在宅で暮らす心不全の方の訪問看護計画書に、看護・リハビリテーションの目標、療養上の課題・支援内容(O-P・T-P・E-P)、評価をどう書くかを、記載例中心にまとめた記事です。読み手は訪問看護ステーションの看護師・管理者を想定しています。病院の看護過程や学生の関連図とは目的が違うため、ここでは「主治医の指示書を受けて、自宅でご本人とご家族が増悪の兆しに気づき、連絡できる状態をつくる」ための計画書に絞っています。
計画書全体の書き方の総論と、評価欄だけの詳しい書き方は、当サイトの「訪問看護計画書の書き方と記入例」「訪問看護計画書の評価の書き方と記載例」で扱っています。この記事では総論を繰り返さず、心不全に特有の目標・課題・観察・ケア・指導・評価と、報告書へのつなぎに絞りました。
以下の記載例は、すべて架空の利用者を想定して当社が作成した記載のイメージです。体重・血圧・脈拍・酸素飽和度・水分量・塩分量などの数値の基準や、薬の量は、この記事には書いていません。心不全の方の連絡基準や制限は一人ひとり主治医が決めるものなので、計画書には「主治医の指示書に記載の範囲」「指示書の内容を転記」の形で書き、実際の値は指示書から写してください。
様式の欄ごとに書くこと|記載要領の定めと心不全の方の書き方(欄別対照表3つ)
訪問看護計画書の各欄に何を書くかは、医療保険の訪問看護については「訪問看護計画書等の記載要領等について」(令和8年3月27日 保医発0327第10号)の第一の2(1)に、介護保険の訪問看護については「訪問看護計画書及び訪問看護報告書等の取扱いについて」(平成12年3月30日 老企第55号)の2に定められています。下の表の左から2列目は保医発0327第10号の原文です。右の2列が、心不全の方の計画書で書く中身と、貴事業所の様式・運用を書き込む欄です。
| 欄 | 記載要領の定め(保医発0327第10号 第一の2(1)) | 心不全の方の計画書で書く中身 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 看護・リハビリテーションの目標 | ②「主治医の指示書及び訪問による利用者の療養状況を踏まえて看護及びリハビリテーションの目標を設定し、記入すること」 | 入浴・トイレ・外出・夜の睡眠など暮らしの場面に置き、増悪の兆しにご本人・ご家族が気づいて連絡できる状態を目標にする。数値の基準は「指示書に記載の範囲」と参照の形にする | 目標の書き方の決まり:( ) |
| 年月日 | ③「計画書の作成年月日及び計画の見直しを行った年月日を記入すること」 | 退院後の初回訪問、再入院からの再開、指示書の内容が変わった日など、見直しのきっかけになった日を残す | 見直しのきっかけの一覧:( ) |
| 療養上の課題・支援内容 | ④「看護及びリハビリテーションの目標を踏まえ、指定訪問看護を行う上での療養上の課題及び支援内容並びに評価を具体的に記入すること」 | 課題ごとに、観察(O-P)・ケア(T-P)・指導(E-P)を分けて書く。課題の文には、そう判断した根拠(退院時の情報、記録書Ⅱの事実)を添える | O-P・T-P・E-Pの表記:( ) |
| 評価 | ④(同上)。介護保険の老企第55号の記載要領では、評価の欄について「初回の訪問看護サービス開始時においては、空欄であっても差し支えない」とされています | 目標ごとに、記録書Ⅱから拾った事実(体重の記録が続いたか、連絡が入ったか、受診につながったか)で書く | 評価を書く時期:( ) |
| 衛生材料等が必要な処置の有無・処置の内容・衛生材料等・必要量 | ⑤「衛生材料等が必要になる処置の有無について○をつけること」「『必要量』については1ヶ月間に必要となる量を記入すること」 | 心不全の看護だけでは衛生材料を使う処置がない方も多い。浮腫のある下肢の皮膚損傷の処置などがある場合に、処置の内容と衛生材料を具体的に書く | 衛生材料の担当者:( ) |
| 訪問予定の職種 | ⑥「訪問予定の職種及びその訪問日について、利用者に分かるように記載すること」。看護職員のみの訪問の場合は記載しなくても差し支えないとされています | 理学療法士等が活動と休息の配分や歩行の練習で訪問する場合に、職種と曜日を書く | リハ職の訪問の有無:( ) |
| 備考 | ⑦「利用者に対する訪問の計画、特別な管理を要する内容、他の保健、医療又は福祉サービスの利用状況、その他留意すべき事項等を記入すること」 | 指示書の連絡基準の転記先、夜間・休日の連絡の順番、通所介護や訪問介護の利用曜日、在宅酸素の業者の連絡先など | 備考に書く項目:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
介護保険と医療保険で、計画書の根拠と欄の名前を確かめる
心不全の方は、介護保険の訪問看護を受けていても、急性増悪で主治医から特別訪問看護指示書が出た期間などに医療保険の訪問看護へ移ることがあります。どちらの通知を見て書いているかを、事業所の中でそろえておくと迷いが減ります。
| 確かめる点 | 介護保険(老企第55号) | 医療保険(保医発0327第10号) | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 計画書を作るときの前提 | 1(1)「主治の医師の指示、利用者の希望や心身の状況等を踏まえ、療養上の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載して作成すること」 | 第一の1(1)「別紙様式1及び2を標準として作成するものであること」 | 使っている様式:( ) |
| 居宅サービス計画との関係 | 1(1)「既に居宅サービス計画等が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って作成するものであること」 | (記載要領の中に同旨の定めは見当たりません) | ケアプランの受け取り日:( ) |
| 課題欄の名前 | 令和6年の改正で④が「問題点・解決策」から「療養上の課題・支援内容」に改められました | ④「療養上の課題・支援内容」 | 旧様式の残り:( ) |
| 衛生材料等の欄 | 令和6年改正後の別紙様式1に「衛生材料等が必要な処置の有無」「処置の内容」「衛生材料(種類・サイズ)等」「必要量」の欄があります | ⑤に同じ名前の欄の記載要領があります | 欄の有無の確認日:( ) |
| 主治医への提出 | 1(2)「定期的に訪問看護計画書及び訪問看護報告書を主治医に提出しなければならない」 | 第一の1(3)で、管理者が指示書・計画書・報告書・記録書の内容について「助言、指導、確認等十分な管理を行」うこととされています | 提出の時期:( ) |
| 保険が途中で変わった月 | 制定時の本文の3(1)に、途中で医療保険給付の訪問看護を受けた場合は「それが明確になるように罫線で囲む等を行うこと」とあります(現行の取り扱いは保険者にご確認ください) | (同上の考え方で、どの期間がどちらの保険かを計画書・記録で区別しておく) | 区別の付け方:( ) |
| 記録書Ⅱとの関係 | 2(4)に、記録書Ⅱには「病状・バイタルサイン、実施した看護・リハビリテーション内容等」を記入すること(制定時の本文) | 第一の2(3)③「目標達成の程度及びその効果等について評価を行うとともに、評価に関する内容を訪問看護記録書に記録すること」 | 評価の記録先:( ) |
| 計画の見直し | 令和6年改正後の別紙様式1にも「年月日」の欄があり、見直した日を同じ欄に書き足していく形になっています | 第一の2(3)③「必要に応じて訪問看護計画書の見直しを行い、指定訪問看護の改善を図る等に努めなければならない」 | 見直しの会議の名前:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
主治医の指示書から計画書へ写す項目(数値は指示書のとおり転記)
心不全の方の計画書でいちばん崩れやすいのは、指示書に書かれた連絡基準や制限が、計画書のどこにも写されていないことです。次の表は、指示書の記載を計画書のどの欄に、どんな形で写すかの型です。「(指示書の値)」の部分には、指示書に書かれた値をそのまま写してください。
| 指示書に書かれていること | 写す先の欄 | 計画書の書き方の型 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 体重の測り方と連絡の基準 | O-P・E-P・備考 | 「毎朝、排尿後・朝食前に同じ体重計で測る。主治医の指示書に記載の連絡基準(指示書の値)を超えた場合は、当ステーションへ電話する」 | 指示書の日付:( ) |
| 水分の量の目安 | T-P・E-P | 「水分は主治医の指示書に記載の量(指示書の値)を目安とし、ご本人が使うコップで1日の回数に置き換えて台所に貼る」 | 置き換えた表の保管先:( ) |
| 塩分の制限 | E-P | 「塩分は主治医の指示書・栄養指導の内容(指示書の値)に沿い、配食の献立と漬物・汁物の頻度をご家族と確かめる」 | 栄養指導の有無:( ) |
| 血圧・脈拍の連絡の基準 | O-P・備考 | 「訪問時に血圧・脈拍を測り、指示書に記載の連絡基準(指示書の値)を外れた場合は主治医へ報告する」 | 報告の手段:( ) |
| 在宅酸素の流量と使う場面 | O-P・T-P | 「酸素は指示書に記載の流量(指示書の値)で、指示された場面(安静時・労作時・睡眠時)に使えているかを訪問ごとに確かめる」 | 業者の連絡先:( ) |
| 薬の内容と調整の指示 | O-P・T-P | 「処方内容は指示書・お薬手帳に従う。利尿薬の調整の指示がある場合は、指示の条件と連絡先を備考に写す」 | お薬手帳の確認日:( ) |
| 安静度・活動の範囲 | T-P・E-P | 「指示書に記載の活動の範囲(指示書の内容)の中で、入浴・買い物・散歩の順番と休憩の入れ方を一緒に決める」 | リハ職との共有日:( ) |
| 入浴の可否と方法 | T-P | 「入浴は指示書の内容(指示書の内容)に従い、湯の温度・時間・介助の有無を訪問介護と同じ手順にそろえる」 | 手順書の版:( ) |
| 緊急時の連絡先と受診先 | 備考 | 「息苦しさで横になれない、会話が続かない等の場合の連絡の順番:(1)主治医(2)当ステーション(3)救急。受診先は指示書に記載の医療機関」 | 夜間の連絡先:( ) |
| 指示の期間 | 年月日・管理表 | 「訪問看護指示書の指示期間(指示書の期間)を計画書の見直し日と並べて管理する」 | 期限の管理表:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態像別|心不全の看護目標の記載例(長期・短期あわせて28例)
心不全の方の目標は、「心不全の増悪を予防する」の一文で止まりやすい欄です。増悪の予防は看護の目的であって、ご本人の暮らしの目標にはなりにくく、評価の時に「予防できたかどうか」しか書けなくなります。下の表では、状態像ごとに長期目標と短期目標を分け、評価の時に記録書Ⅱのどの事実を見るかを右端に置きました。
| 状態像 | 長期目標の記載例 | 短期目標の記載例 | 評価のときに見る事実 |
|---|---|---|---|
| 退院して間もない方(独居・初めての在宅療養) | 息切れや足のむくみが強くなる前に自分で気づき、主治医または当ステーションへ電話して、自宅での一人暮らしを続けられる | 退院後の最初の見直しまでに、毎朝の体重を記録用紙に書く習慣がつき、指示書の連絡基準を超えたときの電話先を言える | 記録用紙の記入が続いた日数、連絡先を言えたかどうか(記録書Ⅱ) |
| 入退院を繰り返している方(妻と二人暮らし) | ご本人と妻が増悪の兆しを早めに見つけて受診につなげ、自宅で過ごす時間を保てる | 妻が「体重が増えた」「夜に起きて座っている」の2つを見たら当ステーションへ電話する手順を、訪問時に再現して説明できる | 妻からの電話の有無と内容、電話から受診までの経過 |
| 症状が落ち着き、生活範囲を広げたい方 | 指示書の活動の範囲の中で、週に一度の買い物と趣味の集まりへの外出を続けられる | 外出の前後で休憩を入れる順番を決め、外出した日の夜も横になって眠れる | 外出した日と翌朝の体調の記録、本人の言葉 |
| 在宅酸素療法を併用している方 | 酸素を指示された場面で使いながら、トイレと洗面を自分で続けられる | トイレへ行く時の延長チューブの取り回しを覚え、つまずかずに往復できる | チューブの取り回しの観察、転倒・つまずきの有無 |
| 認知機能の低下があり服薬の管理が難しい方 | 訪問介護・家族と分担して、指示どおりの服薬と体重の記録を続け、自宅での生活を続けられる | 服薬カレンダーの空き具合を週ごとに確かめる担い手が決まり、飲み残しの理由が記録に残る | 服薬カレンダーの確認記録、飲み残しの理由 |
| 夜間の息苦しさで眠れていない方 | 夜に横になって眠れる日が増え、日中の家事を休まずに行える | 寝る時の枕の高さと姿勢、夜中に起きた回数と時刻を本人が記録用紙に書ける | 睡眠の記録、日中の過ごし方の聞き取り |
| 食事の塩分・水分の調整に家族が悩んでいる方 | 家族が無理なく続けられる献立と飲み物の出し方で、指示書の制限を守った生活を続けられる | 家族が使う湯のみ・汁椀の量で指示書の水分の目安を置き換えた表を作り、台所で使い始める | 表の使用状況、家族の負担感の言葉 |
| 通所介護での入浴を楽しみにしている方 | 体調の変化を通所介護の職員と共有しながら、週に一度の入浴を続けられる | 入浴の前に見る体調の項目を通所介護と同じ用紙にそろえ、入浴を見合わせる場合の連絡が入る | 通所介護との連絡帳、入浴を見合わせた日の経過 |
| 終末期に近づき、自宅で過ごすことを望む方 | 息苦しさやだるさをできるだけ和らげ、ご本人の望む場所で家族と過ごせる | 苦しさが強い時の連絡の順番と、夜間に家族ができることを家族が言える | 家族の言葉、夜間の連絡と対応の経過、主治医との相談の記録 |
| 理学療法士等が活動量の調整に関わる方 | 休みを入れながら、自宅の中と玄関先までを自分の足で移動できる | 歩く距離と休む場所を家の見取り図に書き込み、休憩の目安を本人が説明できる | 見取り図の使用状況、理学療法士等の訓練記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ご本人・ご家族の言葉を目標の文に置き換える8例
老企第55号の1(1)は、計画書を「利用者の希望や心身の状況等を踏まえ」て作成することとしています。初回訪問や退院前の面談で聞いた言葉を、目標欄に入る形に置き換えた例です。
| 聞き取った言葉 | 目標欄の文 | 課題欄につなぐ視点 |
|---|---|---|
| ご本人「もう入院はしたくない」 | 増悪の兆しを早めに見つけて主治医に相談し、自宅での生活を続けられる | 入院のきっかけになった変化(体重・むくみ・息切れ)を本人が覚えているか |
| ご本人「孫の結婚式に出たい」 | 式の当日に向けて体調を整え、移動と休憩の段取りを決めて出席できる | 当日の移動手段、休憩場所、主治医への事前相談 |
| 妻「夜中に苦しそうでも、どこに電話すればいいのか分からない」 | 夜間に苦しさが出たときの連絡先と順番を妻が分かり、迷わず電話できる | 連絡先の掲示場所、妻の不安の強さ |
| ご本人「味の薄い食事は食べる気がしない」 | 好みを生かした味付けの工夫を取り入れ、指示書の制限の範囲で食事を続けられる | 食事量の低下、配食の利用状況 |
| 長女「仕事で毎日は来られない」 | 長女が来られる曜日と、訪問介護・当ステーションの訪問を組み合わせ、体重の記録が途切れずに続く | 記録の担い手の分担、連絡の受け手 |
| ご本人「畑に出るのが生きがい」 | 畑仕事の時間帯と休憩の入れ方を決め、指示書の活動の範囲の中で畑に出られる | 作業の内容、暑さ・寒さの影響、作業後の息切れ |
| ご本人「薬が多くてトイレが近いのがつらい」 | 外出の予定と服薬の時間の組み方を主治医と相談し、外出を続けられる | 利尿薬の服用時刻と外出時間、主治医への相談の要否 |
| 夫「最期は家で看たいが、自信がない」 | 夫が困ったときに相談できる先と、自宅でできることが分かり、自宅で過ごす時間を続けられる | 夫の介護の負担、主治医・介護支援専門員との方針の共有 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
療養上の課題・支援内容|心不全のO-P・T-P・E-P記載例(10課題・40例)
記載要領の④は、療養上の課題と支援内容を「具体的に記入すること」としています。下の表は、在宅の心不全の方でよく立てる10の課題について、課題欄の文と、観察(O-P)・ケア(T-P)・指導(E-P)の記載例を並べたものです。病院の看護計画のように観察項目を網羅するのではなく、訪問の時間の中で見ること・すること・伝えることに絞って書いています。数値の基準はすべて指示書を参照する形にしています。
| 療養上の課題(課題欄の文) | O-P(観察) | T-P(ケア) | E-P(指導) |
|---|---|---|---|
| 体液がたまり心不全が悪くなるおそれがある(退院時の情報で、体重の増加と下肢のむくみが入院のきっかけだった) | 訪問ごとに記録用紙の体重の推移、下腿・足背のむくみ、尿の回数の聞き取り、靴下の跡の残り方を見る | 体重の推移を記録用紙に線で書き足し、指示書の連絡基準に近づいている日を本人と一緒に確かめる | 毎朝同じ条件で体重を量ること、指示書の連絡基準を超えた日は当ステーションへ電話することを、本人の言葉で説明してもらう |
| 息切れのため日常の動作が続けにくい(着替えの途中で座り込むことがある) | 着替え・トイレ・洗面の途中の息切れ、会話の途切れ方、休むまでにかかる動作の量、唇や爪の色を見る | 着替えを座って行う順番に組み替え、衣類を手の届く高さに置き直す | 息切れが出る前に休む場所を決めておくこと、急いだときに強くなることを伝える |
| 夜間に横になると苦しく、眠れていない | 夜中に起きた回数と時刻、枕の高さ、座って眠っていたかを本人・家族から聞き取る | ベッドの背の上げ方と枕の位置を調整し、夜間の様子を記録用紙に書く欄を作る | 横になれない夜が続くときは主治医に相談する変化であることを伝え、連絡先を枕元に置く |
| 指示どおりの服薬が続かないおそれがある(薬の種類が多く、飲み忘れがある) | 服薬カレンダーの空き、残薬の数、飲み忘れた時間帯、本人が薬の目的を言えるかを見る | 服薬の時間を生活の動作(朝食・昼のテレビ番組)にそろえ、カレンダーの位置を見える場所へ移す | 利尿薬を飲む時間と外出の予定の組み方、飲み忘れたときの対応は主治医・薬剤師の指示に従うことを伝える |
| 食事の塩分と水分の調整が負担になっている | 配食・惣菜・漬物の頻度、のどの渇きの訴え、食事量の変化を聞き取る | 指示書の水分の目安を、本人が使う湯のみの杯数に置き換えた表を作る | 汁物と漬物の頻度の減らし方、渇きが強いときの口の潤し方を家族と一緒に伝える |
| 活動量が落ち、筋力が弱くなるおそれがある | 一日の過ごし方、横になっている時間、歩く距離、ふらつきの有無を見る | 指示書の活動の範囲の中で、室内の歩行を理学療法士等の計画と同じ手順で行う | 休みを入れながら動くことは悪いことではないと伝え、休む場所と目安を一緒に決める |
| むくみのある下肢の皮膚が傷つきやすい | 下腿・足背の皮膚の乾燥、色の変化、靴や靴下による圧迫の跡、傷の有無を見る | 保湿を行い、圧迫の少ない靴下と履物に替える。傷があれば指示書に沿って処置する | 爪切りや掻き壊しに注意すること、傷を見つけたら次の訪問を待たずに連絡することを伝える |
| 増悪の兆しにご本人・ご家族が気づきにくい | 本人・家族が「いつもと違う」と感じた変化と、その時の行動(様子を見た/電話した)を聞き取る | 増悪の兆しを本人の言葉で書いた一覧を作り、冷蔵庫など目につく場所に貼る | 一覧の項目を見たら電話する、迷ったら電話してよいことを繰り返し伝える |
| 介護を担う家族の負担が大きい | 家族の睡眠、仕事との両立、介護への不安の言葉、家族自身の体調を聞き取る | 家族が行っている記録や見守りのうち、訪問介護や通所介護に分けられるものを介護支援専門員と相談する | 家族が一人で判断しなくてよいこと、相談先と時間帯を伝える |
| 寒暖差や感染症で体調を崩すおそれがある | 室温、衣服の調整、咳・痰・発熱の有無、食欲の変化を見る | 居室の温度の調整と、入浴前後の脱衣所の温め方を家族と決める | かぜの症状が出たら早めに主治医に相談すること、予防接種の予定は主治医と相談することを伝える |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
家族・訪問介護・通所介護と分担するときの支援内容の記載例(8例)
心不全の方は、看護師が訪問しない日にも増悪の兆しが現れます。支援内容の欄に、誰が何を見て、どこへ伝えるかを書いておくと、計画書が実際の分担表になります。
| 担い手 | 計画書の支援内容に書く文 | 伝え先と記録先 |
|---|---|---|
| ご本人 | 毎朝の体重と、夜に横になって眠れたかを記録用紙に書く。指示書の連絡基準を超えた日は当ステーションへ電話する | 当ステーション/記録用紙(訪問時に看護師が確認) |
| 同居の妻 | 夫が夜に起きて座っている、足のむくみで靴が入らない、の2つに気づいたら当ステーションへ電話する | 当ステーション/妻のメモ帳 |
| 別居の長女 | 来訪した日に記録用紙を見て、記入のない日が続いていれば当ステーションへ伝える | 当ステーション/記録用紙の余白 |
| 訪問介護 | 訪問時に服薬カレンダーの飲み残しと、本人の息切れの様子を見て、気づいたことを連絡帳に書く。急ぐ変化は当ステーションへ電話する | 当ステーション・介護支援専門員/連絡帳 |
| 通所介護 | 入浴前に、当ステーションと同じ用紙で体調の項目を見る。入浴を見合わせた日は当日中に家族と当ステーションへ伝える | 家族・当ステーション/通所介護の連絡帳 |
| 理学療法士等 | 訓練の前後で息切れと休憩の取り方を見て、活動の範囲を変える必要があれば看護師と相談する | 看護師・主治医/訓練記録 |
| 在宅酸素の業者 | 機器の点検日と、本人から聞いた使い方の困りごとを当ステーションへ伝える | 当ステーション/点検票 |
| 薬局の薬剤師 | 残薬や飲み方の困りごとを聞き取った場合は、主治医への報告とあわせて当ステーションにも共有してもらう | 主治医・当ステーション/お薬手帳 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
悪い例と良い例|心不全の訪問看護計画書でありがちな一行の書き直し(20組)
左はよく見かける一行、中央はそのまま貼れる形に直した文です。良い例に入れた数値の基準は、すべて「指示書に記載の」の形にしています。実際の値は指示書から写してください。
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える文) | 直した点 |
|---|---|---|---|
| 目標 | 「心不全の増悪を予防する」 | 息切れや足のむくみが強くなる前に自分で気づき、主治医または当ステーションへ電話して、自宅での一人暮らしを続けられる | 看護の目的ではなく、本人の行動と暮らしの言葉にした |
| 目標 | 「体重管理ができる」 | 毎朝、排尿後に同じ体重計で量って記録用紙に書き、指示書の連絡基準を超えた日は当ステーションへ電話できる | 「管理」の中身を、量る・書く・電話するの3つに分けた |
| 目標 | 「ADLを維持する」 | 休みを入れながら、トイレと洗面を自分で続けられる | 維持する動作を名指しした |
| 目標 | 「安心して在宅生活が送れる」 | 夜間に苦しさが出たときの連絡先と順番を妻が分かり、迷わず電話できる | 誰が何を分かれば安心なのかを書いた |
| 課題 | 「心不全」 | 体液がたまり心不全が悪くなるおそれがある(退院時の情報で、体重の増加と下肢のむくみが入院のきっかけだった) | 病名ではなく療養上の課題とその根拠を書いた |
| 課題 | 「服薬管理不良」 | 薬の種類が多く、昼の分の飲み忘れが続いているため、指示どおりの服薬が続かないおそれがある | 本人を責める言葉を避け、事実と見立てに分けた |
| O-P | 「バイタルサインの観察」 | 訪問時に血圧・脈拍を測り、指示書に記載の連絡基準を外れた場合は主治医へ報告する。あわせて記録用紙の体重の推移を見る | 何を測り、どの基準で誰に伝えるかを書いた |
| O-P | 「浮腫の観察」 | 下腿・足背のむくみ、靴下の跡の残り方、靴が入りにくくなっていないかを訪問ごとに見る | 見る場所と、生活の中で現れる形を書いた |
| O-P | 「呼吸状態の観察」 | 着替え・トイレの途中の息切れ、会話の途切れ方、夜に横になって眠れたかを見て、聞き取る | 在宅で見られる場面に置き換えた |
| O-P | 「水分出納の観察」 | 本人が使う湯のみの杯数で飲んだ量を聞き取り、尿の回数の変化とあわせて記録する | 在宅で測れない項目を、聞き取れる形に変えた |
| T-P | 「状態に応じたケアを行う」 | 着替えを座って行う順番に組み替え、衣類を手の届く高さに置き直す | 何をするかを具体的にした |
| T-P | 「清潔ケア」 | 入浴は指示書の内容に従い、湯の温度・時間・介助の有無を訪問介護と同じ手順にそろえる | 指示書と他事業所との手順の統一を書いた |
| T-P | 「服薬管理」 | 服薬の時間を朝食・昼のテレビ番組にそろえ、服薬カレンダーを食卓の横へ移す | 生活の動作に結びつけた |
| E-P | 「塩分制限の指導」 | 汁物と漬物の頻度の減らし方を、家族が作る献立に合わせて一緒に考える。制限の値は主治医の指示書・栄養指導の内容に従う | 指導の相手と方法、値の出どころを書いた |
| E-P | 「異常時は連絡するよう指導」 | 増悪の兆しを本人の言葉で書いた一覧を冷蔵庫に貼り、一覧の項目を見たら当ステーションへ電話することを伝える | 「異常」の中身と連絡の手段を決めた |
| E-P | 「家族指導」 | 妻に、夫が夜に起きて座っている、足のむくみで靴が入らない、の2つに気づいたら電話するよう伝え、訪問時に手順を再現してもらう | 家族が見る変化を2つに絞り、理解の確かめ方を書いた |
| 評価 | 「著変なし。継続」 | 体重の記録は訪問間のほぼ毎日続いており、連絡基準を超えた日はなかった。妻は連絡の手順を説明できた。目標は継続し、次期は外出の再開を目標に加える | 記録の事実と、次に変えることを書いた |
| 評価 | 「目標達成」 | 指示書の連絡基準を超えた日に本人から電話があり、同日に主治医へ報告して受診につながった。気づいて電話する目標は達成とし、次期は外出時の休憩の取り方を目標にする | 達成と判断した事実を書いた |
| 備考 | 「緊急時は連絡」 | 息苦しさで横になれない、会話が続かない等の場合の連絡の順番:(1)主治医(2)当ステーション(3)救急。受診先は指示書に記載の医療機関 | 場面と順番、受診先を書いた |
| 備考 | 「他サービス利用あり」 | 通所介護(週に一度・入浴あり)、訪問介護(服薬の声かけ)、在宅酸素の業者(点検あり)。体調の項目は通所介護と同じ用紙を使う | 記載要領の⑦にある「他の保健、医療又は福祉サービスの利用状況」を具体的にした |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
評価から報告書・ケアプランへ|心不全の方の評価文と報告書の欄別記載例
保医発0327第10号の第一の2(3)③は、「目標達成の程度及びその効果等について評価を行うとともに、評価に関する内容を訪問看護記録書に記録すること」とし、必要に応じて計画書を見直すこととしています。心不全の方の評価は、体調の数値の良し悪しだけでなく、気づいて連絡するという行動が起きたかを書くと、次の計画に何を変えるかが決まりやすくなります。評価欄の詳しい書き方は「訪問看護計画書の評価の書き方と記載例」で扱っているので、ここでは心不全の方の場面に絞ります。
| 評価の結論 | 評価欄の記載例 | 次の計画で変える欄 |
|---|---|---|
| 継続(安定している) | 体重の記録は訪問間のほぼ毎日続き、指示書の連絡基準を超えた日はなかった。夜は横になって眠れていると本人が話す。目標と支援内容は継続とする | 変えない。次の見直し日だけを書き足す |
| 一部達成(記録が途切れる) | 体重の記録は週の前半は続くが、長女の来訪がない週末に途切れる。連絡先は本人が言える。記録の担い手を見直し、週末は訪問介護が記録用紙を確認する形に変える | 支援内容(担い手の分担) |
| 達成(連絡ができた) | 指示書の連絡基準を超えた日に本人から電話があり、同日に主治医へ報告し受診につながった。「気づいて電話する」目標は達成とし、次期は外出の再開を目標にする | 目標・課題 |
| 未達成(連絡が遅れた) | 足のむくみで靴が入らない日が数日続いていたが、妻は様子を見ていた。妻は「電話するほどではないと思った」と話す。迷ったら電話してよいことを改めて伝え、連絡の目安の一覧を妻と作り直す | E-P・備考 |
| 中断(入院) | 息切れの増強で受診し、主治医の判断で入院となった。入院までの経過は報告書に記載した。退院後は退院時の情報と新しい指示書を受けて計画を作り直す | 全体(退院後に新たに作成) |
| 再開(退院後) | 退院時の情報で、利尿薬の内容と水分の目安が変わった。新しい指示書の内容を備考とE-Pに写し、退院後の最初の見直しまでは訪問の回数を増やす方向で介護支援専門員と相談した | 年月日・備考・E-P・訪問の計画 |
| 目標の変更(生活範囲の拡大) | 体調が落ち着き、本人から「畑に出たい」との希望が出た。主治医に活動の範囲を確認したうえで、次期は畑仕事の時間帯と休憩の入れ方を目標にする | 目標・T-P |
| 方針の変更(終末期に向けて) | 息苦しさで夜に眠れない日が増え、本人は自宅で過ごしたいと話す。主治医・介護支援専門員と方針を相談し、苦しさを和らげることと家族の支えを中心とした目標に改める | 目標・課題・備考(連絡体制) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訪問看護報告書の欄に、計画書の評価をどうつなぐか(心不全の記載例)
計画書で決めた観察と指導の結果は、主治医へ出す訪問看護報告書に書くことになります。左から2列目は保医発0327第10号 第一の2(2)の原文です。
| 報告書の欄 | 記載要領の定め | 心不全の方の記載例 |
|---|---|---|
| 病状の経過 | ③「利用者の病状、日常生活動作(ADL)の状況等について記入すること」 | 体重の記録は指示書の連絡基準の範囲で推移した。下腿のむくみは訪問時に軽く見られる日があったが、靴が入らない日はなかった。夜は横になって眠れており、トイレ・洗面は休みを入れながら自分で行っている |
| 看護・リハビリテーションの内容 | ④「実施した指定訪問看護の内容について具体的に記入すること」 | 体重の記録の確認と記録用紙への書き足し、血圧・脈拍の測定、服薬カレンダーの確認と配置の変更、妻への連絡の手順の確認を行った。理学療法士は室内の歩行と休憩の取り方の練習を行った |
| 家庭での介護の状況 | ⑤「利用者の家族等の介護の実施状況、健康状態、療養環境等について必要に応じて記入すること」 | 妻が毎朝の体重の記録を手伝っている。妻は夜間の見守りで寝不足が続いていると話し、介護支援専門員と通所介護の利用日の追加を相談している |
| 特記すべき事項 | ⑨「前記の②から⑧までの各欄の事項以外に主治医に報告する必要のある事項を記入すること」 | 昼の利尿薬を飲むと外出しにくいとの訴えがある。外出の予定と服薬の時間の組み方について、ご相談させてください |
| 衛生材料等の使用量および使用状況 | ⑥「処置に使用した衛生材料等の名称、使用及び交換頻度、1ヶ月間における使用量を記入すること」 | 下腿の皮膚損傷の処置に使った衛生材料の名称・交換の頻度・その月の使用量を記入する(処置がない月は記入しない) |
| 報告書の簡略化 | ⑪継続して訪問している方で、その月に1回しか訪問しなかった場合は「記録書Ⅱの複写を報告書として差し支えない」 | 入院で月の途中から訪問がなかった月などに、該当の記録書Ⅱを報告書として扱うかを事業所の手順で決めておく |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
介護支援専門員のケアプランとの対応(計画書のどこを合わせるか)
介護保険の訪問看護では、老企第55号の1(1)により、居宅サービス計画が作成されている場合は「当該計画の内容に沿って作成する」こととされています。ケアプランの文例そのものは当サイトの「心不全(心疾患)の方のケアプラン文例」で扱っているので、ここでは訪問看護計画書の側で何を合わせるかだけを整理します。
| ケアプランの側 | 訪問看護計画書の側 | 合わせ方 |
|---|---|---|
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 看護・リハビリテーションの目標 | ケアプランのニーズの言葉を受けて、看護の立場からの目標に言い換える。食い違う場合は介護支援専門員に相談する |
| 短期目標とその期間 | 短期目標と見直しの年月日 | 期間の終わりをそろえ、評価の結果を介護支援専門員へ伝える日を決める |
| サービス内容(訪問看護の位置づけ) | 療養上の課題・支援内容 | ケアプランで訪問看護に期待されている内容が、計画書のO-P・T-P・E-Pのどこに入っているかを確かめる |
| 頻度 | 訪問の計画(備考) | ケアプランの頻度と計画書の訪問の計画が食い違っていないかを確かめる |
| 他のサービスの位置づけ | 備考(他のサービスの利用状況) | 通所介護・訪問介護の曜日と役割を写し、体調の項目を同じ用紙にそろえる |
| 緊急時の対応 | 備考(連絡の順番) | 夜間・休日の連絡の順番が、ケアプランと計画書で同じになっているかを確かめる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導で計画書について見られる点と、手元に残す記録の一覧
厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(確認項目及び確認文書)では、訪問看護の「訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成(第70条)」について次の確認項目が示されています。右の列は、心不全の方の計画書で確かめる点の例です。
| 別添1の確認項目(訪問看護・第70条) | 心不全の方の計画書で確かめる点 | 貴事業所の確認欄 |
|---|---|---|
| 居宅サービス計画に基づいて訪問看護計画が立てられているか | ケアプランの頻度・目標と、計画書の訪問の計画・目標が食い違っていないか | 確認日:( ) |
| 主治の医師の指示及び利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問看護計画が立てられているか | 指示書の連絡基準・制限が計画書に写されているか。本人・家族の言葉が目標に反映されているか | 確認日:( ) |
| サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか | O-P・T-P・E-Pが「観察」「指導」の一語で止まっていないか。訪問の曜日・職種が分かるか | 確認日:( ) |
| 利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか | 説明した相手・日付・同意の記録と、交付した控えが残っているか | 確認日:( ) |
| 目標の達成状況は記録されているか | 評価欄と記録書Ⅱに、体重の記録の継続や連絡の有無などの事実が書かれているか | 確認日:( ) |
| 達成状況に基づき、新たな訪問看護計画が立てられているか | 入院・退院・指示書の変更の後に、計画書が作り直されているか | 確認日:( ) |
| 訪問看護報告書は作成されているか | 計画書の評価と報告書の病状の経過がつながっているか | 確認日:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体の公表資料にある訪問看護計画書の指摘(5件)
心不全の方に限った指摘ではありませんが、計画書の書き方に関わる公表事例です。
| 自治体 | 公表されている指摘の内容 | 心不全の方の計画書で見直す点 |
|---|---|---|
| 長野県(令和6年度運営指導結果の概要・訪問看護) | 居宅サービス計画の内容に沿った計画となっていない、利用者の同意を得たことが確認できない、具体的なサービス内容を記載していない事例等 | ケアプランとの対応、説明・同意の記録、O-P・T-P・E-Pの具体性 |
| 神戸市(介護保険サービス事業運営上の留意事項・令和7年3月) | 訪問看護指示書の有効期限切れ・受領遅れ、計画書に具体的なサービスの内容・利用者の希望・主治医の指示・看護目標等を記載していない等 | 指示書の期間の管理、指示書の内容の転記、本人の希望の反映 |
| 東京都(運営指導における主な指摘事項・訪問看護) | 計画書を作成していない、ケアプランの内容と相違している、内容が不十分 | 退院直後の訪問開始前に計画書があるか、ケアプランとの食い違い |
| 東京都(同上) | サービス提供開始後に指示書の交付を受けていた、訪問内容が指示書と相違している等 | 退院当日・翌日の訪問で指示書が届いていたか、計画書の内容と指示書の整合 |
| 静岡市(運営指導における主な指摘・助言事項等一覧) | 理学療法士等による訪問について、看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない | 活動量の調整で理学療法士等が訪問する場合の説明・同意の記録 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
心不全の方の計画書について手元に残す記録(記入欄つき)
保存の年限は、介護保険では各自治体の条例で定められているため、ここでは記入欄にしています。
| 記録 | 何のために残すか | 保管場所 | 最終更新日 |
|---|---|---|---|
| 訪問看護指示書(特別訪問看護指示書を含む) | 連絡基準・制限・指示期間の根拠 | ( ) | ( ) |
| 退院時の情報(看護サマリー等) | 課題欄の根拠、入院のきっかけになった変化 | ( ) | ( ) |
| 居宅サービス計画の写し | 計画書がケアプランに沿っていることの確認 | ( ) | ( ) |
| 訪問看護計画書(説明・同意・交付の記録つき) | 説明した相手と日付、同意と交付の事実 | ( ) | ( ) |
| 本人・家族の体重・体調の記録用紙(写し) | 評価欄の根拠 | ( ) | ( ) |
| 訪問看護記録書Ⅱ | 観察・ケア・指導の実施と、評価の内容 | ( ) | ( ) |
| 訪問看護報告書(主治医への提出の記録つき) | 評価と病状の経過を主治医へ伝えた事実 | ( ) | ( ) |
| 主治医への報告・相談の記録 | 連絡基準を超えた日の対応の経過 | ( ) | ( ) |
| 他事業所との連絡帳・共有の記録 | 訪問介護・通所介護との分担の実際 | ( ) | ( ) |
| 理学療法士等の訪問についての説明・同意の記録 | リハ職が訪問する場合の説明の事実 | ( ) | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
よくある質問
心不全の看護計画に、体重や血圧の基準の数値を書いてもよいですか?
連絡や受診の目安となる数値は、主治医が一人ひとりに合わせて決めるものです。計画書には主治医の指示書に記載された値を転記し、「指示書に記載の連絡基準」と出どころが分かる形で書くと、指示書が変わったときに計画書の見直しにも気づきやすくなります。
病院の看護計画と、訪問看護計画書の書き方は何が違いますか?
訪問看護計画書は、主治医の指示書と訪問による療養状況を踏まえて目標を設定し、訪問の時間の中で行う観察・ケア・指導を書くものです。看護師がいない時間に、ご本人・ご家族・他の事業所が何を見てどこへ連絡するかまで書いておくと、在宅での計画として使いやすくなります。
心不全の方の訪問看護計画書は、どんなときに見直しますか?
計画書の年月日の欄には、作成年月日と計画の見直しを行った年月日を記入することとされています。心不全の方では、退院後の初回訪問、再入院からの再開、指示書の内容が変わったとき、目標の達成状況を評価したときなどが見直しのきっかけになります。
初回の計画書で、評価の欄は空欄でもよいですか?
介護保険の老企第55号の記載要領では、評価の欄について、初回の訪問看護サービス開始時においては空欄であっても差し支えないとされています。2回目以降の計画書では、前の計画の目標ごとに、記録書Ⅱの事実をもとに評価を書きます。
ケアマネジャーのケアプランと訪問看護計画書の目標は、同じ文にしますか?
同じ文にする決まりはありませんが、介護保険の訪問看護では、居宅サービス計画が作成されている場合はその内容に沿って計画書を作成することとされています。ケアプランのニーズの言葉を受けて、看護の立場からの目標に言い換え、期間と評価の時期をそろえておくと、食い違いが起きにくくなります。
出典
出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
関連記事
- 心不全(心疾患)の方のケアプラン文例|体調管理と再発予防
- 訪問看護計画書の書き方と記入例|テンプレート・文例つき
- 訪問看護計画書の評価の書き方と記載例|達成度別・疾患別の評価文102例と報告書・次の計画へのつなぎ方
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
