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総合的な援助の方針の文例120例|状況別と緊急時の対応の書き方【ケアプラン第1表】

公開日 2026年8月2日

ケアプラン第1表「総合的な援助の方針」の文例を、状況別に120例そろえました。あわせて、この欄で必ず確認される緊急時の対応の書き方と、誰にでも当てはまる一般論にならないための型を整理しています。

総合的な援助の方針は、支援チーム全員が読む唯一の欄です。第2表は担当するサービスの行だけ見られがちですが、この欄はサービス提供事業所も、主治医も、ご家族も読みます。

だからこそ「安心して在宅生活が送れるよう支援します」だけで終わると、誰にとっても情報がない欄になってしまいます。この記事では、状況別の文例120例と、緊急時の対応の記載例20例を用意しました。

第1表の他の欄はケアプラン第1表の書き方|意向・課題分析の結果の文例130例をご覧ください。

この欄には、何を書くのか

定型はありませんが、実務上は次の3つを入れておくと、読む人が動ける方針になります。

要素 書くこと 入っていないと
① 支援の方向性 この方の生活で、チームとして何を大切にするか 一般論になり、誰の計画か分からない
② 役割分担 どの職種・事業所が、どこを担うか 各事業所が自分の担当だけを見ることになる
③ 緊急時の対応 急変時の連絡先と、判断の目安 いざというときに動けない。多くの保険者が確認する項目

とくに③は、記載を求められることが多い項目です。方針の最後に1〜2文で必ず入れておくことをおすすめします。

書き方の型

要素 記載(例)
① 方向性 A様がこれまでどおりご自宅で生活を続けられるよう、転倒予防を中心に支援します。
② 役割分担 訪問介護は入浴と居室内の環境整備を、通所リハビリは下肢筋力の維持を担当し、状態の変化は担当介護支援専門員へ随時共有します。
③ 緊急時 体調の急変時は、まず主治医(◯◯クリニック)へご連絡ください。夜間・休日は訪問看護ステーション(24時間対応)へご連絡をお願いします。

状況別|総合的な援助の方針の文例120例

以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。ご本人のお名前・事業所名・連絡先は、実際の計画に置き換えてご使用ください。

1. 在宅生活の継続

文例(例)
これまでどおりご自宅での生活を続けられるよう、生活の中でできていることを大切にしながら支援します
ご本人が望まれる「この家で暮らし続けたい」という思いを、チーム全体で支えます
住み慣れた環境と生活リズムを保てるよう、無理のない範囲でサービスを組み立てます
ご家族との時間を大切にしながら、必要な支援を必要な分だけ受けられるよう調整します
できる家事や役割を続けていただくことを、支援の中心に置きます
ご本人のペースを尊重し、急がず段階的にサービスを導入していきます
今の生活を維持することを第一とし、変化があれば速やかに計画を見直します
ご本人・ご家族の意向を随時確認しながら、在宅での生活を継続できるよう支援します
地域とのつながりを保ちながら、自宅での生活を続けられるよう関係機関と連携します
これまでの生活歴を踏まえ、ご本人らしい暮らしが続くよう支援します

2. 転倒予防・安全の確保

文例(例)
転倒の予防を最優先とし、住環境の整備と下肢筋力の維持の両面から支援します
移動時の安全を確保するため、福祉用具の適合を定期的に確認します
夜間の動線に配慮し、照明・手すりの設置についてご家族と検討していきます
転倒歴があるため、再発の予防を関係者全員で意識して支援します
ご本人の「自分で動きたい」というお気持ちを尊重しつつ、安全に配慮した見守りを行います
ふらつきの状況を各事業所で共有し、変化があれば早期に対応します
屋内外の移動について、段階的にできる範囲を広げられるよう支援します
浴室・トイレなど、転倒リスクの高い場所での介助方法を統一します
服薬の影響によるふらつきについて、主治医・薬剤師と情報を共有します
季節や体調による変動を考慮し、無理のない活動量を保てるよう調整します

3. 認知症のある方への支援

文例(例)
混乱の少ない環境を保ち、これまでどおりの生活リズムで過ごせるよう支援します
できていることを続けていただくことを大切にし、過度な手出しは控えます
ご本人の言動の背景を関係者で共有し、統一した対応を心がけます
なじみの人・なじみの場所とのつながりを保てるよう支援します
ご家族が対応に困ったときに、すぐ相談できる体制を整えます
状態の変化を早期に把握し、主治医・専門医と連携して対応します
外出時の安全について、地域の見守りも含めた体制をつくります
ご本人の尊厳を大切にした関わりを、チーム全体で共有します
服薬・食事の状況を各事業所で記録し、変化を見逃さないようにします
ご家族の介護負担にも目を向け、必要に応じて支援を追加します

4. 医療的な管理が必要な方

文例(例)
持病の管理を中心に、主治医・訪問看護と密に連携しながら在宅生活を支えます
症状の変化を早期に把握できるよう、各事業所からの情報を集約します
服薬管理を確実に行えるよう、薬剤師を含めた体制で支援します
入院を繰り返さないことを目標に、日々の状態観察を丁寧に行います
医療処置について、ご家族が安心して対応できるよう指導・支援を行います
受診の継続を支え、医師への情報提供を担当介護支援専門員が調整します
栄養状態・水分摂取について、多職種で継続的に評価します
褥瘡の予防に努め、皮膚の状態を各事業所で共有します
医療と介護の役割を明確にし、重複や漏れがないよう調整します
状態が不安定な時期にあるため、計画は短い期間で見直していきます

5. 独居の方

文例(例)
お一人での生活を続けられるよう、安全確保と見守りの体制を整えます
複数のサービスが週を通して関わることで、変化に気づける体制をつくります
緊急時に確実に連絡がつくよう、地域や関係機関との体制を整えます
食事・服薬・水分摂取について、訪問時に必ず確認します
近隣・民生委員との関係を活かし、日常的な見守りにつなげます
孤立を防ぐため、外出や交流の機会を意識的につくります
離れて暮らすご家族へ、定期的に状況をお伝えします
金銭管理・書類の手続きについて、必要に応じて関係機関へつなぎます
ご本人の「人に頼りたくない」というお気持ちに配慮しながら支援します
季節ごとの体調管理(熱中症・感染症)について、訪問時に注意して観察します

6. ご家族の介護負担が大きい

文例(例)
介護されているご家族が休息をとれるよう、サービスの配分を調整します
ご家族が一人で抱え込まないよう、相談できる場を継続的に確保します
ご家族の就労と介護が両立できるよう、日中の支援体制を整えます
短期入所の定期的な利用により、ご家族の休息の時間を確保します
介護方法についての助言を行い、ご家族の身体的な負担を減らします
ご家族自身の健康状態にも目を向け、変化があれば支援を見直します
老々介護の状態にあるため、双方の状態を継続的に確認します
ご家族間で介護方針に違いがあるため、担当者会議で合意形成を図ります
離れて暮らすご家族とも情報を共有し、支援の輪を広げます
ご家族の思いを丁寧に伺いながら、無理のない介護の形を一緒に考えます

7. 退院直後・状態が不安定

文例(例)
退院直後のため、在宅での生活が安定するまで短い期間で状態を確認します
入院前の生活に段階的に近づけられるよう、無理のない範囲で支援します
退院時カンファレンスで確認した留意事項を、各事業所で共有し徹底します
再入院を防ぐことを当面の目標とし、体調の変化を早期に把握します
病院との連携を継続し、必要時は速やかに医療につなげます
暫定的な計画のため、1か月を目安に再アセスメントを行います
ご本人・ご家族の不安が大きい時期のため、こまめな訪問と連絡を行います
身体機能の回復状況に合わせ、サービス内容を柔軟に見直します
退院後の環境について、住宅改修・福祉用具の必要性を早期に検討します
状態が安定した時点で、あらためて長期的な計画を検討します

8. 機能の維持・改善を目指す

文例(例)
現在の身体機能を維持し、できることを減らさないことを目標に支援します
専門職の評価をもとに、自宅でも続けられる運動を取り入れます
生活動作そのものを訓練の機会と捉え、日常の中で機能の維持を図ります
ご本人の「もっと歩けるようになりたい」という意欲を支えます
リハビリテーション専門職と介護職が連携し、統一した関わりを行います
3か月ごとに評価を行い、目標と内容を見直していきます
できるようになった動作を、生活の中で使う機会を意識的につくります
過度な負荷を避け、痛みや疲労の状況を確認しながら進めます
口腔・栄養・運動の3つの視点から、多職種で支援します
変化を数字と記録で確認し、ご本人・ご家族にもお伝えします

9. 看取り・終末期

文例(例)
ご本人・ご家族の希望に沿った場所で、穏やかに過ごせるよう支援します
苦痛の緩和を最優先とし、主治医・訪問看護と密に連携します
ご本人の意向を随時確認し、変化があればすぐに計画へ反映します
ご家族が後悔なく寄り添えるよう、心理的な支援も行います
24時間の連絡体制を確保し、いつでも相談できる状態を保ちます
ご本人の好まれる過ごし方を大切にし、日々の楽しみを支えます
関係者間で状態を毎日共有し、変化に速やかに対応します
ご家族の負担と体調にも配慮し、休息の時間を確保します
急変時の対応について、あらかじめご家族と確認しておきます
これまでの人生を大切にした関わりを、チーム全体で共有します

10. 社会参加・意欲の維持

文例(例)
人とのつながりを保ち、孤立しない生活を続けられるよう支援します
これまで続けてこられた趣味や役割を、無理のない形で継続できるよう支えます
外出の機会を意識的につくり、生活に張りが生まれるよう支援します
地域の行事・サロンなど、身近な資源につながれるよう情報提供します
ご本人が「できる」と感じられる場面を、日常の中に増やしていきます
意欲の変化を各事業所で共有し、早めに対応します
集団が苦手な方のため、少人数や個別の関わりを中心に組み立てます
ご本人の生活歴を踏まえた活動の場を、一緒に探していきます
近隣との関係を大切にしながら、地域で暮らし続けられるよう支援します
気持ちの落ち込みがみられる時期があるため、丁寧に傾聴します

11. 経済的な配慮が必要

文例(例)
費用のご負担に配慮しながら、必要な支援を優先順位をつけて組み立てます
利用できる制度について情報提供を行い、関係機関へおつなぎします
サービスの追加・変更の際は、費用の見通しを事前にお伝えします
インフォーマルな資源も活用し、負担を抑えた支援を検討します
ご家族の経済状況も踏まえ、無理のない範囲で計画します
福祉用具は貸与と購入を比較し、負担の少ない方法を検討します
金銭管理に支援を要するため、権利擁護の視点で関係機関と連携します
負担限度額など、利用できる軽減の仕組みを確認します
費用を理由に必要な支援が受けられない状態にならないよう調整します
年金の受給状況を踏まえ、月々の負担が続けられる範囲で計画します

12. サービス利用への抵抗がある

文例(例)
ご本人のお気持ちを尊重し、段階的にサービスを導入していきます
まずは短時間・少ない回数から始め、関係づくりを優先します
担当者をできるだけ固定し、安心して受け入れられる体制をつくります
「してもらう」ではなく「一緒に行う」関わりを心がけます
ご本人が納得されたうえで進められるよう、丁寧に説明します
ご家族からの働きかけも含め、無理のないタイミングを見極めます
拒否の背景にある思いを関係者で共有し、統一した対応を行います
できていることを認める関わりを通じて、信頼関係を築きます
必要最小限の支援から始め、状況に応じて見直します
ご本人の生活歴・価値観を踏まえた提案を心がけます

緊急時の対応|記載例20例

方針の最後に、必ず1〜2文入れておきたい部分です。読む人が「いざというときに何をすればよいか」分かる形にしてください。

場面 記載(例)
基本形 体調の急変時は、まず主治医(◯◯クリニック TEL◯◯)へご連絡ください
夜間・休日 夜間・休日は、訪問看護ステーション◯◯(24時間対応 TEL◯◯)へご連絡をお願いします
連絡順序 緊急時は①ご家族(長女 TEL◯◯)②担当介護支援専門員 ③主治医 の順にご連絡ください
転倒時 転倒された場合は、無理に動かさず、主治医または救急へご連絡ください
発熱時 38度以上の発熱が続く場合は、主治医へご連絡のうえ指示を確認してください
独居 お一人のため、緊急通報装置(◯◯市見守りサービス)を設置しています
安否確認 訪問時に応答がない場合は、担当介護支援専門員および長男へ連絡します
サービス中止 やむを得ずサービスを中止する場合は、事業所から担当介護支援専門員へ連絡します
災害時 災害時の避難については、個別避難計画に沿って対応します
感染症 感染症の発生時は、各事業所の業務継続計画に基づき対応します
看取り期 呼吸状態の変化があった場合は、訪問看護(24時間対応)へ第一報をお願いします
医療処置 医療機器のトラブル時は、供給元(◯◯ TEL◯◯)と訪問看護へご連絡ください
行方不明 所在が分からなくなった場合は、ご家族・警察・担当介護支援専門員へ連絡します
家族不在 ご家族が不在の時間帯は、訪問介護事業所から担当介護支援専門員へ直接連絡します
意識障害 意識の変化がみられた場合は、ただちに救急要請を行ってください
連絡先の共有 緊急連絡先の一覧は冷蔵庫に掲示し、関係者全員が確認できるようにします
入院時 入院された場合は、ご家族から担当介護支援専門員へご一報をお願いします
連絡がつかない時 ご家族と連絡がつかない場合は、緊急連絡先(次女 TEL◯◯)へご連絡ください
服薬関連 誤薬・飲み忘れが疑われる場合は、薬局または主治医へご相談ください
定期見直し 緊急時の連絡先は、モニタリングのたびに変更がないか確認します

書くときに避けたい表現|言い換えの対照表

避けたい書き方 気をつけたい理由 言い換えの例
安心して在宅生活が送れるよう支援します 誰にでも当てはまり、この方の情報がない 転倒の予防を最優先とし、住環境の整備と下肢筋力の維持の両面から支援します
関係機関と連携します 誰と、何を連携するのか分からない 主治医・訪問看護と体調の変化を共有し、必要時は速やかに医療につなげます
本人の意向を尊重します どの意向を、どう尊重するのかが不明 「この家で暮らし続けたい」というお気持ちを、チーム全体で支えます
緊急時の記載がない 多くの保険者が確認する項目 急変時は主治医(◯◯クリニック TEL◯◯)へご連絡ください
複数の利用者で同じ文章 公表事例で「計画内容が一律」と指摘されている ご本人の言葉・疾患・住環境を一語でも入れる
サービス名を並べるだけ 方針ではなく、計画の要約になっている どの事業所が何を担うか、役割として書く
頑張っていきましょう 呼びかけであって、方針になっていない できる家事や役割を続けていただくことを、支援の中心に置きます
前回と同じ文章のまま 第1表の流用は公表事例で指摘されている 状態の変化を踏まえ、今回の方針として書き直す

方針を書くときの実務注意

記載事項・様式は、保険者・自治体の運用により異なる場合があります。緊急時の対応の記載を求める範囲についても、自治体により示され方が異なります。必ず告示・通知および貴保険者の公表資料をご確認ください。本記事の文例は記載のイメージであり、適否を保証するものではありません。記録をAIに渡す運用を行う場合は、氏名・被保険者番号・連絡先などの個人情報の扱いにご留意ください。

よくある質問(FAQ)

総合的な援助の方針には、何文字くらい書きますか?

文字数の定めはありません。ただし「安心して在宅生活が送れるよう支援します」の一文だけでは、読む人が動ける情報になりません。方向性・役割分担・緊急時の対応の3点が入る長さが目安です。

緊急時の対応は必ず書かないといけませんか?

多くの保険者で確認される項目です。急変時の連絡先と判断の目安を1〜2文で入れておくことをおすすめします。取扱いは保険者により異なりますので、貴保険者の公表資料をご確認ください。

誰に向けて書く欄ですか?

支援チーム全員が読む欄です。サービス提供事業所・主治医・ご家族が、それぞれ自分の役割を確認できる書き方にしておくと、担当者会議での共有もスムーズになります。

前回と同じ方針でも問題ありませんか?

状態や意向に変化がなければ内容が近くなることはありますが、前回の第1表をそのまま流用していたことが公表事例で指摘されています。今回確認した結果としてあらためて記載してください。

サービス名を書いてもよいですか?

サービス名を並べるだけでは計画の要約になってしまいます。「訪問介護は入浴と居室内の環境整備を担当」のように、役割として書くと方針になります。

ご本人の名前は入れたほうがよいですか?

「A様が〜」と主語を入れると、その方の計画であることが明確になります。複数の利用者で内容が一律になることを避ける意味でも有効です。

出典

  • 厚生労働省「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」(厚生労働省ウェブサイト
  • 各自治体が公表する運営指導(実地指導)の結果・主な指摘事項。個別の指摘内容は監査対策ナビに収録しています

出典:厚生労働省ウェブサイト/各自治体の公表資料/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。指摘事項は公表時点のものであり、取扱いは保険者・自治体により異なります。文例は記載のイメージであり、適否を保証するものではありません。記載事項は原典をご確認ください。

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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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