訪問看護計画書のうち、「評価」の欄だけを扱う記事です。看護・リハビリテーションの目標の立て方、問題点・解決策の書き方、計画書全体の組み立て方はここでは繰り返しません。評価欄に何をどの順番で書くか、目標の達成度ごとにどう書き分けるか、疾患・状態ごとの完成文、報告書と次の計画へのつなぎ方を順に整理しました。
評価欄は「継続」「著変なし」の一言で終わりやすい欄です。一言で終わると、次の計画を変えた理由も、変えなかった理由も記録に残りません。以下の完成文はすべて、架空の利用者を想定して当社が作成した記載のイメージです。氏名・日付・数値・回数は、貴事業所の利用者の記録にある事実に置き換えてお使いください。数値の目安や観察項目は主治医の指示によって異なるため、指示書の内容を優先してください。
評価欄に書くこと|目標との対応・評価の時期・評価者・根拠の欄別対照表
評価欄は、計画書の「目標」と「問題点・解決策」に対する結果を書く欄です。1つの評価文の中に、次の10の要素が入っているかを点検すると、書き漏れに気づきやすくなります。右端は貴事業所の様式や運用を書き込むための欄です。
| 要素 | 書く中身 | 書き出しの型(例) | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 対応する目標 | どの目標(長期・短期、番号)に対する評価か | 「短期目標②(体重の変化に自分で気づける)について」 | 目標の番号の振り方:( ) |
| 評価の対象期間 | いつからいつまでの実績を見たか | 「9月1日〜11月30日の訪問26回の記録から」 | 期間の区切り方:( ) |
| 評価日と評価者 | 評価した日と、職種・氏名 | 「11月28日、看護師◯◯が評価(理学療法士◯◯の訓練記録を含む)」 | 評価者の決め方:( ) |
| 根拠となる数値 | 測定値・回数・日数・距離・時間の推移 | 「体重は58.2〜59.4kgの範囲で推移」 | 主に使う物差し:( ) |
| 観察した事実 | 訪問時に見た・触れた・聞いたこと | 「下腿の圧痕性浮腫は訪問26回中24回で認めず」 | 観察の記録先:( ) |
| ご本人・ご家族の言葉 | 受け止め・意欲・困りごと | 「ご本人は『量るのが朝の習慣になった』と話す」 | 聞き取りの記録先:( ) |
| 達成の度合い | 達成/一部達成/未達成/目標の変更/中止・終了 | 「短期目標②は一部達成とする」 | 区分の表記:( ) |
| 要因 | うまくいった理由、いかなかった理由 | 「夜間の尿意で起き上がる回数が増えたことが影響した」 | 要因を書く欄:( ) |
| 今後の方針 | 継続・変更・終了と、次の計画で変える欄 | 「次期は目標を◯◯に変更し、解決策に◯◯を加える」 | 次期計画への反映日:( ) |
| 報告・共有 | 主治医・介護支援専門員へ伝えた内容と日付 | 「12月1日に報告書で主治医へ報告し、同日介護支援専門員へ電話で共有」 | 共有の記録先:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
評価の時期と評価者を場面ごとに決めておく
評価をいつ・誰が行うかが決まっていないと、評価欄は空いたまま次の計画が作られがちです。次の表は、場面ごとに評価の時期・評価者・根拠にする記録を決めておくための例です。実際の運用は、貴事業所の手順書と主治医の指示に合わせて書き換えてください。
| 場面 | 評価の時期(例) | 評価者(例) | 根拠にする記録 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|---|
| 定期の見直し | 計画に書いた評価日(例:毎月末の訪問時) | 計画を作成した看護師 | 訪問看護記録書、バイタルの経過表 | 評価日:( ) |
| 短期目標の期間が終わる | 期間の最終週の訪問時 | 担当看護師(リハ職が関わる目標は合議) | 訪問看護記録書、訓練の記録 | 合議の方法:( ) |
| 状態が急に変わった | 変化を把握した後の最初の訪問時 | 担当看護師と管理者 | 臨時の訪問記録、主治医への連絡記録 | 報告の手順:( ) |
| 入院した | 入院の連絡を受けた日 | 担当看護師 | ご家族・介護支援専門員からの連絡記録 | 中止の書き方:( ) |
| 退院して再開する | 再開後の初回訪問時 | 担当看護師 | 退院時の看護サマリー、退院前カンファレンスの記録 | 再開前の確認:( ) |
| 主治医の指示内容が変わった | 新しい指示を受けた後の初回訪問時 | 担当看護師 | 訪問看護指示書、指示の電話記録 | 指示書の確認者:( ) |
| 居宅サービス計画が変わった | サービス担当者会議の後の初回訪問時 | 担当看護師 | サービス担当者会議の記録、居宅サービス計画 | 会議の参加者:( ) |
| リハ職が訪問している | 看護と同じ評価日にそろえる | 看護師とリハ職の合議 | 訓練の記録、評価の数値(距離・時間・回数) | 合議の記録先:( ) |
| ご本人・ご家族の意向が変わった | 意向を聴き取った後の最初の訪問時 | 担当看護師 | 聴き取りの記録(日付・話した人・言葉) | 意向の記録先:( ) |
| サービスを終える | 終了日(看取り・施設入所・目標の達成など) | 担当看護師と管理者 | 最終訪問の記録、終了の連絡記録 | 終了の手順:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
目標の達成度別|達成・一部達成・未達成・目標変更・中止の評価文20例
評価文は、達成の度合いによって書く順番と次の方針の書き方が変わります。まず区分ごとの型を示し、そのあとに完成文を並べます。「達成」「未達成」は評価者の見立てであり、見立ての根拠になった数値と観察を先に書くと、読み手が同じ結論にたどり着けます。
| 区分 | 書く順番 | 使う言葉の例 | 次の方針の書き方 |
|---|---|---|---|
| 達成 | 期間→数値・観察→ご本人の言葉→達成とした理由→次の目標 | 「◯週連続で」「◯回中◯回」「目標の◯mに到達」 | 次の段階の目標を書く。維持が目的なら維持の物差しを書く |
| 一部達成 | できたこと→できなかったこと→できなかった理由→方法の変更 | 「◯は行えたが、◯は◯回にとどまった」 | 残った部分だけを目標に残し、解決策の方法を変える |
| 未達成 | 数値の推移→妨げになった事情→目標が妥当だったかの見直し | 「◯の影響で実施できた日は◯日」「目標の水準を見直す」 | 目標の水準・期間・方法のどれを変えるかを1つ以上書く |
| 目標の変更 | 変更のきっかけ→変更前の目標の到達点→新しい目標 | 「◯月◯日の◯を受け、目標を◯から◯へ変更」 | 新しい目標の期間と評価日を書く |
| 中止・終了 | 中止・終了の日と理由→それまでの到達点→引き継ぎ先 | 「◯月◯日入院のため訪問を中止」「◯月◯日で終了」 | 再開の予定、または引き継いだ先と内容を書く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
達成度ごとの完成文(各4例)
| 区分 | 目標(架空の設定) | 評価欄の完成文 |
|---|---|---|
| 達成 | 3か月で、屋内を四点杖で20m歩ける(大腿骨頸部骨折の術後・80代) | 9月1日〜11月30日の訪問24回の記録から評価した。最後の4週は、ご本人が居間から便所までの約12mを四点杖で往復(計約24m)し、8回中8回とも途中で立ち止まらずに歩けた。歩行後の脈拍は安静時72回/分から88回/分に上がり、3分以内に戻った。ご本人は「夜も一人で便所に行けるようになった」と話す。短期目標は達成とし、次期は玄関の上がり框(高さ約18cm)の昇り降りを目標とする。 |
| 達成 | 2か月で、インスリン自己注射を手順どおり一人で行える(糖尿病・70代) | 10月1日〜11月30日の訪問17回のうち、看護師が見守った自己注射17回すべてで、ご本人が単位の設定・空打ち・注射部位の変更を手順書どおりに行えた。自己測定の朝食前血糖は112〜168mg/dLで推移し、70mg/dL未満の記録はなかった。短期目標は達成とし、次期は見守りを週1回に減らしたうえで、低血糖時の対処を一人で説明できることを目標とする。 |
| 達成 | 1か月で、入浴後に口すぼめ呼吸を自分から行える(COPD・70代) | 11月の入浴介助時の訪問8回すべてで、ご本人が脱衣所で椅子に座ってから促しなしで口すぼめ呼吸を始めた。入浴直後のSpO2は89〜91%で、呼吸を整えてから2分以内に94%以上に戻った。前月は4回中3回で看護師の声かけが必要だった。短期目標は達成とし、次期は着替えの途中で休憩を1回はさむ方法の定着を目標とする。 |
| 達成 | 1か月で、飲み忘れを週1回以下にする(軽度認知障害・独居・80代) | 10月の訪問9回で、服薬カレンダーの残り方を確認した。朝・夕の飲み忘れは第1週2回、第2週1回、第3週0回、第4週1回で、週1回以下の週が4週中3週あった。長女が夕方に電話で声をかける取り決めを始めた第2週以降は、夕の飲み忘れが0回である。短期目標はおおむね達成とし、次期も同じ方法を続け、残薬の確認を月2回から月1回へ減らせるかをみる。 |
| 一部達成 | 3か月で、体重を毎日量り、2日で1.5kg以上増えたら事業所へ連絡できる(慢性心不全・80代) | 9月1日〜11月30日の体重記録表では、91日中86日に記入があった。体重は58.2〜60.1kgで推移し、11月14日に2日で1.7kgの増加があったが、ご本人からの連絡はなく、翌日の訪問時に看護師が気づいて主治医へ報告した。ご本人は「数字は書いたが、増えたことに気づかなかった」と話す。測る習慣は定着したが連絡は行えなかったため一部達成とし、次期は記録表に「前日との差」の欄を加え、差が1.5kg以上なら赤で丸をつける方法に変える。 |
| 一部達成 | 1か月で、排便のない日が3日以上続かないようにする(パーキンソン病・70代) | 10月の排便記録では、31日中排便のない日が3日以上続いたのは2回(10月6〜8日、10月21〜24日)で、前月の5回から減った。水分は1日約1,000mLを目安に飲めた日が22日あった。一方、2回目の4日間は緩下剤の服用を自己判断で中止していたことが聞き取りでわかった。一部達成とし、次期は服薬カレンダーに緩下剤の欄を分けて設け、飲まなかった日に理由を書いてもらう。 |
| 一部達成 | 2か月で、仙骨部の褥瘡を縮小させる(寝たきり・90代) | 10月1日の創の大きさは長径3.0cm×短径2.5cmで、11月28日は2.2cm×1.6cmに縮小した。DESIGN-R2020の合計点は15点から11点になった。一方、深さは真皮までの損傷のまま変わらず、ポケットは11月に入って0.5cm生じた。体位変換の記録表では、夜間に4時間以上同じ体位だった日が週2〜3日あった。一部達成とし、次期は夜間の体位変換の方法をご家族と見直し、エアマットの設定を主治医・福祉用具専門相談員と確認する。 |
| 一部達成 | 1か月で、ご家族(妻)が口腔内の吸引を一人で行える(ALS・60代) | 11月の訪問12回のうち、妻が一人で吸引を行った場面を看護師が9回確認した。カテーテルの挿入の深さと吸引時間(1回10秒以内)は9回とも手順どおりであった。一方、痰が多い朝の場面では「怖くて手が止まる」と話し、看護師に交代した回が3回あった。日中の吸引は達成、痰の多い時間帯は未達成として一部達成とし、次期は朝の訪問時に一緒に行う回を増やす。 |
| 未達成 | 3か月で、自宅から約200m先の商店まで休まず歩ける(変形性膝関節症・70代) | 9月〜11月の屋外歩行練習は予定12回のうち実施5回で、最長の連続歩行は10月12日の約80mだった。10月下旬から右膝の痛みが強まり、10段階で6〜7と話す日が続いたため、11月は屋外練習を行えなかった。主治医の受診で膝の治療方針が変わったことを踏まえ、目標の距離と期間が現状と合っていないと考える。未達成とし、次期は屋内での筋力練習と、自宅前の約30mの往復を目標に置き直す。 |
| 未達成 | 3か月で、間食を1日1回までにし、主治医の検査でHbA1cを下げる(2型糖尿病・60代) | ご本人の食事記録では、間食が1日2回以上の日が月平均18日あり、9月から11月まで減らなかった。長男によると、11月の受診時のHbA1cは8.1%で、8月の8.0%から横ばいだった。ご本人は「夜に一人でいると食べてしまう」と話す。未達成とし、目標の置き方を見直す。次期は「夜8時以降に食べない」の1点に絞り、夜の過ごし方をご本人と一緒に決める。 |
| 未達成 | 1か月で、夜間に6時間以上眠れる日を週4日以上にする(うつ病・50代) | 11月の睡眠記録では、6時間以上眠れた日は週1〜2日で、週4日以上の週はなかった。入眠は午前1時前後、中途覚醒が1晩2〜3回と記録されている。日中の横になる時間は1日約4時間あり、前月と変わらなかった。ご本人は「昼間は起きていられない」と話す。未達成とし、11月27日に主治医へ睡眠の経過を報告した。次期は日中の横になる時間を1時間減らすことから始める。 |
| 未達成 | 1か月で、1日の飲水量を1,200mL以上にする(認知症・独居・80代) | 10月の訪問9回で飲水チェック表を確認したところ、1,200mL以上の日は記入のあった24日中5日だった。訪問時の口腔内の乾燥は9回中6回で認め、10月18日には37.4℃の微熱があった。ご本人は「のどが渇かない」と話し、チェック表の記入も忘れがちであった。未達成とし、次期はペットボトル500mLを3本、朝に並べて置き、夕方に残りを長女が電話で確認する方法に変える。 |
| 目標の変更 | 3か月で、屋外を歩いて買い物に行ける(脳梗塞後の右片麻痺・70代) | 10月15日に自宅で転倒し、左手首を骨折して11月5日まで入院した。入院前は屋外を杖で約150m歩けていた。退院後の初回訪問では、屋内の伝い歩きで約10mにとどまり、ご本人も「まずは家の中を安心して歩きたい」と話す。退院を受けて目標を変更し、次期は1か月で屋内の移動を伝い歩きで自立することとした。 |
| 目標の変更 | 2か月で、痛みを10段階で3以下に保ち、週1回は外出できる(膵がん・60代) | 11月は痛みの数字が3以下の日が30日中21日で、11月上旬までは週1回の外出ができた。11月20日以降は食事量が1日2〜3割に減り、ベッドで過ごす時間が1日20時間を超えている。ご本人は「外に出るより家族と家にいたい」と話す。状態と意向の変化を受け、外出の目標を外し、次期は痛みと呼吸の苦しさを和らげ、家族と過ごす時間を保つことを目標とした。 |
| 目標の変更 | 3か月で、服薬を一人で管理できる(アルツハイマー型認知症・独居・80代) | 9月・10月は服薬カレンダーで飲み忘れが週1回以下だったが、11月8日から長女の自宅へ転居して同居となった。転居後は長女が朝・夕の薬を手渡しており、飲み忘れは0回である。一人で管理する目標は生活環境が変わり合わなくなったため変更し、次期は新しい住まいでの夜間の歩き回りの回数(現在は週3回)を減らすことを目標とする。 |
| 目標の変更 | 2か月で、一人で入浴できる(関節リウマチ・70代) | 10月・11月の入浴見守りは14回で、浴槽のまたぎは14回中12回一人で行えた。一方、ご本人から11月22日に「疲れるので週1回は通所で入りたい」との申し出があり、介護支援専門員と相談のうえ居宅サービス計画が変わる予定である。ご本人の意向を受け、次期は自宅での入浴を週1回とし、その1回を一人で行えることを目標とした。 |
| 中止・終了 | 1か月で、在宅酸素の流量を指示どおりに守れる(間質性肺炎・80代) | 11月1日〜11月16日の訪問6回では、流量は6回とも指示の安静時1L/分、労作時2L/分が守られていた。11月17日に発熱と呼吸困難で救急搬送され、同日入院となったため訪問を中止した。入院前の到達点は上記のとおりで、退院の連絡があれば退院時の情報をもとに計画を作り直す。 |
| 中止・終了 | ご自宅で最期まで、痛みと苦しさの少ない時間を過ごせる(肺がん終末期・70代) | 11月の訪問16回と緊急の訪問2回で、痛みの数字は2〜4で推移し、レスキュー薬の使用は1日0〜2回だった。11月26日午前3時、ご自宅で妻と長男に見守られて永眠された。妻は「最後まで家にいられてよかった」と話した。訪問看護は11月26日で終了し、同日介護支援専門員へ連絡した。 |
| 中止・終了 | 3か月で、歩行器で屋内を移動できる(廃用症候群・90代) | 9月〜10月で、歩行器を使った屋内移動は寝室から居間までの約8mを見守りで行えるようになった。11月10日から介護老人保健施設へ入所したため、同日で訪問を終了した。入所先へは、ご家族の同意を得て、移動の状態と転倒の起きやすい時間帯(夕方)を書面で伝えた。 |
| 中止・終了 | 3か月で、ストーマの装具交換を一人で行える(直腸がん術後・60代) | 9月〜11月の装具交換の見守り12回のうち、後半の6回はご本人が一人で面板のカット・貼付まで行え、便の漏れは11月は0回だった。ストーマ周囲の皮膚の赤みは10月初めに一度あったが、11月は認めていない。主治医・介護支援専門員と相談し、目標の達成をもって11月末で訪問を終了した。困ったときの連絡先を書面でお渡しした。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
疾患・状態・職種別|評価欄の完成文62例
ここでは、疾患や状態ごとに「何を物差しにして評価するか」と、その物差しで書いた完成文を並べます。各行は、それぞれ異なる目標に対する評価です。物差しの欄は、貴事業所で評価を始めるときの見出しとしても使えます。
循環と呼吸|心不全・COPD・在宅酸素(10例)
| 状態 | 評価の物差し | 評価欄の完成文 |
|---|---|---|
| 慢性心不全 | 体重の推移、下腿の浮腫 | 10月の訪問8回の体重は61.0〜61.8kgで、前月末から0.4kgの範囲に収まった。下腿の圧痕性浮腫は8回中7回で認めず、10月24日に左足首に軽い圧痕を認めたが翌訪問時には消えていた。目標「体重が前月末から1kg以上増えない」は達成とし、次期も同じ目標で冬場の変化をみる。 |
| 慢性心不全 | 塩分を控えた食事の実施 | ご本人の食事メモでは、11月の30日中、みそ汁を1日1杯までにできた日が24日、漬物を食べなかった日が27日だった。妻は「味が薄いと言いながらも続けている」と話す。11月の体重増加は最大で0.8kgだった。目標は達成とし、次期は外食時(月2回程度)の選び方をご本人と一緒に考える。 |
| 慢性心不全 | 労作時の息切れ | 11月の訪問8回で、自宅の階段(14段)を上った直後の呼吸数は22〜26回/分、SpO2は93〜95%で、会話ができないほどの息切れはなかった。前月は途中で2回休んでいたが、11月は8回中6回で休まず上れた。目標「階段を休憩1回以内で上れる」は達成とし、次期は2階での洗濯物干しを続けられるかをみる。 |
| 慢性心不全 | 増悪の兆しに気づいて連絡できるか | 9月〜11月の3か月間に、ご本人から事業所へ体調の相談の電話が3回あった。うち10月9日の「足がむくんで靴がきつい」との連絡は、体重が2日で1.6kg増えた時期と一致し、主治医の指示で利尿薬が一時増量された。入院には至らなかった。目標「むくみや体重の増加に気づいたら連絡する」は達成とした。 |
| COPD | 動作時のSpO2と回復時間 | 10月の訪問8回で、着替えの後のSpO2は87〜90%、口すぼめ呼吸で休んだ後2〜3分で93%以上に戻った。前月は回復に5分以上かかった回が3回あったが、10月は0回だった。目標「動作後5分以内に呼吸が整う」は達成とし、次期は着替えの前に椅子に座る習慣づけを目標とする。 |
| COPD | 吸入薬の使用 | 11月の吸入薬のカウンターは30日で残数が60から0になり、1日2回の吸入が毎日行われていたと考える。訪問8回で吸入の手技を見たところ、吸う前に息を吐き切る動作は8回中5回で、3回は促しが必要だった。一部達成とし、次期は吸入器のそばに手順を大きな字で貼り、息を吐く動作だけを重点的に確認する。 |
| COPD | 感染の兆し(痰の色・量、体温) | 9月〜11月の訪問26回で、痰は白色で1日数回、体温は36.2〜36.9℃で推移した。10月30日に痰が黄色に変わったとご本人から電話があり、翌日主治医を受診して抗菌薬が処方され、11月6日には白色に戻った。目標「痰の色の変化に気づいて連絡できる」は達成とした。 |
| 在宅酸素療法 | 流量の順守 | 11月の訪問8回すべてで、酸素濃縮装置の流量は指示どおり安静時1L/分、入浴時2L/分に設定されていた。ご本人に尋ねたところ、息苦しいときに自分で流量を上げたことは「ない」とのことで、妻の話とも一致した。目標は達成とし、次期も流量の確認を訪問のたびに続ける。 |
| 在宅酸素療法 | 火気とチューブの取り扱い | 10月の訪問8回で、ガスコンロから2m以内にチューブが置かれていた回は0回だった。10月12日に居間の延長チューブが椅子の脚に踏まれて折れていたため、配置を変えて床に固定した。以後の7回では折れ・絡まりはない。目標「チューブを安全に取り回せる」は達成とし、冬場の暖房器具の位置を次期に確認する。 |
| 在宅酸素療法 | 外出時の携帯用ボンベの使用 | 11月の外出(通院4回、買い物2回)では、携帯用ボンベの残量を出かける前にご本人が確認できたのは6回中4回で、2回は長女が確認した。11月15日の通院では途中で残量が少なくなり、予定より早く帰宅した。一部達成とし、次期は玄関に残量確認の札を下げ、出かける前に確認する方法をご本人と決める。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
代謝と皮膚|糖尿病・褥瘡・ストーマ(10例)
| 状態 | 評価の物差し | 評価欄の完成文 |
|---|---|---|
| 糖尿病 | 血糖自己測定の記録 | 10月の血糖手帳には、朝食前の測定が31日中29日記入されていた。値は98〜186mg/dLで、200mg/dLを超えた日はなかった。記入のなかった2日はいずれも受診日で、朝の支度に追われたとご本人が話した。目標「毎朝測って手帳に書く」は達成とし、次期は受診日の朝も測れるよう、手帳を診察券入れに挟む。 |
| 糖尿病 | 低血糖への対処 | 11月は、夕方に手のふるえと冷や汗があったとご本人から2回の報告があり、そのときの血糖は62mg/dLと66mg/dLだった。2回ともブドウ糖10gをとり、15分後に90mg/dL以上に戻ったことを手帳に書いていた。目標「低血糖時にブドウ糖をとり、その後の値を確かめられる」は達成とし、11月28日に主治医へ低血糖の回数と時刻を報告した。 |
| 糖尿病 | 足の観察(フットケア) | 10月の訪問8回で足を観察し、右第1趾の爪の食い込みと周囲の赤みを10月3日に認めた。爪の切り方を変え、ご本人が毎晩入浴後に足の裏を鏡で見る習慣を始めた。10月24日には赤みが消え、ほかの部位に傷はない。目標「足の傷や赤みに自分で気づける」は、鏡での確認が毎日行われていることから達成とした。 |
| 糖尿病 | 食事の量と時間 | 11月の食事記録では、朝食を抜いた日が30日中9日あり、前月の14日から減った。昼食は毎日12時前後にとれていた。朝食を抜いた日は昼前に空腹感が強く、間食が増える傾向が記録から読み取れる。一部達成とし、次期は前日の夜にパンと牛乳を枕元近くに準備しておく方法を試す。 |
| 褥瘡(仙骨部) | 創の大きさと深さ | 11月1日の創は長径2.2cm×短径1.6cm、11月29日は1.2cm×0.8cmで、DESIGN-R2020の合計点は11点から6点になった。滲出液はガーゼ1枚に収まる程度に減り、ポケットは11月15日以降認めない。目標「創が縮小し、ポケットがなくなる」は達成とし、次期は創の閉鎖と新たな発赤の予防を目標とする。 |
| 褥瘡(予防・ハイリスク) | 発赤の発生と消退 | 10月の訪問12回で、仙骨部と両踵を毎回観察した。10月8日に左踵に直径約2cmの発赤を認め、踵を浮かせるクッションを使い始めたところ、10月15日には消えていた。そのほかの部位に新たな発赤はない。目標「新たな褥瘡をつくらない」は達成とし、次期も同じ観察部位で続ける。 |
| 褥瘡(ご家族の処置) | ご家族による洗浄と被覆材の交換 | 11月の訪問12回のうち、娘が一人で洗浄と被覆材の交換を行った場面を8回確認した。洗浄の水温・量と被覆材の大きさは8回とも手順どおりだった。一方、被覆材が剥がれかけたときに貼り直さずに次の訪問まで待った日が2回あった。一部達成とし、次期は剥がれたときの貼り直しの手順を追加で練習する。 |
| ストーマ | 便の漏れの回数 | 10月は装具の交換を週2回行い、便の漏れは月3回(10月4日・11日・19日)あった。いずれも就寝中で、面板の下側の皺が原因と考えた。10月20日から面板を貼る前に皺を伸ばす手順を加え、以後の漏れは0回である。一部達成とし、次期は漏れのない状態が1か月続くことを目標とする。 |
| ストーマ | ストーマ周囲の皮膚 | 11月の訪問8回で、ストーマ周囲の皮膚に赤み・ただれ・かゆみを認めた回はなかった。前月は面板の貼付部位の外側に赤みが3回あったが、面板の穴の大きさをストーマより2mm大きく切るよう変えてから生じていない。目標「皮膚トラブルなく過ごせる」は達成とした。 |
| ストーマ | 外出への不安 | 9月〜11月にご本人が外出したのは、通院を除いて月1〜2回だった。「においや漏れが気になって長く出られない」と話し、外出は1時間以内にとどまった。替えの装具をまとめた袋を一緒に準備し、11月23日には初めて2時間の外出ができた。未達成部分はあるが、外出時間が延びていることから一部達成とし、次期は月3回の外出を目標とする。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
認知と心|認知症・統合失調症・うつ病(10例)
| 状態 | 評価の物差し | 評価欄の完成文 |
|---|---|---|
| 認知症(独居) | 火の元の安全 | 10月の訪問9回で、ガスコンロの消し忘れの形跡(焦げた鍋・におい)は1回もなかった。9月にIHコンロへ替え、電気ポットを使うようにしてから、ご本人がガスを使う場面はない。長女が週3回夕方に電話で確認した記録でも異常はない。目標「火の不始末なく一人で過ごせる」は達成とし、次期は暖房器具の周りの安全をみる。 |
| 認知症(独居) | 食事の摂取と体重 | 9月〜11月の体重は44.8kg、44.2kg、44.0kgと3か月で0.8kg減った。配食の弁当は訪問時に確認した20回中14回で半分以上残っていた。ご本人は「もう食べた」と話すことが多く、食べたかどうかの記憶があいまいである。未達成とし、11月30日に主治医と介護支援専門員へ報告した。次期は昼の配食を訪問時間に合わせ、一緒に食べる場面を週1回つくる。 |
| 認知症(ご家族と同居) | 夜間の歩き回り | 11月の介護記録で、夜中に起きて家の中を歩き回った夜は週3〜4回から週1〜2回に減った。日中に散歩(約20分)を取り入れた日は、その夜に歩き回った記録がない。妻は「夜に起こされる回数が減って眠れるようになった」と話す。目標は一部達成とし、次期は散歩を週5日に増やしてその後の変化をみる。 |
| 認知症(ご家族と同居) | ご家族の介護負担 | 10月の訪問で妻に負担の程度を10段階で尋ねたところ、10月2日は8、10月30日は5だった。通所介護の利用が週1回から週2回に増え、その日に妻が通院と買い物をまとめて済ませられるようになった。妻の睡眠は1晩約5時間から6時間に延びた。目標「妻が休める時間を週2日つくる」は達成とした。 |
| 統合失調症 | 服薬の継続 | 11月の訪問8回で、1週間ごとの薬箱を確認し、飲み忘れは月2回(いずれも日曜の昼)だった。前月は月6回あった。ご本人は「日曜は昼まで寝てしまう」と話し、日曜の昼の分を夕方に飲むことを主治医の了解を得て決めた。目標「飲み忘れを月3回以下にする」は達成とした。 |
| 統合失調症 | 幻聴の頻度と日常生活への影響 | 9月〜11月の訪問26回で、ご本人に「声が聞こえる程度」を10段階で尋ねると3〜5で推移し、6以上の日はなかった。声が気になった日も、作業所への通所は週3回のうち月平均11回続けられた。目標「声が聞こえても通所を続けられる」は達成とし、次期は声が強い日の過ごし方(音楽を聴く、横になる)をご本人と一緒に書き出す。 |
| 統合失調症 | 生活リズムと睡眠 | 10月の睡眠記録では、午前0時までに床についた日が31日中17日だった。夜中にスマートフォンを見続けて朝5時に眠った日が週1〜2回あり、その翌日は通所を休んでいた。ご本人は「夜は不安で寝つけない」と話す。未達成とし、10月31日に主治医へ報告した。次期は床につく時刻を午前1時までとし、就寝前の過ごし方を1つ決める。 |
| 統合失調症(地域生活) | GAF尺度による生活機能の評価 | 9月1日のGAF尺度の値は45、11月28日は52で、主治医の外来での評価とも近い値だった。上がった理由は、週3回の作業所通所が続いたことと、ヘルパーの支援で部屋の片づけが保てたことにある。一方、金銭の管理は月の後半に不足する状態が続いている。一部達成とし、次期は金銭の管理を目標に加える。 |
| うつ病 | 気分と活動量 | 11月の訪問8回で気分を10段階で尋ねると、4〜6で推移し、前月(2〜4)より上がった。外出は近所の散歩(約15分)が週2〜3回できた。死にたい気持ちの有無を毎回尋ね、8回とも「ない」との返答だった。目標「週2回以上外に出る」は達成とし、次期は外出先を1か所増やすことを目標とする。 |
| うつ病 | 食事と体重 | 10月の体重は52.1kgから51.4kgへ0.7kg減った。朝食は食べない日が多く、昼と夜はおかず1品と少量のご飯にとどまった。ご本人は「作るのが面倒で、食べたい気持ちもない」と話す。未達成とし、10月30日に主治医へ体重と食事の状況を報告した。次期は配食サービスの利用を介護支援専門員と検討し、1日2食の確保を目標とする。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
終末期と神経難病|がん終末期・ALS・パーキンソン病(10例)
| 状態 | 評価の物差し | 評価欄の完成文 |
|---|---|---|
| がん終末期 | 痛みの数字とレスキュー薬 | 11月1日〜14日の痛みは10段階で2〜5、レスキュー薬は1日1〜3回だった。11月8日に主治医の指示で定時の鎮痛薬が増量された後は、痛みが3以下の日が7日中6日となった。ご本人は「夜は眠れるようになった」と話す。目標「痛みを3以下に保ち、夜に眠れる」は達成とし、次期も同じ目標で状態の変化に合わせて見直す。 |
| がん終末期 | 便通(鎮痛薬の副作用) | 10月の排便記録では、3日以上排便がなかったのは1回(10月17〜19日)だった。緩下剤は主治医の指示の範囲で妻が量を調整し、腹部の張りを訴えた日は2日にとどまった。目標「3日以上の便秘をつくらない」はおおむね達成とし、食事量が減ってきたため次期は腹部の張りの観察を毎回行う。 |
| がん終末期 | ご家族の不安と準備 | 11月の訪問で、妻に「これから起こりうる体の変化」を書面で説明した。説明後の訪問では、妻が呼吸の変化や尿量の減少について質問し、夜間の連絡先を電話機の横に貼っていた。妻は「何が起きるかわかって少し落ち着いた」と話す。目標「ご家族が変化を知り、困ったときに連絡できる」は達成とした。 |
| がん終末期 | 過ごしたい場所と過ごし方の意向 | 10月25日にご本人・妻・長男と話し合い、「最期まで自宅で過ごしたい」とのご本人の意向を確認した。11月に入り、ご本人は「孫が来る日曜は起きていたい」と話し、日曜の午前に合わせて鎮痛薬の時間を調整したところ、11月の日曜4回とも1時間以上座って過ごせた。目標は達成とし、意向の確認は状態の変化のたびに行う。 |
| ALS | 呼吸の状態 | 9月〜11月の訪問26回で、安静時のSpO2は94〜97%、呼吸数は18〜22回/分で推移した。11月に入り、会話の途中で息継ぎが増え、夜間に「息が苦しくて目が覚める」とご本人が話す日が週2回あった。目標「呼吸の苦しさなく夜間に眠れる」は一部達成とし、11月27日に主治医へ報告して、非侵襲的な呼吸補助の検討について話し合う場を調整している。 |
| ALS | 意思の伝え方 | 10月に文字盤を導入し、訪問時にご本人が文字盤で伝えられた内容は、10月上旬の「はい・いいえ」から、10月末には短い要望(「窓を開けて」「足を動かして」)まで広がった。妻も文字盤の読み取りに慣れ、1文を読み取るのにかかる時間は約3分から約1分になった。目標「妻と文字盤でやりとりできる」は達成とした。 |
| ALS | 食事とむせ | 11月の昼食時の訪問8回で、むせは1回の食事で平均3回、食事にかかる時間は約50分だった。前月はむせ1〜2回、約35分だった。体重は11月に0.9kg減った。目標「むせを増やさずに食事をとれる」は未達成とし、11月29日に主治医へ報告した。次期は言語聴覚士の評価をもとに食事の形態と姿勢を見直す。 |
| パーキンソン病 | 薬の効き方と服薬時刻 | 10月の服薬記録では、1日4回の服薬が決めた時刻から30分以内に行えた日が31日中27日だった。薬が切れて体が動きにくくなる時間は、ご本人の日誌で1日平均2時間から1時間程度に減った。目標「服薬時刻を守り、動けない時間を減らす」は達成とし、11月2日に日誌の写しを主治医へ提出した。 |
| パーキンソン病 | 転倒の回数 | 9月〜11月の転倒は3回(9月2回、11月1回)で、いずれも起き上がってすぐに歩き出した場面だった。9月下旬から、起きたら座って10数える方法を始め、10月は転倒0回だった。11月の1回は夜間の便所への移動時で、ベッドの足元灯が消えていた。一部達成とし、次期は夜間の照明と、便所までの動線の手すりを見直す。 |
| パーキンソン病 | すくみ足への対処 | 11月の訪問8回で、ご本人が廊下の曲がり角で足がすくんだ場面は8回中5回あり、そのうち4回は床に貼った目印のテープをまたぐことで歩き出せた。妻も「1、2」と声をかける方法を覚えた。目標「すくんだときに自分で歩き出せる」は一部達成とし、次期は玄関にも目印を増やす。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
カテーテル・経管栄養・医療機器の管理(10例)
| 状態 | 評価の物差し | 評価欄の完成文 |
|---|---|---|
| 尿道留置カテーテル | 尿の量と性状 | 10月の訪問8回で、蓄尿袋の尿量は1日約1,100〜1,400mLで、性状は淡黄色で浮遊物は8回中1回だけ少量認めた。水分は1日約1,300mLを目安に飲めていた。目標「尿の流れを保ち、濁りをつくらない」は達成とし、次期も同じ観察を続ける。 |
| 尿道留置カテーテル | 閉塞・発熱の有無 | 11月14日に尿の流出が止まったと妻から電話があり、緊急で訪問したところチューブの屈曲が原因で、直すと流出が戻った。11月は発熱(37.5℃以上)はなかった。妻は「曲がりやすい場所がわかった」と話し、以後、朝夕にチューブの取り回しを確認している。目標「閉塞に気づいて連絡できる」は達成とした。 |
| 尿道留置カテーテル | ご本人の不快感と活動 | 9月〜11月、ご本人は「管が気になって外に出たくない」と話し、外出は月1回の通院のみだった。10月からレッグバッグに替えてズボンの下に固定する方法を試したところ、11月は通院以外に2回、近所の公園まで出かけた。目標「管があっても外出を楽しめる」は一部達成とし、次期は月3回の外出を目標とする。 |
| 胃ろう | 注入の実施と体重 | 10月の注入記録では、1日3回の注入は93回中93回実施され、嘔吐は0回だった。体重は40.2kgから40.6kgに増えた。注入中の姿勢は訪問時の8回とも上体を30度以上起こしていた。目標「予定どおり注入し、体重を保つ」は達成とした。 |
| 胃ろう | 瘻孔周囲の皮膚 | 11月の訪問8回で瘻孔周囲を観察し、11月6日に周囲の皮膚に直径約1cmの赤みと少量の滲出液を認めた。こよりティッシュを使う方法に変え、ストッパーの位置を主治医に確認したところ、11月20日には赤みが消えた。目標「瘻孔周囲の皮膚トラブルなく過ごす」は一部達成とし、次期も毎回観察を続ける。 |
| 胃ろう(ご家族の手技) | ご家族による注入の手順 | 10月の訪問8回のうち、長男の妻が一人で注入を行った場面を6回確認し、6回とも注入前の胃内容の確認と注入後の白湯の流し入れまで手順どおりに行えた。長男の妻は「一人でも怖くなくなった」と話す。目標は達成とし、次期は長男が週末に行えるよう練習の機会をつくる。 |
| 気管カニューレ・痰の吸引 | 吸引の回数と痰の性状 | 11月の吸引記録では、1日の吸引回数は8〜12回で、前月の12〜16回から減った。痰は白色の粘り気のあるもので、黄色になった日はなかった。加湿器の設定を主治医に確認して変えた11月5日以降、痰が硬くて引けない場面は0回だった。目標は達成とした。 |
| 気管カニューレ(ご家族の対応) | カニューレの抜けへの備え | 10月にご家族(妻・長女)と、カニューレが抜けたときの連絡と対応の手順を書面で確認した。10月の訪問で2人に手順を口頭で説明してもらったところ、妻は手順どおりに説明できたが、長女は連絡先の順番があいまいだった。一部達成とし、次期は長女の来訪日に合わせて手順を一緒に確認する。 |
| 在宅中心静脈栄養(ポート) | 刺入部の状態と体温 | 11月の訪問12回で、ポートの刺入部に赤み・腫れ・滲出液は認めなかった。体温は36.1〜36.8℃で推移し、38℃以上の発熱はなかった。目標「感染の兆しなく輸液を続けられる」は達成とし、次期も刺入部と体温の観察を毎回続ける。 |
| 在宅中心静脈栄養(ご家族の操作) | 輸液ポンプのアラームへの対処 | 10月にポンプのアラームが鳴ったと妻から電話が3回あり、うち2回は閉塞のアラームで、妻がチューブのクランプの開け忘れに自分で気づいて解決していた。残る1回は電池の残量で、電話で交換方法を伝えた。目標「アラームの種類を見分け、対処できる」は一部達成とし、次期は電池交換の手順を一緒に練習する。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が関わる目標の評価文(12例)
リハ職が訪問している利用者では、看護職員とリハ職が別々の評価を書くと、同じ目標に対して結論が食い違うことがあります。評価日をそろえ、訓練で測った数値と、看護職員が生活の場面で見た様子を1つの評価文にまとめる書き方を例示します。職種名は評価文の中に書き、誰の観察かがわかるようにします。
| 職種 | 目標(架空の設定) | 評価欄の完成文 |
|---|---|---|
| 理学療法士 | 3か月で、ベッドから車椅子へ一人で移れる | 理学療法士の訓練記録では、11月の移乗練習8回中7回で手すりを使って一人で移れ、要した時間は約20秒だった。看護師が朝の訪問時に見た移乗も6回中5回は一人で行え、1回はふらつきがあり軽く支えた。ご本人は「朝は足に力が入りにくい」と話す。目標は一部達成とし、次期は朝の移乗の前に足首の運動を行う手順を加える。 |
| 理学療法士 | 2か月で、屋外を杖で約100m歩ける | 10月・11月の屋外歩行練習14回で、連続歩行距離は約40mから約110mまで延びた。歩行後の脈拍は92回/分以下、息切れの自覚は10段階で3以下だった。看護師の訪問時にも、ご本人が一人でごみ出し(約30m)に出ていることを確認した。目標は達成とし、次期は坂道を含む約200mの経路を目標とする。 |
| 理学療法士 | 1か月で、転倒せずに夜間の便所へ移動できる | 理学療法士が寝室から便所まで約6mの動線を確認し、10月5日に手すりを1か所追加した。10月の夜間の移動はご本人の記録で1晩1〜2回、転倒は0回だった。看護師が確認した足元灯は、訪問8回すべてで点灯していた。目標は達成とし、次期も転倒の有無と夜間の移動回数をみる。 |
| 理学療法士 | 3か月で、自宅の階段(13段)を手すりで昇り降りできる | 9月〜11月の階段練習12回で、昇りは手すりと見守りで13段を行えたが、降りは左膝の痛み(10段階で5)のため途中の7段目で休む回が多かった。看護師の訪問時、ご本人は2階の寝室を使わず1階で寝ていた。昇りは達成、降りは未達成として一部達成とし、次期は1階での生活を基本とし、階段は通院時の外出に必要な玄関の2段に絞る。 |
| 作業療法士 | 2か月で、一人で上衣の着替えができる | 作業療法士の訓練記録では、11月の着替え練習8回中6回で、前開きの上衣を一人で着られた。時間は約5分から約3分に短くなった。看護師の朝の訪問では、ご本人が自分で着替えを済ませていた日が6回中4回あった。一部達成とし、次期はボタンを大きいものに替える案をご家族と相談する。 |
| 作業療法士 | 3か月で、簡単な調理(みそ汁)を一人でつくれる | 9月〜11月の調理練習10回のうち、後半の5回はご本人が一人で鍋に水と具を入れ、火加減の調整まで行えた。看護師の訪問時にも、11月は週2回自分でみそ汁をつくっていたとご本人が話し、鍋が焦げた様子はなかった。目標は達成とし、次期は買い物の準備(メモ作り)を目標とする。 |
| 作業療法士 | 1か月で、日中の過ごし方に楽しみを1つつくる | 作業療法士と話し合い、ご本人が以前から好きだった俳句を再開した。10月は週2〜3句を作り、訪問時に看護師にも読んで聞かせた。日中に横になっている時間は1日約6時間から約4時間に減った。ご本人は「朝、句を考えるのが楽しみ」と話す。目標は達成とした。 |
| 作業療法士 | 2か月で、入浴時の浴槽のまたぎを見守りで行える | 作業療法士が浴室を評価し、10月8日に浴槽の縁にバスボードを設置した。10月・11月の入浴見守り16回で、バスボードに座ってのまたぎは16回中14回見守りで行え、2回は膝の痛みで介助した。目標は達成とし、次期は痛みのある日の入浴方法(シャワー浴)を決めておく。 |
| 言語聴覚士 | 1か月で、むせずにとろみのついた水分をとれる | 言語聴覚士の評価をもとに、10月からとろみの濃さを変えた。10月の水分摂取時のむせは、訪問時に確認した16回の飲水場面のうち2回で、前月の7回から減った。体温は36.0〜36.9℃で、肺炎を疑う発熱はなかった。目標は達成とし、次期は妻がとろみを同じ濃さで作れているかを確認する。 |
| 言語聴覚士 | 2か月で、食事を30分以内にむせずに食べ終えられる | 11月の昼食時の評価では、食事時間は約35分、むせは1回の食事で0〜2回だった。言語聴覚士の指導で一口量をティースプーン1杯に変えた後、むせが減ったが、後半に疲れて姿勢が崩れる場面が続いている。一部達成とし、次期は食事の途中で姿勢を直す声かけを妻と一緒に練習する。 |
| 言語聴覚士 | 3か月で、電話で家族と会話できる | 9月〜11月の発話練習で、ご本人が言いたい言葉を言えるまでの時間は短くなり、短い文での会話ができるようになった。11月は長女との電話が週2回、各5分程度でき、長女は「前より聞き取りやすい」と話した。目標は達成とし、次期は通院時に医師へ自分で症状を伝えることを目標とする。 |
| 言語聴覚士 | 1か月で、口腔体操を毎日続けられる | 10月の口腔体操の記録は31日中19日で、訪問のない週末に抜けることが多かった。訪問時に行った体操では、舌を左右に動かす回数が1分間で12回から18回に増えた。ご本人は「一人だと忘れる」と話す。一部達成とし、次期は食事の前に行うと決め、食卓に手順を貼る。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
評価から報告書・次の計画へ|結論ごとの引き継ぎ表と通しの記載例
評価欄は、書いて終わりではなく、訪問看護報告書と次の計画につながる欄です。評価の結論ごとに、報告書で伝えることと、次の計画のどの欄を変えるかを対応させると、3つの書類の内容がずれにくくなります。
| 評価の結論 | 報告書で伝えること | 次の計画で見直す欄 | 介護支援専門員へ伝えること |
|---|---|---|---|
| 達成した | 到達した数値と、達成とした時期 | 目標(次の段階へ)、解決策(頻度を減らす等) | 次の目標と、訪問の回数・内容の変更の要否 |
| 一部達成 | できたこととできなかったこと、その理由 | 目標(残った部分)、解決策(方法の変更) | 方法を変えることと、他のサービスとの調整の要否 |
| 未達成 | 数値の推移と、妨げになった事情 | 目標の水準・期間、解決策、場合により問題点 | 状態の変化と、居宅サービス計画の見直しの要否 |
| 状態が悪化した | 悪化の経過と、主治医へ報告した日と内容 | 問題点(新たな問題の追加)、目標、解決策 | 悪化の経過と、今後の見通し |
| 目標を変更した | 変更のきっかけと、変更前の到達点 | 目標(新しい目標と期間・評価日) | 変更の理由と、ご本人・ご家族の意向 |
| 入院で中止した | 中止の日と理由、それまでの到達点 | 退院後に計画を作り直す際の前提 | 入院日と、退院時に必要な情報 |
| 意向が変わった | ご本人・ご家族の言葉と聴き取った日 | 目標、ご本人の希望に関する記載 | 意向の変化と、サービス担当者会議の要否 |
| 終了した | 終了の日と理由、最終の状態 | (計画は終了) | 終了日、引き継ぎ先と引き継いだ内容 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
通しの記載例|慢性心不全の方の評価が次の計画になるまで
80代・独居・慢性心不全の方(架空)を例に、評価欄の1文が報告書と次の計画にどう引き継がれるかを並べます。同じ事実を、書類ごとの役割に合わせて書き分けている点を見てください。
| 書類と欄 | 記載例 |
|---|---|
| 今期の計画の短期目標 | 3か月で、体重を毎日量り、2日で1.5kg以上増えたら事業所へ連絡できる |
| 今期の計画の評価欄 | 9月1日〜11月30日の体重記録表の記入は91日中86日だった。11月14日に2日で1.7kgの増加があったがご本人からの連絡はなく、翌日の訪問で看護師が気づいて主治医へ報告した。測る習慣は定着したが、連絡は行えなかったため一部達成とする。 |
| 報告書(病状の経過) | 体重は58.2〜60.1kgで推移。11月14日に2日で1.7kgの増加と両下腿の浮腫を認め、11月15日に報告し、利尿薬の一時増量の指示を受けた。11月22日には58.6kgに戻り、浮腫は消えた。体重測定は毎日行えているが、増加に気づいて連絡することはできていない。 |
| 次の計画の短期目標 | 3か月で、記録表の「前日との差」の欄を毎日書き、差が1.5kg以上の日に事業所へ電話できる |
| 次の計画の解決策 | 記録表に「前日との差」の欄を加える。差が1.5kg以上なら赤で丸をつけ、電話機の横に貼った手順に沿って連絡する。訪問のたびに記録表を一緒に確認し、赤丸の日の対応を振り返る。 |
| 介護支援専門員への連絡 | 12月1日、電話で評価の結果と次の計画の方法を伝え、ホームヘルパーの訪問時にも記録表の赤丸を確認してもらうよう依頼した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
悪い例と良い例|評価欄の書き直し20組
左の列は、評価欄にありがちな一行です。中央の列に何が足りないかを書き、右の列にそのまま使える完成文を置きました。完成文の数値や日付は、貴事業所の記録にある事実に置き換えてください。
| 悪い例 | 足りないもの | 良い例(完成文) |
|---|---|---|
| 「継続」 | 何を継続するのか、なぜ継続なのか | 10月の訪問8回で下腿の浮腫は認めず、体重は61.0〜61.8kgで推移した。目標は達成しているが冬場は増悪しやすいため、次期も同じ目標と方法を継続し、12月末に評価する。 |
| 「特変なし」 | 何を観察して変化がなかったのか | 11月の訪問8回で、血圧は118〜134/68〜80mmHg、脈拍は64〜76回/分で、ふらつき・胸の苦しさの訴えはなかった。降圧薬の飲み忘れは0回で、目標「血圧を安定した範囲に保つ」は達成とした。 |
| 「著変なし。経過観察」 | 観察の結果と、次に何を見るのか | 10月の訪問9回で、仙骨部の皮膚に発赤はなく、体位変換の記録表の記入は31日中29日だった。目標は達成とし、次期は食事量の低下(主食が5割以下の日が週3日)があるため体重も合わせて観察する。 |
| 「順調」 | 何が、どの程度、順調なのか | 理学療法士の記録で、連続歩行距離は9月の約20mから11月の約60mまで延びた。息切れの自覚は10段階で3以下だった。目標「屋内を一人で移動できる」は達成とし、次期は屋外の歩行へ進める。 |
| 「問題なし」 | 問題がないと言える根拠 | 11月の注入記録では1日3回の注入が90回中90回行われ、嘔吐・下痢はなかった。瘻孔周囲の皮膚にも赤みはなかった。目標は達成とし、次期も同じ方法で続ける。 |
| 「本人頑張っている」 | 何をどれだけ行えているのか | ご本人は毎朝の体操(約10分)を11月の30日中26日行い、記録表に丸をつけていた。椅子からの立ち上がりは、手すりを使わずに行える回が訪問8回中6回になった。目標は達成とした。 |
| 「疼痛コントロール良好」 | 痛みの数字、薬の使用、生活への影響 | 11月の痛みは10段階で1〜3、レスキュー薬の使用は週1〜2回だった。痛みで夜中に目が覚めた日は0日で、ご本人は「朝までよく眠れる」と話す。目標「痛みを3以下に保つ」は達成とした。 |
| 「服薬できている」 | 確認の方法と飲み忘れの回数 | 10月の訪問9回で服薬カレンダーの残りを確認し、飲み忘れは月1回(10月12日の夕)だった。前月の月5回から減った。目標「飲み忘れを月2回以下にする」は達成とした。 |
| 「家族の協力あり」 | 誰が、何を、どれだけ担ったのか | 長女が週3回、夕方に電話で服薬を声かけし、11月は12回の電話記録があった。声かけのあった日の飲み忘れは0回、なかった日は2回だった。目標は一部達成とし、次期は電話のない日の方法を決める。 |
| 「褥瘡改善傾向」 | 大きさ・深さの推移と測定日 | 10月3日の創は2.5cm×2.0cm、10月31日は1.6cm×1.2cmで、DESIGN-R2020の合計点は12点から8点になった。目標「創を縮小させる」は達成とし、次期は閉鎖を目標とする。 |
| 「リハビリ継続中」 | 訓練の結果と生活での変化 | 理学療法士の訓練8回で、立ち上がり動作は5回連続で行えるようになった。看護師の訪問時には、ご本人が一人で椅子から立って台所まで移動していた。目標は達成とし、次期は台所での立ち仕事(5分)を目標とする。 |
| 「目標達成」 | どの目標を、何を根拠に達成としたのか | 短期目標①「ストーマの装具交換を一人で行える」について、11月の交換8回中8回をご本人が一人で行い、便の漏れは0回だった。目標は達成とし、次期は外出時の交換を目標とする。 |
| 「目標未達成。継続」 | 未達成の理由と、変える点 | 目標「週2回散歩する」は、11月は週0〜1回にとどまった。雨の日が多かったことと、膝の痛み(10段階で5)が理由である。未達成とし、次期は屋内での足踏み(10分)を雨の日の代わりにする。 |
| 「不穏あり」 | いつ、どのような様子が、どれだけあったのか | 11月は夕方4時〜6時に「家に帰る」と玄関へ向かう様子が週3回あった。妻が一緒に庭を一回りすると10分ほどで落ち着いた。目標「夕方を落ち着いて過ごせる」は一部達成とし、次期は夕方に役割(洗濯物たたみ)をお願いする。 |
| 「食事摂取良好」 | 量と体重の推移 | 10月の食事記録では、主食・副食とも7割以上食べた日が31日中25日だった。体重は43.1kgから43.6kgに増えた。目標「体重を減らさない」は達成とした。 |
| 「呼吸状態安定」 | SpO2・呼吸数・息切れの推移 | 11月の訪問8回で、安静時のSpO2は93〜96%、呼吸数は16〜20回/分で、会話中の息切れはなかった。入浴後は90%まで下がったが、2分以内に93%に戻った。目標は達成とした。 |
| 「入院のため中止」 | 中止の日、それまでの到達点、今後 | 11月17日に肺炎で入院したため、同日で訪問を中止した。入院前の3週は屋内の移動を見守りで行えていた。退院の連絡を受けたら、退院時の情報をもとに計画を作り直す。 |
| 「本人の意欲低下あり」 | 意欲が下がったとわかる言葉や行動 | 11月は、体操の記録が30日中8日にとどまり、ご本人は「やっても変わらない」と話した。10月は24日だった。11月の妻の入院が影響していると考える。未達成とし、次期は体操を訪問時に一緒に行う形に戻す。 |
| 「指導済み」 | 何を指導し、ご本人・ご家族ができるようになったか | 10月の訪問で、低血糖時の対処を妻に3回説明した。10月末に妻へ手順を尋ねたところ、ブドウ糖をとらせることと15分後に測ることを説明できた。目標「妻が低血糖時に対処できる」は達成とした。 |
| 「医師に報告」 | いつ、何を報告し、どのような指示を受けたか | 11月20日、体重が2日で1.8kg増えたため主治医へ電話で報告し、利尿薬を3日間増やす指示を受けた。11月24日には元の体重に戻った。目標「増悪の兆しを早く見つける」は達成とした。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導で評価について見られる点|別添1の確認項目と公表事例
厚生労働省の運営指導マニュアルの別添1(確認項目及び確認文書)は、訪問看護の「訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成」の確認項目として、目標の達成状況が記録されているか、達成状況に基づき新たな訪問看護計画が立てられているか、などを挙げています。評価欄は、この2点に直接つながる欄です。次の表は、別添1の文言と評価欄との関係を並べたものです。
| 別添1の確認項目(文言) | 別添1の確認文書 | 評価欄との関係 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 目標の達成状況は記録されているか | 訪問看護計画、モニタリングシート、訪問看護報告書 | 目標ごとに、根拠の数値と達成の度合いが書かれているか | 記録している書類:( ) |
| 達成状況に基づき、新たな訪問看護計画が立てられているか | 訪問看護計画、モニタリングシート | 評価の結論と、次の計画の目標・解決策の変更が対応しているか | 次期計画の作成日:( ) |
| 訪問看護報告書は作成されているか | 訪問看護報告書 | 評価欄の内容と報告書の病状の経過が食い違っていないか | 報告書の作成者:( ) |
| 主治の医師の指示及び利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問看護計画が立てられているか | 主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画、アセスメントシート | 評価の中に、ご本人・ご家族の希望や環境の変化が書かれているか | 意向の記録先:( ) |
| 居宅サービス計画に基づいて訪問看護計画が立てられているか | 主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画 | 評価の結果、居宅サービス計画の見直しが必要なときに介護支援専門員へ伝えたか | 伝えた日と方法:( ) |
| サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか | 主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画 | 評価で方法を変えたとき、次の計画の内容・日程に反映したか | 反映の確認者:( ) |
| 利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか | 利用者又は家族の同意があったことがわかるもの | 評価を踏まえた新しい計画について、説明・同意・交付の記録があるか | 同意日・交付日:( ) |
| 訪問看護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか(サービス提供の記録) | サービス提供記録 | 評価の根拠にした数値・観察が、日々の記録に残っているか | 記録の点検日:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体の公表資料にある訪問看護計画の指摘
当社が確認した自治体の公表資料のうち、訪問看護計画に関する指摘を並べます。評価欄の書き方そのものを取り上げた指摘は、公表事例では確認できず、以下は計画の作成・同意・記載内容に関するものです。評価を踏まえて次の計画を作る場面で、同じ点をあわせて点検してください。
| 公表資料 | 公表されている内容 | 評価・次の計画で点検すること |
|---|---|---|
| 長野県「令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)」 | 指摘37件のうち「訪問看護計画の作成等の不備」が11件で最多。居宅サービス計画の内容に沿っていない、同意を得たことが確認できない、具体的なサービス内容を記載していない事例等 | 評価のあとに作った計画が居宅サービス計画と合っているか、同意の記録があるか |
| 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) | 訪問看護計画書に具体的なサービスの内容・利用者の希望・主治医の指示・看護目標等を記載していない、提供期間を記載していない、同意署名がない等 | 次の計画に、新しい目標と提供期間、評価日が書かれているか |
| 堺市の資料(当社の収録では神戸市の資料と同じ項目に記載) | 訪問看護計画に、主治の医師の指示に基づいていないサービス提供が含まれている | 評価で方法を変えるとき、主治医の指示の範囲を確認したか |
| 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 計画書を作成していない、計画書が居宅サービス計画の内容と相違している、内容が不十分 | 評価のあと、次の計画を作らずに訪問を続けていないか |
| 静岡市「運営指導における主な指摘・助言事項等一覧」(令和8年度集団指導資料) | 理学療法士等による訪問について、看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない | リハ職が関わる目標の評価で、説明・同意の記録もそろっているか |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
評価の根拠として手元に残す記録の一覧
評価欄に書いた数値や観察は、元の記録にさかのぼれることが大切です。評価の根拠になる記録と、その保管場所・最終更新日を書き込める一覧を用意しました。保存の期間は保険者の条例等で異なるため、貴事業所の所在地の定めをご確認ください。
| 記録 | 評価との関係 | 保管場所(記入欄) | 最終更新日(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 訪問看護計画書(今期・前期) | 評価の対象となる目標と評価日 | ( ) | ( ) |
| 訪問看護記録書(日々の記録) | 評価の根拠になる数値・観察・ご本人の言葉 | ( ) | ( ) |
| バイタル・体重などの経過表 | 数値の推移をまとめて見るための表 | ( ) | ( ) |
| ご本人・ご家族がつける記録(体重・血糖・排便・服薬など) | 訪問のない日の実績 | ( ) | ( ) |
| リハ職の訓練の記録 | 距離・時間・回数などの評価の数値 | ( ) | ( ) |
| 訪問看護報告書 | 評価と同じ事実を主治医へ伝えた記録 | ( ) | ( ) |
| 主治医・介護支援専門員への連絡記録 | 報告した日・内容と受けた指示 | ( ) | ( ) |
| 訪問看護指示書 | 評価と次の計画が指示の範囲にあるかの確認 | ( ) | ( ) |
| 説明・同意・交付の記録 | 評価を踏まえた新しい計画への同意 | ( ) | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
よくある質問
訪問看護計画書の評価欄は、いつ書けばよいですか?
本記事では、計画を作るときに評価日(例:短期目標の期間の最終週の訪問時、毎月末の訪問時)を決めて計画書に書いておき、その日に評価欄を書く運用を例として紹介しています。入院・退院、主治医の指示の変更、居宅サービス計画の変更、ご本人の意向の変化があったときも、評価を行うきっかけになります。評価の時期の運用は保険者や事業所の手順によって異なるため、貴事業所の手順書と保険者の資料をご確認ください。
評価欄と訪問看護報告書の病状の経過は、同じ文でよいですか?
同じ事実をもとに書くため、数値や日付は一致しているのが望ましいと考えます。ただし役割が異なり、評価欄は目標に対して達成の度合いと次の方針を書く欄、報告書は主治医へ状態の経過を伝える書類です。本記事の通しの記載例のように、評価欄では「一部達成とする」「次期は方法を変える」まで書き、報告書では体重の推移や主治医へ報告した日と受けた指示を中心に書く、という書き分けが一つの方法です。
目標を達成できなかったとき、評価欄にどう書けばよいですか?
数値の推移、達成を妨げた事情、ご本人の言葉を先に書き、そのうえで未達成とした理由と、次の計画で何を変えるか(目標の水準・期間・方法のどれか)を書きます。未達成は記録の失敗ではなく、計画を見直すための材料です。本記事の達成度別の表にある未達成の4例は、いずれも次の計画で変える点を1つ以上書いています。
理学療法士などが訪問している場合、評価は誰が書きますか?
本記事では、看護職員とリハ職が評価日をそろえ、訓練で測った数値と看護職員が生活の場面で見た様子を1つの評価文にまとめる書き方を例として示しています。誰の観察かがわかるように、評価文の中に職種名を書いておくと読み返しやすくなります。評価者の決め方は事業所によって異なるため、貴事業所の手順をご確認ください。
評価欄の文字数の目安はありますか?
本記事では文字数の決まりは示していません。本記事の完成文は、1つの目標に対しておおむね100〜200字で書いています。長さよりも、対応する目標、評価の期間、根拠の数値と観察、達成の度合い、次の方針が読み取れるかどうかを目安にしてください。様式の欄の大きさによって書ききれない場合は、別紙に続ける運用もあります。
出典
出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
