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老健の基本型・在宅強化型の違い|基本報酬10類型の単位数と在宅復帰・在宅療養支援等指標の対照表【出典つき】

介護老人保健施設(老健)の基本報酬は、同じ施設種別でありながら「基本型」「在宅強化型」「転換型」「その他型」といった類型ごとに単位数が分かれており、さらに実務では「加算型」「超強化型」という呼び方も広く使われています。ところが、この俗称のいくつかは告示上の名称ではありません。告示(指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準〔平成12年厚生省告示第21号〕別表2)に書かれているのは「介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i)」といった記号であり、俗称との対応を正確に押さえないまま資料を読むと、自施設がどの区分の要件を確認すべきかを取り違えるおそれがあります。

この記事では、算定基準告示(平成12年厚生省告示第21号)別表2、施設基準告示(厚生労働大臣が定める施設基準〔平成27年厚生労働省告示第96号〕五十五)、基準告示(厚生労働大臣が定める基準〔平成27年厚生労働省告示第95号〕九十・九十一)の条文を直接確認して作成した当社データベース(13レコード・令和6年度改定対応)から、①俗称と告示上の区分の対応、②基本報酬10類型の要介護度別単位数、③類型を分ける施設基準の対照表、④在宅復帰・在宅療養支援等指標の4つの水準、⑤名前の似た3つの加算の違い、を整理します。数値・要件はすべて上記告示の条文を出典とし、当社が確認していない事項は「確認できなかったこと」として明示します。

「加算型」「超強化型」は告示上の名称ではない|俗称と正式区分の対応(7呼称)

まず、実務でよく使われる呼び方と、告示上の区分の対応を整理します。「基本型」「在宅強化型」「その他型」も条文上の見出しではなく、施設基準告示の各号(五十五 イ(1)~(6)・ロ(1)~(6))に対応させた通称ですが、単位数の区分((Ⅰ)~(Ⅳ))と直接対応するため取り違えが起きにくいのに対し、「加算型」「超強化型」は基本報酬の区分名ではなく、基本報酬と加算の組み合わせを指す呼び方である点に注意が必要です。

実務上の呼び方 告示上の対応(従来型) 告示上の対応(ユニット型) 性質
基本型 介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i)(従来型個室)・(iii)(多床室) ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i)・経過的ユニット型(i) 基本報酬の区分(施設基準告示 五十五 イ(1)・ロ(1))
加算型 基本型の基本報酬+在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ) 同左(ユニット型の基本型+同加算(Ⅰ)) 告示上の名称ではない。基本型を算定しつつ同加算(Ⅰ)の基準(指標40以上等)を満たす状態に相当(基準告示95号 九十 イ)
在宅強化型 介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii)(従来型個室)・(iv)(多床室) ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii)・経過的ユニット型(ii) 基本報酬の区分(施設基準告示 五十五 イ(2)・ロ(2))
超強化型 在宅強化型の基本報酬+在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅱ) 同左(ユニット型の在宅強化型+同加算(Ⅱ)) 告示上の名称ではない。在宅強化型を算定しつつ同加算(Ⅱ)の基準(指標70以上)を満たす状態に相当(基準告示95号 九十 ロ)
転換型(療養型・療養強化型と呼ばれることもある) 介護保健施設サービス費(Ⅱ) ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅱ) 基本報酬の区分。平成18年7月1日~平成30年3月31日の間に転換により開設した施設に係る区分(施設基準告示 五十五 イ(3)・ロ(3))
転換型・小規模 介護保健施設サービス費(Ⅲ) ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅲ) 基本報酬の区分。(Ⅱ)の基準に加え入所者等の合計数40以下(施設基準告示 五十五 イ(5)・ロ(5))
その他型 介護保健施設サービス費(Ⅳ) ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅳ) 基本報酬の区分。在宅復帰・在宅療養支援等指標の水準を問わない(施設基準告示 五十五 イ(6)・ロ(6))

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

対応表の読み方|区分は基本報酬、型を分けるのは施設基準と加算の基準

ポイントは2つです。第一に、「加算型」「超強化型」と呼ばれる状態は、告示の構造上は基本報酬の区分(基本型・在宅強化型)に在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)または(Ⅱ)を上乗せした組み合わせであって、単位数表に「加算型」という列があるわけではありません。当社データベースでも、在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)の解説に「実務上『加算型』と呼ばれる区分に相当」、同(Ⅱ)に「実務上『超強化型』と呼ばれる区分に相当」と付記していますが、これは俗称との橋渡しのためであり、俗称側の定義そのものが告示に置かれているわけではありません。第二に、基本報酬の区分を分ける施設基準は施設基準告示(96号)五十五に、加算(Ⅰ)(Ⅱ)の基準は基準告示(95号)九十に置かれており、根拠条文の場所が違います。同じ「在宅復帰・在宅療養支援等指標」の算式が両方に登場するため、どちらの水準の話をしているのかを常に条文単位で区別して読む必要があります。

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基本報酬の10類型|従来型5区分・ユニット型5区分の要介護度別単位数

老健の基本報酬は、従来型(介護保健施設サービス費)とユニット型(ユニット型介護保健施設サービス費)のそれぞれに(Ⅰ)~(Ⅳ)の区分があり、(Ⅰ)はさらに基本型と在宅強化型に分かれるため、療養室の形態を除いて数えると従来型5類型+ユニット型5類型=10類型になります。以下の単位数はすべて算定基準告示(平成12年厚生省告示第21号)別表2の値で、いずれも1日につき算定する単位数です。令和8年厚生労働省告示第87号(令和8年6月1日施行)の新旧対照表では介護保健施設サービスの基本報酬に改正はなく、改正されたのは介護職員等処遇改善加算のみであることを確認しています。

従来型個室|5類型の1日あたり単位数

ユニットに属さない定員1人の療養室(従来型個室)の単位数です。同じ要介護度でも、類型によって単位数が異なります。たとえば要介護1では、その他型((Ⅳ)の(i))の703単位から在宅強化型((Ⅰ)の(ii))の788単位まで幅があります。

要介護度 (Ⅰ)の(i) 基本型 (Ⅰ)の(ii) 在宅強化型 (Ⅱ)の(i) 転換型 (Ⅲ)の(i) 転換型・小規模 (Ⅳ)の(i) その他型
要介護1 717単位 788単位 758単位 758単位 703単位
要介護2 763単位 863単位 843単位 837単位 748単位
要介護3 828単位 928単位 960単位 933単位 812単位
要介護4 883単位 985単位 1,041単位 1,013単位 865単位
要介護5 932単位 1,040単位 1,117単位 1,089単位 913単位

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

多床室|5類型の1日あたり単位数と室料相当額控除の定め

ユニットに属さない定員2人以上の療養室(多床室)の単位数です。なお、基本型の多床室((Ⅰ)の(iii))については、室料相当額控除の施設基準に該当する場合に1日26単位を控除する定めがあることを当社データベースで確認しています。控除の施設基準該当の有無は届出先(指定権者)にご確認ください。

要介護度 (Ⅰ)の(iii) 基本型 (Ⅰ)の(iv) 在宅強化型 (Ⅱ)の(ii) 転換型 (Ⅲ)の(ii) 転換型・小規模 (Ⅳ)の(ii) その他型
要介護1 793単位 871単位 839単位 839単位 777単位
要介護2 843単位 947単位 924単位 918単位 826単位
要介護3 908単位 1,014単位 1,044単位 1,016単位 889単位
要介護4 961単位 1,072単位 1,121単位 1,092単位 941単位
要介護5 1,012単位 1,125単位 1,197単位 1,170単位 991単位

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ユニット型個室・経過的ユニット型|5類型の1日あたり単位数

ユニット型の単位数です。当社データベースでは、ユニット型(Ⅰ)の(i)と経過的ユニット型(i)、ユニット型(Ⅰ)の(ii)と経過的ユニット型(ii)は、それぞれ単位数が同額であることを確認しています。経過的ユニット型は、令和3年改正省令前の療養室基準を満たすものの現行のユニット型個室の基準を満たさない療養室に係る区分で、単位数が同額でも根拠となる定めが異なります。

要介護度 ユニット型(Ⅰ)の(i)・経過的(i) 基本型 ユニット型(Ⅰ)の(ii)・経過的(ii) 在宅強化型 ユニット型(Ⅱ) 転換型 ユニット型(Ⅲ) 転換型・小規模 ユニット型(Ⅳ) その他型
要介護1 802単位 876単位 928単位 928単位 784単位
要介護2 848単位 952単位 1,014単位 1,007単位 832単位
要介護3 913単位 1,018単位 1,130単位 1,104単位 894単位
要介護4 968単位 1,077単位 1,209単位 1,181単位 948単位
要介護5 1,018単位 1,130単位 1,287単位 1,259単位 997単位

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

単位数の並びからは、類型設計の考え方が見えてきます。在宅強化型は基本型より全要介護度で高く、その他型は全要介護度で最も低く設定されています。一方、転換型((Ⅱ)(Ⅲ))は要介護3以上で在宅強化型を上回る場面があり、医療的な対応の実績が問われる区分として別の性格を持ちます。また、その他型は単位数が低いだけでなく、後述のとおり算定しない旨の定めが置かれている加算が広範にある(別表2 イ 注22)ため、区分の検討は基本報酬の単位数だけでなく加算収入と一体で行われる構造になっています。

類型を分ける施設基準|告示の定めと貴施設の記入欄(4類型・24項目)

ここからは、どの要件を満たすとどの類型に位置づくのかを、施設基準告示(平成27年厚生労働省告示第96号)五十五の条文に沿って対照表にします。左の列が告示の定め、右の列が貴施設の現状を書き込む欄です。この記事は判定をしません。対照表を埋めたうえで、最終的な取り扱いは届出先の保険者(指定権者)にご確認ください。

基本型の施設基準(8項目)|介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i)(iii)

基本型の施設基準は次の8項目です。届出については、電子情報処理組織を使用する方法により都道府県知事に対し老健局長が定める様式による届出を行った施設において算定する旨が算定基準告示に定められています(別表2 イ 注1)。

項目 告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
届出 電子情報処理組織を使用する方法により、都道府県知事に対し老健局長が定める様式による届出を行っていること 平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ 注1 届出年月日:  /届出区分:  
看護・介護職員の配置 看護職員又は介護職員の数が、常勤換算方法で、入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上であること 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(1)(一) 入所者数:  名/常勤換算数:  名
在宅復帰・在宅療養支援等指標 A+B+C+D+E+F+G+H+I+Jの算式により算定した数が20以上であること 同 五十五 イ(1)(七) 直近の指標値:  点
退所時の療養上の指導 入所者の居宅への退所時に、当該入所者及びその家族等に対して退所後の療養上の指導を行っていること 同 五十五 イ(1)(三) 実施状況:  /記録の保管場所:  
退所後の生活継続の確認・記録 退所後30日以内(退所時に要介護4又は5の場合は14日以内)に、施設の従業者が退所者の居宅を訪問し、又は指定居宅介護支援事業者から情報提供を受けることにより、居宅における生活が継続する見込みであることを確認し記録していること 同 五十五 イ(1)(四) 確認方法(訪問/情報提供):  /記録様式:  
リハビリテーションの計画的実施と評価 リハビリテーションを計画的に実施し、評価していること 同 五十五 イ(1)(五) 計画・評価の記録:  
医師からリハビリテーション専門職への指示 医師がPT・OT・STに対し、リハビリテーションの目的に加え、開始前又は実施中の留意事項、中止する際の基準、入所者に対する負荷等のうちいずれか1以上の指示を行っていること 同 五十五 イ(1)(六) 指示の記録方法:  
夜勤職員の勤務条件 夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準を満たすこと(満たさない場合は所定単位数の100分の97とする定め) 平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ 注1ただし書 夜勤体制:  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

在宅強化型の上乗せ要件(4項目)|介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii)(iv)

在宅強化型の施設基準は、基本型の要件(五十五 イ(1)(一)~(六))をすべて満たしたうえで、次の項目が上乗せされる構造です。基本型(指標20以上)との差は、指標の水準が60以上に上がることと、地域貢献活動・週3回程度のリハビリテーションの2要件が加わることです。

項目 告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
基本型の要件の充足 五十五 イ(1)(一)から(六)までに該当するものであること 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(2)(一) 前掲の対照表の充足状況:  
在宅復帰・在宅療養支援等指標 イ(1)(七)に掲げる算式により算定した数が60以上であること 同 五十五 イ(2)(二) 直近の指標値:  点
地域に貢献する活動 地域に貢献する活動を行っていること 同 五十五 イ(2)(三) 活動内容:  /実施記録:  
リハビリテーションの実施頻度 入所者に対し、少なくとも週3回程度のリハビリテーションを実施していること 同 五十五 イ(2)(四) 実施頻度の実績:  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、「地域に貢献する活動」は告示上に定量的な定めがなく、どのような活動がこれに当たるかは保険者(指定権者)の解釈により運用が異なりうる部分です。届出前に指定権者へ照会し、その回答を後述の照会記録欄に残しておくことをおすすめします。

転換型の施設基準(6項目)|介護保健施設サービス費(Ⅱ)(Ⅲ)

介護保健施設サービス費(Ⅱ)は、平成18年7月1日から平成30年3月31日までの間に療養病床等からの転換により開設した施設に係る区分です。(Ⅲ)は(Ⅱ)の基準に「入所者等の合計数40以下」が加わった小規模の区分です。医療機関からの入所実績や喀痰吸引・経管栄養等の医療的対応の実績が問われる点が、(Ⅰ)系の類型との違いです。

項目 告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
開設の経緯 平成18年7月1日から平成30年3月31日までの間に転換を行って開設した介護老人保健施設であること 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(3)(一) 転換による開設年月日:  
新規入所者の入所元の割合 (前12月間の新規入所者のうち医療機関を退院し入所した者の割合)-(自宅等から入所した者の割合)が35%以上であることを標準とすること(満たすことができない特段の事情があるときはこの限りでない旨の定めあり) 同 五十五 イ(3)(二) 直近12月間の割合の差:  %
医療的対応の実績(選択要件その1) 前3月間の入所者等のうち喀痰吸引又は経管栄養が実施された者の割合が15%以上であること 同 五十五 イ(3)(三) 直近3月間の割合:  %
医療的対応の実績(選択要件その2) 前3月間の入所者等のうち著しい精神症状・周辺症状・重篤な身体疾患が見られ専門医療を必要とする認知症高齢者の割合が20%以上であること(その1との選択。いずれかを満たすこと) 同 五十五 イ(3)(三) 直近3月間の割合:  %
看護・介護職員の配置 看護職員又は介護職員の数が、常勤換算方法で、入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上であること(イ(1)(一)を準用) 同 五十五 イ(3)(四) 常勤換算数:  名
入所者等の合計数((Ⅲ)のみ) 入所者等の合計数が40以下であること((Ⅲ)は(3)に該当したうえでこの項目が加わる) 同 五十五 イ(5)(一)(二) 入所者等の合計数:  名

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

転換型で注意したい定義が2つあります。第一に、入所元の割合の要件は「標準とすること」と定められており、満たせない特段の事情があるときはこの限りでないとされています。この「特段の事情」の取り扱いは保険者(指定権者)の判断によるため、事前の確認が必要です。第二に、喀痰吸引・経管栄養等の割合の分母となる「入所者等」は、当該老健の入所者に加えて併設の短期入所療養介護事業所の利用者を含む定義です。(Ⅲ)の「合計数40以下」も同じ定義によるため、入所定員だけでは判断できません。

その他型の施設基準(2項目)と算定制限|介護保健施設サービス費(Ⅳ)

その他型の施設基準は最も簡素で、在宅復帰・在宅療養支援等指標の水準を問いません。その分、単位数は他の区分より低く設定され、算定しない旨の定めが置かれている加算が広範にあります。

項目 告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
看護・介護職員の配置 看護職員又は介護職員の数が、常勤換算方法で、入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上であること(イ(1)(一)を準用) 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(6) 常勤換算数:  名
減算対象への非該当 通所介護費等の算定方法第十三号ロに規定する基準(人員基準欠如等の減算対象)に該当していないこと(イ(1)(二)を準用) 同 五十五 イ(6) 該当の有無:  
算定制限(注22) イ(4)又はロ(4)を算定している施設については、注10・注11・注21(在宅復帰・在宅療養支援機能加算)並びにニからトまで、ヌからヲまで、ヨ、レ及びナからノまでは算定しない旨の定め 平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ 注22 現在算定中の加算のうち注22の範囲に含まれるもの:  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ユニット型に共通して加わる定め(2項目)|減算基準とユニット型施設基準

ユニット型の各区分(ロ(1)~(6))には、従来型の対応する要件に加えて、ユニットケアに関する定めが共通して置かれています。施設基準告示のユニット型の条文は準用の形で組み立てられており(たとえばユニット型の在宅強化型=ロ(1)(二)+イ(1)(一)(三)~(六)+イ(2)(二)~(四))、要件の読み落としが起きやすい構造である点に注意が必要です。

項目 告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
ユニットケアに関する減算基準 通所介護費等の算定方法第十三号ハに規定する基準(ユニットケア体制未整備等)に該当していないこと 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 ロ(1)(二)(ロ(2)以降で準用) 該当の有無:  
ユニット型施設基準 別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たすこと(満たさない場合は1日につき所定単位数の100分の97とする定め) 平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ・ロ 注2 充足状況:  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

在宅復帰・在宅療養支援等指標の4つの水準|同じ算式が20・40・60・70で使われる

類型と加算の全体を貫くのが「在宅復帰・在宅療養支援等指標」です。施設基準告示(96号)五十五 イ(1)(七)に置かれた算式(A+B+C+D+E+F+G+H+I+J)が、基本報酬の類型と在宅復帰・在宅療養支援機能加算の両方で、水準を変えて4回使われます。「うちの施設は次にどこを目指せるか」を考えるときは、まずこの指標の現在値を算出することが出発点になります。

配点の枠組み|AとBが各最大20点、CとDが各最大10点、EからJが各最大5点

当社データベースで確認できた配点の枠組みは次のとおりです。10項目の合計で、在宅復帰率(A)と回転率(B)の配点が最も大きく設計されています。満点は90点です。

項目群 内容(当社データベースで確認できた範囲) 配点 貴施設の記入欄
A 退所者に占める在宅復帰者の割合 最大20点   点
B 30.4÷平均在所日数(回転率) 最大20点   点
C・D 訪問指導の実施割合 各最大10点 C:  点/D:  点
E~J 6項目(項目ごとの内訳は後述の「確認できなかったこと」参照。当社データベースの調査記録では、リハビリテーション専門職や支援相談員の配置、要介護4・5の入所者割合、喀痰吸引・経管栄養の実施割合まで積み上げる必要がある水準である旨に触れている) 各最大5点 合計:  点
合計 A+B+C+D+E+F+G+H+I+J 満点90点   点

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

実務上の注意点として、指標の各項目は「算定日が属する月の前6月間」「前3月間」など評価期間が項目ごとに異なる定めになっています。集計表を作る際は、項目ごとに分子・分母と評価期間を並記し、算出根拠をいつでも示せる形で保管しておくことが、届出時にも運営指導時にも役立ちます。

水準と区分の対応|どの線を越えると何が変わるか

同じ算式の値が、次の4つの線で使われます。基本型の20以上は施設基準(96号)、加算(Ⅰ)の40以上と加算(Ⅱ)の70以上は基準告示(95号)と、根拠条文の告示が異なる点に注意してください。

指標の水準 何に使われるか 根拠 あわせて求められる主な要件
20以上 基本型(介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i)(iii)・ユニット型(Ⅰ)の(i))の施設基準 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(1)(七) 3対1配置、退所時指導、退所後の生活継続確認、計画的リハビリテーション、医師の指示
40以上 在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)(いわゆる「加算型」に相当)の基準 平成27年厚生労働省告示第95号 九十 イ(1) 基本型を算定していること、地域に貢献する活動
60以上 在宅強化型(介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii)(iv)・ユニット型(Ⅰ)の(ii))の施設基準 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(2)(二) 基本型の要件全部、地域に貢献する活動、週3回程度のリハビリテーション
70以上 在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅱ)(いわゆる「超強化型」に相当)の基準 平成27年厚生労働省告示第95号 九十 ロ(1) 在宅強化型を算定していること

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この対応から、在宅強化型の水準(60以上)は基本型の水準(20以上)の3倍であり、AとBの満点(合計40点)だけでは届かない設計になっていることが分かります。また、加算(Ⅱ)の70以上は満点90点の約8割に当たり、在宅復帰率・回転率に加えて配置や医療的対応の実績まで積み上げる必要がある水準です。

名前の似た3つの加算|在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)(Ⅱ)と在宅復帰支援機能加算の区別

老健の在宅復帰に関わる加算には、名前のよく似た3つがあります。「在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)」「同(Ⅱ)」(いずれも1日51単位)と、「在宅復帰支援機能加算」(1日10単位)です。最後の1つは前の2つとは別の加算で、根拠条文も単位数も要件も異なります。まず全体を比較します。

加算名 単位数 前提となる基本報酬区分 主な基準 根拠
在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ) 1日につき51単位 基本型((Ⅰ)の(i)(iii)・ユニット型(Ⅰ)の(i)・経過的(i)) 指標40以上、地域に貢献する活動 平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ 注21/平成27年厚生労働省告示第95号 九十 イ
在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅱ) 1日につき51単位 在宅強化型((Ⅰ)の(ii)(iv)・ユニット型(Ⅰ)の(ii)・経過的(ii)) 指標70以上 同 別表2 イ 注21/平成27年厚生労働省告示第95号 九十 ロ
在宅復帰支援機能加算 1日につき10単位 算定対象区分は届出先に確認(別表2 カ) 退所者のうち在宅で介護を受けることとなった者の割合30%以上(第七十号の読み替え準用) 同 別表2 カ/平成27年厚生労働省告示第95号 九十一

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)の基準(4項目)|基本型のなかで指標40以上

加算(Ⅰ)は、基本型を算定している施設のうち在宅復帰機能が高い施設を評価する構造です。基本型の施設基準が指標20以上であるのに対し、この加算は40以上を求めます。実務で「加算型」と呼ばれる状態は、この加算(Ⅰ)を組み合わせた状態に相当します。

項目 告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
届出 電子情報処理組織を使用する方法により都道府県知事に届出を行っていること 平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ 注21 届出年月日:  
算定している基本報酬区分 介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i)又は(iii)、ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i)又は経過的ユニット型(i)(いわゆる基本型)を算定していること 平成27年厚生労働省告示第95号 九十 イ(3) 現在の算定区分:  
在宅復帰・在宅療養支援等指標 算式により算定した数が40以上であること 同 九十 イ(1) 直近の指標値:  点
地域に貢献する活動 地域に貢献する活動を行っていること 同 九十 イ(2) 活動内容:  /実施記録:  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅱ)の基準(3項目)|在宅強化型のなかで指標70以上

加算(Ⅱ)は、在宅強化型を算定している施設のうち指標が70以上の施設が対象です。単位数は(Ⅰ)と同じ51単位ですが、前提となる基本報酬区分と指標の水準が異なります。なお、(Ⅱ)には(Ⅰ)にある「地域に貢献する活動」の項目が置かれていません。これは在宅強化型の施設基準側(五十五 イ(2)(三))で既に同じ活動が求められているためです。

項目 告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
届出 電子情報処理組織を使用する方法により都道府県知事に届出を行っていること 平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ 注21 届出年月日:  
算定している基本報酬区分 介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii)又は(iv)、ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii)又は経過的ユニット型(ii)(いわゆる在宅強化型)を算定していること 平成27年厚生労働省告示第95号 九十 ロ(2) 現在の算定区分:  
在宅復帰・在宅療養支援等指標 イ(1)に掲げる算定式により算定した数が70以上であること 同 九十 ロ(1) 直近の指標値:  点

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

在宅復帰支援機能加算の基準|読み替え準用で在宅復帰率30%(1日10単位)

在宅復帰支援機能加算(1日10単位)は、上の2つとは別の加算です。基準告示(95号)九十一は「第七十号の規定を準用する。この場合において、同号イ中『百分の二十』とあるのは『百分の三十』とする」と定めており、介護老人福祉施設(特養)向けの在宅復帰支援機能加算の基準を、在宅復帰率の閾値を30%に置き換えて適用する構造です。当社データベースでは準用元である第七十号の本文までは確認していないため、要件の全体像は原文でご確認ください(この加算のレコードのみ、当社データベースの確信度を「medium」としています)。

項目 告示の定め 根拠 貴施設の記入欄
退所者のうち在宅で介護を受けることとなった者の割合 30%以上(第七十号イの「百分の二十」を「百分の三十」と読み替える定め) 平成27年厚生労働省告示第95号 九十一 直近の割合:  %
その他の要件 準用元(第七十号)の本文によるため、原文と届出先への確認が必要 同 九十一(第七十号を準用) 確認日・確認先:  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

その他型に置かれている算定制限|別表2 イ 注22の範囲

算定基準告示の注22は、介護保健施設サービス費(Ⅳ)またはユニット型介護保健施設サービス費(Ⅳ)(その他型)を算定している施設について、注10(短期集中リハビリテーション実施加算)、注11(認知症短期集中リハビリテーション実施加算)、注21(在宅復帰・在宅療養支援機能加算)並びにニからトまで、ヌからヲまで、ヨ、レ及びナからノまでは算定しない旨を定めています。つまり、在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)(Ⅱ)は、その他型では前提から外れる構造です。在宅復帰支援機能加算(別表2 カ)は注22に列挙された記号の範囲外ですが、その他型での算定対象となるかどうかは届出先(指定権者)への確認が必要である旨を当社データベースに付記しています。個別の加算の内容はそれぞれの解説記事に譲り、ここでは区分選択が加算全体と一体で検討される構造であることのみ指摘します。

届出書類と運営指導の確認文書|類型・加算ごとに揃える資料の一覧

当社データベースの13レコードに付記した確認文書を、類型・加算ごとにまとめます。どの類型でも土台になるのは「介護給付費算定に係る体制等に関する届出書」と、指標や割合の算出根拠をいつでも示せる集計資料です。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

類型・加算 揃えておきたい資料(当社データベースの付記)
基本型 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書/在宅復帰・在宅療養支援等指標の算定根拠資料(退所者一覧・平均在所日数の算出資料)/退所後の生活継続確認の記録/リハビリテーション実施計画書・医師の指示記録
在宅強化型 上記に加えて、地域貢献活動の実施記録/リハビリテーション実施記録(週3回程度の実施が分かるもの)
転換型((Ⅱ)) 届出書/新規入所者の入所元が分かる集計資料(直近12月間)/喀痰吸引・経管栄養の実施状況集計(直近3月間)
転換型・小規模((Ⅲ)) 上記に加えて、入所者等の合計数が分かる資料(併設の短期入所療養介護の利用者を含む数え方で)
その他型 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書
ユニット型各区分 従来型の対応区分の資料に加えて、ユニットケア体制に関する記録
在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ) 届出書/指標の算定根拠資料/地域貢献活動の実施記録
在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅱ) 届出書/指標の算定根拠資料
在宅復帰支援機能加算 届出書/退所者の退所先が分かる集計資料

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

自治体が公表している指摘のうち、この記事の主題に近いもの(4件)

当社が収集している自治体公表の指摘事例353件(すべて出典つき)を確認したところ、老健の基本報酬の類型(基本型・在宅強化型等)や在宅復帰・在宅療養支援機能加算を名指しした指摘は含まれていませんでした。ここでは代わりに、この記事で扱った要件の土台(人員配置の数え方・常勤換算・計画と記録)に関わる老健関連の公表指摘を引きます。類型の要件はいずれも配置・実績・記録の積み上げの上に成り立つため、同じ観点が運営指導で問われる可能性があります。

公表されている指摘 内容 出典
業務委託契約により人員配置しているとする事案(老健の薬剤師等) 介護老人保健施設の従事者の配置にあたり、業務委託契約(労働者派遣契約でない契約)により人員配置をしているとする事案があり、「業務委託契約では、指揮命令権が及ばず、介護保険法上の人員配置とは認められません」と注記されている。人員に疑義があれば賃金台帳・就業規則・労働者名簿・雇用契約・社会保険の事業主負担・勤怠管理から振込記録まで整合性を確認する旨も示されている 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項」(施設向け・令和7年4月7日修正)
前年度平均による要件確認をしていない(サービス提供体制強化加算の例) 職員の総数に占める一定の要件を満たす者の割合を常勤換算方法で算出した前年度(3月を除く)の平均を用いて要件を満たしていることを確認していない事例。割合要件は「算出した記録を残して初めて示せる」という点で、指標の集計にも通じる指摘 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)」(介護老人保健施設についても同旨の指摘が公表されている)
施設サービス計画の作成等の不備(老健で最多38.1%) 長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人保健施設)では「施設サービス計画の作成等の不備」が24件で最多。説明・同意をサービス提供開始後に得ていた事例、サービス担当者会議等での意見聴取の記録が確認できない事例が公表されている 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」
非常災害対策が不十分(老健で14.3%) 消火訓練・避難訓練の実施回数が消防法施行規則で定める回数に不足していた事例、避難確保計画に基づく避難訓練を実施していない事例が公表されている 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人福祉施設)」(介護老人保健施設9件を含む集計)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

よくある論点|確認できたこと・確認できなかったこと・照会の記録欄

この記事は、告示の条文を直接確認して作成した当社データベースの範囲でのみ記述しています。読者の施設で論点になりやすい事項を、「当社が原文で確認できたこと」「確認できなかったこと(=この記事では断定しないこと)」に分け、最後に保険者(指定権者)へ照会した結果を書き残す欄を置きます。

原文で確認できたこと(8点)

# 確認できたこと 確認した資料
1 基本報酬10類型の要介護度別単位数(本記事の3つの単位数表のとおり) 平成12年厚生省告示第21号 別表2(厚生労働省法令等データベースで全文を直接確認)
2 基本型=指標20以上、在宅強化型=指標60以上という施設基準の水準 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(1)(七)・イ(2)(二)
3 在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)=基本型+指標40以上+地域貢献活動、同(Ⅱ)=在宅強化型+指標70以上(いずれも1日51単位) 平成27年厚生労働省告示第95号 九十 イ・ロ/平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ 注21
4 指標の配点の枠組み(A・B各最大20点、C・D各最大10点、E~J各最大5点、満点90点) 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(1)(七)に係る当社データベースの調査記録
5 その他型((Ⅳ))に係る注22の算定制限の範囲(注10・注11・注21並びにニからトまで、ヌからヲまで、ヨ、レ及びナからノまで) 平成12年厚生省告示第21号 別表2 イ 注22
6 転換型の開設時期要件(平成18年7月1日~平成30年3月31日)と入所元割合・医療的対応の実績要件 平成27年厚生労働省告示第96号 五十五 イ(3)
7 在宅復帰支援機能加算は1日10単位で、第七十号の読み替え準用(在宅復帰率30%)という構造であること 平成27年厚生労働省告示第95号 九十一
8 令和8年厚生労働省告示第87号(令和8年6月1日施行)で本記事の範囲に改正がないこと(改正は介護職員等処遇改善加算のみ) 同告示の新旧対照表(直接確認)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

確認できなかったこと(6点)|この記事では断定しない事項

# 確認できなかったこと 理由・代わりの確認先
1 指標のE~Jの各項目の内容・分子分母・点数刻みの詳細 当社データベースはA・B・C・Dの内容と配点の枠組みまでを記録しており、E~Jの項目別の内訳は記録していない。施設基準告示(96号)五十五 イ(1)(七)の原文と、届出先が配布する指標の計算様式でご確認ください
2 在宅復帰率等でいう「在宅」「自宅等」の具体的な範囲(いわゆる「在宅扱い」となる退所先の線引き) 留意事項通知(平成12年老企第40号等)に係る事項であり、当社データベースの本作業では留意事項通知を開いていない。原文と届出先でご確認ください
3 「地域に貢献する活動」として認められる活動の具体例 告示上に定量的な定めがなく、保険者(指定権者)の解釈により運用が異なりうる。届出前の照会をおすすめします
4 転換型の入所元割合35%を「満たすことができない特段の事情」の具体的な取り扱い 告示は「標準とすること」と定めるのみ。保険者(指定権者)の判断によります
5 在宅復帰支援機能加算の要件の全体像(準用元である第七十号の本文) 当社データベースでは準用規定までを確認し、準用元本文は未確認(確信度medium)。原文でご確認ください
6 類型の変更(区分変更の届出)の手続・適用時期 当社データベースの記録範囲外。届出先(指定権者)の手引きでご確認ください

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

保険者(指定権者)への照会記録欄|回答を書き残して次回に備える

照会した内容と回答は、口頭のままにせず記録に残しておくと、担当者交代時や運営指導時にそのまま根拠資料になります。上の「確認できなかったこと」の番号と対応させて使えるよう、記録欄を用意しました。

照会日 照会先(部署・担当者) 照会した論点(上表の#) 回答の要旨 回答の形式(口頭/文書/メール)
  年  月  日            
  年  月  日            
  年  月  日            
  年  月  日            

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

指標の月次集計シート|架空の老健で分子・分母を控える記入例(4表・48行)

在宅復帰・在宅療養支援等指標は、届出のときに一度だけ計算するものではありません。施設基準告示(平成27年厚生労働省告示第96号)五十五 イ(1)(七)の算式(A+B+C+D+E+F+G+H+I+J)は、基本型・在宅強化型の施設基準と、在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)(Ⅱ)の基準の両方で使われるため、月ごとに分子と分母を控えておかないと、類型や加算の届出の前に「前3月間」「前6月間」の数字を遡って集め直すことになります。ここでは、架空の介護老人保健施設(入所定員100名・従来型多床室中心。以下すべて例示の数字)を置いて、毎月の締めで何を控え、どう計算するかを示します。

先に、この節の前提をはっきりさせておきます。当社が原文で確認できているのは、算式の全体(10項目の合計)、A・Bが各最大20点、C・Dが各最大10点、E~Jが各最大5点という配点の枠組み、Bの算式(30.4÷平均在所日数)、そして支援相談員の配置を数える算式(後述)です。各項目の点数の刻み(どの割合で何点になるか)と、E~Jの項目ごとの割り当ては、当社の手元の原文では確認していません。そのため、下の記入例は「点数」を出さず、分子・分母・割合までを計算し、点数欄は届出先(指定権者)が配布する計算様式に当てはめて記入する形にしています。

毎月の締めで控える数|架空施設9月分の記入例(17項目)

左から、控える数・その数の定義の出どころ・架空施設の9月分の例・貴施設の記入欄の順です。「定義の出どころ」が当社の確認範囲外のものは、そのように書いています。数そのものは事実の記録なので、月の締めで機械的に転記できる形にしておくと、評価期間が異なる項目もあとから足し上げられます。

# 控える数 定義の出どころ(当社が確認した範囲) 架空施設の9月分(例示) 貴施設の記入欄
1 当月の退所者数(実人数) 指標A(退所者に占める在宅復帰者の割合)の分母に関わる数。死亡退所等を分母に含めるかの扱いは届出先の計算様式で確認 9名   名
2 うち居宅等へ退所した者 指標Aの分子に関わる数。「在宅」「自宅等」の範囲は当社未確認(前掲「確認できなかったこと」#2) 5名   名
3 退所後の生活継続の確認を行った者 施設基準 五十五 イ(1)(四)。退所後30日以内(退所時に要介護4・5の者は14日以内)に訪問又は居宅介護支援事業者からの情報提供で確認し記録 5名(8月・9月の退所者のうち当月に確認したもの。要介護4・5の2名は退所日から14日以内に確認)   名
4 当月の新規入所者数 入所前後の訪問の実施割合を見るときの分母に関わる数(分母の正式な定義は届出先の様式で確認) 8名   名
5 入所前後に居宅等を訪問した件数 入所前後訪問指導加算の訪問時期は入所予定日前30日以内又は入所後7日以内(算定基準告示 別表2 ヘ 注)。当社DBは同加算と指標Cが同じ行為を評価している旨を付記 6件(入所前4件・入所後3日目2件)   件
6 退所前後に居宅等を訪問した件数 指標C・D(訪問指導の実施割合)に関わる記録。退所前後訪問の時期・数え方は届出先の様式で確認 4件   件
7 延入所者数(毎日24時現在の入所者の合計) 老企第40号 第2の3(1)②ハ g(b)(短期入所療養介護の項):入所者とは毎日24時現在当該施設に入所中の者をいい、入所してその日のうちに退所又は死亡した者を含む 2,850人日   人日
8 当月の暦日数 同 g(a)ⅳ「延日数」に使う数(短期入所療養介護の項) 30日   日
9 支援相談員の勤務延時間数 同 g(a)ⅰ(短期入所療養介護の項):支援相談員が介護保健施設サービスの提供に従事する勤務延時間数 480時間   時間
10 支援相談員が勤務すべき時間 同 g(a)ⅱ(短期入所療養介護の項):1週間に勤務すべき時間数が32時間を下回る場合は32時間を基本とする 160時間   時間
11 支援相談員のうち社会福祉士の資格を持つ者の数 同 g(短期入所療養介護の項):支援相談員のうち社会福祉士の資格を持つ者が1名以上であること(令和6年度改正で加わった文言) 1名   名
12 PT・OT・STの勤務延時間数 当社DBはリハビリテーション専門職の配置を指標の積み上げ要素として記録。算式は当社未確認のため届出先の様式で確認 1,120時間   時間
13 要介護4・5の入所者の延人数 当社DBは要介護4・5の入所者割合を積み上げ要素として記録。算式は届出先の様式で確認 1,320人日   人日
14 喀痰吸引の実施者数/経管栄養の実施者数 当社DBは喀痰吸引・経管栄養の実施割合を積み上げ要素として記録。転換型の「前3月間で15%以上」(五十五 イ(3)(三))とは別の場面で使う数 喀痰吸引4名/経管栄養6名   名/  名
15 入所者1人あたりのリハビリテーション実施回数(週平均) 在宅強化型の施設基準 五十五 イ(2)(四)「少なくとも週3回程度」の確認用 週3.2回(入所者全体の平均) 週  回
16 地域に貢献する活動の実施回数と内容 在宅強化型 五十五 イ(2)(三)/加算(Ⅰ) 基準告示95号 九十 イ(2)。定量の定めはない 2回(介護予防教室1回・認知症カフェ1回)   回
17 試行的退所の実施件数 試行的退所時指導加算(別表2 ト 注1)・外泊時在宅サービス利用費用(別表2 イ 注15)の記録と一致させる数 1件(2泊3日)   件

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表の要点は、「割合」ではなく「人数・件数・時間・日数」を月ごとに控えることです。割合は評価期間(前3月間・前6月間など)ごとに分子と分母を足し上げてから計算するもので、月ごとの割合を平均しても同じ値にはなりません。たとえば架空施設で7月の居宅等への退所が2名/退所6名、8月が3名/退所4名だった場合、月ごとの割合(33.3%と75.0%)を平均すると54.2%ですが、2か月を足し上げると5名÷10名=50.0%です。どちらで計算するかは届出先の計算様式に従うことになりますが、月次で実数を残していれば、どちらの様式にも対応できます。

支援相談員の算式の計算過程|ⅰ÷ⅱ÷ⅲ×ⅳ×100を1段ずつ(9段)

支援相談員の配置を数える算式は、老企第40号の令和6年度改正の新旧対照表(介護保険最新情報 Vol.1213 別紙2)の、短期入所療養介護(介護老人保健施設)の項 第2の3(1)②ハ gに書かれています。施設基準第14号イ(1)(八)Gの基準において「常勤換算方法で算定した支援相談員の数を入所者の数で除した数に百を乗じた数」は次の式で計算する、という定めです。介護保健施設サービス本体の項(第2の6)の該当箇所は新旧対照表で「(略)」とされており、当社の手元の原文では本体側の文言を確認していません。本体の指標Gにも同じ式を使うかは、届出先の計算様式でご確認ください。以下は、架空施設の7月~9月(前3月間)の数字で式をそのまま計算した例です。

段 式の要素(原文の定め) 架空施設の数字(例示) 結果
ⅰ 算定日が属する月の前3月間において支援相談員が介護保健施設サービスの提供に従事する勤務延時間数 7月480時間+8月496時間+9月480時間 1,456時間
ⅱ 支援相談員が当該3月間に勤務すべき時間(1週間に勤務すべき時間数が32時間を下回る場合は32時間を基本) 就業規則上の週40時間×(92日÷7日)で概算 約525.7時間
ⅲ 算定日が属する月の前3月間における延入所者数(毎日24時現在) 7月2,914人日+8月2,945人日+9月2,850人日 8,709人日
ⅳ 算定日が属する月の前3月間の延日数 31日+31日+30日 92日
計算1 ⅰ÷ⅱ(常勤換算の支援相談員数に当たる数) 1,456÷525.7 約2.77
計算2 計算1÷ⅲ 2.77÷8,709 約0.000318
計算3 計算2×ⅳ 0.000318×92 約0.0293
計算4 計算3×100(入所者100人あたりの支援相談員数に当たる数) 0.0293×100 約2.93
読み方 ⅲ÷ⅳは前3月間の1日平均の入所者数(8,709÷92=約94.7人)。計算4は「常勤換算2.77人÷平均94.7人×100」と同じ値 2.77÷94.7×100 約2.93

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この算式で間違えやすいのは、ⅱの「勤務すべき時間」に施設の所定労働時間を使うのか、32時間を使うのかという点です。原文は「当該3月間中における1週間に勤務すべき時間数が32時間を下回る場合は32時間を基本とする」としており、32時間は下限の扱いです。週40時間の施設で32時間を使うと常勤換算数が大きく出てしまいます。また、ⅰに数えるのは「支援相談員として」介護保健施設サービスの提供に従事した時間であり、同じ職員が介護支援専門員など別の職務を兼ねている場合は、職務ごとに勤務時間を分けて記録しておかないと、ⅰを説明できません。支援相談員の業務として原文が挙げているのは、①入所者及び家族の処遇上の相談、②レクリエーション等の計画・指導、③市町村との連携、④ボランティアの指導です。

回転率Bの計算|30.4÷平均在所日数の早見表(10例)

Bは「30.4÷平均在所日数」で計算する項目です(当社データベースの記録)。平均在所日数そのものの算出方法(どの期間の延入所者数を、どの人数で割るか)は当社の手元の原文で確認していないため、ここでは平均在所日数が分かっている前提で、算式の結果だけを早見表にします。30.4は365÷12(約30.42)に近い値で、「1か月あたりに入所者が何回入れ替わるか」と読むと直感的に分かりやすくなります。点数の刻みは届出先の計算様式でご確認ください。

平均在所日数(例示) 計算 Bの算式の値 貴施設の点数欄
90日 30.4÷90 0.3378   点(計算様式で記入)
120日 30.4÷120 0.2533   点(計算様式で記入)
150日 30.4÷150 0.2027   点(計算様式で記入)
180日 30.4÷180 0.1689   点(計算様式で記入)
200日 30.4÷200 0.1520   点(計算様式で記入)
250日 30.4÷250 0.1216   点(計算様式で記入)
300日 30.4÷300 0.1013   点(計算様式で記入)
365日 30.4÷365 0.0833   点(計算様式で記入)
400日 30.4÷400 0.0760   点(計算様式で記入)
500日 30.4÷500 0.0608   点(計算様式で記入)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

早見表から分かるのは、平均在所日数が長くなるほど値の下がり方が緩やかになることです。90日から120日への変化(約0.338→約0.253)と、365日から400日への変化(約0.083→約0.076)では、同じ30日余りの差でも値の動きが大きく違います。平均在所日数の算出には退所者・新規入所者の数が絡むため、Aの記録(表の#1・#2)と同じ台帳から数えることで、AとBの数字の食い違いを防げます。

評価期間の早見表|算定月ごとの「前3月間・前6月間・前12月間」(12か月分)

指標の各項目や類型の要件は、「算定日が属する月の前3月間」「前6月間」など、評価期間が項目ごとに異なります。転換型の入所元割合は「前12月間」、喀痰吸引・経管栄養の割合は「前3月間」です(施設基準 五十五 イ(3))。どの月の記録を足し上げるのかを取り違えないよう、算定月から逆算した期間を一覧にしておきます。下の表は暦の計算だけで作っており、どの項目にどの期間を使うかは原文と届出先の様式でご確認ください。

算定月 前3月間 前6月間 前12月間 貴施設の締め日・担当者
令和8年10月 令和8年7月~令和8年9月 令和8年4月~令和8年9月 令和7年10月~令和8年9月   
令和8年11月 令和8年8月~令和8年10月 令和8年5月~令和8年10月 令和7年11月~令和8年10月   
令和8年12月 令和8年9月~令和8年11月 令和8年6月~令和8年11月 令和7年12月~令和8年11月   
令和9年1月 令和8年10月~令和8年12月 令和8年7月~令和8年12月 令和8年1月~令和8年12月   
令和9年2月 令和8年11月~令和9年1月 令和8年8月~令和9年1月 令和8年2月~令和9年1月   
令和9年3月 令和8年12月~令和9年2月 令和8年9月~令和9年2月 令和8年3月~令和9年2月   
令和9年4月 令和9年1月~令和9年3月 令和8年10月~令和9年3月 令和8年4月~令和9年3月   
令和9年5月 令和9年2月~令和9年4月 令和8年11月~令和9年4月 令和8年5月~令和9年4月   
令和9年6月 令和9年3月~令和9年5月 令和8年12月~令和9年5月 令和8年6月~令和9年5月   
令和9年7月 令和9年4月~令和9年6月 令和9年1月~令和9年6月 令和8年7月~令和9年6月   
令和9年8月 令和9年5月~令和9年7月 令和9年2月~令和9年7月 令和8年8月~令和9年7月   
令和9年9月 令和9年6月~令和9年8月 令和9年3月~令和9年8月 令和8年9月~令和9年8月   

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

早見表を月次の締め作業と組み合わせると、たとえば令和9年4月に類型の届出を検討する場合、前3月間は令和9年1月~3月、前6月間は令和8年10月~令和9年3月の記録を使うことが、作業の前に確定します。年度をまたぐ期間(前6月間・前12月間の多く)では、年度替わりの職員異動で記録の担当者が変わりやすいので、締め日と担当者を表の右端に書き込んでおくことをおすすめします。

類型を移るときの段取り|届出前後の確認・請求コード・夜勤時の単位数(5表・70行)

基本型から在宅強化型へ、あるいは在宅強化型から基本型へ、指標の推移によってはその他型へと、老健の類型は施設の実績に応じて移ることがあります。移るときに確認すべきことは、施設基準の充足だけではありません。請求に使うサービスコードが変わり、連動する加算の前提が変わり、入所者・家族への説明も必要になります。この節では、判定をせずに「何を・何で・どの順に確かめるか」を並べます。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

届出の前後で確かめること|15の手順と確認先

# 確かめること 根拠・資料 貴施設の記入欄 確認先への問い
1 前月までの月次記録から指標の現在値を算出する 施設基準 五十五 イ(1)(七)の算式/届出先の計算様式 算出日:  /算出者:  /値:   計算様式の版が最新かを届出先にご確認ください
2 項目ごとの評価期間(前3月間・前6月間等)に対応する原資料を揃える 前掲の評価期間の早見表 原資料の保管場所:   項目ごとの期間は原文と様式でご確認ください
3 3対1配置(看護・介護職員)を常勤換算で確認する 五十五 イ(1)(一)/勤務実績表 入所者数:  /常勤換算:   常勤換算の端数の扱いは届出先にご確認ください
4 退所時の療養上の指導の実施記録を確認する 五十五 イ(1)(三) 直近3か月の退所者のうち記録あり:  名 記録様式は届出先にご確認ください
5 退所後30日以内(要介護4・5は14日以内)の生活継続確認の記録を確認する 五十五 イ(1)(四) 期限内の確認:  名/期限超過:  名 確認方法(訪問/情報提供)の記録の仕方をご確認ください
6 リハビリテーションの計画的実施と評価、医師からPT・OT・STへの指示(目的+留意事項・中止基準・負荷等のいずれか1以上)の記録を確認する 五十五 イ(1)(五)(六) 指示書の様式:   指示の記載項目をご確認ください
7 在宅強化型を検討する場合、地域に貢献する活動と週3回程度のリハビリテーションの実績を確認する 五十五 イ(2)(三)(四) 活動記録:  /週平均回数:   「地域に貢献する活動」の範囲を届出先にご確認ください
8 在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)(Ⅱ)との組み合わせを確認する 基準告示95号 九十 イ・ロ(指標40以上・70以上) 組み合わせ:   加算の届出の要否と時期を届出先にご確認ください
9 その他型へ移る可能性がある場合、注22で算定しない旨が定められた加算を一覧にする 算定基準告示 別表2 イ 注22 該当する算定中の加算:   影響を受ける加算の範囲をご確認ください
10 届出の方法を確認する 別表2 イ 注1「電子情報処理組織を使用する方法により、都道府県知事に対し、老健局長が定める様式による届出」 提出方法:  /様式名:   受付期限と提出先の窓口をご確認ください
11 変更後の区分を適用する時期を確認する 当社未確認(前掲「確認できなかったこと」#6) 適用予定月:   届出先の手引きでご確認ください
12 請求ソフトのサービスコードを切り替える準備をする 後掲のサービスコード対照表(令和8年6月・8月施行版) 切替予定日:  /担当:   コード表の版をご確認ください
13 併設の短期入所療養介護への波及を確認する 老企第40号 第2の3(1)①:施設基準・夜勤職員の基準の届出は本体施設について行われていれば、短期入所療養介護については行う必要がない旨 短期入所の区分:   短期入所側の区分の扱いを届出先にご確認ください
14 入所者・家族への説明と重要事項説明書の改定を準備する 運営指導マニュアル別添1 介護老人保健施設「内容及び手続の説明及び同意(第5条)」 説明予定日:  /説明者:   説明・同意の方法をご確認ください
15 照会した内容と回答を記録し、変更後も月次の集計を続ける 前掲の照会記録欄 次回点検月:   運用の変更があれば届出先の案内をご確認ください

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

手順13の短期入所療養介護については、老企第40号の同じ項に、介護老人保健施設短期入所療養介護費(Ⅰ)の(ⅰ)若しくは(ⅲ)等を算定する介護老人保健施設における短期入所療養介護について、という見出しで本体の区分に対応した定めが置かれています。本体の類型を変えると、併設の短期入所療養介護の側でも使う区分とサービスコードが連動して変わることが多いため、本体と短期入所を別々の担当者が請求している施設では、切替日を両者で揃えておくと請求の食い違いを防げます。

類型ごとのサービスコード|従来型10区分・ユニット型10区分の要介護1~5(20区分)

類型が変わると、同じ入所者・同じ要介護度でも請求に使うサービスコードが変わります。下の表は、厚生労働省が配布している「介護給付費単位数等サービスコード表(令和8年6月・8月施行版)」の介護保健施設サービス(サービス種類コード52)から、夜勤の勤務条件に関する基準を満たす場合の基本のコードを抜き出したものです(左から要介護1~5)。ユニット型と経過的ユニット型は単位数が同じでもコードが別です。

告示上の区分 通称・療養室 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i) 基本型・従来型個室 1111 1121 1131 1141 1151
介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii) 在宅強化型・従来型個室 2101 2103 2105 2107 2109
介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(iii) 基本型・多床室 1311 1321 1331 1341 1351
介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(iv) 在宅強化型・多床室 2111 2113 2115 2117 2119
介護保健施設サービス費(Ⅱ)の(i) 転換型・従来型個室 3101 3103 3105 3107 3109
介護保健施設サービス費(Ⅱ)の(ii) 転換型・多床室 3111 3113 3115 3117 3119
介護保健施設サービス費(Ⅲ)の(i) 転換型・小規模・従来型個室 3121 3123 3125 3127 3129
介護保健施設サービス費(Ⅲ)の(ii) 転換型・小規模・多床室 3131 3133 3135 3137 3139
介護保健施設サービス費(Ⅳ)の(i) その他型・従来型個室 3141 3143 3145 3147 3149
介護保健施設サービス費(Ⅳ)の(ii) その他型・多床室 3151 3153 3155 3157 3159
ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i) 基本型・ユニット型 1411 1421 1431 1441 1451
経過的ユニット型介護保健施設サービス費(i) 基本型・経過的ユニット型 1511 1521 1531 1541 1551
ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii) 在宅強化型・ユニット型 2121 2123 2125 2127 2129
経過的ユニット型介護保健施設サービス費(ii) 在宅強化型・経過的ユニット型 2131 2133 2135 2137 2139
ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅱ) 転換型・ユニット型 3201 3203 3205 3207 3209
経過的ユニット型((Ⅱ)の区分) 転換型・経過的ユニット型 3211 3213 3215 3217 3219
ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅲ) 転換型・小規模・ユニット型 3221 3223 3225 3227 3229
経過的ユニット型((Ⅲ)の区分) 転換型・小規模・経過的ユニット型 3231 3233 3235 3237 3239
ユニット型介護保健施設サービス費(Ⅳ) その他型・ユニット型 3241 3243 3245 3247 3249
経過的ユニット型((Ⅳ)の区分) その他型・経過的ユニット型 3251 3253 3255 3257 3259

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

コード表では、加算の側にも類型で分かれるものがあります。たとえば入所前後訪問指導加算(Ⅰ)は「在宅強化型の場合」(6401)と「在宅強化型以外の場合」(6402)でコードが分かれ、単位数はどちらも450単位です。同(Ⅱ)も6403と6404に分かれ、どちらも480単位です。在宅復帰・在宅療養支援機能加算は(Ⅰ)が6110、(Ⅱ)が6112で、コード表の算定項目欄には(Ⅰ)は「イ(1)(一)、イ(1)(三)、ロ(1)(一)、ロ(1)(三)を算定する場合」、(Ⅱ)は「イ(1)(二)、イ(1)(四)、ロ(1)(二)、ロ(1)(四)を算定する場合」と書かれています。基本報酬のコードだけを切り替えて加算のコードを切り替え忘れると、基本報酬と加算の区分がずれた請求になるため、切替の点検表には加算のコードも含めておくことをおすすめします。

夜勤の勤務条件の基準を満たさない場合の単位数|所定単位数×97%の対照(15区分)

算定基準告示 別表2 イ 注1のただし書は、夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準を満たさない場合に所定単位数の100分の97で算定する旨を定めています。同じサービスコード表には、この場合の単位数が区分ごとに計算済みで載っています。類型の違いによって、夜勤体制の不備が1日あたり何単位の差になるかを見比べられるよう、表に整理しました(左が所定単位数、右が×97%の値。いずれもコード表の記載値)。

区分 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
(Ⅰ)の(i) 基本型・従来型個室 717→695 763→740 828→803 883→857 932→904
(Ⅰ)の(ii) 在宅強化型・従来型個室 788→764 863→837 928→900 985→955 1,040→1,009
(Ⅰ)の(iii) 基本型・多床室 793→769 843→818 908→881 961→932 1,012→982
(Ⅰ)の(iv) 在宅強化型・多床室 871→845 947→919 1,014→984 1,072→1,040 1,125→1,091
(Ⅱ)の(i) 転換型・従来型個室 758→735 843→818 960→931 1,041→1,010 1,117→1,083
(Ⅱ)の(ii) 転換型・多床室 839→814 924→896 1,044→1,013 1,121→1,087 1,197→1,161
(Ⅲ)の(i) 転換型・小規模・従来型個室 758→735 837→812 933→905 1,013→983 1,089→1,056
(Ⅲ)の(ii) 転換型・小規模・多床室 839→814 918→890 1,016→986 1,092→1,059 1,170→1,135
(Ⅳ)の(i) その他型・従来型個室 703→682 748→726 812→788 865→839 913→886
(Ⅳ)の(ii) その他型・多床室 777→754 826→801 889→862 941→913 991→961
ユニット型(Ⅰ)の(i)・経過的(i) 基本型 802→778 848→823 913→886 968→939 1,018→987
ユニット型(Ⅰ)の(ii)・経過的(ii) 在宅強化型 876→850 952→923 1,018→987 1,077→1,045 1,130→1,096
ユニット型(Ⅱ)・経過的 転換型 928→900 1,014→984 1,130→1,096 1,209→1,173 1,287→1,248
ユニット型(Ⅲ)・経過的 転換型・小規模 928→900 1,007→977 1,104→1,071 1,181→1,146 1,259→1,221
ユニット型(Ⅳ)・経過的 その他型 784→760 832→807 894→867 948→920 997→967

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ユニット型については、同じコード表に、ユニットケアに関する施設基準を満たさない場合の×97%と夜勤の×97%が重なった単位数も載っています(たとえばユニット型(Ⅰ)の(i)要介護1は802単位→755単位)。夜勤体制とユニットの配置は、勤務表の同じ1枚から確認される項目です。名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)は、ユニット型で昼間はユニットごとに常時1人以上、夜間及び深夜は2ユニットごとに1人以上の配置を挙げ、満たせない場合に夜勤減算や夜勤職員配置加算等の報酬返還の対象となる旨を示しています。類型の検討と同じタイミングで、勤務表の様式も点検しておくと効率的です。

類型の変更と連動して前提が変わる加算|当社DBの12件

基本報酬の類型を移ると、加算の側でも「その区分を算定していること」が前提になっているものや、その他型((Ⅳ))では算定しない旨が注22で定められているものの扱いが変わります。当社の加算データベース(告示の条文を出典として記録)とサービスコード表から、類型と関わりの深い加算を並べます。

加算 単位数(コード) 告示の定め(当社DBの記録) その他型との関係 貴施設の算定状況
在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ) 1日につき51単位(6110) 基本型((Ⅰ)の(i)(iii)・ユニット型(Ⅰ)の(i)・経過的(i))を算定していること(95号 九十 イ(3)) その他型では注22で算定しない旨   
在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅱ) 1日につき51単位(6112) 在宅強化型((Ⅰ)の(ii)(iv)・ユニット型(Ⅰ)の(ii)・経過的(ii))を算定していること(95号 九十 ロ(2)) その他型では注22で算定しない旨   
入所前後訪問指導加算(Ⅰ) 450単位・入所中1回を限度(6401/6402) 告示は「イ(1)及びロ(1)については」と定める=介護保健施設サービス費(Ⅰ)・ユニット型(Ⅰ)が対象(別表2 ヘ 注) その他型では注22で算定しない旨(当社DB)   
入所前後訪問指導加算(Ⅱ) 480単位・入所中1回を限度(6403/6404) (Ⅰ)と同じ対象区分。生活機能の具体的な改善目標と退所後の生活に係る支援計画の策定が加わる(別表2 ヘ 注(2)) 同上   
試行的退所時指導加算 400単位・1月に1回、最初の試行的退所の月から3月の間(6502) 退所が見込まれる入所期間が1月を超える入所者(別表2 ト 注1) その他型では注22で算定しない旨(当社DB)   
退所時情報提供加算(Ⅰ) 500単位・入所者1人につき1回(6504) 居宅へ退所し療養を継続する場合等、退所後の主治の医師へ本人の同意を得て情報提供(別表2 ト 注2) 同上   
退所時情報提供加算(Ⅱ) 250単位・入所者1人につき1回(6511) 退所して医療機関に入院する場合、当該医療機関へ情報提供(別表2 ト 注3) 同上   
入退所前連携加算(Ⅰ) 600単位・入所者1人につき1回(6500) 入所予定日前30日以内又は入所後30日以内の連携と、入所期間1月超の退所時の情報提供・調整(別表2 ト 注4 イ・ロ) 同上   
入退所前連携加算(Ⅱ) 400単位・入所者1人につき1回(6505) 入所期間1月超の退所時に、診療状況を示す文書を添えた情報提供と利用調整(別表2 ト 注4 ロ) 同上   
訪問看護指示加算 300単位・入所者1人につき1回(6503) 退所時に、入所者の選定する訪問看護ステーション等へ本人の同意を得て指示書を交付(別表2 ト 注5) 同上   
外泊時在宅サービス利用費用(試行的退所) 所定単位数に代えて1日につき800単位・1月に6日を限度(6302) 退所が見込まれる入所者を居宅で試行的に退所させ、施設が居宅サービスを提供(別表2 イ 注15)。初日と最終日、外泊時費用を算定する場合は算定しない旨 当社DBに注22の記載なし。届出先にご確認ください   
在宅復帰支援機能加算 1日につき10単位(6279) 95号 九十一(第七十号を読み替え準用)。コード表の名称欄は「在宅復帰支援機能加算(療養型老健に限る)」 類型ごとの扱いを届出先にご確認ください   

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入所前後訪問指導加算・試行的退所時指導加算・入退所前連携加算・退所時情報提供加算・訪問看護指示加算は、いずれも在宅復帰に向けた一連の支援を評価するもので、指標を構成する記録(訪問の実施、退所時の指導、退所後の生活継続の確認)と同じ場面で発生します。指標を上げる取り組みと加算の要件の記録を別々の様式で管理していると、同じ訪問について日付や訪問先の記載が食い違うことがあります。当社データベースも、入所前後訪問指導加算(Ⅰ)について「指標のC項目と同じ行為が評価対象になっているため、記録の整合が問われる」と付記しています。

室料相当額控除の要件|類型の算定月数が関わる定め(8項目)

多床室の室料相当額控除は、類型の選択と無関係ではありません。老企第40号の令和6年度改正(新旧対照表の第2の6(12)「室料相当額控除について」)は、控除の要件の1つとして、ある年度に介護保健施設サービス費(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)を算定した月と(Ⅰ)を算定した月の多寡を定めています。つまり、どの月にどの類型で算定していたかという記録が、後の期間の控除の要否を確認する材料になります。原文の文言を対照表にします。

項目 原文の定め 根拠 貴施設の記入欄
適用の始期 令和7年8月以降、次に掲げる要件に該当する場合、多床室の利用者に係る介護保健施設サービス費について室料相当額を控除する 老企第40号 第2の6(12)   
床面積の要件 療養室に係る床面積の合計を入所定員で除した数が8以上であること 同 (12)① 床面積合計:  ㎡÷定員:  =  
床面積の測り方 療養室に係る床面積の合計は内法による測定とすること 同 (12)①なお書 測定方法:  
令和7年8月~令和9年7月の算定月数の要件 令和6年度において、介護保健施設サービス費(Ⅱ)(Ⅲ)又は(Ⅳ)を算定した月が(Ⅰ)を算定した月より多い、つまり7か月以上であること 同 (12)② 令和6年度:(Ⅰ)  か月/(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)  か月
令和9年8月以降の考え方 算定日が属する計画期間の前の計画期間(算定日が計画期間の開始後4月以内の日である場合は、前の計画期間の前の計画期間)の最終年度において、(Ⅱ)(Ⅲ)又は(Ⅳ)を算定した月が(Ⅰ)を算定した月より多いこと 同 (12)②   
令和9年8月~令和12年7月の具体例 令和8年度において、(Ⅱ)(Ⅲ)又は(Ⅳ)を算定した月が(Ⅰ)を算定した月より多い、つまり7か月以上であること 同 (12)② 令和8年度:(Ⅰ)  か月/(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)  か月
控除の単位数 保健施設室料相当額控除 26単位減算(サービスコード6160) サービスコード表(令和8年6月・8月施行版)   
居住費の基準費用額(多床室) 保健施設多床室1:室料相当額控除を算定している場合697円/保健施設多床室2:算定していない場合437円(1日につき) 同コード表 特定入所者介護サービス費(令和8年8月施行)   

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

令和8年度(令和8年4月~令和9年3月)は、上の表の6行目のとおり、令和9年8月から令和12年7月までの控除の要否を確認する際の基準年度として原文に明記されています。令和8年度中に類型の変更を検討している施設では、月ごとの算定区分((Ⅰ)か、(Ⅱ)(Ⅲ)(Ⅳ)か)を年度の12か月分で一覧にし、床面積の数字と並べて保管しておくと、後の確認がしやすくなります。控除の要否は届出先(指定権者)にご確認ください。

指標を支える記録の文例|悪い例と良い例(4場面・26例)

指標の数字は、日々の記録から集計されます。記録に「いつ・誰が・どこで・何を・どういう根拠で」が書かれていないと、訪問や指導を実際に行っていても、運営指導や届出の確認の場面で説明できません。ここでは、施設基準と加算の要件の文言(当社データベースが告示から記録したもの)に沿って、記録の悪い例と、そのまま貼って使える良い例を並べます。良い例の人名・日付・数値はすべて架空の例示です。貴施設の実際の内容に置き換えてお使いください。

入所前後の訪問の記録|時期・訪問先・計画への反映(7例)

記録の欄 悪い例 良い例(そのまま使える完成文・例示)
訪問日 「入所前に自宅訪問済み」 令和8年9月3日(入所予定日9月10日の7日前)14:00~15:10、支援相談員○○とPT○○の2名でA様(要介護3)の自宅を訪問した。
訪問先 「ご自宅を確認」 訪問先はA様が退所後に生活する予定の長男宅(同市内・2階建て)。本人は入院中のため長男夫妻に立ち会いを依頼し、了承を得て室内を確認した。
生活環境の把握 「段差あり」 玄関上がり框の段差は約18cm、手すりなし。寝室は2階で、階段は13段・右側に手すりあり。トイレは1階のみで寝室から約12m。
計画への反映 「計画に反映する」 把握した環境を踏まえ、施設サービス計画の長期目標を「長男宅の2階寝室から1階トイレまで手すりを使って一人で往復できる」とし、診療方針として起立時の血圧変動(入院中に収縮期で30mmHg低下の記録あり)を医師が確認することとした。
入所後7日以内の訪問 「入所後に訪問」 令和8年9月15日(入所日9月10日から5日後)10:30~11:20、介護支援専門員○○が退所後に入所予定のサービス付き高齢者向け住宅を、本人の同意を得たうえで訪問した。
(Ⅱ)に関わる改善目標 「ADL向上を目指す」 生活機能の具体的な改善目標:入所3か月時点で、手すりを使った13段の階段昇降を見守りで1往復(現状は2段で膝折れあり)。
(Ⅱ)に関わる支援計画 「退所後も支援する」 退所後の生活に係る支援計画:退所後は週2回の通所リハビリテーションと週1回の訪問介護(入浴)を想定し、長男夫妻に階段昇降時の見守り方法を退所前に2回指導する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入所前後訪問指導加算の訪問時期は「入所予定日前30日以内又は入所後7日以内」と定められており、入所後8日目以降の訪問はこの時期から外れます(当社データベースの記録)。良い例のように、訪問日と入所(予定)日の両方を書き、何日前・何日後かを併記しておくと、時期の確認が記録だけで完結します。

退所時の指導と退所後の生活継続の確認|期限と確認方法(7例)

記録の欄 悪い例 良い例(そのまま使える完成文・例示)
退所時の療養上の指導 「退所指導実施」 令和8年11月28日の退所時、看護師○○が本人と長女に、①降圧薬の朝1回服用と家庭血圧の朝夕測定(上が160以上なら主治医に連絡)、②夜間トイレ時の足元灯の使用を、パンフレットを用いて20分説明し、長女が測定手順を実演して確認した。
指導の相手 「家族に説明」 指導の相手は本人と長女(主介護者・同居)。長男は電話で同日17:00に要点を伝えた。
生活継続の確認(要介護1~3) 「退所後フォロー済み」 退所日(11月28日)から21日後の12月19日、担当の居宅介護支援事業所の介護支援専門員○○から電話で情報提供を受け、自宅での生活が継続しており、通所リハビリテーションを週2回利用していることを確認した。
生活継続の確認(要介護4・5) 「1か月後に確認」 退所時に要介護4のB様について、退所日(12月5日)から10日後の12月15日、支援相談員○○が自宅を訪問し、日中は車いすで居間に移っていること、褥瘡の新たな発生がないことを確認した。
確認方法の明記 「様子を確認」 確認方法:居宅介護支援事業者からの情報提供(電話)。情報提供者:○○居宅介護支援事業所 介護支援専門員○○。
生活継続の見込み 「問題なし」 居宅における生活が継続する見込みであると判断した理由:服薬は長女が毎朝確認しており、12月1日~18日の家庭血圧は朝128~146mmHgで推移、転倒の報告なし。
継続が難しい兆候 「再入所の可能性あり」 長女から「夜間のトイレ介助が週4回あり睡眠が取れない」との訴えがあったため、介護支援専門員と協議し、12月22日から短期入所の利用を月4日検討することとした。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

施設基準は「退所後30日以内(退所時に要介護4又は5の場合は14日以内)」と期限を要介護度で分けています。悪い例の「1か月後に確認」は、要介護4・5の者については期限を過ぎた記録になりえます。良い例のように、退所日・確認日・何日後かを必ず並べ、要介護度を同じ記録に書いておくと、期限の確認が一目でできます。

リハビリテーションの指示・計画・頻度|医師の指示と週3回程度(6例)

記録の欄 悪い例 良い例(そのまま使える完成文・例示)
医師の指示(目的) 「リハビリお願いします」 リハビリテーションの目的:自宅の階段(13段)を手すり使用で見守り下に昇降できる下肢筋力とバランスの獲得。
医師の指示(留意事項) 「無理しないこと」 開始前・実施中の留意事項:訓練前の収縮期血圧が100mmHg未満又は180mmHg以上の場合は実施せず看護師に報告。
医師の指示(中止基準) 「体調不良時は中止」 中止する際の基準:実施中に脈拍が120回/分を超えた場合、胸痛・息切れの訴えがあった場合は直ちに中止し医師に報告。
医師の指示(負荷) 「適宜負荷」 入所者に対する負荷:立ち上がり訓練は1セット10回×2セットまで、階段昇降は2週目まで5段までとする。
計画の評価 「経過良好」 令和8年10月10日 評価:階段昇降は手すり使用で8段まで見守りで可能(9月10日の入所時は2段で膝折れ)。10月11日から目標段数を13段に変更し、計画を見直した。
実施頻度(在宅強化型) 「週3回程度実施」 10月第2週(10月5日~11日)の実施:5日(月)PT 20分、7日(水)PT 20分、9日(金)OT 20分、計3回。11日(日)の予定分は発熱(37.8℃)のため中止し、理由を記録。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

基本型の施設基準 五十五 イ(1)(六)は、医師がPT・OT・STに対し、リハビリテーションの目的に加え、開始前又は実施中の留意事項、中止する際の基準、入所者に対する負荷等のうちいずれか1以上の指示を行うことを定めています。悪い例の「無理しないこと」「適宜負荷」は、どの項目について何を指示したのかが読み取れません。良い例のように、項目名と数値をセットで書くと、指示の内容が記録だけで確認できます。

支援相談員・試行的退所・退所時の連携|職務と相手先を書き分ける(6例)

記録の欄 悪い例 良い例(そのまま使える完成文・例示)
支援相談員の業務記録 「相談員業務」 10月14日 9:00~12:00 支援相談員○○:C様の長女から退所後の住まいについて相談を受けた(処遇上の相談)。13:00~14:00 同市高齢福祉課と住宅改修費の手続を調整(市町村との連携)。
兼務職員の勤務区分 「相談員兼ケアマネ 8h」 10月14日 ○○:支援相談員として5時間(9:00~12:00、13:00~15:00)、介護支援専門員として3時間(15:00~18:00)。勤務表の職種欄も同じ区分で記載。
試行的退所時の指導 「外泊中に指導した」 10月18日~20日の試行的退所(2泊3日)の初日、看護師○○が本人と次男に、夜間の排せつ時にポータブルトイレを使う手順と転倒時の連絡先(施設の夜間直通電話)を自宅で説明した。
入所時の連携(入退所前連携) 「ケアマネと連携」 入所日(9月10日)から12日後の9月22日、本人が退所後の利用を希望する○○居宅介護支援事業所の介護支援専門員○○と面談し、本人の同意を得て、退所後は通所リハビリテーション週2回を中心とする利用方針を定めた。
退所時の情報提供(入退所前連携) 「情報提供済み」 退所日12月5日、○○居宅介護支援事業所へ、本人の同意を得て、診療状況を示す文書(医師作成・服薬内容と血圧の推移を記載)を添えて情報を提供し、退所後のサービス利用の調整を行った。
訪問看護指示書の交付 「訪看に指示書送付」 退所時、本人が選定した○○訪問看護ステーションに対し、本人の同意を得て、当施設医師○○が作成した訪問看護指示書を12月5日に交付した(写しを診療録に添付)。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退所時情報提供加算については、長野県「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」が、入所者が退所して介護老人福祉施設に入所した場合に算定していた事例を公表し、他の社会福祉施設等には介護保険施設は含まれない旨を説明しています。退所先の施設種別は、情報提供の記録と同じ欄に必ず書いておくことをおすすめします。また、訪問看護指示加算は交付先が「入所者の選定する」事業所と定められているため、良い例のように「本人が選定した」ことを記録に残しておくと、要件との対応が説明しやすくなります。

老健の運営指導で公表された指摘と確認項目|類型・指標の記録に引き寄せて読む(2表・25行)

前掲の「自治体が公表している指摘のうち、この記事の主題に近いもの(4件)」で引いた4件(神戸市の業務委託による人員配置、長野県の前年度平均による要件確認・施設サービス計画の作成等の不備・非常災害対策)とは別に、当社が収集している自治体公表の指摘事例353件(すべて出典つき)から、介護老人保健施設を含む施設系の指摘をさらに11件引きます。いずれも老健の類型や指標そのものを名指しした指摘ではありませんが、類型の要件を支える記録(入退所の台帳・退所先・配置・研修・計画)と同じ書類が確認の対象になっています。

施設系で公表されている指摘のうち類型・指標の記録と接点があるもの(11件)

公表されている指摘 公表内容の要旨 類型・指標の記録との接点(当社の整理) 出典
退所時情報提供加算を介護保険施設へ入所した場合に算定していた 入所者が退所し介護老人福祉施設に入所した場合に算定していた事例。他の社会福祉施設等には介護保険施設は含まれないと説明されている 退所先の種別は指標Aの分子(居宅等への退所)の数え方とも関わる。退所台帳の退所先欄を1つにして両方に使う 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」
通所リハビリテーション計画の初回評価をおおむね2週間以内に行っていない 提供開始からおおむね2週間以内の初回評価が確認できない事例(介護老人保健施設の結果概要に掲載) 退所後に通所リハビリテーションへつなぐ入所者の多い施設では、退所後の生活継続の確認と通所側の初回評価の記録を突き合わせられる 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」
初期加算で、直前の短期入所の利用日数を30日から控除していなかった 短期入所からの継続入所、同一敷地内の病院との入退院、併設・近接施設からの継続入所の控除の誤りが挙げられている 入退所(入退院)台帳は、指標の退所者数・新規入所者数・平均在所日数の原資料と同じもの 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂
外泊時費用を、当該ベッドを短期入所に利用していたにもかかわらず算定していた 入院又は外泊期間中に当該ベッドを短期入所に利用しない場合に限る費用を、短期入所に利用していたのに算定していた事例 ベッド管理表は延入所者数(毎日24時現在)の数え方と直結する。外泊・試行的退所の日の扱いを台帳で区別する 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂
介護保険施設:従来型個室の入所者に多床室単価を請求していた 特別な理由に該当する事例を除き、個室単価で請求し差額を居住費として徴収すべき旨が示されている 類型の変更でサービスコードを切り替える際、療養室の区分(従来型個室・多床室)の対応も同時に点検する 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」
介護保険施設:ユニット型で昼間にユニットごと常時1人以上が配置されていない 昼間はユニットごとに常時1人以上、夜間及び深夜は2ユニットごとに1人以上。満たせない場合の夜勤減算・加算の返還対象に触れている 前掲の×97%の対照表と同じ勤務表から確認される 名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)
介護保険施設:ヒヤリハット報告の件数が介護事故の件数より少ない ヒヤリハット様式の簡素化・記載例の作成・研修での趣旨説明が取組例として示されている 試行的退所・退所後の生活継続の確認で把握した転倒等の情報を、施設内の事故防止の検討にも回す 名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)
介護保険施設:年度途中に採用した職員に新規採用時研修が実施されていない 身体拘束廃止・感染症・事故発生防止・虐待防止の研修を新規採用時に実施する旨 支援相談員・リハ専門職を年度途中に増員した場合、配置の記録と研修の記録を同じ入職時チェックで揃える 名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日)
自立支援促進加算を特別浴槽使用者がいる状態で算定している 「原則として入所者全員が要件を満たす必要がありますので、1人でも特別浴槽を使用していれば、本加算は算定できません」と注記され、感染症や看取り期等の一時的な使用は除く旨も示されている 入所者全員に係る要件は、要介護4・5の入所者の割合など指標の構成とも同じ入所者一覧から確認される 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項」(施設向け・令和7年4月7日修正)
褥瘡マネジメント加算(Ⅱ)を、d1以上の褥瘡が発生し治療している期間中に算定していた 入所時に褥瘡があった入所者等について、d1以上の褥瘡が発生し治療している期間中は加算(Ⅱ)の対象外である旨 退所後の生活継続の確認で褥瘡の有無を記録する場合、施設内の褥瘡記録と用語(d1等)を揃える 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂
療養食加算を、高血圧症に対する減塩食療法の入所者に算定していた 心臓疾患等に対する減塩食療法の場合の病名の明記、食事箋の療養食の種類・塩分量の記載漏れも挙げられている 退所時の療養上の指導で食事の内容を指導する場合、施設内の食事箋の記載と矛盾しない内容にする 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

11件に共通するのは、加算や請求の誤りが「台帳・勤務表・入所者一覧」という、指標の集計と同じ原資料から見つかっていることです。指標のための集計表と、請求・加算のための台帳を別々に作っていると、同じ入所者の同じ日について記載が食い違い、そのこと自体が説明を求められる理由になります。月次集計シートの原資料を、請求と加算の確認にもそのまま使える形にしておくことが、類型を維持・変更するときの土台になります。

運営指導マニュアル別添1の確認項目と、類型・指標の記録の接点(14項目)

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1は、介護老人保健施設(302)について、確認項目と確認文書を示しています。ここに挙がっている書類の多くは、類型の施設基準や指標の集計にも使う書類です。運営指導で見られる書類と、届出・集計で使う書類を1つの棚で管理できるよう、両者の接点を整理します(括弧内は介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準の該当条項)。

確認項目(条項) 確認内容(別添1の記載) 確認文書(別添1の記載) 類型・指標の記録との接点(当社の整理)
従業者の員数(第2条) 従業者の員数は適切か/必要な専門職が揃っているか/必要な資格を有しているか 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表、従業者の資格証 3対1配置、支援相談員・リハ専門職の勤務延時間数の原資料
内容及び手続の説明及び同意(第5条) 説明と同意の手続き/重要事項説明書の内容 重要事項説明書、入所(入居)契約書 類型変更時の利用料の説明と同意の記録
受給資格等の確認(第6条) 被保険者資格、要介護認定の有無・有効期限 介護保険番号、有効期限等を確認している記録 要介護4・5の入所者割合、退所時の要介護度(生活継続確認の期限)の根拠
入退所(第8条) 居宅で日常生活を営めるか、多職種(医師・薬剤師・看護・介護職員・支援相談員・介護支援専門員等)で定期的に協議・検討しているか アセスメントシート、モニタリングシート、施設サービス計画、入所検討委員会会議録 在宅復帰に向けた検討の記録。支援相談員の業務記録とも対応
サービスの提供の記録(第9条) 目標達成のための具体的なサービス内容/日々の具体的な内容や心身の状況 サービス提供記録、業務日誌、モニタリングシート リハビリテーションの実施回数(週3回程度)、試行的退所の記録
施設サービスの取扱方針(第13条、第43条) 身体的拘束等を行っていないか、適正化を図っているか 指針、検討委員会名簿・議事録、入所者の記録、家族への確認書 (直接の接点は少ないが、ユニット型の配置と同じ勤務表で確認される)
施設サービス計画の作成(第14条) アセスメント/担当者会議等での専門的意見の聴取/説明・同意/目標の達成状況の記録 施設サービス計画、アセスメントシート、サービス提供記録、モニタリングシート 入所前後訪問で把握した環境の反映、生活機能の改善目標
栄養管理(第17条の2) 状態に応じた栄養管理を計画的に行っているか 栄養ケア計画、栄養状態の記録 経管栄養の実施者数の原資料
口腔衛生の管理(第17条の3) 状態に応じた口腔衛生の管理を計画的に行っているか 口腔衛生の管理計画 退所時の療養上の指導の内容(口腔ケアの方法)
看護及び医学的管理の下における介護(第18条、第44条) 入浴回数は適切か/褥瘡予防体制は整備されているか サービス提供記録、業務日誌 喀痰吸引の実施者数、褥瘡の記録と退所後の確認内容
管理者による管理(第23条) 管理者は常勤専従か、兼務体制は適切か 管理者の雇用形態が分かる文書、勤務実績表 届出書の記載内容との整合
勤務体制の確保等(第26条、第48条) 施設の従業員によるサービス提供か/処遇に直接影響する業務を委託していないか/研修の機会 雇用の形態が分かる文書、研修計画・実施記録 支援相談員・リハ専門職の雇用形態(神戸市の業務委託の指摘と同じ観点)
定員の遵守(第27条、第49条) 入所定員を上回っていないか 業務日誌、国保連への請求書控え 延入所者数(毎日24時現在)の原資料
事故発生の防止及び発生時の対応(第36条) 対応方法・報告・記録・再発防止・委員会と研修・担当者 指針、マニュアル、報告記録、ヒヤリハットの記録、議事録、研修記録 試行的退所・退所後の確認で把握した事故情報の取り込み

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

別添1の「入退所(第8条)」が、居宅において日常生活を営むことができるかを多職種で定期的に協議・検討しているかを確認項目に置き、その職種に支援相談員を明記している点は、老健の在宅復帰機能の評価と同じ方向を向いています。指標を上げるための訪問や指導の記録は、そのまま運営指導の確認文書にもなります。逆に言えば、指標の集計のためだけに作った記録は、運営指導の場面では日々の記録との食い違いとして見られるおそれがあります。記録は1か所で作り、集計・届出・運営指導の3つの場面で同じものを使う、という順序で整えることをおすすめします。最終的な取り扱いは、保険者(指定権者)にご確認ください。

よくある質問

「加算型」と届け出れば加算型になるのですか。

「加算型」は告示上の届出区分の名称ではありません。告示の構造では、基本型(介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(i)(iii)等)の基本報酬を算定しつつ、在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅰ)(指標40以上・地域貢献活動)の届出を行った状態が、実務上「加算型」と呼ばれる区分に相当します。届出の様式でどの区分・どの加算を選ぶことになるかは、届出先(指定権者)にご確認ください。

現在「その他型」ですが、基本型との差は指標だけでしょうか。

施設基準の面では、その他型((Ⅳ))は3対1配置と減算対象への非該当のみで、基本型は指標20以上に加えて退所時の療養上の指導、退所後30日以内(要介護4・5は14日以内)の生活継続の確認・記録、計画的なリハビリテーションと評価、医師からリハビリテーション専門職への指示が求められます。また収入の面では、基本報酬の単位数の差に加えて、その他型には注22による広範な算定制限が置かれています。差の全体像は本記事の対照表で確認したうえで、区分の取り扱いは届出先にご確認ください。

在宅強化型と「超強化型」で基本報酬の単位数は変わりますか。

当社データベースの範囲では、「超強化型」に相当する状態(在宅強化型+在宅復帰・在宅療養支援機能加算(Ⅱ))に固有の基本報酬の単位数表はなく、基本報酬は在宅強化型の単位数のままで、そこに1日51単位の加算が乗る構造です。基本報酬の区分としては同じ「介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ii)(iv)」等であり、違いは指標の水準(60以上か70以上か)と加算の届出にあります。

経過的ユニット型とはどのような区分ですか。

令和3年改正省令前の療養室基準を満たすものの、現行のユニット型個室の基準を満たさない療養室に係る区分です。当社データベースでは、ユニット型(Ⅰ)の(i)と経過的ユニット型(i)、同(ii)と経過的(ii)の単位数がそれぞれ同額であることを確認していますが、単位数が同じでも根拠となる定めは異なります。自施設の療養室がどちらに当たるかは、指定時の図面・届出内容と併せて指定権者にご確認ください。

多床室の「室料相当額控除」とは何ですか。

基本型の多床室(介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(iii))について、室料相当額控除の施設基準に該当する場合に1日26単位を控除する定めがあることを、当社データベースで確認しています。控除の施設基準に該当するかどうかの判断材料と手続は、届出先(指定権者)にご確認ください。

令和8年6月の改定で老健の基本報酬は変わりましたか。

令和8年厚生労働省告示第87号(令和8年6月1日施行)の新旧対照表を当社で直接確認した範囲では、介護保健施設サービスの「イ~マ」は(略)とされ、改正されたのは介護職員等処遇改善加算のみで、基本報酬の単位数に改正はありませんでした。本記事の単位数は令和6年度改定(令和6年6月1日施行)の告示の値です。最新の取り扱いは告示の原文と届出先の案内でご確認ください。

出典:本記事の要件・単位数は、指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)別表2、厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)五十五、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)九十・九十一を当社が直接確認して作成したデータベース(令和6年度改定対応・13レコード)に基づきます。本記事は上記の告示等を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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