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障害福祉サービスのICT導入モデル事業|記録・請求の効率化を補助【2026】

障害福祉分野のICT導入モデル事業とは

「障害福祉分野のICT導入モデル事業」は、障害福祉サービス事業所等がICTを導入し、記録・情報共有・請求などの業務を効率化する取り組みを支援する補助制度です。国(厚生労働省・こども家庭庁)が実施要綱を定め、各都道府県が実施主体となって公募・交付を行います。目的は、ICTの活用による生産性の向上と職員の業務負担の軽減を通じて、安全・安心なサービス提供を進めることにあります。

近年は「障害福祉分野の介護テクノロジー導入支援事業」という枠組みのなかで、ICT導入支援が位置づけられる年度もあります。事業名・要件・金額は年度や自治体で更新されるため、最新の内容は各自治体の公式ページと補助金ナビでご確認ください。

補助の目安(上限額・補助率)

補助の規模は、1事業所あたり上限100万円・補助率3/4が目安です(算定の方法は実施要綱で定められています)。あくまで目安であり、上限額・補助率・締切・要件は年度や自治体によって異なり、変更されることがあります。金額は必ず最新の公募要領・実施要綱でご確認ください。

※ 補助率・上限・締切・要件は年度や自治体で異なり変更される場合があります。最新は各自治体の公式情報と補助金ナビでご確認ください。

対象になりうる事業所・サービス

対象になりうるのは、都道府県内で障害福祉サービス等の指定を受けている施設・事業所です。実施自治体の例では、次のようなサービス種別が挙げられています(年度・自治体で異なります)。

  • 就労継続支援A型・B型/生活介護/自立訓練
  • 居宅介護/共同生活援助(グループホーム)/施設入所支援
  • 児童発達支援/放課後等デイサービス
  • 計画相談支援 など

補助対象になりうる経費(一覧)

区分 具体例 備考
情報端末 タブレット・スマートフォン等のハードウェア、インカム 現場で使う端末
ソフトウェア 記録・情報共有・請求のソフト、AIカメラ 等 下記「ソフトの要件」に留意
通信環境機器 Wi-Fiルーター 等 通信環境の整備
保守・研修等 クラウド利用料、保守・サポート費、導入設定、導入研修、セキュリティ対策 等 導入後の運用に関わる経費

※ 対象経費の区分・範囲は自治体の実施要綱により異なります。対象になるかどうかは公募要領でご確認ください。

対象となるソフトの要件

対象となるソフトは、次のいずれかを満たすものとされています(自治体の実施要綱の例)。

  • 記録業務・情報共有業務(事業所内外の情報連携を含む)・請求業務等において、転記等の作業を削減できるもの(いわゆる「一気通貫」で行える環境)
  • 勤怠管理・シフト表作成・人事・給与・ホームページ作成などのバックオフィス業務で、転記等の作業を削減できるソフト

音声とAIで記録を自動化する仕組みは、記録から請求までの再入力(転記)を減らすという趣旨に合致します。ソフトが要件を満たすかは、各自治体の公募要領・仕様の定めでご確認ください。

申請の大まかな流れ

自治体により手続きは異なりますが、実施自治体の例では、おおむね次の流れで進みます。

  1. 協議・申請――事業所が導入計画を作成し、都道府県へ協議・申請
  2. 国庫協議・事業所の選定――都道府県が取りまとめ、国と協議のうえ対象事業所を選定
  3. 交付決定通知――採択された事業所へ通知
  4. ICTの導入・実施――機器・ソフトの導入、研修等
  5. 効果報告――導入後、実施要綱で定められた期間の効果を報告
  6. 補助金の交付申請・額の確定――実績報告に基づき交付額が確定

※ 締切・様式・提出先・報告期間は自治体で異なります。現在の募集の有無を含め、必ず公式情報をご確認ください。

申請書の記入イメージ(記入例)

導入計画書では「導入前の課題」「導入するICTの内容」「期待する効果」などが求められます(求められる項目は自治体の公募要領によります)。以下はあくまで記入イメージ(例)で、実在の事業所・利用者ではありません。氏名等は伏字にしています。実際の様式・記載項目は自治体の公募要領に従ってください。

(例)事業所名:◯◯事業所(記入例のため伏字)

(例)導入前の課題:訪問先では紙に記録し、帰所後に別のソフトへ手入力していたため、記録と請求で二重の入力が発生していた。

(例)導入するICT:記録・情報共有・請求を一つの流れで行える介護記録ソフト(音声・AIで記録を自動化)と、タブレット端末◯台。

(例)期待する効果:記録から請求までの再入力(転記)が1件あたり(記入欄)分・1か月(記入欄)件あり、これを減らして職員が支援に充てられる時間を確保する。

※ この記事の別の節に、導入の前に測る35項目を用意しています。(記入欄)には自事業所で測った数を入れてください。

※ 官公署へ提出する障害福祉分野の申請書類の作成代行は、行政書士の業務です(行政書士法第19条)。本記事は記入イメージのご案内までにとどまり、当社は申請書の作成代行は行いません。

「補助金」と「助成金」は別物です

本記事のICT導入モデル事業は補助金です。一方、人材確保・処遇改善などで使う「キャリアアップ助成金」「業務改善助成金」などの助成金は、社会保険労務士が取り扱う分野です。助成金のご検討は、社会保険労務士等にご相談ください。

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障害福祉サービスのICT導入支援の活用ポイント

  • 対象になりうるもの――記録・請求ソフト、タブレット等の端末、通信環境など
  • 目的――記録・情報共有の効率化と職員の負担軽減
  • あわせて――個別支援計画・モニタリングの効率化にもつながる

補助率・上限額・要件・締切などは年度や自治体により異なります。申請前に必ず最新の公募要領・告示等でご確認ください。

記録が詰まる場所の棚卸し|サービス種別×45場面

補助の話に入る前に、いま手が止まっているのはどこかを紙に落とします。ここが曖昧なまま製品を選ぶと、いちばん時間を使っている作業が置き換わらないまま、費用だけが増えます。以下はサービス種別ごとに、支援記録・個別支援計画・モニタリング・日々の連絡・送迎・加算の根拠として残す書類のうち、手が止まりやすい場面を並べたものです。「今どうしているか」の列は空欄にしてあります。事業所の実際の運用を、そのまま書き込んでください。埋まらない行があれば、そこは誰も全体像を把握していない業務だという意味になります。なお、社会保険労務士法第27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。

生活介護|手が止まる6場面

生活介護では、活動の時間帯に職員の手がふさがっていることが多く、記録を書く時刻が実際の出来事から離れるほど、思い出す作業が増えます。下の6場面のうち、事業所として痛いのはどれか、印をつけてから読んでください。個別支援計画とモニタリングは様式の話に見えますが、実際に時間を食っているのは、材料になる記録を探す工程です。

詰まる場面 どこで手が止まるか 今どうしているか(記入欄) 何が変われば楽になるか
日中活動の支援記録 一人の職員が同時に複数名を見ているため、その場で書けず、夕方に思い出しながら書いている (記入欄) その場で数語だけ残し、あとから文章に整える形にすると、思い出すための時間が要らなくなります。
個別支援計画の原案づくり アセスメント票・前回の計画・日々の記録が別々の場所にあり、探すところから始まる (記入欄) 前回の計画と直近の記録が同じ画面に並べば、原案づくりが「探す」作業から「選ぶ」作業に変わります。
モニタリングの期日管理 利用者ごとに期日が違い、手帳と表計算に二重で書き写している (記入欄) 期日が近い利用者だけが一覧に出れば、確認のために全員分を見返す必要がなくなります。
送迎の実績 乗降の有無を紙の一覧に鉛筆で書き、帰所後に清書している (記入欄) 乗降をその場で端末に残せれば、清書という工程そのものが消えます。
食事・排せつ・入浴の介助記録 チェック欄が様式ごとに違い、同じ内容を複数の紙に書いている (記入欄) 一度の入力が必要な様式すべてに回れば、同じ内容を書き写す回数が減ります。
加算の根拠として残す記録 どの記録を根拠として残すのかの解釈が職員ごとに違い、あとから探し直している (記入欄) 根拠として残す欄が様式の中に決まっていれば、後日まとめて探し直す作業がなくなります。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

就労継続支援A型・B型|手が止まる7場面

就労継続支援では、支援の記録と生産活動の記録が別々の流れで動いていることが多く、月末に一人がまとめる形になりがちです。まとめる人が休むと止まる業務がいくつあるかを、この表を埋めながら数えてください。なお、賃金や労働時間の取り扱いに関するご相談は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。

詰まる場面 どこで手が止まるか 今どうしているか(記入欄) 何が変われば楽になるか
作業の実施記録 作業種目ごとに担当が別々の紙に書き、月末に一人がまとめて集計している (記入欄) 作業種目ごとの入力がそのまま集計に流れれば、月末に一人へ集中する作業がなくなります。
生産活動の記録 受注・納品・検品の伝票が紙で、支援記録とは別の場所に綴じられている (記入欄) 生産活動と支援記録が同じ日付でたどれれば、振り返りのたびに二つの綴りを行き来せずに済みます。
計画の目標と日々の作業の結びつけ 個別支援計画の目標が作業日誌に出てこないため、振り返りのたびに読み合わせている (記入欄) 日誌の画面に目標が出ていれば、書く時点で目標に沿った観察が残るようになります。
出欠・利用実績 欠席の連絡を口頭で受け、記録に残る人と残らない人が生まれている (記入欄) 連絡を受けた時点で残す場所が一つに決まれば、受けた職員が誰であっても同じ形で残ります。
就労面の支援記録 「本人の様子」が自由記述のため、書く量に職員差が大きい (記入欄) 観察する項目が欄として並んでいれば、書き慣れていない職員でも同じ細かさで残せます。
通院・体調に関する連絡 家族からの連絡がノートと口頭に分かれ、翌日の担当に伝わらないことがある (記入欄) 連絡の記録が利用者ごとに時系列で並べば、翌日の担当が読むだけで前日の経緯を把握できます。
実習・企業見学の記録 実習先ごとに様式が違い、事業所の記録へ書き写している (記入欄) 実習先の記録を画像のまま利用者の記録に添えられれば、書き写しが要らなくなります。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

就労移行支援|手が止まる5場面

就労移行支援は、事業所の外とのやり取りが多いぶん、記録の置き場所が担当者ごとに分かれやすいのが特徴です。実習先や企業とのやり取りは、担当が不在のときに事業所として答えられるかどうかが分かれ目になります。下の5場面で、いま答えられないものがあれば、そこが最初に手を付ける場所です。

詰まる場面 どこで手が止まるか 今どうしているか(記入欄) 何が変われば楽になるか
訓練プログラムの実施記録 プログラムごとに担当も様式も違い、月末に一つの記録へまとめ直している (記入欄) プログラムの記録が利用者ごとに自動で束ねられれば、まとめ直す工程がなくなります。
企業実習の連絡と記録 実習先とのやり取りが電話と電子メールに分かれ、記録に残らないものがある (記入欄) やり取りの記録先が一つに決まれば、担当が不在の日でも経緯をたどれるようになります。
就職活動の進捗 応募の状況を表計算で管理し、支援記録とは別に更新している (記入欄) 進捗が支援記録と同じ場所にあれば、二度の更新と、両者の食い違いがなくなります。
定着支援に引き継ぐ情報 引き継ぐ内容が担当者の記憶にとどまり、書面になっていない (記入欄) 引き継ぎの項目が様式として決まっていれば、担当が替わっても同じ情報が渡ります。
個別支援計画の見直し 訓練の記録から見直しの材料を拾うために、記録を遡って読み返している (記入欄) 期間を指定して記録を絞り込めれば、材料を集める時間が読んで考える時間に置き換わります。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

放課後等デイサービス|手が止まる6場面

放課後等デイサービスは、当日の変更が多いことが最大の特徴です。送迎の変更、学校からの連絡、保護者への連絡が同じ時間帯に重なり、記録は後回しになります。下の6場面は、その時間帯に何が起きているかを分解したものです。連絡帳と事業所の記録がつながっていない事業所では、3行目から埋めてみてください。

詰まる場面 どこで手が止まるか 今どうしているか(記入欄) 何が変われば楽になるか
送迎の記録 学校ごとに迎えの時刻が違い、当日の変更が紙の一覧に手書きで足されていく (記入欄) 当日の変更が全員の端末に同時に映れば、事業所へ電話で確かめる往復がなくなります。
活動プログラムの記録 集団の活動と個別の様子を、別々の紙に二度書いている (記入欄) 集団の記録から各児童の記録へ内容が引き継がれれば、個別の欄には違いだけを書けば済みます。
保護者への連絡帳 手書きの連絡帳を持ち帰ってもらうため、事業所側に控えが残らない (記入欄) 連絡の内容が事業所にも残れば、後日の問い合わせに記録で答えられるようになります。
学校との情報共有 電話の内容を付箋に書き、あとで記録へ写している (記入欄) 受けたその時に記録へ残せれば、付箋を失う心配と写す手間の両方がなくなります。
個別支援計画・モニタリング 学期の区切りと計画の期日がずれ、面談の設定が後手になる (記入欄) 期日の一覧が先の月まで見えていれば、面談の日程を余裕をもって組めます。
ヒヤリハット・事故の記録 様式を探すところから始まるため、書き上がるのが翌日以降になる (記入欄) その場で呼び出せる様式があれば、記憶が新しいうちに事実を残せます。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

児童発達支援|手が止まる5場面

児童発達支援では、経過を追う記述が支援の中心にあります。ところが経過を追う欄が様式になければ、記述は自由記述の中に埋もれます。半年後に「どう変わったか」を説明しようとして読み返す時間が生まれるのは、この構造が原因です。下の5場面を、保護者への説明の場面を思い浮かべながら埋めてください。

詰まる場面 どこで手が止まるか 今どうしているか(記入欄) 何が変われば楽になるか
発達の経過の記録 経過を追う欄が様式になく、自由記述の中に埋もれている (記入欄) 同じ観察項目が時系列で並べば、経過を説明するための読み返しが要らなくなります。
保護者面談の記録 面談で聞き取った内容を紙に書き、計画へ反映する際にもう一度読み返している (記入欄) 面談の記録から計画の欄へ内容を持ち込めれば、読み返しと書き写しが一度で済みます。
関係機関との連携記録 園・学校・医療機関とのやり取りが、担当者ごとに手元で保管されている (記入欄) 連携の記録が利用者ごとにまとまれば、担当が不在でも経緯を確認できます。
個別支援計画への同意 署名や押印をもらった紙を保管し、電子の記録と二重に管理している (記入欄) 同意を得た書面が記録と同じ場所で確認できれば、二か所を突き合わせる作業がなくなります。
支援の実施記録 同じ内容を保護者向けの連絡と事業所の記録に二度書いている (記入欄) 事業所の記録から保護者向けの文面を起こせれば、書く回数が一度になります。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

共同生活援助|手が止まる6場面

共同生活援助は、職員が交代しながら同じ利用者を支える形なので、申し送りが記録の質を決めます。口頭で伝えた内容は残らず、翌日の担当は前日の様子を知らないまま入ります。下の6場面のうち、夜間に起きたことがどこまで翌朝に届いているかを、実際の1週間分でたどってみてください。

詰まる場面 どこで手が止まるか 今どうしているか(記入欄) 何が変われば楽になるか
日々の生活の記録 夜間の出来事を申し送りノートに書き、翌朝に別の様式へ写している (記入欄) 最初に書いた記録がそのまま正式な記録になれば、写す工程が消えます。
通院・服薬に関する記録 通院同行の結果をメモに書き、記録と家族への連絡に二度使っている (記入欄) 記録から家族向けの連絡文を起こせれば、同じ内容を二度書かずに済みます。
職員間の申し送り 交代のたびに口頭で伝えるため、記録に残る範囲が人によって違う (記入欄) 申し送りの項目が欄として並んでいれば、誰が担当しても同じ範囲が残ります。
個別支援計画の見直し 日常の小さな変化が記録から拾いにくく、面談の前に全部を読み返している (記入欄) 気になる出来事に印を付けられれば、見直しの材料が日々たまっていきます。
金銭管理に関する記録 出納の記録が手書きの帳面で、月末にまとめて集計している (記入欄) 入力の時点で残高が出れば、月末の集計と照合の作業が軽くなります。
夜間の緊急対応の記録 その場では対応が優先され、記録は翌日以降になる (記入欄) 短い言葉と時刻だけを先に残せれば、翌日の記載が思い出す作業ではなくなります。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

居宅介護|手が止まる5場面

居宅介護では、記録を書く場所と保管する場所が物理的に離れていることが詰まりの原因になります。訪問先で紙に書いて、事業所で入力し直す。この往復が1日に何度あるかを数えるだけでも、置き換える対象がはっきりします。下の5場面は、その往復が生まれている地点を並べたものです。

詰まる場面 どこで手が止まるか 今どうしているか(記入欄) 何が変われば楽になるか
訪問先での記録 訪問先で紙に書き、事業所に戻ってから同じ内容を入力している (記入欄) 訪問先で残した内容がそのまま事業所の記録になれば、帰所後の入力がなくなります。
サービス提供の実績 実際の開始・終了の時刻を手帳に控え、あとで一覧に書き写している (記入欄) 開始と終了をその場で残せれば、控えと一覧の食い違いが起きなくなります。
利用者宅に置く控え 利用者宅の控えと事業所の控えを、別々に書いている (記入欄) 一度の記載から両方の控えを起こせれば、書く回数が一度で済みます。
ヘルパー間の申し送り 事業所に立ち寄らないと伝わらない情報がある (記入欄) 訪問の前に手元で申し送りを読めれば、立ち寄るための移動が要らなくなります。
計画と実績のずれ 予定と違う内容を行ったときの記録が、後日の確認まで残されないままになる (記入欄) 予定と違った点をその場で残せれば、月末に理由を思い出す作業がなくなります。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

すべてのサービス種別に共通する5場面

最後に、種別を問わず共通して手が止まる5場面です。会議録・虐待の防止・苦情・感染症・書類の所在は、日々の支援ではないぶん後回しになりやすく、必要になった時に一気に負荷が来ます。下の表は、その負荷が来る前にどこが薄いかを見るためのものです。埋まらない行があれば、そこは属人化している業務です。

詰まる場面 どこで手が止まるか 今どうしているか(記入欄) 何が変われば楽になるか
会議・研修の記録 出席者と内容を手書きで残し、あとで所定の様式に清書している (記入欄) 会議の場で様式に直接残せれば、清書のための時間がまるごとなくなります。
虐待の防止・身体拘束の適正化に関する記録 様式の保管場所が分かれており、探すところから始まる (記入欄) 関係する様式が一か所にまとまっていれば、担当が替わっても同じ手順で進みます。
苦情・要望の記録 受けた職員のメモにとどまり、事業所として集約されていない (記入欄) 受付の記録が一覧に集まれば、同じ内容が繰り返されていることに気づけます。
感染症・衛生管理の記録 日々の確認を紙に残し、期末にまとめて綴じている (記入欄) 日々の確認がそのまま蓄積されれば、期末の作業が綴じ直しではなく確認だけになります。
書類の所在 どの書類がどこにあるかが、担当者一人の頭の中にある (記入欄) 保管場所が一覧になっていれば、担当者が不在の日でも書類にたどり着けます。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

45行のうち、印がついた行だけを持って製品の説明を聞いてください。説明を聞いてから困りごとを思い出すと、相手の言葉で自分の課題を言い直すことになります。埋めた表は、そのまま次の節でも使います。二度手間がどこで生まれているかを見るには、この棚卸しが下敷きになるためです。印のついた行が三つを超えたときは、いちばん多くの職員が関わっている一つに絞ってください。

記録から請求まで|二度手間が生まれる30場面の点検

詰まりの多くは、ひとつの作業の中ではなく作業と作業のつなぎ目で起きています。支援記録からサービス提供実績記録票へ、実績記録票から請求データへ、そして利用者・家族への確認と、返戻が起きたときの対応。この4つのつなぎ目を30場面に分け、「確かめること」を質問の形で並べました。質問への答えは事業所ごとに違うので、記入欄にしてあります。相談先の列は、その場面を一人で抱え込まないための目安です。制度上の取り扱いに関する判断は、指定を行う機関にご確認ください。

つなぎ目1|支援記録から実績記録票へ(8場面)

最初のつなぎ目は、日々の支援記録からサービス提供実績記録票への流れです。ここでの二度手間は、同じ事実を二つの様式に書いているという一点に集約されます。下の8場面は、その「同じ事実」がどこで分かれているかを並べたものです。書き出してみると、写している項目の数が想像より多いことが分かります。

二度手間が起きるところ 確かめること(記入欄) 誰に相談するか
支援記録と実績記録票に、同じ日付・時間を二度書いている 支援記録から実績記録票へ書き写している項目を、すべて書き出してください。(記入欄) 事業所内のサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者にご相談ください。
送迎の有無を、日誌と実績記録票の両方に記入している 送迎に関する記載が、どの様式に何回現れるかを数えてください。(記入欄) 事業所内で記録を取りまとめている担当者にご相談ください。
欠席時の対応の記録が、連絡ノートと実績記録票に分かれている 欠席の連絡を受けてから記録に残るまでの経路を、順に書いてください。(記入欄) 事業所内のサービス管理責任者にご相談ください。
実績記録票の確認をもらう順番が決まっていない 誰がいつ確認する運用になっているかを書き出してください。(記入欄) まず事業所の管理者にご相談ください。
月末にまとめて実績記録票を作るため、記録を遡って読み直している 実績記録票を作る作業を月に何回に分けているかを書いてください。(記入欄) 事業所内で記録を取りまとめている担当者にご相談ください。
手書きの記録が読み取りにくく、書いた本人に確認している 月に何回、書いた本人へ確認しているかを数えてください。(記入欄) 事業所内で記録を取りまとめている担当者にご相談ください。
加算に関わる記録が、様式の別々の場所に散らばっている 加算に関わる記録が、どの様式のどこにあるかを一覧にしてください。(記入欄) 指定を行う都道府県・市町村の障害福祉担当課にご確認ください。
多機能型で、サービスごとに様式が違い、担当が別々に作っている 事業所で使っている実績記録票の種類を数えてください。(記入欄) まず事業所の管理者にご相談ください。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

つなぎ目2|実績記録票から請求データへ(8場面)

二つ目のつなぎ目は、実績記録票から請求データへの流れです。ここは間違いが後で返ってくる工程なので、確認に時間をかけている事業所が多い場所でもあります。確認をやめるのではなく、確認する対象を減らすのが方向です。下の8場面で、毎月人の手で書き換えている項目を洗い出してください。

二度手間が起きるところ 確かめること(記入欄) 誰に相談するか
実績記録票を見ながら、請求のソフトへ手で入力し直している 手で入力し直している項目の数と、その入力にかかる時間を書いてください。(記入欄) 利用中の請求ソフトの提供事業者にご相談ください。
利用者負担の上限額の管理に関わる情報を、別の表で管理している 上限額の管理に関わる情報を、どこで何件管理しているかを書いてください。(記入欄) 受給者証を発行する市町村の障害福祉担当課にご確認ください。
契約支給量と実績の突き合わせを、目で見て行っている 突き合わせに使っている資料と、かかっている時間を書いてください。(記入欄) 事業所内のサービス管理責任者にご相談ください。
事業所番号・受給者証番号の入力を、送信前に一つずつ確かめている 送信前の確認に何人が関わり、どれだけ時間をかけているかを書いてください。(記入欄) 利用中の請求ソフトの提供事業者にご相談ください。
加算に関わる区分を、月ごとに人の手で書き換えている 毎月書き換えている項目を、名前を挙げて書き出してください。(記入欄) 指定を行う都道府県・市町村の障害福祉担当課にご確認ください。
受給者証の更新や契約の変更が、請求の直前に判明する 変更の情報がどの経路で事業所に届いているかを書いてください。(記入欄) 担当の相談支援専門員にご相談ください。
請求データを作ったあとに、記録の修正が入る 直近で、請求データ作成後の修正が何件あったかを数えてください。(記入欄) 事業所内で記録を取りまとめている担当者にご相談ください。
請求の控えを紙に印刷し、別の綴りに保管している 紙で保管している控えの種類と、保管している場所を書いてください。(記入欄) まず事業所の管理者にご相談ください。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

つなぎ目3|利用者・家族への確認(7場面)

三つ目のつなぎ目は、利用者や家族への確認です。ここは事業所の外に紙が出ていくため、戻ってくるまでの日数が読めず、月末の作業を止める原因になります。電話で受けた内容がどこにも残っていない状態も、後日の問い合わせで時間を奪います。下の7場面を、直近1か月の実例で埋めてください。

二度手間が起きるところ 確かめること(記入欄) 誰に相談するか
実績記録票の確認をもらうために、紙を持ち帰ってもらっている 紙を渡してから戻るまでの日数と、戻らなかった件数を書いてください。(記入欄) 事業所内のサービス管理責任者にご相談ください。
受給者証の内容の変更を口頭で聞き、記録に残していない 受給者証の内容を確認した日を、どこに残しているかを書いてください。(記入欄) 受給者証を発行する市町村の障害福祉担当課にご確認ください。
利用者負担に関するやり取りが電話で行われ、記録が残らない 電話で受けた内容を残す場所を決めているかどうかを書いてください。(記入欄) まず事業所の管理者にご相談ください。
契約内容が変わるたびに、書面を一から作り直している 直近1年で書面を作り直した回数と、1回あたりの時間を書いてください。(記入欄) 書類の準備は行政書士等にご相談ください。
利用者負担に関する説明を、担当者ごとに違う言い方でしている 説明に使う共通の資料があるかどうかを書いてください。(記入欄) 事業所内のサービス管理責任者にご相談ください。
家族への連絡の控えが、担当者の手元にしか残っていない 家族への連絡の控えが、事業所として何割残っているかを書いてください。(記入欄) 事業所内で記録を取りまとめている担当者にご相談ください。
同意をもらった書面と、電子の記録が別々に保管されている 同意の書面と記録を突き合わせるのに、何分かかるかを書いてください。(記入欄) まず事業所の管理者にご相談ください。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

つなぎ目4|返戻・過誤への対応(7場面)

四つ目のつなぎ目は、返戻や過誤が起きたあとの対応です。1件ずつ片づけていると原因が事業所に残り続けるため、理由ごとに数えるところから始めます。数えれば、同じ理由が繰り返されているかどうかが見えます。下の7場面は、その数え方と、抱え込みが起きている地点を並べたものです。

二度手間が起きるところ 確かめること(記入欄) 誰に相談するか
返戻の理由を調べるために、記録を遡って探している 直近の返戻で、原因にたどり着くまでにかかった時間を書いてください。(記入欄) 審査支払を行う国民健康保険団体連合会にご確認ください。
返戻が起きた月の記録と実績記録票が、別々の場所にある 両者を突き合わせるために開く必要のある資料を、すべて挙げてください。(記入欄) 事業所内で記録を取りまとめている担当者にご相談ください。
過誤の申立てに必要な情報を、複数の様式から集めている 申立てのために集めている情報の出どころを書き出してください。(記入欄) 受給者証を発行する市町村の障害福祉担当課にご確認ください。
同じ理由の返戻が繰り返されているが、記録に残っていない 直近1年の返戻を理由ごとに数え、上位から並べてください。(記入欄) まず事業所の管理者にご相談ください。
返戻の対応を、一人の担当者だけが把握している 対応の手順を最後まで一人でできる職員が何人いるかを書いてください。(記入欄) まず事業所の管理者にご相談ください。
修正した内容が、もとの記録に反映されていない 修正の内容をもとの記録へ戻す手順が決まっているかを書いてください。(記入欄) 利用中の請求ソフトの提供事業者にご相談ください。
返戻の件数と理由を、事業所として集計していない 集計を誰がいつ行うかを決めているかどうかを書いてください。(記入欄) まず事業所の管理者にご相談ください。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

30場面のうち、答えが「決めていない」になった行を数えてください。決めていない項目の多さが、そのまま毎月の確認作業の量になっています。相談先の列は、その場面を一人で抱え込まないための目安です。制度上の取り扱いについての判断は、指定を行う機関や審査支払を行う機関が示すものであり、当社が判定するものではありません。

導入を決める前に手元で測る35項目|時間・人・詰まる時刻・量

導入したあとで「楽になった気がする」と言い合っても、次の投資の判断材料にはなりません。判断に使えるのは、導入の前に自分たちで測った数字だけです。ここでは、時間・人・詰まる時刻・紙とデータの量の4つに分けて35項目を並べました。どれだけ短くなるかは事業所ごとに違うため、この記事では削減の割合を示しません。測るのは事業所自身です。全部をまとめて測る必要はなく、上から順に、測れるものだけを埋めてください。導入後に同じ方法でもう一度測れば、その2つの数字が比較の材料になります。

時間を測る12項目

まず時間です。すべてを測る必要はありません。いちばん多くの職員が関わっている作業から順に、5日分だけ測ってください。長く測るより、同じ方法で導入後にもう一度測れることのほうが大切です。単位を分にそろえておくと、あとで足し合わせるときに手間が減ります。測った値は、この表にそのまま書き込めます。

測るもの どう測るか 記録する単位 測った値(記入欄)
支援記録を1件書き上げるまでの時間 書き始めた時刻と書き終えた時刻を、同じ職員で連続5日分だけ控えてください。 (記入欄)
1日の記録業務の合計時間 その日に記録に触れていた時間を、職員ごとに合算してください。 (記入欄)
個別支援計画の原案ができるまでの時間 資料を集め始めてから原案ができるまでを、利用者1名分で計ってください。 (記入欄)
モニタリング1件にかかる時間 面談・記載・確認の3つに分けて、それぞれ計ってください。 (記入欄)
実績記録票を1か月分作る時間 作業を始めた日と終えた日、その間の実作業の時間を控えてください。 (記入欄)
請求データを作る時間 入力・確認・送信の3工程に分けて計ってください。 (記入欄)
記録を探している時間 探し始めてから見つかるまでを、1週間分だけ足し上げてください。 (記入欄)
申し送りにかかる時間 交代時の申し送りが始まってから終わるまでを、5回分だけ計ってください。 (記入欄)
会議録が確定するまでの時間 会議が終わってから記録が確定するまでの日数と、実作業の時間を控えてください。 日・分 (記入欄)
家族・保護者への連絡にかかる時間 1日の連絡帳・電話・連絡アプリの合計を控えてください。 (記入欄)
送迎に関わる記録の時間 一覧の作成と、当日の変更対応を分けて計ってください。 (記入欄)
返戻1件の対応にかかる時間 原因を調べ始めてから再提出までの実作業の時間を控えてください。 (記入欄)

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

誰がやっているかを数える8項目

次に人です。時間が同じでも、できる人が一人しかいない業務は、その人が不在の日に事業所全体を止めます。ここで数えるのは能力ではなく、手順を最後まで一人で通せる人の数です。数が1の行が見つかったら、それが道具を替える前に手を付けるべき場所である可能性があります。

測るもの どう測るか 記録する単位 測った値(記入欄)
記録を書いている職員の人数 直近1か月で1回でも記録を書いた人を数えてください。 (記入欄)
実績記録票を作れる職員の人数 手順を最後まで一人でできる人だけを数えてください。 (記入欄)
請求の送信まで到達できる職員の人数 送信まで一人でできる人だけを数えてください。 (記入欄)
一人に集中している業務の数 その人が不在だと止まる業務を書き出し、数えてください。 (記入欄)
他人の手書きを清書している職員の人数 誰かの書いたものを写している人を数えてください。 (記入欄)
端末を日常的に使っている職員の割合 業務で端末に触れている人を、全職員の人数で割ってください。 割合 (記入欄)
記録の確認をしている職員の人数 提出の前に読む人を、役割ごとに分けて数えてください。 (記入欄)
外部とやり取りする窓口の人数 相談支援事業所・学校・医療機関ごとに、窓口になっている人を数えてください。 (記入欄)

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

いつ詰まるかを記す8項目

三つ目は時刻と日付です。作業量の合計が同じでも、特定の時間帯や特定の日に集中しているなら、打ち手は変わります。集中している日が分かれば、変える取り組みを始める日をその日から外せます。下の8項目は、2週間から1か月の短い期間で記録できるものだけを選んでいます。

測るもの どう測るか 記録する単位 測った値(記入欄)
記録が滞る時間帯 記録が翌日に持ち越された時刻を、2週間分だけ控えてください。 時刻 (記入欄)
月内で作業が集中する日 作業量が多かった日に印をつけ、1か月分を並べてください。 (記入欄)
当日中に確定しなかった記録の件数 その日のうちに確定しなかった記録を数えてください。 (記入欄)
書き直しを求めた記録の件数 差し戻した記録を、理由ごとに分けて数えてください。 (記入欄)
記録中に中断した回数 電話や来客で中断した回数を、1日分だけ数えてください。 (記入欄)
期日の直前に気づいた件数 モニタリングや計画の見直しで、期日の直前に気づいたものを数えてください。 (記入欄)
返戻が起きた月と件数 直近1年で返戻が起きた月を並べ、月ごとの件数を書いてください。 月・件 (記入欄)
書類を探した回数 書類を探した回数を、1週間分だけ数えてください。 (記入欄)

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

紙とデータの量を数える7項目

最後は量です。様式の数、置き場所の数、同じ値を入れている項目の数を数えます。探す時間は、置き場所の数とともに増えます。逆に言えば、置き場所を減らすことが探す時間を減らす道筋になります。ここで数えた値は、導入後に同じ方法で数え直すことで、そのまま比較の材料になります。

測るもの どう測るか 記録する単位 測った値(記入欄)
いま使っている様式の種類 事業所で現に使っている様式を、名称を挙げて数えてください。 種類 (記入欄)
同じ内容を書いている様式の組み合わせ 同じ項目が二つ以上の様式に現れる組を書き出してください。 (記入欄)
紙で保管している書類の量 保管している棚の段数、または箱の数を控えてください。 段・箱 (記入欄)
手書きの様式の割合 手書きの様式の数を、様式の総数で割ってください。 割合 (記入欄)
表計算で管理している一覧の数 事業所で使っている表計算のファイルを数えてください。 (記入欄)
二重に入力している項目の数 二か所以上に同じ値を入れている項目を数えてください。 項目 (記入欄)
利用者一人あたりの様式の枚数 1か月分のつづりの枚数を、任意の1名で数えてください。 (記入欄)

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

35項目のうち、実際に測れたものだけを残し、測れなかった行には理由を書き添えてください。測れない理由そのものが、記録のどこが途切れているかを教えてくれます。そして導入後に、同じ方法でもう一度測ります。二つの数字が並んで初めて、次に何へ手を入れるかを事業所として決められるようになります。数字の読み方は事業所ごとに異なります。

職員への説明30例と、続けるための決めごと25項目

やり方を変える取り組みが止まるのは、道具が悪いからではなく、説明が一度きりで終わるからです。ここでは現場から実際に出てくる声を30通り並べ、伝わりにくい言い方と、そのまま読み上げられる言い方を並べました。言い方の欄には、事業所が決めた内容を入れる(記入欄)が含まれています。空欄のまま読み上げると、以前と同じ「そのうち」で終わります。決めてから話してください。なお、社会保険労務士法第27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。

なぜ変えるのかを伝える8例

最初に伝えるのは理由です。ここで「効率化のため」とだけ言うと、現場には「今のやり方が否定された」としか届きません。伝えるべきは、事業所が数えた事実と、変える範囲の狭さです。下の8例は、実際に出てくる声から書き起こしたものです。記入欄を埋めてから、そのまま読み上げられます。

出てくる声 伝わりにくい言い方 そのまま読み上げられる言い方
今のやり方で困っていない 「効率化のためです」 同じ内容を二か所に書いている場面が、いまの数え方で(記入欄)件あります。まずそこだけをなくします。
また新しいことを覚えるのか 「今より楽になります」 覚えていただくのは最初の一つだけです。記録を書く場所を一か所にする、それだけをお願いします。
補助金が出るからでしょう 「補助が出るので今のうちに」 補助の可否と金額は実施機関が定めるものです。決まらなくても続けられる範囲から始めます。
事務は事務の人がやればいい 「みんなでやりましょう」 事務に回る前の書き写しをなくす話です。書く人が一度で終われば、事務も一度で済みます。
利用者さんと向き合う時間が減る 「支援の質が上がります」 記録を書く場所を変えるだけで、支援の中身は変えません。変えたあと、書く時間を同じ方法でもう一度測ります。
前にも同じことを言われた 「今度は本気です」 前回うまくいかなかった理由を先に洗い出します。挙がった理由は(記入欄)に残し、対策を決めてから始めます。
紙のほうが早い 「紙は時代遅れです」 紙のほうが早い作業は紙のまま残します。残すものと変えるものを、この場で分けます。
誰が決めたのか 「上で決まりました」 決めたのは(記入欄)です。決めた理由と、見直す時期もあわせてお伝えします。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

いつから・誰が教えるのかを伝える8例

理由の次に必要なのは、日付と担当者です。「近いうちに」「分からなければ聞いてください」は、決まっていないことを決まったように聞かせる言い方で、あとで質問先がない状態を生みます。下の8例は、日付・担当・場所の3つを必ず含む形にしてあります。空欄のままでは読み上げられません。

出てくる声 伝わりにくい言い方 そのまま読み上げられる言い方
いつから始まるのか 「近いうちに」 開始は(記入欄)です。その日までに全員が一度は触れる時間を、(記入欄)に取ります。
誰に聞けばいいのか 「分からなければ聞いてください」 日中の質問先は(記入欄)、夜間・休日は(記入欄)です。手順書は(記入欄)に置きます。
教わる時間はどこで取るのか 「空いた時間で」 (記入欄)の時間を使います。その日に出られない方には、同じ内容を(記入欄)でもう一度行います。
一度に全部変わるのか 「順次進めます」 最初に変えるのは(記入欄)だけです。次に何を変えるかは、(記入欄)に測り直してから決めます。
途中で分からなくなったら 「慣れれば大丈夫です」 分からなくなった場面を(記入欄)に書き留めてください。同じ場面が三人から出たら、手順書のほうを直します。
紙はいつまで残るのか 「そのうちなくなります」 紙をやめる日は(記入欄)です。その日までは両方を使い、やめる前に(記入欄)で最終の確認をします。
新しく入った人にはどう教えるのか 「先輩が教えます」 新しく入った方への説明は(記入欄)が行い、手順書の(記入欄)を一緒に読みます。
うまくいかなかったらどうするのか 「大丈夫です」 (記入欄)の時点で決めた指標を見て、元に戻す判断もします。戻す条件は、始める前のいま決めておきます。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

苦手な人・不安な声に答える14例

最後は、声に出しにくい不安です。「すぐ慣れます」「大丈夫です」は、不安を否定するだけで、何も約束していません。ここで必要なのは、事業所として決めた具体的な取り扱いです。下の14例は、機械が苦手という声から、個人情報の扱いや元に戻す条件まで、実際に挙がりやすい順に並べています。

出てくる声 伝わりにくい言い方 そのまま読み上げられる言い方
機械が苦手だ 「すぐ慣れます」 最初にお願いするのは、選ぶ操作だけです。文字を打つ場面は(記入欄)まで増やしません。
文字を打つのが遅い 「練習してください」 打たずに残す方法から始めます。あとで文章に整える担当は(記入欄)が引き受けます。
間違えて消してしまいそう 「消えません」 操作を誤ったときの戻し方を、最初に一緒に確認します。戻せない操作があるかは(記入欄)で確かめます。
自分の書いた記録を人に見られる 「みんな見ています」 誰がどこまで見られるかを、役割ごとに決めます。決めた内容は(記入欄)に掲示します。
利用者さんの前で端末を触るのは失礼だ 「今は普通のことです」 端末を出してよい場面と、出さない場面を先に決めます。決めた線は(記入欄)に書き出します。
手が濡れている・手袋をしている 「あとで入力してください」 その場では音声か短い記号だけを残す方法にします。使う記号の一覧は(記入欄)です。
電波が届かない場所がある 「そのうち改善します」 届かない場所を(記入欄)に書き出します。そこでの残し方は別に決めます。
夜間に一人のときに困る 「電話してください」 夜間の連絡先は(記入欄)です。つながらなかったときの手順も(記入欄)に決めておきます。
私だけできていない気がする 「みんなできています」 できている人とできていない人を並べて比べることはしません。つまずいた場面を集めて、手順書のほうを直します。
これまでの記録はどうなるのか 「そのまま残ります」 これまでの記録の扱いは(記入欄)に決めています。探し方も同じ場所に書いておきます。
個人の携帯を使うのか 「使ってもらいます」 業務で使う端末は(記入欄)です。個人の端末の取り扱いは(記入欄)に定めます。
利用者さんの情報が外に出ないか 「安全です」 保管の場所、持ち出しの可否、退職時の扱いを(記入欄)に定めます。定めた内容は全員で読み合わせます。
忙しい時期に始めるのか 「いつ始めても同じです」 作業が集中する日は(記入欄)と分かっています。その日を外して始めます。
元に戻したいと言ったら 「戻せません」 戻す判断をする時期と条件を、いま決めておきます。条件は(記入欄)です。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

始める前に決める9項目

ここからは決めごとです。始めてから決めようとすると、決まらないまま紙と両方が残ります。下の9項目は、開始の日より前に決めておくものだけを選びました。とくに「紙をやめる日」と「元に戻す条件」は、始まってからでは決められません。決めた内容は記入欄に書き、全員が見える場所に貼ってください。

決めごと 決め方の目安 決めた内容(記入欄)
最初に変える範囲 最初に変える業務を一つだけ選びます。二つ以上を同時に変えないでください。 (記入欄)
紙をやめる日 紙と併用する期間の終わりを、始める前に日付で決めます。 (記入欄)
手順書の置き場所 全員が同じ場所で見られるところを、一か所だけ決めます。 (記入欄)
質問先(日中・夜間) 時間帯ごとに、最初に聞く窓口を決めます。 (記入欄)
端末の持ち出しの可否 持ち出す場面と持ち出さない場面を、分けて決めます。 (記入欄)
個人の端末の取り扱い 使うか使わないかを決め、使う場合の条件を書き出します。 (記入欄)
役割ごとに見られる範囲 誰がどの記録を見られるかを、役割ごとに決めます。 (記入欄)
記録を確定する時刻 その日の記録をいつまでに確定するかを、時刻で決めます。 (記入欄)
測り直す時期 開始前に測った項目を、いつもう一度測るかを決めます。 (記入欄)

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

続けるあいだに決める8項目

始まったあとに必要になる決めごとです。使い始めてからしか出てこない疑問を、どこに集め、何件たまったら手順書を直すのか。集める場所と直す基準を決めておかないと、質問は個々の会話に消えます。下の8項目は、続けている最中に「決めていなかった」と気づきやすいものを並べたものです。

決めごと 決め方の目安 決めた内容(記入欄)
つまずきの集め方 分からなかった場面を書き留める場所を、一か所に決めます。 (記入欄)
手順書を直す目安 同じつまずきが何件出たら手順書を直すかを、数で決めます。 (記入欄)
新しく入った方への説明 説明する人と、使う資料を決めます。 (記入欄)
書き方の揃え方 迷いやすい欄について、書き方の例を事業所として決めます。 (記入欄)
外部との共有の方法 相談支援事業所・学校・医療機関ごとに、渡す情報と方法を決めます。 (記入欄)
実績記録票を作る回数 月末に一度にするか、複数回に分けるかを決めます。 (記入欄)
返戻が起きたときの流れ 誰が調べ、誰が直し、どこに記録を残すかを決めます。 (記入欄)
保管と廃棄の扱い 保管の場所、保管の期間、廃棄の方法を決めます。 (記入欄)

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

見直すときに決める8項目

最後は、見直すときの決めごとです。うまくいかなかったときに元へ戻す判断は、始める前に条件を決めておかなければ、その場の空気で決まってしまいます。続ける費用や、制度が変わったときの相談先も、この段階で確かめておく項目です。下の8項目を、開始前の会議の議題としてそのまま使えます。

決めごと 決め方の目安 決めた内容(記入欄)
元に戻す条件 どうなったら元のやり方に戻すかを、始める前の言葉で決めておきます。 (記入欄)
次に変える業務 測り直した結果を見てから、次の一つを決めます。 (記入欄)
続けるための費用の見込み 毎年かかる費用と、その出どころを確かめます。 (記入欄)
制度が変わったときの相談先 報酬や様式が変わったときに、誰に相談するかを決めます。 (記入欄)
担当者が替わるときの引き継ぎ 引き継ぐ内容と、引き継ぎ書の様式を決めます。 (記入欄)
使わなくなった様式の扱い 残すかやめるかを、様式ごとに決めます。 (記入欄)
測った数字の伝え方 測った数字を、どこで誰に伝えるかを決めます。 (記入欄)
実施機関への報告の準備 求められる報告の内容と時期を、公募要領で確かめて控えます。 (記入欄)

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

説明の30例と決めごとの25項目は、そろって一組です。言い方だけを整えても、決めごとの記入欄が空のままなら、現場には「まだ決まっていない」としか伝わりません。先に決めごとの表を埋め、その内容を説明の記入欄へ写してから話してください。逆の順序で進めると、答えられない質問がその場で生まれます。

年度で変わるものと、変わらないもの|数字は記入欄で持つ

補助の制度は、実施する年度ごとに実施機関が内容を定めます。補助率・上限・締切・対象経費は、記事に数字として書いた瞬間から古くなります。そこでこの節では、それらを一切書かず、確かめる場所と控え方だけを示して、値は(記入欄)として持ちます。印刷して手元に置き、公募要領を読みながら埋めてください。あわせて、制度が変わっても形の変わらないもの——詰まりの構造、測り方、決めごと——を並べます。記事に固定してよいのは、この後半だけです。なお、官公署に提出する書類の作成代行は行政書士の業務です(行政書士法第19条)。書類の準備は行政書士等にご相談ください。

年度で変わるもの18項目|数字は書かず、記入欄で持つ

下の18項目は、実施の年度と実施機関によって内容が変わるものです。この記事では数字を一切書かず、確かめる場所だけを示しています。公募要領を開いたら、該当する記載を見つけ、控えた内容と確かめた日を一緒に書き込んでください。日付を残しておくと、次に確かめ直す時期を自分で判断できるようになります。

変わる項目 どこで確かめるか 控えた内容(記入欄) 確かめた日(記入欄)
補助率 実施機関が公表する公募要領 (記入欄) (記入欄)
1事業所あたりの上限 実施機関が公表する公募要領 (記入欄) (記入欄)
基準額の考え方 実施機関が公表する実施要綱 (記入欄) (記入欄)
申請の受付が始まる時期 公募要領の受付期間の記載 (記入欄) (記入欄)
申請の締切 公募要領の受付期間の記載 (記入欄) (記入欄)
交付決定が通知される時期 公募要領の手続きの流れの記載 (記入欄) (記入欄)
事業を実施できる期間 公募要領の事業期間の記載 (記入欄) (記入欄)
実績報告の期限 公募要領の実績報告の記載 (記入欄) (記入欄)
効果報告の対象期間 公募要領の効果報告の記載 (記入欄) (記入欄)
対象となる経費の区分 公募要領の対象経費の記載 (記入欄) (記入欄)
対象となる事業所・サービス種別の範囲 公募要領の対象事業所の記載 (記入欄) (記入欄)
対象となるソフトに求められる要件 公募要領および実施要綱の要件の記載 (記入欄) (記入欄)
1事業所あたり申請できる件数 公募要領の申請に関する記載 (記入欄) (記入欄)
他の補助との併用の取り扱い 公募要領の併給に関する記載 (記入欄) (記入欄)
提出する様式の種類 公募要領に添付された様式の一覧 (記入欄) (記入欄)
提出の方法(窓口・電子) 公募要領の提出方法の記載 (記入欄) (記入欄)
相談・問い合わせの窓口 実施機関が公表する連絡先 (記入欄) (記入欄)
事業の名称そのもの 実施機関の公表ページの見出し (記入欄) (記入欄)

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

年度が変わっても形の変わらないもの16項目

一方、下の16項目は、制度の数値が変わっても形の変わらないものです。記事に固定してよいのは、この種類の内容だけです。いずれも、この記事の前半で棚卸しや測定として扱ってきたものと対応しています。導入の検討が年度をまたいだ場合でも、この列は読み直す必要がありません。

変わらないこと なぜ形が変わらないのか この記事のどこで使うか
同じ内容を二か所に書いていれば、二度手間が起きること 様式や制度が変わっても、同じ値を二度入力する構造そのものは残るため サービス種別×45場面の棚卸し
記録が実績の裏づけになり、実績が請求につながる順序 記録・実績・請求の前後関係は、制度の枠組みが変わっても入れ替わらないため 二度手間が生まれる30場面
測っていなければ、変わったかどうかを言えないこと 比較の基準は、その事業所の中にしか作れないため 手元で測る35項目
一人に集中した業務は、その人が不在だと止まること 人の配置に依存する構造は、道具を替えても自動では解けないため 誰がやっているかを数える8項目
説明が一度きりだと、使い始めてからの質問が宙に浮くこと 疑問は、実際に使ってからでないと出てこないため 職員への説明30例
紙をやめる日を決めなければ、紙と両方が残ること 期限のない移行は完了の判定ができないため 始める前に決める9項目
手順書の置き場所が分かれると、参照されなくなること 探す手間そのものが、使わない理由になるため 始める前に決める9項目
個人情報の保管・持ち出し・退職時の扱いを定める必要があること 取り扱いの責任は、道具を替えても事業所に残るため 続けるあいだに決める8項目
交代のたびの申し送りは、書面がなければ人によって差が出ること 口頭で伝えた内容は記録に残らないため 共同生活援助・居宅介護の場面
期日は、近づいたことが分かる形になっていないと直前に気づくこと 記憶と手帳だけでは見落としが起きるため いつ詰まるかを記す8項目
記録を探す時間は、置き場所の数とともに増えること 候補が増えれば、確認する回数も増えるため 紙とデータの量を数える7項目
返戻の理由を集計しなければ、同じ理由が繰り返されること 1件ずつの対応だけでは、原因が事業所に残り続けるため 返戻・過誤への対応7場面
外部との共有方法を決めなければ、担当者ごとに違う形になること 事業所の外とのやり取りは、取り決めがなければ揃わないため 続けるあいだに決める8項目
導入前を測っていなければ、導入後の数字に比べる相手がないこと 比較には二つの時点の数字が必要なため 手元で測る35項目
手続きの書類には、専門の資格を持つ方の業務にあたる範囲があること 官公署へ提出する書類の作成代行が業として定められているため 相談先の列・この節の冒頭
数字を記事に固定すると、実施の年度が変わった時点で古くなること 制度の数値は、実施機関が年度ごとに定めるものであるため 記入欄という持ち方そのもの

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

記入欄を埋めるときの確認先と控え方12項目

最後に、記入欄を埋めるときの実務です。数字だけを転記すると、あとで出どころが分からなくなり、確かめ直しに同じ時間がかかります。見出しと確認日をセットで控えてください。書類の作成そのものについては、官公署へ提出する書類の作成代行が行政書士の業務にあたるため、書類の準備は行政書士等にご相談ください。

埋める欄 どこで確かめるか 控え方
補助率・上限 実施機関が公表する公募要領 該当する箇所の見出しと、確かめた日を一緒に控えます。数字だけを転記すると、出どころが分からなくなります。
締切 公募要領の受付期間の記載 受付の開始と終了の両方を、日付で控えます。片方だけでは間に合うかどうかが判断できません。
対象経費 公募要領の対象経費の記載 自事業所が予定している支出を横に並べて控えます。並べた時点で、確認が必要な項目が浮かびます。
対象サービス種別 公募要領の対象事業所の記載 自事業所の指定の内容を横に並べて控えます。多機能型はサービスごとに行を分けてください。
ソフトの要件 公募要領および実施要綱の要件の記載 検討している製品の仕様を横に並べて控えます。判断は実施機関にお尋ねください。
提出様式 公募要領に添付された様式の一覧 様式の番号と名称を控えます。書類の準備は行政書士等にご相談ください。
提出方法 公募要領の提出方法の記載 窓口か電子かの別と、送り先を控えます。方法が複数ある場合は両方を控えます。
実績報告の内容 公募要領の実績報告の記載 求められる添付書類を一覧にして控えます。支払いのつど保管する書類がここで決まります。
効果報告の期間 公募要領の効果報告の記載 報告の対象となる期間と、提出の時期を控えます。測る項目を決めるのはこの時点です。
問い合わせ先 実施機関が公表する連絡先 部署の名称と受付の時間を控えます。担当者の氏名は控えず、部署名で残してください。
他の補助との関係 公募要領の併給に関する記載 あわせて検討している制度の名称を、横に並べて控えます。
公表内容が更新されたかどうか 実施機関の公表ページの更新の履歴 最後に確認した日を控えます。確認した日が古いままの欄から順に、確かめ直してください。

※本記事は制度と実務の一般的な整理であり、交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めます。最新の公募要領で必ずご確認ください。

この節の表は、印刷して公募要領の横に置くことを想定しています。数字を書かずに持つというのは、確かめる手間を惜しまないという意味です。控えた内容と確かめた日が並んでいれば、実施の年度が替わったときに、どこを見直せばよいかが一目で分かります。交付の可否・金額・締切は各実施機関が定めるものであり、当社が判定するものではありません。書類の準備は行政書士等にご相談ください。

ここまでの5つの節は、いずれも事業所の側で埋めるものとして作ってあります。棚卸しの45行、つなぎ目の30場面、測る35項目、説明の30例と決めごとの25項目、そして年度で変わる18項目。埋め終えたとき、手元には自分の事業所の言葉で書かれた資料が残ります。製品の説明を聞くときも、実施機関の窓口に尋ねるときも、この資料を持っていくと話が早く進みます。逆に、埋めないまま比較を始めると、どの説明も同じように良く聞こえてしまいます。時間がかかるのは埋める作業ではなく、埋めないまま迷っている期間のほうです。

よくある質問(FAQ)

障害福祉でもICT導入の補助はありますか?
自治体や年度により、記録・請求のICT導入を支援する補助が設けられる場合があります。募集の有無・内容は各自治体の公式ページでご確認ください。
何が対象になりますか?
記録・請求ソフト、端末、通信環境、保守・研修などが対象になり得ます。詳細は公募要領でご確認ください。
上限額や補助率はいくらですか?
1事業所あたり上限100万円・補助率3/4が目安ですが、年度・自治体で異なり変更される場合があります。最新の金額は公式情報と補助金ナビでご確認ください。
導入のメリットは?
記録・情報共有のやり方が変わります。何がどう変わるかは、導入の前に測っておくと後から確かめられます。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
カイポケをご利用中でなくても、神マナは単体で問題なくご利用いただけます。「マナドライブ」で帳票類の管理・網羅もでき、まず神マナを導入して後からカイポケを連携することも可能です。カイポケの導入をご希望の際は、当社からサポート担当へお繋ぎします。詳しくは「カイポケ導入相談・お見積り」の案内ページをご覧ください。

関連ページ・一次資料

出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。補助率・上限・締切・要件は年度や自治体で異なり変更される場合があります。申請前に必ず公式情報をご確認ください。

障害福祉の現場で置き換わりやすい業務

介護と障害福祉では、様式も加算も違います。置き換える対象を、障害福祉の業務に合わせて決めます。

業務 いまの負担 置き換わったあと 残る手作業
個別支援計画の作成 白紙から書き起こす アセスメントから素案を作り、人が直す 本人・家族との合意形成
支援記録 紙に手書き→事務所で清書 その場で入力・音声入力 特記すべき出来事の判断
モニタリング 期日を手帳で管理 期日を通知で知らせる 面談と、目標の見直し
請求 記録を見ながら手入力 記録から請求データへ 加算要件の最終確認
シフト 表計算で手作業 条件を入れて自動で組む 急な欠員の調整
送迎の管理 紙の一覧 経路と時間を端末で共有 当日の変更対応
保護者・家族への連絡 電話と連絡帳 連絡アプリで共有 状態の変化の伝え方
会議録 録音を聞き返す 文字起こしから要点を整理 決定事項の確定
工賃・作業の実績管理 手集計 入力から自動集計 工賃規程との突合
虐待防止・身体拘束の記録 様式を探して記入 様式を呼び出して記入 検討委員会での議論

導入の前に確認すること

確認すること なぜ必要か
障害福祉サービスの様式に対応しているか 介護保険の様式しか持たない製品がある
個別支援計画の様式が使えるか ケアプランとは項目が異なる
多機能型・複数事業の管理ができるか 1法人で複数のサービスを行うことが多い
報酬改定への対応方針 障害福祉の改定は3年ごと。対応の時期を確認する
相談支援事業所との情報のやりとり サービス等利用計画との整合が必要になる
補助の対象になるか 都道府県・市町村の制度で対象の範囲が異なる
交付決定の前に契約していないか 決定前の契約の取り扱いについて、公募要領に定めが置かれています
職員の端末環境 個人の端末を使う場合の取り扱いを決める
個人情報の取り扱い 保管場所、持ち出し、退職時の削除
導入後の相談先 設定変更や、改定時の対応をどこに頼むか

よくある誤りと、直し方

よくある誤り どうするか
介護保険向けの製品をそのまま入れた 障害福祉の様式・加算に対応しているかを、契約前に確認する
紙と併用したまま止まった いつまでに紙をやめるかを決めてから始める
導入前の作業時間を測っていない 効果を数値で示せるよう、先に測る
個人の端末で記録している 業務用の端末か、持ち出しの取り決めを整える
職員への説明が1回だけ 使い始めてからの質問が出る時期に、もう一度行う
相談支援事業所との共有方法を決めていない どの情報を、どの方法で渡すかを取り決める
補助の実績報告の準備をしていない 契約書・請求書・領収書・導入後の画面を、支払いのつど保管する
改定時の費用を見込んでいない 対応の範囲と費用を、契約時に確認する

補助の枠の違いはデジタル・AI導入の補助金をご覧ください。制度・要件は年度と自治体により異なります。最終的な取り扱いは実施主体にご確認ください。

介護保険と障害福祉で、違うところ

同じ「福祉」でも制度が別です。ソフトや様式を選ぶときは、ここが分かれ目になります。

項目 介護保険 障害福祉
計画の名称 居宅サービス計画/個別サービス計画 サービス等利用計画/個別支援計画
計画を作る人 介護支援専門員/サービス提供責任者等 相談支援専門員/サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者
モニタリングの間隔 基準に定めがあります。保険者(指定権者)にご確認ください 計画で定めた期間(サービスにより異なる)
報酬改定 3年ごと 3年ごと(介護と同時の年がある)
区分 要支援1〜2/要介護1〜5 障害支援区分1〜6
利用者負担 原則1割(所得により2〜3割) 原則1割、所得に応じた月額上限
虐待防止 委員会の設置、指針、研修、担当者 同様の措置が求められる
身体拘束 原則禁止。やむを得ない場合の3要件と記録 同様の取り扱い
情報公表 介護サービス情報公表システム 障害福祉サービス等情報公表システム
請求先 国保連 国保連

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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