公開日 2026年7月29日 最終更新日 2026年7月31日
訪問看護の現場でも、AIを使って記録や書類の作成を効率化する動きが広がっています。一方で「ChatGPTと何が違うのか」「利用者の情報を入れて大丈夫なのか」「導入しても人員基準は変わらないのでは」といった疑問も多く聞かれます。
このページでは、訪問看護AIとは何かから、汎用AIとの違い、導入前に確認すべきこと、選び方までを一通り整理します。制度・法令にかかわる部分は出典を示し、判断が必要な事項は「ご確認ください」の形で記載しています。
このページでわかること
- 訪問看護AIの定義と、できること
- ChatGPTなど汎用AIとの3つの違い
- 個人情報の扱い——学習に使われる設定かどうかが分かれ目(個人情報保護委員会の注意喚起)
- 導入前に確認すべき5点(記録責任・人員基準ほか)
- 事業所規模から見た導入の現実(自社集計17,959事業所)
- 選び方と、無料で試せる範囲
1. 訪問看護AIとは
訪問看護AIとは、訪問看護の業務にAI(人工知能)を用いる仕組みの総称です。狭義には、訪問看護記録書Ⅱ(SOAP)・訪問看護計画書・訪問看護報告書といった訪問看護に固有の帳票を、話した内容や入力内容から下書きとして生成し、介護ソフトへ引き渡すことに特化したアプリケーションを指します。現場では「訪看AI」と略して呼ばれることもあります。

「AI」と一口に言っても、次の2つは性質が異なります。この記事では、両者を区別して説明します。
| 内容 | |
|---|---|
| 汎用AI | ChatGPT、Gemini、Claude、Copilot など。文章の作成・要約・翻訳など幅広い用途に使える |
| 訪問看護専用AI | 訪問看護の帳票様式・業務の流れに合わせて設計されたアプリケーション。記録書Ⅱ・計画書・報告書などの形で出力する |
どちらが優れているという話ではなく、用途が違います。汎用AIは考える作業の相棒として、専用AIは決まった帳票を作る作業の道具として使われます。
2. 訪問看護AIでできること
訪問看護の業務のうち、AIの利用が進んでいるのは主に書類作成の領域です。

| 帳票・業務 | AIができること | 人が行うこと |
|---|---|---|
| 訪問看護記録書Ⅱ(SOAP) | 訪問後に話した内容から、S・O・A・Pの形に整理した下書きを作成 | 観察内容と看護判断の確認・修正 |
| 訪問看護計画書 | 過去の記録をふまえた目標・援助内容の下書き | 利用者・主治医との調整、内容の決定 |
| 訪問看護報告書 | 期間中の記録から経過の要約を作成 | 主治医への伝達事項の判断 |
| 情報共有 | 申し送り・カンファレンス記録の整理 | 共有すべき内容の選別 |
| 請求前の確認 | 記録の抜け漏れの洗い出し | 算定要件の確認・最終判断 |
いずれも「下書きを作る」までがAIの役割です。訪問看護記録は看護職員が自らの観察と判断に基づいて記載するものであり、内容の確認と修正は看護師ご自身が行う必要があります。
3. 汎用AI(ChatGPT等)と訪問看護専用AIの3つの違い
経営者・管理者の方から最も多くいただく質問がここです。「ChatGPTがあるのに、専用のものが必要なのか」——違いは大きく3つあります。

違い1:出力の形が、帳票の様式に沿っているか
汎用AIは自由な文章を作ることが得意です。一方、訪問看護で提出する書類には様式があります。訪問看護記録書Ⅱであれば S・O・A・P の区分、計画書であれば療養上の目標と具体的な援助内容、報告書であれば主治医に伝えるべき経過——というように、書くべき欄と粒度が決まっています。
専用AIは、この様式を前提に出力します。汎用AIでも、様式を毎回指示すれば近い出力は得られますが、その指示を誰がどう管理するかという運用の問題が残ります。
違い2:介護ソフトへの転記まで想定されているか
記録は作って終わりではなく、介護ソフトに入っていなければ請求につながりません。汎用AIで作った文章は、コピーして貼り付ける作業が別途発生します。訪問1件ごとにこの作業が積み上がると、効率化した時間が転記で相殺されることがあります。
専用AIは、作成した記録を介護ソフトへ引き渡すところまでを含めて設計されているものがあります。導入を検討する際は、「作成」だけでなく「どこまで運ぶか」を確認してください。
違い3:利用者の情報を、どこまで入れてよいか
訪問看護で扱うのは、氏名・病名・生活状況といった要配慮個人情報を含む情報です。汎用AIに利用者情報をそのまま入力してよいかは、各サービスの利用規約と、事業所として定めた規程によって判断が分かれます。
厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」等を踏まえ、事業所として利用範囲と管理方法を定めたうえでご利用ください。専用AIを選ぶ場合も、データの保存先と管理方法は必ずご確認ください。
| 観点 | 汎用AI(ChatGPT等) | 訪問看護専用AI |
|---|---|---|
| 得意なこと | 文章の作成・要約・相談・学習 | 決まった帳票の下書き作成 |
| 出力の形 | 指示しだい(都度の指示が必要) | 帳票の様式に沿った形 |
| 介護ソフトへの反映 | 手作業でコピー&貼り付け | 転記まで想定した設計のものがある |
| 利用者情報の入力 | 利用規約と事業所規程の確認が必要 | 医療・介護での利用を前提に設計 |
| 費用 | 無料〜低額から始めやすい | サービスにより異なる(無料枠を持つものもある) |
| 向いている使い方 | 研修資料づくり、文章の相談、調べもの | 日々の記録・計画書・報告書 |
実務上は、両方を使い分けている事業所が多いのが実情です。調べものや研修資料は汎用AIで、日々の帳票は専用AIで、という形です。
4. 訪問看護でAIが使われている場面
- 訪問直後の記録:移動中や訪問先で話した内容から記録書Ⅱの下書きを作る
- 月末の報告書:期間中の記録から経過をまとめる
- 計画書の見直し:前回の計画と実際の記録を突き合わせる
- 申し送り・カンファレンス:会話の要点を整理する
- 新人教育:記録の書き方の例を示す、良い記録・改善したい記録を比較する
- 調べもの:制度や用語の確認(※出典の確認は必須)
このうち、下の3つは汎用AIでも十分に対応できます。上の3つ(帳票そのものの作成)が、専用AIとの差が出やすい領域です。
5. 個人情報の扱い:ここが最大の分かれ目
訪問看護でAIを使ううえで、最も慎重に確認すべきがここです。結論から言うと、判断の分かれ目は「そのAIサービスが、入力した内容を自社AIの学習に使うかどうか」です。

前提:訪問看護が扱うのは「要配慮個人情報」
利用者の氏名・住所だけでなく、病歴・診療情報・心身の状態は、個人情報保護法上の要配慮個人情報にあたります。通常の個人情報より取り扱いが厳格で、取得にあたって原則として本人の同意が必要とされています。
訪問看護記録書Ⅱの内容は、まさにこれに該当します。
★分かれ目:入力内容が「学習に使われる」かどうか
個人情報保護委員会は、令和5年6月2日に「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」を公表しています。そこで示されている考え方の要点は次のとおりです。
生成AIサービスの提供者が、入力された内容を自社AIの精度向上(学習)のために利用することとしている場合、利用者が個人データを入力すると、利用者から提供者に対して個人データを提供したことになる——という整理が示されています。
個人データを第三者に提供するには、原則としてあらかじめ本人の同意が必要です。つまり「学習に使われる設定のまま利用者情報を入力する」ことは、本人の同意なしには行えない可能性があります。
嶺井さんのように「オプトアウトしているから大丈夫」と考えている方は多いのですが、ここは事業所として明文化して確認しておく価値があります。
一般向けチャットサービスとAPIは、既定の扱いが違う
同じ会社のAIでも、どの経路で使うかによって既定の扱いが異なります。ここを混同すると判断を誤ります。
| 利用経路 | 入力内容の学習利用(既定) | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| 一般向けチャットサービス (ChatGPT・Gemini・Claudeの個人向けプラン) | 学習に使われる設定になっている場合がある | 設定画面でオプトアウトの状態を確認。プランにより既定が異なる |
| 法人向けプラン (Business/Team/Enterprise 等) | 既定で学習に使わないとされているものが多い | 契約内容と管理者設定を確認 |
| API経由 (アプリに組み込まれている形) | 既定で学習に使わないとされているものが多い | 提供元の規約と、アプリ事業者のデータの扱いを確認 |
訪問看護専用AIアプリの多くは、この「API経由」にあたります。ただし、アプリ事業者側がどのようにデータを扱うかは別途確認が必要です。
事業所として、最低限これだけは決めておく
- ①どのAIを、誰が、何に使ってよいか——業務利用するサービスを事業所として指定する(個人の判断で使い分けない)
- ②学習利用の設定——使うサービスについて、入力内容が学習に使われる設定になっていないかを確認し、記録に残す
- ③入力してよい情報の範囲——氏名・住所・生年月日などを入れずに使えないかを検討する(後述)
- ④データの保存先と保存期間——どこに保存され、いつ消えるのかを提供元に確認する
- ⑤利用者への説明——個人情報の利用目的の通知・公表の内容と、実際の運用が食い違っていないかを確認する
実務的な工夫:そもそも特定できる情報を入れない
最も確実なのは、個人を特定できる情報を入力しないことです。訪問看護の記録に必要なのは多くの場合、氏名そのものではなく観察した事実と看護の判断です。
- 氏名は入れず、「利用者」「Aさん」などに置き換える
- 住所・電話番号・生年月日は入力しない
- 出力された下書きに氏名を補うのは、介護ソフト側で行う
- 疾患名など要配慮個人情報にあたる内容の扱いは、事業所の規程で範囲を定める
専用AIの中には、氏名などの識別情報を入力せずに帳票の下書きを作れる設計のものがあります。導入検討時は「どこまでの情報を入力する必要があるか」を確認してください。
※本項は制度の一般的な考え方を整理したものであり、個別の事案における適法性を判断するものではありません。判断に迷う場合は、個人情報保護委員会の公表資料をご確認いただくか、専門家にご相談ください。
6. AIの出力をそのまま使ってはいけない理由
AIは、事実と異なる内容を、もっともらしい文章として出力することがあります。この現象は一般に「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれます。訪問看護の記録では、これが直接リスクになります。

訪問看護の記録で起こりやすい3つのパターン
| 起こりやすいこと | 具体例 | 対処 |
|---|---|---|
| 観察していない内容が入る | 話していないバイタルの数値や、確認していない皮膚の状態が書かれている | 数値・所見は必ず実測値と照合する |
| 表現が一般化される | 「変わりなし」「良好」など、実際の観察より曖昧な言葉に置き換わる | 具体的な観察事実に書き直す |
| 看護判断が先回りされる | A(アセスメント)に、看護師が判断していない評価が書かれている | 判断は看護師自身の言葉に必ず修正する |
特に3つ目は重要です。訪問看護記録書Ⅱのアセスメントは、看護師が自らの観察に基づいて行う判断を記載する欄です。AIが作った文章をそのまま残すと、記録上の判断の主体が曖昧になります。
運用として決めておくこと
- AIの出力は「下書き」と位置づける——完成品ではないことを事業所内で共有する
- 数値は必ず突き合わせる——バイタル・体重・服薬などの数値は実測と照合する
- アセスメントは自分の言葉にする——AIの表現をそのまま残さない
- 迷ったら消す——観察していないことは書かない
AIを使う目的は「書く時間を短くすること」であって、「書く責任を移すこと」ではありません。記録の正確性に対する責任は、これまでどおり看護職員にあります。
7. 導入前に確認すべき5点
AIの導入を検討する際、事業所として先に決めておくべきことがあります。
| # | 確認すること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 個人情報の取り扱い | 入力内容が学習に使われる設定になっていないかを確認する。入力してよい情報の範囲と保存先も事業所として定める(→ 5章) |
| 2 | 記録の責任 | AIの出力は下書き。確認・修正は看護職員が行うという運用を明文化する |
| 3 | 人員基準は変わらない | 看護職員 常勤換算2.5以上という基準(省令37号第60条)はAI導入では変わらない |
| 4 | 加算の判定はしない | 算定可否は告示・通知の要件と事業所の体制で決まる。AIは補助にとどまる |
| 5 | いま使っている介護ソフトとの関係 | 併用できるか、乗り換えが必要か。転記の手間が残らないかを確認する |
特に3については誤解が生じやすい点です。AIは人員基準を代替するものではありません。AIに期待できるのは、いま働いている一人が担える業務の余力を増やすことです。
8. 導入の進め方(4ステップ)
いきなり全員・全帳票で始めると、うまくいかなかったときに原因が分かりません。次の順で進めると、判断しやすくなります。

- いま一番時間がかかっている帳票を1つ決める——記録書Ⅱか、報告書か、計画書か。管理者の実感ではなく、実際にかかっている時間で選ぶ
- 1人・数名の利用者で試す——無料枠がある場合はここで使う。実際に使っている様式で出力を確認する
- 出力の修正にかかる時間を測る——「作成時間」ではなく「作成+修正+転記」の合計で比べる
- 運用ルールを決めてから広げる——入力してよい情報の範囲、確認の担当、修正の基準を先に決める
3が最も見落とされます。AIが下書きを作っても、修正と転記に時間がかかれば全体の時間は減りません。比べるべきは「最初から最後まで」の時間です。
9. 費用の考え方
訪問看護AIの費用は、サービスによって考え方が異なります。比較する際は、月額だけでなく、増える条件を確認してください。

| 課金の形 | 内容 | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| 利用者数による | 登録する利用者の人数で決まる | 利用者が増えたときの金額 |
| スタッフ数による | アカウント数で決まる | 非常勤・パートの扱い |
| 訪問件数による | 訪問した回数で決まる | 繁忙期に費用が跳ねないか |
| 基本料+従量 | 基本料に使用量が上乗せされる | 上限があるか |
また、いま使っている介護ソフトとは別料金になるのが一般的です。既存ソフトの費用と合わせた総額で判断してください。
補助金を活用できる場合もあります。制度の詳細は介護テクノロジー補助金や介護補助金ナビでご確認ください。
10. データで見る:訪問看護事業所の規模と、AIが効きやすい条件
当社は、厚生労働省「介護サービス情報公表システム」のオープンデータ(訪問看護17,959事業所)を法人番号で名寄せし、事業所の規模を集計しました。

訪問看護を運営する法人13,179社のうち、89.3%(11,767社)が拠点を1つしか持っていません。さらに41.4%(5,455社)は、訪問看護以外の介護サービスを届け出ていません。
つまり多くの事業所では、管理者が訪問に入りながら、記録・計画書・報告書の作成、加算の要件の確認、請求、採用までを担っている可能性があります。事務職員を置く余力がない規模では、書類作成の時間がそのまま管理者の時間を奪います。
AIの導入効果は、「いま誰が、どの帳票に、どれだけ時間をかけているか」によって変わります。まずは最も時間がかかっている帳票を一つ特定し、そこから試すのが現実的です。
詳しいデータは訪問看護ステーションの運営構造を公表データ17,959件で集計にまとめています。
11. 訪問看護AIの選び方
比較する際は、次の観点で確認すると判断しやすくなります。
- 使っている帳票の様式で出力されるか(記録書Ⅱ・計画書・報告書)
- いまの介護ソフトへ、どこまで運んでくれるか(転記の手間が残らないか)
- データの保存先と管理方法
- 試せる範囲(無料枠・試用期間の有無)
- 導入時と導入後のサポート
- スタッフが使えるか(訪問先で片手で操作できるか)
記録システム・ソフト全般の選び方は訪問看護の記録システム・ソフト・アプリの選び方で詳しく整理しています。
訪問看護AIアプリ「訪問看護マナ」

当社が提供する訪問看護専用のAIアプリケーションです。訪問先で話した内容から訪問看護記録書Ⅱ(SOAP)を作成し、介護ソフト「カイポケ」へ転記します。
- 話した内容から、SOAP形式の訪問看護記録書Ⅱを作成
- 作成した記録をカイポケへ転記(二重入力を減らします)
- 訪問看護計画書・訪問看護報告書の作成に対応
- 利用者3名まで無料でご利用いただけます
▼ 機能・料金の詳細、無料でのお試しはこちら
訪問看護AIアプリ「訪問看護マナ」
※記録の内容は看護師ご自身がご確認・修正のうえご使用ください。本サービスは記録の作成を補助するものであり、看護判断や加算の算定可否を判定するものではありません。
よくある質問
訪問看護AIとは何ですか?
訪問看護の業務にAI(人工知能)を用いる仕組みの総称です。狭義には、訪問看護記録書Ⅱ(SOAP)・訪問看護計画書・訪問看護報告書といった訪問看護に固有の帳票を、話した内容や入力内容から下書きとして生成し、介護ソフトへ引き渡すことに特化したアプリケーションを指します。
ChatGPTなどの汎用AIと、訪問看護専用AIは何が違いますか?
主な違いは3つです。①専用AIは訪問看護記録書Ⅱなどの様式に沿った形で出力します。②専用AIは介護ソフトへの転記まで想定した設計になっています。③利用者の情報を扱うため、専用AIは医療・介護分野の情報の取り扱いを前提に設計されています。汎用AIは幅広い用途に使える一方、様式や転記は利用者側で整える必要があります。
訪問看護でAIを使うとき、個人情報の扱いはどうすればよいですか?
判断の分かれ目は、そのAIサービスが入力内容を自社AIの学習に使うかどうかです。個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」(令和5年6月2日)では、提供者が学習のために利用することとしている場合、個人データを入力することは提供者への個人データの提供にあたるという整理が示されています。個人データの第三者提供には原則として本人の同意が必要です。一般向けチャットサービスは学習に使われる設定になっている場合があるため、業務で使う際は設定を確認してください。加えて、氏名・住所・生年月日など個人を特定できる情報はそもそも入力しない運用が確実です。訪問看護の記録に必要なのは観察した事実と看護の判断であり、氏名は介護ソフト側で補う方法があります。
AIが作成した記録は、そのまま提出してよいですか?
いいえ。AIが出力するのは下書きです。訪問看護記録は看護職員が自らの観察と判断に基づいて記載するものであり、内容の確認と修正は看護師ご自身が行う必要があります。
AIを導入すると人員基準は緩和されますか?
いいえ。指定訪問看護事業所には看護職員を常勤換算方法で2.5以上配置することが定められており(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準/平成11年厚生省令第37号 第60条)、AIの導入によってこの基準が変わることはありません。
AIは加算が算定できるかどうかを判定してくれますか?
加算の算定可否は告示・通知の要件と、事業所の体制・記録に基づいて判断されるものです。AIは要件の整理や記録作成の補助はできますが、算定の可否を判定するものではありません。最終的な確認は事業所および保険者への照会によって行ってください。
小規模な訪問看護ステーションでも導入できますか?
事業所の規模に関わらず利用できるサービスがあります。当社の集計では、訪問看護を運営する法人の89.3%が1拠点のみで運営しており、管理者が記録・計画書・報告書の作成を兼務している事業所が多数を占めます。導入時は、いま最も時間がかかっている帳票から試すのが現実的です。
無料で試せる訪問看護AIはありますか?
無料プランや試用期間を設けているサービスがあります。当社の「訪問看護マナ」は利用者3名まで無料でご利用いただけます。試す際は、実際に使っている帳票の様式で出力を確認することをおすすめします。
オプトアウトしていれば、利用者情報を入力してよいですか?
学習に使われない設定であることは重要な前提ですが、それだけで入力の可否が決まるわけではありません。データがどこに保存され、いつ削除されるか、事業所として利用目的の通知・公表と整合しているかもあわせてご確認ください。最も確実なのは、氏名・住所・生年月日など個人を特定できる情報を入力しない運用です。
ChatGPTの個人向けプランと、アプリに組み込まれたAI(API経由)は扱いが違いますか?
既定の扱いが異なる場合があります。一般向けチャットサービスは入力内容が学習に使われる設定になっていることがある一方、法人向けプランやAPI経由の利用は既定で学習に使わないとされているものが多くあります。ただし各社の規約は変更されることがあるため、導入時点で提供元の最新の規約と、アプリ事業者のデータの扱いを必ずご確認ください。
関連ページ
- 訪問看護記録書Ⅱ|SOAPの書き方とそのまま使える例文集
- 訪問看護計画書の書き方|目標の立て方と記入例
- 訪問看護報告書の書き方|記載例と主治医への伝え方
- 訪問看護記録書Ⅲとは|包括型訪問看護療養費で1日ごとに作成
- 訪問看護の記録システム・ソフト・アプリの選び方
- 訪問看護ステーションの運営構造を公表データ17,959件で集計
- 訪問看護AIアプリ「訪問看護マナ」
出典:厚生労働省ウェブサイト(介護サービス情報公表システム オープンデータ/指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準/医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス)/公共データ利用規約(第1.0版)
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。
※本ページは制度および一般的な運用を整理したものです。個別の事業所における記録の適否、人員配置の適否、加算の算定可否を判定するものではありません。最新の要件は必ず原典をご確認ください。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)
