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介護状況報告書・利用状況報告書の書き方|デイサービス・訪問介護の例文114

介護状況報告書は、利用者さまの状態や支援の経過を、家族や行政・関係機関に報告するための書類です。書き方を、項目と例文とともに整理します。

要点(3行)

  • 介護状況報告書は、利用者の状態や支援の経過を家族や行政・関係機関に報告する書類です。省令で定められた様式ではなく、書式は事業所や自治体ごとに異なります。
  • このページでは、場面別の文例114例、宛先別の完成例、ヒヤリハットと再発防止欄の言い換え44例、苦情・感染症・身体拘束・研修の報告40欄の記入例などを、表41本で掲載しています。
  • 書き方の要点は、宛先(家族・ケアマネジャー・行政・医療機関)で書く重心を変えること、評価語や推測の断定を避けて観察した事実を数値・頻度・日付で書くことです。

この記事でわかること

  • 介護状況報告書とは
  • 記載する項目
  • 書き方のポイント
  • 報告書の作成を効率化する

介護状況報告書とは

介護状況報告書は、現在の心身の状態、提供しているケア、生活の様子などをまとめ、家族や行政、医療機関などに伝える書類です。場面によって様式は異なりますが、押さえる要素は共通しています。

日々の記録、話すだけで下書きになります。

神マナは、支援経過・記録・報告書などを録音から下書きし、カイポケにそのまま転記します。利用者3名まで、3か月間 回数の制限なく無料で全機能を使えます(カード登録不要)。

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記載する項目

  • 利用者さまの基本情報
  • 現在の心身の状態(ADL・健康状態・認知など)
  • 提供している支援・サービスの内容
  • 生活の様子、変化や課題
  • 今後の方針

書き方のポイント

  • 読み手(家族・行政)に分かる言葉で書く
  • 事実を客観的に、具体的に(数値・頻度を入れる)
  • 良い変化も課題も、バランスよく伝える

例文

現在、要介護2。週3回の通所介護を利用し、入浴と機能訓練を行っています。歩行は見守りで安定し、日中はトイレで排泄できています。食事量はやや低下傾向のため、水分・栄養に配慮しながら見守りを続けています。引き続き、在宅生活の継続に向けて支援してまいります。

宛先で書き分ける——同じ「報告書」でも読む人が違う

宛先 関心があること 書き方の重心
ご家族 本人がどう過ごしているか、変化があるか 生活の様子を具体的に。専門用語を避ける
ケアマネジャー 計画の目標に対してどうか、見直しが要るか 目標との対応、変化のサイン
行政・保険者 事実と経過が追えるか 日付、回数、根拠。評価語を避ける
医療機関・主治医 医学的な判断に必要な情報 バイタル、症状、服薬、経過を数値と時系列で

状況報告書は省令様式ではありません。ただし中身は運営指導で見られています

介護状況報告書・利用状況報告書は、訪問看護計画書のような省令で定められた様式ではありません。書式は事業所や自治体ごとに異なります。ただし、報告書に書く中身——サービス提供の記録と、その情報提供——は運営指導で確認されています。実際に公表されている指摘を整理しました。

公表されている指摘 公表元 報告書を書くときに効くこと
サービス提供の記録について、提供したサービスの内容だけでなく利用者の心身の状況(利用者の様子等)についても記録することとされ、「特変なし」等しか書かれていない記録が見受けられる 松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料 「変わりありません」で終わらせない。何を見てそう判断したかを書く
サービス実施時間が一律に記載されており実態が反映されていない/変更した際に変更した旨と理由が記録されていない/特記・連絡事項欄に利用者の状況がほとんど記載されていない 堺市の集団指導資料「サービスの提供の記録」の主な指摘事項 特記・連絡事項欄こそ、報告書の素材になる欄
訪問介護のサービス提供記録に、訪問介護計画に位置付けられた時間を機械的に記録しているケースが多数見受けられた 松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料 報告書の実績欄も、実際に行った時間で書く
利用者から個人情報を用いる場合の同意を得ていない/利用者の家族から個人情報を用いる場合の同意を得ていない。代理人欄への記載をもって家族の同意とすることはできない 福井市の令和7年度集団指導資料 ご家族向けの報告書でも、同意の範囲を確認しておく
FAX等で連携した際に到着確認をしていなかった。またはその記録がなかった 横浜市の令和7年度集団指導講習会資料 報告書は「出した」だけでなく、届いた記録まで残す
介護支援専門員が、各サービス事業所の個別計画書や報告書を取り寄せていない。市は「サービスの実施状況について確認をする必要があるため、取得する必要がある」としている 北九州市の令和7年度ケアプラン点検実施結果 担当ケアマネジャーは報告書を必要としている。定期提出が前提

要件・運用は保険者・都道府県により異なります。詳細は監査対策ナビと各自治体の公表資料をご確認ください。

宛先別の完成例|同じ月でも、読む人で書くことが変わる

以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。同じ1か月を、4つの宛先向けに書き分けた例です。

① ご家族あて

ご家族が知りたいのは「元気にしているか」「困っていないか」です。専門用語を避け、様子が浮かぶ言葉で書きます。

欄 記入例
今月のご様子 7月は体調を大きく崩されることなくお過ごしでした。朝の血圧は120〜135で安定しています。中旬に足のむくみが少し強くなりましたが、下旬には落ち着いています
お食事 ほぼ全量召し上がっています。「味が濃いほうが好き」とのお話があり、減塩の工夫を一緒に考えました
できるようになったこと 杖を使って玄関まで歩けるようになりました。ご自分で「今日は調子がいい」とおっしゃる日が増えています
お困りのこと 夜間にトイレへ立つ回数が増えており、転倒が心配です。足元灯の設置をご検討いただけますでしょうか
来月に向けて 引き続き血圧とむくみを確認します。ご不明な点はいつでもご連絡ください

② 保険者・行政あて

行政あては事実と根拠です。評価語を避け、日付・回数・数値で書きます。

欄 記入例
提供期間・回数 令和◯年7月1日〜7月31日/訪問介護 身体介護 週3回(計13回)、生活援助 週2回(計9回)
提供したサービス内容 身体介護:入浴介助、排泄介助、更衣介助/生活援助:調理、掃除、買い物代行
利用者の状況 要介護2。屋内は杖歩行、屋外は車いす使用。認知機能の低下はみられない
期間中の変化 7月16日、右下腿の浮腫増強を確認。同日、担当介護支援専門員および主治医へ報告。7月19日往診、内服調整あり
事故・ヒヤリハット 該当なし(発生時は事故報告書により別途報告)
今後の方針 浮腫の観察を継続。状態に変化があった場合は速やかに関係者へ報告する

③ 担当ケアマネジャーあて

ケアマネジャーが必要としているのはケアプランの目標に対してどうだったかです。北九州市の資料のとおり、報告書は給付管理と実施状況の確認に使われます。

欄 記入例
ケアプランの目標 短期目標「入浴を週2回、見守りで行える」(期間:令和◯年4月1日〜9月30日)
目標に対する実施状況 7月の入浴は9回。うち7回は見守りのみ、2回は体調により清拭へ変更した
達成の程度 おおむね達成。浴槽のまたぎ動作は手すり使用で自立している
計画の変更が必要と思われる点 夜間のトイレ回数が増えており、ポータブルトイレの導入を検討いただきたい
関係機関との連携 7月16日に主治医へ状態を報告。7月23日、福祉用具事業所と手すりの位置を調整

④ 医療機関・主治医あて

医師には変化・対応・判断してほしいことの3点を。日々の記録の書き方は記録書Ⅱの書き方、月次の様式は訪問看護報告書の書き方で解説しています。

欄 記入例
状態の経過 血圧126〜148/70〜85mmHgで経過。7月16日に右下腿の浮腫が増強し、圧痕を認めた
実施した対応 同日14:20 電話にてご報告。下肢挙上と塩分摂取の確認を実施。7月26日には圧痕が浅くなった
ご相談したいこと 夜間のトイレ回数が増えています。利尿薬の服用時間についてご助言をいただけますでしょうか

場面別の文例バンク114例

報告書の本文に使える言い回しを、場面ごとに整理しました。行政あては事実型、ご家族あてはやわらかい型を並べています。状態・数値は実際の記録に置き換えてください。

身体機能・移動(15例)

事実型(行政・ケアマネジャーあて) やわらかい型(ご家族あて)
屋内は杖歩行にて自立。屋外は車いすを使用している お家の中は杖で歩かれています。外出のときは車いすをお使いです
歩行距離が前月15mから20mへ延長した 歩ける距離が少しずつ延びています
立ち上がり時にふらつきがみられ、見守りを要する 立ち上がるときに少しふらつかれるので、そばで見守っています
浴槽のまたぎ動作は手すり使用で自立している 手すりを使って、ご自分で浴槽をまたげています
移乗は一部介助。声かけにより協力動作が得られる お声をかけると、ご自分でも力を入れてくださいます
7月◯日に転倒あり。外傷なし。動線の見直しを実施した ◯日に転ばれましたが、おけがはありませんでした。お部屋の配置を見直しています
右上肢の関節可動域に制限あり。訓練を継続している 右腕の動きに硬さがあり、少しずつ動かす練習をしています
座位保持は30分可能。前月より延長している 座っていられる時間が長くなってきました
階段昇降は手すり使用で見守りにて可能 手すりを使えば階段も上り下りできています
日中の離床時間は1日3時間程度 日中は3時間ほど起きて過ごされています
下肢筋力の低下がみられ、訓練の頻度を増やした 足の力が弱くなってきたので、運動の回数を増やしました
自宅内の移動範囲が居室からトイレまでに限られている お部屋とトイレの行き来が中心になっています
歩行器の使用を開始し、安定して移動できている 歩行器を使い始めてから、安心して歩けています
介助量に変化はなく、前月と同程度で経過している お手伝いの量は先月と同じくらいです
ADLの低下はみられず、現在の状態を維持できている 今できていることを、そのまま続けられています

認知機能・精神状態(15例)

事実型 やわらかい型
見当識の低下がみられ、日付を尋ねられることが増えた 「今日は何日?」とお尋ねになることが増えました
短期記憶の低下により、同じ話を繰り返されることがある 同じお話を繰り返されることがあります
認知機能に大きな変化はなく、会話は成立している お話は変わりなくできています
夕方に落ち着かない様子がみられる日が週2回程度ある 夕方にそわそわされる日が週に2回ほどあります
スタッフの顔と名前を覚えており、笑顔がみられる 職員の顔を覚えてくださり、笑顔で迎えてくださいます
意欲の低下がみられ、活動への参加が減っている 以前より活動に参加される回数が減っています
不安の訴えがあり、傾聴の時間を設けている 不安なお気持ちをお話しくださるので、ゆっくり伺っています
物の置き場所を忘れることがあり、探す場面がみられる 置いた場所を忘れて探されることがあります
日課を自発的に行えており、生活リズムは保たれている ご自分で日課を続けておられます
他の利用者との交流がみられ、会話が増えている ほかの方とお話しされる機会が増えました
説明に対する理解は良好で、指示に沿った行動がとれる お伝えしたことをよく理解してくださいます
帰宅願望の訴えが週1回程度みられる 「家に帰りたい」とおっしゃる日が週に1回ほどあります
気分の変動があり、日によって表情に差がみられる 日によって、表情が違うことがあります
趣味活動への参加が続いており、集中して取り組まれている 好きなことに集中して取り組んでおられます
訴えの内容が具体的で、自分の意向を伝えられている ご希望をはっきり伝えてくださいます

食事・栄養(12例)

事実型 やわらかい型
食事は毎食ほぼ全量摂取。水分摂取量は1日1,200mL程度 お食事はほぼ召し上がっています。お水もよく飲まれています
摂取量が普段の5割程度に減少している日がある いつもの半分ほどしか召し上がらない日があります
食事中のむせが週2回程度みられ、とろみの使用を開始した むせられることがあり、とろみをつけるようにしました
体重は前月比0.5kg減。継続して確認している 体重が0.5kgほど減っています。引き続き見ていきます
刻み食へ変更後、摂取量が増加している 細かくしたお食事に変えてから、よく召し上がっています
自力摂取が可能。箸の使用に問題はない ご自分でお箸を使って召し上がっています
塩分の摂取について助言し、調味料の使用量を確認した 塩分について一緒に考え、調味料の量を見直しました
配食サービスを週3回導入し、食事の確保ができている お弁当の配達を週3回始めて、お食事が安定しています
飲み込みに時間を要するが、誤嚥は認めていない 飲み込みに少し時間がかかりますが、問題は起きていません
食欲の低下があり、主治医へ報告した 食欲が落ちていることを主治医の先生にお伝えしました
間食の量が多く、血糖値への影響を確認している おやつが多めなので、血糖の様子を見ています
好みに合わせた献立の工夫により、摂取量が安定した お好みに合わせた献立で、よく召し上がるようになりました

排泄(10例)

事実型 やわらかい型
トイレでの排泄が自立している。失敗はみられない トイレはご自分でされており、困りごとはありません
夜間のトイレ回数が3〜4回に増加している 夜中にトイレへ行かれる回数が増えています
日中はトイレ、夜間はポータブルトイレを使用している 昼はトイレ、夜はお部屋の簡易トイレをお使いです
便秘が続いており、指示に基づき下剤を使用した お通じが出にくく、お薬を使いました
排便は2日に1回程度。腹部の張りは認めない お通じは2日に1回ほどで、おなかの張りはありません
失禁が週2回程度みられ、パッドの使用を開始した 間に合わないことが週2回ほどあり、パッドを使い始めました
誘導により排泄のタイミングが安定してきた お声かけをすることで、リズムが整ってきました
膀胱留置カテーテルを使用中。尿の性状に異常なし 管を使っておられますが、問題は起きていません
排泄後の後始末に一部介助を要する 後始末を少しお手伝いしています
おむつからリハビリパンツへ移行できた おむつから、はけるタイプに変えられました

入浴・清潔(10例)

事実型 やわらかい型
入浴は週2回、見守りにて実施している 週2回、そばで見守りながら入浴されています
体調により7月は2回、清拭へ変更した 体調に合わせて、2回は体を拭くかたちにしました
洗身は自立、洗髪は一部介助 体はご自分で、髪はお手伝いして洗っています
入浴前後にSpO2を測定し、変動がないことを確認している 入浴の前後で体調を確認しています
皮膚の乾燥がみられ、保湿剤を使用している お肌が乾燥しやすいので、保湿しています
入浴を拒まれる日があり、時間帯を変更して対応した 入りたくない日があり、時間を変えてお誘いしています
浴室内での移動は手すり使用で見守り 浴室では手すりを使って、見守りながら移動されています
口腔ケアを毎食後に実施。義歯の手入れも行っている 毎食後に歯みがきをして、入れ歯もお手入れしています
爪の伸びを確認し、必要時に整えている 爪の伸び具合を見て、整えています
更衣は声かけにより自立している お声かけで、ご自分で着替えておられます

服薬(10例)

事実型 やわらかい型
服薬は自己管理。飲み忘れはみられない お薬はご自分で管理され、飲み忘れはありません
服薬カレンダーを使用し、残薬を訪問時に確認している お薬カレンダーで、残りを一緒に確認しています
飲み忘れが当月2回あり、いずれも夕食後分であった 飲み忘れが2回ありました。どちらも夕食後のお薬です
7月◯日より処方内容の変更あり(◯◯を追加) ◯日からお薬が変わりました
服薬時の見守りを継続している お薬を飲まれるときは、そばで見守っています
一包化により、飲み間違いがなくなった お薬をまとめてもらってから、間違いがなくなりました
頓服の使用は当月3回。使用理由を記録している 頓服は3回使われました
副作用と思われる症状は認めていない 気になる症状は出ていません
ご家族が管理を担っており、確実に服用できている ご家族が管理してくださり、きちんと飲めています
服薬の必要性について説明し、理解を確認した お薬の大切さについてお話しし、ご理解いただけました

睡眠・生活リズム(10例)

事実型 やわらかい型
夜間の睡眠は6時間程度確保できている 夜はよく眠れています
中途覚醒が週3回程度みられる 夜中に目が覚める日が週3回ほどあります
日中の傾眠がみられ、活動量が低下している 日中うとうとされることが増えています
起床・就寝の時刻が一定しており、リズムは保たれている 起きる時間と寝る時間が決まっていて、規則正しく過ごされています
午睡の時間を短縮したところ、夜間の睡眠が改善した お昼寝を短くしたら、夜よく眠れるようになりました
不眠の訴えがあり、主治医へ報告した 眠れないとのお話があり、主治医の先生にお伝えしました
日中の活動時間が1日2時間から3時間へ増加した 日中に起きて過ごされる時間が増えました
朝の起床時に介助を要する日がある 朝、起き上がるのをお手伝いする日があります
就寝前の環境を整えることで、入眠しやすくなった 寝る前の準備を整えたら、眠りやすくなったようです
生活リズムに乱れはなく、前月と同様に経過している 生活のリズムは先月と変わりありません

ご家族の介護状況(12例)

記入例
主介護者は長女。就労のため日中は不在で、朝夕に介護を行っている
配偶者が主介護者。腰痛があり、移乗の介助に負担を感じておられる
ご家族が服薬と食事を支援されており、体制は安定している
介護者の疲労がみられ、短期入所の利用を検討している
日中は独居となるため、緊急通報装置を設置している
離れて暮らすご家族が、月2回訪問して支援されている
ご家族より、夜間の対応が負担であるとの訴えがある
介護方針についてご家族間で相違があり、調整を行っている
ご家族が記録ノートをつけており、情報共有ができている
ご家族の就労状況が変わり、日中の支援体制を調整中である
近隣の方の見守りの協力が得られている
介護者ご自身の受診のため、月1回の代替支援を調整している

事故・ヒヤリハット(10例)

事故は報告書の本文ではなく事故報告書により別途報告します。津山市の資料では、誤薬について事故報告書が提出されていない事例、事故報告書を提出すべき案件をヒヤリハットで処理している事例が挙げられています。判断に迷う場合は保険者へご確認ください。

記入例
当月の事故・ヒヤリハットの発生はなし
7月◯日、居室内で転倒。外傷なし。同日ご家族および担当介護支援専門員へ連絡した(事故報告書により別途報告)
7月◯日、内服の飲み忘れを確認。主治医へ報告し、指示を受けて対応した
移乗時にバランスを崩されたが、介助により転倒には至らなかった
食事中にむせがみられたが、自力で喀出され、呼吸状態に変化はなかった
浴室内で滑りやすい箇所を確認し、滑り止めマットを設置した
ベッドからの起き上がり時にふらつきがあり、手すりの位置を調整した
再発防止として、居室の動線上にある物品を移動した
関係者間で発生状況を共有し、対応方法を統一した
ご家族へ状況を説明し、ご理解をいただいた(説明日:7月◯日)

今後の見通し・提案(10例)

記入例
現在の支援内容を継続し、状態の変化を確認していく
夜間のトイレ回数の増加を踏まえ、ポータブルトイレの導入を検討いただきたい
歩行が安定してきたため、次回の見直しで目標の変更を提案したい
ご家族の負担が大きくなっており、短期入所の利用について相談したい
体重の減少が続く場合は、主治医へ栄養評価を相談する予定である
手すりの追加設置について、福祉用具事業所と調整中である
次回のサービス担当者会議で、支援内容の見直しを提案したい
季節の変化に伴う体調の変動に注意し、観察を強化する
通所の利用回数を週2回から週3回へ増やすことを検討いただきたい
現在の目標はおおむね達成されており、次の段階の目標を一緒に考えたい

サービス種別ごとの書き分け

種別 報告書で中心になること 書き出しの例
訪問介護 身体介護・生活援助の別と回数、実際に行った時間、利用者の様子 7月は身体介護13回、生活援助9回を提供しました。実施時間は計画どおりで、変更が生じた◯日は理由を記録しています
通所介護・デイサービス 利用回数、活動への参加、入浴、送迎、他の利用者との交流 7月は週2回、計9回ご利用いただきました。入浴は9回すべて実施しています
訪問看護 病状の経過、実施した看護、主治医への報告。省令様式の報告書がある 7月は週2回訪問し、血圧・体重・浮腫の観察を行いました
短期入所 利用期間、施設での生活の様子、自宅との違い、帰宅後の申し送り 7月◯日から◯日まで4泊5日でご利用いただきました
小規模多機能型居宅介護 通い・泊まり・訪問の組み合わせと、その理由 7月は通い12回、泊まり3回、訪問5回でご利用いただきました

避けたい書き方|言い換えの対照表

松山市・堺市の指摘に直接対応する部分です。「特変なし」だけの記録が名指しで挙げられています。

避けたい書き方 気をつけたい理由 言い換えの例
特変なし/変わりなし 公表資料で名指しされている。何を見た結果か分からない 血圧120〜135で安定。食事は全量摂取。前月からの変化はみられない
実施時間をすべて同じ時刻で記載 実態が反映されていないと指摘されている 実際に行った時間を記録し、変更した日は理由も書く
特記・連絡事項欄が空欄 利用者の状況がほとんど記載されていないと指摘されている 小さな変化でも、気づいたことを一言残す
元気です/問題ありません 評価のみで根拠がない 笑顔で会話され、食事も全量召し上がっています
認知症が進行した 診断は医師の領域 日付を尋ねられることが週3回程度に増えています
ご家族の介護が不十分 評価語で、関係を損ねる ご家族は就労のため日中は不在で、朝夕に介護を行っておられる
いつもどおり 読む人に何も伝わらない 先月と同じく、週2回の入浴を見守りで行えています
報告書を送っただけで記録を残さない 到着確認の記録がないと指摘されている 提出日・提出方法・到着確認の有無を記録に残す

報告書を書くときの注意

  • 評価語を使わない——「意欲的」「非協力的」ではなく、観察した事実を書きます
  • 他の利用者の実名を書かない——開示請求の対象になり得ます
  • 推測を断定で書かない——「認知症が進んだ」ではなく、観察した変化を書きます
  • 日付を省かない——「先月」「最近」では経過が追えません
  • 家族が読む前提で書く——略語や内輪の表現は避けます

報告書の頻度と、提出先

報告書 おおよその頻度 提出先
介護状況報告書 家族の求めに応じて/月次 ご家族
利用状況報告書 月次 ケアマネジャー、保険者
サービス提供状況の報告 月次 居宅介護支援事業所
主治医への報告 訪問看護では月1回程度 医療機関
行政への報告 求めがあったとき、事故発生時 保険者

頻度そのものより、「いつ・誰に・何を出すか」が決まっていることが要点です。決まっていないと、求められてから慌てて作ることになります。

報告書について現場から多い質問

よくある疑問 考え方
家族が遠方で会えない 郵送・メールのほか、写真を添えると伝わり方が変わります。送付方法の同意を得ておきます
書くことがない月がある 「変化がなかった」ことも情報です。何を確認して変化がないと判断したかを書きます
家族から苦情につながった 評価語や推測が入っていないか確認します。事実と時刻で書くと、争点になりにくくなります
複数の家族から別々に求められる 同じ内容を出します。人によって書き分けると、後で食い違いが問題になります
個人情報をどこまで書くか 報告の目的に必要な範囲に絞ります。他の利用者の情報は書きません

報告書の作成を効率化する

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」は、日々の記録から報告書の下書きづくりを支援します。記録がたまっていれば、報告書の作成も大きく楽になります。利用者さま3名まで、3か月間、回数の制限なく無料(2026年中のご登録は2027年3月31日まで)でお試しいただけます。

介護状況報告書の記入例

介護状況報告書は、利用者の状況を家族や行政などに伝える書類です。記入例をまとめました。

項目 記入例
心身の状況 ADLはおおむね自立。歩行は見守りが必要。認知面は日付の間違いが時々ある。
生活・サービスの状況 週2回の通所と週3回の訪問介護を利用。入浴と生活援助を受けている。
変化・課題 下肢筋力の低下傾向あり。転倒予防が課題。
今後の方針 機能訓練を継続し、住環境の整備を検討する。

利用状況報告書との違いと書き方

「利用状況報告書」は、利用者がどの介護サービスを・どのくらい・どのような状況で利用しているか(利用サービス、頻度や回数、利用時間、利用中の様子)を、家族や行政・関係機関に共有するための報告書です。本人の心身や生活全体をまとめる介護状況報告書に対し、利用状況報告書はサービス利用の実績と状況に焦点を当てる点が違います。目的や提出先に合わせて、両者を使い分けたり組み合わせたりします。

書き方の基本は介護状況報告書と同じで、事実にもとづき、専門用語を避けて相手に伝わる表現でまとめます。次の項目を、対象期間を決めて簡潔に整理すると分かりやすくなります。

項目 記入例
利用サービス 訪問介護(生活援助・身体介護)、通所介護
頻度・利用時間 訪問介護 週3回×各60分/通所介護 週2回
利用状況 大きな体調変化なく利用を継続。通所では他者交流に前向き。
特記事項 服薬は見守りが必要。利用状況を家族へ毎月共有。

組織として出す報告書|9様式の「いつ書き始めるか・どの欄に何を書くか」

利用者の状況を家族やケアマネジャーへ伝える報告書とは別に、事業所として組織的に作成・保管する報告書があります。事故報告書、ヒヤリハット報告書、苦情対応の記録、感染症の発生報告、身体拘束に関する記録、高齢者虐待の疑いの通報、研修の実施記録、業務日誌、モニタリング報告書の9つです。これらは書式が事業所ごとに違っても、運営指導で確認される中身はおおむね共通しています。厚生労働省の運営指導マニュアル別添1では、事故発生時の対応の確認内容として「事故が発生した場合の対応方法は定まっているか」「市町村、家族、居宅介護支援事業者等に報告しているか」「事故状況、対応経過が記録されているか」「再発防止のための取組を行っているか」が挙げられ、確認文書として事故対応マニュアル、市町村・家族・居宅介護支援事業者等への報告、再発防止策の検討の記録、ヒヤリハットの記録が示されています。

つまり、様式そのものより「その様式に、確認される中身が入る欄があるか」のほうが実務では効きます。まず、9様式それぞれについて、書き始めるきっかけ(トリガー)と、欄として持っておくと後で困らない項目を並べます。

報告書 書き始めるきっかけ 欄として持っておきたい項目 一緒に綴じておく記録
事故報告書 サービス提供中(送迎・通院同行を含む)に、利用者にけがや体調の変化が生じたことを職員が認識した時点 発見日時/発見場所/発見時の状況/利用者の訴え/観察した所見/バイタル/直後の対応/家族への連絡(時刻・相手・伝えた内容)/担当介護支援専門員への連絡/受診の有無と医師の説明/その後の経過/原因の分析/再発防止策/実施状況の確認欄 ヒヤリハット記録、保険者への提出控え、連絡記録、受診時の情報提供書の写し
ヒヤリハット報告書 けがには至らなかったが、あと一歩で事故になっていたと職員が感じた時点 発生日時/発生場所/その時していたこと/気づいたきっかけ/実際に起きた範囲/起こり得た結果/その場で変えたこと/全体に共有するかの判断欄 事故報告書(同種事案がある場合)、委員会での検討記録、職員へのフィードバック記録
苦情対応報告書 利用者・家族・関係機関から、サービスの内容や職員の対応について申出を受けた時点 受付日時/受付方法(来所・電話・書面)/申出者と利用者との続柄/申出の内容(相手の言葉のまま)/一次対応/事実確認の方法と結果/原因/申出者への回答日時と内容/再発防止/職員への周知/保管場所 重要事項説明書の苦情窓口の写し、掲示物の写真、サービス提供記録、職員からの聞き取りメモ
感染症発生報告 同一の症状を示す利用者・職員が複数確認された時点、または医師から診断名の連絡があった時点 覚知日時/初発者の発症日/症状/人数の推移(利用者・職員別)/医療機関との連絡/実施した対策(区域分け・器具の取扱い・清掃)/家族への連絡/収束の判断日/振り返り 感染対策委員会の議事録、指針、研修・訓練の記録、周知記録、担当者を定めた文書
身体拘束に関する記録 やむを得ず身体的拘束等を行うことを検討し始めた時点(実施した後ではなく、検討の段階から) 態様/開始と解除の日時(時間)/その際の心身の状況/緊急やむを得ない理由(切迫性・非代替性・一時性の検討内容)/本人・家族への説明と同意/解除に向けた検討の記録/委員会での検討 身体拘束適正化のための指針、委員会議事録、研修記録、説明書・同意書
高齢者虐待の疑いの通報 職員・家族・他事業所いずれからであっても、虐待を受けたと思われる高齢者を発見した時点 覚知日時/覚知の経緯/対象者/確認できた事実/本人の様子と発言/身体の所見/通報先と通報日時/その後の指示内容/事業所内での対応 虐待の防止のための指針、虐待防止委員会議事録、研修記録、担当者を定めた文書
研修実施報告書 年間研修計画に基づく研修を実施した当日 実施日時/テーマ/実施方法(集合・オンライン・伝達)/講師/参加者名簿/欠席者と後日のフォロー方法/使用資料/理解度の確認方法/次回に持ち越す論点 年間研修計画、当日資料、確認テストや振り返りシート、欠席者への伝達記録
業務日誌 その日の勤務が始まった時点(後追いで書かず、区切りごとに書き足す) 日付/天候/勤務者と勤務時間/利用者数/申し送り事項/特記事項/連絡受付/翌日への引き継ぎ/記入者と確認者 勤務表、サービス提供記録、連絡ノート
モニタリング報告書 計画に定めた実施時期が来た時点、または状態の変化を把握した時点 実施日/実施方法(訪問・電話・面談)/面接した相手/計画の各目標の達成状況/本人の言葉/家族の言葉/新たに把握した課題/計画変更の要否の検討/次回予定 居宅サービス計画・個別サービス計画、サービス提供記録、担当者会議の記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

事故として書くか、ヒヤリハットとして書くか——分けるところで迷わない

自治体の公表資料でくり返し挙がっているのが、この振り分けです。津山市の集団指導資料には、誤薬の案件で事故報告書が提出されていない事例、事故報告書を提出すべき案件をヒヤリハットで処理している事例が指導・指摘事項として記載され、他人の薬の服用・飲み忘れ・落薬も報告の対象として整理するよう示されています。神戸市の資料では、誤薬・転倒等、介護事故として記録すべきものをヒヤリ・ハット事例として記録している例が挙げられ、ヒヤリ・ハット事例は「介護事故には至らなかったが介護事故が発生しそうになった場合」と定義されています。名古屋市の資料では、運営指導において介護事故の件数よりヒヤリハット報告の件数のほうが少ない事例が見受けられると記載されています。

仙台市の集団指導資料では、事業所側の過失の有無にかかわらず報告を求める事案として、サービス提供中(送迎・通院間を含む)の怪我または死亡事故、無断外出(警察・消防等が関わったもの)、誤薬・与薬漏れ・異食・医療措置関連・誤嚥・窒息・溺水などが示されています。ただし報告を求める範囲・様式・提出期限は保険者ごとに定められているため、下表は「振り分けの考え方を職員間でそろえるための材料」として使い、最終的な扱いは自事業所の保険者の定めをご確認ください。

起きたこと 自治体の公表資料に示されている整理 職員間でそろえておく確認の言い方 貴事業所の保険者の定め(記入欄)
他の利用者の薬を服用した 津山市資料では、誤薬(他人の薬を飲む)は事故報告の対象として整理するよう示されている 「誤薬は、量にかかわらずまず事故報告書を起票する。ヒヤリハットに振り替えるかは管理者と看護職員で確認する」  
与薬の時間を過ぎて飲み忘れに気づいた 同資料では、飲み忘れも報告の対象として整理するよう示されている 「飲み忘れは、気づいた時刻と本来の与薬時刻の両方を書く。医師・薬剤師に相談した記録も残す」  
薬包を落とし、内服できなかった分がある 同資料では、落薬も報告の対象として整理するよう示されている 「落薬は、落とした薬の種類と数、回収できたか、代替の指示を受けたかまで書く」  
転倒し、医師の診察を受けて投薬や処置があった 仙台市資料では、医師の診断を受け投薬・処置等の治療が必要となった怪我が報告を求める事案として示されている 「受診して何らかの治療があったら、けがの見た目の軽さで判断しない」  
床に座り込んでいるのを発見したが、受傷はなく受診もしなかった 神戸市資料の定義では、事故に至らなかった場合はヒヤリ・ハット事例に整理される 「受診しなかった場合も、観察した部位と経過観察の期間を書いて残す。後日痛みが出たら事故報告に切り替える」  
無断で外出し、警察に捜索を依頼した 仙台市資料では、警察・消防等が関わった無断外出が報告を求める事案として示されている 「外部機関が動いたかどうかが分かれ目。連絡した時刻と担当者名を必ず書く」  
玄関から出ようとしたところを職員が声かけして戻った 神戸市資料の定義では、事故に至らなかった場合はヒヤリ・ハット事例に整理される 「未然に止められた出来事こそ、次の対策の材料になるので必ず起票する」  
食事以外のものを口に入れた 仙台市資料では、異食が報告を求める事案として示されている 「口に入れた物、量、除去できたか、受診の有無を書く」  
食事中にむせ込みが続き、吸引や背部叩打を行った 仙台市資料では、誤嚥・窒息が報告を求める事案として示されている 「処置をしたかどうかを基準にする。むせただけで自力で改善した場合との書き分けを決めておく」  
入浴中に湯を飲み込み、咳込みが続いた 仙台市資料では、溺水が報告を求める事案として示されている 「浴槽内の出来事は、湯温・湯量・同席職員の位置まで書く」  
送迎車の乗降時に足を滑らせ、腕に内出血ができた 仙台市資料では、送迎・通院間を含むサービス提供中の怪我が報告を求める事案として示されている 「事業所の外で起きた出来事も、送迎中・通院同行中なら同じ様式で起票する」  
医療処置に関連して予定外の事象が生じた 仙台市資料では、医療措置関連が報告を求める事案として示されている 「看護職員が処置に関与した事案は、看護職員が所見欄を自分の言葉で書く」  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

北海道後志総合振興局の資料には「事故の状況及び事故に際して採った処置について記録されていない」「原因の究明や、再発防止策がとられていない」との指摘事例が公表されています。振り分けを決めたら、次は中身です。

事故報告書の時系列|6場面を、そのまま貼れる完成文で(60欄)

事故報告書がいちばん詰まるのは「発見時の状況」と「その後の経過」です。ここが一行で終わると、読んだ人は何が起きたのか再現できません。以下は、発見から再発防止までを時系列の欄に分け、左に現場で実際によく書かれてしまう一文、右に主語・時刻・観察の根拠を入れた完成文を並べたものです。利用者名は仮名です。日付・時刻・氏名・数値を自事業所のものに置き換えてお使いください。

転倒|居室で床に座り込んでいるのを発見した場面

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
発見日時・発見場所 朝、居室で転倒。 令和◯年◯月◯日 6時40分、A様(女性・89歳・要介護3)の居室内、ベッド右側の床上。夜勤の介護職員◯◯が起床介助のため訪室し発見した。
発見時の状況 床に倒れていた。 A様はベッド右側の床にお尻をついた状態で座り込んでおられ、上半身は起きていた。ベッド柵は右側1本が下りており、履物は片方がベッド下、もう片方が2メートル離れた出入口付近にあった。ポータブルトイレの蓋は開いていた。
利用者の訴え 本人は大丈夫と言っていた。 「トイレに行こうとして、足がついてこんかった」と話され、痛みの有無を尋ねると「お尻がちょっと痛い」と右臀部を手で示された。頭部を打ったかを尋ねると「打っとらん」と答えられ、その後も同じ答えが変わらなかった。
観察した所見 外傷なし。 頭部・顔面に打撲痕、腫脹、出血は見られなかった。右臀部に手のひら大の発赤があり、皮下出血は認められなかった。両下肢の変形・短縮・外旋はなく、自動運動で膝の屈伸ができた。声かけに対する応答は普段どおりで、失禁はなかった。
バイタル バイタル異常なし。 6時45分、体温36.5度、脈拍78回/分・整、血圧138/82、SpO2 97パーセント(室内気)。以後、8時・12時・16時に再測し、いずれも同程度で推移した。
直後の対応 ベッドに戻した。 その場で痛みと下肢の動きを確認したうえで、介護職員2名で座位から立位へ介助し、ベッドへ移乗した。臀部の発赤を冷罨法で15分冷却した。頭部打撲の可能性を考え、以後24時間は意識状態と嘔気の有無を2時間ごとに観察する旨を申し送りに記載した。
家族への連絡 家族に連絡した。 7時10分、長女◯◯様の携帯電話へ管理者◯◯が架電し、発見の状況、痛みの訴え、観察の結果、受診の予定を伝えた。長女様からは「病院へは一緒に行きます。10時に伺います」との返答があった。
担当介護支援専門員等への連絡 ケアマネにも報告済み。 7時25分、担当介護支援専門員◯◯様(◯◯居宅介護支援事業所)へ管理者◯◯が架電し、同内容を伝達。「受診結果が出たら再度連絡がほしい」との依頼を受け、同日15時に結果を電話で報告した。
受診・医師の説明 受診したが問題なし。 10時40分、◯◯整形外科を長女様同行で受診。骨盤・股関節・胸腰椎のエックス線撮影が行われ、医師から「骨折は認められない。打撲。痛みが強くなるようなら再来を」と説明を受けた。処方は外用薬1剤で、内服の追加はなかった。
その後の経過 その後変わりなし。 当日夕方まで臀部痛の訴えは「座ると少し痛い」の程度で、歩行器での移動距離は普段と同じ約20メートルを維持できた。翌日以降3日間、発赤の範囲は縮小し、7日目に消失。歩行状態・食事量・睡眠時間に発見前との違いは見られなかった。
原因の分析と再発防止策 見守りを強化する。 【原因】A様は夜間に平均2回排尿があり、直近1か月で3回、職員を呼ばずに自力でポータブルトイレへ移ろうとされていた。今回、右側のベッド柵が下りたままで、履物がベッド下に置かれていた。【対策】(1)就寝前に両側のベッド柵設置と履物の位置を職員が声に出して確認し、チェック表に記入する。(2)ポータブルトイレをベッド右側へ移設し、動線を1メートル以内にする。(3)離床センサーの作動範囲を見直し、夜勤者が最初に確認する居室の順番をA様からに変更する。(4)対策の実施状況を2週間後の事故発生防止検討委員会で確認し、夜間の自力移動の回数を記録して比較する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

誤嚥|昼食中にむせ込みが続き、吸引を行った場面

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
発生日時・発生場所 昼食時にむせた。 令和◯年◯月◯日 12時15分、食堂の窓側テーブル。B様(男性・84歳・要介護4・嚥下調整食コード3、とろみ中間)の昼食介助中、介護職員◯◯が付き添っていた。
発生時の状況 食事中にむせ込んだ。 主菜のひと口を召し上がった直後にむせ込みが始まり、5回連続で咳が出た。この時、B様の体幹が右へ傾き、頸部が後屈した姿勢になっていた。テレビの音に反応して振り向かれた直後の一口だった。
利用者の訴え 苦しそうだった。 咳の合間に「のどに、ひっかかった」と発語があり、両手で前頸部を押さえられた。呼びかけには「うん」とうなずきで応じられ、発声はできていた。
観察した所見 チアノーゼなし。 口唇・爪床の色調変化はなく、呼吸音は聴取で右下肺に湿性の副雑音があった。口腔内を確認したところ、右頬粘膜と舌の裏に食物残渣が残っていた。流涎はなく、頸部の握り込み(チョークサイン)は見られなかった。
バイタル 血中酸素が下がった。 12時18分、SpO2 89パーセント(室内気)、脈拍104回/分、呼吸数24回/分、体温36.8度。酸素化の改善後、12時35分にSpO2 96パーセントへ回復した。
直後の対応 吸引した。 ただちに食事を中止し、座位のまま前傾姿勢をとって背部叩打を5回実施。看護職員◯◯を呼び、12時20分から口腔内および咽頭部の吸引を実施した(吸引圧・時間は看護記録に記載)。吸引物は白色の唾液様分泌物と食物残渣少量であった。
家族への連絡 家族に伝えた。 13時00分、長男◯◯様へ管理者◯◯が架電し、むせ込みの状況、SpO2の推移、吸引の実施、主治医へ連絡した旨、当日夕食の形態を変更する旨を伝えた。「発熱したらすぐ知らせてほしい」との依頼を記録した。
関係機関への連絡 医師に相談した。 12時50分、主治医◯◯医師(◯◯クリニック)へ看護職員◯◯が電話で経過を報告し、「本日夕食から一段階やわらかい形態とし、38度以上の発熱、または呼吸数の増加があれば連絡を」との指示を受けた。指示内容は口頭指示受け簿に記載し、翌日の受診時に書面で確認した。
受診・検査 受診はしていない。 当日は主治医の指示により経過観察とした。翌日10時、定期往診時に胸部の聴診と体温・SpO2の確認が行われ、医師から「誤嚥性肺炎を示す所見はない。今の形態を1週間続けて様子を見る」との説明を受けた。
その後の経過 その後問題なし。 当日18時、翌日6時・14時・22時に体温とSpO2を測定し、最高体温36.9度、SpO2は95パーセント以上で推移した。夕食は指示どおり形態を変更し、摂取量は主食8割・副食7割。3日目に湿性の副雑音は聴取されなくなった。
原因の分析と再発防止策 ゆっくり食べてもらう。 【原因】発生時、B様の体幹が右へ傾き頸部が後屈していた。座席がテレビの正面にあり、直近2週間で食事中に3回、振り向いた直後にむせ込みが起きていた。【対策】(1)座席をテレビが視界に入らない位置へ変更する。(2)食事開始前に、背もたれとテーブルの高さ、足底接地、頸部前屈の4点を介助者が確認し、チェック表に記入する。(3)一口量をティースプーン1杯までとし、嚥下を目視で確認してから次の一口を運ぶ手順を介助者間で統一する。(4)言語聴覚士による評価の依頼を主治医へ相談する。(5)1か月後にむせ込みの回数を集計し、事故発生防止検討委員会で対策の効果を確認する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

誤薬|他の利用者の薬を服用したことに配薬後に気づいた場面

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
発生日時・発生場所 朝の薬を間違えた。 令和◯年◯月◯日 8時05分、食堂。C様(女性・91歳・要介護2)に対し、介護職員◯◯が朝食後薬を配薬した際、隣席のD様の薬包を手渡し、C様が内服された。
気づいたきっかけ 後で気づいた。 8時12分、同職員がD様へ配薬しようとした際、残っていた薬包の氏名がC様であることに気づいた。回収した空包を確認したところ、C様が服用された薬包にはD様の氏名が印字されていた。
服用した内容 他の人の薬を飲んだ。 C様が服用されたのはD様の朝食後薬1包で、内訳は薬剤名◯◯(規格・数量は薬剤情報提供書のとおり)ほか計3剤。C様本来の朝食後薬は未服用のまま手元に残っていた。
利用者の訴え・観察 変わりなし。 C様は「いつもと同じだと思って飲んだ」と話され、悪心・めまい・眠気の訴えはなかった。顔色は普段どおりで、発汗・振戦は見られなかった。歩行状態は自立で、ふらつきは観察されなかった。
バイタル バイタル測定した。 8時15分、体温36.4度、脈拍72回/分・整、血圧128/76、SpO2 98パーセント。以後2時間ごとに16時まで測定し、血圧の最低値は118/70で、収縮期血圧が100を下回ることはなかった。
直後の対応 様子を見た。 誤薬を確認した時点で介護職員のみで判断せず、8時14分に看護職員◯◯へ報告。看護職員が空包と薬剤情報提供書を突き合わせ、8時20分に処方元の◯◯薬局の薬剤師◯◯様へ電話で相談した。
医師・薬剤師への相談結果 問題ないと言われた。 薬剤師◯◯様から「血圧低下と眠気に注意し、2時間ごとに血圧と意識状態を確認してほしい。C様本来の朝食後薬は本日分を服用せず、昼食後から通常どおりとしてよいか主治医に確認を」との回答。8時40分に主治医◯◯医師へ看護職員が電話で確認し、同内容の指示を受け、口頭指示受け簿に記載した。
家族への連絡 家族に謝罪した。 9時00分、C様の次女◯◯様へ管理者◯◯が架電し、誤って他の利用者の薬を配薬したこと、服用された薬の内容、薬剤師・主治医へ確認した内容、当日の観察計画をお伝えして謝罪した。D様のご家族(長男◯◯様)へも9時20分に架電し、薬包が他の利用者に渡ったこと、D様には代替の処方について薬局へ確認中であることをお伝えした。
その後の経過 異常なし。 当日16時まで2時間ごとの観察で、血圧・脈拍・意識状態に発生前との違いはなく、傾眠やふらつきも見られなかった。昼食後薬から通常どおり再開し、夕食の摂取量は主食10割・副食9割で普段と同じであった。翌日も同様に経過し、追加の受診はなかった。
原因の分析と再発防止策 今後は気をつける。 【原因】朝食後薬を職員1名が6名分まとめて配薬台に並べ、氏名を声に出さずに配っていた。C様とD様は隣席で、薬包の色と大きさが似ていた。直近3か月で、配薬前の氏名確認が省略された場面が申し送りで2回話題になっていた。【対策】(1)配薬は必ず本人の前で薬包の氏名を声に出して読み上げ、本人または同席職員と2名で確認する。(2)まとめ置きをやめ、1名分ずつトレイに載せて運ぶ。(3)C様とD様の座席を離す。(4)薬包に色分けシールを貼る運用を薬局と相談する。(5)誤薬の振り分け基準(他人の薬の服用・飲み忘れ・落薬)を事故報告の対象として事業所内の手順書に明記し、全職員へ周知した記録を残す。(6)1か月後に配薬手順の遵守状況を管理者が抜き打ちで確認し、委員会に報告する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

無断外出|所在が確認できず、警察へ連絡した場面

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
覚知日時・場所 いなくなった。 令和◯年◯月◯日 15時20分、E様(男性・78歳・要介護1・アルツハイマー型認知症)の所在が館内で確認できなくなった。介護職員◯◯がおやつの配膳時に不在に気づいた。
最後に確認できた時点 さっきまでいた。 最後に姿を確認したのは14時55分、1階廊下で職員◯◯とすれ違った時である。この時E様は「そろそろ帰らんと、仕事があるけん」と話されていた。上衣は紺色のカーディガン、下衣はグレーのスラックス、茶色の運動靴を着用していた。
探索の経過 みんなで探した。 15時20分から館内(居室・浴室・トイレ・階段室・屋上)を職員3名で分担して捜索し、15時32分に館内不在と判断。15時35分から職員2名が徒歩で敷地周辺と最寄りのバス停まで、職員1名が公用車で自宅方向の経路を捜索した。
外部機関への連絡 警察に連絡した。 15時40分、管理者◯◯が◯◯警察署(生活安全課)へ電話し、氏名・年齢・服装・身体的特徴・最後に確認した時刻と場所・立ち寄りが想定される場所を伝えて捜索を依頼した。受理番号と担当者名を記録した。15時50分、地域包括支援センターへも情報提供を行った。
家族への連絡 家族に連絡した。 15時45分、長女◯◯様へ管理者◯◯が架電し、不在に気づいた時刻、捜索の状況、警察へ連絡した旨を伝えた。長女様から「自宅の様子を見に行きます。以前も勤めていた工場の方へ向かったことがあります」との情報を得て、当該経路の捜索を追加した。
発見時の状況 見つかった。 16時25分、事業所から南へ約1.2キロメートルの◯◯交差点付近で、公用車で捜索中の職員◯◯が歩いているE様を発見した。E様は「工場に行こうと思った。道が分からんようになった」と話され、その場で座り込むことはなく自力で立っておられた。
発見時の観察 けがはなかった。 頭部・四肢に外傷はなく、衣類の汚れや破れも見られなかった。歩行は自立で、足取りに普段との違いはなかった。発汗が多く、口唇にわずかな乾燥があった。16時40分、事業所帰着時の体温36.9度、脈拍88回/分、血圧142/84、SpO2 97パーセント。
発見後の対応 連れて帰った。 公用車で事業所へ帰着後、涼しい席で休んでいただき、水分200ミリリットルを摂取された。16時50分に警察署へ発見の連絡を入れ、17時00分に長女様と担当介護支援専門員◯◯様へそれぞれ発見と状態を電話で報告した。看護職員が全身を観察し、脱水や熱中症を示す所見がないことを確認した。
その後の経過 その後大丈夫。 当日18時と20時、翌日9時に体温・血圧・水分摂取量を確認し、いずれも普段の範囲内であった。夕食の摂取量は主食10割・副食8割。翌日の日中も落ち着いて過ごされ、外出しようとする言動は見られなかった。
原因の分析と再発防止策 見守りを強化する。 【原因】E様は夕方になると仕事に向かう趣旨の発言をされることが多く、直近1か月で同様の発言が7回記録されていた。当日15時前後は入浴介助のため1階フロアに職員が1名の時間帯があり、玄関の自動ドアは通常の開放状態だった。【対策】(1)15時から16時の時間帯にフロア担当を1名増やすようシフトを見直す。(2)玄関の開閉に連動する呼び出し音を設定し、鳴動時は最寄りの職員が声かけする手順を決める。(3)E様の「仕事に行く」という発言が出た際に、以前の職場の話をうかがう時間を設ける対応をケース記録に記載し、担当者会議で共有する。(4)発見時の連絡先一覧(警察署・地域包括支援センター・家族・担当介護支援専門員)を事務所の電話横に掲示し、夜勤者も同じ手順で動けるようにする。(5)行方が分からなくなった場合の初動手順を書面化し、次回の研修で全職員に周知して記録を残す。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

皮膚剥離|更衣介助中に前腕の皮膚が剥がれた場面

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
発生日時・発生場所 更衣中に皮膚が剥けた。 令和◯年◯月◯日 19時30分、F様(女性・93歳・要介護4)の居室。介護職員◯◯が就寝前の更衣介助を行っていた際に発生した。
発生時の状況 着替えのときに傷ができた。 長袖の上衣を脱いでいただく際、職員がF様の左前腕を手で握って袖から抜こうとしたところ、F様が「痛い」と声を上げられた。袖を外して確認すると、左前腕外側の皮膚が剥離していた。室温は22度、袖口はゴム入りで、上衣は当日家族が持参した新しいものだった。
利用者の訴え 痛がっていた。 「ひりひりする。さわらんといて」と話され、患部を目で追う様子が見られた。安静時の痛みについてうかがうと「じっとしとったら痛うない」と答えられた。
観察した所見 皮膚が剥けた。 左前腕外側、手関節から約8センチメートル中枢側に、およそ3センチメートル×2センチメートルの表皮剥離。皮弁は残存しており、創面から少量の滲出液があった。出血は圧迫で速やかに止まった。周囲に発赤・腫脹はなく、手指の運動と感覚に変化はなかった。
直後の対応 手当てをした。 19時33分、看護職員◯◯を呼び、生理食塩水で創部を洗浄。残存していた皮弁をもとの位置に戻し、非固着性のドレッシング材で被覆した後、筒状包帯で保護した。皮膚を引っ張らないよう、以後の更衣は袖を広げて腕を通す方法へ変更する旨を申し送りに記載した。
医師への連絡 看護師が処置した。 19時50分、看護職員◯◯が主治医◯◯医師の当番先へ電話し、創部の大きさ・皮弁の状態・出血の程度を報告。「明日の往診まで現在の被覆で経過を見てよい。発熱、滲出液の増加、悪臭があれば連絡を」との指示を受け、口頭指示受け簿に記載した。
家族への連絡 家族に伝えた。 20時05分、長男◯◯様へ管理者◯◯が架電し、更衣介助中に前腕の表皮が剥離したこと、大きさと処置の内容、翌日往診で医師が確認する予定であることをお伝えして謝罪した。「写真を見せてほしい」との希望があり、翌日の来所時にご本人の同意を得たうえで患部を確認いただいた。
受診・その後の処置 治った。 翌日10時20分、往診時に医師が創部を確認し、「感染徴候なし。週2回の洗浄と被覆材の交換で経過観察」と説明を受けた。以後、月曜・木曜に看護職員が処置を実施し、記録に創部の大きさをセンチメートルで記載した。
その後の経過 問題なし。 発生から7日目に創面の大きさが約1.5センチメートル×1センチメートルに縮小し、14日目に上皮化を確認して被覆を終了した。この間、体温は36度台で推移し、痛みの訴えは3日目以降なかった。
原因の分析と再発防止策 優しく介助する。 【原因】F様は日常的に皮膚の乾燥が強く、直近3か月で前腕・手背の内出血が5回記録されていた。今回、職員が前腕を握って袖を抜く方法をとり、袖口がゴム入りで抵抗が大きかった。【対策】(1)更衣は腕を握らず、職員の手のひらで下から支えて袖を広げて通す方法に統一し、手順書に図を添えて掲示する。(2)入浴後と就寝前に保湿剤を塗布する時間をケア記録の定型項目に加える。(3)家族に袖口がゆるやかな衣類の準備を相談し、担当者会議で共有する。(4)長袖の下にアームカバーを着用する案を本人に提案し、意向を記録する。(5)1か月後に皮膚トラブルの発生件数を集計し、事故発生防止検討委員会で対策の効果を確認する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

送迎中のできごと|車内で顔色不良を認め、車両を停めた場面

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
発生日時・発生場所 送迎中に具合が悪くなった。 令和◯年◯月◯日 16時40分、◯◯町◯丁目付近を走行中の送迎車内(2号車・乗車利用者3名)。運転は介護職員◯◯、添乗は介護職員◯◯。G様(男性・86歳・要介護2)は最後列右側の座席に着座していた。
気づいたきっかけ 顔色が悪かった。 添乗職員が車内を振り返った際、G様が座席背もたれに深くもたれ、目を閉じて口を半開きにしておられるのを認めた。声をかけると開眼されたが、返答までに数秒かかり、口調がいつもよりゆっくりだった。
利用者の訴え 気分が悪いと言った。 「なんか、ふわーっとする。胸は痛うない」と話された。悪心の有無を尋ねると「吐き気はない」、しびれの有無を尋ねると「手も足もいつもどおり」と答えられた。
観察した所見 顔色不良。 顔面蒼白で、額に発汗があった。口唇色は保たれ、上下肢の左右差、呂律の乱れ、顔面の左右差は見られなかった。座位を保持でき、握手の力に左右差はなかった。
直後の対応 車を止めた。 16時42分、運転職員が安全な路肩に車両を停止。添乗職員が背もたれを倒して半座位とし、シートベルトを緩め、窓を開けて換気した。車載の血圧計で測定し、経過を時刻とともに記録した。
バイタル 血圧が低かった。 16時45分、血圧92/58、脈拍56回/分・整、SpO2 96パーセント、体温36.2度。16時55分に血圧104/64、脈拍62回/分。17時10分、事業所帰着時に血圧112/70、脈拍68回/分まで回復した。
関係機関への連絡 事業所に連絡した。 16時44分、添乗職員が事業所へ電話し、看護職員◯◯へ状況を報告。看護職員から「意識がはっきりしていて麻痺がなければ、水分を少量ずつ摂っていただき、10分ごとに血圧を測って事業所へ戻ってください。症状が悪化するようなら救急要請を」との助言を受け、内容を記録した。
家族への連絡 家族に伝えた。 17時25分、妻◯◯様へ管理者◯◯が架電し、送迎中に顔色不良と血圧低下があったこと、車両を停めて休息したこと、帰着時の数値、当日の食事量と内服状況を伝えた。「主治医の診察日が明日なので相談します」との返答を記録し、翌日の受診結果を17時に確認する約束をした。
その後の経過 元気になった。 17時40分に自宅へ送り届け、玄関で立位保持と歩行を確認したうえで妻へ引き継いだ。翌日の主治医受診で、医師から「降圧薬の量を調整する。1週間、朝と夕に血圧を測って記録を」と説明があった旨を妻から聴取し、記録した。翌々日以降の送迎時は乗車前後に血圧を測定し、いずれも収縮期血圧110以上で経過した。
原因の分析と再発防止策 体調に気をつける。 【原因】当日、G様の昼食摂取量は主食3割・副食2割で普段より少なく、水分摂取量は約400ミリリットルにとどまっていたが、送迎前にその情報が添乗職員へ引き継がれていなかった。【対策】(1)昼食の摂取量が半分以下の利用者は、送迎前に血圧と水分摂取量を測定・確認し、送迎申し送り表に記入する。(2)送迎車に血圧計・パルスオキシメーター・飲料水を常備し、始業前点検の項目に加える。(3)車内で体調変化を認めた際の手順(停車・体位・観察項目・事業所への連絡・救急要請の判断)を書面化し、運転担当となる全職員に周知して記録を残す。(4)送迎に関する出来事も事故報告の様式で起票する扱いを手順書に明記する。(5)1か月後に送迎中の体調変化の件数を集計し、委員会で確認する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ヒヤリハットと再発防止欄|曖昧な一文を完成文に直す44の言い換え

名古屋市の資料では、ヒヤリハット報告を増やすための取組例として、様式の簡素化、記載例の作成、研修等を通じた趣旨説明(従業者の懲罰目的ではないことの説明)が挙げられ、委員会等で検討した結果を職員へフィードバックすることも示されています。報告が増えない事業所ほど「何をどう書けばよいか分からない」が理由に挙がるため、書き出しの型を用意しておくのが早道です。

発見・状況の欄|16の言い換え

よくある一文 そのまま使える完成文
転びそうになった。 10時15分、H様が食堂の出入口で右足を引きずり、体が右へ傾いたところを、1メートル後方にいた職員◯◯が右腋窩を支えて止めた。床には配膳時にこぼれた水分が直径約10センチメートル残っていた。
ベッドから落ちそうだった。 2時40分の巡視時、I様が布団を蹴り上げ、両下肢がベッド柵の外側へ出た状態で臥床されていた。左側のベッド柵は設置されていたが、マットレスと柵の間に約15センチメートルの隙間があった。
車いすが動いた。 13時05分、移乗介助のためJ様が立ち上がろうとされた際、車いすが後方へ約20センチメートル動いた。両側のブレーキが解除されたままで、フットレストが上がっていなかった。
薬を間違えそうになった。 8時00分、配薬前の照合でK様の薬包に別の利用者の氏名が印字されていることに職員◯◯が気づいた。前日の薬局からの受領時に、氏名別のケースへ入れ替える手順が省略されていた。
食事が喉に詰まりそうだった。 12時30分、L様が主菜を大きいまま口へ運ばれ、咀嚼が10秒以上続いた後にむせ込みが2回あった。自力で喀出され、SpO2は97パーセントを保っていた。一口大に切る指示があったが、配膳時に確認されていなかった。
浴室で滑りそうになった。 14時50分、M様が洗い場から浴槽へ移動する際、右足がマットの端に乗り上げ、体が前へ傾いた。介助者が両肩を支えて止めた。マットの端が約3センチメートルめくれ上がっていた。
ドアに指を挟みそうになった。 16時20分、N様が居室の引き戸を閉める際、戸先と柱の間に左手の指先が入りかけた。職員◯◯が声をかけて手を引いていただいた。戸に指挟み防止の緩衝材は付いていなかった。
間違って別の人の食事を出しそうになった。 11時55分、配膳時にO様のトレイに、禁食となっている食材を含む副菜が乗っていることを職員◯◯が配膳直前に気づいた。厨房からの受け取り時に、食札と食器の突き合わせが行われていなかった。
点滴が抜けそうだった。 15時10分、P様が右前腕に留置された点滴の刺入部を左手で触っておられるのを職員◯◯が発見した。固定テープの端が2センチメートルはがれていたが、抜針・漏れはなく、看護職員が固定を貼り直した。
湯温が熱かった。 13時40分、入浴前の湯温確認で浴槽の湯が42度あることに職員◯◯が気づき、加水して40度に調整した。当日は前の利用者の入浴後に湯温を測る手順が抜けていた。
外に出ようとした。 15時35分、Q様が玄関の風除室で自動ドアの前に立っておられるのを職員◯◯が発見し、「散歩に行こうと思って」との発言を確認した。この日は玄関に近い相談室が無人で、人の目が届かない時間が約10分あった。
他の利用者とトラブルになりかけた。 14時10分、食堂でR様がS様の座席に座られ、S様が「そこは私の席」と大きな声を出された。職員◯◯が間に入り、R様を別のテーブルへ案内した。座席表の掲示が前月から更新されていなかった。
送迎の乗り降りが危なかった。 9時20分、送迎車の乗車時にT様が乗降ステップを踏み外しかけ、添乗職員が右前腕を支えた。停車位置が歩道の縁石から約40センチメートル離れており、段差が大きくなっていた。
記録が消えそうになった。 17時50分、U様の当日のサービス提供記録が未入力のまま端末がスリープになり、入力途中の内容が保存されていないことに職員◯◯が気づいた。記録は口頭で確認しながら再入力し、以後は10分ごとの自動保存設定に変更した。
連絡がうまく伝わらなかった。 18時05分、V様の家族から17時に受けた「明日の受診に付き添う」との連絡が、翌日の担当者へ引き継がれていないことに夜勤者が気づいた。連絡受付簿への記入はあったが、申し送り表への転記が抜けていた。
体温計の値がおかしかった。 10時40分、W様の体温が34.8度と表示され、職員◯◯が測り直したところ36.4度であった。腋窩に汗が残ったまま測定していた。以後、測定前に腋窩を拭う手順を掲示した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

観察・訴えの欄|14の言い換え

よくある一文 そのまま使える完成文
元気がない。 朝の挨拶に対し声が小さく、返答までに5秒ほど間があった。前日まで自ら参加していた体操を「今日はやめとく」と断られ、居室で臥床して過ごされる時間が午前中で2時間半あった。
食欲がない。 朝食の摂取量は主食2割・副食1割で、直近1週間の平均(主食8割・副食7割)を下回った。「においがだめ」と話され、汁物のみ全量摂取された。水分摂取量は午前中で250ミリリットル。
痛みがある。 右膝について「立ち上がるときにズキッとする」と表現され、指し示された部位は膝蓋骨の内側。安静時の痛みはなく、立位保持は可能。腫脹・熱感はなく、可動域は屈曲時に前日よりやや狭かった。
眠れていない。 0時、2時、4時の巡視でいずれも開眼しておられ、2時には「目がさえてしまって」と話された。日中の傾眠は13時から14時にかけて約40分。前日の夕方にコーヒーを2杯飲まれていた。
混乱している。 16時ごろから「家に帰らないと子どもが待っている」と5回発言され、玄関方向へ2回歩かれた。日付を尋ねると「昭和◯年」と答えられ、職員の名前は正しく呼ばれた。夕食後は落ち着かれ、同様の発言はなかった。
むくみがある。 両下腿前面を母指で5秒押すと約5ミリメートルの圧痕が残り、戻るまでに約20秒を要した。前日は圧痕が残らなかった。靴下のゴム跡が普段より深く、体重は3日前から1.2キログラム増加していた。
皮膚が赤い。 仙骨部に直径約4センチメートルの発赤があり、指で押すと白くなり離すと赤みが戻った。表皮の破綻はなく、熱感・硬結はなかった。当日は座位の時間が連続で3時間を超えていた。
咳が出ている。 湿性の咳が午前中に12回あり、うち3回は食後に集中した。白色の喀痰が少量喀出された。体温36.7度、SpO2 96パーセント、呼吸数18回/分。前日までは咳の記録はなかった。
歩き方が変わった。 歩行器での歩行時、右足の振り出しが小さく、1歩あたりの歩幅が左に比べて明らかに短かった。10メートルの歩行に要した時間は32秒で、前週の24秒より延長していた。ふらつきによる立ち止まりが2回あった。
排便がない。 最終排便は3日前で、当日の腹部は膨満し、聴診で腸蠕動音は弱く不規則だった。「おなかが張って苦しい」と訴えられた。食事摂取量は普段どおり、水分摂取量は1日700ミリリットル前後で経過していた。
怒りっぽい。 入浴の声かけに対し「今はいい」と2回断られ、3回目の声かけで「しつこい」と大きな声を出された。この日は起床時間が普段より1時間早く、午前中の休息時間が取れていなかった。夕方は穏やかに過ごされた。
ふらつきがある。 立ち上がり直後に体が左へ2回傾き、いずれも手すりをつかんで持ちこたえられた。臥位から立位への血圧は138/80から108/64へ低下した。「立った瞬間だけ、くらっとする」と表現された。
体重が減った。 体重は1か月前の48.2キログラムから46.4キログラムへ減少した。同期間の食事摂取量は主食平均5割・副食平均4割で、以前の8割から低下していた。義歯の不適合について「かむと当たる」との訴えがあった。
失禁が増えた。 直近1週間の失禁回数は日中平均2.4回で、前週の0.6回から増加した。「間に合わんかった」と話され、トイレまでの移動に要する時間が前週の45秒から70秒へ延びていた。尿の混濁と臭気の変化はなかった。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

再発防止策の欄|14の言い換え(「見守り強化」で終わらせない)

神戸市の資料には、再発防止策の検討が不十分なため同様の事故が繰り返し発生している例として「見守り強化のみを対策として挙げている」が示されています。宇都宮市の資料でも、「よく注意する」等と職員に対応を任せるのではなく原因を分析するよう求め、誤配薬を例に、利用者の間違いか薬の間違いかで改善内容が異なると説明されています。対策欄は「誰が・いつ・何を・どう確認するか」の4点が入っていれば、抽象的にはなりません。

抽象的な対策 誰が・いつ・何を・どう確認するかを入れた完成文
見守りを強化する。 夜勤者が、22時・0時・2時・4時の巡視時に、X様の居室を最初に確認する。確認した時刻と本人の体位を巡視表に記入し、翌朝の申し送りで管理者が記入漏れの有無を確認する。
職員に周知する。 管理者が、次回の全体会議(◯月◯日)で本件の経過と対策を説明し、欠席者には翌週までに個別に伝達する。周知の記録として、資料・参加者名簿・欠席者への伝達日を綴じる。
注意して介助する。 更衣介助では、介助者が前腕を握らず手のひらで下から支える方法に統一する。手順書に写真を添えて脱衣所に掲示し、リーダーが月1回、実際の介助場面を確認して手順書に日付とサインを残す。
確認を徹底する。 配薬時は、担当職員が本人の前で薬包の氏名を声に出して読み上げ、同席職員が復唱する。読み上げの実施状況を管理者が週1回、任意の1食分について立ち会って確認し、確認日と結果を記録する。
環境を整える。 ベッド右側にポータブルトイレを移設し、ベッドから1メートル以内の動線とする。移設後2週間、夜勤者が自力移動の回数を記録し、事故発生防止検討委員会で移設前後の回数を比較する。
研修を行う。 ◯月◯日に「転倒後の観察項目」をテーマとした研修を看護職員が実施する。実施後に確認テスト(5問)を行い、正答率が7割未満だった職員には翌月に再度説明する。参加者名簿と資料を研修記録に綴じる。
記録を残す。 本件に関する観察項目(意識状態・嘔気・患部の色調)をケース記録の定型項目に追加し、24時間は2時間ごとに記入する。記入漏れがあった場合は、翌日のリーダーが記入者へ確認して追記の理由を残す。
家族に説明する。 管理者が◯月◯日までに長女様へ来所いただき、経過・原因・対策を書面でお渡しして説明する。説明日、出席者、お渡しした書面の写し、いただいた意見を苦情・相談の記録として保管する。
マニュアルを見直す。 事故対応マニュアルの「送迎中の体調変化」の項を◯月◯日までに改訂し、停車・体位・観察項目・事業所への連絡・救急要請の判断を手順として明記する。改訂版は全職員へ配付し、受領のサインを得る。
体制を見直す。 15時から16時の時間帯にフロア担当を1名増やすよう、翌月のシフトから変更する。変更後1か月間、当該時間帯の離設に関するヒヤリハット件数を集計し、委員会で効果を確認する。
情報を共有する。 昼食の摂取量が半分以下だった利用者を、送迎申し送り表の「送迎前に確認」欄に記入する。添乗職員は出発前に該当欄を読み上げ、確認したことを表に記入する。管理者が週末に記入状況を点検する。
声かけを増やす。 Y様が「仕事に行く」と話された際は、担当職員が以前の職場の話をうかがう時間を10分程度設け、内容をケース記録に記入する。1か月後に、当該発言の回数と外出しようとする行動の回数を比較する。
医療職と連携する。 看護職員が、誤薬発生時は服用内容を薬剤情報提供書と突き合わせたうえで、処方元の薬局と主治医の双方へ連絡する。連絡した時刻・相手・指示内容を口頭指示受け簿に記入し、翌診察時に書面で確認する。
今後は気をつける。 (この表現は対策として成り立たないため、必ず「誰が・いつ・何を・どう確認するか」に置き換える。どうしても具体化できない場合は、原因の分析が終わっていないことを示すので、委員会での再検討を対策欄に記載する。)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

苦情・感染症・身体拘束・研修の報告|4分野40欄の記入例

事故報告書以外の4つの報告についても、運営指導で確認される欄はほぼ決まっています。姫路市の資料には、感染症の予防及びまん延の防止のための措置について委員会が開催されていなかった、委員会の議事録が作成されていなかった、指針を整備していなかったとの指摘が記録され、議事録には委員会の記録であることを明記し、周知の時期・方法・対象者・内容等も記載するよう示されています。松山市の資料では、委員会と研修・訓練は区別して記録すること、複数の研修を同日に実施した際は内容を区別して記録することが示されています。

苦情対応報告書|10欄

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
受付日時・受付方法・受付者 家族から苦情あり。 令和◯年◯月◯日 10時20分、電話にて受付。受付者は生活相談員◯◯。通話時間は約12分。
申出者・利用者との続柄 家族。 Z様(要介護2・週2回通所)の長女◯◯様。同居されており、日常の送り出しと受け入れを担当されている。
申出の内容(相手の言葉のまま) 対応が悪いと言われた。 「先週の金曜、母が『職員さんに、早くしてって強い口調で言われた』と話していました。帰ってきてから元気がなく、今週は行きたくないと言っています。誰がどういう場面で言ったのか、確認してもらえませんか」(要旨ではなく、申出者の言葉に近い形で記載)
一次対応 謝罪した。 受付者が、不快な思いをさせたことについてその場でお詫びし、当日の担当職員に事実を確認したうえで、3日以内に管理者から改めて連絡する旨をお伝えした。連絡先と希望される時間帯(平日18時以降)をうかがった。
事実確認の方法と結果 職員に聞いた。 管理者が、当日の入浴介助を担当した職員2名と、フロア担当の職員1名から個別に聞き取りを行った。担当職員◯◯から「入浴の順番が押しており、脱衣に時間がかかっていたため『すみません、少し急いでいただけますか』と声をかけた。強い口調になっていたかもしれない」との申告があった。当日の入浴開始は予定より25分遅れており、記録でも確認できた。
原因 言い方の問題。 入浴の時間配分に無理があり、後半の利用者に対して職員が急がせる声かけをする状況が生じていた。当日は入浴担当が1名欠勤し、通常3名のところ2名で対応していた。声かけの言い回しについて、事業所として基準を示していなかった。
申出者への回答日時と内容 説明して納得してもらった。 ◯月◯日 18時30分、管理者◯◯が長女◯◯様へ架電し、聞き取りの結果、時間配分に無理があったこと、担当職員の声かけが急かす表現になっていたことをお伝えして改めてお詫びした。あわせて入浴の時間配分の見直しと声かけの手順化を説明した。長女様から「事実が分かって安心した。本人にも伝えます」との返答をいただいた。
再発防止 気をつける。 (1)入浴担当が欠員となった日は、入浴人数の上限を管理者が当日朝に決め、超える分は翌日以降へ振り替える。(2)急がせる表現を避けた声かけの例文を掲示し、次回の接遇研修(◯月◯日)で全職員に説明する。(3)入浴の開始・終了時刻を記録し、1か月ごとに遅れの有無を管理者が確認する。
職員への周知 朝礼で話した。 ◯月◯日の全体会議で管理者が本件の経過と再発防止策を説明した。参加者12名、欠席者3名には◯月◯日までに個別に伝達し、伝達日と伝達者を記録した。使用した資料を本記録に添付した。
記録の保管・窓口の記載 ファイルに綴じた。 本記録は苦情受付簿に受付番号◯を付して綴じ、事務所施錠棚で保管する。あわせて、重要事項説明書および事業所内掲示の苦情相談窓口欄に、自事業所の担当者名・電話番号・対応時間、通常の事業の実施地域に含まれる保険者の担当課、都道府県国民健康保険団体連合会の連絡先が記載されているかを管理者が確認した(確認日◯月◯日)。

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感染症発生報告|10欄

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
覚知日時・覚知の経緯 感染症が出た。 令和◯年◯月◯日 9時40分、通所利用者2名について、送迎時にご家族から前夜からの嘔吐・下痢の申告があり、あわせて前日の利用者1名からも同様の連絡を受けたことを、生活相談員◯◯が把握した。
初発者の発症日と症状 下痢の人がいた。 最も早い発症は◯月◯日 21時ごろで、嘔吐2回・水様便3回。以降、◯月◯日までに利用者3名(発症日◯日2名、◯日1名)、職員1名(◯日)が同様の症状を呈した。発熱は37度台が2名、平熱が2名であった。
人数の推移 数人が症状あり。 ◯月◯日:利用者2名/◯日:利用者1名・職員1名/◯日:新規発症なし/◯日:新規発症なし。累計は利用者3名、職員1名。日ごとの新規発症数を表で記録した。
医療機関との連絡 病院に行った。 ◯月◯日 10時15分、看護職員◯◯が協力医療機関◯◯クリニックへ電話で状況を報告し、「症状のある方は受診を勧め、事業所内では嘔吐物の処理と手指衛生を徹底してほしい」との助言を受けた。受診された2名について、医師の説明内容をご家族から聴取して記録した。
行政等への連絡 市に電話した。 ◯月◯日 11時00分、管理者◯◯が◯◯市介護保険課へ電話し、発症人数、発症日、症状、実施している対応を伝えた。担当者名と受けた指示内容を記録した。報告を求められる基準・様式・提出期限は保険者ごとに異なるため、当事業所の保険者が示す様式に沿って提出した。
実施した対策 消毒した。 (1)症状のある利用者の利用は、症状消失後の期間について医師の助言に沿って調整した。(2)嘔吐物の処理は使い捨て手袋・エプロン・マスクを着用し、次亜塩素酸ナトリウム液で処理する手順に統一した。(3)トイレのドアノブ・手すり・便座を1日3回、同液で清拭する記録表を作成した。(4)食事の席の間隔を空け、送迎車は換気を継続した。(5)職員は始業時に体温と症状を記入した。
家族への連絡 家族に知らせた。 ◯月◯日 15時から16時にかけて、利用者全員のご家族へ生活相談員が電話し、同様の症状の方が複数出ていること、事業所で実施している対策、家庭で症状が出た場合の連絡先をお伝えした。連絡できなかった2件は翌朝の送迎時に直接お伝えし、その旨を記録した。
収束の判断日 落ち着いた。 最終発症日である◯月◯日から新規発症がない状態が◯日間続いたことを確認し、◯月◯日に協力医療機関へ相談したうえで、通常の運営へ戻す判断を管理者が行った。判断の根拠と相談先を記録した。
委員会での検討 会議で話した。 ◯月◯日、感染対策委員会(出席者◯名、司会◯◯、記録◯◯)を開催し、本件の経過、初動で遅れた点(家族への一斉連絡に約5時間を要した)、清拭記録の記入漏れ2日分について検討した。議事録の冒頭に「感染対策委員会の記録」であることを明記し、決定事項の周知の時期・方法・対象者・内容を記載した。
研修・訓練への反映 研修する。 ◯月◯日に「嘔吐物処理の実技」を看護職員が実施し、参加者名簿・使用資料・実施時間を研修記録に綴じた。同日に別テーマの研修を行ったため、開始・終了時刻とテーマを分けて記載した。欠席者3名には◯月◯日までに個別に実技を行い、実施日を記録した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

身体拘束に関する記録|10欄

和歌山市の集団指導資料では、厚生労働省「身体拘束ゼロへの手引き」において車いすテーブルの使用も禁止の対象となる行為として例示されていること、身体的拘束等は切迫性・非代替性・一時性の3要件すべてを満たし適切な手続を経た場合に限られることが示されています。同資料には、車いすテーブルにより身体拘束を行っているにもかかわらず、態様・時間・心身の状況・緊急やむを得ない理由の記録を行っていなかったとの指摘事例も掲載されています。

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
態様(何を、どこに、どのように) 安全のためテーブルを使用。 車いす用テーブルを座位保持の目的で装着し、本人が自力で取り外せない状態とした。装着位置は腹部前面、固定はマジックテープ2か所による。
開始と解除の日時(時間) 日中使用。 令和◯年◯月◯日 9時30分装着、11時00分解除(1時間30分)。同日13時30分装着、14時40分解除(1時間10分)。装着・解除のたびに時刻を記入し、まとめ書きをしない。
その際の心身の状況 落ち着かない様子。 装着中、A様は5分から10分おきに立ち上がろうとされ、テーブルを両手で押す動作が3回あった。「これ、外して」との発言が2回。表情は硬く、装着から40分経過時に「もういやや」と大きな声を出された。解除後15分で表情がやわらぎ、発語が普段の調子に戻った。
緊急やむを得ない理由(切迫性) 転倒の危険があるため。 直近2週間で立ち上がり時の転倒が3回あり、うち1回は前額部を打撲して受診に至った。医師から「同じ転び方をすると骨折や頭部外傷の危険が高い」との説明を受けている。
緊急やむを得ない理由(非代替性) 他に方法がないため。 低床ベッドへの変更、離床センサーの設置、職員の付き添い時間の延長、座位保持クッションの導入をそれぞれ試行し、実施期間と結果を記録した(センサーは◯月◯日から2週間、付き添いは◯月◯日から1週間)。いずれも立ち上がり時の転倒を防ぐに至らなかった経過を、日付とともに記載する。
緊急やむを得ない理由(一時性) 当分の間。 装着は日中の食堂滞在時のうち、職員が1名体制となる9時30分から11時00分および13時30分から14時40分に限る。◯月◯日を期限として再検討することを、あらかじめ委員会で決定した。
本人・家族への説明と同意 家族の了解あり。 ◯月◯日 14時00分、来所された長女◯◯様へ管理者・看護職員・介護職員の3名が同席し、態様、時間帯、理由、想定される心身への影響、解除に向けた検討の予定、開始および解除予定の期日を書面でお示しして説明した。書面に署名をいただき、写しをお渡しした。本人にも同日、平易な言葉で説明し、その際の反応を記録した。
解除に向けた検討の記録 継続。 週1回、担当職員・看護職員・機能訓練指導員で、立ち上がり回数、転倒の有無、代替手段の試行結果を持ち寄って検討する。第1週は装着時間を1日合計2時間40分から2時間10分へ短縮できた経過を記録した。検討の日付、出席者、決定内容を毎回残す。
委員会での検討 委員会で報告。 ◯月◯日、身体拘束適正化のための対策を検討する委員会(出席者◯名)を開催し、本件の3要件の該当性、装着時間の推移、代替手段の試行状況、次回の再検討期日を検討した。議事録に、委員会の記録である旨、検討内容、結論、職員への周知の時期・方法・対象者を記載した。
指針・研修との突き合わせ 指針あり。 身体拘束適正化のための指針に定めた項目(基本方針、対象となる行為、やむを得ず実施する場合の手続、記録の方法、委員会の構成と開催頻度、研修、解除に向けた手順、相談・報告の体制)が現行の運用と一致しているかを管理者が確認した(確認日◯月◯日)。研修は年間計画に基づき実施し、実施日・テーマ・参加者名簿・資料を記録している。委員会の開催間隔、研修の年間実施回数、指針の整備、実施時の記録の4点について、直近1年分の証跡の有無を確認する(サービス種別ごとに求められる回数が異なるため、貴事業所の保険者および指定権者の定めをご確認ください)。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

研修実施報告書と業務日誌|10欄

記載欄 書けていない例 そのまま使える完成文
実施日時・場所 ◯月に実施。 令和◯年◯月◯日 17時30分から18時15分(45分間)、事業所2階の会議室。同日18時20分から19時00分に別テーマの研修を実施したため、テーマごとに開始・終了時刻を分けて記載した。
テーマと根拠 虐待防止研修。 テーマ「高齢者虐待の芽に気づく——不適切なケアと虐待の連続性」。年間研修計画に定めた虐待防止に関する研修(年◯回)のうち第◯回として実施した。
実施方法・講師 ビデオを見た。 講師は管理者◯◯。行政の公表資料を用いた講義20分、事例をもとにしたグループ討議20分、まとめ5分。オンライン参加者2名は会議システムで同時参加し、討議は音声で参加した。
参加者 職員多数。 参加者15名(介護職員10名、看護職員2名、生活相談員1名、機能訓練指導員1名、管理者1名)。参加者名簿に氏名・職種・参加形態(対面/オンライン)を記入し、本記録に添付した。
欠席者とフォロー 欠席者あり。 欠席者4名(夜勤2名、公休2名)。◯月◯日までに、同一資料を用いて管理者が個別に説明し、実施日・実施者・所要時間を欄外に記録した。全員が受講を終えた日付を明記した。
使用資料 資料配付。 使用資料は「◯◯(行政公表資料の名称)」および事業所作成のレジュメ2枚、討議用の事例シート1枚。原本を研修記録に綴じ、配付分は各自が保管する扱いとした。
理解度の確認 理解できた様子。 研修後に確認テスト5問を実施し、平均正答率は4.3問。誤答が多かった設問(不適切なケアの具体例を選ぶ問い)について、◯月◯日の申し送りで管理者が補足説明を行い、その日付を記録した。
討議で出た意見 意見交換した。 「忙しい時間帯につい命令口調になることがある」「入浴を断られた際の言い換えを共有したい」等の意見が出た。これを受け、声かけの言い換え例を掲示物にまとめる担当者と期限(◯◯・◯月◯日)を決定した。
次回に持ち越す論点 特になし。 身体拘束と不適切なケアの境目について、次回(◯月)に事例を追加して検討することとした。担当者と準備する資料を記載した。
業務日誌への反映 日誌に記載。 当日の業務日誌の特記事項欄に「17時30分から18時15分 虐待防止研修(参加15名)、18時20分から19時00分 感染症研修(参加13名)」と、テーマ・時刻・参加人数を分けて記入した。記入者と確認者の氏名を欄末に記載した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

提出先・期限・保存|保険者ごとに違う10項目と、運営指導で見られる文書

ここがいちばん誤解の多いところです。事故報告の対象範囲、様式、提出先、提出期限、続報の要否は、保険者(指定権者)ごとに定められており、全国一律ではありません。したがって本記事では日数や様式名を断定せず、「自事業所の保険者の定めを書き写す欄」を用意する形にしています。集団指導資料や指定権者のウェブサイトを開きながら、右端の欄を埋めてください。埋め終えたものを事故対応マニュアルの1ページ目に綴じておくと、夜勤者でも同じ判断ができます。

確認したい事項 公表資料に見られる書きぶりの例 確認するときの言い方 貴事業所の保険者の定め(記入欄)
報告を求められる事故の範囲 仙台市資料では、事業所側の過失の有無にかかわらず、サービス提供中(送迎・通院間を含む)の怪我または死亡事故、警察・消防等が関わった無断外出、誤薬・与薬漏れ・異食・医療措置関連・誤嚥・窒息・溺水などが示されている 「当市へ報告する事故の範囲は、どの資料の何ページに記載されていますか」  
けがの程度の線引き 同資料では、怪我は医師の診断を受け投薬・処置等何らかの治療が必要となったものとされ、死亡診断書に老衰・病死等の主に加齢を原因とする死因が記載されている事案は報告不要とされている 「受診したが処置がなかった場合の取扱いを教えてください」  
提出様式 多くの自治体が独自様式を公表しており、事業所様式での提出の可否は自治体により異なる 「様式は指定のものですか。事業所の様式を添付する形でもよいですか」  
提出先の窓口 介護保険担当課のほか、事業所所在地と利用者の保険者が異なる場合の双方への提出を求める例がある 「利用者の保険者が他市の場合、提出先はどちらになりますか」  
第一報の提出期限 速やかに、または日数を定めて示す例があり、自治体により異なる 「第一報はいつまでに、どの方法(持参・郵送・電子)で出しますか」  
続報・最終報告の要否 受診結果や再発防止策の検討結果を後日提出する扱いを定める例がある 「続報が必要になるのはどのような場合ですか。期限はありますか」  
家族・介護支援専門員への連絡の記録 運営指導マニュアル別添1では、事故発生時の対応の確認内容として市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告が挙げられ、確認文書として報告の記録が示されている。宇都宮市資料では、家族・介護支援専門員へ連絡した記録が残されていない例が指摘事例として挙げられている 「連絡した記録は、報告様式の中の欄と別紙のどちらで残す運用が望ましいですか」  
記録の保存期間 完結の日から保存する期間が条例等で定められており、自治体により異なる 「事故・苦情・身体拘束の記録は、それぞれ何年保存ですか。起算日はいつですか」  
ヒヤリハットの取扱い 神戸市資料では、ヒヤリ・ハット事例は介護事故には至らなかったが介護事故が発生しそうになった場合と定義され、事故・ヒヤリハット・苦情の記録は分けて保存・整備するよう示されている 「事故とヒヤリハットの綴りを分ける運用でよいですか」  
苦情窓口の記載範囲 埼玉県のQ&Aでは、重要事項説明書と掲示の苦情相談窓口に、事業所の担当者名・電話番号・対応時間、通常の事業の実施地域すべての保険者の担当課名・電話番号、国民健康保険団体連合会の苦情相談専用電話番号のすべてを記載することが示されている 「実施地域が複数市町村にまたがる場合、掲示にはどこまで書きますか」  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

運営指導で確認される項目と文書|8項目の突き合わせ表

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1に示されている確認項目・確認内容・確認文書のうち、報告書に関係するものを抜き出したものです。右端に、自事業所ではどこに保管しているかを書き込む欄を設けています。当日になって探し回らないよう、あらかじめ埋めておくことをおすすめします。

確認項目 確認内容として示されているもの 確認文書として示されているもの 貴事業所の保管場所(記入欄)
事故発生時の対応 事故が発生した場合の対応方法は定まっているか 事故対応マニュアル  
事故発生時の対応 市町村、家族、居宅介護支援事業者等に報告しているか 市町村、家族、居宅介護支援事業者等への報告の記録  
事故発生時の対応 事故状況、対応経過が記録されているか 事故の記録  
事故発生時の対応 損害賠償すべき事故が発生した場合に、速やかに賠償を行うための対策を講じているか 損害賠償に関する書類  
事故発生時の対応 再発防止のための取組を行っているか 再発防止策の検討の記録、ヒヤリハットの記録  
苦情処理 苦情受付の窓口があるか/苦情の受付、内容等を記録、保管しているか/苦情の内容を踏まえたサービスの質の向上の取組を行っているか 苦情の受付簿、苦情者への対応記録、苦情対応マニュアル  
虐待の防止 虐待の発生・再発防止のための対策を検討する委員会を定期的に開催し、従業者に周知しているか/指針を整備しているか/研修を実施しているか/担当者を設置しているか 委員会の開催記録、虐待の発生・再発防止の指針、研修計画・実施記録、担当者を設置したことが分かる文書  
感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止 指針の整備、研修および訓練の実施が確認できるか 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針、同研修の記録及び訓練の記録  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

最後に、報告書を書く目的をひとつだけ確認しておきます。北海道後志総合振興局の資料に「事故発生時の報告については随時報告されているが、事故発生防止のための指針が整備されておらず、事故の発生から関係機関等への報告方法など対応経過が不明確」との指摘が示されているとおり、報告書は「出すこと」ではなく「次に同じことが起きないようにするために、何が起きたかを正確に残すこと」が目的です。時刻・観察の根拠・誰が誰に何を伝えたか。この3つが入っていれば、様式が変わっても中身は通用します。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。本記事は、事業所内で作成・保管する記録の書き方について、公表されている資料を整理したものです。

出典:厚生労働省ウェブサイト(介護保険施設等運営指導マニュアル 別添1)/各自治体が公表している集団指導資料および運営指導結果(津山市、仙台市、神戸市、名古屋市、宇都宮市、姫路市、松山市、和歌山市、熊本市、埼玉県、北海道後志総合振興局ほか)/公共データ利用規約(第1.0版)。本記事は上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。

よくある質問(FAQ)

介護状況報告書には何を書きますか?
心身の状況、生活とサービスの利用状況、変化や課題、今後の方針などを記載します。
誰に向けた書類ですか?
家族や行政など、利用者の状況を共有する相手に向けて分かりやすく書きます。
書くときの注意点は?
事実にもとづき、専門用語を避けて相手に伝わる表現でまとめます。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
カイポケをご利用中でなくても、神マナは単体で問題なくご利用いただけます。「マナドライブ」で帳票類の管理・網羅もでき、まず神マナを導入して後からカイポケを連携することも可能です。カイポケの導入をご希望の際は、当社からサポート担当へお繋ぎします。詳しくは「カイポケ導入相談・お見積り」の案内ページをご覧ください。
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報告の相手別|介護の報告書の書き出しと本文の文例

報告は結論を先に、事実を数字で、そのあと対応の順で書きます。相手が次にすべきことが分かる形にします。

相手・場面 文例
家族への月次報告 ◯月のご様子をご報告いたします。お食事は主食8割ほどを召し上がり、体重は前月から0.3kgの増加です。日中は体操に毎回ご参加いただいています。
家族への事故報告 ◯月◯日◯時◯分、居室内で床に座り込んでいらっしゃるところを職員が発見いたしました。外傷はなく、看護師が確認しております。
家族への体調報告 本日◯時に37.8度の発熱がございました。看護師が確認し、経過を観察しております。◯時には37.2度まで下がっております。
ケアマネジャーへの月次報告 ◯月のサービス提供状況をご報告します。訪問介護は計画どおり週3回実施しました。7月10日に発熱のため1回中止しています。
ケアマネジャーへの状態変化の報告 歩行時のふらつきが、前月の週2回から週4回に増えています。転倒には至っておりませんが、ご報告いたします。
ケアマネジャーへの計画変更の相談 自宅の浴槽が使えなくなり、清拭で対応しております。入浴の方法について、ご相談させてください。
主治医への報告 ◯◯様について、体重が1か月で1.2kg減少しております。食事量に大きな変化はありません。ご確認をお願いいたします。
主治医への緊急の報告 ◯◯様が本日◯時より発熱(38.2度)と痰の増加を認めております。ご指示をいただけますでしょうか。
市町村への事故報告 ◯月◯日◯時◯分、当事業所内において、利用者◯◯様が転倒し、右手首を骨折されました。以下、経緯をご報告いたします。
保険者への相談 算定要件の解釈について確認させていただきたく、ご連絡いたしました。
他の事業所への情報提供 ◯◯様について、当事業所での様子をお伝えします。午前は体調が安定しており、午後に疲労がみられる傾向があります。
退院時の情報提供 入院前のご自宅での状況をお伝えします。屋内は伝い歩き、屋外は歩行器を使用されていました。
担当者会議での報告 当事業所からは、この1か月の変化として、歩行距離が10mから20mへ延びた点をご報告します。
サービス提供責任者への報告 本日の訪問で、いつもと違い声かけへの反応が乏しい様子でした。バイタルは正常範囲です。
管理者への報告 ◯◯様のご家族より、訪問時間の遅れについてお申し出がありました。詳細をご報告します。
職員間の申し送り ◯◯様、本日13時に37.5度。看護師へ報告済み。夕方に再検の指示。
研修の実施報告 ◯月◯日、虐待防止に関する研修を実施しました。参加者12名。使用資料は別添のとおりです。
委員会の報告 ◯月◯日、感染症対策委員会を開催しました。議題は手指衛生の徹底と、嘔吐物処理の手順の確認です。
苦情への回答 このたびは、ご不快な思いをおかけし申し訳ございませんでした。ご指摘いただいた訪問時間の遅れについて、以下のとおり改善いたします。
改善報告書 ご指摘いただいた事項について、以下のとおり改善いたしましたのでご報告いたします。
実績報告(補助金) 導入前の記録作成時間は1件あたり平均12分でしたが、導入後は7分に短縮しました(各10件を測定)。
求人への回答 お問い合わせいただいた勤務条件について、以下のとおりお答えいたします。

報告で外せない5つ

項目 なぜ
いつ(日付と時刻) 事実の特定に必要
誰が・誰に 責任の所在が分かる
何が起きたか(事実) 推測と分けて書く
どう対応したか 実施したことを残す
その結果 報告を受けた側が次を判断できる
(事故の場合)再発防止 原因と、変えたこと
(急変の場合)連絡した相手 家族・主治医・保険者
作成者と作成日 後から確認できる

本ページは令和8年6月改定時点の制度に沿って整理しています。様式・要件・単位数は改定により変わります。最新の内容は、厚生労働省の告示・通知および所管の保険者(自治体)の案内でご確認ください。

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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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