「訪問看護師 個人目標」で探している方の多くは、目標管理シートや人事評価の面談で提出する自分自身の目標を書こうとしています。利用者のための看護計画の目標とは別物なのに、書き方の例が少なく、「利用者に寄り添った看護をする」のような抽象的な一行で提出して面談で書き直しになる、という声をよく聞きます。このページでは、経験年数別・領域別にそのまま貼って言い換えられる目標の例文120例と、期末に振り返れる書き方をまとめました。
個人目標と看護計画の目標は別物|混同しやすい3点の対照表
| 項目 | 個人目標(目標管理シート・人事評価) | 看護計画の目標(訪問看護計画書) |
|---|---|---|
| 主語 | 看護師である自分 | 利用者(療養者) |
| 何を目指すか | 自分の知識・技術・仕事の進め方が、いつまでに、どこまで伸びるか | 利用者の状態・生活が、いつまでに、どうなるか |
| 誰が評価するか | 自分と上司(管理者) | 訪問看護師と主治医、利用者・家族 |
| 期間 | 半年〜1年(事業所の評価周期) | 計画書の目標期間(数週間〜数か月) |
| 書く場所 | 目標管理シート・自己評価表・面談記録 | 訪問看護計画書の「目標」欄 |
| よくある混同 | 「利用者のADLを維持する」を個人目標に書く | 「記録を早く書けるようになる」を計画書に書く |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
目標の立て方|4つの要素を入れると面談で書き直しにならない(悪い例・良い例12組)
面談で「もう少し具体的に」と言われる目標には、共通して4つの要素のどれかが抜けています。「何を」「どこまで」「いつまでに」「どう確かめるか」です。抽象的な一行を、この4つを足して書き直した例を並べます。
| 抜けている要素 | 悪い例(提出しがちな一行) | 良い例(4要素を入れた完成文) |
|---|---|---|
| どこまで | 観察力を高める。 | 心不全の利用者の訪問で、体重・浮腫・呼吸音・尿量の4項目を毎回記録し、変化があった日は主治医への報告まで自分で行う。9月末までに担当5名全員で実施。 |
| いつまでに | 記録を早く書けるようになる。 | 訪問後の記録書Ⅱの作成時間を、現在の平均20分から12月末までに10分以内にする。毎月の記録作成時間を自分で計測して確かめる。 |
| どう確かめるか | 多職種と連携できるようになる。 | 担当利用者の担当者会議に、9月から3月までの間に4回以上出席し、看護の視点からの意見を第4表に残る形で述べる。出席回数と第4表の写しで確認する。 |
| 何を | スキルアップする。 | 褥瘡のDESIGN-R評価を一人で行えるようになる。10月末までに先輩の同行で3回、11月からは単独で評価し、管理者に評価結果を確認してもらう。 |
| どこまで | オンコールに慣れる。 | 10月からオンコールを月4回担当し、電話対応の内容を翌朝の申し送りで報告する。12月末時点で、電話から訪問判断までを自分で完結できた件数を数える。 |
| どう確かめるか | 家族への説明を丁寧にする。 | 終末期の利用者の家族に、今後起こりうる変化を説明する場面を先輩と分担し、12月までに3件を自分が主で説明する。説明後に家族の質問が減ったかを記録で確かめる。 |
| いつまでに | 吸引の手技を安定させる。 | 気管カニューレの利用者の吸引を、10月末までに管理者の確認のもと単独で実施できるようにする。手順チェックリストの全項目に管理者の確認印をもらう。 |
| 何を | 後輩を育てる。 | 4月入職の新人に、10月から週1回同行し、訪問前の準備と訪問後の記録を一緒に確認する。12月末に新人が単独訪問を始められる状態を管理者と確認する。 |
| どこまで | 感染対策を徹底する。 | 訪問カバンの物品配置を見直し、10月末までに手指消毒・手袋・エプロンの取り出しを訪問先で30秒以内にできる配置にする。事業所内の勉強会で共有する。 |
| どう確かめるか | 報告書を分かりやすく書く。 | 訪問看護報告書の「病状の経過」欄に、数値と観察の根拠を必ず入れる。毎月の報告書を管理者に確認してもらい、修正の指摘が月0件になることを目標にする。 |
| いつまでに | 医療保険の制度を理解する。 | 医療保険の訪問看護(週3回の原則・特別指示・別表7・別表8)を11月末までに整理し、担当利用者の請求区分を自分で説明できるようにする。事業所内で15分の説明を行う。 |
| 何を | コミュニケーション力を上げる。 | 認知症の利用者への声かけで、拒否があったときの言い換えを3通り用意し、10月から実践する。拒否があった場面と対応を記録に残し、月末に管理者と振り返る。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
経験年数別|1年目から管理者まで、立場ごとの目標例(5段階・40例)
同じ「記録」でも、1年目は「時間内に書き終える」、中堅は「後輩の記録を見て直せる」、管理者は「事業所全体の記録の質を揃える」と、目標の高さが変わります。立場ごとに8例ずつ示します。
訪問看護1年目(入職〜1年)(8例)
| 領域 | 目標の例文 |
|---|---|
| 基本 | 10月末までに、担当利用者5名の訪問を単独で行い、訪問前の準備(物品・情報確認)を自分で完結できるようにする。 |
| 観察 | バイタルサインの測定に加え、呼吸音・浮腫・皮膚の状態を毎回観察し、記録書Ⅱに数値と所見で残す。12月末まで継続し、抜けを管理者に月1回確認してもらう。 |
| 記録 | 訪問後の記録書Ⅱを訪問当日中に書き終える。11月末までに、当日中に書けなかった回数を月2回以下にする。 |
| 報告 | 利用者の状態に変化があったとき、SBAR(状況・背景・評価・提案)の形で管理者に報告する。10月から実践し、報告の型が身についたかを12月の面談で確認する。 |
| 処置 | 褥瘡処置・膀胱留置カテーテル管理・ストーマ管理の3つを、先輩の同行で各3回経験し、12月末までに単独で実施できる状態を管理者と確認する。 |
| 連携 | 主治医への報告を、11月までに先輩の確認のもとで3回、12月からは自分で行う。報告内容は記録書Ⅱに残す。 |
| 制度 | 介護保険と医療保険の訪問看護の違い(対象者・回数・指示書)を9月末までに整理し、担当利用者がどちらの保険か説明できるようにする。 |
| 自己管理 | 訪問の移動時間を含めた1日の予定を前日に組み、遅刻・訪問時間の超過を月1回以下にする。10月から3か月間、実績を手帳に残す。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
2〜3年目(8例)
| 領域 | 目標の例文 |
|---|---|
| 観察 | 担当利用者の疾患(心不全・COPD・糖尿病・がん)ごとに「悪化の兆し」を一覧にし、10月末までに事業所内で共有する。兆しに気づいた件数を記録する。 |
| 判断 | オンコールを月4回担当し、電話から訪問の要否の判断までを自分で行う。判断に迷った件は翌朝管理者と振り返り、12月末に自己判断で完結した割合を確認する。 |
| 記録 | 記録書Ⅱの作成時間を平均15分から12月末までに10分以内にする。SOAPの各項目に書く内容の型を自分で決め、毎月の作成時間を計測する。 |
| 家族支援 | 介護負担の大きい家族3名に対し、10月から月1回、負担の内容を聞き取り、介護支援専門員に共有する。共有した件数と、サービス変更につながった件数を数える。 |
| 多職種 | 担当利用者の担当者会議に3月までに4回出席し、看護の視点からの意見を述べる。第4表に自分の意見が残っているかを確認する。 |
| 処置 | 在宅酸素・人工呼吸器の利用者を新たに1名担当し、機器の管理と緊急時の対応手順を11月末までに管理者の確認のもとで習得する。 |
| 教育 | 新人の同行訪問に10月から週1回入り、訪問前の準備と記録を一緒に確認する。12月末に新人が単独訪問できる状態を管理者と確認する。 |
| 制度 | 訪問看護報告書の作成を、担当利用者全員分について月末3営業日以内に終える。12月末まで毎月の提出日を記録する。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
中堅(4〜9年目)(8例)
| 領域 | 目標の例文 |
|---|---|
| 専門性 | 終末期の利用者の看取りを年間3件以上担当し、家族への説明・症状緩和・死後の処置を一貫して行う。事例を事業所内の振り返りで1件発表する。 |
| 判断 | 状態悪化時の主治医への報告で、報告から指示までの時間を短くするため、報告の型(数値・所見・提案)を事業所内で共有する。11月末までに共有し、他の看護師の使用状況を聞き取る。 |
| 教育 | 1〜3年目の看護師3名のメンターとして、月1回の面談で目標の進捗を確認する。3月末に3名の目標の達成度を管理者と共有する。 |
| 記録の質 | 事業所の記録書Ⅱを月10件抽出して確認し、数値と根拠が書かれていない記録を指摘・修正する。12月末に指摘件数の推移を管理者に報告する。 |
| 多職種 | 介護支援専門員・訪問介護・通所の担当者と、利用者ごとの連絡の取り決め(誰に・何を・いつ)を10月末までに文書化し、担当利用者10名分を整える。 |
| 業務改善 | 訪問の順路と時間配分を見直し、移動時間を1日あたり30分減らす。10月から計測し、12月に改善の内容を事業所内で共有する。 |
| 制度 | 医療保険の加算(緊急訪問・長時間訪問・複数名訪問等)の要件を整理し、担当利用者の請求区分の確認を月末に自分で行う。誤りをゼロにすることを目標にする。 |
| 安全 | ヒヤリ・ハットを月2件以上報告し、事業所内で共有する。年度末に報告件数と、そこから生まれた手順の変更を数える。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
主任・リーダー(8例)
| 領域 | 目標の例文 |
|---|---|
| チーム | 看護師5名のチームで、週1回のカンファレンスを10月から定例化し、利用者ごとの課題と方針を共有する。開催回数と、方針が記録に反映された件数を数える。 |
| 教育 | 新人教育のチェックリスト(観察・処置・記録・連携の40項目)を11月末までに作り、新人2名に適用する。3月末に到達項目数を確認する。 |
| 記録の質 | 事業所の記録の書き方の基準(数値・観察の根拠・SOAPの各項目)を10月末までに文書化し、全員に説明する。12月に記録10件を抽出して基準どおりかを確認する。 |
| 多職種 | 地域の介護支援専門員向けに、訪問看護の依頼から開始までの流れを説明する資料を12月末までに作り、連携先3事業所に配る。 |
| オンコール | オンコールの対応記録を月次で集計し、訪問に至った件数・電話で完結した件数・主治医へ連絡した件数を管理者に報告する。10月から3か月間継続する。 |
| 安全 | 事業所内のヒヤリ・ハットを月1回まとめ、手順の変更が必要なものを提案する。年度末に手順を変更した件数を数える。 |
| 家族支援 | 終末期の利用者の家族への説明を、事業所内で誰が担当しても同じ内容になるよう、説明の項目一覧を11月末までに作る。 |
| 自己研鑽 | 訪問看護に関わる外部研修に年2回参加し、内容を事業所内で30分ずつ共有する。参加日と共有日を記録する。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
管理者(8例)
| 領域 | 目標の例文 |
|---|---|
| 運営 | 訪問看護報告書・計画書の提出遅れを年度内にゼロにする。月末に提出状況を一覧化し、遅れた場合は翌月の面談で原因を確認する。 |
| 人材 | 看護師の離職を年度内ゼロにする。全員と3か月に1回の面談を行い、負担の内容と希望を聞き取り、シフトと担当の調整に反映する。 |
| 教育 | 新人が単独訪問を始めるまでの期間を、現在の平均3か月から2か月に短くする。教育のチェックリストと同行の計画を10月末までに整える。 |
| 安全 | 事業所全体のヒヤリ・ハット報告を年間50件以上にし、そこから手順の変更を年5件以上行う。四半期ごとに集計する。 |
| 連携 | 連携先の医療機関・居宅介護支援事業所を年度内に10か所訪問し、訪問看護の依頼から開始までの流れを説明する。訪問日と相手を記録する。 |
| 記録 | 記録の基準を文書化し、四半期ごとに記録20件を抽出して基準どおりかを確認する。基準に合わない記録の割合を年度末に半減させる。 |
| 制度 | 運営指導で確認される書類(指示書・計画書・報告書・記録・契約書類)を年2回自己点検し、不備を年度内にゼロにする。 |
| 経営 | 訪問件数と看護師の稼働のバランスを月次で確認し、1人あたりの訪問件数が過大にならない範囲で、年度内に利用者数を10%増やす。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
領域別|観察・処置・記録・連携・家族支援・オンコール・教育・業務改善・安全・自己研鑽の目標例(10領域・60例)
目標管理シートの多くは、領域(技術・知識・態度・チーム貢献など)ごとに1〜2個の目標を求めます。10の領域ごとに6例ずつ、「1年目向け」から「管理者向け」まで混ぜて示します。自分の立場に近いものを言い換えてお使いください。
観察・アセスメント(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 呼吸音の聴取を毎回行い、左右差・副雑音の有無を記録書Ⅱに残す。12月末までに、副雑音の種類を自分で判断して記録できるようにする。 |
| 1年目 | 浮腫の程度を「圧痕の深さ・戻る時間」で毎回記録する。10月から3か月間、主観的な表現(「むくみあり」)を使わない。 |
| 2〜3年目 | 心不全の利用者3名について、体重・浮腫・呼吸・尿量の変化から悪化の兆しに気づき、主治医に報告した件数を数える。12月末までに3件以上。 |
| 2〜3年目 | 認知症の利用者の行動・心理症状を、時間帯・きっかけ・対応・結果の4点で記録する。10月から実践し、家族への助言に使えた場面を記録する。 |
| 中堅 | 疾患別の観察項目一覧(心不全・COPD・糖尿病・がん・脳血管疾患)を10月末までに作り、事業所内で共有する。新人の同行時に使う。 |
| 管理者 | 記録から悪化の兆しを見落とした事例を四半期ごとに振り返り、観察項目の見直しを年2回行う。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
医療処置・技術(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 褥瘡処置を先輩の同行で3回経験し、11月末までに単独で実施する。処置の手順チェックリストに管理者の確認をもらう。 |
| 1年目 | 膀胱留置カテーテルの交換を、12月末までに管理者の確認のもとで単独で行えるようにする。 |
| 2〜3年目 | 在宅酸素・人工呼吸器の利用者を1名担当し、機器のトラブル時の対応手順を11月末までに文書で整理する。 |
| 2〜3年目 | 中心静脈栄養の管理(ルート交換・刺入部の観察)を、10月末までに先輩の同行で2回、11月から単独で行う。 |
| 中堅 | 事業所内で処置の勉強会を年2回開き、手順の統一を図る。参加者と内容を記録する。 |
| 管理者 | 新しい処置(例:皮下輸液・PCAポンプ)を受け入れる際の教育体制を、年度内に文書化する。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
記録(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 記録書ⅡのS(主観)とO(客観)を混同しない。10月から管理者の確認を月1回受け、12月に指摘0件にする。 |
| 1年目 | 訪問当日中に記録を書き終える。11月末までに、翌日以降に持ち越した回数を月2回以下にする。 |
| 2〜3年目 | 記録書Ⅱの作成時間を平均15分から10分以内にする。12月末まで毎月計測する。 |
| 2〜3年目 | 訪問看護報告書の「病状の経過」に数値と観察の根拠を必ず入れる。管理者の修正指摘を月0件にする。 |
| 中堅 | 事業所の記録10件を月1回確認し、数値・根拠が無い記録を指摘して修正する。指摘件数の推移を管理者に報告する。 |
| 管理者 | 記録の基準を文書化し、四半期ごとに20件を抽出して確認する。基準に合わない割合を年度末に半減させる。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
多職種連携(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 主治医への報告を、11月までに先輩の確認のもとで3回、12月からは自分で行う。 |
| 1年目 | 担当利用者の介護支援専門員の名前と連絡先を全員分把握し、状態変化時に自分から連絡する。連絡した件数を記録する。 |
| 2〜3年目 | 担当者会議に3月までに4回以上出席し、看護の意見を第4表に残る形で述べる。 |
| 2〜3年目 | 訪問介護のヘルパーと、利用者ごとの連絡の取り決め(何を・誰に・いつ)を10月末までに整える。 |
| 中堅 | 退院前カンファレンスに年4回以上出席し、退院後の看護計画を病棟看護師と共有する。 |
| 管理者 | 連携先の医療機関・居宅介護支援事業所を年度内に10か所訪問し、依頼から開始までの流れを説明する。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
家族支援・説明(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 訪問の終わりに、家族へ「今日の状態」と「次回までに気をつけること」を1分で伝える。10月から毎回実践する。 |
| 1年目 | 家族からの質問で答えられなかったものを記録し、翌日までに調べて回答する。12月末までに月の未回答をゼロにする。 |
| 2〜3年目 | 介護負担の大きい家族3名に月1回、負担の内容を聞き取り、介護支援専門員に共有する。 |
| 2〜3年目 | 終末期の家族への説明を、12月までに3件、自分が主で行う。説明後の家族の質問の変化を記録する。 |
| 中堅 | 終末期の家族に説明する項目の一覧を11月末までに作り、事業所内で共有する。 |
| 管理者 | 家族からの苦情・相談を月次で集計し、対応の型を年度内に文書化する。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
オンコール・緊急対応(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 10月からオンコールの副担当に入り、電話対応を先輩と一緒に3回経験する。12月から主担当を月2回持つ。 |
| 2〜3年目 | オンコールを月4回担当し、電話から訪問の要否の判断までを自分で行う。迷った件は翌朝振り返る。 |
| 2〜3年目 | 緊急訪問の際の持ち物一覧を10月末までに見直し、訪問先で不足した物品をゼロにする。 |
| 中堅 | オンコールの対応記録を月次で集計し、電話で完結した件数・訪問した件数・主治医へ連絡した件数を管理者に報告する。 |
| 中堅 | 利用者ごとの「夜間に起こりうる状態と対応」を一覧にし、10月末までに担当利用者10名分を整える。 |
| 管理者 | オンコールの負担を看護師間で偏らせない。月次で担当回数を確認し、差を月2回以内にする。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
教育・後輩指導(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 2〜3年目 | 新人の同行訪問に10月から週1回入り、訪問前の準備と記録を一緒に確認する。 |
| 2〜3年目 | 自分が1年目に困ったこと10項目を書き出し、新人向けの「最初の1か月で覚えること」一覧を10月末までに作る。 |
| 中堅 | 1〜3年目の看護師3名のメンターとして月1回面談し、目標の進捗を確認する。 |
| 中堅 | 事業所内の勉強会を年2回担当し、テーマ(例:褥瘡・呼吸管理)の資料を作る。 |
| 主任 | 新人教育のチェックリスト40項目を11月末までに作り、新人2名に適用する。 |
| 管理者 | 新人が単独訪問を始めるまでの期間を平均3か月から2か月に短くする。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
業務改善(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 訪問の移動時間を含めた1日の予定を前日に組み、訪問時間の超過を月1回以下にする。 |
| 2〜3年目 | 訪問カバンの物品配置を見直し、訪問先での準備を30秒以内にする。10月末までに整え、事業所内で共有する。 |
| 中堅 | 訪問の順路と時間配分を見直し、移動時間を1日30分減らす。10月から計測する。 |
| 中堅 | 記録の音声入力を10月から試し、記録の作成時間の変化を12月に事業所内で報告する。 |
| 主任 | 報告書・計画書の作成を月末に集中させない。毎週金曜に担当分を進める運用を10月から始め、月末の残業時間を記録する。 |
| 管理者 | 事業所全体の記録・報告書の作成時間を月次で把握し、年度内に1人あたり月5時間減らす。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
安全・感染対策(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 訪問先での手指消毒を、訪問の前・処置の前後・訪問の後の4回、10月から毎回行う。 |
| 1年目 | ヒヤリ・ハットを月1件以上報告する。報告をためらった件も翌朝管理者に相談する。 |
| 2〜3年目 | 転倒リスクの高い利用者の居宅環境を10月末までに一覧にし、介護支援専門員と共有する。 |
| 中堅 | ヒヤリ・ハットを月2件以上報告し、事業所内で共有する。年度末に手順の変更につながった件数を数える。 |
| 主任 | 事業所内のヒヤリ・ハットを月1回まとめ、手順の変更が必要なものを提案する。 |
| 管理者 | ヒヤリ・ハット報告を年間50件以上にし、手順の変更を年5件以上行う。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
制度・請求の理解(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 介護保険と医療保険の訪問看護の違い(対象者・回数・指示書)を9月末までに整理し、担当利用者がどちらか説明できるようにする。 |
| 2〜3年目 | 訪問看護報告書を、担当利用者全員分について月末3営業日以内に提出する。 |
| 2〜3年目 | 特別訪問看護指示書の期間中の訪問の扱いを11月末までに整理し、担当利用者の請求区分を月末に自分で確認する。 |
| 中堅 | 医療保険の加算の要件を整理し、担当利用者の請求区分の確認を月末に行う。誤りゼロを目標にする。 |
| 主任 | 運営指導で確認される書類(指示書・計画書・報告書・記録)の自己点検を年2回行う。 |
| 管理者 | 制度改定の内容を改定のたびに事業所内で説明し、計画書・報告書の様式を改定後1か月以内に更新する。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
自己研鑽・キャリア(6例)
| 向いている立場 | 目標の例文 |
|---|---|
| 1年目 | 訪問看護の基礎研修に年度内に1回参加し、内容を事業所内で15分共有する。 |
| 2〜3年目 | 認定看護師・特定行為研修などの受講要件を10月末までに調べ、3年後までの学習計画を面談で相談する。 |
| 2〜3年目 | 担当している疾患(例:心不全)の最新のガイドラインを読み、観察項目の見直し案を12月までに出す。 |
| 中堅 | 外部研修に年2回参加し、内容を事業所内で30分ずつ共有する。 |
| 主任 | 訪問看護の管理者研修を年度内に受講し、事業所運営に活かす点を管理者と共有する。 |
| 管理者 | 看護師全員のキャリアの希望を年1回の面談で聞き取り、研修計画に反映する。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
数字にできる目標と、数字にならない目標|確かめ方の書き分け20例
「数値目標にしなさい」と言われても、看護の仕事には数字にしにくいものがあります。無理に数字にすると「訪問件数を増やす」のような、質と反対の目標になりがちです。数字にできるものは数字で、できないものは「どの場面で・誰が・何を見て」確かめるかで書き分けます。
| 目標の種類 | 数字にできる書き方(10例) | 数字にならないときの確かめ方(10例) |
|---|---|---|
| 記録の速さ | 記録書Ⅱの作成時間を平均10分以内にする(毎月計測)。 | 記録に「数値と根拠」が入っているかを、管理者が月1回10件を見て確認する。 |
| 観察 | 心不全の利用者の体重・浮腫・呼吸・尿量を毎回記録する(記録率100%)。 | 悪化の兆しに気づいた場面を記録に残し、面談で振り返る。 |
| 報告 | 主治医への報告を12月までに自分で5件行う。 | 報告の内容が「数値・所見・提案」の型になっているかを管理者が確認する。 |
| 多職種 | 担当者会議に4回出席する。 | 第4表に自分の意見が残っているかを、会議後に介護支援専門員に確認する。 |
| 家族支援 | 家族の介護負担の聞き取りを月1回×3名行う。 | 家族の言葉(「相談できて楽になった」など)を記録に残し、面談で共有する。 |
| オンコール | オンコールを月4回担当する。 | 電話から訪問判断までを自分で完結できた件と、迷った件を分けて記録する。 |
| 処置 | 褥瘡処置を単独で3件実施する。 | 手順チェックリストの全項目に管理者の確認をもらう。 |
| 教育 | 新人の同行に週1回入る(12回)。 | 新人が「一人で訪問できる」と言える状態を、管理者と新人本人の両方に確認する。 |
| 安全 | ヒヤリ・ハットを月2件報告する。 | 報告から手順の変更につながった事例を1件、事業所内で発表する。 |
| 制度 | 請求区分の確認を月末に行い、誤りを0件にする。 | 制度の説明を事業所内で15分行い、質問に答えられたかを振り返る。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
中間面談と期末の振り返りの書き方|達成・一部達成・未達成の自己評価12例
目標は書いて終わりではなく、中間と期末に「どこまでできたか」を自分の言葉で書きます。達成できなかったときほど、理由と次の一手を書くと面談が前向きに進みます。
| 判定 | 自己評価の完成文(中間・期末) | 次の一手の書き方 |
|---|---|---|
| 達成 | 記録書Ⅱの作成時間は、10月13分・11月11分・12月9分で、目標の10分以内を12月に達成した。SOAPの各項目に書く内容の型を決めたことが効いた。 | 次は報告書の作成時間を月末3営業日以内にする。 |
| 達成 | 褥瘡処置は10月に先輩同行で3回、11月から単独で4件実施した。手順チェックリストは管理者の確認済み。 | 次は膀胱留置カテーテルの交換を単独で行う。 |
| 達成 | 担当者会議に4回出席し、4回とも第4表に看護の意見が記載された。 | 次は退院前カンファレンスへの出席を年2回にする。 |
| 達成 | オンコールを月4回担当し、12月は電話で完結した7件のうち6件を自分で判断できた。 | 迷った1件(発熱の利用者)を振り返り、判断の目安を整理する。 |
| 一部達成 | 記録書Ⅱの当日中の作成は、10月に持ち越し4回、11月3回、12月2回で、目標の月2回以下に12月だけ届いた。 | 訪問の合間に記録する時間を予定に組み込む。 |
| 一部達成 | 家族の介護負担の聞き取りは3名中2名で実施。1名は面会の機会が無く未実施。 | 訪問の時間帯を家族の在宅時間に合わせて調整する。 |
| 一部達成 | 心不全の観察4項目の記録率は、10月80%・11月90%・12月95%。尿量の記録が抜けやすかった。 | 尿量は家族の記録を確認して転記する運用にする。 |
| 一部達成 | 新人の同行は12回中9回実施。3回は自分の訪問が重なり入れなかった。 | 同行の日を固定し、シフト作成時に先に入れる。 |
| 未達成 | 請求区分の確認は月末に行ったが、11月に医療保険と介護保険の取り違えが1件あった。 | 特別指示の期間を一覧にして月初に確認する。 |
| 未達成 | ヒヤリ・ハットの報告は10月1件・11月0件・12月1件で、月2件に届かなかった。報告するほどのことではないと自分で判断していた。 | 「報告するか迷ったら報告する」を基準にし、翌朝の申し送りで口頭でも共有する。 |
| 未達成 | 終末期の家族への説明は、担当利用者に該当する方がおらず0件だった。 | 目標を「説明の項目一覧を作る」に置き換え、機会があれば実践する。 |
| 未達成 | 記録の作成時間の計測を11月以降していなかったため、達成度が分からない。 | 計測を記録書Ⅱの作成と同時に行う仕組み(開始・終了時刻をメモ)にする。 |
※目標の例は介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理の様式・評価の周期・面談の回数は事業所により異なります。貴事業所の制度に合わせて言い換えてお使いください。
役割・立場別の個人目標と行動計画|新人・中途・准看護師・リハ職・精神・小児・当番・候補・パートの11立場(38例)
経験年数が同じでも、立場が違えば目標管理シートに書く中身は変わります。同行期間中の新人と、病棟から移ってきた中途入職の看護師とでは、つまずく場所が違います。准看護師や理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、精神科訪問看護や小児を担当する看護師、24時間対応の当番に入る職員、主任・管理者候補、短時間勤務のパート職員について、「目標」「行動計画」「確かめ方」の3つをそろえて並べます。目標の欄だけでなく、行動計画と確かめ方の欄まで一続きで写せるように書いています。
入職直後の2つの立場|同行期間中の新人と中途入職(8例)
| 立場 | 目標(シートに書く一文) | 行動計画(いつ・何を) | 確かめ方(誰が・何を見て) |
|---|---|---|---|
| 新人(同行期間中) | 同行期間の10月〜12月に、担当予定の利用者6名それぞれについて、到着から退出までの訪問の流れを自分で説明できるようにする。 | 同行した日は帰所後15分で、利用者ごとに「到着時に確認すること・ケアの順番・退出前に家族へ伝えること」をノートに1ページずつ書く。毎週金曜に先輩に1回見てもらう。 | 単独訪問に切り替える前の確認日に、先輩の前で6名分の流れを口頭で説明し、抜けた項目を先輩がチェック表に書き込む。 |
| 新人(同行期間中) | 同行訪問で、先輩が見ていて自分が見ていなかった観察項目を減らす。 | 10月から同行訪問のたびに、帰りの車中か帰所後の5分で、先輩と自分がそれぞれ気づいたことを書き出して突き合わせる。 | 突き合わせで「自分だけ見ていなかった項目」の数を毎回ノートに記録し、10月・11月・12月の推移を面談で見せる。 |
| 新人(同行期間中) | 単独訪問を始める日までに、担当予定の利用者ごとに緊急時の連絡の順番(誰に・何を伝えるか)を言えるようにする。 | 担当予定の利用者の主治医・介護支援専門員・家族の連絡先と、連絡する順番を一覧にし、11月末までに管理者に確認してもらう。 | 12月に管理者が利用者名を挙げ、連絡する順番と伝える内容を答えるロールプレイを1回行う。答えに詰まった利用者は一覧を直す。 |
| 新人(同行期間中) | 同行期間中に、自分の記録を先輩の手直しなしで提出できる状態にする。 | 10月は先輩の記録を見てから同じ訪問の記録を下書きし、11月は自分の下書きに先輩が赤字を入れ、12月は赤字の入った箇所を種類別に数える。 | 12月の赤字の箇所数を10月と比べ、同じ種類の赤字が2回以上続いたものを面談で一緒に確認する。 |
| 中途入職(病院・施設から) | 前職と当ステーションで手順が違う処置を一覧にし、入職3か月以内に当ステーションの手順で実施する。 | 入職1か月目に処置の手順書を読み、前職との違いを「物品・順番・記録の書き方」の3列で書き出す。2か月目に管理者と1項目ずつ確認する。 | 一覧の全項目に管理者の確認欄を設け、入職3か月目の面談で空欄が残っていないかを一緒に見る。 |
| 中途入職(病院・施設から) | 病棟での経験を活かし、退院直後の利用者の初回訪問を主担当で行う。 | 入職4か月目以降、退院が決まった利用者の主担当を持ち、病院からの看護サマリーと初回訪問で見た状態を並べてメモに残す。 | 初回訪問後の記録と訪問看護計画書を管理者が読み、看護サマリーの内容が計画書に引き継がれているかを確認する。 |
| 中途入職(病院・施設から) | 訪問先で一人で判断する場面について、「その場で判断すること」と「電話で相談すること」の線を自分で持つ。 | 入職から3か月間、訪問中に迷った場面を1行ずつメモし、週1回、管理者と一緒に2つに仕分ける。 | 仕分けた結果を入職3か月目に1枚の表にまとめ、管理者と内容を確かめたうえで自分の訪問カバンに入れる。 |
| 中途入職(病院・施設から) | 介護支援専門員・訪問介護事業所との連絡の取り方を、相手ごとの希望に合わせる。 | 入職2か月以内に、担当利用者の介護支援専門員全員に自分から電話で挨拶し、連絡手段(電話・FAX・メール・連絡帳)の希望と、つながりやすい時間帯を聞く。 | 担当利用者の連絡先一覧に「希望の連絡手段」「つながりやすい時間帯」の列が埋まっているかを、管理者と一緒に確認する。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
資格・職種で置き方が変わる立場|准看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(10例)
准看護師は看護師などの指示を受けて看護を行う立場なので、目標は「指示の内容を自分の言葉で確かめる」「報告の基準を超えたときに動く」といった、指示と報告のやり取りを軸に置くと書きやすくなります。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、リハビリの技術そのものより、看護職員や家族・介護支援専門員へ「つなぐ」行動を目標に入れると、訪問看護ステーションの中での役割が見えやすくなります。
| 立場 | 目標(シートに書く一文) | 行動計画(いつ・何を) | 確かめ方(誰が・何を見て) |
|---|---|---|---|
| 准看護師 | 担当看護師の指示の内容を、訪問前に自分の言葉で確かめてから訪問する。 | 10月から、訪問の前日に担当看護師と5分の打ち合わせを行い、利用者ごとに「観察すること・連絡する基準」をメモに残す。 | 月1回、担当看護師がメモと実際の記録を見比べ、基準どおりに観察・連絡できていたかを確認する。 |
| 准看護師 | 連絡の基準を超える変化に気づいたときに、訪問中に担当看護師へ連絡する。 | 利用者ごとに「連絡する数値や様子」を担当看護師と決めてカードにし、訪問カバンに入れて持ち歩く。 | 訪問中に連絡した件数と、基準を超えていたのに帰所後の報告になった件数を分けて記録し、12月の面談で見る。 |
| 准看護師 | 清潔ケア・排泄ケアの手順を、利用者ごとの希望に合わせて整える。 | 担当利用者5名について、本人・家族から「順番・湯の温度・声のかけ方」の希望を聞き取り、計画に反映してもらうよう担当看護師に提案する。 | 提案した件数と、訪問看護計画書に反映された件数を、担当看護師と一緒に期末に数える。 |
| 准看護師 | 事業所内の勉強会で、自分が得意なケアの手順を説明する側に回る。 | 年度内に1回、移乗か清潔ケアの手順を10分で説明する資料を作り、勉強会の担当日を管理者と決める。 | 説明の後に出た質問と、その場で答えられなかった質問を記録し、答えを調べて翌月の打ち合わせで伝える。 |
| 理学療法士 | 看護職員が次の訪問で見られるよう、リハビリの内容と見てほしい点を共有する。 | 10月から、訪問後の記録の最後に「看護の訪問で見てほしいこと」を1行書く(例:立ち上がりのとき右膝が内側に入るか)。 | 月1回、看護職員に1行が訪問で役に立ったかを聞き、使われなかった書き方を翌月から直す。 |
| 理学療法士 | 自主練習の内容を、利用者・家族が一人で続けられる形にする。 | 担当利用者ごとに自主練習を2〜3種類に絞り、写真と回数を1枚にまとめた紙を11月末までに作って渡す。 | 次の訪問で「前回から何回できたか」「できなかった日は何があったか」を本人に聞いて記録し、続かなかった理由の種類を期末に並べる。 |
| 作業療法士 | 住環境の確認と福祉用具の提案を、介護支援専門員に伝わる形で出す。 | 住環境を確認した利用者について、「困っている動作・提案・そう考えた理由」の3点を1枚にまとめ、確認から1週間以内に介護支援専門員へ渡す。 | 渡した件数と、担当者会議やサービスの見直しで話題に上がった件数を、期末に数えて面談で見せる。 |
| 作業療法士 | 調理・入浴・更衣など、本人がやりたい生活動作を訓練の対象に入れる。 | 担当利用者のうち3名から、やりたい生活動作を1つずつ聞き取り、月1回は訪問の中でその動作を一緒に行う場面を設ける。 | 本人の言葉と動作の様子を記録に残し、期末に本人と一緒に「最初の月と今」を振り返った内容を書く。 |
| 言語聴覚士 | 食事の様子を、家族やヘルパーと同じ言葉で共有する。 | 担当利用者ごとに「食事の姿勢・一口の量・むせたときの対応」を1枚にまとめ、10月末までに家族と訪問介護事業所に渡す。 | 次の訪問で家族に食事中の様子を聞き取り、1枚の内容と違うやり方になっていないかを確認して記録する。 |
| 言語聴覚士 | 会話に工夫が必要な利用者の伝わりやすい方法を、看護職員に引き継げるようにする。 | 失語症などで会話に工夫が必要な利用者について、伝わりやすい聞き方(はい・いいえで答えられる質問、文字盤、指さし)を記録の決まった欄に書く。 | 月1回、看護職員に同じ方法を訪問で使えたかを聞き取り、使いにくかった方法を書き直す。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
担当の領域で変わる立場|精神科訪問看護・小児・24時間対応の当番(12例)
精神科訪問看護や小児の訪問看護は、観察の項目よりも「本人・保護者と一緒に決める」「関係機関と同じ情報を持つ」ことが仕事の中心になりやすい領域です。24時間対応の当番者は、当番の日に担当外の利用者からの連絡を受ける立場なので、事前の準備と当番明けの申し送りを目標に入れると、当番の回数だけを数える目標から抜け出せます。
| 立場 | 目標(シートに書く一文) | 行動計画(いつ・何を) | 確かめ方(誰が・何を見て) |
|---|---|---|---|
| 精神科訪問看護の担当 | 担当利用者ごとに、調子が崩れかけたときの兆しと、そのとき本人が望む対応を本人と一緒に書き出す。 | 担当利用者5名と12月末までに1名ずつ時間を取り、「眠れない・食べない・外に出なくなる」などの兆しと、そのとき誰に連絡してほしいかを聞き取る。 | 書き出した内容を本人に読み上げて確かめてもらい、本人が内容に同意した日付を記録に残す。 |
| 精神科訪問看護の担当 | 服薬の状況を、本人の言葉を添えて記録する。 | 残薬の数え方と「飲みにくい理由」の聞き方を決め、10月から毎回の訪問で「飲めた・飲めなかった・理由」の3点を記録する。 | 月1回、自分の記録のうち理由まで書かれているものの割合を数え、理由が空欄だった訪問の状況を振り返る。 |
| 精神科訪問看護の担当 | 本人の生活の予定(通院・デイケア・買い物)を、本人と一緒に確かめる時間を毎回持つ。 | 訪問の最後の5分を翌週の予定の確認に使い、予定は本人が自分のカレンダーに書く。看護師は代わりに書かない。 | 予定どおりに通院できた回数を本人の話と記録で確かめ、書いた予定と実際が違った週の理由を本人と話した内容を残す。 |
| 精神科訪問看護の担当 | 相談支援専門員や主治医へ情報を伝える前に、何を伝えるかを本人に説明して了解を得る。 | 他機関へ連絡する前に、伝える内容を本人に説明して了解を得たことを、連絡の記録の冒頭に1行で書く。 | 月1回、管理者が他機関への連絡の記録を見て、本人の了解についての記載があるかを確認する。 |
| 小児の担当 | 保護者が困っている場面を、毎回の訪問の時間内に1つ聞き取る。 | 毎回の訪問の最後に「この1週間で困ったこと」を1つ聞き、記録の決まった欄に保護者の言葉のまま書く。 | 月末に、聞き取った内容と、次の訪問までに対応した内容を並べて振り返り、対応が残っているものを管理者と相談する。 |
| 小児の担当 | 成長に合わせて変わるケアの手順を、保護者と一緒に見直す。 | 体重や成長の変化に合わせて、吸引や経管栄養などの手順を3か月ごとに保護者と確かめ、変えた点を日付とともに記録する。 | 見直した日と変えた点が記録に残っているか、主治医への報告書に反映されているかを、期末に管理者と確認する。 |
| 小児の担当 | 通園先・学校・相談支援専門員と、日中に気をつけることについて同じ情報を持つ。 | 保護者の了解を得て、通園先・学校に渡す「日中に気をつけること」の一覧を作る。 | 一覧を渡した先と日付を記録し、半年後に内容を直す必要があるかを保護者と確かめる。 |
| 小児の担当 | きょうだいを含めた家族の状況を記録に残し、関係機関に伝える必要があるかを相談できるようにする。 | 訪問の中で、きょうだいの様子と保護者が休めているかを聞き取り、月1回記録にまとめる。 | 月1回のまとめを管理者と読み合わせ、関係機関に伝える必要があるものを一緒に決める。 |
| 24時間対応の当番者 | 当番の日に、担当外の利用者の情報をすぐ引けるようにする。 | 当番の前日に、状態が不安定で連絡が来そうな利用者を管理者に聞き、3名まで記録と緊急連絡先を読んでおく。 | 当番明けに、連絡をくれた利用者が事前に読んでおいた利用者だったかを記録し、外れた場合は何を読んでおけばよかったかを書く。 |
| 24時間対応の当番者 | 電話で聞き取る項目を決め、聞き漏れて折り返す電話を減らす。 | 電話で聞く項目(いつから・何が・体温や呼吸・意識・本人の様子・家族の不安)を1枚の用紙にし、当番中は用紙に沿って聞く。 | 当番明けの申し送りで、聞き漏れて折り返しの電話をした回数を数え、漏れた項目を用紙の上のほうに移す。 |
| 24時間対応の当番者 | 当番明けの申し送りを、次の担当者がすぐ動ける形にする。 | 申し送りを「起きたこと・自分が対応したこと・次に確かめてほしいこと」の3行で書く。 | 月1回、申し送りを受けた担当者に、追加で質問しなければ動けなかったことがあったかを聞く。 |
| 24時間対応の当番者 | 当番で困った場面を、体制を見直す材料として出す。 | 当番ごとに、困った場面を1行で記録し、月1回まとめて管理者に渡す。 | 渡した内容のうち、手順書や連絡の流れの変更につながったものを期末に数え、面談で一緒に確認する。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
次の役割と働き方で変わる立場|主任・管理者候補と短時間勤務のパート(8例)
| 立場 | 目標(シートに書く一文) | 行動計画(いつ・何を) | 確かめ方(誰が・何を見て) |
|---|---|---|---|
| 主任・管理者候補 | 管理者の業務のうち、自分が代わりに行える範囲を広げる。 | 管理者の月の業務(勤務表の作成・新規依頼の受付・書類の確認など)を一覧にし、10月から毎月1つずつ管理者と一緒に行う。 | 期末に、一覧の中で「一人でできる」と管理者と確かめられた業務の数を数え、残った業務を来期の目標に回す。 |
| 主任・管理者候補 | 新規の依頼を受けたときの受付の流れを覚える。 | 新規依頼の電話を管理者の横で3件聞き、4件目からは自分で受けて、受付票を管理者に確認してもらう。 | 受付票の記入の抜けを管理者が確認し、抜けた項目を次の受付で埋められたかを記録する。 |
| 主任・管理者候補 | 勤務表の作り方と、その考え方を管理者から引き継ぐ。 | 12月分から翌月の勤務表の案を自分で作り、管理者が直した箇所と直した理由をメモに残す。 | 3か月分の直された箇所の数と理由の種類を並べ、同じ理由で直された箇所が減っているかを面談で確認する。 |
| 主任・管理者候補 | 職員の話を聞く面談を、自分でも行えるようにする。 | 管理者の同席のもと、1〜2年目の職員との面談を年度内に2回行う。面談の前に聞くことを3つ決めておく。 | 面談の後に管理者から聞き方についての意見をもらい、次の面談で変えたことを記録する。 |
| パート(短時間勤務) | 限られた勤務時間の中で、担当利用者の状態を切れ目なく引き継ぐ。 | 勤務の終わりに、担当利用者の「今日の変化・次の訪問者に見てほしいこと」を1名2行で申し送る。 | 月1回、次に訪問した職員から、申し送りで足りなかった点を聞き取り、翌月の書き方に反映する。 |
| パート(短時間勤務) | 自分が勤務していない日の出来事を、次の勤務日の最初に把握する。 | 勤務日の朝15分で、前回の勤務以降の担当利用者の記録と申し送りを読む。 | 読んだ内容で確かめが必要だったことを、その日のうちに管理者に聞けたかを記録する。 |
| パート(短時間勤務) | 得意なケアを1つ決め、事業所内で頼られる役割を持つ。 | 自分が経験を積んできたケア(例:ストーマケア・足のケア)を1つ選び、手順書を年度内に1つ作る。 | 手順書が他の職員に使われた回数と、使った職員からの意見を管理者と確認する。 |
| パート(短時間勤務) | 研修の受講を、勤務時間の中で計画的に行う。 | 年度内に受講する研修を2つ選び、10月中に管理者に相談して受講日を勤務予定に入れてもらう。 | 受講日と、受講後に事業所内で内容を共有した日を記録し、共有できなかった場合は理由を書く。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
目標管理シートの欄ごとの記入例|目標・達成基準・行動計画・期限・支援・振り返りの6欄(悪い例と良い例30組+1枚の見本)
目標管理シートは、目標の一文だけでなく「達成基準」「行動計画」「期限」「上司に支援してほしいこと」「振り返り」の欄が並んでいる様式が多く見られます。目標の一文がよくできていても、他の欄が一言で終わっていると、期末に何を見て評価するのかが決まりません。欄ごとに、提出しがちな書き方と、そのまま写せる書き方を並べます。右端の列は、どこを直したかの説明です。
目標・達成基準・行動計画の3つの欄(15組)
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま写せる完成文) | 直したところ |
|---|---|---|---|
| 目標 | 「利用者に寄り添った看護をする。」 | 訪問の最初の3分で、利用者本人に「この1週間で困ったこと」を聞き、答えを記録の最初の行に本人の言葉で書く。10月から3月まで、担当8名全員で行う。 | 「寄り添う」を「聞く・書く」という自分の行動に置き換え、人数と期間を足した。 |
| 目標 | 「リーダーシップを身につける。」 | 11月から週1回の朝の打ち合わせの司会を担当し、議題を前日までに3つ集めて全員に配る。 | 能力の名前を、役割と回数に置き換えた。 |
| 目標 | 「知識を増やす。」 | 担当利用者に多いパーキンソン病について、服薬と症状の1日の中での変わり方を12月末までに調べ、訪問で見る項目を5つ書き出して管理者に提出する。 | 何の知識かと、学んだ結果として出す物(5項目の一覧)を決めた。 |
| 目標 | 「ミスをなくす。」 | 訪問予定の変更の連絡漏れを防ぐため、予定が変わった日は利用者・家族・介護支援専門員の3者に連絡したかを予定表の欄に書く。10月から毎回行う。 | ミスの種類を1つに絞り、防ぐための行動を書いた。 |
| 目標 | 「利用者の満足度を上げる。」 | 利用者・家族から訪問時間の変更を頼まれたら、その日のうちに返事をする。10月から、頼まれた日時と返事をした日時を記録する。 | 他人の気持ちである「満足度」を、自分がする行動に置き換えた。 |
| 達成基準 | 「できるようになる。」 | 管理者の同席なしで、利用者2名に手順書の全12項目を行い、管理者が記録を読んで抜けがないことを確認する。 | 誰が、何を見て「できた」とするかを書いた。 |
| 達成基準 | 「頑張った。」 | 朝の打ち合わせの司会を12回中10回以上担当し、15分以内に終わった回数を数えて期末に報告する。 | 気持ちではなく、回数と時間で見られる形にした。 |
| 達成基準 | 「記録の質が上がった。」 | 管理者が月1回5件を選び、S・O・A・Pの各欄に書く内容が入っているかをチェック表で確かめ、10月と3月の結果を比べる。 | 「質」を、比べられる形(同じ表で2時点)にした。 |
| 達成基準 | 「100%」とだけ書く。 | 担当8名中8名で、訪問看護計画の見直しのときに本人の希望を1つ以上入れる。入った内容を計画書で確かめる。 | 何の100%なのかを、人数と確かめる書類で書いた。 |
| 達成基準 | 「上司が判断する。」 | 期末面談の1週間前に、記録の写し・回数の一覧・作った資料の3つを提出し、それを見ながら上司と達成の度合いを話し合う。 | 判断の材料を自分から先に出す形にした。 |
| 行動計画 | 「勉強する。」 | 毎週水曜の訪問が終わった後の30分を学ぶ時間にし、1回につき1つの疾患の観察項目を1ページにまとめる。 | 曜日・時間・1回の量を決めた。 |
| 行動計画 | 「意識して取り組む。」 | 訪問の前に利用者ごとの「今日確かめること」を付箋に1つ書き、記録を書き終えたら、その内容を確かめられたかを1行書き足す。 | 「意識する」を、訪問の前後に目に見える作業として置いた。 |
| 行動計画 | 「積極的に参加する。」 | 事業所内の勉強会で毎回1つ質問をし、質問と答えをノートに残す。 | 「積極的」を、1回ごとの行動に置き換えた。 |
| 行動計画 | 「先輩に教えてもらう。」 | 月1回、先輩に30分の時間をもらい、その月に迷った場面を3つ持っていく。日程は月初の打ち合わせで先輩と決める。 | 頼む相手・頻度・持っていく物を決めた。 |
| 行動計画 | 「時間を作って取り組む。」 | 毎月第2金曜の午後、訪問の入っていない1時間を管理者に確保してもらい、手順書づくりに充てる。 | いつ・誰に確保してもらうかを書いた。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
期限・支援してほしいこと・振り返りの3つの欄(15組)
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま写せる完成文) | 直したところ |
|---|---|---|---|
| 期限 | 「年度内」 | 中間:9月末に手順書の下書き/期末:3月15日に完成版を管理者へ提出。 | 途中の区切りを置き、中間面談で見る物を決めた。 |
| 期限 | 「できるだけ早く」 | 単独訪問を始める12月の第1週までに。 | 職場の予定(単独訪問の開始)と結びつけた。 |
| 期限 | 「随時」 | 毎月最終営業日に、その月の実施回数を目標管理シートの記録欄に書く。 | 繰り返す目標は、記録する日を期限として書いた。 |
| 期限 | 「3月末」だけを書く。 | 10月末:一覧を作る/12月末:利用者3名に試す/2月末:結果をまとめる。 | 段階ごとに期限を分け、遅れに早く気づけるようにした。 |
| 期限 | 「未定」 | 外部研修の日程が決まったら1週間以内に管理者に日付を伝え、この欄に書き足す。 | 日付が決まらない理由と、決まったときにすることを書いた。 |
| 支援してほしいこと | 「特になし。」 | 同行訪問に入るため、自分の訪問が入らない日を月2日作ってほしい。 | 目標の達成に要る条件を、上司が動ける形で書いた。 |
| 支援してほしいこと | 「サポートしてほしい。」 | 手順書を作る時間として、勤務時間のうち月1時間を確保してほしい。 | 何を・どれだけかを書いた。 |
| 支援してほしいこと | 「研修に行かせてほしい。」 | 11月の外部研修(1日)への参加と、その日の訪問を他の職員に振り替える調整をお願いしたい。 | 研修そのものより、上司にしてほしい調整の中身を書いた。 |
| 支援してほしいこと | 「相談に乗ってほしい。」 | 月1回15分、判断に迷った事例を管理者と振り返る時間がほしい。日時は月初の打ち合わせで決めたい。 | 頻度・時間・決め方を書いた。 |
| 支援してほしいこと | 「人を増やしてほしい。」 | 当番明けの日の午前の訪問を、月1回でよいので減らしてもらえると、申し送りの記録を落ち着いて書ける。 | 事業所全体の要望ではなく、自分の目標に直接かかわる調整に絞った。 |
| 振り返り | 「頑張ったが、忙しくてできなかった。」 | 手順書は下書きまで進んだ。11月・12月に予定した作成時間4回のうち、使えたのは1回だった。訪問の追加で時間が埋まったのが理由。来期は作成時間を勤務表に先に入れてもらう。 | どこまでできたか・理由・次の一手の3つをそろえた。 |
| 振り返り | 「目標を達成できた。」 | 朝の打ち合わせの司会を12回中11回担当した。15分以内に終わったのは8回で、長引いた3回は議題が前日までに集まらなかった回だった。 | 達成の中身と、うまくいかなかった回の共通点を書いた。 |
| 振り返り | 「反省している。」 | 予定変更の連絡漏れは10月2件・11月1件・12月0件だった。3者連絡の欄を予定表に作ってから漏れは出ていない。欄の書式を事業所内で使ってもらえるよう提案したい。 | 気持ちではなく経過と、効いたと考える工夫を書いた。 |
| 振り返り | 「来期も同じ目標で頑張る。」 | 聞き取りは8名中7名で続けられた。1名は本人が話したがらない日が多く、家族から聞く形に変えた。来期は聞き取った内容を訪問看護計画に入れる段階に進めたい。 | 同じ目標を続けるのではなく、次の段階を示した。 |
| 振り返り | 「完璧にできた。」 | 手順書の全12項目を利用者2名に行い、管理者の確認で抜けはなかった。ただし2名とも同じ物品を使う利用者だったため、別の物品の利用者でもう1回確かめたい。 | できたことの範囲と、まだ確かめていない範囲を分けた。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
1枚まるごとの見本|2〜3年目・パーキンソン病の利用者の観察を目標にした場合(9欄)
欄ごとの書き方をつなげると、1枚のシートは次のようになります。目標は1つでも、選んだ理由・中間・期末までそろえておくと、面談で話す材料がシートの中にそろいます。
| 欄 | 記入例 |
|---|---|
| 領域 | 観察・アセスメント(技術) |
| 目標 | 担当しているパーキンソン病の利用者3名について、服薬の時間と動きにくさの関係を訪問ごとに記録し、12月末までに主治医への報告書に「時間帯ごとの動きの変化」を書けるようにする。 |
| この目標を選んだ理由 | 前期、家族から「朝は動けないのに、訪問の時間には動けている」と言われ、訪問の時間帯だけでは状態をつかめていないと感じたため。 |
| 達成基準 | 3名分の記録に、服薬時刻・訪問時刻・歩き出しや立ち上がりの様子が毎回そろっていること。12月の報告書3通に、家族から聞いた訪問時間外の様子を含めた時間帯ごとの変化が書かれていることを管理者が確認する。 |
| 行動計画 | 10月:家族に、朝・昼・夕の動きやすさを簡単な表に丸をつけてもらう方法を説明する。11月:訪問ごとに表を見せてもらい、服薬時刻と合わせて記録する。12月:3か月分をまとめ、報告書の病状の経過に書く。 |
| 期限(中間・期末) | 中間:11月末に3名分の記録がそろっているかを自分で確認する/期末:12月の報告書提出日。 |
| 支援してほしいこと | 家族に表をお願いするときの説明の仕方について、10月の最初の訪問の前に管理者と5分確認したい。 |
| 中間の振り返り | 3名中2名は家族の表がそろった。1名は家族が日中不在で表が埋まらなかったため、デイサービスの連絡帳の記載を見せてもらう形に変えた。 |
| 期末の振り返り | 12月の報告書3通すべてに時間帯ごとの変化を書けた。うち1名は主治医から服薬の時間についての問い合わせがあり、家族に確かめて返答した。来期は、同じ方法を他の疾患の利用者にも使えるかを試したい。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
年間の目標管理スケジュールと面談の問いかけ|月ごとの動き12か月と問いかけ27例
目標は、期首に書いて期末に思い出すだけでは振り返れません。月ごとに本人と上司がすることを決めておくと、中間面談の前に慌てて記録を集めることが減ります。下の表は4月始まり・年1回評価の例です。10月始まりの事業所は月を半年ずらし、半年ごとに評価する事業所は中間面談を期末面談と読み替えてお使いください。
4月始まりの年間の流れ|本人・上司・手元の資料(12か月)
| 月 | 本人がすること | 上司(管理者・主任)がすること | 手元に置く資料 |
|---|---|---|---|
| 4月 | 前期の期末の振り返りを読み返し、続けること・やめること・新しく始めることを1つずつ書き出す。 | 事業所の今年度の目標を職員に説明し、個人目標を考える材料として配る。 | 前期の目標管理シート、事業所の年度目標。 |
| 5月 | 目標の下書きを作り、欄ごとに「行動・期限・確かめ方」が入っているかを自分で点検する。 | 期首面談を行い、目標の高さと事業所の目標とのつながりを一緒に確かめる。 | 目標の下書き、担当利用者の一覧。 |
| 6月 | 決まった目標を行動計画に沿って始め、記録する日(毎月最終営業日など)を手帳に入れる。 | 支援してほしいことの欄に書かれた調整(勤務表・同行の日)を勤務表に反映する。 | 確定した目標管理シート、勤務表。 |
| 7月 | 1か月目の記録を見返し、行動計画どおりに進んでいない項目があれば理由を1行書く。 | 立ち話でもよいので、進み具合を一言聞く機会を作る。 | 自分の記録(回数・時間の一覧)。 |
| 8月 | 夏季休暇で進みが止まる項目を見越して、9月の予定を先に組む。 | 休暇で担当が入れ替わる時期に、目標の達成に要る同行・研修の日が消えていないかを確かめる。 | 勤務表、研修の日程表。 |
| 9月 | 中間の振り返りを書く。どこまでできたか・理由・後半の一手の3点をそろえる。 | 中間面談を行い、目標の見直しが要るか(担当の変更・利用者の入院など)を一緒に判断する。 | 中間までの記録、作った資料の下書き。 |
| 10月 | 中間面談で見直した内容をシートに書き足し、後半の行動計画を月ごとに分ける。 | 見直した目標に合わせて、支援の内容(時間の確保・同行の相手)を変える。 | 見直し後の目標管理シート。 |
| 11月 | 後半の記録を続け、他の職員に見てもらう資料があれば下書きを渡す。 | 資料や手順書の下書きに目を通し、期末までに直す点を伝える。 | 資料の下書き、他の職員からの意見。 |
| 12月 | 年末の休みで記録が途切れないよう、12月分の記録を月の半ばに一度まとめる。 | 年末年始の当番や訪問の偏りが、目標の進み具合に影響していないかを確かめる。 | 12月前半までの記録。 |
| 1月 | 期末に向けて、足りない回数や未完成の資料を一覧にし、2月までの予定に入れる。 | 期末に確かめる材料(記録の写し・資料)を何で出してもらうかを本人と決める。 | 未完成の項目の一覧。 |
| 2月 | 期末の振り返りの下書きを書き、数字・回数を記録と照らし合わせる。 | 面談の日程を決め、本人の下書きを事前に受け取る。 | 記録の写し、振り返りの下書き。 |
| 3月 | 期末面談で話したことをシートに書き、来期に持ち越すことを1つ決める。 | 期末面談を行い、評価の理由を本人が分かる言葉で伝え、来期の目標の方向を一緒に考える。 | 完成した目標管理シート、面談の記録。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
面談で使う問いかけ|期首・中間・期末(27例)
面談は、上司が評価を伝える場というより、本人が自分の言葉で話す場にすると、次の目標が書きやすくなります。答えが「はい・いいえ」で終わらない問いかけを、面談の時期ごとに並べます。
| 面談 | 問いかけ | この問いで確かめたいこと |
|---|---|---|
| 期首 | 前期の中で、一番手ごたえがあった訪問はどの利用者のどんな場面でしたか。 | 本人が得意だと感じている領域。 |
| 期首 | 逆に、訪問のあとで「もっとこうすればよかった」と思った場面を1つ教えてください。 | 本人が自覚している課題。 |
| 期首 | この目標ができたとき、利用者や家族、同僚から見て何が変わっていると思いますか。 | 目標の先にある姿が本人の中にあるか。 |
| 期首 | この目標の行動計画のうち、来週から始められるのはどれですか。 | 最初の一歩が具体的か。 |
| 期首 | 達成したかどうかを、何を見て確かめますか。私(上司)は何を見ればよいですか。 | 確かめ方が決まっているか。 |
| 期首 | この目標を進めるうえで、勤務表や担当の調整で頼みたいことはありますか。 | 支援の中身。 |
| 期首 | 目標の高さは、今の自分から見て「少し背伸び」ですか、それとも「かなり背伸び」ですか。 | 目標の高さが本人にとって無理のない範囲か。 |
| 期首 | 事業所の今年度の目標の中で、自分の仕事と一番つながっていると思うのはどれですか。 | 事業所の目標と個人目標のつながり。 |
| 期首 | 今期、仕事以外の事情で勤務の仕方が変わりそうなことはありますか(話せる範囲で)。 | 計画の前提となる勤務の見通し。 |
| 中間 | ここまでの記録を見て、予定どおり進んでいる項目と、止まっている項目はどれですか。 | 進み具合を本人がつかんでいるか。 |
| 中間 | 止まっている項目は、時間・機会・やり方のどれが足りなかったと思いますか。 | 理由を仕組みの問題として捉えられているか。 |
| 中間 | 担当の利用者が変わったり、入院したりして、目標の前提が変わったことはありますか。 | 目標の見直しが要るか。 |
| 中間 | 前半で一番役に立った工夫は何ですか。他の職員にも使えそうですか。 | 事業所内で共有できる工夫。 |
| 中間 | 後半の半年で、目標を少し上げるとしたら、何を足しますか。 | 順調な場合の伸ばし方。 |
| 中間 | 後半の半年で、目標を絞るとしたら、何を残しますか。 | 遅れている場合の優先順位。 |
| 中間 | 前半で、私(上司)の支援が足りなかったと感じたことはありますか。 | 上司側の見直し点。 |
| 中間 | 目標とは別に、前半で困っていることや負担に感じていることはありますか。 | 目標の外にある負担。 |
| 中間 | 後半の最初の1か月で、何を1つ進めますか。 | 後半の最初の一歩。 |
| 期末 | 1年を通して、自分の訪問の中で一番変わったことは何ですか。 | 本人が実感している変化。 |
| 期末 | 記録や回数を見ると、どこまでできたと言えますか。数字で言えるものは数字で教えてください。 | 達成の度合いを根拠とともに話せるか。 |
| 期末 | できなかった部分について、来期も続けますか、それとも別の形に変えますか。 | 持ち越しの判断。 |
| 期末 | この1年で、利用者や家族から言われて印象に残っている言葉はありますか。 | 数字にならない成果。 |
| 期末 | 同僚から助けてもらったこと、同僚を助けたことを1つずつ教えてください。 | チームの中での役割。 |
| 期末 | 来期、今より少し難しい役割を持つとしたら、何をやってみたいですか。 | 次の役割への意欲。 |
| 期末 | 来期、同じ失敗を繰り返さないために、目標の書き方で変えたいところはありますか。 | 目標の立て方そのものの振り返り。 |
| 期末 | この面談で話したことのうち、シートに書き残しておきたいことはどれですか。 | 面談の内容を本人の言葉で残す。 |
| 期末 | 私(上司)の今期の関わり方で、来期も続けてほしいこと・変えてほしいことはありますか。 | 上司側の振り返り。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
上司が書くコメント・フィードバックの文例|避けたい言い方と伝わる言い方(目標設定時10例・評価時10例)
目標管理シートには、本人の欄の横に上司のコメント欄が設けられていることがよくあります。ここが「よく頑張りました」だけだと、本人は何が評価されたのかが分かりません。見た事実・よかった点・次に期待することの3つを入れると、コメントが次の目標につながります。
目標を立てる段階のコメント(10例)
| 場面 | 避けたいコメント | 伝わるコメント(そのまま使える文) |
|---|---|---|
| 目標が抽象的 | 「もっと具体的に。」 | 「利用者に寄り添う」という方向はとてもよいと思います。訪問の中で、それが見える行動を1つ決めて書いてみましょう。たとえば「最初の3分で本人に困りごとを聞く」のような形です。 |
| 目標が高すぎる | 「無理だと思う。」 | 挑戦したい気持ちは伝わりました。担当の人数と勤務日数から考えると、半年で全部は厳しいかもしれません。前半は3名で試し、後半に広げる形にしてはどうでしょう。 |
| 目標が低すぎる | 「これでは物足りない。」 | この内容は今でも十分できていると思います。今期はもう一段上として、同じことを後輩に教えられる形にまとめるところまで入れてみませんか。 |
| 確かめ方が書かれていない | 「評価できない。」 | 期末に、どんな記録や資料を見て「できた」と話せそうですか。確かめ方を一緒に決めておくと、面談で話しやすくなります。 |
| 看護計画の目標と混ざっている | 「これは個人目標ではない。」 | 書かれているのは利用者さんの目標ですね。その目標のために、自分がどんな行動を増やすかを書くと、個人目標になります。 |
| 目標が多すぎる | 「多すぎる。」 | どれも大事な内容です。期末に振り返れる数に絞るとしたら、一番力を入れたい3つはどれですか。残りは来期に回しましょう。 |
| 事業所の目標とのつながりが見えない | 「事業所の方針に合わせて。」 | 今年度は記録の提出期限を守ることを事業所の目標にしています。この目標のどこかに、記録の書き方や時間の使い方を入れられそうですか。 |
| 本人の希望と役割がずれている | 「今はそれより先にやることがある。」 | 小児の訪問を学びたい希望は覚えておきます。今期は当番を安定して担えるようになることを先に置き、来期の担当の相談につなげましょう。 |
| 支援の欄が空欄 | 「特になしでよい?」 | この目標を進めるうえで、勤務表や同行の日で調整できることがあれば書いてください。私の側でできることを先に決めておきたいです。 |
| 体調や家庭の事情で勤務が変わる見通し | 「できる範囲で。」 | 勤務の見通しを話してくれてありがとうございます。今期は勤務日数に合わせて、回数ではなく「毎回の申し送りの書き方」のような目標にしておきましょう。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
中間・期末の評価の段階のコメント(10例)
| 場面 | 避けたいコメント | 伝わるコメント(そのまま使える文) |
|---|---|---|
| 達成した | 「よく頑張りました。」 | 司会を12回中11回担当し、議題を前日までに配る流れを定着させてくれました。打ち合わせが短く終わる日が増え、訪問の出発が早くなっています。来期はこの進め方を他の職員に引き継ぐところまでお願いしたいです。 |
| 達成した(周りへの広がりもある) | 「素晴らしい。」 | 作ってくれた連絡の一覧を、他の2名も使い始めています。自分の目標が事業所全体の仕事を楽にした例として、次の職員会議で紹介させてください。 |
| 一部達成 | 「惜しかった。」 | 3名中2名で記録がそろい、残る1名は家族が日中不在という事情でした。途中でデイサービスの連絡帳を使う形に変えた判断はよかったと思います。来期は最初から複数の方法を用意しておきましょう。 |
| 一部達成(計測が途切れた) | 「記録が足りない。」 | 11月以降の記録が止まっていたので、達成の度合いを一緒に確かめられませんでした。来期は記録の日を手帳に先に入れる形で、途切れない仕組みを作りましょう。 |
| 未達成(本人の事情以外) | 「目標未達。」 | 担当の利用者さんが入院され、目標の前提が変わりました。中間の時点で目標を見直す相談ができればよかったので、これは私の側の反省でもあります。 |
| 未達成(時間が取れなかった) | 「時間の使い方を工夫して。」 | 予定した作成時間4回のうち1回しか取れなかったのは、訪問の追加が重なったためです。来期は作成時間を勤務表に先に入れ、私が守る側に回ります。 |
| 未達成(本人が落ち込んでいる) | 「次は頑張って。」 | できなかった理由を仕組みの問題として書いてくれたので、来期の打ち手が見えています。下書きまで進んだ手順書は、そのまま来期の出発点にしましょう。 |
| 数字にならない成果がある | 「数字で示して。」 | 家族から「話を聞いてもらえて気持ちが楽になった」と言われたことが記録に残っていました。数字には出ませんが、確かに訪問の中で起きた変化として評価します。 |
| 自己評価が厳しすぎる | 「そんなことはない。」 | 自己評価は「一部達成」でしたが、記録を見ると目標の12項目中11項目はできています。残る1項目は機会がなかったもので、力が足りなかったわけではないと考えています。 |
| 自己評価が甘めに見える | 「評価が高すぎる。」 | 「達成」とありましたが、記録で確かめられたのは10月と11月の分でした。12月以降の分を一緒に見て、どこまで言えるかを確かめさせてください。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
ステーションの事業目標から個人目標へ落とす方法|対照表(10の事業目標・30例)
「事業所の目標に沿った個人目標を書いてください」と言われても、事業所の目標は「地域から頼られるステーションにする」のように大きな言葉で書かれていることが多く、そのままでは自分の行動に結びつきません。落とし込みは、①事業所の目標を「職員が毎日の仕事で動かせること」に言い換える、②その中で自分の立場が一番関われる部分を選ぶ、③選んだ部分に行動・期限・確かめ方を足す、の3段で進めます。同じ事業目標から、立場によってどんな個人目標になるかを並べます。
| 事業所の目標(例) | 1〜2年目の個人目標 | 中堅の個人目標 | 主任・管理者候補の個人目標 |
|---|---|---|---|
| 新規の依頼に早く応えられる体制を作る | 新規の利用者の初回訪問に同行し、初回訪問で確かめる項目の一覧を自分用に作る。年度内に3件同行する。 | 新規の利用者の主担当を半期に2名持ち、初回訪問から1か月以内の計画書づくりを担当する。 | 新規依頼の受付票を見直し、受付から初回訪問の日を決めるまでの流れを1枚の手順にまとめる。 |
| 研修の受講を増やし、学んだことを事業所に返す | 外部研修に年1回参加し、翌月の打ち合わせで10分共有する。 | 研修で学んだ内容をもとに、事業所の手順書を1つ見直す案を出す。 | 職員ごとの研修の希望を集め、年間の受講予定を勤務表と合わせて組む。 |
| 記録を期限までに仕上げる | 訪問当日のうちに記録を仕上げられなかった日と理由を1か月記録し、多い理由を1つ減らす工夫を試す。 | 記録の書き方で迷いやすい項目を5つ集め、事業所内で書き方の例をそろえる。 | 記録の遅れが出やすい曜日や時間帯を1か月分調べ、勤務表の組み方で減らせないかを管理者に提案する。 |
| 計画書・報告書の提出の遅れをなくす | 担当利用者の報告書の下書きを、毎月20日までに作り始める。 | 報告書の病状の経過の書き方の例を、疾患別に3つ作って共有する。 | 提出状況を月末の1週間前に一覧で確かめ、遅れそうな職員に声をかける役割を担う。 |
| 24時間の連絡体制を無理なく続ける | 当番の副担当に入り、当番中の電話の受け方を先輩の横で3回経験する。 | 当番中の電話で聞く項目の用紙を作り、当番に入る全員に使ってもらう。 | 当番の回数と当番明けの勤務の組み方を見直し、負担の偏りを月ごとに確かめる。 |
| 感染症を持ち込まない・広げない | 訪問カバンの中の感染対策の物品を、毎週月曜に補充して記録する。 | 感染症が出た利用者宅への訪問の順番と物品の手順を、事業所の手順書として見直す。 | 感染症が流行する時期の前に、全員で手順を確かめる短い勉強会を開く。 |
| 地域の関係機関から頼られる | 担当利用者の介護支援専門員に、状態が変わったときに自分から連絡し、連絡した日と内容を記録する。 | 地域の介護支援専門員向けの勉強会で、訪問看護の使い方を15分説明する。 | 連携している居宅介護支援事業所や医療機関の一覧を作り、年度内に顔を合わせる機会を持った先を記録する。 |
| 職員が長く働き続けられる職場にする | 困ったことを溜めずに相談するため、月1回、先輩か主任との10分の話す時間を自分から予約する。 | 後輩1名の話を月1回聞く役割を持ち、聞いた内容で事業所に伝えたほうがよいことを主任に渡す。 | 職員の面談の記録から、多く出た困りごとを3つにまとめ、管理者と対策を話し合う。 |
| 利用者・家族からの相談や苦情に丁寧に応える | 訪問中に受けた相談を、その日のうちに記録と申し送りに残す。 | 相談を受けてから返事をするまでの流れを、事業所内で同じにするための例文を作る。 | 月ごとの相談・苦情の記録を読み、同じ内容が続いているものを管理者と見直す。 |
| 在宅での看取りに事業所として向き合う | 看取りの時期の利用者の訪問に同行し、家族に伝えられていた内容を記録で読んでから訪問する。 | 看取りの後の事例の振り返りを、事業所内で年1回担当する。 | 看取りの時期の訪問で、職員が一人で抱え込まないための相談の流れを作る。 |
※上記は記入の考え方を示す例であり、目標設定の方法・様式は事業所の人事制度・就業規則によって異なります。評価や処遇に関わる運用は事業所の定めをご確認ください。
事業所の目標に「利用者数」や「訪問件数」などの数字が含まれている場合も、個人目標にはその数字をそのまま割り振るのではなく、上の表のように「その数字を支える行動」に置き換えると、訪問の質と反対を向く目標になりにくくなります。数字を個人目標に入れるかどうかは、事業所の人事制度や評価の方針によって扱いが異なるため、期首面談で上司と確かめておくと安心です。
よくある質問
訪問看護師の個人目標は、いくつ書けばよいですか?
事業所の目標管理シートの様式によりますが、領域ごとに1つ、合計3〜5つが目安です。多すぎると期末に振り返れません。技術・知識・チーム貢献のように領域が決まっている場合は、各領域に1つずつ、4つの要素(何を・どこまで・いつまでに・どう確かめるか)を入れて書きます。
数値目標にしにくい内容は、どう書けばよいですか?
「どの場面で・誰が・何を見て確かめるか」を書きます。たとえば家族支援なら「家族の言葉を記録に残し、面談で共有する」、多職種連携なら「第4表に自分の意見が残っているかを介護支援専門員に確認する」のように、確かめ方を決めておけば数字がなくても評価できます。
看護計画の目標と個人目標を混同しないコツはありますか?
主語で見分けます。個人目標の主語は看護師である自分、看護計画の目標の主語は利用者です。「利用者のADLを維持する」は看護計画の目標であり、個人目標にするなら「ADL低下の兆しに気づいて報告した件数を数える」のように、自分の行動に置き換えます。
1年目で目標が思いつかないときは、何から書けばよいですか?
「単独でできるようになる処置」「訪問当日中に記録を書き終える」「主治医への報告を自分で行う」の3つが、1年目に共通する目標です。いつまでに・どう確かめるかを足せば、そのまま提出できます。
目標が未達成だったとき、自己評価にはどう書きますか?
「どこまでできたか(数字や回数)」「できなかった理由」「次の一手」の3点を書きます。理由を自分の性格や意欲のせいにせず、仕組み(予定の組み方・記録の仕方)の問題として書くと、面談で具体的な改善策を相談できます。
注記
本記事の目標の例文は、介護のマナ編集部が訪問看護の実務をもとに作成したものです。目標管理・人事評価の制度や様式は事業所により異なります。介護保険・医療保険の制度に触れている例文については、要件・様式は改定により変わるため、最新の告示・通知および保険者・審査支払機関にご確認ください。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
