シフトが複雑で、直行直帰もある介護現場。勤怠管理は、ほかの業種以上に手間がかかります。本記事では、介護の勤怠管理システムを選ぶときに見るべきポイントを整理します。
介護現場の勤怠管理が難しい理由
- 早番・遅番・夜勤などシフトが多様で、集計が煩雑
- 訪問系では直行直帰が多く、出退勤の把握が難しい
- 常勤・非常勤・登録ヘルパーなど、雇用形態がさまざま
タイムカードや手集計のままでは、計算ミスや残業時間の管理漏れが起きやすくなります。
勤怠管理システムの選び方
- 打刻方法――QRコードやスマートフォンで、どこからでも打刻できるか。訪問先からの打刻に対応しているか。
- シフト管理との連携――シフト作成と勤怠が一体で管理できるか。
- 集計・給与連携――労働時間の集計や、給与計算へのデータ連携ができるか。
- 法令への対応――労働時間の客観的な記録など、求められる管理に対応しているか。
QR打刻という選択肢
事業所や訪問先に置いたQRコードをスマートフォンで読み取って打刻する方式なら、専用の機器を増やさずに、正確な出退勤の記録ができます。直行直帰の多い現場でも運用しやすいのが利点です。
「勤怠マナ」で勤怠管理をシンプルに
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の勤怠機能(勤怠マナ)は、QRコードでの打刻とシフト管理に対応し、複雑な介護現場の勤怠をシンプルにします。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。
介護の勤怠管理システムの選び方
介護向けの勤怠管理システムは、直行直帰やシフト勤務に対応したものが向いています。選び方を整理しました。
| ポイント | 確認すること |
|---|---|
| 打刻方法 | QR・スマホなど現場に合う打刻ができるか |
| シフト連携 | シフトと実績が連動するか |
| 集計・給与 | 残業・有給の集計、給与計算に対応するか |
| 使いやすさ | 職員が無理なく使えるか |
介護の勤怠システムに求められること
| 要件 | なぜ必要か |
|---|---|
| 変則勤務への対応 | 早番・遅番・夜勤・準夜など、パターンが多い |
| 夜勤の日跨ぎ | 日付をまたぐ勤務を正しく集計できること |
| 直行直帰 | 事業所を経由しない打刻に対応できること |
| シフトとの連動 | 予定と実績を突合できること |
| 常勤換算の算出 | 人員基準の確認に使えること |
| 複数拠点 | 拠点をまたぐ勤務の按分 |
| 給与連携 | 集計結果を給与計算へ渡せること |
一般的な勤怠システムは日勤中心の職場を想定していることが多く、夜勤の日跨ぎや変則シフトでつまずくことがあります。導入前に自事業所のシフトパターンで試してください。
導入の進め方
- いまの集計にかかっている時間を測る——月に何時間か
- 自事業所のシフトパターンを一覧にする——試用時の検証に使います
- 1拠点・1か月で試す——並行して紙も残します
- 給与計算まで通してみる——集計だけできても意味がありません
- 問題がなければ全体へ展開する
よくある失敗
- 夜勤の集計が合わない——日跨ぎの設定を確認します
- 打刻漏れが減らない——打刻する場所と手順が現場の動線に合っているか
- 管理者の手間が増えた——修正・承認のフローが複雑すぎないか
- シフトは別のツール——連動しないと転記が残ります
- 常勤換算が出せない——人員基準の確認に使えず、別途計算が必要になります
シフト管理と勤怠管理を分けて考える
| シフト管理 | 勤怠管理 | |
|---|---|---|
| 扱うもの | 予定 | 実績 |
| 目的 | 人員配置と、基準を満たすこと | 労働時間の把握と、給与計算 |
| 見る人 | 管理者、職員 | 管理者、経理 |
| 必要な機能 | 希望収集、配置のチェック、公開 | 打刻、集計、修正、承認 |
| 連携 | 勤怠と突合して差分を見る | 給与計算へ渡す |
この2つが別のツールだと、結局は転記が残ります。連動しているか、あるいは同じ仕組みで扱えるかを確認してください。
選ぶときのチェックリスト
| 確認事項 | 状態 |
|---|---|
| 夜勤(日跨ぎ)の集計が正しく出るか | □ |
| 自事業所のシフトパターンをすべて登録できるか | □ |
| 直行直帰に対応できるか | □ |
| オフラインで打刻できるか | □ |
| シフトと実績の差分が見えるか | □ |
| 常勤換算を出せるか | □ |
| 勤務形態一覧表の形式で出力できるか | □ |
| 使っている給与ソフトへ連携できるか | □ |
| 複数拠点の按分ができるか | □ |
| 修正の履歴が残るか | □ |
小規模事業所での導入
- 全機能は要らない——打刻と集計だけでも効果が出ます
- 費用は職員数課金が多い——小規模なら月額が抑えられます
- まず集計時間を測る——月に何時間かかっているかで、投資判断ができます
- 給与ソフトとの連携を優先する——集計だけできても転記が残ります
- 補助金の対象になることがある——ICT導入支援事業の対象に含まれる場合があります
よくある疑問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 紙をやめられるか | 1か月は並行し、集計が合うことを確認してから切り替えます |
| スマートフォンがない職員は | 事業所が貸与するか、事業所内の端末で打刻する形にします |
| 管理者の承認作業が増えないか | 承認のフローを簡素にします。全件承認は運用が続きません |
| 複数拠点で使えるか | 拠点をまたぐ勤務の按分ができるかを確認します |
| データはどこに保存されるか | クラウドの所在と、退職者データの扱いを確認します |
導入前に測っておく数字
- 月次の集計にかかっている時間(管理者・事務)
- 転記ミスによる給与の訂正の件数
- 打刻漏れの件数
- シフト作成にかかっている時間
- 時間外労働の職員別の実績
勤怠データを人員基準の確認に使う
- 職種ごとに勤務延時間数を集計する
- 事業所が定める常勤の勤務時間で割り、常勤換算数を出す
- 必要な基準と比較する
- 勤務形態一覧表の形式で出力し、保存する
- 毎月これを行い、記録として残す
運営指導では「基準を満たしていたことを示す資料」が求められます。毎月出しておけば、その場で提示できます。
勤怠システムについてよくある疑問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 夜勤の集計が合わない | 日跨ぎの設定を確認します。ここでつまずくシステムが多くあります |
| シフトと勤怠は同じソフトがよいか | 連動していれば別でも構いません。転記が残らないことが要点です |
| 小規模でも意味があるか | 集計時間より、労働時間が見えるようになる価値のほうが大きくなります |
| 費用の目安は | 職員数課金が多く、規模により変わります。集計にかかる人件費と比較して判断します |
| 補助金は使えるか | ICT導入支援事業の対象に含まれる場合があります。年度の要件をご確認ください |
よくある質問(FAQ)
介護向けの勤怠システムの選び方は?
QR打刻に対応していますか?
シフトと連携するメリットは?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
無料ではじめる
次の一歩を、どうぞ
介護のDXは、ゆっくりでいい。
まずは無料で、現場で試すところから。
アプリケーションを無料で使ってみる(iPhone / Android)
利用者さま3名まで・期限なく無料/クレジットカード登録不要
勤怠のデータが、どの書類の根拠になるか
勤怠は給与のためだけではありません。人員基準と加算の根拠にもなります。
| 書類 | 勤怠から取るもの | なぜ必要か |
|---|---|---|
| 勤務形態一覧表 | 常勤・非常勤の別、勤務時間 | 人員基準の確認に使う |
| 常勤換算の計算 | 1か月の勤務時間 | 基準を満たすかの根拠 |
| 体制届 | 職種ごとの員数 | 加算の要件 |
| サービス提供体制強化加算 | 勤続年数 | 要件の判定 |
| 特定事業所加算 | 会議への出席、研修の受講 | 要件の判定 |
| 処遇改善加算の実績報告 | 賃金の支払い実績 | 報告の根拠 |
| 36協定の管理 | 時間外労働の時間 | 上限規制の確認 |
| 年次有給休暇の管理簿 | 取得日数 | 年5日の取得義務 |
| 割増賃金の計算 | 深夜・休日・時間外 | 賃金の支払い |
| 労働条件通知書との照合 | 所定労働時間 | 実態との一致 |
労務・税務の届出は介護事業所の労務・税務の届出一覧(年間カレンダーつき)をご覧ください。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
