2026年(令和8年)6月1日から、訪問看護に新しい記録様式「訪問看護記録書Ⅲ」が加わりました。「記録書Ⅲとは何?」「誰について、いつ作る?」「記録書Ⅱとどう違う?」に向けて、包括型訪問看護療養費との関係・記載事項・実務のポイントを整理します。
あわせて、訪問看護AIとは?できること・選び方もご覧ください。
訪問看護記録書Ⅲとは【2026年6月新設】
訪問看護記録書Ⅲは、包括型訪問看護療養費を算定する利用者について、1日ごとに作成することが求められる記録です。2026年度(令和8年度)診療報酬改定で新設され、2026年6月1日から適用されています。従来の記録書Ⅰ・記録書Ⅱに加わる、3つ目の記録様式という位置づけです。
なぜ新設された?──「包括型訪問看護療養費」とセット
記録書Ⅲは、2026年度に新設された包括型訪問看護療養費のために設けられました。包括型訪問看護療養費は、高齢者向け住まい(サービス付き高齢者向け住宅・有料老人ホーム等)に併設・隣接する訪問看護ステーションが、24時間対応体制のもとで計画的・随時の頻回訪問を行う場合に算定する、包括(まとめ)払いの療養費です。
包括型の対象となる利用者
あらかじめ届け出た建物に居住し、次のいずれかに該当する方が対象です。
- 厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7:末期の悪性腫瘍・難病等)の方
- 特別な管理を要する状態(別表第8:人工呼吸器・気管カニューレ等)の方
- 特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている方
こうした医療ニーズの高い利用者に頻回訪問を行うため、日々の状態と対応を確実に残す仕組みとして、記録書Ⅲの1日ごとの作成が求められます。
記録書Ⅲの主な記載事項
- 訪問年月日
- 訪問時間(実際の指定訪問看護の開始時刻・終了時刻)
- 訪問した職種
- 病状・バイタルサイン
- 実施した看護・リハビリテーションの内容 など
- 管理者または責任者の氏名(訪問看護計画書の確認・見直しを行った場合はその旨も記録)
記録書Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの違い
| 様式 | 役割 | 作成のタイミング |
|---|---|---|
| 記録書Ⅰ(フェイスシート) | 利用者の基本情報 | 初回・変更時 |
| 記録書Ⅱ | 訪問ごとの経過記録(SOAP等) | 訪問ごと |
| 記録書Ⅲ | 包括型を算定する利用者の日々の記録 | 1日ごと |
全体像は訪問看護の書類一覧でも確認できます。医療保険・介護保険の切り分けはこちら。
実務のポイント
- 1日ごとの作成――訪問のたびではなく、包括型対象者について日単位でまとめて残します。
- 電子的方法での記録が要件化――2026年度改定では、計画書・記録書を電子的方法で記録することが求められています。紙運用の見直しが必要になる事業所もあります。
- 記載漏れに注意――訪問時間(開始・終了)や実施内容は算定の根拠になります。
取り扱いは告示・通知・疑義解釈で細かく定められ、今後さらに明確化される見込みです。必ず最新の情報で確認してください。
記録書Ⅲを運用に乗せるときの注意
- 誰が書くかを決める——訪問した看護職員か、事務で集約するか。決めないと抜けます
- いつ書くかを決める——訪問のたびか、日ごとにまとめるか
- 記録書Ⅱとの重複を整理する——同じことを2か所に書く運用になっていないか
- 様式を先に固める——運用しながら様式を変えると、月の途中で書式が混在します
- 請求との突合を月内に行う——月末にまとめると、齟齬が見つかっても直す時間がありません
記録書Ⅲについてよくある質問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 記録書Ⅱは不要になるのか | それぞれ役割が違います。取り扱いは最新の通知でご確認ください |
| 様式は決められているか | 記載すべき事項が示されています。レイアウトは事業所で設計できます |
| 電子で作成してよいか | 記載者と日時が特定でき、訂正の履歴が残る仕組みであることが前提です |
| 保存期間は | 完結の日から2年間が原則です。都道府県の条例で5年とされる場合があります |
| 書き漏れに気づいたら | 追記した日が分かる形で追記します。さかのぼって書き換えません |
※本記事は一般的な考え方を整理したものです。算定の可否や要件は、最新の告示・通知および保険者(市区町村)の運用をご確認ください。
記録の負担を、音声とAIで軽くする
包括型の対象者は医療ニーズが高く、記録の量も負担も増えがちです。訪問看護向けのAI「訪問看護マナ(訪問看護AI)」は、記録書Ⅱ・報告書・計画書を、訪問先で話すだけでSOAP形式に自動作成し、カイポケへ自動転記します。電子的方法での記録が求められる流れの中で、日々の記録づくりの時間を大きく減らせます。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。
まとめ
- 訪問看護記録書Ⅲは2026年6月1日新設。包括型訪問看護療養費を算定する利用者について1日ごとに作成。
- 包括型は高齢者向け住まい併設等で、別表第7・第8や特別訪問看護指示書に該当する医療ニーズの高い利用者が対象。
- 計画書・記録書は電子的方法での記録が要件化。音声AIで記録の負担を軽くできる。
記録書Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの違い|何を、いつ書くか
訪問看護の記録は3種類あり、書く頻度と目的が違います。混同すると、必要な記録が抜けます。
| 記録書Ⅰ | 記録書Ⅱ | 記録書Ⅲ | |
|---|---|---|---|
| いつ書くか | 利用開始時(および状況の変化時) | 訪問のたび | 定められた区分の算定に関して |
| 主な内容 | 利用者の基本情報、主たる傷病、既往歴、家族構成、主治医 | その日の観察と実施した看護 | 包括的な管理に関する内容 |
| 更新の頻度 | 変化があったとき | 毎回 | 定められた頻度で |
| 誰が書くか | 訪問看護師等 | 訪問した看護師等 | 訪問看護師等 |
| 主な使われ方 | 利用者の全体像の把握 | 日々の経過の記録、報告書の素材 | 算定の根拠 |
| 保存 | 完結の日から自治体の条例による期間 | 同左 | 同左 |
記録書Ⅲに書くこと|項目と記入例
以下は記載のイメージを示すための(例)です。様式と記載事項は、最新の告示・通知および保険者の取り扱いをご確認ください。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 利用者の氏名・生年月日 | ◯◯ ◯◯(明治/大正/昭和◯年◯月◯日) |
| 対象となる期間 | 令和◯年◯月◯日〜令和◯年◯月◯日 |
| 主たる傷病名 | 慢性心不全、2型糖尿病 |
| 現在の状況(心身の状態) | 屋内は伝い歩き。浮腫は下腿に軽度。認知機能の低下はみられない |
| 看護の目標 | 心不全の増悪を起こさず、在宅生活を継続できる |
| 実施した看護の概要 | 体重・血圧・浮腫の観察、服薬管理の確認、減塩に関する助言 |
| 訪問の頻度と実績 | 週2回の予定に対し、当月は9回実施 |
| 他機関との連携 | ◯月◯日、主治医へ浮腫の増強を報告。◯月◯日、担当介護支援専門員へ情報提供 |
| 家族等の状況 | 長女が主に支援。就労のため日中は独居 |
| 特記すべき事項 | ◯月◯日、体重が3日で1.5kg増加。主治医の指示により利尿薬を調整 |
| 評価 | 目標に対し、当月は増悪なく経過。次月も同頻度で継続する |
| 記載者・記載日 | 看護師 ◯◯/令和◯年◯月◯日 |
運用に乗せるときに決めておくこと
| 項目 | 決めておくこと | 決めないと起きること |
|---|---|---|
| 誰が書くか | 担当看護師か、管理者か | 書く人が定まらず抜ける |
| いつ書くか | 月末か、訪問のたびに積み上げるか | 月末にまとめて負担が集中する |
| 記録書Ⅱとの関係 | Ⅱの内容をどこまでⅢに反映するか | 同じことを二度書く |
| 報告書との関係 | 報告書と記載が食い違わないようにする | 内容の不整合が生じる |
| 保存の場所 | 紙か電子か、どこに置くか | 必要なときに出せない |
| 様式 | システムの様式か、自作か | 様式が人によって違う |
| 点検 | 誰がいつ確認するか | 記載漏れに気づかない |
| 改定への対応 | 様式が変わったときに誰が反映するか | 古い様式を使い続ける |
日々の記録は訪問看護記録書Ⅱの書き方、月次の報告書は訪問看護報告書の書き方、指示書の管理は訪問看護指示書をご覧ください。制度は改定により変わります。最新の告示・通知をご確認ください。
訪問看護の記録・書類|年間で発生するもの
| 書類 | 発生の頻度 | 誰へ | 期限の目安 |
|---|---|---|---|
| 訪問看護指示書 | 最長6か月ごと | 主治医から受領 | 指示期間が切れる前に依頼 |
| 訪問看護計画書 | 月1回の見直しが基本 | 主治医へ提出/本人・家族へ説明 | 提供開始前に同意 |
| 訪問看護記録書Ⅰ | 利用開始時と、状況の変化時 | 事業所内で保管 | — |
| 訪問看護記録書Ⅱ | 訪問のたび | 事業所内で保管 | その場または当日中 |
| 訪問看護記録書Ⅲ | 定められた区分の算定に関して | 事業所内で保管 | 定められた頻度で |
| 訪問看護報告書 | 月1回 | 主治医へ提出 | 翌月の早い時期 |
| 特別訪問看護指示書 | 必要時(原則として月1回) | 主治医から受領 | 14日間 |
| 在宅患者訪問点滴注射指示書 | 必要時 | 主治医から受領 | 7日間 |
| ケアマネジャーへの情報提供 | 月1回または変化時 | 担当介護支援専門員へ | 変化時は速やかに |
欄ごとの記入例|記録書Ⅲの10欄・そのまま貼れる完成文44例
記録書Ⅲは、1日ごとに「誰が・いつ・どんな状態の人に・何をしたか」を残す記録です。読み手(管理者・主治医・保険者・審査支払機関)が探しているのは、感想ではなく時刻・数値・部位・量・前回との差という事実です。まず、欄ごとに何を書けばその事実が揃うかを整理します。
| 欄 | 読み手がその欄で探している事実 | 書き方の型 |
|---|---|---|
| 訪問年月日 | その日に指定訪問看護が行われたかどうか | 元号・年月日を略さず書く。曜日は任意 |
| 訪問時間(開始) | 玄関に着いた時刻ではなく、看護を開始した時刻 | 24時間表記で分単位(例:13時05分) |
| 訪問時間(終了) | 記録を書き終えた時刻ではなく、看護を終了した時刻 | 24時間表記で分単位(例:13時47分) |
| 訪問した職種 | 誰が訪問したか。職種と人数 | 職種名+氏名。2名以上のときは全員を書く |
| 病状 | その日の状態と、前回訪問時との違い | 観察した事実→前回との比較→本人の言葉の順 |
| バイタルサイン | 測った値と、測った時刻・測った条件 | 数値+単位+測定時刻+条件(安静後・室内気など) |
| 実施した看護の内容 | 計画のどれを、どのように行ったか | 部位・回数・量・使用した物品まで書く |
| 実施したリハビリテーションの内容 | 何を、どれだけ行ったか | 種目・回数・時間・介助量を書く |
| 管理者または責任者の氏名 | 誰が内容を確認したか | 職名+氏名(押印や電子的な承認の履歴とセット) |
| 計画書の確認・見直しを行った旨 | いつ、何を確認し、変更があったか | 確認した日と、変更の有無・変更した箇所 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問年月日と訪問時間の欄|開始と終了を分けて書く
時間の欄は、あとから思い出して書くと必ずずれます。訪問を終えた場でその日のうちに残すのが前提です。以下は「よくある書き方」と、そのまま貼れる完成文の対比です。
| その日の状況 | よくある書き方(悪い例) | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|
| 予定どおりの訪問 | 午後訪問 | 令和◯年◯月◯日(火)13時05分に指定訪問看護を開始し、13時47分に終了した。所要時間42分。 |
| 同じ日に2回訪問した | 2回訪問 | 令和◯年◯月◯日、1回目は9時10分開始・9時38分終了、2回目は16時20分開始・16時55分終了。1回目と2回目の間隔は6時間42分。 |
| 夜間に緊急で訪問した | 夜間対応あり | 令和◯年◯月◯日23時48分、家族から発熱の連絡を受け、24時25分に到着して指定訪問看護を開始し、1時10分に終了した。連絡から到着までの経過も併せて記載した。 |
| 予定より短く終わった | 短時間で終了 | 令和◯年◯月◯日14時00分開始。本人より「今日は横になっていたい」と申し出があり、状態確認と服薬の確認のみを行い14時18分に終了した。実施できなかった内容は入浴介助である。 |
| 予定より長くかかった | 時間オーバー | 令和◯年◯月◯日10時00分開始。胃ろう周囲の発赤について観察と主治医への連絡に時間を要し、11時35分に終了した。所要時間95分。うち主治医への電話連絡は11時05分から11時14分。 |
| 訪問したが不在だった | 不在 | 令和◯年◯月◯日11時00分に訪問したが応答がなく、11時12分まで玄関前で待機した。11時15分に長女の携帯へ連絡し、受診のため外出中であることを確認した。指定訪問看護は実施していない。 |
| 2名で訪問した | 2人で訪問 | 令和◯年◯月◯日10時00分開始・10時50分終了。看護師◯◯および看護師◯◯の2名で訪問した。体重が重く1名では体位変換の保持が困難であるため、背面の観察と洗浄を2名で行った。 |
| 看護職員とリハ職が別時間に訪問した | リハもあり | 令和◯年◯月◯日、看護師◯◯が9時05分から9時40分まで、理学療法士◯◯が14時00分から14時40分まで、それぞれ訪問した。両者の内容は本欄に分けて記載した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問した職種の欄|誰が行ったかを氏名まで残す
職種の欄が「訪問看護」だけになっていると、その日の実施者が特定できません。静岡市の集団指導資料では、理学療法士等による訪問について「看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない」という指摘が公表されています。誰が訪問したかと、その説明・同意の記録は別々に残します。
| 訪問した人 | 悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|
| 看護師1名 | 看護師訪問 | 看護師◯◯(1名)が訪問した。 |
| 准看護師1名 | 看護師訪問 | 准看護師◯◯(1名)が訪問した。指示内容は看護師◯◯が事前に確認し、実施後に報告を受けた。 |
| 保健師1名 | 職員訪問 | 保健師◯◯(1名)が訪問した。 |
| 理学療法士1名 | リハ訪問 | 理学療法士◯◯(1名)が訪問した。看護業務の一環としてのリハビリテーションを中心とした訪問であり、看護職員の代わりに訪問する旨は令和◯年◯月◯日に本人へ説明し、同意を得た旨を記録している。 |
| 作業療法士1名 | OT訪問 | 作業療法士◯◯(1名)が訪問した。看護職員による評価は令和◯年◯月◯日に看護師◯◯が実施し、記録している。 |
| 言語聴覚士1名 | ST訪問 | 言語聴覚士◯◯(1名)が訪問した。摂食・嚥下に関する内容は当日中に看護師◯◯へ申し送った。 |
| 看護師2名 | 2名訪問 | 看護師◯◯・看護師◯◯の2名が訪問した。1名では体位の保持が困難な身体状況であるため、2名での実施とした具体的な事情を訪問看護計画書にも記載している。 |
| 看護師と理学療法士が別時間 | 看護とリハ | 午前は看護師◯◯、午後は理学療法士◯◯が訪問した。それぞれの開始・終了時刻と実施内容は分けて記載した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
病状・バイタルサインの欄|数値に「時刻」と「条件」を添える
同じ「血圧128/74」でも、訪問直後に座位で測ったのか、5分安静のあと臥位で測ったのかで意味が変わります。数値だけを並べず、測った時刻・体位・条件を添えるのが記録書Ⅲの型です。「バイタル安定」「特変なし」とだけ書くと、その日に何を観察したのかが残りません。
| 観察の対象 | 「変化なし」型の悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|
| 体温 | 熱なし | 13時10分、腋窩で36.8℃。前日同時刻は37.2℃で、0.4℃低下している。 |
| 脈拍 | 脈正常 | 13時12分、橈骨動脈で88回/分、リズムは整。前回訪問時(前日13時05分)は72回/分であった。 |
| 血圧 | 血圧安定 | 13時14分、座位で5分安静後に右上腕で128/74mmHg。前回は142/86mmHgで、収縮期で14mmHg低下している。 |
| 呼吸 | 呼吸問題なし | 13時15分、安静時の呼吸数18回/分。会話中に息継ぎが増える様子はみられない。起座での呼吸は行っていない。 |
| 経皮的動脈血酸素飽和度 | サチュレーション良好 | 13時16分、室内気・安静座位でSpO2 96%。歩行10メートル直後は93%で、2分後に96%へ戻った。 |
| 体重 | 体重変わらず | 13時20分、朝食前・排尿後の自宅体重計で48.6kg。3日前の47.0kgから1.6kg増加している。 |
| 浮腫 | むくみあり | 両下腿の脛骨前面を母指で5秒圧迫し、圧痕が残る状態を確認した。前回は片側のみで、範囲が足背まで広がっている。 |
| 排泄 | 排泄問題なし | 本人・家族の記録から、前日の排尿は6回、排便は2日ぶりに1回(普通便)。夜間の排尿は2回で、前週の1回から増えている。 |
| 睡眠 | よく眠れている | 本人より「夜中に2回目が覚めて、そのたびに起き上がった」と話あり。家族からも同様の話があり、前週の聞き取り(覚醒1回)と比べて増えている。 |
| 食事・水分 | 食欲あり | 昼食は主食8割・副食6割。前日は主食10割・副食10割であった。水分は前日1日で約900mL(家族の記録による)。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
実施した看護・リハビリテーションの内容の欄|物品と量まで書く
この欄は「処置した」で終わらせず、部位・使用した物品・量・回数まで残します。長野県の令和6年度運営指導結果(訪問看護)では、指摘37件のうち訪問看護計画の作成等の不備が最多で、具体的なサービス内容を記載していない事例が公表されています。計画に書いた内容と、その日に行った内容が結び付く粒度で書きます。
| 実施した内容 | 「実施した」だけの悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|
| 服薬の確認 | 服薬確認 | 朝・昼・夕の一包化された内服薬を確認した。前日夕分が1包残っていたため、家族へ状況を確認し、残薬の数(3包)を薬剤カレンダーに記載した。 |
| 清潔ケア | 清拭実施 | 13時25分から13時45分まで、全身清拭と陰部洗浄を行った。背部に発赤はなく、右肘に乾燥による落屑を確認したため保湿剤を塗布した。 |
| 褥瘡の処置 | 処置実施 | 仙骨部の創について、生理食塩水20mLで洗浄し、被覆材を1枚交換した。創のサイズは長径3.0cm×短径2.2cm(前週は3.4cm×2.6cm)。滲出液は黄色少量で、ガーゼへの付着は約2cm四方。 |
| 吸引 | 吸引した | 口腔内および気管カニューレ内の吸引を、13時05分・13時30分の計2回実施した。吸引圧は主治医の指示どおりに設定し、白色粘稠痰を少量(合計約3mL)引いた。 |
| 膀胱留置カテーテルの管理 | カテーテル確認 | 膀胱留置カテーテルの固定位置と屈曲の有無を確認した。蓄尿バッグ内は淡黄色透明で前日から約1,100mL。挿入部の周囲に発赤・分泌物はみられない。次回交換予定日は令和◯年◯月◯日。 |
| 点滴 | 点滴実施 | 主治医の指示に基づき、13時10分に右前腕から点滴を開始し、14時20分に終了した。刺入部の腫脹・疼痛の訴えはなく、抜針後に止血を確認した。 |
| ストーマの管理 | パウチ交換 | 13時30分に面板とパウチを交換した。ストーマ周囲の皮膚は発赤なし。排出物は軟便で、前回交換(3日前)からの排出量は家族の記録で1日あたり約200mL。 |
| 在宅酸素療法の確認 | 酸素確認 | 酸素濃縮装置の流量が主治医の指示どおりであることと、加湿水の残量・カニューレの屈曲の有無を確認した。本人へ入浴時の取り扱いについて説明し、家族も同席した。 |
| リハビリテーション | リハ実施 | 13時20分から13時50分まで、座位での下肢筋力訓練(両側10回×3セット)と、歩行器を用いた屋内歩行20メートル×2往復を実施した。歩行時は右側の見守りを要した。 |
| 療養上の指導・家族への説明 | 指導した | 体重測定を毎朝同じ条件で行うことと、記録用紙への記入方法について本人と長女へ説明した。長女より「夜間の対応が不安」と話があり、24時間対応の連絡先を再度お伝えした。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
管理者または責任者の氏名と、計画書の確認・見直しを行った旨の欄
この欄は「確認印だけ」になりがちですが、確認した人と確認した日、そして計画書に触れたときは「何を見て、変えたのか・変えなかったのか」まで残すと、後から経過をたどれます。
| 場面 | 悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|
| 通常の確認 | 確認済 | 管理者 看護師◯◯が、令和◯年◯月◯日に当日分の記録を確認した。 |
| 管理者不在の日 | (空欄) | 管理者不在のため、あらかじめ定めた責任者 看護師◯◯が令和◯年◯月◯日に確認した。管理者は翌◯月◯日に内容を確認している。 |
| 計画書を確認して変更がなかった | 計画変更なし | 令和◯年◯月◯日、訪問看護計画書の目標および実施内容を確認した。現在の状態と計画の内容に相違がないため、この時点での変更は行っていない。 |
| 計画書を見直して変更した | 計画見直し | 令和◯年◯月◯日、訪問看護計画書を見直した。歩行距離が20メートルから50メートルへ延びたため、目標を「屋内歩行の自立」から「屋外の平地歩行を家族の見守りで行う」へ変更し、本人へ説明して同意を得たうえで交付した。 |
| 主治医の指示が変わった | 指示変更 | 令和◯年◯月◯日に交付された訪問看護指示書の内容を確認し、処置内容の変更点を訪問看護計画書へ反映した。変更箇所は創の洗浄回数である。 |
| 本人の希望が変わった | 希望変更 | 本人より「入浴を週2回にしたい」と申し出があり、令和◯年◯月◯日に主治医および担当の介護支援専門員へ連絡した。計画書の見直しは◯月◯日に行った。 |
| 記載漏れに後から気づいた | (さかのぼって加筆) | 令和◯年◯月◯日の訪問について、実施内容の記載が漏れていたため、令和◯年◯月◯日に追記した(追記者:看護師◯◯)。元の記載は消していない。 |
| 電子的方法で記録している | 電子で作成 | 本記録は電子的方法により作成し、記載者・記載日時および訂正の履歴が残る仕組みで保存している。確認者は管理者 看護師◯◯。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
疾患・医療処置別|1日ごとの記載例(12状態・48例)
記録書Ⅲの対象となるのは、別表第7・別表第8に示される状態や、特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている方など、医療ニーズの高い利用者です。ここでは12の状態について、「その日に観察した事実」をどう文章にするかを、悪い例と完成文で並べます。いずれも治療方針を示すものではなく、観察した事実を記録に残すための書き方です。判断や指示は主治医によります。
循環・呼吸・血液浄化(心不全/慢性閉塞性肺疾患と在宅酸素/透析)
| 状態 | 観察の場面 | 「変化なし」型の悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|---|
| 心不全 | 体重の推移 | 体重変化なし | 朝食前・排尿後の自宅体重計で48.6kg。3日前の47.0kgから1.6kg増加している。家族の記録では毎朝同じ条件で測定されている。 |
| 心不全 | 浮腫 | 浮腫あり | 両下腿の脛骨前面を母指で5秒圧迫し、圧痕が残る。前回訪問時は右のみで、今回は左右とも足背まで広がっている。 |
| 心不全 | 夜間の様子 | 夜間問題なし | 本人より「夜中に2回、息苦しくて起き上がった」と話あり。長女からも同様の話があり、枕を2個重ねて休んでいる。 |
| 心不全 | 服薬の状況 | 服薬できている | 朝分の内服薬が1包残っていた。本人は「飲んだつもりだった」と話す。残薬の数を確認し、薬剤カレンダーに記載した。 |
| 心不全 | 主治医への連絡 | 医師に報告 | 14時05分、主治医◯◯へ電話で体重の増加と浮腫の範囲、夜間の様子を報告した。14時14分に返信があり、指示内容を家族へ伝えて記録した。 |
| 心不全 | 食事・水分 | 食事量良好 | 昼食は主食8割・副食6割。汁物を毎食摂っていることを家族から確認した。水分は前日1日で約1,200mL(家族の記録による)。 |
| 慢性閉塞性肺疾患・在宅酸素 | 安静時と労作時 | 呼吸苦なし | 室内気ではなく指示流量下の安静座位でSpO2 95%、呼吸数20回/分。トイレまでの往復(約12メートル)直後は89%で、着座2分後に94%へ戻った。 |
| 慢性閉塞性肺疾患・在宅酸素 | 痰の性状 | 痰あり | 白色粘稠の痰が朝から3回。前週は淡黄色で1日1回であり、色と回数の変化を主治医へ報告した。 |
| 慢性閉塞性肺疾患・在宅酸素 | 機器の確認 | 酸素確認済 | 酸素濃縮装置の流量が指示どおりであること、加湿水の残量、延長チューブの屈曲の有無、フィルターの汚れを確認した。予備ボンベの残量は目盛りで7割。 |
| 慢性閉塞性肺疾患・在宅酸素 | 口すぼめ呼吸 | 呼吸法できている | 階段昇降の前後で呼吸の整え方を一緒に確認した。本人は「動く前に息を吐くのを忘れる」と話し、家族が声かけを行う方法を共有した。 |
| 透析 | シャント部 | シャント異常なし | 左前腕のシャント部を触診し、拍動とスリルを確認した。周囲の発赤・腫脹・熱感はなく、穿刺部のかさぶたは乾燥している。 |
| 透析 | 透析日と体重 | 透析通院中 | 前日が透析日で、透析後の体重は52.0kg、本日訪問時は53.1kg。前週の同じ曜日は52.8kgであった。透析施設からの連絡票の内容も確認した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
脳・神経(脳梗塞後遺症と片麻痺/パーキンソン病/神経難病と人工呼吸器)
| 状態 | 観察の場面 | 「変化なし」型の悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|---|
| 脳梗塞後遺症・片麻痺 | 移動 | 歩行安定 | 四点杖を用いた屋内歩行を20メートル×2往復。右側の見守りを要し、方向転換時に3回ふらつきがみられた。前週は方向転換時のふらつきが1回であった。 |
| 脳梗塞後遺症・片麻痺 | 麻痺側の状態 | 麻痺変化なし | 左上肢は肘関節の他動運動時に抵抗があり、手指は自動での伸展が困難。左肩関節の痛みの訴えは「動かすと少し痛い」と本人が表現している。 |
| 脳梗塞後遺症・片麻痺 | 嚥下 | 食事摂取良好 | 昼食時に水分でむせが2回。とろみの濃度は家族が既定のスプーンで調整している。食後の口腔内に食物残渣はみられなかった。 |
| 脳梗塞後遺症・片麻痺 | 皮膚 | 皮膚問題なし | 左踵部に直径1.5cmの発赤があり、指で押すと白くなり離すと戻る状態。前回訪問時にはみられなかったため、除圧の方法を家族と確認した。 |
| 脳梗塞後遺症・片麻痺 | コミュニケーション | 会話可能 | 短い文での応答は可能だが、言葉が出るまで数秒を要する場面が本日は5回程度あった。家族は「昨日より言葉が出にくい」と話している。 |
| 脳梗塞後遺症・片麻痺 | 血圧の推移 | 血圧安定 | 13時14分、座位で5分安静後に右上腕で152/88mmHg。過去3回の訪問では130台であり、本日の値と経過を主治医へ報告した。 |
| パーキンソン病 | 薬の効いている時間帯 | 調子よい | 本人・家族の記録から、朝の内服後およそ1時間で動きやすくなり、次の内服の1時間前から動きにくくなる時間帯がある。本日の訪問は動きやすい時間帯にあたる。 |
| パーキンソン病 | すくみ足 | 歩行問題なし | 居間から廊下への出口で足が出にくくなる場面が3回。声かけと床の目印で歩き出せた。前週は同じ場面が1回であった。 |
| パーキンソン病 | 転倒 | 転倒なし | 家族より「一昨日の夜、トイレの前で尻もちをついた」と話あり。外傷・痛みの訴えはなく、打撲部位の視診でも変色はみられない。主治医へ報告した。 |
| 神経難病・人工呼吸器 | 機器の設定 | 呼吸器問題なし | 人工呼吸器の設定値が指示どおりであることを表示画面で確認した。回路の破損・接続の緩みはなく、アラーム履歴は前回訪問以降で2件(いずれも体位変換時)。 |
| 神経難病・人工呼吸器 | 吸引と痰 | 吸引した | 気管カニューレ内の吸引を13時05分・13時32分の2回実施し、白色粘稠痰を合計約3mL引いた。吸引圧は指示どおりに設定した。 |
| 神経難病・人工呼吸器 | 停電・災害への備え | 備え確認 | 外部バッテリーの残量表示、予備回路の本数(2本)、手動式蘇生器の設置場所を家族と一緒に確認した。連絡先の一覧は玄関内側に掲示されている。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
代謝・認知・がん(糖尿病/認知症/がん末期)
| 状態 | 観察の場面 | 「変化なし」型の悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|---|
| 糖尿病 | 自己測定の記録 | 血糖安定 | 本人の自己測定の記録を確認した。過去7日間の朝食前の値は◯◯〜◯◯の範囲で推移し、前週より高い日が3日みられる。記録用紙への記入は毎日行われている。 |
| 糖尿病 | 注射の手技 | 自己注射できている | 注射の一連の手順を本人が行う様子を確認した。針の交換と部位の変更は行えており、消毒後の待ち時間が短くなる場面が1回みられたため、その場で一緒に確認した。 |
| 糖尿病 | 足の観察 | 足問題なし | 両足の趾間・足底・踵を観察した。右第1趾の爪が肥厚し、爪縁に食い込む部位がある。発赤・滲出液はみられない。前回訪問時より肥厚の範囲が広い。 |
| 認知症 | その日の様子 | 認知症状変化なし | 訪問時、同じ質問(「今日は何をするの」)が15分間で4回。前回訪問時は同様の場面が1回であった。表情は穏やかで、拒否はみられない。 |
| 認知症 | 服薬 | 服薬確認 | 朝分と昼分が薬剤カレンダーに残っていた。本人は「もう飲んだ」と話す。家族が不在の時間帯に飲み忘れが生じていることを、家族および主治医へ伝えた。 |
| 認知症 | 家族の状況 | 家族対応可 | 同居の長男より「夜に何度も起こされて眠れない」と話あり。就寝時刻と起こされた回数(前夜は3回)を聞き取り、担当の介護支援専門員へ情報提供した。 |
| がん末期 | 痛みの表現 | 疼痛コントロール良好 | 本人は「昨日より重い感じが強い」と表現し、痛みの程度を10段階で「6くらい」と話した。前回訪問時は「3くらい」であった。増強する時間帯は夕方とのこと。 |
| がん末期 | 薬剤の使用状況 | 頓用使用 | 前日から本日訪問時までに、指示されている頓用薬を2回使用したことを家族の記録で確認した。使用時刻は前日20時、本日6時。 |
| がん末期 | 食事・水分 | 食欲低下 | 昼食は主食2割・副食1割。前週は主食6割であった。水分は前日1日で約400mL。本人は「においで気持ち悪くなる」と話している。 |
| がん末期 | 本人・家族の気持ち | 精神的に安定 | 本人より「家で過ごしたい気持ちは変わらない」と話あり。長女は「夜が不安」と話し、24時間対応の連絡方法を再度お伝えした。話し合いの経過を記録している。 |
| がん末期 | 身体症状の変化 | 全身状態悪化 | 下肢の浮腫が足背まで広がり、日中の傾眠が前週より増えている(本日は訪問中に2回、数分の入眠)。呼吸数は22回/分。観察した事実を主治医へ報告した。 |
| がん末期 | 多職種との共有 | 連携した | 15時00分、主治医・薬剤師・担当の介護支援専門員へ、痛みの表現の変化と食事量、家族の不安について共有した。共有した内容と相手方の返答を記録している。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
皮膚・運動器・気道(褥瘡/骨折後と廃用症候群/気管カニューレと吸引)
| 状態 | 観察の場面 | 「変化なし」型の悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|---|
| 褥瘡 | 創のサイズ | 褥瘡変化なし | 仙骨部の創は長径3.0cm×短径2.2cm。前週は3.4cm×2.6cmで、いずれも同じ体位・同じ計測方法で測っている。 |
| 褥瘡 | 滲出液 | 浸出液あり | 滲出液は黄色で少量。ガーゼへの付着は約2cm四方で、前回(約4cm四方)より狭い。においの変化はみられない。 |
| 褥瘡 | 処置の内容 | 処置実施 | 生理食塩水20mLで洗浄し、被覆材を1枚交換した。処置は13時30分から13時45分。使用物品の種類と枚数を記録している。 |
| 褥瘡 | 除圧 | 体位変換実施 | エアマットの設定値を確認し、家族が2時間ごとに体位変換を行っている状況を聞き取った。夜間は0時と4時に行っているとのこと。 |
| 骨折後・廃用症候群 | 荷重の状況 | リハ実施 | 主治医の指示に基づく範囲で、平行棒内での立位保持を1分×3回実施した。実施中の痛みの訴えはなく、終了後に患部の腫脹は増していない。 |
| 骨折後・廃用症候群 | 関節の動き | 可動域維持 | 右膝の他動での屈曲は前週の90度から100度へ。測定は同一の肢位・同一の測定者で行っている。 |
| 骨折後・廃用症候群 | 座る・立つ | ADL変化なし | ベッドから車いすへの移乗は、前週は2人介助であったが、本日は手すりを使い1人介助で行えた。所要時間は約40秒。 |
| 骨折後・廃用症候群 | 1日の過ごし方 | 臥床がち | 家族の聞き取りでは、前日の離床時間は合計約2時間(朝食時1時間、夕食時1時間)。前週は合計約1時間であった。 |
| 気管カニューレ・吸引 | カニューレ周囲 | カニューレ問題なし | カニューレ周囲の皮膚に発赤はなく、分泌物の付着は少量。固定ひもは指1本が入る余裕で固定されている。Yガーゼを1枚交換した。 |
| 気管カニューレ・吸引 | 痰の量と性状 | 痰引けた | 本日訪問中の吸引は2回、白色粘稠痰を合計約3mL。前回訪問時は淡黄色で約5mLであった。吸引前後のSpO2は94%→97%。 |
| 気管カニューレ・吸引 | 家族への説明 | 家族指導 | 家族が吸引を行う様子を確認し、吸引カテーテルの挿入の深さと1回あたりの時間について一緒に確認した。家族より「夜間の判断が難しい」と話があった。 |
| 気管カニューレ・吸引 | 物品の管理 | 物品確認 | 吸引器の作動、吸引びんの洗浄状況、カテーテルの保管方法、予備の本数(8本)を確認した。衛生材料の残量を主治医へ報告している。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
その日のできごと別|書き分けの完成文(28場面)
1日ごとの記録では、「いつもと同じ日」と「何かが起きた日」を同じ濃さで書くと、あとから経過を追えません。ここでは28の場面について、その日に残すべき事実と完成文を並べます。
始まりと変化の日(初回・退院直後・状態が変わった日など14場面)
| その日のできごと | 残すべき事実 | 悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|---|
| 初めて訪問した日 | 指示書の確認・目標の共有・同意 | 初回訪問。問題なし | 令和◯年◯月◯日10時00分開始。訪問看護指示書(指示期間 令和◯年◯月◯日〜◯月◯日)の内容を本人・長女と確認し、療養上の目標を共有した。訪問看護計画書は◯月◯日に説明・同意・交付を行っている。 |
| 退院した翌日 | 入院中の経過・持ち帰った物品・服薬の変更 | 退院後訪問 | ◯月◯日に退院。退院時サマリーと退院後の指示書を確認し、内服薬が2剤変更されていることを本人・家族と一緒に確認した。持ち帰った衛生材料の種類と数量も確認している。 |
| 入院した日 | いつ・どこへ・誰へ情報提供したか | 入院 | ◯月◯日10時30分、家族から入院の連絡を受けた。同日11時00分、入院先の地域連携室へ在宅での経過(直近1週間の体重・食事量・服薬状況)を情報提供した。当日の訪問は実施していない。 |
| 状態が前回と変わった日 | 何が・どれだけ・いつから変わったか | 状態悪化 | 下腿の浮腫が前回(右のみ)から両側・足背まで広がり、体重が3日で1.6kg増加している。本人は「一昨日の夜から靴下の跡が残る」と話している。14時05分に主治医へ報告した。 |
| 訪問したが不在だった日 | 訪問時刻・待機・連絡・未実施の明記 | 不在のため帰所 | 11時00分に訪問したが応答がなく、11時12分まで待機した。11時15分に長女へ連絡し、受診のため外出中と確認した。指定訪問看護は実施していない。次回の訪問日時を家族と確認した。 |
| 訪問を見合わせた日 | 誰の申し出で・何を実施しなかったか | キャンセル | 9時40分、本人より「体調がすぐれないため今日は休みたい」と電話があり、当日の訪問を見合わせた。状態を電話で聴取し、受診の目安と連絡方法をお伝えした。指定訪問看護は実施していない。 |
| 夜間に緊急で訪問した日 | 連絡の時刻・到着時刻・対応・報告 | 緊急訪問した | 23時48分に家族から発熱の連絡を受け、24時25分に到着、1時10分に終了した。0時30分、体温38.4℃、脈拍104回/分、SpO2 94%。0時45分に主治医◯◯へ電話で報告し、指示内容を家族へ伝えた。 |
| 同じ日に2回訪問した日 | 各回の開始・終了時刻と間隔、それぞれの内容 | 2回訪問 | 1回目 9時10分〜9時38分(バイタル測定と服薬の確認)、2回目 16時20分〜16時55分(創の処置と家族への説明)。1回目と2回目の間隔は6時間42分。 |
| 看取り期に入った日 | 身体症状の変化・本人と家族の気持ち・話し合いの経過 | ターミナル期 | 下肢の浮腫が拡大し、日中の傾眠が増えている。本人より「家で過ごしたい」と話があり、長女は「夜が不安」と話した。今後の過ごし方について主治医を含めて話し合った経過を記録している。 |
| 死亡を確認した日 | 連絡の時刻・訪問時刻・主治医への連絡・家族への支援 | 死亡 | ◯月◯日5時20分に家族から連絡を受け、5時48分に訪問した。6時05分に主治医◯◯へ連絡し、到着までの間、家族の話を伺いながら付き添った。家族への説明内容も記録している。 |
| 家族から相談があった日 | 誰が・何を・どう伝えたか | 家族相談あり | 長女より「夜間に呼吸が苦しそうなときにどうすればよいか」と相談があった。観察してほしい点と、24時間対応の連絡先、連絡する目安をお伝えした。主治医へも同日中に共有した。 |
| 多職種と連携した日 | 相手・時刻・伝えた内容・返答 | 連携した | 15時00分、担当の介護支援専門員◯◯へ電話し、離床時間が前週より減っていることと家族の負担について情報提供した。翌◯月◯日に担当者会議を開くとの返答を得た。 |
| 担当者会議に出席した日 | 開催日時・出席者・自事業所が述べた内容 | 会議出席 | ◯月◯日14時00分から15時00分、サービス担当者会議に管理者◯◯が出席した。歩行距離が20メートルから50メートルへ延びていること、入浴時の見守りが必要な場面を専門的見地から述べた。 |
| 主治医の指示が変わった日 | 指示書の交付日・変更点・反映 | 指示変更 | ◯月◯日付の訪問看護指示書を受領し、創の洗浄回数が週2回から週3回へ変更されていることを確認した。訪問看護計画書へ同日反映し、本人へ説明した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
体制・安全・書類に関わる日(14場面)
| その日のできごと | 残すべき事実 | 悪い例 | そのまま貼れる完成文(良い例) |
|---|---|---|---|
| 2名で訪問した日 | 1名では困難な具体的事情 | 2名訪問 | 本人の体重が重く、背面の観察と洗浄の間、1名では側臥位の保持が困難であるため、看護師2名で訪問した。この事情は訪問看護計画書にも記載している。 |
| リハ職が訪問した日 | 説明と同意の記録・看護職員による評価 | リハ訪問 | 理学療法士◯◯が訪問した。看護職員の代わりに訪問する旨は令和◯年◯月◯日に本人へ説明し、同意を得た旨を記録している。看護職員による評価は◯月◯日に実施した。 |
| 24時間対応の電話を受けた日 | 受電時刻・内容・対応・訪問の有無 | 電話対応 | 2時14分に長女から「眠れず息苦しそう」と電話を受けた。呼吸の様子と体位を確認するようお伝えし、2時40分に再度連絡を受けて訪問した。受電から訪問までの経過を記録している。 |
| ヒヤリハットがあった日 | 状況・講じた処置・共有 | ヒヤリハット | 移乗介助中、車いすのブレーキが片側のみかかっていることに介助前に気づいた。転倒には至っていない。状況を管理者へ報告し、同日の申し送りで全員に共有した。 |
| 事故が起きた日 | 発生時刻・状況・処置・報告先 | 事故あり | 13時32分、移乗介助中に右前腕を車いすのアームレストに接触し、直径2cmの発赤を確認した。皮膚の損傷はない。13時50分に主治医へ、14時10分に家族へ報告し、事故報告書を作成した。 |
| 苦情・申し出があった日 | 申し出の内容・対応した者・回答 | 苦情あり | 訪問時刻が予定より25分遅れたことについて、長女から申し出があった。当日中に管理者◯◯から電話で経緯を説明し、翌◯月◯日に再発防止の方法をお伝えした。相談記録に記載している。 |
| 感染症が疑われた日 | 症状・確認した事実・共有した相手 | 感染疑い | 体温38.2℃、咳嗽が前日から増えている。同居家族2名にも同様の症状があることを聞き取った。主治医および担当の介護支援専門員へ同日中に共有し、訪問の順番を最後に変更した。 |
| 衛生材料が不足した日 | 種類・残数・依頼先 | 材料が足りない | 被覆材の残りが2枚となったため、13時50分に主治医◯◯へ必要量を連絡した。使用実績(直近2週間で1日1枚)も併せて伝えている。 |
| 訪問看護計画書を見直した日 | 見直しの理由・変更点・同意 | 計画見直し | 歩行距離が延びたことを受けて計画書を見直した。目標を「屋内歩行の自立」から「屋外の平地歩行を家族の見守りで行う」へ変更し、◯月◯日に本人へ説明・同意を得て交付した。 |
| 報告書を提出した日 | 対象月・提出日・提出先 | 報告書提出 | ◯月分の訪問看護報告書を、◯月◯日に主治医◯◯へ提出した。記載内容は当月の記録書Ⅲおよび記録書Ⅱと突き合わせて作成している。 |
| 指示書の期限が近づいた日 | 指示期間・依頼日・受領日 | 指示書依頼 | 現在の指示期間は令和◯年◯月◯日までである。◯月◯日に主治医◯◯へ次期の指示書を依頼し、◯月◯日に受領した。受領日を一覧表に記載している。 |
| 特別訪問看護指示書が交付された日 | 交付日・期間・切り替え | 特指示 | ◯月◯日付で特別訪問看護指示書が交付され、期間は交付日から14日間である。◯月◯日から訪問の頻度と内容を指示に沿って変更した。 |
| 記載漏れに気づいた日 | いつの分を・いつ・誰が追記したか | (さかのぼって修正) | 令和◯年◯月◯日分の実施内容の記載が漏れていたため、令和◯年◯月◯日に看護師◯◯が追記した。元の記載は消していない。追記であることが分かる形で残している。 |
| 管理者が記録を点検した日 | 点検日・対象・見つかった不足 | 点検済 | ◯月◯日、管理者◯◯が当月分の記録書Ⅲを点検した。訪問の終了時刻が空欄の日が2日分あったため、当日訪問した看護師が◯月◯日に確認のうえ追記した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
どの欄がどこへつながるか|計画書・記録書Ⅱ・報告書の対応表(24行)
記録書Ⅲだけを丁寧に書いても、計画書・記録書Ⅱ・報告書とつながっていなければ、月末に食い違いが出ます。「どの欄がどこから来て、どこへ行くか」を一度決めておくと、二度書きが減り、書き写しの間違いも減ります。
| 記録書Ⅲの欄 | どこから来るか(上流) | 記録書Ⅱとの関係 | どこへ行くか(下流) |
|---|---|---|---|
| 訪問年月日 | 訪問予定表 | 同じ日付が並ぶ | 月間の訪問実績の集計 |
| 訪問時間(開始) | 訪問予定表の予定時刻 | 記録書Ⅱの訪問開始時刻と一致させる | 実績の突合 |
| 訪問時間(終了) | その場の実測 | 記録書Ⅱの終了時刻と一致させる | 所要時間の確認 |
| 訪問した職種 | 担当割当表・勤務実績表 | 記録書Ⅱの記載者と一致させる | 勤務実績表との突合 |
| 訪問した人数 | 担当割当表 | 記録書Ⅱの同行者欄 | 2名で訪問した事情の記載(計画書) |
| 病状(全身の状態) | 訪問看護指示書の病状・治療状態 | 記録書ⅡのO(客観的情報) | 報告書の病状の経過 |
| 本人の言葉 | その場の聞き取り | 記録書ⅡのS(主観的情報) | 報告書の療養状況 |
| 体温 | その場の実測 | 記録書Ⅱのバイタル欄 | 月内の推移の把握 |
| 脈拍・血圧 | その場の実測 | 記録書Ⅱのバイタル欄 | 主治医への報告の根拠 |
| 呼吸・酸素飽和度 | その場の実測 | 記録書Ⅱのバイタル欄 | 報告書の病状の経過 |
| 体重 | 自宅体重計・家族の記録 | 記録書Ⅱの観察欄 | 報告書の療養状況 |
| 実施した看護の内容 | 訪問看護計画書の看護の内容 | 記録書ⅡのA・P | 報告書の看護の内容 |
| 実施したリハビリテーションの内容 | 訪問看護計画書のリハビリテーションの内容 | 記録書Ⅱの実施欄 | 報告書のリハビリテーションの内容 |
| 使用した衛生材料の種類と量 | 訪問看護指示書の衛生材料等 | 記録書Ⅱの処置欄 | 報告書の衛生材料等の使用量 |
| 褥瘡の状態 | 訪問看護計画書の褥瘡に関する目標 | 記録書Ⅱの観察欄 | 報告書の褥瘡の状態 |
| 主治医への連絡 | その日の観察 | 記録書Ⅱの連絡欄 | 報告書の特記すべき事項 |
| 多職種との連携 | 担当者会議・電話連絡 | 記録書Ⅱの連携欄 | 担当者会議の記録・報告書 |
| 家族の状況・介護の状況 | 初回の聞き取り(記録書Ⅰ) | 記録書ⅡのS | 報告書の家族等への指導 |
| 本人・家族への説明と同意 | 訪問看護計画書の説明・同意 | 記録書Ⅱの説明欄 | 同意・交付の記録 |
| 実施しなかった内容 | 訪問予定表 | 記録書Ⅱの実施状況 | 請求内容との突合 |
| 訪問しなかった日の対応 | 電話の記録 | 記録書Ⅱには残らないことがある | 月間の実績 |
| 計画書の確認・見直しを行った旨 | 訪問看護計画書 | 記録書Ⅱの評価欄 | 次期の訪問看護計画書 |
| 管理者または責任者の氏名 | 組織の体制 | 記録書Ⅱの確認者 | 点検の記録 |
| 記載者・記載日時・訂正の履歴 | 電子的方法での記録の仕組み | 記録書Ⅱも同じ仕組み | 保存(完結の日から定められた期間) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問看護の記録で運営指導が見る点|確認項目と自事業所の記入欄(22項目)
記録書Ⅲは診療報酬の枠組みで新設された様式ですが、日々の記録の整え方そのものは、介護保険の運営指導でも同じ観点で見られます。ここでは、厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(訪問看護)に示された確認項目と、自治体が実際に公表している指摘事例を、「定めの内容」と「貴事業所の記録(記入欄)」の対照表にしました。判断は保険者(指定権者)によります。
別添1(訪問看護)の確認項目と、記録のどこで応えるか
| 確認項目 | 確認内容(別添1に示された観点) | 確認文書 | 貴事業所の記録(記入欄) |
|---|---|---|---|
| サービス提供の記録 | 訪問看護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか | サービス提供記録 | (記入欄) |
| サービス提供の記録 | 日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか | サービス提供記録 | (記入欄) |
| 訪問看護計画書の作成 | 居宅サービス計画に基づいて訪問看護計画が立てられているか | 主治の医師の指示および居宅サービス計画に基づく訪問看護計画 | (記入欄) |
| 訪問看護計画書の作成 | 主治の医師の指示および利用者の心身の状況、希望・環境を踏まえて計画が立てられているか | 訪問看護計画書・アセスメントシート | (記入欄) |
| 訪問看護計画書の作成 | サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか | 訪問看護計画書 | (記入欄) |
| 訪問看護計画書の作成 | 利用者またはその家族への説明・同意・交付は行われているか | 同意があったことがわかるもの | (記入欄) |
| 訪問看護計画書の作成 | 目標の達成状況は記録されているか | モニタリングシート | (記入欄) |
| 訪問看護計画書の作成 | 達成状況に基づき、新たな訪問看護計画が立てられているか | 訪問看護計画書 | (記入欄) |
| 訪問看護報告書の作成 | 訪問看護報告書は作成されているか | 訪問看護報告書 | (記入欄) |
| 心身の状況等の把握 | サービス担当者会議等に参加し、利用者の心身の状況把握に努めているか | サービス担当者会議の記録 | (記入欄) |
| 居宅介護支援事業者等との連携 | サービス担当者会議等を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか | サービス担当者会議の記録 | (記入欄) |
| 緊急時等の対応 | 緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師に連絡しているか | 緊急時対応マニュアル・サービス提供記録 | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体が公表している記録関係の指摘と、自事業所で確かめること
以下はいずれも、自治体が公表している資料に実際に記載されている内容です。読むだけでは足りないので、右列に「自事業所の記録のどこを見れば確かめられるか」を置きました。
| 公表されている指摘の内容 | 自治体・資料名 | 自事業所で確かめること(記入欄) |
|---|---|---|
| 訪問看護計画に対する利用者の同意を得たことが確認できない、具体的なサービス内容を記載していない(指摘37件のうち計画の作成等の不備が11件で最多) | 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)」 | 同意日・交付日が分かる記録の有無(記入欄) |
| 主治医の訪問看護指示書が確認できない・受領が遅い、指示書の有効期限が切れている、計画書に具体的な内容・希望・目標を記載していない | 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月) | 指示期間の一覧管理と、期限前の依頼日(記入欄) |
| 理学療法士等による訪問について、看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない | 静岡市「介護サービス事業者の指導監督(運営指導における主な指摘・助言事項等一覧)」 | 説明日・同意を得た旨の記録の有無(記入欄) |
| 複数名による訪問について、1人で看護を行うことが困難な「事情」が明確にされていない | 仙台市介護事業支援課 令和6年6月集団指導資料 | 計画書・記録に書いた具体的な事情(記入欄) |
| 予定していたサービス内容を一切実施しなかったにもかかわらず基本報酬を計上していた | 仙台市介護事業支援課 令和6年6月集団指導資料 | 記録に「未実施」「中止」とある日と請求内容の月次突合(記入欄) |
| ケアプラン上に位置付けのない長時間の訪問について、結果的に長時間になった訪問を対象としていた | 仙台市介護事業支援課 令和6年6月集団指導資料 | 居宅サービス計画(第2表・第6表)との1件ずつの照合(記入欄) |
| ターミナルケアに係る計画・支援体制の説明と同意が確認できない。終末期の身体症状の変化とこれに対する看護、精神的な状態の変化とケアの経過、話し合いの経過を訪問看護記録書で確認できない | 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」 | 記録書に3点(身体症状・精神的な状態・話し合いの経過)が残っているか(記入欄) |
| 指示書・計画書・報告書・提供記録・市町村への通知記録・苦情記録・事故記録の整備と保存(契約終了日から2年間)が不十分 | 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 7種の記録が利用者ごとに揃い、検索・出力できるか(記入欄) |
| 事故の状況や講じた処置を記録しておらず、詳細・対応・再発防止策が不明確。保険者への報告を行っていない | 東京都「運営指導における主な指摘事項」(訪問看護) | 事故報告書・ヒヤリハット報告書の有無と保存(記入欄) |
| 作業療法士による訪問看護を利用している者について、定期的に看護職員の訪問による評価を実施する必要がある(おおむね3か月に1回) | 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」 | 直近の看護職員による評価の実施日(記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
記録を「その日のうちに終わらせる」ための段取り
1日ごとの記録は、後回しにするほど事実が薄くなります。次の順番で決めておくと、月末の書き直しが減ります。
- 訪問前——その日に確認する項目(測る値・見る部位・聞くこと)を、計画書から3〜5点だけ抜き出しておく
- 訪問中——測った時刻と値を、その場でそのまま残す。あとで整えることを前提にして、数値と時刻だけは省略しない
- 訪問直後——車内や次の訪問前に、本人の言葉と前回との差を書き足す。ここまでで記録書Ⅲの骨組みが揃う
- 帰所後——主治医・介護支援専門員への連絡があった日は、相手・時刻・伝えた内容・返答の4点を追記する
- 当日中——管理者または責任者が、訪問時間の空欄と実施内容の記載を確認する
- 月内——記録と請求内容の突合を、月末を待たずに週単位で行う
なお、加算や体制に関する取り扱いに触れる場面では、告示・通知の定めと自事業所の登録内容を並べて確認し、判断は保険者(指定権者)にご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
出典:厚生労働省「介護保険施設等運営指導マニュアル」別添1(訪問看護)、長野県・神戸市・静岡市・仙台市・千葉市・東京都・愛知県の各運営指導関係公表資料/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、各機関の公式見解ではありません。
よくある質問
Q. 訪問看護記録書Ⅲはいつから必要ですか?
2026年(令和8年)6月1日からです。包括型訪問看護療養費を算定する利用者について、1日ごとに作成することが要件とされています。
Q. 記録書Ⅲは誰について作成しますか?
包括型訪問看護療養費を算定する利用者について作成します。届け出た建物(高齢者向け住まい等)に居住し、別表第7(末期がん・難病等)・別表第8(人工呼吸器・気管カニューレ等の特別な管理)や、特別訪問看護指示書に係る指定訪問看護を受けている方が対象です。
Q. 記録書Ⅱとの違いは何ですか?
記録書Ⅱは訪問ごとの経過を記す記録全般です。記録書Ⅲは、包括型訪問看護療養費を算定する利用者について1日ごとに作成する記録で、訪問時間や実施した看護・リハの内容など記載事項が定められています。
Q. 記録書Ⅲは電子で作成してよいですか?
2026年度改定では、計画書・記録書を電子的方法で記録することが要件化されています。詳細な取り扱いは最新の告示・通知・疑義解釈で確認してください。
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訪問看護の記録・書類ガイド
出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。加算・単位数・要件は改定される場合があるため、最新の告示・通知でご確認ください。
場面別|訪問看護記録書Ⅲ(療養費明細書に添える記録)の文例
記録書Ⅲには「訪問のたびの記録には収まらないできごと」を残します。連携・変更・中止・事故など、経過を追うための記録です。
| 場面 | 記録の文例 |
|---|---|
| 初回訪問 | ◯月◯日、初回訪問。指示書の内容を確認し、療養上の目標を本人・家族と共有した。 |
| 計画の説明 | 訪問看護計画書を本人へ説明し、同意を得て交付した。 |
| 医師への報告 | ◯月◯日、主治医へ電話。下腿浮腫の増強を報告し、利尿剤の追加の指示を受けた。 |
| 報告書の提出 | ◯月分の訪問看護報告書を、◯月◯日に主治医へ提出した。 |
| 特別訪問看護指示 | ◯月◯日から14日間、特別訪問看護指示書が交付され、医療保険での訪問に切り替えた。 |
| 緊急訪問 | ◯月◯日2時、家族より発熱の連絡。2時40分に訪問し、状態を確認して主治医へ報告した。 |
| 複数名訪問 | 体重が重く1名では移乗が困難なため、◯月◯日は2名で訪問した。 |
| 長時間訪問 | 医療処置に時間を要したため、◯月◯日は90分を超える訪問となった。 |
| 関係機関との連携 | ◯月◯日、担当者会議に出席。歩行距離が延びていることを報告した。 |
| ケアマネジャーへの情報提供 | ◯月◯日、体重減少について電話で情報提供した。 |
| 薬局との連携 | 残薬が多いことを薬局へ連絡し、一包化を依頼した。 |
| 入院 | ◯月◯日に入院。地域連携室へ在宅での状況を情報提供した。 |
| 退院 | ◯月◯日に退院。指示書の内容を確認し、翌日から訪問を再開した。 |
| サービスの変更 | 家族の負担が増したため、訪問回数を週2回から週3回へ変更した。 |
| 看取り | ◯月◯日、死亡を確認。主治医へ連絡し、家族への支援を行った。 |
| 中止 | ◯月◯日、本人の体調不良により訪問を中止。家族へ連絡した。 |
| 苦情 | 訪問時間の遅れについて申し出があり、翌日に管理者から説明を行った。 |
| 事故 | 移乗介助中に軽度の打撲。看護師が確認し、家族と主治医へ報告した。 |
| 医療材料 | ◯月分の衛生材料の使用量を確認し、報告書に記載した。 |
| 研修の反映 | 褥瘡ケアの研修内容を、処置の手順に反映した。 |
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)
