グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の医療連携体制加算は、(Ⅰ)イ・(Ⅰ)ロ・(Ⅰ)ハ・(Ⅱ)の4つの区分に分かれています。さらに、医療機関との関係を月単位で評価する協力医療機関連携加算が2つの単位数(1月につき100単位・40単位)で置かれており、グループホームが「医療とのつながり」で向き合う告示の定めは合計6区分になります。本記事では、この6区分について、告示の文言・根拠・貴事業所の記入欄を1つの表に並べた対照表の形で整理します。
本記事の単位数・要件・根拠条文は、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)および厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)を当社が確認した当社データベース(令和6年度改定対応)の値のみから記載しています。本記事は「取れる・取れない」の判定をお伝えするものではありません。告示の定めと貴事業所の体制を突き合わせるための記入欄つきの表として、保険者(指定権者)への確認の準備にお使いください。
6つの区分を1枚で掴む|イ・ロ・ハ・(Ⅱ)・協力医療機関連携の分かれ目は3つの軸
まず全体像です。6区分の名称・単位数・算定単位(1日か1月か)・区分を分けている軸を1枚の表にまとめます。単位数はいずれも告示第126号に定められた値です。
| 区分 | 単位数 | 算定単位 | 区分を分けている軸 | 根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 医療連携体制加算(Ⅰ)イ | 57単位 | 1日につき | 看護師(准看護師を除く)を職員として常勤換算1名以上「配置」 | 告示96号 三十四 イ/告示126号 ホ |
| 医療連携体制加算(Ⅰ)ロ | 47単位 | 1日につき | 看護職員(准看護師を含む)を職員として常勤換算1名以上「配置」 | 告示96号 三十四 ロ/告示126号 ホ |
| 医療連携体制加算(Ⅰ)ハ | 37単位 | 1日につき | 職員として又は外部(病院・診療所・指定訪問看護ステーション)との連携により看護師を1名以上「確保」 | 告示96号 三十四 ハ/告示126号 ホ |
| 医療連携体制加算(Ⅱ) | 5単位 | 1日につき | (Ⅰ)イ・ロ・ハのいずれかの算定+前3月間に医療的ケアを要する状態の利用者1人以上 | 告示96号 三十四 ニ/告示126号 ホ |
| 協力医療機関連携加算(相談・診療を行う体制を常時確保している協力医療機関と連携している場合) | 100単位 | 1月につき | 協力医療機関が指定地域密着型サービス基準第105条第2項各号の要件を満たす場合 | 告示126号 ニ 注(1) |
| 協力医療機関連携加算(上記以外の協力医療機関と連携している場合) | 40単位 | 1月につき | 上記(1)以外の協力医療機関との連携の場合 | 告示126号 ニ 注(2) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
6区分は多く見えますが、分かれ目は次の3つの軸に整理できます。この3軸を押さえると、どの表のどの行を読めばよいかが決まります。
| 軸 | 問い | 分かれる区分 | 告示の文言上の対比 |
|---|---|---|---|
| 軸1|誰を置くか | 「看護師」か「看護職員(准看護師を含む)」か | (Ⅰ)イ と (Ⅰ)ロ | イは「看護師」、ロは「看護職員」と書き分けられています |
| 軸2|どう置くか | 自事業所の職員としての「配置」か、外部連携を含む「確保」か | (Ⅰ)イ・ロ と (Ⅰ)ハ | イ・ロは「配置していること」、ハは「確保していること」と書き分けられています |
| 軸3|体制の上に実績を重ねるか | (Ⅰ)の体制に加えて、前3月間の医療的ケアを要する状態の利用者の有無を見るか | (Ⅰ)各区分 と (Ⅱ) | (Ⅱ)は「(Ⅰ)イ、ロ又はハのいずれかを算定していること」を最初の要件に置いています |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
協力医療機関連携加算は、この3軸の外側にある別系統の加算です。医療連携体制加算が「看護の体制を事業所側にどう持つか」を1日単位で評価するのに対し、協力医療機関連携加算は「協力医療機関との間で病歴等の情報を共有する会議を定期的に開いているか」を1月単位で評価します。ただし後述のとおり、告示のただし書は「医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない」旨を定めており、2つの系統は無関係ではありません。
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(Ⅰ)イの告示の定め|看護師を常勤換算で1名以上「配置」する区分(1日57単位)
医療連携体制加算(Ⅰ)イは、6区分の中で1日あたりの単位数が最も大きい区分です。厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)第三十四号イは、その1つ目の要件を次のように定めています。
告示の原文(三十四 イ(1)):「当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の職員として看護師を常勤換算方法で一名以上配置していること。」
ここで置かれている言葉は「看護師」であり、「看護職員」ではありません。当社データベースの注記では、准看護師ではこの文言の要件を満たさない旨が整理されています。また「当該事業所の職員として」の配置と定められており、外部の看護師との連携だけでこの号を読むことはできない構造です。以下、告示の定めを左に、貴事業所の登録・体制を書き込む欄を右に置いた対照表です。
| 告示の定め | 根拠 | 貴事業所の記入欄 | ご確認いただくこと |
|---|---|---|---|
| 当該事業所の職員として看護師を常勤換算方法で1名以上配置していること(准看護師はこの号の「看護師」に含まれません) | 告示96号 三十四 イ(1) | 看護師氏名( )/常勤換算値( ) | 免許証の写しで「看護師」であることを、勤務形態一覧表で常勤換算値を確かめられる状態にあるか |
| 24時間連絡できる体制を確保していること(当該事業所の職員である看護師、または病院・診療所・指定訪問看護ステーションの看護師との連携による) | 告示96号 三十四 イ(2) | 連絡体制の担い手( )/連絡手順書の有無( ) | 夜間・休日を含めて誰にどうつながるかを文書で示せるか |
| 重度化した場合の対応に係る指針を定め、入居の際に利用者又はその家族等に説明し、同意を得ていること | 告示96号 三十四 イ(3) | 指針の策定日( )/直近入居者への説明・同意日( ) | 説明した事実と同意を得た事実が入居者ごとに記録に残っているか |
| 市町村長に届け出ること | 告示126号 ホ 注 | 届出日( )/届出区分( ) | 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書の控えと受付日を確かめられるか |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
3つの要素(配置・24時間連絡体制・重度化指針)はすべて「体制」の定めであり、個々の利用者への行為の実績を求める文言はこの区分には置かれていません。実績を見る要素は、後述の(Ⅱ)で初めて登場します。
(Ⅰ)ロの告示の定め|准看護師を含む看護職員の配置で組む区分(1日47単位)
(Ⅰ)ロは、置く人の範囲が(Ⅰ)イより広い区分です。告示第96号第三十四号ロは次のように定めています。
告示の原文(三十四 ロ(1)):「当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の職員として看護職員を常勤換算方法で一名以上配置していること。」
イとの違いは「看護師」が「看護職員」に置き換わっている点だけです。「看護職員」には看護師と准看護師の双方が含まれます。ただし、24時間連絡体制の号にはただし書があり、配置している看護職員が准看護師のみである場合には、病院・診療所・指定訪問看護ステーションの「看護師」により24時間連絡できる体制を確保することが定められています。つまり准看護師のみで組む場合、連絡体制の担い手には外部の看護師を別途据える構造です。
| 告示の定め | 根拠 | 貴事業所の記入欄 | ご確認いただくこと |
|---|---|---|---|
| 当該事業所の職員として看護職員(看護師または准看護師)を常勤換算方法で1名以上配置していること | 告示96号 三十四 ロ(1) | 看護職員氏名( )/資格の別(看護師・准看護師)( )/常勤換算値( ) | 配置している職員の資格の別が免許証の写しで確かめられるか |
| 24時間連絡できる体制を確保していること | 告示96号 三十四 ロ(2) | 連絡体制の担い手( ) | 体制図・手順書で夜間休日の連絡経路を示せるか |
| 配置している看護職員が准看護師のみである場合、病院・診療所・指定訪問看護ステーションの看護師により24時間連絡できる体制を確保すること | 告示96号 三十四 ロ(2) ただし書 | 連携先機関名( )/協定書の締結日( ) | 連携先の担い手が「看護師」であることを協定書等で示せるか |
| 重度化した場合の対応に係る指針を定め、入居の際に利用者又はその家族等に説明し、同意を得ていること | 告示96号 三十四 ロ(3)(イ(3)を準用) | 指針の策定日( )/説明・同意の記録の保管場所( ) | 入居者ごとの説明・同意の記録がそろっているか |
| 市町村長に届け出ること | 告示126号 ホ 注 | 届出日( ) | 届出書の控えの有無 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
当社データベースの留意点欄では、この「准看護師のみの配置の場合に外部の看護師による24時間連絡体制の確保が別途求められる」ただし書が、(Ⅰ)ロを検討する際に読み落とされやすい箇所として整理されています。准看護師の配置そのものは「看護職員」の文言に収まりますが、連絡体制の担い手の資格までが同じ扱いになるわけではない、という二段構えです。
(Ⅰ)ハの告示の定め|外部との連携による看護師の「確保」で組む区分(1日37単位)
(Ⅰ)ハは、自事業所に看護師・看護職員を雇用していない事業所でも組み立てられる形として置かれている区分です。告示第96号第三十四号ハは次のように定めています。
告示の原文(三十四 ハ(1)):「当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の職員として又は病院、診療所若しくは指定訪問看護ステーションとの連携により、看護師を一名以上確保していること。」
注目する言葉は2つあります。1つ目は「確保」です。イ・ロの「配置」と異なり、雇用の形に限定されていません。2つ目は、常勤換算方法の文言がこの号には付されていない点です。当社データベースでは、この2点が(Ⅰ)イ・ロとの告示上の違いとして整理されています。
| 告示の定め | 根拠 | 貴事業所の記入欄 | ご確認いただくこと |
|---|---|---|---|
| 当該事業所の職員として、又は病院・診療所・指定訪問看護ステーションとの連携により、看護師を1名以上確保していること(常勤換算の文言なし) | 告示96号 三十四 ハ(1) | 確保の形(職員・連携の別)( )/連携先機関名( ) | 連携による場合、協定書・契約書で確保の内容を示せるか |
| 24時間連絡できる体制を、看護師により確保していること | 告示96号 三十四 ハ(2) | 24時間体制の担い手( )/連絡手順書の有無( ) | 担い手が「看護師」であることを文書で示せるか |
| 重度化した場合の対応に係る指針を定め、入居の際に利用者又はその家族等に説明し、同意を得ていること | 告示96号 三十四 ハ(3)(イ(3)を準用) | 指針の策定日( )/説明・同意の記録の保管場所( ) | 指針の内容と説明・同意の記録が対応しているか |
| 市町村長に届け出ること | 告示126号 ホ 注 | 届出日( ) | 届出書の控えの有無 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
(Ⅰ)ハで確保する人は「看護師」です。ロのような「看護職員」への読み替えはこの号にはありません。外部連携で組む場合でも、准看護師との連携でこの号を読むことはできない文言構造になっています。
イ・ロ・ハを分ける2つの言葉|「看護師か看護職員か」と「配置か確保か」
3区分の違いは、告示の文言に現れる2つの言葉の組み合わせで説明できます。1つ目は置く人の資格(看護師か、准看護師を含む看護職員か)、2つ目は置き方(職員としての配置か、外部連携を含む確保か)です。3区分を横に並べます。
| 比較項目 | (Ⅰ)イ(57単位/日) | (Ⅰ)ロ(47単位/日) | (Ⅰ)ハ(37単位/日) |
|---|---|---|---|
| 置く人の告示上の文言 | 看護師 | 看護職員(准看護師を含む) | 看護師 |
| 置き方の告示上の文言 | 配置(当該事業所の職員として) | 配置(当該事業所の職員として) | 確保(職員として又は外部連携により) |
| 常勤換算方法の文言 | あり(1名以上) | あり(1名以上) | なし(1名以上の確保) |
| 外部連携だけで1つ目の要件を組めるか | 組めない文言(職員としての配置) | 組めない文言(職員としての配置) | 組める文言(連携による確保を含む) |
| 24時間連絡体制の担い手 | 職員の看護師または外部の看護師との連携 | 看護職員。ただし准看護師のみの配置の場合は外部の看護師 | 看護師により確保 |
| 重度化した場合の対応に係る指針 | 定め、入居時に説明・同意 | 同左(イ(3)を準用) | 同左(イ(3)を準用) |
| 市町村長への届出 | 告示126号ホの注に定めあり | 同左 | 同左 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
表の読み方を補足します。3区分とも、24時間連絡体制と重度化指針の2要素は共通の骨格です。動くのは1行目と2行目、すなわち「誰を・どう置くか」だけです。したがって貴事業所の検討順は、まず自事業所の看護職の雇用状況(看護師か准看護師か、雇用か連携か、常勤換算値はいくつか)を書き出し、その状態が3区分のどの文言に対応するかを突き合わせる、という順序になります。どの区分の文言に対応するかの最終的な取扱いは、届出先の保険者(指定権者)にご確認ください。
なお、3区分の関係について告示第126号ホの注のただし書は、(Ⅰ)イ・ロ・ハのいずれかと(Ⅱ)を同時に算定する場合を除き、いずれかを算定している場合は他の区分は算定しない旨を定めています。イ・ロ・ハは択一の構造であり、複数を重ねる形は告示に置かれていません。
(Ⅱ)の告示の定め|(Ⅰ)への上乗せ5単位と「前3月間に1人以上」という数え方
医療連携体制加算(Ⅱ)は1日につき5単位で、(Ⅰ)の体制の上に「医療的ケアを要する状態の利用者の受入実績」を重ねて評価する区分です。告示第96号第三十四号ニは、要件を2つの号で定めています。
告示の原文(三十四 ニ(1)):「医療連携体制加算(Ⅰ)イ、ロ又はハのいずれかを算定していること。」
告示の原文(三十四 ニ(2)柱書):「算定日が属する月の前三月間において、次のいずれかに該当する状態の利用者が一人以上であること。」
| 告示の定め | 根拠 | 貴事業所の記入欄 | ご確認いただくこと |
|---|---|---|---|
| 医療連携体制加算(Ⅰ)イ、ロ又はハのいずれかを算定していること | 告示96号 三十四 ニ(1) | 算定している(Ⅰ)の区分( ) | (Ⅱ)は単独の区分として置かれておらず、(Ⅰ)のいずれかとの同時算定が前提の構造です |
| 算定日が属する月の前3月間において、告示に掲げる状態のいずれかの利用者が1人以上であること | 告示96号 三十四 ニ(2) | 対象となる状態の利用者数(前3月間)( ) | 状態と期間を医療的ケアの記録・医師の指示書で示せるか |
| 評価期間は「算定日が属する月の前3月間」 | 告示96号 三十四 ニ(2) | 直近の評価期間( 年 月〜 月) | 月ごとに評価期間が動くため、毎月の請求前に数え直す運用になっているか |
| 市町村長に届け出ること | 告示126号 ホ 注 | 届出日( ) | 届出書の控えの有無 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
「次のいずれかに該当する状態」として告示に列挙されている具体的な状態について、本記事では当社データベースで一次資料を逐語確認できた範囲のみを記載します。当社データベースの確認記録では、告示第96号第三十四号ニ(2)のうち(一)喀痰吸引・(二)人工呼吸器使用までを直接確認しており、(三)以降の状態は資料のページ区切りのため確認できていない旨が明記されています。したがって下の表は全リストではありません。対象となる状態の全体は、厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)第三十四号ニの原文を直接ご確認ください。
| 号 | 告示に掲げられている状態(当社データベースで確認できた範囲) | 貴事業所の記入欄(前3月間の人数) |
|---|---|---|
| (一) | 喀痰吸引を実施している状態 | ( )名 |
| (二) | 呼吸障害等により人工呼吸器を使用している状態 | ( )名 |
| (三)以降 | その他告示に掲げる状態(本記事では未確認のため記載しません。告示第96号第三十四号ニの原文をご確認ください) | ( )名 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
(Ⅱ)で押さえる時間の感覚は「前3月間」です。体制の加算である(Ⅰ)は届出後の体制維持が中心になりますが、(Ⅱ)は毎月、算定日が属する月から3か月さかのぼった期間の利用者の状態を数え直す構造です。対象となる状態の利用者の記録(医療的ケアの実施記録・医師の指示書)が月をまたいで追える形になっているかが、裏づけの中心になります。
協力医療機関連携加算の2つの区分|1月100単位と40単位を分ける「常時確保」の体制
協力医療機関連携加算は、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)ニの注に定められた、1月単位の加算です。共通の要件は「協力医療機関との間で、利用者の同意を得て、当該利用者の病歴等の情報を共有する会議を定期的に開催している場合」という会議の開催であり、単位数は協力医療機関の側の体制によって2つに分かれます。
| 告示の定め | 根拠 | 100単位の区分 | 40単位の区分 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|---|
| 対象となる基本報酬区分 | 告示126号 ニ 注 | イ(認知症対応型共同生活介護費) | 同左 | 貴事業所の報酬区分( ) |
| 協力医療機関の体制 | 告示126号 ニ 注(1)(2) | 指定地域密着型サービス基準第105条第2項各号に掲げる要件を満たす(相談・診療を行う体制を常時確保している)協力医療機関であること | (1)以外の協力医療機関であること | 協力医療機関名( )/体制の別( ) |
| 病歴等の情報を共有する会議 | 告示126号 ニ 注 | 定期的に開催していること | 同左 | 直近の開催日( )/開催の周期( ) |
| 利用者の同意 | 告示126号 ニ 注 | 利用者の同意を得て行うこと | 同左 | 同意の取得方法・記録の保管場所( ) |
| 医療連携体制加算との関係 | 告示126号 ニ 注 ただし書 | 医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨の定めあり | 同左 | 算定中の医療連携体制加算の区分( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
2つの補足があります。第一に、100単位の区分の分かれ目である「指定地域密着型サービス基準第105条第2項各号に掲げる要件」の具体的な内容(省令の条文)は、当社データベースの確認記録では未確認と明記されています。本記事でもその中身には踏み込みません。貴事業所の協力医療機関がどちらの区分に対応するかは、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)第105条第2項の原文と、保険者(指定権者)への確認で判断材料をそろえてください。第二に、2つの単位数は「いずれかの区分により1月につき」という構造で置かれており、当社データベースの留意点欄では、(1)と(2)の併算定は区分の性質上想定されていない旨が整理されています。
6区分の組み合わせ方|告示の注ただし書が定める並び方
ここまでの6区分がどう並び得るかを、告示の注・ただし書の定めだけから整理します。根拠は2つです。告示第126号ホの注ただし書(医療連携体制加算の各区分は、(Ⅰ)のいずれかと(Ⅱ)を同時に算定する場合を除き、いずれかを算定している場合は他の区分は算定しない旨)と、同ニの注ただし書(協力医療機関連携加算は、医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨)です。
| 並び方 | 医療連携体制加算(Ⅰ) | 医療連携体制加算(Ⅱ) | 協力医療機関連携加算 | 告示の定めとの関係 |
|---|---|---|---|---|
| 並び方A | イ・ロ・ハのいずれか1つ | なし | なし | (Ⅰ)は択一の構造(ホの注ただし書) |
| 並び方B | イ・ロ・ハのいずれか1つ | あり | なし | (Ⅰ)と(Ⅱ)の同時算定は、ただし書が明示的に除外している(=許容している)組み合わせ |
| 並び方C | イ・ロ・ハのいずれか1つ | なし又はあり | 100単位又は40単位のいずれか | 協力医療機関連携加算は医療連携体制加算の算定が前提(ニの注ただし書) |
| 置かれていない形1 | イとロなど複数区分の同時 | — | — | ホの注ただし書の文言上、置かれていません |
| 置かれていない形2 | なし | あり | — | (Ⅱ)は(Ⅰ)のいずれかの算定を1つ目の要件としています(告示96号 三十四 ニ(1)) |
| 置かれていない形3 | なし | なし | あり | ニの注ただし書の文言上、置かれていません |
| 置かれていない形4 | — | — | 100単位と40単位の同時 | いずれかの区分により1月につき算定する構造です |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
この表は「どの組み合わせなら算定できる」という判定を示すものではなく、告示の注・ただし書の文言がどの並び方を前提に書かれているかの整理です。実際の請求にあたっての取扱いは、届出の状況とあわせて保険者(指定権者)にご確認ください。
月ごとに動く2つの要素|(Ⅱ)の前3月間と情報共有会議を毎月書き込む欄
6区分のうち、体制の加算である(Ⅰ)イ・ロ・ハは、届出後は「体制が変わっていないか」の点検が中心になります。これに対し、毎月数字や記録が動くのは(Ⅱ)と協力医療機関連携加算の2つです。(Ⅱ)は算定日が属する月の前3月間の利用者の状態を毎月数え直す構造であり、協力医療機関連携加算は1月につき算定する加算で、裏づけの中心が情報共有会議の議事録という「開催のたびに増える記録」だからです。この2つを請求のたびに書き込める月次の記入表を置きます。
| 月 | (Ⅱ)の評価期間(前3月間) | 対象となる状態の利用者数 | 情報共有会議の開催日 | 議事録・同意記録の確認 |
|---|---|---|---|---|
| 4月 | 1月〜3月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 5月 | 2月〜4月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 6月 | 3月〜5月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 7月 | 4月〜6月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 8月 | 5月〜7月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 9月 | 6月〜8月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 10月 | 7月〜9月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 11月 | 8月〜10月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 12月 | 9月〜11月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 1月 | 10月〜12月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 2月 | 11月〜1月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
| 3月 | 12月〜2月 | ( )名 | ( ) | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
「前3月間」の列は、告示第96号第三十四号ニ(2)の「算定日が属する月の前三月間」の文言をそのまま月に展開したものです。月の途中の入居・退居があった場合の数え方など、展開のしかたの細部は保険者(指定権者)により取扱いが異なる場合がありますので、前章の照会文の下書きとあわせてお使いください。情報共有会議の列は、告示が「定期的に開催している場合」と定めるだけで周期の数字を置いていないため、毎月の開催を求める趣旨ではありません。貴事業所が協力医療機関と取り決めた周期を空欄の使い方に反映してください。
届出と手元にそろえる書類|区分ごとの裏づけ文書と保管場所の記入欄
医療連携体制加算の4区分はいずれも、告示第126号ホの注により市町村長に届け出ることが定められています。届出とあわせて、各区分の要件を裏づける文書を手元にそろえておくと、運営指導や保険者からの照会の際にその場で示せます。以下は当社データベースの書類欄に整理されている文書の一覧に、保管場所と最終確認日の記入欄を付けたものです。
| 区分 | 裏づけになる文書 | 保管場所の記入欄 | 最終確認日の記入欄 |
|---|---|---|---|
| (Ⅰ)イ | 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)イ | 看護師の資格証・勤務形態一覧表 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)イ | 24時間連絡体制に係る協定書 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)イ | 重度化した場合の対応に係る指針および説明・同意の記録 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)ロ | 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)ロ | 看護職員の資格証・勤務形態一覧表 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)ロ | 24時間連絡体制に係る協定書 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)ロ | 重度化した場合の対応に係る指針および説明・同意の記録 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)ハ | 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)ハ | 連携先医療機関等との協定書 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)ハ | 24時間連絡体制が分かる書類 | ( ) | ( ) |
| (Ⅰ)ハ | 重度化した場合の対応に係る指針および説明・同意の記録 | ( ) | ( ) |
| (Ⅱ) | 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 | ( ) | ( ) |
| (Ⅱ) | 対象となる状態の利用者に係る医療的ケアの記録 | ( ) | ( ) |
| (Ⅱ) | 医師の指示書 | ( ) | ( ) |
| 協力医療機関連携加算(両区分共通) | 協力医療機関との協定書・契約書 | ( ) | ( ) |
| 協力医療機関連携加算(両区分共通) | 情報共有会議の議事録 | ( ) | ( ) |
| 協力医療機関連携加算(両区分共通) | 利用者の同意に係る記録 | ( ) | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
書類の表で気づく点が2つあります。第一に、(Ⅰ)の3区分は文書の骨格がほぼ共通で、違うのは資格証・勤務形態一覧表の対象(看護師か看護職員か)と、協定書の性格(24時間連絡体制のためのものか、確保そのもののためのものか)です。第二に、(Ⅱ)だけは体制の文書ではなく利用者ごとの記録(医療的ケアの記録・医師の指示書)が中心になります。届出書の様式・提出期限・添付書類は保険者(指定権者)により異なるため、指定を受けた保険者の案内をご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
自治体の公表資料にみる関連の指摘|協力医療機関に関する届出・規程の3件
当社が収集している自治体公表の運営指導・集団指導の指摘353件(すべて出典つき)の中に、認知症対応型共同生活介護を名指しして医療連携体制加算または協力医療機関連携加算そのものを取り上げた指摘は、現時点でありません。一方、「協力医療機関」に関する届出・規程まわりの指摘は、サービス共通の事項として複数の自治体が公表しています。グループホームにもかかわる範囲として、以下の3件を出典つきで引きます。
| 指摘の内容 | 対象範囲 | 公表資料に示されている対応 | 関係する文書 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 指定を受けた内容が変更となったが10日以内に届け出ていない。届け忘れが多い事項として運営規程・協力医療機関(施設系・居住系サービス)等が示されている | 各サービス共通(協力医療機関は施設系・居住系サービスと明記) | 変更のあった日から10日以内に指定の担当課へ変更届を提出する。届出が必要な事項はサービス種類により異なるため一覧化して管理する | 変更届の控え(受付日が分かるもの)、運営規程、協力医療機関との契約書 | 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」 |
| 運営規程・重要事項説明書の内容が実態と異なる又は不整合。差異の多い事項として協力医療機関等が示されている(令和7年度に210事業へ運営指導・179事業に指摘と公表) | 各サービス共通 | 運営規程と重要事項説明書の記載内容が実態および相互に整合しているか点検し、差異があれば実態に合わせて修正する | 運営規程、重要事項説明書、同意書、変更届の控え | 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」 |
| 変更届出書・介護給付費算定に係る体制届出書を提出していない。変更届出の対象として協力医療機関などが挙げられ、体制届の提出期限は入所・居住系サービスは算定月の1日までと示されている | 各サービスに共通する事項(体制届の期限は入所・居住系サービスの区分で明記) | 変更後10日以内に提出する。加算の要件を満たしていても期限までに体制届を提出しない場合は算定できない旨、要件を満たさなくなった場合は請求の有無に関わらず届出を行う旨が資料に記載されている | 変更届出書の控え、介護給付費算定に係る体制等に関する届出書、体制状況等一覧表 | 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
3件に共通するのは、加算の要件そのものではなく「届出と規程の手入れ」で指摘が生じているという点です。協力医療機関を変更したときの変更届、体制届の提出期限、運営規程・重要事項説明書の協力医療機関欄の記載——本記事の対照表で体制を確かめたあと、この3点をあわせて点検する形にすると、指摘の型に対応した準備になります。
よくある論点|文言の読み方が分かれるところと保険者への照会のしかた
最後に、6区分の検討で判断が分かれやすい論点を、告示の文言・当社データベースの留意点・保険者への照会文の下書きの3点セットで整理します。本記事は判定をお示ししないため、いずれの論点も「照会して確かめる」ことを着地点に置いています。照会文はそのまま電話・メールでお使いいただける下書きです。
| 論点 | 告示の文言・当社データベースの整理 | 保険者への照会文の下書き | 照会結果の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 准看護師の扱いが区分で変わる | (Ⅰ)イは「看護師」、(Ⅰ)ロは「看護職員」と文言が異なり、准看護師の取扱いが区分によって異なる旨が定められています | 「当事業所は准看護師を常勤換算◯名配置しています。この体制はどの区分の文言に対応するか、貴保険者の取扱いをご教示ください」 | ( ) |
| 准看護師のみの配置と連絡体制 | (Ⅰ)ロのただし書は、准看護師のみの場合に外部の看護師による24時間連絡体制の確保を定めています | 「連携先の訪問看護ステーションとの協定で、24時間連絡体制の担い手を看護師とする場合の協定書の記載事項について確認させてください」 | ( ) |
| 「配置」と「確保」の違い | (Ⅰ)イ・ロは「配置」、(Ⅰ)ハは「確保」と文言が異なり、ハには常勤換算の文言が付されていません | 「外部の病院との連携による看護師の確保を予定しています。確保の内容として協定書に何を記載すべきか、貴保険者の様式・例示があればご教示ください」 | ( ) |
| (Ⅱ)の対象となる状態の範囲 | 喀痰吸引・人工呼吸器使用のほか「その他告示に掲げる状態」があり、本記事では全リストを記載していません | 「医療連携体制加算(Ⅱ)の対象となる状態について、告示第96号第三十四号ニに掲げる状態の一覧と、状態の確認に用いる書類の取扱いをご教示ください」 | ( ) |
| (Ⅱ)の前3月間の数え方 | 評価期間は「算定日が属する月の前3月間」と定められています | 「前3月間の起算と、月の途中で入居・退居した利用者の数え方について、貴保険者の取扱いをご教示ください」 | ( ) |
| 協力医療機関の区分の見極め | 100単位の区分は指定地域密着型サービス基準第105条第2項各号の要件を満たす協力医療機関が対象で、本記事ではその各号の内容に踏み込んでいません | 「当事業所の協力医療機関である◯◯医院が、第105条第2項各号の要件を満たす協力医療機関にあたるかの確認方法をご教示ください」 | ( ) |
| 情報共有会議の「定期的」の周期 | 告示は「定期的に開催している場合」と定めており、具体的な周期の数字は本記事の確認範囲にありません | 「協力医療機関との病歴等の情報を共有する会議について、開催周期・出席者・議事録の記載事項に関する貴保険者の取扱いをご教示ください」 | ( ) |
| 重度化指針の説明・同意の時点 | 「入居の際に」利用者又はその家族等に説明し同意を得ることが定められています | 「既存の入居者について重度化指針を改定した場合の説明・同意の取り直しの取扱いをご教示ください」 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
照会の結果は口頭で終わらせず、日付・担当課・回答の要旨を右端の記入欄(または貴事業所の記録様式)に残しておくと、担当者の交代や運営指導の際に「いつ・誰に・何を確認したか」を示せます。
医療的ケアの種類別|(Ⅱ)の裏づけになる記録の書き方(喀痰吸引12欄・人工呼吸器12欄・月次台帳8欄)
医療連携体制加算(Ⅱ)は、当社データベース(令和6年度改定対応)では「1日につき5単位を加算」と整理されており、告示第96号第三十四号ニ(2)は「算定日が属する月の前三月間において、次のいずれかに該当する状態の利用者が一人以上であること。」と定めています。当社データベースの書類欄は、この区分の裏づけとして「介護給付費算定に係る体制等に関する届出書」「対象となる状態の利用者に係る医療的ケアの記録」「医師の指示書」の3点を挙げています。前章までは告示の文言を整理しましたが、この章では2つ目の「医療的ケアの記録」を、欄ごとにどう書くかに絞ります。
取り上げる状態は、当社データベースで告示の原文を逐語確認できている2つ、すなわち「喀痰吸引を実施している状態」と「呼吸障害等により人工呼吸器を使用している状態」だけです。(三)以降の状態は確認範囲の外にあるため、記録の型もここでは作りません。以下の表の良い例は、貴事業所の記録様式にそのまま写して使える完成文として書いています。数値・時刻・氏名は記入例であり、実際の記録では貴事業所の入居者の状態と主治医の指示の内容に置き換えてください。医療的ケアの実施方法そのものは主治医の指示に従うものであり、本記事は記録の残し方だけを扱います。
喀痰吸引を実施している入居者の記録|欄ごとの悪い例と良い例
喀痰吸引の記録で起こりやすいのは、「実施した」という事実だけが残り、いつ・誰が・何を根拠に・どうなったかが後から追えない状態です。(Ⅱ)の評価期間は毎月動くため、3か月後に読み返したときに状態と期間を示せる書き方にしておくことが、記録の目的になります。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) | この欄で後から示せること |
|---|---|---|---|
| 実施日時 | 「朝、吸引した」 | 2026年9月12日 6:45〜6:52、居室(2階ユニット・203号室)のベッド上、ギャッジアップ30度の姿勢で実施。 | 前3月間のどの月の記録に入るかを日付で示せる |
| 実施者 | 「看護師」 | 連携先の訪問看護ステーションの看護師A(24時間連絡体制に係る協定書に担い手として名前のある者)が実施。介護職員Cが体位の保持を補助。 | 誰が実施したかと、体制図に載っている担い手との対応 |
| 指示の根拠 | 「医師の指示どおり」 | 主治医B医師の指示書(指示期間2026年9月1日〜11月30日)の処置欄2行目「口腔内・鼻腔内の吸引」に沿って実施。指示書は看護記録ファイルの先頭に綴じてある。 | 医師の指示書の指示期間と、実施日が期間内であること |
| 実施前の状態 | 「ゴロゴロしていた」 | 6:40の巡回時、介護職員Cが咽頭部の痰の貯留音を確認。SpO2 91%、呼吸数24回/分、咳込みがあり自力での喀出はできていない。本人は「苦しい」と2回発語。 | 吸引を実施する必要があった状態の観察の根拠 |
| 実施内容 | 「吸引実施」 | 口腔内2回、鼻腔内1回吸引。吸引圧・カテーテルの太さは指示書に記載の範囲内。1回ごとに呼吸の回復を確認してから次を実施。 | 何を何回行ったか |
| 吸引物の性状 | 「痰多い」 | 白色、粘稠、3回の合計で約5mL。血液の混入なし、においなし。前日(9月11日)の同時刻と比べて量はほぼ同じ。 | 前日との比較で状態の変化を追えること |
| 実施後の状態 | 「落ち着いた」 | 6:55 SpO2 96%、呼吸数18回/分、貯留音は消失。顔色の赤みが戻り、本人から「楽になった」と発語あり。7:30の朝食は全量摂取。 | 実施後の変化を数値と観察で示せること |
| 1日の実施回数 | 「数回」 | 9月12日の実施回数は3回(6:45、13:10、21:30)。いずれも看護師Aが実施し、各回の記録は本票の2〜4行目。 | 1日単位の実施の事実の積み上げ |
| 介護職員への申し送り | 「様子見」 | 21時以降に貯留音を確認した場合は、連絡手順書の手順2に沿って看護師Aの携帯電話へ連絡する。連絡の際はSpO2と呼吸数を先に伝える。申し送りを受けた者:夜勤の介護職員E(21:00)。 | 夜間の連絡経路が手順書と一致していること |
| 医師への報告 | 「報告した」 | 9月12日15:00、看護師AがB医師へ電話で1日3回の実施と痰の性状を報告。指示の変更はなし。次回の往診は9月19日の予定と確認。 | 主治医との情報のやり取りが日付つきで残ること |
| 家族への連絡 | 「家族に伝えた」 | 9月12日17:20、長女D様へ電話で、吸引の実施回数と本人の食事・表情の様子を説明。D様からは「引き続きお願いします。週末に面会に行きます」と返答があった。連絡者:計画作成担当者F。 | 家族への説明の内容と相手の反応 |
| 月末の集計 | 「今月もあり」 | 9月の喀痰吸引の実施日数は18日、延べ41回。10月分の(Ⅱ)の評価期間(7月〜9月)に含まれる記録として、月次台帳の9月欄に転記済み(転記者:管理者G、10月1日)。 | 評価期間と記録の対応が台帳で一目で分かること |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
12欄のうち、(Ⅱ)の裏づけとして特に重く見られやすいのは「実施日時」「指示の根拠」「月末の集計」の3つです。状態が「前3月間」にあったことは日付で示すしかなく、医療的ケアが主治医の指示に基づいていることは指示書の指示期間との対応で示すしかないためです。残りの欄は、ケアの質と情報共有の証跡として、協力医療機関との会議や運営指導の場面で効いてきます。
人工呼吸器を使用している入居者の記録|機器・装着・夜間の欄の書き分け
告示第96号第三十四号ニ(2)が掲げる2つ目の状態は「呼吸障害等により人工呼吸器を使用している状態」です。喀痰吸引が「行為の回数」で記録されるのに対し、人工呼吸器は「使用している時間帯」と「機器の状態」で記録される点が違います。行為ではなく状態の継続を示す記録になるため、1日のうちいつ装着していたかを時刻で残す欄が中心になります。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) | この欄で後から示せること |
|---|---|---|---|
| 使用開始の経緯 | 「退院時から使用」 | 2026年7月3日、C病院からの退院と同時に使用開始。退院時の看護サマリーと主治医B医師の指示書(指示期間7月3日〜9月30日)を入居者ファイルに保管。 | 状態が始まった日と、その根拠の文書 |
| 機器の種別 | 「呼吸器」 | 指示書に記載された機種名・設定のとおり、夜間就寝中に鼻マスクで装着する形。機器の貸与元はD社、取扱説明書は居室の棚の上段に保管。 | どの機器を、どの形で使っているか |
| 装着時刻 | 「夜間つけた」 | 9月12日 21:05 装着(介護職員E)、9月13日 6:10 取り外し(介護職員E)。装着中の中断なし。 | 1日単位の使用時間帯 |
| 設定値の確認 | 「設定OK」 | 21:05の装着時、画面の設定値が指示書の設定と一致することを看護師Aが電話で読み合わせて確認。変更なし。 | 設定を誰がどう確かめたか |
| 装着中の観察 | 「よく寝ていた」 | 23:00、2:00、4:30の巡回で、マスクのずれなし、胸郭の上下を確認。2:00のSpO2 95%。いびき様の音なし。 | 夜間の巡回時刻と観察の中身 |
| アラーム | 「鳴った」 | 3:12 リーク警報が鳴動。マスクが右頬側にずれていたため介護職員Eが位置を直し、3:14に警報停止。看護師Aへの連絡は手順書の基準に当たらないため不要と判断し、朝の申し送りで報告。 | 警報の内容・対応・連絡の判断の根拠 |
| 皮膚の状態 | 「異常なし」 | 6:10の取り外し時、鼻根部に直径約1cmの発赤あり。圧迫で消退する。前日は発赤なし。看護師Aへ報告し、9月13日の訪問時に確認を依頼。 | マスク接触部の変化を前日比で示せること |
| 停電・故障時の備え | 「マニュアルあり」 | 停電時は機器の内蔵電池で約◯時間稼働(取扱説明書の記載値を転記する欄)。貸与元D社の24時間窓口の電話番号を事務室の連絡表3行目に掲示。9月の点検日:9月5日。 | 非常時の連絡先と点検の実施 |
| 回路・物品の交換 | 「交換済み」 | 9月10日、マスクとチューブを交換(実施者:看護師A)。次回交換予定は10月10日。交換後の初回装着で警報なし。 | 交換の周期と実施者 |
| 医師への報告 | 「変わりなし」 | 9月19日の往診時、B医師へ9月分の装着時間(平均8時間55分/日)、警報3回、鼻根部の発赤を報告。指示の変更なし、発赤は保護材の使用で様子を見るよう指示あり。 | 主治医への月次の報告と指示の内容 |
| 入院・外泊による中断 | 「入院した」 | 8月20日〜8月27日、肺炎によりC病院へ入院。この間はグループホームでの使用なし。8月27日の退院後、同日21:00から使用を再開。 | 評価期間の中で状態が途切れた期間 |
| 月末の集計 | 「毎日使用」 | 9月の使用日数30日(入院なし)。10月分の(Ⅱ)の評価期間(7月〜9月)について、7月3日〜9月30日のうち入院期間8月20日〜27日を除く日に使用の記録あり。月次台帳へ転記済み。 | 評価期間と使用期間の重なりを1行で示せること |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
「停電・故障時の備え」の良い例に「約◯時間」と空欄を残したのは、内蔵電池の稼働時間が機種ごとに違い、記憶や一般論で書く欄ではないためです。取扱説明書に記載された値をそのまま転記してください。また、入院で使用が途切れた期間を記録から消さずに残しておくと、前3月間の数え方を保険者(指定権者)へ照会するとき、そのまま資料として使えます。
(Ⅱ)の月次台帳|入居者ごとに1行で評価期間を示す8つの欄
日々の記録がそろっていても、請求の前に「前3月間に対象となる状態の入居者が1人以上いたか」を確かめるには、毎月まとめて見る台帳があると手戻りが減ります。当社データベースの留意点欄は「前3月間という評価期間が定められている点」を挙げています。次の8欄は、その評価期間を入居者ごとに1行で示すための台帳の欄の例です。
| 欄 | 記入のしかた | 空欄のままにしない理由 | 記入例 |
|---|---|---|---|
| 入居者の識別 | 居室番号と入居者番号で書く(台帳を会議で配る場合に備え、氏名は別表で管理) | 複数の入居者の記録を取り違えないため | 203号室・入居者番号0412 |
| 告示の号 | (一)喀痰吸引、(二)人工呼吸器のどちらかを書く。それ以外の状態は告示第96号第三十四号ニの原文で確かめてから書く | どの状態として数えているかを後から示すため | (一)喀痰吸引 |
| 状態の始まった日 | 医療的ケアの記録の初回日を書く | 評価期間との重なりを判断する起点になるため | 2026年7月3日 |
| 状態の終わった日 | 継続中なら「継続中」と書き、終了なら最終の実施日を書く | 終了後に何か月分の評価期間に残るかを数えるため | 継続中 |
| 月ごとの実施日数 | 当月の実施日数(人工呼吸器は使用日数)を書く | 「その月に状態があった」ことを数字で示すため | 7月27日/8月22日/9月30日 |
| 入院・外泊の期間 | 期間を日付で書く | 評価期間の中の空白を説明できるようにするため | 8月20日〜8月27日(入院) |
| 医師の指示書の指示期間 | 指示書ごとに期間を書き、更新されたら行を足す | 医療的ケアの根拠となる指示の切れ目を見落とさないため | 7月3日〜9月30日/10月1日〜12月31日 |
| 根拠記録の保管場所 | ファイル名・棚の位置・電子記録の画面名を書く | 運営指導の場で数分以内に原本を出せるようにするため | 看護記録ファイル(事務室の棚2段目) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
台帳の「月ごとの実施日数」は、日々の記録の「月末の集計」欄から転記する設計にしておくと、同じ数字を2回数えずに済みます。前章の月次の記入表(4月〜3月の12行)と組み合わせる場合は、この台帳の行数を「対象となる状態の利用者数」の欄に書き写す流れになります。月の途中で入居・退居した方の数え方は保険者(指定権者)により取扱いが異なる場合があるため、台帳の欄外に照会した日と回答の要旨を書いておくと、担当者が替わっても判断の根拠が残ります。
看護職員の配置パターン別|(Ⅰ)イ・ロ・ハの文言と突き合わせる10の勤務形態と書類の書き方
医療連携体制加算(Ⅰ)の3区分は、当社データベースでは(Ⅰ)イが「1日につき57単位を加算」、(Ⅰ)ロが「1日につき47単位を加算」、(Ⅰ)ハが「1日につき37単位を加算」と整理されています。前半の章では、3区分を分けているのが「看護師か看護職員か」と「配置か確保か」の2つの言葉であることを見ました。この章では向きを逆にして、実際の事業所でよく見られる看護職の勤務の形を10通り並べ、それぞれが告示のどの文言と並べて読む形になるかを整理します。
表の「告示の文言との対比」の列は、当社データベースに逐語で入っている告示の文言と、勤務の形を横に並べたものです。どの区分として届け出るかを決めるものではありません。表の最右列にあるとおり、取扱いは届出先の保険者(指定権者)にご確認ください。なお「常勤」の意味について、福井市の令和7年度集団指導資料は、当該事業所での勤務時間が事業所で定めた常勤の従業者が勤務すべき時間数(32時間を下回る場合は32時間)に達していることをいい、雇用の形態ではない旨を示しています。常勤換算の計算はこの「常勤の従業者が勤務すべき時間数」を分母にするため、表の中の計算例は「常勤の勤務すべき時間数が週40時間の事業所」を前提にしています。
| パターン | 勤務の実態の例 | 告示の文言との対比 | 貴事業所の記入欄 | ご確認ください |
|---|---|---|---|---|
| 1|常勤の看護師を1名雇用 | 看護師1名が週40時間、グループホームの職員として勤務 | (Ⅰ)イ(1)「職員として看護師を常勤換算方法で一名以上配置」と並べて読む形。常勤換算値は40÷40=1.0 | 氏名( )/週の勤務時間( )/常勤換算値( ) | 免許の種別が「看護師」であることを免許証の写しで示せるか |
| 2|非常勤の看護師2名で組む | 看護師Aが週24時間、看護師Bが週16時間 | 常勤換算値は(24+16)÷40=1.0。(Ⅰ)イ(1)の「常勤換算方法で一名以上」と並べて読む形 | 各人の週の勤務時間( )( )/合計の常勤換算値( ) | 勤務形態一覧表の実績が月ごとに計算どおりになっているか |
| 3|常勤の准看護師1名のみ | 准看護師1名が週40時間勤務、看護師の雇用なし | (Ⅰ)ロ(1)「看護職員を常勤換算方法で一名以上配置」と並べて読む形。あわせてロ(2)ただし書の「准看護師のみ」の場合の外部の看護師による24時間連絡体制が関係する | 准看護師の常勤換算値( )/外部の看護師の所属機関( ) | 外部の看護師との協定書で担い手が「看護師」と書かれているか |
| 4|看護師と准看護師が混在 | 看護師が週24時間(0.6)、准看護師が週24時間(0.6) | 看護職員として合計1.2、看護師だけでは0.6。(Ⅰ)イ(1)は「看護師」、(Ⅰ)ロ(1)は「看護職員」と書き分けられている | 看護師の常勤換算値( )/准看護師の常勤換算値( ) | どちらの文言に並べて読むかを保険者に照会した記録があるか |
| 5|雇用なし・訪問看護ステーションと連携 | 看護職の雇用はなく、訪問看護ステーションと協定を結んで看護師を確保 | (Ⅰ)ハ(1)「病院、診療所若しくは指定訪問看護ステーションとの連携により、看護師を一名以上確保」と並べて読む形。ハ(1)には常勤換算の文言がない | 連携先の名称( )/協定書の締結日( ) | 協定書に「確保」の中身(誰が・どの時間帯に・何をするか)が書かれているか |
| 6|短時間の看護師を職員として雇用 | 看護師1名が週16時間(常勤換算0.4) | (Ⅰ)イ(1)の「常勤換算方法で一名以上」とは数字が並ばない。(Ⅰ)ハ(1)は「職員として又は…連携により」「確保」と定め、常勤換算の文言が付されていない | 週の勤務時間( )/24時間連絡体制の担い手( ) | ハ(2)の「看護師により」24時間連絡できる体制を、勤務時間外も含めてどう組むか |
| 7|併設事業所の看護師と兼務 | 同じ建物の小規模多機能型居宅介護の看護師が、週20時間をグループホームで勤務 | 告示の文言は「当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の職員として」。グループホームで勤務した時間だけが常勤換算の分子になる | グループホームでの勤務時間( )/併設事業所での勤務時間( ) | 勤務形態一覧表で事業所ごとの勤務時間が分けて書かれているか |
| 8|管理者が看護師で兼務 | 看護師の資格を持つ管理者が、管理者業務と看護業務を兼ねる | (Ⅰ)イ(1)の「看護師を常勤換算方法で一名以上配置」と並べる際、看護職員として従事した時間をどう数えるかが論点になる | 管理者業務の時間( )/看護業務の時間( ) | 職務ごとの時間の区分を勤務表に書き、数え方を保険者に照会した記録があるか |
| 9|月の途中で看護師が退職 | 9月15日に常勤の看護師が退職し、後任は10月1日から | 体制の定めである(Ⅰ)の文言と、実際の配置が一致しない期間が生じる | 退職日( )/後任の着任日( )/期間中の体制( ) | 体制の変更に伴う届出と、その間の請求の扱いを保険者に確認したか |
| 10|准看護師のみ・外部との約束が口頭 | 准看護師1名を常勤で配置。夜間は知人の訪問看護ステーションの看護師に電話する約束だが、文書はない | (Ⅰ)ロ(2)ただし書は「病院、診療所又は指定訪問看護ステーションの看護師により24時間連絡できる体制を確保」と定める | 約束の相手の機関名( )/文書化の予定日( ) | 連絡体制を協定書などの文書で示せる状態にしてから届出の内容を確かめたか |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
10のパターンに共通して見られるのは、同じ人数の看護職がいても「資格の別」「勤務時間」「どの事業所の職員としての時間か」の3つが書類で分けて示されていないと、告示の文言と並べる作業そのものができないという点です。福井市の令和7年度集団指導資料は、勤務表について「他事業所との兼務関係が明確になっていない」「常勤・非常勤の別が誤っている」「勤務表と勤務実績が不整合」といった指摘を挙げています。パターン7・8のような兼務がある事業所では、勤務表の書き方がそのまま加算の裏づけの読みやすさを決めます。
勤務形態一覧表の看護職員の行|8つの欄の悪い例と良い例
当社データベースの書類欄は、(Ⅰ)イに「看護師の資格証・勤務形態一覧表」、(Ⅰ)ロに「看護職員の資格証・勤務形態一覧表」を挙げています。勤務形態一覧表は人員基準の確認にも使う書類ですが、医療連携体制加算の裏づけとして読まれるときは、看護職員の行だけが取り出して見られます。その行を単独で読んでも分かる書き方の例です。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) | 読み手が確かめること |
|---|---|---|---|
| 職種 | 「ナース」 | 看護職員(看護師) | 看護師か准看護師かの別 |
| 資格の別と免許番号の控え | 「有資格」 | 看護師(免許証の写しは人事ファイルの12番に保管、確認日2026年4月1日) | (Ⅰ)イの「看護師」、(Ⅰ)ロの「看護職員」との対応 |
| 勤務形態 | 「パート」 | 非常勤・専従(グループホームのみで勤務) | 雇用の形ではなく勤務時間で見た常勤・非常勤の別 |
| 兼務の有無 | 空欄 | 兼務なし(兼務がある場合は「併設の小規模多機能型居宅介護 週20時間」のように事業所名と時間を書く) | グループホームの職員としての時間の範囲 |
| 日ごとの勤務時間 | 「日勤」 | 9月1日 9:00〜17:00(休憩60分・実働7時間) | タイムカードとの一致 |
| 週の合計時間 | 空欄 | 第1週 28時間/第2週 28時間/第3週 21時間(9月17日は年休)/第4週 28時間 | 年休・欠勤の週の扱い |
| 常勤換算値 | 「1名」 | 9月の実績の常勤換算値 0.66(月の勤務延時間105時間÷常勤の従業者が勤務すべき時間数160時間) | 計算の式が書かれているか |
| 24時間連絡体制での役割 | 空欄 | 勤務時間外の連絡は連携先の訪問看護ステーションの看護師が担う(協定書 第3条) | 勤務表と連絡体制の文書のつながり |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
「常勤換算値」の良い例のように、計算の式を欄の中に書いておくと、分母の「常勤の従業者が勤務すべき時間数」が事業所の就業規則と一致しているかを、読み手がその場で確かめられます。年休の取り方で月ごとの値が動くため、届出時の値だけでなく、毎月の実績の値を残す運用にしておくと、体制の変化に早く気づけます。
24時間連絡できる体制の手順書|10の欄の書き方
(Ⅰ)イ・ロ・ハの3区分はいずれも、2つ目の要件として24時間連絡できる体制の確保を置いています。(Ⅰ)ハは「看護師により確保」、(Ⅰ)ロは准看護師のみの場合に外部の看護師によることを定めています。当社データベースの書類欄は(Ⅰ)イ・ロに「24時間連絡体制に係る協定書」、(Ⅰ)ハに「24時間連絡体制が分かる書類」を挙げています。夜勤の介護職員が1人で判断に迷う時間帯に読む文書として、欄ごとの書き方の例を示します。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) | この欄が示すこと |
|---|---|---|---|
| 連絡の担い手 | 「看護師に連絡」 | 第1連絡先:連携先の訪問看護ステーションの当番看護師(当番表は毎月25日に翌月分をFAXで受領し、事務室の掲示板に貼る) | 担い手の資格と、誰が当番かの分かり方 |
| 連絡先の番号 | 「携帯」 | 当番用の携帯電話(番号は事務室の連絡表1行目と夜勤者用の携帯電話の電話帳の先頭に登録) | 夜勤者がすぐに発信できること |
| 第2連絡先 | 空欄 | 第1連絡先に5分以上つながらない場合、管理者G(自宅・携帯の2番号)へ連絡し、同時に第1連絡先へ再発信する | つながらないときの次の手 |
| 連絡する基準 | 「おかしいと思ったら」 | 次のいずれかがあれば連絡する:発熱37.5度以上が1時間続く/SpO2が90%を下回る/呼びかけへの反応がいつもと違う/転倒して頭を打った/吸引をしても貯留音が消えない | 夜勤者が迷わない具体的な目安(数値は主治医・連携先と取り決めた値を書く) |
| 伝える内容の順序 | 「状況を伝える」 | ①居室番号と氏名 ②いつから何が起きているか ③体温・脈拍・血圧・SpO2・呼吸数 ④本人の表情と発語 ⑤服薬の状況、の順で伝える | 電話の数十秒で必要な情報が伝わること |
| 救急要請との関係 | 「必要なら救急車」 | 意識がない・呼吸をしていない・大量の出血がある場合は、看護師への連絡より先に119番通報し、通報後に第1連絡先と管理者へ連絡する | 連絡の順番が逆転する場面 |
| 主治医・協力医療機関への連絡 | 「医師に連絡」 | 看護師が医師への連絡を要すると判断した場合、看護師から主治医または協力医療機関へ連絡する。夜勤者は看護師の指示を受けて受診の準備(保険証・お薬手帳・直近の記録の写し)をする | 誰が医師へ連絡するかの役割分担 |
| 家族への連絡 | 「家族にも連絡」 | 受診・救急搬送になった場合、夜勤者または管理者が入居時に確認した家族の第1連絡先へ連絡する。夜間の連絡を控えてほしい旨の申し出がある方は、入居者ファイルの表紙に記載 | 家族との取り決めの反映 |
| 記録の残し方 | 「記録する」 | 連絡の時刻、相手、伝えた内容、受けた指示、その後の状態を夜間記録の「連絡欄」に時系列で書く。朝の申し送りで管理者が確認印を押す | 連絡の事実が後から追えること |
| 手順書の見直し | 空欄 | 連携先の当番体制・連絡先が変わったとき、または年1回(4月)に見直す。見直し日と変更点を最終ページの改訂履歴に書く | 体制の変更が文書に反映されていること |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
「連絡する基準」の良い例に挙げた数値は、書き方の形を示すための例です。どの値で連絡するかは主治医・連携先の看護師と取り決めた値を書いてください。取り決めが無いまま一般的な目安を書くと、手順書と実際の運用がずれる原因になります。手順書が協定書とは別の文書になっている場合は、協定書のどの条文に基づく手順かを冒頭に書いておくと、2つの文書のつながりを示せます。
重度化した場合の対応に係る指針の欄別|記載の見本12欄と説明・同意の記録8欄
(Ⅰ)イ・ロ・ハの3区分はいずれも、3つ目の要件として重度化した場合の対応に係る指針を置いています。当社データベースに入っている告示の定めは「定め、入居の際に利用者又はその家族等に説明し同意を得ていること」であり、ロ・ハはイ(3)を準用する形です。告示の文言は、指針を「定める」ことと「入居の際に説明し同意を得る」ことまでを定めており、指針にどの項目を書くかの一覧は、当社データベースに入っている告示の文言の中にはありません。記載事項の取扱いは保険者(指定権者)の様式・案内をご確認ください。
そのうえで、入居者と家族が読んで分かる指針にするために、欄をどう立て、どう書くかの見本を示します。以下は当社が編集した見本であり、告示が求める項目の一覧ではありません。貴事業所の体制(看護職の配置の形、協力医療機関の体制、夜間の職員配置)に合わせて書き換えることが前提です。
| 欄の例 | 悪い例 | 良い例(貴事業所の体制に合わせて書き換える見本) | 体制の文書とのつながり |
|---|---|---|---|
| 指針の目的 | 「重度化に対応します」 | この指針は、入居中に心身の状態が重くなった場合に、当事業所がどこまでの支援を行い、どの時点で医療機関と相談するかを、入居の前にご本人・ご家族と共有するためのものです。 | 入居時の説明の出発点 |
| 想定している状態 | 「医療が必要になった場合」 | 食事や水分がとりにくくなった場合、痰の吸引が必要になった場合、寝ている時間が長くなり自力で寝返りがうてなくなった場合などを想定しています。 | (Ⅱ)の記録で扱う状態との対応 |
| 当事業所で行える支援の範囲 | 「できる限り対応」 | 看護職員の勤務時間内は、主治医の指示に基づく処置を看護職員が行います。勤務時間外は、連携先の訪問看護ステーションの看護師に電話で相談し、その指示に沿って介護職員が対応します。 | 看護職員の配置の形(前章の10パターン) |
| 行えない支援 | 空欄 | 当事業所では、夜間に看護職員が常駐していないため、24時間を通じて看護職員による処置が続けて必要な状態になった場合は、主治医・ご家族と住まいの場を含めて相談します。 | 体制の限界を入居前に伝えること |
| 看護職員の関わり方 | 「看護師がいます」 | 看護師1名が平日9:00〜17:00に勤務し、服薬の確認、体調の観察、主治医への報告を行います。 | 勤務形態一覧表の看護職員の行 |
| 24時間の連絡体制 | 「夜も安心」 | 夜間・休日は、連携先の訪問看護ステーションの当番看護師に24時間電話で連絡できる体制をとっています。連絡の手順は別紙の手順書のとおりです。 | 24時間連絡できる体制の手順書 |
| 主治医・協力医療機関との役割 | 「病院と連携」 | 日常の診療は主治医が行い、急な体調の変化で受診が必要な場合は協力医療機関に相談します。協力医療機関とは、ご本人の同意を得たうえで病歴等の情報を共有する会議を定期的に開いています。 | 協力医療機関連携加算の情報共有会議 |
| 入院を相談する目安と連絡 | 「必要に応じて入院」 | 主治医が入院による治療を要すると判断した場合、当事業所からご家族へ連絡し、入院先への情報提供(服薬・食事・日常の様子)を当日中に行います。 | 入院時の情報提供の記録 |
| 最期の時期を当事業所で迎えたい場合 | 「看取りもOK」 | ご本人・ご家族が当事業所で最期の時期を過ごすことを希望された場合は、主治医の判断のもとで、ご家族・職員・医療関係者が話し合い、その内容を記録してお渡しします。 | 看取りに関する記録と説明資料 |
| ご本人の意思の確かめ方 | 「家族の意向に従う」 | ご本人の言葉や表情、これまでの暮らし方を手がかりに、ご本人が大切にしてきたことを職員とご家族で確かめ合い、記録に残します。 | アセスメントと介護計画 |
| 話し合いの時期 | 空欄 | 入居時のほか、状態が大きく変わったとき、介護計画を見直すとき、ご本人・ご家族から申し出があったときに話し合います。 | 計画の見直しと記録の時期 |
| 指針の見直しと改定時の説明 | 空欄 | この指針は年1回(4月)と、看護職員の体制や協力医療機関が変わったときに見直します。内容を改めた場合は、入居中の方とご家族に改定内容を説明し、説明日を記録します。 | 改定日と入居者ごとの説明記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
見本の「行えない支援」の欄は、空欄のまま運用されていることが多い欄です。できることだけを並べた指針は、入居後に状態が重くなったとき、ご家族との間で「聞いていた話と違う」という受け取り方の差を生みやすくなります。看護職員の配置の形が前章のどのパターンに近いかを見ながら、勤務時間外に何ができて何ができないかを具体的に書くと、説明の場で質問が出たときにも同じ文書に戻って答えられます。
入居の際の説明と同意の記録|8欄の書き方
告示が定めているのは「入居の際に」説明し同意を得ていることです。前半の章では、説明した事実と同意を得た事実を入居者ごとに記録へ残す運用を裏づけとして挙げました。その記録を1枚の様式にする場合の欄の例です。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) | 後から示せること |
|---|---|---|---|
| 説明日 | 「入居時」 | 2026年9月1日(入居日:2026年9月1日) | 「入居の際」との時間の関係 |
| 説明者 | 「職員」 | 計画作成担当者F(同席:看護職員H) | 誰が説明したか |
| 説明を受けた方 | 「家族」 | ご本人、長女D様(ご本人は説明の途中から同席) | 説明を受けたのが本人か家族等か |
| 使った資料と版 | 「指針」 | 重度化した場合の対応に係る指針(2026年4月1日改定版・全3ページ)、24時間連絡体制の手順書(別紙) | どの版の指針で説明したか |
| 説明にかけた時間 | 空欄 | 14:00〜14:35(35分) | 説明の実際の姿 |
| 出た質問と答え | 「質問なし」 | D様から「夜に熱が出たら病院に行けるのか」と質問。手順書の連絡の流れと、協力医療機関への相談の手順を説明し、D様から「分かりました」と返答 | 説明が一方通行でなかったこと |
| 同意の署名 | 「同意済み」 | 同意書にD様が署名(2026年9月1日)。原本は入居者ファイル、写しをD様へ交付 | 同意を得た日と、写しの交付 |
| 改定後の再説明 | 空欄 | 2027年4月1日の改定時:4月10日にD様へ改定点(協力医療機関の変更)を説明し、署名を得た | 改定後も説明と同意が途切れていないこと |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
「使った資料と版」の欄は、指針を改定した事業所で特に効いてきます。入居者ごとに説明した指針の版が違う状態になるため、どの版で説明したかが記録に無いと、改定後に再説明が要る入居者を洗い出せません。既存の入居者への説明・同意の取り直しの取扱いは、前半の論点表の照会文の下書きとあわせて、保険者(指定権者)にご確認ください。
看取りとのつながりについて、久留米市の「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成)は、看取り介護加算について、利用者等に関する記録を活用した説明資料の作成と写しの提供が確認できない事例、看取り介護の記録に精神的な状態の変化とケア、把握した意向とアセスメント・対応が記載されていない事例、実施した看取り介護の検証や職員の精神的負担の把握等が行われていない事例を挙げています。重度化指針の「最期の時期を当事業所で迎えたい場合」の欄は、こうした記録の入口になる欄です。
協力医療機関との情報共有会議|議事録の10欄と同意の取り方の記入例
協力医療機関連携加算は、当社データベースでは「1月につき100単位を加算」の区分と「1月につき40単位を加算」の区分に分かれ、共通の要件の文言は「協力医療機関との間で、利用者の同意を得て、当該利用者の病歴等の情報を共有する会議を定期的に開催している場合」です。書類欄は「協力医療機関との協定書・契約書」「情報共有会議の議事録」「利用者の同意に係る記録」の3点を挙げています。この章では、毎回の開催で増えていく「議事録」と「同意の記録」の書き方を欄ごとに示します。
前半の章で見たとおり、告示は会議を「定期的に開催している場合」と定めるだけで、周期の数字を置いていません。以下の見本は周期の取り決めを前提にしない書き方です。周期・出席者・議事録の記載事項の取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) | この欄が示すこと |
|---|---|---|---|
| 開催日時と回数 | 「9月に実施」 | 2026年9月25日 14:00〜14:40(本年度第3回。前回は6月26日) | 「定期的に」開いていることの経過 |
| 開催の方法 | 空欄 | 協力医療機関の会議室と当事業所をオンラインで接続して開催 | 開催の形 |
| 出席者 | 「先生と職員」 | 協力医療機関:I医師、地域連携室の看護師J/当事業所:管理者G、看護職員H、計画作成担当者F | 双方の出席者と職種 |
| 対象の入居者 | 「全員」 | 入居者9名のうち、情報共有に同意を得ている8名(同意を得ていない1名は対象外として資料から除いた) | 同意の範囲と会議の対象の一致 |
| 同意の確認 | 「同意あり」 | 対象8名について、情報共有への同意書(入居時または2026年4月の説明時に署名)の日付を事前に確認し、資料の表紙に一覧で記載 | 「利用者の同意を得て」の裏づけ |
| 共有した病歴等 | 「状態を報告」 | 203号室の方:7月の肺炎による入院の経過、退院後の喀痰吸引の回数(9月は延べ41回)、主治医B医師の指示の内容を共有 | 会議で何を共有したか |
| 急変時の相談の流れの確認 | 空欄 | 夜間の急変時は、連携先の訪問看護ステーションの看護師が状態を確認したうえで、協力医療機関の当直へ電話で相談する流れを再確認 | 24時間連絡体制の手順書との整合 |
| 受診・入院の状況 | 「特になし」 | 前回の会議以降の協力医療機関への受診は2名・延べ3回、入院は1名(8月20日〜27日) | 前回からの変化 |
| 決めたことと次回 | 「次回も同様」 | 203号室の方の鼻根部の発赤について、次回までに皮膚の状態の写真を記録に添えることを決定。次回は12月下旬の予定 | 会議の結論と次回の予定 |
| 議事録の確認と保管 | 空欄 | 議事録は管理者Gが作成し、10月2日に協力医療機関の地域連携室へ送付して内容の確認を受けた。原本は「協力医療機関」ファイルに綴じる | 双方で内容を確かめた事実と保管場所 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
「対象の入居者」と「同意の確認」の2欄は、告示の文言にある「利用者の同意を得て」をそのまま記録に落とした欄です。同意を得ていない方の情報を資料から除いたことまで書いておくと、同意の範囲と会議の中身が一致していることを議事録だけで示せます。会議の資料に入居者の氏名や病歴を載せる場合、議事録の保管場所と閲覧できる職員の範囲をあわせて決めておくと、個人情報の取扱いの点検にもそのまま使えます。
情報共有への同意の取り方|同意書に置く6つの項目の見本
同意書の様式は告示に定めがなく、保険者(指定権者)や協力医療機関との取り決めによって形が変わります。以下は、入居者・家族が読んで何に同意するのかが分かる同意書にするための項目の見本です。
| 項目 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) | 見本を使うときの注意 |
|---|---|---|---|
| 共有する相手 | 「関係機関」 | 協力医療機関である◯◯医院(医師・看護師・地域連携室の職員) | 協力医療機関を変更したときは同意書も差し替える |
| 共有する情報 | 「個人情報」 | これまでの病気の経過(病歴)、現在の服薬、日々の体調の記録、医療的ケアの内容 | 会議で実際に共有する範囲と合わせる |
| 共有の目的 | 空欄 | 急に体調が変わったときに、協力医療機関がすぐに状態を把握して相談・診療にあたれるようにするため | 目的以外に使わないことを書き添える |
| 共有の方法 | 空欄 | 定期的に開く会議(対面またはオンライン)で、資料を用いて共有します | 資料の保管・廃棄の方法も説明する |
| 同意の取り下げ | 空欄 | 同意はいつでも取り下げることができます。取り下げた場合、その後の会議ではご本人の情報を共有しません | 取り下げの申し出を受けた日を記録する |
| 署名欄 | 「同意します」の1行のみ | ご本人署名/代理の方の署名と続柄/説明した職員の氏名/説明日 | 代理の方が署名する場合の続柄を空欄にしない |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
同意書は、重度化した場合の対応に係る指針の説明と同じ場で取り交わすことが多い書類です。1回の説明で複数の書類に署名を求めると、ご家族にはどの書類が何のためのものか分かりにくくなります。「指針への同意」と「情報共有への同意」を別の紙に分け、それぞれの説明日を書く形にしておくと、後からどちらの同意がいつ得られたかを取り違えずに示せます。
契約書・重要事項説明書・運営規程の点検|医療連携の記載14項目と運営指導の確認項目8つ・自治体公表事例11件
ここまでの表で体制と記録を整えても、入居者・家族に交付する契約書・重要事項説明書と、事業所の運営規程の記載が体制と食い違っていると、書類の間の不整合として指摘を受けるきっかけになります。前半の章では、福井市・宇都宮市が公表している協力医療機関に関する届出・規程の指摘を3件引きました。この章では、それとは別の自治体公表事例と、厚生労働省の運営指導マニュアル別添1に掲げられた認知症対応型共同生活介護の確認項目を使い、医療連携にかかわる記載を書類ごとに点検します。
| 書類 | 点検する記載 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える完成文) | 突き合わせる相手 |
|---|---|---|---|---|
| 重要事項説明書 | 算定している加算の名称 | 「医療連携加算」 | 医療連携体制加算(Ⅰ)ハ | 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書の区分 |
| 重要事項説明書 | 加算の単位数 | 「1日37円」 | 1日につき37単位(令和6年度改定)。ご負担額は別表の料金表のとおり | 当社データベースの単位数と、事業所の地域区分による料金表 |
| 重要事項説明書 | 算定していない加算の記載 | 届け出ていない(Ⅱ)を料金表に掲載したまま | 料金表には届け出ている区分だけを載せ、届出を変えたときに料金表も差し替える | 体制等状況一覧表 |
| 重要事項説明書 | 看護職員の体制の説明 | 「看護師常駐」 | 看護師1名が平日9:00〜17:00に勤務。夜間・休日は連携先の訪問看護ステーションの看護師に24時間電話で連絡できる体制 | 勤務形態一覧表の看護職員の行 |
| 重要事項説明書 | 協力医療機関の名称と所在地 | 前の協力医療機関の名称のまま | 協力医療機関:◯◯医院(所在地・電話番号)。2026年4月1日から | 協力医療機関との協定書・契約書、変更届の控え |
| 重要事項説明書 | 緊急時の対応 | 「救急車を呼びます」 | 体調の急な変化があった場合は、主治医または協力医療機関に連絡し、ご家族へ速やかにお知らせします。夜間は24時間連絡体制の手順書に沿って対応します | 24時間連絡体制の手順書 |
| 重要事項説明書 | 改定時の説明と同意 | 報酬改定後も旧単位数の説明書のまま | 改定後の単位数に差し替えた説明書を交付し、説明日と署名を得た日を記録する | 説明・同意の記録 |
| 運営規程 | 従業者の職種と員数 | 「看護職員 1名」とだけ記載 | 看護職員(看護師)1名(非常勤)。実際の員数と異なることとなった場合は変更の手続きを行う | 勤務形態一覧表 |
| 運営規程 | 緊急時等における対応方法 | 項目なし | 利用者の病状に急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治の医師又は協力医療機関へ連絡を行う等の必要な措置を講じる | 別添1「緊急時等の対応」の確認項目 |
| 運営規程 | 記録の保存年限 | 「サービス提供の日から2年間」 | 指定を受けた保険者の条例が定める起算日と年数で書く | 保険者の条例 |
| 契約書 | 重度化した場合の対応 | 「重度化した場合は退去」 | 心身の状態が重くなった場合の対応は、別紙「重度化した場合の対応に係る指針」によります | 重度化した場合の対応に係る指針 |
| 契約書 | 情報共有への同意 | 契約書の個人情報条項に一文で包含 | 協力医療機関との情報共有は、別紙の同意書で同意をいただいた範囲で行います | 情報共有への同意書 |
| 事業所のホームページ・パンフレット | 医療体制の表示 | 「医療体制万全」 | 看護職員の勤務時間、24時間連絡体制の形、協力医療機関の名称を、重要事項説明書と同じ内容で掲載 | 重要事項説明書・運営規程 |
| 変更届 | 協力医療機関を変えたとき | 重要事項説明書だけ差し替え | 変更届の提出日、運営規程・重要事項説明書・契約書の別紙の差し替え日、入居者への説明日を1枚の変更記録にまとめる | 変更届の控え |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
重要事項説明書の「看護職員の体制の説明」と、ホームページ・パンフレットの「医療体制の表示」は、実態より強く見える言葉が入りやすい欄です。「看護師常駐」は、看護職員が勤務時間内だけ勤務する事業所では実態と食い違います。事業所の体制が変わったら、届出・運営規程・重要事項説明書・契約書の別紙・ホームページを同じ日に見直す、という順序を変更記録の様式に組み込んでおくと、書類の間の食い違いが残りにくくなります。
運営指導マニュアル別添1の確認項目|認知症対応型共同生活介護で医療連携とつながる8項目
厚生労働省の介護保険施設等運営指導マニュアル別添1は、認知症対応型共同生活介護について、確認項目と確認文書を一覧で掲げています。その中から、医療連携体制加算・協力医療機関連携加算の書類と重なる8項目を取り出し、加算の書類とのつながりの記入欄を付けました。括弧内は、別添1が示す指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)の該当条項です。
| 確認項目(条項) | 別添1の確認内容(要約) | 別添1の確認文書 | 医療連携の書類とのつながり(貴事業所の記入欄) |
|---|---|---|---|
| 内容及び手続の説明及び同意(第3条の7) | 利用申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか/重要事項説明書の内容に不備等はないか | 重要事項説明書(同意があったことがわかるもの)、利用契約書 | 加算・看護体制・協力医療機関の記載が届出と一致しているか( ) |
| 入退居(第94条) | 入居申込者が認知症であることを確認しているか/心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めているか | アセスメントシート、モニタリングシート、計画、診断書 | 病歴の把握と、重度化指針の入居時の説明の日付が近接しているか( ) |
| サービス提供の記録(第95条) | 日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録、業務日誌、モニタリングシート | 医療的ケアの記録が日々の記録と同じ日付で残っているか( ) |
| 認知症対応型共同生活介護計画の作成(第98条) | アセスメントを適切に行っているか/計画に基づいたケアの提供をしているか/定期的にモニタリングを行っているか | 計画(同意があったことがわかるもの)、アセスメントシート、サービス提供記録、モニタリングシート | 喀痰吸引・人工呼吸器の使用が計画とアセスメントに位置付いているか( ) |
| 従業者の員数(第90条) | 利用者に対し、従業者の員数は適切であるか | 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表、従業者の資格証 | 看護職員の資格証と勤務時間が勤務表で分けて示せるか( ) |
| 緊急時等の対応(第80条) | 緊急時対応マニュアル等が整備されているか/緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師又は協力医療機関に連絡しているか | 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録 | 24時間連絡体制の手順書と緊急時対応マニュアルが矛盾していないか( ) |
| 運営規程(第102条) | 事業の目的及び運営の方針、従業者の職種・員数及び職務内容、利用料その他の費用の額などを定めているか | 運営規程 | 看護職員の職種・員数と加算の費用の額が実態と一致しているか( ) |
| 勤務体制の確保等(第103条) | 共同生活住居ごとに、介護従業者の日々の勤務体制、常勤・非常勤の別、管理者との兼務関係、夜間及び深夜の勤務担当者等を明確にしているか | 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表、雇用の形態がわかる文書 | 兼務の看護職員の時間が事業所ごとに区分されているか( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
別添1の確認項目そのものには「医療連携体制加算」の語は出てきません。それでも8項目を並べると、加算の裏づけとして手元にそろえる書類(勤務形態一覧表、資格証、協定書、指針と同意の記録、医療的ケアの記録)の多くが、運営基準の確認文書と同じ書類であることが分かります。加算のために別の書類を作るのではなく、運営基準の書類の中に加算の裏づけを書き込む形にしておくと、運営指導の準備が1回で済みます。
自治体の公表資料にみる指摘|グループホームの入居・計画・記録・書類整合にかかわる11件
当社が収集している自治体公表の指摘353件(すべて出典つき)から、前半の章で引いた3件とは別に、グループホームの医療連携の書類と重なる指摘を11件引きます。認知症対応型共同生活介護を名指しした指摘と、サービス共通の事項として公表された指摘が混ざっているため、「対象範囲」の列で区別しています。
| 指摘の内容 | 対象範囲 | 公表資料に示されている対応 | 医療連携の書類とのつながり | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| 入居に際し医師の診断書等により認知症であるか確認していなかった。入居に際して被保険者証に入居の年月日及び共同生活住居の名称を記載していなかった | 認知症対応型共同生活介護(令和5年度・10件の運営指導) | 入居申込者ごとに診断書等で確認した記録が残っているか、入居・退居時の被保険者証への記載の運用を点検する | 入居時の病歴の把握と、重度化指針の説明の記録が同じ時期にそろっているか | 豊島区「認知症対応型共同生活介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・10件)」 |
| 計画作成にあたりアセスメントの記録が確認できない/計画作成後にアセスメントを実施していた/初回と区別がつかない記載 | 認知症対応型共同生活介護(令和5年度・10件の運営指導) | 計画作成前にアセスメントを実施した順序が日付で確認できるか、更新時の記録が初回と区別されているかを点検する | 医療的ケアが始まったときの再アセスメントの日付と、計画の変更日の順序 | 豊島区「認知症対応型共同生活介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・10件)」 |
| 入居申込時に主治の医師の診断書等で認知症の診断を確認していない/計画作成時に他の介護従業者と協議していない/自己評価・外部評価を行っていない | 認知症対応型共同生活介護 | 診断書等で確認し記録を残す。計画作成時の協議の内容が分かる記録を残す。自己評価と外部評価を実施し結果を公表する | 看護職員が計画作成の協議に加わった記録が残っているか | 金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(3 運営指導等における主な指摘事項 ◇認知症対応型共同生活介護) |
| 誤薬の案件で事故報告書が提出されていない/事故報告書を提出すべき案件をヒヤリハットで処理している | 地域密着型サービス | 誤薬(他人の薬の服用・飲み忘れ・落薬等)も報告対象として整理し、振り分け基準を明確にする。誤薬時は処方した医師や薬剤師に相談する | 誤薬時の看護職員・主治医への連絡が24時間連絡体制の手順書に書かれているか | 津山市環境福祉部高齢介護課「令和5年度 津山市 地域密着型サービス事業者 集団指導資料」 |
| 重要事項説明書の記載内容が運営規程と異なる/変更時に同意を取っていない/算定していない加算や徴収していない料金が記載されている | 地域密着型サービス | 運営規程に基づいて作成し記載を一致させる。変更時は改めて説明し同意を得る。算定していない加算の記載を点検する | 料金表に届け出ていない医療連携体制加算の区分が残っていないか | 津山市環境福祉部高齢介護課「令和5年度 津山市 地域密着型サービス事業者 集団指導資料」 |
| 看取り介護加算で、記録を活用した説明資料の作成・写しの提供が確認できない/看取り介護の記録に必要な項目が記載されていない | 看取り介護加算を算定する事業所 | 説明資料とその写しの交付記録を残す。精神的な状態の変化とケア、意向とアセスメント・対応を記載する。実施後に検証する | 重度化指針の「最期の時期」の欄から看取りの記録へのつながり | 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成) |
| 勤務表で他事業所・他職種との兼務関係が明確でない/常勤・非常勤の別が誤っている/勤務表と勤務実績が不整合 | 各サービス共通 | 兼務がある場合は職種ごと・事業所ごとの勤務時間を区分して記載する。常勤・非常勤は勤務時間で判定する。タイムカードと勤務表の整合を確認する | 看護職員の常勤換算値の計算の前提がそろっているか | 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」 |
| 運営規程と重要事項説明書の記載が異なっていた。大分市の資料にも、加算の単位数や算定内容等の記載に不備があるとの指摘 | 各サービス共通(姫路市は居宅介護支援の事例) | 契約書・重要事項説明書を運営規程と整合させる。運営規程の内容が変わった場合は変更届を提出する | 加算の単位数の記載が当社データベースの値・届出の区分と一致しているか | 姫路市「令和6年度以前実地指導結果(指定基準等)」 |
| 重要事項説明書等に記載している利用料金(単位)が改訂後のものとなっておらず、改訂後の内容について説明・同意が確認できない | 各サービス共通 | 改定後の内容に修正した文書を交付し、改めて説明と同意を得て記録に残す | 報酬改定後の医療連携体制加算の単位数の差し替えと再説明の記録 | 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 |
| 事業所のホームページの情報が実態と異なる内容となっている | 各サービス共通 | 事業内容や体制を変更した場合は速やかにホームページの内容も修正し、運営規程・重要事項説明書との整合も点検する | 看護体制・協力医療機関の表示が変更後の内容になっているか | 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 |
| 運営規程に記載されていない項目があった(緊急時における対応方法、虐待防止のための措置に関する事項等) | 各サービス共通 | 運営規程に必要な事項を記載し、記載を変更した場合は変更届を提出する | 運営規程の緊急時の対応方法と24時間連絡体制の手順書の整合 | 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
11件のうち、医療連携体制加算そのものの要件を名指しした指摘はありません。並んでいるのは、入居時の確認、計画とアセスメントの順序、事故の報告、書類どうしの整合、勤務表の書き方といった、運営基準の書類の手入れです。医療連携体制加算は体制の加算であるため、裏づけの書類が運営基準の書類と重なり、運営基準の書類の手入れがそのまま加算の裏づけの読みやすさを左右します。届出書類の様式・提出期限・添付書類は保険者(指定権者)により異なるため、指定を受けた保険者の案内をご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
本記事の追記部分で示した記録・手順書・指針・議事録・同意書の見本は、告示の定めと貴事業所の体制を突き合わせるための書き方の例であり、どの区分として届け出るか、算定できるかどうかをお示しするものではありません。単位数・要件は、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)および厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)を当社が確認した当社データベース(令和6年度改定対応)の値のみを用いています。最終的な取扱いは、保険者(指定権者)にご確認ください。
よくある質問
医療連携体制加算(Ⅰ)のイ・ロ・ハは、複数を同時に算定する形になっていますか。
なっていません。告示第126号ホの注ただし書は、(Ⅰ)イ・ロ・ハのいずれかと(Ⅱ)を同時に算定する場合を除き、いずれかを算定している場合は他の区分は算定しない旨を定めています。イ・ロ・ハは択一の構造です。
准看護師のみを配置している場合、告示はどう定めていますか。
(Ⅰ)ロの「看護職員」には准看護師が含まれますが、同号のただし書は、配置している看護職員が准看護師のみである場合には、病院・診療所・指定訪問看護ステーションの看護師により24時間連絡できる体制を確保することを定めています。貴事業所の体制がどの区分の文言に対応するかは、保険者(指定権者)にご確認ください。
(Ⅱ)の「対象となる状態」にはどんな状態が書かれていますか。
当社データベースで確認できた範囲では、喀痰吸引を実施している状態、呼吸障害等により人工呼吸器を使用している状態が掲げられています。(三)以降の状態は本記事の確認範囲外のため記載していません。全体は厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)第三十四号ニの原文をご確認ください。
協力医療機関連携加算の100単位と40単位は何で分かれていますか。
協力医療機関の側の体制で分かれています。指定地域密着型サービス基準第105条第2項各号に掲げる要件を満たす(相談・診療を行う体制を常時確保している)協力医療機関との連携の場合が1月につき100単位、それ以外の協力医療機関との連携の場合が1月につき40単位と定められています。
協力医療機関連携加算だけを単独で算定する形はありますか。
告示第126号ニの注ただし書は、医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨を定めています。協力医療機関連携加算は、医療連携体制加算の算定を前提に置いた構造です。
重度化した場合の対応に係る指針は、いつ説明して同意を得ると定められていますか。
告示第96号第三十四号イ(3)(ロ・ハでも準用)は、指針を定め、「入居の際に」利用者又はその家族等に説明し、同意を得ていることを定めています。説明した事実と同意を得た事実を入居者ごとに記録へ残す運用が裏づけになります。
医療連携体制加算の届出先はどこと定められていますか。
告示第126号ホの注により、市町村長への届出が定められています。届出の様式・提出期限は保険者(指定権者)により異なるため、指定を受けた保険者の案内をご確認ください。届出書類の作成・提出代行を外部に依頼する場合、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
本記事の単位数はいつの時点のものですか。
令和6年度改定に対応した当社データベース(2026年7月時点の確認記録)の値です。改定により変わる場合があるため、請求の前に最新の告示・保険者の案内をご確認ください。
出典・根拠資料
- 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)ホ(医療連携体制加算)・ニ(協力医療機関連携加算)の注
- 厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)第三十四号イ・ロ・ハ・ニ
- 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」
- 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
出典:厚生労働省ウェブサイト(各告示の原文)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。
出典
出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






