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特養の入所から退所までの加算9件の要件|初期加算・退所時の加算の時系列対照表【出典つき】

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)には、入所した日から退所した後まで、場面ごとに置かれた加算が並んでいます。ところが告示の別表では「ハ」「ニ」「ホ」「ヘ」「タ」と別々の場所に散らばっているため、「どの加算がどのタイミングの話なのか」が一覧では追いにくいのが実情です。

この記事では、特養の入所から退所までの流れに関わる加算を、当社の加算データベースに収録している9件だけを対象に、時系列の順に並べ直して整理します。ここに挙げる9件以外の加算名・サービス名をこの記事の中で足すことはしません。単位数・回数・期限は、いずれも平成12年厚生省告示第21号(別表1)および平成27年厚生労働省告示第95号に基づく当社データベースの登録値をそのまま掲げています。

また、本文の各表は「告示の定め」と「貴施設の記入欄」を左右に並べた対照表の形にしています。この記事は算定の可否を判定するものではありません。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

入所から退所までを1本の時間軸に|9件の加算の場面マップ

まず、9件がそれぞれ「いつ」の加算なのかを1つの表に並べます。入所日を起点に、入所直後 → 退所の前 → 退所のとき → 退所の後、という順で読んでください。最後の1件(在宅復帰支援機能加算)だけは特定の1日を指す加算ではなく、退所者の実績の割合で見る「体制側」の加算です。

場面 加算名 単位数 算定回数・期間 根拠(告示)
入所直後(入所日から30日) 初期加算 30単位 1日につき(入所日から30日以内) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ハ
退所の前(居宅を訪問) 退所前訪問相談援助加算 460単位 入所中1回(入所後早期に必要と認められる場合は2回)を限度 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注1
退所の前(事業者と調整) 退所前連携加算 500単位 入所者1人につき1回を限度 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注4
退所のとき(相談援助+市町村等への情報提供) 退所時相談援助加算 400単位 入所者1人につき1回を限度 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注3
退所のとき(医療機関に入院する場合) 退所時情報提供加算 250単位 入所者1人につき1回 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注5
退所のとき(栄養管理の情報を退所先へ) 退所時栄養情報連携加算 70単位 1月につき1回を限度 平成12年厚生省告示第21号 別表1ニ
退所の後(退所後30日以内の訪問) 退所後訪問相談援助加算 460単位 退所後1回を限度 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注2
入院を経て再び入所するとき 再入所時栄養連携加算 200単位 入所者1人につき1回を限度 平成12年厚生省告示第21号 別表1ホ
体制(退所者の実績割合で見る) 在宅復帰支援機能加算 10単位 1日につき 平成12年厚生省告示第21号 別表1タ・平成27年厚生労働省告示第95号 第70号

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表から読み取れるのは、「退所」と一口に言っても、告示は退所の前・退所のとき・退所の後で別々の行為を求めているということです。同じ460単位でも、退所前訪問相談援助加算は「退所の前に居宅を訪ねる」加算、退所後訪問相談援助加算は「退所の後30日以内に居宅を訪ねる」加算で、時点がまったく違います。以下、この時間軸の順に1件ずつ、告示の定めと貴施設の記入欄を並べていきます。

名称の似た加算が老健にもある|この記事が扱う範囲の宣言

介護老人保健施設(老健)にも、退所に関わる同名・類似名の加算が多数置かれています。しかし根拠となる告示の別表が違い、定め(単位数・回数・要件)も別です。検索で「退所時情報提供加算」などの加算名だけを調べると、特養の定めと老健の定めが混ざった状態で目に入りやすく、取り違えの本命になっています。

この記事に書いてあるのは、特養(介護老人福祉施設)に置かれた定めだけです。老健の同名加算の単位数・要件はこの記事には書きません。老健の一覧は当社の別記事(介護老人保健施設の加算一覧)をご覧ください。実際、後述のとおり長野県の運営指導結果(老健)では、退所先の施設種別の読み違いによる指摘が公表されており、施設種別ごとに定めを分けて確認することの重要性がうかがえます。

なお、この記事で扱うのは冒頭の表に掲げた9件だけであり、特養のその他の加算(体制系・栄養系・機能訓練系など)は、それぞれの別記事と特養の加算一覧記事の領分です。読み分けの目安を表にしておきます。

知りたいこと この記事で扱うか 扱わない場合の参照先(当社の別記事)
特養の入所から退所までの9件の定めと対照表 扱う(この記事の本体) —
特養のその他の加算・減算の単位数の一覧 扱わない 特養の加算・減算の一覧記事
老健の退所系を含む加算の一覧 扱わない(単位数・要件は書かない) 介護老人保健施設の加算一覧記事
入退院のときの記録の書き方・文例 扱わない(この記事は要件と記入欄まで) 入退院連携の記録の書き方の記事
医療機関との連携加算のサービス種別をまたぐ比較 扱わない 医療連携の加算の横断比較記事

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

初期加算|入所日から30日・1日につき30単位の定め

入所からの30日間に、1日につき30単位を算定する旨が定められている加算です。9件の中で唯一「入所」の側に置かれた加算で、退所系の加算とは向きが逆です。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ハの注です。

初期加算の対照表|30日の起算と再入所の扱い

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 30単位(1日につき) 請求上の算定日数:(  )日 平成12年厚生省告示第21号 別表1ハ
算定期間 入所した日から起算して30日以内 入所日:(  年  月  日)/30日目:(  年  月  日) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ハ注
再入所時の取扱い 30日を超える病院又は診療所への入院後に再び入所した場合も同様 入院期間:(  日間)/再入所日:(  年  月  日) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ハ注

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:1日につき(入所日から30日以内)。

運営指導で確認される書類:入所日と算定日数の突き合わせが軸になるため、入退所(入退院)台帳、施設サービス計画、請求明細など、入所日・入院日・再入所日が日付で読み取れる記録が対象になります(後掲の福岡市の資料でも、突合先としてこれらの書類が挙げられています)。

初期加算の30日の数え方|公表されている誤りの例4つ

福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」(令和7年3月14日改訂)には、初期加算について次の誤りの例が挙げられています。

公表されている誤りの例 資料に示されている考え方 貴施設の確認欄
短期入所生活介護から引き続き入所となった場合に、直前の短期入所の利用日数を30日から控除していなかった 入所直前の短期入所生活介護の利用日数を30日から控除する必要がある 直前の短期入所利用:有・無/利用日数:(  )日
同一敷地内の病院(医療保険適用病床)との間の入退院で、入退院日を含んで算定していた 入退院日とも含まずに算定する必要がある 同一敷地内の病院との入退院:有・無
同一敷地内・隣接・近接する敷地の介護保険施設等(職員の兼務や施設の供用等があるもの)から引き続き入所となった場合の控除をしていなかった 当該施設間で引き続き入所となった場合は控除の対象になる 該当する施設からの継続入所:有・無
30日を超える入院後に再入所した場合の取扱いが請求に反映されていなかった 30日を超える入院後の再入所は告示の注に定めがある(上の対照表参照) 入院期間30日超の再入所:有・無

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

同資料は、施設間の「隣接・近接」等の判断は保険者(自治体)により異なることがあるため、自施設の保険者に確認するよう促しています。30日の数え方は入退所台帳の日付だけでは決まらない場合があるということです。判断に迷う組み合わせ(短期入所からの継続、併設病院との入退院など)が生じたら、その都度、保険者への照会内容と回答を記録に残しておくと、後から数え方を再現できます。

退所前訪問相談援助加算|退所前に居宅を訪ねる460単位

退所に先立って、退所後に生活する居宅を訪問し、入所者と家族等に退所後のサービスについて相談援助を行った場合の加算です。告示には、他の社会福祉施設等に入所する場合に当該施設を訪問して連絡調整等を行ったときも同様に算定する旨が定められています。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注1です。

退所前訪問相談援助加算の対照表|訪問する職種と回数

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 460単位 算定した月:(  年  月) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注1
入所期間の見込み 1月を超えると見込まれること 入所日:(  年  月  日)/見込みの根拠:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注1
訪問する職種 介護支援専門員・生活相談員・看護職員・機能訓練指導員又は医師のいずれか 訪問した職員の職種:(    )氏名:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注1
実施内容 退所後生活する居宅を訪問し、入所者及び家族等に対して退所後のサービスについて相談援助を行う 訪問日:(  年  月  日)/相談援助の内容:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注1
回数の限度 入所中1回(入所後早期に必要と認められる場合は2回)を限度 算定回数:(  )回/2回目の場合その必要性:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注1

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:入所中1回(入所後早期に必要と認められる場合は2回)を限度。

運営指導で確認される書類:当社データベースにはこの加算の確認書類として「訪問日時・内容の記録」を登録しています。誰が(職種)・いつ(日時)・どこで(居宅か施設か)・誰に(入所者・家族等)・何を相談援助したかが、1枚の記録で読み取れる形が目安になります。

退所前訪問相談援助加算で残す記録の論点

  • 職種の記載:告示は訪問する職種を5つに限定して列挙しています。訪問記録に職名の記載がないと、この列挙に当てはまるかを後から示せません。記録様式に職種欄を設けておくのが確実です。
  • 「入所後早期」の2回目:2回を限度とする場合の「入所後早期に必要と認められる場合」に当たるかどうかの判断は、記録上にその必要性を書き残したうえで、取扱いを保険者(指定権者)にご確認ください。
  • 訪問先が施設の場合:他の社会福祉施設等を訪問して連絡調整等を行った場合の取扱いが告示に定められていますが、訪問先の施設種別ごとの細部の運用は保険者により異なりえます。訪問先の名称・種別を記録し、迷う場合は照会結果を残してください。

退所後訪問相談援助加算|退所後30日以内の訪問・460単位

退所した後、30日以内に入所者の居宅を訪問して、入所者と家族等に相談援助を行った場合の加算です。単位数は退所前訪問相談援助加算と同じ460単位ですが、時点が「退所の後」で、限度は退所後1回です。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注2です。

退所後訪問相談援助加算の対照表|訪問時期の期限

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 460単位 算定した月:(  年  月) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注2
訪問時期 退所後30日以内 退所日:(  年  月  日)/訪問日:(  年  月  日)/経過日数:(  )日 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注2
実施内容 入所者の居宅を訪問し、入所者及び家族等に対して相談援助を行う 訪問した職員:(    )/相談援助の内容:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注2
回数の限度 退所後1回を限度 算定回数:(  )回 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注2

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:退所後1回を限度。

運営指導で確認される書類:退所日と訪問日の間隔が軸になります。退所日が読み取れる記録(入退所台帳など)と、訪問日・訪問先・相談援助の内容が書かれた訪問記録を、同じ利用者の綴りで突き合わせられる形にしておくと確認が速くなります。

退所後訪問相談援助加算の論点|退所前の訪問との仕分け

  • 「30日以内」の日付管理:この加算の期限は退所日からの経過日数で決まります。訪問記録に退所日を併記する欄を設けておくと、期限内かどうかが記録単体で読み取れる形になります。数え方の細部(起算日の扱いなど)は保険者(指定権者)にご確認ください。
  • 退所前訪問との混同:同じ460単位・同じ「訪問相談援助」の名を持つため、記録の綴りで前後が混ざりやすい組み合わせです。記録の表題に「退所前」「退所後」を明記し、それぞれの根拠(ヘ注1とヘ注2)に紐づけて保管してください。
  • 在宅復帰支援機能加算との関係:後述の在宅復帰支援機能加算にも「退所後30日以内に従業者が居宅を訪問」という確認の定めがあります。1回の訪問記録を両方の目的で読む運用にする場合の取扱いは、保険者(指定権者)にご確認ください。

退所時相談援助加算|相談援助と2週間以内の情報提供・400単位

退所時に入所者と家族等へ退所後のサービスについて相談援助を行い、さらに退所の日から2週間以内に、退所後の居宅地を管轄する市町村と老人介護支援センターに対して、介護状況を示す文書を添えて情報提供を行った場合の加算です。「相談援助」と「情報提供」の2つの行為が1つの加算に束ねられている点が特徴です。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注3です。

退所時相談援助加算の対照表|提供先と期限

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 400単位 算定した月:(  年  月) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注3
入所期間 1月を超えていること 入所日:(  年  月  日)/退所日:(  年  月  日) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注3
相談援助 退所時に入所者及び家族等に対して退所後のサービスについて相談援助を行う 実施日:(  年  月  日)/相手:本人・家族(続柄  )/内容:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注3
情報提供の期限 退所の日から2週間以内 情報提供日:(  年  月  日)/退所日からの日数:(  )日 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注3
情報提供先 退所後の居宅地を管轄する市町村及び老人介護支援センター 提供先の市町村名:(    )/センター名:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注3

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:入所者1人につき1回を限度。

運営指導で確認される書類:相談援助の記録(日付・相手・内容)と、市町村・老人介護支援センターへ送った文書の控え(介護状況を示す文書を含む)の両方が対象になります。送付日が退所日から2週間以内であることを、控えの日付で示せる形にしておいてください。

退所時相談援助加算の論点|控えの日付と提供先の数

  • 「2週間以内」は告示に明記された期限:当社データベースでも、この加算の留意点として「2週間以内」という期限が告示に明記されている点を登録しています。文書を作成した日ではなく、提供した日が読み取れる控え(送付記録など)を残す運用が軸になります。
  • 提供先が2種類:告示の文言は「市町村及び老人介護支援センター」です。片方だけに送った場合の取扱いや、退所後の居宅地に老人介護支援センターが見当たらない場合の運用は、保険者(指定権者)にご確認ください。
  • 「退所後の居宅地」の管轄:施設の所在地ではなく、退所後の居宅地を管轄する市町村が提供先とされています。施設所在地と退所先の市町村が違う場合は、どちらへ送ったかが控えで分かるようにしてください。

退所前連携加算|居宅介護支援事業者との調整・500単位

退所に先立ち、入所者が利用を希望する指定居宅介護支援事業者に対して、介護状況を示す文書を添えて必要な情報を提供し、かつ、退所後の居宅サービス等の利用に関する調整を行った場合の加算です。9件の中では単位数がもっとも大きい500単位で、情報提供だけでなく「調整」まで行うことが告示の定めになっています。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注4です。

退所前連携加算の対照表|情報提供と調整の2要素

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 500単位 算定した月:(  年  月) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注4
入所期間 1月を超えていること 入所日:(  年  月  日)/退所日:(  年  月  日) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注4
連携先 入所者が利用を希望する指定居宅介護支援事業者 事業者名:(    )/希望の確認方法:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注4
実施内容 介護状況を示す文書を添えて必要な情報を提供し、かつ退所後の居宅サービス等の利用に関する調整を行う 情報提供日:(  年  月  日)/調整の内容と日付:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注4
入所者の同意 取得 同意日:(  年  月  日)/同意の記録の保管場所:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注4

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:入所者1人につき1回を限度。

運営指導で確認される書類:居宅介護支援事業者へ渡した文書の控え(介護状況を示す文書を含む)、入所者の同意の記録、そして「調整」を行った経過が分かる記録(連絡の日時・相手・内容)の3点が軸になります。

退所前連携加算の論点|「調整」をどう記録に残すか

  • 情報提供と調整は別の要素:告示の文言は「情報を提供し、かつ……調整を行う」です。文書を送った記録だけでは前半しか示せません。退所後のサービス利用に向けて誰と何を調整したか(電話・面談・カンファレンス等の日時と内容)を、経過記録として残しておくのが確実です。
  • 「利用を希望する」事業者であること:連携先は施設が選んだ事業者ではなく、入所者が利用を希望する事業者とされています。希望をいつ・どう確認したかが記録に残っていると、連携先の妥当性を後から示せます。
  • 退所時相談援助加算との仕分け:同じ「退所の前後の連携」でも、退所時相談援助加算の提供先は市町村・老人介護支援センター、この加算の連携先は居宅介護支援事業者です。控えの綴りを提供先ごとに分けておくと突き合わせが速くなります。両者の関係の細部は保険者(指定権者)にご確認ください。

退所時情報提供加算|医療機関に入院する場合の紹介・250単位

入所者が退所して医療機関に入院する場合に、入所者の同意を得て、心身の状況・生活歴等の情報を提供したうえで紹介を行ったときの加算です。ここまでの退所系の加算が「居宅へ戻る」方向を向いているのに対し、この加算は「医療機関へ移る」方向の情報連携です。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注5です。

退所時情報提供加算の対照表|事由・提供内容・同意

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 250単位 算定した月:(  年  月) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注5
事由 入所者が退所し、医療機関に入院する場合 退所日:(  年  月  日)/入院先:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注5
提供内容 入所者の心身の状況、生活歴等の情報を提供した上で紹介を行う 提供した文書の名称:(    )/提供日:(  年  月  日) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注5
入所者の同意 取得 同意日:(  年  月  日)/同意の記録の保管場所:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ヘ注5

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:入所者1人につき1回。

運営指導で確認される書類:退所先(入院先の医療機関名)が分かる記録、提供した情報の文書の写し、入所者の同意の記録が軸になります。退所先の種別が読み取れることが、次の論点との関係で特に重要です。

退所時情報提供加算の論点|退所先の種別(老健での公表事例から)

長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」では、老健の退所時情報提供加算について、入所者が退所して介護老人福祉施設に入所した場合に算定していた事例が公表されています。同資料では、当該加算(老健の定め)は退所後に居宅でなく他の社会福祉施設等に入所する場合も対象になるものの、「他の社会福祉施設」には介護保険施設は含まれないと説明されています。

これは老健側の定めに関する指摘であり、特養の定めにそのまま当てはめることはしません。ただ、この事例から持ち帰れるのは、退所先の種別の読み方を施設側の解釈だけで決めないという点です。特養のこの加算の告示の事由は「医療機関に入院する場合」です。退所先が医療機関かどうかが記録で確認できる形(入院先の名称・入院日が分かる記録)にし、判断に迷う退所先については保険者(指定権者)にご確認ください。

退所時栄養情報連携加算|管理栄養士による情報提供・1月につき1回70単位

厚生労働大臣が定める特別食を必要とする入所者、または低栄養状態にあると医師が判断した入所者が退所する際に、入所者の同意を得て、管理栄養士が栄養管理に関する情報を退所先へ提供した場合の加算です。提供先は退所先の種別によって分かれます。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ニの注です。

退所時栄養情報連携加算の対照表|対象者と提供先の分かれ方

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 70単位(1月につき1回を限度) 算定した月:(  年  月) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ニ
対象入所者 別に厚生労働大臣が定める特別食を必要とする入所者又は低栄養状態にあると医師が判断した入所者 該当区分:特別食・低栄養状態/医師の判断の記録:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ニ注
提供先(居宅に退所する場合) 主治医の属する病院・診療所及び介護支援専門員 主治医の医療機関名:(    )/介護支援専門員名:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ニ注
提供先(医療機関等に入院・入所する場合) 当該医療機関等 入院・入所先の名称:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ニ注
情報提供の実施者 管理栄養士 実施した管理栄養士名:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ニ注
入所者の同意 取得 同意日:(  年  月  日) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ニ注

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:1月につき1回を限度。

運営指導で確認される書類:当社データベースにはこの加算の確認書類として「栄養情報提供書の写し」「入所者の同意記録」を登録しています。あわせて、対象者の区分(特別食か低栄養状態か)の根拠となる医師の判断の記録が読み取れる形にしておいてください。

退所時栄養情報連携加算の論点|算定しない場合として定められているもの

  • 栄養マネジメント強化加算との関係:当社データベースには、栄養マネジメント強化加算を算定している場合はこの加算を算定しない旨の定めを登録しています。両方の届出状況を並べて確認できる一覧を施設内に持っておくと、月ごとの点検が1行で済みます。
  • 栄養管理に関する減算との関係:栄養管理の基準を満たさない場合の減算(注8)の適用を受けている場合は算定しない旨も定めとして登録しています。減算の適用状況は加算の点検と別の帳票になりがちなので、同じ月次点検表に載せてください。
  • 提供先が退所先で分かれる:居宅へ戻る場合は「主治医の属する病院・診療所及び介護支援専門員」の2者、医療機関等へ移る場合は当該医療機関等です。提供先の数と種別が退所先で変わるため、控えの綴りに退所先の区分を明記しておくと突き合わせが楽になります。

再入所時栄養連携加算|入院を経て戻ってくるときの栄養ケア計画・200単位

入所者がいったん退所して病院・診療所に入院し、退院後に再び同じ施設に入所する場合の加算です。対象は厚生労働大臣が定める特別食等を必要とする方で、施設の管理栄養士が入院先の病院・診療所の管理栄養士と連携して栄養ケア計画を策定することが定めになっています。時系列でいえば「退所 → 入院 → 再入所」という往復の、戻ってくる側に置かれた加算です。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1ホの注、および平成27年厚生労働省告示第95号 第65号の2です。

再入所時栄養連携加算の対照表|管理栄養士どうしの連携

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 200単位 算定した月:(  年  月) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ホ
経緯 入所者が退所して病院又は診療所に入院し、退院後に再度当該施設に入所 退所日:(  年  月  日)/入院先:(    )/再入所日:(  年  月  日) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ホ注
対象入所者 別に厚生労働大臣が定める特別食等を必要とする者 特別食等の内容:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ホ注
栄養ケア計画の策定 施設の管理栄養士が病院・診療所の管理栄養士と連携して策定 自施設の管理栄養士名:(    )/入院先の管理栄養士との連携の記録:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1ホ注
定員超過利用・人員基準欠如 該当しないこと 該当の有無:有・無 平成27年厚生労働省告示第95号 第65号の2

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:入所者1人につき1回を限度。

運営指導で確認される書類:策定した栄養ケア計画そのものに加えて、入院先の管理栄養士と「連携して」策定したことが分かる記録(連絡・面談・カンファレンスの日時と相手方の氏名)が軸になります。退所日・入院先・再入所日は入退所台帳と突き合わせられる形にしておいてください。

再入所時栄養連携加算の論点|初期加算の再入所の定めとの並び

  • 「連携して策定」の証明:計画書の完成品だけでは、入院先の管理栄養士との連携の過程は読み取れません。誰と・いつ・どんな手段で連携したかを計画書の備考欄か経過記録に残しておくのが確実です。
  • 初期加算との時系列の重なり:この記事の冒頭で見たとおり、初期加算の注には30日を超える入院後の再入所に関する定めがあります。同じ「入院を経た再入所」という場面に、初期加算(ハ注)とこの加算(ホ注)の2つの定めが別々に置かれているため、再入所の1件について両方の対照表を同時に点検する運用にしておくと漏れが出にくくなります。両者の関係の細部は保険者(指定権者)にご確認ください。
  • 算定しない場合として定められているもの:当社データベースには、栄養管理の基準を満たさない場合の減算(注8)の適用を受けている場合は算定しない旨の定めを登録しています。

在宅復帰支援機能加算|退所者の割合と確認記録・1日につき10単位

ここまでの8件が「1人の入所者の1つの場面」に対する加算だったのに対し、この加算だけは施設の実績の割合で見る加算です。前6月間の退所者(入所期間が1月間を超えていた方に限る)に占める、在宅で介護を受けることとなった方の割合が20%を超えていること、そして退所後30日以内の確認と記録を行っていることなどが定めになっています。単位数は1日につき10単位です。根拠は平成12年厚生省告示第21号 別表1タ、および平成27年厚生労働省告示第95号 第70号です。

在宅復帰支援機能加算の対照表|割合の分子・分母と確認の記録

項目 告示の定め 貴施設の記入欄 根拠
単位数 10単位(1日につき) 算定を開始した月:(  年  月) 平成12年厚生省告示第21号 別表1タ
退所者に占める割合 前6月間の退所者に占める在宅で介護を受けることとなった者の割合が20%を超えること(入所期間が1月間を超えていた退所者に限る。在宅・入所相互利用加算を算定している者を除く) 集計期間:(  年  月〜  年  月)/分母:(  )人/分子:(  )人/割合:(  )% 平成27年厚生労働省告示第95号 第70号イ
退所後の確認 退所後30日以内に従業者が居宅を訪問するか、指定居宅介護支援事業者から情報提供を受け、在宅生活が1月以上継続する見込みであることを確認し記録している 確認の方法:訪問・情報提供/確認日:(  年  月  日)/記録の保管場所:(    ) 平成27年厚生労働省告示第95号 第70号ロ
入所者の家族との連絡調整 行っていること 直近の連絡調整の記録:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1タ注イ
居宅介護支援事業者への情報提供・利用調整 行っていること 直近の情報提供・調整の記録:(    ) 平成12年厚生省告示第21号 別表1タ注ロ

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

算定回数・期間の上限:1日につき。

運営指導で確認される書類:当社データベースにはこの加算の確認書類として「退所者一覧(退所先・入所期間)」「退所後の訪問記録又は居宅介護支援事業者からの情報提供記録」を登録しています。割合の計算は退所者一覧が土台になるため、退所先と入所期間の2列が埋まった一覧を6か月分いつでも出せる状態が目安です。

在宅復帰支援機能加算の論点|前6月間の集計をどう残すか

  • 分母から外す人・分子に入れない人:告示の定めでは、割合の対象は入所期間が1月間を超えていた退所者に限られ、在宅・入所相互利用加算を算定している方は除かれます。退所者一覧に「入所期間」「除外の該当」の列を設けておくと、集計のたびに判断をやり直さずに済みます。個別の数え方は保険者(指定権者)にご確認ください。
  • 「確認し記録している」まで が定め:在宅生活が1月以上継続する見込みであることを確認するだけでなく、記録していることまでが定めの文言に含まれています。確認の方法(訪問か、居宅介護支援事業者からの情報提供か)と確認日を書式に載せてください。
  • 個別の退所系加算との重なり:退所後30日以内の訪問という行為は、退所後訪問相談援助加算の場面と時期が重なります。1回の訪問をどちらの記録として扱うか、両方に読む場合の整理は、保険者(指定権者)にご確認ください。

9件の加算で手元に残す記録の突き合わせ一覧|保管場所の記入欄つき

ここまでの各対照表に出てきた記録を、1枚に集めます。運営指導の直前ではなく、算定した月のうちに「保管場所」の列を埋めておく使い方を想定しています。

加算名 軸になる記録 日付で示すこと 保管場所の記入欄
初期加算 入退所(入退院)台帳・施設サービス計画・請求明細 入所日と算定日数の対応、入院・再入所の日付 (    )
退所前訪問相談援助加算 訪問日時・内容の記録(職種の記載つき) 訪問日が退所より前であること (    )
退所前連携加算 居宅介護支援事業者への文書の控え・調整の経過記録・同意の記録 情報提供日と調整の日付 (    )
退所時相談援助加算 相談援助の記録・市町村と老人介護支援センターへの文書の控え 提供日が退所の日から2週間以内であること (    )
退所時情報提供加算 入院先が分かる記録・提供文書の写し・同意の記録 退所日と入院の対応 (    )
退所時栄養情報連携加算 栄養情報提供書の写し・入所者の同意記録・医師の判断の記録 提供日と退所の対応(1月につき1回の限度) (    )
退所後訪問相談援助加算 訪問記録(退所日を併記) 訪問日が退所後30日以内であること (    )
再入所時栄養連携加算 栄養ケア計画・入院先の管理栄養士との連携の記録 退所日・入院・再入所日の並び (    )
在宅復帰支援機能加算 退所者一覧(退所先・入所期間)・退所後の訪問記録又は情報提供記録 前6月間の集計期間と確認日 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この一覧を眺めると、9件のうち7件が「日付の対応」を軸にしていることが分かります。30日(初期加算・退所後訪問・在宅復帰支援機能の確認)、2週間(退所時相談援助)、前6月間(在宅復帰支援機能の割合)——期限の形は違っても、退所日を正しく記録することがすべての起点です。入退所台帳の退所日欄を最初に固めるのが、9件まとめての近道になります。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。この記事の記入欄は施設内部の自己点検のための欄であり、届出書類の様式ではありません。

退所の予定が立ってから退所後30日まで|4つの時点で開く点検表

9件を個別に覚えるより、「いま、どの時点にいるか」で開く対照表を決めておくほうが実務では回しやすくなります。1人の入所者について、退所の話が出てから退所後30日までを4つの時点に区切り、各時点で開く対照表と埋める欄を並べます。

時点 開く対照表(この記事の該当箇所) この時点で埋める欄 期限の目印
退所の話が出たとき 退所前訪問相談援助加算/退所前連携加算 入所期間(1月を超えるか)・訪問する職種・連携先の事業者名・入所者の同意 訪問と調整は退所より前に行う
退所日が決まったとき 退所時情報提供加算(入院する場合)/退所時栄養情報連携加算(特別食・低栄養の該当者) 退所先の種別(居宅か医療機関等か)・提供先の名称・管理栄養士名・同意日 退所先の種別で開く表が変わる
退所日から2週間 退所時相談援助加算 相談援助の実施日・市町村と老人介護支援センターへの提供日 情報提供は退所の日から2週間以内
退所後30日まで 退所後訪問相談援助加算/在宅復帰支援機能加算(確認の記録) 訪問日又は居宅介護支援事業者からの情報提供・在宅生活が1月以上継続する見込みの確認と記録 訪問・確認は退所後30日以内

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

再入所(退所 → 入院 → 再入所)の場合は、この4時点の外側にもう1周が付きます。再入所日が決まった時点で、初期加算の対照表(30日を超える入院かどうか)と再入所時栄養連携加算の対照表(特別食等の該当・入院先の管理栄養士との連携)の2枚を同時に開いてください。時点ごとに開く表を決めておくと、「退所してから2週間の期限に気づいた」「訪問はしたが記録の欄が足りなかった」という後追いを減らせます。

公表されている指摘と9件の突き合わせ|引用できたもの・できなかったもの

当社が収集している自治体等の公表指摘353件(すべて出典つき)の中から、この記事の9件を名指しした指摘を探しました。結果は次のとおりです。

加算名 名指しした公表指摘 出典(この記事で引用した資料)
初期加算 あり(30日からの控除・入退院日の扱いなど誤りの例4つ) 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂
退所時情報提供加算 あり(ただし老健の定めに関する指摘。退所先の種別の読み違い) 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」
退所時相談援助加算・退所前連携加算・退所前訪問相談援助加算・退所後訪問相談援助加算・再入所時栄養連携加算・退所時栄養情報連携加算・在宅復帰支援機能加算 当社の収集範囲353件の中には、名指しした指摘は見当たりませんでした 代わりに、告示(平成12年厚生省告示第21号・平成27年厚生労働省告示第95号)の定めの文言のみを根拠として本文の対照表を作成しています

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「指摘が見当たらない」ことは「指摘されない」ことを意味しません。当社の収集範囲に入っていないだけの可能性が常にあります。名指しの指摘が見つからなかった7件についても、本文の対照表の右列(貴施設の記入欄)を埋める形での自己点検をおすすめします。

行き先と暦日で開く表を決める|退所先5種×9件の文言対照と架空の入所者5名の日付窓

ここからは、上の対照表を「実際の1人の退所」に当てはめるための追記です。9件の加算は、同じ「退所」でも行き先(居宅に戻るのか、医療機関に入院するのか、他の施設に移るのか)によって、告示の文言が触れる加算と触れない加算が分かれます。さらに、期限の数え方(何日目までか)は暦に置いてみないと分かりません。この章では、まず行き先ごとに告示の文言を並べ、次に架空の入所者5名を暦に置いて、期限の日付を具体的に書き出します。

使う値は、当社の加算データベース(id 7515〜7522・7536)に登録している告示の文言と単位数だけです。新しい要件を足してはいません。表の中で「照会」と書いた欄は、告示の文言だけでは読み切れず、保険者(指定権者)に取扱いを確かめてから埋める欄です。

退所先の種類別|9件の告示の文言が触れている場面・触れていない場面

横に退所先の5つの種類、縦に9件を並べました。セルに書いたのは「告示の文言にその場面が出てくるか」であって、算定の可否ではありません。文言に出てこない場面を、施設側の解釈だけで埋めないための表です。

加算名(単位数) 居宅に戻る 他の社会福祉施設等に移る 医療機関に入院する 入院を経て再び入所する 死亡による退所
初期加算(30単位・1日につき) 文言に出てこない(入所の側の加算) 文言に出てこない 文言に出てこない 文言あり:30日を超える病院又は診療所への入院後に再び入所した場合も同様 文言に出てこない
退所前訪問相談援助加算(460単位) 文言あり:退所後生活する居宅を訪問し相談援助 文言あり:当該施設を訪問して連絡調整等を行ったときも同様 文言に出てこない(照会) 文言に出てこない 文言に出てこない
退所後訪問相談援助加算(460単位) 文言あり:退所後30日以内に入所者の居宅を訪問 文言に出てこない(照会) 文言に出てこない 文言に出てこない 文言に出てこない
退所時相談援助加算(400単位) 文言あり:退所後の居宅地を管轄する市町村及び老人介護支援センターへ情報提供 文言に出てこない(照会) 文言に出てこない 文言に出てこない 文言に出てこない
退所前連携加算(500単位) 文言あり:利用を希望する指定居宅介護支援事業者へ情報提供と調整 文言に出てこない(照会) 文言に出てこない 文言に出てこない 文言に出てこない
退所時情報提供加算(250単位) 文言に出てこない 文言に出てこない(照会) 文言あり:入所者が退所し、医療機関に入院する場合 入院の時点で文言あり(再入所の時点は別の加算) 文言に出てこない
退所時栄養情報連携加算(70単位・1月につき1回を限度) 文言あり:主治医の属する病院・診療所及び介護支援専門員へ提供 文言は「医療機関等に入院・入所する場合」。他の施設が「医療機関等」に含まれるかは照会 文言あり:当該医療機関等へ提供 入院の時点で文言あり 文言に出てこない
再入所時栄養連携加算(200単位) 文言に出てこない 文言に出てこない 入院の時点では文言に出てこない 文言あり:退院後に再度当該施設に入所し、管理栄養士どうしが連携して栄養ケア計画を策定 文言に出てこない
在宅復帰支援機能加算(10単位・1日につき) 割合の分子の文言「在宅で介護を受けることとなった者」 分母(入所期間1月超の退所者)に入るか・分子に入るかは照会 分母の文言「退所者」に入る読み方。分子の文言には出てこない 文言に出てこない(再入所の扱いは照会) 分母に入るかは照会

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表で目立つのは「医療機関に入院する」列です。退所時情報提供加算と退所時栄養情報連携加算の2件は文言に出てきますが、退所前訪問・退所前連携・退所時相談援助・退所後訪問の4件は、いずれも居宅(または他の施設)へ移ることを前提にした文言で、医療機関への入院には触れていません。入院で退所する入所者について、居宅向けの4件の記録を同じ綴りに入れていると、どの加算の記録なのかが後から読めなくなります。行き先を退所記録の1行目に書く運用にしておくと、開く表を迷わずに済みます。

架空の入所者5名|入所日・退所日・行き先の設定

以下の5名は、日付の数え方を練習するための架空の入所者です。年はすべて2026年とします。実在の方・施設とは関係ありません。

入所者 入所の経緯 入所日 退所日・行き先 栄養の区分 その後
Aさん(84歳・要介護4) 併設の短期入所生活介護を7日間利用し、引き続き入所 4月10日 7月31日・居宅(長女宅)へ退所 特別食・低栄養の記録なし 退所後は居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当
Bさん(79歳・要介護3) 自宅から入所 5月1日 6月15日・医療機関に入院するため退所 特別食の指示あり(医師の食事箋) 7月25日に退院し、同じ施設に再入所
Cさん(91歳・要介護5) 自宅から入所 6月1日 7月10日・医療機関に入院するため退所 記録なし 7月30日に退院し、同じ施設に再入所
Dさん(76歳・要介護3) 他の医療機関から入所 3月2日 8月20日・他の社会福祉施設等へ移る 記録なし 移り先の施設種別を記録に残す
Eさん(88歳・要介護3) 自宅から入所 2月1日 4月20日・居宅(自宅)へ退所 低栄養状態と医師が判断(3月の診察記録) 退所後は居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5名の期限を暦日に置いた表|2通りの数え方を並べた18の日付窓

告示の期間の文言には「入所した日から起算して30日以内」「退所の日から2週間以内」「退所後30日以内」の3種類があります。起点の日を1日目に数えるか、起点の翌日を1日目に数えるかで、最終日が1日ずれます。当社はどちらが正しいかをここで決めません。両方の日付を並べ、貴施設の届出先に確かめた数え方の列に丸を付けて使う表にしています。Aさんの初期加算は、福岡市の公表資料が示す「入所直前の短期入所生活介護の利用日数を30日から控除する」考え方を当てはめた場合の日数です。

入所者 場面(加算) 起点日 告示の期間の文言 起点日を1日目とした最終日 起点日の翌日を1日目とした最終日 照会で確かめた数え方(記入)
Aさん 初期加算(短期入所7日を控除した場合) 4月10日(入所日) 入所した日から起算して30日以内 30日−7日=23日 → 5月2日 —(「起算して」の文言のため入所日を1日目とする列のみ) (  )
Aさん 退所前訪問相談援助加算 7月31日(退所日) 退所に先立って(入所中1回、早期に必要な場合は2回) 7月30日までに訪問(入所中) — (  )
Aさん 退所時相談援助加算の情報提供 7月31日(退所日) 退所の日から2週間以内 8月13日 8月14日 (  )
Aさん 退所後訪問相談援助加算 7月31日(退所日) 退所後30日以内 8月29日 8月30日 (  )
Aさん 在宅復帰支援機能加算の確認 7月31日(退所日) 退所後30日以内に訪問又は情報提供を受けて確認し記録 8月29日 8月30日 (  )
Bさん 初期加算(最初の入所) 5月1日(入所日) 入所した日から起算して30日以内 5月30日 — (  )
Bさん 退所時情報提供加算 6月15日(入院のための退所日) 退所し、医療機関に入院する場合(期限の文言なし) 提供日を記録(期限の文言がないため日付の並びで示す) — (  )
Bさん 退所時栄養情報連携加算 6月15日(退所日) 1月につき1回を限度(提供先は当該医療機関等) 6月中の提供は1回まで — (  )
Bさん 初期加算(再入所) 7月25日(再入所日) 30日を超える病院又は診療所への入院後に再び入所した場合も同様 入院6月15日〜退院7月25日(両端を含めて41日)→ 再入所日から30日目は8月23日 — (  )
Bさん 再入所時栄養連携加算 7月25日(再入所日) 入所者1人につき1回を限度 入院先の管理栄養士との連携の日付を再入所日の前後で記録 — (  )
Cさん 初期加算(最初の入所) 6月1日(入所日) 入所した日から起算して30日以内 6月30日 — (  )
Cさん 初期加算(再入所) 7月30日(再入所日) 30日を超える入院後に再び入所した場合も同様 入院7月10日〜退院7月30日(両端を含めて21日)。告示の注の「30日を超える」と日数を並べて照会 — (  )
Cさん 退所時情報提供加算 7月10日(入院のための退所日) 退所し、医療機関に入院する場合 提供日を記録 — (  )
Dさん 退所前訪問相談援助加算(施設を訪問) 8月20日(退所日) 他の社会福祉施設等に入所する場合、当該施設を訪問して連絡調整等 8月19日までに移り先の施設を訪問 — (  )
Dさん 在宅復帰支援機能加算の集計 8月20日(退所日) 前6月間の退所者(入所期間1月超) 入所期間 3月2日〜8月20日で1月超。分子に入るかは照会 — (  )
Eさん 退所時栄養情報連携加算 4月20日(退所日) 1月につき1回を限度(提供先は主治医の属する病院・診療所及び介護支援専門員) 4月中の提供は1回まで・提供先は2者 — (  )
Eさん 退所時相談援助加算の情報提供 4月20日(退所日) 退所の日から2週間以内 5月3日 5月4日 (  )
Eさん 退所後訪問相談援助加算 4月20日(退所日) 退所後30日以内 5月19日 5月20日 (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

Eさんの例は、2週間の期限が5月の連休に重なる年回りです。市町村の窓口が閉まる日が続くと、郵送・持参の日付が期限の最終日に寄ります。退所日が決まった時点で、この表の「最終日」の列を暦で確かめ、提供日を前倒しで予定に入れておくと、控えの日付で期限内であることを示しやすくなります。Cさんの再入所は、入院期間の日数だけを見ると告示の注の「30日を超える」の文言と並べて読む必要がある例です。数え方の結論を記録に書き込むのではなく、照会した日・相手・回答を記入欄に残してください。

在宅復帰支援機能加算の割合を試算する|架空の退所者12名・3通りの集計

在宅復帰支援機能加算の割合は「前6月間の退所者(入所期間が1月間を超えていた者に限る。在宅・入所相互利用加算を算定している者を除く)」に占める「在宅で介護を受けることとなった者」の割合が20%を超えることです(平成27年厚生労働省告示第95号 第70号イ)。告示の文言だけでは分母・分子の置き場が決めきれない退所者がいると、割合が大きく動きます。下は、3月〜8月の6か月間に退所した架空の12名で試算したものです。

番号 入所期間 退所先 在宅・入所相互利用加算 分母に入るか 分子に入るか
1 約12か月 医療機関に入院(再入所なし) なし 入る 入らない
2 20日 居宅 なし 入らない(入所期間1月以下) —
3 約7か月 居宅 あり 入らない(相互利用加算の算定者) —
4 約2年 死亡による退所 なし 照会 入らない
5(Eさん) 約2か月半 居宅 なし 入る 入る(退所後30日以内の確認と記録があること)
6 約5か月 介護保険施設 なし 入る 入らない
7 約3年 医療機関に入院 なし 入る 入らない
8(Aさん) 約3か月半 居宅 なし 入る 入る(退所後30日以内の確認と記録があること)
9 約15か月 医療機関に入院 なし 入る 入らない
10 約6か月 医療機関に入院 なし 入る 入らない
11(Dさん) 約5か月半 他の社会福祉施設等 なし 入る 照会
12 約12か月 医療機関に入院 なし 入る 入らない

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「照会」の2名(4番と11番の退所者)の置き場によって、同じ12名から3通りの割合が出ます。

集計の置き方 分母 分子 割合 「20%を超える」の文言と並べると
4番を分母から外し、11番を分母に入れ分子から外す 9人 2人 22.2% 20%を上回る数字
4番を分母に入れ、11番を分母に入れ分子から外す 10人 2人 20.0% ちょうど20%。文言は「超える」なので、同じ値は上回る側に入らない読み方になる
4番を分母から外し、11番を分子にも入れる 9人 3人 33.3% 20%を上回る数字

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この試算から分かるのは、退所者が1名増減するだけで割合が20%の前後を行き来する規模の施設では、「誰を分母に入れたか」の記録がそのまま届出の根拠になるということです。退所者一覧には、退所先の欄に加えて「分母に入れた理由」「分子に入れた理由」「照会した日と回答」の3列を設けておくと、6か月後に同じ集計を再現できます。分子に入れた方については、退所後30日以内に訪問したか、居宅介護支援事業者から情報提供を受けたかの記録(確認日・確認した内容)が揃っているかも同じ行で確かめてください。

記録の悪い例と良い例|9件の場面別40組の完成文

運営指導の場で問われるのは「その行為をしたか」ではなく「その行為をしたことが記録から読めるか」です。9件の加算は、告示の文言に「誰が」「いつ」「誰に」「何を」が含まれているため、記録の1文にもその要素が入っていないと、対照表の右列が埋まりません。以下の悪い例は、よく見かける書き方を当社が一般化したものです。良い例は、架空の入所者(上の5名を含む)について、そのまま様式に写せる完成文にしています。

入所直後と再入所のとき|初期加算・再入所時栄養連携加算の8組

場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文) 良い例が示している定めの要素
短期入所からの継続入所(初期加算) 「ショートから本入所」 2026年4月10日、併設の短期入所生活介護(4月3日〜4月9日の7日間利用)から引き続き入所。短期入所の利用日数7日を入退所台帳の備考欄に記載し、初期加算の期間の数え方は4月8日に保険者の介護保険課(担当:◯◯氏)へ照会済み。 入所日・直前の短期入所の日数・照会の記録
併設病院からの入所(初期加算) 「病院から入所」 2026年3月2日、同一敷地内の◯◯病院(医療保険適用病床)を3月2日に退院し、同日入所。入退院日の扱いは福岡市の公表資料と同様の論点があるため、3月3日に保険者へ照会し、回答内容を入退所台帳の別紙に記録。 入所元の種別・同一敷地内かどうか・照会の記録
30日を超える入院後の再入所(初期加算) 「退院して戻られた」 2026年7月25日10時、Bさんが◯◯病院を退院し再入所。入院期間は6月15日〜7月25日(両端を含めて41日)。初期加算の注の「30日を超える病院又は診療所への入院後に再び入所した場合」との対応を入退所台帳に記載。 入院日・退院日・入院期間の日数
30日以内の入院後の再入所(初期加算) 「短期の入院だったので加算あり」 2026年7月30日、Cさんが◯◯病院を退院し再入所。入院期間は7月10日〜7月30日(両端を含めて21日)。初期加算の注の文言と日数を並べ、取扱いを7月31日に保険者へ照会(回答待ち)。 入院期間の日数と照会中であることの記録
再入所前の管理栄養士どうしの連絡(再入所時栄養連携加算) 「病院と栄養の連携済み」 2026年7月22日14時、当施設管理栄養士◯◯が◯◯病院の管理栄養士◯◯氏と電話で協議。入院中の食形態(全粥・きざみ・とろみ中間)、1日の提供量1,400kcal、体重の推移(入院時48.2kg→7月20日46.5kg)を聴取し、再入所後の栄養ケア計画の原案に反映。 連携の日時・相手の職種と氏名・聴取した内容
再入所時の栄養ケア計画の策定(再入所時栄養連携加算) 「計画書作成」 2026年7月25日、再入所日に栄養ケア計画を策定。7月22日の◯◯病院管理栄養士との協議内容(食形態・提供量・体重推移)を計画の「入院中の状況」欄に記載し、特別食(医師の食事箋 7月25日付)に基づく内容とした。 策定日・連携の内容の反映・特別食等の根拠
再入所時のご家族への説明 「家族に説明した」 2026年7月25日15時、長男◯◯様(面会時)に、入院中の食事内容と再入所後の食形態(きざみ食・とろみ中間)の変更点を管理栄養士◯◯が説明。質問(「元の食事に戻るのはいつか」)に対し、2週間後の体重測定の結果で再評価すると回答。 説明の日時・相手・内容・質疑
定員超過・人員基準の確認(再入所時栄養連携加算) 「問題なし」 2026年7月分の入所者数(月平均)と職員の配置を7月31日に生活相談員◯◯が確認。定員超過利用・人員基準欠如のいずれにも当たらないことを月次点検表の欄に記録。 平成27年厚生労働省告示第95号 第65号の2の確認の記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退所の前|退所前訪問相談援助加算・退所前連携加算の10組

場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文) 良い例が示している定めの要素
入所期間の見込みの判断(退所前訪問) 「長期入所予定」 2026年4月10日の入所時カンファレンスで、Aさんの入所期間は3か月程度を見込むと多職種(生活相談員・看護職員・介護支援専門員・介護職員)で確認。根拠は長女宅の住宅改修の完了予定が7月中旬であること。 入所期間が1月を超える見込みとその根拠
居宅への訪問(退所前訪問) 「自宅訪問した」 2026年7月14日13時30分〜14時40分、介護支援専門員◯◯と機能訓練指導員◯◯がAさんの退所後の住まい(長女宅・◯◯市◯◯町)を訪問。玄関の段差12cm、トイレまでの動線6m、手すりの設置位置を確認し、長女様に退所後の通所サービスの利用と福祉用具の選び方について相談援助を行った。 訪問した職種と氏名・日時・訪問先・相手・相談援助の内容
入所後早期の2回目の訪問(退所前訪問) 「2回目訪問」 2026年4月24日、入所後2週間の時点で長女宅を生活相談員◯◯が訪問。退所後の生活の見通しを立てるため、住宅改修の範囲(浴室・トイレ)を入所後早期に確認する必要があると4月20日のカンファレンスで判断した(議事録あり)。 2回目の必要性の理由と判断の記録
他の施設を訪問しての連絡調整(退所前訪問) 「移り先と調整」 2026年8月10日10時、生活相談員◯◯がDさんの移り先の◯◯(施設種別:◯◯)を訪問し、同施設の相談員◯◯氏と、服薬の管理方法・夜間の見守りの頻度・移動時の介助方法について連絡調整を行った。 訪問先の名称と施設種別・連絡調整の相手と内容
訪問職種が告示の列挙外の場合の記録 「介護職が訪問」 2026年7月14日の訪問には介護職員◯◯も同行したが、相談援助を行ったのは介護支援専門員◯◯と機能訓練指導員◯◯である。記録の実施者欄には2名の職種と氏名を記載。 告示が列挙する5職種のうち誰が実施したか
利用を希望する事業者の確認(退所前連携) 「ケアマネ決定」 2026年7月3日、Aさんと長女様に、退所後に利用を希望する居宅介護支援事業者を確認。長女様から「近所の◯◯居宅介護支援事業所にお願いしたい」との希望があり、Aさんも同意された。確認は生活相談員◯◯が面談で行った。 「利用を希望する」事業者であることの確認の日付と方法
情報提供への同意(退所前連携) 「同意あり」 2026年7月3日、Aさんに、◯◯居宅介護支援事業所へ心身の状況と施設での介護の状況を文書で提供することを説明し、同意を得た(同意書に本人署名、長女様が立会い)。 同意の日付・相手・方法
文書を添えた情報提供(退所前連携) 「情報提供書送付」 2026年7月10日、◯◯居宅介護支援事業所の介護支援専門員◯◯氏へ、介護状況を示す文書(ADL・食事形態・排泄の状況・夜間の睡眠・服薬・直近3か月の転倒の有無を記載)を手渡しで提供。控えを退所関係の綴りに保管。 提供日・提供先・添えた文書の内容
退所後のサービス利用の調整(退所前連携) 「調整した」 2026年7月17日15時、◯◯居宅介護支援事業所の◯◯氏と電話で調整。退所後の通所介護を週3回(月・水・金)、福祉用具(歩行器・シャワーチェア)を退所日までに搬入する方向で合意。8月1日の初回サービス担当者会議の日程も同時に決定。 調整の日時・相手・合意した内容
調整の経過の追記(退所前連携) 「その後も連絡」 2026年7月28日、◯◯氏から、通所介護事業所の空き状況により利用曜日を火・木・土に変更したいと連絡あり。Aさん・長女様に電話で確認し了承を得た旨を、同日◯◯氏へ回答。 調整が継続していることの日付つきの記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退所のとき|退所時相談援助加算・退所時情報提供加算・退所時栄養情報連携加算の14組

場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文) 良い例が示している定めの要素
退所時の相談援助(退所時相談援助) 「退所時に説明」 2026年7月31日10時、退所に際し、介護支援専門員◯◯がAさんと長女様に、退所後の通所介護の利用曜日、服薬の時間(朝・夕の2回)、夜間のトイレ誘導の目安(23時と3時)、体調変化時の連絡先について相談援助を行った(30分)。 実施日・相手・退所後のサービスについての内容
市町村への情報提供(退所時相談援助) 「市に報告」 2026年8月5日、退所後の居宅地を管轄する◯◯市の介護保険課へ、Aさんの介護状況を示す文書(退所時の要介護度・ADL・食事・排泄・服薬・退所後の利用予定サービス)を郵送。発送日を郵便の記録で確認し、控えに発送日を記入。 提供先・提供日・添えた文書
老人介護支援センターへの情報提供(退所時相談援助) 「センターにも送った」 2026年8月5日、退所後の居宅地を担当する◯◯老人介護支援センター(在宅介護支援センター)へ、市町村へ送ったものと同じ内容の文書を郵送。控えを市町村分と別に綴り、発送日を記入。 2つ目の提供先・提供日
期限の管理(退所時相談援助) 「2週間以内に送付」 退所日2026年7月31日。退所の日から2週間の最終日は8月13日(退所日を1日目とする数え方)/8月14日(翌日を1日目とする数え方)。提供日8月5日はいずれの数え方でも期間内。数え方は保険者の回答(7月1日照会)に合わせて前者で管理。 退所日・提供日・期限の最終日
居宅地と施設所在地が違う場合(退所時相談援助) 「市へ送付」 Aさんの退所後の居宅地は長女宅(◯◯市)であり、施設所在地の◯◯町とは異なる。情報提供先は退所後の居宅地を管轄する◯◯市とし、施設所在地の町には送っていない。 提供先を決めた理由(退所後の居宅地)
入院のための退所(退所時情報提供) 「救急搬送」 2026年6月15日9時20分、Bさんが38.9℃の発熱と呼吸数28回/分の頻呼吸のため、配置医師の指示で◯◯病院を受診し、同日入院となったため退所。 事由(退所し医療機関に入院する場合)と日付
心身の状況・生活歴の提供(退所時情報提供) 「サマリー渡した」 2026年6月15日11時、◯◯病院の病棟看護師◯◯氏へ、Bさんの心身の状況(認知症の程度、嚥下の状態、直近1か月のバイタル)と生活歴(職業歴、趣味、家族構成、日課)を記載した情報提供書を看護職員◯◯が手渡しで提供し、紹介を行った。 提供内容(心身の状況・生活歴等)・提供先・提供日
同意の取得(退所時情報提供) 「家族了承」 2026年6月15日10時40分、Bさん本人に入院先へ情報を提供することを説明し、うなずきで同意を確認。あわせて長男◯◯様に電話で説明し了承を得た(電話記録あり)。本人の意思表示の方法を記録に残した。 入所者の同意の日時と方法
行き先の種別の記録(退所時情報提供) 「入院」 退所先:◯◯病院(医療機関)内科病棟、入院日2026年6月15日。退所記録の行き先欄に医療機関名と入院日を記載。 退所先が医療機関であることが読み取れる記録
対象者の区分の根拠(退所時栄養情報連携) 「栄養注意の方」 Bさんは配置医師の食事箋(2026年5月1日付)により特別食の提供を受けている。退所時栄養情報連携の対象者の区分は「特別食」とし、食事箋の写しを情報提供書に添付。 対象者の区分(特別食又は医師が判断した低栄養状態)と根拠
低栄養状態の医師の判断(退所時栄養情報連携) 「痩せている」 Eさんについて、2026年3月18日の配置医師の診察で、体重の減少(1月40.1kg→3月37.8kg)と食事摂取量の低下(主食5割)から低栄養状態にあると判断された(診察記録に記載)。 医師が判断したことの記録と日付
居宅へ退所する場合の提供先(退所時栄養情報連携) 「ケアマネに栄養の紙」 2026年4月20日、管理栄養士◯◯が、Eさんの主治医の属する◯◯診療所と、担当の介護支援専門員◯◯氏(◯◯居宅介護支援事業所)の2者へ、栄養管理に関する情報(必要栄養量1,300kcal、食形態、補助食品の種類と量、体重の推移)を文書で提供。 実施者(管理栄養士)・2者の提供先・内容
医療機関に入院する場合の提供先(退所時栄養情報連携) 「病院に送った」 2026年6月15日14時、管理栄養士◯◯が◯◯病院の管理栄養士◯◯氏へ、Bさんの特別食の内容、直近1か月の摂取量(主食8割・副食7割)、とろみの濃度を記載した栄養情報提供書をFAXで送付し、15時に受領を電話で確認。 提供先(当該医療機関等)・送付と受領確認の時刻
他の加算との関係の確認(退所時栄養情報連携) 「併算定チェック済」 2026年6月分の届出状況を6月30日に確認。当施設は栄養マネジメント強化加算を届け出ておらず、栄養管理の基準を満たさない場合の減算の適用もないことを月次点検表に記録。 当社DBに登録した「算定しない場合」2つの確認

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退所の後|退所後訪問相談援助加算・在宅復帰支援機能加算の確認の8組

場面 悪い例 良い例(そのまま使える完成文) 良い例が示している定めの要素
退所後の居宅訪問(退所後訪問) 「退所後訪問済」 2026年8月18日14時〜14時50分、生活相談員◯◯がAさんの居宅(長女宅)を訪問。退所日7月31日の翌日から数えて18日目。Aさんと長女様に、通所介護の利用状況(週3回・欠席なし)と夜間のトイレ誘導の負担について相談援助を行った。 退所日・訪問日・経過日数・相手・内容
訪問で確認した生活の様子(退所後訪問) 「元気に過ごされている」 Aさんは居間のソファで新聞を読んでおり、歩行器で居間からトイレまで(約6m)を見守りなしで移動できていた。長女様からは「夜中に2回起きるのがつらい」との訴えがあり、担当の介護支援専門員へ伝えることを約束した。 相談援助の前提となる観察の根拠
訪問で受けた相談への対応(退所後訪問) 「相談に乗った」 長女様の夜間の負担について、ポータブルトイレの設置と、短期入所の利用の相談先(担当の介護支援専門員◯◯氏)を案内。8月19日に◯◯氏へ電話で内容を伝達した。 相談援助の中身と、その後の連絡の日付
在宅生活の継続の確認(在宅復帰支援機能・訪問による場合) 「在宅継続OK」 2026年8月18日の訪問で、Aさんが退所後の居宅で生活を続けていること、通所介護を予定どおり利用していること、長女様が当面の介護を続ける意向であることを確認。在宅生活が1月以上継続する見込みと判断した根拠として上記3点を記録。 退所後30日以内の確認・見込みの根拠・記録
在宅生活の継続の確認(在宅復帰支援機能・情報提供を受ける場合) 「ケアマネに聞いた」 2026年5月12日、Eさんの担当の介護支援専門員◯◯氏(◯◯居宅介護支援事業所)から電話で情報提供を受けた。退所後の訪問介護(週5回)と通所介護(週2回)の利用が続いており、体重は38.4kgで退所時から0.6kg増。在宅生活が1月以上継続する見込みであることを確認し記録。 情報提供を受けた日・提供者・確認した内容
確認の日付と退所日の関係(在宅復帰支援機能) 「退所後に確認」 Eさんの退所日は2026年4月20日、確認日は5月12日(退所日の翌日から数えて22日目)。退所後30日以内の確認として退所者一覧の「確認日」欄に記入。 退所日と確認日の日数関係
家族との連絡調整(在宅復帰支援機能の体制) 「家族と連絡」 2026年7月、入所者の家族との連絡調整として、Aさん・Eさんを含む退所予定者のご家族計6名に、退所後の生活の見通しについて面談または電話で連絡した(日付・相手・内容を連絡記録簿に記載)。 別表1タ注イの「家族との連絡調整」の実施記録
居宅介護支援事業者への情報提供と利用調整(在宅復帰支援機能の体制) 「居宅と連携」 2026年7月中に、退所予定者2名について、利用を希望する居宅介護支援事業者2か所へ情報提供と退所後のサービス利用の調整を行った(Aさん:7月10日提供・7月17日調整/Fさん:7月22日提供・7月29日調整)。 別表1タ注ロの「情報提供・利用調整」の実施記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

40組の良い例に共通しているのは、「日付」「相手の職種と名前」「数字で書ける観察」「告示の文言に対応する語」の4つが1文の中に入っていることです。悪い例のように「済」「OK」「連携」とだけ書くと、書いた本人には意味が通じても、半年後に記録を読む人(運営指導の担当者を含む)には、告示のどの要素を満たした記録なのかが読めません。

様式の欄ごとの記入例|退所時に渡す文書4種・40欄

9件のうち5件は、施設の外へ文書を渡すことが告示の定めに含まれています(退所時相談援助加算・退所前連携加算・退所時情報提供加算・退所時栄養情報連携加算・再入所時栄養連携加算の連携)。告示は文書の様式を定めていないため、各施設が自前の様式を使っています。下の4表は、当社が様式の欄を想定して悪い例と良い例を並べたものです。欄の名前は当社の記入例であり、告示や通知が定めた様式の項目ではありません。貴施設の様式の欄に読み替えて使ってください。

市町村・老人介護支援センターへの情報提供文書|10欄(退所時相談援助加算)

欄 悪い例 良い例 対照表のどの行とつながるか
宛先 「市役所御中」 ◯◯市 健康福祉部 介護保険課 御中/◯◯老人介護支援センター 御中(2通作成) 情報提供先(市町村及び老人介護支援センター)
提供日 (空欄) 2026年8月5日(郵送により発送) 情報提供の期限(退所の日から2週間以内)
退所日 「7月末」 2026年7月31日 期限の起点
入所期間 「約4か月」 2026年4月10日〜7月31日 入所期間(1月を超えていること)
退所後の居宅地 「長女宅」 ◯◯市◯◯町(長女◯◯様宅・同居) 提供先を決めた根拠(退所後の居宅地を管轄する市町村)
要介護度と認定の有効期間 「要介護4」 要介護4(認定の有効期間 2026年2月1日〜2027年1月31日) 介護状況を示す文書の内容
日常生活の状況 「一部介助」 歩行:歩行器で屋内6m程度を見守りで移動/食事:自力摂取・常食/排泄:日中はトイレ、夜間は23時と3時に誘導/入浴:週2回・シャワーチェア使用 介護状況を示す文書の内容
退所後に利用する予定のサービス 「デイ利用予定」 通所介護 週3回(火・木・土)/福祉用具貸与(歩行器)/担当:◯◯居宅介護支援事業所 介護支援専門員◯◯氏 退所後のサービスについての相談援助の内容
退所時に行った相談援助の要点 「説明済み」 2026年7月31日、本人・長女様に服薬の時間、夜間の誘導の目安、体調変化時の連絡先を説明(介護支援専門員◯◯) 相談援助(退所時に入所者及び家族等に対して)
作成者・連絡先 「施設」 特別養護老人ホーム◯◯ 介護支援専門員◯◯/電話(施設代表) 誰が提供したかの記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

居宅介護支援事業者への情報提供と調整の記録|10欄(退所前連携加算)

欄 悪い例 良い例 対照表のどの行とつながるか
連携先の事業者 「居宅」 ◯◯居宅介護支援事業所(事業所番号を記入)介護支援専門員◯◯氏 連携先(指定居宅介護支援事業者)
希望の確認 「本人希望」 2026年7月3日、面談で本人・長女様が希望(生活相談員◯◯が確認) 入所者が利用を希望する事業者であること
同意 「同意書あり」 2026年7月3日、本人署名の同意書を取得(長女様立会い)。保管:退所関係の綴り 2枚目 入所者の同意
入所期間 (空欄) 2026年4月10日〜(退所予定日 7月31日) 入所期間(1月を超えていること)
添えた文書 「情報提供書」 介護状況を示す文書(ADL・食事形態・排泄・睡眠・服薬・直近3か月の転倒の有無)A4 2枚 介護状況を示す文書を添えて
提供日と方法 「渡した」 2026年7月10日、◯◯氏の来所時に手渡し(受領の署名あり) 必要な情報の提供
調整1回目 「電話」 2026年7月17日15時、電話。通所介護週3回・福祉用具の搬入時期で合意 かつ退所後の居宅サービス等の利用に関する調整
調整2回目以降 「変更あり」 2026年7月28日、利用曜日を火・木・土に変更。本人・長女様の了承を得て同日回答 調整の経過
退所後の初回の会議 「予定」 2026年8月1日10時、長女宅でサービス担当者会議(当施設から生活相談員◯◯が出席予定) 調整の結果の記録
記録者 「相談員」 生活相談員◯◯(記録日 2026年7月28日) 誰が調整したかの記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

医療機関への情報提供書|10欄(退所時情報提供加算)

欄 悪い例 良い例 対照表のどの行とつながるか
宛先 「病院様」 ◯◯病院 内科病棟 担当医◯◯先生・病棟看護師◯◯様 事由(医療機関に入院する場合)
退所日・入院日 「本日」 退所日・入院日とも2026年6月15日 退所と入院の対応
入院に至った経過 「発熱のため」 6月15日6時の検温で38.9℃、呼吸数28回/分、SpO2 91%(室内気)。配置医師の指示で9時20分に受診 心身の状況
既往歴と服薬 「別紙参照」(別紙なし) 既往:脳梗塞(2019年)、高血圧。服薬:朝・夕の2回、一包化。6月14日夕まで服用済み 心身の状況
認知機能と意思疎通 「認知症あり」 日付の見当識は曖昧だが、家族の顔と名前は分かる。「はい・いいえ」で意思表示ができる。夜間は不安で呼び出しが2〜3回 心身の状況
食事と嚥下 「ミキサー」 特別食(医師の食事箋)・全粥・きざみ・とろみ中間。1回の摂取に約30分。むせは週1回程度 心身の状況(退所時栄養情報連携加算の提供書と整合させる)
日常生活の動作 「全介助」 移乗は1人介助、車いすで移動。排泄はおむつと日中2回のトイレ誘導 心身の状況
生活歴 (空欄) 元小学校教員。朝はラジオ体操、午後は書道が日課。長男夫婦と孫2人。面会は週1回(日曜) 生活歴等
同意 「家族了承」 2026年6月15日10時40分、本人にうなずきで同意を確認。長男様に電話で説明し了承 入所者の同意
施設の連絡窓口 「施設」 看護職員◯◯・生活相談員◯◯(日中)/夜間は当直の看護職員へ 紹介を行ったことの記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

栄養情報提供書|10欄(退所時栄養情報連携加算・再入所時の連携の記録)

欄 悪い例 良い例 対照表のどの行とつながるか
対象者の区分 「要注意」 特別食(医師の食事箋 2026年5月1日付)/又は 低栄養状態(医師の判断 2026年3月18日)のいずれかに印 対象入所者
提供先 「関係者各位」 居宅へ退所:主治医の属する◯◯診療所 ◯◯先生/◯◯居宅介護支援事業所 ◯◯氏(2者)。入院:◯◯病院 管理栄養士◯◯氏 提供先(退所先で分かれる)
実施者 「栄養課」 管理栄養士◯◯(氏名と資格を記載) 情報提供の実施者(管理栄養士)
同意 (空欄) 2026年4月18日、本人と長女様に説明し同意(同意書に署名) 入所者の同意
必要栄養量 「普通」 エネルギー1,300kcal/日、たんぱく質50g/日、水分1,200mL/日 栄養管理に関する情報
食形態 「やわらか」 主食:軟飯/副食:一口大/汁物:とろみ薄い(施設内の段階名と、一般的な説明の両方を記載) 栄養管理に関する情報
摂取量の推移 「まあまあ」 直近1か月の平均:主食7割・副食6割。4月に入ってから夕食の摂取が5割に低下 栄養管理に関する情報
体重の推移 「減少傾向」 1月40.1kg → 3月37.8kg → 4月15日38.0kg(測定日と値を列記) 低栄養状態の判断の根拠との整合
補助食品と工夫 「補食あり」 栄養補助飲料125mLを15時に1本。好物の果物(バナナ)を夕食に添えると摂取が上がった 退所後の栄養管理に役立つ情報
提供日と方法 「送った」 2026年4月20日、診療所へFAX送信・16時に受領確認/介護支援専門員へ退所日に手渡し 提供の事実と日付(1月につき1回の限度の確認)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4つの様式で同じ入所者の情報を別々に書くと、食形態や服薬の書き方が文書ごとにずれることがあります。医療機関への情報提供書と栄養情報提供書は同じ日に作ることが多いため、食事・嚥下の欄は同じ文言を使い、どちらかを修正したらもう一方も直す運用にしておくと、受け取る側の混乱を防げます。

運営指導マニュアル別添1とつなぐ|特養の確認項目7つと9件の記録の対応

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1には、介護老人福祉施設について、運営指導で確認する項目と確認文書が並んでいます。そこには加算の名前は出てきませんが、入退所・記録・計画・栄養・入院期間中・秘密保持の項目は、9件の加算の記録と同じ書類を見ています。下の表は、別添1の確認項目(かっこ内は指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準の条)と、この記事の9件の記録の重なりを並べたものです。確認項目と確認文書の欄は別添1の記載をもとにしており、右の2列は当社が9件との対応を整理したものです。

別添1の確認項目(条) 別添1の確認項目の要点 別添1の確認文書 重なる9件の記録 貴施設の記入欄(保管場所・担当)
内容及び手続の説明及び同意(第4条) 入所申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか 重要事項説明書(同意があったことがわかるもの)・入所契約書 初期加算の入所日の確認(契約日と入所日の並び) (  )
入退所(第7条) 心身の状況・生活歴・病歴等の把握に努めているか/居宅において日常生活を営むことができるか、多職種(生活相談員・介護職員・看護職員・介護支援専門員等)で定期的に協議・検討しているか アセスメントシート・モニタリングシート・施設サービス計画・入所検討委員会会議録 退所前訪問相談援助加算(入所期間の見込み)・退所前連携加算・在宅復帰支援機能加算(退所の見通しの検討記録) (  )
サービス提供の記録(第8条) 日々のサービスについて具体的な内容や入所者の心身の状況等を記録しているか サービス提供記録・業務日誌・モニタリングシート 退所時情報提供加算の心身の状況の記載の元になる日々の記録 (  )
施設サービス計画の作成(第12条) アセスメント・サービス担当者会議等による専門的意見の聴取・本人や家族への説明と同意・モニタリング 施設サービス計画(同意があったことがわかるもの)・アセスメントシート・サービス提供記録・モニタリングシート 再入所時の計画の見直し(初期加算の再入所・再入所時栄養連携加算と同じ日付) (  )
栄養管理(第17条の2) 各入所者の状態に応じた栄養管理を計画的に行っているか 栄養ケア計画・栄養状態の記録 退所時栄養情報連携加算(体重・摂取量の推移)・再入所時栄養連携加算(栄養ケア計画) (  )
入所者の入院期間中の取扱い(第19条) 概ね3か月以内に退院することが明らかに見込まれるときに適切な便宜を供与しているか サービス提供記録・業務日誌 退所時情報提供加算(入院のための退所)・初期加算の再入所・再入所時栄養連携加算(入院を経た再入所) (  )
秘密保持等(第30条) 個人情報の利用に当たり、入所者から同意を得ているか 個人情報同意書・従業者の秘密保持誓約書 退所前連携加算・退所時情報提供加算・退所時栄養情報連携加算の同意(外部への情報提供) (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表で押さえておきたいのは、第30条の個人情報同意書と、加算ごとの同意の記録の関係です。入所時の個人情報同意書で「関係機関への情報提供」に包括的な同意を得ていても、退所前連携加算・退所時情報提供加算・退所時栄養情報連携加算は、告示の定めに「入所者の同意」が1行として入っています(当社DBの登録値)。包括的な同意で足りるのか、場面ごとの同意の記録を求められるのかは、保険者(指定権者)によって確認のしかたが異なりうるため、照会したうえで運用を決め、その結果を下の照会メモに残してください。

第19条の入院期間中の取扱いは、この記事の「入院を経て再び入所する」場面と同じ日付を使います。入院の日・退院の見込み・再入所の日が、業務日誌と入退所台帳で同じ日付になっているかを、再入所のたびに確かめておくと、初期加算の注の「30日を超える入院」の日数計算と、第19条の「概ね3か月以内」の見込みの記録が食い違いません。

9件の外側で同じ日付を使う請求|福岡市の公表資料にある隣の指摘2件

この記事の9件そのものではありませんが、入所日・入院日・再入所日という同じ日付を使う請求について、福岡市の同じ公表資料に指摘が挙がっています。9件の日付を点検するときに、同じ台帳で一緒に見ておくと手戻りが減ります。

公表されている指摘(要旨) 9件の記録との接点 一緒に見る台帳・記録 出典
併設の介護老人福祉施設との間で入退所する場合、短期入所生活介護では入退所日とも含まずに算定する必要があるが、入退所の日を含んで算定していた。同一敷地内の病院(医療保険適用病床)との間の入退院も同様 Aさんのように併設の短期入所から引き続き入所する場合、短期入所側の最終日と、特養側の入所日・初期加算の起点が同じ台帳に並ぶ 入退所記録・利用日数一覧・請求明細 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂
入所者の入院・外泊の期間中にそのベッドを短期入所に利用していたにもかかわらず、入院・外泊中の費用を算定していた BさんやCさんのように入院で退所し再入所する場合、入院期間中のベッドの使い方と、再入所日(初期加算・再入所時栄養連携加算の起点)が同じ期間に重なる ベッド管理表(空床状況)・入院・外泊記録・短期入所の利用記録・請求明細 同上

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退所月の請求前に回す点検|4職種で分担する24工程と照会メモ10欄

最後に、1人の入所者が退所した月(または再入所した月)の請求を締める前に回す点検を、工程の順に並べます。担当は、生活相談員・介護支援専門員・看護職員・管理栄養士の4職種に分けています。施設によって分担が違う場合は、担当の列を貴施設の職名に書き換えてください。工程の右端の「確認欄」には、確認した日と確認者の名前を書き込む想定です。

番号 工程 担当 見る記録 対応する告示の定め(当社DBの登録値) 確認欄(日付・氏名)
1 入退所台帳の入所日・退所日・行き先を確定する 生活相談員 入退所台帳 9件すべての起点 (  )
2 直前の短期入所の利用の有無と日数を台帳に記入する 生活相談員 短期入所の利用記録 初期加算(入所日から起算して30日以内) (  )
3 入所元が同一敷地内・併設の施設や病院かを記入する 生活相談員 入退所台帳・入所前の情報 初期加算(福岡市の公表資料の論点) (  )
4 再入所の場合、入院日・退院日と入院期間の日数を記入する 看護職員 入院・外泊記録・業務日誌 初期加算の注(30日を超える入院後の再入所) (  )
5 入所期間が1月を超えるか(見込み・実績)を記入する 介護支援専門員 入退所台帳・カンファレンス記録 退所前訪問相談援助加算(見込み)・退所時相談援助加算・退所前連携加算(実績) (  )
6 退所前の訪問の日付・職種・訪問先・内容を確かめる 介護支援専門員 訪問日時・内容の記録 退所前訪問相談援助加算(5職種のいずれか・入所中1回、早期は2回) (  )
7 2回目の訪問がある場合、入所後早期に必要とした理由の記録を確かめる 介護支援専門員 カンファレンス記録 退所前訪問相談援助加算(入所後早期に必要と認められる場合) (  )
8 利用を希望する居宅介護支援事業者の確認日と方法を確かめる 生活相談員 面談記録 退所前連携加算(利用を希望する事業者) (  )
9 居宅介護支援事業者への文書の控えと提供日を確かめる 生活相談員 情報提供の控え 退所前連携加算(介護状況を示す文書を添えて) (  )
10 退所後のサービス利用の調整の経過(日時・相手・内容)を確かめる 生活相談員 経過記録 退所前連携加算(かつ調整を行う) (  )
11 外部へ情報を渡す3件の同意の記録を確かめる 生活相談員 同意書・経過記録 退所前連携加算・退所時情報提供加算・退所時栄養情報連携加算(入所者の同意) (  )
12 退所時の相談援助の日付・相手・内容を確かめる 介護支援専門員 相談援助の記録 退所時相談援助加算(退所時に入所者及び家族等へ) (  )
13 市町村と老人介護支援センターへの提供日を控えで確かめる 介護支援専門員 文書の控え・発送の記録 退所時相談援助加算(退所の日から2週間以内・2つの提供先) (  )
14 提供先の市町村が「退所後の居宅地を管轄する市町村」かを確かめる 介護支援専門員 退所先の住所の記録 退所時相談援助加算(情報提供先) (  )
15 入院のための退所の場合、入院先の医療機関名と入院日を確かめる 看護職員 退所記録 退所時情報提供加算(退所し、医療機関に入院する場合) (  )
16 医療機関への情報提供書に心身の状況・生活歴等があるかを確かめる 看護職員 情報提供書の写し 退所時情報提供加算(心身の状況、生活歴等の情報を提供した上で紹介) (  )
17 栄養の対象者の区分(特別食・医師が判断した低栄養状態)の根拠を確かめる 管理栄養士 食事箋・診察記録 退所時栄養情報連携加算(対象入所者) (  )
18 栄養情報の提供先が退所先の種別に合っているかを確かめる 管理栄養士 栄養情報提供書の写し 退所時栄養情報連携加算(居宅なら2者/医療機関等なら当該医療機関等) (  )
19 同じ月に栄養情報の提供が2回以上ないかを確かめる 管理栄養士 栄養情報提供書の綴り 退所時栄養情報連携加算(1月につき1回を限度) (  )
20 栄養マネジメント強化加算の届出と、栄養管理の基準を満たさない場合の減算の適用の有無を確かめる 管理栄養士 届出の控え・月次点検表 退所時栄養情報連携加算・再入所時栄養連携加算(算定しない場合) (  )
21 再入所の場合、入院先の管理栄養士との連携の記録と栄養ケア計画の策定日を確かめる 管理栄養士 栄養ケア計画・連携の記録 再入所時栄養連携加算(管理栄養士どうしが連携して策定) (  )
22 その月の定員超過利用・人員基準欠如の有無を確かめる 生活相談員 業務日誌・勤務実績表 再入所時栄養連携加算(平成27年厚生労働省告示第95号 第65号の2) (  )
23 退所後30日以内の訪問又は情報提供の受領と、在宅生活の継続見込みの確認の記録を確かめる 介護支援専門員 訪問記録・情報提供の記録 退所後訪問相談援助加算(退所後30日以内・1回を限度)・在宅復帰支援機能加算(第70号ロ) (  )
24 退所者一覧に今月の退所者を追記し、分母・分子の置き場と理由を記入する 生活相談員 退所者一覧(退所先・入所期間) 在宅復帰支援機能加算(第70号イ・前6月間の割合) (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

24工程のうち、1〜4番は入所・再入所の日付、5〜14番は居宅に戻る方向の記録、15〜22番は医療機関と栄養の記録、23〜24番は退所後の確認と集計です。退所先が医療機関の月は6〜14番の多くが対象外になり、居宅へ戻る月は15〜16番が対象外になります。対象外の工程も空欄のままにせず「行き先が医療機関のため対象外」のように理由を1行書いておくと、点検をしたこと自体が記録に残ります。

保険者(指定権者)への照会メモ|この記事で「照会」とした10項目

この記事では、告示の文言だけでは読み切れない点を「照会」としてきました。照会は電話で済ませることが多いため、回答が記録に残らないまま担当者が替わると、同じ論点を毎年照会し直すことになります。下の10項目は、この記事の中で照会を案内した論点を1枚にまとめたものです。回答を得たら、回答者の所属と日付を書き、施設内の共有の場所に保管してください。

番号 照会する論点 関係する加算 照会日 回答者(所属・氏名) 回答の要旨(記入)
1 「入所した日から起算して30日以内」の数え方と、直前の短期入所の利用日数・併設施設や同一敷地内の病院からの入所の日の扱い 初期加算 (  ) (  ) (  )
2 30日以内の入院を経て再入所した場合の扱いと、入院期間の日数の数え方 初期加算 (  ) (  ) (  )
3 「退所の日から2週間以内」「退所後30日以内」の最終日の数え方 退所時相談援助加算・退所後訪問相談援助加算・在宅復帰支援機能加算 (  ) (  ) (  )
4 市町村と老人介護支援センターの片方にだけ提供した場合、退所後の居宅地に老人介護支援センターが見当たらない場合の運用 退所時相談援助加算 (  ) (  ) (  )
5 他の社会福祉施設等へ移る場合に、居宅向けの文言の加算(退所後訪問・退所時相談援助・退所前連携)をどう扱うか 退所後訪問相談援助加算・退所時相談援助加算・退所前連携加算 (  ) (  ) (  )
6 退所時栄養情報連携加算の「医療機関等」に他の施設が含まれるか 退所時栄養情報連携加算 (  ) (  ) (  )
7 入所後早期に2回目の退所前訪問を行う場合の「必要と認められる場合」の確かめ方 退所前訪問相談援助加算 (  ) (  ) (  )
8 入所時の個人情報同意書による包括的な同意と、加算ごとの同意の記録の関係 退所前連携加算・退所時情報提供加算・退所時栄養情報連携加算 (  ) (  ) (  )
9 死亡による退所者・他の施設へ移った退所者を、前6月間の割合の分母・分子のどこに置くか 在宅復帰支援機能加算 (  ) (  ) (  )
10 退所後30日以内の1回の訪問を、退所後訪問相談援助加算の記録と在宅復帰支援機能加算の確認の記録の両方に使う場合の整理 退所後訪問相談援助加算・在宅復帰支援機能加算 (  ) (  ) (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

照会メモは、回答が「保険者の運用」であることを忘れないための道具でもあります。同じ論点でも、保険者が変われば回答が変わることがあり、また報酬改定の後には回答の前提が変わることもあります。回答の要旨の欄には、回答を得た時点の年度を書き添えておくと、翌年度に見直すべき行がすぐ分かります。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。この章の点検表と照会メモは施設内部の自己点検のための様式であり、届出書類ではありません。

よくある質問|入所から退所までの加算9件について

Q. 退所前訪問相談援助加算と退所後訪問相談援助加算は、何が違うのですか?

時点が違います。前者は退所に先立って退所後の居宅を訪問する加算(入所中1回、入所後早期に必要と認められる場合は2回を限度)、後者は退所後30日以内に居宅を訪問する加算(退所後1回を限度)です。単位数はどちらも460単位ですが、根拠の注が別(ヘ注1とヘ注2)で、記録に残すべき日付の関係も逆向きです。

Q. 退所時相談援助加算の「2週間以内」は、何の日付から数えるのですか?

告示の定めでは「退所の日から2週間以内」です。情報提供先は退所後の居宅地を管轄する市町村及び老人介護支援センターとされています。数え方の細部(起算日の扱いなど)は保険者(指定権者)にご確認ください。

Q. 初期加算の30日は、単純に入所日から数えればよいのですか?

告示の定めは「入所した日から起算して30日以内」ですが、福岡市の公表資料には、直前の短期入所生活介護の利用日数の控除、同一敷地内の病院との入退院日の扱いなど、単純な日数計算とずれる例が4つ挙げられています。本文の表をご覧のうえ、判断が分かれる組み合わせは保険者(指定権者)にご確認ください。

Q. 栄養に関する2つの連携加算は、どちらも管理栄養士が関わるのですか?

はい、どちらも管理栄養士が定めの中に登場しますが、場面が逆向きです。退所時栄養情報連携加算は退所するときに管理栄養士が退所先へ情報提供する加算(1月につき1回を限度・70単位)、再入所時栄養連携加算は入院を経て再入所するときに施設の管理栄養士が入院先の管理栄養士と連携して栄養ケア計画を策定する加算(入所者1人につき1回を限度・200単位)です。

Q. 在宅復帰支援機能加算の20%は、退所した人全員で計算するのですか?

告示の定めでは、割合の対象は前6月間の退所者のうち入所期間が1月間を超えていた方に限られ、在宅・入所相互利用加算を算定している方は除かれます。分母・分子に誰を入れたかを退所者一覧に残しておくことが、集計の再現性の鍵になります。個別の数え方は保険者(指定権者)にご確認ください。

Q. 老健の退所系の加算と、この記事の内容は同じですか?

同じではありません。老健には名称の似た退所系の加算が別の告示の定めで置かれており、単位数・回数・要件が異なります。この記事は特養(介護老人福祉施設)の定めだけを扱っています。老健については当社の老健向けの一覧記事をご覧ください。

Q. 退所して医療機関に入院する場合、この記事のどの表を開けばよいですか?

まず退所時情報提供加算の対照表(事由が「入所者が退所し、医療機関に入院する場合」)を開いてください。あわせて、その方が特別食を必要とする方または低栄養状態にあると医師が判断した方に当たる場合は、退所時栄養情報連携加算の対照表(医療機関等に入院・入所する場合の提供先は当該医療機関等)も対象になります。さらに、退院後に再び入所する見込みがあるなら、再入所時栄養連携加算と初期加算の再入所の欄を再入所の時点で開くことになります。1つの退所に複数の表が重なる典型例です。

Q. 「入所期間が1月を超える」という条件は、どの加算に付いているのですか?

この記事の9件のうち、退所前訪問相談援助加算(入所期間の見込みが1月を超えること)、退所時相談援助加算・退所前連携加算(入所期間が1月を超えていること)に、それぞれ告示の定めとして登場します。また、在宅復帰支援機能加算の割合の計算でも、対象となる退所者は入所期間が1月間を超えていた方に限られます。同じ「1月」でも、見込みで判断するものと実績で判断するものがあるため、入退所台帳の日付とあわせてご確認ください。

Q. 入所者の同意は、どの加算で定めに含まれていますか?

この記事の9件のうち、当社データベースで「入所者の同意:取得」を定めとして登録しているのは、退所前連携加算・退所時情報提供加算・退所時栄養情報連携加算の3件です。いずれも施設の外へ入所者の情報を渡す場面の加算であり、同意をいつ・誰から・どう得たかの記録が対照表の1行になっています。同意の取り方の様式は保険者(指定権者)や施設の運用により異なるため、自施設の様式をご確認ください。

最後に、この記事の使い方をまとめます。①冒頭の場面マップで「いま、その入所者はどの時点か」を確かめる、②該当する加算の対照表を開き、右列(貴施設の記入欄)を実際の記録の日付・氏名・名称で埋める、③埋まらない欄があれば、その欄がこれから作るべき記録であり、判断が分かれる欄であれば保険者(指定権者)への照会事項です。この記事は要件の判定を代わりに行うものではなく、照会と点検の材料を1枚に揃えるためのものです。

この記事の出典(告示・公表資料)

  • 平成12年厚生省告示第21号(指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準)別表1 ハ・ニ・ホ・ヘ・タ
  • 平成27年厚生労働省告示第95号 第65号の2・第70号
  • 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂
  • 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」

出典:厚生労働省ウェブサイト(平成12年厚生省告示第21号・平成27年厚生労働省告示第95号)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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