ケアプランは、利用者さまの疾患によって着目すべき課題が変わります。主な疾患別に、ケアプランの文例(ニーズ・目標・サービス内容)を整理します。
要点(3行)
- 疾患別のケアプランは、疾患によって着目すべき課題が変わることを踏まえ、第2表のニーズ・目標・サービス内容を、本人の生活上の困りごととしたいことを軸に書くものです。
- このページでは、26疾患の第2表文例、12疾患・46本の状態像別の通し文例、30疾患を6つの軸で比べる総覧、医学の言葉の言い換え60例、悪い例と良い例32組などを、表52本で掲載しています。
- 書き方の要点は、疾患は背景として押さえて目標は本人の生活像で書くこと、「◯◯のため見守り」で止めないこと、複数の疾患が重なるときは生活の困りごとから主軸を決めることです。
この記事でわかること
- 脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症)
- 認知症
- 糖尿病
- 心疾患
- 看取り・終末期
あわせて読みたい:ケアマネの加算一覧。要件と単位数を令和8年6月改定対応でまとめています。
脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症)
ニーズ:麻痺があっても、できることを増やして自宅で暮らしたい。
短期目標:見守りで居室からトイレまで歩ける。
サービス内容:理学療法士による歩行・上肢訓練、福祉用具の活用。
この疾患別の文例、話すだけで下書きになります。
居宅マナ(神マナ)は、アセスメントの内容から第1〜3表の下書きを作り、カイポケに転記できます。利用者3名まで、3か月間 回数の制限なく無料で全機能を使えます(カード登録不要)。
認知症
ニーズ:なじみの環境で、穏やかに過ごしたい。
短期目標:日中の活動に参加し、落ち着いて過ごせる。
サービス内容:通所介護での活動・見守り、家族への対応方法の助言。
糖尿病
ニーズ:体調を保ち、合併症を防ぎたい。
短期目標:食事と服薬を毎日管理できる。
サービス内容:訪問介護による服薬・食事の確認、主治医との連携。
心疾患
ニーズ:無理なく、安心して生活したい。
短期目標:体調の変化に早く気づける体制がある。
サービス内容:訪問看護による症状観察、活動量の調整。
看取り・終末期
ニーズ:住み慣れた自宅で、穏やかに過ごしたい。
短期目標:苦痛が和らいだ状態で過ごせる。
サービス内容:訪問看護による緩和ケア、主治医・家族との連携。
書き方のポイント
疾患名にとらわれず、その方の「生活上の困りごと」と「したいこと」を軸に書きます。疾患は背景として押さえ、目標は本人の生活像で表現します。
疾患を踏まえた作成をAIで
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の居宅向け機能(居宅マナ)は、アセスメント内容からその方に合ったケアプラン原案を自動作成します。利用者さま3名まで、3か月間、回数の制限なく無料(2026年中のご登録は2027年3月31日まで)でお試しいただけます。
疾患別の詳しい文例はこちら
- 脳血管疾患(脳梗塞・脳出血後遺症)の方のケアプラン文例
- 認知症の方のケアプラン文例
- 糖尿病の方のケアプラン文例
- 心不全(心疾患)の方のケアプラン文例
- パーキンソン病の方のケアプラン文例
- 骨折・転倒後の方のケアプラン文例
- 変形性膝関節症の方のケアプラン文例
- COPD(呼吸器疾患)の方のケアプラン文例
疾患別の記入例 早見表(コピペ可)
主な疾患ごとに、ニーズ・目標・サービスと留意点の考え方をまとめた早見表です(表の右上ボタンからExcel/CSVにコピーできます)。疾患名は本人の生活の言葉に置き換え、医学的管理は主治医の指示のもとで記載します。詳しい文例は下部の各疾患ページをご覧ください。
| 疾患 | ニーズの例 | 目標の例 | サービス・留意点 |
|---|---|---|---|
| 脳血管疾患の後遺症 | できることを活かして自分らしく暮らしたい | 麻痺側を保護しながら残存機能で生活動作ができる | 訪問リハビリ、福祉用具、住宅改修、再発予防の血圧管理 |
| 認知症 | なじみの環境で穏やかに過ごしたい | 日中の活動に参加し生活リズムを保てる | 通所介護、見守り、家族支援、BPSDへの環境調整 |
| 糖尿病 | 食事に気をつけて元気に過ごしたい | 食事・服薬・運動を続け血糖を安定させられる | 管理栄養士の助言、服薬確認、フットケア、主治医連携 |
| 心疾患(心不全等) | 無理なく在宅生活を続けたい | 活動量を調整し急な悪化を防げる | 訪問看護の体重・浮腫観察、服薬管理、塩分配慮 |
| パーキンソン病 | 転ばず自分のペースで動きたい | 服薬時間を守り動きやすい時間に活動できる | 訪問リハビリ、服薬管理、環境整備、転倒予防 |
| 骨折・転倒後 | また歩けるようになりたい | 痛みなく安全に移動を再獲得できる | リハビリ、福祉用具、転倒予防の環境調整 |
| 誤嚥性肺炎 | 肺炎をくり返さず食べ続けたい | 安全な食形態・姿勢と口腔ケアを続けられる | 嚥下評価、口腔ケア、食形態調整、健康観察 |
| COPD(慢性閉塞性肺疾患) | 息切れとつきあいながら生活したい | 呼吸を整え日常動作を続けられる | 在宅酸素の管理、呼吸リハビリ、感染予防 |
運営指導・ケアプラン点検で実際に公表されている指摘|出典つき
第2表は目標の書き方そのものが指摘されている数少ない欄です。文例を選ぶ前に、何が指摘されているかを押さえておくと外しません。
| 公表されている指摘 | 公表元 |
|---|---|
| 作成された居宅サービス計画に位置付けられた目標内容について、利用者の目標ではなく、介護者が提供すべきサービス内容が記載されていた | 姫路市の令和6年度実地指導結果 |
| 複数の利用者の居宅サービス計画の内容が一律である/長期目標と短期目標が同一の表現である/長期目標と短期目標の期間が全く同じである/アセスメントの結果把握されたニーズ・目標や解決すべき課題と、計画に記載されたサービスの具体的な内容が合っていない/利用者本人が行うことや家族の支援及びインフォーマルサービスが全く位置付けられていない | 岡山市の資料(居宅サービス計画原案の作成に関する不適切事例) |
| 居宅サービス計画の長期目標期間が、認定有効期間と同じ期間に設定されていた。各期間は認定有効期間内で設定することとされているが、恒常的に認定有効期間とすることは不適切 | 姫路市の令和6年度実地指導結果 |
| 短期目標の期間が終了する前に実施状況の把握を行わず、身体状況に大きな変化がないことのみをもって、多数の利用者に対し一律に短期目標の期間の延長を行っていた/担当者会議を省略した場合に、軽微な変更と判断した根拠の記録がない | 公表資料の主な指摘事項 |
| 前回の意向から大きな変化がないことから、前回の第1表を流用し、第2表及び第3表のみ新たに作成していた | 姫路市の令和6年度実地指導結果 |
| 生活援助中心型の訪問介護が位置付けられているが、算定理由その他やむを得ない事情の内容について記載がなかった | 姫路市の同結果(福井市のケアプラン点検結果でも同趣旨) |
| 第2表のサービス事業所を利用する頻度と、利用票の頻度が一致しない(担当者会議の記録等はないが頻度が増えていた事例) | 北九州市の令和7年度ケアプラン点検実施結果(市内全325事業所のうち87事業所・ケアプラン944件を確認) |
| 利用者や家族の希望のみでサービスが組まれ、アセスメント等による客観的な根拠付けがない | 同上 |
| 第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」に課題分析の結果が記載されていなかった。記載がないことは適切なアセスメントやモニタリングの評価が行えていない可能性がある | 姫路市の令和6年度実地指導結果 |
要件・運用は保険者により異なります。詳細は監査対策ナビと各自治体の公表資料をご確認ください。
疾患別 第2表の文例|26疾患
以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。そのまま使わず、必ずアセスメント結果とご本人の意向に合わせて書き換えてください。岡山市の資料では「複数の利用者の計画の内容が一律である」ことが不適切事例として挙げられています。
脳・神経の疾患(5疾患)
| 疾患 | ニーズ(生活全般の解決すべき課題) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症) | 右片麻痺があるが、トイレまで自分で歩いて行きたい | 転倒せずに、屋内をひとりで移動できる | 四点杖を使って、居室からトイレまで歩いて行ける | 訪問リハビリ(歩行訓練・週2回)/福祉用具貸与(手すり)/訪問介護(見守り的援助)/本人:毎日10分の自主訓練 |
| 認知症 | 物忘れがあるが、住み慣れた家で暮らし続けたい | なじみの環境で、落ち着いて毎日を過ごせる | 声かけを受けて、朝夕の薬を自分で飲める | 訪問介護(服薬の確認・声かけ)/通所介護(週2回・活動参加)/家族:服薬カレンダーの補充/地域:見守り |
| パーキンソン病 | すくみ足で転びそうになるが、自分の足で歩き続けたい | 転倒せずに、屋内での生活動作を続けられる | 方向転換のときに手すりを使い、ふらつかずに向きを変えられる | 訪問リハビリ(方向転換・週1回)/福祉用具貸与(手すり)/本人:服薬時間を守る/家族:床の目印を維持 |
| うつ病 | 気分の落ち込みがあるが、日中も起きて過ごしたい | 生活のリズムが整い、日中の活動を続けられる | 週2回、決まった時間に外出できる | 通所介護(週2回)/訪問看護(状態の観察・傾聴)/本人:起床時刻を一定にする |
| 難聴 | 耳が聞こえにくく人と話すのが億劫だが、会話を楽しみたい | 人との交流を保ち、孤立せずに過ごせる | 補聴器を毎日装用し、家族との会話ができる | 通所介護(週1回・交流)/家族:正面から短い文で話す/本人:補聴器の電池を確認 |
循環器・呼吸器の疾患(5疾患)
| 疾患 | ニーズ | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 心不全 | むくみが出やすいが、入院せずに家で過ごしたい | 心不全の増悪を起こさず、自宅での生活を続けられる | 毎日体重を測り、記録をつけられる | 訪問看護(週2回・体重と浮腫の観察)/本人:毎朝の体重測定/家族:減塩の調理/訪問介護(調理の援助) |
| 心房細動 | 脈が乱れることがあるが、これまでどおり生活したい | 脳梗塞を起こさず、日常生活を維持できる | 抗凝固薬を飲み忘れずに服用できる | 訪問看護(服薬と状態の確認)/本人:服薬記録/家族:受診の同行 |
| 高血圧症 | 自覚症状はないが、血圧を安定させたい | 血圧が安定した状態で、いまの生活を続けられる | 朝の血圧を毎日測り、記録できる | 訪問看護(月2回・血圧の確認)/本人:血圧手帳の記入/家族:減塩の工夫 |
| COPD(慢性閉塞性肺疾患) | 息切れがあるが、自分のことは自分でしたい | 呼吸苦をやわらげ、身の回りのことを続けられる | 口すぼめ呼吸を身につけ、動作の合間に休息をとれる | 訪問看護(呼吸状態の観察・指導)/訪問リハビリ(呼吸リハ)/本人:禁煙の継続 |
| 慢性腎不全(透析) | 透析を続けながら、家での生活も大切にしたい | 透析を継続しながら、自宅での生活を維持できる | 1日の塩分と水分の目安を守れる | 訪問看護(体重・血圧・シャントの観察)/訪問介護(透析日以外の生活援助)/家族:送迎 |
代謝・栄養に関する状態(4疾患)
| 状態 | ニーズ | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 糖尿病 | 血糖の変動が心配だが、好きなものも食べたい | 血糖値が安定し、合併症を起こさずに生活できる | インスリンの自己注射を手順どおりに行える | 訪問看護(週1回・血糖と手技の確認)/本人:足の観察/家族:補食の準備 |
| 低栄養・フレイル | 食が細くなってきたが、体力を落としたくない | 体重を維持し、いまの活動量を保てる | 1日3食を、8割以上食べられる | 訪問介護(調理・買い物)/通所介護(週2回・運動と会食)/本人:週1回の体重測定 |
| 脱水 | のどの渇きを感じにくいが、体調を崩したくない | 脱水を起こさず、夏場も体調を保てる | 1日1,000mLを目安に水分をとれる | 訪問介護(水分の声かけ・記録)/本人:時間を決めて飲む/家族:飲み物を手の届く場所に |
| 便秘 | お通じが出にくく、お腹が張って苦しい | 腹部の不快感なく、規則的な排便がある | 2〜3日に1回、自然な排便がある | 訪問看護(腹部の観察・指示に基づく対応)/訪問介護(水分と食物繊維の援助)/本人:朝の散歩 |
運動器・皮膚の状態(6疾患)
| 状態 | ニーズ | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 関節リウマチ | 朝は手がこわばるが、家事を自分で続けたい | 痛みとつきあいながら、家事を続けられる | 自助具を使って、調理の一部を自分で行える | 作業療法(自助具の選定)/訪問介護(負担の大きい家事)/本人:朝は無理をしない |
| 変形性膝関節症 | 膝が痛くて外出が減ったが、買い物には行きたい | 痛みが軽くなり、近所への外出ができる | 杖を使って、200m歩ける | 訪問リハビリ(下肢の筋力訓練)/福祉用具貸与(杖)/本人:自主訓練 |
| 骨粗鬆症 | 骨が弱いと言われたが、転んで骨折したくない | 骨折せずに、いまの生活を続けられる | 住まいの段差を解消し、つまずかずに移動できる | 住宅改修(手すり・段差解消)/訪問リハビリ(バランス訓練)/本人:服薬の継続 |
| 脊柱管狭窄症 | 少し歩くと足がしびれるが、外出はあきらめたくない | 休みながらでも、行きたい場所へ行ける | 途中で休憩をとりながら、300m歩ける | 訪問リハビリ/福祉用具貸与(シルバーカー)/本人:休憩をはさむ歩き方 |
| 褥瘡 | 床ずれができてしまったが、痛みなく過ごしたい | 褥瘡が治癒し、新たな皮膚障害が生じない | 2時間ごとの体位変換が生活のなかで続けられる | 訪問看護(処置・週3回)/福祉用具貸与(体圧分散マットレス)/家族:体位変換 |
| 骨折後(大腿骨頸部骨折等) | 手術のあと歩けるか不安だが、また自分で歩きたい | 屋内を見守りなしで移動できる | 歩行器を使って、居室から居間まで歩ける | 訪問リハビリ(週2回)/福祉用具貸与(歩行器)/訪問介護(入浴の介助) |
感覚・嚥下・呼吸に関する状態(3疾患)
| 状態 | ニーズ | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 視覚障害(白内障・緑内障等) | 見えにくくなったが、住み慣れた家で安全に暮らしたい | 転倒や事故なく、自宅での生活を続けられる | 動線の物を片づけ、つまずかずに移動できる | 訪問介護(環境整備・買い物)/住宅改修(照明)/家族:物の位置を変えない |
| 嚥下障害 | むせることが増えたが、口から食べ続けたい | 誤嚥性肺炎を起こさず、食事を楽しめる | とろみと姿勢の調整により、むせずに食事ができる | 訪問看護(嚥下の観察)/言語聴覚療法/訪問介護(食事介助)/家族:食形態の調整 |
| 誤嚥性肺炎(既往あり) | また肺炎になるのが不安だが、入院せずに過ごしたい | 肺炎を再発せず、自宅での生活を続けられる | 毎食後の口腔ケアが習慣になる | 訪問看護(口腔と呼吸の観察)/訪問歯科/訪問介護(口腔ケアの援助) |
全身状態・その他(3疾患)
| 状態 | ニーズ | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 廃用症候群 | 寝ている時間が長くなったが、また起きて過ごしたい | 日中の活動が増え、生活の範囲が広がる | 日中の離床時間が1日3時間以上になる | 通所介護(週2回)/訪問リハビリ/本人:食事は起きてとる/家族:声かけ |
| がん(末期) | 痛みが不安だが、最期まで家で過ごしたい | 痛みがやわらいだ状態で、望む場所で過ごせる | 日中の痛みがNRS 3以下で経過する | 訪問看護(毎日・疼痛の評価)/訪問診療/訪問介護(清潔ケア)/家族:レスキュー薬の使い方 |
| 看取り・終末期 | できるだけ自然に、家族のそばで過ごしたい | 本人と家族が望む形で、穏やかに過ごせる | 急変時の連絡手順を、家族が迷わず実行できる | 訪問看護(24時間対応)/訪問診療/訪問介護/家族への支援 |
目標の「期間」の決め方
公表資料で名指しされているのは期間の付け方です。文例をそろえても、期間で外すと指摘されます。
| やってしまいがちなこと | 公表資料で示されていること | どうするか |
|---|---|---|
| 長期目標の期間を、いつも認定有効期間と同じにする | 各期間は認定有効期間内で設定することとされているが、恒常的に認定有効期間とすることは不適切(姫路市) | 目標が達成される見込みの時期から逆算して決める |
| 長期目標と短期目標の期間を同じにする | 「長期目標と短期目標の期間が全く同じである」が不適切事例(岡山市) | 短期は長期に到達するための段階として、短く区切る |
| 短期目標の期間を一律に延長する | 実施状況の把握を行わず、身体状況に大きな変化がないことのみをもって多数の利用者に一律に延長していた | 期間終了前にモニタリングし、その結果を根拠に判断する |
| 担当者会議を省略して変更する | 軽微な変更と判断した根拠の記録がない | 軽微と判断した理由を支援経過に残す |
避けたい書き方|言い換えの対照表
| 避けたい書き方 | 気をつけたい理由 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| (目標欄に)週2回の訪問介護で入浴介助を行う | 目標欄に事業者のサービス内容を書いていたことが指摘されている(姫路市) | 週2回、見守りのもとで入浴できる |
| 長期「在宅生活を継続する」/短期「在宅生活を継続する」 | 長期と短期が同一表現(岡山市) | 長期「転倒せずに屋内を移動できる」/短期「四点杖でトイレまで歩ける」 |
| 体調が安定する | 評価できる基準がない | 朝の血圧を毎日測り、記録できる |
| 看護師が服薬管理を行う | 主語が支援者になっている | 声かけを受けて、朝夕の薬を自分で飲める |
| サービスがすべて事業者の提供で埋まっている | 本人が行うことや家族の支援、インフォーマルサービスが全く位置付けられていない(岡山市) | 本人:毎朝の体重測定/家族:減塩の調理/地域:見守り を必ず1つ入れる |
| 生活援助中心型を位置付けたが理由がない | 算定理由その他やむを得ない事情の記載がないと指摘されている | 独居であり、家族による調理・買い物の支援が得られないため |
| 複数の利用者で同じ文面を使う | 「複数の利用者の計画の内容が一律である」(岡山市) | 文例は出発点にとどめ、アセスメント結果の言葉に置き換える |
第2表そのものの書き方はケアプラン第2表の書き方・文例、ニーズ・目標・サービス内容の欄別の文例はニーズの文例/長期目標・短期目標の文例/サービス内容の文例で詳しく解説しています。
状態像で分ける|1疾患を3〜5通りに書き分ける通し文例(12疾患・46本)
同じ疾患名でも、書く内容は状態像によって変わります。ここでは、アセスメントで見えた状態像を起点に、ニーズ(生活全般の解決すべき課題)から長期目標・短期目標・第2表のサービス内容までを1本の線でつないだ文例を並べました。医療に関わる内容は、主治医意見書と主治医からの指示に基づいて記載することを前提としています。いずれも記載のイメージを示すための例であり、実在の利用者ではありません。ご本人の言葉と、事業所としての判断に置き換えてお使いください。
脳血管疾患の後遺症|4つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 右片麻痺。日中は伝い歩きでトイレまで行けるが、夜間は間に合わず失禁が週3回。本人「夜もトイレでしたい」 | 夜間は間に合わないことがあるが、日中と同じようにトイレで排泄したい | 夜間も含めて、排泄をトイレまたは腰掛便座で行える | 夜間、ベッド脇の腰掛便座へ手すりを使って自分で移乗できる(3か月) | 訪問リハビリテーション(週2回・立ち上がりと移乗の練習)/福祉用具貸与(特殊寝台とベッド用手すり)/特定福祉用具販売(腰掛便座)/訪問介護(毎朝・就寝前の排泄の声かけと後始末)/本人:夕食後の水分のとり方を訪問看護師と一緒に決める |
| 左片麻痺と左側の見落とし。左側の物にぶつかることが週2〜3回。妻が終日そばにいる。妻「私が見ていないと危ない」 | ぶつからずに家の中を移動したい。妻の見守りの負担も軽くしたい | 家の中を、家族の付き添いなしで安全に移動できる | 居間からトイレまでの動線で、左側の物に触れずに移動できる日が週5日になる(3か月) | 訪問リハビリテーション(週2回・左側へ注意を向ける練習)/訪問介護(週2回・居室と動線の環境整備)/通所介護(週2回・妻が休息をとれる時間をつくる)/家族:左側に物を置かない配置を保つ |
| 失語があり、言いたい言葉が出てこない。うなずきと首振りは伝わる。長男「本人の気持ちがわからないのがつらい」 | 言葉が出にくくても、自分の気持ちを人に伝えたい | 日常の場面で、自分の意思を相手に伝えられる | 「痛い」「トイレ」「食べたい」の3つを、絵カードを使って自分から伝えられる(3か月) | 訪問リハビリテーション(言語聴覚士・週1回)/通所介護(週2回・発話と交流の機会をつくる)/訪問介護(週3回・絵カードを使った声かけ)/家族:「はい・いいえ」で答えられる聞き方にする |
| 水分でむせることが増え、食事に40分かかる。妻が調理を担当。本人「好きなものを食べたい」 | むせることがあるが、口から好きなものを食べ続けたい | 口から食事をとる生活を続けられる | とろみの濃さと座る姿勢を守り、食事中のむせが1食あたり1回以内になる(3か月) | 訪問看護(週1回・嚥下の状態と姿勢の確認、主治医への報告)/訪問歯科診療(月1回・口腔内の確認)/訪問介護(週2回・調理時のとろみ調整の支援)/家族:食事の前にいすと机の高さを合わせる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
認知症|5つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 独居。朝の薬が飲めていない日があり、薬包が引き出しに残っている。本人「薬は飲んだと思う」 | 薬の飲み忘れがあるが、これからも一人暮らしを続けたい | 服薬を続けながら、自宅での一人暮らしを続けられる | 朝と夕の薬を、服薬カレンダーから自分で取り出して飲める日が週6日になる(3か月) | 訪問介護(毎日朝・服薬の確認と声かけ)/訪問看護(週1回・残薬の確認と主治医への報告)/長女:週1回、服薬カレンダーの補充/居宅介護支援:一包化と日付の印字について主治医と薬局に相談 |
| 夕方16時ごろから「家に帰る」と玄関に立つ。同居する長男の妻が帰宅する時間と重なり、対応に疲れている。長男の妻「夕方が一番つらい」 | 夕方に落ち着かなくなることがあるが、家族と一緒に暮らし続けたい | 本人が落ち着いて夕方を過ごし、家族も休息をとれる | 夕方の時間に本人が取り組む役割ができ、玄関に立つ場面が週2回以内になる(3か月) | 通所介護(週3回・15時30分まで)/訪問介護(火・木の16時〜17時・洗濯物をたたむ場面の見守り的援助)/地域包括支援センター:家族の相談先の確保/家族:帰宅を口にしたときは否定せず、一緒に外を一周する |
| 物忘れを自覚してから町内の役を辞め、日中はテレビの前で過ごしている。本人「役に立たないのがつらい」 | 人の役に立つことを続けたい | 家庭や地域のなかで役割を持ち、張り合いのある生活を送れる | 自分の担当と決めた家事(庭の水やり)を、週5回続けられる(3か月) | 通所介護(週2回・調理と後片づけの役割を担う)/訪問介護(週1回・買い物の同行、支払いは本人が行う)/家族:仕上がりを直さず本人に任せる/本人:終わったらカレンダーに印をつける |
| 入浴の声かけに「さっき入った」と応じない日が続き、10日入浴していない。通所での入浴も断っている。長女「無理に入れるのがかわいそうで」 | 入浴をすすめられると身構えてしまうが、さっぱりした状態で過ごしたい | 週2回、不快なく身体の清潔を保てる | 決まった曜日・決まった職員の声かけで、通所介護での入浴に週1回応じられる(3か月) | 通所介護(週2回・入浴の担当職員を固定し、脱衣室の室温を22度以上に保つ)/訪問介護(週2回・清拭と足浴を行う日をつくる)/訪問看護(週1回・皮膚の状態の確認)/家族:入浴の話題は本人の機嫌がよい午前に出す |
| 日中は臥床が多く、夜間2時ごろに起きて家の中を歩く。同居の夫が起きて付き添うため夫も眠れていない。夫「二人とも寝不足で」 | 夜に眠れる生活リズムに戻したい。夫も夜間の休息をとりたい | 夜間にまとまって眠り、夫婦ともに休息がとれる | 日中の臥床時間が1日2時間以内になり、夜間に起きる回数が1回以内になる(3か月) | 通所介護(週3回・午前から日中の活動を確保)/訪問介護(週2回・午前の外出の同行)/訪問看護(週1回・睡眠の記録の確認と主治医への報告)/家族:朝はカーテンを開けて日光を入れる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
パーキンソン病|4つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 午前は動きやすいが、夕方は動きが鈍くなる。入浴を夕方に設定していたため介助量が大きい。本人「調子のよい時間にやりたい」 | 体が動きやすい時間帯に、身の回りのことを自分で行いたい | 症状の波に合わせた1日の流れをつくり、自分でできることを続けられる | 動きやすい10時から12時に入浴と整容を行い、見守りで済む日が週3回になる(3か月) | 訪問介護(月・水・金の10時〜11時・入浴の見守りと一部介助)/訪問リハビリテーション(週1回・練習はすべて午前に設定)/訪問看護(月2回・症状の出方の記録の確認と主治医への報告)/本人:服薬の時刻を一定にする |
| 玄関と廊下の曲がり角で足が出なくなり、6か月で2回転倒。本人「曲がるときが怖い」 | 転ばずに、家の中を自分で移動したい | 屋内の移動を、転倒せずに続けられる | 曲がり角では床の目印で立ち止まり、向きを変えてから歩き出す動作が身につく(3か月) | 訪問リハビリテーション(週1回・方向転換と歩き出しの練習)/福祉用具貸与(廊下と玄関の手すり)/訪問介護(週2回・動線上の物を片づける)/家族:床の目印を月1回貼り替える |
| 食事に45分かかり、途中でむせる。声が小さく電話が聞き取れない。本人「時間がかかって家族に申し訳ない」 | 時間はかかっても、家族と一緒に食卓につきたい | 家族と食事の場を共にし、口から食べる生活を続けられる | 一口量を小さくし、食事時間が30分以内で、むせが1食1回以内になる(3か月) | 訪問看護(週1回・嚥下と姿勢の確認、主治医への報告)/訪問リハビリテーション(言語聴覚士・週1回)/訪問歯科診療(月1回・口腔内の確認)/家族:汁物にとろみをつける |
| 排便が4〜5日に1回で腹部の張りがある。立ち上がったときにふらつくことがある。本人「立つとくらっとする」 | お腹の張りとふらつきがあるが、日中は起きて過ごしたい | 排便のリズムが整い、日中の活動を続けられる | 2〜3日に1回の自然な排便があり、立ち上がる前の対処を本人が自分で行える(3か月) | 訪問看護(週1回・腹部と血圧の観察、主治医の指示に基づく対応)/訪問介護(週3回・水分と食物繊維をとる食事の支援)/本人:立ち上がる前に足踏みをして数秒待つ/家族:排便の記録をつける |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
心不全|4つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 体重計が2階にあり測っていない。3週間で3kg増え、下腿にむくみ。本人「むくみは前からある」 | むくみが出やすいが、入院せずに家で過ごしたい | 体調の変化に早く気づき、自宅での生活を続けられる | 毎朝、起床後の決まった時刻に体重を測り、手帳に記録できる(3か月) | 訪問看護(週2回・体重とむくみ、呼吸状態の観察と主治医への報告)/訪問介護(週2回・記録の声かけ)/家族:週1回、手帳を一緒に見る/本人:体重計を1階の洗面所に移して毎朝測る |
| 漬物と汁物が毎食。妻が長年の味付けを続けている。妻「今さら味は変えられない」 | これまでの食事を大事にしながら、塩分を控えた形にしたい | 家庭の食事のなかで、塩分を控えた形を続けられる | 汁物を1日1回にし、漬物を小皿1枚までにできる日が週5日になる(3か月) | 訪問看護(週1回・食事内容の聞き取りと主治医への相談)/訪問介護(週2回・だしと酸味を使った調理の支援)/通所介護(週1回・食事の話題を共有)/家族:食卓に調味料を置かない |
| 浴槽をまたぐと息切れが強くなり、入浴を月2回に減らしている。本人「風呂に入りたいが怖い」 | 息切れの不安があるが、さっぱりと入浴したい | 息切れの不安なく、週2回の入浴を続けられる | 入浴の前後に休憩をはさむ手順が身につき、見守りで入浴できる(3か月) | 訪問介護(週2回・入浴の見守りと洗身の一部介助)/福祉用具貸与(浴室内の手すり)/特定福祉用具販売(入浴用いす)/訪問看護(月2回・入浴前後の状態の確認) |
| 独居。受診の予約日を忘れることがあり、2か月受診していない。本人「病院は遠くて」 | 受診が途切れがちだが、一人暮らしを続けたい | 定期の受診を続け、体調の変化に早く気づける | 受診の予定をカレンダーに書き、月1回の受診を続けられる(3か月) | 訪問看護(週1回・体調の確認と受診に持参する情報の整理)/訪問介護(通院等乗降介助・月1回)/地域:民生委員による見守り/家族:受診の前日に電話で確認 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)|4つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 更衣と洗面で息が上がり、途中で座り込む。本人「着替えが一番つらい」 | 息切れがあっても、身の回りのことを自分で行いたい | 呼吸を整えながら、身の回りの動作を続けられる | 口すぼめ呼吸をしながら、動作の合間に休息をとる手順が身につく(3か月) | 訪問リハビリテーション(週1回・呼吸法と動作の組み立ての練習)/訪問看護(週1回・呼吸状態と経皮的動脈血酸素飽和度の確認、主治医への報告)/訪問介護(週2回・更衣と洗面の見守り)/本人:前開きの衣類に替える |
| 在宅酸素療法を導入。チューブが足に絡み、つまずきかけたことがある。本人「邪魔だけど外せない」 | 酸素を使いながら、家の中を安全に動きたい | 酸素を使う生活のなかで、転倒せずに移動できる | チューブの取り回しを決め、つまずきそうになる場面が週1回以内になる(3か月) | 訪問看護(週1回・機器と皮膚、呼吸状態の確認)/訪問介護(週2回・動線の環境整備)/家族:チューブを壁側に沿わせる固定具を用意する/本人:移動の前にチューブの位置を目で確認する |
| 冬になると痰が増え、昨年は2回入院。本人「また入院したくない」 | 痰が増える時期があるが、入院せずに冬を越したい | 呼吸器の感染を起こさずに、自宅での生活を続けられる | 痰の色と量を本人と家族が記録し、変化に気づいたその日に連絡できる(3か月) | 訪問看護(週2回・呼吸音と痰の性状の観察、主治医への報告)/訪問介護(週2回・室温と湿度の調整)/居宅介護支援:予防接種の時期について主治医に相談/家族:うがいと手洗いを一緒に行い、記録用紙に記入する |
| 食べると苦しくなるため1食を残し、半年で4kg減。本人「食べると息が上がる」 | 食べると苦しくなることがあるが、体力を落としたくない | 体重を保ち、いまの活動量を続けられる | 1日4〜5回の分食にして、1日の食事量を保てる(3か月) | 訪問看護(週1回・体重と食事量の確認、主治医への相談)/訪問介護(週3回・少量で栄養のとれる食事の準備)/通所介護(週1回・体重測定)/家族:間食を手の届く場所に置く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
糖尿病|4つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 自己注射の手順が飛ぶことがあり、打ったか覚えていない日がある。本人「打ったか自信がない」 | 注射の手順に不安があるが、これからも自分で続けたい | 主治医の指示に沿った自己管理を、自分の手で続けられる | 手順表を見ながら、注射のたびに記録をつけられる日が週6日になる(3か月) | 訪問看護(週2回・手技と記録の確認、主治医への報告)/訪問介護(週2回・食事時刻を一定にする支援)/家族:週1回、記録を一緒に確認する/本人:手順表を冷蔵庫に貼り、終わったら印をつける |
| 昼食を抜いた日に冷や汗とふるえがあった。本人「食欲がないときは食べない」 | 食事が不規則になりがちだが、体調を崩さず過ごしたい | 体調を崩す場面を減らし、安定した毎日を送れる | 食事を抜かず、冷や汗やふるえに気づいたときの対処を本人と家族が言える(3か月) | 訪問看護(週1回・症状の聞き取りと主治医への報告)/訪問介護(週3回・昼食の準備と摂取の確認)/家族:補食を決まった場所に置く/本人:食事の時刻を手帳に書く |
| 足の裏にたこがあり、爪が厚い。視力の低下で足元が見えにくい。本人「足の裏は見えない」 | 足の傷に気づきにくいが、歩ける足を保ちたい | 足の状態を保ち、自分の足で歩く生活を続けられる | 週2回、家族と一緒に足の裏と爪を観察できる(3か月) | 訪問看護(週1回・足の観察と主治医への報告)/訪問介護(週2回・足を洗う支援と靴下の選択)/家族:入浴後に鏡で足の裏を確認する/本人:靴を履く前に手で中を確かめる |
| 独居。菓子パンと即席麺が中心で、野菜をほとんど食べていない。本人「一人分を作るのが面倒で」 | 一人分の食事を作るのが負担だが、食事の内容を整えたい | 一人暮らしを続けながら、栄養のとれる食事を続けられる | 1日1回は主食・主菜・副菜のそろった食事をとれる(3か月) | 訪問介護(週3回・調理と買い物の支援)/配食サービス(週4回・昼食)/訪問看護(週1回・食事内容と体調の確認、主治医への報告)/本人:食べたものを手帳に書く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
大腿骨頸部骨折の術後|4つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 先月退院。屋内は歩行器で移動し、廊下と居間の段差でふらつく。本人「またあそこで転ぶのが怖い」 | 段差でふらつくことがあるが、家の中を自分で歩きたい | 屋内を見守りなしで移動できる | 歩行器を使い、居室から居間まで休まずに移動できる(3か月) | 訪問リハビリテーション(週2回・歩行と段差の練習)/福祉用具貸与(歩行器・手すり)/住宅改修(段差の解消と手すりの設置)/訪問介護(週2回・入浴の介助) |
| 痛みは落ち着いたが外出せず、日中は椅子に座って過ごす。買い物は嫁が代行。本人「もう転びたくない」 | 転倒への不安から外出が減っているが、また買い物に行きたい | 近所への外出を再開し、生活の範囲を戻せる | 家族と一緒に、週1回、近所の店まで往復できる(3か月) | 通所介護(週2回・下肢の運動と歩行の機会)/訪問リハビリテーション(週1回・屋外歩行の練習)/家族:週1回の買い物に同行する/本人:毎日、玄関前まで出る |
| 浴槽をまたげず、退院後は清拭のみ。本人「湯船につかりたい」 | 浴槽をまたぐのが難しいが、湯船につかりたい | 安全な方法で入浴を続けられる | 手すりと入浴台を使い、見守りのもとで浴槽に出入りできる(3か月) | 特定福祉用具販売(入浴補助用具)/住宅改修(浴室の手すり)/訪問介護(週2回・入浴の見守りと一部介助)/訪問リハビリテーション(週1回・またぎ動作の練習) |
| 以前は家事をすべて担っていたが、退院後は夫が行っている。本人「また台所に立ちたい」 | 家事を夫に任せきりだが、自分の台所を取り戻したい | 家庭内での役割を取り戻し、張り合いのある生活を送れる | 座って行える下ごしらえを、週3回、自分で行える(3か月) | 訪問リハビリテーション(週1回・立ち座りと調理動作の練習)/訪問介護(週2回・調理の一部を一緒に行う自立支援)/家族:本人の担当を決めて任せる/福祉用具:台所に高さの合ういすを置く |
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関節リウマチ|3つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 朝9時ごろまで手がこわばり、朝食の準備ができない。午後は動ける。本人「午後は動けるのに」 | 朝のこわばりで家事ができないが、自分の家のことは自分でしたい | 体の調子に合わせて、家事を続けられる | 前日の夜に翌朝の下ごしらえをして、朝食の準備を自分で行える日が週4日になる(3か月) | 訪問介護(週3回・朝の家事の支援)/訪問リハビリテーション(作業療法士・月2回・関節に負担をかけない動作の助言)/家族:朝は声をかけて待つ/本人:手を温めてから動き始める |
| 手指の変形でボタンとファスナーが留められず、更衣に20分かかる。本人「人に頼むのが情けない」 | 手指の変形があるが、着替えと身だしなみは自分で行いたい | 自助具を使って、更衣と整容を自分で続けられる | 自助具を使い、上衣の着脱を10分以内で行える(3か月) | 訪問リハビリテーション(作業療法士・月2回・自助具の選定と練習)/特定福祉用具販売および自費:ボタンエイド、長柄ブラシ/訪問介護(週2回・整容の見守り)/家族:かぶりの衣類を用意する |
| 痛みの強い日は予定を取りやめ、通所を月に何度も休んでいる。本人「行きたいけれど体が」 | 痛みの波があるが、人と会う機会を保ちたい | 体調に合わせながら、社会とのつながりを保てる | 痛みの強い日は短時間の参加に切り替え、月4回以上の通所を続けられる(3か月) | 通所介護(週2回・半日の利用も選べる形にする)/訪問看護(月2回・痛みの記録の確認と主治医への報告)/家族:送り出しの声かけ/本人:痛みの程度を毎日10段階で記録する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
がん(進行期・終末期)|4つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 夜間に痛みで目が覚める日が週3回ある。日中は臥床して過ごす。本人「夜が長い」 | 夜の痛みで眠れないが、家で過ごし続けたい | 痛みがやわらいだ状態で、望む場所での生活を続けられる | 夜間に痛みで目が覚める回数が、週1回以内になる(1か月) | 訪問看護(毎日・痛みの評価と主治医への報告、主治医の指示に基づく対応)/訪問診療(週1回)/福祉用具貸与(体位を変えやすい特殊寝台と付属品)/家族:痛みが出た時刻と強さを記録する |
| 食事量が減り、妻が「食べさせないと」と焦っている。本人は少量なら食べたいと話す。妻「何を作ればいいのか」 | 食事量が減っているが、無理のない量で食べる楽しみを保ちたい。家族の不安も和らげたい | 本人の食べたいものを、負担なく口にできる | 本人が食べたいと言ったものを、少量ずつ1日3回以上口にできる(1か月) | 訪問看護(週3回・口腔と嚥下の状態の確認、家族への説明)/訪問介護(週3回・少量の食事の準備)/訪問歯科診療(月1回・口腔内の確認)/家族:量を目標にしない |
| 家族が「夜中に急に具合が変わったらどこに連絡するのか」と不安を口にしている。長女「そのときに迷いたくない」 | 急に具合が変わったときに、家族が迷わず動けるようにしたい | 本人と家族が望む形で、穏やかに過ごせる | 夜間・休日の連絡先と手順を書いた用紙が家族の目に入る場所に貼られ、家族が手順を説明できる(1か月) | 訪問看護(24時間の連絡体制・手順の説明)/訪問診療(急に具合が変わったときの対応方針を本人・家族と共有)/居宅介護支援:関係者の連絡先一覧を作成し冷蔵庫に掲示/家族:手順を声に出して確認する |
| 本人は自宅で過ごすことを希望し、長男は入院を希望していて話がまとまっていない。本人「家にいたい」長男「何かあったら怖い」 | 本人と家族で希望が分かれているが、双方が納得できる形を決めたい | 本人の意向を中心に、家族も納得した形で過ごせる | 本人・家族・主治医・訪問看護が同席する場を1回もち、当面の方針を書面で共有できる(1か月) | サービス担当者会議(本人と家族が同席)/訪問診療・訪問看護:見通しと選べる方法の説明/居宅介護支援:話し合いの記録を残し、意向が変わればその都度更新する/家族:気持ちが変わったときに言える場をつくる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
脊柱管狭窄症|3つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 100mほど歩くと足がしびれて立ち止まる。スーパーまで行けなくなった。本人「自分で買い物に行きたい」 | 途中で足がしびれて立ち止まるが、自分で買い物に行きたい | 休みながらでも、行きたい場所へ自分で行ける | 途中2回の休憩をはさみ、300m先の店まで往復できる(3か月) | 訪問リハビリテーション(週1回・歩行と姿勢の練習)/福祉用具貸与(歩行車)/通所介護(週1回・下肢の運動)/本人:休める場所を地図に書き出す |
| 夜間、下肢のしびれで寝返りのたびに目が覚める。本人「朝までぐっすり眠れない」 | 夜のしびれで眠りが浅いが、日中を元気に過ごしたい | 夜間の睡眠が保たれ、日中の活動を続けられる | 楽な姿勢の作り方が身につき、夜間に目が覚める回数が2回以内になる(3か月) | 訪問看護(週1回・症状の記録の確認と主治医への報告)/福祉用具貸与(特殊寝台と付属品・姿勢を保つクッション)/訪問リハビリテーション(週1回・姿勢と寝具の助言)/家族:寝室の環境を整える |
| 月1回の通院に片道1時間。乗り換えで立つ時間が長く、受診後に強い疲労が残る。長女「仕事があり毎回は付き添えない」 | 通院の移動が負担だが、受診は続けたい | 負担の少ない方法で、定期の受診を続けられる | 移動と待ち時間に休憩をはさむ手順を決め、受診後に強い疲労が残らない日が続く(3か月) | 訪問介護(通院等乗降介助・月1回)/訪問看護(月2回・受診結果の確認と主治医への情報の橋渡し)/家族:受診日の前後は家事を代わる/本人:待ち時間に座れる場所を確認しておく |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
慢性腎不全(透析)|3つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 透析の日の夕方は横になって過ごし、食事の準備ができない。本人「透析の日は何もできない」 | 透析の日は体力が続かないが、自宅での生活を保ちたい | 透析を続けながら、自宅での生活を維持できる | 透析日の夕食が整い、夕方に休息をとれる日が週3回続く(3か月) | 訪問介護(月・水・金の16時〜17時・夕食の準備と片づけ)/通所介護(透析のない火・土の週2回)/訪問看護(週1回・体重と血圧、全身状態の確認)/家族:透析日は用事を入れない |
| 夏場に水分を多くとり、透析と透析の間の体重の増え方が大きい。本人「暑いと飲んでしまう」 | 暑い時期の水分のとり方に迷うが、体調を保ちたい | 主治医の指示の範囲で、水分と塩分の管理を続けられる | 1日の水分量を計量カップで測り、記録を続けられる(3か月) | 訪問看護(週1回・体重の推移と記録の確認、主治医への報告)/訪問介護(週3回・塩分を控えた調理)/家族:室温を調整し、氷や口すすぎで渇きに対応する/本人:決まったコップで飲む |
| シャントのある腕で買い物袋を持ち、しびれを感じたことがある。本人「つい利き手で持ってしまう」 | シャントのある腕を守りながら、身の回りのことを続けたい | 透析を続けられる状態を保ち、自宅での生活を続けられる | 荷物を持つ腕と寝る向きを決め、シャント側に負担がかかる場面が週1回以内になる(3か月) | 訪問看護(週1回・シャントの音と皮膚の確認、主治医への報告)/訪問介護(週2回・買い物の代行と荷物の運搬)/家族:重い物を運ぶ役割を担う/本人:入浴時にシャント側を強くこすらない |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
誤嚥性肺炎の既往|4つの状態像で書き分ける
| 状態像(アセスメントで確認したこと) | ニーズ(第2表) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容(第2表) |
|---|---|---|---|---|
| 歯が10本残っており、義歯の清掃が行き届いていない。舌に白い付着がある。本人「歯みがきはしている」 | 口の中の清潔を保ち、肺炎を繰り返したくない | 肺炎を起こさずに、自宅での生活を続けられる | 毎食後と就寝前の口腔ケアが、家族の声かけで習慣になる(3か月) | 訪問歯科診療(月2回・口腔内の確認と義歯の調整)/訪問看護(週1回・口腔と呼吸状態の観察)/訪問介護(週3回・口腔ケアの支援)/家族:就寝前に声をかける |
| ソファに浅く腰かけて食事をとり、顎が上がった姿勢になっている。本人「いつもここで食べている」 | いつもの場所で食べたいが、むせずに食事をとりたい | 安全な姿勢で、口から食べる生活を続けられる | 背もたれと足の裏が着く姿勢で食事をとり、むせが1食1回以内になる(3か月) | 訪問看護(週1回・食事場面の観察と主治医への報告)/訪問リハビリテーション(月2回・姿勢と一口量の助言)/福祉用具:食卓といすの高さを合わせる/家族:食事の前に姿勢を整える |
| 夜間に咳き込み、朝は痰が多い。就寝時は平らな布団を使っている。本人「夜になると咳が出る」 | 夜間の咳き込みがあるが、ぐっすり眠りたい | 夜間の咳き込みが減り、休息をとれる | 上半身を少し上げた姿勢で就寝し、夜間の咳き込みが週2回以内になる(3か月) | 訪問看護(週1回・呼吸音と痰の性状の確認、主治医への報告)/福祉用具貸与(背上げ機能のある特殊寝台)/訪問介護(週2回・夕食の時刻の調整)/家族:夕食から就寝までの時間を2時間以上あける |
| 昨年、発熱に気づくのが遅れて入院。独居で日中は一人。長女「気づくのが遅れるのが怖い」 | 体調の変化に早く気づき、入院を繰り返したくない | 変化に早く気づき、自宅での生活を続けられる | 毎朝の検温と記録が習慣になり、熱が出たときの連絡先を本人が言える(3か月) | 訪問看護(週2回・呼吸状態と体温の確認、主治医への報告)/訪問介護(毎日・朝の検温の声かけと記録)/居宅介護支援:連絡手順の一覧を電話のそばに掲示/家族:夜の電話で体調を確認する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第1表と第3表|疾患の特性をどの欄に書き込むか(14疾患・40例)
疾患の影響は第2表だけに現れるものではありません。第1表の意向欄と総合的な援助の方針、第3表の時間帯の組み方にも現れます。ここでは同じ14の疾患・状態について、第1表と第3表にそのまま書き写せる形の例を並べました。医療に関わる記載は主治医意見書と主治医からの指示に基づくことを前提としています。
第1表|「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」の記載例(14疾患)
| 疾患・状態 | 本人の意向(本人の言葉のまま書く) | 家族の意向 | 課題分析の結果として続ける一文 |
|---|---|---|---|
| 脳血管疾患の後遺症 | 「右手は思うように動かないが、トイレだけは人の世話にならずに行きたい」 | 妻「夜中に呼ばれるのがつらいので、夜だけでも一人でできるようになってほしい」 | 日中の移動は伝い歩きで可能だが、夜間は覚醒直後のふらつきがあり失禁につながっている。夜間の移乗を安全に行える環境と練習を組み合わせることで、本人の望む排泄の自立と、妻の夜間の休息の両方に近づくと考える。 |
| 認知症(独居) | 「この家で最期まで暮らしたい。人に迷惑はかけたくない」 | 長女「離れて暮らしているので、薬と食事がどうなっているかが心配」 | 調理と外出は自分で行えているが、服薬は残薬から飲み忘れが確認できる。毎日決まった時間に人が入る形と、飲んだことが目で分かる仕組みを組み合わせることで、一人暮らしの継続に近づくと考える。 |
| 認知症(同居・介護負担) | 「家族に迷惑をかけているのは分かっている。日中は何かしていたい」 | 長男の妻「夕方の対応が続くと自分が持たない。休む時間がほしい」 | 夕方の落ち着かなさは、日中の活動量と生活リズムに影響を受けている。日中の活動の場を確保し、夕方に本人の役割をつくることで、本人の張り合いと家族の休息の双方に働きかけたい。 |
| パーキンソン病 | 「調子のよい時間に、自分のことは自分でやりたい」 | 夫「本人ができることを取り上げたくないが、転ぶのが怖い」 | 動きやすい時間帯と動きにくい時間帯の差が大きく、これまでの時間割が本人の状態と合っていない。サービスの時間帯を動きやすい時間に寄せることで、介助量を抑えながら自分で行う場面を保てると考える。 |
| 心不全 | 「入院はもうしたくない。家で過ごしたい」 | 妻「何をどこまで気をつければよいのか分からない」 | 体重とむくみの変化に本人・家族とも気づけていない状態にある。毎日の記録を生活のなかに組み込み、変化に気づいたときの連絡先を明確にすることで、在宅生活の継続に近づくと考える。 |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 「息が上がるのは仕方ないが、着替えくらいは自分でしたい」 | 長女「苦しそうな姿を見ると、つい全部やってしまう」 | 息切れによって身の回りの動作が中断している一方、家族の先回りが本人の活動の機会を減らしている面もある。呼吸を整えながら動く手順を共有し、家族の関わり方を一緒に整えたい。 |
| 糖尿病 | 「好きなものも食べたい。注射はこれからも自分でやりたい」 | 長男「本人に任せきりで、実際どうなっているのか把握できていない」 | 自己管理の意欲はあるが、手順と記録が定着していない。記録が残る形に整え、家族が週1回確認する流れをつくることで、本人の望む自己管理の継続に近づくと考える。 |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | 「もう転びたくないが、また買い物には行きたい」 | 嫁「転ばれると困るので外出は控えてほしいが、本人の気持ちも分かる」 | 転倒への不安から活動範囲が室内に縮小し、下肢の筋力の低下につながる懸念がある。段階を踏んだ外出の練習と住環境の整備を並行し、安全と活動の両立を図りたい。 |
| 関節リウマチ | 「痛い日もあるが、自分の家のことは自分でやりたい」 | 夫「無理をして悪くするのが心配」 | 朝のこわばりと痛みの波が家事の遂行に影響している。時間帯を選んで行う工夫と自助具の活用により、本人が担える家事を保てると考える。 |
| がん(終末期) | 「痛みがなければ、最期まで家にいたい」 | 長男「家で看たい気持ちはあるが、急に具合が変わったときが怖い」 | 本人の在宅での療養の希望は明確である一方、家族は急変時の対応に不安を抱えている。24時間の連絡体制と手順の共有により、家族の不安を和らげながら本人の希望に沿った生活を支えたい。 |
| 脊柱管狭窄症 | 「休み休みでも、自分の足で買い物に行きたい」 | 長女「付き添えないので、一人で行かせるのが不安」 | しびれによる休憩をはさむ歩行のため、外出をあきらめる場面が増えている。休める場所を含めた外出の道筋を一緒に決めることで、単独での外出の再開に近づくと考える。 |
| 慢性腎不全(透析) | 「透析は続けるが、家のことも自分のペースでやりたい」 | 妻「透析の日は本人が動けないので、そこだけ手を借りたい」 | 透析日と非透析日で体力に大きな差がある。曜日ごとに支援の濃さを変えることで、本人のペースを保ちながら生活を組み立てられると考える。 |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 「また入院するのは嫌だ。口から食べ続けたい」 | 長女「食事のときにむせるのを見ると、食べさせてよいのか迷う」 | 口腔の清潔と食事の姿勢に整えられる点があり、家族は食事介助の判断に迷いを抱えている。口腔ケアの手順と姿勢の目安を共有し、家族が迷わず関われる形にしたい。 |
| 筋萎縮性側索硬化症 | 「話しづらくなっても、自分の考えは自分で伝えたい」 | 妻「言いたいことが分からず、二人とももどかしい」 | 発話が聞き取りにくくなり、意思の伝達に時間を要している。意思を伝える手段を早い段階から複数用意し、本人が選べる状態を保ちたい。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第1表|「総合的な援助の方針」の記載例(14疾患)
| 疾患・状態 | 総合的な援助の方針(そのまま書き写せる形) | あわせて書き添える連絡と対応の取り決め |
|---|---|---|
| 脳血管疾患の後遺症 | 再発の予防と血圧の管理を主治医の指示のもとで続けながら、残された力を使って排泄と移動を自分で行える生活を支えます。夜間の安全を確保し、介護される家族の休息も計画のなかに位置づけます。 | ろれつが回らない、片側に力が入らないなどの様子があったときは、家族から主治医と訪問看護へ連絡する。連絡先は電話のそばに掲示する。 |
| 認知症(独居) | これまでの暮らし方を大きく変えず、ご本人ができていることを続けられるよう支えます。服薬と食事は毎日人が関わる形にし、変化に早く気づける体制をつくります。 | 食事をとっていない、同じ話が急に増えた、日付が大きくずれているなどの様子があったときは、訪問介護から居宅介護支援へ当日中に連絡する。 |
| 認知症(同居・介護負担) | ご本人が落ち着いて過ごせる日課をつくるとともに、介護をご家族が抱え込まない形を整えます。ご家族が休息をとれる時間を計画に位置づけ、相談先を明確にします。 | ご家族が対応に困る場面が続いたときは、その日のうちに居宅介護支援へ連絡する。地域包括支援センターの相談窓口を第1表に併記する。 |
| パーキンソン病 | 症状の出方に波があることを前提に、動きやすい時間帯に生活の用事を寄せる形で1日を組み立てます。転倒を防ぐ環境を整えながら、ご本人が自分で行う場面を保ちます。 | 転倒したとき、動きにくい時間が急に長くなったときは、訪問看護から主治医へ報告する。服薬の時刻の変更は主治医の指示に基づいて行う。 |
| 心不全 | 体重とむくみ、息切れの変化をご本人とご家族が日々の記録で捉えられるようにし、主治医の指示のもとで在宅での生活の継続を支えます。塩分と水分の管理は家庭の食事のなかで無理のない形にします。 | 体重が短期間で大きく増えた、夜間に息苦しくて横になれないなどの様子があったときは、訪問看護と主治医へ連絡する。目安は主治医に確認して記載する。 |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 呼吸を整えながら動く方法を身につけ、身の回りの動作を続けられるよう支えます。感染をきっかけとした体調の変化を早く捉える体制を整えます。 | 痰の色が変わった、発熱した、息切れが普段より強いなどの様子があったときは、訪問看護へ当日中に連絡する。 |
| 糖尿病 | 主治医の指示に沿った自己管理をご本人が続けられるよう、手順と記録を生活のなかに組み込みます。足の状態を定期的に確認し、歩ける状態を保ちます。 | 冷や汗、ふるえ、いつもと違うぼんやりした様子があったときの対処を、ご本人・ご家族・訪問介護で共有し、第1表に手順を記載する。 |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | 住まいの環境を整えて転倒の危険を減らしながら、段階を踏んで活動の範囲を戻していきます。ご本人の「また出かけたい」という気持ちを計画の中心に置きます。 | 転倒したとき、手術した側の痛みや腫れが強くなったときは、家族から主治医と居宅介護支援へ連絡する。 |
| 関節リウマチ | 痛みとこわばりの波に合わせて生活を組み立て、関節に負担をかけない方法でご本人が家事を続けられるよう支えます。 | 関節の腫れや熱感が強い日が続くときは、訪問看護から主治医へ報告する。痛みの記録は本人が毎日つけ、受診時に持参する。 |
| がん(終末期) | 痛みや苦しさをやわらげることを最優先に、ご本人が望む場所で過ごせるよう医療と介護が一体で支えます。ご家族が判断に迷わないよう、手順と連絡先を書面で共有します。 | 24時間の連絡先を冷蔵庫に掲示する。急に具合が変わったときの対応方針は、本人・家族・主治医・訪問看護で確認し、変更があればその都度書き換える。 |
| 脊柱管狭窄症 | しびれや痛みとつきあいながら、休憩をはさむ形で外出と受診を続けられるよう支えます。夜間の姿勢を整え、休息の質を保ちます。 | しびれの範囲が広がった、足に力が入らない、排尿の様子が変わったなどのときは、訪問看護から主治医へ報告する。 |
| 慢性腎不全(透析) | 透析を続けられる体調を保ちながら、透析日と非透析日で支援の濃さを変え、ご本人のペースを崩さない生活を支えます。 | シャントの音や腕の様子に変化があったとき、透析後に強い倦怠感が続くときは、訪問看護から主治医と透析施設へ連絡する。 |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 口腔の清潔と食事の姿勢を整え、口から食べる生活を続けられるよう支えます。発熱などの変化を早く捉え、入院を繰り返さない体制をつくります。 | 発熱、食事中のむせが急に増えた、元気がないなどの様子があったときは、その日のうちに訪問看護へ連絡し、食事を中断して様子をみる。 |
| 筋萎縮性側索硬化症 | 進み方に個人差があることを踏まえ、いまできる方法で意思を伝え続けられる手段を整えます。ご本人の選択を都度確認しながら計画を見直します。 | 呼吸や飲み込みの様子が変わったときは、訪問看護から主治医へ報告する。療養の方針は、変化に応じて本人・家族と話し合い記録に残す。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
第3表|週間サービス計画表に疾患の特性を反映させる(12疾患)
| 疾患・状態 | 曜日と時間帯の組み方 | 「主な日常生活上の活動」欄に書くこと | 「週単位以外のサービス」欄に書くこと |
|---|---|---|---|
| 脳血管疾患の後遺症 | リハビリテーションは午前に置き、疲労が残る午後に入浴を重ねない。訪問介護は起床時と就寝前の排泄の時間に合わせる。 | 6時30分 起床・排泄/8時 朝食(自助具を使用)/10時 自主訓練10分/21時 就寝前の排泄 | 月1回の定期受診(家族が同行)/住宅改修の完了予定と、その後の動線の確認 |
| 認知症(独居) | 訪問介護を毎日同じ時刻に置き、生活リズムの手がかりにする。曜日で担当者が変わりすぎない配置にする。 | 7時 起床・服薬(訪問介護の声かけ)/12時 昼食/18時 夕食・服薬/散歩は午前中 | 月1回の受診(長女が同行)/2か月ごとの薬局での一包化の受け取り |
| 認知症(同居・介護負担) | 通所介護を家族の在宅時間が薄い曜日に厚く置く。夕方に落ち着かなくなる時間帯へサービスを寄せる。 | 15時30分 帰宅/16時 洗濯物をたたむ(本人の役割)/18時 夕食/20時 就寝 | 短期入所生活介護(家族の休息のため2か月に1回・2泊3日)/地域包括支援センターの家族の会(月1回) |
| パーキンソン病 | 入浴・整容・リハビリテーションを、動きやすい10時から12時に集める。夕方は移動を伴う予定を入れない。 | 7時 起床・服薬/10時 入浴(見守り)/12時 昼食・服薬/15時 休息/18時 夕食・服薬 | 月1回の専門外来の受診(妻が同行)/年1回の福祉用具の見直し |
| 心不全 | 訪問看護を週の前半と後半に分けて置き、体重の推移を週2回の目で確認できるようにする。 | 6時30分 起床・排尿後に体重測定と記録/7時 朝食・服薬/午後 30分の散歩/21時 就寝 | 月1回の受診(訪問看護が受診前に情報をまとめる)/年1回の予防接種について主治医に相談 |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 入浴は息切れが軽い午前に置き、前後に休息の時間を書き込む。冬季は外出を伴う予定を減らす。 | 8時 朝食(分食1回目)/10時 口すぼめ呼吸の練習/10時30分 入浴/11時 休息30分/15時 分食2回目 | 月1回の受診/在宅酸素の機器の点検(事業者の定期訪問・月1回) |
| 糖尿病 | 訪問看護を注射の手技を確認できる時間帯に置く。食事の時刻が一定になるよう訪問介護の時間を固定する。 | 7時 起床・血糖の確認・自己注射・記録/7時30分 朝食/12時 昼食/18時 夕食/21時 足の観察 | 月1回の受診(検査結果を訪問看護と共有)/3か月に1回の眼科の受診 |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | リハビリテーションと通所を交互に置き、連日にしない。入浴は職員がそろう曜日に合わせる。 | 7時 起床/9時 自主訓練(立ち座り10回)/午後 玄関前まで外出/20時 就寝前の下肢の運動 | 手術した医療機関の外来(2か月に1回)/住宅改修後の福祉用具の見直し |
| 関節リウマチ | 朝の予定は9時30分以降に置く。訪問介護は朝の家事の時間に合わせる。 | 7時 起床・手を温める/9時30分 朝食の片づけ/午後 家事(座って行う)/20時 入浴 | 月1回の受診/年2回の自助具の見直し(作業療法士と確認) |
| がん(終末期) | 訪問看護を毎日置き、訪問診療の曜日と重ねない。夜間の連絡体制を第3表の欄外にも記載する。 | 起床・就寝の時刻は本人の希望に合わせる/痛みの記録は朝・昼・夕・就寝前の4回 | 訪問診療(週1回)/24時間の連絡体制/必要に応じた臨時の訪問 |
| 慢性腎不全(透析) | 透析日(月・水・金)は夕方のみ支援を置き、非透析日(火・土)に通所を置く。 | 透析日 6時 起床/7時 送迎/16時 帰宅・休息/17時 夕食(訪問介護が準備) | 透析施設への通院(週3回・施設の送迎を利用)/月1回の内科の受診 |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 訪問介護を毎食後の口腔ケアの時間に合わせる。夕食を早い時刻に置き、就寝までの間隔をあける。 | 7時 起床・口腔ケア/8時 朝食(姿勢を整えてから)/17時30分 夕食/19時30分 口腔ケア/20時 就寝(上半身を上げる) | 訪問歯科診療(月2回)/月1回の受診/発熱時の連絡手順の確認(3か月ごとに見直し) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
同じ病名・違う書き方|状態像と世帯の状況で文言が変わる対比(22組)
「疾患名で文例を選ぶ」と、同じ病名の利用者に同じ計画が並びます。岡山市の資料では、複数の利用者の計画の内容が一律であることが不適切な例として挙げられています。下の対比表は、同じ病名でも状態像や世帯の状況が違えば文言のどこが変わるのかを、左右で並べたものです。
状態像で変わる|同じ病名の2通り(10組)
| 病名 | 状態像A | Aのニーズと短期目標 | 状態像B | Bのニーズと短期目標 |
|---|---|---|---|---|
| 認知症 | 独居。服薬の飲み忘れがあるが、調理と外出は自分で行えている | ニーズ:薬の飲み忘れがあるが、一人暮らしを続けたい/短期目標:服薬カレンダーから自分で取り出して飲める日が週6日になる | 同居。夕方に落ち着かなくなり、家族が対応に疲れている | ニーズ:夕方に落ち着かなくなることがあるが、家族と暮らし続けたい/短期目標:夕方に取り組む役割ができ、玄関に立つ場面が週2回以内になる |
| 脳血管疾患の後遺症 | 右片麻痺。日中はトイレへ行けるが夜間は間に合わない | ニーズ:夜間も日中と同じようにトイレで排泄したい/短期目標:夜間、腰掛便座へ手すりを使って自分で移乗できる | 失語。言いたい言葉が出てこない | ニーズ:言葉が出にくくても気持ちを伝えたい/短期目標:「痛い」「トイレ」「食べたい」を絵カードで自分から伝えられる |
| 心不全 | 体重を測る習慣がなく、むくみに気づいていない | ニーズ:むくみが出やすいが入院せずに家で過ごしたい/短期目標:毎朝、決まった時刻に体重を測り手帳に記録できる | 体重は測れているが、浴槽をまたぐと息切れして入浴を減らしている | ニーズ:息切れの不安があるがさっぱりと入浴したい/短期目標:入浴の前後に休憩をはさむ手順が身につき、見守りで入浴できる |
| 糖尿病 | 自己注射の手順が飛び、打ったか覚えていない日がある | ニーズ:手順に不安があるが自分で続けたい/短期目標:手順表を見ながら記録をつけられる日が週6日になる | 独居で菓子パンと即席麺が中心。注射はない | ニーズ:一人分を作るのが負担だが食事の内容を整えたい/短期目標:1日1回は主食・主菜・副菜のそろった食事をとれる |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 更衣と洗面で息が上がり途中で座り込む | ニーズ:息切れがあっても身の回りのことを自分でしたい/短期目標:口すぼめ呼吸をしながら動作の合間に休息をとる手順が身につく | 在宅酸素を導入し、チューブに足が絡む | ニーズ:酸素を使いながら家の中を安全に動きたい/短期目標:チューブの取り回しを決め、つまずきそうになる場面が週1回以内になる |
| パーキンソン病 | 午前は動けるが夕方に動きが鈍くなる | ニーズ:動きやすい時間に身の回りのことをしたい/短期目標:10時から12時に入浴と整容を行い、見守りで済む日が週3回になる | 曲がり角で足が出なくなり転倒している | ニーズ:転ばずに家の中を移動したい/短期目標:曲がり角で立ち止まり、向きを変えてから歩き出す動作が身につく |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | 退院直後。歩行器で移動し段差でふらつく | ニーズ:段差でふらつくが家の中を自分で歩きたい/短期目標:歩行器で居室から居間まで休まずに移動できる | 痛みは落ち着いたが不安で外出しない | ニーズ:転倒への不安から外出が減っているがまた買い物に行きたい/短期目標:家族と一緒に週1回、近所の店まで往復できる |
| がん | 夜間に痛みで目が覚める | ニーズ:夜の痛みで眠れないが家で過ごし続けたい/短期目標:夜間に痛みで目が覚める回数が週1回以内になる | 痛みは落ち着いているが、食事量が減り家族が焦っている | ニーズ:無理のない量で食べる楽しみを保ちたい/短期目標:本人が食べたいと言ったものを少量ずつ1日3回以上口にできる |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 義歯の清掃が行き届かず舌に付着がある | ニーズ:口の中の清潔を保ち肺炎を繰り返したくない/短期目標:毎食後と就寝前の口腔ケアが家族の声かけで習慣になる | 口腔は保てているが、ソファで顎を上げた姿勢で食べている | ニーズ:いつもの場所で食べたいがむせずに食事をとりたい/短期目標:背もたれと足の裏が着く姿勢で食事をとり、むせが1食1回以内になる |
| 関節リウマチ | 朝のこわばりで朝食の準備ができない | ニーズ:朝は家事ができないが自分の家のことはしたい/短期目標:前夜に下ごしらえをして朝食の準備を自分で行える日が週4日になる | 手指の変形でボタンが留められない | ニーズ:着替えと身だしなみは自分で行いたい/短期目標:自助具を使い、上衣の着脱を10分以内で行える |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
世帯と住まいの状況で変わる|同じ疾患でも書き分ける12の場面
| 世帯・住まいの状況 | 第1表「家族の意向」に書くこと | 第2表のサービス内容に足すこと | 書くときに気をつけること |
|---|---|---|---|
| 独居・近隣に親族なし | 遠方の家族が何を心配しているかを、電話で聞き取った言葉で書く | 安否の確認を担う訪問の頻度/地域の見守り(民生委員・新聞販売店など)/緊急時の連絡先の掲示 | 家族が同席していない場合は、意向をどの方法で確認したかを支援経過に残す |
| 高齢の夫婦のみ世帯 | 介護している側の体調と、続けられる範囲を本人の言葉で書く | 介護している側の休息を目的とした通所や短期入所/介護している側の受診の日の代替支援 | 介護している側を「家族」とだけ書かず、体調と負担の実際を書く |
| 同居家族が日中は就労 | 就労の時間帯と、対応できる時間帯を具体的に書く | 日中の空白の時間を埋めるサービス/帰宅までの間の安全の確保 | 「日中独居」とだけ書かず、何時から何時までかを書く |
| 同居家族が介護に疲れている | 家族が「つらい」と話した場面と時間帯をそのまま書く | 家族が休息をとれる時間を目的として位置づけたサービス/家族の相談先 | 家族の状態を評価する言葉ではなく、事実と本人の言葉で書く |
| 遠距離に家族がいる | 訪問できる頻度と、緊急時に来られるまでの時間を書く | 家族に代わって行う受診の同行/状況を家族へ伝える手段と頻度 | 家族の役割を過大に書かない。実際に行える範囲だけを書く |
| 集合住宅の上層階・エレベーターなし | 外出の頻度が減っている理由を、住まいの条件と結びつけて書く | 階段の昇降を伴う外出の支援/通院時の移動の方法 | 住まいの条件を課題分析の結果に反映させる |
| 持ち家・段差が多い | 住み慣れた家で暮らし続けたいという意向を書く | 住宅改修の内容と時期/改修が終わるまでの間の代わりの方法 | 福祉用具や住宅改修を位置づける場合は、その理由を計画に書く(姫路市・宇都宮市の公表資料でも記載の不足が挙げられている) |
| サービス付き高齢者向け住宅に入居 | 住宅が提供するサービスと、介護保険で行う支援の区別についての本人・家族の理解を書く | 住宅の職員が行う支援と、訪問介護が行う支援を分けて書く | 住宅の提供分と重複しない形にする(姫路市の公表資料でも区別できていない例が挙げられている) |
| ペットを飼っている | ペットの世話が生活の張り合いになっていることを本人の言葉で書く | 本人が続けられる世話の範囲/体調が崩れたときの預け先の確認 | ペットの世話そのものを介護保険のサービス内容として書かない |
| 介護と育児が重なっている | 家庭の状況と、対応できる時間帯を家族の言葉で書く | 時間帯を限定した支援/学校行事などで対応できない日の代替 | 家族の事情の詳細を書きすぎない。計画に必要な範囲にとどめる |
| 本人が金銭の管理に不安を抱えている | 本人が困っている場面を本人の言葉で書く | 日常生活自立支援事業や成年後見制度の相談先/買い物の同行の際の支払いの方法 | 制度の利用を計画者が決めた形にせず、相談先の情報提供として書く |
| 本人と家族で希望が分かれている | それぞれの言葉を並べて書き、どちらかに寄せない | 話し合いの場(サービス担当者会議)/方針が決まるまでの当面の支援 | 合意ができていないことを隠さず、話し合いの経過を支援経過に残す |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
医学の言葉から生活の言葉へ|第2表の援助内容への言い換え(60例)
主治医意見書や退院時の情報提供書に書かれた言葉を、そのまま第2表に写すと、読む人に届かない計画になります。第2表は本人と家族が読む欄なので、医学の言葉ではなく、生活のどの場面で何をするのかに置き換えて書きます。右の欄はそのまま書き写せる形にしてあります。医療の判断に関わる部分は、主治医意見書と主治医からの指示に基づいて記載してください。
検査の値と傷病名の表現を言い換える(16例)
| そのまま書くと伝わりにくい表現 | 第2表の援助内容への言い換え(完成文) | 言い換えるときに確認すること |
|---|---|---|
| HbA1cが高値 | 食事の内容と量を、ご本人の好みを聞きながら一緒に整え、無理なく続けられる形にする | 食事の方針と目安は主治医に確認し、聞き取った内容を支援経過に残す |
| 心不全の指標が上昇 | 毎朝の体重とむくみの変化を記録し、変化に気づいたときに連絡できる流れをつくる | 連絡の目安となる体重の増え方を主治医に確認する |
| 血圧が不安定 | 朝と夕の決まった時刻に血圧を測り、手帳に記録することを一緒に続ける | 測る時刻と、記録を誰がいつ見るかを決める |
| 腎機能の低下 | 主治医の指示の範囲で水分と塩分のとり方を一緒に決め、飲んだ量を記録する | 水分の目安は主治医と透析施設に確認する |
| 血清アルブミンが低い | 食べられている量と体重の変化を確認し、食べやすい形と回数を一緒に工夫する | 体重を測る曜日と、記録の共有先を決める |
| 骨密度の低下を指摘 | つまずきやすい場所を一緒に確認し、住まいの環境を整えて転ばずに動ける生活を続ける | 住宅改修や福祉用具を位置づける場合は、その理由を計画に書く |
| 認知機能の検査の結果が低下 | これまで続けてきた家事のうち、担い続けられる部分をご本人と決め、その部分を任せる | 本人が続けたいと話した内容を、本人の言葉で記録する |
| 誤嚥のリスクが高い | 食事の姿勢と一口の量を整え、むせずに食べられる形を一緒に探す | 姿勢と食形態の目安を訪問看護・訪問歯科と共有する |
| 低栄養の状態 | 1日の食事の回数と量を一緒に見直し、食べやすいものを組み合わせて体重を保つ | 体重の目標は主治医に確認し、計画には生活の形で書く |
| 脱水傾向 | 決まった時刻に飲む習慣をつくり、飲んだ量が目で分かる形にする | 1日の目安量は主治医に確認する |
| 貧血がある | 立ち上がるときのふらつきに気づけるよう、動き出す前にひと呼吸おく動作を一緒に習慣にする | ふらつきの場面と時間を記録し、受診時に持参する |
| 肺炎の既往 | 熱が出たときにどこへ連絡するかを、ご本人とご家族が言える状態にする | 連絡先の一覧を掲示する場所を決める |
| 高次脳機能の障害を指摘 | 一度に一つのことを伝える関わり方を、家族とサービス事業所で共通にする | 関わり方の取り決めをサービス担当者会議で共有する |
| 筋力・筋量の低下を指摘 | 握力と歩く速さの変化を定期的に確認し、続けられる運動を一緒に決める | 測る頻度と担当を決め、記録の様式をそろえる |
| 甲状腺の機能の異常 | だるさや寒がりなど、いつもと違う様子に気づいたときに相談できる先を決めておく | 気づいた様子を誰が記録し、どこへ伝えるかを決める |
| 睡眠時の無呼吸を指摘 | 就寝時の姿勢と機器の使い方を確認し、朝の様子をご家族が記録する | 機器の取り扱いは、指示を出した医療機関に確認する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
症状と所見を言い換える(16例)
| そのまま書くと伝わりにくい表現 | 第2表の援助内容への言い換え(完成文) | 言い換えるときに確認すること |
|---|---|---|
| 麻痺の残存 | 動く側の手足を使って、着替えと移動を自分で行える方法を一緒に練習する | できている動作を先に書き出してから、支援する部分を決める |
| 巧緻動作の低下 | ボタンやふたなど、指先を使う場面で自助具を試し、自分でできる形を探す | 自助具の選定は作業療法士と一緒に行い、結果を記録する |
| 起立性低血圧 | 立ち上がる前に足踏みをして数秒待つ動作を、毎回の介助のなかで一緒に行う | ふらつきのあった場面を記録し、訪問看護から主治医へ報告する |
| 疼痛の増悪 | 痛みの強さと出る時間を毎日10段階で記録し、受診のときに持参できるようにする | 記録の様式をそろえ、誰が持参するかを決める |
| 浮腫の増強 | 足のむくみの変化を毎日見て、靴下の跡の残り方を記録する | 見る時刻を決め、変化があったときの連絡先を書く |
| 呼吸困難感 | 息が上がったときに座って呼吸を整える手順を、動作の合間に組み込む | 手順は訪問リハビリテーションと共有し、家族にも同じ内容を伝える |
| 喀痰の増加 | 痰の色と量を用紙に記録し、色が変わった日に連絡できるようにする | 記録用紙の置き場所と、連絡する相手を決める |
| 食思不振 | 食べたいと話されたものを少量ずつ用意し、回数を分けて口にできるようにする | 量を目標にしない旨を家族と共有する |
| 便秘傾向 | 水分と食物繊維をとる食事を一緒に用意し、排便のあった日をカレンダーに印をつける | 対応の方法は主治医の指示に基づいて決める |
| 尿失禁 | 起床時と就寝前にトイレへ行く流れをつくり、間に合う形を一緒に整える | 失禁のあった時間帯を1週間記録してから対応を決める |
| 易疲労性 | 用事を午前に寄せ、午後に休む時間を1日の流れに書き込む | 第3表の「主な日常生活上の活動」欄にも同じ流れを書く |
| 眩暈(めまい) | ふらつきを感じた場面と時間を記録し、動き出す前につかまる場所を決める | つかまる場所に手すりを設けるかを、福祉用具専門相談員と確認する |
| 難聴の進行 | 正面から短い文で話しかける関わり方を、ご家族と事業所で共通にする | 補聴器の調整については、指示を出した医療機関に確認する |
| 視力低下 | よく通る道にある物を片づけ、物の位置を変えない約束をご家族と決める | 照明の明るさについても住まいの状況を確認する |
| 不穏・興奮 | 落ち着かなくなる時間帯と、その直前の場面を記録し、その時間にご本人が取り組めることを用意する | 記録は日付・時刻・場面の3つをそろえて残す |
| 拒否がみられる | 断られたときは時間をおいて声をかけ直し、応じられた時間帯を記録して事業所間で共有する | 応じられた条件(時間・人・場所)を具体的に書く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
治療・処置・服薬に関する言葉を言い換える(14例)
| そのまま書くと伝わりにくい表現 | 第2表の援助内容への言い換え(完成文) | 言い換えるときに確認すること |
|---|---|---|
| 服薬の管理が不十分 | 飲んだことが目で分かる形に整え、毎日決まった時刻に声をかける | 一包化や日付の印字については主治医と薬局に相談する |
| 自己注射の手技が不安定 | 手順表を見ながら行い、終わったら記録に印をつける流れを一緒に続ける | 手技の確認は訪問看護が行い、結果を主治医へ報告する |
| 在宅酸素療法中 | チューブの通り道を決め、移動の前に位置を目で確認する習慣をつくる | 機器の取り扱いは、機器を提供している事業者に確認する |
| 経管栄養を実施 | 主治医と訪問看護の指示に沿って、注入の前後の姿勢と口腔の清潔を保つ | 家族が行う手順と、事業所が行う範囲を分けて書く |
| 褥瘡の処置中 | 同じ姿勢が長く続かないよう、日中に座る時間と横になる時間を組み立てる | 体圧分散用具の選定を福祉用具専門相談員と確認する |
| 膀胱留置カテーテルの管理 | 主治医と訪問看護の指示に沿って、外出のときの取り回しを一緒に決める | 外出時に困った場面を記録し、次の見直しに反映する |
| ストーマの管理 | 主治医と訪問看護の指示に沿って、装具の交換をご本人が続けられる形にする | 装具の入手先と、困ったときの相談先を計画に書く |
| 疼痛のコントロール中 | 痛みの記録をもとに、主治医と訪問看護へ伝える流れをご家族と共有する | 薬の名称は計画書に書かず、記録と連絡の流れを書く |
| リハビリテーション継続中 | 訓練で身につけた動作を、日々の暮らしの場面で使う機会をつくる | どの場面で使うかを、第3表の活動欄にも書く |
| 透析を導入 | 透析の日と、そうでない日で1日の流れを分けて組み立てる | 透析施設の送迎の有無と時刻を確認する |
| 血液を固まりにくくする薬を服用中 | 主治医の指示に沿った服薬を続けられるよう、飲み忘れが分かる形に整える | 出血やあざに気づいたときの連絡先を書く |
| 吸引を行う場面がある | 主治医と訪問看護の指示に沿って、ご家族が行う手順を確認し、行った記録を残す | 家族が行う範囲は、指示の内容と照らして書く |
| 予防接種の実施 | 接種の時期について主治医に相談し、受けた日を記録に残す | 相談した日と結果を支援経過に残す |
| 退院直後で医療の管理が続いている | 退院時の指示の内容をサービス事業所と共有し、同じ手順で関わる | 医療サービスを位置づける際は、主治の医師等の意見を求めた記録を残す(姫路市・浜松市の公表資料でも記録の不足が挙げられている) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
見通しと生活動作の評価を言い換える(14例)
| そのまま書くと伝わりにくい表現 | 第2表の援助内容への言い換え(完成文) | 言い換えるときに確認すること |
|---|---|---|
| 予後不良 | ご本人とご家族が望む過ごし方を確認しながら、その都度計画を見直す | 見通しに関する説明は主治医が行う。計画書には話し合いの事実を書く |
| 進行性の疾患 | 体調の変化に合わせて、そのときにできる方法を選び直せるようにする | 見直しの時期をあらかじめ決めて計画に書く |
| 回復の見込みは乏しい | いまできていることを続けられる方法を、ご本人と一緒に探す | できていることを先に書き出す |
| 廃用が進行 | 日中に起きて過ごす時間を増やし、生活の場面のなかで体を動かす機会をつくる | 離床の時間を数字で書く |
| 生活動作は全介助 | 起き上がりと移乗の場面で、ご本人が力を入れられる部分を確認しながら介助する | 介助の方法を事業所間でそろえる |
| 意思疎通が困難 | 表情や身体の動きから読み取れる反応を記録し、関わり方を事業所間で共通にする | 読み取った内容を記録に残し、会議で共有する |
| 認知症が進行 | これまで続けてきた習慣を保ちながら、そのときに応じられる方法へ切り替える | 切り替えた内容と時期を支援経過に残す |
| 独居生活の継続は困難 | 一人暮らしを続けるうえで心配な場面をご本人・ご家族と整理し、選べる方法を一緒に確認する | 整理した内容を書面にして、本人と家族に渡す |
| 転倒のリスクが高い | これまで転んだ場所と時間を確認し、その場面に手すりや見守りを組み合わせる | 転んだ日時と場所を記録に残しておく |
| 介護力が不足 | ご家族が対応できる時間帯と、難しい時間帯を確認し、難しい時間帯に支援を置く | 就労の時間など、事実を数字で書く |
| 施設入所が望ましい | 今後の暮らし方をご本人とご家族が選べるよう、情報をお伝えし、話し合いの場をもつ | 提供した情報の内容と日付を支援経過に残す |
| 意欲の低下 | 以前続けていたことを聞き取り、いまの体調でも取り組める形に小さくして提案する | 聞き取った内容を本人の言葉で書く |
| 家族の理解が乏しい | ご家族がどこに不安を感じているかを聞き取り、その点について事業所から説明する場をつくる | 説明した日と内容を記録に残す |
| 指示が守られていない | 続けにくいと感じている理由をご本人から聞き取り、続けられる形に一緒に変える | 変更した内容は主治医と訪問看護に伝える |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
本人と家族が読む書類として|疾患名の書き方で気をつけること(悪い例/良い例 24組)
居宅サービス計画は、本人と家族に説明して同意を得たうえで交付する書類です。第1表と第2表に疾患名や状態の評価を書くときは、読む人がいることを前提に言葉を選びます。以下は、避けたい書き方と、そのまま書き写せる書き方を並べたものです。
病名そのものの書き方(8組)
| 場面 | 避けたい書き方 | そのまま使える書き方 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 第1表の意向欄 | 認知症のため意思疎通が困難 | 「この家で最期まで暮らしたい」と話される。日付や予定を忘れることはあるが、暮らしの希望ははっきりと言葉にされる | 意向欄は本人の希望を書く欄であり、状態の評価を書く欄ではない |
| 傷病名の記載 | 認知症(アルツハイマー型と思われる) | 主治医意見書に記載された傷病名をそのまま転記する。記載のない病名は書かない | 主治医意見書にない病名を書くと、根拠のない記載になる |
| 診断の前の段階 | 認知症の疑いあり | 物忘れについて、◯月◯日に主治医へ相談した。受診の結果を踏まえて計画を見直す | 診断に触れず、行った事実とこれからの予定で書く |
| 略語・専門用語 | 生活動作低下、行動・心理症状あり | 立ち上がりに手をつく場面が増えている。夕方に落ち着かなくなる時間がある | 本人と家族が読む書類なので、そのまま伝わる言葉にする |
| 人の説明 | 認知症の利用者 | ◯◯様。物忘れはあるが、庭の手入れは毎日続けておられる | 病名は状態の一部であり、その人の全部ではない |
| サービスの理由づけ | 脳梗塞のため訪問介護を利用 | 右手が使いにくく、浴槽をまたぐ動作に見守りを要するため、入浴の場面で訪問介護を位置づける | 位置づけの理由は病名ではなく、生活上の場面で書く |
| 本人に伝えていない病名 | 本人が知らされていない病名を、そのまま第1表に書く | 書面に記載してよい範囲を主治医とご家族に確認したうえで記載する。確認した経過は支援経過に残す | 計画書は本人に交付する書類である |
| 病名の羅列 | 高血圧、糖尿病、変形性膝関節症、白内障 | 膝の痛みで外出が減り、視力の低下から足元が見えにくい。この2つが重なって、玄関の段差でつまずく場面がある | 病名を並べるだけでは、生活への影響が読み取れない |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
見通しと予後に触れるときの書き方(8組)
| 場面 | 避けたい書き方 | そのまま使える書き方 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 残された時間に触れる | 余命は◯か月と思われる | 今後の過ごし方について、ご本人・ご家族と主治医で話し合いを行った。その内容を踏まえて計画を作成する | 見通しの説明は医師が行う領域である |
| 回復の見込み | 今後の回復は見込めない | 現在続けられていることを保ちながら、体調の変化に合わせて方法を選び直す | 断定を避け、支援の方向で書く |
| 悪化の予告 | 今後、寝たきりになると考えられる | 立ち上がりの場面で手をつくことが増えている。日中に起きて過ごす時間を保つ支援を組み立てる | 起きている事実と、それに対する支援で書く |
| 入所を前提にする | 近い将来、施設入所となる見込み | 今後の暮らし方について、ご本人とご家族が選べるよう情報をお伝えし、話し合いの場をもつ | 暮らし方を選ぶのは本人と家族である |
| 効果を約束する | リハビリにより歩行が回復する | 歩行器を使った移動の練習を続け、居室から居間まで移動できることを目指す | 結果ではなく、取り組みと目標で書く |
| 医療の判断に踏み込む | 服薬の調整が望ましい | 飲み忘れの状況を訪問看護から主治医へ報告し、指示を受けて対応する | 医療の判断は主治医に委ねる |
| 数値の目標 | 血糖値を◯◯まで下げる | 主治医から示された目安を、ご本人が続けられる生活の形に置き換えて記載する | 値の目標は医療の領域である |
| 家族の意向の代弁 | 家族も看取りを希望している | 長男は「家で看たい気持ちはあるが、急に具合が変わったときが怖い」と話される | 家族の言葉をそのまま書く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
本人と家族の受け止めに関わる書き方(8組)
| 場面 | 避けたい書き方 | そのまま使える書き方 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 家族の状況 | 家族の介護力が乏しい | 長男の妻は平日9時から18時まで就労しており、対応できるのは夜間と土日である | 評価ではなく事実で書く |
| 本人の性格 | 頑固でサービスを受け入れない | これまで自分のことは自分で行ってこられた。初めての支援には「まだ大丈夫」と話される | 背景と本人の言葉で書く |
| 応じられない場面 | 入浴拒否あり | 入浴の声かけに「さっき入った」と話され、応じられない日が続いている。午前の声かけには応じられることがある | 場面と条件を書けば、対応の手がかりになる |
| 家族の気持ち | 家族は疲れている様子 | 長男の妻から「夕方が一番つらい」と話がある | 推測ではなく、聞き取った言葉で書く |
| 意向の主体 | 本人は施設入所を希望している(家族談) | ご本人からは「家にいたい」、長男からは「入院してほしい」と、それぞれ聞き取っている | 誰の言葉かを分けて書く |
| 経済的な事情 | 経済的に余裕がないためサービスは最小限 | ご本人から「年金の範囲で収めたい」と希望があり、優先する場面を一緒に整理した | 本人の希望として書く |
| 家族の関係 | 親族間の対立の詳細を計画書に書く | 意向が分かれている点について、サービス担当者会議で話し合いの場をもつ | 計画書に書く範囲と、支援経過に書く範囲を分ける |
| できないことの列挙 | 調理不可、入浴不可、外出不可 | 湯を沸かして茶をいれることは毎日行っている。火を使う調理は、見守りがあれば行える | できていることを先に書くと、支援の起点が見える |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
本記事の文例は、いずれも記載のイメージを示すためのものです。傷病名は主治医意見書の記載に基づき、医療に関わる内容は主治医の指示のもとで記載してください。加算に関する取扱いや様式は保険者(指定権者)により異なるため、詳細は保険者の公表資料をご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
疾患をまたいで比べる|ケアプランの6つの軸 総覧(30疾患・180マス)
個別の疾患ページは「その病気をどう書くか」を深く扱いますが、担当者会議やケアプラン点検の場でつまずくのは、たいてい「この人の疾患は、ほかの疾患と何がどう違うのか」を言葉にできないときです。ここでは30の疾患・状態を、ケアプランを立てるときに実際に使う6つの軸で横並びにしました。縦に読めば1疾患の全体像、横に読めば「同じ軸で疾患がどう違うか」が見えます。6つの軸は次のとおりです。
- ① 本人の生活で最初に崩れるところ……医学的な重症度ではなく、生活のどこから先に困りはじめるか。第2表のニーズの起点になります。
- ② 変化のサインとして観察する項目……モニタリングで「見に行くもの」。ここが空欄だと、記録が「特変なし」だけになります。
- ③ 目標の立て方の勘所……改善を置くのか、維持を置くのか、下がり方をゆるやかにすることを置くのか。
- ④ サービスの組み方で気をつける点……曜日・時間・順番・誰が入るか。
- ⑤ 家族・介護者への支援……家族が最も消耗する場面と、そこに置く手当て。
- ⑥ 医療との連携で押さえること……誰に、何を、どのタイミングで伝えるか。
なお、症状の数値の目安(血圧・体重の増減・血糖・体温など)は疾患や本人の状態によって主治医の指示が異なります。本ページでは数値を書かず、「主治医から示された目安(記入欄)」として、事業所で書き込む形にしています。
軸①②|最初に崩れるところと、観察する項目(30疾患)
| 疾患・状態 | ① 本人の生活で最初に崩れるところ | ② 変化のサインとして観察する項目 |
|---|---|---|
| 脳梗塞・脳出血の後遺症 | 片側の手足が使えないことで、着替え・入浴・調理といった「両手を使う動作」から先に崩れる | 麻痺側の使い方の変化/立ち上がりに手をつく回数/むせの有無/言葉の出にくさ/転倒しかけた場面 |
| くも膜下出血の後遺症 | 体は動くのに段取りが組めず、外出・服薬・金銭管理といった「順番のある行為」から崩れる | 約束の覚え違い/同じ話の反復/疲れやすさの訴え/頭重感の訴え/日中の眠気 |
| アルツハイマー型認知症 | 買い物・調理・服薬の管理など、覚えておく必要のある家事から崩れる | 冷蔵庫の中身の重複/薬の残数/同じ質問の回数/道に迷った場面/夕方の落ち着かなさ |
| レビー小体型認知症 | 日によって・時間帯によってできることが変わり、予定どおりの生活が組みにくくなる | 調子の良い時間帯と悪い時間帯/見えるものの訴え/立ち上がり時のふらつき/寝言や夜間の動き/歩き出しの止まり |
| 血管性認知症 | できることの落ち方が階段状で、ある時期を境に急に家事や外出が止まる | 前回訪問時との差/涙もろさ・怒りっぽさの変化/歩幅と足の上がり/飲み込みの様子/血圧の記録の付け方 |
| 前頭側頭型認知症 | 物忘れより先に、対人関係と生活のきまりが崩れる(同じ道を歩き続ける・決まった物を買い続ける) | 決まった行動の時刻と経路/店や近隣とのやりとり/食べ方の変化/促しへの反応/同居家族の疲れ方 |
| パーキンソン病 | 歩き出し・方向転換・狭い場所の通過など、動作の「切り替え」から崩れる | 薬が効いている時間帯と切れる時間帯/すくみ足が出る場所/寝返りの様子/声の大きさ/食事にかかる時間 |
| 脊髄小脳変性症 | ふらつきで歩行が不安定になり、外出と入浴から先に崩れる | 歩行時の左右のぶれ/立位保持の時間/字の書きにくさ/話しにくさ/転倒しかけた場所 |
| 筋萎縮性側索硬化症 | 握力・上肢の力から崩れる場合と、話しにくさ・飲み込みにくさから崩れる場合があり、進み方が人により違う | できていた動作でできなくなったもの/会話の聞き取りやすさ/食事にかかる時間/呼吸の楽な姿勢/意思表示の手段 |
| 心不全 | 階段・坂道・入浴など「息が上がる動作」から崩れ、外出の範囲が狭くなる | 体重の推移(主治医から示された目安・記入欄)/足のむくみ/夜間の息苦しさ/横になれるか/服薬の飲み忘れ |
| 狭心症・心筋梗塞の既往 | 動いたときの胸の症状を恐れて、動く量そのものを自分から減らしてしまう | どの動作で症状が出たか/症状が出たときの対応/外出頻度/受診間隔/不安の訴え |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 着替え・入浴・階段など、息を止める動作から崩れる。食事量も落ちやすい | 息切れが出る動作の種類/痰の量と色/体重の推移/喫煙の有無/在宅酸素を使っている場合は機器の取り扱い |
| 間質性肺炎 | 少し動いただけで息が上がるようになり、屋内の移動でも休憩が必要になる | 安静時と動作時の息切れの差/咳の出方/体重の推移/夜間の休み方/受診間隔 |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 食事の時間が長くなり、食べる量と楽しみが減る | むせの回数と食品の種類/食後の声のかすれ/食事にかかる時間/口腔内の状態/発熱の有無 |
| 気管支喘息 | 季節や天候で調子が変わり、外出の予定が立てにくくなる | 症状が強く出た日と天候/夜間の咳/吸入の使用状況/掃除の頻度と寝具の状態 |
| 糖尿病 | 食事の支度・買い物・足のケアといった「毎日の管理」から崩れる | 食事の内容と時刻/足の傷と爪の状態/ふらつきや冷や汗のあった場面の記録/受診間隔/目の見えにくさ |
| 慢性腎不全(透析) | 通院日が生活の軸になり、透析日の午後と翌日の活動が落ちる | 透析日の帰宅後の様子/シャント側の腕の使い方/体重の推移(主治医から示された目安・記入欄)/食事内容/通院の負担 |
| 肝硬変 | 疲れやすさで日中の活動が続かず、家事が途中で止まる | 日中に横になっている時間/腹部の張りの訴え/食事量/つじつまの合わない言動/皮膚のかゆみ |
| がん(進行期・終末期) | 痛み・だるさで「できていたこと」が短期間で変わり、予定が組みにくくなる | 痛みの出る時間帯と場面/食事量/横になっている時間/本人が今したいこと/家族の受け止め |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | 退院直後の数週間で、屋内移動と入浴が一度にできなくなる | 歩行器・杖の使い方/痛みの出る動作/自宅内の段差と動線/転倒への不安/退院前後での活動量の差 |
| 腰椎・胸椎の圧迫骨折 | 起き上がりと立ち上がりで痛みが出て、寝ている時間が一気に増える | 起き上がりの方法/痛みが強い時間帯/コルセットの使用状況/食事量/排便の様子 |
| 変形性膝関節症 | 階段・正座・和式トイレなど、膝を曲げる場面から崩れる | 歩ける距離/膝の腫れと熱感/痛みが出る動作/外出頻度/体重の推移 |
| 関節リウマチ | 朝の身支度に時間がかかり、日中の予定が後ろにずれる | 朝のこわばりが続く時間/握力を要する動作の可否/腫れている関節の場所/疲れやすさ/気候による差 |
| 脊柱管狭窄症 | 続けて歩ける距離が短くなり、買い物と通院が単独ではできなくなる | 休まず歩ける距離/休憩の取り方/しびれの範囲/前かがみでの楽さ/排尿の様子 |
| 骨粗鬆症 | 目立った症状がないまま、転倒や尻もちが生活を大きく変える | 転倒しかけた場面/背中の丸まり/身長の変化の訴え/室内の敷物と配線/日光に当たる時間 |
| 廃用症候群・低栄養 | 「動かない→食べない→さらに動けない」の循環に入り、全体が同時に落ちる | 1日の離床時間/食事量と食べる場所/体重の推移/会話の量/服の緩み方 |
| うつ病・気分の落ち込みが続く状態 | 身支度と食事の準備が止まり、人と会う機会が減る | 起床・就寝の時刻/食事回数/人と話した回数/興味を示したこと/服薬の飲み忘れ |
| 難聴・視覚障害 | 受け取れる情報が減り、集まりや電話から遠ざかって孤立しやすい | 聞き返しの回数/補聴器や眼鏡の使用状況/訪問時の反応/転倒しかけた場所/郵便物の処理 |
| 褥瘡のある状態 | 座る・横になる姿勢が制限され、入浴と外出が止まる | 皮膚の状態の記録(主治医・看護職の指示に基づく)/同じ姿勢でいる時間/寝具とクッションの状態/食事量/痛みの訴え |
| 排尿障害(頻尿・尿失禁) | トイレの心配で外出と睡眠が削られ、本人が先に予定を断るようになる | 夜間にトイレに立つ回数/間に合わなかった場面と時刻/水分の摂り方/トイレまでの距離と明るさ/衣類の着脱のしやすさ |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
軸③④|目標の立て方と、サービスの組み方(30疾患)
| 疾患・状態 | ③ 目標の立て方の勘所 | ④ サービスの組み方で気をつける点 |
|---|---|---|
| 脳梗塞・脳出血の後遺症 | 「できるようになる」より先に「今できている方法を続けられる」を短期目標に置き、動作を1つに絞って書く | 入浴と歩行の練習を同じ日に重ねない。麻痺側から見た家具の配置と、通所の送迎時の乗降を計画に含める |
| くも膜下出血の後遺症 | 本人が「忘れていない」と感じられる形(手順表・声かけ)を目標の中に書き込む | 予定を詰めず、同じ曜日・同じ時間に固定する。担当者を頻繁に変えない |
| アルツハイマー型認知症 | できなくなったことを数える書き方を避け、「一緒にやれば続けられる家事」を目標にする | 訪問の時間帯を固定する。夕方に予定を詰めない。同性介助の希望を確認する |
| レビー小体型認知症 | 調子の良い時間帯にできることを目標に置き、悪い時間帯は「無理をしない」ことを明記する | 調子の良い時間帯に外出・入浴を寄せる。転倒への備えを移動のたびに計画へ書く |
| 血管性認知症 | 「今の状態を保つ」を軸にしつつ、変わったときに見直す条件を短期目標の欄に書いておく | 受診と服薬の流れを崩さない曜日設定にする。感情の起伏に合わせて訪問時間を調整できる形にする |
| 前頭側頭型認知症 | 行動をやめさせる目標ではなく、その行動が安全に続く形を目標にする | 近隣・店舗への説明と連絡先の共有を計画に位置づける。家族の休息時間を先に確保する |
| パーキンソン病 | 「動ける時間帯に何をするか」を目標にする。日によって差が出ることを前提に書く | 薬が効いている時間帯に入浴・通所・機能訓練を寄せる。服薬の時刻がずれる予定を組まない |
| 脊髄小脳変性症 | 今の移動手段で行ける範囲を目標にし、手段が変わる時期を見直しの区切りにする | 浴室・トイレ・玄関の3か所を先に手当てする。屋外は付き添いの有無を明記する |
| 筋萎縮性側索硬化症 | 先の心配ではなく、今の意思表示の手段を保つことを目標に置く。本人の希望の確認を計画に残す | 変化が早い前提で見直しの間隔を短く置く。医療職と福祉職の役割分担を先に書き分ける |
| 心不全 | 「悪くなったときに早く気づける」ことを目標に含める。改善だけを目標にしない | 入浴の時間帯と湯温、脱衣所の寒暖差を計画に書く。通所と受診を同じ日に重ねない |
| 狭心症・心筋梗塞の既往 | 安心して動ける範囲を目標にし、「どこまでなら動いてよいか」を主治医に確認した内容として書く | 本人が不安を訴える動作を単独で行わない配置にする。外出の同行を計画に位置づける |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 息切れを減らすことより、息切れが出ても続けられる方法を目標にする | 入浴前後の休息を計画に書く。冬季の外出と居室の温度差を想定した予定にする |
| 間質性肺炎 | 活動量を上げる目標を置かず、生活の中で休憩を入れられることを目標にする | 移動のたびに休める場所を作る。通所の送迎距離と待ち時間を確認する |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 食べられる量ではなく、安全に食べられる形と姿勢を目標にする | 食事の時間帯に人がいる配置にする。口腔ケアを日課として計画に書き込む |
| 気管支喘息 | 症状が出にくい環境を整えることを目標に含める | 掃除と寝具の手入れをサービスの中に位置づける。季節の変わり目に予定を詰めない |
| 糖尿病 | 食事の制限を目標に書かず、本人が続けられる支度の形を目標にする | 買い物・調理・受診の流れをつなげる。足のケアを行う場面を計画に明記する |
| 慢性腎不全(透析) | 透析日と非透析日で1週間を2種類に分けて目標を書く | 透析日の午後に予定を入れない。送迎の負担と待ち時間を計画に書く |
| 肝硬変 | 疲れやすさを前提に「途中でやめてよい家事」を目標に含める | 午前に用事を寄せる。食事の内容は主治医の指示に沿う形で計画に書く |
| がん(進行期・終末期) | 期間を短く区切り、本人が今したいことをそのまま目標に書く | 変更しやすい形で組む。夜間・休日の連絡先を計画に明示する |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | 退院直後は週単位で目標を置き、屋内移動が安定してから範囲を広げる | 退院後の数週間は訪問を厚くする。福祉用具の見直し時期を計画に書く |
| 腰椎・胸椎の圧迫骨折 | 痛みが強い時期は「寝たきりにならない」ことを目標にする | 起き上がりを介助する時間帯を決める。ベッド周りの環境整備を先に行う |
| 変形性膝関節症 | 歩ける距離を数字で追わず、行きたい場所に行けることを目標にする | 階段の少ない動線を作る。通所での入浴を検討する |
| 関節リウマチ | 朝の時間の使い方を目標に含める。日による差を前提に書く | 訪問を朝いちばんに固定しない。握らずに使える道具の検討を計画に入れる |
| 脊柱管狭窄症 | 「休みながらなら行ける」形を目標にする | 買い物と通院の同行に休憩を組み込む。手押し車などの検討時期を書く |
| 骨粗鬆症 | 転ばないことだけを目標にせず、動く量を保つことを併せて書く | 住環境の整備を先に置く。屋外歩行の同行を計画に位置づける |
| 廃用症候群・低栄養 | 離床と食事を別々の目標にせず、「食卓で食べる」のようにひとつにまとめる | 食事の場面に人が入る時間割にする。食事の準備と片づけを分担する |
| うつ病・気分の落ち込みが続く状態 | 意欲を求める目標を書かず、生活のリズムが戻ることを目標にする | 訪問の頻度を先に確保する。予定を増やしすぎない。本人が断れる余地を残す |
| 難聴・視覚障害 | 情報が届く形を目標に書く(筆談・大きな字・触って分かる印など) | 訪問時の伝達方法を統一する。同じ担当者が入る体制を作る |
| 褥瘡のある状態 | 皮膚の状態そのものを目標に書かず、姿勢を変えられる生活を目標にする | 体位の変更と入浴の可否は医療職の指示に沿って計画に書く。寝具の見直しを同時に行う |
| 排尿障害(頻尿・尿失禁) | 失敗の回数を目標にせず、外出と睡眠が戻ることを目標にする | トイレまでの動線と明るさを整える。夜間の対応を誰が行うか決める |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
軸⑤⑥|家族・介護者への支援と、医療との連携(30疾患)
| 疾患・状態 | ⑤ 家族・介護者への支援 | ⑥ 医療との連携で押さえること |
|---|---|---|
| 脳梗塞・脳出血の後遺症 | 家族が「手を出しすぎる/出さなさすぎる」で迷いやすい。介助の量を場面ごとに具体的に示す | 体調が変わったときの連絡先と受診の目安を、主治医に確認した内容として計画に書く |
| くも膜下出血の後遺症 | 見た目に分かりにくく、家族が「怠けている」と受け取ることがある。疲れやすさの説明を共有する | 受診時に生活の困りごとを伝える方法(メモの様式)を決める |
| アルツハイマー型認知症 | 同じ質問への対応で消耗する。家族が休める時間を先に計画へ入れる | 薬の管理を誰が行うかを主治医・薬局と共有する |
| レビー小体型認知症 | 日による差を「わざと」と受け取られやすい。差が出ることを共有する | 見えるものの訴えや動きの変化は、主治医への報告事項として記録の形式を決めておく |
| 血管性認知症 | 急に変わったときの戸惑いが大きい。変化があったときの連絡ルートを渡しておく | 血圧などの記録を誰がどの様式で残すかを主治医と決める |
| 前頭側頭型認知症 | 家族が近隣への対応で疲れる。相談先と、家族が離れる時間を計画に置く | 行動の変化を時刻と場面で記録し、受診時に持参する形にする |
| パーキンソン病 | 「さっきはできたのに」に家族が振り回される。時間帯による差を表で共有する | 薬が効いている時間帯・切れる時間帯の記録を主治医へ渡す形を決める |
| 脊髄小脳変性症 | 先行きの不安が大きい。同じ状態の人が使える相談先を伝える | 機能訓練に関わる職種と情報を共有し、移動手段の変更時期を一緒に見る |
| 筋萎縮性側索硬化症 | 介護量が短期間で増える。家族の睡眠時間を先に守る予定にする | 医療職の関わりが中心になる。役割分担と緊急時の連絡順序を文書で共有する |
| 心不全 | 体重や足のむくみを家族が見る役になりやすい。記録の様式を渡し、負担にならない頻度にする | 受診の目安(主治医から示された目安・記入欄)と、その際の連絡先を計画に書く |
| 狭心症・心筋梗塞の既往 | 症状が出たときの動き方を家族が知らないと不安が続く。手順を紙で共有する | 症状が出たときの対応を主治医に確認し、そのまま計画へ転記する |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 息切れの苦しさが伝わりにくい。休憩をはさむ介助の方法を具体的に示す | 在宅酸素を使っている場合は、機器の業者・看護職・主治医の連絡先を1枚にまとめる |
| 間質性肺炎 | 「動かさないと」と家族が焦りやすい。休むことも支援だと共有する | 受診間隔と、息切れが強まったときの連絡先を計画に書く |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 食事介助の不安が大きい。姿勢・一口の量・声かけの手順を写真や図で共有する | 歯科・言語聴覚士・主治医のうち誰に何を相談するかを決めておく |
| 気管支喘息 | 掃除の負担が家族に寄る。分担とサービスの範囲を明確にする | 症状が強く出たときの対応を主治医に確認し、家族と事業所で同じ紙を持つ |
| 糖尿病 | 食事づくりの担い手が緊張し続ける。「制限」ではなく続く形を一緒に考える | 足の状態と、ふらつき・冷や汗のあった場面の報告先を決める |
| 慢性腎不全(透析) | 送迎の負担が家族の生活を圧迫する。通院手段の相談を計画に位置づける | 透析先の看護職と、在宅での様子を伝え合う方法を決める |
| 肝硬変 | つじつまの合わない言動に家族が驚く。相談先をあらかじめ伝える | 食事に関する指示を主治医・管理栄養士に確認し、計画へ転記する |
| がん(進行期・終末期) | 家族が「これでよかったのか」を抱えやすい。話を聞く時間を計画の中に位置づける | 夜間・休日を含む連絡体制と、急に状態が変わったときの本人の希望を関係者で共有する |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | 退院直後の1か月に家族の負担が集中する。この時期の支援を厚くする | 退院前カンファレンスの内容を計画へ引き継ぐ。受診の予定を共有する |
| 腰椎・胸椎の圧迫骨折 | 痛みで動けない時期の介助方法が分からず腰を痛めやすい。介助の姿勢を伝える | コルセットの使い方と外してよい場面を主治医に確認する |
| 変形性膝関節症 | 「歩かせたほうがいいのか」で迷う。痛みと活動のつり合いを共有する | 受診の間隔と、痛みが強まったときの相談先を書く |
| 関節リウマチ | 朝の支度に時間がかかることが家族の出勤とぶつかる。時間割を一緒に組み直す | 関節の状態の変化を記録して受診時に渡す形を決める |
| 脊柱管狭窄症 | 外出に付き添う家族の負担が続く。同行支援の分担を決める | しびれの範囲や排尿の変化があったときの相談先を計画に書く |
| 骨粗鬆症 | 転倒への不安から家族が外出を止めがち。動く量を保つ意味を共有する | 受診間隔と、転倒したときの受診の目安を確認して書く |
| 廃用症候群・低栄養 | 「食べない」ことへの焦りが強い。食べられた場面を一緒に見つける | 体重と食事量の記録を主治医・管理栄養士へ渡す方法を決める |
| うつ病・気分の落ち込みが続く状態 | 励ましが逆に負担になることがある。関わり方を専門職と一緒に整理する | 受診の同行と、服薬の状況の共有方法を決める |
| 難聴・視覚障害 | 会話が減って家族も孤立する。伝わる方法を家族にも共有する | 補聴器・眼鏡の調整先と受診時期を計画に書く |
| 褥瘡のある状態 | 家族が処置の担い手になると負担が重い。医療職の関わる回数を先に確保する | 皮膚の状態の観察と報告は、看護職・主治医の指示に沿って役割を分ける |
| 排尿障害(頻尿・尿失禁) | 夜間の対応で家族の睡眠が削られる。夜間の分担を計画で決める | 排尿の様子の変化があったときの相談先を確認して書く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
経過の型で分ける|4類型に整理すると計画の立て方が決まる(4類型・30疾患)
病名を1つずつ覚えるより、「この人の状態はどう動いていくのか」という経過の形で分けたほうが、ケアプランの立て方は決まります。経過の形はおおむね4つに分かれます。①ゆっくり下っていく型、②良くなったり悪くなったりを繰り返す型、③一度大きく落ちてから戻る時期がある型、④先の見通しが比較的立てやすい型です。同じ「維持」という言葉でも、型が違えば意味が違います。ここを取り違えると、目標も期間もモニタリングの頻度も全部ずれます。
4つの型と、計画で先に決めておくこと
| 型 | 生活の中での見え方 | 計画で先に決めること | モニタリングの置き方 | 期間の考え方 |
|---|---|---|---|---|
| ① ゆっくり下っていく型 (認知症・パーキンソン病・神経の難病 など) | 月単位では変わって見えないが、半年前の記録と比べると確かに違う。本人も家族も変化に気づきにくい | 「何がどうなったら計画を見直すか」を、生活の動作の言葉で先に書いておく(例:ひとりで浴槽をまたげなくなったとき) | 毎回同じ項目を同じ順で見る。前回との差ではなく、3か月前・6か月前との差を見る欄を作る | 長期は長めに置き、短期は生活の動作単位で置く。期間の途中でも見直しの合図が出たら動かす |
| ② 良くなったり悪くなったりを繰り返す型 (心不全・慢性閉塞性肺疾患・誤嚥性肺炎の既往 など) | 普段は落ち着いているが、体調を崩すと一気に下がり、戻りきらないまま次の波が来る | 悪くなりはじめのサインと、そのときに誰へ連絡するかを計画の中に書き込む。入院した場合の再開手順も先に決める | 落ち着いている時期こそ観察項目を固定する。悪化した時期は頻度を上げる前提で書く | 短期を短めに区切り、波のたびに書き換えられる形にする |
| ③ 一度大きく落ちてから戻る時期がある型 (脳卒中・骨折の術後・肺炎後 など) | 発症・手術の直後が最も低く、そこから数か月かけて戻る。戻り方は住まいと支援の入り方で変わる | 戻る時期に集中して支援を厚くする配置。福祉用具と住宅改修の見直し時期を先に置く | 変化が大きい時期は間隔を詰め、落ち着いたら間隔を戻す。回数の変わる時期を計画に明記する | 退院直後は週単位、安定してきたら月単位へ切り替える |
| ④ 先の見通しが比較的立てやすい型 (がんの進行期・終末期 など) | ある時期までは生活が保たれ、その後は数週間から数か月の単位で変わっていく | 本人が今したいことを先に聞き取り、計画の上のほうに書く。夜間・休日の連絡体制を最初に決める | 変化の速さに合わせて短い間隔で見る。家族の受け止めも観察項目に入れる | 期間を短く区切り、変わったらためらわず引き直す |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
30疾患を4つの型に割り当てる|型どおりにならないときの合図つき
同じ病名でも、本人の状態と経過によって型が変わります。下の表の「型どおりにならないときの合図」は、その合図が出たら別の型として計画を組み直すという意味です。
| 疾患・状態 | 型 | この型に入れる理由(生活の見え方) | 型どおりにならないときの合図 |
|---|---|---|---|
| 脳梗塞・脳出血の後遺症 | ③(発症直後)→ ①(数年後) | 発症からしばらくは戻る時期があるが、年単位では少しずつ動きにくくなることが多い | 戻りが止まり、半年前より屋内移動が明らかに減ったとき |
| くも膜下出血の後遺症 | ③ | 身体の回復と段取りの回復の速さが違い、生活が整うまでに時間がかかる | 疲れやすさが強まり、日中に横になる時間が増えたとき |
| アルツハイマー型認知症 | ① | 月単位では変わらないが、半年単位で家事や外出の範囲が狭まる | 体調不良や入院をきっかけに、短期間でできることが減ったとき |
| レビー小体型認知症 | ①(日内の波が大きい) | 下り方は緩やかでも、1日の中の差が大きく予定が組みにくい | 転倒や飲み込みにくさが出て、生活の組み立て自体を変える必要が出たとき |
| 血管性認知症 | ①と③の混在(階段状) | 普段は横ばいだが、体調の変化を境に一段下がる形をとる | ある時期を境に、前月と明らかに違う状態が続いたとき |
| 前頭側頭型認知症 | ① | 記憶より先に生活のきまりが崩れ、対人関係の困りごとが長く続く | 近隣や店舗とのやりとりが本人・家族の手に負えなくなったとき |
| パーキンソン病 | ①(日内の波が大きい) | 年単位では動きにくくなるが、日々は薬の効いている時間帯で大きく変わる | 効いている時間帯が短くなり、これまでの時間割で回らなくなったとき |
| 脊髄小脳変性症 | ① | 移動手段が段階的に変わっていくため、住環境の手当てが後追いになりやすい | これまでの移動手段では屋内を移動できなくなったとき |
| 筋萎縮性側索硬化症 | ①(変化が速い) | 下り方が他の①より速く、計画が現状に追いつきにくい | 意思表示や食事の手段を変える必要が出たとき |
| 心不全 | ② | 落ち着いている時期と、体調を崩して活動が落ちる時期を繰り返す | 波の間隔が短くなり、戻りきらないまま次の波が来るようになったとき |
| 狭心症・心筋梗塞の既往 | ② | 普段は安定しているが、症状が出た体験が生活範囲を一段狭める | 不安で外出をやめてしまい、活動量が落ちたとき |
| 慢性閉塞性肺疾患 | ② | 体調を崩すたびに息切れの出る動作が増え、前の水準に戻りにくい | 入院のたびに屋内での移動範囲が狭くなっているとき |
| 間質性肺炎 | ②(下り基調) | 波はあるが、全体としては動ける範囲が狭まっていく | 安静にしていても息切れを訴えるようになったとき |
| 誤嚥性肺炎の既往 | ② | 回復と再発を繰り返し、そのたびに食事と活動が落ちる | 短い間隔で発熱と食事量の低下を繰り返すようになったとき |
| 気管支喘息 | ②(季節性) | 季節と天候で調子が変わり、予定の立てにくさが続く | 季節に関係なく症状が続くようになったとき |
| 糖尿病 | ①(合併症が出るまでは横ばい) | 普段の生活は保たれるが、足や目の状態を境に生活が大きく変わる | 足の傷、見えにくさ、腎臓の状態など、生活に直結する変化が出たとき |
| 慢性腎不全(透析) | ②(週単位の波) | 透析日と非透析日で調子が違い、1週間の中に波がある | 非透析日にも活動が戻らなくなったとき |
| 肝硬変 | ② | 体調の良い時期と、腹部の張りや倦怠感が強い時期を繰り返す | つじつまの合わない言動や、動けない日が続くようになったとき |
| がん(進行期・終末期) | ④ | ある時期まで生活が保たれ、その後の変化が比較的読みやすい | 本人の希望や過ごす場所についての意向が変わったとき |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | ③ | 退院直後が最も低く、そこから数か月かけて屋内移動が戻る | 3か月を過ぎても屋内移動が退院時と変わらないとき |
| 腰椎・胸椎の圧迫骨折 | ③ | 痛みの強い時期を越えると起き上がりが楽になり、活動が戻る | 痛みが和らいでも寝ている時間が減らないとき |
| 変形性膝関節症 | ① | 年単位で歩ける距離が短くなり、行き先が減っていく | 痛みで屋内の移動も減り、家事が止まったとき |
| 関節リウマチ | ②と①の混在 | 日や季節で差がありながら、年単位では手の使いにくさが増す | これまでできていた道具の扱いができなくなったとき |
| 脊柱管狭窄症 | ① | 続けて歩ける距離が少しずつ短くなる | 排尿の様子が変わったときや、休んでも歩けなくなったとき |
| 骨粗鬆症 | ①(転倒を境に③へ) | 普段は目立たないが、骨折を境に生活が一段変わる | 転倒・骨折が起きたとき(この時点で③として組み直す) |
| 廃用症候群・低栄養 | ③として立て直せる場合がある | 関わり方によって活動と食事が戻ることがある | 1か月を過ぎても離床時間と食事量が増えないとき |
| うつ病・気分の落ち込みが続く状態 | ② | 調子の良い時期と落ちる時期を繰り返し、その波に生活が左右される | 落ちる時期が長くなり、食事や睡眠が続けて崩れたとき |
| 難聴・視覚障害 | ① | 受け取れる情報が少しずつ減り、人との関わりが細っていく | 外出や電話をやめてしまい、日中ひとりで過ごす時間が増えたとき |
| 褥瘡のある状態 | ③(手当てが続けば戻る) | 姿勢と栄養と処置が続けば戻る時期がある | 同じ部位を繰り返すようになったとき |
| 排尿障害(頻尿・尿失禁) | ①(環境で大きく変わる) | 本人の状態だけでなく、トイレまでの距離や明るさで困り方が変わる | 外出をやめる、夜間に眠れない日が続くなど、生活の柱が崩れたとき |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
型ごとに変わる|長期目標・短期目標の書き出し(そのまま使える文つき)
| 型 | 長期目標の観点 | 短期目標の観点 | そのまま使える書き出し例 |
|---|---|---|---|
| ① ゆっくり下っていく型 | 今の暮らし方を続けられること。改善の言葉を無理に置かない | 1つの動作・1つの場面に絞る。できている方法を書く | 長期「今の住まいで、朝の身支度を自分のやり方で続けられる」/短期「声かけがあれば、洗面と着替えを自分で行う日が週5日ある」 |
| ② 良くなったり悪くなったりを繰り返す型 | 体調を崩しても、生活の形が元に戻せること | 悪くなりはじめに気づける仕組みを、目標の中に置く | 長期「体調を崩しても、入院せずに自宅での生活を続けられる」/短期「体重と足のむくみを毎日記録し、主治医から示された目安(記入欄)を外れたときに家族が連絡できる」 |
| ③ 一度落ちてから戻る時期がある型 | 退院前の暮らしにどこまで戻すか、行き先で書く | 週単位で1つずつ範囲を広げる | 長期「杖で近所のスーパーまで買い物に行ける」/短期「手すりを使って、居間からトイレまでひとりで往復できる」 |
| ④ 先の見通しが立てやすい型 | 本人が過ごしたい場所と、したいことを書く | 今週・今月にできることを書く。期間を短く置く | 長期「痛みが強くならないように過ごし、自宅で家族と一緒に過ごす時間を持てる」/短期「午前中に起きて、居間で家族と昼食をとる日が週3日ある」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
型を取り違えたときに起きること|悪い例/良い例(8組)
| 場面 | 悪い例(型の取り違え) | 良い例(型に合わせた書き方) |
|---|---|---|
| ①の型に改善目標を置く(進行性の状態) | 「歩行が改善し、杖なしで歩けるようになる」 | 「歩行器を使って、居間から食卓まで自分で移動する生活を続ける。ふらつきが増えたときは、その時点で移動手段を見直す」 |
| ①の型で見直しの合図が無い | 「状態の変化に応じて随時見直す」 | 「浴槽をひとりでまたげなくなったとき、または夜間にトイレへ間に合わない日が週2日以上になったときに、計画を見直す」 |
| ②の型に「安定」だけを書く | 「病状が安定し、体調を崩さずに過ごせる」 | 「体調を崩しはじめたときに早めに気づき、主治医へ相談できる。むくみ・体重・夜間の息苦しさを毎日記録し、家族と訪問介護員が同じ用紙で確認する」 |
| ②の型で入院後の再開手順が無い | 「入院した場合は、退院後に再度検討する」 | 「入院の連絡を受けた日にサービス事業所へ共有し、退院日が決まった時点で担当者会議を開く。退院当日から訪問介護と福祉用具の確認を行う」 |
| ③の型で支援が一律のまま | 「週1回の訪問介護を継続して支援する」 | 「退院後1か月は週3回、屋内の移動が安定した時点で週2回へ。移動が安定したかどうかは、手すりを使ってトイレまで往復できる日が週5日あるかで確認する」 |
| ③の型で用具の見直し時期が無い | 「福祉用具を貸与し、安全に移動できるようにする」 | 「歩行器は退院後2週で使い方を確認し、1か月で杖への切り替えを検討する。切り替えの判断は本人・家族・機能訓練に関わる職種と一緒に行う」 |
| ④の型で長い期間を置く | 「1年後も自宅で穏やかに過ごせるようにする」 | 「今月は、庭の花を見に出る日を週1日つくる。来月の目標は、本人と家族に確認して改めて決める」 |
| ④の型で本人の希望が書かれていない | 「本人・家族の希望に沿って支援する」 | 「本人から『孫の入学式の写真を見たい』『できるだけ自宅で過ごしたい』と話があった。写真を見る時間を訪問時につくり、夜間の連絡先を冷蔵庫に貼る」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
一日の中と一年の中で変わる|時間帯・季節の変動とサービスの時間設定(30例)
ケアプラン点検で「なぜこの時間なのか」と問われて答えに詰まる場面の多くは、疾患による変動を計画に書いていないことが原因です。同じ訪問介護でも、パーキンソン病の人の午前9時と、レビー小体型認知症の人の午後3時では意味がまったく違います。ここでは日内の変動と季節の変動を疾患別に並べ、そのまま計画書に書ける一文を添えました。時刻はいずれも例であり、実際は本人の生活と主治医の指示に合わせて書き換えてください。
日内の変動|訪問・通所の時間をどこに置くか(18疾患)
| 疾患・状態 | 一日の中での変動の現れ方 | 時間設定で見ること | 計画書に書く一文(例) |
|---|---|---|---|
| パーキンソン病 | 薬が効いている時間帯は動けるが、切れる時間帯は動き出しにくい | 服薬の時刻と、動きやすい時間帯の重なり | 「服薬後に動きやすくなる時間帯(本人の記録では午前9時ごろから)に入浴と外出を行う。動きにくい時間帯は無理に動かず、休息とする」 |
| レビー小体型認知症 | 日によって、また午前と午後で受け答えや歩き方が変わる | 本人と家族が「調子が良い」と感じている時間帯 | 「家族の記録では午前中の受け答えが安定しているため、通所と入浴を午前に置く。午後に予定を入れる場合は、当日の様子を確認してから行う」 |
| アルツハイマー型認知症 | 夕方から落ち着かなくなり、帰宅を訴えることがある | 夕方の時間帯に誰がそばにいるか | 「夕方に落ち着かなくなることがあるため、午後4時から6時の間に訪問介護を入れ、夕食の支度を一緒に行う」 |
| 心不全 | 夜間に息苦しさが出やすく、朝は体重の変化が見えやすい | 朝の体重測定を誰が確認するか | 「起床後の体重測定を毎朝の日課とし、訪問時に用紙を確認する。夜間に横になれない日があった場合は、翌朝の訪問時に必ず聞き取る」 |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 朝は痰が多く、動き出しに時間がかかる | 朝いちばんの予定を避けられるか | 「朝は痰が多く動き出しに時間がかかるため、訪問は午前10時以降とする。入浴は痰の出方が落ち着いた時間帯に行う」 |
| 間質性肺炎 | 動いた直後に息切れが強まり、回復に時間がかかる | 移動と移動の間に休息が入るか | 「送迎の乗降と入浴を続けて行わず、間に15分以上の休息を入れる」 |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 疲れている時間帯(夕食時)にむせが増えやすい | 夕食の時間に人がいるか、姿勢を整えられるか | 「疲れの出る夕食時にむせが増えるため、夕食は午後5時30分までに始め、椅子に座って背もたれに寄りかからない姿勢で食べる」 |
| 関節リウマチ | 朝のこわばりで身支度に時間がかかる | 朝いちばんに予定を入れていないか | 「朝のこわばりが和らぐ時間を待つため、訪問は午前10時以降とし、着替えと洗面をこの時間に行う」 |
| 変形性膝関節症 | 起床直後と、動きはじめに痛みが出やすい | 起床から動き出すまでの時間の取り方 | 「起床直後は痛みが出やすいため、朝食後に居間へ移動する流れとし、訪問時に立ち上がりを確認する」 |
| 腰椎・胸椎の圧迫骨折 | 朝の起き上がりで痛みが強く、日中は少しずつ楽になる | 起き上がりの介助を誰が行うか | 「朝の起き上がりに痛みが強いため、午前8時の訪問時に起き上がりを介助し、コルセットの装着を確認する」 |
| 糖尿病 | 食事の時刻がずれると体調に影響が出やすい | 食事と受診・通所の時刻がぶつかっていないか | 「食事の時刻を一定に保つため、通所の日も自宅と同じ時刻に昼食をとれるよう事業所へ伝える」 |
| 慢性腎不全(透析) | 透析の後は疲れが強く、活動が落ちる | 透析日の午後に予定が入っていないか | 「透析日の午後は休息とし、訪問介護・通所は非透析日に配置する」 |
| 肝硬変 | 午後にかけて疲れやすさが強まる | 用事を午前に寄せられるか | 「午後に疲れが強くなるため、買い物の同行と入浴は午前中に行う」 |
| うつ病・気分の落ち込みが続く状態 | 朝が最もつらく、午後にかけて少し楽になることがある | 朝に予定を詰めていないか | 「朝は起きるのがつらいと本人から話があったため、訪問は午前11時とし、起床後の水分と食事の確認を行う」 |
| 排尿障害(頻尿・尿失禁) | 夜間に何度も起きて、日中の眠気につながる | 夜間の動線と、日中の休息の取り方 | 「夜間にトイレへ立つ回数が多いため、寝室からトイレまでの経路に足元灯を設置し、日中は午後に休息の時間を確保する」 |
| 認知症全般(服薬の管理) | 時間の感覚があいまいになり、飲み忘れ・重複が起きやすい | 誰が、どの時刻に確認するか | 「朝食後の服薬を訪問時に確認し、残数を記録する。昼と夕の分は一包化されたものを日付順に並べ、家族が帰宅時に確認する」 |
| 気管支喘息 | 夜間から明け方に咳が出やすい | 就寝環境と寝具の状態 | 「夜間から明け方に咳が出やすいため、週1回の寝具の手入れをサービスに位置づけ、訪問時に室内の湿度を確認する」 |
| がん(進行期・終末期) | 痛みの出方が時間帯で変わり、動ける時間が限られる | 本人が動ける時間帯に何を置くか | 「本人が『午前中は体が楽』と話しているため、清拭と整容を午前に行い、午後は静かに過ごせるようにする」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
季節・気候による変動|計画に先回りして書いておく備え(12疾患)
| 疾患・状態 | 変動しやすい時期 | 生活の中で起きること | 計画書に書く一文(例) |
|---|---|---|---|
| 心不全 | 冬(寒暖差)・夏(水分) | 入浴時の寒暖差で負担がかかる。夏は水分の摂り方に迷いが出る | 「冬季は入浴前に脱衣所と浴室を暖める。水分の摂り方は主治医から示された目安(記入欄)に沿って、訪問時に確認する」 |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 冬・季節の変わり目 | 冷たい空気で息切れが強まり、外出が減る | 「冬季は外出を控えめにし、屋内での活動を増やす。室温の目安を家族と決め、訪問時に確認する」 |
| 気管支喘息 | 季節の変わり目・梅雨 | 症状が出やすくなり、予定が崩れる | 「季節の変わり目は予定を詰めず、寝具の手入れの回数を増やす」 |
| 関節リウマチ | 寒い時期・天候の変わり目 | 関節の痛みとこわばりが強まり、身支度に時間がかかる | 「寒い時期は身支度に時間がかかるため、訪問の時間に余裕を持たせ、上着の着脱を介助する」 |
| 変形性膝関節症 | 寒い時期 | 痛みが強まり、外出が減って活動量が落ちる | 「寒い時期は外出が減るため、屋内でできる活動を家族と決め、訪問時に一緒に行う」 |
| パーキンソン病 | 夏(暑さ) | 暑さで動きが鈍り、水分が不足しやすい | 「夏季は室温と水分の摂取状況を訪問のたびに確認し、外出は朝夕の涼しい時間帯に行う」 |
| 認知症全般 | 夏(暑さの自覚)・冬(着衣) | 暑さ寒さを訴えないため、室温と服装が合わなくなる | 「季節に合った服装かどうかを訪問時に確認し、衣替えを一緒に行う。冷暖房の設定を家族と決めて紙で貼る」 |
| 糖尿病 | 夏(足の傷)・年末年始(食事) | 素足で過ごして傷ができやすい。行事で食事の内容が変わる | 「夏季は足の状態を訪問のたびに確認する。年末年始の食事については、事前に本人・家族と話し合う」 |
| 誤嚥性肺炎の既往 | 冬(乾燥・感染) | 体調を崩しやすく、食事量が落ちる | 「冬季は口腔ケアの回数を増やし、食事量と体温を毎日記録する」 |
| 骨粗鬆症 | 冬(路面)・梅雨(屋内の滑り) | 転倒の危険が高まり、外出をやめてしまう | 「冬季と雨の日は外出時に同行し、玄関と浴室の滑り止めを訪問時に確認する」 |
| うつ病・気分の落ち込みが続く状態 | 日照時間が短い時期・年末年始 | 落ち込みが強まり、生活のリズムが崩れる | 「日照時間が短い時期は訪問の回数を保ち、日中にカーテンを開けて過ごす時間を一緒につくる」 |
| 褥瘡のある状態 | 夏(汗)・冬(乾燥) | 皮膚の状態が変わりやすく、寝具の環境も影響する | 「季節に応じて寝具と衣類を見直し、皮膚の状態の確認は看護職の指示に沿って行う」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
複数の疾患が重なるとき|何を主に据えるかと、診断名を書かない場面(16組・28例)
実際の担当ケースで「1つの疾患だけ」という人はほとんどいません。心不全と認知症、糖尿病と変形性膝関節症、脳梗塞の後遺症とうつ状態——重なっているのが普通です。ここで大事なのは、どの病気が医学的に重いかをケアマネジャーが判断しないことです。医学的な重症度の判断は主治医の領域であり、ケアプランで並べる順番は「本人の生活で、いま何が最も困っているか」から決めます。生活の困りごとを起点にすれば、判断の越権にならず、しかも本人・家族に伝わる計画になります。
併存の組み合わせ16組|生活の困りごとから主軸を決める
| 重なっている状態 | 本人が最も困っていること(聞き取りの例) | 生活を起点にした主軸の置き方 | 第2表の書き出し(そのまま使える文) |
|---|---|---|---|
| 心不全+アルツハイマー型認知症 | 「薬を飲んだかどうか分からなくなる」 | 体調の変化に早く気づく仕組みを主軸に置き、認知症は「気づく役を誰が担うか」の条件として書く | 「服薬と体重の確認を毎日同じ人が行うことで、体調の変化に早く気づける生活を続けたい」 |
| 糖尿病+変形性膝関節症 | 「膝が痛くて買い物に行けず、食事が偏る」 | 膝の痛みで外出が減っていることが食事に影響しているため、移動を主軸に置く | 「膝の痛みがあっても買い物に行ける方法をつくり、これまでどおりの食事の支度を続けたい」 |
| 脳梗塞の後遺症+うつ状態 | 「思うように動けず、何もする気になれない」 | 気持ちの落ち込みが活動を止めているため、人と関わる場面を主軸にする | 「人と話す機会を持ちながら、麻痺のある左手でもできる家事を1つ続けたい」 |
| 慢性閉塞性肺疾患+低栄養 | 「食べていると息が苦しくなって、途中でやめてしまう」 | 息切れが食事を止めているため、食べ方と姿勢を主軸に置く | 「息苦しくならない食べ方を身につけて、1日3回の食事を最後までとれるようにしたい」 |
| パーキンソン病+圧迫骨折の既往 | 「転ぶのが怖くて、家の中でも動かなくなった」 | 転倒への不安が活動を止めているため、安全な移動の形を主軸にする | 「転ばない方法を決めたうえで、居間で家族と過ごす時間を1日2時間つくりたい」 |
| 認知症+排尿障害 | 「トイレの場所が分からず、間に合わないことがある」 | 環境(表示・明るさ・距離)を主軸にし、失敗の回数を目標にしない | 「トイレの場所が分かる工夫をして、日中は自分でトイレに行けるようにしたい」 |
| 慢性腎不全(透析)+難聴 | 「通院先での説明が聞き取れず、不安になる」 | 情報が届く形を主軸にし、通院そのものは負担の軽減として書く | 「通院先での説明が確実に伝わる方法をつくり、安心して透析を続けたい」 |
| 関節リウマチ+うつ状態 | 「朝の支度に時間がかかり、外出をやめてしまった」 | 朝の時間の使い方を主軸にし、外出の再開を目標に置く | 「朝の身支度に時間がかかっても、週に1回は外に出る予定を持ちたい」 |
| 誤嚥性肺炎の既往+認知症 | 「早く食べてしまい、むせることが増えた」 | 食事の場面の見守りと環境を主軸にする | 「落ち着いて食事ができる環境を整えて、家族と一緒に食卓で食べる時間を続けたい」 |
| 脊柱管狭窄症+心不全 | 「少し歩くと足がしびれ、息も上がる」 | 休みながら行ける形を主軸にし、体調の変化に気づく仕組みを併記する | 「休憩をはさみながら通院と買い物に行き、体調の変化に早めに気づける生活を続けたい」 |
| がん(進行期)+認知症 | 「痛みをうまく伝えられない」 | 本人の伝え方を主軸にし、周囲が気づける観察の形を書く | 「痛みがあるときに周りが気づける方法をつくり、住み慣れた自宅で過ごしたい」 |
| 大腿骨頸部骨折の術後+認知症 | 「手すりを使うことを忘れて、ひとりで立ち上がる」 | 環境と動線を主軸にし、覚えることを前提にしない | 「手すりに手が届く配置にして、立ち上がりのときに転ばない暮らしにしたい」 |
| 糖尿病+視覚障害 | 「足の傷に自分で気づけない」 | 気づく役を誰が担うかを主軸にする | 「足の状態を毎日誰かが確認する形をつくり、これまでどおり自分で歩いて出かけたい」 |
| 心不全+うつ状態 | 「動くと苦しいので、何もしたくない」 | できる範囲の活動と気持ちの両方に届く場面を主軸にする | 「息が上がらない範囲で身の回りのことを続け、人と話す機会を週2回持ちたい」 |
| 脳梗塞の後遺症+糖尿病 | 「麻痺があって、食事の支度が続けられない」 | 片手でできる支度の形を主軸にする | 「片手でも続けられる食事の支度の方法を身につけて、これまでの食生活を保ちたい」 |
| 認知症+独居 | 「ひとりでいると不安になる」 | 1日の中で人と関わる時間の配置を主軸にする | 「毎日誰かが訪ねてくる形をつくり、住み慣れた家でひとりの暮らしを続けたい」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
優先順位の書き方|悪い例/良い例(8組)
| 場面 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|
| 病名を並べただけで順位がない | 「心不全、糖尿病、変形性膝関節症、白内障があるため、健康状態の管理が必要である」 | 「本人がいま最も困っているのは、膝の痛みで買い物に行けないことである。買い物ができないことで食事の内容が偏り、体調の管理にも影響が出ている。まず外出の方法から整える」 |
| 医学的な重さで順位をつけている | 「最も重篤な心不全を第一に管理し、次に糖尿病、最後に膝の痛みに対応する」 | 「心不全については主治医の指示に沿って体重と息切れを毎日記録する。生活の中で本人が最も困っている膝の痛みへの対応を第1のニーズとして位置づける」 |
| ニーズが病名の言い換えになっている | 「認知症の進行を予防したい」 | 「買い物と調理を自分のやり方で続けたい。物の置き場所が分からなくなることが増えたため、一緒に確認しながら行う」 |
| 複数の病名を1つのニーズに詰め込んでいる | 「心不全・認知症・難聴があるため、総合的な支援が必要である」 | 「①体調の変化に早く気づけること ②服薬を毎日確認できること ③受診時の説明が伝わること——の3つを、それぞれ別のニーズとして書き分ける」 |
| 順位の理由が書かれていない | 「第1のニーズは移動、第2は食事、第3は入浴とする」 | 「移動を第1に置いた理由は、外出できないことで食事の支度と人との関わりの両方が止まっているためである(本人・長女の聞き取りによる)」 |
| 本人と家族の困りごとが混ざっている | 「家族の負担が大きいため、本人の外出を控える」 | 「本人は『買い物に行きたい』と話している。長女は付き添いの時間が取れないと話している。両方を踏まえ、週2回は訪問介護が同行し、週1回は長女が同行する形にする」 |
| 主治医の判断を計画側で書いてしまっている | 「症状から見て、心不全の管理を最優先とすべきである」 | 「主治医から、体重と足のむくみを毎日確認するよう説明があった(◯月◯日受診時、長女同席)。この内容を計画に位置づける」 |
| 順位が固定されたまま見直されない | 「前回計画の優先順位を踏襲する」 | 「前回は移動を第1に置いていたが、この3か月で買い物に行けるようになった。本人の困りごとは食事の量に移ったため、今回は食事を第1に置き直す」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
診断名を書かずに状態で書く|5つの場面と言い換え(28例)
診断名を計画書に書けない・書かないほうがよい場面があります。①診断が確定していない、②診断名が本人・家族に伝わっていない、③複数の可能性があると説明されている、④本人が病名を書かれることを望んでいない、⑤本人・家族と読み合わせる書類として配慮が必要——の5つです。いずれの場合も、書けるのは「観察できた事実」と「本人・家族の言葉」です。診断名を避けることは、内容を薄くすることではありません。むしろ具体的に書くほど、診断名がなくても伝わります。
| 場面 | よくある状況 | 診断名を使わずに書く(そのまま使える文) |
|---|---|---|
| ① 診断が確定していない | 物忘れの相談中で、検査の結果待ち | 「半年ほど前から、同じ話を繰り返すことが増えたと長女から話があった。買い物で同じ食材を重ねて買うことがある。◯月に受診の予定」 |
| ① 診断が確定していない | ふらつきがあり、原因の検査中 | 「立ち上がったときにふらつき、家具に手をつくことが週に3回ほどある。転倒には至っていない。◯月◯日に受診予定」 |
| ① 診断が確定していない | 体重が減っているが原因が不明 | 「この3か月で服がゆるくなったと本人が話している。食事は1日2回で、量は以前の半分ほど。受診の結果を待って計画を見直す」 |
| ① 診断が確定していない | むせが増えているが評価はこれから | 「食事中にむせることが1食に2〜3回ある。汁物で特に多いと家族が話している。◯月に歯科の受診を予定」 |
| ① 診断が確定していない | 足のしびれの原因を調べている | 「両足の裏にしびれがあり、10分ほど歩くと休憩が必要になる。前かがみになると楽になると本人が話している」 |
| ② 本人・家族に伝わっていない | 家族には説明済みだが本人には伝えていない | 「本人は『体力が落ちただけ』と話している。長女からは、本人の受け止めに配慮してほしいと申し出があった。計画書には本人の言葉で記載する」 |
| ② 本人・家族に伝わっていない | 本人が説明の内容を覚えていない | 「受診時の説明について、本人は『よく分からなかった』と話している。次回受診に長男が同行し、説明の内容を家族と共有する」 |
| ② 本人・家族に伝わっていない | 家族の中で共有されていない | 「同居の長女は受診に同行しているが、別居の次女には状況が伝わっていない。担当者会議の内容を書面で共有する」 |
| ② 本人・家族に伝わっていない | 本人が受診自体を望んでいない | 「本人は受診を希望していない。現在は、朝の身支度に時間がかかる点と、階段の上り下りで手すりが必要な点について支援する」 |
| ③ 複数の可能性がある | いくつかの可能性を説明されている | 「主治医から、いくつかの可能性について説明があったと長女から聞いている。現時点で生活に影響しているのは、午後になると受け答えがゆっくりになることである」 |
| ③ 複数の可能性がある | 症状の出方が日によって違う | 「日によってできることが変わる。家族の記録では、午前中は自分で洗面と着替えができる日が週5日、午後に受け答えがゆっくりになる日が週3日ある」 |
| ③ 複数の可能性がある | 複数の科を受診している | 「現在2つの医療機関を受診している。それぞれの受診日と、伝えるべき生活の様子を1枚の用紙にまとめ、家族が持参する」 |
| ③ 複数の可能性がある | 症状の原因が特定されていない | 「息切れが出る動作は、階段を上るときと入浴時である。平地の歩行では出ない。この範囲で生活を組み立てる」 |
| ④ 本人が書かれることを望まない | 病名を書かれることに強い抵抗がある | 「本人から、書類に病名を書かないでほしいと申し出があった(◯月◯日)。生活上の困りごととして、入浴時に浴槽をまたぐのに介助が必要な点を記載する」 |
| ④ 本人が書かれることを望まない | 人に見られる書類だと気にしている | 「サービス事業所へ渡す書類には、必要な支援の内容のみを記載する。本人の希望により、経過については口頭で共有する」 |
| ④ 本人が書かれることを望まない | 精神科の受診歴を伏せたい | 「本人の希望により、受診先の科名は記載しない。生活上は、朝に起き上がるのがつらい日が週3日あり、その日は食事の準備ができない」 |
| ④ 本人が書かれることを望まない | 家族にも知られたくない | 「本人から、同居家族に伝えないでほしいとの申し出がある。支援に必要な範囲は、本人の同意を得た内容に限って共有する」 |
| ⑤ 読み合わせる書類としての配慮 | 本人と一緒に読み上げる場面 | 「(読み上げても本人が傷つかない書き方)『朝の支度に時間がかかるので、ゆっくりできるように朝の訪問を10時にします』」 |
| ⑤ 読み合わせる書類としての配慮 | 先の見通しに触れざるを得ない場面 | 「今後の見通しについては主治医から説明を受けている。計画では、現在できていることを続けるための支援を記載する」 |
| ⑤ 読み合わせる書類としての配慮 | できないことを列挙してしまいがち | 「食事の支度は、材料を切るところまで自分で行える。火を使う場面は訪問介護員が一緒に行う」 |
| ⑤ 読み合わせる書類としての配慮 | 家族の負担に触れる場面 | 「長女は平日の日中は仕事のため、その時間帯の支援を計画に入れる。長女からは『できる範囲で関わりたい』と話があった」 |
| 状態で書く(移動) | 診断名で説明したくなる場面 | 「歩き出すときに足が出にくく、方向を変えるときに立ち止まる。廊下の角と、トイレの入り口で止まることが多い」 |
| 状態で書く(記憶) | 診断名で説明したくなる場面 | 「1週間前の出来事は覚えているが、その日の朝食の内容は思い出せないことが多い。約束の日時はカレンダーに書けば守れている」 |
| 状態で書く(呼吸) | 診断名で説明したくなる場面 | 「着替えの途中で息が上がり、いったん座って休むことがある。平地を50メートルほど歩くと休憩が必要になる」 |
| 状態で書く(痛み) | 診断名で説明したくなる場面 | 「起床直後と、椅子から立ち上がるときに右膝が痛むと話している。日中、動いているうちに楽になる」 |
| 状態で書く(食事) | 診断名で説明したくなる場面 | 「食事に40分ほどかかる。汁物でむせることがあり、食後に声がかすれることがある」 |
| 状態で書く(気持ち) | 診断名で説明したくなる場面 | 「朝に『起きるのがつらい』と話す日が週3日ある。午後は居間で新聞を読んで過ごしている」 |
| 状態で書く(排泄) | 診断名で説明したくなる場面 | 「夜間に3回ほどトイレへ起きる。廊下が暗く、壁に手をついて移動している。間に合わなかったことが先月に2回あった」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
疾患の重なりを計画に残すとき|基準の定めと、貴事業所の記録の対照表
疾患が複数ある方の計画では、医療との連携の記録が特に見られます。ここでは判断を書かず、基準・通知の定めと、事業所側の記録を突き合わせる形で並べます。実際の取り扱いは保険者(指定権者)によって異なりますので、対照表の右端はご確認のうえで記入してください。
| 観点 | 基準・通知の定め(要旨) | 貴事業所の記録(記入欄) | 確認 |
|---|---|---|---|
| 主治の医師等の意見 | 医療サービスを計画に位置づける場合、主治の医師等の意見を求めることが定められている | 意見を求めた方法・日付・相手/ (記入欄) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 計画の交付 | 作成した居宅サービス計画は、利用者及び担当者に交付することが定められている | 交付日・交付先・受領の記録/ (記入欄) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 担当者会議 | 計画の作成・変更にあたり、担当者からの意見を求めることが定められている | 開催日・出席者・欠席者への照会方法/ (記入欄) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 課題分析 | 課題分析は、厚生労働大臣が定める課題分析標準項目を満たすものを用いることとされている | 使用している様式名・項目の充足状況/ (記入欄) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| モニタリング | 実施状況の把握を行い、その結果を記録することが定められている | 実施日・方法・記録の保存場所/ (記入欄) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
| 説明と同意 | 計画の原案について利用者又はその家族に説明し、文書により同意を得ることが定められている | 説明日・同意を得た方法・署名の有無/ (記入欄) | 保険者(指定権者)にご確認ください |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。加算や体制に関する取り扱いの最終的な判断は、保険者(指定権者)にご確認ください。
「◯◯のため見守り」で止まった文を直す|疾患別 悪い例/良い例(32組)
ケアプラン点検で最も多く指摘される形が、病名+「のため」+抽象的な支援で終わっている文です。「認知症のため見守り」「心不全のため健康管理」——この形は、読んだ人が何をすればよいのか分かりません。直し方には決まった手順があります。①病名を生活の場面に置き換える ②時刻・回数・場所を入れる ③誰が何をするかを書く ④どうなったら知らせるかを書く——この4つを足すだけで、そのまま使える文になります。
移動・外出・入浴の場面(11組)
| 疾患・状態 | 悪い例(よくある一文) | 良い例(そのまま使える文) | 直したところ |
|---|---|---|---|
| 脳梗塞の後遺症 | 「脳梗塞後遺症のため、移動時に見守りを行う」 | 「居間からトイレまでの移動時に、右側に立って付き添う。敷居をまたぐ場所で一度立ち止まり、右足から出すよう声をかける」 | 場所・立ち位置・声かけの内容を入れた |
| パーキンソン病 | 「歩行不安定のため転倒に注意する」 | 「廊下の角と洗面所の入り口で足が止まるため、その手前で『いち、に』と声をかけて足を出すきっかけをつくる。止まった場所を記録する」 | 止まる場所を特定し、対応と記録を書いた |
| 変形性膝関節症 | 「膝痛のため外出時に付き添う」 | 「週2回、火・金の午前10時に近所のスーパーまで同行する。片道200メートルの途中にあるベンチで一度休憩する」 | 曜日・時刻・距離・休憩の場所を入れた |
| 脊柱管狭窄症 | 「歩行距離が短いため支援する」 | 「続けて歩ける距離が短いため、通院時は5分ごとに休憩をとる。手押し車を使い、前かがみで休める場所を事前に確認しておく」 | 休憩の間隔と道具、確認する内容を書いた |
| 骨粗鬆症 | 「転倒しやすいため注意して支援する」 | 「玄関と浴室の敷物を滑り止め付きに替え、寝室からトイレまでの配線をまとめる。訪問のたびに敷物のめくれを確認する」 | 環境の具体と、確認する行為を入れた |
| 大腿骨頸部骨折の術後 | 「術後のためリハビリを継続する」 | 「通所リハビリ(週2回・月木)で歩行の練習を行う。自宅では朝夕に手すりを使って居間とトイレを往復し、回数を記録用紙に記入する」 | 頻度・自宅で行うこと・記録の方法を書いた |
| 心不全 | 「心不全のため入浴時に注意する」 | 「入浴の前に脱衣所と浴室を暖め、湯につかる時間は主治医から示された目安(記入欄)までとする。入浴の前後に息苦しさの有無を聞き取る」 | 温度差への対応と、前後の確認を入れた |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 「息切れがあるため入浴を支援する」 | 「洗髪と洗体の間に座って休む時間を入れる。着替えは椅子に座って行い、上着は腕を上げずに着られるものにする」 | 動作の分け方と休憩、衣類の工夫を書いた |
| レビー小体型認知症 | 「日内変動があるため様子を見る」 | 「午前中は自分で浴室まで歩けるため、入浴は午前に行う。午後にふらつきが見られた日は、記録用紙に時刻と場面を記入する」 | 時間帯の理由と、記録の項目を入れた |
| 難聴・視覚障害 | 「視力低下のため移動時に見守る」 | 「移動時は本人の左側に立ち、『あと3歩で段差です』と具体的に伝える。廊下の照明を人感式に替え、家具の配置は変えない」 | 伝え方の具体と、環境の固定を書いた |
| 関節リウマチ | 「関節痛のため入浴介助を行う」 | 「手指に力が入りにくいため、シャンプーの容器はポンプ式にし、蛇口はレバー式に替える。洗体はループ付きのタオルを使い、届かない背中を介助する」 | 道具の工夫と、介助する範囲を分けた |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
食事・口腔・服薬の場面(11組)
| 疾患・状態 | 悪い例(よくある一文) | 良い例(そのまま使える文) | 直したところ |
|---|---|---|---|
| 誤嚥性肺炎の既往 | 「誤嚥性肺炎の既往があるため、食事に注意する」 | 「食事は椅子に座り、足の裏を床につけた姿勢で行う。汁物にとろみをつける濃さは主治医・言語聴覚士から示された目安(記入欄)に沿う。むせた回数と食品を毎食記録する」 | 姿勢・とろみの根拠・記録の項目を入れた |
| 認知症(食事) | 「認知症のため食事の見守りを行う」 | 「テレビを消して食卓に座り、一皿ずつ出す。声をかけずに5分ほど様子を見て、手が止まったら『次はお味噌汁ですね』と皿を指し示す」 | 環境・出し方・声かけの手順を書いた |
| 糖尿病 | 「糖尿病のため食事管理を行う」 | 「食事の時刻を朝7時・昼12時・夕6時に保つ。訪問時に前日の食事内容を聞き取り、用紙に記入する。指示された内容は主治医・管理栄養士から示された目安(記入欄)に沿う」 | 時刻の固定と、聞き取り・記録の形にした |
| 慢性腎不全(透析) | 「腎不全のため食事に配慮する」 | 「食事の内容は主治医・管理栄養士から示された目安(記入欄)に沿って支度する。透析日の夕食は消化のよいものにし、帰宅後の様子を記録する」 | 根拠の置き方と、透析日の扱いを分けた |
| 低栄養 | 「低栄養のため栄養管理を行う」 | 「毎食の主食・主菜・副菜のうち、食べられた品数を記録する。週1回、同じ曜日・同じ時刻に体重を測り、用紙に記入する」 | 記録する単位と、測定の条件を決めた |
| 心不全(水分) | 「心不全のため水分制限を行う」 | 「1日の水分の量は主治医から示された目安(記入欄)に沿う。コップの大きさを決めて、飲んだ回数を家族が用紙に記入する」 | 数値を書かず、記録の形にした |
| パーキンソン病(服薬) | 「服薬管理を行う」 | 「服薬の時刻を守ることが動きやすさに関わるため、朝・昼・夕の各時刻に合わせて訪問または電話で確認する。飲めなかった回を記録し、受診時に主治医へ伝える」 | 確認の手段と、受診への伝え方を書いた |
| アルツハイマー型認知症(服薬) | 「服薬忘れがあるため声かけする」 | 「一包化された薬を日付順に薬ケースへ入れる。朝食後の分は訪問時に確認し、残数を記録する。昼と夕は長女が帰宅時に確認する」 | 誰が・いつ・何を確認するかを分担した |
| うつ状態(食事) | 「意欲低下のため食事を支援する」 | 「朝は食欲がないと話すため、訪問時に飲みやすいものを一緒に用意する。食べられた日を記録し、本人が『食べられた』と感じた日を一緒に確認する」 | 時間帯・関わり方・本人の受け止めを入れた |
| 口腔の状態 | 「口腔ケアを実施する」 | 「毎食後に義歯を外して洗い、就寝前に歯ぐきと舌を清拭する。義歯が合わないと話した日は記録し、歯科の受診につなげる」 | 回数・手順・つなぐ先を書いた |
| がん(食事) | 「食欲不振のため、食事内容を工夫する」 | 「本人が『冷たいものなら食べられる』と話しているため、少量ずつ小皿に分けて用意する。無理にすすめず、食べられた量を記録する」 | 本人の言葉を根拠にし、量の扱いを書いた |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
体調の見守り・気持ち・家族に関わる場面(10組)
| 疾患・状態 | 悪い例(よくある一文) | 良い例(そのまま使える文) | 直したところ |
|---|---|---|---|
| 心不全 | 「心不全のため健康管理を行う」 | 「毎朝の体重、足のむくみ、夜間に横になれたかの3点を記録用紙に記入する。主治医から示された目安(記入欄)を外れた日は、家族が◯◯医院へ連絡する」 | 見る項目を3つに絞り、連絡先まで書いた |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 「呼吸状態を観察する」 | 「痰の量と色、息切れが出た動作を訪問のたびに記録する。いつもと違うと感じた場合は、その日のうちに訪問看護へ連絡する」 | 観察の項目と、連絡の期限を書いた |
| 褥瘡のある状態 | 「褥瘡の悪化に注意する」 | 「同じ姿勢が続かないよう、訪問時に体位を整える。皮膚の状態の確認と処置は訪問看護が行い、介護職は姿勢と寝具の状態を記録する」 | 職種の役割を分け、越権にならない形にした |
| 糖尿病(足) | 「フットケアを行う」 | 「入浴後に足の指の間と裏を毎回確認し、傷・赤み・爪の伸びを記録する。傷を見つけた日は、その日のうちに家族と訪問看護へ伝える」 | 確認の部位・タイミング・伝える先を書いた |
| 認知症(気持ち) | 「不安の軽減を図る」 | 「同じ質問が続くときは、否定せずに『そうですね』と受けてから、カレンダーの予定を一緒に見る。落ち着かなくなった時刻を記録する」 | 関わり方の手順と、記録の項目を入れた |
| うつ状態 | 「精神状態の安定を図る」 | 「訪問時に本人が話した言葉をそのまま記録する。前回と比べて話す量が減っていると感じた日は、その内容を主治医への連絡票に記入する」 | 評価語をやめ、記録できる事実にした |
| がん(終末期) | 「本人・家族の不安に寄り添う」 | 「訪問時に10分、本人の話を聞く時間をとる。家族には『いま気がかりなこと』を毎回1つ聞き、内容を記録して訪問看護と共有する」 | 時間と問いを決め、共有先を書いた |
| 家族の負担 | 「家族の負担軽減を図る」 | 「長女が休める時間をつくるため、火・木の午後に訪問介護を入れる。月1回の短期入所の利用について、3か月後に本人・長女と改めて相談する」 | 誰の・いつの時間かを決め、相談の時期を書いた |
| 独居 | 「独居のため安否確認を行う」 | 「毎日午前中に訪問または電話で連絡をとる。応答がない場合は、隣家の◯◯さんに声かけを依頼し、それでも確認できない場合は長男へ連絡する」 | 連絡の順番を決めておいた |
| 認知症(近隣との関係) | 「近隣トラブルの防止に努める」 | 「よく立ち寄る商店に、家族の連絡先を書いた紙を渡してある。困りごとがあった場合は家族へ連絡してもらう形とし、3か月ごとに状況を確認する」 | 誰に何を渡したか、確認の周期を書いた |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ここまでの32組に共通しているのは、病名を消して場面を書いたことです。病名は第1表と課題分析の中で押さえておけば十分で、第2表の援助内容の欄では「誰が・いつ・どこで・何を・どうなったら知らせるか」だけが必要になります。疾患の知識は、この4つを埋めるために使うものと考えると、疾患別の書き分けは急に易しくなります。
よくある質問(FAQ)
疾患別に文例を変える理由は?
複数の疾患がある場合はどう書きますか?
医療的な内容はどこまで書きますか?
疾患名をそのままニーズに書いてよいですか?
疾患別の詳しい文例はどこにありますか?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
疾患別ケアプラン文例の一覧(全26疾患)
疾患ごとのケアプラン文例をまとめました。あわせてご覧ください。
- 便秘・排泄ケアの方のケアプラン文例
- COPD(呼吸器疾患)の方のケアプラン文例
- 高齢者の脱水症の方のケアプラン文例
- 低栄養・フレイルの方のケアプラン文例
- 不眠の方のケアプラン文例
- がん(末期)の方のケアプラン文例
- 誤嚥性肺炎の方のケアプラン文例
- 廃用症候群の方のケアプラン文例
- 変形性膝関節症の方のケアプラン文例
- 慢性腎不全(人工透析)の方のケアプラン文例
- 褥瘡(床ずれ)の方のケアプラン文例
- 関節リウマチの方のケアプラン文例
- 骨折・転倒後の方のケアプラン文例
- 骨粗鬆症の方のケアプラン文例
- 高血圧症の方のケアプラン文例
- 難聴の方のケアプラン文例
- 認知症の方のケアプラン文例
- 脳血管疾患(脳梗塞・脳出血後遺症)の方のケアプラン文例
- パーキンソン病の方のケアプラン文例
- 脊柱管狭窄症の方のケアプラン文例
- 視覚障害(白内障・緑内障)の方のケアプラン文例
- 心房細動の方のケアプラン文例
- 心不全(心疾患)の方のケアプラン文例
- 糖尿病の方のケアプラン文例
- うつ病(高齢者)の方のケアプラン文例
- 介護予防ケアプランの文例
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出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。加算・単位数・要件は改定される場合があるため、最新の告示・通知でご確認ください。
疾患別|ニーズ・目標・サービス内容の通し文例(1)
そのまま書き写さず、ご本人の言葉と、事業所としての判断に置き換えてお使いください。
| 疾患 | ニーズ | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 脳梗塞後遺症 | 麻痺があっても自分でトイレに行きたい | 日中の排泄をトイレで行える | 手すりを使って便座に移乗できる | 排泄の介助/手すりの設置/下肢筋力の訓練 |
| 脳出血後遺症 | 言葉が出にくくても気持ちを伝えたい | 意思を伝える手段を持てる | 絵カードで3つの要求を伝えられる | 言語聴覚士による訓練/伝達手段の工夫 |
| 認知症(初期) | いまの暮らしを続けたい | 慣れた生活リズムを保てる | 日課を自分で始められる | 声かけ/日課表の活用/通所介護 |
| 認知症(進行期) | 不快なく穏やかに過ごしたい | 不穏な場面が減る | 夕方の帰宅願望に対応できる | なじみの物の配置/夕方の見守り |
| パーキンソン病 | 動ける時間に用事を済ませたい | 症状の波に合わせて生活できる | 動きやすい時間帯に入浴できる | 時間帯を合わせたサービス/転倒予防 |
| 心不全 | 入院せずに家で過ごしたい | 再入院なく6か月過ごせる | 毎朝の体重測定が習慣になる | 体重・血圧の記録/訪問看護/受診の同行 |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 息切れを気にせず動きたい | 屋内の移動で息切れが強くならない | 呼吸を整えながら10m歩ける | 呼吸法の指導/在宅酸素の管理 |
| 糖尿病 | 食べる楽しみを保ちたい | 血糖が安定する | 間食の回数を1日1回にできる | 食事の助言/服薬の確認 |
| 腎不全 | 透析を続けながら生活したい | 透析を欠かさず受けられる | 通院の準備が自分でできる | 通院の支援/水分・食事の助言 |
| がん(療養期) | 痛みなく過ごしたい | 痛みの訴えが軽くなる | 夜間に痛みで起きない | 訪問看護/医師との連携/体位の工夫 |
| がん(終末期) | 最期まで家にいたい | 希望する場所で過ごせる | 家族が対応に迷わない | 訪問看護/看取りの説明/24時間の連絡体制 |
| 関節リウマチ | 手指の痛みがあっても身の回りをしたい | 更衣と整容ができる | ボタンを自助具で留められる | 自助具の導入/関節を保護する動作の指導 |
| 変形性膝関節症 | 痛みを抑えて歩き続けたい | 屋内歩行を続けられる | 正座を避けた生活ができる | いす座の生活への変更/歩行補助具 |
| 脊柱管狭窄症 | 休み休みでも外に出たい | 付き添いで100m歩ける | 途中で休む場所を決められる | 外出の同行/歩行器の貸与 |
| 骨折後 | もう一度転びたくない | 6か月間、転倒がない | 段差でつまずかなくなる | 住環境の点検/滑り止め/下肢の訓練 |
| 廃用症候群 | 座っている時間を増やしたい | 日中4時間以上座位で過ごせる | 食事を車いすでとれる | 離床の声かけ/車いすの調整 |
| 誤嚥性肺炎(既往) | 肺炎を繰り返したくない | 6か月間、肺炎の再発がない | 食事中の姿勢を保てる | 食形態の調整/口腔ケア/姿勢の確認 |
| 褥瘡 | 床ずれを治したい | 褥瘡が治癒する | 仙骨部の発赤が消える | 体位変換/床ずれ防止用具/訪問看護 |
| 脱水(繰り返す) | 夏を元気に越したい | 脱水で受診することがない | 1日1,200mLの水分がとれる | 水分の記録/声かけ/室温の管理 |
| 便秘 | 自然な排便に戻したい | 3日以内に排便がある | 腹部マッサージを続けられる | 水分・食物繊維の助言/排便の記録 |
| 不眠 | 夜まとまって眠りたい | 中途覚醒が1回以下になる | 日中の臥床時間が2時間以内になる | 日中の活動の確保/就寝環境の調整 |
| うつ状態 | 気持ちを上向きにしたい | 週1回、人と話す機会がある | 通所に月2回参加できる | 通所介護/訪問での傾聴/受診の継続 |
| 高血圧 | 薬を続けて安定させたい | 血圧が目標の範囲に収まる | 毎日の測定と記録ができる | 血圧の記録/服薬の確認 |
| 心房細動 | 脳梗塞を起こしたくない | 抗凝固薬を欠かさず飲める | 飲み忘れが月1回以下になる | 服薬カレンダー/訪問看護 |
| 視覚障害 | 見えにくくても自分で動きたい | 屋内を安全に移動できる | 物の位置を覚えて動ける | 物の定位置化/段差の解消 |
| 難聴 | 会話に加わりたい | 家族との会話が成り立つ | 補聴器を毎日使える | 補聴器の管理/伝え方の工夫 |
| 筋萎縮性側索硬化症 | 意思を伝え続けたい | 意思伝達の手段を保てる | 文字盤で意思を伝えられる | 意思伝達装置の検討/訪問看護 |
| フレイル | 弱っていくのを止めたい | 歩行速度を維持できる | 週2回の運動を続けられる | 運動の指導/栄養の助言 |
| 低栄養 | 体重を戻したい | 3か月で体重が減らない | 1日3食とれる | 栄養に関する助言/配食/体重の記録 |
| 看取り期 | 住み慣れた場所で最期を迎えたい | 希望する場所で過ごせる | 痛みや苦しさが和らいでいる | 訪問看護/医師の往診/家族への支援 |
疾患別|観察の要点と、家族へ伝えること
| 疾患 | 日々みるところ | 家族へ伝えること |
|---|---|---|
| 脳梗塞後遺症 | 麻痺の程度、血圧、言葉の出にくさ | ろれつが回らない・力が入らないときは、すぐ受診を |
| 認知症 | 食事量、睡眠、落ち着かない時間帯 | 急に様子が変わったときは、脱水や感染を疑う |
| パーキンソン病 | 動きやすい時間帯、すくみ足、転倒 | 薬の時間をずらさない |
| 心不全 | 体重、むくみ、息切れ、夜間の呼吸 | 3日で2kg増えたら受診の目安 |
| 慢性閉塞性肺疾患 | 息切れ、痰の色、経皮的動脈血酸素飽和度 | 痰が黄色くなったら早めに受診を |
| 糖尿病 | 食事量、低血糖の症状、足の傷 | 冷や汗・震えがあれば糖分を |
| 腎不全 | 体重、むくみ、尿量、透析後の様子 | 水分と塩分の目安を守る |
| がん | 痛みの強さと出る時間、食事量 | 痛みは我慢せず伝えてよいこと |
| 関節リウマチ | 朝のこわばり、関節の腫れ | 無理に動かさない |
| 骨折後 | 痛み、腫れ、歩き方の変化 | 痛みが強い日は無理をしない |
| 褥瘡 | 発赤の範囲、じくじく、におい | 同じ姿勢が2時間続かないように |
| 誤嚥性肺炎 | むせ、発熱、痰、食事中の姿勢 | 熱が出たら食事を止めて連絡を |
| 脱水 | 水分量、尿の色と回数、口の乾き | のどが渇く前に飲む |
| 不眠 | 就寝・起床の時刻、日中の臥床 | 昼に横になりすぎない |
| 高血圧 | 血圧の推移、頭痛、めまい | 測る時間を毎日そろえる |
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






