意すること
利用者数の上限 ◯名までは無料 上限を超えたときの料金と、超えた分の扱い
期間の限定 30日間などの試用 期間終了後にデータがどうなるか
機能の限定 記録はできるが出力はできない等 必要な帳票が出せるかを試用中に確認する
職員数の上限 1名までは無料 複数人での共有が必要かどうか
広告つき 無料の代わりに広告が出る 業務中に表示されても問題ないか
保存期間の限定 一定期間で古い記録が消える 記録の保存年限を満たせるか
サポートなし 困っても自力で解決する 導入直後にどれだけ手を借りたいか
データの取り出し 有料版でないと書き出せない 乗り換えるときに記録を持ち出せるか

無料で始めるときの手順

順 やること 具体的に
1 無料の範囲を書き出す 利用者数・期間・機能・職員数
2 必要な帳票が出せるか試す 実際に1件、最後まで作ってみる
3 現場の職員が入力してみる 管理者だけで判断しない
4 データの持ち出しを確認する 書き出せる形式と、その手順
5 有料になる条件を確認する いつ・いくらになるか
6 保存期間を満たせるか確認する 記録の保存年限との整合
7 個人情報の取り扱いを確認する 保管場所と、同意の要否
8 本格導入の判断をする 1年目と3年目の総額で比べる

記録の書き方は介護記録の書き方まとめ、保存期間は介護記録の保存をご覧ください。

無料の型|9つのかたちと、行き詰まる場所(9型・36項目)

同じ「無料」でも、中身はまったく違います。無料という言葉は値段の話をしているだけで、記録として何ができるかは何も説明していません。ここでは、介護の現場で実際に使われている「無料」を9つの型に分け、それぞれについて「何ができるのか」「使い続けると何が起きるのか」「どこで行き詰まるのか」「契約前に確かめる問い」の4つを並べます。自事業所がどの型にいるのかを先に決めると、次に何を確かめればよいかが決まります。

9つの型を、起きることと確かめる問いで並べる

無料の型 何ができるか 使い続けると何が起きるか どこで行き詰まるか/確かめる問い
期間限定の試用 期間中はほぼすべての機能を使える。現場の職員が本番と同じ手順を試せる 期間の終わりが近づくと、入力した記録を残すか捨てるかを短い時間で決めることになる。判断が急ぎになり、比較のための材料が揃わないまま決めがちになる 期間が終わった日に、それまでの記録がどう扱われるか。読み取り専用で残るのか、一定期間で消えるのか。書き出しの操作が期間中に一度でもできたか
機能を絞った版 日々の記録を書いて画面で読むところまでは使える 記録は溜まるが、様式に出す・まとめて印刷する・集計するという段になって手が止まる。結局その部分だけ手作業が残り、二重の手間になる 絞られているのは入力側か出力側か。自事業所が最も時間を使っている作業が、無料の側にあるのか有料の側にあるのか
人数の上限つき 上限の人数までは、期限を気にせず使える 上限に達した日に、誰を入れて誰を外すかを選ぶことになる。外した利用者の記録だけ別の場所に書かれ、記録の置き場が二つに割れる 上限に達したときに止まるのか、それとも入力だけ止まって閲覧は続くのか。上限を超えた分の扱いは契約条件のどこに書かれているか
職員数の上限つき 管理者ひとり、あるいは数名までなら共有できる ひとつの識別名を複数の職員で使い回す状態になりやすい。そうなると、誰が書いたのかが記録から分からなくなる 職員を追加したときの条件。ひとりずつ別の識別名を持てるか。使い回しを避けられる設計になっているか
広告が表示される 費用をかけずに使える 利用者の氏名や身体の状態が並ぶ画面の横に、事業所と関係のない表示が出る。家族に画面を見せる場面や、運営指導で画面を提示する場面で説明がしづらくなる 広告を出さない設定があるか。広告の表示のために、入力した内容が外部へ渡る仕組みになっていないか。利用規約のどこに書かれているか
データ量の上限つき 文字の記録は十分に書ける 写真を添えはじめた月から急に上限が近づく。上限に達すると、古い写真から消す、別の場所に移すという運用が始まり、記録と写真が離れて保管される 上限に達したときに、古いものが自動で消えるのか、追加の入力が止まるのか。写真は記録本体と一緒に書き出せるか
サポートが付かない 手順が分かる職員がいれば運用できる 設定を作った職員が異動・退職した時点で、誰も直せない状態になる。管理者の変更、端末の入れ替え、パスワードの初期化で止まる 問い合わせ先があるか。無い場合、設定と手順を誰が書き残すか。書き残す担当と保管場所を決めているか
個人向けで、事業所向けではない ひとりで使う分には軽くて速い 利用規約が個人の利用を前提にしているため、業務で第三者の情報を扱うことが想定されていない。委託先としての取り扱いを事業所が説明できなくなる 規約に業務利用の可否が書かれているか。事業所として契約する形があるか。個人の口座に紐づいたまま業務の記録が置かれていないか
汎用の道具を記録に流用している状態 すでに手元にあり、費用も学習も要らない 記録としての形が誰にも決められていないため、書く人ごとに粒度が変わる。時間が経つほど、探せない・追えない・直した跡が残らないという形で表面化する 誰が管理者か。どこに保存されるか。消したものが戻るか。この3つに答えられるか。答えられないなら、次の章の点検から始める

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

型が混ざっているときに、先に切り分ける

実際には、ひとつの事業所の中で複数の型が同時に動いていることがほとんどです。管理者は期間限定の試用を触り、現場は表計算に書き、写真は個人のスマートフォンに入り、申し送りは無料のやりとりの道具に流れている——という状態です。この状態を「無料で記録している」とひとまとめにすると、どこを直せばよいかが見えません。まず、記録が置かれている場所を全部書き出すところから始めます。

置き場 いま何が入っているか(記入欄) 入れている人(記入欄) この置き場が消えたら困る度合い(記入欄)
事業所のパソコンの中      
共有のフォルダ      
表計算のファイル      
職員の個人のスマートフォン      
事業所の共用のタブレット      
無料のやりとりの道具(申し送り)      
試用中のアプリ      
紙のファイル(未電子化)      
紙をスキャンした画像      
外部の記憶媒体      
電子メールの本文・添付      
その他(    )      

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

利用規約と案内文で、どこを読むか

「無料」と書かれた案内には、たいてい但し書きがあります。読む場所はだいたい決まっているので、次の順に探します。読んだ日付と、書かれていた内容を横に控えておくと、後から条件が変わったときに気づけます。

読む場所 探している答え 書かれていた内容(記入欄) 読んだ日(記入欄)
料金の案内ページの脚注 無料の範囲が人数なのか期間なのか機能なのか    
利用規約の「本サービスの提供」の条 無料の提供を止める場合の予告の方法と期間    
利用規約の「利用者の権利」の条 入力した内容の権利が誰にあるか    
利用規約の「禁止事項」の条 業務での利用、第三者の情報の入力が禁じられていないか    
利用規約の「解約・退会」の条 やめたときに記録がいつ消えるか    
個人情報の取り扱いの案内 保存される場所、閲覧できる者の範囲、外部への提供の有無    
同じ案内の「解析・改善」の項 入力した内容が改善や学習に使われる定めがあるか、断る方法があるか    
よくある質問のページ 書き出しの可否と、その形式    
更新履歴・お知らせ 過去に無料の範囲が変更された経緯があるか    
問い合わせ先の表示 連絡手段と、返答までの目安が示されているか    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

汎用の道具で記録しているとき|起きることと先に決めること(8道具・38項目)

無料の記録として、いちばん多いのは専用のアプリではありません。表計算、メモ、写真、やりとりの道具、共有フォルダ——もともと手元にあった汎用の道具を、記録に流用している状態です。これ自体は自然な始まり方で、悪いことではありません。ただし、記録に必要な仕組みが道具側に用意されていないため、起きることが決まっています。起きてから直すより、起きる前に決めておくほうが、はるかに軽く済みます。

道具ごとに、最初に出る症状

使っている道具 記録として起きること 最初に出る症状(現場の言葉) 先に決めておくこと(記入欄)
表計算のファイルに日々の記録を書く 同じ欄を上書きできるため、前に何が書かれていたかが残らない。行の並べ替えで時系列が入れ替わる 「昨日書いたはずの内容が無い」「並べ替えたら日付がぐちゃぐちゃになった」 編集できる人: /並べ替えの禁止: /版の保存の頻度: 
同じファイルを複数人が同時に開く 後から保存した側の内容だけが残り、先に保存した側の入力が消える 「同時に開いていたら、片方の入力が消えた」「読み取り専用で開いてしまい書けなかった」 同時編集の可否: /書き込む時間帯の分担: /消えたときの復旧の担当: 
職員の個人のスマートフォンで写真を撮る 利用者の身体や居宅が写った画像が個人の端末に残る。端末の持ち主が変われば、画像も一緒に移動する 「あの傷の写真、誰の携帯に入っているか分からない」 撮ってよい端末: /転送先と削除の期限: /退職時の確認の担当: 
無料のやりとりの道具で申し送りをする 新しい発言で古い発言が上へ流れる。読んだかどうかは分かるが、対応したかどうかは残らない 「送ったのに伝わっていなかった」「どこまで読めばいいのか分からない」 申し送りの投稿の型: /記録本体へ転記する担当: /転記の締め時刻: 
紙をスキャンして共有フォルダに置く ファイル名が人によって違い、探せなくなる。同じ書類が別の名前で複数置かれる 「どれが最新か分からない」「同じ書類が3つある」 ファイル名の付け方: /置く場所の階層: /古い版の扱い: 
個人のメモのアプリに下書きする 下書きのまま清書されず、正式な記録がどこにも無い状態が生まれる 「メモには書いたけど、記録には起こしていない」 下書きの保持期限: /清書の締め時刻: /清書後の下書きの削除: 
自作の様式(自分たちで作った用紙) 必要な欄が抜けたまま運用され、後から欄を足しても、それ以前の記録には欄が無い 「去年の分には、その欄が無い」 様式の版の番号: /変更したときの周知の方法: /過去分の扱い: 
電子メールで記録や写真をやりとりする 宛先の誤りが取り消せない。受信箱の中に記録が分散し、退職時にまとめて失われる 「送り先を間違えた」「前任者のメールの中にしかない」 メールで送ってよい内容: /共有の宛先: /退職時の引き継ぎ: 

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「起きること」を、原因とその場でできることに分ける

現場から上がってくる困りごとは、たいてい次の18のどれかです。原因は道具の性格に由来していて、職員の注意不足ではありません。注意で直そうとすると、注意し続けられる人だけが疲れて終わります。

現場で起きること なぜ起きるか その場でできること 仕組みで直すなら
誰が書いたのか分からない 汎用の道具は、書いた人を記録に自動で残さない。共用の端末では特にそうなる 書き出しの先頭に、日付・時刻・記録者の氏名を必ず置く型を決める 記録者が自動で入り、後から変えられない仕組みにする
誰が消したのか分からない 削除の履歴が残らない。上書きも削除と同じ結果になる 削除を禁止し、取り消し線に代える運用にする 削除の履歴が残り、元に戻せる仕組みにする
同時に開くと壊れる ひとつのファイルを複数の人が同時に書き換える前提になっていない 書き込む時間帯を人ごとに分ける 同時に書いても壊れない仕組みにする
端末が変わると見られない 端末の中だけに保存されている。持ち出す手順が決まっていない 週に一度、別の場所へ写しを取る担当と曜日を決める どの端末からでも同じ記録が見える仕組みにする
退職時に持ち出せてしまう 個人の端末や個人の口座に紐づいて保存されている 退職の手続きに、端末の中身の確認を1項目として加える 事業所側で閲覧の権利を止められる仕組みにする
バックアップが誰の責任か決まっていない 「誰かがやっているはず」で始まったまま、担当を決めた日がない 担当者名と頻度を紙に書き、事務室に貼る 自動で写しが取られ、取れた記録が残る仕組みにする
利用者の情報が個人の端末に残る 撮る・書くの入口が個人の端末しかない 業務用の端末を1台決め、そこからだけ入力する 個人の端末に残らない仕組みにする
順番が入れ替わる 並べ替えができる表では、時系列が操作で崩れる 並べ替えを禁止し、行を追加する方向だけに揃える 時刻の順が固定される仕組みにする
後から直したことが分からない 上書きの前後が保存されない 直したときは、直した日時と理由を末尾に足す 変更の前後が両方残る仕組みにする
探しても見つからない 置き場と名前の付け方が人ごとに違う 名前の付け方を1枚に決めて共有する 利用者名や日付で絞り込める仕組みにする
同じ書類が何枚もある 最新版を決める役が置かれていない 最新版を置く場所を1か所だけにする 版が自動で管理される仕組みにする
写真と記録が別々になる 写真と文章の入口が違う道具になっている 写真の名前に日付と利用者名を入れ、記録の本文に写真の名前を書く 記録に写真が添付される仕組みにする
申し送りが流れて消える 時系列の流れの中に埋もれる設計になっている 1日の終わりに、その日の申し送りを記録本体へ転記する担当を置く 申し送りが記録として残る仕組みにする
読んだかどうかが分からない 読み手側の確認が残らない 読んだ人が短い返信を返す運用にする 確認の記録が残る仕組みにする
用語がばらばらで集計できない 自由に書ける欄しかない よく使う言い方を一覧にして貼る 選択式の欄を用意する仕組みにする
古い記録が開けない 作った道具や版が変わり、開く手段が失われる 年に一度、古い記録が開けるかを試す日を作る 汎用の形式でも出せる仕組みにする
まとめて印刷できない 1件ずつ表示する前提になっている 印刷が要る書類だけ、別に控えを作る 期間を指定してまとめて出せる仕組みにする
家族に見せる画面が説明しづらい 業務以外の表示が混ざる、あるいは他の利用者の情報も同じ画面にある 見せる前に、見せてよい範囲だけを別に用意する 閲覧の範囲を分けられる仕組みにする

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

汎用の道具のまま続けるなら、先に決めておく12のきまり

道具を変えないと決めた場合でも、次の12だけは紙に書いて決めておくと、起きることの多くは軽くなります。決めていないことが問題であって、道具そのものが問題とは限りません。

決めること 決め方の例 決めた内容(記入欄) 決めた日/見直す日(記入欄)
書いてよい道具 記録は指定した1か所にだけ書く。他の道具は下書きとして扱う    
記録の先頭の型 日付・時刻・記録者の氏名・利用者名を、この順で必ず書く    
訂正の方法 消さずに、訂正した日時と理由を末尾に足す    
写真を撮る端末 業務用の端末のみ。撮った当日に転送し、端末からは消す    
写しを取る担当と頻度 毎週の決まった曜日に、決まった職員が取る    
写しの置き場 元のファイルとは別の場所へ置く    
見られる人の範囲 職種と担当で分ける。全員が全利用者を見る状態にしない    
画面の保護 端末には画面の錠を掛ける。放置時に自動で掛かる時間を決める    
持ち出しの可否 外へ持ち出す場合の条件と、持ち出した記録の消し方    
退職・異動のときの手順 端末の中身の確認、閲覧の停止、写しの回収を手続きに組み込む    
申し送りを記録に移す時刻 その日の終業前に、担当が転記する    
この決まりを見直す間隔 半年に一度、実態と合っているかを見る    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

続く条件と、続かなくなる合図|12の合図と移行の詰まり(32項目)

無料のままで続けられるかどうかは、事業所の規模・体制・記録の使い道によって変わります。ここでは「良い・悪い」ではなく、合図として書きます。合図が出たときに何を確かめるかを先に決めておけば、追い込まれてから慌てて選ぶことを避けられます。

無料のままで回りやすい条件

条件 なぜ回りやすいか ただし気をつけること
記録を書く職員が少数で、顔が見える範囲にいる 誰が書いたかを口頭で補える。書き方のばらつきもその場で揃う その少数のうち1人が抜けた瞬間に、補っていた部分が全部露出する
サービスの種別が1つに絞られている 必要な様式が限られ、汎用の様式でも足りる場面が多い 種別が増えた時点で、様式の数が一気に増える
記録を請求の作業とつなげていない 転記の量が限られ、記録側の負担が突出しない つなげたくなった時点で、転記の量が急に見える形になる
端末が事業所の中にしかない 持ち出しに伴う紛失・残留の心配が小さい 訪問や在宅の勤務が始まると前提が崩れる
記録の量が、目で追える範囲に収まっている 探す時間が短く、検索の仕組みが無くても困らない 年をまたぐと量が積み上がり、探す時間が静かに伸びる
写真をあまり使っていない データ量の上限に当たりにくい 褥瘡・傷・環境の記録を始めると急に増える
設定を作った職員が在籍している 不具合が出ても直せる その職員の在籍が前提になっていることを、誰も書き残していないことが多い
紙の控えを併せて残している 電子側が止まっても業務が続く 二重に書く手間が固定され、どちらが正なのかが曖昧になる

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

続かなくなる12の合図と、そのとき確かめること

合図 何が起きているか そのとき確かめること 確かめた結果(記入欄)
記録を書く職員が増えた 書き方のばらつきが、口頭では揃えきれない量になる ひとりずつ別の識別名を持てるか。誰が書いたかが記録に残るか  
事業所が増えた 事業所をまたいだ閲覧の範囲を分ける必要が生まれる 事業所ごとに区切れるか。区切った上で管理者だけが横断して見られるか  
サービスの種別が増えた 必要な様式と記録の項目が種別ごとに変わる 種別ごとの様式に出せるか。出せない場合、どの作業が手作業で残るか  
記録を請求の作業につなげたくなった 同じ内容を二度書いている場所が固定費になっている 転記している項目を書き出し、何件あるか数える  
運営指導で記録の提示を求められた その場で出せるかどうかが、記録の作り方の問題として表面化する 利用者ごと・期間ごとに、その場で出せるか。出す手順を誰が知っているか  
記録の量が増えて探せない 探す時間が、書く時間より長くなり始めている 直近1か月で「探した時間」を1週間だけ計ってみる  
端末が増えた どの端末に何が入っているかを、誰も把握していない状態に近づく 端末の一覧を作り、持ち主と用途と中身を書き出す  
設定を作った担当者が辞めた 直せる人がいなくなり、変更のたびに止まる 初期設定の手順と、管理者の権限が誰に移っているか  
記録の保存の期間が長くなった 古い記録を開ける状態で持ち続ける必要が出る 自事業所が拠って立つ条例で定められた保存の期間と起算の日(記入欄: )  
写真の量が増えた データ量の上限と、写真と記録の紐づけの両方に当たる 写真が記録本体と一緒に書き出せるか  
家族への説明で記録を見せる機会が増えた 見せてよい範囲と、見せてはいけない範囲を分ける必要が出る 閲覧の範囲を利用者ごとに絞れるか  
「無料だから仕方ない」という言葉が現場から出た 道具の制約を、職員の我慢で埋めている状態になっている その我慢が何の作業に何回発生しているかを、1週間だけ数える  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

有料へ移るときに、実際に詰まるところ

移ると決めてから起きる詰まりは、機能の違いではなく、移す作業と人の慣れのところに集中します。あらかじめ知っていれば、時期の選び方で軽くできるものがほとんどです。

詰まるところ 具体的に何が起きるか 先にできる備え
記録を外に出せない 画面では見えるが、まとめて取り出す手段が用意されていない。1件ずつ手で写すことになる 使い始めた最初の週に、書き出しを一度試す。試した手順を紙に残す
出せても形が合わない 取り出せた形が、次の道具に取り込める形になっていない 移す先が受け取れる形を先に聞き、取り出せる形と突き合わせる
写真が本文から外れる 文章だけが移り、写真は別に残る。どの記録の写真か分からなくなる 写真の名前に日付と利用者名を入れておく運用を、移す前から始める
様式が変わる これまで自作の様式に慣れていた職員が、欄の位置と呼び名の違いで手が止まる 新旧の欄の対応表を1枚だけ作り、入力の場所に貼る
職員が慣れた操作が変わる 速く書けていた職員ほど、手順が変わることの負担が大きい 速く書けている職員に先に触ってもらい、詰まった箇所を対応表に足す
過去の記録をどこまで移すか決まらない 全部移そうとして作業が終わらず、移行そのものが止まる 移す範囲を「進行中の利用者の直近分だけ」に絞り、残りは元の形で保管する
移す時期が業務の山と重なる 月初の請求の時期と重なり、二重に書く期間が最も忙しい週に当たる 月の中旬など、請求の作業から離れた時期を選ぶ
二重に書く期間の長さが決まっていない いつまでも両方に書き続け、どちらが正か分からなくなる 両方に書く期間の終わりの日を、始める前に決めて掲示する
権限の設計が決まっていない 移した直後に全員が全部を見られる状態になり、そのまま固定される 移す前に、職種ごとの閲覧の範囲を紙に書いておく
元の道具をいつ止めるか決めていない 止め忘れて、そこにだけ書かれた記録が生まれる 止める日を決め、その日に書き込みを閉じる担当を置く
元の記録の保管の責任が宙に浮く 移した後、元の記録を誰が保管するのかが決まっていない 元の記録の保管の場所・担当・期間を、移す前に決めて記録する
家族や関係機関への説明が後回しになる 見せる書類の見た目が変わったことを伝えていないため、問い合わせが増える 切り替えの日と、見た目が変わる書類を先に伝えておく

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

移る/移らないを決める前に、10日で確かめる段取り

日 やること 見るところ 結果(記入欄)
1日目 いまの記録の置き場を全部書き出す 置き場が何か所あるか。責任者が決まっていない置き場はどれか  
2日目 書き出しを一度試す 取り出せる形と、写真が一緒に出るかどうか  
3日目 利用者1名分の記録を、最初から最後まで通して読む 時刻・記録者・訂正の跡が揃っているか  
4日目 現場の職員1名に、いつもどおり入力してもらう 入力に必要な手順の数と、詰まった場所  
5日目 必要な書類を1件、最後まで作ってみる 途中で手作業に落ちる箇所がどこか  
6日目 探す作業だけを1日計る 探すのに使った時間の合計  
7日目 写しを取る手順を実際にやってみる 誰でもできる手順になっているか  
8日目 閲覧の範囲を、職種ごとに紙に書く いまの道具でその範囲を作れるか  
9日目 運営指導で聞かれる想定で、記録を1件出してみる 提示までにかかった時間と、足りなかった項目  
10日目 ここまでの記入欄を持ち寄って、続けるか移るかを話す 判断の材料が揃っているか。足りない材料は何か  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

始める前に決める12項目と、運営指導で説明できるかの点検(52項目)

無料で始めること自体に問題があるわけではありません。問題になりやすいのは、決めないまま始めて、決めないまま人が入れ替わることです。ここでは、始める前に決めておく12項目と、運営指導の場で聞かれたときに説明できる状態かどうかの点検を並べます。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

始める前に決めておく12項目

決めること なぜ先に決めるか 自事業所の答え(記入欄) 決めた人/日(記入欄)
誰が管理者か 設定の変更、職員の追加、権限の付与を行える人を明確にしないと、変更のたびに止まる    
どこに保存されるか 端末の中か、事業所の中の機器か、外部の設備か。保存の場所は、説明を求められたときに最初に聞かれる    
誰が見られるか 全員が全利用者を見られる状態は、後から絞るほうが手間がかかる    
消したものは戻るか 戻らない仕組みなら、削除を禁じる運用を先に決める必要がある    
端末をなくしたときの手順 紛失の直後の数時間に何をするかを、事前に決めていないと動けない    
退職者の扱い 閲覧を止める、端末の中身を確認する、写しを回収する。手続きに組み込まないと抜ける    
写しを取る担当と頻度 「誰かがやっている」で始まると、必要になった日に無い    
有料へ移るときに記録を出せるか 出せない仕組みで長く書き続けるほど、移る費用が上がる    
提供が終わるときにどうするか 無料の提供は予告の期間が短いことがある。終わると知った日に何をするかを決めておく    
利用規約のどこを読むか 禁止事項・解約・個人情報の3か所を読んだ日を控えておくと、条件が変わったときに気づける    
個人情報の取り扱い 利用者本人と家族のそれぞれについて、同意の取り方と範囲を決めておく    
家族への説明の仕方 記録を電子で扱っていること、見せられる範囲、写真の扱いを、説明できる言葉にしておく    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

自治体が公表している指摘と、無料の道具のときに確かめること

次の表は、各自治体が公表している運営指導・集団指導の資料に実際に記載されている事項を並べ、無料の道具・汎用の道具で記録している場合に、どこを見ておくとよいかを添えたものです。記録の道具が無料であるかどうかにかかわらず、求められる事項は変わりません。

公表資料に記載されている事項 関係する書類 無料・汎用の道具のときに確かめること 出典(自治体・資料名)
サービス提供に関する記録等の保存年限は市の条例に則ることとし、運営規程等に保存年限を記載している場合は誤りがないか確認することが示されている 運営規程、重要事項説明書、記録の保管状況が分かる資料 道具側で古い記録が自動的に消える設定になっていないか。自事業所が拠って立つ条例の年限と起算の日(記入欄: ) 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(記録の整備に関すること)
運営規程・重要事項説明書の内容が実態と異なる、または不整合という指摘が挙げられ、差異の多い事項のひとつとして記録の保存期間の記載が示されている 運営規程、重要事項説明書、同意書、変更届の控え 電子で記録するようになった後も、規程の記載が紙の運用のままになっていないか 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
従業者が退職後に秘密を漏らさないよう必要な措置を講じていない、という指摘が挙げられている 秘密保持誓約書、雇用契約書・就業規則 個人の端末・個人の口座で記録を扱っている場合、退職後に手元へ残らない状態にできるか 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
従業員の秘密保持の誓約書に、退職後の規定がなかったとの指摘がある 秘密保持誓約書、就業規則、雇用契約書 誓約の対象に、個人の端末に残った画像や、やりとりの道具の履歴が含まれているか 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」
入社期間の長い職員や派遣職員について、秘密保持誓約書を取り交わしていないという文書指摘が記載されている 秘密保持誓約書、就業規則、労働者派遣契約書、従業者名簿 記録の道具にどの範囲の人が入っているかを一覧にし、誓約の有無と突き合わせているか 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」
利用者の家族に係る個人情報使用の同意を得ていなかったとの指摘がある 個人情報使用同意書(利用者分・家族分)、サービス担当者会議の要点 同意の記録そのものを、どこに保存しているか。道具の中か、紙か、両方か 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」
代理・代筆者欄は利用者本人の個人情報の使用に同意する欄であるため、代筆者欄とは別に家族からの同意欄を設けるよう記載されている 個人情報使用同意書、従業者の秘密保持誓約書、就業規則 自作の様式を使っている場合、本人欄と家族欄が分かれているか 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
個人情報使用同意書は、利用者本人分と家族(代表)分のそれぞれに同意を得る必要があり、利用者の代理署名は家族分の同意にはならないと注記されている 個人情報使用同意書(利用者分・家族分)、重要事項説明書、利用契約書 電子で同意を得ている場合、誰がいつ同意したのかが記録に残るか 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月)
個人情報使用同意書に利用者の家族の同意欄が設けられていなかったこと、使用期間が記載されていないことが挙げられている 個人情報使用同意書、サービス担当者会議記録、契約書・重要事項説明書 様式を自作した際に、使用の目的と期間の欄を落としていないか 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」
従業者の秘密保持に係る誓約書について、対象が「利用者又はその家族の個人情報」であることを明確にし、在職中だけでなく退職後も秘密保持する旨を明記することが示されている 個人情報使用同意書(本人・家族)、従業者の誓約書、就業規則・雇用契約書 やりとりの道具の履歴、個人の端末の画像が、誓約の対象として読める書き方になっているか 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料)
指示書・計画書・報告書・提供記録・市町村への通知記録・苦情記録・事故記録の整備と保存が不十分な例が挙げられ、電子化する場合も検索・出力できる状態を保つことが示されている 訪問看護記録書、計画書、報告書ほか いまの道具で、利用者ごと・期間ごとに探し出して出力できるか。実際にやってみたか 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護)
個別機能訓練の実施記録に、実施時間・訓練内容・担当者等が記載されていないという不適正事例が挙げられている 個別機能訓練計画書、実施記録、勤務記録 自作の様式に、実施時間・内容・担当者の欄があるか。自由記述の1欄だけになっていないか 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成)
支援経過記録には実施の記載があるがモニタリングの記録がない、モニタリング表と支援経過記録の実施日が一致しないといった事項が挙げられている モニタリング票、支援経過記録、居宅サービス計画、アセスメント表 記録の置き場が複数に分かれている場合、日付が食い違っていないかを突き合わせているか 北九州市「令和7年度 ケアプラン点検実施結果」
個別サービス計画の同意署名が家族のみになっている事例、同意日がサービス提供後になっている事例が挙げられ、代筆時は代筆者が利用者氏名と代筆者氏名を記入することが示されている 個別サービス計画書、同意書、計画交付記録、サービス提供記録 電子で日付が自動的に入る仕組みの場合、実際に説明した日と一致しているか 津山市環境福祉部高齢介護課「令和5年度 津山市 地域密着型サービス事業者 集団指導資料」
介護支援専門員証の写しが事業所に整理・保存されていないことが挙げられている 資格証の写し、有効期間管理表、更新研修受講記録、勤務表 資格証の写しを画像で保管している場合、置き場と探し方が決まっているか 岡山市「令和7年度集団指導資料 本編1(居宅介護支援・介護予防支援)」

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

運営指導マニュアル別添1の確認項目に、無料の道具で答えられるか

厚生労働省が示している運営指導マニュアルの別添1には、サービスごとに「確認項目」と「確認文書」が並んでいます。記録をどの道具で作っていても、示すことを求められる文書は同じです。訪問介護の欄を例に、いまの道具でその文書を出せるかを点検します。

確認項目(別添1・訪問介護) 確認文書として挙げられているもの いまの道具で出せるか(記入欄) 出せない場合、どこにあるか(記入欄)
内容及び手続の説明及び同意 重要事項説明書、同意があったことがわかるもの、利用契約書    
心身の状況等の把握 サービス担当者会議の記録    
居宅介護支援事業者等との連携 サービス担当者会議の記録    
居宅サービス計画に沿ったサービスの提供 居宅サービス計画    
サービス提供の記録 サービス提供記録    
訪問介護計画の作成 居宅サービス計画、訪問介護計画、アセスメントシート、モニタリングシート    
受給資格等の確認 被保険者の資格や有効期限等を確認している記録等    
利用料等の受領 請求書、領収書    
緊急時等の対応 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録    
勤務体制の確保等 雇用の形態がわかる文書、研修計画・実施記録、方針、相談記録    
業務継続計画の策定等 業務継続計画、研修及び訓練計画、実施記録    
衛生管理等 委員会名簿・委員会の記録、指針、研修及び訓練の記録    
秘密保持等 個人情報同意書、従業者の秘密保持誓約書    
苦情処理 苦情の受付簿、苦情者への対応記録、苦情対応マニュアル    
事故発生時の対応 事故対応マニュアル、市町村・家族等への報告、再発防止策の検討の記録、ヒヤリハットの記録    
虐待の防止 委員会の開催記録、指針、研修計画・実施記録、担当者を設置したことが分かる文書    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

説明できる状態かどうかの点検(記入欄つき)

次の問いに、記録の道具を開かずに答えられるかを試します。答えに詰まる項目が、いま最初に手を入れるところです。

聞かれること いまの答え(記入欄) 裏づけになる資料(記入欄) 答えられたか(記入欄)
記録はどこに保存されていますか      
その保存の場所を管理しているのは誰ですか      
誰が書いたかは、記録のどこで分かりますか      
書いた日時は、記録のどこで分かりますか      
後から直した記録は、どこで見分けられますか      
削除した記録は残っていますか      
利用者ごとに、期間を指定して出せますか      
写しはどこに、いつ取っていますか      
誰が閲覧できますか。範囲は分かれていますか      
退職した職員の閲覧は止まっていますか      
個人の端末に、利用者の情報は残っていませんか      
個人情報の使用について、本人と家族それぞれの同意はどこにありますか      
従業者の秘密保持の取り決めは、退職後を含んでいますか      
記録の保存の期間は、運営規程にどう書かれていますか      

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

薄くなった記録の直し方|無料の道具で起きる書き方(32組)

無料の道具、あるいは汎用の道具で記録していると、書き方そのものが痩せていきます。欄が用意されていないので、時刻も、根拠も、誰がやったのかも書かれないまま短くなります。ここでは、実際に起きやすい32の場面について、直す前の書き方と、そのまま使える形に直した書き方を並べます。右の列は、日付・時刻・記録者・観察の根拠・その後の対応までを含んだ完成した文です。氏名の部分だけ、自事業所の記録者名と利用者名に置き換えてお使いください。

時刻と記録者が落ちている場面(8組)

場面 直す前(そのままでは追えない書き方) 直した後(このまま使える形)
朝の状態 「朝、変わりなし」 8月4日7時20分、日勤の介護職員(記録者氏名を記載)が居室で確認。呼びかけに開眼し、自分の名前と朝食の希望を答えられた。体温36度4分、脈拍72、血圧128/76。前日7時の記録と比べて発熱・脈の乱れはなかった。7時40分に離床し、車いすで食堂へ移動した。
皮膚の発赤 「赤みあり。様子見」 8月4日14時20分、日勤の介護職員(記録者氏名を記載)が更衣時に確認。左のかかとに直径およそ2センチの発赤があり、指で押しても白く変わらなかった。前日14時の記録では発赤の記載はなかった。14時35分に看護職員(氏名を記載)へ口頭で報告し、15時に体位変換の間隔を2時間から90分へ変更した。次回の確認は同日20時とする。
転倒の直後 「転んだが大丈夫そう」 8月4日16時05分、居室で物音がしたため介護職員(記録者氏名を記載)が入室したところ、ベッドの右横で右膝を床につけた姿勢の本人を発見した。頭部の打撲の有無を尋ねたところ「打っていない」と答えた。右膝に長さ3センチの擦過傷があり出血はにじむ程度。16時10分に看護職員(氏名を記載)が確認し、洗浄と保護を実施。16時20分に管理者へ報告、16時35分に長男へ電話で連絡した。同日20時と翌朝7時に状態を再確認する。
食事の量 「あまり食べず」 8月4日12時30分、昼食の介助を行った介護職員(記録者氏名を記載)が確認。主食は2割、副食は3割の摂取で、汁物は全量。前日の昼食は主食8割だった。「のどが痛い」との訴えがあり、12時45分に看護職員(氏名を記載)へ報告。水分は13時までに合計200ミリリットル摂取した。夕食時に摂取量と訴えを再確認する。
排泄の変化 「排便なし」 8月4日21時00分、夜勤の介護職員(記録者氏名を記載)が確認。8月1日の夕方以降、排便の記録がない状態が3日続いている。腹部の張りについて尋ねたところ「少し苦しい」との訴えがあった。21時10分に看護職員(氏名を記載)へ電話で報告し、翌朝の状態を見て対応を判断することとした。翌5日7時に腹部の状態と排便の有無を確認する。
夜間の様子 「夜間良眠」 8月4日23時00分から翌5日5時30分まで、夜勤の介護職員(記録者氏名を記載)が2時間ごとに巡回。23時、1時、3時、5時のいずれも臥床して閉眼しており、呼吸は規則的だった。1時の巡回時に体位を右側臥位から仰臥位へ変更した。5時30分に自ら起き上がり、トイレへの誘導を希望された。
入浴の可否 「入浴中止」 8月4日10時00分、入浴の準備前に介護職員(記録者氏名を記載)が確認したところ、体温37度8分で前日同時刻の36度6分より高かった。10時05分に看護職員(氏名を記載)へ報告し、当日の入浴は中止して清拭に変更する判断を受けた。10時30分に上半身と下半身の清拭を実施。14時に体温を再検し、結果を記録する。
薬に関する出来事 「服薬確認済み」 8月4日8時10分、朝食後の与薬時に介護職員(記録者氏名を記載)が確認。配薬袋の中に朝分の薬包が残っていたため本人に確認したところ「飲み忘れた」との返答があった。8時15分に看護職員(氏名を記載)へ報告し、指示を受けて8時20分に内服した。飲み込みを口腔内の確認により確かめた。以後1週間、朝食後の与薬時に残薬の有無を確認する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

申し送りが流れて残らない場面(8組)

場面 直す前(やりとりの道具に流れて消える書き方) 直した後(記録に残す形)
家族からの連絡 「ご家族から電話ありました」 8月4日13時05分、長女より事業所の固定電話に連絡があり、生活相談員(記録者氏名を記載)が対応した。内容は「今週末の外出は取りやめたい。本人の足のむくみが気になる」というもの。13時20分に看護職員(氏名を記載)へ伝達し、同日15時に下肢の状態を観察して結果を長女へ折り返すこととした。15時40分に長女へ電話し、観察の結果を伝えた。
医療機関からの指示 「病院から連絡あり。対応済み」 8月4日11時00分、かかりつけの医療機関の看護師より電話があり、看護職員(記録者氏名を記載)が受けた。内容は、次回の受診日を8月11日から8月14日へ変更したいというもの。11時10分に管理者へ報告し、11時25分に長男へ電話で伝えて了承を得た。11時40分に送迎の予定表を修正し、担当の介護職員(氏名を記載)へ口頭で伝えた。
ケアマネジャーへの共有 「ケアマネさんに伝えました」 8月4日16時00分、担当の介護支援専門員(氏名を記載)へ、生活相談員(記録者氏名を記載)が電話で連絡した。伝えた内容は、8月4日16時05分の転倒と、その後の右膝の擦過傷の処置、および夜間の巡回を2時間ごとから1時間ごとへ変更したこと。介護支援専門員より、8月6日に居宅を訪問して状況を確認する旨の返答があった。
次の勤務者への引き継ぎ 「申し送り事項なし」 8月4日16時45分、日勤の介護職員(記録者氏名を記載)から夜勤の介護職員(氏名を記載)へ引き継いだ。引き継いだ事項は3点。第1に、左かかとの発赤について20時に再確認すること。第2に、昼食の摂取が主食2割にとどまったため、夕食の摂取量を記録すること。第3に、長女からの連絡により週末の外出が取りやめになったこと。引き継ぎ時に3点を口頭で読み上げ、相互に確認した。
他の職種への依頼 「機能訓練の人にお願いしておきました」 8月4日9時30分、介護職員(記録者氏名を記載)から機能訓練指導員(氏名を記載)へ、歩行時に右足を引きずる様子が8月2日から続いていることを伝え、次回の訓練時に歩行の状態を確認するよう依頼した。機能訓練指導員より、8月6日の訓練時に評価を行い結果を記録する旨の返答があった。
物品や環境の変更 「ベッド柵つけました」 8月4日17時00分、介護職員(記録者氏名を記載)が、8月4日16時05分の転倒を受けてベッドの右側に柵を1本追加した。追加にあたり、17時10分に管理者へ報告し、17時30分に長男へ電話で説明して了承を得た。本人にも17時40分に説明し、「あったほうが安心」との返答があった。8月11日に、柵の使用状況と本人の受け止めを再確認する。
苦情や要望 「クレームあり。対応した」 8月4日10時20分、長男が来所し、生活相談員(記録者氏名を記載)が対応した。内容は「先週の入浴が2回とも中止になった理由の説明がなかった」というもの。10時35分に、7月28日と7月31日の記録を示し、それぞれ体温が37度台であったため清拭に変更したことを説明した。長男より「事前に電話がほしかった」との要望があり、今後は入浴を中止した当日中に電話で連絡することとした。管理者へ10時50分に報告し、苦情の受付簿に記載した。
ヒヤリとした出来事 「危なかったが何もなかったので記録なし」 8月4日19時15分、夜勤の介護職員(記録者氏名を記載)が廊下を通った際、本人が歩行器を使わずに壁を伝って歩いている場面を発見した。声をかけて手を添え、19時20分に居室まで誘導した。転倒や打撲はなかった。歩行器はベッドの足元に置かれており、本人の手の届く位置になかった。19時30分に歩行器の定位置をベッドの右横へ変更し、夜勤者全員に共有した。ヒヤリハットの記録に同日中に記載した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

写真や自作の様式で、根拠が抜ける場面(8組)

場面 直す前(後から意味が分からなくなる書き方) 直した後(写真や様式と結びつく形)
創部の写真 「写真あり」 8月4日14時30分、看護職員(記録者氏名を記載)が仙骨部を撮影した。撮影時、発赤の範囲は縦3センチ、横2センチで、周囲に熱感はなかった。前回の撮影は7月28日で、その際の範囲は縦2センチ、横2センチだった。写真は事業所の業務用の端末で撮影し、同日中に記録へ添付したうえで端末から削除した。次回の撮影は8月11日とする。
居室の環境 「環境整備済み」 8月4日11時00分、介護職員(記録者氏名を記載)が居室を確認した。ベッドから居室の出入口までの間に、衣類の入った箱が2つ置かれ、通路の幅がおよそ40センチに狭まっていた。11時10分に本人へ説明して同意を得たうえで、箱を押入れへ移動し、通路の幅を約90センチに広げた。移動の前後を撮影し、記録へ添付した。
福祉用具の状態 「用具確認」 8月4日15時00分、介護職員(記録者氏名を記載)が歩行器を点検した。前輪の回転が渋く、左に流れる状態だった。15時10分に管理者へ報告し、15時30分に貸与の事業者へ電話で連絡した。貸与の事業者より、8月6日午前に交換に伺うとの返答があった。交換までの間、屋内の移動は職員が付き添うこととした。
体重の変化 「体重測定した」 8月4日9時00分、看護職員(記録者氏名を記載)が体重を測定した。48.2キログラムで、7月4日の50.1キログラムより1.9キログラム減少していた。同期間の食事の摂取量の記録を確認したところ、7月20日以降、主食が5割を下回る日が9日あった。9時30分に管理者と生活相談員へ報告し、8月6日の受診時に医師へ情報提供することとした。
自作の様式の欄が足りない 「その他欄に全部書いた」 8月4日、自作の記録用紙の「その他」欄に複数の内容が混在していたため、管理者(記録者氏名を記載)が様式を第2版へ改めた。追加した欄は、実施の時間、実施の内容、担当者の3つ。第2版は8月5日から使用し、第1版は同日で使用を終了した。第1版で記録した分は、そのままの形で保管する。様式の変更は8月4日の職員会議で全職員へ説明した。
訓練の記録 「機能訓練実施」 8月4日10時00分から10時25分まで、機能訓練指導員(記録者氏名を記載)が個別の訓練を実施した。内容は、座位での下肢の伸展運動を左右各10回、平行棒内の歩行を往復5回。歩行時、右足の振り出しに引っかかりが2回あった。7月28日は引っかかりが4回だったため、回数は減っている。次回は8月6日に同じ内容で実施し、引っかかりの回数を記録する。
会議の記録 「担当者会議しました」 8月4日13時30分から14時15分まで、本人の居宅において担当者会議を開催した。出席者は、本人、長女、担当の介護支援専門員(氏名を記載)、当事業所の生活相談員(記録者氏名を記載)、訪問看護の看護師(氏名を記載)の5名。検討した事項は、夜間の見守りの回数と、入浴の頻度の2点。夜間の巡回を2時間ごとから1時間ごとへ変更すること、入浴は週2回のうち1回を清拭に代える場合の判断の基準を体温37度5分以上とすることを確認した。会議の要点は同日中に記録し、8月5日に出席者へ写しを渡した。
同意を得た記録 「説明して同意もらった」 8月4日14時20分、本人の居宅において、生活相談員(記録者氏名を記載)が計画の原案を本人と長女に説明した。説明した内容は、目標、サービスの内容、実施の頻度の3点。本人より「この内容でよい」との返答があり、同日14時40分に本人の署名により同意を得た。本人が署名した際、手の震えがあり長女が手を添えたため、その旨を同意欄の余白に記載した。計画の写しは同日14時50分に交付した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

直した跡・消した跡が残らない場面(8組)

場面 直す前(何をどう変えたのか分からない書き方) 直した後(変更の経緯が読める形)
数値の書き間違い 数値を上書きして、元の値を消してしまう 8月4日18時00分、看護職員(記録者氏名を記載)が同日9時の血圧の記録に誤りがあることに気づいた。記載していた「148/92」は別の利用者の測定値であり、本人の測定値は「126/74」だった。同日18時05分に、誤った記載を取り消し線で残したうえで正しい値を追記し、訂正した日時と訂正者の氏名、訂正の理由を末尾に記載した。
日付の書き間違い 日付だけ書き換えて、いつ直したかを残さない 8月5日9時10分、介護職員(記録者氏名を記載)が、8月3日の入浴の記録が8月2日の欄に記載されていることに気づいた。8月5日9時15分に、8月2日の欄の記載を取り消し線で残し、8月3日の欄へ同じ内容を転記した。転記した旨と、気づいた経緯、訂正の日時を両方の欄に記載した。
別の利用者の欄に書いた 気づいた人が黙って消す 8月4日20時30分、夜勤の介護職員(記録者氏名を記載)が、同日15時の記録が別の利用者の欄に記載されていることに気づいた。20時35分に管理者へ電話で報告し、指示を受けて、誤って記載した欄には取り消し線と訂正の理由を残し、正しい利用者の欄へ同じ内容を記載した。誤った欄に記載されていた期間は15時から20時35分までの約5時間半であり、その間に当該欄を閲覧した職員がいるかを翌日確認することとした。
後から思い出して足す その日の欄に、あたかも当日書いたように足す 8月6日10時00分、介護職員(記録者氏名を記載)が、8月4日16時05分の転倒の際に本人が「めまいがした」と話していたことを想起した。8月6日10時05分に、8月4日の記録の末尾へ「8月6日10時05分追記」と明記したうえで、本人の発言の内容と、想起した経緯を記載した。追記した内容は同日10時20分に管理者へ報告した。
下書きのまま清書していない 個人のメモの中にだけ内容が残る 8月4日、介護職員(記録者氏名を記載)が訪問先で個人の手帳に控えた内容を、同日17時30分に事業所の記録へ転記した。転記した内容は、居室の温度が32度であったこと、扇風機のみで冷房が使われていなかったこと、本人が「電気代が心配」と話したこと。転記の完了後、手帳の該当のページは同日中に処分した。8月5日に管理者から長女へ、室温について連絡することとした。
同じ書類が何枚もある どれが最新か分からないまま全部残す 8月4日11時00分、管理者(記録者氏名を記載)が共有のフォルダを点検したところ、同一の計画書が3つの名前で保存されていた。作成の日時を確認し、8月1日15時のものを最新と判断した。11時20分に、最新のもの以外を「旧」の階層へ移し、最新のものだけを元の場所に残した。判断の根拠と、移した3つの名前を記録に残した。以後、計画書は決められた1か所にのみ保存することを職員会議で確認した。
削除してしまった 消えたことに誰も触れない 8月4日13時40分、介護職員(記録者氏名を記載)が、8月2日から8月3日にかけての記録が表示されないことに気づいた。13時45分に管理者へ報告した。写しは毎週金曜日に取っており、直近は8月1日の分までであった。8月2日と8月3日については、担当した職員2名(氏名を記載)に聞き取りを行い、13時50分から14時30分にかけて内容を復元して記載した。復元した記録である旨と、復元の日時、聞き取りの相手を各記録の末尾に明記した。写しを取る頻度を毎週から毎日へ変更することを、同日15時に決めた。
職員が辞めた後に気づく 本人に確認できないまま放置する 8月4日15時00分、管理者(記録者氏名を記載)が、7月中の記録に記録者の氏名が記載されていない箇所が6件あることを確認した。うち4件は勤務表から担当者を特定できたため、当該職員に内容を確認したうえで、8月4日に確認した旨を明記して記録者名を追記した。残る2件は7月末で退職した職員が担当した日であり、特定できなかった。この2件については、記録者を特定できない旨と、確認の経緯を記載して残した。8月5日から、記録の先頭に記録者名を記載する運用に改めた。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ここまでを1枚にまとめる

無料で始めることは、記録の道具を選ぶうえでごく普通の入口です。分かれ目になるのは値段ではなく、始める前に決めたかどうか、そして合図が出たときに確かめたかどうかです。ここまでの記入欄のうち、事務室に貼っておく価値が高いのは次の10行です。この10行が埋まっていれば、担当者が入れ替わっても、同じ問いから引き継ぐことができます。埋まらない行が残っているうちは、その行が、いまいちばん先に手を入れるところです。

1枚に残す行 いまの答え(記入欄) 次に見直す日(記入欄)
記録を書いてよい場所は、どこか    
記録の設定を変えられるのは、誰か    
記録の先頭に必ず書く4つの項目は、何か    
訂正するときの手順は、どうするか    
写しを取る担当と曜日は、誰と、いつか    
写しを置く場所は、元の場所とどう分けているか    
職種ごとに見られる範囲は、どう分けているか    
退職・異動のときにやることは、何か    
記録を外へ書き出す手順を、最後に試したのはいつか    
運営規程に書いた記録の保存の期間は、どうなっているか    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、記録の道具を無料のものから有料のものへ替えるかどうかにかかわらず、記録に求められる事項そのものは変わりません。誰が、いつ、何を見て、どう判断し、その後どうしたのか——この4つが読み取れる記録であれば、道具の値段にかかわらず、説明のできる記録になります。逆に、この4つが抜けた記録は、どれだけ高価な仕組みで書いても、後から読む人には何も伝わりません。まずは記録の先頭の型を決めるところから始めることをご提案します。

よくある質問(FAQ)

無料の介護記録アプリは使えますか?
小規模での記録には使えますが、機能・人数・安全性に制限があることが多いため用途に合うか確認します。
無料と有料の違いは?
有料は機能・人数・連携・サポートが充実します。負担軽減や請求連携を求めるなら有料も検討します。
個人情報は大丈夫ですか?
利用者の情報を扱うため、データの保管場所やセキュリティ、バックアップを必ず確認します。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
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利用者の登録 人数の上限つき 上限を超える人数
日々の記録 基本の入力 様式のカスタマイズ
バイタルの記録 入力と一覧 推移のグラフ、機器からの取り込み
写真の添付 枚数・容量の上限つき 上限を超える保存
計画書の作成 様式の閲覧 様式への出力・印刷
請求への連携 — 国保連への伝送
スタッフの人数 数名まで 人数の追加
データの保存期間 一定期間 長期の保存
データの書き出し — CSV・Excelでの出力
複数の事業所 1事業所 事業所の追加
サポート よくある質問のページ 電話・訪問のサポート
改定への対応 — 様式・単位数の更新
バックアップ — 自動のバックアップ
権限の管理 — 職員ごとの権限設定

無料のもので試すときの注意

注意 なぜ
個人情報の取り扱いを確認する 利用規約で、入力した内容の扱いを確認する
データがどこに保管されるか 国内か国外か。契約や規程で定めがある場合がある
サービスが終了する可能性 無料のものは終了することがある。書き出せるかを先に確認
保存期間 完結の日から2年間(条例により5年)の保存に耐えるか
改ざん防止 いつ・誰が作成・修正したかが残るか
運営指導で出せるか 求められたときに表示・印刷できるか
職員ごとの権限 誰でも全員の記録を直せる状態になっていないか
退職時の扱い アカウントの停止と、端末からの削除
紙との併用 二重入力にならないよう、やめる期日を決める
本番に移す前に 数名・1か月で試し、作業時間を測って判断する

本ページは令和8年6月改定時点の制度に沿って整理しています。様式・要件・単位数は改定により変わります。最新の内容は、厚生労働省の告示・通知および所管の保険者(自治体)の案内でご確認ください。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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