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小規模多機能・看護小規模多機能の基本報酬|月額包括の単位数と同一建物・短期利用の対照表【出典つき】

この記事では、小規模多機能型居宅介護(以下、記事内では通称の「小多機」も併用します)と、看護小規模多機能型居宅介護(同じく「看多機」「かんたき」とも呼ばれます)の基本報酬を扱います。両サービスの基本報酬は、月ごとの定額(1月につき)で定められた「小規模多機能型居宅介護費」「看護小規模多機能型居宅介護費(複合型サービス費)」と、登録者以外の方が短期間利用する場合の日額(1日につき)で定められた「短期利用居宅介護費」の2階建てになっており、さらに月額の区分は、登録者が事業所と同一建物に居住しているかどうかで2つに分かれています。

本記事の単位数と要件は、すべて当社の加算データベース(出典:指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準〔平成18年厚生労働省告示第126号〕別表4・別表8、および厚生労働大臣が定める基準〔平成27年厚生労働省告示第95号〕第54号・第74号。令和6年度介護報酬改定対応として収載)から引いています。データベースに収載していない組み合わせ(介護予防・日割り・登録定員の細目など)は、数値を載せずに「原典をご確認ください」と明記する方針で書いています。単位数は地域区分ごとの1単位単価を乗じる前の数字であり、また、各種の加算・減算を反映する前の基本部分です。実際の請求額の確認にあたっては、告示の原文と、保険者(指定権者)である市町村の取扱いを必ずご確認ください。

基本報酬の骨組み|月額包括・同一建物の区分・短期利用の3要素(6区分)

小多機・看多機の基本報酬を初めて整理する方がつまずきやすいのは、「通いを何回使ったら何単位」という積み上げ型の発想で表を探してしまうことです。告示は、通い・訪問・宿泊の回数ごとの単位ではなく、登録している期間「1月につき」の所定単位数として基本報酬を定めています(告示126号 別表4 イ・別表8 イ)。つまり、要介護状態区分と居住地の区分が決まれば、その月の基本部分の単位数は一つに定まる構造です。この構造を前提に、告示上の骨組みは次の3つの要素に分解できます。

要素 告示上の位置づけ 区分の数 根拠(出典)
月額包括(1月につき) 登録している期間1月につき、要介護状態区分に応じた所定単位数を算定すると定められています。通い・訪問・宿泊の回数ごとの単位設定ではありません。 要介護1〜5の5段階×居住地2区分 告示126号 別表4 イ(小多機)/別表8 イ(看多機)
同一建物の区分 登録者が事業所と同一建物に居住しているかどうかで、イ(1)(同一建物居住者以外)とイ(2)(同一建物居住者)の2区分に分かれると定められています。 イ(1)・イ(2)の2区分 告示126号 別表4 イ 注1・注2/別表8 イ 注1・注2
短期利用(1日につき) 登録者以外の方が緊急に短期間利用する場合の日額の区分として、短期利用居宅介護費が定められています。あらかじめ7日以内(家族等の疾病等やむを得ない事情がある場合は14日以内)の利用期間を定めることが求められています。 要介護1〜5の5段階(両サービス各1系列) 告示126号 別表4 ロ 注3/別表8 ロ 注3、告示95号 第54号・第74号

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この3要素のどれに当てはまるかを最初に決めてから表を読むと、迷いがなくなります。すなわち、①その方は登録者か、登録者以外の短期利用か。②登録者であれば、要介護状態区分はどれか。③居住地は事業所と同一建物か、それ以外か。以下の単位数表は、この順番で引ける形に並べています。

「1月につき」という定め方が実務にもたらす3つの帰結

第一に、月ごとの請求の土台が「回数の集計」ではなく「登録の状態」になります。訪問介護や通所介護のように提供1回ごとの単位を積み上げるサービスでは、提供記録の枚数がそのまま請求根拠になりますが、小多機・看多機の基本部分では、その月に誰が登録していたか(登録台帳)、その方の要介護状態区分は何か(認定情報)、居住地はどの区分か(住所一覧)という3点の照合が土台です。提供記録が不要になるわけではなく、役割が変わる——回数を数える根拠から、サービスが実際に一体的に提供されていたことを示す根拠へ——という整理です。

第二に、月をまたぐ出来事の記録が重みを持ちます。登録の開始・終了、要介護度の区分変更、同一建物への転居、ショートステイ等の他サービス利用は、いずれも「どの日に起きたか」で当月の請求の組み立てが変わりうる出来事です。日単位で日付を残す欄を登録台帳に用意しておくと、月末にさかのぼって調べる手間が減ります。

第三に、回数が著しく少ない場合の定めが別に置かれています。月額包括だからといって提供回数と無関係ではなく、サービス提供が過少である場合の減算(注7)が告示上用意されており、短期利用居宅介護費の要件にも「注7の減算を算定していないこと」(告示95号 第54号ニ)が組み込まれています。登録者1人当たり平均回数の算出記録を毎月残すことは、月額包括のサービスに固有の実務と言えます。

小規模多機能型居宅介護費(1月につき)の単位数|イ(1)・イ(2)の2区分×要介護5段階

小多機の月額の基本報酬です。イ(1)は同一建物居住者以外、イ(2)は同一建物居住者の区分です。市町村長への電子情報処理組織による届出を行っていることが注1に掲げられており、登録者数や従業者の員数が厚生労働大臣の定める基準に該当する場合は、別に定めるところにより算定することとされています。参考列の差は、当社がイ(1)とイ(2)の単位数から機械的に引き算した参考値です。

要介護状態区分 イ(1) 同一建物居住者以外(単位/月) イ(2) 同一建物居住者(単位/月) 差(参考・当社計算)
要介護1 10,458 9,423 1,035
要介護2 15,370 13,849 1,521
要介護3 22,359 20,144 2,215
要介護4 24,677 22,233 2,444
要介護5 27,209 24,516 2,693

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

出典は、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表4です(令和6年度介護報酬改定対応)。要介護度が上がるにつれてイ(1)とイ(2)の差も開いていく点は、同一建物の該当性の確認を後回しにしない理由になります。同一建物の該当性の判断は保険者(指定権者)により運用が異なりうるため、届出前に所在市町村へご確認ください。

看護小規模多機能型居宅介護費(複合型サービス費)の月額単位数|2区分×要介護5段階

看多機の月額の基本報酬です。告示上の名称は「看護小規模多機能型居宅介護費」で、複合型サービス費として別表8に置かれています。区分の立て方は小多機と同じく、イ(1)(同一建物居住者以外)とイ(2)(同一建物居住者)の2区分×要介護5段階です。こちらも市町村長への電子情報処理組織による届出を行っていることが注1・注2に掲げられています。

要介護状態区分 イ(1) 同一建物居住者以外(単位/月) イ(2) 同一建物居住者(単位/月) 差(参考・当社計算)
要介護1 12,447 11,214 1,233
要介護2 17,415 15,691 1,724
要介護3 24,481 22,057 2,424
要介護4 27,766 25,017 2,749
要介護5 31,408 28,298 3,110

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

出典は同じく告示126号の別表8です(令和6年度介護報酬改定対応)。参考までに、同一建物居住者以外(イ(1))どうしで小多機と看多機を並べると、その差は要介護1で1,989単位、要介護2で2,045単位、要介護3で2,122単位、要介護4で3,089単位、要介護5で4,199単位(いずれも当社計算の参考値)となり、重度になるほど開きます。この差をどう読むかは事業運営の判断そのものですが、数字の出どころが同じ告示の別表4と別表8であることは、比較の土台として押さえておけます。

短期利用居宅介護費(1日につき)|両サービスの日額単位数(各5段階)

登録者以外の方が、緊急に短期間だけ宿泊等を利用する場合の日額の区分です。月額包括とはまったく別の系列で、1日につきの単位数が要介護状態区分ごとに定められています。あらかじめ7日以内(家族等の疾病等やむを得ない事情がある場合は14日以内)の利用期間を定めることが告示上求められています。

要介護状態区分 小規模多機能型居宅介護(単位/日) 看護小規模多機能型居宅介護(単位/日)
要介護1 572 571
要介護2 640 638
要介護3 709 706
要介護4 777 773
要介護5 843 839

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

出典は告示126号 別表4 ロ(小多機)・別表8 ロ(看多機)です。単位数の水準は両サービスでほぼ並んでいますが、要件の定め方には準用関係という違いがあります。小多機の短期利用の基準は厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第54号に置かれ、看多機は同告示第74号が第54号を読み替えて準用する構造です(従業者の員数の根拠条文は、小多機が指定地域密着型サービス基準第63条、看多機は第171条に読み替え)。この準用関係は、次の対照表の根拠列にそのまま書き分けています。

短期利用は「緊急に」という性格上、受け入れの判断が先に走り、文書が後回しになりやすい区分です。しかし告示上の要件は、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が緊急に利用が必要と認めたこと、事業所の介護支援専門員が登録者への提供に支障がないと認めたこと、そして利用期間を「あらかじめ」定めることという、いずれも利用開始前の時点に紐づく事実です。受け入れ当日のうちに、認めた介護支援専門員の氏名(居宅側・事業所側の両方)・認めた日時・定めた利用期間の3点をメモでも文書化しておくと、後日の確認で「あらかじめ定めていたこと」を示す材料になります。7日を超えて14日以内の期間を定める場合は、家族等の疾病等やむを得ない事情の内容もあわせて残しておきます。

告示の定めと貴事業所の登録の対照表|基本報酬3区分×要件(記入欄つき)

ここからは、それぞれの区分について「告示の定め」と「貴事業所の登録・記録」を左右で突き合わせる対照表です。右端の記入欄に貴事業所の実際の届出状況・登録内容を書き込み、左の定めと見比べてください。この対照表は判定の結果を示すものではなく、保険者(指定権者)への確認に持っていく材料を1枚にまとめるためのものです。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

小規模多機能型居宅介護費イ(1)・イ(2)(1月につき)の対照表

項目 告示の定め 根拠 貴事業所の登録(記入欄)
届出 市町村長への電子情報処理組織による届出済であること 告示126号 別表4 イ 注1 届出年月日:  年  月  日
登録者の居住地(イ(1)) 当該事業所と同一建物に居住していないこと(同一建物に居住する登録者はイ(2)の区分) 告示126号 別表4 イ 注1・注2 同一建物居住の登録者:  名/それ以外:  名
登録者数・従業者の員数 厚生労働大臣が定める基準に該当しないこと(該当する場合は別に定めるところにより算定) 告示126号 別表4 イ 注1 登録者数:  名/従業者の員数の確認日:  月  日

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

看護小規模多機能型居宅介護費イ(1)・イ(2)(1月につき)の対照表

項目 告示の定め 根拠 貴事業所の登録(記入欄)
届出 市町村長への電子情報処理組織による届出済であること 告示126号 別表8 イ 注1・注2 届出年月日:  年  月  日
登録者の居住地(イ(1)) 当該事業所と同一建物に居住していないこと(同一建物に居住する登録者はイ(2)の区分) 告示126号 別表8 イ 注1・注2 同一建物居住の登録者:  名/それ以外:  名
登録者数・従業者の員数 厚生労働大臣が定める基準に該当しないこと 告示126号 別表8 イ 注1 登録者数:  名/従業者の員数の確認日:  月  日

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

短期利用居宅介護費(1日につき)の対照表(両サービス)

サービス 項目 告示の定め 根拠 貴事業所の記録(記入欄)
小多機 届出 市町村長への届出済であること 告示126号 別表4 ロ 注3 届出年月日:  年  月  日
小多機 緊急利用の必要性の認定 居宅介護支援事業所の介護支援専門員が緊急に利用が必要と認め、かつ事業所の介護支援専門員が登録者への提供に支障がないと認めた場合であること 告示95号 第54号イ 認めた介護支援専門員の氏名(居宅側/事業所側):
小多機 利用期間 あらかじめ7日以内(家族等の疾病等やむを得ない事情がある場合は14日以内)の利用期間を定めること 告示95号 第54号 定めた利用期間:  月  日〜  月  日
小多機 従業者の員数 指定地域密着型サービス基準第63条に定める員数を配置していること 告示95号 第54号ハ 利用日の勤務形態一覧表の確認:済/未
小多機 注7(過少サービス提供減算)との関係 注7の減算を算定していないこと 告示95号 第54号ニ 直近の平均回数の算出記録の日付:
看多機 届出 市町村長への届出済であること 告示126号 別表8 ロ 注3 届出年月日:  年  月  日
看多機 緊急利用の必要性の認定 小多機と同じ定めを準用(居宅介護支援事業所の介護支援専門員の認定と、事業所の介護支援専門員による支障なしの確認) 告示95号 第74号(第54号を準用) 認めた介護支援専門員の氏名(居宅側/事業所側):
看多機 利用期間 あらかじめ7日以内(家族等の疾病等やむを得ない事情がある場合は14日以内)の利用期間を定めること 告示95号 第74号(第54号を準用) 定めた利用期間:  月  日〜  月  日
看多機 従業者の員数 指定地域密着型サービス基準第171条に定める員数を配置していること(第54号ハの「第63条」を「第171条」と読み替え) 告示95号 第74号 利用日の勤務形態一覧表の確認:済/未

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

登録定員・日割りの定め(このデータベースに収載していない項目)

当社の加算データベースは、基本報酬6区分の単位数と告示上の主要な要件を収載していますが、次の項目は収載範囲の外です。数字や結論を当てはめずに、原典と保険者(指定権者)の取扱いをご確認ください。

項目 このデータベースでの扱い 確認先(記入欄つき)
登録定員・利用定員の具体的な人数 収載していません(月額区分の要件としては「登録者数が厚生労働大臣の定める基準に該当しないこと」という定めのみを収載) 指定地域密着型サービス基準および貴事業所の運営規程で確認。確認日:  月  日
月途中の登録開始・終了時の日割りの取扱い 収載していません 告示の原文と、厚生労働省の関係通知・保険者の取扱いで確認。確認日:  月  日
介護予防(要支援)の単位数 収載していません(本記事の6区分はいずれも要介護1〜5の区分) 介護予防に係る告示の原文で確認。確認日:  月  日

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

他のサービスを受けている間の取扱い|告示の注に置かれた除外の定め(2サービス×2本)

月額包括の基本報酬には、「登録者が別のサービスを受けている間は算定しない」旨の注が置かれています。当社データベースに収載している範囲では、小多機は注8・注9、看多機は注12・注13です。列挙されているサービスの並びが両者で少し違う点(小多機の注8には複合型サービスが含まれ、看多機の注12には含まれない)も、そのまま書き写しています。

サービス 告示の注 定めの内容(データベース収載のまま)
小多機 別表4 注8 登録者が短期入所生活介護・短期入所療養介護・特定施設入居者生活介護・認知症対応型共同生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護・複合型サービスを受けている間は算定しない旨が定められています。
小多機 別表4 注9 他の指定小規模多機能型居宅介護事業所での提供分は算定しない旨が定められています。
看多機 別表8 注12 登録者が短期入所生活介護・短期入所療養介護・特定施設入居者生活介護・認知症対応型共同生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を受けている間は算定しない旨が定められています。
看多機 別表8 注13 他の指定看護小規模多機能型居宅介護事業所での提供分は算定しない旨が定められています。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

月額包括のサービスでこの注が効いてくるのは、登録者が月の途中でショートステイやグループホーム等を利用した場面です。その月の請求をどう組み立てるか(どの日からどの日までがどちらの算定か)は、まさに保険者(指定権者)ごとの取扱い確認が要る領域なので、上の表は「確認しに行く前に、告示のどの注が根拠かを特定しておく」ための索引としてお使いください。

小多機と看多機の基本報酬はどこが違うか|告示の別表・注の番号・準用の3点

両サービスの基本報酬の違いを、当社データベースのレコード構成から言える範囲だけで並べます。サービス内容の一般論(訪問看護の提供体制など)はこの表には含めていません。人員基準の中身は、表中の根拠条文(指定地域密着型サービス基準第63条・第171条)の原文でご確認ください。

観点 小規模多機能型居宅介護 看護小規模多機能型居宅介護
告示上の名称と置き場所 小規模多機能型居宅介護費(告示126号 別表4) 看護小規模多機能型居宅介護費=複合型サービス費(告示126号 別表8)
月額の区分の立て方 イ(1)同一建物居住者以外/イ(2)同一建物居住者(注1・注2) 同じ立て方(注1・注2)
月額単位数の水準(要介護1〜5) 10,458〜27,209単位(イ(1)) 12,447〜31,408単位(イ(1))
短期利用の基準の置き方 告示95号 第54号に直接規定 告示95号 第74号が第54号を読み替えて準用
短期利用の従業者の員数の根拠条文 指定地域密着型サービス基準第63条 同基準第171条(読み替え)
他サービス利用中の除外の注 注8(複合型サービスを含む7類型)・注9 注12(6類型)・注13

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

要件の骨組み(届出・同一建物の2区分・登録者数と従業者員数の基準・短期利用の期間の定め)は、ほぼ同じ形で両サービスに置かれています。違いは主に「どの別表・どの条文を根拠として引くか」に現れるため、保険者への照会文書や運営指導の資料づくりでは、上の表の根拠列をそのまま書き分けるのが実務上の近道です。

運営指導で確認されやすい基本報酬まわりの文書|自治体の公表指摘と書類一覧

基本報酬は「要件が少ないから確認も軽い」わけではなく、届出・居住地・員数・(短期利用なら)緊急性の認定と期間の定めという要素ごとに、裏づけの文書が求められます。まず、当社が収集した自治体の公表指摘353件(すべて出典つき)のうち、小多機・看多機に名指しで関係するものから、基本報酬の要件に関わる指摘を挙げます。

公表元(出典) 指摘の内容 基本報酬との関わり
金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(運営指導等における主な指摘事項 ◇小規模多機能型居宅介護・複合型サービス) 小規模多機能型居宅介護の介護従業者が併設の短期入所生活介護の介護職員を兼務していた(同市の資料には、この兼務は認められない旨が記載)。 従業者の員数は月額・短期利用いずれの区分でも告示上の要素です。兼務関係が分かる勤務表で、員数の裏づけが崩れていないかの確認材料になります。兼務の可否は市の条例で定められており、指定を受けた保険者の条例・公表資料をご確認ください。
足立区「令和7年度 集団指導(小規模多機能型居宅介護)」 サービス提供が過少である場合の減算について「登録者一人当たりの平均回数を計算した記録がなく、算定の根拠が不明確」という事例が挙げられています。 短期利用居宅介護費の要件には「注7(過少サービス提供減算)の減算を算定していないこと」(告示95号 第54号ニ)が含まれます。平均回数の算出過程を記録として残しているかが、短期利用の要件確認にも直結します。
足立区「令和7年度 集団指導(小規模多機能型居宅介護)」 領収証を交付していない(引き落としのため未交付・希望者のみ交付という運用が適切ではなく、支払いを受けた全ての利用者へ交付しなければならない旨が記載)。 月額包括の利用料でも、支払いごとの領収証交付の運用が確認対象になっています。請求データと領収証発行の突合の仕組みづくりの参考になります。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、当社が収集した公表指摘353件の中に、小多機・看多機の基本報酬の単位数の区分そのもの(イ(1)とイ(2)の適用や、短期利用居宅介護費の日額)を名指しした指摘は見当たりませんでした。見当たらないことは「確認されない」ことを意味しないため、要素ごとに次の文書を平時から整えておくことをおすすめします。

基本報酬の要素 整えておく文書 その文書に書いておく事項
届出 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書の控え 届出年月日・届出先・受理の確認方法
要介護状態区分 介護保険被保険者証の写し・認定情報の記録 認定の有効期間・区分変更の履歴
同一建物の区分 登録者の住所一覧、事業所と建物の位置関係が分かる資料(平面図等) 登録者ごとの居住建物・転居があった月
登録者数 登録台帳 登録日・登録終了日・月ごとの登録者数
従業者の員数 勤務の体制及び勤務形態一覧表、出勤簿・タイムカード 兼務関係(どの事業のどの職務と兼務か)
過少サービス提供減算との関係 登録者1人当たり平均回数の算出記録 対象の月・分母(登録者数)・算出の過程
短期利用の緊急性 緊急利用の必要性を認めた記録 認めた介護支援専門員の氏名(居宅側・事業所側の両方)と日付
短期利用の期間 利用期間をあらかじめ定めた文書 開始日・終了予定日・14日以内とした場合はやむを得ない事情の内容
他サービス利用中の除外 登録者の他サービス利用状況の記録 ショートステイ等の利用開始日・終了日
利用料 領収証の控え・収納記録 口座振替を含む支払いごとの交付の記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この一覧の書類は、いずれも新しく作るものではなく、日々の運営で既に存在しているはずの様式です。運営指導への備えとして特別な綴りを増やすより、「どの書類のどの欄が、基本報酬のどの要素の裏づけになっているか」の対応を事業所内で共有しておくほうが、確認の場で迷いません。上の表の左列(基本報酬の要素)を勤務表や台帳の表紙に書き添えておく、という小さな工夫でも対応関係は残せます。

月初から請求までの基本報酬の管理フロー|1か月のタイムライン(記入欄つき)

月額包括の基本報酬を月末にまとめて確認しようとすると、転居・区分変更・他サービス利用といった月中の出来事をさかのぼる作業が重くなります。ここでは、基本報酬の6区分に関わる確認だけを、1か月の流れに沿って並べました。加算の要件確認はこの表に含めていません(加算は別記事で扱っています)。実施した日付を右欄に書き込む前提の様式です。

時期 基本報酬に関わる確認 照合する文書 実施日(記入欄)
月初(第1週) 当月の登録者の一覧を確定し、前月からの増減(新規登録・登録終了)を登録台帳に反映します。 登録台帳・契約書類   月  日
月初(第1週) 登録者ごとの要介護状態区分と認定有効期間を確認し、有効期間が当月中に切れる方を控えます。 被保険者証の写し・認定情報の記録   月  日
月初(第1週) 登録者ごとの居住地の区分(同一建物か、それ以外か)を住所一覧で確認し、前月から変わった方がいないかを見ます。 住所一覧・位置関係が分かる資料   月  日
月中(随時) 区分変更申請・転居・入院・ショートステイ等の他サービス利用が発生したら、その日付を登録台帳の備考欄に日単位で残します。 登録台帳・他サービス利用状況の記録 発生の都度
月中(随時) 短期利用(登録者以外)の受け入れがあれば、緊急性を認めた介護支援専門員の氏名(居宅側・事業所側)と、あらかじめ定めた利用期間を、利用開始前に文書化します。 緊急利用の必要性を認めた記録・利用期間を定めた文書 発生の都度
月末(最終週) 登録者1人当たり平均回数を算出し、対象の月・分母・算出過程を記録として残します(注7に関わる記録。短期利用居宅介護費の要件確認の材料にもなります)。 提供記録・平均回数の算出記録   月  日
請求前 登録者ごとに「要介護状態区分×居住地区分」で当月の基本報酬の区分を確定し、月中の出来事(注8・注12の他サービス利用等)がある方は保険者の取扱いに沿って組み立てます。 登録台帳・請求データ   月  日
請求後 支払いを受けた全ての利用者に領収証を交付したかを、請求データと発行台帳の突合で確認します(口座振替を含む)。 領収証の控え・収納記録   月  日

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

告示の言い回しを読むための用語の整理(7語)

告示の別表4・別表8を原文で読むときにつまずきやすい言い回しを、本記事で使っている範囲に絞って整理しました。定義の厳密な文言は告示・関係法令の原文でご確認ください。

用語 本記事での意味あい 出てくる場所
登録者 事業所に登録して通い・訪問・宿泊を一体的に利用する方。月額包括(1月につき)の対象です。 月額の単位数表・対照表
同一建物居住者 事業所と同一建物に居住する登録者。イ(2)の区分に対応します。範囲の解釈は保険者により異なりうるとされています。 イ(1)・イ(2)の区分(注1・注2)
電子情報処理組織による届出 市町村長への届出の方法として告示の注1に掲げられている言い回しです。届出の実際の手順は保険者にご確認ください。 月額区分の対照表の「届出」の行
所定単位数 要介護状態区分と居住地区分で定まる、その区分の単位数のこと。本記事の表の数字がこれにあたります。 すべての単位数表
過少サービス提供減算(注7) サービス提供が過少である場合の減算。短期利用居宅介護費の要件に「注7の減算を算定していないこと」として登場します。 短期利用の対照表・管理フロー
複合型サービス 看護小規模多機能型居宅介護の告示上の位置づけ(複合型サービス費)。小多機の除外の注8にはこの語が列挙されています。 別表8の名称・除外の表
準用(読み替え) 看多機の短期利用の基準が、小多機の基準(告示95号 第54号)を条文の読み替えつきで借りてくる構造のこと。 短期利用の対照表・違いの表

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

よくある論点|保険者への照会メモ(6項目・記入欄つき)

基本報酬まわりで実務上の疑問が生じやすい点を、照会用のメモとして整理しました。ここに答えは書いていません。いずれも保険者(指定権者)ごとに運用が異なりうる領域であり、答えを一般化して書くこと自体が誤情報のもとになるためです。照会した日付と回答の要旨を右欄に残しておくと、担当者が替わっても事業所内で引き継げます。

論点 照会の背景(告示上の手がかり) 照会結果(記入欄)
同一建物の範囲 イ(1)とイ(2)を分ける「同一建物」の該当性は、保険者により運用が異なりうるとされています。渡り廊下でつながる建物・併設の集合住宅など、貴事業所の具体的な位置関係を示して確認します。 照会日:  月  日/回答の要旨:
月の途中の転居 登録者が月の途中で同一建物へ転居した(またはその逆の)場合に、その月の区分をどう扱うかは本記事のデータベースに収載がありません。 照会日:  月  日/回答の要旨:
月の途中の登録開始・終了 日割りの取扱いはデータベース収載範囲の外です。登録日・登録終了日の属する月の請求の組み立てを確認します。 照会日:  月  日/回答の要旨:
月の途中の要介護度の変更 区分変更があった月に、どちらの要介護状態区分の単位数で請求を組み立てるかを確認します。 照会日:  月  日/回答の要旨:
他サービス利用と重なった月 注8・注12に列挙されたサービスを月の途中で利用した場合の、日ごとの整理のしかたを確認します。 照会日:  月  日/回答の要旨:
短期利用の期間の延長 7日以内で定めた期間を、家族等の疾病等の事情で14日以内へ改める場合の手続と記録の残し方を確認します。 照会日:  月  日/回答の要旨:

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

月の途中の登録・登録終了・区分変更の記録例|登録台帳の日付欄と出来事別の書き方(14例)

月額包括(1月につき)の基本報酬は、その月に「誰が・どの区分で・いつからいつまで」登録していたかで組み立てが決まります。ところが、月の途中で起きた出来事は、提供記録・業務日誌・契約書・被保険者証の写しなど複数の書類に散らばりやすく、請求の直前に日付を突き合わせようとして食い違いに気づく、という順番になりがちです。ここでは、登録台帳に「日付を必ず残す欄」を先に決め、そのうえで出来事ごとに「悪い例」と「そのまま使える良い例」を並べます。

最初にお断りしておくと、月の途中で登録を開始・終了した月の日割りの計算方法そのものは、この追記では書いていません。当社の手元にある地域密着型サービスの算定の留意事項通知(平成18年3月31日 老計発第0331005号・老振発第0331005号・老老発第0331018号)は、介護保険最新情報 Vol.1213(令和6年3月15日)の別紙5に載っている令和6年度改正の新旧対照表(抄)で、小規模多機能型居宅介護費の節の⑴・⑵は「(略)」=改正されていない部分として本文が載っていないためです。ここで扱うのは計算ではなく、計算の前提になる「日付をどう残すか」です。どの日を登録日・登録終了日として請求に用いるかは、指定を受けた市町村(保険者)への照会結果をそのまま台帳に書き写す形にしています。

登録台帳に置いておく日付欄|8欄の記入例

欄 書くこと 記入例 関係する定め・確認先
契約日 利用契約書に署名・押印があった日 令和8年10月14日(契約書の日付と一致・確認者:管理者) 重要事項説明書・利用契約書(運営指導マニュアル別添1「内容及び手続の説明及び同意」の確認文書)
初回サービス提供日 通い・訪問・宿泊のいずれかを初めて提供した日と、その種類 令和8年10月15日 9:30 通い(送迎あり) サービス提供記録・送迎記録
請求に用いる登録開始日 保険者への照会結果に合わせて決めた日付と、照会日・回答者 令和8年10月14日(10月16日に市介護保険課へ電話照会、回答者の部署名を記載) 地域密着型の留意事項通知の当たる箇所(当社の手元に原文なし)・保険者
要介護状態区分と有効期間 被保険者証で確認した区分・認定有効期間の開始日と終了日 要介護2/令和8年4月1日〜令和9年3月31日(被保険者証の写しで確認) 運営指導マニュアル別添1「受給資格等の確認」(介護保険番号、有効期限等を確認している記録等)
居住地の区分 イ(1)(同一建物居住者以外)かイ(2)(同一建物居住者)か、と根拠資料 イ(1)/自宅(事業所と別棟・住所一覧の3行目) 告示126号 別表4・別表8 イ 注1・注2
他サービス利用期間 短期入所・認知症対応型共同生活介護など、算定しない旨の注に列挙されたサービスの開始日・終了日 短期入所生活介護 令和8年10月20日〜10月23日(居宅側の連絡票で確認) 小多機 注8/看多機 注12(当社DB収載の注番号)
入院期間 入院日・退院日・入院先・日数 令和8年11月2日〜12月8日(37日間)○○病院 初期加算の「30日を超える入院後に利用を再び開始した場合」の定め(当社DB)
登録終了日 終了の理由(死亡・施設入所・転居・他事業所への変更・本人の希望)と、請求に用いる日付の照会結果 令和8年12月20日 特別養護老人ホームへ入所のため終了(契約終了合意書あり) 保険者への照会結果

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この8欄のうち、記入例の「確認者」「照会日」「回答者の部署名」は省略されやすい部分です。運営指導の場で問われるのは「その日付がどの書類から来たか」なので、日付と並べて出どころを一言書いておくと、担当者が替わっても説明が途切れません。

出来事別の記録の悪い例と良い例(14場面)

次の表の良い例は、氏名をイニシャルに置き換えればそのまま登録台帳の備考欄・業務日誌に転記できる完成文です。悪い例は、実際に記録が後から説明できなくなる形を示したものです。

場面 悪い例 良い例(そのまま使える文)
1 月の途中で登録開始 「10月中旬より利用開始」 令和8年10月14日にA様・長男と利用契約を締結(契約書の日付と一致)。初回サービスは10月15日9:30の通い。請求に用いる登録開始日は、10月16日に市介護保険課へ照会した回答に合わせ10月14日とした(照会記録は台帳末尾に綴じる)。
2 月の途中で登録終了(施設入所) 「12月で終了」 B様は令和8年12月20日に特別養護老人ホームへ入所。最終サービスは12月19日16:00までの通い(送迎あり)。契約終了の合意書は12月18日付で家族(長女)と取り交わし済み。請求に用いる登録終了日は保険者への照会結果に合わせ記入する(照会日:12月21日)。
3 月の途中で登録終了(死亡) 「永眠のため終了」 C様は令和8年11月9日 3:40、自宅にて永眠(訪問看護師が4:15に訪問し確認、主治医は5:30に往診)。最終の訪問サービスは11月8日21:00の見守り訪問。登録終了日の扱いは保険者の取扱いに沿って請求前に確認する。
4 月の途中で入院 「入院中」 D様は令和8年11月2日14:00に肺炎の疑いで○○病院へ救急搬送・入院(家族から15:10に電話連絡)。入院中の登録継続について家族の意向を11月4日に確認し、登録は継続とした。入院期間中のサービス提供は無し。退院予定日は未定(病院の地域連携室と11月10日に再確認予定)。
5 30日を超える入院後の再開 「退院後再開」 D様は令和8年12月8日に退院、12月9日9:30の通いから利用再開。入院期間は11月2日〜12月8日の37日間(病院の退院時サマリーの日付で確認)。初期加算の定め(登録日から起算して30日以内、30日を超える入院後に利用を再び開始した場合も同様=当社DB)との関係を、請求前に管理者が確認する。
6 月の途中で短期入所を利用 「ショート利用あり」 E様は令和8年10月20日(入所)〜10月23日(退所)に短期入所生活介護を利用(居宅介護支援事業所の連絡票で日付を確認)。この期間、当事業所のサービス提供は無し。告示の注(小多機 注8)に列挙されたサービスのため、当月の請求の組み立ては保険者の取扱いを確認のうえ行う。
7 同一建物へ転居 「住所変更」 F様は令和8年10月25日に、事業所と同一建物の集合住宅(2階)へ転居(住民票の異動日は10月27日)。転居日と住民票の異動日の両方を記録。当月の居住地区分(イ(1)・イ(2))の扱いは、10月26日に市介護保険課へ照会し、回答の要旨を台帳に記入する。
8 月の途中で区分変更 「介護度が変わった」 G様は令和8年9月5日に区分変更申請、10月12日付の認定で要介護2→要介護4(認定の有効期間は9月5日から。被保険者証の写しを10月14日に受領)。9月・10月分の請求の要介護状態区分を、保険者の取扱いに沿って請求前に確認する。
9 認定の有効期間の終了月 「更新済み」 H様の認定有効期間は令和8年11月30日まで。更新申請は10月3日に家族が提出(受付印のある控えの写しを保管)。新しい被保険者証は11月28日に受領、要介護3(変更なし)・有効期間令和8年12月1日〜令和10年11月30日。
10 短期利用から登録への切り替え 「ショートから本登録」 I様は令和8年10月3日〜10月9日(7日間)、登録者以外として短期利用居宅介護費の区分で宿泊を利用。10月10日に利用契約を締結し、同日から登録者として利用開始。短期利用と登録の期間が重ならないことを、短期利用の利用期間を定めた文書(10月2日付)と契約書で確認。
11 他の小多機事業所への変更 「他事業所へ移行」 J様は家族の転居に伴い、令和8年11月15日付で転居先の市の小規模多機能型居宅介護事業所へ変更(居宅側からの連絡は11月8日)。当事業所の最終サービスは11月14日の通い。他の事業所での提供分は算定しない旨の注(小多機 注9)があるため、変更日をもう一方の事業所と電話で照合済み(11月12日)。
12 看多機:主治医の特別指示 「特別指示あり」 K様の主治医(○○クリニック)が令和8年10月18日付で特別訪問看護指示書を交付(急性増悪:褥瘡の悪化)。指示期間は指示書の記載どおり10月18日〜10月31日。指示書の写しを10月18日に受領し、指示の日数を台帳に記入。看多機の告示の注16(当社DB)との関係を請求前に確認する。
13 看多機:末期の悪性腫瘍等の指示 「医療保険へ」 L様の主治医が令和8年11月6日付で、末期の悪性腫瘍により訪問看護を行う必要がある旨を指示(指示書の写しを11月6日に受領)。訪問看護の保険の別が変わる日付を台帳に記入し、看多機の告示の注15(当社DB)との関係を請求前に確認する。
14 登録者から利用中止の申出 「本人希望で中止」 M様から令和8年12月1日10:20、電話で「通いを休みたい、しばらく様子を見たい」との申出(受けた職員:介護職員N)。12月3日に管理者と介護支援専門員が訪問し、登録を継続するか終了するかを本人・長男と話し合い、12月10日まで登録継続・訪問による見守りを週3回行うことで合意。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

14場面に共通する書き方の芯は3つです。①日付は「年月日」と、必要なら時刻まで書く。②その日付の出どころ(契約書・被保険者証・指示書・連絡票)を併記する。③請求の組み立てに迷う点は「保険者の取扱いを確認する」と書いて終わらせず、照会日と回答の要旨を同じ台帳に残す。この3点がそろっていれば、月の途中の出来事が重なった月でも、後から説明できる形になります。

提供回数の数え方と登録者1人当たり平均回数の点検表|通い・訪問・宿泊の数え方と算出例(12件)

既存の本文で触れたとおり、月額包括の基本報酬にも、サービス提供が過少である場合の減算(注7)が置かれています。ここでは、その判断材料になる「回数の数え方」を、手元にある原文の範囲で表にします。

引いている原文は、地域密着型サービスの算定の留意事項通知の令和6年度改正の新旧対照表(介護保険最新情報 Vol.1213 別紙5)のうち、「9 複合型サービス費」の「⑹ サービス提供が過少である場合の減算について」です。この節は看護小規模多機能型居宅介護の節で、令和6年度改正で「週平均」の定義が新設され、「登録者1人当たり平均回数」の書き方が改められています。小規模多機能型居宅介護の節(5)の過少サービス提供減算の部分は、同じ新旧対照表では「(略)」となっていて本文が手元にありません。そのため、小多機の数え方は原文での確認をお願いし、この表は看多機の通知の文言として読んでください。

留意事項通知に書かれた回数の数え方(看多機の節)

サービス 通知の定め(要旨) 記録で迷いやすい場面 悪い例 良い例
通いサービス 1人の登録者が1日に複数回通いサービスを利用する場合は、複数回の算定を可能とする 午前に通い、昼に帰宅し、夕方に再び通った日 「10/7 通い」(1行だけで回数が分からない) 10/7 通い①9:30〜12:00(送迎あり)、通い②15:30〜18:00(送迎あり)。同日2回として集計表に計上。
訪問サービス 1回の訪問を1回のサービス提供として算定する 同じ日に朝と夜の2回訪問した日 「10/8 訪問(朝・夜)」 10/8 訪問①7:40〜8:00 服薬確認・朝食の準備、訪問②20:10〜20:25 就寝前の排せつ介助。2回として計上。
訪問サービス(見守り) 看多機の訪問サービスは身体介護に限られないため、登録者宅を訪問して見守りの意味で声かけ等を行った場合でも、訪問サービスの回数に含めて差し支えない 玄関先で声をかけ、体調を確認しただけの訪問 「様子見」 10/9 14:00〜14:10 自宅訪問。玄関で声かけ、本人「足は痛くない」、室温26℃、昼食の食器は流しに下げてあった。見守りの訪問として1回計上。
訪問サービス(訪問看護) 訪問サービスには訪問看護サービスも含まれる 看護師が単独で褥瘡の処置に訪問した日 「Ns訪問」 10/10 10:00〜10:40 看護師訪問。仙骨部の褥瘡(2cm×1.5cm)を洗浄し被覆材を交換。訪問看護サービスとして訪問の回数に1回計上。
宿泊サービス 1泊を1回として算定する 2泊3日で宿泊した場合 「宿泊(3日間)」 10/11 18:00〜10/13 9:00 宿泊(2泊)。宿泊2回として計上。
通いに引き続く宿泊 通いサービスに引き続いて宿泊サービスを行う場合は、それぞれを1回とし、計2回として算定する 日中の通いからそのまま泊まった日 「通い泊」 10/14 通い9:30〜18:00に引き続き宿泊(10/15 8:30まで)。通い1回・宿泊1回の計2回として計上。
送迎時の関わり(参考) (通知の文言ではなく、足立区の集団指導資料の記載)通いのサービス前後に訪問サービスが入っているが、自宅内でのサービスではなく訪問回数に含むことができない事例が挙げられている 送迎の車から降りる介助をしたとき 「送迎時訪問」として訪問の回数に計上 10/16 18:05 送迎で帰宅。玄関まで付き添い、鍵の開錠を見届けた(送迎記録に記載)。訪問の回数には計上せず、送迎記録のみ。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

表の最後の行は、足立区「令和7年度 集団指導(小規模多機能型居宅介護)」の指導事項のうち、訪問体制強化加算の延べ訪問回数の確認の文脈で挙げられた事例です。加算の回数の話として書かれているものですが、「どの関わりを訪問として数えたか」を記録上で区別しておく必要がある点は、平均回数の集計でも同じです。同じ資料は、サービス提供が過少である場合の減算について「登録者一人当たりの平均回数を計算した記録がなく、算定の根拠が不明確」という事例もあわせて挙げています。

事業所全体の「登録者1人当たり平均回数」の算出例(6例)

通知(看多機の節)は、登録者1人当たり平均回数を「暦月ごとに、数え方に従って算定したサービス提供回数の合計数を、当該月の日数に当該事業所の登録者数を乗じたもので除したものに、7を乗ずる」と定めています。式にすると「回数の合計 ÷(月の日数 × 登録者数)× 7」です。下の表は、架空の事業所の数字をこの式に当てはめた算出例です(算出値は当社計算・小数第3位まで)。告示の基準の値は当社の加算データベースの看多機のレコード(告示126号 別表8 イ 注7)から引いています。

例 月の日数 登録者数 回数の合計 算出値(週あたり) 告示の定め(当社DB・看多機) 貴事業所の値(記入欄)
例1 30日 25名 480回 480÷750×7=4.48 登録者1人当たり平均回数が週4回に満たない場合の定めあり   月:  回
例2 31日 25名 430回 430÷775×7=3.884 同上   月:  回
例3 30日 29名 500回 500÷870×7=4.023 同上   月:  回
例4 28日 20名 330回 330÷560×7=4.125 同上   月:  回
例5 31日 18名 300回 300÷558×7=3.763 同上   月:  回
例6 30日 27名 470回 470÷810×7=4.062 同上   月:  回

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

例3と例6は、算出値が基準の値のすぐ上にあります。こうした月は、数え方の1行(たとえば送迎時の関わりを訪問に入れていたかどうか)を直すだけで値が動くため、月末を待たずに中旬で一度集計しておくと、数え方の誤りに気づく時間を確保できます。なお、分母の「登録者数」に月の途中で登録・登録終了した方をどう含めるかは、手元の原文に書かれていません。ここは保険者へ照会し、その回答を算出記録に書き添えてください。小多機の基準の値は、当社の加算データベースでは再検証中のレコードのため、この表には載せていません。告示126号 別表4 イ 注7の原文でご確認ください。

登録者ごとの「週平均」の点検表(看多機・6名の例)

令和6年度改正で、看多機の節には「週平均」の定めが新設されました。通知の文言は「当該登録者において暦月ごとに、数え方に従って算定したサービス提供回数の合計数を、当該月の日数で除したものに、7を乗ずる」です。事業所全体の平均とは別に、登録者1人ずつの値を出す形です。当社の加算データベースの看多機のレコードには、提供回数が「週平均1回」に満たない場合の定めが、事業所全体の平均回数の定めと並べて収載されています。

登録者 通い(回) 訪問(回・訪問看護を含む) 宿泊(回) 合計 週平均(30日の月・当社計算) 告示の定め(当社DB)/ご確認ください
A様 14 8 2 24 24÷30×7=5.6 週平均1回の定めと見比べ、記録の内訳をご確認ください
B様 10 4 0 14 14÷30×7=3.27 同上
C様 6 12 0 18 18÷30×7=4.2 同上
D様 4 2 4 10 10÷30×7=2.33 同上
E様(月の途中から入院) 3 1 0 4 4÷30×7=0.93 入院期間の扱いを保険者にご確認ください
F様(訪問のみ) 0 4 0 4 4÷30×7=0.93 訪問の記録が見守りを含めて残っているかをご確認ください

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

E様・F様のように値が小さく出る方は、「本当に提供が少なかったのか」「提供はしたが記録が回数として拾えていないのか」を最初に切り分けます。見守りの声かけや看護師単独の訪問は、通知上は訪問の回数に含めて差し支えないとされているのに、記録が「様子見」の一語だと集計表に乗りません。入院などで月の一部しか利用がなかった方の扱いは、通知の文言からは読み取れないため、照会の対象として控えておいてください。

登録者1名の1か月の回数記録シート(看多機・31日分の記入例)

上の点検表の数字は、日々の記録を1か月分並べたシートから拾います。次の表は、看多機の登録者V様(要介護2・長女と同居)の令和8年10月の記入例です。通い・訪問・宿泊の列には、留意事項通知(看多機の節)の数え方で数えた回数を入れ、備考には時刻と内容を書きます。数え方の判断が分かれる日(1日2回の通い、通いに引き続く宿泊、見守りの訪問、看護師の訪問、送迎のみの日、他サービス利用中)を意図的に含めています。

日付 通い(回) 訪問(回) 宿泊(回) 備考(時刻・内容・数え方の根拠)
10月1日(木) - 1 - 訪問 8:00〜8:20 服薬確認・朝食の準備
10月2日(金) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月3日(土) - 1 - 訪問 14:00〜14:10 見守り(玄関で声かけ・室温と水分の確認)
10月4日(日) - - - 提供なし(長女が終日在宅)
10月5日(月) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月6日(火) - 1 - 訪問 8:00〜8:20 服薬確認・朝食の準備
10月7日(水) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月8日(木) - 1 - 訪問 8:00〜8:20 服薬確認・朝食の準備
10月9日(金) 2 - - 通い① 9:30〜12:00・通い② 15:00〜17:30(いずれも送迎あり)
10月10日(土) - 1 - 訪問 14:00〜14:10 見守り(玄関で声かけ・室温と水分の確認)
10月11日(日) - - - 提供なし(長女が終日在宅)
10月12日(月) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月13日(火) - 1 - 訪問 8:00〜8:20 服薬確認・朝食の準備
10月14日(水) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月15日(木) - 2 - 訪問① 8:00〜8:20 服薬確認/訪問② 19:30〜19:45 就寝前の排せつ介助
10月16日(金) 1 - 1 通い 9:30〜18:00に引き続き宿泊(10/17 8:30まで)。通い1回・宿泊1回
10月17日(土) - - - 宿泊明け 8:30 送迎で帰宅(送迎記録のみ・訪問には計上しない)
10月18日(日) - - - 提供なし(長女が終日在宅)
10月19日(月) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月20日(火) - - - 短期入所生活介護を利用(10/20入所・10/23退所)。当事業所の提供なし
10月21日(水) - - - 短期入所生活介護を利用中
10月22日(木) - - - 短期入所生活介護を利用中
10月23日(金) - - - 短期入所生活介護を退所(午前)。当事業所の提供なし
10月24日(土) - 1 - 訪問 14:00〜14:10 見守り(玄関で声かけ・室温と水分の確認)
10月25日(日) - - - 提供なし(長女が終日在宅)
10月26日(月) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月27日(火) - 1 - 看護師訪問 10:00〜10:30 血圧測定・下肢のむくみの観察(訪問看護サービスとして計上)
10月28日(水) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月29日(木) - 1 - 訪問 8:00〜8:20 服薬確認・朝食の準備
10月30日(金) 1 - - 通い 9:30〜16:00(送迎あり)
10月31日(土) - 1 - 訪問 14:00〜14:10 見守り(玄関で声かけ・室温と水分の確認)
合計 12 12 1 合計25回。週平均(当社計算)=25÷31×7=5.65。短期入所の利用期間(10/20〜10/23)は告示の注(看多機 注12)に関わるため、当月の請求の組み立ては保険者の取扱いを確認のうえ行う

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

このシートの10月17日の行のように、宿泊明けの送迎だけの日は「提供なし」と書かずに、何があったかを書いたうえで「訪問には計上しない」と明記しておくと、集計した人と後から確認する人の判断がそろいます。逆に10月27日の看護師の訪問は、介護側の集計表に乗せ忘れやすい行です。看護の記録と介護の記録が別の綴りになっている事業所では、月末にこのシートで両方を突き合わせてください。

月末の回数集計チェック表(8項目)

確認すること 見る書類 よくある食い違い 確認日・確認者(記入欄)
1日に2回以上の通いを、回数どおりに集計表へ入れたか サービス提供記録・送迎記録 送迎記録は2往復なのに、提供記録が1行で集計が1回   月  日/
見守りの訪問を、時刻と観察内容つきで記録したか(看多機) 訪問の記録 「様子見」「声かけ」だけで時刻がない   月  日/
看護師単独の訪問を、訪問の回数に入れたか(看多機) 看護の記録・看護小規模多機能型居宅介護記録書 看護の記録が別綴りで、介護側の集計表に乗っていない   月  日/
通いに引き続く宿泊を、通い1回・宿泊1回で数えたか 業務日誌・宿泊の記録 「通い泊」を1回と数えている   月  日/
連泊を泊数どおりに数えたか 宿泊の記録 2泊3日を「3回」または「1回」と数えている   月  日/
送迎時の関わりを訪問に入れていないか 送迎記録・訪問の記録 帰りの送迎の玄関介助を訪問として集計   月  日/
分母の登録者数の数え方を、照会結果と一致させたか 登録台帳・照会記録 月の途中で終了した方を、ある月は入れ、ある月は入れていない   月  日/
算出の過程(式と数字)を記録として残したか 平均回数の算出記録 結果の数字だけで、分子・分母の内訳がない   月  日/

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

登録者数・定員と従業者の員数の管理表|運営規程・業務日誌・勤務表の記入様式(3表)

月額の基本報酬の注には、登録者の数または従業者の員数が厚生労働大臣が定める基準に当てはまる場合は「別に定めるところにより算定する」旨が置かれています(既存の本文の対照表を参照)。その「別に定めるところ」の中身はこの追記でも扱いませんが、確認の出発点が「登録定員・利用定員を上回っていないか」「従業者の員数は適切か」という日々の記録であることは、厚生労働省の運営指導マニュアル(別添1)の確認項目から明確に読むことができます。

運営規程に書かれている定員を、管理表の見出しに写す

運営指導マニュアル別添1では、小多機・看多機ともに「運営規程(第81条)」の確認項目として、運営における重要事項を定めているかが挙げられ、その4番目に「登録定員並びに通いサービス及び宿泊サービスの利用定員」が並んでいます。また「定員の遵守(第82条)」では、登録定員並びに通いサービス及び宿泊サービスの利用定員を上回っていないかが確認項目で、確認文書は「業務日誌」「国保連への請求書控え」です。つまり、比べる相手は運営規程の数字で、比べる材料は業務日誌と請求書の控えです。下の管理表は、その3つを1枚に並べる様式です。

日付 登録者数(その日の時点) 通いの利用者数 宿泊の利用者数 登録者以外の短期利用者数 運営規程の定員(記入欄) 記入者
10月1日(木) 27名 15名 4名 0名 登録  名/通い  名/宿泊  名 介護職員O
10月2日(金) 27名 16名 5名 0名 同上 介護職員O
10月3日(土) 27名 14名 5名 1名(I様・10/3〜10/9) 同上 介護職員P
10月10日(土) 28名(I様が登録) 16名 4名 0名 同上 介護職員P
10月14日(水) 29名(A様が登録) 17名 5名 0名 同上 管理者
10月20日(火) 29名(E様は短期入所中) 15名 4名 0名 同上 介護職員O
10月31日(土) 29名 16名 5名 0名 同上 管理者(月末確認)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

表の「登録者以外の短期利用者数」の列は、短期利用居宅介護費の区分で受け入れた方を数える列です。登録者と短期利用者を同じ列に混ぜてしまうと、後から定員との関係を説明しにくくなります。登録定員・利用定員の具体的な人数や、短期利用者を定員とどう関係づけるかは、指定地域密着型サービス基準と貴事業所の運営規程の原文でご確認ください(既存の本文でも、このデータベースの収載範囲外として扱っています)。

従業者の員数と介護支援専門員の研修の確認表(小多機 第63条・看多機 第171条)

別添1の「従業者の員数」の確認項目は、両サービスとも「利用者に対し、従業者の員数は適切であるか」「介護支援専門員は必要な研修を受けているか」の2点で、確認文書は「勤務実績表/タイムカード」「勤務体制一覧表」「従業者の資格証」です。根拠の条は小多機が第63条、看多機が第171条と書き分けられています。

確認項目(別添1) 確認文書(別添1) 記録の悪い例 記録の良い例 貴事業所の状況(記入欄)
従業者の員数は適切か 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表 予定の勤務表だけを保管し、実績に差し替えていない 10月分の勤務体制一覧表(予定)を9月25日に作成、実績は11月3日に出勤簿・タイムカードと照合して差し替え(照合者:管理者) 実績への差し替え日:  月  日
兼務の関係が分かるか 勤務体制一覧表 兼務先の事業所名・職務が空欄 介護職員Qは小多機の介護従業者のみ(他事業所との兼務なし)。看護職員Rは看多機の看護職員と管理者を兼務(兼務の時間配分を勤務表の備考欄に記載) 兼務者:  名
介護支援専門員は必要な研修を受けているか 従業者の資格証、研修を修了したことが分かるもの 介護支援専門員証の写しのみで、研修の修了証がない 介護支援専門員S:介護支援専門員証(有効期間の満了日を記載)と、必要な研修の修了証の写しを人事ファイルに綴じた(確認日:10月1日) 修了証の確認日:  月  日
管理者は常勤専従か、兼務体制は適切か(第64条・第172条) 管理者の雇用形態が分かる文書、管理者の勤務実績表/タイムカード、研修を修了したことが分かるもの 管理者の勤務実績が他職員の表に紛れている 管理者Tの勤務実績を独立した行で記録。兼務している職務は「計画作成担当の介護支援専門員」と明記(兼務の開始日:令和8年4月1日) 兼務の有無:有/無

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

介護支援専門員が研修を修了していない場合の取扱い(令和8年5月8日の改正)

介護保険最新情報 Vol.1502(令和8年5月8日)の別紙4は、地域密着型サービスの算定の留意事項通知の「第二 1 通則 ⑻ 人員基準欠如に該当する場合等の所定単位数の算定について」の④・⑤を改めたものです。手元の原文から、小多機・看多機に関係する部分を要約すると次のとおりです。

通知の箇所 原文の要旨 残しておく記録 貴事業所の記録(記入欄)
⑻④(前段) 看護・介護職員以外の人員基準欠如については、その翌々月から人員基準欠如が解消されるに至った月まで、利用者等の全員について所定単位数が減算される(翌月の末日において人員基準を満たすに至っている場合を除く)。小多機・看多機における介護支援専門員が必要な研修を修了していない場合についても同様の取扱いとする 介護支援専門員の配置と研修修了の状況を、月ごとに確認した記録 確認日:  月  日
⑻④(ただし書き) 研修を修了した職員の離職等により人員基準欠如となった場合に、市町村からの推薦を受けて都道府県に研修の申込を行い、研修を修了することが確実に見込まれる職員(研修未修了職員)を新たに配置した場合は、当該配置の翌月から研修を修了するまでの間は減算対象としない取扱いとする 離職の日、新たに配置した日、市町村の推薦を受けた日、都道府県への研修の申込日、受講予定の研修の日程 配置日:  月  日/申込日:  月  日
⑻④(修了しなかった場合) 研修未修了職員が研修を修了しなかった場合は、通常の減算の算定方法に従って、人員基準欠如が発生した翌々月(⑤が適用されている場合は、人員欠如が発生した月から起算して第四月目に当たる月)に遡って減算を行う。ただし、修了しなかった理由が急な離職等、事業所の責に帰すべき事由以外のやむを得ないものである場合で、離職等の翌々月までに研修未修了職員を新たに配置したときは、配置を行った月から研修を修了するまでの間は、引き続き減算対象としない取扱いとすることで差し支えない 修了しなかった理由と、その裏づけ(退職届の日付など)、新たな配置日 理由:
⑻⑤(新設) 突発的で想定が困難な事象によりやむを得ない事情が生じ、人員基準上必要とされる員数を下回った場合(③ロ及び④の場合に限る)であって、イからニまでの全てに当てはまるときは、1年に1回に限り、人員欠如の発生が生じた日の属する月の翌々月までの間、減算の適用を猶予する。この場合、職員の確保に係る取組とやむを得ない事情であることを別紙様式11に記載し、人員欠如の発生が生じた日の属する月の翌月までに速やかに市町村長に報告する。別紙様式11には報告する時点で有効な求人票の写しを添付する 別紙様式11の控え、求人票の写し、公共職業安定所や都道府県ナースセンター・福祉人材センター等への求人の記録、報告日 報告日:  月  日
Q&A 問2 「突発的で想定が困難な事象によりやむを得ない事情」の例として、職員や家族の突発的な体調不良等により1か月を超える不在が見込まれる場合、職員の自己都合による急な離職等が複数重なった場合が挙げられている 不在の見込み期間が分かる書類(診断書の日付等)、離職の日付 事情の内容:
Q&A 問3 「1年に1回に限り」の1年は、人員欠如の発生が生じた日の属する月の翌々月の初日から起算する 前回この特例を使った月と、起算日 前回の起算日:  月  日

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

⑤の「③ロ」の中身は、手元の新旧対照表では「(略)」のため本文がありません。ご自身の事業所の欠如がどちらに当たるかは、通知の原文と保険者の取扱いでご確認ください。特例の報告は「翌月まで」と期限が短いため、欠如が見込まれた時点で、求人票の写しを先にそろえておくと手戻りが減ります。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

運営指導の確認項目と基本報酬の記録の対応表|別添1の小多機・看多機(17項目)と公表指摘3件

既存の本文では、基本報酬の要素ごとに整えておく文書を一覧にしました。ここでは逆向きに、厚生労働省の運営指導マニュアル(別添1)の「604 小規模多機能型居宅介護」「608 看護小規模多機能型居宅介護」の確認項目を上から順に並べ、それぞれが基本報酬・減算のどの記録とつながるかを書き添えます。確認項目と確認文書の文言は別添1の原文のまま要約しています。

確認項目(小多機の条/看多機の条) 確認内容(別添1の要旨) 確認文書(別添1) 基本報酬・減算の記録とのつながり 貴事業所(記入欄)
設備及び備品等(第67条/第175条) 平面図に合致しているか、使用目的に沿って使われているか【目視】 平面図 平面図は、同一建物の区分(イ(1)・イ(2))を保険者に説明する際の材料にもなる 平面図の更新日:
内容及び手続の説明及び同意(第3条の7) 利用申込者又は家族への説明と同意の手続き、重要事項説明書の内容に不備はないか 重要事項説明書(同意が分かるもの)、利用契約書 契約日は、登録開始日の記録の出どころになる 契約書と台帳の日付の照合:済/未
心身の状況等の把握(第68条) サービス担当者会議等に参加し、心身の状況把握に努めているか サービス担当者会議の記録 区分変更や入院の情報を受け取った日付の記録  
サービスの提供の記録(第3条の18) 計画の目標を達成するための具体的なサービス内容、日々の具体的な内容や心身の状況、送迎が適切か サービス提供記録、業務日誌、送迎記録(看多機はモニタリングシートも) 通い・訪問・宿泊の回数の集計の元になる記録  
具体的取扱方針(第73条/第177条) 緊急やむを得ない場合を除き身体的拘束等を行っていないか、やむを得ない場合に家族等に確認しているか (身体拘束がある場合)利用者の記録、家族への確認書 身体拘束廃止未実施減算に関わる記録(下の対照表を参照)  
計画の作成(第77条/第179条) 居宅サービス計画に基づく計画か、具体的内容・時間・日程が明らかか、通い・訪問・宿泊を組み合わせているか、説明・同意・交付、目標の達成状況(看多機は報告書の作成も) 居宅サービス計画、各計画(同意が分かるもの)、アセスメントシート、モニタリングシート、サービス提供記録(看多機は看護小規模多機能型居宅介護報告書) 計画上の通い・訪問・宿泊の組み合わせと、実際の提供回数の差が見える  
介護等(第78条) 利用者が従業者と食事や清掃、洗濯、買物、園芸、農作業、レクリエーション、行事等を共同で行うよう努めているか サービス提供記録、業務日誌 日々の記録の具体性の確認  
従業者の員数(第63条/第171条) 従業者の員数は適切か、介護支援専門員は必要な研修を受けているか 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表、従業者の資格証 月額の基本報酬の注(従業者の員数)と短期利用の要件(告示95号 第54号ハ・第74号)に関わる  
管理者(第64条/第172条) 常勤専従か、兼務体制は適切か、必要な研修を受けているか 管理者の雇用形態が分かる文書、勤務実績表、研修修了が分かるもの 兼務関係の記録  
受給資格等の確認(第3条の10) 被保険者資格、要介護認定の有無、有効期限を確認しているか 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 要介護状態区分(単位数表の行)を決める記録  
利用料等の受領(第71条) 費用徴収は適切か、領収書を発行しているか、医療費控除の記載は適切か 請求書、領収書 月の途中の登録・終了月の利用料の説明  
緊急時等の対応(第80条/第180条) 緊急時対応マニュアル等の整備、緊急時に主治の医師(小多機は協力医療機関も)に連絡しているか 緊急時対応マニュアル、サービス提供記録 入院日の記録の出どころ  
運営規程(第81条) 事業の目的、従業者の職種・員数、営業日、登録定員並びに通い・宿泊の利用定員、内容及び利用料、実施地域、留意事項、緊急時、非常災害、虐待の防止、その他 運営規程 定員の管理表の見出しになる数字 運営規程の改定日:
勤務体制の確保等(第30条) 事業所の従業員による提供か、研修機会、勤務表の記載、認知症介護に係る基礎的な研修、ハラスメント防止の措置 雇用の形態が分かる文書、研修計画・実施記録、勤務実績表、方針・相談記録 勤務表は員数の確認と共通の書類  
定員の遵守(第82条) 登録定員並びに通い・宿泊の利用定員を上回っていないか 業務日誌、国保連への請求書控え 月額の基本報酬の注(登録者の数)に関わる  
業務継続計画の策定等(第3条の30の2) 感染症・非常災害時の計画の策定と措置、周知・研修・訓練、見直し 業務継続計画、研修及び訓練計画、実施記録 業務継続計画未策定減算に関わる記録  
非常災害対策(第82条の2) マニュアル、連絡網、防火管理の責任者、避難・救出等の訓練、運営推進会議を活用した地域との連携 非常災害時対応マニュアル、運営規程、訓練の記録、通報・連絡体制、消防用設備点検の記録 宿泊の利用者がいる夜間の体制の確認  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

既存の本文に未掲載の公表指摘(足立区・3件)

既存の本文では、金沢市と足立区の公表指摘から3件を引きました。当社が収集した出典つき353件のうち、小多機に名指しで関係する残りの指摘のうち、基本報酬・減算の記録とつながるものを3件挙げます。いずれも出典は足立区「令和7年度 集団指導(小規模多機能型居宅介護)」です。

指摘の内容(公表資料の要旨) 資料に書かれた対応の方向 確認する書類 貴事業所の点検結果(記入欄)
訪問体制強化加算で、延べ訪問回数が確認できない。通いのサービス前後に入っている訪問が、自宅内でのサービスではなく訪問回数に含めることができない事例 訪問として数えている記録が、登録者宅を訪問して行ったサービスかを個別に確認し、送迎に伴う関わりが混入していないかを点検。延べ訪問回数・登録者1人当たり平均回数の算出過程を記録に残す 訪問サービスの提供記録、送迎記録、延べ訪問回数の集計表、平均回数の算出記録、請求データ 点検日:  月  日
高齢者虐待防止の措置を講じていないのに、体制届を「基準型」で出していた 委員会の定期開催と周知、指針の整備、定期的な研修(新規採用時を含む)、担当者の設置の4点の実施記録をそろえ、体制届の届出区分が実態と一致しているかを点検 虐待防止検討委員会の議事録、指針、研修計画・研修記録、担当者の任命が分かる書類、体制等に関する届出書 届出区分:基準型/減算型(記入)
看護職員配置加算の看護職員が専従でなく介護職員を兼務していた。(Ⅲ)の看護師の常勤換算1名以上が確認できない 配置している看護師・准看護師が常勤かつ専従であることを勤務表・勤務実績で確認、管理者や介護職員との兼務の有無を確認 勤務の体制及び勤務形態一覧表、出勤簿・タイムカード、資格証の写し、雇用契約書、体制等に関する届出書、請求データ 兼務の有無:有/無

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

基本報酬にかかる3つの減算の対照表(告示の定め/貴事業所の登録/ご確認ください)

令和6年度改正で、小多機・看多機の基本報酬には、身体拘束廃止未実施減算・高齢者虐待防止措置未実施減算・業務継続計画未策定減算が置かれました。単位数の定めは当社の加算データベース、身体拘束廃止未実施減算の扱いは地域密着型の留意事項通知の令和6年度改正の新旧対照表(小多機の節の⑶)から引いています。虐待防止は定期巡回の節の⑸、業務継続計画は地域密着型通所介護の節の⑶を準用すると書かれており、準用先の本文はこの追記では引いていません。

減算 告示・通知の定め 当社DBの単位数の定め 貴事業所の登録・記録(記入欄) ご確認ください
身体拘束廃止未実施減算 (通知)事業所で身体的拘束等が行われていた場合ではなく、基準第73条第6項の記録を行っていない場合、同条第7項の措置を講じていない場合に、利用者全員について所定単位数から減算する。記録を行っていない、委員会を3月に1回以上開催していない、指針を整備していない、定期的な研修を実施していない事実が生じた場合、速やかに改善計画を市町村長に提出し、事実が生じた月から3月後に改善状況を報告する。事実が生じた月の翌月から改善が認められた月までの間、利用者全員について減算する 所定単位数の100分の1を減算(告示95号 第54号の2) 委員会の開催日:  月  日/  月  日/  月  日/  月  日/指針の改定日:/研修の実施日: 委員会の開催間隔が3か月を超えていないか、議事録の日付で
高齢者虐待防止措置未実施減算 (通知)定期巡回の節の⑸を準用 所定単位数の100分の1を減算 委員会・指針・研修・担当者の4点の記録の有無:/体制届の区分: 体制届の区分と実態が一致しているか(足立区の公表指摘を参照)
業務継続計画未策定減算 (通知)地域密着型通所介護の節の⑶を準用 所定単位数の100分の1を減算(告示95号 第54号の4) 感染症の計画の策定日:/非常災害の計画の策定日:/研修・訓練の実施日: 計画が2種類(感染症・非常災害)そろっているか

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

身体拘束廃止未実施減算について、通知が「身体的拘束等が行われていた場合ではなく」と書いている点は読み違えやすいところです。拘束をしていない事業所でも、委員会・指針・研修の記録が欠けていれば対象の話になります。逆に、委員会を開いていても議事録の日付が残っていなければ、3か月に1回以上の開催を後から示せません。上の記入欄に日付を4つ書く欄を設けているのは、そのためです。

看多機の基本報酬にかかる医療保険との境目の減算|主治医の指示と体制の4区分の記録表

看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス費)の基本報酬には、小多機にはない減算が置かれています。主治医の指示によって訪問看護が医療保険の側に移る場面、事業所の訪問看護の提供体制、サテライト型の体制に関わるものです。以下の単位数・要件は、すべて当社の加算データベース(告示126号 別表8、告示95号 第75号。令和6年度介護報酬改定対応として収載)から引いています。このうち訪問看護体制減算は、当社DBで再検証中のレコードのため、告示原文と照らしてお読みください。

区分 告示の定め(当社DB) 当社DBの単位数の定め 残す記録 貴事業所の記録(記入欄)
主治医の指示による訪問看護該当者の減算(注15) 利用しようとする方の主治医が、末期の悪性腫瘍その他厚生労働大臣が定める疾病等により訪問看護を行う必要がある旨の指示を行った場合 要介護1〜3は1月につき925単位、要介護4は1月につき1,850単位、要介護5は1月につき2,914単位を減算 指示の日付、指示書の写し、疾病名の記載 指示日:  月  日
特別指示による頻回訪問看護の減算(注16) 主治医(介護老人保健施設・介護医療院の医師を除く)が、急性増悪等により一時的に頻回の訪問看護を行う必要がある旨の特別の指示を行った場合 指示の日数に、要介護1〜3は1日30単位、要介護4は1日60単位、要介護5は1日95単位を乗じて得た単位数を減算 特別指示書の写し、指示期間の開始日と終了日、日数 指示期間:  月  日〜  月  日( 日)
訪問看護体制減算 前3月間において、主治医の指示に基づく看護サービスを提供した利用者の割合が30%未満、緊急時対応加算を算定した利用者の割合が30%未満、特別管理加算を算定した利用者の割合が5%未満の3つのいずれにも当てはまる場合(告示95号 第75号イ・ロ・ハ) 要介護1〜3は1月につき925単位、要介護4は1月につき1,850単位、要介護5は1月につき2,914単位を減算 前3月間の3つの割合の算出記録(分子・分母の内訳) 算出日:  月  日
サテライト体制未整備減算(注8) サテライト型事業所またはその本体事業所において、訪問看護体制減算に係る届出をしている場合 1月につき所定単位数の100分の97に相当する単位数を算定 本体・サテライトの別、訪問看護体制減算の届出の有無 事業所の別:本体/サテライト/どちらでもない

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

主治医の指示の記録の悪い例と良い例(6場面)

場面 悪い例 良い例(そのまま使える文)
特別指示書を受け取った日 「特別指示が出た」 令和8年10月18日15:20、○○クリニックから特別訪問看護指示書をFAXで受領(原本は10月20日に郵送で到着)。指示理由:仙骨部褥瘡の悪化(急性増悪)。指示期間:10月18日〜10月31日(14日間)。看護職員Uが受領し、管理者へ同日報告。
特別指示期間中の訪問 「Ns訪問(毎日)」 10月19日 9:30〜10:10 看護師訪問。褥瘡(3cm×2cm、滲出液中等量)を洗浄し被覆材交換。体温37.4℃。特別指示期間の2日目。
特別指示期間の終了 「指示終了」 特別指示期間は10月31日で終了(指示書の記載どおり)。11月1日からは通常の訪問看護指示書(有効期間:令和8年8月1日〜令和9年1月31日)に基づき訪問。期間の日数14日を台帳に記入済み。
末期の悪性腫瘍等の指示 「医療保険になった」 令和8年11月6日付で主治医より、末期の悪性腫瘍(膵がん)により訪問看護を行う必要がある旨の指示書を受領(11月6日16:00・管理者受領)。指示日を台帳に記入し、看多機の告示の注15との関係を請求前に確認。
前3月間の割合の算出 「体制は問題なし」 令和8年7月〜9月の利用者延べ数:84名。主治医の指示に基づく看護サービスの提供:31名(36.9%)、緊急時対応加算の算定:22名(26.2%)、特別管理加算の算定:6名(7.1%)。算出者:看護職員U、確認者:管理者(10月3日)。
サテライト型の届出の確認 「サテライトあり」 当事業所は本体事業所、サテライト型事業所1か所(○○町)。訪問看護体制減算の届出:無(令和8年4月1日付の体制届の控えで確認・10月1日)。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

前3月間の割合の算出例の数字は、記録の書き方を示すための架空の値です。割合の分母を「利用者延べ数」とするか「実人数」とするかなど、算出の細目は当社データベースの収載範囲外のため、告示95号 第75号の原文と保険者の取扱いでご確認ください。大切なのは、結果の数字だけでなく分子・分母の内訳と算出日・算出者を同じ記録に残すことで、これは過少サービス提供減算の平均回数の記録と同じ考え方です。月額包括のサービスでは、「数えた過程」を残すことそのものが、基本報酬の記録の中心になります。

出典:指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表4・別表8、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第54号・第54号の2・第54号の4・第74号・第75号(いずれも当社の加算データベースに令和6年度介護報酬改定対応として収載)/指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準及び指定地域密着型介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について(平成18年3月31日 老計発第0331005号・老振発第0331005号・老老発第0331018号)の令和6年度改正の新旧対照表(介護保険最新情報 Vol.1213 別紙5)、同通知等の一部改正(介護保険最新情報 Vol.1502・令和8年5月8日)/厚生労働省の運営指導マニュアル 別添1「確認項目及び確認文書」(604 小規模多機能型居宅介護・608 看護小規模多機能型居宅介護)/足立区「令和7年度 集団指導(小規模多機能型居宅介護)」。本追記は上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。

よくある質問

通いの回数が多い月と少ない月で、月額の単位数は変わりますか。

告示は基本報酬を「1月につき」の所定単位数として定めており、通い・訪問・宿泊の回数ごとの単位設定ではありません(告示126号 別表4 イ・別表8 イ)。一方で、サービス提供が過少である場合の減算(小多機の注7)が別に置かれており、短期利用居宅介護費の要件にも「注7の減算を算定していないこと」が含まれています(告示95号 第54号ニ)。回数と報酬の関係は「回数で増える」のではなく「著しく少ない場合の定めが別にある」構造なので、登録者1人当たり平均回数の算出記録を月ごとに残したうえで、取扱いの細部は保険者(指定権者)にご確認ください。

同一建物かどうかは、どの資料を根拠に整理すればよいですか。

区分の根拠は告示126号 別表4・別表8の注1・注2ですが、個々の建物が「同一建物」の範囲に入るかどうかの判断は保険者(指定権者)により運用が異なりえます。登録者の住所一覧と、事業所と建物の位置関係が分かる資料(平面図等)を用意したうえで、届出前に所在市町村へご確認ください。本記事の対照表の記入欄は、その照会に持参する整理用としてお使いいただけます。

短期利用は、登録していない人がどのくらいの期間利用できる枠ですか。

短期利用居宅介護費は、登録者以外の方が緊急に短期間利用する場合の日額の区分で、あらかじめ7日以内(家族等の疾病等やむを得ない事情がある場合は14日以内)の利用期間を定めることが告示上求められています。あわせて、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が緊急に利用が必要と認め、かつ事業所の介護支援専門員が登録者への提供に支障がないと認めた場合であること(告示95号 第54号イ。看多機は第74号による準用)が要件として掲げられています。個々のケースの取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

月の途中で登録を開始した場合の単位数は、この記事の表で分かりますか。

分かりません。本記事の単位数表は「1月につき」の所定単位数をそのまま載せたもので、月途中の登録開始・終了時の日割りの取扱いは当社データベースの収載範囲外です。告示の原文と厚生労働省の関係通知、および保険者(指定権者)の取扱いをご確認ください。

要支援の方(介護予防)の単位数はどこを見ればよいですか。

本記事の6区分はいずれも要介護1〜5の区分で、介護予防小規模多機能型居宅介護の単位数は収載していません。介護予防に係る告示の原文をご確認ください。なお、看護小規模多機能型居宅介護には介護予防の類型がない点も含め、制度上の位置づけは原典でのご確認をおすすめします。

小多機と看多機の短期利用の単位数はほぼ同じに見えますが、同じものとして扱ってよいですか。

単位数の水準は近い(差は1日あたり1〜4単位)ものの、告示上は別の区分です。小多機の短期利用居宅介護費は告示126号 別表4 ロに、看多機のそれは別表8 ロに、それぞれ置かれており、市町村長への届出もサービスごとの区分で行われます。要件の基準も、小多機は告示95号 第54号に直接規定され、看多機は第74号による読み替え準用(従業者の員数は第63条を第171条と読み替え)という構造の違いがあります。表を引くときは、必ず自事業所のサービス種別の側の列と根拠をご使用ください。

登録者数や従業者の員数が「厚生労働大臣が定める基準」に触れる場合はどうなりますか。

月額の基本報酬の注1には、登録者の数または従業者の員数が厚生労働大臣が定める基準に該当する場合は「別に定めるところにより算定する」旨が置かれています。この「別に定めるところ」の中身(どの基準で、どのように扱われるか)は本記事のデータベースの収載範囲外のため、厚生労働大臣が定める基準の原文と、保険者(指定権者)の取扱いをご確認ください。日々の実務としては、登録台帳で月ごとの登録者数を、勤務の体制及び勤務形態一覧表で従業者の員数を、それぞれ数えた記録を残しておくことが確認の出発点になります。

この記事の単位数を金額に直すには、何を掛ければよいですか。

本記事の数字は単位数であり、金額にするには所在地域の地域区分ごとの1単位単価を乗じる必要があります。地域区分と単価は本記事の収載範囲外のため、告示の原文と保険者(指定権者)の公表資料でご確認ください。また、実際の請求額には各種の加算・減算が加わるため、基本報酬の単位数だけで月額の請求額は確定しません。

出典:指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)別表4・別表8、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第54号・第74号(いずれも令和6年度介護報酬改定対応として当社データベースに収載)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。単位数・要件は介護報酬改定により変わります。改定をまたぐ時期は、その時点で適用される告示の原文と、保険者(指定権者)である市町村の最新の取扱いを、あわせて必ずご確認ください。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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