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特養の個別機能訓練加算・ADL維持等加算・生活機能向上連携加算の要件|7区分の対照表【出典つき】

この記事は、特養(介護老人福祉施設)の機能訓練・自立支援系の加算のうち、個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)・ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)・生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)の7区分を、告示の定めと貴施設の記入欄を左右に並べた対照表の形で整理したものです。事実に当たる部分(単位数・要件・根拠)は、当社が一次資料(平成12年厚生省告示第21号・平成27年厚生労働省告示第95号)から登録した加算データベースの値だけを使って書いています。判定はしません。左に告示の定め、右に貴施設の記入欄を置きますので、突き合わせのうえ、最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

取り違えにご注意|「個別機能訓練加算」は通所介護等にも同名の別の定めがあります

「個別機能訓練加算」という名前の加算は、特養(介護老人福祉施設)のほかに、通所介護・地域密着型通所介護・特定施設入居者生活介護など、複数のサービスに同じ名前で存在します。名前は同じでも、区分の構成・単位数・要件・根拠となる告示の号はサービスごとに別々に定められています。検索で上位に出てくる解説記事の多くは通所介護向けで、通所介護の個別機能訓練加算には「3か月ごとに1回以上の利用者の居宅への訪問」といった、特養の定め(当社データベースに登録した範囲)には現れない要件が含まれます。通所介護向けの数字や要件を特養の体制づくりにそのまま持ち込むと、根拠のない運用が生まれます。

この記事が扱うのは特養(介護老人福祉施設)の定めだけです。生活機能向上連携加算・ADL維持等加算も同様に他サービスに同名の別の定めがありますが、以下の表・数字はすべて介護老人福祉施設に関する告示の号(平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2、第16号の2、第42号の4/平成12年厚生省告示第21号 別表1 注13・注14・注15)から登録した値です。

加算名 この記事で扱うか ご注意いただきたい点
個別機能訓練加算(介護老人福祉施設) 扱います 根拠は平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2(イ・ロ・ハ)と平成12年厚生省告示第21号 別表1 注14
個別機能訓練加算(通所介護・地域密着型通所介護) 扱いません 同名の別の定め。区分構成(イ・ロ)・単位数・要件が特養と異なります。居宅への訪問など特養に無い要件があります
個別機能訓練加算(特定施設入居者生活介護等) 扱いません 同名の別の定め。各サービスの告示・保険者の資料でご確認ください
ADL維持等加算(介護老人福祉施設) 扱います 根拠は平成27年厚生労働省告示第95号 第16号の2と平成12年厚生省告示第21号 別表1 注15
ADL維持等加算(通所介護等) 扱いません 同名の別の定め。評価の枠組みが似ていても根拠の号が違います
生活機能向上連携加算(介護老人福祉施設) 扱います 根拠は平成27年厚生労働省告示第95号 第42号の4と平成12年厚生省告示第21号 別表1 注13
生活機能向上連携加算(訪問介護・通所介護等) 扱いません 同名の別の定め。訪問介護向けの解説は当サイトの別記事の領分です

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事で扱う7区分|単位数・頻度・根拠の一覧

まず7区分を1枚に並べます。単位数と算定頻度は、当社の加算データベースに出典つきで登録した値です。

区分 単位数 頻度 根拠(告示)
個別機能訓練加算(Ⅰ) 12単位 1日につき 平27厚労告95 第86号の3の2イ/平12厚告21 別表1 注14
個別機能訓練加算(Ⅱ) 20単位 1月につき 平27厚労告95 第86号の3の2ロ
個別機能訓練加算(Ⅲ) 20単位 1月につき 平27厚労告95 第86号の3の2ハ
ADL維持等加算(Ⅰ) 30単位 1月につき(評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内) 平27厚労告95 第16号の2イ/平12厚告21 別表1 注15
ADL維持等加算(Ⅱ) 60単位 1月につき(評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内) 平27厚労告95 第16号の2ロ
生活機能向上連携加算(Ⅰ) 100単位 1月につき(3月に1回を限度) 平27厚労告95 第42号の4イ/平12厚告21 別表1 注13
生活機能向上連携加算(Ⅱ) 200単位(個別機能訓練加算を算定している場合は100単位) 1月につき 平27厚労告95 第42号の4ロ

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7区分は「機能訓練」という同じ場面を扱いますが、性格が3タイプに分かれます。誰を置くか(体制)・何を計画するか(プロセス)・結果をどう測るか(アウトカム)の3つの軸で並べると、次のように整理できます。

区分 誰を配置・誰と連携するか 何を計画・記録するか 厚生労働省への情報提出(LIFE)
個別機能訓練加算(Ⅰ) 専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の理学療法士等を1名以上(施設内の配置) 多職種が共同して入所者ごとに個別機能訓練計画を作成 告示の定め(イ)には提出の項目はありません
個別機能訓練加算(Ⅱ) (Ⅰ)の体制が前提 個別機能訓練計画の見直し等への活用 あり(個別機能訓練計画書の内容等の情報を提出)
個別機能訓練加算(Ⅲ) (Ⅱ)が前提+口腔・栄養の担当職種と情報共有 共有した情報を踏まえた計画の見直しと関係職種間での共有 (Ⅱ)の提出が前提
ADL維持等加算(Ⅰ) 配置の項目ではなく評価対象者の人数(10以上)が要件 評価対象者全員のADL値の測定 あり(測定した日が属する月ごとに提出)
ADL維持等加算(Ⅱ) (Ⅰ)と同じ枠組み (Ⅰ)と同じ(利得の水準だけが上位) あり((Ⅰ)と同じ)
生活機能向上連携加算(Ⅰ) 外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師の助言 助言に基づき機能訓練指導員等が共同して評価・個別機能訓練計画を作成 告示の定め(イ)には提出の項目はありません
生活機能向上連携加算(Ⅱ) 外部の理学療法士等が施設を訪問 施設の機能訓練指導員等と共同して評価・個別機能訓練計画を作成 告示の定め(ロ)には提出の項目はありません

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7区分に出てくる語の整理|データベースに登録した定義の範囲で

対照表に入る前に、7区分の告示に繰り返し出てくる語を、当社データベースに登録した範囲で整理しておきます。ここに書いていない細目(各語の解釈の詳細)は登録外のため、後述の照会欄に落としています。

語 データベースに登録した内容 出てくる区分
理学療法士等(機能訓練指導員の対象職種) 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(はり師・きゅう師は6月以上の実務経験要件あり) 個別機能訓練加算(Ⅰ)
共同して作成 機能訓練指導員・看護職員・介護職員・生活相談員その他の職種が共同して入所者ごとに個別機能訓練計画を作成 個別機能訓練加算(Ⅰ)・生活機能向上連携加算
評価対象者 利用期間が6月を超える者 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)
ADL利得 登録している水準は平均値が(Ⅰ)1以上・(Ⅱ)3以上。計算式の細目は登録外 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)
評価対象期間 算定の対象となる期間の起点を決める期間。満了日の属する月の翌月から12月以内が算定の対象 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)
外部の理学療法士等 施設外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師。(Ⅰ)は助言(訪問を伴わない形を含む)、(Ⅱ)は訪問して共同で評価・作成 生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)|3区分が積み上がる構造と対照表

特養の個別機能訓練加算は、(Ⅰ)→(Ⅱ)→(Ⅲ)の順に前の区分を前提として積み上がる構造で定められています。(Ⅰ)は体制と計画、(Ⅱ)は情報提出と活用、(Ⅲ)は口腔・栄養との一体的な取組です。以下、区分ごとに「左=告示の定め/右=貴施設の記入欄」の対照表を置きます。

個別機能訓練加算(Ⅰ)|告示の定め3項目と貴施設の記入欄(1日につき12単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の理学療法士等の配置が1名以上。対象となる職種は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(はり師・きゅう師は6月以上の実務経験要件あり) 平27厚労告95 第86号の3の2イ 氏名(    )資格(    )常勤・専従の別(    )
入所者数が100を超える場合、理学療法士等を入所者の数を100で除した数以上追加配置(常勤換算) 平27厚労告95 第86号の3の2イ 入所者数(  名)→必要数の計算(    )実際の配置(    )
個別機能訓練計画を、機能訓練指導員・看護職員・介護職員・生活相談員その他の職種が共同して入所者ごとに作成 平12厚告21 別表1 注14 共同作成に関わった職種(    )作成日(  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1点目の配置は「専ら」「常勤」の2語が並びます。他の職務との兼務がある場合、その職員の職務の切り分けがこの語とどう整合するかは、勤務表の書き方と併せて保険者にご確認ください。2点目は入所者100人超の施設だけに現れる項目で、100人以下の施設では記入欄は空欄のままで構いません。

個別機能訓練加算(Ⅱ)|LIFE提出と活用の3項目(1月につき20単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定していること 平27厚労告95 第86号の3の2ロ(1) (Ⅰ)の算定状況(    )届出年月(  年  月)
個別機能訓練計画書の内容等の情報を厚生労働省に提出していること 平27厚労告95 第86号の3の2ロ(2) 直近の提出日(  年  月  日)提出対象の入所者数(  名)
必要に応じて個別機能訓練計画の内容を見直す等、その情報を機能訓練の実施に当たって活用していること 平27厚労告95 第86号の3の2ロ(3) フィードバックを確認した日(  年  月  日)見直しに反映した記録の所在(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3点目の「活用」は提出とは別の項目として定められています。後述の公表指摘の節で触れるとおり、複数の自治体がLIFE関連加算について「提出だけでは足りず、フィードバックの確認・活用まで」という趣旨の資料を公表しています。フィードバックをいつ誰が確認し、どの計画の見直しに反映したかが記録で追える状態にしておくことが、この項目の裏づけになります。

個別機能訓練加算(Ⅲ)|口腔・栄養との一体的取組4項目(1月につき20単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定していること 平27厚労告95 第86号の3の2ハ(1) (Ⅱ)の算定状況(    )
口腔衛生管理加算(Ⅱ)及び栄養マネジメント強化加算をいずれも算定していること 平27厚労告95 第86号の3の2ハ(2) 口腔衛生管理加算(Ⅱ)の状況(    )栄養マネジメント強化加算の状況(    )
機能訓練・口腔・栄養に関する情報を、入所者ごとに理学療法士等が相互に共有していること 平27厚労告95 第86号の3の2ハ(3) 共有の方法(会議・記録等)(    )参加職種(    )
共有した情報を踏まえた計画の見直しと、見直し内容の関係職種間での共有を実施していること 平27厚労告95 第86号の3の2ハ(4) 直近の見直し日(  年  月  日)共有先の職種(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(Ⅲ)は、機能訓練の加算でありながら、口腔衛生管理加算(Ⅱ)と栄養マネジメント強化加算という別の2加算の算定状況が要件に組み込まれている点が特徴です。3つの加算の同時要件があるため、いずれか1つでも要件を外れると全体の前提が崩れる構造になっています。機能訓練の担当だけでなく、口腔・栄養の担当と月次で相互の状況を見合う場を持つ運用が、この構造への備えになります。

(Ⅰ)→(Ⅱ)→(Ⅲ)の前提関係を1枚で見る

区分 前提となる区分・加算 その区分で新たに加わること
(Ⅰ)1日につき12単位 なし(出発点) 専従・常勤の機能訓練指導員の配置と、多職種共同の個別機能訓練計画
(Ⅱ)1月につき20単位 (Ⅰ)を算定していること 計画書の内容等の情報の厚生労働省への提出と、その活用
(Ⅲ)1月につき20単位 (Ⅱ)を算定していること+口腔衛生管理加算(Ⅱ)と栄養マネジメント強化加算をいずれも算定していること 機能訓練・口腔・栄養の情報の相互共有と、それを踏まえた計画の見直し・共有

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)|ADL利得というアウトカム要件の対照表

ADL維持等加算は、体制やプロセスではなく入所者のADLの維持・改善という結果を評価するアウトカム型の加算です。(Ⅰ)と(Ⅱ)の告示上の書き分けは、ADL利得の平均値の水準(1以上か、3以上か)だけです。なお、当社データベースでは(Ⅰ)のレコードに「再検証で指摘が残っている」旨の注記を付しています。以下の表と併せて、必ず告示の原文(平成27年厚生労働省告示第95号 第16号の2)でのご確認をお願いします。

ADL維持等加算(Ⅰ)|告示の定め3項目と貴施設の記入欄(1月につき30単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
評価対象者(利用期間が6月を超える者)の総数が10以上 平27厚労告95 第16号の2イ(1) 評価対象者数(  名)名簿の所在(    )
評価対象者全員について、評価対象利用開始月と6月目にADLを評価・測定し、測定した日が属する月ごとに厚生労働省に提出 平27厚労告95 第16号の2イ(2) 測定月の一覧(    )提出記録の所在(    )未提出者の有無(    )
ADL利得の平均値が1以上 平27厚労告95 第16号の2イ(3) 直近の評価対象期間の平均値(    )計算表の所在(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2点目に「全員」という語が入っている点にご注意ください。提出が一部の入所者にとどまっている場合、この項目との整合が問われ得ます。ADL利得の具体的な計算方法(控除する者の扱い・調整の細目など)は当社データベースの登録範囲外のため、この記事では扱いません。告示・関連通知の原文と保険者の資料でご確認ください。

ADL維持等加算(Ⅱ)|利得の水準だけが違う上位区分(1月につき60単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
評価対象者の総数が10以上((Ⅰ)と共通) 平27厚労告95 第16号の2イ(1) 評価対象者数(  名)
ADL値の測定・提出は(Ⅰ)と同じ 平27厚労告95 第16号の2イ(2) 測定・提出の状況(    )
ADL利得の平均値が3以上 平27厚労告95 第16号の2ロ(2) 直近の評価対象期間の平均値(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

比較の軸 ADL維持等加算(Ⅰ) ADL維持等加算(Ⅱ)
単位数 30単位(1月につき) 60単位(1月につき)
ADL利得の平均値 1以上 3以上
評価対象者数・測定・提出 10以上・全員測定・月ごとに提出 (Ⅰ)と同じ
算定の対象となる期間 評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内 同左
相互の併算定 (Ⅱ)との併算定不可 (Ⅰ)との併算定不可

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

評価対象期間と算定の対象となる期間の管理欄

ADL維持等加算には、他の2つの加算に無い「期限」があります。告示の定めでは、算定の対象となる期間は評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内とされています。つまり、評価と提出を続けなければ翌年の枠組みが立たない構造です。年間の管理欄を置きます。

管理する項目 貴施設の記入欄
評価対象期間の満了日の属する月 (  年  月)
算定の対象となる期間の起点(満了月の翌月) (  年  月)から
12月以内の終わりの月 (  年  月)まで
次の評価対象期間の測定予定(開始月・6月目) 開始月(  年  月)/6月目(  年  月)
月ごとの提出の担当者と点検日 担当(    )毎月の点検日(  日)
評価対象者名簿の更新日(利用期間6月超の該当確認) (  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)|外部のリハビリ専門職とどう関わるかで分かれる

生活機能向上連携加算は、施設外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師と連携して個別機能訓練計画を作る場合の加算です。告示上の(Ⅰ)と(Ⅱ)の書き分けは、外部の専門職の関わり方——「助言」(訪問を伴わない形を含む)か、「訪問」して共同で行うか——にあります。施設内に機能訓練指導員がいる特養でも、外部のリハビリ専門職の視点を計画に入れる取組を評価する枠組みです。

生活機能向上連携加算(Ⅰ)|助言に基づく共同作成の対照表(3月に1回を限度・100単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師の助言に基づき、機能訓練指導員等が共同して身体状況等の評価及び個別機能訓練計画の作成を行う 平27厚労告95 第42号の4イ(1) 連携先(    )助言を受けた日と方法(    )
個別機能訓練計画に基づき、機能訓練の項目を準備し適切に提供 平27厚労告95 第42号の4イ(2) 実施記録の所在(    )
進捗状況の評価を3月ごとに1回以上 平27厚労告95 第42号の4イ(3) 直近の評価日(  年  月  日)次回予定(  年  月)
算定は3月に1回を限度(入所者の急性増悪等により計画を見直した場合を除く) 平12厚告21 別表1 注13 直近の算定月(  年  月)次に数え始める月(  年  月)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

生活機能向上連携加算(Ⅱ)|訪問を伴う共同作成の対照表(1月につき200単位)

告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
外部の理学療法士等が指定介護老人福祉施設を訪問し、施設の機能訓練指導員等と共同して身体状況等の評価及び個別機能訓練計画の作成を行う 平27厚労告95 第42号の4ロ(1) 訪問日(  年  月  日)来訪した専門職(    )共同で評価した記録の所在(    )
個別機能訓練計画に基づき適切に提供 平27厚労告95 第42号の4ロ(2) 実施記録の所在(    )
進捗状況の評価を3月ごとに1回以上 平27厚労告95 第42号の4ロ(3) 直近の評価日(  年  月  日)次回予定(  年  月)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

個別機能訓練加算と同時に算定している場合の単位数の書き分け

生活機能向上連携加算は、個別機能訓練加算(平成12年厚生省告示第21号 別表1 注14)との関係が告示に書き込まれています。当社データベースに登録した定めは次のとおりです。

個別機能訓練加算の算定状況 生活機能向上連携加算(Ⅰ) 生活機能向上連携加算(Ⅱ)
算定していない場合 100単位(3月に1回を限度) 200単位(1月につき)
算定している場合 (Ⅰ)は算定せず、という旨が定められています 1月100単位となる旨が定められています
(Ⅰ)と(Ⅱ)の相互の関係 (Ⅱ)との併算定不可 (Ⅰ)との併算定不可

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いは「訪問の有無」であることが告示上の書き分けです。同じ「連携の記録」でも、(Ⅰ)は助言をいつどんな方法で受けたかの記録、(Ⅱ)は外部の専門職が来訪して共同で評価・作成したことが分かる記録が、それぞれの裏づけになります。請求データ上、同じ利用者について(Ⅰ)と(Ⅱ)が同時に立っていないかは月次の点検項目に入れておくと確認しやすくなります。

手元にそろえる書類|7区分ぶんの一覧と保管場所の記入欄

当社の加算データベースに各区分の裏づけ書類として登録しているものを、保管場所・最終更新日の記入欄つきで一覧にします。運営指導で実際に求められる書類・様式は保険者により異なりますので、この一覧は出発点としてお使いください。

区分 手元にそろえる書類(データベースの登録内容) 保管場所(記入欄) 最終更新日(記入欄)
個別機能訓練加算(Ⅰ) 機能訓練指導員の資格証と勤務形態一覧表/個別機能訓練計画書/機能訓練の実施記録 (    ) (  年  月  日)
個別機能訓練加算(Ⅱ) LIFEへの提出記録/個別機能訓練計画書の見直し記録 (    ) (  年  月  日)
個別機能訓練加算(Ⅲ) 機能訓練・口腔・栄養の情報を相互に共有したことが分かる記録(会議録等)/共有を踏まえた計画の見直し記録 (    ) (  年  月  日)
ADL維持等加算(Ⅰ) Barthel Index等のADL評価記録/LIFEへの提出記録 (    ) (  年  月  日)
ADL維持等加算(Ⅱ) (Ⅰ)と同じ枠組み(評価記録・提出記録)+ADL利得の計算表 (    ) (  年  月  日)
生活機能向上連携加算(Ⅰ) 個別機能訓練計画書/外部事業所との連携に関する記録/評価・見直しの記録 (    ) (  年  月  日)
生活機能向上連携加算(Ⅱ) (Ⅰ)の書類に加えて、外部の専門職の訪問日・共同評価の記録 (    ) (  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

公表されている運営指導の指摘|機能訓練とLIFE提出に関わるもの

正直に書きます。当社が集めている自治体の公表資料353件(すべて出典つき)の中に、特養(介護老人福祉施設)を名指しした個別機能訓練加算・ADL維持等加算・生活機能向上連携加算の指摘は見当たりませんでした。生活機能向上連携加算そのものを名指しした指摘も0件です。一方で、①個別機能訓練の「記録」と「配置」に関する指摘(多くは通所介護向け)、②LIFE関連加算に共通する「提出」と「活用」の指摘(施設系を含む)は複数公表されています。サービス種別を明記したうえで、特養でも点検の観点として読み替えられるものだけを引きます。

個別機能訓練の記録・配置に関する指摘(サービス種別の表記に注意)

公表されている指摘 資料上のサービス種別 出典
個別機能訓練加算で、実施記録に実施時間・訓練内容・担当者が記載されていない。対応のポイントとして「実施時間、訓練内容、担当者等を記録する」ことが示されている 種別の明記なし(不適正事例集) 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成)
機能訓練指導員が配置されていない日時についても個別機能訓練加算を算定していた(過誤調整案件と注記)。実施記録の内容が曖昧で適切な評価になっていない事例も併記 通所介護等向け資料 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例」資料4
機能訓練指導員が不在の日に個別機能訓練加算が算定されていたため自主点検の上報告を求めた。記録(実施時間、担当者等)がされていない事例も併記 通所介護 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」
個別機能訓練計画に、訓練項目ごとの訓練実施時間・訓練実施回数の記載が無かった(合計時間のみ記載) 地域密着型通所介護 豊島区 令和5年度運営指導の公表指摘事項
個別機能訓練の実施時間・訓練内容・担当者等を記録していない。機能訓練を実施できなかった日についても算定している 通所介護向け資料 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」/堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」
看護職員が機能訓練指導員を兼務している状況で、職種ごとの業務時間を分けずに一体的に業務を行い加算を算定していた。管理者に各業務配分の明確な管理を求めた 通所介護・地域密着型通所介護 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」
兼務する職員の勤務表等について、それぞれに従事する時間帯が明確に区分されていない。機能訓練指導員と看護職員を兼務する場合は職種ごとに行を分けて勤務表を作成するよう示されている 各サービス共通(集団指導資料) 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度集団指導資料)/埼玉県福祉部福祉監査課「運営指導での主な指摘事項に関するQ&A」(令和8年4月)
併設事業所と兼務する従業者の勤務時間を事業所ごとに管理しておらず、勤務体制が不明確で基準を満たしていることが確認できない。看護職員が機能訓練指導員を兼務していたが勤務表上明確になっていない事例も併記 各サービス共通(集団指導資料) 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1/金沢市 令和7年度集団指導資料1

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

読み替えの際のご注意を1つ。通所介護向けの公表指摘には「3か月ごとに1回以上の利用者の居宅への訪問」に関するものが繰り返し登場しますが、これは通所介護の個別機能訓練加算の要件であり、特養の告示の定め(当社データベースに登録した範囲)には現れません。上の表から特養に持ち帰れるのは、「実施時間・訓練内容・担当者を毎回記録する」「配置の実績と算定日を突合する」「兼務者の勤務表は職種ごとに時間を分けて書く」という、記録と勤務管理の観点です。

LIFE関連加算に共通する提出・活用の指摘

個別機能訓練加算(Ⅱ)とADL維持等加算は、いずれも厚生労働省への情報提出(LIFE)が要件に入っています。LIFE関連加算に共通するものとして公表されている指摘を引きます。

公表されている指摘 出典
LIFE関連加算は「提出だけ」では足りず、フィードバックの確認・活用が必要(返還事例が多数あったとして再周知) 松山市 令和6年度 第1回介護保険サービス事業者連絡会資料「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(指導監査課)
LIFE関連加算で、データ提出のみでフィードバックの確認・活用が確認できない 松山市「令和7年度第1回介護保険サービス事業者連絡会資料 運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」
科学的介護推進体制加算のLIFEへの情報提出が翌月10日までに行われていない 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
LIFEへの情報提出頻度が適切でない/フィードバック情報を活用していない 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
科学的介護推進体制加算で、利用者1名分のLIFEへの情報提出が漏れていた 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等」(令和6年6月集団指導)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「1名分の提出漏れ」という指摘があることは、ADL維持等加算の「評価対象者全員について測定・提出」という告示の語と併せて読むと重みが違って見えます。提出は施設単位の作業ではなく入所者単位の作業として、名簿と突き合わせて月次で点検する運用が裏づけになります。

月次で突き合わせる点検表|勤務表・算定日・提出記録・名簿の突合

前の節で引いた公表指摘を裏返すと、月に1回の突合で確認できる項目に落ちます。指摘の多くは「体制が無かった」ことではなく、「体制・実施と請求が突き合わされていなかった」「記録に必要な項目が欠けていた」ことを指しています。特養の7区分に当てはめた月次の点検表を置きます。何をどれと突き合わせるかを列に書きましたので、担当と点検日を決めてお使いください。

点検項目 何と何を突き合わせるか 関係する区分 点検の記入欄
機能訓練指導員の配置実績と算定日の突合 勤務表(予定・実績)と請求データの算定日 個別機能訓練加算(Ⅰ) 点検日(  日)担当(    )結果(    )
兼務者の職種別従事時間の区分 勤務表の行分け(職種ごと)とタイムカード 個別機能訓練加算(Ⅰ) 点検日(  日)担当(    )結果(    )
入所者数と追加配置の必要数の再計算 当月の入所者数と常勤換算の配置数(100人超の施設) 個別機能訓練加算(Ⅰ) 入所者数(  名)必要数(    )配置(    )
個別機能訓練計画の共同作成の記録 計画書の作成者欄と関わった職種の記録 個別機能訓練加算(Ⅰ)〜(Ⅲ)・生活機能向上連携加算 点検日(  日)担当(    )結果(    )
実施記録の3点(実施時間・訓練内容・担当者)の記載もれ 当月の実施記録の全件と記録様式の必須欄 個別機能訓練加算(Ⅰ)〜(Ⅲ) 点検件数(  件)記載もれ(  件)
計画書情報の提出状況 提出記録と対象入所者の名簿(1名単位) 個別機能訓練加算(Ⅱ) 提出日(  年  月  日)未提出(  名)
フィードバックの確認と計画見直しへの反映 フィードバックの確認記録と計画の見直し記録 個別機能訓練加算(Ⅱ)(Ⅲ) 確認日(  年  月  日)反映の記録(    )
口腔・栄養の2加算の算定状況の確認 口腔衛生管理加算(Ⅱ)・栄養マネジメント強化加算の当月の状況 個別機能訓練加算(Ⅲ) 口腔(    )栄養(    )
ADL測定の予定者と実施もれ 評価対象者名簿(利用期間6月超)と当月の測定予定・実績 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ) 予定(  名)実施(  名)未実施の理由(    )
ADL値の月ごとの提出 測定した日が属する月と提出記録 ADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ) 提出日(  年  月  日)
外部の専門職との連携記録の当月分 助言・訪問の記録と個別機能訓練計画への反映 生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ) 連携日(  年  月  日)反映の記録(    )
同一入所者の(Ⅰ)(Ⅱ)の重複確認 請求データ上の生活機能向上連携加算(Ⅰ)と(Ⅱ)/ADL維持等加算(Ⅰ)と(Ⅱ) 生活機能向上連携加算・ADL維持等加算 点検日(  日)結果(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

実施記録の書き方|3点(実施時間・訓練内容・担当者)を欠かさない8組の例

久留米市の公表資料が示す「実施時間、訓練内容、担当者等を記録する」という対応のポイントを、特養の実施記録の形に落とします。左が公表指摘と同じ欠け方をしている書き方、右がそのまま様式に書ける形です。文例はADLの評価記録ではなく、機能訓練の実施記録(個別機能訓練加算の裏づけ)を想定しています。ADL評価の記録の書き方は当サイトの別記事の領分です。

欠けている書き方(避けたい例) 3点がそろった書き方(そのまま書ける例)
「機能訓練実施」(時間・内容・担当者のいずれも無し) 10:00〜10:20、平行棒内歩行10往復と立位保持2分×3回を実施。担当:機能訓練指導員(理学療法士)田中
「歩行訓練」(内容の項目名のみで、量・時間が無い) 14:30〜14:50、歩行器歩行を廊下20m×3本。2本目終了時にふらつきがあり手すりで小休止2分。担当:看護職員(機能訓練指導員)佐藤
「特変なし」(実施したことも内容も読み取れない) 11:00〜11:15、下肢筋力訓練(足関節底背屈20回×2、膝伸展10回×2)。終了後の疲労の訴えなく、表情も普段どおり。担当:柔道整復師 鈴木
担当者欄が空欄(誰が実施したか分からない) 担当欄に職種と氏名を毎回記載:機能訓練指導員(作業療法士)高橋。実施者が交代した回はその回の実施者を記載
「計画どおり実施」(計画のどの項目かが特定できない) 個別機能訓練計画の訓練項目2(移乗動作訓練)を9:40〜9:55に実施。ベッドから車椅子への移乗5回、見守りにて4回成功、1回は膝折れあり介助
実施しなかった日の記載が無い(空欄のまま) 本日、発熱(37.8度)のため機能訓練は中止。看護職員へ報告し、再開の目安を明日の検温後に判断と記録。担当:機能訓練指導員 田中
月末にまとめて「今月も継続実施」と1行だけ記載 実施日ごとに記録を作成し、月末には当月の実施回数(  回)と計画の見直しの要否を記載。見直しの検討は多職種で行い参加職種を記載
評価欄に「良好」のみ(根拠となる観察が無い) 平行棒内歩行が開始時の5往復から10往復に増加。休憩の要求は1回から0回に。次回から歩行器歩行への移行を計画の見直しで検討

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

右の列の共通点は3つです。①時刻と量(何時から何分・何回・何m)が入っている、②内容が計画のどの訓練項目かまで特定できる、③担当者が職種つきで書かれている。左の列の書き方は、実施の事実そのものを後から証明できなくする書き方です。実施できなかった日を空欄にせず理由を書いておくことも、算定日との突合を自分で説明できる状態につながります。

確認できたことと、保険者に照会する論点

この記事はデータベースに登録した告示の値だけから書いているため、扱えない論点があります。扱えないものを曖昧に書くより、照会欄として残します。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。体制等に関する届出の様式・期限・記載方法は、保険者(指定権者)の案内でご確認ください。

論点 この記事で確認できたこと(データベースの範囲) 保険者に照会する欄
ADL利得の具体的な計算方法(控除・調整の細目) 平均値が(Ⅰ)1以上・(Ⅱ)3以上という水準のみ登録 照会日(  年  月  日)回答(    )
ADL維持等加算(Ⅰ)のレコードの再検証注記 当社データベースで(Ⅰ)に「再検証で指摘が残っている」旨の注記あり。告示原文での確認を推奨 告示原文で確認した日(  年  月  日)
機能訓練指導員の「専ら」「常勤」と兼務の線引き 職種の列挙と1名以上・100人超の追加配置のみ登録 照会日(  年  月  日)回答(    )
はり師・きゅう師の6月以上の実務経験要件の細目 要件の存在のみ登録(内容の細目は登録外) 照会日(  年  月  日)回答(    )
個別機能訓練加算(Ⅱ)の提出の頻度・期限の細目 「厚生労働省に提出」という定めのみ登録(期限の細目は登録外) 照会日(  年  月  日)回答(    )
生活機能向上連携加算(Ⅰ)の「助言」の方法(書面・オンライン等) 「助言(訪問を伴わない形を含む)」という整理のみ登録 照会日(  年  月  日)回答(    )
急性増悪等により計画を見直した場合の「3月に1回を限度」の例外の運用 「入所者の急性増悪等により計画を見直した場合を除く」という注記のみ登録 照会日(  年  月  日)回答(    )
体制等に関する届出の様式・提出期限 登録外(この記事の対象外) 照会日(  年  月  日)回答(    )
自立支援促進加算・科学的介護推進体制加算との関係整理 この記事の7区分の登録外(別の加算) 照会日(  年  月  日)回答(    )
令和8年度改定での各区分の変更の有無 登録値の基準時点はデータベースの更新日による。最新の告示でご確認ください 最新告示で確認した日(  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

特養の機能訓練・自立支援系の加算でよくある質問

Q. 通所介護向けの個別機能訓練加算の解説資料を、特養の体制づくりに流用してもよいですか。

おすすめしません。同じ名前でも根拠となる告示の号が別で、区分の構成・単位数・要件が異なります。通所介護の資料に頻出する「3か月ごとの居宅訪問」は通所介護の要件であり、特養の告示の定め(当社データベースに登録した範囲)には現れません。特養は特養の号(平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2)で確認し、記録・勤務管理の一般的な観点だけを参考にする読み方が安全です。

Q. 自立支援促進加算はこの記事の7区分に含まれますか。

含まれません。自立支援促進加算は特養の加算の中でも別の定めであり、この記事のデータベース対象(個別機能訓練加算・ADL維持等加算・生活機能向上連携加算)の登録外です。当サイトの特養の加算・減算の一覧記事に区分としては掲載していますので、要件は告示の原文と保険者の資料でご確認ください。

Q. ADL利得の計算のしかたはこの記事で分かりますか。

分かりません。当社データベースに登録しているのは「評価対象者10以上」「全員の測定と月ごとの提出」「平均値が(Ⅰ)1以上・(Ⅱ)3以上」という告示の水準までで、利得の計算式や控除の細目は登録外です。告示・関連通知の原文にあたるか、保険者(指定権者)にご照会ください。

Q. 生活機能向上連携加算(Ⅰ)は、外部の専門職が施設に来なくても対象になり得ますか。

当社データベースでは、(Ⅰ)は外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師の「助言」(訪問を伴わない形を含む)に基づいて共同で評価・計画作成を行う場合の区分、(Ⅱ)は外部の専門職が実際に施設を「訪問」して共同で行う場合の区分、という告示上の書き分けで整理しています。助言の方法として何が認められるかの細目は保険者にご確認ください。

Q. 個別機能訓練加算(Ⅲ)だけを単独で届け出ることはできますか。

告示の定めでは、(Ⅲ)は「個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定していること」に加えて「口腔衛生管理加算(Ⅱ)及び栄養マネジメント強化加算をいずれも算定していること」が要件として書かれています(平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2ハ)。つまり告示の構造上、(Ⅲ)は他の加算の算定状況を前提に組み立てられています。貴施設の届出の組み合わせをこの定めと突き合わせ、保険者にご確認ください。

Q. 機能訓練指導員として配置の対象になる職種には何がありますか。

当社データベースには、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(はり師・きゅう師には6月以上の実務経験要件あり)と登録しています(根拠:平成27年厚生労働省告示第95号 第86号の3の2イ)。個別の職員がこの要件との関係でどう扱われるかは、資格証と勤務実態を添えて保険者にご確認ください。

Q. 個別機能訓練加算と生活機能向上連携加算は同じ月に両方請求データに立ちますか。

当社データベースに登録した告示の定めでは、個別機能訓練加算を算定している場合、生活機能向上連携加算(Ⅰ)は算定せず、(Ⅱ)は1月100単位となる旨が定められています(平成12年厚生省告示第21号 別表1 注13)。つまり両者の関係は告示に書き込まれており、単純な「どちらも満額」にはならない構造です。貴施設の請求の組み合わせがこの定めとどう整合するかは、保険者にご確認ください。

Q. ADL維持等加算は一度要件を満たせばずっと続きますか。

告示の定めでは、算定の対象となる期間は評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内とされています。この記事の「評価対象期間と算定の対象となる期間の管理欄」の表のとおり、翌年も同じ枠組みを続けるには評価・測定・提出のサイクルを回し続けることが前提になります。期間の数え方の細目は保険者にご確認ください。

Q. ADL維持等加算の記録の書き方の文例はありますか。

この記事は要件の対照表に絞っています。ADL評価の記録の書き方(評価票の項目ごとに点数の根拠を書く完成文など)は、当サイトのADL維持等加算の記録の書き方の記事が扱っていますので、そちらをご覧ください。

この記事の根拠資料(一次資料の一覧)

  • 平成12年厚生省告示第21号(指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準)別表1 注13・注14・注15
  • 平成27年厚生労働省告示第95号(厚生労働大臣が定める基準)第16号の2、第42号の4、第86号の3の2
  • 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成)
  • 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例」資料1・資料4
  • 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」
  • 豊島区 令和5年度運営指導の公表指摘事項(地域密着型通所介護)
  • 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月)
  • 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」
  • 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」
  • 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料)
  • 埼玉県福祉部福祉監査課「運営指導での主な指摘事項に関するQ&A」(令和8年4月)
  • 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」
  • 松山市 介護保険サービス事業者連絡会資料「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和6年度・令和7年度)
  • 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
  • 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等」(令和6年6月集団指導)

出典:厚生労働省ウェブサイト(平成12年厚生省告示第21号・平成27年厚生労働省告示第95号)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

個別機能訓練計画書の欄別の書き方|悪い例/良い例15欄と入所者の状態別の完成文12例

ここからは、要件の対照表を「実際に何を書くか」に落とします。告示の定め(当社データベースに登録した範囲)では、個別機能訓練計画は「機能訓練指導員・看護職員・介護職員・生活相談員その他の職種が共同して入所者ごとに作成」するものとされています(平12厚告21 別表1 注14)。計画書の様式そのものは施設・保険者によって異なりますので、下の表の「欄」は貴施設の様式の欄名に読み替えてお使いください。左の列は運営指導の公表指摘と同じ欠け方をしている書き方、右の列はそのまま転記できる完成文です。

書き方の軸は3つです。①誰が・いつ・どの職種と作ったかが計画書だけで追えること、②目標と訓練内容が「生活の場面」と「量(時間・回数・距離)」でつながっていること、③評価のときに比べられる数値や観察が最初から書いてあることです。

計画書の欄 悪い例(避けたい書き方) 良い例(そのまま書ける完成文)
作成日・作成者 作成日の記載なし/作成者欄に「機能訓練」とだけ記載 作成日:2026年4月3日。作成者:機能訓練指導員(理学療法士)山口。計画の内容は4月3日の多職種の検討で確定
共同作成に関わった職種 「多職種で検討」(誰が関わったか分からない) 4月3日 14:00〜14:30、機能訓練指導員(理学療法士)山口・看護職員 中村・介護職員(2階ユニットリーダー)小川・生活相談員 森・介護支援専門員 西田の5名で検討し作成
本人の希望 「元気に過ごしたい」(生活の場面が無い) 本人:「食堂まで自分で歩いて行って、みんなと一緒にご飯を食べたい」(4月2日、居室での聞き取り。生活相談員 森が記録)
家族の希望 「現状維持」 長女(4月2日電話):「面会のときに車椅子でなく、少しでも一緒に歩けるとうれしい。転ぶのは心配なので無理はさせないでほしい」
心身の状況(評価) 「歩行不安定」 居室から食堂まで約25m。歩行器使用で職員1名の見守り、途中で1回立ち止まり休憩(約30秒)。起立は手すりを使い3回に1回は2回目の試行で立ち上がる(4月1〜2日の観察)
生活上の課題 「ADL低下」 食堂までの移動に職員の付き添いが要るため、食事の開始が他の入所者より約10分遅れている。本人は「待たせて悪い」と話し、昼食前に居室で待つことが増えている
長期目標 「歩行能力の向上」(身体機能だけで生活の場面が無い) 6か月後:昼食時、居室から食堂まで歩行器で移動し、職員は後方からの見守りのみで着席できる
短期目標 「筋力アップ」 3か月後:廊下20mを歩行器で立ち止まらずに歩ける。起立は手すりを使い1回目の試行で立ち上がれる回数が5回中4回になる
訓練項目 「歩行訓練・筋トレ」(項目名のみ) 項目1:平行棒内歩行(往復)。項目2:手すりを使った起立練習。項目3:歩行器での廊下歩行(20m区間)。項目4:座位での下肢の自動運動(膝伸展・足関節の底背屈)
訓練項目ごとの時間・回数 「合計20分」(項目ごとの内訳なし) 項目1:5分・5往復/項目2:5分・10回(5回×2セット)/項目3:7分・20m×2本/項目4:3分・各10回。合計20分
実施頻度・時間帯 「適宜」 月・水・金の週3回、10:00〜10:20(入浴日の火・木・土は実施しない)。体調不良等で中止した日は実施記録に理由を記載
留意事項(リスク) 「転倒に注意」 歩行中は職員が左後方につく。収縮期血圧が普段より大きく高い日・下がっている日は訓練前に看護職員へ報告し、実施の可否を看護職員と決める(配置医の指示の範囲は看護職員が確認)
実施者 空欄 主:機能訓練指導員(理学療法士)山口。不在日:機能訓練指導員(看護職員)中村。実施者が替わった日は実施記録にその日の実施者を記載
評価・見直しの予定 「状態変化時に見直し」(予定日が無い) 次回評価予定:2026年7月上旬(3か月後)。入院・転倒・急な状態変化があった場合は、その時点で多職種で見直しを検討
説明・同意 「家族了承済」(誰に・いつ・何を) 4月5日、面会時に長女へ計画書を示して目標・訓練内容・時間帯を説明。本人へは同日居室で口頭説明し「がんばる」と返答。長女の署名を得た(説明者:機能訓練指導員 山口)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「訓練項目ごとの時間・回数」の欄は、豊島区が地域密着型通所介護の運営指導で「全ての訓練項目の合計訓練実施時間の記載はあったが、訓練項目ごとの訓練実施時間が記載されていなかった」「訓練実施回数の記載がなかった」と公表している点を、特養の計画書に読み替えたものです。サービス種別は違いますが、計画と実施記録を突き合わせるときに「どの項目を何分・何回」が書かれていないと、実施記録の側で計画どおりかを説明しにくくなる、という点は共通しています。

次の表は、入所者の状態ごとに「長期目標・短期目標・訓練項目と量」を1行にまとめた完成文です。病名から目標を決めるのではなく、施設の生活のどの場面で困っているかから書き起こしています。医学的な留意点(中止の目安など)は、配置医の指示の範囲を看護職員が確認したうえで、貴施設の言葉に置き換えてください。

入所者の状態(観察で分かっていること) 長期目標(6か月) 短期目標(3か月) 訓練項目と量
右片麻痺。車椅子は左手足でこいで自走できるが、居室から食堂までの途中(約15m地点)で止まり職員が押している 居室から食堂まで車椅子を自分でこいで移動し、食事の席に着ける 廊下15mを途中で止まらずに自走できる日が週5日以上になる 車椅子自走練習(廊下15m×3本・10分)、左下肢での床けり練習(座位で20回×2・5分)。月・水・金 14:00〜14:15
大腿骨の手術後に入所。歩行器で10m歩くと「足が疲れた」と座り込む トイレまで(居室から約8m)歩行器で往復し、職員は見守りのみ 歩行器で10mを休まずに歩き、戻りも休憩1回以内で帰れる 平行棒内歩行5往復(5分)、起立練習10回(5分)、歩行器歩行10m×2本(7分)。週3回 10:00〜10:20
認知症があり、その日によって指示が伝わりにくい。立ち上がりは手すりがあればできるが、途中でやめてしまう 食事の前後に手すりにつかまって立ち上がり、車椅子からいすへ職員1名の声かけで移れる 声かけ(「手すりを持って、立ちましょう」の一言)で起立を開始できる回数が5回中3回以上になる 毎回同じ言葉・同じ手順での起立練習5回×2(5分)、好きな歌に合わせた座位の足踏み(3分)。昼食前 11:30〜11:40 に実施
パーキンソン症状があり、歩き出しの一歩が出にくい。方向転換でふらつく 居室内でベッドからトイレまで歩行器で移動し、方向転換を職員の見守りで行える 床のテープの目印をまたぐ形で、歩き出しの一歩が声かけ1回で出る日が週4日以上 目印テープを使った歩き出し練習10回(5分)、平行棒内での方向転換左右各5回(5分)、歩行器歩行10m×2(5分)
臥床時間が長く、日中の座位は昼食時の30分程度。離床を促すと「しんどい」と話す 午前と午後に各1時間、車椅子で食堂やホールで過ごせる 昼食前後あわせて1時間、車椅子座位で過ごせる日が週5日以上 ベッド上での端座位保持(5分×2)、車椅子座位でのテーブル上の手作業(10分)、座位時間の記録。毎日 10:30〜10:50(介護職員と分担)
心疾患の既往があり、歩くと息が上がる。10m歩くと会話が途切れる 食堂まで(約20m)歩行器で移動し、着席後に会話ができる状態で食事を始められる 歩行器で10mを歩いた後、1分以内の休憩で会話ができる状態に戻る 歩行器歩行10m×2(間に2分休憩・8分)、座位での上下肢の自動運動(5分)。実施前後に看護職員が脈拍・息切れの様子を確認し記録
視力が低下しており、食堂の入口や段差の位置が分かりにくい。慣れた居室内は伝い歩きできる 居室から食堂の自分の席まで、手すり伝いに職員の見守りで移動できる 居室からトイレまで手すり伝いに、職員の声かけのみで往復できる 手すり伝いの歩行(居室〜トイレ往復・7分)、席の位置を覚える練習(食堂入口から席まで×3・5分)。同じ時間帯・同じ順路で実施
円背が強く、食事中に体が前に倒れて食べこぼしが多い(主食の約3割) 食事の間、体を起こした姿勢を保ち、自分でスプーンを使って食べられる 食事開始から15分間、声かけ2回以内で体を起こした姿勢を保てる 座位での体幹伸展の練習(背もたれに背中をつける×10回・5分)、上肢の挙上練習(10回×2・5分)。昼食前に実施し、食事の様子を介護職員が記録
両肩・両肘の動きが硬く、上着の袖通しに職員が2回以上手を添えている 前開きの上着を、袖通しだけ手を添えてもらい自分で着られる 右腕の袖通しを、職員が1回手を添えるだけで行える 肩・肘の関節の運動(他動・自動介助 各10回・7分)、前開きシャツでの着脱練習(1回・8分)。起床後の更衣の時間帯に介護職員と一緒に実施
食事中のむせがあり、口腔・栄養の担当と情報を共有している(個別機能訓練加算(Ⅲ)の対象者) 食事の間、いすに深く座った姿勢を保ち、むせを気にせず食事を終えられる 食事開始時の姿勢(深く座り、足底が床につく)を、介護職員の声かけ1回で整えられる 座り直しの練習(5回・5分)、頸部・肩の力を抜く運動(5分)。食事の姿勢の観察結果は、口腔・栄養の担当と月1回の共有の場で報告
夜間にひとりでトイレへ行こうとしてベッド脇で座り込んでいたことが2回ある(4月中) 夜間、ナースコールで職員を呼び、手すりを使ってベッドからポータブルトイレへ移れる 日中の練習で、ベッド端に座る→手すりを持つ→立つの順を声かけなしで3回続けてできる ベッドからの起き上がり・端座位・起立の一連の練習(5回・10分)、ナースコールの位置の確認(毎回1回)。夕食後 18:30〜18:40 にも介護職員が同じ手順を確認
体力の低下が続き、訓練の量を減らして本人の希望する時間を優先している 本人の希望する「窓際で外を見る時間」を、車椅子座位で1日30分持てる 車椅子座位で15分過ごし、その後の疲れの訴えが無い日が週3日以上 ベッド上での手足の運動(各5回・5分)、車椅子への移乗介助と座位の見守り(15分)。実施のたびに表情・疲れの訴え・食事量を記録し、量は看護職員と相談して調整

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

どの行も「生活の場面(食堂・トイレ・更衣・窓際)」が目標に入り、短期目標に「何回中何回」「何m」「何分」といった評価のときに比べられる尺度が入っています。評価の段階で「できるようになった/ならなかった」を記録で説明できるのは、計画の段階で比べる物差しを書いておいたときだけです。

3か月ごとの評価・説明とADL値の記録|評価の記録10例・説明の記録10例・期間の早見表12か月

最初に、どの定めが「3か月ごと」なのかを整理します。当社データベースに登録した告示の定めのうち、「進捗状況の評価を3月ごとに1回以上」と書かれているのは生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)です(平27厚労告95 第42号の4イ(3)・ロ(3))。個別機能訓練加算(Ⅰ)〜(Ⅲ)について当社データベースに登録している告示の定めは、配置・共同作成・提出と活用・口腔栄養との共有までで、評価や入所者・家族への説明の頻度は登録していません。個別機能訓練加算の評価・説明の頻度の取扱いは、算定の留意事項を定めた通知の原文と保険者の資料でご確認ください。

そのうえで、頻度がどう定められていても使える「評価の記録」「説明の記録」の書き方を示します。

評価の場面 悪い例 良い例(そのまま書ける完成文)
短期目標を達成した 「目標達成。継続」 7月7日評価。短期目標「廊下20mを歩行器で立ち止まらずに歩く」は、6月後半の実施12回中10回で達成。次の3か月の短期目標を「居室から食堂まで(約25m)を立ち止まらずに歩く」に改め、訓練項目3の距離を20mから25mへ変更
一部だけ達成した 「概ね良好」 7月7日評価。起立は手すりを使い1回目の試行で立てた回数が5回中4回(目標どおり)。歩行は20m区間で1回立ち止まる日が12回中5回あり、目標に届かず。歩行の短期目標は据え置き、項目1の平行棒内歩行を5往復から7往復に増やす
目標に届かず、状態も下がった 「ADL低下のため様子観察」 7月7日評価。6月12日に発熱で5日間臥床し、その後は歩行器歩行10mで座り込むことが続いている(6月中の実施8回中6回)。短期目標を「歩行器で10mを休まず歩く」に下げ、座位時間を延ばす項目を追加。看護職員 中村・介護職員 小川と検討
入院から戻った 「退院。訓練再開」 8月20日退院(入院期間8月2日〜19日)。8月21日に再評価:起立は手すりで介助1名、歩行は平行棒内3往復で休憩要。入院前の計画をそのまま再開せず、8月22日に多職種で計画を見直し、短期目標と訓練量を改めた
本人が訓練を断る日が続いた 「拒否あり」 6月中、実施予定12回のうち5回は本人が「今日は疲れた」と断った。断った日はいずれも入浴日の翌日の午前。7月から実施時間を午後(14:00〜14:20)に移し、断った日の理由と時間帯は引き続き実施記録に残す
家族の希望が変わった 「家族希望変更あり」 7月5日、長女より「歩くことより、座って一緒に話せる時間を大事にしてほしい」との話あり(面会時・生活相談員 森が聞き取り)。長期目標に「面会時に車椅子でホールまで出て30分過ごす」を加え、歩行の訓練量は本人の様子を見て調整
訓練内容を変えずに続ける 「変化なし。継続」 7月7日評価。歩行器歩行20mは4月と同じく立ち止まり1回、起立は5回中3回で4月と同水準。低下は見られないため目標・訓練量は据え置き、次回評価(10月上旬)で歩行距離の目標を改めて検討
実施者が替わった 記載なし 6月1日から主な実施者が機能訓練指導員(理学療法士)山口から機能訓練指導員(作業療法士)高橋に替わった。6月3日に山口・高橋の2名で訓練手順を確認し、計画の訓練項目・量に変更なし
計画を途中で見直した 「計画変更」 5月18日、転倒(居室で尻もち・外傷なし、看護職員 中村が確認)を受けて多職種で検討。歩行器歩行の区間を廊下から平行棒内に戻し、2週間後の5月31日に再度評価する予定を記載
多職種での評価会議 「会議実施」 7月7日 14:00〜14:20、評価会議。出席:機能訓練指導員 山口・看護職員 中村・介護職員 小川・生活相談員 森・介護支援専門員 西田。介護職員から「食堂まで歩く日は食事量が多い」との報告あり、施設サービス計画の見直しに反映することを確認

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入所者・家族への説明の記録です。長野県が公表した令和6年度の運営指導結果(介護老人保健施設)では、施設サービス計画の説明・同意をサービス提供開始後に得ていた事例が挙げられ、介護老人福祉施設でも同趣旨の指摘があったとされています。個別機能訓練計画も「いつ・誰に・何を説明し、どう返答があったか」が、日付の前後関係まで含めて記録から読める状態にしておくと、説明の事実を後から説明しやすくなります。

説明の場面 悪い例 良い例(そのまま書ける完成文)
計画作成時・家族が面会に来た 「家族に説明済」 4月5日 15:10、面会に来た長女へ、面会室で個別機能訓練計画書を示し、長期目標・短期目標・訓練内容・実施時間帯を説明(説明者:機能訓練指導員 山口)。長女より質問「転ばないか」→歩行時は職員が後方につくことを説明。署名を得た
計画作成時・家族が遠方で来られない 「電話で了承」 4月6日 18:00、長男(県外在住)へ電話で計画の要点を説明(説明者:生活相談員 森)。計画書の写しを4月7日に郵送し、署名欄つきの同意書の返送を依頼。4月14日に返送を受領
本人への説明 「本人理解困難のため家族に説明」 4月5日 10:30、居室で本人へ「月・水・金の朝、食堂まで歩く練習をします」と短い言葉で説明。本人はうなずき「やってみる」と返答。説明の様子は介護職員 小川が同席して確認
3か月後の評価結果の説明 「評価結果説明済」 7月9日 14:30、面会時に長女へ7月7日の評価結果を説明。「起立は目標に届いた、歩行は途中で1回休む日が半分近くある」ことと、平行棒内歩行を増やす変更を伝えた。長女より「このまま続けてほしい」と返答
訓練内容を大きく変えるとき 「変更について了承得る」 8月22日、退院後の計画見直しの内容(歩行器歩行を当面中止し、座位時間を延ばす訓練へ変更)を長女へ電話で説明。長女より「無理せず、元の状態に近づけてほしい」。変更後の計画書を8月24日の面会時に示し署名を得た
家族から質問があった 「質問あり対応」 6月15日、長女より「訓練は毎日やっているのか」との質問(電話・生活相談員 森が対応)。計画上は週3回で、6月は実施予定12回のうち実施10回・中止2回(発熱・本人の断り)であることを実施記録をもとに回答
説明を後日に回した 記載なし 7月7日の評価後、長女へ電話したが不在。7月8日に再度電話し不在のため、7月9日の面会予定日に説明することとし、その旨を記録。7月9日に説明済み(上の行の記録)
成年後見人等への説明 「後見人へ連絡」 4月10日、成年後見人(司法書士)へ計画の要点を書面で送付し、4月17日の訪問時に目標と訓練内容を説明(説明者:生活相談員 森)。同日、同意の署名を得た
説明の場で意見が出た 「意見あり」 7月9日の説明で長女より「母は朝が弱いので午後のほうがいいのでは」との意見。本人に確認したところ「昼からのほうが楽」と返答。7月から実施時間を14:00〜14:20に変更し、計画書の実施時間帯の欄を改めた
同意の署名日と計画作成日の関係 計画作成日より前の日付で署名欄が埋まっている 計画作成日:4月3日。説明日:4月5日。署名日:4月5日。訓練開始:4月7日。作成→説明→同意→開始の順に日付が並んでいることを、計画書の欄外に作成者が確認して記載

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

次はADL維持等加算です。こちらは「計画」ではなく「測定の値」と「提出」が要件の中心にあります。当社データベースに登録した告示の定めを左に、その定めに対応する貴施設の記録を中央に、保険者や告示原文で確かめる点を右に置きます。なお、当社データベースでは(Ⅰ)のレコードに「再検証で指摘が残っている」旨の注記を付しています。

告示の定め(当社データベースの登録内容) 貴施設の記録(どの書類のどの欄か) ご確認ください
評価対象者は「利用期間が6月を超える者」(平27厚労告95 第16号の2イ(1)) 評価対象者名簿:入所日・利用期間の月数・評価対象者かどうかの印(    ) 入院・外泊の期間を利用期間にどう数えるかは、告示原文と保険者の資料で確認
評価対象者の総数が10以上(同上) 名簿の集計欄:評価対象者の総数(  名)集計日(  年  月  日) 総数を数える時点(いつ時点の名簿か)を施設内で1つに決め、保険者に確認
評価対象者全員について、評価対象利用開始月にADLを評価・測定(第16号の2イ(2)) ADL評価記録:評価日・評価者・合計点・各項目の根拠(    ) 「評価対象利用開始月」がどの月を指すかは告示原文で確認(当社データベースの(Ⅰ)には再検証の注記あり)
同じく「6月目」にADLを評価・測定(同上) ADL評価記録:6月目の評価日・評価者・合計点(    ) 「6月目」の数え方(開始月を1月目と数えるか、翌月から起算するか)は告示原文の文言で確認
測定した日が属する月ごとに厚生労働省に提出(同上) LIFE提出記録:提出日・提出者・提出した入所者の一覧(    ) 提出の期限(翌月の何日までか)は、当社データベースの登録外。LIFE関連の通知と保険者の資料で確認
ADL利得の平均値が1以上((Ⅰ)・第16号の2イ(3)) ADL利得の計算表:対象者ごとの値と平均値(    )計算者(    ) 利得の計算方法・控除する者の扱いは当社データベースの登録外。告示・関連通知の原文で確認
ADL利得の平均値が3以上((Ⅱ)・第16号の2ロ(2)) 同上の計算表で(Ⅱ)の水準との突き合わせ(    ) (Ⅰ)(Ⅱ)いずれの届出かと計算結果の関係を保険者に確認
算定は評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内(頻度欄) 管理台帳:満了月(  年  月)起点(  年  月)終わりの月(  年  月) 評価対象期間そのものの長さ・始まりは当社データベースの登録外。告示原文で確認
(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定不可 請求データ:同じ月に(Ⅰ)(Ⅱ)が並んでいないか(点検日  日) 区分を変える月の扱いを保険者に確認
裏づけ書類として「Barthel Index等のADL評価記録」「LIFEへの提出記録」を登録 保管場所:評価記録(    )提出記録(    ) 評価に用いる指標・評価者の要件の細目は、告示原文と保険者の資料で確認

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

次の早見表は、「評価対象期間の満了日の属する月の翌月から12月以内」という定めを、満了月ごとに並べたものです。翌月を1月目として12月目までを数えています(例として2026年の各月を満了月に置いています)。この数え方で貴施設の管理台帳と一致するかは、保険者にご確認ください。

評価対象期間の満了日の属する月 算定の対象となる期間の起点(翌月) 12月目(翌月を1月目として数えた場合) 貴施設の記入欄(届出・提出の状況)
2026年1月 2026年2月 2027年1月 (    )
2026年2月 2026年3月 2027年2月 (    )
2026年3月 2026年4月 2027年3月 (    )
2026年4月 2026年5月 2027年4月 (    )
2026年5月 2026年6月 2027年5月 (    )
2026年6月 2026年7月 2027年6月 (    )
2026年7月 2026年8月 2027年7月 (    )
2026年8月 2026年9月 2027年8月 (    )
2026年9月 2026年10月 2027年9月 (    )
2026年10月 2026年11月 2027年10月 (    )
2026年11月 2026年12月 2027年11月 (    )
2026年12月 2027年1月 2027年12月 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ADL評価の記録で、点数だけが並んでいると、6月目の値との差が「本当に変わったのか」「評価者が替わって付け方が変わったのか」を後から説明できません。点数の横に、その点数を付けた観察の根拠(どこで・何を・どのくらいの介助で)を1文添える書き方を示します。点数の付け方そのものは貴施設が用いる評価票の定義に従ってください。下の良い例の( 点)は貴施設の評価票の点数を入れる欄です。

記録の欄・場面 悪い例 良い例(そのまま書ける完成文)
評価日・評価者 「4月」(日付・評価者なし) 評価日:2026年4月10日。評価者:機能訓練指導員(理学療法士)山口。介護職員 小川からの日中の様子の聞き取りを併用
評価の方法 記載なし 4月8〜10日の3日間、日中の実際の動作を観察して評価(聞き取りのみで付けた項目は無し)。夜間の排泄は夜勤の介護職員の記録(4月1〜10日)を参照
食事 「一部介助( 点)」のみ 食事( 点):スプーンで主食・副菜とも自分で口へ運ぶ。魚の骨取りと、終盤(残り2割程度)の器の寄せを職員が手伝う。4月8〜10日の昼食3回とも同じ様子
移乗(ベッドと車椅子) 「見守り」 移乗( 点):ベッド端に座った状態から、手すりを持って立ち、車椅子へ向きを変えて座る。職員は横で見守り、向きを変える際に1回腰に手を添えた(4月9日 朝)
歩行・移動 「歩行器歩行可」 歩行・移動( 点):歩行器で居室から食堂まで約25m。途中で1回立ち止まり約30秒休憩。職員は左後方で見守り、手は触れていない
トイレ動作 「介助」 トイレ動作( 点):手すりにつかまって立つまでは自分で行う。ズボンの上げ下ろしは片手で途中まで行い、残りを職員が手伝う。後始末は自分で行う
入浴 「全介助」 入浴( 点):機械浴。洗身は胸と腹部を自分で洗い、背中と下肢は職員が洗う(4月9日 入浴時・介護職員 小川の記録)
更衣 「一部介助」 更衣( 点):前開きの上着は左腕を自分で通し、右腕の袖通しを職員が手伝う。ボタンは上から2つを自分で留める。ズボンは座った状態で膝まで自分で上げる
排泄のコントロール 「失禁あり」 排尿( 点):日中は2〜3時間ごとの声かけでトイレで排尿。4月1〜10日の夜間に尿取りパッドへの失禁が4回(夜勤記録)。排便:トイレで週3回、失禁なし
6月目の評価(前回との比較) 「前回と比べ改善」 10月9日評価(評価者:山口)。移乗は4月と同じく見守り( 点→ 点)。歩行は食堂まで立ち止まり無しで到着(4月は1回休憩)。更衣は右腕の袖通しも自分で行えるようになった(4月は介助)
測定できなかった 空欄のまま 6月目の評価予定日(10月8日)は入院中(10月2日〜10月15日)のため評価できず。退院後の10月17日に評価を実施。入院のため予定日に評価できなかった経過を記載し、提出の扱いは保険者に確認(10月16日 生活相談員 森が照会予定)
評価者が替わった 記載なし 4月の評価者は理学療法士 山口、10月は作業療法士 高橋。10月の評価の前に、4月の評価記録の各項目の根拠の書き方を2名で確認し、同じ評価票の定義で評価したことを記載

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ADL維持等加算の評価記録は、個別機能訓練加算の実施記録とは別の書類です。訓練の実施記録(何時から何分・何を・誰が)に評価の点数を書き込むのではなく、評価は評価記録として日付と評価者を分けて残しておくと、「評価対象者全員について測定」という告示の語との突き合わせがしやすくなります。

外部のリハビリ専門職とのやりとりとLIFE提出の記録|場面別の記録例12例と提出物の対応表10区分

生活機能向上連携加算の裏づけは、外部の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士又は医師との「やりとりの記録」です。当社データベースに登録した告示の定めでは、(Ⅰ)は外部の専門職の「助言に基づき」機能訓練指導員等が共同して評価・計画作成を行うこと、(Ⅱ)は外部の専門職が施設を「訪問し」施設の機能訓練指導員等と共同して評価・計画作成を行うこと、どちらも進捗状況の評価を3月ごとに1回以上行うことが定められています(平27厚労告95 第42号の4)。また、個別機能訓練加算を算定している場合は(Ⅰ)は算定せず、(Ⅱ)は1月100単位とする旨が定められています(平12厚告21 別表1 注13)。

次の表は、依頼から評価までの流れを場面に分けた記録例です。助言の方法として何が認められるか(書面・映像を使った方法など)は当社データベースの登録外ですので、保険者にご確認ください。

やりとりの場面 悪い例 良い例(そのまま書ける完成文)
連携先への依頼 「外部PTに依頼」 5月8日、連携先の訪問リハビリテーション事業所(理学療法士 岡田)へ、入所者A様の起立・歩行の評価と計画への助言を依頼。依頼時に現在の個別機能訓練計画書と4月の評価記録の写しを渡した(依頼者:機能訓練指導員 山口)
助言を受けた((Ⅰ)の場面) 「助言あり」 5月15日 13:30〜13:50、理学療法士 岡田より助言を受けた(方法:    )。助言の内容:①起立時に足を引く位置が浅く前方への体重移動が不足、②歩行器の高さが肘の角度に対して高い。記録者:山口
外部の専門職が来訪した((Ⅱ)の場面) 「PT来所」 6月12日 10:00〜10:40、理学療法士 岡田が来訪。機能訓練指導員 山口・介護職員 小川と、A様の居室から食堂までの歩行を一緒に観察し、起立・歩行の評価を共同で実施。評価結果は共同評価記録(別紙)に岡田・山口の連名で記載
助言を計画に反映した 「計画修正」 5月16日、5月15日の助言を受けて計画を見直し。訓練項目2(起立練習)に「足を引く位置の目印を床に貼る」を追加、歩行器の高さを1段下げた。見直しは山口・看護職員 中村・介護職員 小川の3名で実施
共同で作った計画の作成者欄 作成者欄に施設職員の名前のみ 作成者:機能訓練指導員(理学療法士)山口。共同で評価・作成した外部の専門職:訪問リハビリテーション事業所 理学療法士 岡田(6月12日来訪時)。参加職種:看護職員・介護職員
助言どおりに訓練を行った日の実施記録 「助言どおり実施」 5月20日 10:00〜10:20、起立練習10回(床の目印の位置に足を引いて実施)。5回中4回は1回目の試行で立てた。歩行器(高さ変更後)で廊下20m×2本。担当:機能訓練指導員 山口
3月ごとの進捗の評価 「3か月評価実施」 8月14日、進捗状況の評価。起立は1回目の試行で立てた回数が5回中4回(5月は5回中2回)。歩行は20m区間で立ち止まり無しの日が12回中9回。評価者:山口。評価結果は岡田へ8月15日に共有
評価結果を外部の専門職へ共有した 記載なし 8月15日、8月14日の評価結果(評価記録の写し)を理学療法士 岡田へ渡し、次の3か月の短期目標案(食堂まで立ち止まらずに歩く)について意見を依頼。8月22日に「目標案で差し支えない、歩行器の高さはそのまま」との返答
急な状態の変化で計画を見直した 「状態変化のため見直し」 9月3日、誤嚥性肺炎で入院(9月3日〜17日)。9月18日に再評価し、起立は介助1名が必要な状態。9月19日に岡田へ助言を依頼し、9月20日に計画を見直した(入所者の急性増悪等による見直しの扱いは保険者に確認済み:9月19日 電話・担当者名    )
算定の間隔の管理 管理表なし 生活機能向上連携加算(Ⅰ)の直近の算定月:2026年5月。次に数え始める月:(  年  月)。個別機能訓練加算の算定状況:(    )。この3つを管理表の同じ行に記載し、請求前に確認
連携先との取り決め 口頭のみ 連携先の事業所名・連絡先・助言の方法・来訪の予定頻度・記録の受け渡し方法を、連携に関する記録(別紙)に記載。4月25日に施設長と連携先の管理者が内容を確認
家族への説明 「外部PTの件、家族了承」 6月14日、面会時に長女へ「6月12日に外部の理学療法士が来て、歩き方を一緒に見て計画を作り直した」ことと、変更点(歩行器の高さ・起立の練習方法)を説明。長女より「専門の人に見てもらえて安心」と返答(説明者:山口)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(Ⅰ)と(Ⅱ)の記録の違いは、良い例の2行目と3行目に出ています。(Ⅰ)は「いつ・誰から・どんな方法で・何の助言を受けたか」、(Ⅱ)は「外部の専門職が来訪した日時と、誰と一緒に何を評価したか」です。来訪の記録が無いまま(Ⅱ)の請求が立っていないか、助言の記録が無いまま(Ⅰ)の請求が立っていないかは、請求前の点検で見る場所になります。

次に、LIFE(厚生労働省への情報提出)との対応です。7区分のうち、告示の定めに「厚生労働省に提出」が書かれているのは個別機能訓練加算(Ⅱ)とADL維持等加算(Ⅰ)(Ⅱ)で、個別機能訓練加算(Ⅲ)は前提となる口腔衛生管理加算(Ⅱ)と栄養マネジメント強化加算の側に提出の定めがあります。関係する加算も含めて、当社データベースの登録内容を並べます。

区分 告示の定め(提出・活用) 提出する情報(当社データベースの登録内容) 貴施設の記録 ご確認ください
個別機能訓練加算(Ⅰ) 提出の定めは登録なし — 計画書・実施記録(提出とは別に保管) (Ⅱ)を届け出ている場合は(Ⅱ)の行も確認
個別機能訓練加算(Ⅱ) 提出し、必要に応じて計画を見直す等、機能訓練の実施に当たって活用(平27厚労告95 第86号の3の2ロ(2)(3)) 個別機能訓練計画書の内容等の情報 提出日(  年  月  日)フィードバック確認日(  年  月  日)見直しの記録(    ) 提出の頻度・期限は当社データベースの登録外
個別機能訓練加算(Ⅲ) (Ⅱ)の算定+口腔・栄養の2加算の算定+情報の相互共有と見直し(同ハ) (Ⅲ)自体の提出の定めは登録なし。前提の(Ⅱ)・口腔衛生管理加算(Ⅱ)・栄養マネジメント強化加算の側に提出の定め 3加算の提出状況を同じ表で管理(    ) 3加算のどれかの提出が止まった月の扱い
ADL維持等加算(Ⅰ) 評価対象者全員のADL値を、測定した日が属する月ごとに提出(第16号の2イ(2)) 評価対象利用開始月と6月目のADL値 提出日と提出者、対象者名簿との突合(    ) (Ⅰ)のレコードに再検証の注記あり。告示原文で確認
ADL維持等加算(Ⅱ) (Ⅰ)と同じ (Ⅰ)と同じ (Ⅰ)と同じ 利得の水準(3以上)との関係
生活機能向上連携加算(Ⅰ)(Ⅱ) 提出の定めは登録なし — 連携の記録・計画・3月ごとの評価の記録 —
口腔衛生管理加算(Ⅱ)((Ⅲ)の前提) 口腔衛生管理加算(Ⅰ)の要件をすべて満たし、入所者ごとの口腔衛生等の管理に係る情報を提出し活用(第69号ロ) 入所者ごとの口腔衛生等の管理に係る情報 歯科衛生士の実施記録(月2回以上)と提出記録(    ) 口腔の担当と提出の担当が別の場合の引き継ぎ
栄養マネジメント強化加算((Ⅲ)の前提) 栄養状態等の情報を提出し、継続的な栄養管理の実施に活用(第65号の3ニ) 栄養状態等の情報 栄養ケア計画・食事観察の記録・提出記録(    ) 管理栄養士の配置(常勤換算)の月ごとの確認
科学的介護推進体制加算(Ⅰ)(参考) 入所者ごとの基本的な情報を提出し、施設サービス計画を見直す等に活用(第71号の5イ) ADL値、栄養状態、口腔機能、認知症の状況その他の心身の状況等に係る基本的な情報 ADL維持等加算で測ったADL値との関係(同じ評価を使うか)(    ) 2つの加算で提出するADL値の扱い
科学的介護推進体制加算(Ⅱ)(参考) (Ⅰ)の情報に加えて疾病の状況等を提出し活用(第71号の5ロ) (Ⅰ)の基本的な情報+入所者ごとの疾病の状況等の情報 (Ⅰ)との併算定が無いことの確認(    ) —

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

提出の期限について、当社データベースには登録がありません。ただし自治体の公表資料には、期限を明記した指摘があります。福井市の令和7年度集団指導資料は、科学的介護推進体制加算について「LIFEを用いた情報の提出を翌月10日までにしていない」という指摘を挙げています。宇都宮市の令和7年度の資料(各サービスに共通する事項)は、LIFE関連加算について提出頻度が適切でない事例、フィードバックを確認していない・活用していない事例に加えて、システムトラブル等で提出できなかった際にその旨を記録に残していない事例を挙げています。7区分の加算の提出期限は、LIFE関連の通知の原文と保険者の資料でご確認ください。

「活用」の記録は、提出の記録よりも残りにくい記録です。松山市は令和6年度の資料で、科学的介護推進体制加算について提出後に情報を活用していなかった返還事例を挙げ、「LIFEに情報を提出するだけでは算定できない」と解説しています。個別機能訓練加算(Ⅱ)の「活用」の定めを裏づける記録の書き方を並べます。

記録の種類 悪い例 良い例(そのまま書ける完成文)
フィードバックを確認した記録 「FB確認」 6月20日、5月提出分のフィードバックを機能訓練指導員 山口が確認。A様の起立・歩行に関する項目は前回と同水準。施設全体では「歩行」の項目で低下した入所者が3名あり、7月の評価会議で3名の計画を個別に確認することとした
フィードバックをもとに計画を見直した記録 「FBを参考に見直し」 7月7日の評価会議で、フィードバックで歩行の項目が下がったB様について、4月以降の実施記録を確認。入浴日の翌日の実施で中止が多いことが分かり、実施日を入浴日と重ならない曜日に変更(計画書の実施頻度の欄を改めた)
見直す必要が無いと判断した記録 記載なし 6月20日、フィードバックを確認。C様は起立・歩行とも前回と同水準で、4〜6月の実施記録でも中止は1回のみ。計画の変更は行わないことを山口・中村で確認し、その理由を記録
提出できなかった月の記録 記載なし 8月分の提出作業中にシステムに接続できず、期限までに提出できなかった(8月10日 17:00 時点、担当:生活相談員 森)。接続できなかった時刻と画面の表示を記録し、8月11日に保険者へ連絡(担当者名    )
新しく入所した方の提出 提出対象の名簿が更新されていない 9月2日入所のD様を、9月3日に提出対象の名簿へ追加(追加者:森)。計画作成日(9月9日)と、計画書の内容を提出する予定月を名簿の同じ行に記載
退所・長期入院の方の提出 名簿に残ったまま 8月25日退所のE様について、退所月の提出の扱いを名簿の備考欄に記載し、8月26日に名簿から外した(外した者:森・確認者:山口)
提出の担当が替わった 引き継ぎの記録なし 10月から提出の担当が生活相談員 森から介護支援専門員 西田へ替わる。9月28日に提出手順・名簿の保管場所・期限の管理表を2名で確認し、引き継いだ項目を記録
口腔・栄養の担当との共有((Ⅲ)の場面) 「情報共有した」 7月10日 15:00〜15:20、機能訓練指導員 山口・歯科衛生士 松本・管理栄養士 石井が、F様の食事中の姿勢(前に倒れやすい)・むせの回数・食事量を共有。姿勢の練習を昼食前に移すことを決め、3職種の計画にそれぞれ反映

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

請求前に入所者ごとに見る点検表|7区分の30項目と、特養の記録に読み替える公表事例10件

既に掲げた月次の点検表は「施設全体の体制」を月に1回見るためのものでした。ここでは、請求データを確定する前に「入所者1人ずつ」の記録を見る点検表を置きます。左から、見る項目・突き合わせる記録・告示の定め(根拠)・貴施設の記入欄です。告示の定めは当社データベースの登録内容に限っています。

点検項目(入所者ごと) 突き合わせる記録 告示の定め(根拠) 貴施設の記入欄
個別機能訓練計画が請求月の前に作成されているか 計画書の作成日と、請求月 入所者ごとに共同で作成(平12厚告21 別表1 注14) 作成日(  年  月  日)
計画の作成に関わった職種が記録で分かるか 計画書の作成者欄・検討の記録 機能訓練指導員・看護職員・介護職員・生活相談員その他の職種が共同(同上) 関わった職種(    )
計画の説明・同意の日付が作成日以降か 計画書の署名日・説明の記録 当社データベースの登録外(様式・同意の要否は保険者に確認) 説明日(    )署名日(    )
算定日に機能訓練指導員が配置されているか 勤務表の実績と算定日 専従・常勤の理学療法士等1名以上(平27厚労告95 第86号の3の2イ) 不一致の日(    )
兼務者の職種ごとの時間が分かれているか 勤務表の行分け 「専ら」機能訓練指導員の職務に従事(同上) 確認結果(    )
実施記録に時刻・訓練内容・担当者があるか 当月の実施記録の全件 計画に基づく機能訓練(注14) 欠けていた件数(  件)
実施記録の時刻が計画上の時間の転記になっていないか 実施記録の開始・終了時刻と計画の時間帯 同上 確認結果(    )
実施できなかった日に理由が書かれているか 計画上の実施予定日と実施記録 同上 理由の記載のない日(    )
訓練項目が計画のどの項目か特定できるか 実施記録の内容欄と計画の訓練項目 同上 確認結果(    )
入院・外泊中の日に実施記録が無いか(あれば理由) 入退院の記録と実施記録 同上 入院期間(    )
(Ⅱ)の前提として(Ⅰ)の請求が立っているか 請求データの(Ⅰ)(Ⅱ) (Ⅰ)を算定していること(第86号の3の2ロ(1)) 確認結果(    )
計画書の内容等の情報が提出されているか 提出記録と対象者名簿 厚生労働省に提出(同ロ(2)) 提出日(  年  月  日)
フィードバックの確認と活用の記録があるか フィードバックの確認記録・計画の見直し記録 必要に応じて計画を見直す等、活用(同ロ(3)) 記録の所在(    )
(Ⅲ)の前提として(Ⅱ)の請求が立っているか 請求データの(Ⅱ)(Ⅲ) (Ⅱ)を算定していること(同ハ(1)) 確認結果(    )
同じ入所者に口腔衛生管理加算(Ⅱ)の請求が立っているか 請求データ 口腔衛生管理加算(Ⅱ)を算定していること(同ハ(2)) 確認結果(    )
同じ入所者に栄養マネジメント強化加算の請求が立っているか 請求データ 栄養マネジメント強化加算を算定していること(同ハ(2)) 確認結果(    )
機能訓練・口腔・栄養の情報を共有した記録があるか 共有の場の記録(参加職種・日付) 理学療法士等が相互に共有(同ハ(3)) 共有日(  年  月  日)
共有を踏まえた計画の見直しと、その共有の記録があるか 3職種の計画の改訂履歴 見直しと関係職種間での共有(同ハ(4)) 見直し日(  年  月  日)
評価対象者名簿に載っているか(利用期間6月超) 入所日と名簿 評価対象者=利用期間が6月を超える者(第16号の2イ(1)) 確認結果(    )
開始月の評価記録があるか ADL評価記録 評価対象利用開始月に評価・測定(同イ(2)) 評価日(  年  月  日)
6月目の評価記録があるか ADL評価記録 6月目に評価・測定(同イ(2)) 評価日(  年  月  日)
測定した月ごとに提出されているか 提出記録 測定した日が属する月ごとに提出(同イ(2)) 提出日(  年  月  日)
請求月が算定の対象となる期間の中にあるか 管理台帳(満了月・起点・終わりの月) 満了日の属する月の翌月から12月以内(頻度欄) 請求月(  年  月)
ADL維持等加算の(Ⅰ)(Ⅱ)が同じ月に並んでいないか 請求データ (Ⅰ)(Ⅱ)の併算定不可 確認結果(    )
生活機能向上連携加算の外部の専門職の助言の記録があるか((Ⅰ)) 連携の記録(日付・方法・内容) 助言に基づき共同で評価・計画作成(第42号の4イ(1)) 助言日(  年  月  日)
外部の専門職の来訪の記録があるか((Ⅱ)) 来訪日・共同評価の記録 訪問し共同で評価・計画作成(同ロ(1)) 来訪日(  年  月  日)
進捗状況の評価が3月ごとに1回以上あるか 評価記録の日付の間隔 3月ごとに1回以上(同イ(3)・ロ(3)) 直近の評価日(  年  月  日)
(Ⅰ)を3月に1回を超えて請求していないか 算定の間隔の管理表 3月に1回を限度(急性増悪等で見直した場合を除く)(平12厚告21 別表1 注13) 直近の算定月(  年  月)
個別機能訓練加算と生活機能向上連携加算の組み合わせ 請求データの両加算 個別機能訓練加算を算定している場合は(Ⅰ)は算定せず、(Ⅱ)は1月100単位(注13) 確認結果(    )
生活機能向上連携加算の(Ⅰ)(Ⅱ)が同じ入所者に並んでいないか 請求データ (Ⅰ)(Ⅱ)の併算定不可 確認結果(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この点検表は、届出の内容そのものを点検するものではありません。体制等に関する届出の様式・期限・記載方法は、保険者(指定権者)の案内でご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

最後に、既に掲げた公表指摘とは別に、当社が集めている自治体の公表資料(出典つき353件)から、特養の機能訓練・口腔・記録の点検に読み替えられるものを引きます。資料上のサービス種別が特養でないものは、その旨を明記しています。

公表されている指摘 資料上のサービス種別 特養の記録で読み替える点 出典
提供した具体的なサービスの内容等の記録について、基準の該当箇所の記載に続けて「運営指導で指摘が多い項目」と注記 介護老人福祉施設 機能訓練の実施記録も、施設サービス計画に位置付けた内容と対応しているかを入所者ごとに点検する 熊本市「令和8年度 熊本市介護サービス事業者集団指導 介護老人福祉施設」
介護職員等による入所時及び月1回程度の口腔の健康状態の評価が確認できない/歯科医師等による年2回の技術的助言及び指導が確認できない 介護老人福祉施設 個別機能訓練加算(Ⅲ)の前提となる口腔の取組の記録を、機能訓練の担当も共有の場で確認する 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人福祉施設)」
口腔衛生管理加算で、入所者ごとの口腔衛生等の管理に係る計画が作成されていない/必要な回数実施されていない(対応として歯科衛生士による管理を月2回以上) 種別の明記なし(不適正事例集) (Ⅲ)の前提の加算について、計画の有無と歯科衛生士の実施回数を請求前に確認する 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成)
施設サービス計画の説明・同意をサービス提供開始後に得ていた/サービス担当者会議等での意見聴取の記録が確認できない(介護老人福祉施設でも同趣旨の指摘あり) 介護老人保健施設 個別機能訓練計画も、作成→説明→同意→開始の日付の順を記録で確認する 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」
サービス提供の記録の開始・終了時間に、計画に位置付けられた標準的な時間が記載されていた(実際の時間を記載するよう改善指示) 各サービス共通 機能訓練の実施記録の時刻を、計画の時間帯の転記でなく実際の開始・終了時刻で書く 横浜市健康福祉局介護事業指導課「令和7年度 横浜市介護サービス事業者等集団指導講習会資料(各サービス共通編)」
機能訓練を事業所の機能訓練室ではなく、併設施設の共有スペース(エントランス)で提供していた 通所介護 実施記録に実施場所を書く欄を設け、指定内容と実態の食い違いが無いかを確認する 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」(令和6年6月 集団指導)
科学的介護推進体制加算で、LIFEに提出した情報をサービス提供に活用していなかった(返還事例) LIFE関連加算(種別の明記なし) 個別機能訓練加算(Ⅱ)の「活用」も、フィードバックの確認と計画の見直し(または見直さない理由)を記録で残す 松山市 令和6年度 第1回介護保険サービス事業者連絡会資料「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(指導監査課)
システムトラブル等でLIFEへ提出できなかった際に、その旨を記録に残していない 各サービス共通 提出できなかった月は、日時・状況・保険者への連絡を記録に残す 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
個別機能訓練計画に、訓練項目ごとの訓練実施時間・訓練実施回数の記載が無かった。利用者又は家族への実施状況等の説明の記録も確認できなかった 地域密着型通所介護 特養の計画書でも訓練項目ごとに時間・回数を書き、説明した記録を残す(居宅訪問の指摘は通所介護の要件であり特養には持ち込まない) 豊島区「地域密着型通所介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・18件)」
専従の機能訓練指導員が1名しか配置されていない日にも、上位の区分で個別機能訓練加算を算定していた 通所介護 特養の区分の構成は通所介護と異なるが、「配置の実績と算定区分を日ごとに突き合わせる」という点検の形は同じ 仙台市介護事業支援課 令和6年6月集団指導「令和6年度運営指導方針・令和5年度運営指導結果等(居宅サービス指導係所管サービス)」

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

読み替えのときは、サービス種別の列を必ず見てください。通所介護・地域密着型通所介護の指摘には、特養の告示の定め(当社データベースに登録した範囲)に現れない要件(居宅への訪問など)が混ざります。特養に持ち帰れるのは、「計画に項目ごとの量を書く」「実施記録は実際の時刻で書く」「配置の実績と請求を日ごとに合わせる」「提出と活用を記録で追えるようにする」という、記録と突き合わせの形です。この記事の対照表と記録例は、貴施設の記録を告示の定めと並べて見るための材料です。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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