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特養のLIFE関連加算の要件|褥瘡マネジメント・排せつ支援・自立支援促進・科学的介護の8区分対照表【出典つき】

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)には、科学的介護情報システム(LIFE)への情報提出とフィードバックの活用を軸に置いた加算が4つあります。褥瘡マネジメント加算(Ⅰ)(Ⅱ)、排せつ支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)、自立支援促進加算、科学的介護推進体制加算(Ⅰ)(Ⅱ)——区分まで数えると8つです。

現場で迷いが生まれやすいのは、単位数でも様式でもなく、「どの加算が、どの頻度で、何をいつ評価し、いつ見直すのか」が加算ごとに少しずつ違うことです。評価は「施設入所時及びその後3月に1回」、計画の見直しは「3月に1回」という周期が複数の加算に現れますが、評価を行う職種も、計画を共同作成する職種の並びも、加算ごとに告示の書き分けがあります。この記事は、当社が一次資料(告示)から構築した加算データベースの登録値だけを使い、8区分の周期と定めを1枚に並べたうえで、加算ごとに「左=告示の定め/右=貴施設の記入欄」の対照表に落とします。

本記事は判定を行いません。「この要件なら対象になる」といった断定は書かず、告示の定めと貴施設の体制を突き合わせる欄をご用意します。最終的な算定の可否は、届出先の保険者(指定権者)にご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

特養のLIFE関連4加算8区分|単位数・評価間隔・見直し周期の1枚表

まず全体像です。8区分の単位数・算定頻度・評価と見直しの周期・情報提出の定め・告示上の根拠を1枚に並べます。単位数はいずれも当社加算データベースの登録値(出典つき一次情報)です。

加算・区分 単位数(頻度) 評価の間隔(告示の定め) 計画の見直し周期 情報提出の定め 根拠
褥瘡マネジメント加算(Ⅰ) 3単位(1月につき) 施設入所時及びその後3月に1回(褥瘡の有無の確認とリスク評価) 褥瘡ケア計画を3月に1回 確認・評価結果等の情報を厚生労働省に提出し、褥瘡管理の実施に活用 平27厚労告95 第71号の2イ
褥瘡マネジメント加算(Ⅱ) 13単位(1月につき) (Ⅰ)の基準のいずれにも適合(=評価間隔は(Ⅰ)と同じ) (Ⅰ)と同じ (Ⅰ)と同じ+アウトカムの定め 平27厚労告95 第71号の2ロ
排せつ支援加算(Ⅰ) 10単位(1月につき) 施設入所時及びその後3月に1回(要介護状態の軽減の見込みの評価) 支援計画を3月に1回 評価結果等の情報を厚生労働省に提出し、排せつ支援の実施に活用 平27厚労告95 第71号の3イ
排せつ支援加算(Ⅱ) 15単位(1月につき) (Ⅰ)の基準のいずれにも適合 (Ⅰ)と同じ (Ⅰ)と同じ+アウトカム(いずれか) 平27厚労告95 第71号の3ロ
排せつ支援加算(Ⅲ) 20単位(1月につき) (Ⅰ)の基準(イ(1)〜(3))のいずれにも適合 (Ⅰ)と同じ (Ⅰ)と同じ+アウトカム(両方) 平27厚労告95 第71号の3ハ
自立支援促進加算 280単位(1月につき) 施設入所時及びその後3月に1回(医師による自立支援に係る医学的評価) 支援計画を3月に1回 医学的評価の結果等の情報を厚生労働省に提出し、自立支援の促進に活用 平27厚労告95 第71号の4
科学的介護推進体制加算(Ⅰ) 40単位(1月につき) 告示本文に評価間隔としての月数の記載なし(当社データベースの登録範囲。後述の照会欄参照) 必要に応じて施設サービス計画を見直す等 入所者ごとのADL値、栄養状態、口腔機能、認知症の状況その他の心身の状況等に係る基本的な情報を厚生労働省に提出 平27厚労告95 第71号の5イ
科学的介護推進体制加算(Ⅱ) 50単位(1月につき) 同上 必要に応じて施設サービス計画を見直す等 (Ⅰ)の基本的な情報に加えて、入所者ごとの疾病の状況等の情報を提出 平27厚労告95 第71号の5ロ

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表で押さえたい点は3つです。第一に、褥瘡・排せつ・自立支援の3加算は「入所時+3月に1回の評価」「3月に1回の計画見直し」という同じ骨格を持っていること。第二に、評価を担う者の定めが違うこと(排せつは「医師又は医師と連携した看護師」、自立支援は「医師」と、告示が書き分けています)。第三に、科学的介護推進体制加算だけは個別の状態像に対する計画ではなく、入所者ごとの基本的な情報の提出と施設サービス計画への活用という体制面の定めであることです。

褥瘡マネジメント加算の告示の定め|(Ⅰ)5項目+(Ⅱ)2項目の対照表

根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ナ、および平成27年厚生労働省告示第95号 第71号の2です。左の列に告示の定め、右の列に貴施設の記入欄を置きます。埋めてみて空欄が残った行が、そのまま体制整備の宿題になります。

褥瘡マネジメント加算(Ⅰ)の5項目|1月につき3単位

項目 告示の定め 根拠(sourceRef) 貴施設の記入欄
1. リスク評価の頻度 褥瘡の有無の確認とリスク評価を、施設入所時及びその後3月に1回行う 平27厚労告95 第71号の2イ(1) 直近の評価日: 年 月 日/評価者:   
2. 情報の提出と活用 確認・評価結果等の情報を厚生労働省に提出し、褥瘡管理の実施に活用する 平27厚労告95 第71号の2イ(2) 直近の提出日: 年 月 日/活用の記録:有・無
3. 褥瘡ケア計画の作成 褥瘡が認められる又は発生リスクがある入所者ごとに、医師・看護師・介護職員・管理栄養士・介護支援専門員その他の職種が共同して作成する 平27厚労告95 第71号の2イ(3) 共同作成に関わった職種:     
4. 実施と記録 計画に従い褥瘡管理を実施し、その内容や褥瘡の状態を定期的に記録する 平27厚労告95 第71号の2イ(4) 記録の様式名:   /記録の間隔:   
5. 計画の見直し 褥瘡ケア計画を3月に1回見直す 平27厚労告95 第71号の2イ(5) 直近の見直し日: 年 月 日/次回予定: 年 月

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3項目めの職種の並び——医師・看護師・介護職員・管理栄養士・介護支援専門員——は告示に列挙されている職種です。計画書の作成者欄・会議録の出席者欄と、この並びを突き合わせられる形にしておくと点検が早くなります。なお、褥瘡の状態や処置をどう文章に残すか(DESIGN-R等の観察の書き方)は、当サイトの褥瘡の記録に関する解説記事で扱っています。本記事では要件・周期・様式の側に絞ります。

褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)の2項目|1月につき13単位・結果の定めが加わる

項目 告示の定め 根拠(sourceRef) 貴施設の記入欄
1. 前提 褥瘡マネジメント加算(Ⅰ)の基準のいずれにも適合する 平27厚労告95 第71号の2ロ(1) (Ⅰ)の5項目の充足状況:   
2. アウトカム(いずれか) 入所時に褥瘡が認められた入所者について当該褥瘡が治癒したこと、又は入所時に発生リスクがあるとされた入所者について褥瘡の発生がないこと 平27厚労告95 第71号の2ロ(2) 対象入所者の状態の記録:治癒の記録・発生なしの記録(該当に丸)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

当社データベースでは、褥瘡マネジメント加算(Ⅰ)と(Ⅱ)は互いに併せて算定しない組合せとして登録しています。区分の選択と月ごとの整理は、後述の指摘事例(福岡市・長野県)とあわせてご確認ください。

排せつ支援加算の告示の定め|(Ⅰ)4項目に(Ⅱ)(Ⅲ)が積み上がる対照表

根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ラ、および平成27年厚生労働省告示第95号 第71号の3です。この加算は評価の実施者に特徴があります。告示の登録値には「医師又は医師と連携した看護師が実施」という注記が付いています。

排せつ支援加算(Ⅰ)の4項目|1月につき10単位

項目 告示の定め 根拠(sourceRef) 貴施設の記入欄
1. 評価の頻度と実施者 要介護状態の軽減の見込みの評価を、施設入所時及びその後3月に1回行う(医師又は医師と連携した看護師が実施) 平27厚労告95 第71号の3イ(1) 直近の評価日: 年 月 日/実施者(職種・氏名):   
2. 情報の提出と活用 評価結果等の情報を厚生労働省に提出し、排せつ支援の実施に活用する 平27厚労告95 第71号の3イ(1) 直近の提出日: 年 月 日/活用の記録:有・無
3. 支援計画と実施 医師・看護師・介護支援専門員その他の職種が共同して原因を分析し支援計画を作成し、計画に基づく支援を継続して実施する 平27厚労告95 第71号の3イ(2) 原因分析の記録:有・無/共同作成に関わった職種:   
4. 計画の見直し 支援計画を3月に1回見直す 平27厚労告95 第71号の3イ(3) 直近の見直し日: 年 月 日/次回予定: 年 月

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

褥瘡の計画作成と見比べると、共同する職種の列挙から介護職員・管理栄養士が外れ、代わりに「原因を分析し」という工程が明記されています。排せつの支援計画は、状態の記録だけでなく「なぜその状態なのか」の分析が書面に残っているかが突き合わせの起点になります。

排せつ支援加算(Ⅱ)の2項目|1月につき15単位・「いずれか」の結果

項目 告示の定め 根拠(sourceRef) 貴施設の記入欄
1. 前提 排せつ支援加算(Ⅰ)の基準のいずれにも適合する 平27厚労告95 第71号の3ロ(1) (Ⅰ)の4項目の充足状況:   
2. アウトカム(いずれか) 排尿又は排便の状態の少なくとも一方が改善しいずれにも悪化がない/おむつを使用しなくなった/尿道カテーテルが抜去された 平27厚労告95 第71号の3ロ(2) 該当した項目:   /根拠となる記録の様式名:   

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

排せつ支援加算(Ⅲ)の2項目|1月につき20単位・「両方」の結果

項目 告示の定め 根拠(sourceRef) 貴施設の記入欄
1. 前提 排せつ支援加算(Ⅰ)の基準(イ(1)〜(3))のいずれにも適合する 平27厚労告95 第71号の3ハ (Ⅰ)の各項目の充足状況:   
2. アウトカム(両方) 排尿又は排便の状態の改善(悪化なし)と、おむつの不使用の両方に適合する(ロ(2)(一)及び(二)の両方) 平27厚労告95 第71号の3ハ 改善の記録:有・無/おむつ不使用の記録:有・無

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(Ⅱ)が「いずれか」、(Ⅲ)が「両方」——この一語の違いが区分の分かれ目です。告示の書き分けがそのまま点検項目になるので、排せつの記録側では「排尿・排便の状態」「おむつの使用状況」「カテーテルの有無」の3点が別々の欄で追えるようにしておくと、区分ごとの突き合わせが1枚で済みます。

自立支援促進加算の告示の定め|医師の関与が2回書かれた5項目の対照表

根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ム、および平成27年厚生労働省告示第95号 第71号の4です。1月につき280単位と、この記事で扱う8区分のなかで最も大きい登録値です。定めを読むと、「医師による医学的評価」(イ)と「医師の参加」(ニ)——医師の関与が別の号として2回書かれていることが分かります。

項目 告示の定め 根拠(sourceRef) 貴施設の記入欄
1. 医学的評価の頻度 医師による自立支援に係る医学的評価を、施設入所時及びその後3月に1回行う 平27厚労告95 第71号の4イ 直近の評価日: 年 月 日/評価した医師名:   
2. 情報の提出と活用 医学的評価の結果等の情報を厚生労働省に提出し、自立支援の促進に活用する 平27厚労告95 第71号の4イ 直近の提出日: 年 月 日/活用の記録:有・無
3. 支援計画とケアの実施 医師・看護職員・介護職員・介護支援専門員その他の職種が共同して支援計画を策定し、計画に従ったケアを実施する 平27厚労告95 第71号の4ロ 共同策定に関わった職種:   /実施記録の様式名:   
4. 計画の見直し 支援計画を3月に1回見直す 平27厚労告95 第71号の4ハ 直近の見直し日: 年 月 日/次回予定: 年 月
5. 医師の参加 医師が支援計画の策定等に参加する 平27厚労告95 第71号の4ニ 医師の参加がわかる会議記録:有・無(会議名・日付:   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3項目めの共同策定と5項目めの医師の参加は別の号です。つまり、計画書の作成者欄に医師の名前があるだけでなく、策定の場(会議等)に医師が参加したことが記録で辿れるかという2段の確認になります。当社データベースでもこの加算の関連書類として「医師の参加がわかる会議記録」を独立の1点として登録しています。

科学的介護推進体制加算の告示の定め|提出する情報の範囲で分かれる(Ⅰ)(Ⅱ)

根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ウ、および平成27年厚生労働省告示第95号 第71号の5です。ここまでの3加算が「特定の状態像に対する評価→計画→実施→見直し」の個別サイクルであるのに対し、この加算は入所者ごとの基本的な情報の提出と、施設サービス計画への活用という施設全体の体制の定めです。

科学的介護推進体制加算(Ⅰ)の3項目|1月につき40単位

項目 告示の定め 根拠(sourceRef) 貴施設の記入欄
1. 提出する情報 入所者ごとのADL値、栄養状態、口腔機能、認知症の状況その他の心身の状況等に係る基本的な情報 平27厚労告95 第71号の5イ(1) 提出項目の確認:ADL値・栄養・口腔・認知症・その他(漏れに丸)
2. 提出先 厚生労働省 平27厚労告95 第71号の5イ(1) 提出記録の保管場所:   
3. 情報の活用 必要に応じて施設サービス計画を見直す等、サービス提供に当たって活用する 平27厚労告95 第71号の5イ(2) 見直しの記録:有・無(直近の見直し日: 年 月 日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

科学的介護推進体制加算(Ⅱ)の2項目|1月につき50単位・疾病の状況等を加える

項目 告示の定め 根拠(sourceRef) 貴施設の記入欄
1. 提出する情報 (Ⅰ)の基本的な情報に加えて、入所者ごとの疾病の状況等の情報 平27厚労告95 第71号の5ロ(1) 疾病の状況等の提出:有・無
2. 情報の活用 必要に応じて施設サービス計画を見直す等、サービス提供に当たって活用する 平27厚労告95 第71号の5ロ(2) 見直しの記録:有・無

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いは提出する情報の範囲だけで、活用の定めは同じ文です。つまり(Ⅱ)を選んでも「活用」の負担が軽くなるわけではなく、疾病の状況等という提出項目が1類型増えるという関係です。

(Ⅰ)と(Ⅱ)はどこで分かれるか|3加算のアウトカムの書き分けを1枚で

ここまでの各表から、上位区分への分かれ目だけを抜き出して並べます。同じ「(Ⅰ)(Ⅱ)」でも、分かれ方の型が加算ごとに違うことがこの表で見えます。

加算 分かれ方の型 下位区分に無く上位区分にある定め 貴施設の記入欄
褥瘡マネジメント(Ⅰ)→(Ⅱ) アウトカム型(いずれか) 入所時に褥瘡があった入所者の治癒、又は発生リスクがあるとされた入所者の発生なし 対象者名簿と状態記録の突合日: 年 月 日
排せつ支援(Ⅰ)→(Ⅱ) アウトカム型(いずれか) 排尿・排便の状態の改善(悪化なし)/おむつ不使用/尿道カテーテル抜去 のいずれか 該当項目:   
排せつ支援(Ⅱ)→(Ⅲ) アウトカム型(両方) 状態の改善(悪化なし)とおむつ不使用の両方(ロ(2)(一)及び(二)) 両方の記録:有・無
科学的介護推進体制(Ⅰ)→(Ⅱ) 提出情報の範囲型 疾病の状況等の情報の提出(結果の定めではない) 提出項目の範囲:基本のみ・疾病等も含む
自立支援促進 区分なし(単一) ——(医学的評価・計画・見直し・医師の参加の全部が本体要件) ——

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

同時に算定しない組合せ|当社データベースの登録4組

当社データベースには、同一加算内の区分同士について次の組合せが「併せて算定しない」ものとして登録されています。区分の選択に迷う場合は、どの区分で届け出ているかを届出控えで確かめたうえで、保険者(指定権者)にご確認ください。

組合せ 登録内容 貴施設の届出区分(記入欄)
褥瘡マネジメント加算(Ⅰ)と(Ⅱ) 互いに併せて算定しない組合せとして登録 届出中の区分:Ⅰ・Ⅱ・なし
排せつ支援加算(Ⅰ)と(Ⅱ)(Ⅲ) 同上 届出中の区分:Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・なし
排せつ支援加算(Ⅱ)と(Ⅰ)(Ⅲ) 同上 ——
科学的介護推進体制加算(Ⅰ)と(Ⅱ) 同上 届出中の区分:Ⅰ・Ⅱ・なし

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

計画を共同でつくる職種の並び|告示の言い回しを加算ごとに読み比べる

ここまでの対照表を横に読むと、同じ「多職種で共同して」という骨格でも、告示に列挙されている職種の並びが加算ごとに少しずつ違うことに気づきます。この違いは些細に見えて、計画書の作成者欄や会議録の出席者欄を整えるときの実務的な分かれ目になります。当社データベースの登録値から、評価の実施者と計画を共同でつくる職種を並べます。

加算 評価を行う者(告示の登録値) 計画を共同でつくる職種の並び(告示の登録値) 貴施設で実際に関わっている職種(記入欄)
褥瘡マネジメント加算 実施者の職種の指定は登録値に記載なし(褥瘡の有無の確認とリスク評価) 医師・看護師・介護職員・管理栄養士・介護支援専門員その他の職種      
排せつ支援加算 医師又は医師と連携した看護師 医師・看護師・介護支援専門員その他の職種(共同して原因を分析)      
自立支援促進加算 医師(自立支援に係る医学的評価) 医師・看護職員・介護職員・介護支援専門員その他の職種(策定等への医師の参加が別の号)      
科学的介護推進体制加算 ——(個別の評価ではなく入所者ごとの基本的な情報の提出) ——(職種の列挙なし。必要に応じて施設サービス計画を見直す等)      

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

読み比べのポイントを3つ挙げます。第一に、褥瘡だけが管理栄養士を列挙していること。褥瘡のケア計画では栄養面の関与が職種の並びに織り込まれています。第二に、褥瘡・排せつは「看護師」、自立支援は「看護職員」と、登録値の言い回しが違うこと。様式の職種欄を作るときは、この語をそのまま写しておくと告示との突き合わせが楽になります。第三に、排せつだけが職種の列挙の前に「共同して原因を分析し」という工程を持つこと。会議録の議題に「原因分析」の語が残っているかどうかが、この加算に固有の確認点になります。

この言い回しの違いを、様式側の欄にどう写すかを1枚にまとめます。会議録・計画書のひな形を見直すときのチェック欄としてお使いください。

告示の言い回し 現れる場所 様式側で対応する欄 貴施設の様式での欄の有無(記入欄)
「共同して作成」「共同して策定」 褥瘡イ(3)・排せつイ(2)・自立支援ロ 計画書の作成者欄(複数職種の連名)と、作成に関わった会議の記録 有・無
「原因を分析し」 排せつイ(2) 支援計画書または会議録の「原因分析」欄 有・無
「定期的に記録」 褥瘡イ(4) 褥瘡管理の実施記録の日付欄(間隔が追える形) 有・無
「策定等に参加」 自立支援ニ 会議録の出席者欄における医師の記名 有・無
「実施に活用」「サービス提供に当たって活用」 褥瘡イ(2)・排せつイ(1)・自立支援イ・科学的イ(2)ロ(2) フィードバック確認の記録と、計画への反映(または反映不要の判断理由)の記録 有・無
「必要に応じて施設サービス計画を見直す等」 科学的イ(2)ロ(2) 施設サービス計画の見直し記録・改訂履歴 有・無

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「3月に1回」を暦に落とす|入所月起点の周期記入表

褥瘡・排せつ・自立支援の3加算は「施設入所時及びその後3月に1回」の評価と「3月に1回」の計画見直しを共有しています。周期の管理でつまずくのは、入所者ごとに起点月が違うため、施設全体では毎月どこかの誰かの評価月が来ることです。入所者単位で次の表を1枚ずつ持つと、3加算の周期を同じ紙で追えます。

周期 暦での予定月(記入欄) 褥瘡:リスク評価・計画見直し 排せつ:評価・計画見直し 自立支援:医学的評価・計画見直し
入所時(起点)  年 月 実施日: /  実施日: /  実施日: / 
起点+3月  年 月 実施日: /  実施日: /  実施日: / 
起点+6月  年 月 実施日: /  実施日: /  実施日: / 
起点+9月  年 月 実施日: /  実施日: /  実施日: / 
起点+12月  年 月 実施日: /  実施日: /  実施日: / 
起点+15月  年 月 実施日: /  実施日: /  実施日: / 

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

評価と計画見直しを同じ月にそろえるかどうかは施設の運用によりますが、告示の登録値上は「評価:入所時及びその後3月に1回」「見直し:3月に1回」と別の号で定められています。ずらして運用する場合は、上の表の斜線の左右(評価日/見直し日)を分けて記入してください。

毎月の点検欄|提出・活用・記録の3点を月末に閉じる

周期の表が入所者単位なのに対し、こちらは施設単位で毎月使う点検欄です。自治体の公表資料で繰り返し指摘されているのが「提出」「活用」「その記録」の3点であることを踏まえた構成です(実在の指摘は次の章に一覧します)。

点検項目 確認する書面 今月の状況(記入欄) 担当・確認者
1. 今月が評価月の入所者を洗い出したか 入所者名簿と周期記入表 対象 名/実施 名    
2. 評価結果等の情報を提出したか LIFEへの提出記録 提出日: 月 日    
3. 提出対象の入所者に漏れがないか 提出記録と入所者名簿の突合 漏れ:有( 名)・無    
4. フィードバックを確認した記録があるか フィードバック票と確認の記録 確認日: 月 日    
5. 確認結果を計画側に反映したか 各計画書・施設サービス計画の見直し記録 反映:有・無・不要と判断(理由記載)    
6. 今月が見直し月の計画を見直したか 褥瘡ケア計画・支援計画の改訂履歴 対象 件/実施 件    
7. 提出できなかった事情があれば記録したか 介護記録等への理由の記載 該当:有・無    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

手元にそろえる書類|4加算14点の一覧と保管場所の欄

当社データベースに各加算の関連書類として登録されているものと、自治体の公表資料が確認文書として挙げているものを1枚にします。運営指導の当日に「どの棚のどのファイルか」を即答できる状態が目標です。

加算 書類 出どころ 保管場所(記入欄) 最終更新(記入欄)
褥瘡マネジメント加算 褥瘡リスク評価票 当社データベース登録      年 月
褥瘡マネジメント加算 褥瘡ケア計画書 当社データベース登録      年 月
褥瘡マネジメント加算 LIFEへの提出記録 当社データベース登録      年 月
褥瘡マネジメント加算 褥瘡の発生・治癒の記録((Ⅱ)の対照用) 福岡市公表資料の確認文書      年 月
排せつ支援加算 排せつに係る評価記録 当社データベース登録      年 月
排せつ支援加算 支援計画書 当社データベース登録      年 月
排せつ支援加算 LIFEへの提出記録 当社データベース登録      年 月
自立支援促進加算 医学的評価の記録 当社データベース登録      年 月
自立支援促進加算 自立支援に係る支援計画書 当社データベース登録      年 月
自立支援促進加算 医師の参加がわかる会議記録 当社データベース登録      年 月
自立支援促進加算 LIFEへの提出記録・入浴記録等(神戸市資料の確認文書) 当社データベース登録/神戸市公表資料      年 月
科学的介護推進体制加算 LIFEへの提出記録(提出日・対象者一覧がわかるもの) 当社データベース登録/仙台市公表資料      年 月
科学的介護推進体制加算 施設サービス計画の見直し記録 当社データベース登録      年 月
4加算共通 フィードバック票と、それを踏まえた検討の記録(会議録等) 松山市・宇都宮市・大分市等の公表資料の確認文書      年 月

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

公表資料に実在する指摘10件|提出・活用・算定時期の3類型

自治体が公表している運営指導・集団指導の資料から、この記事の8区分に関わる指摘を10件、出典つきで一覧します。名指しの資料に実在するものだけを載せており、自治体名の創作はありません。3つの類型——「提出」の期限・頻度・対象、「活用」の記録、「算定の時期・対象」——に分かれます。

類型 公表されている指摘 出典(自治体・資料名)
提出 褥瘡マネジメント加算で、リスク評価を行った月の翌月10日までにLIFEへ情報提出していなかった(返還事例として公表)。市は提出の頻度・期限を介護保険最新情報Vol.1216で確認するよう求めている 松山市 令和6年度 第1回介護保険サービス事業者連絡会資料「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(指導監査課)
提出 科学的介護推進体制加算のLIFEへの情報提出が翌月10日までに行われていない 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
提出 LIFEへの情報提出頻度が適切でない。システムトラブル等で提出できなかった際にその旨を記録に残していない事例も挙げられている 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
提出 科学的介護推進体制加算で、利用者1名分の基本的な情報の提出が漏れていた(文書指摘)。資料は、原則として全員の情報提出のうえで全員に対して算定するものである旨の留意点を示している 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等」(令和6年6月 集団指導・居宅サービス指導係所管)
活用 LIFE関連加算は「データの提出だけでなく、フィードバックの確認・活用が必要」とし、「返還事例が多数あったため、再度確認を」と明記。あわせて、科学的介護推進体制加算のデータ提出頻度が他のLIFE関連加算と合わせ少なくとも3月に1回に見直されたことも周知 松山市 令和6年度 第1回介護保険サービス事業者連絡会資料(指導監査課)
活用 科学的介護推進体制加算で、LIFEに提出した情報をサービス提供に活用していなかった(返還事例)。市は「本加算はLIFEに情報を提出するだけでは算定できない。PDCAサイクルにより質の高いサービスを実施する体制を構築し、必要な情報を活用すること」と解説 松山市 同上資料
活用 LIFE関連加算で、データ提出のみでフィードバックの確認・活用が確認できない。大分市の指導監査結果でも、提出した情報等を活用していることが確認できないとの指摘 松山市「令和7年度第1回介護保険サービス事業者連絡会資料」/大分市 令和7年度指導監査結果
算定の時期・対象 褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)を、d1以上の褥瘡が発生し治療している期間中に算定していた(誤りやすい算定例として公表) 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂
算定の時期・対象 褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)を入所日の属する月に算定していた。同県の運営指導結果では、指摘145件のうち報酬・各種加算の算定誤り・不備が57件(39.3%)で最多 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人福祉施設)」
算定の時期・対象 自立支援促進加算について「特別浴槽を使用している入所者がいるにも関わらず算定している」との指摘。資料には「1人でも特別浴槽を使用していれば、本加算は算定できません。なお、感染症や看取り期等に、一時的に使用する場合は除きます」と注記 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項」(施設向け・令和7年4月7日修正)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

10件を通して見えるのは、要件そのものの誤解よりも、周期の管理(いつまでに・誰の分を)と、活用の痕跡(確認して、反映した記録)で指摘が生まれていることです。前章の周期記入表と月次点検欄は、この2つを日常の紙に落とすための道具です。なお、仙台市の資料は居宅サービス所管の集団指導のものですが、「全員分の提出漏れ」という論点は施設のLIFE関連加算の自主点検でも同じ形で確かめられます。貴施設での取扱いは指定権者の資料でご確認ください。

断定できない論点|保険者(指定権者)への照会メモ欄

この記事は告示の登録値と自治体の公表資料の範囲で書いており、次の論点には答えを書けません。答えを書けないものを書けないと明示しておくことも、対照表の一部だと考えています。照会した日付と回答をメモする欄を添えます。

照会したい論点 この記事で書ける範囲 照会日・回答メモ(記入欄)
科学的介護推進体制加算の提出頻度・期限の現行の取扱い 告示の登録値に月数の定めの記載はない。松山市資料は「少なくとも3月に1回」への見直しを、福井市・仙台市資料はそれぞれの期限・頻度の考え方を周知しているが、貴施設に適用される取扱いは指定権者の案内による  月 日/   
評価月と提出期限の関係(翌月10日という期限の適用範囲) 松山市資料が介護保険最新情報Vol.1216の確認を求めている、という事実まで  月 日/   
褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)の算定開始月の考え方 長野県資料に「入所日の属する月に算定していた」事例と、翌月以降に評価を実施するという解説がある、という事実まで  月 日/   
排せつ支援加算の「医師と連携した看護師」の連携の形 告示の登録値の注記に「医師又は医師と連携した看護師が実施」とあるところまで  月 日/   
自立支援促進加算と入浴設備(特別浴槽)の取扱い 神戸市資料の注記の存在まで。全国一律の取扱いかどうかはこの記事からは判断できない  月 日/   
評価・計画見直しの「3月に1回」の起算のそろえ方 告示の登録値は評価と見直しを別の号で定めている、というところまで  月 日/   
提出できないやむを得ない事情があった月の扱い 宇都宮市資料が理由の記録を求めている、という事実まで  月 日/   
区分変更(例:排せつ(Ⅱ)から(Ⅲ))の届出のタイミング 併せて算定しない組合せの登録まで。届出手続は指定権者の案内による  月 日/   

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

LIFEへ出す月と出す欄を4加算で並べる|老老発0315第4号から抜き出した3表・26行

告示が定めているのは「評価結果等の情報を厚生労働省に提出し、実施に活用する」ところまでです。どの月に・いつまでに・様式のどの欄を出すかは、令和6年3月15日の厚生労働省老健局老人保健課長通知「科学的介護情報システム(LIFE)関連加算に関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(老老発0315第4号)が示しています。この章は同通知の本文から、科学的介護推進体制加算(通知の第2の1)、褥瘡マネジメント加算(同13)、排せつ支援加算(同15)、自立支援促進加算(同16)の部分だけを抜き出して並べたものです。

読み比べると、排せつ支援加算と自立支援促進加算の提出頻度は、通知上どちらも「褥瘡マネジメント加算と同様」と書かれています。つまり褥瘡・排せつ・自立支援の3加算は同じ暦で動き、科学的介護推進体制加算だけが「サービスの利用を終了する日の属する月」を持つ、という形です。なお、同通知は発出に伴い令和3年3月16日の老老発0316第4号を廃止しています。令和6年3月15日より後の改正の有無は当社では確かめられていないため、現行の取扱いは指定権者の案内とあわせてご確認ください。別紙様式(Word)の細目も、この記事では引いていません。

提出する月と期限|通知の定めを3加算と科学的介護で左右に分けた9行

項目 褥瘡マネジメント・排せつ支援・自立支援促進(通知の13・15・16) 科学的介護推進体制加算(通知の1) 貴施設の運用(記入欄)
1. 算定を始める月に入所している方 当該算定を開始しようとする月 当該算定を開始しようとする月 算定開始月: 年 月/対象者数: 名
2. 算定開始の翌月以降に入所した方 当該サービスの利用を開始した日の属する月 当該サービスの利用を開始した日の属する月(通知は「利用開始月」と呼ぶ) 入所月の提出を誰が拾うか:   
3. 定期の提出 褥瘡の発生と関係のあるリスクに係る評価を行った日の属する月(評価は少なくとも3月に1回) 1又は2の月のほか、少なくとも3月ごと 定期提出の管理表の名前:   
4. 退所の月 通知の13の本文に、退所月を提出月とする定めの記載はない サービスの利用を終了する日の属する月 退所者の提出を誰が拾うか:   
5. 提出の期限 上記の月の翌月10日まで 上記の月の翌月10日まで 毎月の締め日(施設内): 日
6. 月末に入所した方など 情報を収集する時間が十分確保できない等のやむを得ない場合は、利用開始月の翌々月の10日までの提出でも差し支えない。その場合「当該利用者等に限り、利用開始月のサービス提供分は算定できない」 同じ定め 月末入所の扱いを決めた記録:有・無
7. 提出を行えない事実が生じたとき 通知は「直ちに訪問通所サービス通知第一の5の届出を提出しなければならず、事実が生じた月のサービス提供分から情報の提出が行われた月の前月までの間について、利用者等全員について本加算を算定できないこと」と書き、例として4月の情報を5月10日までに提出できない場合を挙げる 同じ定め(通知の表記は「第1の5」) 発生時の連絡先と手順を書いた文書:有・無
8. 各提出月に出す情報の時点 1の月=介護記録等に基づく入所時の評価の情報と算定開始時の情報/2の月=利用開始時の情報/3の月=当該評価時の情報 1の月=算定開始時/2の月=利用開始時/3の月=前回提出時以降の評価時点/4の月=利用終了時 入所時の評価を後から拾える記録の置き場:   
9. 評価を担う者(告示の登録値) 褥瘡は職種の指定の記載なし/排せつは医師又は医師と連携した看護師/自立支援は医師 告示の登録値に、個別の評価者の定めの記載はない 加算ごとの評価者:   

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表の8行目は見落とされやすい行です。算定を始める月に既に入所している方については、「介護記録等に基づき」入所時の評価の情報まで出すと書かれています。入所が何年も前の方でも、入所時の状態を記録から拾える状態にしておく必要がある、という読み方になります。拾えない方がいる場合の扱いは、下の照会欄で保険者(指定権者)にご確認ください。

提出する欄|通知が挙げる様式の大項目と対象者9行

加算・区分 通知が挙げる様式 提出する大項目(通知の文言) 対象となる入所者 貴施設の入力者・確認者(記入欄)
褥瘡マネジメント加算(全員分) 老企第40号の別紙様式5(褥瘡対策に関するスクリーニング・ケア計画書) 「基本情報」「褥瘡の有無」「危険因子の評価」 施設の入所者全員(やむを得ない場合を除く) 入力: /確認: 
褥瘡マネジメント加算(褥瘡がある方) 同上 上に加えて「褥瘡の状態の評価」「褥瘡ケア計画」の自由記載を除く情報 褥瘡がある入所者 入力: /確認: 
排せつ支援加算 老企第40号の別紙様式6(排せつの状態に関するスクリーニング・支援計画書) 「基本情報」「排せつの状態」「排せつ支援に係る取組」「排せつに関する支援の必要性」 施設の入所者全員(やむを得ない場合を除く) 入力: /確認: 
自立支援促進加算 老企第40号の別紙様式7(自立支援促進に関する評価・支援計画書) 「基本情報」「現状の評価」「支援実績」「支援計画」の自由記載を除く各項目 施設の入所者全員(やむを得ない場合を除く) 入力: /確認: 
科学的介護推進体制加算(Ⅰ) LIFE通知の別紙様式2(科学的介護推進に関する評価(施設サービス)) 「基本情報」「総論」「口腔・栄養」「認知症(別紙様式3も含む)」の任意項目を除く情報 施設の全ての入所者(やむを得ない場合を除く) 入力: /確認: 
科学的介護推進体制加算(Ⅱ) 同上 (Ⅰ)の範囲に加えて「総論」の診断名・服薬情報 施設の全ての入所者 入力: /確認: 
科学的介護推進体制加算(任意項目) 同上 「認知症」や「その他」の任意項目等は、必要に応じて提出することが望ましいとされる — 任意項目を出すかの方針:   
4加算に共通(出さないもの) — 様式の各項目のうち、記入者名や自由記載の箇所等は提出を求めない — 自由記載の保管場所:   
4加算に共通(連携されるもの) — 生年月日等の原則更新がない基本情報は、利用者情報登録の内容からデータ連携される — 利用者情報登録の更新担当:   

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

8行目が、次の章の前提です。自由記載はLIFEに出ていきません。一方で、告示は「実施に活用」を求め、自治体の公表資料は「どのように検証・活用しているか経過が分かる記録」を見ています。LIFEに出ない自由記載欄と施設内の記録こそが、活用の経過を示す場所になる、という関係です。

入所者の動き別に提出月を置く|8つの動きの当てはめ表

通知の定めを、特養でよくある入所者の動きに当てはめて並べます。右端の列は、通知の本文だけでは答えが出ず、保険者(指定権者)に確かめておきたい点です。

入所者の動き(例) 3加算の提出月と期限(通知の定めを当てはめた場合) 科学的介護推進体制加算の提出月と期限 ご確認ください(照会メモ)
4月から算定を始める。本人は2年前から入所中 4月(算定開始月)→5月10日まで。入所時の評価情報も介護記録等から拾う 4月→5月10日まで 2年前の入所時の記録が乏しい場合の扱い:   
6月12日に新規入所 6月(利用開始月)→7月10日まで 6月→7月10日まで —
6月29日に新規入所し、月内に情報がそろわない 翌々月の8月10日までの提出も差し支えないとされる。その場合、この方に限り6月サービス提供分について通知の定めがかかる 同じ 「やむを得ない場合」に当たるかの考え方:   
6月入所の方の定期評価を、予定の9月より早い8月20日に行った 8月(評価を行った日の属する月)→9月10日まで 6月から少なくとも3月ごと 次回の起点を8月に置き直す運用でよいか:   
定期の評価月ではない10月5日に、仙骨部に新たな発赤が見つかり評価をやり直した 通知は「評価を行った日の属する月」と書く。臨時の評価を行った月の扱い — 臨時評価の月も提出月として扱うか:   
9月15日に退所 通知の13の本文に退所月の定めの記載はない 9月(利用を終了する日の属する月)→10月10日まで —
7月3日に入院し、8月20日に施設へ戻った 通知の本文に入院・再入所の定めの記載はない 同じく記載はない 戻った日を起点にした評価の要否:   
11月分の情報が、システムの不具合で12月10日までに出せなかった 通知の第2の13(1)なお書き(上の表の7行目)が示す流れ 通知の第2の1(1)なお書き 不具合の証跡の残し方と連絡先:   

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

8行目の「提出できなかった」事態について、宇都宮市の公表資料は、システムトラブル等で提出できなかった際にその旨を記録に残していない事例を挙げています(既存の章の指摘一覧参照)。通知の定めと、自治体が見ている「記録」の両方を1枚の手順書にしておくと、担当者が替わっても同じ動きができます。

様式の大項目ごとの記入例|褥瘡・排せつ・自立支援・科学的介護の悪い例と良い例(4表・46例)

前の章のとおり、LIFEに出るのは選択肢や数値の欄で、自由記載は出ていきません。それでも自由記載欄と施設内の記録には、評価の根拠・計画の理由・見直しの結果を書く必要があります。運営指導で「活用」を確かめるとき、見られるのはこちらの文だからです。

ここでは、通知が挙げる様式の大項目(褥瘡の有無・危険因子の評価・排せつの状態 など)に沿って、自由記載欄や計画書の本文に書く文の悪い例と良い例を並べます。様式の細目(選択肢の一覧など)は別紙様式(Word)をご確認ください。人名はすべて架空で、職員は職種と記号で表しています。数値は記入の形を示すための例で、目安や基準ではありません。

褥瘡の様式(別紙様式5)に沿った記入例12例

大項目・欄 場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
基本情報(評価日・評価者) 入所当日の評価 「入所時評価済み」 4月3日10時、入所当日に看護師Aが評価。前施設の看護サマリー(3月28日付)と、入浴時の全身観察の結果を突き合わせて確認した。
褥瘡の有無 入所時に発赤がある 「仙骨部に少し赤みあり」 仙骨部に2.0×1.5cmの発赤あり。指で3秒押しても消えない。表皮の剥離・滲出液はなし。4月3日10時20分に写真を記録ソフトへ保存した。
褥瘡の有無 既往がある 「以前褥瘡あり」 右大転子部に、今年1月まで褥瘡の既往(前施設サマリーより)。現在は1.0cm大の瘢痕で、発赤・熱感はない。同部位を体位変換時に毎回観察する。
危険因子の評価 寝返りができない 「リスク高い」 自力で寝返りできない(4月3日〜5日、夜勤の介護職員Bと日勤の介護職員Cが各勤務で観察)。おむつ内の尿失禁は1日平均5回。食事は主食5割・副食6割(入所後3日間の平均)。
危険因子の評価 車いすで長く座る 「座位時間が長い」 車いすでの座位は朝食から昼食後まで合計約6時間。自分で殿部を浮かせる動作はできない。座面はウレタンクッションを使用中(4月4日、介護職員Cが確認)。
危険因子の評価 骨が突出している 「やせ型」 仙骨部・両踵部の骨突出あり。4月3日の体重38.2kg、前施設の2月の記録では40.5kg。
褥瘡の状態の評価 経過を書く 「改善傾向」 仙骨部:4月3日2.0×1.5cm → 4月17日1.2×1.0cm。滲出液なし。施設で定めた評価スケールの点数を記録ソフトの褥瘡欄に併記(4月17日、看護師A)。
褥瘡ケア計画(体位変換) 夜間の計画 「こまめに体位変換」 夜間は22時・0時・2時・4時・6時に介護職員が体位変換を行い、30度の側臥位を基本とする。実施した時刻と向きを体位変換表に記入する。
褥瘡ケア計画(栄養) 管理栄養士の関与 「栄養に気をつける」 4月5日に管理栄養士Dが摂取量を評価。10時と15時に栄養補助食品を追加し、2週間後の4月19日に体重と摂取量で見直す。
褥瘡ケア計画(用具) マットレスの変更 「エアマット使用」 4月4日から圧切替型のエアマットに変更(看護師Aと介護主任Eで決定)。毎日17時の申し送りで作動を確認し、確認欄に記名する。
計画の作成者欄 共同作成の形跡 「ケア会議で決定」 4月7日14時〜14時30分の褥瘡ケア会議で作成。出席:看護師A、介護職員C、管理栄養士D、介護支援専門員F。配置医師Gの意見は同日13時40分に電話で聴取し、要旨を会議録に記載。
計画の見直し 3月後の見直し 「継続」 7月5日に見直し。仙骨部の発赤は5月20日以降みられない(写真記録あり)。エアマットは継続し、夜間の体位変換は3時間ごとに変更する。次回の見直しは10月上旬。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

排せつの様式(別紙様式6)に沿った記入例12例

大項目・欄 場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
排せつの状態(排尿) 日中の失禁 「失禁あり」 日中(8時〜20時)の排尿は9回で、トイレでの排尿が4回、おむつ内が5回(6月1日〜3日の排泄チェック表の平均)。尿意の訴えは午前中に2回あった。
排せつの状態(排便) 便の間隔 「便秘気味」 排便は3日に1回で、硬い便。6月は配置医師Gの処方で緩下剤を夕食後に内服中。排便の日時と性状は排泄チェック表に記入。
排せつの状態(おむつ) 使用している物 「おむつ使用」 日中はリハビリパンツとパッド、夜間はテープ式おむつ。夜間の交換は0時と4時の2回。
排せつの状態(カテーテル) 入院中に留置された 「バルーン留置中」 入院中の5月2日から尿道カテーテルを留置(病院の退院時サマリーより。留置理由の記載は「尿閉」)。抜去の検討について6月3日に配置医師Gへ相談する。
排せつに関する支援の必要性 評価者と根拠 「支援必要」 6月3日、配置医師Gの評価に基づき看護師Aが記入。日中の尿意があり、手すりにつかまって立位を10秒保てるため、トイレで排尿する回数を増やす支援を行う。
原因の分析 失禁の多い時間帯 「認知症のため」 おむつ内の排尿は14時〜16時に集中(排泄チェック表)。この時間は居室で臥床しており、ナースコールを押さずに起き上がろうとする。トイレまでは介助が必要。
原因の分析 水分と時間の関係 「水分不足」 水分は朝食と昼食で1日量の7割をとり、午後は少ない。午後に排尿の間隔が短くなる傾向と重なっていないかを、6月の2週間で記録して確かめる。
排せつ支援に係る取組(誘導) 日中の誘導 「トイレ誘導する」 7時・10時・13時・15時・19時に介護職員がトイレへ誘導する。立ち上がりの際は右側から声をかけ、右手で手すりを握ってもらう。
排せつ支援に係る取組(夜間) 本人の睡眠との兼ね合い 「夜間はおむつ」 夜間は0時と4時にパッドを確認。4時に目が覚めていればトイレへ誘導し、眠っていれば起こさない(睡眠を優先したいという本人と長女の意向を6月3日に確認)。
本人の意向 面談の記録 「本人希望なし」 6月2日の面談で、本人から「トイレは自分で行きたい」との発言(生活相談員Hが聴取し面談記録に記載)。
計画の見直し 3月後の結果 「変化なし」 9月3日に見直し。日中のトイレでの排尿は1日4回から7回に(8月下旬の3日間平均)。夜間はテープ式おむつを継続。14時の誘導を14時30分に移し、次回12月上旬に見直す。
結果の記録(上位区分の突合用) おむつの使用状況の変化 「おむつ外れた」 8月15日から日中・夜間ともおむつを使っていない(排泄チェック表と物品の使用記録で確認)。排尿・排便の状態は、6月3日と9月3日の様式6の記入を比べて悪化の記載はない。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

自立支援の様式(別紙様式7)に沿った記入例12例

大項目・欄 場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
医学的評価(評価者・日) 配置医師の評価 「医師評価済」 7月1日14時、配置医師Gが回診時に評価。座位の耐久性、嚥下の状態、服薬の内容を確認し、離床時間を延ばす方針に医学的な支障はないとの所見を記録。
現状の評価(離床) ベッド上の時間が長い 「日中ベッド上」 離床は3食の食事時のみで、1日の合計は約2時間(6月24日〜30日の生活記録)。日中の残りは居室のベッドで臥床している。
現状の評価(食事の場所) 居室で食べている 「居室で食事」 3食とも居室のベッド上でギャッチアップ60度にして摂取。食堂へは5月以降行っていない。本人は「みんなと食べるのは疲れる」と話す(6月28日、介護職員C)。
現状の評価(排せつ) おむつ中心 「全介助」 日中・夜間ともテープ式おむつ。尿意は「ある」と本人が答えるが、トイレへの移動は介助者2名が必要(6月29日の生活記録)。
現状の評価(入浴) 入浴の方法 「機械浴」 入浴は週2回、寝台式の特別浴槽を使用。背もたれのあるいすでの座位は15分保てる(7月1日、看護師Aが確認)。個浴への移行を検討する。
現状の評価(日課・参加) 活動への参加 「レク参加なし」 6月の集団活動への参加は0回。以前の趣味は園芸(長女より聴取)。フロアのプランターの水やりには「できるならやりたい」と答えた(6月30日)。
支援計画(離床) 離床時間を延ばす 「離床をすすめる」 10時から11時と15時から16時の2回、車いすでフロアに出る時間をつくる。疲労の訴えや血圧の変化があれば中止し、時刻と理由を生活記録に書く。
支援計画(食事) 食堂での食事 「食堂で食べる」 まず昼食だけ食堂でいすに座って摂る。車いすからいすへの移乗は介護職員1名が見守る。2週間続けられたら朝食にも広げる。
支援計画(排せつ) 日中のトイレ 「トイレで排せつ」 日中は10時と15時の離床時に合わせてトイレへ誘導し、便座に座る。介助は2名で行い、立ち上がりの様子を記録する。夜間はおむつを継続。
支援計画(入浴) 浴槽の見直し 「入浴方法を検討」 7月中に個浴で座位のまま入浴できるかを、看護師Aと介護職員Cが1回試して判断する。試行日と本人の反応を入浴記録に書く。
支援実績 3月後の実績 「実施した」 7月〜9月の実績:フロアでの離床は1日平均2回(計画どおり)、昼食は食堂で週6回、朝食の食堂は9月から週3回。園芸の水やりは週2回。
医師の参加の記録 会議への参加 「医師了承」 9月30日14時の支援計画会議に配置医師Gが出席(会議録の出席者欄に記名)。「座位時間をさらに延ばしてよい」との意見を受け、次の計画に反映した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

自立支援の例の「入浴」の行について、神戸市の公表資料は、自立支援促進加算に関して特別浴槽を使用している入所者がいる状態での算定を指摘事項に挙げ、感染症や看取り期等の一時的な使用を除く旨の注記を付けています(既存の章の指摘一覧参照)。入浴方法の見直しの経過と、一時的な使用の場合の事由と期間は、入浴記録に残しておくと突き合わせが早くなります。取扱いは指定権者の資料でご確認ください。

科学的介護の様式(別紙様式2)に沿った記入例10例

大項目・欄 場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
基本情報 利用者情報登録との関係 「毎回入力」 生年月日等の変わらない情報は利用者情報登録から連携されるため、入所時に生活相談員Hが登録内容を確認し、確認日を入所記録に書く(4月3日)。
総論(ADL) 評価日と評価者 「ADL評価済」 7月1日に介護職員Cと看護師Aで評価。食事は自立、移乗は一部介助、トイレ動作は全介助。前回(4月3日)から移乗が全介助から一部介助に変わった。
総論(診断名・服薬) (Ⅱ)で出す情報 「別紙参照」 診断名と服薬の内容は、7月1日時点の配置医師Gの記録と服薬一覧表から看護師Aが転記。6月20日に降圧薬が1種類減った点を記録に残す。
口腔・栄養 食事と口の状態 「特に問題ない」 7月1日、管理栄養士Dの評価で主食・副食とも8割摂取、体重は4月比+0.6kg。下の義歯が合わず、6月28日に歯科受診を家族へ連絡済み。
認知症 行動・心理の様子 「不穏あり」 夕方16時〜18時に「家に帰る」と出口へ向かうことが週3回程度(6月の生活記録)。職員が一緒にフロアを1周歩くと、10分程度で落ち着くことが多い。
提出対象の確認 全員分の確認 「提出済」 7月分:入所者50名中、提出50名。7月中の新規入所2名・退所1名を含む(8月8日、LIFE担当の介護支援専門員Fが名簿と突合)。
フィードバックの確認 確認した事実 「FB確認」 8月15日、フィードバック票を介護支援専門員Fと看護師Aで確認。施設全体の集計と、ADLが前回から変わった入所者6名の一覧を印刷し、8月の多職種会議の資料とした。
施設サービス計画への反映 計画を見直した 「ケアプランに反映」 フィードバックで移乗の評価が改善していたため、施設サービス計画の短期目標を「車いすからいすへ見守りで移る」に変更(8月22日、本人と長女に説明し同意)。
反映しない判断 見直さなかった 「変更なし」 フィードバックでADLの評価は前回と同じ。本人の生活の様子にも変化がないため、施設サービス計画は変更しない(8月22日の会議で決定。理由を会議録に記載)。
任意項目の扱い 出すか出さないか (記載なし) 「認知症」「その他」の任意項目は、行動・心理の様子に変化があった方に限り出す(施設の方針。4月の運営会議で決定し、手順書に記載)。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入所者の状態別|評価・計画・見直しの記録を残す完成文(8場面・40文)

同じ加算でも、入所者の状態によって「どこで迷い、何を書き落とすか」が違います。ここでは特養でよく出会う8つの場面について、評価・計画・見直し・活用の記録の悪い例と良い例を並べます。算定の可否をこの表から読み取ることはできません。場面ごとの扱いは、表の下の照会欄とあわせて保険者(指定権者)にご確認ください。

身体の状態による4場面|全介助・車いす・終末期・胃ろう

場面 残す記録 悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
寝返りができない全介助の方 褥瘡の評価 「全介助のためリスク大」 自力で寝返りできず、夜間は体位変換表で2〜3時間ごとの介助を確認(7月1日〜7日)。仙骨部・両踵部に発赤なし。体重は前回比−0.4kg。
寝返りができない全介助の方 排せつの評価 「おむつ全介助」 尿意の訴えはない。おむつ交換時の尿量から、排尿は1日約6回と推定(7月の排泄チェック表)。排便は2日に1回。
寝返りができない全介助の方 自立支援の計画 「離床困難」 リクライニング車いすで1日1回、昼食時に30分離床する。血圧と表情を離床の前後で記録し、疲労の訴えがあれば中止する。
寝返りができない全介助の方 見直し 「現状維持」 10月2日に見直し。離床は7月〜9月に週5回実施でき、中止は2回(発熱時)。離床時間を45分に延ばす。
寝返りができない全介助の方 活用の記録 「FB確認済」 10月の会議でフィードバック票を確認。当施設の全介助の方のうち、離床時間を延ばした方の変化を次回の評価で比べることにした。
車いすを自分でこぐ方 褥瘡の評価 「座位時間長い」 日中は車いすに約8時間座る。自分で殿部を浮かせる動作は30分に1回程度できている(7月2日、介護職員Cが2時間観察)。
車いすを自分でこぐ方 褥瘡の計画 「除圧する」 2時間ごとに居室のベッドで15分横になる時間をとる。クッションの空気圧を毎朝の整容時に介護職員が確認し、確認表に記名する。
車いすを自分でこぐ方 排せつの計画 「自立」 日中はトイレまで自分でこいで行き、ズボンの上げ下げだけ介護職員が手伝う。夜間は2時に一度声をかける。
車いすを自分でこぐ方 自立支援の計画 「活動量維持」 午前の体操(10時、15分)に参加し、フロアから食堂まで自分でこいで移動する。移動にかかった時間を週1回計る。
車いすを自分でこぐ方 見直し 「問題なし」 10月3日に見直し。殿部の発赤なし。食堂までの移動は7月の4分から9月の3分に。体操の参加は週5回。
終末期(看取りの方針を確認した方) 褥瘡の評価 「看取りのため評価なし」 9月10日に看取りの方針を本人の長男と確認(同意書あり)。仙骨部に発赤なし。食事量は1日2割、体位変換は苦痛の少ない向きを優先する。
終末期(看取りの方針を確認した方) 褥瘡の計画 「安楽に過ごす」 体位変換は3時間ごとを基本とし、本人が顔をしかめる向きは避ける。エアマットの作動を毎勤務で確認。家族の面会時は同じ姿勢で過ごせるよう事前に向きを変える。
終末期(看取りの方針を確認した方) 排せつの計画 「おむつ対応」 苦痛の軽減を優先し、テープ式おむつで対応する。交換は皮膚の観察を兼ねて1日5回。トイレ誘導は本人の負担を考え中止(9月10日の会議で決定)。
終末期(看取りの方針を確認した方) 自立支援の計画 「支援終了」 離床は本人の希望があるときだけ行う。希望した日時と、どこで何分過ごしたかを記録する。計画の見直しは3月を待たず状態が変わった時点で行う。
終末期(看取りの方針を確認した方) 提出の扱いのメモ (記載なし) 終末期の方の評価と提出の扱いを、9月12日に保険者へ電話で照会。回答者・回答内容を照会記録に記載した。
胃ろうで栄養をとる方 褥瘡の評価 「栄養は胃ろう」 栄養は胃ろうから1日3回。管理栄養士Dの評価で必要量を満たしている。腹部の胃ろう周囲の皮膚に発赤なし、仙骨部も発赤なし(7月1日)。
胃ろうで栄養をとる方 排せつの評価 「下痢あり」 注入後2時間以内の水様便が週3回(7月の排泄チェック表)。注入速度を配置医師Gに相談し、7月10日から速度を落とした。
胃ろうで栄養をとる方 自立支援の計画 「経口不可」 注入中はベッドで上体を30度以上起こし、注入後30分は同じ姿勢を保つ。注入の時間以外に、車いすでフロアに出る時間を1日1回つくる。
胃ろうで栄養をとる方 見直し 「変化なし」 10月1日に見直し。水様便は週3回から週1回に。仙骨部の発赤なし。フロアへの離床は週4回実施。
胃ろうで栄養をとる方 活用の記録 「FBで確認」 10月のフィードバック票の確認で、栄養状態の項目は前回から変化なし。計画は変更せず、注入速度の記録を続ける(理由を会議録に記載)。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

生活の出来事による4場面|拒否・入院からの帰所・月末入所・治癒の後

場面 残す記録 悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
認知症があり評価や誘導を拒む方 評価の記録 「拒否のため評価できず」 7月1日10時の評価は「今はいい」と拒否。14時に同性の介護職員Cが入浴前に声をかけ、脱衣時に仙骨部・踵部を観察できた(発赤なし)。
認知症があり評価や誘導を拒む方 排せつの計画 「誘導拒否あり」 「トイレ」ではなく「手を洗いに行きましょう」と声をかけると応じることが多い(6月の記録で10回中7回)。この言い方を計画に書き、全職員で統一する。
認知症があり評価や誘導を拒む方 自立支援の計画 「無理強いしない」 拒否があった場合は5分おいて別の職員が声をかける。2回断られたらその回は中止し、時刻と本人の言葉を生活記録に書く。
認知症があり評価や誘導を拒む方 見直し 「拒否続く」 9月30日に見直し。トイレ誘導の成功は7月の週9回から9月の週14回に。拒否は夕方に多いため、17時の誘導を16時30分へ移す。
認知症があり評価や誘導を拒む方 活用の記録 「FB確認」 10月の会議で、認知症の項目の変化をフィードバック票で確認。行動の様子に大きな変化はなく、声かけの統一を続ける(会議録に記載)。
入院から施設へ戻った方 戻った日の評価 「退院。状態変わりなし」 8月20日15時に帰所。看護師Aが全身を観察し、仙骨部に1.5×1.0cmの発赤を確認(入院前の7月1日の評価ではなし)。病院の看護サマリーでは入院中に発赤の記載なし。
入院から施設へ戻った方 排せつの評価 「バルーンあり」 入院中の7月10日から尿道カテーテルを留置のまま帰所。病院の退院時サマリーに抜去の予定の記載なし。8月22日の回診で配置医師Gに抜去の検討を相談する。
入院から施設へ戻った方 計画の見直し 「計画継続」 8月23日に褥瘡ケア計画と排せつの支援計画を見直し。入院前の計画に、仙骨部の観察(毎日)とカテーテルの管理を加えた。
入院から施設へ戻った方 自立支援の計画 「ADL低下」 入院前は食堂まで歩行器で移動していたが、帰所時は立位10秒で膝が折れる。当面は車いすで移動し、立位の練習を1日2回(10時・15時、各5回)行う。
入院から施設へ戻った方 提出の扱いのメモ (記載なし) 入院期間を挟んだ評価の起点と提出月の扱いを、8月21日に保険者へ照会。回答内容と回答者を照会記録に記載した。
月末に新規入所した方 入所時の評価 「月末のため後日」 6月29日17時に入所。看護師Aが入所時の褥瘡の有無を確認(発赤なし)。危険因子の評価は6月30日の日勤で行う予定を申し送りに書いた。
月末に新規入所した方 提出の管理 「来月提出」 6月29日入所のため、情報の提出は8月10日までに行う予定。この扱いにした理由(入所時の情報収集が月内に間に合わない)を提出管理表に記載(7月1日、介護支援専門員F)。
月末に新規入所した方 計画の作成 「計画作成中」 7月6日14時の会議で褥瘡ケア計画・排せつの支援計画を作成。出席は看護師A、介護職員C、管理栄養士D、介護支援専門員F。
月末に新規入所した方 次の評価の予定 「3か月後」 次の評価は9月下旬、計画の見直しは10月上旬。入所者別の周期表に記入した(7月6日)。
月末に新規入所した方 家族への説明 「家族に説明」 7月8日、長女に電話で計画の内容を説明(15分)。「夜はよく眠れるようにしてほしい」との要望を受け、夜間の排せつ支援の書き方に反映した。
褥瘡が治った後の方 治癒の記録 「治癒」 仙骨部の褥瘡は5月20日の観察で上皮化を確認し、以後9月末まで再発なし(写真記録と看護記録)。治癒を確認した看護師Aと日付を褥瘡の記録に書いた。
褥瘡が治った後の方 計画の見直し 「計画終了」 6月3日に見直し。治癒後も発生リスクは残るため、体位変換とエアマットは継続し、観察を毎日から入浴時(週2回)へ変更した。
褥瘡が治った後の方 算定月との突合 (記載なし) 福岡市の公表資料の指摘例をふまえ、褥瘡の発生・治療の期間と、上位区分を算定した月の対照を9月30日に介護支援専門員Fと事務員Iで確認した。
褥瘡が治った後の方 自立支援の計画 「活動増やす」 治癒後は座位の時間を1日2時間から3時間へ段階的に延ばす。延ばした週は毎日仙骨部を観察し、発赤があればもとの時間に戻す。
褥瘡が治った後の方 活用の記録 「FB確認」 7月のフィードバック票で、当施設の褥瘡の発生の状況を確認。治癒した方の再発予防の方法を、8月の褥瘡対策の会議で全職員に共有した(会議録に記載)。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2つの表で「提出の扱いのメモ」の行を置いたのは、通知の本文に定めの記載がない場面(入院・終末期など)で、施設の独自の判断だけで運用を決めてしまうのを避けるためです。照会した日・相手・回答を残しておくと、担当者が替わっても同じ扱いを続けられます。

提出から記録に残すまでの置き場|会議録・施設サービス計画・計画書の対照表(10段階・議事の書き方10例)

既存の章の月次点検欄は「やったかどうか」を月末に確かめる欄でした。この章は、それぞれの段階でどの書類に何を書くかを決める表です。告示と通知に定めがある段階は左の列にその文言を、定めがない段階は「定めの記載なし」と書いています。

段階 告示・通知の定め(あるものだけ) 残す書類 書く内容の完成文 貴施設の書類名(記入欄)
1. 評価 褥瘡・排せつ・自立支援とも「施設入所時及びその後3月に1回」(告示の登録値) 各様式(別紙様式5・6・7)と評価の記録 7月1日、配置医師Gの評価に基づき看護師Aが様式6を記入。評価の根拠は6月の排泄チェック表。    
2. 提出 評価を行った月などの翌月10日まで(通知の第2の1・13) 提出管理表(提出日・対象者・入力者) 8月8日、7月分を提出。対象12名、入力は介護支援専門員F、確認は看護師A。    
3. 提出できなかった場合 直ちに届出を提出する流れ(通知の第2の1・13のなお書き) 提出管理表の備考と、経緯の記録 8月10日、システムに接続できず提出できなかった。画面の表示を保存し、同日中に施設長へ報告、保険者へ連絡した(連絡した時刻と相手を記載)。    
4. フィードバックの確認 告示は「実施に活用」。確認の方法・様式の定めの記載なし フィードバック票の控えと確認記録 8月15日、介護支援専門員Fと看護師Aがフィードバック票を確認。印刷して会議資料とした。    
5. 多職種での検討 計画は多職種が共同して作成(告示の登録値。職種の並びは加算ごとに違う) 会議録(出席者・議事・結論) 8月22日の会議で、ADLが変わった6名について計画の見直しを検討。出席者と結論を会議録に記載。    
6. 個別の計画への反映 褥瘡ケア計画・排せつの支援計画・自立支援の支援計画は3月に1回見直す(告示の登録値) 各計画書の改訂履歴 8月23日、B様の排せつの支援計画を改訂。14時の誘導を14時30分へ。改訂の理由は会議録8月22日の議事2。    
7. 施設サービス計画への反映 科学的介護推進体制加算は「必要に応じて施設サービス計画を見直す等」(告示の登録値) 施設サービス計画と見直しの記録 8月22日、C様の短期目標を変更。本人と長女に説明し、同日に同意を得た(同意書に日付)。    
8. 反映しないと決めた場合 定めの記載なし 会議録の結論欄 D様は評価が前回と同じで生活の様子も変わらないため、計画は変更しない。理由を会議録に記載。    
9. 実施 褥瘡は「計画に従い実施し、内容や状態を定期的に記録」(告示の登録値) 介護記録・体位変換表・排泄チェック表 計画に書いた時刻どおりに実施できなかった日は、時刻と理由を介護記録に書く(例:9月3日14時、面会中のため誘導を15時に変更)。    
10. 次の評価へのつなぎ 次の「3月に1回」 入所者別の周期表 次回の評価は11月上旬、見直しは11月中旬。周期表に記入し、担当を看護師Aとした。    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

表の5〜8の段階が、自治体の公表資料で「活用が確認できない」とされやすいところです。会議録の書き方ひとつで、確認・検討・反映の経過が辿れるかが変わります。次の表は、会議録の議事の書き方の悪い例と良い例です。

議事の種類 悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
会議の基本情報 「LIFE会議」 8月22日14時〜14時40分、LIFE関連加算の検討会議。出席:配置医師G(14時〜14時20分)、看護師A、介護職員C、管理栄養士D、介護支援専門員F、生活相談員H。
フィードバックの共有 「FBを共有した」 7月分のフィードバック票を介護支援専門員Fが説明。施設全体の集計と、ADLが前回から変わった6名の一覧を配布した。
褥瘡の検討 「褥瘡について話し合った」 褥瘡のある2名について、看護師Aが大きさの推移を報告。E様は縮小、F様は変化なし。F様はマットレスを見直す。
排せつの検討(原因分析) 「排せつ支援を継続」 B様のおむつ内の排尿が14時〜16時に集中している原因として、臥床の時間帯と重なる点を介護職員Cが報告。誘導の時刻を変える。
自立支援の検討(医師の意見) 「医師に確認済」 C様の離床時間を延ばすことについて、配置医師Gから「血圧の変動がなければ延ばしてよい」との意見。支援計画に反映する。
栄養の検討 「栄養士より報告」 管理栄養士Dが、体重が3か月で2kg以上減った2名を報告。うち1名は褥瘡ケア計画の栄養の欄を見直す。
反映しないと決めた方 (記載なし) D様・G様・H様の3名は評価が前回と同じで、生活の様子にも変化がないため計画は変更しない。
施設サービス計画への反映 「ケアプラン変更」 C様の短期目標の変更を介護支援専門員Fが提案し、了承。本人と長女への説明は8月22日16時に行う。
提出の管理 「提出OK」 7月分の提出は8月8日に完了(対象12名)。8月は新規入所2名の提出を忘れないよう、提出管理表に名前を追記した。
次回の予定 「来月も実施」 次回は9月26日14時。9月が評価月の5名(名簿別紙)の評価結果を持ち寄る。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

会議録に1行でも「誰が・何を見て・何を決めたか」が残っていれば、運営指導の場で経過を説明できます。長野県の公表資料は、介護支援専門員がサービス担当者会議等で他の従業者の専門的な見地からの意見を聴いたことの記録が確認できない事例を挙げています(老健の結果の概要で、特養にも同趣旨の指摘があるとされています)。LIFE関連加算の会議と施設サービス計画の会議を分けて開いている施設は、どちらの会議録から意見聴取の記録を辿るかを決めておくとよいでしょう。

職種の分担と入所者ごとの月次点検|8職種の役割表・点検16項目・追加の公表事例5件

最後に、ここまでの表を回すための分担と、入所者1人ずつに使う点検表を置きます。職種の列のうち、告示の登録値に名前が出てくるのは医師・看護師(看護職員)・介護職員・管理栄養士・介護支援専門員です。それ以外の職種の分担は、施設の運用の例として示しています。

職種 告示の登録値に名前が出る加算 担う作業の例 残す記録 貴施設の担当者(記入欄)
医師(配置医師) 排せつ(評価)・自立支援(評価と策定等への参加)・褥瘡と排せつと自立支援の計画の共同作成 自立支援の医学的評価、排せつの評価、会議での意見 評価の記録、会議録の出席者欄と意見    
看護師・看護職員 排せつ(医師と連携した評価)・3加算の計画の共同作成 褥瘡の観察と評価、排せつの評価の記入、診断名・服薬情報の転記 様式5・6の記入、褥瘡の記録、服薬一覧表    
介護職員 褥瘡と自立支援の計画の共同作成 体位変換・誘導・離床の実施、排泄チェック表・生活記録の記入 体位変換表、排泄チェック表、生活記録    
管理栄養士 褥瘡の計画の共同作成 摂取量と体重の評価、栄養補助食品の調整 栄養の評価記録、褥瘡ケア計画の栄養の欄    
介護支援専門員 3加算の計画の共同作成 会議の招集、施設サービス計画への反映、提出管理表の管理 会議録、施設サービス計画、提出管理表    
生活相談員(運用の例) — 本人・家族の意向の聴取、利用者情報登録の確認 面談記録、入所記録    
機能訓練指導員(運用の例) — 離床や立位の練習の方法の助言 助言の記録    
事務員(運用の例) — 算定月と記録の突合、届出区分の控えの管理 請求の控え、突合の記録    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

次の点検表は、入所者1人につき1枚を毎月使うことを想定しています。既存の章の「毎月の点検欄」が施設全体の欄であるのに対し、こちらは1人ずつの抜けを見つけるための欄です。

点検項目 確かめる書面 今月の状況(記入欄) 確認者
1. 今月は評価月か 入所者別の周期表 褥瘡:はい・いいえ/排せつ:はい・いいえ/自立支援:はい・いいえ  
2. 評価月なら、評価日と評価者が書かれているか 様式5・6・7 評価日: 月 日/評価者:   
3. 排せつの評価者は、医師又は医師と連携した看護師か 様式6と評価の記録 記載:有・無  
4. 自立支援の医学的評価は医師が行ったか 評価の記録 記載:有・無  
5. 褥瘡の有無の欄と、看護記録の内容が合っているか 様式5と看護記録 一致・不一致(内容: )  
6. 今月の入所・退所・入院・帰所の有無 入退所の台帳 有( 月 日 )・無  
7. 今月が提出月なら、翌月10日までの提出予定が管理表にあるか 提出管理表 予定日: 月 日  
8. 前月分は期限内に提出されたか 提出管理表 提出日: 月 日  
9. 提出できなかった場合の経緯の記録があるか 提出管理表の備考 該当なし・記録有・記録無  
10. フィードバックの確認記録があるか 確認記録・会議録 確認日: 月 日  
11. 会議録にこの方の議事があるか(反映した・しないの結論) 会議録 有( 月 日)・無  
12. 今月は計画の見直し月か。見直した記録があるか 各計画書の改訂履歴 見直し月:はい・いいえ/記録:有・無  
13. 計画を変えたとき、施設サービス計画との食い違いがないか 施設サービス計画 確認済・要修正  
14. 計画どおり実施できなかった日の理由が書かれているか 介護記録・各チェック表 該当日: /理由の記載:有・無  
15. 上位区分を届け出ている場合、結果の記録と算定月が合っているか 褥瘡・排せつの記録と請求の控え 確認済・要確認  
16. 入浴の方法の変更や特別浴槽の一時的な使用の記録があるか 入浴記録 変更・使用:有(事由と期間: )・無  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

既存の章で10件の指摘を挙げました。ここでは、同じ自治体の公表資料のなかから、LIFE関連加算の記録と地続きになる指摘を5件、出典つきで追加します。いずれも当社の監査データベースに出典つきで登録されているものだけで、自治体名の創作はありません。

公表されている指摘 出典(自治体・資料名) LIFE関連加算の記録で押さえる箇所
施設サービス計画の作成等の不備(24件・38.1%)が最多。説明・同意をサービス提供開始後に得ていた事例、介護支援専門員がサービス担当者会議等で他の従業者の専門的な見地からの意見を聴いた記録が確認できない事例。介護老人福祉施設でも同趣旨の指摘があるとされる 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」 フィードバックを踏まえて施設サービス計画を変えたときの、説明・同意の日付と会議での意見聴取の記録(上の段階7・議事の表)
入浴等の実施が週1回のみで、実施できない理由も記録していない。施設サービス計画について介護職員がアセスメントを行っていた事例も挙げられている 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(3 運営指導等における主な指摘事項 ◇介護老人福祉施設等) 自立支援の計画で入浴の方法を変えたときの、実施回数と理由の記録。評価を誰が行ったかの記載
1週間に2回以上入浴させていない、清しきを実施していない、記録が不正確で週2回以上の実施が確認できない、清しきに代えた理由を記録していない 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項」(施設向け) 自立支援の「現状の評価(入浴)」「支援実績」に書く回数と、入浴記録の回数が合っているか
提供した具体的なサービスの内容等の記録について、「運営指導で指摘が多い項目」と注記 熊本市「令和8年度 熊本市介護サービス事業者集団指導 介護老人福祉施設」 褥瘡の「計画に従い実施し、内容や状態を定期的に記録」に当たる日々の記録(体位変換表・排泄チェック表)が、計画書の内容と対応しているか
(通所介護の例)個別機能訓練加算Ⅱについて、厚生労働省への情報提出が遅れていて提出できていない期間があるにもかかわらず算定している事例 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」 サービス種別も加算も違うが、「提出できていない期間」と算定月の対照という点は同じ。提出管理表と請求の控えを月次で突き合わせる(点検表の8・9)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事の対照表・記入例・点検表は、届出の前後に施設の中で体制と記録を棚卸しするための道具です。記入例の数値や時刻は書き方の形を示すためのもので、ケアの基準や目安を示すものではありません。算定の可否や区分の選び方は、届出先の保険者(指定権者)にご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

よくある質問

Q. 4つの加算の評価をまとめて同じ日に行ってもよいのでしょうか。

告示の登録値は、褥瘡・排せつ・自立支援それぞれに「施設入所時及びその後3月に1回」という間隔を定めていますが、同日にそろえてよいか・分けるべきかまでは書かれていません。入所者ごとの負担と記録の管理しやすさをふまえた運用設計になり、取扱いの細部は保険者(指定権者)にご確認ください。同じ日にそろえる場合でも、加算ごとに評価の実施者の定め(排せつは医師又は医師と連携した看護師、自立支援は医師)が違う点はそのまま残ります。

Q. LIFEに提出さえしていれば、活用の記録は不要ではないのですか。

告示の登録値は、いずれの加算も提出と対で「〜の実施に活用」「サービス提供に当たって活用」という文を持っています。また松山市の公表資料は、提出だけで活用が確認できなかったことを返還事例として挙げ、「データの提出だけでなく、フィードバックの確認・活用が必要」と周知しています。フィードバック票を確認した記録と、それを計画側に反映した(あるいは反映不要と判断した理由の)記録を残す運用が、公表資料の求める形に沿います。宇都宮市の資料も「どのように検証・活用しているか経過が分かる記録が確認できない」ことを指導事例に挙げており、確認・検証・反映の経過が書面で辿れるかどうかが見られています。多職種でフィードバックを検討した会議の議事に1行残すだけでも、経過の証跡になります。

Q. 評価はしているのに、提出の期日を過ぎてしまった月はどうなりますか。

この記事では判断を書けません。松山市の公表資料は、褥瘡マネジメント加算について評価月の翌月10日までの提出がなかったことを返還事例として挙げ、提出の頻度・期限は介護保険最新情報Vol.1216で確認するよう求めています。また宇都宮市の資料は、システムトラブル等で提出できなかった際にその旨を記録に残すことを挙げています。期日を過ぎた月の扱い(過誤調整の要否を含む)は、届出先の保険者(指定権者)にご相談ください。

Q. 褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)は、入所してすぐの月から数えられますか。

この記事では判断を書けません。長野県の公表資料に「入所日の属する月に算定していた」という事例が挙げられ、翌月以降に評価を実施するという解説が付されています。算定開始月の考え方は、届出先の保険者(指定権者)にご確認ください。

Q. 排せつ支援加算の(Ⅱ)と(Ⅲ)は何が違うのですか。

告示の書き分けでは、(Ⅱ)は「排尿又は排便の状態の少なくとも一方が改善しいずれにも悪化がない/おむつを使用しなくなった/尿道カテーテルが抜去された」のいずれか、(Ⅲ)は「状態の改善(悪化なし)とおむつの不使用」の両方です。単位数の登録値は(Ⅱ)が1月につき15単位、(Ⅲ)が20単位です。

Q. 自立支援促進加算は医師がいないと成り立たないのですか。

告示の登録値では、医学的評価の実施(イ)と支援計画の策定等への参加(ニ)の両方に「医師」が明記されています。配置医師との役割分担をどう記録に落とすかが実務の中心になり、当社データベースもこの加算の関連書類として「医師の参加がわかる会議記録」を登録しています。個別の体制で成り立つかどうかは、保険者(指定権者)にご確認ください。

Q. 科学的介護推進体制加算は入所者の一部だけを対象にできますか。

告示の登録値は「入所者ごとの」基本的な情報の提出と書いています。仙台市の公表資料(居宅サービス所管の集団指導)には、利用者1名分の提出漏れが文書指摘となった事例と、原則として全員の情報提出のうえで全員に対して算定するものである旨の留意点が示されています。施設での取扱いは指定権者の資料でご確認ください。

Q. 褥瘡の記録の具体的な書き方はこの記事にありますか。

ありません。この記事は要件・提出の定め・周期の管理に絞っています。観察や経過の文例は、当サイトの褥瘡の記録の書き方に関する解説記事をご覧ください。また、機能訓練・ADL維持等の各加算(LIFEに関わる別系統の加算)は、特養の機能訓練系加算の解説記事で扱っています。

Q. 加算の届出そのものを代行してもらえますか。

当社は届出代行を行いません。介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。この記事の対照表は、届出の前に貴施設内で体制を棚卸しするための道具としてお使いください。

この記事の一次資料と作り方

本記事の単位数・要件・頻度は、すべて当社が一次資料から構築した加算データベースの登録値(登録日 2026年7月23日・確からしさ「高」)を機械的に差し込んだものです。記憶や二次情報から数値を書いていません。

  • 平成12年厚生省告示第21号 別表1(ナ:褥瘡マネジメント加算/ラ:排せつ支援加算/ム:自立支援促進加算/ウ:科学的介護推進体制加算)
  • 平成27年厚生労働省告示第95号 第71号の2(褥瘡マネジメント加算)・第71号の3(排せつ支援加算)・第71号の4(自立支援促進加算)・第71号の5(科学的介護推進体制加算)
  • 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂
  • 松山市 令和6年度・令和7年度 第1回介護保険サービス事業者連絡会資料「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(指導監査課)
  • 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
  • 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人福祉施設)」
  • 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
  • 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項」(施設向け・令和7年4月7日修正)
  • 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等」(令和6年6月 集団指導)

出典:厚生労働省ウェブサイトおよび上記各自治体の公表資料。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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