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介護日誌の書き方|例文と続けるコツ

介護日誌は、その日の出来事や利用者さまの様子をまとめて残す記録です。「毎日書くのが大変」「何を書けばいいか迷う」という声も多い書類です。書き方を例文と続けるコツとともに整理します。

記録の書き方を探す|基本・場面別・看護・道具

このページは介護日誌の書き方です。ほかの記録の書き方・道具は下から飛べます。

介護日誌に書くこと

  • その日の全体の様子(人数・天候・行事など)
  • 利用者さまの体調や変化
  • 提供したケアや出来事
  • 申し送り・引き継ぎ事項

書き方のポイント

  • 事実を具体的に(数値や時刻を入れる)
  • 良かったこと・気づきも残す
  • 誰が読んでも分かる言葉で書く

例文

本日は利用者8名が来所。全体に大きな体調変化なし。Aさんは食事量が普段より少なく、午後に再度水分をすすめた。レクでは全員が参加し、和やかに過ごした。明日はBさんの通院付き添いあり。

続けるコツ

完璧を目指さず、決めた項目を埋めることから始めます。音声入力などを使い、書く負担そのものを減らすと、無理なく続けられます。

記録の負担を軽くする

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介護日誌の記入例(場面別)

介護日誌は、その日の利用者の様子やケアの内容を記録します。場面ごとの記入例をまとめました。

場面 記入例
バイタル・健康 体温36.6℃、血圧130/80、SpO2 98%。顔色良好で体調の訴えなし。
食事 昼食は主食全量・副食8割。むせなく自力摂取。水分150ml。
排泄 午前・午後に排尿。排便は普通便が1回。
活動・様子 レクに参加し他者と談笑。午後は居室で休息。
特記 夕方に軽い咳あり、経過を観察。

介護日誌と個別記録の違い

介護日誌 個別の介護記録
対象 事業所・ユニット全体 利用者ごと
書く単位 1日1枚 対応ごと
書くこと その日の勤務者、利用者数、全体の出来事、特記事項 個別の状態、提供したサービス、本人の反応
読む人 職員全体、管理者 担当職員、他職種、行政、家族
役割 全体の動きを共有する 個別の支援の根拠を残す

日誌に個別の詳細を書きすぎると、他の利用者の情報が混在します。個別のことは個別の記録へ分けます。

日誌の記入例

項目 記入例
日付・天候 令和8年7月15日(火)晴れ 気温34℃
勤務者 早番○○、日勤○○・○○、遅番○○、看護○○
利用者数 入所38名(入院2名)/通所18名(欠席2名)
行事・活動 午前:体操、午後:書道
特記事項 熱中症予防のため、各居室の室温を10時・14時に確認。全室28℃以下を維持
申し送り 明日9:00 サービス担当者会議。担当者は10分前に集合
設備 2階の給湯器から水漏れ。業者へ連絡済み(16:00)。明日午前に修理予定

続けるためのコツ

  • 書く欄を減らす——埋まらない欄があると、書く気が失せます
  • 書く人を決める——「気づいた人が」では続きません
  • 書く時間を決める——勤務終了前など
  • 読まれる仕組みにする——朝礼で前日分を確認するなど。読まれない日誌は書かれなくなります
  • 個別のことは個別記録へ——日誌が肥大化しません

日誌に書いてはいけないこと

  • 他の利用者が特定できる個別の詳細——開示請求の対象になり得ます
  • 職員個人への評価や批判
  • 推測や噂
  • 感情的な表現
  • 家族の内情で、支援に不要なこと

実務で迷いやすいところ

よくある疑問 考え方
日誌は法令上の義務か 様式まで定められてはいませんが、記録の整備は運営基準で求められます
保存期間は 事業所の記録として、他の記録と同様に扱うのが安全です
電子でよいか 記載者と日時が特定でき、訂正の履歴が残る形であれば構いません
書くことがない日は 「特記なし」で足ります。無理に埋めません
誰が確認するか 管理者が目を通す運用にすると、情報が上がる経路になります

サービス種別ごとに書く内容が違う

種別 日誌に書くこと
入所施設 入所者数、入退院、行事、設備、夜勤帯の状況
通所介護 利用者数、欠席者と理由、送迎の状況、行事、給食
訪問介護 訪問件数、キャンセル、直行直帰の状況、事業所内の連絡事項
グループホーム 入居者の様子、地域との関わり、買い物・調理の状況
訪問看護 訪問件数、緊急対応、医療機関との連携

日誌を書くときの注意

  • 事実を書く——推測や感想は分けます
  • 時刻を入れる——「午前中」では追えません
  • 数字を入れる——利用者数、室温、回数
  • 誰が書いたか分かるようにする
  • 訂正は二重線と訂正印——修正液は使いません

日誌から見えること

  • 欠席や入院が増えている時期
  • 事故やヒヤリが集中している曜日・時間帯
  • 設備の不具合が繰り返されている箇所
  • 人員配置が薄くなる曜日
  • 行事の頻度と、参加状況の変化

日誌の記入例(通所介護)

項目 記入例
日付・天候 令和8年7月15日(火)晴れ 気温34℃
勤務者 管理者○○、生活相談員○○、看護○○、介護○○・○○、機能訓練○○
利用者数 18名(欠席2名:A様 発熱、B様 家族都合)
送迎 往路1便 8:30発/2便 9:00発。復路15:30発・16:00発。遅延なし
活動 午前:体操、口腔体操/午後:書道
給食 常食14、きざみ3、ミキサー1。全員完食
特記事項 C様、午後に37.5℃の発熱。看護師が確認し、家族へ連絡(14:20)。早めの送迎で対応
申し送り 明日、D様のサービス担当者会議(10:00)。相談員が同席

日誌についてよくある疑問

よくある疑問 考え方
誰が書くか その日の責任者が書く運用が一般的です。決めておかないと書かれません
個別の詳細をどこまで書くか 全体に関わることまでです。個別は個別記録へ
保存期間は 他の記録と同様に扱うのが安全です
管理者が確認するか 確認の欄を設けると、情報が上がる経路になります

日誌を続けるための工夫

  • 前日分を朝礼で読み上げる——読まれる前提だと、書く内容が変わります
  • 書く欄をA4半分に収める
  • 天候・気温は自動で埋まる形にする
  • 「特記なし」で足りる日を認める
  • 管理者が週1回まとめて確認し、傾向を見る

紙と電子、どちらで運用するか

紙 電子
書きやすさ その場ですぐ書ける 端末が要る
共有 置き場所に行く必要がある どこからでも見られる
検索 過去分を探すのが大変 日付・キーワードで探せる
集計 手作業 自動
保管 場所を取る 場所を取らない
訂正 二重線と訂正印 編集履歴が残る形であること

介護日誌と業務日誌の分かれ目|6つの観点と、続かない10の理由

「日誌が続かない」という相談のほとんどは、文章力の問題ではありません。事業所として1日の運営を残す帳票と、書き手が自分の言葉で残す日々の記録が、同じ1冊の中で混ざっていることが原因です。前者は書く欄があらかじめ決まっているので、埋めれば終わります。後者は欄が決まっていないことが多く、「何を、どこまで書けばいいのか」が毎日ふりだしに戻ります。同じ「日誌」という名前で呼ばれているせいで、後者にまで「埋めれば終わる」感覚が持ち込まれ、結果として空欄か、あいさつ文だけの日が増えていきます。

この記事で扱うのは後者だけです。事業所として1日の運営を残す帳票の様式や記載項目には立ち入りません。以下はすべて、書き手が自分の言葉で残す介護日誌の話として読んでください。まずこの2つを分けてください。分けた時点で、続かない理由の半分は書き手の努力とは無関係だったと分かります。

同じ「日誌」でも、目的も読み手も違う(6つの観点)

次の表は、2つを見分けるための観点です。自分がいま書こうとしているものがどちらなのかを、書き始める前に一目で判断できるようにしておくと、迷う時間そのものが減ります。

観点 事業所として1日の運営を残す帳票 書き手が自分の言葉で残す介護日誌
目的 その日の運営が事実としてどうだったかを、後から追えるようにしておくこと その日の現場で何に気づき、何をして、次に何を残したいかを、書き手の言葉で残すこと
主語 事業所を主語にして書く。書き手の判断や感じたことは主役にならない 書き手自身が主語になる。「気づいた」「試した」「うまくいかなかった」を書ける唯一の場所
欄の決まり方 あらかじめ欄が決まっており、埋めることで完成する 欄が決まっていないことが多く、何を書くかを書き手が毎回決めることになる
主な読み手 管理者、後から事実を確認する人 翌日の担当者、同じ利用者を見ている他の職員、数か月後の自分
書くのにかかる時間 欄が決まっているぶん、慣れれば短時間で終わる 何を書くかを決める時間が、書く時間より長くなりやすい
抜けたときに困ること その日の運営の事実が後から確認できなくなる 気づきが翌日に渡らず、同じ試行錯誤を別の職員がもう一度やることになる

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表で大事なのは右列の3行目です。欄が決まっていないという性質は、自由という長所であると同時に、毎日ゼロから設計させられるという短所でもあります。続けるための手当ては、そのほとんどが「決まっていない部分を、事業所として先に決めておく」ことに集約されます。

続かない10の理由と、その日にできる手当て

「続けよう」と決意しても続きません。続かないときは、必ず具体的な詰まりが1つあります。下の表は、現場で実際に挙がる10の理由を、起きていること(原因の言い換え)と、その日のうちにできる手当ての3列に分けたものです。自分に当てはまる行を1つだけ選んで、右列を今日やってみてください。10個まとめて直そうとすると、それ自体が新しい負担になります。

続かない理由 実際に起きていること その日にできる手当て
時間がない 書く時間が確保されていないのではなく、「まとまった時間ができたら書く」と考えているため、まとまった時間が来ないまま1日が終わっている 3分で書ける分量の上限を先に決める。「4行まで」と決めて、4行書いたら終わりにする。書き終わらないのではなく書き始められないことが問題なので、下限より上限を決めるほうが効く
何を書けばいいか分からない 白紙から始めているため、毎回「日誌とは何を書くものか」という大きな問いを解き直している 書く枠をあらかじめ7つに固定し、その日はどれか1つか2つだけ選んで書く。枠の一覧と完成文は次の見出しに用意した
書くことがない日がある 「書くこと」を出来事だと思っているため、出来事がない日は書けない。実際には、いつもと同じであったこと自体が翌日への情報になる いつもと同じ日の書き方を1つ覚える。「いつもと同じだった」ではなく「どこを見て、いつもと同じだと判断したか」を書く
同じことしか書けない 見ている場面がいつも同じ(食事と入浴だけ)なので、書ける材料もいつも同じになっている その日に見る場面を1つだけずらす。今日は他の利用者との会話、明日は靴を履くところ、というように観察の的を日替わりにする
誰が読むのか分からない 読み手が特定されていないため、どこまで説明すべきかが決まらず、書き出しで止まる 宛先を1人に決めて書く。「明日の早番の担当者へ」と最初に思い浮かべるだけで、書く粒度が自動的に決まる
書いても何も起きない 書いたものが読まれた形跡がなく、書く行為が一方通行になっている 読み手側の当番を決め、読んだら1行だけ返す運用にする。返し方の実例は後半に20例用意した
人によって書く量が違う 量の基準がないため、多く書く人が基準になり、書ける量が少ない人が「自分は書けていない」と感じて手が止まる 量ではなく行数の下限と上限を決める。「2行以上、6行以内」のように幅で決めると、書ける人も書けない人も同じ枠に収まる
前の人の書き方に引っ張られる 直前の記載が目に入るため、内容ではなく形式を真似てしまい、自分が見たことを書けなくなっている 前の記載を読むのは書き終わったあとにする。先に自分が見たことを書き、そのあとで前の記載と突き合わせる順にする
書く場所が決まっていない 置き場所や画面が日によって違い、書くまでの手数が多い。手数が多い作業は最初に後回しにされる 置き場所と、開くまでの手数を固定する。紙なら定位置、電子なら開いた直後に日誌が出る状態にしておく
溜めてから書こうとする 後でまとめて書くつもりでいるため、思い出す作業が加わり、1日ぶんの負担が数倍になっている。思い出せないと事実が曖昧になり、書くこと自体に抵抗が生まれる その場で単語だけ残す。「11時 靴 自分で」の3語でよい。文にするのは終業前でよく、単語が残っていれば文にする作業は1分で済む

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

10の理由を、記入欄つきの決めごとに変える(12項目)

続くかどうかは、個人の意志ではなく事業所の決めごとで決まります。下の12項目を、右列の記入欄に自事業所の答えを書き込んで1枚にしてください。埋まっていない行が、いま現場で毎日迷いが発生している場所です。決めごとは多いほどよいわけではなく、この12個で足ります。

決めること よくある決め方の例 自事業所の決め(記入欄)
いつ書くか 終業前の10分/申し送りが終わった直後/その場で単語を残し、終業前に文にする (         )
どこに書くか 事務所の定位置に置く/端末を開いた直後の画面に出す (         )
何行書くか 2行以上6行以内/3分以内で書ける量まで (         )
誰に向けて書くか 翌日の早番/同じ利用者を担当する職員/数か月後の自分 (         )
誰がいつ読むか 翌日の朝に管理者が読む/週明けにフロアで読み合わせる (         )
読んだら返すか 1行だけ返す/週1回まとめて返す/返さないと決める (         )
利用者の呼び方 姓に様を付ける/姓にさんを付ける/記号だけでは書かない (         )
文体 敬体にそろえる/常体にそろえる/どちらでもよいと決める (         )
略語の扱い 使わない/事業所で決めた一覧の範囲だけ使う (         )
時刻の書き方 24時間表記/午前と午後を付ける/おおよその時間帯でよい (         )
書かないと決めるもの 他の職員への評価/見ていないことの推測/その日の感想だけの記載 (         )
書けなかった日の扱い 空欄のままでよいと決める/翌日に1行だけ足す (         )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この12項目のうち、現場で最も効くのは「何行書くか」と「書けなかった日の扱い」です。上限がないと、書ける日と書けない日の差が広がり、書けない日が続くと戻ってこられなくなります。書けなかった日を空欄のままでよいと明文化しておくと、翌日に戻ってくる人が増えます。逆に「毎日必ず書くこと」とだけ貼り出した事業所では、書けなかった負い目から日誌そのものを見なくなる人が出ます。

書く枠は7つでいい|枠ごとの完成文70例と、書き出しの型7種

何を書くかが決まっていれば書けます。決まっていないから書けないのです。介護日誌に書ける内容は、実際には次の7つの枠に収まります。毎日7つ全部を埋める必要はありません。その日に手が動くものを1つか2つ選び、他は空けておいてください。7つのうちどれを選んだかが、その日その人が何を見ていたかの記録になります。

書き出しの1語を決めておく(7つの枠の入口)

止まるのは書き出しです。枠ごとに書き出しの1語を先に決めておくと、その語を書いた時点で続きが出てきます。下の表を日誌の表紙裏に貼っておくだけでも、書き始めまでの時間が縮みます。

枠 書き出しの1語 この枠が翌日に渡すもの
その日の全体 「今日は」 フロア全体の空気。個別の記録には残らない、その日の流れ
気づいたこと 「◯時ごろ」 まだ意味が分からない変化の芽。後から振り返る起点になる
申し送りたいこと 「明日の担当へ」 口頭で流れて消える情報のうち、翌日以降も必要なもの
自分がやったこと 「◯様に対して」 誰が何を試したか。同じことを二度試さずに済む
うまくいったこと 「うまくいったのは」 再現できる手順。他の職員がそのまま真似できる
困ったこと 「対応に迷ったのは」 相談の材料。1人で抱えている状態を見えるようにする
次にやること 「明日は」 翌日の最初の一手。読んだ人がすぐ動ける

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

枠1|その日の全体を残す完成文10例

フロアや訪問先全体の空気は、個別の記録には残りません。人数や気温、行事の有無で1日の流れは変わります。全体を1行で残しておくと、後から個別の記録を読んだときに「なぜこの日はこうだったのか」が分かります。

その日の状況 そのまま使える完成文
職員が1人少なかった日 今日は日勤が1人少なく、入浴の順番を午前2名・午後3名に組み替えた。午後の見守りが手薄になる時間が14時から15時にあり、その間は食堂に職員を1人残す形で回した。
気温が高かった日 今日は室温が高く、10時と14時の2回、全員に飲み物を配って回った。普段は声かけなしで飲まれるB様が、今日は2回とも促してからコップを持たれた。
行事があった日 今日は午後に季節の行事があり、普段より起きている時間が長かった。夕方は全体的に静かで、いつもは食堂におられるC様が16時前に居室へ戻られた。
受診で不在の方が多かった日 今日は午前中に受診で不在の方が3名おり、食堂が普段より静かだった。会話が少ない分、D様が窓際で長く外を見ておられる時間が続いた。
雨で外に出られなかった日 今日は雨で、いつもの外の散歩ができなかった。代わりに廊下を2往復する形にしたところ、E様は「これでも足は動く」と話され、最後まで歩かれた。
新しい職員が入った日 今日から新しい職員が1名入り、午前は私と2人で回った。利用者の反応はおおむね穏やかで、F様だけは初対面の場面で言葉数が少なくなった。
朝から慌ただしかった日 今日は朝の時間帯に対応が重なり、9時台の見守りが薄くなった。その時間に転倒などは起きていないが、廊下を1人で歩かれる方が2名おられた。
穏やかに流れた日 今日は予定の変更がなく、全体を通して穏やかだった。食事も入浴も予定どおりに終わり、15時以降は食堂で談笑が続いていた。
体調をくずした方が複数いた日 今日は普段より臥床時間が長い方が2名おられ、居室での見守りを1時間おきに入れた。食堂の人数が少なく、レクの参加は5名にとどまった。
面会が多かった日 今日は午後に面会が3件重なり、玄関と食堂の動きが多かった。面会後、G様は表情がやわらぎ、夕食まで食堂で過ごされた。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

枠2|気づいたことを残す完成文10例

気づきは、書いた時点ではまだ意味が分からないことがほとんどです。意味が分かってから書こうとすると、書けないまま消えます。「何時ごろ、誰が、どうしていたか」だけで十分です。判断は後から他の人がします。

気づいた場面 そのまま使える完成文
いつもと座る場所が違った 10時ごろ、A様がいつもの窓際ではなく入口近くの席に座っておられた。理由を伺うと「今日はこっちがいい」とだけ話された。座り替えは今週に入って2回目。
食べる順番が変わった 昼食時、B様が普段は最後に食べられる汁物を最初に飲まれた。主食は半分残されたが、副菜は完食された。同じ順番になるか、明日も見ておきたい。
会話の量が減った 今日はC様からの声かけがなかった。こちらから話しかければ短く返されるが、自分から話し始める場面が午前も午後もなかった。先週は1日に何度もあった。
歩き方が変わった 11時ごろ、廊下を歩かれるD様が、左手で手すりを持つ時間が長くなっていた。距離は普段と同じだが、途中で2回立ち止まられた。
持ち物の扱いが変わった E様が、いつもは机に置いておられるかばんを、今日は1日ひざの上に抱えておられた。「なくなると困る」と話され、こちらで預かる提案はされなかった。
他の利用者との距離が変わった 午後の食堂で、F様がいつも同席されるG様と離れた席に座られた。特に言葉のやり取りはなく、双方から接近する様子もなかった。
眠っている時間が長い 今日は午前と午後の両方で、H様が椅子に座ったまま眠っておられる時間があった。午前は20分、午後は40分ほど。声かけには反応され、そのまま食事に移られた。
身だしなみが変わった 朝、I様の上着のボタンが掛け違いになっていた。ご自分で直そうとされていたので、途中まで見守り、最後の1つだけ手を添えた。
音への反応が変わった 食堂のテレビの音が大きくなった時間帯に、J様が耳を押さえて席を立たれた。音量を下げると戻ってこられ、その後は最後まで座っておられた。
言葉の内容が変わった K様が「家に帰る」と話される時間帯が、今日は夕方ではなく午前10時台だった。声のかけ方は普段と同じで、しばらく一緒に廊下を歩くと落ち着かれた。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

枠3|口頭で流れた情報を日誌に残す完成文10例

口頭で伝えたことは、その場にいなかった人には届きません。翌日以降も必要になりそうなものだけを、日誌側に1行残します。口頭で伝えた内容をそのまま全部書き写す必要はありません。「明日の担当が知らないと困ること」だけで十分です。

残しておきたい内容 そのまま使える完成文
本人の希望が変わった 明日の担当へ。A様から「入浴は午後にしてほしい」と本日申し出があった。理由は「朝は疲れる」とのこと。今週は午後の枠で調整している。
家族から伝言があった 明日の担当へ。B様のご家族が来所され、次回の面会は来週の土曜になると伝えられた。それまでの間、洗濯物は事業所で預かる形で了解を得ている。
持ち物の預かり 明日の担当へ。C様の眼鏡を、本日夕方から事務所で預かっている。ご本人には「朝に返す」と伝えてあるので、朝食前にお渡しする。
試している対応がある 明日の担当へ。D様の入浴は、今週から声かけを2回に分けて行っている。1回目は10分前、2回目は直前。この形で3日続けて拒否がない。
座席を変えている 明日の担当へ。E様の食堂の席を、本日から入口側に変えている。理由はトイレまでの距離を短くするため。本人の了解を得ている。
物の置き場所を変えた 明日の担当へ。F様の居室のごみ箱を、ベッドの右側から左側へ移した。ご本人が右側に置いた荷物を動かしたくないと話されたため。
翌日に確認が必要 明日の担当へ。G様が「昨日の洗濯物が戻っていない」と話されている。事務所では確認できていないため、朝に居室内を一緒に探すところから始めてほしい。
約束をしている 明日の担当へ。H様と「明日の午前に手紙を書く」と約束している。便箋は事務所に用意済み。忘れると気にされる方なので、朝のうちに一声かけてほしい。
本人の言い方を変えている 明日の担当へ。I様には「お風呂」ではなく「湯に入る」と伝えると通りやすい。本日3回とも、この言い方で自分から立ち上がられた。
環境を戻す必要がある 明日の担当へ。本日、食堂のテーブルを1台移動している。明日の午前の行事が終わったら元の位置に戻す予定。図は事務所のホワイトボードに残した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

枠4|自分がやったことを残す完成文10例

この枠は、書き手が主語になれる唯一の枠です。誰が何を試したかが残っていないと、次の人が同じことを最初からやり直します。うまくいかなかった試みほど、書いておく価値があります。

やったこと そのまま使える完成文
声かけの言い方を変えた A様に対して、朝の起床時の声かけを「起きましょう」から「今日は天気がいいですよ」に変えた。1回目で目を開けられ、2分ほどで自分から起き上がられた。
座る位置を変えた B様の食堂の席を、テレビの正面から斜め後ろに変えた。食事中に席を立たれる回数が、昨日の3回から今日は1回になった。数日続けて見てみたい。
手を出す量を減らした C様の上着の着脱で、これまで両袖を介助していたが、今日は左袖だけ手を添えて右は見守った。時間は3分ほど長くかかったが、最後までご自分でされた。
時間帯をずらした D様の入浴を、午前から午後の一番最初に変えた。午前は他の方の声が響いて落ち着かない様子があったため。今日は入室から退室まで拒否がなかった。
道具を変えた E様の湯のみを、取っ手のないものから取っ手付きに替えた。両手で持たれる場面が減り、片手で持って飲まれた。こぼれはなかった。
説明の順番を変えた F様に対して、先に理由を伝えてから動いてもらう順に変えた。「体を拭きます」ではなく「汗をかいたので拭きます」と伝えると、手を挙げて協力された。
一緒に歩いた G様が落ち着かない様子だったため、14時ごろに廊下を一緒に2往復した。歩いている間は表情がやわらぎ、戻ったあとは食堂の席に30分座っておられた。
待つ時間を長くした H様に対して、返事を待つ時間を意識して10秒ほど長くとった。急かさずに待つと、ご自分で「今行く」と言葉が出てから立ち上がられる場面が2回あった。
試したがうまくいかなかった I様に、昨日うまくいった時間をずらす方法をもう一度試したが、今日は席を立たれた。昨日と違うのは、隣に人が座っていたこと。次は隣を空けて試す。
他の職員と役割を分けた J様の対応で、私が声かけ役、もう1名が離れて見守る形に分けた。2人で近づいたときより表情がやわらかく、そのまま食堂へ移動された。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

枠5|うまくいったことを残す完成文10例

うまくいったことは、その場で終わらせず手順の形で残してください。「よかった」ではなく「何をどうしたらそうなったか」を書くと、読んだ人がそのまま真似できます。この枠が厚い事業所は、新しく入った職員が立ち上がるのが早くなります。

うまくいった場面 そのまま使える完成文
食事が進んだ うまくいったのは、A様の昼食で主菜と副菜の位置を左右入れ替えたこと。右側に置いたものから先に手を付けられ、主食も含めて8割ほど召し上がった。
入浴に応じられた うまくいったのは、B様に入浴の10分前に「そろそろですよ」と1回、直前にもう1回声をかけたこと。2回に分けると、自分からタオルを持って立ち上がられた。
夜に落ち着かれた うまくいったのは、C様の居室の照明を消さずに一番暗い設定で残したこと。廊下に出てこられる回数が、前夜の4回から1回になった。
会話が続いた うまくいったのは、D様に昔の仕事の話を伺ったこと。「魚のことなら任せて」と話され、10分以上会話が続いた。話題は魚市場の朝の様子。
移動がスムーズだった うまくいったのは、E様の移動時に前から手を引かず、横に並んで同じ速さで歩いたこと。立ち止まる回数が減り、食堂まで一度も止まらずに着いた。
服薬の場面が穏やかだった うまくいったのは、F様に薬をお渡しするときに先に湯のみを手に持ってもらったこと。持つものがある状態だと、そのまま口に運ばれ、拒まれなかった。
他の利用者との関わりが生まれた うまくいったのは、G様とH様を同じテーブルの向かい合わせにしたこと。2人とも同じ地区の出身で、地名の話で15分ほど会話が続いた。
身支度をご自分でされた うまくいったのは、I様の洗面のときに歯ブラシとコップを、使う順に並べて手元に置いたこと。声をかけなくても、ご自分で歯ブラシを取って始められ、最後にコップを流しに戻された。
不安が和らいだ うまくいったのは、J様が落ち着かないときに、否定せずに「一緒に行きましょう」と歩き出したこと。玄関まで行って戻ると、ご自分から居室に入られた。
朝の起床が楽になった うまくいったのは、K様の起床時にカーテンを先に開けてから声をかけたこと。明るくなってから声をかけると、目を開けるまでの時間が短くなった。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

枠6|困ったことを残す完成文10例

困ったことを書ける日誌かどうかで、事業所の安全性が変わります。困ったことは失敗の告白ではなく、相談の起点です。「自分の力不足」と書くのではなく、状況と、そのとき自分が何を迷ったかを書いてください。

困った場面 そのまま使える完成文
声かけが届かなかった 対応に迷ったのは、A様が食堂から出ようとされたとき。3回声をかけたが立ち止まられず、腕に手を添えるべきか迷い、結局そのまま横を歩いた。他の方はどうしているか知りたい。
時間が重なった 対応に迷ったのは、14時台にB様の移動介助とC様のトイレ誘導が重なったとき。先にC様に行き、B様には5分ほど待っていただいた。順番の決め方を相談したい。
言葉の意味が分からなかった 対応に迷ったのは、D様が繰り返し話される「あれを取ってきて」の意味が分からなかったこと。居室内を一緒に探したが特定できず、話題を変えて終わった。心当たりのある方がいれば教えてほしい。
拒まれた 対応に迷ったのは、E様に入浴を3回声かけしていずれも断られたこと。無理に勧めず本日は清拭のみとしたが、この判断でよかったか確認したい。
ご家族への説明 対応に迷ったのは、F様のご家族から本日の様子を尋ねられたとき。どこまで伝えてよいか分からず、食事と睡眠の様子だけをお伝えした。伝える範囲を確認しておきたい。
他の利用者との間に入った 対応に迷ったのは、食堂でG様とH様の声が大きくなったとき。間に入って席を離したが、どちらにも理由を説明できていない。あとで別々に伺うべきだったか迷っている。
1人で対応した 対応に迷ったのは、夜間にI様が居室で床に座り込んでおられたとき。1人で立ち上がりを介助したが、応援を呼んでからにすべきだったと後から思った。
記録の書き方に迷った 対応に迷ったのは、J様の言葉をそのまま書いてよいか判断できなかったこと。強い言い回しだったため、要約して書いたが、原文のまま残す方がよいのか相談したい。
物がなくなった 対応に迷ったのは、K様の靴下が1足見当たらないと申し出があったとき。居室と洗濯場を探したが見つからず、本日は代わりの物を使っていただいた。明日も探す。
優先順位がつけられなかった 対応に迷ったのは、朝の時間帯に呼び出しが3件重なったとき。近い順に回ったが、待っていただいた方に説明ができていない。順番の目安を決めておきたい。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

枠7|次にやることを残す完成文10例

日誌の最後の1行を「次にやること」にすると、翌日の担当者はそれを読んだ時点で動けます。ここに書くのは、大きな計画ではなく、明日の午前中に手が付けられる大きさのことです。

次にやること そのまま使える完成文
同じ方法をもう一度試す 明日は、A様の昼食で今日と同じ配置(右側に主菜)をもう一度試したい。2日続けて同じ結果になるかを見たい。
時間帯を変えて試す 明日は、B様の入浴を今日より30分早い時間に声かけしてみる。今日は他の方と重なって落ち着かない様子があったため。
本人に確認する 明日は、C様に椅子の高さについて直接伺いたい。今日、座るときに一度浅く座り直す場面が2回あった。
他の職員に見てもらう 明日は、D様の歩行の様子を、私以外の職員にも見てもらいたい。私が見た範囲では左手で手すりを持つ時間が長かったが、比較したい。
環境を戻す 明日は、本日移動した食堂のテーブルを元の位置に戻す。行事が終わったあと、午後の空いた時間に行う。
家族に伝える 明日は、E様のご家族が来られた際に、洗濯物の預かりについて確認する。伝える内容は事務所の連絡帳に書き出してある。
物を用意する 明日は、F様の湯のみを取っ手付きに替えるため、朝のうちに1つ用意しておく。今日試したものは食堂の棚に置いた。
記録を見返す 明日は、G様の先週分の記録を読み返して、席を替えた前後で変化があるかを確認したい。10分ほどでできる。
相談の場を作る 明日は、H様への声かけの仕方について、朝の時間に他の職員に相談したい。今日3回とも断られ、私の方法では届いていない可能性がある。
探し物を続ける 明日は、I様の靴下を洗濯場と居室のたんすの中で改めて探す。本日は時間がとれず、途中で終わっている。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

70例を一度に真似する必要はありません。1週間のうち、月曜は枠1、火曜は枠2、というように枠を回していくと、1か月後には7つの枠すべてに自分の言葉が入ります。書けない枠が特定できたら、それは書き手の問題ではなく、その枠が見られていない場面だという情報になります。

いつもと同じ日に書けること|4つの時間帯で完成文40例

日誌が止まる最大の場面は、事故もなく、変化もなく、行事もない日です。書くことがないから書けない、と感じます。けれども、いつもと同じだったという判断は、必ず何かを見た上で下されています。見たのに書かないから、書くことがないように見えるだけです。ここで身につけるのは、いつもと同じ、を書く技術です。

「変わりなし」で止まる理由と、抜け方の4手

「変わりなし」と書いてしまうと、読んだ人には何も渡りません。翌日の担当者は、それが「見た上で同じだった」のか「見ていない」のかを区別できません。抜け方は次の4つです。どれか1つを使えば、いつもと同じ日でも2行は書けます。

抜け方 何をするか 書き換えの例
比べる相手を決める 「いつも」ではなく、昨日・先週・入所時など、比べた相手を明示する 「特に変わりありません」ではなく「昨日と同じく、朝食は主食を全量、副菜を半分召し上がった」と書く
どこを見たかを書く 同じだと判断した根拠になった場面を1つ挙げる 「変化なし」ではなく「歩行、食事、会話の3つを見た範囲では先週と同じだった」と書く
程度を数える 回数・量・時間のどれか1つを数字にする 「よく眠れていた」ではなく「22時から翌5時まで、居室から出てこられる場面はなかった」と書く
続いている日数を書く 同じ状態が何日続いているかを添える 「落ち着いている」ではなく「席を立たれる場面がない日が、今日で3日続いている」と書く

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

とくに4つ目は、いつもと同じ日にしか書けない情報です。同じ状態が続いていること自体が、後から読むと大きな意味を持ちます。変化があった日の記録は誰でも書きますが、続いていた日数を残せる事業所は多くありません。

朝から食事まで|いつもと同じ日の完成文10例

見る場所 そのまま使える完成文
起床 朝6時30分の声かけで、A様は1回で目を開けられた。この形で目覚められる日が今週は4日続いている。起き上がりまでは自力で、介助は不要だった。
洗面 B様は洗面台の前で、歯みがきとうがいを声かけなしで済まされた。順番も昨日と同じで、最後にタオルを自分でかけて戻られた。
着替え C様の着替えは、上着の左袖だけ手を添える形で先週と同じだった。所要時間は約5分で、途中で座り直される場面はなかった。
朝食の量 D様の朝食は、主食全量、主菜全量、副菜を半分。副菜を半分残されるのは今週3日目で、残されたのはいずれも和え物だった。
食べる速さ E様は朝食を約20分で終えられた。先週の平均と同じで、途中で手が止まる場面はなく、汁物も最後まで飲まれた。
水分 F様は朝食時にお茶を2杯飲まれた。声かけは1回目のみで、2杯目はご自分で急須に手を伸ばされた。この形が続いて5日目。
服薬の場面 G様は朝の薬を、湯のみを持った状態でそのまま飲まれた。順番も昨日と同じで、確認の声かけは1回で済んだ。
食後の動き H様は朝食後、食堂に20分ほど残ってから居室へ戻られた。この流れは先週から変わっていない。戻る際の歩行に付き添いは不要だった。
朝の表情 I様は朝の挨拶に「おはよう」と返され、こちらを見て笑顔を見せられた。昨日と同じで、声の大きさも普段どおりだった。
朝の訴え J様から、痛みや不調の訴えは朝の時間帯を通してなかった。こちらから「どこか気になるところはないですか」と1回伺ったが、「大丈夫」と返された。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

日中の過ごし方|いつもと同じ日の完成文10例

見る場所 そのまま使える完成文
居場所 A様は午前も午後も、いつもの窓際の席で過ごされた。席を離れられたのはトイレの2回のみで、いずれもご自分で立って行かれた。
歩行 B様は廊下を2往復歩かれた。手すりを持つのは右手のみで、立ち止まりはなし。距離も回数も、今週に入ってから同じ形が続いている。
座っている時間 C様は午後、食堂の椅子に約90分続けて座っておられた。姿勢が崩れる場面はなく、途中2回、自分で座り直された。
好きな活動 D様は午前中、新聞を約30分読まれた。読む面はいつもと同じく地域面で、読み終わったあとは元の場所に戻された。
レクへの参加 E様は午後の活動に最初から最後まで参加された。他の方に手渡す役をご自分から引き受けられ、この役は先週も同じだった。
休憩の取り方 F様は13時ごろから約40分、居室で横になって過ごされた。時間帯も長さも昨日と同じで、起きたあとはご自分で食堂へ来られた。
入浴 G様は午後の入浴に、声かけ1回で応じられた。洗身は背中のみ介助し、他はご自分でされた。この分担は先月から変わっていない。
排せつ H様のトイレ誘導は、午前2回、午後2回。いずれも声かけのみで移動され、間に合わない場面はなかった。回数は先週と同じ。
体を動かす場面 I様は体操に参加され、座ったまま上肢の動きを最後まで続けられた。途中で休まれる場面はなく、参加は今週5日連続。
持ち物の管理 J様は、自分のかばんを昼食前に居室へ置きに行かれた。行動の順番はいつもどおりで、置き場所も同じ棚の上だった。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

人との関わりと言葉|いつもと同じ日の完成文10例

変化がない日ほど、人との関わりが見どころになります。誰と、どのくらい、どんな話をしていたかは、体調の記録には出てきません。この列が続いていると、後から読んだときにその人らしさが分かります。

見る場所 そのまま使える完成文
同席する相手 A様は昼食も夕食もB様と同じテーブルで過ごされた。この組み合わせは2週間続いており、今日も食事中に会話が途切れる場面はなかった。
会話の量 C様からこちらへの声かけは、午前3回、午後2回だった。内容はいずれも天気と食事のことで、先週の平均と同じくらいの回数。
よく出る話題 D様は今日も畑の話をされた。「今ごろは草取りの時期」と話され、話の内容は昨日とほぼ同じだが、表情は穏やかだった。
職員との距離 E様は、こちらが近くを通ると必ず目で追われる。今日も午前中に3回、目が合ったあとに手を挙げて挨拶をされた。
あいさつ F様は朝と夕方の2回、ご自分から「おはよう」「おつかれさま」と声をかけられた。この習慣は入所時から続いている。
助け合い G様は、隣の席の方がお茶をこぼされた際に、ご自分でふきんを取りに行かれた。同じ場面での行動は先月も見られた。
面会の場面 H様はご家族の面会中、約40分間、居室で談笑して過ごされた。面会後の様子も普段どおりで、そのまま夕食に向かわれた。
好みの言い方 I様は、名字ではなく下の名前で呼ばれると返事をされる。今日も3回とも下の名前でお呼びして、いずれも反応された。
1人で過ごす時間 J様は午後、1人で窓の外を見て過ごす時間が約1時間あった。声をかけると短く返され、この過ごし方はご本人の希望によるもの。
断り方 K様は誘いを断るときに「今日はいい」と言われる。今日も午後の活動を同じ言い方で断られ、その後は食堂で座って見ておられた。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

夕方から夜、翌日へ|いつもと同じ日の完成文10例

見る場所 そのまま使える完成文
夕方の様子 A様は16時ごろから食堂の入口付近で立っておられる時間が約15分あった。この時間帯の行動は今週毎日見られており、声をかけると席に戻られる。
夕食 B様の夕食は主食全量、主菜全量、副菜全量。完食は今週4日目で、食べる速さも昨日と同じだった。
就寝前 C様は21時ごろに自分で歯みがきを済ませ、そのまま居室へ入られた。順番も時刻も昨日と同じで、介助は不要だった。
夜間の様子 D様は22時から翌5時まで、居室から出てこられる場面はなかった。巡回時はいずれも臥床されており、この状態が3日続いている。
夜間のトイレ E様は夜間に2回トイレに行かれた。時刻は0時前後と4時前後で、いずれもご自分で移動された。回数は先週と同じ。
寝る前の習慣 F様は就寝前にラジオを小さくつけておられる。今日も同じで、消灯後30分ほどで音を消してから休まれた。
目覚める時刻 G様は5時30分ごろに自分で起きて廊下に出てこられた。この時刻はここ2週間ほぼ同じで、廊下では椅子に座って待っておられた。
寝具の様子 H様は今朝も掛け布団を足元にまとめた状態で起きられた。室温を確認したところ普段と同じ設定で、寒さの訴えはなかった。
翌日への引き継ぎ I様は今日1日、いつもと同じ流れで過ごされた。明日は入浴の日にあたるため、午前の早い時間に声をかける形を続けたい。
続いている状態 J様について、席を立たれる場面がない日が今日で4日続いている。きっかけは先週の席替えで、しばらくこの配置のままにしたい。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ここまでの40例には、「変わりなし」という語が1つも出てきません。それでも内容はすべて「いつもと同じ日」のことです。同じであることを、比べた相手・見た場所・数・続いた日数のどれかで表すと、同じ日にも書くことがあると分かります。

書く人で差が出る7か所|そろえる決めごとと、言い換え40組

同じ日の同じ場面を書いても、人によって出来上がりが違います。違ってよい部分(何に目が向いたか)と、そろえるべき部分(呼び方・文体・時刻の書き方)があります。そろえるべき部分がそろっていないと、読む側が毎回読み替えることになり、読まれない日誌になります。逆に、そろえるべき部分だけ決めてしまえば、書き手の個性はそのまま残せます。

そろえる7か所と、記入欄つきの決めごと

そろえる場所 ばらつきの例 そろえ方の案 自事業所の決め(記入欄)
利用者の呼び方 「A様」「Aさん」「Aさま」「A氏」が同じ日誌の中に混在し、同一人物か判断できない 1つの形に決める。イニシャルだけの表記は避け、事業所内で通じる書き方を一覧にしておく (         )
敬体か常体か 1つの記載の中で「〜しました」と「〜した」が交ざり、読みにくくなる どちらかにそろえる。決めきれない場合は「どちらでもよいが1つの記載の中では統一する」と決める (         )
略語 職員ごとに違う略語が使われ、新しく入った職員が読めない 使ってよい略語の一覧を作り、一覧にないものは書かないと決める。一覧は年1回見直す (         )
時刻の書き方 「10時」「午前10時」「10:00」「朝」が混在し、前後関係が追えない 表記を1つに決める。おおよその時間帯でよい場面(「午前中」「夕方」)も併せて決めておく (         )
推測の扱い 見ていないことが、見たことと同じ調子で書かれている 推測を書くときは、根拠と切り分けて書くと決める。「〜と思われる」を使う場合は、その手前に見た事実を必ず置く (         )
他の職員への言及 特定の職員の対応への評価や不満が本文に書かれている 日誌には人ではなく場面を書くと決める。人に関することは別の場(面談や会議)で扱うと決めておく (         )
本人の言葉の引用 要約する人と、そのまま書く人がいて、後から強さが分からない 本人の言葉は「 」で囲んでそのまま書くと決める。要約する場合は要約と分かる書き方にする (         )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この7か所を決めるのに会議は要りません。1枚に書いて事務所に貼り、書き手が迷ったときに見られる状態にしておけば足ります。以下の40組は、その決めごとを具体的な文の形にしたものです。左が現場でよく見る書き方、右がそのまま使える完成文です。

あいさつと感想で終わっている10組

避けたい書き方 そのまま使える完成文
「今日も1日お疲れさまでした」だけで終わっている 今日は入浴が5名で、うちA様は午後の一番最初に入られた。声かけは1回で応じられ、洗身は背中のみ介助した。
「無事に1日が終わりました」 今日は予定の変更がなく、食事・入浴ともに予定どおりに終わった。転倒や体調の訴えはいずれの時間帯にもなかった。
「みなさん元気に過ごされていました」 食堂で過ごされた8名のうち、6名は午後の活動に参加された。参加されなかった2名は、居室で休まれることをご自分で選ばれた。
「にぎやかな1日でした」 午後の食堂では、B様とC様の間で地元の祭りの話が15分ほど続いた。周囲の3名も加わり、活動終了まで会話が途切れなかった。
「今日は大変でした」 今日は9時台に呼び出しが3件重なり、居室の見守りに入るまで最大で7分ほどお待たせした。時間帯としては朝食後が最も重なった。
「私も勉強になりました」 D様の移動時に、横に並んで同じ速さで歩くと立ち止まりが減ることが分かった。次からは前から手を引かない形で試したい。
「明日もがんばります」 明日は、E様の入浴を今日より30分早い時間に声かけしてみる。今日は他の方と時間が重なり、落ち着かない様子があったため。
「いつもどおりでした」 F様の1日は、起床6時30分、朝食完食、午前は新聞を30分、午後は体操に参加という流れで、先週から同じ形が続いている。
「特に問題ありませんでした」 今日は転倒や体調の訴えはなかった。G様については、席を立たれる場面がない日が3日続いており、席替えの効果が続いている。
「楽しそうにされていました」 H様は活動中に2回笑い声を上げられ、終了後に「また来週もやりたい」と話された。参加は最初から最後まで続いた。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

決めつけと評価になっている10組

介護日誌に書けるのは、見たこと、聞いたこと、自分がしたことです。人物の性格や意図の断定は、読み手の見方を固定してしまい、後から入る職員がその目でしか見られなくなります。

避けたい書き方 そのまま使える完成文
「わがままな方なので対応に苦労した」 A様から、食事の時間を早めてほしいという申し出が本日2回あった。理由を伺うと「早く部屋に戻りたい」とのことだった。
「協力的ではない」 B様に入浴の声かけを3回行ったが、いずれも「今日はやめておく」と返された。本日は清拭のみとし、明日改めて伺う。
「認知症が進んでいる」 C様が同じ内容の質問を、午前中に4回されていた。先月の記録では同様の場面は1日1回程度だった。回数の変化として記録に残す。
「甘えているだけ」 D様から呼び出しが午後に5回あった。訪室するといずれも「そばにいてほしい」と話され、5分ほど同席すると落ち着かれた。
「機嫌が悪い」 E様は今日、こちらからの声かけに短い返事のみで、ご自分から話される場面がなかった。昨日は3回以上あった。
「暴力的」 F様が更衣の際に手を振り払われる場面が1回あった。その直前に、こちらが後ろから声をかけて袖に触れていた。次は正面から声をかけてから行う。
「意欲がない」 G様は午後の活動に「今日はいい」と話され、参加されなかった。食堂の席には座って最後まで見ておられた。
「危険な行動が多い」 H様が、椅子から立ち上がって歩き出される場面が午前に3回あった。いずれもトイレへ向かわれる途中で、行き先はご本人に確認済み。
「理解できていない」 I様に手順を2回説明したが、実際の動作は途中で止まった。3回目に、実物を持って一緒に動くと最後までできた。
「性格的に難しい」 J様は、初めて会う職員に対しては口数が少なくなる。今日も新しい職員が入った場面では返事のみで、午後に慣れてからは会話が戻った。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

他の職員への不満が書かれている10組

日誌に人への不満が書かれると、その日誌は読み合いに使えなくなります。書きたくなるのは、多くの場合その裏に実際の困りごとがあるからです。人ではなく、場面と、必要な決めごとの形に書き換えてください。

避けたい書き方 そのまま使える完成文
「早番が申し送りをしてくれなかった」 A様の眼鏡の預かりについて、朝の時点で共有されておらず、探すのに15分かかった。預かり物は事務所の所定の場所に書き残す形にしたい。
「◯◯さんのやり方は雑だ」 B様の更衣の手順が、職員によって左袖からと右袖からで分かれている。ご本人が動かしやすい側を確認して、順番を1つに決めたい。
「誰も手伝ってくれない」 14時台に移動介助とトイレ誘導が重なり、1人で対応した。この時間帯は毎日重なっているため、応援を呼ぶ目安を決めておきたい。
「夜勤が片付けをしていない」 朝、食堂のテーブルに前夜の湯のみが3つ残っていた。片付けの担当が時間帯をまたぐ場面なので、どちらが行うかを決めたい。
「新しい人に教える余裕がない」 新しい職員に手順を説明しながら通常の業務を行ったため、午前の入浴が20分遅れた。教える日は入浴の人数を減らす調整をしたい。
「言っても直らない」 C様の呼び方が記録上で2通りになっている。呼び方を決めた紙が事務所にないため、貼り出す形にしたい。
「勝手に変えられていた」 D様の食堂の席が、私の把握していないところで変わっていた。席の変更は理由とともに日誌に1行残す運用にしたい。
「報告が遅い」 E様の申し出について、共有されたのが夕方だった。当日中に対応が必要な内容だったため、その日のうちに書き残す範囲を決めたい。
「人によって言うことが違う」 F様の入浴の声かけについて、10分前に伝える職員と直前に伝える職員がいる。ご本人の反応が良かったのは2回に分ける形だったため、そろえたい。
「私だけが書いている」 今週の日誌の記入が、私の勤務日に偏っている。書く枠と行数の上限を決めて、全員が同じ量で書ける形にしたい。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

推測と事実が混ざっている10組

推測を書いてはいけないわけではありません。推測しか書かれていないこと、推測が事実と同じ調子で書かれていることが問題です。見た事実を先に置き、その後に自分の見立てを続けると、両方を残せます。

避けたい書き方 そのまま使える完成文
「眠れなかったようだ」 2時と4時の巡回時、A様は居室の椅子に座っておられた。声をかけると「目が覚めた」と話された。朝は6時に自分で起きてこられた。
「体調が悪そうだった」 B様は午前中、食堂の椅子で目を閉じている時間が合わせて30分ほどあった。食事量は普段どおりで、痛みや不調の訴えはなかった。
「不安だったのだと思う」 C様が「ここでいいのかね」と2回話された。その後、一緒に廊下を歩くと言葉が止まり、居室に戻ってからは落ち着いて過ごされた。
「家族に会いたかったのだろう」 D様が「息子はいつ来るのか」と午前に3回尋ねられた。前回の面会は2週間前で、次回の予定はまだ伺えていない。
「怒っていた」 E様が食堂で大きな声を出される場面が1回あった。直前に隣の席の方が席を移動されており、その後は静かに食事を続けられた。
「痛みがあるようだ」 F様が立ち上がる際に、右手で腰の後ろを押さえる動作が3回見られた。ご本人に伺うと「大丈夫」と返された。明日も同じ動作があるか見ておきたい。
「食欲がない」 G様の夕食は主食を3割、副菜を残された。昼食は完食されており、夕食のみ残されるのは今週2日目。
「機嫌よく過ごされた」 H様は今日、ご自分から他の利用者に3回話しかけられた。話題は天気と食事で、午後の活動にも最後まで参加された。
「疲れていたと思われる」 I様は午後、居室で1時間ほど横になって過ごされた。昨日は同じ時間帯を食堂で過ごされている。夕食は普段どおりの量を召し上がった。
「わざと落としたのだと思う」 J様の湯のみが床に落ちた。そのとき、ご本人は隣の方と話しながら手を動かしておられた。破損はなく、けがもなかった。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

40組を見比べると、右列に共通しているのは、時刻・回数・量・本人の言葉のどれかが入っていることです。この4つのうち1つでも入れば、その文は読み手が使える情報になります。書き方の指導を長く行うより、この4つのどれかを入れる、と決めるほうが早く効きます。

書きっぱなしにしない|回し方の型とコメント20例、半年後に効く6か所

続かない理由のうち、書き手の努力ではどうにもならないものが1つあります。「書いても何も起きない」です。読まれた形跡がない文章を毎日書き続けられる人はいません。日誌を続けたいなら、書く側ではなく読む側の運用を先に決めてください。読む人が決まり、返しが1行返ってくるようになると、書く側の負担は変わらないのに、続く人の数が変わります。

読む側の当番と、1週間の回し方(7つの決めごと)

いつ 誰が 何をするか 残す形
翌朝 その日の最初に入る職員 前日ぶんを読んでから業務に入る。読むだけでよく、返さなくてもよい 読んだ印(署名でも押印でもよい)
翌朝 管理者または責任者 「困ったこと」の枠だけ拾い読みし、相談が必要なものに印を付ける 印と、必要なら1行の返し
その日のうち 印が付いた内容の関係者 印の付いた項目について、口頭でよいので当人に一言返す 返した事実を1行
週1回 フロアの職員全員 15分だけ、その週の「うまくいったこと」を読み上げて共有する 採用した手順を1行で残す
週1回 管理者 書けていない枠がどれかを確認する。人ではなく枠を見る 次週に重点を置く枠を1つ決める
月1回 担当を決めて1名 同じ利用者について1か月分を続けて読み、変化の有無を確認する 気づいた点を3行以内で残す
随時 新しく入った職員 担当する利用者の直近2週間分を読んでから現場に入る 読んで分からなかった語を書き出す

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7つ全部を始める必要はありません。1行目(翌朝に読む)と3行目(返す)の2つだけで、書く側の景色は変わります。逆に、この2つがないまま「もっと書きましょう」と呼びかけても、書く量は増えません。

そのまま使える返しのコメント10例(日々の返し)

返しは長い必要がありません。1行で足ります。大事なのは、褒めることではなく、書かれた内容の具体的な部分に触れることです。「ありがとう」だけでは、次に何を書けばよいかが伝わりません。

日誌に書かれていたこと そのまま使える返しの一文
座る位置を変えたら席を立つ回数が減った 席の位置と回数まで書いてあったので、他のフロアでも同じやり方を試せます。来週も同じ配置で続けてみてください。
声かけを2回に分けたら入浴に応じられた 10分前と直前の2回に分ける、という手順が具体的で助かります。全員が同じ形でできるよう、朝の申し送りで共有します。
試したがうまくいかなかった うまくいかなかったことを書いてくれるのが一番助かります。隣が空いているときに再度試す、という次の一手も書けているのでそのまま進めてください。
対応の順番に迷った 迷った場面が時間帯まで書いてあったので、14時台の人の配置を見直します。当面は近い順で構いません。
本人の言葉をそのまま残していた 「今日はこっちがいい」という言い方がそのまま残っているので、次に同じ場面が来たときに他の職員も判断しやすくなります。
同じ状態が3日続いていると書いていた 続いている日数まで書いてあるのが良いです。あと数日続くようなら、次の会議で取り上げます。
1人で夜間対応をした 1人で対応したことが分かったので、夜間の応援の呼び方を決めます。次からは迷わず呼んで構いません。
家族への説明範囲に迷った 迷ったところを書いてくれたので助かります。伝えてよい範囲を1枚にまとめて、明日事務所に貼ります。
物が見つからないまま終わった 探した場所が書いてあるので、重複せずに続きから探せます。洗濯場は私が確認します。
いつもと同じ日を具体的に書いていた 変わりがない日を、食事量と歩行の様子で書いてくれているので、来月比べるときの基準になります。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

そのまま使える返しのコメント10例(新しく入った職員へ)

新しく入った職員にとって、日誌は最も早く現場を覚えられる教材です。返しの一文は、指導ではなく「どこを見ればよいか」の道案内にしてください。直させる返しばかりだと、書く量が減ります。

書かれていた内容 そのまま使える返しの一文
感想だけで終わっていた その日に見た場面を1つだけ足すと、読む人が動けるようになります。次は時刻と、そのとき誰が何をしていたかを入れてみてください。
量が多すぎて要点が分からない 内容はよく見えています。次は6行以内に収めてみてください。削るのは説明の部分で、見たことは残してください。
短すぎて場面が分からない 1行でも構いませんが、時刻か回数のどちらかを入れてください。それだけで翌日の担当が動けます。
推測だけが書かれていた そう感じたきっかけになった場面を先に書いてください。見たことのあとなら、感じたことも書いて構いません。
専門用語が多い この日誌は誰が読んでも分かる言葉で構いません。事業所で使ってよい略語は事務所の一覧にあります。
できなかったことばかり書いている できなかった場面を書けるのは良いことです。同じ日にうまくいった小さなことも1つ書き足してみてください。
利用者の呼び方が揃っていない 呼び方は事務所の貼り紙の形にそろえてください。内容はそのままで構いません。
先輩の書き方を真似ている 形は真似なくて構いません。自分が見たことをそのまま書くほうが、読む側には役に立ちます。
質問が書かれていた 疑問を書いてくれると答えられます。この件は明日の朝に一緒に確認しましょう。
2週間続けて書けている 2週間続いています。書く枠が「気づいたこと」に寄っているので、来週は「次にやること」を1行足してみてください。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

口頭で伝えた内容と、日誌に残す内容の分け方(5つの目安)

口頭で伝えることと日誌に残すことは、同じではありません。全部を二重に書くと負担が倍になり、続かなくなります。次の5つの目安で分けてください。

内容の性質 その場で口頭で伝える 日誌にも残す
当日の数時間以内に対応が必要なこと 伝える 対応した結果だけを1行残す
翌日以降も続く対応や約束 伝える そのまま残す。読む人が翌日以降も入れ替わるため
試している最中の工夫 必要に応じて伝える 残す。何日目かが分かるように書く
その場で終わった一時的なこと 伝える 残さなくてよい。残す場合は1行にとどめる
相談したいこと 伝える 残す。口頭だけだと相談した事実が消えるため

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

半年後に読む人のために、書いておく6か所

日誌が本当に役に立つのは、書いた翌日ではなく、数か月後に読み返したときです。「あのとき、なぜこうしたのか」を知りたくなる場面は必ず来ます。そのときに答えられる日誌にするには、次の6か所を書いておいてください。

観点 書いておくと後から効くこと そのまま使える完成文
日付と場面が分かる いつの、どの時間帯の、どの場所での話かを1つに絞る 3月4日の夕方、食堂の入口付近でA様が立っておられた。時間は16時ごろで、約15分続いた。
固有名詞の扱い 誰のことか後から分かる形にする。記号だけでは半年後に特定できない B様(食堂の窓際の席)について、席替えを行ったのは今週の月曜からで、変更前は入口側だった。
そのときの判断の根拠 なぜその対応を選んだのかを1文添える C様の入浴を午後に変えたのは、午前は他の方の声が響いて落ち着かない様子が3日続いていたため。
結果がどうなったか 試したことの結末を、翌日か翌週に必ず1行足す 先週から午後に変えたD様の入浴について、本日まで5回連続で声かけ1回で応じられている。
誰が決めたか 本人の希望なのか、職員間で決めたのかを区別する E様の席の変更は、ご本人から「入口の近くがいい」と申し出があったことによる。職員側の判断ではない。
元に戻す条件 試している対応を、いつまで続けるかを書いておく F様の照明の設定は、今週いっぱい続けて様子を見る。夜間に廊下へ出てこられる回数が戻れば、元の設定に戻す。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

6か所のうち、抜けやすいのは4番目(結果がどうなったか)です。試した日のことは書かれているのに、その後どうなったかが書かれていない日誌は多くあります。試した3日後に1行足す、という決めごとを作るだけで、日誌は記録から資産に変わります。

運営指導で日々の記録について確認されている点(別添1と公表事例)

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1では、サービスの提供の記録に関する確認項目として、日々のサービスについて具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているかが挙げられており、確認文書としてサービス提供記録などが示されています。以下は、そのうち日々の記録の中身に関わる部分を抜き出したものです。様式そのものの作り方については、この記事では扱いません。

別添1に示されている確認項目(記録の中身に関する部分) 示されている確認文書 日誌の書き方として備えられること(記入欄)
計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか サービス提供記録ほか (         )
日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか サービス提供記録ほか (         )
提供した具体的なサービスの内容、提供日、利用者の状況等を記録しているか サービス提供記録 (         )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

次の表は、自治体が公表している資料に実在する指摘のうち、日々の記録の書き方に関係するものです。ここに挙げていない論点については、公表事例では確認できていません。

公表されている指摘の内容 公表している自治体・資料名 日々の記録の書き方への読み替え
サービス提供の記録について、提供したサービスの内容だけでなく利用者の心身の状況(利用者の様子等)についても記録することとされ、「特変なし」等しか書かれていない記録が見受けられると示されている 松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料) 定型句だけで終わっている日が続いていないかを、月に1回まとめて見る。続いていた場合は、比べた相手・見た場所・数のどれかを入れる書き方に変える
サービスを提供した場合は、提供日、提供時間、具体的なサービスの内容、利用者の心身の状況その他必要な事項を書面に記録することとされ、時間は計画に記載された時間をそのまま書くのではなく実際に提供した開始・終了時刻を記録するよう指導された事例が示されている 和歌山市 令和3年度 介護保険サービス事業者集団指導資料(和歌山市指導監査課) 時刻は、予定の時刻ではなく実際の時刻を書くと決めておく。書き方(24時間表記か否か)を事業所でそろえておく
看護記録や温度板へのチェックのみの記録となっている事例が挙げられている 北海道後志総合振興局「実地指導における主な指摘事項について」 チェックだけで終わらせず、その日に見た場面を1つ、文の形で書き足す運用にする
モニタリングの評価について同一の記載が繰り返されている事例など、記録の内容に関する助言・指摘が示されている 北九州市「令和7年度 ケアプラン点検実施結果」 前日の記載をそのまま写さない。前の記載を読むのは自分が書き終わったあとにする、と順番を決める

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、加算の要件や届出に関する部分は日々の記録の書き方とは別の話であり、この記事では扱いません。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。運営指導で確認される観点・様式・判断は保険者(指定権者)により異なるため、自事業所の指定権者が公表している資料をご確認ください。

最後に1つだけ。介護日誌は、上手に書けるようになることが目的ではありません。翌日の担当者が困らないこと、半年後の自分が思い出せること、新しく入った人が現場を早く覚えられること。この3つのどれか1つに役立てば、その日の日誌は役目を果たしています。7つの枠から1つ選んで、2行書くところから始めてください。

よくある質問(FAQ)

介護日誌には何を書きますか?
バイタル、食事・排泄、活動や様子、特記事項など、その日のケアと利用者の状態を記録します。
書くときのコツは?
観察した事実を具体的に、誰が読んでも分かる表現で残します。
続けるコツは?
項目を決めておく、音声入力を活用するなど、負担を減らす工夫が続けるコツです。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
カイポケをご利用中でなくても、神マナは単体で問題なくご利用いただけます。「マナドライブ」で帳票類の管理・網羅もでき、まず神マナを導入して後からカイポケを連携することも可能です。カイポケの導入をご希望の際は、当社からサポート担当へお繋ぎします。詳しくは「カイポケ導入相談・お見積り」の案内ページをご覧ください。
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場面別|介護日誌の文例

日誌は「その日、事業所全体で何が起きたか」を書きます。個別の詳細は個人の記録に、日誌には翌日以降に影響することだけを残します。

場面 記録の文例
全体の状況 利用者18名、欠席2名(発熱1名・家族の都合1名)。職員6名(うち看護師1名)。
天候・室温 晴れ。室温24度、湿度52%。
朝の申し送り 夜勤より、◯◯様が2回起き出されたとの申し送り。日中の臥床を減らす方針を確認。
午前の活動 ラジオ体操に14名が参加。◯◯様は座位のまま最後まで行われる。
入浴 入浴8名。◯◯様は血圧166/94を確認し、看護職員へ報告のうえ清拭で対応。
昼食 全員が経口摂取。◯◯様に汁物でむせ込み1回、とろみを追加。
午後の活動 塗り絵に9名が参加。◯◯様は40分間集中して取り組まれる。
おやつ 全員が摂取。◯◯様はゼリーへ変更。
体調の変化 15時、◯◯様に37.6度の発熱。看護師が確認し、家族へ連絡。16時30分に迎えあり。
けが ◯◯様が作業中に指先を軽く切る。止血を確認し、家族へ報告。
転倒 10時05分、◯◯様が居室で尻もち。外傷なし。看護師確認済み。
ヒヤリハット 配薬時に同姓の利用者のケースを取りかけたが、氏名照合で気づく。内服には至らず。
来訪 ◯◯様のご長女が15時に面会。30分間、居室で過ごされる。
外部との連携 ◯◯様の担当ケアマネジャーへ、歩行の状況を電話で報告。
受診 ◯◯様、10時に◯◯医院を受診(家族同行)。処方の変更なし。
新規 本日より◯◯様が利用開始。左片麻痺があり、移乗は軽介助。
終了 ◯◯様、本日で利用終了。荷物の返却を確認。
設備 エアマットの送気停止を発見。電源プラグの抜けが原因。接続を確認。
物品 手袋の在庫が残り1箱。発注済み。
訓練 14時から避難訓練を実施。所要20分。全職員が参加。
会議 16時から感染症対策委員会を開催。議題は手指衛生の徹底。
職員体制 ◯◯が休みのため、入浴の時間を14時からに変更。
翌日への申し送り ◯◯様の発熱、明日の結果が出るまで別室で対応。
特記事項 ◯◯様のご家族より、洗濯物を毎回持ち帰りたいとのご希望あり。

日誌と個人の記録の書き分け

内容 日誌 個人の記録
全体の人数・体制 書く —
行事・活動の実施 書く 参加の様子は個人の記録へ
個人のバイタル — 書く
個人の食事量 — 書く
事故・ヒヤリハット 発生の事実 詳細は報告書へ
体調の変化 翌日に影響することは書く 経過は個人の記録へ
設備の不具合 書く —
来訪・面会 書く 会話の内容は個人の記録へ
職員体制の変更 書く —
翌日への申し送り 書く —

個別の経過を追う記録にはフォーカスチャーティング(看護記録の書き方)という方法もあります。日誌と個人の記録の書き分けと合わせてご覧ください。

日誌の内容を上へ報告する書式は介護の報告書の書き方をご覧ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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