通所介護の口腔機能向上加算は、利用者の口腔機能の低下を予防・改善するための取り組みを評価する加算です。算定には、専門職の関与や計画・評価の記録が必要です。本記事では、口腔機能向上加算の概要・対象者・必要な記録を解説します。
口腔機能向上加算とは
口腔機能の低下、またはそのおそれのある利用者に対して、言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員などが口腔機能向上サービスを提供した場合の加算です。算定の要件は告示に定められています。最新の告示・通知および保険者(指定権者)の取り扱いをご確認ください。
対象となる利用者
- 認定調査や問診で、口腔機能の低下またはそのおそれが認められる方
- 摂食・嚥下機能の低下、口腔内の衛生状態に課題がある方
算定に必要な流れと記録
- スクリーニング・アセスメントで対象者を把握
- 口腔機能向上計画を作成し、本人・家族へ説明
- サービスを実施し、内容と利用者の状態を記録
- 定期的に評価し、計画を見直す
記録のポイント
記録の文例
14時05分〜14時12分、計画に定めた口腔体操を実施(担当:記入欄)。開口と舌の動きは前回と同じ。食事中のむせは今週3回(前週は5回)。次回評価で計画の見直しを検討する。
※加算の要件・単位は介護報酬改定で変わります。算定にあたっては必ず最新の告示・通知でご確認ください。
加算に必要な記録を、もれなく残す
介護記録AI「神マナ」の通所介護マナは、日々の取り組みを話すだけで記録に整理。加算の根拠となる実施内容や評価も、もれなく残せます。利用者さま3名まで・期限なく無料でお試しいただけます。
要件を「体制・実施・記録」の3つに分けて見る
口腔に関する加算は、要件が複数の条文に分かれていて全体像がつかみにくくなりがちです。体制(人と仕組み)・実施(何をするか)・記録(何を残すか)の3つに分けると、自事業所で足りていない部分が見えます。
| 区分 | 確認すること |
|---|---|
| 体制 | 口腔の状態を確認できる職員の配置。歯科医療機関との連携の経路が決まっているか |
| 実施 | 口腔の状態の確認(スクリーニング)、計画に基づく口腔機能の向上への取り組み |
| 記録 | 確認した内容、実施した内容、評価と見直し、ケアマネジャーへの情報提供 |
| 提出 | 科学的介護情報システム(LIFE)への提出が要件に含まれる場合があります |
記録で示すもの
要件は「やったこと」ではなく「記録があること」で示します。実施していても記録がなければ、要件を満たしていることを説明できません。
| 残すもの | 書く内容 |
|---|---|
| スクリーニングの記録 | 確認した日、確認した項目(口腔の衛生、機能の状態)、結果 |
| 計画書 | 課題、目標、実施する内容、担当者、期間 |
| 実施記録 | 実施した日、内容、本人の反応 |
| 評価 | 定められた頻度での確認と、見直しの有無 |
| 情報提供 | ケアマネジャーへ伝えた日と内容 |
運営指導で指摘されやすいところ
- スクリーニングの記録はあるが、その後の計画・実施につながっていない
- 全員が同じ計画になっており、個別性が示せない
- 実施記録が「口腔体操」だけで、誰が何をしたか分からない
- 評価と見直しの記録がない
- ケアマネジャーへの情報提供の記録がない
- 歯科へ相談することにした場合の、その後の対応が残っていない
記入例
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 確認した口腔の状態 | 義歯の不適合あり(下顎)。食事中に外れることが月に数回。口腔内の食物残渣あり |
| 課題 | 義歯が合わず、噛みにくい状態が続いている |
| 目標 | 食事中に義歯が外れず、普通食を食べられる |
| 実施内容 | 毎食後の口腔ケア(一部介助・担当:記入欄)、食前の口腔体操(5分・週◯回)、歯科への相談の調整 |
| 評価 | 3か月後:歯科で義歯を調整。食事中の脱落なし。食事時間が5分短縮 |
よくある疑問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 歯科医師の関与は必須か | 加算の区分によって求められる関与が異なります。最新の通知でご確認ください |
| 集団の口腔体操だけでよいか | 個別の計画に基づく実施であることが要点です。内容が全員同じにならないようにします |
| 本人が拒否する場合 | 拒否があった事実と、その後の働きかけを記録に残します |
| LIFEへの提出が間に合わない | 提出期限と、間に合わなかった場合の取り扱いを保険者にご確認ください |
| 他の加算と併算定できるか | 併算定の可否は組み合わせによります。最新の告示でご確認ください |
※加算・減算の要件は改定のたびに見直されます。算定の可否は、最新の告示・通知および保険者(市区町村)の運用を必ずご確認ください。本記事は一般的な考え方を整理したものです。
歯科との連携を、経路として持っておく
口腔の課題は、事業所の中だけでは解決しないことがあります。「歯科につなぐ経路」を持っているかどうかで、支援の幅が変わります。
| 気づいたこと | つなぎ先 |
|---|---|
| 義歯が合わない、外れる | 歯科(訪問歯科診療に対応する医院を把握しておく) |
| 歯ぐきの腫れ、出血 | 歯科 |
| 食事中のむせが増えた | 主治医・訪問看護へ相談する |
| 口の中が乾く | 主治医・歯科へ相談する |
| 歯みがきを嫌がる | 本人の様子を確かめ(痛がる素振りはないか、道具が合っているか)、看護職員・歯科へ相談する |
毎日の口腔ケアで押さえること
- 食後だけでなく、就寝前も行う——いつ行うかを事業所として決めておきます(記入欄)
- 義歯も洗う——外して洗い、外した状態の口腔内も清掃します
- うがいができない方への対応——スポンジブラシや口腔ケア用ウェットティッシュを使います
- 姿勢——寝たままではなく、可能な範囲で座位に近づけます
- 拒否がある場合——無理に開けさせず、時間帯や声かけを変えます
口腔の状態を、記録に残せる言葉で書く
| 観察の観点 | 弱い記録 | 説明できる記録 |
|---|---|---|
| 衛生 | 口腔内不良 | 上顎の義歯に食物の残りあり。舌の表面に白っぽい付着が見られる |
| 義歯 | 義歯合わず | 下顎義歯が食事中に2回外れた。装着時に痛みの訴えあり |
| 機能 | 嚥下低下 | 水分でむせが週3回。食事時間が30分→45分に延長 |
| 本人の訴え | 特になし | 「前歯で噛むと痛い」との発言が3回 |
職員が迷わないための手順書
- 誰が、いつ口腔の状態を確認するか(担当と頻度)
- どの様式に記録するか
- 歯科につなぐ基準(何が見えたら相談するか)
- ケアマネジャーへ情報提供する時期
- 拒否があったときの対応
- 用具の管理(歯ブラシの交換時期、義歯洗浄剤の在庫)
口腔・栄養に関する加算(通所介護)|告示の定めと、貴事業所の状況
左に告示・通知の定め、右に貴事業所の状況を書き込む形にしています。算定の可否を判定するものではありません。要件・運用は保険者により異なりますので、最新の告示・通知および保険者の取り扱いをご確認ください。
| 告示・通知の定め | 貴事業所の状況(記入欄) | 裏づけになる書類 |
|---|---|---|
| 口腔の健康状態の評価を行うこと | 評価日: /評価者: | 口腔の評価の記録 |
| 評価の結果を、利用者・家族および介護支援専門員へ情報提供すること | 情報提供日: /提供先: | 情報提供の記録 |
| 栄養状態のスクリーニングを行うこと | 実施日: /該当者: 名 | スクリーニングの記録 |
| 低栄養状態のおそれがある場合は、必要な情報を関係者へ提供すること | 情報提供日: | 情報提供の記録 |
| (口腔機能向上加算)言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員を1名以上配置すること | 配置: 名/職種: | 勤務表・資格証の写し |
| (口腔機能向上加算)口腔機能改善管理指導計画を作成し、説明し同意を得ること | 作成日: /同意日: | 計画書 |
| (口腔機能向上加算)おおむね3か月ごとに評価を行うこと | 直近の評価: /次回: | 評価の記録 |
| (LIFE関連の区分を算定する場合)情報を提出し、活用すること | 提出日: | 提出データの控え |
口腔・栄養に関する加算(通所介護)|運営指導で公表されている指摘
実際に公表されている内容です。詳細は監査対策ナビと各自治体の公表資料をご確認ください。
| 公表されている指摘 | 公表元 |
|---|---|
| 入浴介助加算について、研修等を行ったことが確認できない、個別の入浴計画が不十分(通所介護における個別計画と記録の求められ方の例) | 福井市の令和7年度集団指導資料 |
| 中重度者ケア体制加算について、歴月ごとに常勤換算2以上の確保を確認していない(通所介護の体制要件は月ごとの確認と記録が求められる例) | 長野県の令和6年度運営指導結果(通所介護) |
口腔・栄養に関する加算(通所介護)|記録に残すこと
体制が整っていても、記録がなければ説明できません。以下は記載のイメージを示す(例)です。
| 場面 | 残す記録 | 記載例 |
|---|---|---|
| 評価したとき | 評価日・評価者・口腔の状態(義歯・むせ・口腔内の汚れ) | ◯月◯日、看護職員が評価。義歯の不適合あり。食事中のむせが週2回 |
| 情報提供したとき | 提供日・提供先・提供した内容・方法 | ◯月◯日、担当介護支援専門員へ書面で提供。口腔の様子で気になった点を伝えた |
| スクリーニングしたとき | 実施日・体重・BMI・摂取量・判定 | ◯月◯日実施。体重の減少率と摂取量を記録し、管理栄養士・主治医へ相談した |
| 計画を作成したとき | 目標・実施内容・頻度・担当者 | 目標は「食事中のむせが週1回以下になる」。口腔体操を毎回5分、看護職員が実施 |
| 実施したとき | 実施日・内容・本人の反応 | 7月2日 口腔体操5分実施。食後の口腔ケアを見守りで実施できた |
| 再評価したとき | 評価日・前回との比較・計画の見直し | ◯月◯日再評価。むせが週1回へ減少。目標を達成したため、次の目標を設定 |
| 関係者と共有したとき | 共有した日・相手・内容 | ◯月◯日、家族と担当介護支援専門員へ経過を報告した |
口腔・栄養に関する加算(通所介護)|よくある誤りと直し方
| よくある誤り | なぜ問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 評価はしたが、情報提供していない | 情報提供が要件に含まれている | 提供日・提供先・内容・方法を記録する |
| 評価が全員同じ内容になっている | 個別の評価とはいえない | 本人の口腔・栄養の状態に応じて書き分ける |
| 3か月ごとの再評価をしていない | おおむね3か月ごととされている | 評価の時期を計画に明記する |
| 計画の同意を得た記録がない | 同意が要件に含まれている | 同意欄のある計画書を保管する |
| 実施記録が「口腔ケア」だけ | 何をしたか示せない | 内容・時間・本人の反応まで書く |
| 配置している職種を勤務表で確認できない | 人員要件を示せない | 勤務表に職種と勤務時間を明記する |
他の加算は介護保険の加算・減算まとめ、運営指導で確認される書類は監査対策ナビで確認できます。
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出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。加算・単位数・要件は改定される場合があるため、最新の告示・通知でご確認ください。
スクリーニングから再評価まで|6段階・40場面の見どころと落とし穴
口腔に関する取り組みは、ひとつの様式を埋めれば終わるものではなく、利用開始前に情報を受け取るところから、期間の終わりに計画を見直すところまでが一続きになっています。どこかの段階で「誰がやるか決めていない」「どこに残すか決めていない」ことがあると、そこだけが空白になり、後からさかのぼって埋めることになります。ここでは6つの段階に分け、40の場面について「見るところ」「記録に残すこと」「つまずきやすいところ」を並べました。各段階の内容・頻度・様式は告示・通知および保険者(指定権者)の取り扱いによって異なりますので、最新の告示・通知と保険者(指定権者)の公表資料をご確認ください。
| 段階 | その段階で主に動くことが多い立場 | その段階で増える書類 |
|---|---|---|
| 第1段階|利用開始前に受け取る情報 | 生活相談員・管理者・介護支援専門員(外部) | 居宅サービス計画の写し、受領記録、契約・説明の記録 |
| 第2段階|口腔の様子を確かめる | 事業所で定めた職種(言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員など)・介護職員 | 確認の記録、観察の記録 |
| 第3段階|計画を作り、説明して同意を得る | 計画の作成に加わる職種・生活相談員 | 口腔機能改善管理指導計画、説明・同意の記録、交付記録 |
| 第4段階|提供の日に行うこと | 計画で担当と定めた職種・介護職員 | 実施記録、日々の提供記録、申し送り記録 |
| 第5段階|月ごとに確かめ、共有する | 管理者・生活相談員・管理栄養士 | 突合の記録、情報提供の記録、勤務形態一覧表 |
| 第6段階|再評価して計画を見直す | 計画の作成に加わった職種・管理者 | 再評価の記録、見直した計画、再度の同意の記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第1段階|利用開始前に受け取る情報
ここでの落とし穴は、ほとんどが「見たけれど、手元に残っていない」という形で現れます。受け取った日・受け取った相手・確認した項目を1行残すだけで、後の説明の負担が変わります。
| 場面 | 見るところ | 記録に残すこと | つまずきやすいところ |
|---|---|---|---|
| 居宅サービス計画を受け取ったとき | 第1表・第2表に口腔に関する目標やサービス内容の記載があるか | 受領日、受け取った表の種類、口腔に関する記載の有無 | 差し替えを受け取らないまま、古い版のコピーで進んでしまう |
| サービス担当者会議に出たとき | 他の職種から口腔について出た発言と、事業所が引き受けた役割 | 発言者、日付、発言の要旨、引き受けた役割 | 「特に意見なし」とだけ残り、誰の発言だったかが残らない |
| 認定調査票や基本チェックリストの写しを受け取ったとき | 口腔に関する項目にどう記載されているか | 受領日、受領元、確認した項目名 | 見せてもらっただけで手元に残らず、後から確認できない |
| 本人・家族から食事の困りごとを聞いたとき | 困っている場面と、本人が使った言葉そのもの | 聞いた日、話した人、発言をそのまま引用した文 | 聞き手の解釈に置き換えて書き、本人の言葉が消える |
| かかりつけの歯科・主治医を確かめるとき | 医療機関名、通院の状況、訪問診療の利用の有無 | 確認日、情報の出どころ(本人・家族・介護支援専門員) | 「なし」と書くだけで、いつ誰に確かめたかが残らない |
| 契約時に説明するとき | 口腔に関する取り組みを、誰にどこまで説明したか | 説明日、説明者、同席者、渡した書面の名称 | 口頭のみで、説明した事実が書面に残らない |
| 利用開始日を決めるとき | 計画の作成日・同意日と提供開始日の前後関係 | 3つの日付を1枚で見られる一覧 | 提供が先に始まり、計画の日付が後になる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第2段階|口腔の様子を確かめる
ここで残す言葉が、後の計画・実施記録・再評価すべての土台になります。見て分かることだけを、数と場面で残すのが要点です。飲み込みの力そのものの評価や原因の判断は医療の領域ですので、気づいたことは歯科・主治医・看護職員へご相談ください。
| 場面 | 見るところ | 記録に残すこと | つまずきやすいところ |
|---|---|---|---|
| 確かめる担当を決めるとき | 誰が確かめるか、その日に勤務しているか | 担当者名、職種、勤務した時間 | 担当が決まっておらず、その日にいた職員がその都度変わる |
| 食事の場面を見るとき | 食べる速さ、姿勢、途中で止まる場面、飲み物の使い方 | 見た日時、見た場面(昼食・おやつ)、見えたこと | 「食事良好」の一語で終わる |
| 食べ残しを見るとき | 残った物の種類と量、どの形の物が残るか | 主食・副食それぞれの残量、残った物の名前 | 「半分残す」だけで、何が残ったか分からない |
| 咳き込みを見るとき | 咳き込んだ場面、そのとき口にしていた物、回数 | 日時、場面、口にしていた物、回数、その後の様子 | 「時々むせる」と書き、回数も場面も残らない |
| 義歯の使い方を見るとき | 持参しているか、入れているか、食事中に動くか | 上下の別、装着の有無、外れた回数、本人の言葉 | 「義歯あり」で終わり、使えているかどうかが分からない |
| 口の中の清掃の様子を見るとき | 自分でどこまでできるか、どこから手伝いが要るか | 自分でできた工程、手伝った工程、かかった時間 | 「口腔ケア実施」だけで、自立の程度が残らない |
| 話し方を聞くとき | 声の大きさ、聞き取りやすさ、聞き返した回数 | 場面、聞き返しの回数、本人の様子 | 「会話良好」と書き、比べるもとになる情報が残らない |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第3段階|計画を作り、説明して同意を得る
計画は「これから行うこと」を書く書類です。第2段階で見えたことのうち、本人が困っている場面と結びつくものだけを課題に上げ、達成したかどうかが分かる形で目標を書きます。計画の様式・作成者の取り扱い・同意の残し方は保険者(指定権者)により異なりますので、所在地の保険者(指定権者)が公表している資料をご確認ください。
| 場面 | 見るところ | 記録に残すこと | つまずきやすいところ |
|---|---|---|---|
| 課題を書き出すとき | 第2段階で見えたことのうち、本人が困っている場面 | もとになった観察の日付と内容 | 観察と結びつかない一般的な課題が並ぶ |
| 目標を決めるとき | 本人・家族の言葉と、達成したと分かる形になっているか | 目標文、決めた日、決めた場(会議・面談) | 目標が「口腔機能の維持」だけで、達成したかどうかを判断できない |
| 実施する内容を決めるとき | いつ、どこで、誰が、何を行うか | 時間帯、場所、担当職種、内容 | 「口腔ケア」とだけ書き、1日の流れのどこに入るのか分からない |
| 担当を決めるとき | 担当する職種が、提供日に勤務しているか | 担当者名と職種、勤務表との対応 | 担当が不在の曜日に、実施の予定が入っている |
| 説明して同意を得るとき | 誰に説明したか、同意欄が埋まっているか | 説明日、説明者、同意した人、続柄、同意日 | 同意欄が空欄のまま提供が始まる |
| 計画を渡すとき | 本人・家族に渡したか、写しを事業所に残したか | 交付日、交付方法、控えの保管場所 | 交付の記録がなく、渡したかどうかが分からない |
| 居宅サービス計画と突き合わせるとき | 第2表の目標・サービス内容と、自事業所の計画の対応 | 対応させた表と、確かめた日 | 居宅サービス計画に位置付けのない内容が、事業所の計画に入る |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第4段階|提供の日に行うこと
提供の日にいちばん多い落とし穴は、前日の記録をそのまま写してしまうことです。その日に見えたことを、数と時刻で1つでも入れると、写しであるかどうかが自然に分かれます。
| 場面 | 見るところ | 記録に残すこと | つまずきやすいところ |
|---|---|---|---|
| 送迎から戻ったとき | 口の中の様子を確かめる時間が、1日の流れのどこにあるか | 確かめた時刻と担当 | 流れの中に位置がなく、忙しい日に飛んでしまう |
| 昼食の前に行うとき | 計画に書いた内容を、そのとおりに行えたか | 実施の時刻、内容、参加の様子 | 集団での実施だけを書き、その人の様子が残らない |
| 昼食の場面で見るとき | 提供した食形態、飲み物の使い方、食べ終わるまでの時間 | 提供した食形態、所要時間、見えたこと | 前日と同じ文をそのまま写す |
| 食後に行うとき | 自分でできた工程と、手伝った工程 | 工程ごとの自立の程度、使った道具 | 「実施」の一語で終わる |
| 断られたとき | 断られた場面、そのときの言葉、その後の関わり | 断られた事実、時刻、かけた声、次にどうしたか | 断られた事実だけ書き、その後の関わりが残らない |
| いつもと違うことが見えたとき | 何が、いつと比べてどう違うか | 比べたもとになる前回の記録、今回の様子、伝えた相手 | 「変化あり」と書き、何と比べたかが残らない |
| 記録を書くとき | 実施した時刻が、実際の時刻になっているか | 開始・終了の実時刻、記入者名 | 計画上の標準的な時間を書き写す(横浜市の集団指導講習会資料に指摘の例が公表されています) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第5段階|月ごとに確かめ、共有する
月ごとの確認は、請求の直前にまとめて行うと、記録の不足に気づいても直す時間がありません。月の途中に一度、決まった日を作るのが実務的です。社会保険労務士法27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。
| 場面 | 見るところ | 記録に残すこと | つまずきやすいところ |
|---|---|---|---|
| 月の実施回数を数えるとき | 計画に書いた内容と、実施の記録が対応しているか | 月ごとの実施日を並べた一覧 | 請求の直前にまとめて数え、記録の不足に気づけない |
| 勤務表と突き合わせるとき | 担当する職種が、実施日に勤務していたか | 勤務表の該当欄と実施記録の対応 | 兼務している職員の時間が職種ごとに分かれていない(千葉市の集団指導資料に指摘の例が公表されています) |
| 介護支援専門員へ伝えるとき | 伝えた日、方法、伝えた内容 | 提供日、提供先、方法(書面・電話)、内容の要旨 | 「報告済」とだけ残る |
| 家族へ伝えるとき | 伝えた相手と続柄、伝えた内容 | 日付、相手、内容、相手の反応 | 送迎時の口頭のみで、記録が残らない |
| 提供票の実績と突き合わせるとき | 算定した日に、その内容の記録があるか | 突き合わせた日、突き合わせた人、差があった日 | 請求だけが先に確定する(豊島区の公表資料に指摘の例が公表されています) |
| 記録の空白を埋めるとき | 書けていない日と、その理由 | 書けなかった日と理由、追記した日 | さかのぼって書き足し、いつ書いたのかが分からなくなる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第6段階|再評価して計画を見直す
再評価は「もう一度確かめる」ことではなく、前回と同じ項目を、同じ数え方で並べて比べることです。数え方が毎回違うと、記録があっても比べられません。見直しの時期については通知に示されていますので、最新の通知でご確認ください。
| 場面 | 見るところ | 記録に残すこと | つまずきやすいところ |
|---|---|---|---|
| 再評価の時期を決めるとき | 通知に示されている頻度と、計画に書いた時期 | 次回の予定日を計画に明記する | 時期を決めず、気づいたときに行う |
| 前回と比べるとき | 同じ項目を、同じ書き方で並べられるか | 前回の数・様子と、今回の数・様子 | 書き方が毎回違い、比べられない |
| 目標の達成を見るとき | 目標文に書いた形で、達成したかどうかを言えるか | 達成・一部達成・未達の別と、もとになった記録 | 「概ね良好」で終わる |
| 計画を見直すとき | 何を変え、何を続けるか | 変えた箇所、変えた理由、変えた日 | 新しい計画だけが残り、何を変えたのか分からない |
| 見直した計画を説明するとき | 再度の説明と、同意 | 説明日、同意日、同意した人 | 初回だけ同意を得て、以後は更新されない |
| 次の期間の担当を決めるとき | 担当と頻度を、次の期間についても決めたか | 担当者名、頻度、次回の再評価の予定日 | 期間が切れたまま提供が続く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
見て分かることだけで書く|口腔の様子の書き留め方70例
通所介護の現場で口の中の様子を見る人は、歯科の専門職とは限りません。だからこそ、記録に書けるのは見て分かること・聞こえたこと・数えられたことだけです。飲み込みの力の評価、原因の判断、受診の要否は医療の領域ですので、気づいたことは歯科・主治医・看護職員へご相談くださいという形でつなぎます。以下は、食事の様子・咳き込み・食べ残し・食形態・義歯の使用状況・口の中の清掃の自立度・話し方の7つの場面について、そのまま貼って使える完成文を70例並べたものです。日付・時刻・人数・回数は、自事業所の実際の値に置き換えてお使いください。
食事の様子を書き留める10例
| 場面 | 書き足りない書き方 | そのまま使える完成文 | 気づいたときにつなぐ先 |
|---|---|---|---|
| 昼食を始めるとき | 「昼食開始」 | 「12時05分、自分でスプーンを持ち、主食から食べ始めた。いすに深く座り、足の裏が床についた姿勢だった。介護職員は横に立ち、声かけのみで見守った。」 | 特になし(経過として続けて残す) |
| 食べる速さ | 「ゆっくり食べている」 | 「12時05分に開始し、12時48分に終了した。所要43分。前週の同じ曜日は32分だった。途中でスプーンが止まる場面が2回あった。」 | 看護職員へ伝える |
| 姿勢 | 「姿勢不良」 | 「食事中に体が右へ傾き、介護職員が2回、座り直しを手伝った。右腰にクッションを入れてからは、終了まで傾きは見られなかった。」 | 看護職員・機能訓練指導員へ伝える |
| 口に運ぶ量 | 「一口量が多い」 | 「スプーンに山盛りの状態で口に運ぶ場面が、昼食中に5回あった。声をかけると、次の一口は半分ほどの量になった。」 | 看護職員へ伝える |
| 飲み物の使い方 | 「水分摂取良好」 | 「主食を飲み込む前に、お茶を続けて2口飲む場面が3回あった。昼食で飲んだお茶は約200ミリリットルだった。」 | 看護職員へ伝える |
| 食事中の会話 | 「会話しながら食べている」 | 「口の中に食べ物が入ったまま話し始める場面が4回あった。介護職員が「飲み込んでからにしましょう」と声をかけると、いったん止まった。」 | 看護職員へ伝える |
| 途中で手が止まる | 「途中で手が止まる」 | 「12時20分ごろから約8分間、スプーンを持ったまま手が止まった。「どうしましたか」と尋ねると「疲れた」と話した。その後、副食を半分食べた。」 | 看護職員・管理栄養士へ伝える |
| 食後の口の中 | 「食後、口腔内確認」 | 「食後に口の中を見せてもらったところ、左の頬の内側に食べ物が残っていた。うがいの後は見られなくなった。」 | 歯科・看護職員へご相談ください |
| 疲れの様子 | 「疲労あり」 | 「食事の後半に、上体が前へ倒れる場面が2回あった。終了後、いすに座ったまま10分ほど目を閉じていた。」 | 看護職員へ伝える |
| 席を変えたとき | 「席替え実施」 | 「7月8日から、出入口側の席から窓側の席に変えた。周囲の音が減り、手が止まる場面が前週の4回から1回になった。」 | 生活相談員へ共有する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
咳き込みの場面を書き留める10例
咳き込みは、原因の判断ではなく場面・回数・そのとき口にしていた物を残します。数え方を先に決めておくと、月をまたいでも比べられます。
| 場面 | 書き足りない書き方 | そのまま使える完成文 | 気づいたときにつなぐ先 |
|---|---|---|---|
| 回数 | 「時々むせる」 | 「7月9日の昼食中に、咳き込む場面が3回あった。いずれもお茶を飲んだ直後だった。前週の同じ曜日は1回だった。」 | 看護職員へ伝え、主治医へご相談ください |
| 場面 | 「むせあり」 | 「10時のお茶の時間に、1口目で咳き込み、そのまま約20秒続いた。自分でタオルを口に当て、その後は普段どおり話した。」 | 看護職員へ伝える |
| 口にしていた物 | 「水分でむせる」 | 「お茶で咳き込む場面が2回、汁物で1回あった。主食・副食では見られなかった。」 | 看護職員・管理栄養士へ伝える |
| 時間帯 | 「午後にむせやすい」 | 「7月に咳き込みを記録した6回のうち、5回が15時のおやつの時間だった。昼食では1回だった。」 | 看護職員へ伝える |
| 声の変化 | 「むせた後、声がおかしい」 | 「咳き込んだ後、声がいつもより低く、途切れる話し方になった。約5分後には、朝と同じ話し方に戻った。」 | 看護職員へ伝え、主治医へご相談ください |
| 姿勢との関係 | 「姿勢が悪いとむせる」 | 「体が右へ傾いた状態で飲んだときに咳き込み、座り直した後の2口では見られなかった。」 | 看護職員へ伝える |
| 続いた時間 | 「激しくむせた」 | 「咳き込みが約40秒続き、その間は話ができなかった。おさまった後、自分で「大丈夫」と話した。顔色は普段と変わらなかった。」 | 看護職員へ伝え、主治医へご相談ください |
| 月をまたいだ経過 | 「改善傾向」 | 「6月は週あたり4回、7月は週あたり2回、咳き込みを記録した。数え方は「食事・水分の場面で咳き込んだ回数」でそろえた。」 | 看護職員・介護支援専門員へ共有する |
| 本人・家族の話 | 「本人の自覚なし」 | 「「むせることはありますか」と尋ねると「気にしていない」と話した。同席した家族は「家では夕食のときに多い」と話した。」 | 家族の話として記録し、介護支援専門員へ共有する |
| 職員間の申し送り | 「要注意」 | 「7月9日15時、咳き込みが3回あったことを看護職員へ口頭で伝え、経過の記録にも記載した。伝えた相手の氏名も残した。」 | 看護職員へ伝える |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
食べ残しを書き留める10例
| 場面 | 書き足りない書き方 | そのまま使える完成文 | 気づいたときにつなぐ先 |
|---|---|---|---|
| 残った量 | 「半分残す」 | 「主食は全量、副食のうち煮物は3割、和え物は全量を食べた。焼き魚は手をつけなかった。」 | 管理栄養士へ伝える |
| 残る物の共通点 | 「野菜を残す」 | 「7月の5日間で、繊維の残る野菜(ごぼう・れんこん)が続けて残った。やわらかく煮た同じ野菜は残らなかった。」 | 管理栄養士へ伝える |
| 主食と副食の別 | 「食事量が低下」 | 「主食3割・副食8割の日が3日続いた。前月は主食も副食も8割前後だった。」 | 管理栄養士・看護職員へ伝える |
| 途中でやめる場面 | 「途中でやめる」 | 「開始から15分で箸を置き、「もういい」と話した。声をかけて5分後に再開し、副食を半分食べた。」 | 管理栄養士へ伝える |
| 大きさとの関係 | 「大きいと残す」 | 「一口大に切った物は残らず、切っていない物は残った。切り方を変えた7月10日以降、残す量が減った。」 | 管理栄養士へ伝える |
| 口の中に残る | 「口の中に残る」 | 「食後に口の中を見せてもらったところ、右の頬の内側に副食が残っていた。うがい2回で見られなくなった。」 | 歯科・看護職員へご相談ください |
| 好みとの区別 | 「好き嫌いあり」 | 「本人は「嫌いではない、噛みにくい」と話した。同じ食材でも、やわらかく煮た日は全量を食べた。」 | 管理栄養士・歯科へご相談ください |
| 体重の記録 | 「体重減少」 | 「7月1日の体重は、前月の測定より1.2キログラム少なかった。測定は同じ時間帯・同じ服装で行った。」 | 管理栄養士・看護職員へ伝える |
| 家庭との違い | 「家では食べている」 | 「家族から「家では夕食を全部食べる」と聞いた。事業所での昼食は、7月の10日間のうち6日で主食を3割残した。」 | 介護支援専門員・管理栄養士へ共有する |
| 数え方をそろえる | 「よく残す」 | 「残量は「主食・副食それぞれ10割・8割・5割・3割・0割」の5段階で記録することを、7月1日から職員間でそろえた。」 | 生活相談員へ共有する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
食形態を書き留める10例
食形態は、事業所が単独で決めるものではありません。記録に残すのは提供した形と、決めた経緯(誰と相談したか)です。見直しについては、家族・管理栄養士・主治医へご相談ください。
| 場面 | 書き足りない書き方 | そのまま使える完成文 | 気づいたときにつなぐ先 |
|---|---|---|---|
| いま提供している形 | 「普通食」 | 「7月時点の昼食は、主食が全がゆ、副食は一口大に切った物を提供している。提供した内容は献立表と対応させて記録した。」 | 管理栄養士へ確認する |
| 変えたとき | 「食形態変更」 | 「7月8日から、家族と管理栄養士の話し合いにより、副食を一口大に切って提供することにした。変更の前後の残量を、同じ数え方で記録している。」 | 管理栄養士へ伝える |
| 変えるもとになった観察 | 「食べにくそう」 | 「切っていない煮物を、口に入れてから飲み込むまでに約40秒かかる場面が3回あった。一口大にした日は約20秒だった。」 | 管理栄養士へ伝える |
| 飲み物の形 | 「とろみ付き」 | 「お茶には、家族と主治医から示された内容に沿ってとろみをつけて提供している。濃度の目安は、手順書に記載した計量スプーンの数でそろえた。」 | 看護職員へ確認する |
| 本人の希望 | 「本人希望あり」 | 「「きざんだご飯は食べたくない」と話した。家族へ伝え、介護支援専門員にも同じ内容を共有した。」 | 介護支援専門員へ共有する |
| 献立との対応 | 「献立どおり」 | 「7月10日の献立(ごはん・煮魚・煮物・味噌汁)のうち、煮魚と煮物を一口大にして提供した。提供した形を献立表に記入した。」 | 管理栄養士へ伝える |
| 家庭との違い | 「家庭と相違」 | 「家族から「家ではおかゆにしている」と聞いた。事業所では全がゆで提供しており、違いを介護支援専門員へ書面で伝えた。」 | 介護支援専門員へ共有する |
| 記録の欄を決める | 「形態の記載なし」 | 「提供した食形態(主食の種類・副食の切り方・飲み物のとろみの有無)を、毎回の記録の決まった欄に記入することにした。」 | 生活相談員へ共有する |
| 変えた後の様子 | 「変更後、良好」 | 「一口大に変えた7月8日以降の5日間で、副食の残量は3割から0割になった。所要時間は43分から31分になった。」 | 管理栄養士へ伝える |
| 判断を送る先 | 「形態は事業所で決定」 | 「食形態の見直しについて、家族・管理栄養士・主治医へ相談する場を7月20日に設けることとし、見えている様子と回数を書面にまとめた。」 | 主治医・管理栄養士へご相談ください |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
義歯の使用状況を書き留める10例
| 場面 | 書き足りない書き方 | そのまま使える完成文 | 気づいたときにつなぐ先 |
|---|---|---|---|
| 持参の有無 | 「義歯あり」 | 「7月10日、上下の義歯を持参し、来所時から入れていた。ケースの持参はなかった。」 | 家族へ伝える |
| 入れているか | 「義歯未装着」 | 「来所時、下の義歯を入れていなかった。「家に置いてきた」と話した。昼食は義歯なしで食べ、所要時間は普段より12分長かった。」 | 家族・介護支援専門員へ伝える |
| 食事中の動き | 「義歯が動く」 | 「昼食中に下の義歯が2回外れ、そのつど自分で入れ直した。前週は外れる場面はなかった。」 | 歯科へご相談ください |
| 本人の訴え | 「痛みあり」 | 「「下の歯ぐきが当たって痛い」と3回話した。食後は義歯を外して過ごすことを希望した。」 | 歯科へご相談ください |
| 外した後 | 「義歯を外す」 | 「食後に義歯を外し、水を入れたケースに保管した。保管場所は個人のロッカーで、名前を書いたケースを使っている。」 | 特になし(手順書のとおり) |
| 手入れ | 「義歯洗浄」 | 「食後、自分で義歯を外し、流水と義歯用ブラシで洗った。ぬめりが残っていた部分は、見守りのもとで本人がもう一度洗った。」 | 特になし |
| 保管の決め方 | 「保管方法が不明」 | 「7月から、義歯の保管は「名前を書いたケースに水を入れて保管」とし、保管したかどうかを記録の欄に毎回記入することにした。」 | 生活相談員へ共有する |
| 外した口の中 | 「口腔内清掃済」 | 「義歯を外した状態で、上あごと歯ぐきをやわらかいブラシで清掃した。所要は約3分で、本人からの痛みの訴えはなかった。」 | 特になし |
| 欠けを見つけたとき | 「義歯破損」 | 「7月11日、下の義歯の縁に欠けがあることに気づいた。欠けの位置と大きさ(約5ミリメートル)を文章で記録し、家族へ電話で伝えた。」 | 歯科へご相談ください |
| その後の経過 | 「調整後、良好」 | 「家族から、7月18日に歯科で調整を受けたと聞いた。7月19日以降の5日間、食事中に外れる場面は記録されていない。」 | 家族・介護支援専門員へ共有する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
口の中の清掃の自立度を書き留める10例
自立の程度は「一部介助」の一語では伝わりません。工程に分けて、どこまで自分でできたかを残すと、次の期間との比較ができます。
| 場面 | 書き足りない書き方 | そのまま使える完成文 | 気づいたときにつなぐ先 |
|---|---|---|---|
| 工程ごとの様子 | 「一部介助」 | 「歯ブラシを持つ・水を含む・吐き出すは自分で行い、奥歯の外側と上あごは職員が手伝った。所要は約6分だった。」 | 特になし |
| 声かけの回数 | 「見守り」 | 「「次は右の奥です」という声かけを3回行い、それ以外は自分で行った。前月は5回だった。」 | 特になし |
| 使った道具 | 「歯ブラシ使用」 | 「毛のやわらかい歯ブラシと、持ち手を太くしたスポンジを使った。持ち手を太くしてから、握り直す場面が減った。」 | 機能訓練指導員へ共有する |
| かかった時間 | 「短時間で終了」 | 「自分で行った時間は約1分30秒、職員が手伝った時間は約2分だった。」 | 特になし |
| 残りやすい場所 | 「磨き残しあり」 | 「左の奥歯の外側に食べ物が残っていた。歯ブラシは左手で持っており、右側は自分で届いていた。」 | 歯科・看護職員へご相談ください |
| うがい | 「うがい可」 | 「コップの水を口に含み、2回に分けて吐き出した。咳き込む場面はなかった。」 | 特になし |
| 断られたとき | 「拒否」 | 「10時00分に声をかけると「今はいい」と話した。10時30分に再度声をかけると応じ、約5分行った。」 | 特になし |
| 手順をそろえる | 「職員により差がある」 | 「7月から、清掃の順番(外側・内側・かみ合わせ・舌・うがい)を手順書に書き、記録の欄も同じ並びにそろえた。」 | 生活相談員へ共有する |
| 本人の希望 | 「本人希望」 | 「「自分でやりたい」と話したため、職員は道具を渡し、終わった後に見せてもらう形にした。残っていた部分は本人がもう一度磨いた。」 | 特になし |
| 期間を通した変化 | 「自立度が向上」 | 「6月は職員が手伝う工程が3つ、7月は1つになった。工程の数え方は手順書の5工程でそろえた。」 | 機能訓練指導員・介護支援専門員へ共有する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
話し方の聞き取りやすさを書き留める10例
| 場面 | 書き足りない書き方 | そのまま使える完成文 | 気づいたときにつなぐ先 |
|---|---|---|---|
| 聞き返した回数 | 「会話良好」 | 「20分の会話の中で、職員が聞き返した回数は2回だった。前月の同じ場面では5回だった。」 | 特になし |
| 声の大きさ | 「声が小さい」 | 「1メートル離れた位置では聞き取れず、50センチメートルまで近づくと聞き取れた。本人は「いつもと同じ」と話した。」 | 看護職員へ伝える |
| 場面による差 | 「時々聞き取りにくい」 | 「レクリエーションの時間(周囲に音がある場面)では聞き返しが4回、静かな相談室では0回だった。」 | 生活相談員へ共有する |
| 食事の前後 | 「食後は不明瞭」 | 「食後の10分間に聞き返しが3回あり、うがいの後は0回だった。」 | 看護職員へ伝える |
| 義歯との関係 | 「義歯なしでは不明瞭」 | 「義歯を入れていない日の会話では聞き返しが5回、入れている日は1回だった。いずれも1日分の記録で比べた。」 | 歯科へご相談ください |
| 話す量 | 「無口」 | 「午前中に本人から職員へ話しかけた回数は1回だった。前週の同じ曜日は6回だった。」 | 生活相談員へ共有する |
| 口の開き | 「口が開きにくい」 | 「あいさつのときの口の開きが小さく、指2本分ほどだった。本人は「特に困っていない」と話した。」 | 歯科・看護職員へご相談ください |
| 途切れ方 | 「話が途切れる」 | 「一続きの文の途中で息をつぐ場面が、5分の会話で4回あった。前月は1回だった。」 | 看護職員へ伝える |
| 家族からの情報 | 「家族も聞き取りづらい」 | 「家族から「電話だと聞き取りにくい」と聞いた。事業所では対面で、聞き返しが週あたり2回だった。」 | 介護支援専門員へ共有する |
| 数え方をそろえる | 「不明瞭」 | 「聞き取りやすさは「職員が聞き返した回数(20分あたり)」で数えることを、7月から職員間でそろえた。」 | 生活相談員へ共有する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
医療の判断に踏み込みそうな書き方の言い換え10例
左の列は、悪意なく書かれがちですが、事業所が医療の判断をしたように読めてしまう書き方です。右のように、見えたことと数だけに書き直し、判断は歯科・主治医・看護職員へ送ります。なお、左の列は書いてはいけない例として引用したものです。
| 書き方(引用) | 見て分かることだけで書き直した完成文 | なぜ書き分けるか |
|---|---|---|
| 「飲み込む力が落ちている」 | 「お茶を飲んだ直後に咳き込む場面が、7月の10日間で6回あった。前月は同じ数え方で2回だった。」 | 機能の評価は医療の領域です。見えた場面と回数だけを残し、主治医・看護職員へご相談ください |
| 「むせるのは飲み込みの力が弱っているからだ」 | 「食事中に咳き込みが約40秒続く場面が1回あった。おさまった後は普段どおり話した。」 | 原因の判断は医療の領域です。事実だけを残します |
| 「歯ぐきに炎症が起きている」 | 「歯ぐきに赤みがあり、歯みがきの後のうがいの水に色がついていた。」 | 状態の判断は歯科の領域です。見えたことだけを残し、歯科へご相談ください |
| 「気分の波が原因で断られた」 | 「10時00分の声かけに「今はいい」と話した。10時30分に再度声をかけると応じた。」 | 原因の判断を避け、やりとりと対応をそのまま残します |
| 「栄養が足りていない状態だ」 | 「主食を3割残す日が3日続いた。体重は前月の測定より1.2キログラム少なかった。」 | 状態の判定は医療・栄養の領域です。数と回数を残し、管理栄養士・主治医へご相談ください |
| 「受診したほうがよい」 | 「下の義歯が食事中に2回外れ、本人から痛みの訴えが3回あった。家族へ電話で伝えた。」 | 受診の要否は医療の領域です。見えたことと伝えた相手を残し、歯科・主治医へご相談ください |
| 「口が乾くのは薬のせいだ」 | 「昼食前に口の中を見せてもらったところ、舌の表面につやがなく、本人から「口が渇く」という発言が2回あった。」 | 原因の判断は医療の領域です。発言と観察だけを残し、主治医へご相談ください |
| 「飲み込みの訓練を週3回行うよう指示した」 | 「計画に位置付けた口腔体操を、7月の提供日10日のうち10日、いずれも昼食前に約5分行った。」 | 内容や回数の指示は医療の領域です。計画に位置付けた内容と、実施した事実を残します |
| 「機能が改善した」 | 「咳き込みの回数は、6月が週あたり4回、7月が週あたり2回だった。数え方は同じ基準でそろえた。」 | 改善したかどうかの判断は再評価の場で扱い、記録には数え方をそろえた事実を残します |
| 「本人は理解できていない」 | 「説明の後に「どのようにしますか」と尋ねると「分からない」と話した。家族へ同じ内容を書面で伝えた。」 | 理解の程度の判断を避け、やりとりをそのまま残します |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
誰が何を担い、誰が何を書くか|職種別の切り分け30項目とつなぎ方25例
口腔に関する取り組みは、ひとつの職種で完結しません。言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員・管理栄養士・介護職員・機能訓練指導員が、それぞれ見える範囲で気づき、それを持ち寄る形になります。そのとき最も抜けやすいのが「誰が記録を書くか」です。担当は決まっているのに記入者が決まっていないと、「気づいた人は伝えたが、どこにも残っていない」という状態が生まれます。以下の切り分けは事業所内の分担の一例であり、実施する職種・配置・雇用の形についての取り扱いは告示・通知および保険者(指定権者)により異なります。最新の告示・通知と保険者(指定権者)の公表資料をご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。社会保険労務士法27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。
場面ごとの役割と、記録を書く人30項目
| 場面 | 主に担うことが多い立場 | 記録を書く人 | 残る書類 |
|---|---|---|---|
| 利用開始前に居宅サービス計画を受け取る | 生活相談員 | 受け取った人 | 受領記録、居宅サービス計画の写し |
| 口腔の様子を確かめる担当を決める | 管理者 | 管理者 | 手順書、担当表 |
| 食事の場面で気づいたことを残す | 介護職員 | 気づいた本人 | 日々の提供記録 |
| 食べ残しの量を、決めた数え方で残す | 介護職員 | 記入した職員 | 食事の記録 |
| 咳き込みの場面と回数を残す | 介護職員 | 記入した職員 | 日々の提供記録 |
| 気づいたことを他の職種へ伝える | 介護職員 | 伝えた人と、受けた人の両方 | 申し送り記録、経過の記録 |
| 口の中の様子を、手順書で定めた範囲で確かめる | 看護職員 | 確かめた人 | 口腔に関する確認の記録 |
| 体調の変化として気づいたことを主治医へ相談する | 看護職員 | 相談した人 | 連絡の記録 |
| 口腔に関する計画の作成に加わる | 事業所で定めた職種(言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員など) | 作成者として記名する職種 | 口腔機能改善管理指導計画 |
| 計画を本人・家族へ説明する | 計画の作成に加わった職種または生活相談員 | 説明した人 | 説明・同意の記録 |
| 同意を得た記録を残す | 生活相談員 | 生活相談員 | 同意欄のある計画書 |
| 計画の写しを交付する | 生活相談員 | 交付した人 | 交付記録 |
| 計画に位置付けた取り組みを提供日に行う | 計画で担当と定めた職種 | 行った人 | 実施記録 |
| 実施した時刻と内容を残す | 行った職種 | 行った人 | 実施記録(実時刻) |
| 断られた場面と、その後の関わりを残す | 介護職員 | 関わった人 | 実施記録 |
| 食形態について本人・家族の希望を聞く | 生活相談員 | 聞いた人 | 相談の記録 |
| 献立と、提供した形の対応を確かめる | 管理栄養士 | 管理栄養士 | 献立表、提供の記録 |
| 体重などの測定を行う | 事業所で定めた職種 | 測定した人 | 測定の記録 |
| 栄養に関する気づきを関係者へ伝える | 管理栄養士 | 管理栄養士 | 情報提供の記録 |
| 食事の姿勢について相談を受ける | 機能訓練指導員 | 相談を受けた人 | 相談の記録、環境を変えた記録 |
| 歯ブラシの持ちやすさについて相談を受ける | 機能訓練指導員 | 相談を受けた人 | 相談の記録、用具の記録 |
| 歯科医療機関への連絡の経路を決めておく | 管理者 | 管理者 | 手順書、連絡先の一覧 |
| 家族へ気づいたことを伝える | 生活相談員または介護職員 | 伝えた人 | 連絡の記録 |
| 介護支援専門員へ書面で伝える | 生活相談員 | 伝えた人 | 情報提供の記録(提供日・方法・内容) |
| 提供票の実績と、記録を突き合わせる | 管理者または生活相談員 | 突き合わせた人 | 突合の記録 |
| 勤務表で職種ごとの従事時間を分けて管理する | 管理者 | 管理者 | 勤務形態一覧表 |
| 資格を確かめて写しを保管する | 管理者 | 管理者 | 資格証の写し |
| 雇用の形(直接雇用・派遣・委託の別)を確かめる | 管理者 | 管理者 | 雇用契約書、労働者派遣契約書、業務委託契約書 |
| 再評価の場を設定する | 管理者 | 管理者 | 会議の記録、再評価の記録 |
| 見直した計画を説明し、同意を得る | 計画の作成に加わった職種 | 説明した人 | 計画書、同意の記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
他の職種・家族・介護支援専門員へつなぐときの一言25例
つなぐときの言葉は、判断せず、見えたことと数だけを渡すのが要点です。「悪くなっています」ではなく「7月は6回でした、前月は2回でした」と伝えると、受け取った側が判断できます。以下はそのまま口に出せる形にした25例です。
| つなぐ相手 | 場面 | そのまま使える一言 |
|---|---|---|
| 看護職員へ | 咳き込みが増えたと感じたとき | 「7月の10日間で、お茶を飲んだ直後の咳き込みを6回記録しました。前月は同じ数え方で2回でした。見ていただけますか。」 |
| 看護職員へ | 食後に口の中に残る物があったとき | 「食後、右の頬の内側に副食が残っていました。うがい2回で見られなくなりました。記録にも残しています。」 |
| 看護職員へ | 声が変わったと感じたとき | 「咳き込みの後、約5分間、声が低く途切れる話し方でした。その後は朝と同じでした。」 |
| 看護職員へ | 体重の記録に差があったとき | 「7月1日の体重が、前月の測定より1.2キログラム少なくなっていました。測定は同じ時間帯・同じ服装です。」 |
| 看護職員へ | 口の乾きを本人が話したとき | 「本人から「口が渇く」という発言が本日2回ありました。原因の判断は控え、事実だけお伝えします。」 |
| 歯科へ(家族・介護支援専門員を通じて) | 義歯が動くとき | 「食事中に下の義歯が2回外れ、本人から痛みの訴えが3回ありました。ご相談の場をご検討いただけますか。」 |
| 歯科へ | 歯ぐきに赤みがあるとき | 「歯ぐきに赤みがあり、歯みがきの後のうがいの水に色がついていました。文章で記録を残しています。」 |
| 歯科へ | 義歯に欠けを見つけたとき | 「下の義歯の縁に、約5ミリメートルの欠けがありました。7月11日の午前中に気づきました。」 |
| 歯科へ | 磨き残しが続くとき | 「左の奥歯の外側に食べ物が残る日が、7月の10日間で7日ありました。毛のやわらかい歯ブラシを使っています。」 |
| 主治医へ(看護職員を通じて) | 咳き込みが長く続いたとき | 「咳き込みが約40秒続く場面が1回ありました。おさまった後の様子もあわせて書面にまとめています。」 |
| 主治医へ | 食事の所要時間が延びたとき | 「食事の所要時間が、前週の32分から今週は43分になりました。同じ献立の日で比べています。」 |
| 主治医へ | 受診の要否を尋ねるとき | 「見えている場面と回数をまとめました。受診の要否について、ご判断をお願いできますか。」 |
| 管理栄養士へ | 残す物に共通点があるとき | 「繊維の残る野菜が続けて残り、やわらかく煮た同じ野菜は残りませんでした。7月の5日分の記録です。」 |
| 管理栄養士へ | 主食だけ残るとき | 「主食3割・副食8割の日が3日続きました。前月は主食も副食も8割前後でした。」 |
| 管理栄養士へ | 切り方を変えた後 | 「一口大に変えた7月8日以降の5日間で、副食の残量が3割から0割になりました。」 |
| 管理栄養士へ | 家庭との違いがあるとき | 「ご家族から「家ではおかゆにしている」と伺いました。事業所は全がゆで提供しています。」 |
| 機能訓練指導員へ | 食事の姿勢が崩れるとき | 「食事中に体が右へ傾く場面が2回ありました。クッションを入れてからは見られませんでした。」 |
| 機能訓練指導員へ | 歯ブラシが持ちにくそうなとき | 「持ち手を太くしてから、握り直す場面が減りました。道具についてご相談させてください。」 |
| 介護職員へ(申し送り) | 数え方をそろえるとき | 「咳き込みの回数は「食事・水分の場面で咳き込んだ回数」で数えます。7月1日からそろえます。」 |
| 介護職員へ | 手順をそろえるとき | 「清掃の順番は、外側・内側・かみ合わせ・舌・うがいの5工程で記録します。記録欄も同じ並びにしました。」 |
| 生活相談員へ | 家族へ伝えてほしいとき | 「義歯を持参されなかった日が7月に2日ありました。ご家族へお伝えいただけますか。」 |
| 介護支援専門員へ | 書面で伝えるとき | 「7月分の口腔に関する経過を書面にまとめました。7月31日に郵送し、控えを保管しています。」 |
| 介護支援専門員へ | 計画の位置付けを確かめるとき | 「居宅サービス計画の第2表に、口腔に関する内容の記載を確認できませんでした。最新の計画をご送付いただけますか。」 |
| 家族へ | 来所時に伝えるとき | 「今月は、食事中に義歯が外れる場面が2回ありました。ご自宅での様子も教えていただけますか。」 |
| 家族へ | 歯科について伝えるとき | 「事業所で見えたことをまとめた書面をお渡しします。受診の要否については、かかりつけの歯科へご相談ください。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
書類ごとに、誰の名前が残るか
| 書類 | 記名する人 | 確かめること |
|---|---|---|
| 口腔機能改善管理指導計画 | 計画の作成に加わった職種 | 作成日と同意日が、提供開始日より前になっているか |
| 説明・同意の記録 | 説明した人 | 説明を受けた人の氏名と続柄が書かれているか |
| 実施記録 | 行った人 | 行った時刻が、計画上の時間ではなく実時刻で書かれているか |
| 日々の提供記録 | 記入した人 | 誰が書いたのかが分かる形になっているか |
| 情報提供の記録 | 伝えた人 | 提供日・提供先・方法・内容の4つがそろっているか |
| 再評価の記録 | 評価に加わった職種 | 前回と同じ項目・同じ数え方で並んでいるか |
| 勤務形態一覧表 | 管理者 | 兼務している職員の従事時間が、職種ごとに分かれているか |
| 資格証の写し | 管理者 | 氏名と資格の種類が確認でき、勤務表の職種と対応しているか |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
計画・実施記録・再評価の書き分け|対応表と場面別の完成文50例
現場でいちばん多い混ざり方は、実施記録に目標が書かれていることと、再評価に実施の一覧だけが並んでいることの2つです。3つの書類は、書く時制が違うと考えると整理しやすくなります。計画はこれから行うこと、実施記録はその日に起きたこと、再評価は期間を通して見えたことの比較です。様式や記載を求められる項目は保険者(指定権者)により異なりますので、所在地の保険者(指定権者)の公表資料をご確認ください。
計画・実施記録・再評価の対応表
| 項目 | 計画に書くこと | 実施記録に書くこと | 再評価に書くこと |
|---|---|---|---|
| 本人の困りごと | 本人・家族の言葉のまま、困っている場面を書く | その日に見えた場面を書く | 期間を通して場面が変わったかどうかを書く |
| 目標 | 達成したかどうかが分かる形(数・場面)で書く | 目標そのものは書かず、行った内容を書く | 目標文に照らして、達成・一部達成・未達の別を書く |
| 実施する内容 | いつ・どこで・誰が・何を行うかを書く | 実際に行った時刻・内容・様子を書く | 計画どおり行えた回数と、行えなかった日の理由を書く |
| 担当 | 担当する職種と氏名を書く | その日に行った人の氏名を書く | 期間中に担当が変わった場合は、その時期を書く |
| 頻度 | 計画期間の中での予定の回数を書く(頻度の定めは通知でご確認ください) | 行った日を1件ずつ書く | 予定の回数と実施の回数を並べて書く |
| 食形態 | 提供する形と、決めた経緯(誰と相談したか)を書く | その日に提供した形を書く | 期間中に形を変えた日と、その前後の様子を書く |
| 義歯 | 使用の状況と、事業所で行う手入れの手順を書く | その日の装着・外した時刻・手入れの実施を書く | 外れた回数の推移を書く |
| 清掃の自立度 | 自分でできる工程と、手伝う工程を書く | その日に自分で行った工程・手伝った工程を書く | 工程の数の推移を書く |
| 咳き込み | 数え方の決め方を書く(何を1回と数えるか) | その日の場面・回数・口にしていた物を書く | 週あたりの回数の推移を書く |
| 本人の希望 | 計画に反映した希望を書く | その日に聞いた発言をそのまま書く | 希望が変わった場合は、その内容を書く |
| 家族との関わり | 家族に担ってもらうことを書く | 伝えた日・相手・内容を書く | 期間中に伝えた回数と、内容の要旨を書く |
| 他の職種との関わり | 相談する先と、相談する場面の目安を書く | 相談した日・相手・内容を書く | 相談の結果、計画に反映したことを書く |
| 見直しの時期 | 次に見直す予定の時期を書く | 見直しの時期そのものは書かない | 実際に見直した日と、次回の予定を書く |
| 同意 | 説明する相手と、同意をどう得るかを書く | 同意を取り直した場合は、その日を書く | 見直した計画について、改めて説明した日と同意日を書く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
混ざりやすい書き方と、書き直した形10例
| よく混ざる書き方 | どこに書くと整理しやすいか | 書き直した完成文 |
|---|---|---|
| 実施記録に目標が書かれている | 目標は計画へ | 「7月10日11時40分から11時45分まで、昼食前に口腔体操を行った。職員の動きに合わせて最後まで行えた。」 |
| 計画に日々の様子が書かれている | 様子は実施記録へ | 「昼食前に口腔体操を約5分、看護職員が行う。7月から9月までの提供日に実施する。」 |
| 再評価に実施の一覧だけが並ぶ | 一覧は実施記録へ、比較を再評価へ | 「7月から9月までの咳き込みは、週あたり4回から2回になった。数え方は同じ基準でそろえた。」 |
| 実施記録に評価の言葉が入る | 評価は再評価へ | 「7月10日、食後の清掃を、外側・内側・かみ合わせは自分で行い、上あごは職員が手伝った。」 |
| 計画に本人の状態だけが並ぶ | 状態は確認の記録へ、計画にはこれから行うことを | 「毎回の昼食前に、口腔体操を約5分、看護職員が行う。食後の清掃は、外側を本人が行い、上あごを職員が手伝う。」 |
| 実施記録が集団の内容だけ | その人の様子を1文加える | 「7月10日、全体の口腔体操に参加した。声を出す場面では周囲より小さい声だったが、最後まで参加した。」 |
| 再評価に次の計画が混ざる | 次の計画は新しい計画書へ | 「9月28日に再評価を行った。目標「食事中に義歯が外れない」は、7月18日以降の記録で外れる場面がなく、達成とした。」 |
| 計画の目標が一般的すぎる | 達成したかどうかが分かる形に | 「9月末までに、昼食中に下の義歯が外れる回数が月0回になる。」 |
| 実施記録が前日の写し | その日に見えたことを書く | 「7月11日、昼食の所要は38分だった。前日は43分だった。途中で手が止まる場面は1回だった。」 |
| 再評価の根拠が示されない | もとにした記録を挙げる | 「判断のもとにしたのは、7月1日から9月30日までの実施記録60日分と、月ごとの情報提供の記録3件である。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
計画に書く完成文20例
| 欄 | 完成文 |
|---|---|
| 課題(食事の場面) | 「昼食で、切っていない煮物を口に入れてから飲み込むまでに時間がかかる場面が、6月の10日間で7日あった。」 |
| 課題(義歯) | 「昼食中に下の義歯が外れる場面が、6月に4回あった。本人から「歯ぐきが当たる」という発言が3回あった。」 |
| 課題(清掃) | 「食後の清掃で、上あごと奥歯の外側については、職員の手伝いが必要な状態が続いている。」 |
| 課題(咳き込み) | 「お茶を飲んだ直後に咳き込む場面が、6月は週あたり4回あった。数え方は「食事・水分の場面で咳き込んだ回数」とする。」 |
| 課題(話し方) | 「20分の会話の中で、職員が聞き返す回数が5回ある。静かな場面では2回である。」 |
| 目標(義歯) | 「9月末までに、昼食中に下の義歯が外れる回数が月0回になる。」 |
| 目標(咳き込み) | 「9月末までに、お茶を飲んだ直後の咳き込みが、週あたり2回以下になる。」 |
| 目標(清掃) | 「9月末までに、食後の清掃5工程のうち4工程を自分で行えるようになる。」 |
| 目標(食事の所要時間) | 「9月末までに、昼食の所要時間が35分以内の日が、週3日以上になる。」 |
| 目標(本人の言葉から) | 「本人の「前歯で噛めるようになりたい」という希望に沿って、家族・歯科と相談する場を設ける。」 |
| 実施内容(口腔体操) | 「昼食前に、口腔体操を約5分行う。場所は食堂、担当は看護職員とする。」 |
| 実施内容(清掃) | 「食後に、外側・内側・かみ合わせ・舌・うがいの順で清掃を行う。本人が行う工程と職員が手伝う工程を、毎回記録する。」 |
| 実施内容(義歯の手入れ) | 「食後に義歯を外し、流水と義歯用ブラシで洗う。名前を書いたケースに水を入れて保管する。」 |
| 実施内容(観察) | 「昼食の場面で、所要時間・咳き込みの回数・残量の3つを毎回記録する。」 |
| 担当 | 「実施は看護職員が担い、記録は行った職員が書く。管理者が月末に、記録と勤務表を突き合わせる。」 |
| 頻度 | 「提供日ごとに実施する。見直しの時期は通知に示されている頻度に沿って定め、次回の予定日をこの計画に記載する。」 |
| 期間 | 「7月1日から9月30日までとする。期間の終わりに再評価を行い、次の期間の計画を作成する。」 |
| 本人・家族の希望 | 「本人は「きざんだご飯は食べたくない」と話している。家族は「家ではおかゆにしている」と話している。両方を記載し、相談の場で扱う。」 |
| 他の職種との関わり | 「義歯に関する気づきは、家族を通じてかかりつけの歯科へご相談いただく。相談した日と内容を記録に残す。」 |
| 見直しの時期 | 「次回の見直しは9月28日を予定する。予定日より前に変化が見えた場合は、その時点で見直しを行う。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
実施記録に書く完成文20例
| 場面 | 完成文 |
|---|---|
| 来所時 | 「7月10日9時20分、来所。上下の義歯を入れていた。ケースの持参はなかった。」 |
| 午前の観察 | 「10時00分、お茶の時間。1口目で咳き込み、約20秒続いた。その後は普段どおり話した。」 |
| 口腔体操の実施 | 「11時40分から11時45分まで、看護職員が口腔体操を行った。職員の動きに合わせて最後まで行えた。」 |
| 昼食の開始 | 「12時05分、自分でスプーンを持ち、主食から食べ始めた。いすに深く座った姿勢だった。」 |
| 昼食中の様子 | 「12時20分ごろ、約8分間、手が止まった。声をかけると「疲れた」と話し、その後、副食を半分食べた。」 |
| 残量 | 「主食は全量、副食のうち煮物は3割、和え物は全量を食べた。焼き魚は手をつけなかった。」 |
| 食形態 | 「副食は一口大に切って提供した。お茶には、家族と主治医から示された内容に沿ってとろみをつけた。」 |
| 所要時間 | 「12時05分に開始し、12時48分に終了した。所要43分。前週の同じ曜日は32分だった。」 |
| 咳き込み | 「昼食中に咳き込みが3回あった。いずれもお茶を飲んだ直後だった。」 |
| 義歯の動き | 「昼食中に下の義歯が2回外れ、そのつど自分で入れ直した。」 |
| 本人の訴え | 「「下の歯ぐきが当たって痛い」と3回話した。食後は義歯を外して過ごすことを希望した。」 |
| 食後の口の中 | 「食後に口の中を見せてもらったところ、左の頬の内側に食べ物が残っていた。うがい2回で見られなくなった。」 |
| 清掃の工程 | 「13時05分から13時11分まで清掃。外側・内側・かみ合わせは自分で行い、上あごは職員が手伝った。」 |
| 声かけの回数 | 「清掃の間、「次は右の奥です」という声かけを3回行った。前月は5回だった。」 |
| 断られたとき | 「10時00分に声をかけると「今はいい」と話した。10時30分に再度声をかけると応じ、約5分行った。」 |
| 義歯の手入れ | 「食後、自分で義歯を外し、流水と義歯用ブラシで洗った。ぬめりが残っていた部分は、見守りのもとで本人がもう一度洗った。」 |
| 話し方 | 「午後の相談室での会話20分で、職員が聞き返した回数は2回だった。」 |
| 職員間の共有 | 「15時10分、咳き込みが3回あったことを看護職員へ口頭で伝えた。伝えた相手の氏名も記載した。」 |
| 家族への連絡 | 「16時30分、送迎時に家族へ、義歯が2回外れたことを伝えた。家族から「家でも外れる」と聞いた。」 |
| 記入者 | 「本記録は、実施した介護職員が7月10日17時に記入した。後から書き足した場合は、書き足した日を併記する。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
再評価に書く完成文10例
| 欄 | 完成文 |
|---|---|
| 期間と回数 | 「7月1日から9月30日までの提供日60日のうち、計画に位置付けた口腔体操を58日行った。行えなかった2日は、本人の希望により見送った。」 |
| 目標の達成 | 「目標「昼食中に下の義歯が外れる回数が月0回になる」について、9月の記録では外れる場面がなかったため、達成とした。」 |
| 目標の一部達成 | 「目標「咳き込みが週あたり2回以下になる」について、9月は週あたり2.4回だった。一部達成とし、次の期間も同じ数え方で続ける。」 |
| 目標の未達 | 「目標「5工程のうち4工程を自分で行う」について、9月時点で自分で行った工程は3つだった。未達とし、道具の見直しを次の期間に加える。」 |
| もとにした記録 | 「判断のもとにしたのは、7月1日から9月30日までの実施記録60日分、月ごとの情報提供の記録3件、家族からの聞き取り2件である。」 |
| 数え方をそろえた事実 | 「咳き込みは「食事・水分の場面で咳き込んだ回数」、清掃は手順書の5工程で数えた。前の期間と同じ数え方である。」 |
| 変えたこと | 「9月28日、副食の切り方を一口大に変える内容を計画に加えた。理由は、7月8日以降の残量が3割から0割になったためである。」 |
| 続けること | 「昼食前の口腔体操は、内容と時間を変えずに次の期間も続ける。」 |
| 説明と同意 | 「9月28日、見直した計画を本人と長男へ説明し、同日、本人から同意を得た。計画の写しを同日交付した。」 |
| 次回の予定 | 「次回の見直しは12月26日を予定する。次の期間の担当は看護職員とし、記録は行った職員が書く。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導で見られるところ|口腔・栄養・体制の公表指摘12件
以下は、自治体が公表している運営指導の結果・集団指導資料に実際に記載されている内容から、口腔・栄養・体制に関わる12件を抜き出し、当社が要旨をまとめたものです。いずれも出典を併記しています。これらは他の自治体の運営指導での取り扱いを示すものではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なりますので、所在地の保険者(指定権者)が公表している資料をご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。社会保険労務士法27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。
口腔・栄養に関わる公表指摘6件
| 公表されている指摘の要旨 | その資料に示されている対応の考え方 | 確認される書類の例 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 通所介護について、口腔機能向上加算の対象者の要件を確認しないまま算定していた事例が見受けられる、と記載されている | 同資料では、対象となる者として「認定調査票における嚥下、食事摂取、口腔清潔の3項目のいずれかで「1」以外に該当する者」「基本チェックリストの口腔機能に関連する(13)(14)(15)の3項目のうち2項目以上が「1」に該当する者」「その他口腔機能の低下している者又はそのおそれのある者」が示されたうえで、確認しないまま算定している事例に注意するよう記載されている | 認定調査票または基本チェックリスト(該当項目の記録)、口腔機能改善管理指導計画、説明・同意の記録、請求データ | 埼玉県福祉部福祉監査課「運営指導での主な指摘事項に関するQ&A ー介護保険 居宅サービス事業所ー」(令和8年4月) |
| 登録型派遣の看護職員を配置して口腔機能向上加算を算定していた、という文書指摘が記載されている | 同資料では、口腔機能向上サービスは「事業者に雇用された言語聴覚士、歯科衛生士又は看護職員(労働者派遣法に基づく紹介予定派遣により派遣されたこれらの職種の者を含む。)が行うものであり、これらの職種の者の業務を委託することは認められません」と示されている | 雇用契約書、労働者派遣契約書、業務委託契約書、資格証、勤務表、口腔機能向上計画書、実施記録 | 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」(令和6年6月 集団指導) |
| 看護職員が機能訓練指導員を兼務している状況で業務時間を分けず、個別機能訓練加算と口腔機能向上加算を算定していた事例が認められる、と記載されている | 同資料では「管理者は、兼務している従業者の、各業務配分を明確に管理してください」と記載されている | 勤務形態一覧表(職種ごとの時間区分)、労働条件通知書・辞令、実施記録(実施時間・実施者) | 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」(令和7年度千葉市介護保険事業者説明会(集団指導)) |
| 口腔衛生管理加算について、利用者ごとの口腔衛生等の管理に係る計画が作成されていない事例、必要な回数の実施がされていない事例が挙げられている | 同資料では、対応のポイントとして「歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士の技術的助言及び指導に基づき、利用者ごとに口腔衛生等の管理に係る計画を作成する」「歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、利用者に対して口腔衛生の管理を月2回以上行う」ことが示されている | 口腔衛生等の管理に係る計画、歯科衛生士の実施記録、歯科医師の指示記録 | 久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成) |
| 口腔の健康状態の評価の実施が確認できない事例、歯科医師等による技術的助言及び指導が確認できない事例が公表されている(介護老人福祉施設) | 同資料では、口腔衛生の管理等が不適切とされた件数とあわせ、評価の実施と技術的助言の内容を記録することが示されている。通所介護とは求められる内容が異なるため、自事業所の種別に応じた告示・通知でご確認ください | 口腔の健康状態の評価記録、口腔衛生管理体制に係る計画、歯科医師・歯科衛生士の技術的助言記録 | 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(介護老人福祉施設)」 |
| 実際には提供した「口腔ケア」について、サービスの提供の記録が確認できなかった、と公表されている(地域密着型通所介護) | 同資料では、提供票の実績と提供記録が一致していなかった事例もあわせて公表されている。加算を算定した日について、提供記録に当該サービスの実施が具体的に記載されているかを突き合わせる運用が考えられる | サービス提供記録(日々の記録)、サービス提供票・別表、請求データ | 豊島区「地域密着型通所介護事業所への運営指導で「改善を要する」と指摘された事項について(令和5年度・18件)」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
体制・記録に関わる公表指摘6件
| 公表されている指摘の要旨 | その資料に示されている対応の考え方 | 確認される書類の例 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 「栄養アセスメント加算」「認知症加算」のサービスを提供しているが居宅サービス計画第1〜3表に位置付けがない、提供していない「口腔栄養スクリーニング加算」が位置付けられていた、と公表されている | 同資料では、居宅サービス計画に位置付けのないサービス・加算の提供や算定の事例が複数公表されている。算定している加算と、居宅サービス計画・事業所の計画・提供記録の三者を突き合わせる運用が考えられる | 居宅サービス計画(第1〜3表)、サービス提供票・別表、事業所の計画、サービス提供記録、請求データ | 豊島区「地域密着型通所介護事業所への運営指導で「改善を要する」と指摘された事項について(令和5年度・18件)」 |
| 通所介護について「看護職員が配置されていない日が確認された」「生活相談員が配置されていない日が確認された」「介護職員の必要数を満たしていない日が認められた」が挙げられている | 同資料では、人員基準・従業者の員数に関する指摘として公表されている。提供日ごと・単位ごとの職種別の配置を月次で集計する運用が考えられる | 勤務予定・実績表、タイムカード等の出退勤記録、資格証の写し、体制等に関する届出書 | 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料) |
| 看護職員や生活相談員を適切に配置していない事例が挙げられ、月ごとの常勤換算ではなくサービス提供時間ごとに配置職員を定めている点の認識誤りに注意するよう記載されている | 同資料では、看護職員は日(単位)ごとに配置しているか、生活相談員の勤務時間数がサービス提供時間以上となっているかが確認項目として挙げられている | 日ごとの勤務表、タイムカード、資格者証、サービス提供時間が分かる運営規程 | 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護に関する事項)」資料4 |
| 個別サービス計画が未作成のままサービスが提供され、報酬が請求されていた事例について、自主点検のうえ報告するよう示されている | 同資料では「個別サービス計画未作成の利用者について、自主点検の上、報告すること。」「個別サービス計画に基づかないサービス提供について、自主点検の上、報告すること。」と記載されている | 個別サービス計画、同意書・交付記録、サービス提供記録、給付管理票・請求データ | 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」 |
| サービス提供の記録の開始・終了時間に、介護サービス計画に位置付けられた標準的な時間が記載されていた、と記載されている | 同資料では、改善指示の内容として「開始・終了時間は、計画上の提供時間を記載するのではなく、実際の時間を記載すること」が示されている | サービス提供記録(開始・終了時刻の記載)、個別サービス計画書、給付費請求明細 | 横浜市健康福祉局介護事業指導課「令和7年度 横浜市介護サービス事業者等集団指導講習会資料(各サービス共通編)」 |
| 通所介護計画が居宅サービス計画に沿った内容となっていない事例が認められた、と例示されている | 同資料では「通所介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、居宅サービス計画に沿った内容とすること。また、利用者の心身の状況等を踏まえて作成すること。」と示されている | 通所介護計画書、居宅サービス計画書(第1表・第2表)、アセスメント記録、説明・同意の記録 | 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(令和7年度広島市介護サービス事業者集団指導) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
公表指摘から作る自己点検の順番
上の12件は、ばらばらに見えて、突き合わせる2つの書類がそれぞれ決まっています。順番を決めて上から流すと、1回の点検で全部を通せます。
| 順 | 突き合わせる2つ | 差が出たときに残すこと |
|---|---|---|
| 1 | 居宅サービス計画(第1〜3表)と、自事業所の計画 | 確かめた日、確かめた人、位置付けに差があった利用者 |
| 2 | 自事業所の計画の作成日・同意日と、提供開始日 | 前後関係が逆になっていた利用者と、その期間 |
| 3 | 計画の作成者と、事業所で定めた作成者 | 記名のない計画の枚数と、記名を補った日 |
| 4 | 実施記録の時刻と、実際の提供時刻 | 計画上の時間を書き写していた日と、直した日 |
| 5 | 算定した日と、その日の実施記録 | 記録が見当たらない日と、その理由 |
| 6 | 実施した職種と、勤務表の職種別の従事時間 | 兼務している職員の時間が分かれていない日 |
| 7 | 実施した職員の雇用の形と、契約書 | 直接雇用・紹介予定派遣・登録型派遣・委託の別 |
| 8 | 資格証の写しと、勤務表の職種 | 写しが見当たらない職員と、取り寄せた日 |
| 9 | 情報提供の記録と、提供先 | 提供日・方法・内容のうち、欠けている欄 |
| 10 | 再評価の記録と、計画に書いた見直しの時期 | 予定日を過ぎている利用者と、次に設定した日 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
保険者(指定権者)へ確かめるときの聞き方8例
公表資料を読んでも判断がつかないところは、判断せずに保険者(指定権者)へ確かめるのが最短です。聞き方が具体的であるほど、返ってくる答えも具体的になります。
| 確かめたいこと | そのまま使える聞き方 |
|---|---|
| 対象者の確認に用いる資料 | 「口腔機能向上加算の対象者の確認について、どの資料を保管しておくことを求めていますか。写しの保管で差し支えありませんか。」 |
| 計画の様式 | 「口腔に関する計画について、指定の様式はありますか。事業所の様式で差し支えない場合、記載を求める項目を教えていただけますか。」 |
| 同意の残し方 | 「計画の同意について、署名のほかに認められる残し方はありますか。電磁的な記録での保管は差し支えありませんか。」 |
| 見直しの時期の数え方 | 「見直しの時期について、通知が示す頻度の起算日はどのように取り扱っていますか。」 |
| 実施する職種の雇用の形 | 「口腔に関する取り組みを実施する職種の雇用の形について、確認される書類を教えていただけますか。」 |
| 実施記録の具体性 | 「実施記録に、どの程度の具体性を求めていますか。参考になる公表資料があればご教示ください。」 |
| 情報提供の方法 | 「介護支援専門員への情報提供について、書面以外の方法を認めていますか。記録の残し方に指定はありますか。」 |
| 提供票との突合 | 「提供票の実績とサービス提供記録の突合について、突き合わせた記録を残すことを求めていますか。」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
口腔に関する記録は、1日あたりの分量は小さいものの、提供日ごとに積み上がるため、後からまとめて作ることができない種類の記録です。その日のうちに、見えたことを数と時刻で残す。それを職員全員が同じ数え方で行う。この2つが揃っているかどうかが、再評価の場でそのまま差になって現れます。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
