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グループホームの看取り介護加算と入退居の加算6件の要件|時系列の対照表【出典つき】

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)には、入居した日から、入院・退居・看取りという節目ごとに、それぞれ別の加算・費用の定めが置かれています。名称が似ているうえに、「入居から何日」「死亡日から何日」「退居から何週間」といった日数の起算点がひとつずつ違うため、体制の加算(毎月同じように積み上がるもの)とは別の管理が要ります。

この記事では、入居から退居・看取りまでの時間軸に沿って現れる次の6件——初期加算・入院時費用・看取り介護加算・退居時情報提供加算・退居時相談援助加算・若年性認知症利用者受入加算——を、告示の条文(根拠つき)と、貴事業所の体制・記録を書き入れて突き合わせる対照表のかたちで整理します。本記事で扱うのは、当社の加算データベースに収載したこの6件だけです。体制系の加算(医療連携体制加算・夜間支援体制加算・認知症専門ケア加算など)は別の記事で扱っており、ここでは看取り介護加算の前提として告示に書かれている関係にだけ触れます。

単位数・日数・要件は、いずれも告示(平成18年厚生労働省告示第126号、平成27年厚生労働省告示第94号・第95号・第96号)の該当箇所を直接確認した値をそのまま載せています。ただし、運用の細部は保険者(指定権者)により異なる場合がありますので、最終的な算定の可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入居から看取り・退居までの時系列マップ|6件の配置と単位数(1枚表)

まず、6件がグループホームでの生活のどの場面に置かれているかを1枚にします。左の「場面」を上から下へ読むと、入居 → 入居後30日 → 入院 → (終末期)看取り → 退居、という時間の流れになります。単位数はいずれも告示の定めをそのまま写したものです。

場面(時間軸) 名称 告示の定め(単位数) 頻度・限度 市町村長への届出 主な根拠
入居した日から30日以内 初期加算 1日につき30単位を加算 1日につき(入居日から30日以内) 告示に届出の定めの記載なし 平成18年厚生労働省告示第126号 ハ 注
若年性認知症の方を受け入れている期間 若年性認知症利用者受入加算 1日につき120単位を加算 1日につき 要(注8) 同告示 注8/平成27年厚生労働省告示第95号 十八
病院・診療所への入院中 入院時費用 所定単位数に代えて1日につき246単位を算定(1月に6日を限度) 1日につき(1月に6日を限度) 要(注9) 同告示 注9/平成27年厚生労働省告示第95号 五十八の五
終末期(医師が回復の見込みがないと診断した後) 看取り介護加算 死亡日以前31日以上45日以下 1日につき72単位/死亡日以前4日以上30日以下 1日につき144単位/死亡日の前日及び前々日 1日につき680単位/死亡日 1日につき1,280単位(いずれも死亡月に加算) 1日につき(死亡月に加算) 要(注10) 同告示 注10/平成27年厚生労働省告示第96号 三十三/同告示第94号 四十
退居して医療機関に入院する時 退居時情報提供加算 250単位を加算(利用者1人につき1回に限る) 1回につき(利用者1人につき1回を限度) 告示に届出の定めの記載なし 同告示 ヘ 注
退居して居宅でサービスを利用する時 退居時相談援助加算 400単位を加算(利用者1人につき1回を限度) 1回につき(利用者1人につき1回を限度) 告示に届出の定めの記載なし 同告示 ト 注

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この6件に共通するのは、「体制を整えて届け出れば毎月同じように付くもの」ではなく、個々の利用者の入居日・入院日・死亡日・退居日という具体的な日付が起算点になるという性質です。だから裏づけになる書類も、体制の届出書ではなく、入退居の記録・入退院の記録・診断の記録・説明と同意の記録が中心になります。後半の対照表と書類一覧は、この日付の記録を軸に組んであります。

読み進める順番は、貴事業所のいまの場面で選んでください。新しい入居予定の方がいるなら初期加算と若年性認知症利用者受入加算の対照表から、入院中の方がいるなら入院時費用の対照表と照会メモの2・3番から、看取りの過程にある方がいるなら看取り介護加算の対照表と日数区分の記入欄から、という読み方ができるよう、各表は単独でも使える形にしてあります。全体を一度通読しておくのは、退居の場面——医療機関への入院か、居宅への復帰かで別々の加算に分かれる場面——を事前に知っておくためです。退居は当日になってから要件を調べる時間が取りにくい場面だからです。

「看取り」の名称と前提の取り違え注意|グループホームで確かめる4点

「看取り介護加算」という名称の加算は、グループホームのほかに介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)にもあり、介護老人保健施設には「ターミナルケア加算」という別名称の定めがあります。名称が同じでも似ていても、根拠となる告示が別で、要件も単位数も別々に定められています。グループホームの看取り介護加算の根拠は地域密着型サービスの告示(平成18年厚生労働省告示第126号)の注10であり、施設系の資料や研修で見た要件をそのまま当てはめると、条文に無い要件を足したり、条文に有る要件を落としたりすることになります。特別養護老人ホーム・介護老人保健施設それぞれの定めは当サイトの別記事で整理していますので、他サービスの数値はここには書きません。

そのうえで、グループホームの看取り介護加算について、告示の条文(注10とそのただし書)に書かれている「前提」が4つあります。いずれも当社データベースに根拠つきで収載している定めだけを挙げます。

# 告示に置かれている前提 条文上の位置 読み違えるとどうなるか
1 対象は基本報酬の「イ(認知症対応型共同生活介護費)」であり、短期利用(ロ)は対象外である旨が定められています 平成18年厚生労働省告示第126号 注10 短期利用の方に同じ扱いを想定してしまう
2 医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨がただし書に定められています(=医療連携体制加算が前提) 同告示 注10 ただし書 看取りの体制だけ整えても、前提の加算の状況と切り離しては読めない
3 退居した日の翌日から死亡日までの間は算定しない旨がただし書に定められています 同告示 注10 ただし書 退居後にご自宅や病院で亡くなられた場合の期間の扱いを取り違える
4 4つの日数区分の単位はいずれも「死亡月に加算」と定められています 同告示 注10(単位数の定め) サービス提供月ごとの請求と思い込み、死亡月にまとめて載せる定めを見落とす

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2点目の医療連携体制加算そのものの要件(看護職員の配置のかたちなど)は本記事の範囲外です。ここで確かめるのは「看取り介護加算のただし書が医療連携体制加算を前提として名指ししている」という条文上の関係だけで、貴事業所の医療連携体制加算の算定状況は、後掲の対照表の記入欄に書き入れてご確認ください。

6件それぞれの告示の定め|根拠つき対照表(28項目・記入欄つき)

ここからが本体です。6件それぞれについて、告示の定めを1項目ずつ行に分け、右端に貴事業所の体制・記録を書き入れる欄を置きました。左の列(告示の定め)は条文の内容、右の列(貴事業所の記入欄)は貴事業所の現況です。左右を見比べて、合っているかどうかはご自身で・保険者(指定権者)とご確認ください。この記事は「どちらに当たるか」の判定を書きません。

初期加算|1日につき30単位・入居日から30日以内(3項目)

新しく入居した方の生活の立ち上がり期に関する加算です。告示のハの注に「入居した日から起算して30日以内の期間については、初期加算として、1日につき所定単位数を加算する。」と定められており、起算点は入居した日です。

告示の定め 根拠 貴事業所の記入欄
対象となる基本報酬区分:イ(認知症対応型共同生活介護費) 平成18年厚生労働省告示第126号 ハ 注 算定している基本報酬区分:(     )
算定期間:入居した日から起算して30日以内 同告示 ハ 注 入居日:( 年 月 日)/30日目に当たる日:( 年 月 日)
再入居時の取扱い:30日を超える病院又は診療所への入院後に再び入居した場合も同様 同告示 ハ 注 再入居の場合、直前の入院期間:( 日間)/再入居日:( 年 月 日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

注意したいのは、再入居の定めが「30日を超える入院の後」と書かれている点です。入院期間が30日以下だった場合の再入居は、再度の算定の対象として告示に明記されていません。この論点は後掲の照会メモの表に載せています。

入院時費用|所定単位数に代えて1日246単位・1月に6日を限度(4項目)

利用者が病院・診療所に入院した場合の定めです。名称のとおり「加算」ではなく、所定単位数に代えて算定する費用である点が告示上の定めです。また、入院の初日及び最終日は算定できない旨が注9のただし書に明記されています。

告示の定め 根拠 貴事業所の記入欄
利用者の状態:病院又は診療所への入院を要した場合 平成18年厚生労働省告示第126号 注9 入院先:(     )/入院日:( 年 月 日)/退院日:( 年 月 日)
算定日数の上限:1月に6日 同告示 注9 当月の算定日数:( 日)
入院後3月以内の退院見込み時の体制確保:要。条文は「入院後三月以内に退院することが明らかに見込まれるときは、その者及びその家族の希望等を勘案し、必要に応じて適切な便宜を供与するとともに、やむを得ない事情がある場合を除き、退院後再び当該指定認知症対応型共同生活介護事業所に円滑に入居することができる体制を確保していること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 五十八の五 本人・家族の希望を確認した記録:(有・無)/居室の確保状況の記録:(有・無)
市町村長への届出:要 平成18年厚生労働省告示第126号 注9 届出の状況:(     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

看取り介護加算|事業所側の要件と利用者側の要件(8項目)

看取り介護加算の要件は、大きく2層に分かれています。事業所側の体制の要件(施設基準:平成27年厚生労働省告示第96号 三十三)と、個々の利用者に関する要件(利用者等の基準:平成27年厚生労働省告示第94号 四十)です。前者は指針・見直し・研修という「日頃から整えておくもの」、後者は診断・計画・説明と同意という「その方の看取りの過程で残していくもの」です。誰が行う行為なのか(医師が・看護職員が・介護従業者が)も条文に沿って書き分けます。

層 告示の定め 根拠 貴事業所の記入欄
基本報酬 対象となる基本報酬区分:イ(認知症対応型共同生活介護費)。短期利用(ロ)は対象外である旨が定められています 平成18年厚生労働省告示第126号 注10 対象の方の利用区分:(     )
事業所 看取りに関する指針を定め、入居の際に利用者又はその家族等に説明し、同意を得ていること 平成27年厚生労働省告示第96号 三十三 イ 指針の最終改定日:( 年 月 日)/入居時説明・同意の記録:(有・無)
事業所 看取りに関する指針の見直し:医師、看護職員、介護職員、介護支援専門員その他の職種の者による協議の上、看取りの実績等を踏まえ適宜行うこと(看護職員は当該事業所の職員または密接な連携を確保できる範囲内の距離にある病院・診療所・指定訪問看護ステーションの職員に限る) 同告示 三十三 ロ 直近の多職種協議の日:( 年 月 日)/参加職種:(     )
事業所 看取りに関する職員研修を行っていること 同告示 三十三 ハ 直近の研修実施日:( 年 月 日)/記録:(有・無)
利用者 医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した者であること 平成27年厚生労働省告示第94号 四十 イ 診断した医師:(     )/診断の記録の所在:(     )
利用者 医師等が共同で作成した介護に係る計画について説明を受け、同意していること(家族等の同意を含む) 同告示 四十 ロ 計画作成日:( 年 月 日)/説明・同意の記録:(有・無)
利用者 看取りに関する指針に基づき、利用者の状態又は家族の求め等に応じ随時、医師等の相互の連携の下、記録を活用した説明を受け、同意した上で介護を受けていること 同告示 四十 ハ 随時の説明の記録(直近):( 年 月 日)/活用した記録の名称:(     )
手続 市町村長への届出:要 平成18年厚生労働省告示第126号 注10 届出の状況:(     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

条文の主語に注目してください。回復の見込みに関する診断は医師が行うものと定められています。指針の見直しの協議には医師・看護職員・介護職員・介護支援専門員その他の職種の者が加わることとされ、このときの看護職員は当該事業所の職員か、密接な連携を確保できる範囲内の距離にある病院・診療所・指定訪問看護ステーションの職員に限られています。日々の説明と同意の場面は「医師等の相互の連携の下」で、介護従業者が残す日々の記録がその説明の材料(「記録を活用した説明」)になります。医学的な判断そのものは本記事の範囲外です——誰が判断の主体かという条文上の役割分担だけを整理しています。

退居時情報提供加算|医療機関へ入院する退居・250単位(4項目)

令和6年度改定で新設された区分です。退居先が「医療機関に入院する場合」に限られている点が最大の特徴で、条文は「当該医療機関に対して、当該利用者の同意を得て、当該利用者の心身の状況、生活歴等の情報を提供した上で、当該利用者の紹介を行った場合」と定めています。

告示の定め 根拠 貴事業所の記入欄
対象となる基本報酬区分:イ(認知症対応型共同生活介護費) 平成18年厚生労働省告示第126号 ヘ 注 対象の方の利用区分:(     )
退居先:医療機関に入院する場合 同告示 ヘ 注 退居先の医療機関名:(     )/入院日:( 年 月 日)
提供する情報:利用者の心身の状況、生活歴等の情報(利用者の同意を得た上で提供し、紹介を行うこと) 同告示 ヘ 注 情報提供書の写し:(有・無)/同意の記録:(有・無)
算定回数の上限:利用者1人につき1回 同告示 ヘ 注 この方についての過去の算定:(有・無)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退居時相談援助加算|居宅へ戻る退居・400単位・2週間以内(6項目)

退居先が居宅の場合の区分です。前項の退居時情報提供加算(退居先=医療機関)とは退居先で区分が分かれる別の加算として定められています。要件が「退居時の相談援助」と「退居後2週間以内の情報提供」の二段構えになっている点、情報提供先が市町村と老人介護支援センター又は地域包括支援センターの双方である点が条文に明記されています。

告示の定め 根拠 貴事業所の記入欄
利用期間:1月を超えること。条文は「利用期間が1月を超える利用者が退居し、その居宅において居宅サービス又は地域密着型サービスを利用する場合」 平成18年厚生労働省告示第126号 ト 注 入居日:( 年 月 日)/退居日:( 年 月 日)
退居後の利用サービス:その居宅において居宅サービス又は地域密着型サービスを利用する場合 同告示 ト 注 退居後に利用予定のサービス:(     )
相談援助の実施:退居時に利用者及びその家族等に対し、退居後の居宅サービス、地域密着型サービスその他の保健医療サービス又は福祉サービスについて行うこと 同告示 ト 注 相談援助の実施日:( 年 月 日)/記録:(有・無)
情報提供の期限:退居の日から2週間以内(利用者の同意を得て行うこと) 同告示 ト 注 情報提供日:( 年 月 日)/退居日から( 日)以内
情報提供先:退居後の居宅地を管轄する市町村(特別区を含む)、および老人介護支援センター又は地域包括支援センター(介護状況を示す文書を添えて必要な情報を提供すること) 同告示 ト 注 市町村への提供:(有・無)/センターへの提供:(有・無)/添えた文書名:(     )
算定回数の上限:利用者1人につき1回 同告示 ト 注 この方についての過去の算定:(有・無)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

若年性認知症利用者受入加算|個別の担当者・1日120単位(3項目)

介護保険法施行令第2条第6号に規定する「初老期における認知症」によって要介護者又は要支援者となった方を受け入れた場合の加算です。基準の条文は「受け入れた若年性認知症利用者(介護保険法施行令第二条第六号に規定する初老期における認知症によって要介護者又は要支援者となった者をいう。)ごとに個別の担当者を定めていること。」であり、その方ごとに個別の担当者を定めることが明文の要件です。なお、認知症行動・心理症状緊急対応加算(注7)を算定している場合は算定しない旨が注8のただし書に定められています。

告示の定め 根拠 貴事業所の記入欄
利用者の該当性:介護保険法施行令第2条第6号に規定する初老期における認知症によって要介護者又は要支援者となった者 平成27年厚生労働省告示第95号 十八 該当性を確認した資料の名称:(     )
若年性認知症利用者ごとの個別の担当者:定めていること 同告示 十八 担当者名:(     )/定めた記録の所在:(     )
市町村長への届出:要 平成18年厚生労働省告示第126号 注8 届出の状況:(     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。届出そのものを外部に依頼する場合は、この線引きにご留意ください。

死亡月に加算する4つの区分|72・144・680・1,280単位を日付へ写す記入欄

看取り介護加算の単位数は、死亡日からさかのぼる日数で4つの区分に分かれ、いずれも死亡月に加算すると定められています。区分の境目を取り違えないために、告示の区分をそのまま表にし、右側に実際の日付を書き入れる欄を付けました。死亡日を起点に、カレンダーを逆にたどって書き入れてください。

告示の区分 1日あたりの単位数 貴事業所の記入欄(実際の日付) 該当日数の記入欄
死亡日 1,280単位 ( 年 月 日) 1日
死亡日の前日及び前々日 1日につき680単位 ( 月 日)〜( 月 日) ( 日)
死亡日以前4日以上30日以下 1日につき144単位 ( 月 日)〜( 月 日) ( 日)
死亡日以前31日以上45日以下 1日につき72単位 ( 月 日)〜( 月 日) ( 日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表を日付に写すときに、告示のただし書の2つの定めが効いてきます。第一に、退居した日の翌日から死亡日までの間は算定しない旨が定められているため、期間の途中で退居があった場合、その翌日以降の日はこの表に書き入れる対象から外れます。第二に、医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨が定められているため、前提となる加算の算定状況を先に確かめることになります。月をまたぐ期間(たとえば144単位の区分が前月に始まっている場合)の請求実務上の載せ方は、「死亡月に加算」という告示の文言を踏まえたうえで、具体的な取扱いを保険者(指定権者)にご確認ください。

入居日・入院日・退居日に誰が何を残すか|職種別の書き分け13場面

6件の要件を「日付」と「主語」で並べ直すと、日々の記録の担当が見えてきます。条文が主語を明示している行為はその主語で、明示していない事務はグループホーム側の運用として整理しました。医学的判断の内容には踏み込みません——誰が主体かという役割の整理です。

# 場面 主に動く人(条文・運用上の主語) 残す記録 関係する定め
1 入居した日 管理者・介護従業者が 入居日が確認できる記録(初期加算の30日の起算点) 初期加算
2 入居の際 事業所(説明者)が 看取りに関する指針の説明と同意の記録 看取り介護加算(告示96号 三十三 イ)
3 若年性認知症の方の受け入れ時 管理者が 個別の担当者を定めた記録 若年性認知症利用者受入加算
4 入居から30日目まで 請求担当が 入居日から起算した日数の確認メモ 初期加算
5 入院した日 介護従業者が 入院日が確認できる記録(初日は算定の対象外である旨がただし書に定められています) 入院時費用
6 入院中 管理者が 居室の確保状況が分かる記録 入院時費用(告示95号 五十八の五)
7 入院後3月以内の退院が明らかに見込まれる時 事業所が 本人・家族の希望等を勘案した記録、円滑な再入居の体制に関する記録 入院時費用(同上)
8 容体の変化時 医師が 一般に認められている医学的知見に基づく回復の見込みに関する診断の記録 看取り介護加算(告示94号 四十 イ)
9 看取りの計画作成時 医師等が共同で 介護に係る計画と、説明・同意(家族等の同意を含む)の記録 看取り介護加算(同 四十 ロ)
10 看取り期間中・随時 看護職員・介護従業者が(医師等の相互の連携の下) 日々の記録と、その記録を活用した説明・同意の記録 看取り介護加算(同 四十 ハ)
11 指針の見直し時 医師・看護職員・介護職員・介護支援専門員その他の職種の者が 看取りの実績等を踏まえた協議の記録 看取り介護加算(告示96号 三十三 ロ)
12 医療機関へ入院する退居の時 事業所(情報提供者)が 利用者の同意の記録、心身の状況・生活歴等の情報提供書の写し 退居時情報提供加算
13 居宅へ戻る退居の時〜2週間以内 計画作成担当者等が 相談援助の記録、市町村・地域包括支援センター等への情報提供文書と介護状況を示す文書の写し 退居時相談援助加算

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この13場面のうち、8〜11の4つ(診断・計画・随時の説明・指針の見直し)は、後から書き足すことがそもそも難しい記録です。日付の順序——診断が先、計画がその後、説明と同意がさらにその後——が記録のうえで追えるようになっているかを、看取りの過程が始まった時点から意識しておくと、死亡月の請求時に慌てずに済みます。

運営指導のときに示す書類21点|6件別の保管記入欄と公表指摘の実情

加算・費用別の書類一覧と保管場所の記入欄

当社データベースに収載している、6件それぞれの裏づけになる書類は次の21点です。運営指導の場では「あるかどうか」より先に「すぐ出せるかどうか」が問われますので、保管場所と最終確認日を書き入れる欄を付けました。

加算・費用 書類 保管場所の記入欄 最終確認日
初期加算 入居日が確認できる記録 (     ) ( / )
初期加算 入退院日が確認できる記録 (     ) ( / )
入院時費用 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 (     ) ( / )
入院時費用 入退院日が確認できる記録 (     ) ( / )
入院時費用 居室の確保状況が分かる記録 (     ) ( / )
看取り介護加算 看取りに関する指針 (     ) ( / )
看取り介護加算 指針の説明・同意に係る記録 (     ) ( / )
看取り介護加算 多職種協議の記録 (     ) ( / )
看取り介護加算 看取りに関する職員研修の記録 (     ) ( / )
看取り介護加算 医師の診断に係る記録 (     ) ( / )
看取り介護加算 看取り介護に係る計画および同意の記録 (     ) ( / )
退居時情報提供加算 医療機関へ提供した情報提供書の写し (     ) ( / )
退居時情報提供加算 利用者の同意に係る記録 (     ) ( / )
退居時情報提供加算 退居記録 (     ) ( / )
退居時相談援助加算 相談援助の記録 (     ) ( / )
退居時相談援助加算 市町村・地域包括支援センター等への情報提供文書の写し (     ) ( / )
退居時相談援助加算 介護状況を示す文書 (     ) ( / )
退居時相談援助加算 利用者の同意に係る記録 (     ) ( / )
若年性認知症利用者受入加算 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 (     ) ( / )
若年性認知症利用者受入加算 個別の担当者を定めた記録 (     ) ( / )
若年性認知症利用者受入加算 要介護認定に係る資料 (     ) ( / )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

公表されている指摘の実情|この6件をグループホーム名指しで挙げたものは見当たらず・隣接資料3件

当社が収集している自治体公表の運営指導指摘データベース(353件・すべて出典つき)を検索した範囲では、グループホームの本記事の6件を名指しした公表指摘は見当たりませんでした。「無い」ことは指摘されないことの保証ではありませんが、実情として書いておきます。そのうえで、参考になる隣接の公表資料が3件あります。名称が同じ・場面が近いだけで、根拠となる定めは別ですから、そのまま当てはめず「観点の参考」としてお読みください。

公表資料 内容(要旨) グループホームでの読み替え方
久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成) 看取り介護加算(施設系の事例)について、利用者等への説明の際に記録を活用した説明資料の作成・写しの提供が確認できない、記録に精神的な状態の変化とケア・把握した意向とアセスメント・対応が記載されていない、実施後の検証や職員の精神的負担の把握が行われていない、との指摘 グループホームの告示(94号 四十 ハ)にも「記録を活用した説明」という文言があり、「説明した」という一行だけでなく、どの記録を使って説明したかが追える形になっているかという観点は共通に読めます
福岡市「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」(令和7年3月14日改訂) 施設の初期加算について、「30日を超える入院後に再入所した場合は算定できるが算定していなかった」等、30日の数え方・控除・再入所の取扱いの誤り4類型が例示されています グループホームの初期加算にも「30日を超える入院後の再入居」の定めがあり、入退院日と入退居日を台帳で突き合わせるという点検の観点は共通に読めます(施設固有の控除の定めはグループホームの告示にはそのまま現れません)
豊島区「認知症対応型共同生活介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・10件)」 グループホーム名指しの公表として、「入居に際し医師の診断書等により当該入所者が認知症であるか確認していませんでした」、入居に際して被保険者証に入居年月日・共同生活住居の名称を記載していなかった、との指摘 加算の指摘ではなく運営基準の指摘ですが、入居日・入退居の記録は初期加算・退居時の2加算の起算点そのものであり、入居時の記録の整い方が本記事の6件の裏づけを兼ねます

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

断定を避けて保険者に確かめる論点|9場面の照会メモ欄

告示を読んだだけでは決めきれない——条文に明記が無い、あるいは実務の場面が条文の文言の間に落ちる——論点を集めました。この記事はどの論点にも結論を書きません。左に「告示に書かれていること」、中央に「決めきれない理由」を置き、右の欄に保険者(指定権者)へ照会した日付と回答の要旨を書き入れて、貴事業所の記録として残してください。

# 論点 告示に置かれている定めと、決めきれない理由 照会メモ記入欄
1 30日以下の入院の後に再入居した場合の初期加算 告示は「30日を超える入院後に再び入居した場合も同様」とだけ定めており、30日以下の入院後の再入居は再度の算定の対象として明記されていません 照会日( / )回答:(     )
2 入院時費用の初日・最終日の具体的な数え方 入院の初日及び最終日は算定できない旨がただし書に定められていますが、外泊を挟む場合など個別の場面の数え方は条文にありません 照会日( / )回答:(     )
3 入院が月をまたぐ場合の「1月に6日」の数え方 告示は「1月に6日を限度」とだけ定めています。月ごとの数え直しの具体的な運用はご確認ください 照会日( / )回答:(     )
4 看取り期間の途中で退居があった場合の期間の区切り 退居した日の翌日から死亡日までの間は算定しない旨がただし書に定められています。退居前の日数の扱いを日付で確認します 照会日( / )回答:(     )
5 指針の見直しに加わる看護職員の「密接な連携を確保できる範囲内の距離」 告示96号 三十三 ロの括弧書きの文言で、具体的な距離・時間は条文にありません 照会日( / )回答:(     )
6 看取り介護加算の期間が前月に始まる場合の請求の載せ方 単位はいずれも「死亡月に加算」と定められています。前月分の日数を死亡月の請求にどう載せるかの実務はご確認ください 照会日( / )回答:(     )
7 退居時情報提供加算の「医療機関に入院する場合」の範囲 条文の文言は「医療機関に入院する場合」で、入院の形態ごとの当否は条文にありません 照会日( / )回答:(     )
8 退居時相談援助加算の「利用期間が1月を超える」の数え方 条文は「利用期間が1月を超える利用者」で、入院等で中断があった場合の通算の可否は条文にありません 照会日( / )回答:(     )
9 各届出の様式・提出時期 注8・注9・注10に市町村長への届出の定めがあり、様式と提出時期は保険者(指定権者)ごとに異なります 照会日( / )回答:(     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

照会メモを記入欄つきで残すことをすすめる理由は2つあります。第一に、担当者が替わっても同じ論点を二度照会せずに済みます。第二に、運営指導の場で「この点は貴市の担当課に照会し、この回答を受けて運用しています」と日付つきで示せる状態は、口頭の記憶で答えるのとは説得力がまったく違うからです。

死亡日から逆算する45日の窓|死亡日12例の日付表と月またぎの日数

看取り介護加算の4つの区分は、カレンダーに写すときに最も間違いが起きやすい部分です。ここでは、当社の加算データベース(告示の条文を直接確認した値)にある4区分をそのまま使い、「死亡日が何月何日なら、どの日がどの区分の窓に入るか」を実際の日付で書き出しました。数字はすべて告示の単位数と日付の引き算だけで出したもので、請求してよいかどうかの判定ではありません。窓の中の個々の日を載せるかどうかは、同意・退居・医療連携体制加算の状況などで変わるため、最後は保険者(指定権者)にご確認ください。

まず、4つの区分が何日ずつあるかを整理します。告示の区分は「死亡日」「死亡日の前日及び前々日」「死亡日以前4日以上30日以下」「死亡日以前31日以上45日以下」の4つで、これらが1日の隙間も重なりもなく続くように読むと、死亡日を1日目、前日を2日目、前々日を3日目と数える読み方になります。この読み方で日数を数えると次のとおりです。

告示の区分 死亡日を1日目とした日の番号 日数 1日あたりの単位数(加算DB) 区分ごとの単位数(日数×単位数の計算値)
死亡日 1日目 1日 1,280単位 1,280単位
死亡日の前日及び前々日 2日目・3日目 2日 680単位 1,360単位
死亡日以前4日以上30日以下 4日目〜30日目 27日 144単位 3,888単位
死亡日以前31日以上45日以下 31日目〜45日目 15日 72単位 1,080単位
4区分の窓をすべて通した場合(計算上の上限) 1日目〜45日目 45日 — 7,608単位(試算)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

最下行の7,608単位は、45日の窓のすべての日が載る場合の単純な掛け算であり、実際の方がこの数字になるという意味ではありません。医師の診断や計画への同意が窓の途中だった場合、途中で退居があった場合など、窓の一部の日が外れる場面は少なくありません。金額に直すときは、この単位数に貴事業所の地域区分の単価を掛けた「試算」として扱ってください。

死亡日12例で見る4区分の日付

次の表は、死亡日を12通り置いて、それぞれの区分がカレンダーのどこに当たるかを引き算で出したものです。月末・月初・年末年始・2月(平年と閏年)を意図的に混ぜてあります。右端の列は、45日の窓のうち死亡月より前の月に入る日数です。「死亡月に加算」という告示の文言と、前月以前の日がどれだけあるかを並べて見るための列です。

死亡日 前日及び前々日(2日) 4日以上30日以下(27日) 31日以上45日以下(15日) 窓がまたぐ月の数 45日のうち死亡月より前の月の日数
2026年10月20日 10月18日〜10月19日 9月21日〜10月17日 9月6日〜9月20日 2か月 25日
2026年10月2日 9月30日〜10月1日 9月3日〜9月29日 8月19日〜9月2日 3か月 43日
2026年10月31日 10月29日〜10月30日 10月2日〜10月28日 9月17日〜10月1日 2か月 14日
2026年11月1日 10月30日〜10月31日 10月3日〜10月29日 9月18日〜10月2日 3か月 44日
2026年11月30日 11月28日〜11月29日 11月1日〜11月27日 10月17日〜10月31日 2か月 15日
2026年12月31日 12月29日〜12月30日 12月2日〜12月28日 11月17日〜12月1日 2か月 14日
2027年1月3日 1月1日〜1月2日 12月5日〜12月31日 11月20日〜12月4日 3か月 42日
2027年1月15日 1月13日〜1月14日 12月17日〜1月12日 12月2日〜12月16日 2か月 30日
2027年2月14日 2月12日〜2月13日 1月16日〜2月11日 1月1日〜1月15日 2か月 31日
2027年3月1日(平年の2月を含む) 2月27日〜2月28日 1月31日〜2月26日 1月16日〜1月30日 3か月 44日
2027年3月31日 3月29日〜3月30日 3月2日〜3月28日 2月15日〜3月1日 2か月 14日
2028年3月1日(閏年の2月29日を含む) 2月28日〜2月29日 2月1日〜2月27日 1月17日〜1月31日 3か月 44日

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表から分かるのは、死亡日が月の初めに近いほど、窓の大半が前の月に入るということです。2026年11月1日や2027年3月1日のように死亡日が1日の場合、45日のうち44日が前の月以前の日になります。一方、請求は「死亡月に加算」と定められています。前の月の請求をすでに出したあとで死亡月にまとめて載せる日がどれだけあるか、その載せ方をどうするかは、先に保険者(指定権者)へ照会しておくと、死亡月の月末に慌てずに済みます。また、2月をまたぐ窓は、平年と閏年で日付が1日ずれます(2027年3月1日と2028年3月1日の行を比べてください)。カレンダーを使わず「30日前」「45日前」と暗算すると、ここでずれが出ます。

窓の途中で起きる出来事と告示のただし書の突き合わせ

45日の窓の中では、退居・入院・同意の時期など、窓の一部を外す可能性のある出来事が起こります。告示と加算データベースに書かれている定めだけを左に置き、右に貴事業所の記録を書き入れる形にしました。どの日を外すかの判断はこの表では書きません。

窓の中で起きること 告示・基準に置かれている定め(加算DB) 貴事業所の記録(記入欄) ご確認ください
窓の途中で居宅へ退居した 退居した日の翌日から死亡日までの間は算定しない旨が注10ただし書に定められています 退居日:( 月 日)/退居先:(    ) 退居日以前の窓の日をどう扱うか
窓の途中で医療機関へ入院し、そのまま退居した 同じく注10ただし書(退居の翌日から死亡日まで)。退居時情報提供加算は「医療機関に入院する場合」の定め 入院日:( 月 日)/退居日:( 月 日) 入院日と退居日が別の日の場合の扱い
窓の途中で入院したが、退居はしていない 入院時費用は「所定単位数に代えて」1日246単位(1月に6日限度・初日と最終日は対象外) 入院期間:( 月 日〜 月 日) 入院中の日と看取り介護加算の関係
その月に医療連携体制加算を算定していない 医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨が注10ただし書に定められています 当月の医療連携体制加算の区分:(    ) 月の途中で区分や体制が変わった場合
対象の方が短期利用(ロ)の利用者だった 対象は基本報酬イ(認知症対応型共同生活介護費)と定められ、短期利用(ロ)は対象外である旨が定められています 利用区分:(イ・ロ) 短期利用から本体の入居へ切り替わった日
医師の診断が窓の途中だった 「医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した者」(告示94号 四十 イ) 診断日:( 月 日)/診断した医師:(    ) 診断日より前の窓の日の扱い
計画への同意が窓の途中だった 医師等が共同で作成した介護に係る計画について説明を受け、同意していること(同 四十 ロ) 計画作成日:( 月 日)/同意日:( 月 日) 同意日より前の窓の日の扱い
入居時に看取りに関する指針の説明・同意の記録が見当たらない 指針を定め、入居の際に利用者又はその家族等に説明し、同意を得ていること(告示96号 三十三 イ) 入居時の説明・同意の記録:(有・無)/所在:(    ) 入居後に指針を定めた・改定した場合の説明の記録
その年度に看取りに関する職員研修の記録がない 看取りに関する職員研修を行っていること(告示96号 三十三 ハ) 直近の研修日:( 年 月 日)/参加者数:( 名) 研修の頻度・形式の考え方
市町村長への届出の時期と窓の始まりが近い 市町村長への届出が注10に定められています 届出日:( 年 月 日)/受理の記録:(有・無) 届出の効力が生じる時期

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

右端の「ご確認ください」の列は、告示の文言だけでは決まらず、算定の留意事項を定めた通知や保険者の運用で決まる部分です。この記事では通知の中身に踏み込まず、論点の場所だけを示しています。照会した回答は、前掲の照会メモの表に日付つきで書き足しておくと、次の看取りのときに同じ確認を繰り返さずに済みます。

看取りの記録の悪い例と良い例|6場面・48文例(そのまま使える完成文)

看取り介護加算の利用者側の要件(告示94号 四十)は、「診断」「計画への同意」「記録を活用した説明と同意」という、その方の看取りの過程で残していく記録で裏づけられます。事業所側の要件(告示96号 三十三)は、指針・見直しの協議・研修の記録で裏づけられます。ここでは、それぞれの場面で実際に書かれがちな「悪い例」と、主語・日時・数値・観察の根拠を入れて書き直した「良い例」を並べました。良い例はそのまま貴事業所の記録様式に写して使える完成文です。人名は「A様」「長女B様」のように置き換えてあります。

悪い例に共通するのは、「誰が」「いつ」「何を見て」「何を伝え」「相手がどう答えたか」のどれかが抜けていることです。久留米市が公表している指摘事例(前掲)でも、看取り介護の記録に精神的な状態の変化とそのケア、把握した意向とアセスメント・対応が書かれていないことが挙げられています。以下の良い例は、この観点を満たすように組んであります。

場面1 入居時の看取りに関する指針の説明と同意(8例)

記録の欄 悪い例 良い例(完成文) 告示とのつながり
説明の日時・場所 「入居時に説明済み」 2026年4月3日(金)14時10分〜14時45分、1階相談室にて、管理者Cが看取りに関する指針(2026年4月1日改定版・全6頁)を読み合わせで説明した。 指針の入居時説明(96号 三十三 イ)
説明の相手 「家族に説明」 説明の相手は本人A様と長女B様(キーパーソン・同居なし・市内在住)。A様は説明の前半15分同席し、その後は居室へ戻られた。 「利用者又はその家族等」
説明した内容 「看取りについて説明した」 指針のうち、①事業所で看取りを行う場合の体制(夜間は職員2名・看護職員へ電話で連絡)、②医師が回復の見込みがないと診断した場合に計画を作り直すこと、③途中で方針を変えられること、の3点を頁を示しながら説明した。 指針の中身の説明
本人の反応 「理解された様子」 A様は「最後はここがいい。病院は好かん」と2回繰り返して話された。指針の頁をめくる手は止まりがちで、内容の理解の程度は会話からは判断できなかったため、長女B様の意向と分けて記録する。 本人の意向の把握
家族の反応 「了承を得た」 長女B様は「母がそう言うなら、できるだけここで」と述べた一方、「苦しそうなら病院も考えたい」とも話された。どちらの希望も書面に残し、途中で方針を変えられることを改めて伝えた。 家族等の意向の把握
同意の形 「同意あり」 長女B様が同意書(指針説明確認書)に署名し、控えを1部お渡しした。原本は個人ファイルの「契約・同意」欄に綴じた。 同意を得ていること
質問への回答 「質問なし」 長女B様から「夜中に亡くなったら何時に連絡が来るのか」と質問があり、時刻に関わらず状態の変化があった時点で電話する運用であることを説明した。連絡先は長女B様の携帯電話を第1連絡先とした。 説明の記録の具体性
次の説明の予定 (記載なし) 指針を改定した場合は改定の都度、また状態が変わった場合は随時、改めて説明する旨を伝えた。次回の説明予定は、6か月後の計画の見直し時(2026年10月)とした。 随時の説明(94号 四十 ハ)への橋渡し

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場面2 医師から回復の見込みに関する説明を受けた日(8例)

診断そのものは医師が行うと告示に定められています。グループホームの職員が残すのは、診断の内容を「誰から」「いつ」「どのように」聞いたかの記録です。職員が医学的な判断を書く形にならないよう、医師の言葉は医師の言葉として引用します。

記録の欄 悪い例 良い例(完成文) 告示とのつながり
診断を受けた日時 「医師より看取りの指示」 2026年9月24日(木)15時20分、協力医療機関のE医師の往診時に、E医師より本人の状態について説明があった。 医師の診断(94号 四十 イ)
医師の言葉の記録 「終末期と判断」 E医師の説明(要旨):「食事と水分がこの2週間で半分以下になり、検査の数値からも回復の見込みは乏しいと考える。今後は苦痛を和らげることを中心にしたい」。 診断した医師と内容
同席者 「職員同席」 同席は看護職員D(医療連携体制の看護師)、計画作成担当者F、長女B様(電話をスピーカーにして参加)。 医師等の相互の連携
直近の状態の根拠 「食欲低下あり」 9月10日〜23日の14日間で、1日の食事摂取量は平均で主食3割・副食3割、水分は平均620mlだった(9月1日〜9日の平均は主食7割・水分1,150ml)。体重は8月末42.6kgから9月22日40.1kg。 記録を活用した説明の材料
家族への伝達 「家族に連絡済み」 同日16時05分、計画作成担当者Fが長女B様へ改めて電話し、E医師の説明を要旨の文面どおりに読み上げた。長女B様は「今週末に面会に行きます」と話された。 家族等への説明
本人への伝え方 (記載なし) 本人A様には、E医師が「無理に食べなくていいですよ」と声をかけ、A様は目を開けてうなずかれた。病状の詳しい説明は長女B様の希望により本人には行っていない。 本人の意向と家族の意向の区別
次の手続きの予定 「今後看取りへ」 E医師・看護職員D・計画作成担当者Fで、9月26日(土)10時に看取り介護に係る計画の案を共同で作成し、同日午後に長女B様へ説明する予定を立てた。 計画の共同作成(94号 四十 ロ)へ
記録の所在 (記載なし) E医師の往診記録の写し(9月24日付)を個人ファイルの「医療」欄に綴じ、本記録から参照できるよう日付を併記した。 診断の記録の所在

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場面3 看取り介護に係る計画の欄別(8例)

告示は「医師等が共同で作成した介護に係る計画」と定めています。計画書の欄に何を書くかは様式により異なりますが、欄の名前が違っても、次の8つの観点が書かれているかを見ると点検しやすくなります。

計画の欄 悪い例 良い例(完成文) 告示とのつながり
作成者 「職員一同」 作成者:E医師(協力医療機関)、看護職員D、計画作成担当者F、介護職員G(ユニットリーダー)。2026年9月26日10時〜10時50分に協議して作成。 医師等が共同で作成
本人・家族の意向 「本人・家族は看取りを希望」 本人:「ここがいい」(4月3日・9月24日の発言)。長女B様:「できるだけここで。苦しそうなら相談したい」(9月24日電話)。両者の意向が一致していない点(病院への移動の可能性)を残したまま計画を作る。 意向の把握(久留米市の指摘の観点)
援助の目標 「安楽に過ごす」 好きな童謡を聞きながら、1日2回以上は職員と会話ができる時間を持ち、口の渇きや体の痛みを訴える表情が見られた時に15分以内に対応を始める。 計画の具体性
食事・水分 「食べられる物を提供」 本人が好むりんごのすりおろし(小さじ5杯程度)とほうじ茶ゼリーを、覚醒している時間帯に1回量を少なくして提供する。無理に勧めず、口に入れた量と拒否のしぐさを毎回記録する。 日々の記録へのつながり
苦痛の緩和と観察 「状態観察」 2時間ごとの体位変換時に、呼吸の回数(1分間)、顔をしかめる表情の有無、手足の冷たさ、尿の量と色を観察し記録する。変化があれば看護職員Dへ電話で報告する。 記録を活用した説明の材料
家族の関わり 「面会自由」 長女B様の面会は時間を問わず受け入れ、居室に簡易ベッドを用意できる旨を伝える。面会時に直近3日間の記録を職員が一緒に見て、様子を説明する。 家族等への随時の説明
医療機関への連絡 「急変時は救急搬送」 呼吸の間隔が長くなる等の変化があった場合、夜間も含めまず看護職員Dへ、次にE医師へ電話で報告する。救急要請の要否は本人・長女B様の意向を踏まえE医師と相談する旨を、長女B様と確認済み。 医師等の相互の連携
見直しの時期 「適宜見直し」 1週間ごと(毎週土曜)に看護職員Dと計画作成担当者Fが記録を見て見直す。食事量・覚醒時間・苦痛の表情のいずれかが大きく変わった時はその日のうちに見直す。 随時の説明と同意への橋渡し

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

場面4 看取り期の日々の記録の時間帯別(10例)

日々の記録は、あとで「記録を活用した説明」の材料になります。「特変なし」「様子観察」のように、読み返しても何も分からない書き方は、説明の材料になりません。時間帯ごとに、誰が見て何を書くかの例を並べます。

時間帯・場面 悪い例 良い例(完成文) 説明の材料としての使い道
早朝(5時〜7時) 「特変なし」 5時40分、介護職員H訪室。呼びかけに目を開けるが発語なし。呼吸は1分間に18回で、途中で10秒ほど止まることが2回あった。口唇の乾燥あり、口腔用スポンジで湿らせると口を動かされた。 呼吸の変化の経過
朝食(7時〜9時) 「朝食少量摂取」 7時50分、りんごのすりおろし小さじ3杯を介護職員Hが介助。4杯目で口を閉じて顔をそむけられたため中止。ほうじ茶ゼリーは2口。 食事量の推移
午前(9時〜12時) 「居室で過ごす」 10時20分、長女B様面会。B様が手を握って話しかけると、A様は目を開けて2回うなずかれた。B様は「今日は顔色がいい」と話され、面会は11時30分まで。 家族の受け止めの経過
昼(12時〜14時) 「昼食拒否」 12時15分、ゼリーを口元へ運ぶが口を開けず、首を横に1回振られた。無理に勧めず中止し、12時40分に口腔ケアのみ行った。拒否のしぐさがあった旨を看護職員Dへ報告。 本人の意思表示の記録
午後(14時〜17時) 「入眠中」 14時〜16時の2時間、閉眼して呼びかけへの反応なし。15時の体位変換時に眉間にしわを寄せる表情が1回あり、左向きから仰向けに戻すと表情が和らいだ。 苦痛の表情と対応の経過
夕方(17時〜19時) 「水分補給実施」 17時30分、とろみをつけたお茶をスプーンで5杯(約25ml)。むせは無し。本日の水分は計約210ml(昨日は約320ml)。 水分量の推移
夜間(19時〜22時) 「巡視時異常なし」 21時、介護職員J巡視。手足の先が冷たく、足の甲の色がやや紫がかって見えたため、看護職員Dへ電話報告(21時08分)。D「朝まで2時間ごとに観察、呼吸の間隔が長くなれば連絡を」。 夜間の連絡と指示の記録
深夜(22時〜5時) 「良眠」 1時、3時の巡視時とも閉眼。1時は呼吸1分間に16回、3時は14回で、途中に15秒ほどの停止が見られた。尿はパッドに約80ml、色は濃い茶色。 深夜の状態の推移
本人の気持ちの変化 「落ち着いている」 日中、長女B様の声が聞こえると目を開け、B様が帰ったあと30分ほど天井を見つめて涙を流されていた。介護職員Gが隣に座り、好きな童謡を小さく流すと10分ほどで目を閉じられた。 精神的な状態の変化とケア(久留米市の指摘の観点)
家族の気持ちの変化 「家族も納得」 面会後、長女B様が玄関で「本当にここでいいのか、毎晩考えてしまう」と話された。計画作成担当者Fが15分ほど話を聞き、明日の面会時に記録を一緒に見ながら様子を説明することを約束した。 家族の精神的な状態の変化とケア

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場面5 記録を活用した随時の説明と同意(8例)

告示94号 四十 ハは、利用者の状態又は家族の求め等に応じ随時、医師等の相互の連携の下、「記録を活用した説明」を受け、同意した上で介護を受けていることを定めています。説明した事実だけでなく、どの記録を使って説明したのかが追える書き方にします。

記録の欄 悪い例 良い例(完成文) 告示とのつながり
説明のきっかけ 「家族来所時に説明」 9月30日、食事量が3日続けて小さじ3杯以下となったため(状態の変化によるもの)、長女B様に来所を依頼し、同日18時から説明を行った。 「利用者の状態又は家族の求め等に応じ随時」
使った記録の名称 「経過を説明」 説明に使った記録:①9月24日〜30日の日々の記録(食事・水分・呼吸・表情)、②9月24日付E医師の往診記録の写し、③看護職員Dの訪問記録(9月27日・29日)。いずれも写しを1部お渡しした。 記録を活用した説明・写しの提供(久留米市の指摘の観点)
説明した人 「職員が説明」 説明者:看護職員D(状態の説明)、計画作成担当者F(計画の変更点の説明)。E医師には事前に17時に電話で状態を報告し、説明内容の了承を得た。 医師等の相互の連携の下
説明した内容 「状態悪化を説明」 1週間で水分が1日約620mlから約210mlへ減っていること、呼吸が止まる時間が10秒から15秒に延びていること、表情の変化から痛みの訴えは1日1回程度であることを、記録の該当箇所を示して説明した。 説明の具体性
計画の変更点 「計画変更」 体位変換を2時間ごとから、表情を見ながら2〜3時間ごとへ変えること、食事は覚醒時に本人が口を開けた時だけとすることを提案した。 計画の見直しの記録
家族の意向の変化 「同意された」 長女B様は「病院に移すことはもう考えていない。このままでお願いします」と話され、9月24日時点の「苦しそうなら病院も」という意向からの変化があった。変更後の計画に署名された。 意向の変化とその把握
説明の所要時間と場所 (記載なし) 18時〜18時40分、A様の居室にて(A様は閉眼・傍らで説明)。 説明の日時の特定
次の説明の約束 (記載なし) 呼吸の変化が大きくなった場合は時刻に関わらず長女B様の携帯へ電話すること、それ以外は3日後の10月3日に再度記録を見ながら説明することを約束した。 随時の説明の継続

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

場面6 死亡日の記録と、その後の振り返り・指針の見直し(6例)

死亡日は4区分の起点になる日です。日付と時刻が記録のうえで一意に決まるように書きます。また、指針の見直しは「看取りの実績等を踏まえ」多職種の協議で行うと告示96号 三十三 ロに定められているため、看取りのあとに行う振り返りの記録は、指針の見直しの材料にもなります。

記録の欄 悪い例 良い例(完成文) 告示とのつながり
呼吸停止の確認 「夜間に永眠」 10月2日2時10分、介護職員J巡視時に呼吸が見られないことを確認。2時12分に看護職員Dへ、2時20分に長女B様へ電話連絡。 死亡日の特定の材料
医師の確認 「医師確認済み」 3時05分、E医師来所。3時15分、E医師が死亡を確認し、死亡診断書の死亡時刻について長女B様に説明した。死亡診断書の写しの保管の有無:長女B様の了承を得て写しを保管。 死亡日の確定(診断書の日付)
家族の到着と様子 「家族来所」 2時55分、長女B様到着。A様の手を握り「ありがとう」と3回声をかけられた。4時まで居室でお過ごしになった。 家族のケアの記録
振り返りの会議 「振り返り実施」 10月16日14時〜15時、振り返りの会議を実施。参加:E医師(電話)、看護職員D、計画作成担当者F、介護職員G・H・J。水分量の記録が夜間分で3回抜けていたこと、長女B様への説明が状態変化から半日遅れた回が1回あったことを確認した。 看取りの実績等を踏まえた協議(96号 三十三 ロ)
職員の気持ちの把握 「職員のケアも実施」 夜間に呼吸停止を確認した介護職員Jに、管理者Cが10月5日に20分面談。J「もっと早く気づけたのでは」との話があり、2時間ごとの巡視記録を一緒に見返した。次回から夜間は看護職員Dが電話で1回声をかける運用を試す。 職員の精神的負担の把握(久留米市の指摘の観点)
指針への反映 「指針を見直した」 振り返りを受け、看取りに関する指針の「夜間の連絡体制」の項に、看護職員への定時連絡を追記する案を作成。11月の多職種協議(医師・看護職員・介護職員・介護支援専門員)で決定し、改定日を記入する。 指針の見直し(96号 三十三 ロ)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

上の48例のうち、数字を含まない良い例は1つもありません。「何時に」「何ml」「何回」「何分」が入ると、後から読み返した人が同じ場面を再現でき、医師や家族への説明の材料として使えます。逆に、悪い例の「特変なし」「良眠」「家族も納得」は、書いた本人にしか意味が分からず、運営指導の場で「記録を活用した説明」の裏づけとして示すことが難しくなります。

同じ月に並ぶ加算・費用の点検|医療連携体制加算など11件の関係表

看取り介護加算と入退居の加算は、単独で請求明細に載るわけではありません。同じ月に、医療連携体制加算・協力医療機関連携加算・基本報酬などが並びます。告示には、ほかの加算の算定状況を条件にする定め(ただし書)がいくつも置かれているため、同じ月の行を並べて点検する必要があります。次の表は、当社の加算データベースに収載しているグループホームの定めのうち、本記事の6件と同じ月に並ぶことの多い11件を、単位数と告示の関係の文言とともに並べたものです。

名称 単位数(加算DB) 頻度・限度 本記事の6件との関係(告示・加算DBの文言) 貴事業所のこの月の状況(記入欄)
認知症対応型共同生活介護費(Ⅰ)(1ユニット) 要介護1 765/要介護2 801/要介護3 824/要介護4 841/要介護5 859単位 1日につき 入院時費用は「所定単位数に代えて」算定する費用と定められています 区分:( )/日数:( 日)
認知症対応型共同生活介護費(Ⅱ)(2ユニット以上) 要介護1 753/要介護2 788/要介護3 812/要介護4 828/要介護5 845単位 1日につき 同上 区分:( )/日数:( 日)
医療連携体制加算(Ⅰ)イ 57単位 1日につき 看取り介護加算・協力医療機関連携加算は、医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨が定められています 算定の有無:(有・無)/日数:( 日)
医療連携体制加算(Ⅰ)ロ 47単位 1日につき 同上。(Ⅰ)イ・ロ・ハは、(Ⅱ)と同時に算定する場合を除き、いずれかを算定している場合は他の区分は算定しない旨がホの注ただし書に定められています 算定の有無:(有・無)/日数:( 日)
医療連携体制加算(Ⅰ)ハ 37単位 1日につき 同上 算定の有無:(有・無)/日数:( 日)
医療連携体制加算(Ⅱ) 5単位 1日につき (Ⅰ)イ・ロ・ハのいずれかを算定していることが要件。算定日が属する月の前3月間に、喀痰吸引を実施している状態等の利用者が1人以上いること 前3月間の対象者:( 名)
協力医療機関連携加算(常時体制を確保している協力医療機関) 100単位 1月につき 対象は基本報酬イ。利用者の同意を得て病歴等の情報を共有する会議を定期的に開催。医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨が定められています 当月の会議日:( 月 日)
協力医療機関連携加算(上記以外の協力医療機関) 40単位 1月につき 同上(区分の違いは協力医療機関の要件) 当月の会議日:( 月 日)
認知症行動・心理症状緊急対応加算 200単位 1日につき(入居を開始した日から7日を限度) 対象は短期利用(ロ)と定められています。若年性認知症利用者受入加算は、この加算を算定している場合は算定しない旨が注8ただし書に定められています 入居開始日:( 月 日)
口腔・栄養スクリーニング加算 20単位 1回につき(6月に1回を限度) 対象は基本報酬イ。利用開始時及び利用中6月ごとに口腔の健康状態と栄養状態を確認し、担当の介護支援専門員に情報提供。入居した月の「利用開始時」の確認と、初期加算の30日の起算点(入居日)が同じ日付から始まります 確認日:( 月 日)/情報提供日:( 月 日)
新興感染症等施設療養費 240単位 1日につき(1月に1回、連続する5日を限度) 別に厚生労働大臣が定める感染症に感染した場合の定め。看取り期・入院前後の月に重なる場面があります 対象期間:( 月 日〜 月 日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表で特に見ておきたいのは、医療連携体制加算が「前提」として2か所に名指しされていることです。看取り介護加算(注10ただし書)と協力医療機関連携加算(ニの注ただし書)は、いずれも医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない旨が定められています。看護職員の退職や配置の変更で医療連携体制加算の区分が月の途中で変わる場合、看取り期にある方の請求にも影響が及ぶ可能性があるため、体制の変更と看取りの時期が重なったときは、先に保険者(指定権者)へご確認ください。

入居時に説明する「重度化した場合の対応に係る指針」と「看取りに関する指針」の比較

医療連携体制加算(Ⅰ)イ・ロ・ハには「重度化した場合の対応に係る指針」を定め、入居の際に説明し同意を得ることが、看取り介護加算には「看取りに関する指針」を定め、入居の際に説明し同意を得ることが、それぞれ別の告示の号に定められています。名前が似ているため1枚にまとめて運用している事業所もありますが、告示上は別々の定めです。

比べる点 重度化した場合の対応に係る指針 看取りに関する指針 貴事業所の記録(記入欄)
根拠(加算DB) 告示96号 三十四 イ(3)(ロ・ハはイ(3)を準用) 告示96号 三十三 イ 指針の名称:(    )
関係する加算 医療連携体制加算(Ⅰ)イ・ロ・ハ 看取り介護加算 算定している加算:(    )
説明の時期 入居の際 入居の際 入居時の説明日:( 年 月 日)
説明の相手 利用者又はその家族等 利用者又はその家族等 説明の相手:(    )
見直しの定め 加算DBの要件欄には見直しの定めの記載なし 医師、看護職員、介護職員、介護支援専門員その他の職種の者による協議の上、看取りの実績等を踏まえ適宜見直し 直近の見直し日:( 年 月 日)
1枚にまとめている場合の点検 重度化した場合の対応の項が含まれているか 看取りの項が含まれ、見直しの協議の記録と結びついているか まとめているか:(はい・いいえ)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

月の出来事パターン別に明細へ並ぶ行の点検(9パターン)

その月に起きた出来事から、明細に並びうる行と、告示の文言で確かめる点を逆引きできるようにしました。行が並ぶかどうかの判定ではなく、「この出来事があった月は、この行とこの文言を確かめる」という点検の手がかりです。

その月の出来事 確かめる行(告示の名称) 告示の文言で確かめる点 貴事業所の記録(記入欄)
新しく入居した月 基本報酬・初期加算・口腔・栄養スクリーニング加算 初期加算は入居した日から起算して30日以内。スクリーニングは利用開始時の確認と介護支援専門員への情報提供 入居日:( 月 日)/30日目:( 月 日)
入居した月の途中で入院した 初期加算・入院時費用 初期加算の30日の中に入院が挟まる場合の数え方。入院時費用は初日と最終日が対象外、1月に6日限度 入院日:( 月 日)/退院日:( 月 日)
入院が月末をまたいだ 入院時費用(2か月分) 「1月に6日を限度」の月ごとの数え方 前月の日数:( 日)/当月の日数:( 日)
30日を超える入院のあと再入居した 初期加算 30日を超える病院又は診療所への入院後に再び入居した場合も同様と定められています 入院期間:( 日間)/再入居日:( 月 日)
医師の診断があり看取りの計画に同意した月(死亡の前月) 医療連携体制加算・看取り介護加算(この月の分は死亡月に加算) 「死亡月に加算」の文言。前月に請求を出したあとで死亡月に載せる日の扱い 診断日:( 月 日)/同意日:( 月 日)
死亡した月 基本報酬・医療連携体制加算・看取り介護加算・協力医療機関連携加算 医療連携体制加算を算定していない場合は看取り介護加算・協力医療機関連携加算を算定しない旨のただし書 死亡日:( 月 日)/当月の医療連携体制加算:(有・無)
医療機関へ入院して退居した月 退居時情報提供加算 医療機関に入院する場合、利用者の同意を得て心身の状況・生活歴等の情報を提供し紹介。利用者1人につき1回 情報提供日:( 月 日)/同意の記録:(有・無)
居宅へ戻って退居した月 退居時相談援助加算 利用期間1月超、退居時の相談援助、退居の日から2週間以内に市町村と老人介護支援センター又は地域包括支援センターへ情報提供 退居日:( 月 日)/情報提供日:( 月 日)
若年性認知症の方が入居した月 若年性認知症利用者受入加算 個別の担当者を定めていること。認知症行動・心理症状緊急対応加算を算定している場合は算定しない旨のただし書 担当者:(    )/定めた日:( 月 日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

請求担当者の点検は、多くの場合「今月算定した加算の一覧」から始まります。しかし、看取りと入退居の加算は、その月に何が起きたかで並ぶ行が変わります。出来事の側から逆引きする上の表を、月末の請求締めの前に一度通すと、明細の行の見落としや、前提となる加算との関係の確認漏れに気づきやすくなります。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

退居先別の書類と請求前の点検表|退居先7区分・点検32項目

退居の場面は、退居先によって告示の定めが分かれます。「医療機関に入院する場合」は退居時情報提供加算の定め、「その居宅において居宅サービス又は地域密着型サービスを利用する場合」は退居時相談援助加算の定めで、どちらの文言にも当たらない退居先もあります。退居の当日に要件を調べる時間はほとんど取れないため、退居先ごとに告示の文言と揃える書類を先に一覧にしておきます。

退居先 告示の文言との対応(加算DB) 揃えておく書類 貴事業所の記録(記入欄)
医療機関に入院し、退居する 退居時情報提供加算の「医療機関に入院する場合」の定め。利用者の同意を得て、心身の状況・生活歴等の情報を提供し紹介を行うこと。利用者1人につき1回 医療機関へ提供した情報提供書の写し、利用者の同意に係る記録、退居記録 医療機関名:(    )/提供日:( 月 日)
居宅へ戻り、居宅サービス又は地域密着型サービスを利用する 退居時相談援助加算の定め。利用期間1月超、退居時の相談援助、退居の日から2週間以内の情報提供(市町村と老人介護支援センター又は地域包括支援センターの双方)。利用者1人につき1回 相談援助の記録、情報提供文書の写し、介護状況を示す文書、利用者の同意に係る記録 退居日:( 月 日)/提供期限:( 月 日)
居宅へ戻るが、サービスの利用予定がない 退居時相談援助加算の文言は「居宅サービス又は地域密着型サービスを利用する場合」 退居記録、退居後の生活についての相談の記録 利用予定の確認日:( 月 日)
介護保険施設へ入所する 加算DBの退居時情報提供加算・退居時相談援助加算の要件欄には、介護保険施設への入所を対象とする文言の記載なし 退居記録(退居先が分かるもの)、入所先への引継ぎの記録 入所先:(    )/種別:(    )
ほかのグループホーム・特定施設等へ移る 同上(加算DBの要件欄に対象とする文言の記載なし) 退居記録、転居先への引継ぎの記録 転居先:(    )
死亡により退居となる 看取り介護加算の4区分(死亡月に加算)。退居した日の翌日から死亡日までの間は算定しない旨のただし書 死亡日が分かる記録、看取りに関する一連の記録 死亡日:( 月 日)
入院中で、退居していない 入院時費用(所定単位数に代えて1日246単位、1月に6日限度、初日と最終日は対象外)。入院後3月以内の退院が明らかに見込まれる場合の体制確保(告示95号 五十八の五) 入退院日が確認できる記録、居室の確保状況が分かる記録、本人・家族の希望を確認した記録 退院見込みの確認日:( 月 日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

介護保険施設への入所の行について、長野県が公表している介護老人保健施設の運営指導結果の概要に、老健の退所時情報提供加算を、退所して介護老人福祉施設に入所した場合に算定していた事例が載っています(後掲の表)。サービスも加算も別のものですが、「退居先の種別を記録に残し、告示の文言と照らしてから請求する」という点検の観点は、グループホームの退居時の2加算にも共通します。

退居時の情報提供書・介護状況を示す文書の欄別の書き方

退居時情報提供加算の告示は「心身の状況、生活歴等の情報」、退居時相談援助加算の告示は「介護状況を示す文書を添えて」必要な情報を提供すると定めています。書式は自由なことが多いため、欄ごとに悪い例と良い例を並べます。運営指導マニュアル別添1の認知症対応型共同生活介護の「入退居」の確認項目にも「利用者の心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めているか」があり、入居中に把握してきた情報がそのまま退居時の情報提供の中身になります。

欄 悪い例 良い例(完成文)
心身の状況(認知機能) 「認知症あり」 アルツハイマー型認知症(2023年診断・主治医意見書による)。日付の見当はつかないが、職員の顔は名前で呼び分けられる。同じ質問を1時間に3〜4回繰り返す。
心身の状況(移動・排泄) 「一部介助」 屋内は歩行器で見守り歩行(居室からトイレまで約10m・休憩なし)。排泄は日中トイレ誘導3時間ごと、夜間はリハビリパンツを使用し2時・5時に交換。
心身の状況(食事) 「食事自立」 普通食を一口大にして提供、箸で自力摂取。汁物で月に2〜3回むせる。好物は煮物と甘い卵焼き、酢の物は残される。
生活歴 「特記なし」 市内で50年間洋品店を営み、閉店後も近所の方が訪ねてくることが多かった。夫は2019年に死去。長女B様(市内)、長男(県外)の2人。
日課と好み 「穏やかに過ごす」 朝6時に起き、朝食前に新聞を広げるのが日課(読むより眺める)。午後は洗濯物たたみを職員と一緒に行うと表情が明るくなる。
落ち着かなくなる場面と関わり方 「不穏時は声かけ」 夕方16時〜17時に「店を閉めに帰る」と玄関へ向かうことが週に3〜4回ある。店の話題で10分ほど話を聞くと、居間へ戻られることが多い。
服薬と医療 「内服あり」 内服は朝・夕の2回、職員が手渡しし飲み込みまで確認。服薬内容は協力医療機関の処方箋の写しを添付。
本人・家族の意向 「家族の希望に沿う」 本人は「家に帰りたい」と話すことがある。長女B様は「退院後は自宅で、週3回デイサービスを使いたい」との意向(10月5日面談)。
介護状況(退居時相談援助の文書) 「要介護2相当の介護」 1日の介護:起床・更衣は声かけと一部介助(約10分)、入浴は週2回全身の洗身介助、夜間の見守りは2回。家族が担う予定の介護:長女B様が夕食と服薬の声かけ。
同意の記録 「同意あり」 10月8日、本人と長女B様に、情報提供先(入院先医療機関/市役所介護保険課と地域包括支援センター)と提供する内容を示し、長女B様が同意書に署名。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

請求前の点検表(6件・32項目)

請求を締める前に、6件それぞれについて告示の定め(左)と貴事業所の記録(中央)を並べて見るための点検表です。右の列は、判断を貴事業所と保険者(指定権者)で行っていただくための欄です。この表は「満たしている/いない」を書きません。

# 告示の定め(加算DB) 貴事業所の記録(記入欄) ご確認ください
1 【初期加算】対象は基本報酬イ 利用区分:( ) 短期利用から入居へ切り替わった方の扱い
2 【初期加算】入居した日から起算して30日以内 入居日:( 月 日)/30日目:( 月 日) 入居日の記録と被保険者証への記載の日付が一致しているか
3 【初期加算】30日を超える入院後の再入居も同様 入院期間:( 日間) 30日以下の入院後の再入居の扱い
4 【初期加算】入居日が確認できる記録・入退院日が確認できる記録(加算DBの書類欄) 所在:(    ) 台帳と請求の日数の一致
5 【入院時費用】病院又は診療所への入院を要した場合 入院先:(    ) 外泊や受診のみの日との区別
6 【入院時費用】所定単位数に代えて1日246単位 当月の算定日数:( 日) 同じ日に基本報酬が並んでいないか
7 【入院時費用】1月に6日を限度 当月の日数:( 日) 月をまたぐ入院の数え方
8 【入院時費用】入院の初日及び最終日は対象外(注9ただし書) 入院日:( 月 日)/退院日:( 月 日) 初日と最終日を日数に含めていないか
9 【入院時費用】入院後3月以内の退院が明らかに見込まれるときの便宜の供与と円滑な再入居の体制 希望確認の記録:(有・無) 居室の確保状況の記録
10 【入院時費用】市町村長への届出 届出日:( 年 月 日) 届出の控えの所在
11 【看取り】対象は基本報酬イ(短期利用ロは対象外) 利用区分:( ) 利用区分の記録
12 【看取り】看取りに関する指針を定め、入居の際に説明し同意 説明日:( 年 月 日) 指針の改定後の説明の記録
13 【看取り】多職種の協議による指針の見直し 直近の協議日:( 年 月 日) 協議に加わる看護職員の範囲
14 【看取り】看取りに関する職員研修 直近の研修日:( 年 月 日) 研修記録の所在と参加者名簿
15 【看取り】医師による回復の見込みがない旨の診断 診断日:( 月 日)/医師:(    ) 診断日より前の日の扱い
16 【看取り】医師等が共同で作成した計画の説明と同意 作成日:( 月 日)/同意日:( 月 日) 同意日より前の日の扱い
17 【看取り】随時、記録を活用した説明と同意 説明日:( 月 日)( 月 日) 活用した記録の名称と写しの提供の記録
18 【看取り】4区分(1,280/680/144/72単位)は死亡月に加算 死亡日:( 月 日) 前月以前の日の載せ方
19 【看取り】退居した日の翌日から死亡日までの間は算定しない 退居日:( 月 日・なし) 退居前の日の扱い
20 【看取り】医療連携体制加算を算定していない場合は算定しない 当月の医療連携体制加算:(区分 ) 月の途中の体制変更
21 【看取り】市町村長への届出 届出日:( 年 月 日) 届出の効力が生じる時期
22 【退居時情報提供】対象は基本報酬イ 利用区分:( ) 利用区分の記録
23 【退居時情報提供】医療機関に入院する場合 入院先:(    ) 入院の形態ごとの扱い
24 【退居時情報提供】利用者の同意を得て、心身の状況・生活歴等の情報を提供し紹介 同意日:( 月 日)/提供日:( 月 日) 提供書の写しの保管
25 【退居時情報提供】利用者1人につき1回 過去の算定:(有・無) 過去の入退居の記録
26 【退居時相談援助】利用期間が1月を超える 入居日:( 月 日)/退居日:( 月 日) 入院等で中断があった場合の通算
27 【退居時相談援助】居宅において居宅サービス又は地域密着型サービスを利用 利用予定のサービス:(    ) 利用予定を確認した記録
28 【退居時相談援助】退居時に利用者及び家族等に相談援助 実施日:( 月 日) 相談援助の記録の中身
29 【退居時相談援助】退居の日から2週間以内に、市町村と老人介護支援センター又は地域包括支援センターの双方へ情報提供(介護状況を示す文書を添えて・利用者の同意を得て) 市町村への提供日:( 月 日)/センターへの提供日:( 月 日) 双方への提供の控え
30 【若年性】介護保険法施行令第2条第6号に規定する初老期における認知症によって要介護者等となった者 確認した資料:(    ) 要介護認定に係る資料の所在
31 【若年性】個別の担当者を定めていること 担当者:(    ) 担当者が退職・異動した場合の記録
32 【若年性】認知症行動・心理症状緊急対応加算を算定している場合は算定しない/市町村長への届出 同月の緊急対応加算:(有・無)/届出日:( 年 月 日) 短期利用から入居へ切り替わった方の扱い

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

運営指導マニュアル別添1の確認項目と6件の記録の重なり

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1には、認知症対応型共同生活介護の「個別サービスの質に関する事項」などの確認項目と確認文書が並んでいます。加算の確認とは別の項目ですが、同じ記録が両方の裏づけを兼ねる場面が多いため、重なりを整理しました。確認項目と確認文書の欄は別添1の記載をそのまま写しています。

確認項目(基準の条) 別添1の確認内容(要旨) 別添1の確認文書 本記事の6件の記録との重なり
内容及び手続の説明及び同意(第3条の7) 利用申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか/重要事項説明書の内容に不備等はないか 重要事項説明書(同意があったことがわかるもの)、利用契約書 入居の際の看取りに関する指針・重度化した場合の対応に係る指針の説明と同意を、同じ日に記録していることが多い
入退居(第94条) 入居申込者が認知症であることを確認しているか/利用者の心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めているか アセスメントシート、モニタリングシート、計画(同意があったことがわかるもの)、診断書 入居日(初期加算の起算点)、若年性認知症の該当性の確認、退居時情報提供の「心身の状況、生活歴等」
サービス提供の記録(第95条) 計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか サービス提供記録、業務日誌、モニタリングシート 看取り期の日々の記録(記録を活用した説明の材料)
計画の作成(第98条) アセスメントを適切に行っているか/計画を本人や家族に説明し同意を得ているか/定期的にモニタリングを行っているか 計画(同意があったことがわかるもの)、アセスメントシート、サービス提供記録、モニタリングシート 看取り介護に係る計画と説明・同意の記録、退居時の相談援助の記録
緊急時等の対応(第80条) 緊急時対応マニュアル等が整備されているか/緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師又は協力医療機関に連絡しているか 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録 看取り期の夜間の連絡と指示の記録、入院日の記録
受給資格等の確認(第3条の10) 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 若年性認知症利用者受入加算の「要介護認定に係る資料」
利用料等の受領(第96条) 利用者からの費用徴収は適切に行われているか/領収書を発行しているか 請求書、領収書 入院時費用・看取り介護加算の月の利用者負担の請求書と、明細の日数の一致

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

隣接する公表事例5件の読み替え(金沢市・長野県・千葉市・神戸市・堺市)

前掲の久留米市・福岡市・豊島区の3件に加えて、当社の運営指導指摘データベース(353件・すべて出典つき)から、本記事の6件の記録と観点が重なる公表事例を5件選びました。いずれもこの6件の加算そのものを名指しした指摘ではありません。そのまま当てはめず、記録の整え方の参考としてお読みください。

公表資料 指摘の要旨 この記事の6件での読み替え方
金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(3 運営指導等における主な指摘事項 ◇認知症対応型共同生活介護) 入居の申込みに際し、主治の医師の診断書等により認知症の診断を受けていることを確認していない。計画作成の際に他の介護従業者と協議を行っていなかった 入居時の確認の記録は、初期加算の起算点(入居日)と若年性認知症の該当性の確認を兼ねます。看取りの計画でも「共同で作成」の協議の記録が裏づけになる点は共通に読めます
長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人保健施設)」 退所時情報提供加算について、入所者が退所し介護老人福祉施設に入所した場合に算定していた事例 グループホームの退居時情報提供加算は「医療機関に入院する場合」の定めです。退居先の種別を記録し、告示の文言と照らしてから請求するという観点が共通です
千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」(令和7年度千葉市介護保険事業者説明会(集団指導)) 訪問看護のターミナルケア加算について、計画・支援体制の説明と同意、終末期の身体症状の変化、療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状態の変化とケアの経過等の記録が確認できない事例 サービスも加算も別ですが、看取り期の日々の記録に「身体の変化」と「本人・家族の気持ちの変化」を分けて書くという観点は、場面4の良い例の組み方と共通します
神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) グループホームで、入居者の医療機関への通院介助を家族対応としていた。通院の介助は日常生活上の援助に当たり、原則としてグループホームが行う旨 入院に至る前の受診・通院の記録は、入院日の特定(入院時費用の初日)や、退居時の情報提供の中身にもつながります。通院介助の実施者と日付を記録に残す観点として読めます
堺市「令和8年度 集団指導 地域密着型編」 研修・訓練の必要回数を誤認している。認知症対応型共同生活介護は身体拘束適正化・業務継続計画・衛生管理等・虐待の防止の研修等がいずれも年2回以上と整理 看取りに関する職員研修は告示上「行っていること」と定められ、回数は加算DBの要件欄にありません。ただし、年間の研修計画に看取りの研修も並べて実施記録と参加者名簿を残すと、ほかの研修と同じ管理で点検できます

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退居・看取り・入院は、いずれも事業所の都合で日を選べない出来事です。だからこそ、出来事が起きてから要件を調べるのではなく、日付を書き入れるだけで告示の文言と突き合わせられる表を、入居の時点から個人ファイルに綴じておくことが実務上の備えになります。この記事の表は、いずれも印刷して記入欄に書き込める形にしてあります。貴事業所の記録と告示の定めを並べたうえで、判断が分かれる部分は保険者(指定権者)にご確認ください。

よくある質問|看取りと入退居の加算6件(10問)

Q. 短期利用の方について、看取り介護加算の定めはどうなっていますか。

告示の注10は、対象を基本報酬のイ(認知症対応型共同生活介護費)と定めており、短期利用(ロ)は対象外である旨が定められています。

Q. 入院時費用は「加算」という理解でよいですか。

告示上は「所定単位数に代えて」1日につき246単位を算定する費用と定められており、基本報酬に上乗せする加算とは性質が異なります。名称も「入院時費用」(入院時の費用の取扱い)です。

Q. 入院した当日と退院した当日は、入院時費用の日数に入りますか。

入院の初日及び最終日は算定できない旨が、注9のただし書に定められています。具体的な数え方の細部は保険者(指定権者)にご確認ください。

Q. 初期加算の30日は何を起算点に数えますか。

告示の条文は「入居した日から起算して30日以内の期間」と定めています。入居日が確認できる記録が、そのまま起算点の裏づけになります。

Q. 一度退院して戻ってこられた方に、初期加算の定めはどう働きますか。

30日を超える病院又は診療所への入院後に再び入居した場合も同様に取り扱う旨が告示に明記されています。入院期間が30日以下の場合については条文に明記が無いため、保険者(指定権者)にご確認ください。

Q. 退居時情報提供加算と退居時相談援助加算は、どちらか選ぶものですか。

告示上、退居先で区分が分かれています。退居時情報提供加算は「医療機関に入院する場合」、退居時相談援助加算は「その居宅において居宅サービス又は地域密着型サービスを利用する場合」と、それぞれ別の注に定められています。どちらも利用者1人につき1回が限度です。

Q. 退居時相談援助加算の情報提供は、どこへ・いつまでに行うと定められていますか。

退居の日から2週間以内に、退居後の居宅地を管轄する市町村(特別区を含む)と、老人介護支援センター又は地域包括支援センターへ、介護状況を示す文書を添えて行うことが定められています。利用者の同意を得て行うことも条文にあります。

Q. 若年性認知症利用者受入加算と認知症行動・心理症状緊急対応加算の関係はどう定められていますか。

認知症行動・心理症状緊急対応加算(注7)を算定している場合は算定しない旨が、注8のただし書に定められています。同じ方について両方が重なる場面では、この定めをご確認ください。

Q. 看取り介護加算の単位数が日によって違うのはなぜですか。

死亡日からさかのぼる日数で4つの区分(死亡日1,280単位/前日及び前々日 各680単位/4日以上30日以下 各144単位/31日以上45日以下 各72単位)が告示に定められているためです。いずれも死亡月に加算すると定められています。

Q. この6件のうち、市町村長への届出が告示に書かれているのはどれですか。

当社データベースの根拠欄では、若年性認知症利用者受入加算(注8)・入院時費用(注9)・看取り介護加算(注10)の3件に市町村長への届出の定めがあります。初期加算・退居時情報提供加算・退居時相談援助加算の3件には、告示の該当注に届出の定めの記載がありません。実際の届出運用は保険者(指定権者)にご確認ください。

最後に、この記事の13枚の表のうち、日々の運用に常備するものを選ぶとすれば、(1)冒頭の時系列マップ(6件がどの場面の定めかを新しい職員に説明するときの1枚)、(2)看取り介護加算の8項目対照表(診断・計画・説明と同意の順序を日付で追うための1枚)、(3)退居時相談援助加算の6項目対照表(2週間という期限と、市町村・センター双方への提供という二段構えを退居のたびに確かめる1枚)の3枚です。残りの表は、運営指導の準備や新しい方の入居のたびに開く「点検用」として、印刷して書類ファイルの先頭に挟んでおく使い方が向いています。

この記事が根拠にした告示3点と基準2点|名称の一覧

本文中の単位数・日数・要件の文言は、次の資料の該当箇所を直接確認したものです(令和6年度改定対応。データベース確認日:2026年7月23日)。

  • 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)——認知症対応型共同生活介護費のハの注・ヘの注・トの注、注8・注9・注10
  • 厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号)——第三十三号(看取り介護加算の施設基準)
  • 厚生労働大臣が定める基準に適合する利用者等(平成27年厚生労働省告示第94号)——第四十号(看取り介護加算の利用者基準)
  • 厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)——第十八号(若年性認知症利用者受入加算)・第五十八の五号(入院時費用に係る体制)
  • 各自治体の公表資料——久留米市・福岡市・豊島区(本文中に資料名を記載)

出典:厚生労働省ウェブサイト(法令等データベースサービス)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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