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介護記録の書き方と例文|SOAP・経過記録のコツ

「介護記録、何をどう書けばいいか毎回迷う」「書くのに時間がかかる」――介護の現場で必ず出てくる悩みです。本記事では、介護記録の書き方の基本から、すぐ使えるSOAP方式・場面別の例文、よくある質問まで、まとめて解説します。

介護記録は何のために書くのか

介護記録は、単なる作業の記録ではありません。職員間で利用者さまの状態を共有し、ケアの根拠を示し、家族や多職種への説明、そして事故やトラブル時の大切な証拠にもなります。「後から読んだ人が、状況を正しく理解できるか」を意識して書くことが基本です。

介護記録の書き方 5つの基本ルール

  • 5W1Hを押さえる――いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように。
  • 事実を客観的に書く――「元気そう」ではなく「自分から職員に話しかけ、笑顔がみられた」と、観察した事実で書きます。
  • 数値を使う――「水分をよくとった」より「水分を300ml摂取」と具体的に。
  • 誰が読んでも分かる言葉で――専門用語や略語を使いすぎない。
  • できるだけその場で書く――時間が経つと記憶があいまいになり、正確さが落ちます。

SOAP方式で書く

記録を整理しやすい型として、SOAPがよく使われます。

  • S(主観的情報)――本人の訴え。例:「足が重くて歩きにくい」
  • O(客観的情報)――観察した事実。例:歩行時にふらつきあり、見守りで5メートル歩行
  • A(評価)――S・Oからの判断。例:下肢筋力の低下により転倒リスクが高い
  • P(計画)――今後の対応。例:歩行時は見守りを継続し、機能訓練の様子を観察する

【場面別】介護記録の例文集

そのまま参考にできる、場面別の例文です。利用者さまの状態に合わせて言葉を選び直してお使いください。

食事・水分

昼食を主食・副食ともに全量摂取。むせはなく、自力でスプーンを使用。水分は1日で1200ml摂取。「おいしかった」と笑顔あり。

排泄

声かけにてトイレ誘導。日中はトイレで排泄でき、失禁なし。排便は2日ぶりにあり、普通便。

入浴・清潔

一般浴に入浴。背部の洗身を介助し、その他は見守り。皮膚の発赤・傷なし。入浴後、水分を200ml摂取。

服薬

朝食後薬を職員見守りのもと自己にて服用。飲み忘れ・吐き出しなし。

移乗・移動

車いすからベッドへ、手すりを使い一部介助で移乗。立位は数秒保持可能。ふらつきあり、見守りを継続。

口腔ケア

食後、声かけにて歯みがきを実施。一部介助。義歯を洗浄し、口腔内に異常なし。

睡眠

22時消灯後、入眠。0時・2時の巡視時はいずれも良眠。5時に覚醒しトイレ誘導、その後再入眠。

レク・活動

午後の体操に参加。職員の声かけに合わせ、最後まで取り組まれた。塗り絵では集中して取り組み、完成を職員に見せてくれた。

認知症の方への対応

夕方に「家に帰る」と落ち着かない様子。なじみの話題で声かけし、お茶をすすめると落ち着かれた。無理な制止はせず、見守りで対応。

体調の変化・急変

午前10時、体温37.8度。顔面紅潮あり、本人「少しだるい」との訴え。看護師へ報告し、水分をすすめ経過観察。11時に再検し37.2度に下降。

看取り・終末期

呼吸は穏やか。表情に苦痛なく、声かけに対しうなずきあり。家族が面会され、手を握って過ごされた。1時間ごとに訪室し見守りを継続。

良い記録・避けたい記録

  • ✕「いつもどおり」「特変なし」だけ → ◯ 何がどうだったかを具体的に書く
  • ✕「わがままを言う」(決めつけ) → ◯ 事実と本人の言葉で書く
  • ✕「たくさん食べた」 → ◯ 「主食全量、副食8割を摂取」
  • ✕ 専門用語・略語の乱用 → ◯ 誰が読んでも分かる言葉で

介護記録の書き方 よくある質問(FAQ)

Q. 介護記録はどのくらいの長さで書けばいいですか?

長さより「必要なことが過不足なく伝わるか」が大切です。普段と違う様子があった日は詳しく、変化のない日は要点を簡潔に、とメリハリをつけます。

Q. 略語や専門用語は使ってもいいですか?

事業所内で共通理解のある略語は使えますが、家族や他職種も読むことを考え、基本は分かりやすい言葉で書きます。

Q. 記録を間違えたときの訂正方法は?

修正液で消さず、二重線で訂正し、訂正者と日付を残すのが基本です(電子記録は履歴が残る形で訂正)。改ざんを疑われないためです。

Q. 主観(気持ち)は書いてはいけませんか?

「楽しそう」などの印象だけで終わらせず、その根拠となった事実(自分から発言した、笑顔がみられた等)をセットで書きます。

Q. 介護記録の保存期間は?

サービスの種類により定めがあります(一般に完結の日から2年間など)。自治体や運営基準を確認し、適切に保管します。

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