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褥瘡の看護計画|予防の観察・体位変換と除圧の分担・悪化に気づいたときの連絡を書く訪問看護計画書 目標とO-P/T-P/E-P記載例281例

仙骨のあたりの赤みが前回の訪問より広がって見えた、夜中に体の向きを変えるのを手伝う妻が「もう腰が限界」と話している、おむつの中が湿ったままの時間が長い、車いすに座る時間が増えてからお尻の骨のあたりが赤い、ベッドの頭を上げたまま過ごすことが多く体が足元へずり下がっている、一人暮らしで日中は誰も皮膚を見ていない、食べる量が減ってきた——こうした床ずれ(褥瘡)ができやすい方、すでに褥瘡がある方の在宅の訪問看護計画書について、看護問題の優先順位の考え方、看護・リハビリテーションの目標(長期目標・短期目標)、療養上の課題・支援内容(O-P・T-P・E-P)、評価をどう書くかを、記載例でまとめた記事です。読み手は訪問看護ステーションの看護師・保健師・理学療法士・作業療法士・管理者を想定しています。病院の看護計画や看護学生の看護過程では、体の向きを変えること、皮膚の観察、おむつの交換、食事の介助を病棟の職員が決まった時刻に受け持つことを前提に組み立てます。在宅の訪問看護計画書は、週に数回・限られた時間の訪問の中で何を見て何をするかと、看護師がいない時間の体の向き・座る時間・おむつ・食事・皮膚の変化への気づきを、ご本人・ご家族・訪問介護・福祉用具の事業所・通所の職員がどう受け持つかを書く計画です。この記事は後者だけを扱います。

介護支援専門員が作るケアプラン(第1表・第2表)の文例は「褥瘡(床ずれ)の方のケアプラン文例」、訪問ごとの観察や経過を記録に書く完成文は「褥瘡の記録の書き方」の記事にまとめています。この記事は、その二つの間にある訪問看護計画書の目標と支援内容の欄をどう組み立てるかに絞りました。計画書全体の総論は「訪問看護計画書の書き方と記入例」、評価欄の詳しい書き方は「訪問看護計画書の評価の書き方と記載例」、衛生材料の欄は「衛生材料の欄の書き方と記載例」、食べる量が減ってきた方の計画は「低栄養の看護計画」、動く機会が減ってきた方の計画は「廃用症候群の看護計画」の記事もあわせてご覧ください。

以下の記載例は、すべて架空の利用者を想定して当社が作成した記載のイメージです。体の向きを変える間隔、体圧分散寝具(エアマットレス等)の種類と設定、座っていてよい時間、ベッドの頭を上げる角度、褥瘡の深さや状態の評価の点数、処置の方法と使う外用薬・被覆材の名前と交換の頻度、栄養の量、検査の値、主治医へ連絡する目安など、数値と医学的な判断にあたる内容は、この記事には書いていません。これらは主治医の指示と、事業所の手順(評価に使う道具の扱いを含む)によるものです。計画書には「主治医の指示のとおり」「指示書に書かれた内容」「事業所の手順のとおり」の形で書き、実際の内容は指示書と事業所の手順から写してください。訪問で確かめたことを書く場所は「(記録した内容)」と示しています。また、褥瘡の深さや治り具合の見立ては主治医によるものとし、看護師の計画書の上で判定しない書き方にしています。

計画書の欄ごとに何を書くか|記載要領の原文と、床ずれができやすい方・褥瘡がある方の書き方(対照表3つ)

医療保険の訪問看護の計画書の各欄に何を書くかは、「訪問看護計画書等の記載要領等について」(令和8年3月27日 保医発0327第10号)の第一の2(1)に、介護保険の訪問看護については「訪問看護計画書及び訪問看護報告書等の取扱いについて」(平成12年3月30日 老企第55号)に示されています。褥瘡のある方は、介護保険の訪問看護として計画書を作る場面が多い一方で、病状によっては医療保険の訪問看護として作る場面もあります。下の表の左から2列目は保医発0327第10号の原文、右の2列は褥瘡のある方・できやすい方の計画書で書く中身と、貴事業所の運用を書き込む欄です。

欄 記載要領の定め(保医発0327第10号 第一の2(1)) 褥瘡のある方・できやすい方の計画書で書く中身 貴事業所の記入欄
利用者氏名・生年月日・要介護認定の状況・住所 ①「必要な事項を記入すること」 入院や寝ている時間が長くなったことをきっかけに区分の変更を申請中の方では、備考に申請の状況を書き、結果が出たら計画書を見直す日を決めておく。同居の人、日中一人になる時間帯、体の向きを変えるのを手伝う人が誰かは記録書Ⅰと備考で分かるようにしておく 認定の状況の確認者:(    )
看護・リハビリテーションの目標 ②「主治医の指示書及び訪問による利用者の療養状況を踏まえて看護及びリハビリテーションの目標を設定し、記入すること」 「褥瘡が治癒する」「褥瘡を予防する」で止めず、続けたい暮らし(自宅で過ごす、車いすで食卓に座る、通所で入浴する、妻と二人の暮らしを続ける)と、そのために誰が何を続けるかを書く。治る時期や大きさの数値は目標の文に入れない 目標の主語の決まり:(    )
年月日 ③「計画書の作成年月日及び計画の見直しを行った年月日を記入すること」 新しい赤みや傷が見つかった日、処置の指示が変わった日、寝具や車いすのクッションを替えた日、退院した日、手伝う人が変わった日、おむつの使い方が変わった日など、見直しのきっかけになった日を残す 見直しのきっかけの一覧:(    )
療養上の課題・支援内容 ④「看護及びリハビリテーションの目標を踏まえ、指定訪問看護を行う上での療養上の課題及び支援内容並びに評価を具体的に記入すること」 課題ごとに観察(O-P)・ケア(T-P)・ご本人とご家族、ほかの職種への説明や相談(E-P)を分ける。課題の文には、皮膚の場所と見え方、寝ている姿勢や座る時間、湿りの様子、食べた量、ご本人とご家族の言葉など、そう考えた根拠を添える 課題の根拠の書き方:(    )
評価 ④(同上)。介護保険の老企第55号の記載要領では、評価の欄について初回の訪問看護サービス開始時においては「空欄であっても差し支えない」とされています 目標ごとに、記録書Ⅱと写真の記録に残した事実(皮膚の見え方の変化、決めた工夫が続いた日数、湿りの様子、連絡の手順どおりに動けたか、ご本人とご家族の言葉)で書く。「改善傾向」「著変なし」の一語で終わらせない 評価を書く時期:(    )
衛生材料等が必要な処置の有無・処置の内容・衛生材料等・必要量 ⑤「衛生材料等が必要になる処置の有無について○をつけること」「『処置の内容』及び『衛生材料等』について具体的に記入し、『必要量』については1ヶ月間に必要となる量を記入すること」 指示書に褥瘡の処置がある方は、処置の内容・衛生材料の種類とサイズ・1か月の必要量を、指示書と主治医の医療機関の取扱いのとおりに写す。処置が無く予防だけの方は「無」に○をつけ、予防の工夫は支援内容の欄に書く 衛生材料の確認先:(    )
訪問予定の職種 ⑥「訪問予定の職種及びその訪問日について、利用者に分かるように記載すること」。看護職員のみによる訪問の場合には、当該欄の記載をしなくても差し支えないとされています 理学療法士・作業療法士が、寝返りや座る姿勢の練習、車いすの座り方、ベッドから移る方法の練習で訪問する方では、職種と曜日を書く 職種と曜日の伝え方:(    )
備考 ⑦「利用者に対する訪問の計画、特別な管理を要する内容、他の保健、医療又は福祉サービスの利用状況、その他留意すべき事項等を記入すること」 訪問の曜日と時間帯、訪問介護の曜日と内容(おむつ交換・入浴・体の向き)、通所と入浴の曜日、福祉用具の事業所と寝具の種類(設定は事業所と主治医の指示のとおり)、緊急時の連絡の順番、写真を撮るときの同意の有無など 備考に書く項目:(    )

※上記は厚生労働省の通知(保医発0327第10号・老企第55号)を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。様式と記載の取扱いは保険者(指定権者)や審査支払機関によって異なる場合があります。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

医療保険の通知にある「褥瘡対策に関する看護計画書(例示)」の欄と、訪問看護計画書のどこにつながるか(12項目)

医療保険の訪問看護療養費の留意事項通知(令和8年3月5日 保発0305第19号)には、訪問看護管理療養費の項の「安全な提供体制の整備」の一つとして、「日常生活の自立度が低い利用者につき、褥瘡に関する危険因子の評価を行うこと。また、褥瘡に関する危険因子のある利用者及び既に褥瘡を有する利用者については、適切な褥瘡対策の看護計画を作成、実施及び評価を行うこと。なお、褥瘡アセスメントの記録については、参考様式(褥瘡対策に関する看護計画書)を踏まえて記録すること。」と書かれており、同じ通知の末尾に参考様式「褥瘡対策に関する看護計画書(例示)」が付いています。参考様式の[記載上の注意]には、「必要な内容を訪問看護記録に記載している場合、当該評価票の作成を要しないものであること」ともあります。貴事業所でこの参考様式を使っているか、記録書のどこに同じ内容を残しているかは、事業所の手順でご確認ください。下の表は、参考様式の欄の名前と、訪問看護計画書のどの欄につながるかを並べたものです。状態の評価の点数や判定の仕方は、この記事では扱いません。

参考様式の欄(原文の項目名) 訪問看護計画書でつながる欄 計画書に書く中身の例 貴事業所の記入欄
褥瘡の有無「現在」「過去」(仙骨部、坐骨部、尾骨部、腸骨部、大転子部、踵部、その他)・褥瘡発生日 課題・備考・年月日 今ある場所と、過去にできた場所を分けて書く。過去にできた場所は同じ所に赤みが出ていないかを見る観察(O-P)につなげる 発生日の記録先:(    )
日常生活自立度 課題の根拠 寝ている時間、ベッドの上で自分で動ける範囲、座っていられる時間を、暮らしの場面の言葉で課題に添える 評価した日:(    )
基本的動作能力(ベッド上 自力体位変換) 課題・T-P・E-P 自分で寝返りができるか、手伝いが要るか、夜間に誰が向きを変えるのを手伝うかを書き、手伝う人と方法をT-P・E-Pにつなげる 確認の方法:(    )
基本的動作能力(イス上 坐位姿勢の保持、除圧) 課題・T-P 車いすやいすで姿勢を保てるか、自分でお尻を浮かせたり体を傾けたりできるかを書き、座る時間と姿勢の工夫につなげる(座っていてよい時間は主治医の指示と事業所の手順のとおり) 確認の方法:(    )
病的骨突出 課題・O-P 骨が出ている場所を書き、寝具や座面が当たる場所の観察につなげる 確認者:(    )
関節拘縮 課題・T-P 膝や股の関節が曲がったまま伸びにくい場所を書き、クッションの当て方や、理学療法士・作業療法士と相談する内容につなげる 相談先の職種:(    )
栄養状態低下 課題・O-P・E-P 食べた量・飲んだ量・体重の測り方(測れる方)を書き、主治医・管理栄養士・介護支援専門員と相談する内容につなげる(栄養の量は主治医の指示のとおり) 相談の記録先:(    )
皮膚湿潤(多汗、尿失禁、便失禁) 課題・T-P・E-P おむつの中が湿っている時間、汗をかく時間帯、便がもれる場面を書き、交換の分担と皮膚を洗う・保つ方法につなげる 交換の分担の記録先:(    )
皮膚の脆弱性(浮腫) 課題・O-P むくみのある場所と、靴下や衣類の跡が残る様子を書き、むくみの観察と主治医への報告につなげる 確認の方法:(    )
皮膚の脆弱性(スキン-テアの保有、既往) 課題・T-P・E-P 皮膚が裂けたことがある場所、テープを貼った跡の様子を書き、移るときや衣類を替えるときの手の添え方をご家族・訪問介護と確かめる内容につなげる 伝えた相手:(    )
褥瘡を有する利用者の状態の評価(深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染、肉芽形成、壊死組織、ポケット) O-P・評価 評価は事業所の手順と主治医の指示のとおりに行い、計画書の評価欄には「前回と比べてどう見えたか」を記録書Ⅱと写真から写す。点数だけで終わらせず、見え方の言葉を添える 評価の担当と時期:(    )
看護計画(圧迫,ズレ力の排除〔体位変換、体圧分散寝具、頭部挙上方法、車椅子姿勢保持等〕ベッド上・イス上/スキンケア/栄養状態改善/リハビリテーション) T-P・E-P 参考様式の4つの柱(圧とずれを減らす・皮膚を守る・食べる・動く)を、訪問看護計画書の支援内容に「誰が・いつ・何をするか」の形で書き直す(方法と頻度は主治医の指示と事業所の手順のとおり) 柱ごとの担い手:(    )

※上記は厚生労働省の通知(保発0305第19号の参考様式・保医発0327第10号)を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。様式と記載の取扱いは保険者(指定権者)や審査支払機関によって異なる場合があります。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

参考様式の[危険因子の評価]の欄には、「『できない』もしくは『あり』が1つ以上の場合、看護計画を立案し実施する」と書かれています。訪問看護計画書では、ここで「できない」「あり」になった項目を、そのまま課題欄の見出しにするのではなく、暮らしのどの場面で、誰がいるときに、何が起きているかの一文に直すと、O-P・T-P・E-Pと評価がつながります(直し方は次の節の表を参照)。

処置と工夫の中身は指示書と事業所の手順から写す|処置・体の向き・寝具・座る時間など10項目の転記の型

褥瘡のある方の計画書で崩れやすいのは、処置の方法や使う物、体の向きを変える間隔、寝具の扱いが、指示書や退院時の書類、福祉用具の事業所の説明書の中にだけあり、計画書にもご家族・訪問介護の手元の紙にも写されていないことです。逆に、一般的な目安や前の計画書、別の利用者の例から間隔や方法を書き写すと、その方の指示と食い違うことがあります。次の表は、元の書類の記載を計画書のどの欄にどんな形で写すかの型です。「(指示書の内容)」の部分には、元の書類に書かれたとおりに写してください。

元の書類に書かれていること 写す先の欄 計画書の書き方の型 貴事業所の記入欄
指示書の主たる傷病名・褥瘡の部位と留意事項 目標・課題・備考 「主治医の指示書の留意事項(指示書の内容)を踏まえ、仙骨部の褥瘡の処置を続けながら、自宅での暮らしを保つことを目標の柱にする」 指示書の日付:(    )
褥瘡の処置の方法(洗い方・塗る物・覆う物) T-P・衛生材料等の欄 「褥瘡の処置は主治医の指示のとおり(指示書の内容)とし、方法を自己判断で変えない。訪問のない日の処置を誰が行うかは主治医の指示と事業所の手順のとおりに決める」 処置の指示の確認日:(    )
処置に使う衛生材料の種類・サイズ・量 衛生材料等の欄 「衛生材料等:(指示書の内容)。必要量:1か月に必要となる量を(指示書と主治医の医療機関の取扱いの内容)のとおり記入する」 受け取り先:(    )
体の向きを変える間隔と方法 T-P・E-P 「体の向きを変える間隔と方法は主治医の指示と事業所の手順のとおり(指示書の内容)とし、夜間を含めて誰が手伝うかをご家族・訪問介護と決める」 手順の紙を渡した日:(    )
体圧分散寝具の種類と設定 T-P・備考 「寝具の種類と設定は主治医の指示と福祉用具の事業所の説明のとおりとし、訪問時に設定の表示と寝具の様子を確かめる。設定を変えるときは福祉用具の事業所と相談する」 福祉用具の事業所の連絡先:(    )
座っていてよい時間・車いすのクッション T-P・E-P 「座る時間とクッションの扱いは主治医の指示と事業所の手順のとおりとし、食事・通所・外出の場面ごとに座る時間をご本人・ご家族と確かめる」 確認した場面:(    )
ベッドの頭を上げる扱い(食事・むせ・息苦しさとの関係) T-P・E-P 「ベッドの頭を上げる扱いは主治医の指示のとおりとし、上げたあとと下げたあとに体のずれを直す手順をご家族と訪問介護に伝える」 伝えた相手:(    )
入浴・シャワーの可否と、処置との順番 T-P・備考 「入浴の扱いは主治医の指示のとおり(指示書の内容)とし、通所や訪問入浴の日の処置の順番と担う人を事業所間で確かめる」 確かめた事業所:(    )
食事・水分についての指示 T-P・E-P 「食事と水分は主治医の指示のとおり(指示書の内容)とし、管理栄養士から助言を受けている場合はその内容と同じ形でご家族・訪問介護・配食に伝える」 指示の出どころの書類:(    )
退院時の情報(入院中の処置・寝具・体の向きの方法) 課題・備考・年月日 「退院時の情報(書類の内容)を課題の根拠として書き、病院での方法と自宅での方法の違い(寝具・手伝う人・時間帯)をご家族と確かめる」 退院時の書類の保管:(    )

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

看護問題の優先順位|在宅の褥瘡の課題をどの順に並べるかの考え方と課題の文(5段・12例)

看護過程では、褥瘡のある方・できやすい方の看護問題を複数挙げたうえで、どれから取り組むかの優先順位をつけます。在宅の訪問看護計画書でも、課題を並べる順番は、訪問の時間を何に多く使うか、ご家族と訪問介護に何から伝えるかにそのままつながります。下の表は、在宅でよく使われる並べ方の一つの例で、①悪化の兆しに気づいて連絡できること → ②圧とずれを減らす寝床と座る場所 → ③皮膚の湿りと汚れ → ④食べること・飲むこと・動くこと → ⑤支える人と用具の負担の順に置いています。実際の順番は、主治医の指示書の留意事項、ご本人の希望、その方の暮らしの状況を踏まえて、事業所の中で話し合って決めてください。課題の文は、看護師が見た事実とご本人・ご家族の言葉で書き、褥瘡の深さや状態の見立ては主治医によるものとしています。

優先の段 課題欄の文 根拠として添える事実 この段に置く理由
①悪化の兆しに気づく 仙骨部の傷のまわりの赤みが前回より広がって見え、ご家族は「におうようになった」と話している 前回と今回の写真(同意のもとで撮影)、記録書Ⅱの見え方の記載、ご家族の言葉、主治医への報告の内容 変化に早く気づいて主治医へつなぐことが、在宅で暮らしを続けるうえで大きいため
①悪化の兆しに気づく 一人暮らしで、訪問のない日に皮膚を見る人がおらず、ガーゼのはがれや汚れに気づく人がいない 訪問介護・通所の曜日、ご本人が自分で見られる範囲、連絡の手段 看護師が関われるのは訪問の時間だけで、気づく人と連絡の流れを先に決める必要があるため
①悪化の兆しに気づく 熱が出た日に、傷のまわりの様子を誰に伝えればよいかご家族が迷った その日の記録、ご家族の話、指示書に記載の連絡の目安(指示書の内容) 連絡の手順の紙があれば、迷わずに動ける場面のため
②圧とずれ 夜間は妻が体の向きを変えているが、妻の腰の痛みで回数が減っている 妻の言葉と体調、夜間の様子(ご家族の話)、朝の皮膚の様子(訪問時確認) 手伝う人の変化は、寝床の工夫と分担の見直しに直結するため
②圧とずれ ベッドの頭を上げて過ごす時間が長く、体が足元へずり下がり、かかとと仙骨部に赤みがある 訪問時の姿勢、ずり下がりの様子、赤みの場所(訪問時確認)、頭を上げる理由(食事・テレビ・息苦しさ) ずれは姿勢の直し方で減らせる場面が多く、ご家族・訪問介護と共有しやすいため
②圧とずれ 通所に通い始めてから車いすに座る時間が長くなり、坐骨のあたりが赤い 通所の連絡帳の座っていた時間、使っているクッション、赤みの場所(訪問時確認) 座る時間の扱いは主治医の指示と通所の職員との相談で変えられるため
③湿りと汚れ 夜間のおむつ交換がなく、朝までおむつの中が湿っており、お尻の皮膚が赤くふやけている 朝の皮膚の様子(訪問時確認)、おむつの種類と交換の時刻、ご家族の話 湿りの時間は交換の分担とおむつの選び方で変えられるため
③湿りと汚れ 下痢が続いた週に、傷のまわりの皮膚がただれた 便の回数と性状(記録)、皮膚の様子(訪問時確認)、主治医への報告の内容 便による汚れは処置の部位を守る手順の見直しにつながるため
④食べる・動く 食事の量が半分ほどに減り、「おなかが空かない」と話している 食べた量の記録、体重(測れる方)、ご本人の言葉、主治医・管理栄養士への相談の内容 食べる量は皮膚の状態とつながるため、主治医と相談する材料をそろえる
④食べる・動く 退院してから日中もベッドで過ごし、自分で寝返りをしなくなった 日中の過ごし方、寝返りの様子(訪問時確認)、ご本人の「起きるのがおっくう」 動く機会は理学療法士・作業療法士や通所と一緒に増やせるため
⑤支える人と用具 息子が仕事で夜しか来られず、処置の物品の補充と受け取りが遅れることがある 物品の残り(訪問時確認)、受け取りの経路、息子の話 衛生材料の受け取りの経路が決まれば、処置を続けやすくなるため
⑤支える人と用具 エアマットレスの音が気になって眠れないとご本人が話し、夜に電源を切ってしまうことがある ご本人の言葉、朝の電源の状態(訪問時確認)、福祉用具の事業所の説明 用具を続けて使えるかどうかは、ご本人の気持ちと用具の選び方の両方で変わるため

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

「皮膚統合性障害」「身体可動性障害」などの看護診断名を、在宅の課題欄の一文に直す(8例)

病院や看護学生の看護過程では、褥瘡に関わる問題を「皮膚統合性障害」「皮膚統合性障害リスク状態」「身体可動性障害」のような看護診断名で立てることがよくあります。在宅の訪問看護計画書では、介護保険の老企第55号の改正(介護保険最新情報Vol.1213 別紙17)で計画書④の欄の名前が「問題点・解決策」から「療養上の課題・支援内容」に改められ、医療保険の保医発0327第10号でも「療養上の課題及び支援内容並びに評価を具体的に記入すること」とされています。名前よりも、暮らしのどの場面で何が起きていて、そう考えた根拠は何かを一文にすると、O-P・T-P・E-Pと評価がつながります。

病院・学生でよく使う表現 在宅の計画書の課題欄の文 根拠として添える事実
「皮膚統合性障害」 仙骨部に褥瘡があり、主治医の指示で処置を続けている。訪問のない日の処置は妻が行っている 指示書の内容、処置の記録、妻の手順の様子(訪問時確認)
「皮膚統合性障害リスク状態」 ベッドの頭を上げて過ごす時間が長く、かかとに赤みが出たことがある 赤みの場所と見え方の記録、過ごし方、ご本人の言葉
「身体可動性障害」 右半身に麻痺があり、左向きにはなれるが右向きには自分でなれない 寝返りの様子(訪問時確認)、理学療法士の評価の内容
「栄養摂取消費バランス異常:必要量以下」 入れ歯が合わなくなってから、やわらかい物しか食べず、食べる量が減っている 食べた量の記録、入れ歯の様子、ご本人の言葉、歯科の受診の予定
「排尿・排便のセルフケア不足」 夜間はトイレに行けず、おむつの交換が朝までないため、お尻の皮膚が湿っている おむつの交換の時刻、皮膚の様子(訪問時確認)、ご家族の話
「急性疼痛」「慢性疼痛」 処置のときに「しみる」と顔をしかめ、処置の前になると不安そうにしている 処置中の表情と言葉、痛みの扱いについての主治医の指示の有無
「介護者役割緊張」 夜中の体の向きの手伝いで妻が眠れず、「このままでは私が倒れる」と話している 妻の睡眠と体調、夜間の手伝いの回数(ご家族の話)、妻の言葉
「非効果的健康管理」 エアマットレスの電源を夜に切ってしまうことがあり、ご本人は「音がうるさい」と話している 朝の電源の状態、ご本人の言葉、福祉用具の事業所の説明の内容

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

褥瘡の看護目標の書き方|予防の段階・処置中・寝たきり・車いす・独居など12の背景別の長期目標と短期目標(24例)

褥瘡の目標は、「褥瘡が治癒する」「褥瘡の悪化を防ぐ」「新たな褥瘡を発生させない」の一文で止まりやすい欄です。こうした文は看護の目的としては正しくても、ご本人とご家族が自分の目標として受け取りにくく、評価のときも「できていたか」を看護師の印象で書くことになりがちです。また、「◯週間で治る」「大きさが◯cm以下になる」のような数値を記憶や一般的な目安から書くと、その方の病状や主治医の見立てと食い違うことがあります。下の表では、在宅でよく出会う12の背景について長期目標と短期目標を分け、評価のときに記録書Ⅱのどの事実を見るかを右端に置きました。

背景 長期目標の記載例 短期目標の記載例 評価のときに見る事実
まだ褥瘡はないが、寝ている時間が長くなってきた方(予防の段階) 皮膚を守る工夫を家族と続けながら、自宅で過ごす暮らしを保てる 体の向きを変える手順と、入浴やおむつ交換のときに皮膚を見る場所を、ご家族と訪問介護が同じ紙で確かめられる 手順の紙の使われ方、皮膚の観察の記録、新しい赤みの有無(訪問時確認)
退院時に仙骨部に褥瘡があり、自宅で処置を続ける方 処置を続けながら、退院前の暮らしの場面(食卓に座る・テレビを見る)を取り戻せる 主治医の指示のとおりの処置を、訪問のない日も手順の紙を見ながらご家族が行える 処置の記録、手順の様子(訪問時確認)、傷の見え方の記録と写真
寝たきりで、体の向きを変えるのに全面的な手伝いが要る方 夜間も含めて無理のない分担で体の向きを変え、家族と過ごす時間を保てる 夜間に誰がいつ手伝うかを、ご家族・訪問介護・介護支援専門員と一緒に決め、分担表を作れる 分担表の実施の様子、朝の皮膚の様子、ご家族の負担の言葉
車いすで過ごす時間が長い方 座る楽しみ(食事・外出・通所)を続けながら、お尻の皮膚を守れる 座る時間とクッションの扱いを主治医の指示のとおりに決め、通所の日も同じ扱いで過ごせる 通所の連絡帳の座っていた時間、坐骨のあたりの皮膚の様子
ベッドの頭を上げて過ごすことが多い方(食事・息苦しさ等) 楽な姿勢を保ちながら、ずれによる皮膚の傷みを減らせる 頭を上げたあと・下げたあとに体のずれを直す手順を、ご家族と訪問介護が行える ずり下がりの様子、かかとと仙骨部の皮膚の様子(訪問時確認)
夜間のおむつ交換がなく、湿った時間が長い方 お尻の皮膚を清潔で乾いた状態に保ち、夜間も眠れる暮らしを続けられる おむつの選び方と交換の時刻を、ご家族の眠る時間と合わせて見直せる 朝の皮膚の様子、交換の時刻の記録、ご家族の睡眠の様子
食べる量が減ってきた方 食べたい物を楽しみながら、皮膚の状態を保つための食事を続けられる 食べた量を記録し、主治医・管理栄養士に相談する材料をそろえられる 食べた量の記録、主治医への相談の内容、ご本人の言葉
一人暮らしで、日中は誰もいない方 皮膚の変化に気づく人と連絡の流れを保ち、一人暮らしを続けられる 訪問介護・通所の職員が見る場所と、気づいたときの連絡先を決め、連絡の紙を置ける 連絡の紙の置き場所、ほかの職員からの連絡の記録、皮膚の様子
高齢の夫婦二人で暮らし、妻が手伝っている方 夫婦が無理をせずに皮膚を守る工夫を続け、二人での暮らしを保てる 妻が手伝えない時間の代わりの人と方法を、夫婦と介護支援専門員と一緒に決められる 妻の負担の言葉、代わりの人が入った日の記録、皮膚の様子
過去に同じ場所に褥瘡ができたことがある方 以前にできた場所の皮膚を守りながら、自分で動ける範囲を保てる 以前にできた場所を、入浴とおむつ交換のときに毎回見る習慣をご家族とつけられる 見た記録、同じ場所の赤みの有無(訪問時確認)
病状が進み、在宅で最期まで過ごすことを望んでいる方 苦痛の少ない姿勢と処置で、望む場所で穏やかに過ごせる ご本人がつらくない姿勢と処置の時間を、主治医の指示の範囲でご家族と一緒に決められる ご本人の表情と言葉、処置のときの様子、ご家族の思い
手足の関節が曲がったまま伸びにくい方 無理のない姿勢で過ごし、骨が当たる場所の皮膚を守れる クッションの当て方を理学療法士・作業療法士と決め、ご家族と訪問介護が同じ当て方をできる 当て方の写真(同意のもとで撮影)、当たる場所の皮膚の様子

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

褥瘡リスクのある方の短期目標|期間の書き方と、評価の日に確かめる事実つき(10例)

短期目標は、長期目標に向かう途中で「いつまでに、誰が、何をできるようになるか」を書く欄です。褥瘡ができやすい方では、皮膚の見え方そのものを目標にすると、病状や季節で変わる部分まで看護師の評価になりがちです。ご本人・ご家族・訪問介護が続ける工夫と、変化に気づいて伝えることを短期目標にすると、評価の日に事実で確かめやすくなります。期間は、介護保険ではケアプランの短期目標の期間と合わせる形が一般的です。

短期目標の記載例 期間の書き方 評価の日に確かめる事実
入浴のあとに、妻がかかと・お尻・背中の3か所を見て、気になった所を連絡ノートに書ける (ケアプランの短期目標の期間)まで 連絡ノートの記載の回数、書かれた内容と訪問時の様子が合っているか
ベッドの頭を上げたあとに、体を枕側へ戻してずれを直す手順を、妻と訪問介護の職員が行える (同上)まで 訪問時の姿勢、ずり下がりの様子、手順の実施の様子
夜間の体の向きの手伝いを、妻と息子で分ける分担表を作り、続けられる (同上)まで 分担表の実施の様子、妻の睡眠と体調の言葉
通所の日も、座る時間とクッションの扱いを主治医の指示のとおりに続けられる (同上)まで 通所の連絡帳、坐骨のあたりの皮膚の様子
おむつの中が湿っていることに気づいたら、交換するか訪問介護へ伝える流れを、ご本人と妻が続けられる (同上)まで 交換の時刻の記録、朝の皮膚の様子
食べた量を朝・昼・夕に丸で記録し、次の受診で主治医に見せられる 次の受診日まで 記録の続いた日数、受診での相談の内容
エアマットレスの音について福祉用具の事業所に相談し、夜も電源を入れたまま眠れる方法を見つけられる (同上)まで 朝の電源の状態、ご本人の眠れ具合の言葉
赤みやガーゼの汚れに気づいたときの連絡先を、ご本人が言える (同上)まで ご本人の言葉、連絡の紙の置き場所、実際に連絡した場面の記録
日中に1回、車いすで食卓に座って食事をとる時間を持てる(座る時間は主治医の指示のとおり) (同上)まで 座って食べた日数、座ったあとの皮膚の様子
移るときに皮膚をこすらない手の添え方を、訪問介護の職員と息子が同じ方法で行える (同上)まで 移る場面の様子(訪問時確認)、皮膚の傷の有無

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

在宅での皮膚の観察と記録の型|訪問のたびに同じ順番で見る12項目と、記録書Ⅱへの書き方

褥瘡のある方・できやすい方の計画書で、O-P(観察)の欄が「皮膚の観察」「褥瘡の観察」の一語で止まると、訪問する看護師ごとに見る所と書き方が変わり、前回と比べることができなくなります。見る順番と書き方の型を計画書で決めておくと、担当が替わっても記録書Ⅱが並べて読める形になり、評価と主治医への報告の材料になります。褥瘡の深さや状態の評価は、事業所の手順(評価に使う道具の扱いを含む)と主治医の指示のとおりに行い、下の表では「見えたままを書く」部分の型だけを示しています。

見る順番と項目 見方 記録書Ⅱへの書き方の型 貴事業所の記入欄
①訪問したときの姿勢 部屋に入ったときに、どちら向きで、ベッドの頭がどのくらい上がっていて、体がずり下がっていないかを先に見る 「訪問時、左向きでベッドの頭を上げた姿勢。体は足元側へずれていた(記録した内容)」 見る人:(    )
②寝具と座面 寝具の種類、設定の表示、シーツのしわ、車いすのクッションの向き 「エアマットレスの表示は福祉用具の事業所の説明のとおり(記録した内容)。シーツのしわあり、直した」 確かめる表示:(    )
③骨が当たる場所 仙骨部・尾骨部・坐骨部・腸骨部・大転子部・かかと・くるぶし・肩甲骨・後頭部・耳のうしろなど、寝る向きと座る姿勢で当たる場所を決まった順で見る 「見た場所:仙骨部・左右大転子部・左右かかと。赤みがあった場所:(記録した内容)」 見る場所の順番:(    )
④赤みの様子 場所・範囲・色・前回との違い。押したときの色の変わり方などの確かめ方は事業所の手順のとおり 「左かかとに赤み。範囲は前回より(記録した内容)。写真を撮影(同意あり)」 確かめ方の手順:(    )
⑤傷がある場合の見え方 大きさ・深さ・中の色・浸出液・におい・まわりの皮膚・ポケットの有無は、事業所の手順と評価の道具のとおりに見る 「仙骨部の傷:(事業所の手順で評価した内容)。前回と比べて、まわりの赤みの範囲は(記録した内容)」 評価の道具と時期:(    )
⑥ガーゼ・被覆材の様子 はがれ・ずれ・しみ出し・汚れ・においの有無と、交換した日時 「被覆材は前日(記録した日時)に妻が交換。端がはがれていた。汚れなし」 交換の記録先:(    )
⑦皮膚の湿りと汚れ おむつの中の湿り、汗、便のもれ、皮膚のふやけ 「おむつ内に尿あり、皮膚は湿ってふやけていた。前回の交換は(記録した時刻・ご家族の話)」 交換の時刻の聞き方:(    )
⑧皮膚の乾燥とむくみ 乾燥してはがれている所、むくみ、靴下や衣類の跡 「両すねに乾燥あり。両足の甲にむくみ、靴下の跡が残る(記録した内容)」 保湿の担い手:(    )
⑨痛みと表情 処置や体の向きを変えるときの表情と言葉、触れたときの反応 「右向きにするとき顔をしかめ『痛い』と話す。処置の前に不安そうな様子」 痛みの伝え先:(    )
⑩体の動き 自分で寝返りができるか、手すりを使えるか、座って姿勢を保てるか 「左向きへは手すりを持って自分でなれる。右向きへは手伝いが要る」 確かめる職種:(    )
⑪食べた量と飲んだ量 前回の訪問からの食べた量と飲んだ量の記録、体重(測れる方) 「食べた量は朝・昼は半分、夕はほぼ全部(ご家族の記録)。体重は(記録した内容)」 記録表の置き場所:(    )
⑫ご本人・ご家族・ほかの職員の話 前回の訪問からの変化、困ったこと、連絡ノートに書かれたこと 「妻『夜中に2回向きを変えた。朝は腰がつらい』。訪問介護の連絡ノートに『お尻が赤い』と記載」 連絡ノートの扱い:(    )

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

写真を記録に使うときに、計画書の備考とE-Pで決めておくこと(8項目)

褥瘡の経過を前回と比べるには、写真がよく使われます。ただ、撮る人・撮り方・保管の方法が決まっていないと、比べられない写真が増えたり、個人情報の扱いで困ったりします。計画書の備考とE-Pに、ご本人・ご家族への説明と同意を含めて書いておくと、ほかの職員も同じ方法で撮れます。

決めておくこと 計画書の備考・E-Pの書き方 貴事業所の記入欄
撮ることの説明と同意 「経過を主治医と共有するため、傷の写真を撮ることをご本人とご家族に説明し、同意を得た(同意の日と相手を記録書に記載)」 同意の様式:(    )
撮る場面 「事業所の手順で決めた評価の日と、見え方が変わったときに撮る」 撮る日:(    )
撮る人 「訪問した看護師が撮る。ご家族が撮る場合の扱いは事業所の手順のとおり」 撮る人:(    )
撮り方 「同じ向き・同じ距離・同じ明るさで、大きさの分かる物を添えて撮る(方法は事業所の手順のとおり)」 手順の紙:(    )
顔や体のほかの所が写らない工夫 「傷の場所以外が写らないよう、タオルで覆ってから撮る」 確認者:(    )
保管の方法 「写真は事業所の記録の仕組みに保管し、個人の端末に残さない(事業所の個人情報の取扱いの手順のとおり)」 保管先:(    )
主治医への共有 「主治医へは報告書に添えるか、事業所の手順で決めた方法で共有する」 共有の方法:(    )
ほかの事業所への共有 「ほかの事業所に写真を見せるときは、ご本人の同意と事業所の手順に沿って行う」 共有の範囲:(    )

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

ご家族・訪問介護の職員に見てもらう所と、伝えてもらう言葉(8例)

看護師がいない日に皮膚を見られるのは、おむつ交換・入浴・着替えのときにそばにいるご家族と訪問介護の職員です。計画書のE-Pにどこを・いつ・どんな言葉で伝えてもらうかを書いておくと、「様子がおかしい」の一言より伝わりやすくなります。訪問介護の職員に頼める範囲は、事業所間で確かめてから書きます。

見る人と場面 見る所 伝えてもらう言葉の例(E-Pに書く文)
妻・朝のおむつ交換のとき お尻・仙骨のあたり 「お尻の赤いところが昨日より広く見えるときは、連絡ノートに『赤いところが広い』と書き、当ステーションへ電話してください」
妻・被覆材を見るとき 被覆材の端と表面 「被覆材がはがれていたり、しみ出しが表面まで出ていたりしたら、交換の前に当ステーションへ電話してください(交換の方法は指示書と手順の紙のとおり)」
息子・夜に体の向きを変えるとき かかと・くるぶし 「かかとが赤いときは、かかとが寝具に当たらないように手順の紙のとおりにクッションを当て、連絡ノートに書いてください」
訪問介護の職員・おむつ交換のとき お尻・太もものつけ根 「皮膚がふやけていたり、赤くただれていたりしたら、サービス提供責任者を通じて当ステーションへ伝えてください」
訪問介護の職員・入浴や清拭のとき 背中・肩甲骨・耳のうしろ 「いつもと違う赤みや傷を見つけたら、場所を連絡ノートの体の絵に丸で書いてください」
通所の職員・入浴のとき 坐骨のあたり・仙骨のあたり 「通所の入浴で見た様子を連絡帳に書いてください。処置のある日は、入浴と処置の順番を事業所間で決めた手順のとおりにしてください」
ご本人・自分で見られる範囲 手の届く所・痛む所 「痛い所や、いつもと違う感じがする所があれば、訪問の人に教えてください」
別居の娘・週末に来たとき 全体の様子と寝具 「来たときに気づいたことは、連絡ノートに書いておいてください。急ぐときは当ステーションへ電話してください」

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

褥瘡予防の看護計画のO-P・T-P・E-P|褥瘡はまだないができやすい方の記載例(10課題・30例)

記載要領の④は、療養上の課題と支援内容を「具体的に記入すること」としています。下の表は、まだ褥瘡はないが、寝ている時間・座る時間・湿り・食べる量などからできやすいと考えられる方について、在宅でよく立てる10の課題の観察(O-P)・ケア(T-P)・説明や相談(E-P)を並べたものです。病院の看護計画のように観察項目を網羅するのではなく、訪問の時間の中で見ること・すること・伝えることに絞り、看護師がいない時間に誰が何をするかまで書いています。体の向きを変える間隔、寝具の種類と設定、座る時間、栄養の量は、すべて主治医の指示と事業所の手順のとおりとする書き方です。

療養上の課題(課題欄の文) O-P(観察) T-P(ケア) E-P(説明・相談)
退院してから日中もベッドで過ごし、自分で寝返りをしなくなった 訪問時の姿勢、寝返りの様子、骨が当たる場所の皮膚、日中の過ごし方を、訪問のたびに同じ順番で見る ご本人ができる寝返りの動きを一緒に確かめ、手すりの使い方を練習する。理学療法士・作業療法士の関わりを主治医・介護支援専門員と相談する 自分で向きを変えられる時間帯を一緒に決め、できたことを伝える。手伝いが要る時間帯の分担をご家族と決める
夜間は妻が体の向きを変えているが、妻の腰の痛みで回数が減っている 朝の皮膚の様子、夜間の手伝いの回数(ご家族の話)、妻の体調と言葉を見る 妻の体に負担の少ない向きの変え方を一緒に練習する。寝具の見直しを福祉用具の事業所・介護支援専門員と相談する 夜間の分担や訪問介護の時間帯の見直しを相談できることを伝える。妻の受診の希望も聞く
ベッドの頭を上げて過ごす時間が長く、体が足元へずり下がっている 頭を上げている時間と理由、ずり下がりの様子、かかとと仙骨部の皮膚を見る 頭を上げる扱いは主治医の指示のとおりとし、上げたあと・下げたあとに体のずれを直す手順をご家族と行う ずれを直す手順の紙を渡し、訪問介護の職員にも同じ手順を伝える
車いすに座る時間が長くなり、坐骨のあたりが赤くなったことがある 座っていた時間(連絡帳)、クッションの向きと使い方、坐骨のあたりの皮膚を見る 座る時間とクッションの扱いを主治医の指示と事業所の手順のとおりに決め、座り直しの方法をご本人と練習する 通所の職員と同じ扱いで過ごせるよう、連絡帳で座る時間とクッションの扱いを共有する
夜間のおむつ交換がなく、朝までおむつの中が湿っている 朝の皮膚の湿りとふやけ、おむつの種類、交換の時刻を見る おむつの選び方と当て方をご家族と見直し、皮膚を洗う・保つ方法を事業所の手順のとおりに行う ご家族の眠る時間を守れる交換の時刻と方法を一緒に考え、訪問介護の時間帯を介護支援専門員と相談する
汗をかきやすく、背中とお尻の皮膚が湿っている 汗をかく時間帯、寝衣と寝具の湿り、部屋の温度の様子を見る 寝衣と寝具の素材、着替えの時刻をご家族と見直す 湿りに気づいたら着替えるよう、ご家族と訪問介護に伝える
食べる量が減り、「おなかが空かない」と話している 食べた量・飲んだ量の記録、体重(測れる方)、口の中と入れ歯の様子を見る 食べた量を主治医へ伝え、管理栄養士の関わりや配食の見直しを主治医・介護支援専門員と相談する 食べたい物や食べやすい形を一緒に考え、記録の付け方をご家族と決める
手足の関節が曲がったまま伸びにくく、膝の内側どうしが当たっている 当たっている場所の皮膚、クッションの当て方、関節の動きを見る クッションの当て方を理学療法士・作業療法士と決め、当て方の写真(同意のもとで撮影)を紙にする 当て方の紙をベッドのそばに貼り、ご家族と訪問介護が同じ当て方をできるよう伝える
過去に仙骨部に褥瘡ができたことがあり、本人は「もう治ったから大丈夫」と話している 以前にできた場所の皮膚、座る姿勢、寝ている向きの偏りを見る 以前にできた場所を入浴とおむつ交換のときに見る流れを、ご家族と決める 以前にできた場所は同じように赤くなることがあることを、ご本人の気持ちに配慮して伝える
エアマットレスの音が気になり、夜に電源を切ってしまうことがある 朝の電源の状態、ご本人の眠れ具合の言葉、寝具の様子を見る 音や寝心地について福祉用具の事業所に相談し、ほかの種類の寝具も含めて見直しを相談する 電源を切ったときに困ることと、気になるときは相談してよいことを伝える

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

褥瘡がある方の看護計画のO-P・T-P・E-P|処置を続けながら経過を見る段階の記載例(8課題・24例)

すでに褥瘡がある方の計画書では、予防の工夫に加えて、処置の指示のとおりに続けること、訪問のない日の処置を誰がどう行うか、悪化の兆しに気づいて連絡することが支援内容の中心になります。処置の方法、使う外用薬と被覆材、交換の頻度、入浴の扱いはすべて主治医の指示のとおりとし、計画書には出どころを示して写す書き方にしています。傷の深さや治り具合の見立ては主治医によるものです。

療養上の課題(課題欄の文) O-P(観察) T-P(ケア) E-P(説明・相談)
退院時に仙骨部に褥瘡があり、自宅で処置を続ける 傷の見え方(事業所の手順で評価)、まわりの皮膚、被覆材の様子、処置のときの表情を見る 主治医の指示のとおり(指示書の内容)に処置を行う。病院での方法と自宅での方法の違いを退院時の情報と照らして確かめる 訪問のない日の処置を行う人と方法を、主治医の指示と事業所の手順のとおりに決め、手順の紙を渡す
訪問のない日の処置を妻が行っているが、「これで合っているか不安」と話している 妻の手順の様子、処置の記録、被覆材の当て方を見る 妻が行う処置を、そばで一緒に確かめ、できた所を記録書Ⅱに残す 迷ったときは処置の前に当ステーションへ電話してよいことを伝え、伝える項目を紙にする
傷のまわりの赤みが前回より広がって見え、においが強くなった 赤みの範囲、におい、浸出液、熱の有無、ご本人の様子を事業所の手順のとおりに見る 見えた様子を写真(同意のもとで撮影)と記録書Ⅱに残し、主治医へ報告して指示を受ける 主治医の指示が出るまでの処置の扱いを主治医に確かめ、ご家族に伝える
下痢が続き、処置の部位のまわりが便で汚れやすい 便の回数と性状、被覆材の汚れ、まわりの皮膚のただれを見る 汚れたときの処置の扱いを主治医に確かめ、指示のとおりに行う。便の様子を主治医へ報告する 汚れに気づいたときの連絡と扱いを、ご家族と訪問介護に紙で伝える
処置のときに「しみる」と顔をしかめ、処置の前になると不安そうにしている 処置中の表情と言葉、処置の前後の様子を見る 声をかけながら処置を進め、痛みの様子を主治医へ報告する。痛みへの扱いは主治医の指示のとおりとする 処置の流れを前もって伝え、つらいときは手を挙げて知らせてもらう合図を決める
処置の物品の補充が遅れ、被覆材を切り詰めて使っていた 物品の残り、受け取りの経路、使い方を見る 衛生材料の必要量を計画書の欄に写し、受け取りの経路を主治医の医療機関・ご家族と確かめる 残りが少なくなったら早めに伝えてもらう目安を、ご家族と決める
通所で入浴しており、入浴と処置の順番が事業所によって違う 通所の連絡帳、入浴の日の被覆材の様子を見る 入浴の扱いと処置の順番を主治医の指示のとおりに決め、通所の看護職員と同じ紙で共有する 入浴の日の流れを、ご本人・ご家族・通所の職員に伝える
病状が進み、体の向きを変えるとつらそうにしている(在宅で最期まで過ごすことを望んでいる) 表情、言葉、呼吸の様子、楽な姿勢、ご家族の思いを見る ご本人がつらくない姿勢と処置の時間を、主治医の指示の範囲で一緒に決める 処置や体の向きの手伝いの目的を、ご本人とご家族の思いを聞きながら話し合う

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

処置の指示と衛生材料の欄|指示書・計画書⑤・報告書⑥⑦をそろえる書き方(8例)

褥瘡の処置がある方では、計画書の⑤「衛生材料等が必要な処置の有無」「処置の内容」「衛生材料等」「必要量」の欄と、報告書の⑥「衛生材料等の使用量および使用状況」・⑦「衛生材料等の種類・量の変更」の欄が、主治医の医療機関との間で衛生材料をやりとりする材料になります。保医発0327第10号では、報告書の⑥は「指定訪問看護における処置に使用した衛生材料等の名称、使用及び交換頻度、1ヶ月間における使用量を記入すること」、⑦は「衛生材料等の変更の必要性の有無について○をつけること」とされています。下の表の名称・サイズ・量は、すべて指示書と記録から写す形です。

場面 計画書⑤の書き方 報告書⑥⑦の書き方
処置が始まったとき 処置の有無:有。処置の内容:仙骨部の褥瘡の処置(指示書の内容)。衛生材料等:(指示書の内容・種類とサイズ)。必要量:(1か月に必要となる量) ⑥名称・交換の頻度・その月に使った量を、管理表と記録書Ⅱから写す(記録した内容)
予防だけで処置が無いとき 処置の有無:無。予防の工夫は支援内容の欄に書く ⑥⑦は処置が無い月は事業所の手順のとおりに扱う
傷の大きさが変わって量が合わなくなったとき 見直しの日を年月日の欄に書き、新しい指示のとおりに必要量を写し直す ⑦変更の必要性:有。「傷の範囲が変わり、使う量が合わなくなっています。量についてご指示をいただけますでしょうか」
処置の方法が変わったとき 処置の内容と衛生材料等を新しい指示書の内容に書き換える。手順の紙とご家族の手元の紙も同じ日に書き換える ⑥前の方法と新しい方法の切り替えの日を書く
ご家族が訪問のない日に交換しているとき 支援内容に「訪問のない日の交換は妻が行う(方法は指示書と手順の紙のとおり)」と書く ⑥ご家族が交換した分も含めた使用量を、交換の記録から写す
物品が足りなくなりそうなとき 備考に受け取りの経路と、残りを確かめる人を書く ⑦量についての相談を書く。急ぐときは報告書を待たずに連絡する
かぶれ・はがすときの痛みがあるとき O-Pに、貼っていた所の皮膚とはがすときの表情を見ることを書く ⑦「貼っていた所の皮膚に赤みがあります(記録した内容)。種類についてご指示をいただけますでしょうか」
処置が終わったとき 処置の有無を無に改め、見直しの日を書く。以前にできた場所の観察を予防の課題に移す ⑥処置が終わった日と、その月に使った量を書く

※上記は厚生労働省の通知(保医発0327第10号)の記載要領を当社が編集・加工し、当社が作成した記載のイメージを並べたものです。厚生労働省の公式見解ではありません。衛生材料の扱いは主治医の医療機関の取扱いと事業所の手順に従ってください。

体位変換・除圧・寝具の工夫の役割分担|訪問看護・訪問介護・ご家族・福祉用具の事業所が受け持つこと(12項目)

褥瘡のある方・できやすい方の暮らしは、訪問看護の時間よりも、看護師がいない夜間と日中の体の向き・座る時間・おむつの交換で大きく変わります。支援内容の欄に、誰が・いつ・何を見て、気づいたことをどこへ伝えるかを書いておくと、計画書がそのまま分担表になります。訪問介護・福祉用具・通所などのサービスの組み合わせはケアプランで決めるものなので、計画書では「介護支援専門員と相談する」形で書いています。ほかの事業所に様子を伝えるときは、ご本人の同意と事業所の個人情報の取扱いの手順に沿って行う形にしています。

場面 訪問看護 訪問介護 ご家族 福祉用具の事業所・ほかの職種
体の向きを変える(日中) 向きの変え方と当て方を確かめ、手順の紙を作る 訪問のときに手順の紙のとおりに向きを変える 手順の紙のとおりに向きを変え、できた時刻を印で残す 理学療法士・作業療法士が向きの変え方を一緒に考える
体の向きを変える(夜間) 夜間の分担と回数の負担を聞き取り、介護支援専門員と相談する 夜間の訪問がある場合は手順の紙のとおりに行う 無理のない範囲で行い、できなかった夜は連絡ノートに書く 寝具の見直しを福祉用具の事業所が提案する
寝具の種類と設定 訪問時に表示と寝心地を確かめ、気になる点を福祉用具の事業所へ伝える 表示の異常やエラーに気づいたら伝える 電源を切らないことと、困ったときの連絡先を知っておく 種類の選定と設定、点検を行い、説明する
ベッドの頭を上げる・下げる 上げ下げのあとにずれを直す手順を作る 食事の介助のあとに手順のとおりにずれを直す テレビや食事のあとに手順のとおりにずれを直す ベッドの機能の使い方を福祉用具の事業所が説明する
車いす・いすに座る 座る時間とクッションの扱いを主治医の指示のとおりに確かめる 移る介助のときに座り直しを手伝う 座る時間を時計で見て、決めた扱いのとおりに戻る クッションの選定と点検。通所の職員は座る時間を連絡帳に書く
移る・着替える 皮膚をこすらない手の添え方を確かめ、伝える 手の添え方のとおりに移る介助をする 手の添え方のとおりに着替えを手伝う 移るための用具の選定を相談する
おむつの交換 おむつの選び方と当て方、皮膚の湿りを確かめる 訪問のときに交換し、皮膚の様子を伝える 決めた時刻に交換し、湿りに気づいたら交換する 介護支援専門員が交換の時間帯のサービスを調整する
皮膚を洗う・保つ 洗い方と保湿の方法を事業所の手順のとおりに確かめる 清拭やおむつ交換のときに手順のとおりに行う 入浴や着替えのときに手順のとおりに行う 通所・訪問入浴の職員が入浴のときに行う
皮膚を見る 訪問のたびに決まった順番で見て、記録書Ⅱに残す おむつ交換と清拭のときに見て、連絡ノートに書く 入浴と着替えのときに見て、連絡ノートに書く 通所の職員は入浴のときに見て、連絡帳に書く
処置 主治医の指示のとおりに行い、経過を報告する 処置は行わない(被覆材の汚れやはがれに気づいたら伝える) 訪問のない日の処置は主治医の指示と事業所の手順のとおりに行う 主治医が指示を出し、衛生材料を提供する
食べる・飲む 食べた量を確かめ、主治医へ伝える 食事の介助のときに食べた量を記録する 食べた量を丸で記録する 管理栄養士・歯科が主治医の指示に沿って関わる
連絡 気づいたことを受けて主治医へ報告する サービス提供責任者を通じて当ステーションへ伝える 連絡の紙のとおりに当ステーションへ電話する 介護支援専門員が分担の見直しを調整する

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

ベッドの上・いすの上・車いすで分けて書くT-P(8例)

参考様式「褥瘡対策に関する看護計画書(例示)」でも、圧とずれを減らす工夫は「ベッド上」と「イス上」に分けて書く欄になっています。訪問看護計画書でも、寝ている時間と座っている時間で、気をつける場所と担う人が変わるので、分けて書くと伝わりやすくなります。方法と時間は、主治医の指示と事業所の手順のとおりです。

場所 T-Pの記載例 担う人
ベッドの上(あおむけ) かかとが寝具に当たらないよう、手順の紙のとおりにクッションを当てる。当て方の写真をベッドのそばに貼る ご家族・訪問介護・看護師
ベッドの上(横向き) 横向きのときに背中と膝の間にクッションを当て、骨が当たる場所を手順の紙のとおりに確かめる ご家族・訪問介護・看護師
ベッドの上(頭を上げる) 頭を上げる扱いは主治医の指示のとおりとし、上げる前に膝を上げる・上げたあとに背中を寝具から一度離す等の手順は事業所の手順のとおりに行う ご家族・訪問介護
ベッドの上(シーツと寝衣) シーツと寝衣のしわを伸ばし、湿っていたら替える ご家族・訪問介護
いすの上(食卓) 足の裏が床につく高さかを確かめ、座る時間は主治医の指示のとおりとする。食事のあとはベッドに戻るか、決めた方法で座り直す ご本人・ご家族
車いす(自宅) クッションの向きと空気の量などの点検は福祉用具の事業所の説明のとおりとし、座り直しの方法をご本人と練習する ご本人・ご家族・福祉用具の事業所
車いす(通所・外出) 通所の日の座る時間と、休む場所の扱いを通所の職員と同じ紙で共有する 通所の職員・介護支援専門員
移る場面(ベッドと車いすの間) 皮膚をこすらない手の添え方と、移ったあとの座り直しを、ご家族と訪問介護が同じ方法で行えるよう一緒に練習する ご家族・訪問介護・理学療法士・作業療法士

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

栄養・排せつ・皮膚の湿りとの関わり|ほかの課題とつないで書く支援内容(10例)

褥瘡は、寝床と座る場所の工夫だけでなく、食べる量、おむつの中の湿り、便のもれ、汗、むくみ、動く機会の減り方と重なって起こります。計画書では、褥瘡の課題の中に全部を書き込むよりも、関わる課題を別に立てて、どこでつながっているかを一文で示すと、ほかの職種と相談する先がはっきりします。栄養の量、水分の量、排便を整える薬などの扱いは主治医の指示のとおりです。

関わる暮らしの場面 支援内容の書き方(褥瘡の課題とのつなぎ方) 相談する先 あわせて立てる課題の例
食べる量が減ってきた 「食べた量の記録を褥瘡の経過と一緒に主治医へ報告し、食事の工夫について主治医の指示を受ける」 主治医・管理栄養士・介護支援専門員 食べる量の減り(低栄養の課題)
水分をあまりとらない 「飲んだ量を記録し、水分のとり方は主治医の指示のとおりとする。皮膚の乾燥の様子と合わせて報告する」 主治医・ご家族 水分のとり方の課題
入れ歯が合わず、やわらかい物しか食べない 「入れ歯の様子を介護支援専門員へ伝え、歯科の受診や訪問歯科について相談する。食べる量の変化を記録する」 介護支援専門員・歯科 口の中と食べる機能の課題
尿もれで、おむつの中が湿っている時間が長い 「おむつの選び方と交換の時刻をご家族と見直し、湿りの時間を減らす。皮膚の様子を交換のたびに見てもらう」 ご家族・訪問介護・介護支援専門員 排尿の課題
便秘と下痢をくり返し、便がもれる 「便の回数と性状を記録し、主治医へ報告する。汚れたときの皮膚の洗い方と処置の扱いは主治医の指示と事業所の手順のとおりとする」 主治医・ご家族・訪問介護 排便の課題
熱が出て汗をかいた 「熱と汗の様子を記録し、寝衣と寝具の湿りを替える。熱が続くときは指示書に記載の連絡の目安のとおりに主治医へ報告する」 主治医・ご家族 体調の変化の課題
足のむくみが強くなった 「むくみの場所と靴下の跡を記録し、皮膚の様子と合わせて主治医へ報告する」 主治医 むくみの課題(心臓・腎臓の病気のある方では主治医の指示の課題と合わせる)
寝ている時間が長くなり、動く機会が減った 「日中に座る時間や、自分で動ける動きを、理学療法士・作業療法士・通所と一緒に増やす(座る時間は主治医の指示のとおり)」 理学療法士・作業療法士・通所・介護支援専門員 動く機会の減り(廃用症候群の課題)
胃ろうで栄養をとっている 「栄養の注入の内容と時刻は主治医の指示のとおりとし、注入のときの姿勢と、そのあとの体のずれを直す手順を決める」 主治医・ご家族 胃ろうの管理の課題
皮膚が乾いてはがれやすい 「保湿の方法は事業所の手順のとおりとし、入浴と着替えのときにご家族と訪問介護が行う」 ご家族・訪問介護・通所 皮膚を守る課題

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

悪化の兆しに気づいたときの連絡の流れ|ご家族・訪問介護から当ステーション、主治医へ(場面別10例)

褥瘡のある方の計画書で、ご家族が最も不安に感じやすいのは、看護師がいない時間に傷の様子が変わったとき、誰が何をして、どこへ連絡するかです。どの様子を主治医へ報告する目安とみるか、受診や往診をどうするかは、主治医の指示書と主治医からの説明によります。計画書には「指示書に記載の連絡の目安のとおり」の形で書き、実際の手順は指示書から写して、ご家族と訪問介護が手元で見られる紙にしておきます。下の表は、場面ごとに計画書への書き方を並べたものです。

場面 気づく人 その場ですること(計画書の書き方) 連絡の流れ(計画書の書き方)
訪問中に、傷のまわりの赤みが前回より広がって見えた 看護師 事業所の手順のとおりに評価し、写真(同意のもとで撮影)と記録書Ⅱに残す 指示書に記載の連絡の目安のとおりに、その日のうちに主治医へ報告し、指示を受ける
おむつ交換のときに、新しい赤みを見つけた ご家族・訪問介護 場所を連絡ノートの体の絵に丸で書き、その場所に体重がかからない向きにする(方法は手順の紙のとおり) 当ステーションへ電話し、看護師が次の訪問で確かめるか、早めに訪問するかを決める
被覆材がはがれていた、しみ出しが表面まで出ていた ご家族・訪問介護 交換の前に当ステーションへ電話する。交換はご家族が手順の紙のとおりに行う場合と、看護師が訪問して行う場合を事業所の手順で決めておく 当ステーションが受け、必要なときは主治医へ報告する
傷のにおいが強くなった、色が変わった ご家族 見えた様子を連絡ノートに書き、触らずにおく 当ステーションへ電話し、看護師が訪問して確かめ、主治医へ報告する
熱が出た、ぐったりしている ご家族・訪問介護 熱と様子を記録する 当ステーションの緊急時の連絡先へ電話する。意識や呼吸の様子によっては、事業所の緊急時の手順のとおりに救急へ連絡する
処置のときに出血した ご家族・看護師 手順の紙と指示書のとおりに対応する 当ステーションへ電話し、看護師が主治医へ報告する
痛みが強くなり、向きを変えるのをいやがる ご家族・訪問介護 楽な姿勢を聞き、無理に向きを変えずに記録する 当ステーションへ伝え、看護師が主治医へ痛みの様子を報告する
通所の入浴で、傷のまわりの変化に気づいた 通所の職員 連絡帳に場所と様子を書く。処置の扱いは事業所間で決めた手順のとおりとする 通所の看護職員から当ステーションへ伝える
一人暮らしで、ご本人から「お尻が痛い」と電話があった ご本人 連絡の紙のとおりに当ステーションへ電話する 当ステーションが受け、訪問の予定を調整する。訪問介護の訪問の予定がある場合は、介護支援専門員と相談して様子を見てもらう
寝具の警告の表示が出ている、空気が抜けている ご家族・訪問介護 説明書と福祉用具の事業所の説明のとおりに対応する 福祉用具の事業所へ連絡し、当ステーションにも伝える

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

主治医・介護支援専門員・福祉用具の事業所へ送る連絡の文(8例)

連絡の文が「褥瘡が悪化しています」の一行だと、受け取った側が何をすればよいか分かりません。いつから、どこが、どう見えたか、どの記録で分かったか、何をお願いしたいかの順で書くと、返事をもらいやすくなります。ほかの事業所に伝えるときは、ご本人の同意と事業所の個人情報の取扱いの手順に沿って行う形にしています。

宛先 連絡の場面 連絡文の例
主治医 傷のまわりの赤みが広がって見えた 本日の訪問で、仙骨部の傷のまわりの赤みが前回(記録した日)より広がって見えました。においも強くなったとご家族が話しています。事業所の手順で評価した内容と、前回と今回の写真を添えます。処置と受診について、ご指示をいただけますでしょうか
主治医 新しい赤みを見つけた 本日の訪問で、左かかとに新しい赤みを確認しました(範囲は記録した内容)。ベッドの頭を上げて過ごす時間が長くなっています。頭を上げる扱いと、かかとの扱いについて、ご指示をいただけますでしょうか
主治医 食べる量が減っている この2週間、食べた量が朝と昼は半分ほどの日が続いています(ご家族の記録を添えます)。褥瘡の経過と合わせてご報告します。食事について、ご指示をいただけますでしょうか
主治医 衛生材料の量が合わない 傷の範囲が変わり、指示書の衛生材料の量では交換の回数に足りなくなっています。量についてご指示をいただけますでしょうか
介護支援専門員 夜間の手伝いの負担 夜間に体の向きを変える手伝いを妻が続けていますが、妻の腰の痛みで回数が減っていると話しています。夜間のサービスや寝具の見直しについて、ご相談させてください
介護支援専門員 おむつ交換の時間帯 朝までおむつの中が湿っている日が続き、お尻の皮膚がふやけています。おむつ交換の時間帯のサービスについて、ご相談させてください
福祉用具の事業所 寝具の音と電源 ご本人がエアマットレスの音が気になり、夜に電源を切ってしまうことがあります。音や寝心地について、ご相談させてください(介護支援専門員にも同じ内容をお伝えしています)
福祉用具の事業所 車いすのクッション 通所に通い始めてから座る時間が長くなり、坐骨のあたりに赤みが出ています。クッションの種類と点検について、ご相談させてください(介護支援専門員にも同じ内容をお伝えしています)

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

独居・老老介護・日中独居の方の書き分け|O-P・T-P・E-P(8場面)

同じ褥瘡の課題でも、看護師がいない時間に誰がいるかで、計画書の書き方は大きく変わります。一人暮らしの方では「気づく人」を、老老介護の方では「手伝う人の体の負担」を、日中独居の方では「日中の空白の時間」を、それぞれ課題の中心に置くと、在宅の計画として使いやすくなります。

場面 O-P(観察) T-P(ケア) E-P(説明・相談)
一人暮らしで、自分で寝返りはできるが、お尻の皮膚を自分では見られない 訪問のたびに骨が当たる場所の皮膚を見る。ご本人の痛みの訴えを聞く 訪問介護の入浴や清拭のときに皮膚を見てもらう流れを、介護支援専門員と相談する 痛い所やいつもと違う感じがしたら連絡してよいことと、連絡の紙の置き場所を伝える
一人暮らしで、処置があり、訪問のない日の処置をする人がいない 被覆材の様子と、訪問の間の日数を見る 処置の方法と訪問の回数について、主治医の指示と事業所の手順のとおりに主治医・介護支援専門員と相談する 被覆材がはがれたときの連絡先と、触らずにおくことを伝える
一人暮らしで、食事が菓子パンと飲み物だけの日がある 台所と冷蔵庫の様子(ご本人の同意のもとで確認)、食べた物を見る 配食や訪問介護の調理について、介護支援専門員と相談する 食べやすい物を一緒に考え、食べた物を一言で書いてもらう
高齢の夫婦二人で暮らし、夫が妻の体の向きを変えている 夫の体調と言葉、朝の妻の皮膚の様子を見る 夫の体に負担の少ない向きの変え方と、寝具の見直しを一緒に考える 夫が休む時間をとれるサービスについて、介護支援専門員と相談できることを伝える
高齢の夫婦二人で暮らし、夫は物忘れがあり手順を覚えにくい 手順の紙の使われ方、処置や向きの手伝いの様子を見る 手順の紙を絵と大きな字にして、ベッドのそばに貼る 別居の家族にも同じ紙を渡し、電話で様子を聞いてもらうよう相談する(ご本人とご家族の同意のもとで)
高齢の夫婦二人で暮らし、妻が夜に何度も起きている 妻の睡眠と体調、夜間の手伝いの回数(話)を見る 夜間のおむつの選び方と交換の時刻を、妻が眠れる形に見直す 妻の体調を守ることも計画の目的であることを伝える
日中は息子夫婦が仕事で、ご本人が一人で過ごす 日中の過ごし方、昼食の様子、夕方の皮膚の様子を見る 日中の訪問介護や通所の利用について、介護支援専門員と相談する 息子夫婦に、朝と夜に見てもらう所と連絡ノートの書き方を伝える
日中独居で、昼はベッドの頭を上げたままテレビを見て過ごす 夕方の姿勢とずり下がりの様子、かかとの皮膚を見る 頭を上げる扱いは主治医の指示のとおりとし、昼の訪問介護のときにずれを直してもらう手順を決める ご本人が自分でできるずれの直し方があれば一緒に練習する

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

ケアマネのケアプランと訪問看護計画書の書き分け|褥瘡のある方で同じ課題をどう分けて書くか(8項目)

介護保険の訪問看護では、老企第55号の記載要領により、居宅サービス計画が作成されている場合は「当該計画の内容に沿って作成するものであること」とされています。褥瘡のある方では、ケアプランの第2表に「床ずれを治したい」「床ずれを作らずに過ごしたい」のニーズが並び、訪問看護計画書にも同じ言葉が並ぶことがよくあります。ケアプランは暮らし全体の課題と、どのサービスで支えるかを書く計画、訪問看護計画書はその中で訪問看護が何を見て、何をして、何を伝えるかを書く計画と分けておくと、二つの計画が同じことを繰り返さずに、つながって読めます。ケアプランの側の文例は「褥瘡(床ずれ)の方のケアプラン文例」の記事にまとめています。

項目 ケアプラン(介護支援専門員)で書くこと 訪問看護計画書で書くこと そろえる点
課題の書き方 「床ずれを治して、また食卓で家族とご飯を食べたい」など、暮らし全体のニーズ 「仙骨部に褥瘡があり、訪問のない日の処置を妻が行っている。妻は『これで合っているか不安』と話す」など、訪問の中で見えた事実と根拠 ご本人とご家族の言葉を両方に同じ形で残す
目標 暮らしの目標と期間 看護・リハビリテーションの目標(ケアプランの期間に評価の時期を合わせる) 短期目標の期間と評価の時期
体の向き・座る時間 誰がどのサービスで手伝うか、夜間の体制 向きの変え方と当て方の確かめ方、手順の紙、主治医の指示の写し 手伝う人と時間帯
寝具・車いす 福祉用具の種類と事業所 訪問時に見る点と、気づいたときの伝え先 福祉用具の事業所の連絡先と点検の日
おむつ・入浴 おむつ交換と入浴のサービスの組み合わせ 湿りと皮膚の観察、入浴と処置の順番(主治医の指示のとおり) 交換と入浴の曜日と時間帯
処置 処置が要ることと、医療との連携 処置の内容と衛生材料(指示書の内容)、訪問のない日の担い手 処置の担い手と、衛生材料の受け取りの経路
食事 配食・訪問介護の調理・通所の昼食の組み合わせ 食べた量の観察と主治医への報告、管理栄養士への相談 食事の記録の置き場所
連絡の流れ 様子を見に行く人と順番 指示書に記載の連絡の目安と、看護師が主治医へ伝える流れ 連絡先を当ステーションにそろえるか、主治医に直接か

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

書き直し例|褥瘡の計画書でよく見る一行を、そのまま使える文に直す(悪い例と良い例20組)

左はよく見かける一行、中央はそのまま貼れる形に直した文です。悪い例には、一般的な目安から間隔や数値を書き写した文、看護師の印象だけで終わる言葉、ご本人やご家族を責めるように読める言葉が多く入っています。良い例に入れた体の向きを変える間隔・寝具・座る時間・処置・連絡の目安は、すべて「主治医の指示のとおり」「指示書の内容」「事業所の手順のとおり」の形にしています。悪い例の中の「〇〇」は、記憶や一般的な目安から数値を書き入れていた箇所です。

欄 悪い例 良い例(そのまま使える文) 直した点
目標 「褥瘡が治癒する」 仙骨部の処置を主治医の指示のとおりに続けながら、昼食は車いすで食卓に座って家族ととれる 看護の目的の言葉ではなく、ご本人が続けたい暮らしを主語にした
目標 「〇週間で褥瘡が治る」 傷の見え方を事業所の手順で評価し、主治医の見立てを受けながら処置を続けられる 治る時期を看護師が約束する形をやめ、主治医の見立てを受ける形にした
目標 「新たな褥瘡を発生させない」 入浴とおむつ交換のときに妻と訪問介護がかかと・お尻・背中を見て、赤みに気づいたら連絡できる 起きないことを約束する形から、気づいて動ける形にした
目標 「家族が体位変換を行える」 日中は妻、夜間は息子が手順の紙のとおりに体の向きを変え、できなかった夜は連絡ノートに書ける 誰がいつ何をするかの分担が分かる形にした
課題 「皮膚統合性障害」 仙骨部に褥瘡があり、主治医の指示で処置を続けている。訪問のない日の処置は妻が行っている 診断名だけの課題を、場面と根拠の入った一文にした
課題 「褥瘡リスク高い」 ベッドの頭を上げて過ごす時間が長く、体が足元へずり下がり、かかとに赤みが出たことがある 「高い」という見立てだけを、そう考えた事実で書いた
課題 「家族の介護力不足」 夜間の体の向きの手伝いを妻が一人で続けており、妻は「このままでは私が倒れる」と話している ご家族を評価する書き方を避け、事情とご家族の言葉で書いた
課題 「本人がエアマットを拒否」 エアマットレスの音が気になり、夜に電源を切ってしまうことがある。ご本人は「音がうるさくて眠れない」と話している 拒否という評価をやめ、理由とご本人の言葉で書いた
O-P 「褥瘡の観察」 訪問のたびに、姿勢・寝具・骨が当たる場所・傷の見え方(事業所の手順で評価)・被覆材・湿りの順に見て、記録書Ⅱに同じ順で書く 何を、どの順で見るかを書いた
O-P 「皮膚の状態観察」 仙骨部・左右大転子部・左右かかとの赤みの有無と範囲を、前回の記録と写真と比べて見る 見る場所と比べる材料を書いた
O-P 「栄養状態の観察」 前回の訪問からの食べた量の記録(ご家族の記録)と、体重(測れる方)を確かめる 何から確かめるかを書いた
T-P 「〇時間ごとの体位変換」 体の向きを変える間隔と方法は主治医の指示と事業所の手順のとおり(指示書の内容)とし、夜間を含めた分担をご家族・訪問介護と決める 記憶の間隔を消し、指示と手順から写す形にした
T-P 「除圧」 あおむけのときはかかとが寝具に当たらないよう、手順の紙のとおりにクッションを当てる。当て方の写真をベッドのそばに貼る どこを、何で、どう守るかを書いた
T-P 「褥瘡処置」 仙骨部の処置は主治医の指示のとおり(指示書の内容)に行い、訪問のない日は妻が手順の紙のとおりに行う 出どころと担い手を書いた
T-P 「エアマット導入」 寝具の種類と設定は主治医の指示と福祉用具の事業所の説明のとおりとし、訪問時に表示と寝心地を確かめる 入れて終わりでなく、訪問で確かめることを書いた
E-P 「体位変換の必要性を説明」 体の向きを変える目的と手順を、手順の紙を見ながら妻と息子に伝え、妻の腰に負担の少ない方法を一緒に練習する 誰に何を使って伝えるかを書いた
E-P 「異常時は連絡するよう指導」 被覆材のはがれ、においが強くなる、新しい赤みに気づいたときは、連絡の紙のとおりに当ステーションへ電話するよう伝える どんなときに、どこへ連絡するかを書いた
評価 「改善傾向」 仙骨部の傷のまわりの赤みは、前回(記録した日)より範囲が小さく見えた(写真あり)。処置は訪問のない日も妻が手順のとおりに続けた 何と比べて、どう見えたかを事実で書いた
評価 「著変なし」 新しい赤みは見られなかった(見た場所:仙骨部・大転子部・かかと)。夜間の向きの手伝いは分担表のとおり続いた 見た場所と続いた工夫を書いた
評価 「家族の理解良好」 妻は手順の紙を見ずにずれの直し方を行え、「前より楽になった」と話す。息子は夜の分担を週3日受け持った 理解の評価をやめ、できたことと言葉で書いた

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

評価欄の書き方|皮膚の見え方・続いた工夫・連絡どおりに動けたかで書く評価文(10例)と報告書へのつなぎ方

保医発0327第10号の第一の2(3)③は、「目標達成の程度及びその効果等について評価を行うとともに、評価に関する内容を訪問看護記録書に記録すること」とし、「必要に応じて訪問看護計画書の見直しを行い、指定訪問看護の改善を図る等に努めなければならないものであること」としています。褥瘡のある方の評価は、治ったかどうかを看護師が判定するのではなく、前回と比べて皮膚がどう見えたか、決めた工夫が続いたか、変化に気づいたときに連絡の手順どおりに動けたか、続けたい暮らしを保てたかを書くと、次の計画で何を変えるかが決まりやすくなります。

評価の結論 評価欄の記載例 次の計画で変える欄
目標を達成した(予防の工夫) この期間、新しい赤みは見られなかった(見た場所:仙骨部・大転子部・かかと)。妻と訪問介護が入浴とおむつ交換のときに皮膚を見る流れが続いた 見る流れを続け、目標を座って過ごす時間の工夫に進める
一部達成した(ずれを直す手順) 頭を上げたあとにずれを直す手順は、妻は続けられたが、昼の時間帯は一人で過ごすため直せない日があった 昼の訪問介護のときに直してもらう手順を介護支援専門員と相談する
一部達成した(夜間の分担) 夜間の分担表のとおり、息子が週3日受け持った。残りの日は妻が続け、腰の痛みの訴えは続いている 夜間のサービスと寝具の見直しを介護支援専門員と相談する
目標を達成した(連絡の手順) 被覆材がはがれた日に、妻が連絡の紙のとおりに当ステーションへ電話できた。看護師が訪問して交換し、主治医へ報告した 主治医からの指示の内容を手順の紙に反映し、目標を続ける
達成していない(湿りの時間) 朝までおむつの中が湿っている日が続き、お尻の皮膚のふやけが続いている おむつの選び方と交換の時間帯を、ご家族と介護支援専門員と見直す
状態が変わった(新しい赤み) 左かかとに新しい赤みを確認し、主治医へ報告した。頭を上げる扱いについて指示を受けた 課題にかかとを加え、当て方とずれを直す手順を見直す
状態が変わった(処置の変更) 受診で処置の方法が変わった(指示書の内容)。手順の紙とご家族の手元の紙は古いままだった 計画書・衛生材料等の欄・手順の紙・訪問介護への依頼を同じ内容に書き換える
一部達成した(座る時間) 通所の日も、座る時間とクッションの扱いが連絡帳で共有された。坐骨のあたりの赤みは前回と同じ範囲に見えた 通所の日の休む場所の扱いを通所の職員と相談する
一部達成した(食べる量) 食べた量の記録は続き、受診で主治医に見せられた。食べる量は朝と昼が半分ほどのまま 主治医の指示に沿って、管理栄養士の関わりを介護支援専門員と相談する
介護者の状況が変わった 処置を行っていた妻が入院し、娘が訪問のない日の処置を受け持つことになった 娘への手順の伝え方と練習を計画に加え、訪問の回数を主治医・介護支援専門員と見直す

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

訪問看護報告書の欄に、褥瘡の経過と家での工夫をどうつなぐか(褥瘡の記載例7欄)

計画書で決めた観察とケア・説明の結果は、主治医へ出す訪問看護報告書に書くことになります。左から2列目は保医発0327第10号 第一の2(2)の原文です。褥瘡のある方では、診察の場面では見えにくい、家での寝ている姿勢・座る時間・湿り・手伝う人の様子を伝えることが、報告書の大きな役割になります。

報告書の欄 記載要領の定め 褥瘡のある方の記載例
病状の経過 ③「利用者の病状、日常生活動作(ADL)の状況等について記入すること」 仙骨部の傷は、事業所の手順で評価した内容(記録した内容)。前回と今回の写真を添えます。まわりの赤みの範囲は前回より小さく見えました。左向きへは手すりを持って自分でなれます
看護の内容 ④「実施した指定訪問看護の内容について具体的に記入すること」 指示書のとおりの処置、骨が当たる場所の観察、ずれを直す手順の練習(妻・訪問介護)、夜間の分担表の作成、寝具の点検の相談を行いました
家庭での介護の状況 ⑤「利用者の家族等の介護の実施状況、健康状態、療養環境等について必要に応じて記入すること」 訪問のない日の処置は妻が行っています。夜間の体の向きの手伝いは妻と息子で分けていますが、妻は腰の痛みを訴えています
衛生材料等の使用量および使用状況 ⑥「指定訪問看護における処置に使用した衛生材料等の名称、使用及び交換頻度、1ヶ月間における使用量を記入すること」 名称・交換の頻度・その月に使った量を、管理表と交換の記録から写す(ご家族が交換した分を含む・記録した内容のとおり)
衛生材料等の種類・量の変更 ⑦「衛生材料等の変更の必要性の有無について○をつけること」 傷の範囲が変わり、使う量が合わなくなっている場合などに、量についてご指示をいただけますでしょうか(変更の必要性:有)と書く
特記すべき事項 ⑨「前記の②から⑧までの各欄の事項以外に主治医に報告する必要のある事項を記入すること」 食べる量が朝と昼は半分ほどの日が続いています(ご家族の記録を添えます)。食事についてご指示をいただけますでしょうか。ベッドの頭を上げる扱いについても、ご相談させてください
報告書の簡略化 ⑪継続して訪問している方で、その月に1回しか訪問しなかった場合は「記録書Ⅱの複写を報告書として差し支えない」 入院で月の途中から訪問がなかった月などに、該当の記録書Ⅱを報告書として扱うかを事業所の手順で決めておく

※上記は厚生労働省の通知(保医発0327第10号)の記載要領を当社が編集・加工し、当社が作成した記載のイメージを並べたものです。厚生労働省の公式見解ではありません。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

計画書を見直すきっかけと、見直したときに書き換える欄(10場面)

保医発0327第10号では、計画書の年月日の欄に「計画書の作成年月日及び計画の見直しを行った年月日を記入すること」とされ、記録書については管理者等が「訪問看護計画書の確認や見直しを行った場合はその旨を訪問看護記録書に記録すること」とされています。褥瘡のある方では、見直しのきっかけが暮らしの中で起きやすいため、場面と書き換える欄を先に決めておくと、手順の紙や訪問介護への依頼と食い違いにくくなります。

見直しのきっかけ 書き換える欄 同じ日に書き換える物
新しい赤みや傷が見つかった 課題・O-P・T-P・年月日 見る場所の順番の紙、ご家族と訪問介護への伝え方
処置の方法が変わった T-P・衛生材料等の欄・年月日 手順の紙、訪問のない日の担い手への伝え方
処置が終わった 衛生材料等の欄(無に改める)・課題・目標 以前にできた場所を見る予防の課題
退院した 課題・目標・年月日・備考 退院時の情報の写し、寝具と手伝う人の確認
寝具や車いすのクッションが替わった T-P・備考 当て方の紙、福祉用具の事業所の連絡先
手伝う人が替わった(入院・仕事・転居) T-P・E-P・目標 分担表、新しく手伝う人への手順の練習の予定
通所や訪問入浴を始めた T-P・備考 入浴と処置の順番の紙、連絡帳の書き方
食べる量が大きく変わった 課題(関わる課題を立てる)・E-P 主治医・管理栄養士への相談の記録
在宅で最期まで過ごす方針になった 目標・T-P・E-P ご本人がつらくない姿勢と処置の時間の取り決め
目標の期間が終わった(ケアプランの見直し) 評価・目標・年月日 ケアプランとの照合の記録

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

運営指導の確認項目と照らす|褥瘡のある方の計画書で見直す9点と手元に残す記録12種

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(確認項目及び確認文書)では、訪問看護の「訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成(第70条)」と「サービス提供の記録(第19条)」について次の確認項目が示されています。第70条の確認文書としては、主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画(利用者又は家族の同意があったことがわかるもの)、アセスメントシート、モニタリングシート、訪問看護報告書が挙げられています。右の列は、褥瘡のある方の計画書で確かめる点の例です。

別添1の確認項目(訪問看護) 褥瘡のある方の計画書で確かめる点 貴事業所の確認欄
(第19条)訪問看護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか 記録書Ⅱに、計画書で決めた皮膚の観察の順番・処置・ずれを直す手順の練習・分担表の見直しを行ったことが書かれているか 確認日:(    )
(第19条)日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか 傷の見え方・新しい赤み・湿り・痛みが、「改善傾向」「著変なし」の一語でなく、見た場所と比べた材料を添えた事実で書かれているか 確認日:(    )
(第70条)居宅サービス計画に基づいて訪問看護計画が立てられているか ケアプランの体の向き・おむつ・入浴・福祉用具の分担と、計画書の支援内容・訪問の計画が食い違っていないか 確認日:(    )
(第70条)主治の医師の指示及び利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問看護計画が立てられているか 指示書の処置・衛生材料・連絡の目安が計画書に写されているか。一人暮らし・老老介護・日中独居などの暮らしの環境と、ご本人の希望が課題に反映されているか 確認日:(    )
(第70条)サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか O-P・T-P・E-Pが「褥瘡の観察」「体位変換」「除圧」「褥瘡処置」の一語で止まっていないか。訪問の曜日と時間帯が、おむつ交換や入浴の時間帯との関係で分かるか 確認日:(    )
(第70条)利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか 説明した相手と日付、同意と交付の記録が残っているか。ご家族と訪問介護に渡した手順の紙の内容が計画書と同じか。写真を撮ることの同意があるか 確認日:(    )
(第70条)目標の達成状況は記録されているか 評価欄と記録書Ⅱに、皮膚の見え方の変化、決めた工夫が続いたか、連絡の手順どおりに動けたかなどの事実が書かれているか 確認日:(    )
(第70条)達成状況に基づき、新たな訪問看護計画が立てられているか 新しい赤みや傷、処置の変更、退院、寝具の交換、手伝う人の交代の後に、計画書が見直されているか 確認日:(    )
(第70条)訪問看護報告書は作成されているか 計画書の評価と、報告書の病状の経過・家庭での介護の状況・衛生材料の欄がつながっているか 確認日:(    )

※上記は厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(確認項目及び確認文書)を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

公表されている自治体の指摘から、指示書の転記と同意・記録の整備を見直す(5件)

褥瘡のある方に限った指摘ではありませんが、主治医の指示を計画書に写すこと、計画書の説明と同意、記録の整備に関わる公表事例です。

自治体 公表されている指摘の内容 褥瘡のある方の計画書で見直す点
長野県(令和6年度運営指導結果の概要・訪問看護) 居宅サービス計画の内容に沿った計画となっていない、訪問看護計画に対する利用者の同意を得たことが確認できない、具体的なサービス内容を記載していない事例等 ケアプランの手伝う人と時間帯との対応、説明・同意の記録、O-P・T-P・E-Pの具体性
神戸市(介護保険サービス事業運営上の留意事項・令和7年3月) 訪問看護指示書の有効期限切れ・受領遅れ、計画書に具体的なサービスの内容・利用者の希望・主治医の指示・看護目標等を記載していない、計画書に利用者の同意署名がない等 指示書の期間の管理、処置と衛生材料など主治医の指示の転記、「食卓で家族とご飯を食べたい」などご本人の希望の反映
堺市(公表資料の指摘事項) 訪問看護計画に、主治の医師の指示に基づいていないサービス提供が含まれている 処置の方法や使う物を、指示書にない形で計画書や手順の紙に書いていないか
東京都(運営指導における主な指摘事項・訪問看護) 計画書を作成していない、計画書がケアプランの内容と相違している、内容が不十分 退院して処置が始まるときに、訪問開始前に計画書があるか
東京都(同) サービス提供開始後に指示書の交付を受けていた、文書による指示なく訪問していた、訪問内容が指示書と相違している等 処置の指示が変わったあとに、計画書の支援内容と手順の紙が指示書と食い違っていないか

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

保管しておく書類の一覧|指示書・処置の記録・写真・手順の紙(12種・記入欄つき)

保存の年限は、介護保険では各自治体の条例で定められているため、ここでは記入欄にしています。

記録 何のために残すか 保管場所 最終更新日
訪問看護指示書(特別訪問看護指示書を含む) 処置の内容・衛生材料・連絡の目安・指示期間の出どころ (    ) (    )
退院時の情報・医療機関からの処置の説明 課題欄の根拠、病院での方法と自宅での方法の違いの確認 (    ) (    )
褥瘡の評価の記録(参考様式を使う場合はその様式) 見え方の経過、評価欄の根拠 (    ) (    )
写真の記録と撮影の同意 前回と比べる材料、主治医への報告に添える資料 (    ) (    )
衛生材料の管理表(受け取り・使用量) 計画書⑤・報告書⑥⑦の出どころ (    ) (    )
ご家族・訪問介護に渡した手順の紙と連絡の紙 渡した内容が指示書・計画書と同じであることの確認 (    ) (    )
体の向きの分担表とおむつ交換の記録 決めた工夫が続いたかの評価の根拠 (    ) (    )
福祉用具の事業所の説明書と点検の記録 寝具とクッションの扱いの出どころ (    ) (    )
居宅サービス計画の写し 計画書がケアプランに沿っていることの確認 (    ) (    )
訪問看護計画書(説明・同意・交付の記録つき) 説明した相手と日付、同意と交付の事実 (    ) (    )
訪問看護記録書Ⅰ・Ⅱ 初回の状態、訪問ごとの観察・ケア・説明の実施と評価の根拠 (    ) (    )
訪問看護報告書(主治医への提出の記録つき) 評価と家での工夫の様子を主治医へ伝えた事実 (    ) (    )

※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。

よくある質問

褥瘡の看護計画に、体の向きを変える間隔や褥瘡の評価の点数、外用薬の名前を書いてもよいですか?

体の向きを変える間隔と方法、体圧分散寝具の種類と設定、座っていてよい時間、処置の方法と使う外用薬・被覆材、交換の頻度は、主治医の指示と事業所の手順によるものです。計画書には「主治医の指示のとおり」「指示書の内容」「事業所の手順のとおり」のように出どころが分かる形で書き、実際の内容は指示書と手順から写すと、指示が変わったときに計画書の見直しにも気づきやすくなります。褥瘡の状態の評価は事業所の手順のとおりに行い、評価欄には前回と比べてどう見えたかを、見た場所と写真などの材料を添えて書きます。

褥瘡予防の看護計画のO-P・T-P・E-Pは、在宅ではどう分けて書けばよいですか?

O-P(観察)には、訪問のたびに見る順番(姿勢・寝具・骨が当たる場所・湿り・食べた量・ご家族の話)を、T-P(ケア)には、看護師が訪問の中で行うことと、ご家族・訪問介護と一緒に練習する手順を、E-P(説明・相談)には、看護師がいない時間に誰がどこを見て、何に気づいたらどこへ連絡するかを書く分け方が一つの例です。在宅では看護師が関われるのは訪問の時間だけなので、E-Pに分担と連絡の流れまで書いておくと、計画書がそのまま分担表として使えます。

褥瘡リスクのある方の短期目標は、どう書けばよいですか?

皮膚の見え方そのものを短期目標にすると、病状で変わる部分まで看護師の評価になりがちです。「入浴のあとに妻がかかと・お尻・背中を見て、気になった所を連絡ノートに書ける」「ベッドの頭を上げたあとに、ずれを直す手順を妻と訪問介護の職員が行える」のように、ご本人・ご家族・訪問介護が続ける工夫と、変化に気づいて伝えることを短期目標にすると、評価の日に事実で確かめやすくなります。期間は、介護保険ではケアプランの短期目標の期間と合わせる形が一般的です。

病院の看護計画や看護学生の看護過程と、在宅の訪問看護計画書は、褥瘡の書き方で何が違いますか?

病院の看護計画は、体の向きを変えること、皮膚の観察、おむつの交換、食事の介助を職員が決まった時刻に受け持つことを前提に組み立てます。在宅の訪問看護計画書は、主治医の指示書と訪問による療養状況を踏まえて目標を設定し、限られた訪問の時間の中で行う観察・ケア・説明を書くものです。褥瘡のある方では、看護師がいない夜間と日中に誰が体の向きを変え、誰が皮膚を見て、変化に気づいたら誰がどこへ連絡するかまで書いておくと、在宅の計画として使いやすくなります。

褥瘡のケアプランと訪問看護計画書は、どう書き分けますか?

ケアプランは介護支援専門員が暮らし全体の課題と、どのサービスで支えるかを書く計画で、訪問看護計画書はその中で訪問看護が何を見て、何をして、何を伝えるかを書く計画です。介護保険の訪問看護では、居宅サービス計画が作成されている場合は、その内容に沿って作成するものとされています。ケアプランの手伝う人と時間帯、福祉用具、おむつと入浴の曜日を計画書の備考と支援内容にそろえ、ご本人とご家族の言葉を両方に同じ形で残すと、二つの計画がつながって読めます。

褥瘡の処置に使う衛生材料は、計画書のどこに書きますか?

保医発0327第10号では、計画書の「衛生材料等が必要な処置の有無」の欄に○をつけ、処置がある場合は「処置の内容」と「衛生材料等」を具体的に記入し、「必要量」には1か月間に必要となる量を記入することとされています。褥瘡の処置がある方では、処置の内容・衛生材料の種類とサイズ・必要量を指示書と主治医の医療機関の取扱いのとおりに写し、報告書の使用量と変更の欄につなげます。処置が無く予防だけの方は「無」に○をつけ、予防の工夫は支援内容の欄に書きます。

褥瘡のある方の訪問看護計画書は、どんなときに見直しますか?

計画書の年月日の欄には、作成年月日と計画の見直しを行った年月日を記入することとされています。褥瘡のある方では、新しい赤みや傷が見つかったとき、処置の方法が変わったときや処置が終わったとき、退院したとき、寝具や車いすのクッションが替わったとき、手伝う人が替わったとき、通所や訪問入浴を始めたとき、食べる量が大きく変わったとき、目標の達成状況を評価したときなどが見直しのきっかけになります。

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出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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