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特定施設の退院・退所時連携加算の要件|入居前の所在・30日の数え方・再入居の対照表【出典つき】

特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホームなど)の退院・退所時連携加算は、病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院から入居した方について、入居した日から起算して30日以内の期間、1日につき30単位を加算する旨の定めです(平成12年厚生省告示第19号 別表10 ニの注)。

「退院時連携加算」「退院・退所加算」という言葉で調べると、居宅介護支援(ケアマネジャー)の退院・退所加算の解説にたどり着くことがよくあります。名前は似ていますが、あちらは居宅介護支援事業所が病院等から情報提供を受けて居宅サービス計画を作る場面の加算で、入院・入所期間中につき1回を限度とする定めです。本記事が扱うのは、特定施設が入居者を受け入れた後の30日間を日額で評価する、別の加算です。両者の違いは後半の比較表の1行で触れるにとどめ、本記事は特定施設側の定めだけを掘り下げます。

本記事は判定を行うものではありません。「この入居者は対象」「このケースは対象外」といった結論は、最終的には保険者(指定権者)の確認事項です。本記事では告示の注の本文をそのまま示し、左に告示の定め、右に貴施設の記入欄を置いた対照表の形で、入居前の所在・30日の数え方・再入居の扱い・入居時の記録を確かめられるようにしています。単位数・要件は、当社の加算データベースに収録した告示19号 別表10 ニの注の本文(令和6年度介護報酬改定対応)に基づいています。

退院・退所時連携加算の告示の定め|注の本文を7つの文節で読む

まず、告示の注の本文です。当社の加算データベースでは、次の一文を直接確認しています。

「イについて、病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院から指定特定施設に入居した場合は、入居した日から起算して30日以内の期間については、退院・退所時連携加算として、1日につき所定単位数を加算する。」(平成12年厚生省告示第19号 別表10 ニの注)

あわせて同じ注には、30日を超える病院若しくは診療所への入院又は介護老人保健施設若しくは介護医療院への入所の後に再び入居した場合も同様とする旨が定められています。

要件の対照表|告示の定めと貴施設の記入欄

項目 告示の定め 根拠 貴施設の状況(記入欄)
対象となる類型 「イについて」=特定施設入居者生活介護費(一般型)を算定する場合 告示19号 別表10 ニの注 算定している類型:(    )
入居前の所在 病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院 告示19号 別表10 ニの注 入居前の所在:(    )/確かめた書類:(    )
算定期間 入居した日から起算して30日以内の期間 告示19号 別表10 ニの注 入居日:(  年  月  日)/30日目:(  年  月  日)
単位数 1日につき30単位 告示19号 別表10 ニ 当月の算定日数:(  )日
再入居の場合 30日を超える病院若しくは診療所への入院又は介護老人保健施設若しくは介護医療院への入所の後に再び入居した場合も同様 告示19号 別表10 ニの注 入院・入所の期間:(  月  日〜  月  日)
届出の文言 当社データベースに収録した注の本文には、届出を要する旨の文言は含まれていません 告示19号 別表10 ニの注 体制等に関する届出書での扱いの確認日:(    )
改定の対応 令和6年度介護報酬改定対応の告示本文で確認 当社加算データベース 貴施設が参照している資料の版:(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

届出の行は、定めが「無い」と言い切るための行ではありません。告示の注の本文に届出の文言が見当たらないという事実を書いているだけで、介護給付費算定に係る体制等に関する届出書の加算欄でどう扱うかは、保険者(指定権者)の様式と案内によります。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

注の文言を分解する|書かれていること・書かれていないこと

この加算の注は短い一文です。短いぶん、書かれていないことが多い加算でもあります。文節ごとに、本文から読み取れる範囲と、本文だけでは決まらない点を分けておきます。右の列に挙げた点は、後半の「保険者への照会事項」の表にまとめています。

注の文節 本文から読み取れる範囲 本文だけでは決まらない点
「イについて」 一般型(イ)の基本報酬を算定する場合の定めであること —
「病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院から」 入居前の所在として4つの類型が挙げられていること 病院から自宅などを経由して入居した場合の扱い/病棟の種別の定めは本文にない
「指定特定施設に入居した場合は」 入居したことが起点であること —
「入居した日から起算して30日以内の期間については」 期間の起点が入居した日であり、長さが30日以内であること 期間中に入院した日の扱い
「退院・退所時連携加算として、1日につき所定単位数を加算する」 日額の加算であること(所定単位数はニの30単位) —
「30日を超える…入院又は…入所後に再び入居した場合も同様」 再入居で同じ定めが及ぶのは、入院・入所が30日を超えた場合として書かれていること 入院・入所期間の日数の数え方(入院日・退院日を含めるか)
(前段と後段の比較) 入院・入所の長さの定めは、再入居の文にだけ書かれていること —

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

加算の名前には「連携」とありますが、当社データベースに収録した注の本文には、病院等の職員との面談・カンファレンス・情報提供の回数といった連携の方法の文言は含まれていません。解釈通知(留意事項通知)の記載は本記事のデータベースでは確認していないため、連携の実務の細目は保険者(指定権者)の案内でご確認ください。本記事では、書かれていない要件を補って書くことはしません。

特定施設の類型ごとの対象|一般型・外部サービス利用型・短期利用

特定施設入居者生活介護には、一般型(イ)・外部サービス利用型(ロ)・短期利用(ハ)の3つの基本報酬があります。注の冒頭が「イについて」となっているため、どの類型で算定しているかが最初の確認点になります。

類型 基本報酬(当社データベースの値) 本加算の注との関係 貴施設の類型(記入欄)
一般型(イ) 1日につき 要介護1 542単位〜要介護5 813単位 注の冒頭「イについて」に当たる類型 (  )
外部サービス利用型(ロ) 基本部分 1日につき84単位(受託居宅サービス分は別に定める単位数) 「イについて」と限定されている加算は外部サービス利用型では定めの対象外(当社データベースの留意点) (  )
短期利用(ハ) 1日につき 要介護1 542単位〜要介護5 813単位 本加算の対象は一般型(イ)を算定する場合のみ(当社データベースの算定対象の注記) (  )
地域密着型特定施設入居者生活介護 平成18年厚生労働省告示第126号の定めによる 本記事の対照表は告示19号の定めに限っています。告示126号側の定めは原文でご確認ください (  )
介護予防特定施設入居者生活介護(要支援者) 別の告示の定めによる 本記事の対象外です。別告示の原文でご確認ください (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

同じ施設で一般型と短期利用の両方を運営している場合、空室を使った短期利用の方が病院から直接来ることもあります。請求ソフトの入居者区分(一般型か短期利用か)と、本加算の算定対象の設定が一致しているかを、入居の受け入れ時に確かめておくと、月末の請求点検で迷いません。

入居前の所在で引く早見表|告示に挙げられた4類型とそれ以外

入居の相談を受けた時点で、入居前にどこにいた方なのかを確かめておくと、この加算の定めとの関係が早く整理できます。次の表は、入居前の所在ごとに、告示の注の列挙(病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院)に含まれているかを示したものです。列挙に含まれない所在については、当社データベースの留意点(「自宅や他の居住系施設からの入居は告示上の対象として挙げられていません」)の文言に帰属させて書いています。

入居前の所在 注の列挙との関係 記録に残しておく事実 貴施設での確認(記入欄)
病院 列挙あり(「病院」)。病棟の種別の定めは注の本文にない 医療機関名・退院日・入居日 (    )
診療所(有床診療所など) 列挙あり(「診療所」) 医療機関名・退院日・入居日 (    )
介護老人保健施設 列挙あり(「介護老人保健施設」) 施設名・退所日・入居日 (    )
介護医療院 列挙あり(「介護医療院」) 施設名・退所日・入居日 (    )
自宅 列挙なし。当社データベースの留意点では「自宅…からの入居は告示上の対象として挙げられていません」 入居前の居所(自宅) (    )
他の特定施設(介護付き有料老人ホーム等)からの転居 列挙なし。同留意点の「他の居住系施設」 転居元の施設名・退居日 (    )
住宅型有料老人ホーム 列挙なし。同留意点の「他の居住系施設」 転居元の施設名・退居日 (    )
サービス付き高齢者向け住宅 列挙なし。同留意点の「他の居住系施設」 転居元の住宅名・退去日 (    )
認知症対応型共同生活介護(グループホーム) 列挙なし。同留意点の「他の居住系施設」 転居元の事業所名・退居日 (    )
養護老人ホーム・軽費老人ホーム(特定施設の指定なし) 列挙なし。同留意点の「他の居住系施設」 転居元の施設名・退所日 (    )
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)・地域密着型介護老人福祉施設 注の4類型の列挙に含まれていない 退所元の施設名・退所日 (    )
介護老人保健施設で短期入所療養介護を利用中 注の本文は「介護老人保健施設…から入居した場合」。短期入所の利用がこれに当たるかは本文に書かれていない 利用していたサービスの種類・利用期間 照会日(   )/回答(    )
病院を退院後、自宅や家族宅に数日滞在してから入居 注の本文は「…から指定特定施設に入居した場合」。間に他の居所をはさむ場合の扱いは本文に書かれていない 退院日・滞在先・滞在日数・入居日 照会日(   )/回答(    )
同一法人・併設の病院から入居 列挙あり(「病院」)。併設・同一法人であることについての別段の文言は注の本文にない 医療機関名・併設の別・退院日・入居日 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

早見表のうち下の3行は、告示の文言だけでは整理しきれない場面です。とくに「退院後に自宅に数日いてから入居」は、入居日の調整の都合でよく起こります。受け入れの面談票に「退院日」と「入居日」を別々の欄で書く形にしておけば、間に何日あったか、その間どこにいたかが後から確かめられます。扱いは保険者(指定権者)に照会し、回答を記録に残してください。

30日の数え方と再入居|暦日の例と入院をはさむ場合

算定期間は「入居した日から起算して30日以内」と定められています。「起算して」という文言に沿って、入居した日を1日目として数えた場合の暦日を例示します。月をまたぐと請求月が2つに分かれるため、入居月と翌月の日数も並べました。なお、期間中に入院した日の扱いは注の本文に書かれていないため、この表は入居後に入院がない場合の暦日です。

入居日から30日目までの暦日例|月をまたぐ場合の日数の内訳

入居日(1日目) 30日目 入居月に含まれる日数 翌月に含まれる日数 点検の着眼
令和8年4月1日 令和8年4月30日 30日 0日 30日の月の初日入居は1か月に収まる
令和8年4月15日 令和8年5月14日 16日 14日 2か月の請求に分かれる
令和8年5月31日 令和8年6月29日 1日 29日 月末入居は入居月が1日だけになる
令和8年7月20日 令和8年8月18日 12日 18日 31日の月をまたぐ
令和8年12月10日 令和9年1月8日 22日 8日 年をまたぐ(年末年始の請求点検と重なる)
令和9年2月10日 令和9年3月11日 19日 11日 28日の2月をまたぐ
令和10年2月10日 令和10年3月10日 20日 10日 うるう年(2月29日がある)は30日目が1日ずれる
令和9年3月2日 令和9年3月31日 30日 0日 31日の月の2日入居は1か月に収まる

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

請求の点検で見落としやすいのは、翌月に残る日数です。入居月の請求では30日の期間を意識していても、翌月の請求では「先月入居した方の残りの日数」が抜けたり、逆に31日目以降まで続けて入力されていたりすることがあります。入居の受け付け時に30日目の日付をあらかじめ計算し、入居者台帳の欄に書いておくと、翌月の請求担当者が同じ日付を見て入力できます。1か月の算定単位は「その月に含まれる期間内の日数×30単位」になりますが、入院・外泊でサービス提供がない日がある場合の扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

再入居のケース表|入院・入所の長さと注の文言

入居後に入院し、退院して戻ってくる場面の整理です。注の再入居の文は「30日を超える」病院・診療所への入院、または介護老人保健施設・介護医療院への入所の後に再び入居した場合を挙げています。当社データベースの留意点は、この点を「30日以内の入院からの再入居は『同様とする』の対象に含まれない書き方になっています(30日を超える入院・入所後の再入居が対象)」と記録しています。

ケース 注の文言との関係 記録に残しておく事実 貴施設の対応(記入欄)
入居から数か月後に病院に入院し、30日を超えて入院した後に再入居 再入居の文に書かれている場面(30日を超える病院への入院後に再び入居) 入院日・退院日・再入居日・医療機関名 (    )
診療所に30日を超えて入院した後に再入居 再入居の文に書かれている場面(「病院若しくは診療所」) 入院日・退院日・再入居日・医療機関名 (    )
介護老人保健施設に30日を超えて入所した後に再入居 再入居の文に書かれている場面(「介護老人保健施設…への入所」) 入所日・退所日・再入居日・施設名 (    )
介護医療院に30日を超えて入所した後に再入居 再入居の文に書かれている場面(「介護医療院への入所」) 入所日・退所日・再入居日・施設名 (    )
入居から数か月後に入院し、30日以内で退院して再入居 当社データベースの留意点:30日以内の入院からの再入居は「同様とする」の対象に含まれない書き方 入院日・退院日・再入居日 (    )
入居後30日の期間の途中で入院し、短期間で戻った 再入居の文は30日を超える入院の場合。当初の期間の残りの日の扱いは注の本文に書かれていない 入院日・退院日・当初の30日目の日付 照会日(   )/回答(    )
入院期間が30日前後で、「30日を超える」かどうか数え方で結果が変わる 注の文言は「30日を超える」。入院期間の日数の数え方は注の本文に書かれていない 入院日・退院日を日付で(日数だけにしない) 照会日(   )/回答(    )
特別養護老人ホームに入所した後に再入居 再入居の文に挙げられているのは病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院 入所日・退所日・施設名 (    )
退居時に医療機関へ情報提供を行い、30日を超える入院の後に再入居 退居時情報提供加算は利用者1人につき1回に限る定め(当社データベース)。再入居時は上の各行と同じく入院の長さで整理 情報提供書の写し・同意の記録・入院期間 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

再入居の整理で最も効くのは、入院期間を「◯日間」ではなく「入院日と退院日の日付」で記録することです。「約1か月入院」「30日ほど」といった書き方では、「30日を超える」の文言との関係が後から確かめられません。病院からの連絡を受けた日と、実際の入院日・退院日が異なることもあるため、日付の出どころ(退院サマリの記載・家族からの連絡・病院の地域連携室からの連絡など)も一緒に書いておくと、運営指導の場面で説明がしやすくなります。

入居時に受け取る情報と記録|確認書類の一覧と記入文例

この加算は、入居前の所在と入居日という2つの事実の上に成り立っています。当社データベースに登録している確認文書は「入居前の入院・入所を確認できる書類(診療情報提供書、退院・退所サマリ等)」と「入居日が分かる契約書・記録」の2種です。これに、厚生労働省の運営指導マニュアル(別添1・特定施設入居者生活介護)で確認文書として挙げられている書類を重ねると、入居時にそろえる書類は次のようになります。

入居時にそろえる書類の確認表|保管場所と確認日の記入欄

書類 何を確かめるための書類か 出典 保管場所・確認日(記入欄)
診療情報提供書 入居前に病院・診療所に入院していたこと 当社加算データベース(確認文書) (    )/(  年  月  日)
退院・退所サマリ 入院・入所の事実と、退院日・退所日 当社加算データベース(確認文書) (    )/(  年  月  日)
入居契約書 入居日(30日の期間の起点) 当社加算データベース(確認文書)/運営指導マニュアル 別添1「内容及び手続の説明及び契約の締結等」 (    )/(  年  月  日)
入居日が分かる記録(入居当日のサービス提供記録・業務日誌) 実際に入居した日 当社加算データベース(確認文書)/運営指導マニュアル 別添1「サービス提供の記録」 (    )/(  年  月  日)
重要事項説明書(入居申込者又は家族の同意があったことがわかるもの) 入居時の説明と同意の手続き 運営指導マニュアル 別添1「内容及び手続の説明及び契約の締結等」 (    )/(  年  月  日)
特定施設サービス計画(利用者又は家族の同意があったことがわかるもの) 入居後の課題の把握とサービスの内容 運営指導マニュアル 別添1「特定施設サービス計画の作成」 (    )/(  年  月  日)
受給資格等を確認した記録(介護保険番号・有効期限等) 被保険者資格・要介護認定・有効期限の確認 運営指導マニュアル 別添1「受給資格等の確認」 (    )/(  年  月  日)
再入居時の入院・入所期間が分かる書類 30日を超える入院・入所の後の再入居であること 当社加算データベース(確認文書「入居前の入院・入所を確認できる書類」) (    )/(  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

診療情報提供書や退院サマリは、病院から施設へ直接届くこともあれば、家族が持参することもあり、入居後しばらくしてから届くこともあります。届いた日と、誰から受け取ったかを書類の余白か受付簿に書いておくと、入居前の所在をいつ・何で確かめたかが説明できます。書類の写しが手元にない場合の確かめ方は、保険者(指定権者)にご確認ください。

入居の記録と特定施設サービス計画の悪い例・良い例|そのまま使える完成文

運営指導マニュアル(別添1)は、サービス提供の記録について「日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の状況等を記録しているか」、特定施設サービス計画について「利用者の有する能力、その置かれている環境等の評価を行っているか」を確認項目に挙げています。入居の前後はこの2つが同時に動く時期です。悪い例は、書いてあっても後から事実が確かめられない書き方です。良い例の「◯◯」は貴施設の実際の名称・日付に置き換えてお使いください。

場面 悪い例 良い例(完成文)
入居前の所在(病院) 「病院から入居。」 令和8年4月15日、◯◯病院(一般病棟)を同日午前に退院し、14時に当施設へ入居。入居前の所在は、4月10日付の診療情報提供書(主治医作成)と4月14日付の退院サマリ(病棟看護師作成)で確認し、写しを入居者ファイルに綴じた。
入居前の所在(介護老人保健施設) 「老健から来られた。」 令和8年6月3日、介護老人保健施設◯◯を退所し、同日当施設へ入居。老健の入所期間は令和8年3月1日〜6月3日(退所時サマリの記載による)。サマリの写しは6月3日に家族から受領した。
入居日と30日の期間 「今月入居。加算対象。」 入居日:令和8年7月20日。「入居した日から起算して30日以内」に沿い、30日目を令和8年8月18日として入居者台帳に記載(7月分12日・8月分18日)。
受け取った書類の記録 「書類あり。」 令和8年4月16日、◯◯病院地域連携室から診療情報提供書の原本を郵送で受領(受付簿No.◯◯)。入居時に家族が持参した退院サマリ(写し)と記載の退院日が一致することを生活相談員が確認した。
再入居(30日を超える入院) 「約1か月の入院から戻られた。」 令和8年9月2日に◯◯病院へ入院、令和8年10月20日に退院し同日当施設へ再入居。入院日・退院日は退院サマリ(10月19日付)の記載による。入院期間の数え方は保険者に照会済み(照会日10月21日・回答の要旨は照会記録簿に記載)。
入居後30日の期間の途中の入院 「入院のため不在。」 令和8年4月25日(入居11日目)、発熱のため◯◯病院へ入院。当初の30日目は5月14日。入院中の日の扱いは保険者に照会中(照会日4月26日)で、回答を得るまで請求の入力を保留している。
特定施設サービス計画の課題欄(退院直後) 「在宅復帰に向けて頑張る。」 退院後の生活に慣れる時期として、入居後30日間は夜間の排泄の回数と時間帯を記録し、日中の離床時間を把握する。退院サマリに記載のある歩行時のふらつきについて、居室からトイレまでの移動を職員が見守る。
特定施設サービス計画のサービス内容欄 「状態観察。」 入居日から2週間、毎食後に食事摂取量(主食・副食の割合)を記録し、退院サマリ記載の食形態(◯◯食)が合っているかを看護職員と介護職員で週1回確認する。
自宅を経由して入居した場合の事実 「病院退院後、入居。」 令和8年5月8日に◯◯病院を退院し、5月8日〜5月11日は長男宅に滞在、5月12日に当施設へ入居。退院日と入居日の間に他の居所があることを記録し、加算の扱いを保険者に照会した(照会日5月12日)。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

良い例に共通しているのは、日付・場所・書類名・誰が確かめたかの4点が1文に入っていることです。「加算対象」と記録に書く必要はありません。記録に残すのは事実(どこから、いつ、何で確かめたか)で、それを告示の定めと突き合わせるのは請求の点検の段階です。記録と判断を分けておくと、保険者の照会結果が後から出た場合にも記録を書き直さずに済みます。

自治体の公表指摘との照らし合わせ|特定施設の本加算に固有の公表例は見当たらない

当社が収集している自治体公表の運営指導指摘(353件・すべて出典つき)の中に、特定施設入居者生活介護の退院・退所時連携加算そのものを対象にした公表指摘は、現時点で見当たりません(公表事例では確認できず)。次の2件は、サービス種別や加算が異なるためそのまま当てはめることはできませんが、「30日の期間を台帳で確かめる」「入居後の記録を具体的に書く」という点検の視点として、種別を明記して引きます。

対象(本加算ではありません) 公表されている指摘の要旨 出典 本加算の点検に活かす視点
施設系の初期加算(入所日から30日の期間の定めがある加算) 入所直前の短期入所の利用日数を30日から控除していなかった、30日を超える入院後の再入所の扱いを誤っていた、などの誤りやすい算定例 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂 30日の期間と再入居の扱いは、入退院・入居の台帳と突き合わせて確かめる。初期加算の控除の定めが本加算にも及ぶかは告示19号 別表10 ニの注には書かれていないため、保険者に照会する
施設サービス共通の入浴・清しきの記録(堺市の特定施設向け資料の例示を含む) 提供した具体的なサービスの内容等を記録していない(例:入浴介助に替えて清拭を行った際の記録がない) 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項」(施設向け)/堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」 入居直後の30日間の記録を「状態観察」などの一語で済ませず、日付と内容で書く

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

他サービスの退院系加算との違い|データベースの定めで並べる

「退院」「退所」の名がつく加算は、サービスごとに算定する事業所も、数え方の単位もまったく違います。次の表は、当社の加算データベースに収録した値だけで並べたものです。居宅介護支援の退院・退所加算は1行に集約しています。

退院・退所に関わる加算の定めの比較表

サービス・加算 単位数(データベースの値) 回数・期間の単位 定めが置かれている場面
特定施設入居者生活介護 退院・退所時連携加算 1日につき30単位 入居した日から起算して30日以内 病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院から特定施設に入居した場合
居宅介護支援 退院・退所加算(Ⅰ)イ・(Ⅰ)ロ・(Ⅱ)イ・(Ⅱ)ロ・(Ⅲ) 450単位・600単位・600単位・750単位・900単位 入院又は入所期間中につき1回を限度 病院等の職員から情報提供を受けて居宅サービス計画を作成し、利用の調整を行う場合(回数とカンファレンスの有無で区分)
訪問看護 退院時共同指導加算 1回につき600単位 退院又は退所につき1回(特別な管理を必要とする利用者は2回) 入院中・入所中の者に主治医等と共同して在宅療養上必要な指導を行い、退院・退所後に初回の訪問看護を行った場合
訪問看護 初回加算(Ⅰ) 1月につき350単位 1月につき 病院・診療所・介護保険施設から退院・退所した日に看護師が初回の訪問看護を行った場合
通所リハビリテーション 退院時共同指導加算 1回につき600単位 当該退院につき1回 病院・診療所に入院中の者の退院前カンファレンスに参加し、共同して指導を行った場合
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 退院時共同指導加算 600単位 退院・退所につき1回(特別な管理を必要とする利用者は2回まで) 一体型で訪問看護サービスを行う場合の退院時共同指導
看護小規模多機能型居宅介護 退院時共同指導加算 600単位 当該退院又は退所につき1回(特別な管理を必要とする利用者は2回) 退院時共同指導を行い、退院・退所後に初回の訪問看護サービスを行った場合
介護老人保健施設 初期加算(Ⅰ) 1日につき60単位 入所した日から起算して30日以内の期間 急性期医療を担う医療機関の一般病棟への入院後30日以内に退院し入所した者で、空床情報の共有の体制がある場合
認知症対応型共同生活介護 入院時費用 所定単位数に代えて1日につき246単位 1月に6日を限度 入居者が病院又は診療所への入院を要した場合(退院後に円滑に再入居できる体制の確保)
特定施設入居者生活介護 退居時情報提供加算 1回につき250単位 利用者1人につき1回に限る 入居者が退居し医療機関に入院する場合に、同意を得て心身の状況・生活歴等を提供し紹介を行った場合

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

並べると、特定施設の退院・退所時連携加算の形の特徴が3つ見えてきます。1つ目は、多くの退院系加算が「1回につき」「期間中につき1回」であるのに対し、日額×期間の形であることです。形が近いのは介護老人保健施設の初期加算(Ⅰ)(1日につき・入所日から30日以内)です。2つ目は、その老健の初期加算(Ⅰ)には入院元の病棟(急性期医療を担う医療機関の一般病棟)と入院期間(30日以内の退院)の定めがあるのに対し、本加算の注の前段には入院元の病棟の種別や入院期間の定めが書かれていないことです。3つ目は、居宅介護支援や訪問看護の退院系加算には情報提供の回数・カンファレンス・共同指導といった連携の方法の定めがあるのに対し、当社データベースに収録した本加算の注の本文にはその文言がないことです。居宅介護支援の退院・退所加算の要件を特定施設の本加算に持ち込んで読まないよう、ご注意ください。

入居から退居まで|特定施設の加算が並ぶ場面

本加算は、入居者が病院等と特定施設の間を行き来する流れの「入口」に置かれた定めです。同じ流れの上に、当社データベースに収録している特定施設の加算が次のように並びます。対象の類型の列は、各加算のデータベースの注記によります。

場面 加算(データベースの値) 定めの要点 対象の類型
病院等から入居 退院・退所時連携加算:1日につき30単位 入居した日から起算して30日以内の期間 一般型(イ)のみ
利用開始時と6月ごと 口腔・栄養スクリーニング加算:1回につき20単位(6月に1回を限度) 利用開始時及び利用中6月ごとに口腔の健康状態と栄養状態を確認し、担当の介護支援専門員に情報提供 一般型(イ)のみ
入居中(協力医療機関との会議) 協力医療機関連携加算:1月につき100単位(協力医療機関が要件を満たす場合)/40単位(それ以外) 協力医療機関との間で、利用者の同意を得て病歴等の情報を共有する会議を定期的に開催 一般型(イ)及び外部サービス利用型(ロ)
入居中(情報の提出と計画の見直し) 科学的介護推進体制加算:1月につき40単位 心身の状況等の情報を厚生労働省に提出し、必要に応じて特定施設サービス計画を見直すなどに活用 一般型(イ)のみ
退居して医療機関に入院 退居時情報提供加算:1回につき250単位(利用者1人につき1回に限る) 同意を得て心身の状況・生活歴等を医療機関に提供し、紹介 一般型(イ)のみ
30日を超える入院・入所の後に再入居 退院・退所時連携加算:1日につき30単位 再び入居した場合も同様とする旨の定め 一般型(イ)のみ

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表の上から下までは、同じ入居者の記録の上でつながっています。たとえば、退居時に医療機関へ渡した情報提供書の写しと、再入居時に病院から受け取る退院サマリは、同じ入居者ファイルの中で入院日・退院日を挟んで並ぶ書類です。入院の前後の書類を1か所に綴じる運用にしておくと、再入居の場面で入院期間を確かめる作業が短くなります。

月ごとの点検表と照会事項|入居者台帳・12か月の記入欄

本加算の点検は、入居者の動き(入居・入院・再入居)が起きた月にだけ必要になります。毎月の請求前に、次の3つの表を順に使ってください。

入居者ごとの30日台帳|記入例と記入欄

入居者(番号) 入居前の所在(類型) 入院・入所の期間 入居日 30日目 入居月・翌月の日数 確かめた書類 照会の要否
記入例:No.◯◯ 病院(◯◯病院) 令和8年3月28日〜4月15日 令和8年4月15日 令和8年5月14日 16日・14日 診療情報提供書・退院サマリ なし
(   ) (   ) (   〜   ) (   ) (   ) ( )日・( )日 (   ) (   )
(   ) (   ) (   〜   ) (   ) (   ) ( )日・( )日 (   ) (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

12か月の点検表|請求前に1行ずつ埋める記入欄

年度はじめに1枚印刷し、毎月の請求前に1行ずつ埋めてください。「翌月にかかる人数」は、前月入居で当月に残りの日数がある方を数える列です。

月 新規入居・再入居の人数 うち入居前の所在が4類型の人数 所在を確かめる書類の綴り込み 前月から期間が続く人数 請求の日数と台帳の照合 確認者
4月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
5月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
6月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
7月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
8月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
9月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
10月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
11月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
12月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
1月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
2月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )
3月 ( )名 ( )名 済( )/未( ) ( )名 (   ) (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「うち入居前の所在が4類型の人数」と「所在を確かめる書類の綴り込み」を隣り合わせにしているのは、人数と書類の数がずれていないかを1行で見るためです。4類型からの入居が2名なのに、綴じてある書類が1名分しかない月は、書類の到着待ちか、確かめ方の照会が必要な月です。

保険者への照会事項の下書き欄|本文に書かれていない8つの論点

ここまでの表で「本文に書かれていない」とした点を、保険者(指定権者)への照会の論点としてまとめます。本記事はこれらに答えを書きません。電話や文書で照会した結果を右の欄に残しておくと、担当者が替わっても運用の根拠が施設に残ります。

論点 告示の注から読み取れる範囲 照会結果(記入欄)
入居後30日の期間中に入院した日の扱い 期間は「入居した日から起算して30日以内」。入院中の日の扱いは本文にない 照会日(   )/回答(        )
30日の期間の途中で入院し、30日以内で戻った場合の残りの期間 再入居の文は「30日を超える」入院・入所の後の場合 照会日(   )/回答(        )
「30日を超える」入院・入所の日数の数え方 入院日・退院日を含めるかは本文にない 照会日(   )/回答(        )
病院を退院した後、自宅等を経由して入居した場合 本文は「…から指定特定施設に入居した場合」 照会日(   )/回答(        )
介護老人保健施設の短期入所療養介護の利用から入居した場合 本文の列挙は「介護老人保健施設」 照会日(   )/回答(        )
入居前の所在を確かめる書類の写しが手元にない場合の確かめ方 当社データベースの確認文書は診療情報提供書、退院・退所サマリ等 照会日(   )/回答(        )
体制等に関する届出書での本加算の扱い 注の本文に届出の文言は見当たらない(当社データベース収録分) 照会日(   )/回答(        )
病院等との連携の方法について示されている取扱い 注の本文に面談・カンファレンス・情報提供の回数の文言はない 照会日(   )/回答(        )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

照会の記録は、施設を守る書類でもあります。告示の本文に細目が書かれていない論点について、保険者の回答どおりに運用していたことが記録で示せれば、後から解釈が問題になった場面でも、いつ・どの担当課に・何を確認して運用を決めたのかを説明できます。回答が口頭であった場合も、日付・担当課・回答の要旨を書き残してください。

病院・老健とのやり取りを残す記録文例|入居前の打診から入居当日まで12場面・悪い例と良い例24文

告示の注は「病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院から指定特定施設に入居した場合」と定めるだけで、入居前に病院等とどのような連絡を取るかの方法は書いていません(平成12年厚生省告示第19号 別表10 ニの注・当社加算データベース ID 7974)。それでも、入居前の所在と入居日という2つの事実は、入居前の数日間のやり取りの中で決まります。地域連携室からの最初の電話、面談、書類の受け取り、退院日と入居日の調整。この流れを記録に残しておけば、後から「どこから、いつ、何で確かめたか」を説明できます。

ここでは、入居前の場面を12に分け、悪い例と、そのまま使える良い例を並べます。悪い例は書いてあっても後から事実を確かめられない書き方、良い例は日付・時刻・相手・書類名・確かめた職員が1文に入っている書き方です。「◯◯」は貴施設の実際の名称に置き換えてください。

入居前の12場面の悪い例・良い例|打診・面談・受け取り・日程調整

場面 悪い例 良い例(完成文)
1. 病院からの最初の打診 「病院から入居の相談あり。」 令和8年4月3日10時20分、◯◯病院地域連携室の医療ソーシャルワーカー(◯◯氏)から電話。4月中旬退院予定の80代女性(大腿骨頸部骨折術後・回復期リハビリテーション病棟入院中)の入居相談。生活相談員◯◯が受け、空室状況(2室)を伝えた。
2. 家族からの問い合わせ 「家族より電話。入院中とのこと。」 令和8年4月4日15時、長女(◯◯様)から電話。母は3月20日から◯◯病院に入院中で、主治医から4月中旬の退院の見込みを聞いたとのこと。入院先の病院名と病棟名を長女から聞き取り、相談受付票No.◯◯に記入した。
3. 入居前の面談の日程 「面談予定。」 令和8年4月8日14時から◯◯病院4階病棟の面談室で、本人・長女・病棟看護師(◯◯氏)・医療ソーシャルワーカー(◯◯氏)と面談することを、4月5日に電話で確認した(当施設は生活相談員◯◯・看護職員◯◯が出席予定)。
4. 面談で聞き取った内容 「ADL確認。問題なし。」 4月8日の面談で、病棟看護師から聞き取り:歩行器で病棟内を約30m歩行、トイレは日中歩行器・夜間はポータブルトイレ、夜間の排尿は2〜3回。内服は朝夕2回で、退院時に14日分を持参の予定。面談記録(看護職員◯◯作成)を入居者ファイルに綴じた。
5. 本人の意向の確認 「本人も入居に同意。」 4月8日の面談で本人から「家に帰りたい気持ちもあるが、一人では心配なので施設で様子を見たい」との発言があり、長女も同席して聞いた。入居の意向は本人・長女ともに示され、契約の手続きは4月14日に施設で行うことを確認した。
6. 個人情報の取り扱いの同意 「同意書あり。」 4月14日、入居契約の際に個人情報の利用に関する同意書を本人・長女に説明し、病院・協力医療機関・主治医との情報のやり取りに使うことについて署名を得た(説明者:生活相談員◯◯)。原本は契約書類綴りに保管。
7. 退院日の確定 「来週退院。」 4月10日11時、医療ソーシャルワーカー(◯◯氏)から電話で、退院日が令和8年4月15日(水)午前に確定したと連絡あり。入居日を同日4月15日とし、14時に長女の車で来所する予定を確認した。
8. 退院日と入居日がずれる場合 「退院後しばらくして入居。」 退院日は4月15日、入居日は4月18日の予定。4月15日〜17日は長男宅(◯◯市内)に滞在すると長女から聞き取った(4月12日電話)。退院日と入居日が異なることを入居者台帳の備考に書き、加算の扱いを保険者に照会する予定とした。
9. 書類の受け取り(病院から郵送) 「書類届いた。」 4月16日、◯◯病院地域連携室から診療情報提供書(4月14日付・主治医◯◯医師)が郵送で到着。受付簿No.◯◯に記入し、看護職員◯◯が記載の退院日(4月15日)と入居日を照合した。
10. 書類の受け取り(家族が持参) 「サマリ預かり。」 4月15日の入居時、長女が退院時の看護サマリ(4月14日付・病棟看護師作成)と薬剤情報提供書を持参。写しを取り、原本は長女に返却した。写しの右上に受領日と受領者(生活相談員◯◯)を記入した。
11. 老健からの入居 「老健から転居予定。」 令和8年5月20日、介護老人保健施設◯◯の支援相談員(◯◯氏)から電話。入所者(令和8年2月10日入所)が6月3日に退所し同日当施設へ入居予定。老健での入所期間と退所日を退所時サマリで確かめることを双方で確認した。
12. 入居当日の到着 「本日入居。」 令和8年4月15日14時10分、長女の車で到着。同日午前に◯◯病院を退院したことを長女と診療情報提供書(4月14日付)の記載で確認。14時30分に居室で血圧132/78、体温36.4度、脈拍72回/分を測定(看護職員◯◯)。

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

12の良い例のうち、加算の定めと直接つながるのは「7. 退院日の確定」「8. 退院日と入居日がずれる場合」「9・10. 書類の受け取り」「12. 入居当日の到着」の5つです。残りの7つは、特定施設サービス計画の課題の把握(運営指導マニュアル別添1の確認項目「利用者の有する能力、その置かれている環境等の評価を行っているか」)に使う情報です。同じ面談で聞いた内容を、加算の事実と計画の材料の両方に使えるように、記録の欄を分けずに1つの記録に書いておくと、後から探す手間が減ります。

受け取る情報の項目表|書類から写す16項目と使う場面

病院や老健から受け取る書類は、施設によって名前も形式も違います。次の表は、受け取った書類から入居者ファイルに写しておく項目を16に分け、それぞれを入居後30日間のどこで使うかを並べたものです。右端は、貴施設で実際にどの書類から写したかを書く欄です。

写す項目 入居後30日間で使う場面 記録の書き方の例 写した書類と日付(記入欄)
入院(入所)していた医療機関・施設の名称と病棟 入居前の所在の確認・請求前の点検 ◯◯病院 4階病棟(回復期リハビリテーション病棟) (    )/( 月 日)
入院日(入所日) 入院期間の確認(再入居のときは「30日を超える」の文言との照合) 令和8年3月20日(日付で書く。「約1か月」とは書かない) (    )/( 月 日)
退院日(退所日) 入居日との照合 令和8年4月15日(午前) (    )/( 月 日)
主な病名と経過 特定施設サービス計画の課題欄 右大腿骨頸部骨折(3月21日人工骨頭置換術) (    )/( 月 日)
内服薬と服薬の方法 入居当日からの服薬の介助・看護職員の確認 朝夕2回・一包化・自己管理は不可(病棟では看護師が配薬) (    )/( 月 日)
持参した薬の日数 協力医療機関・主治医への受診の予定 退院時処方14日分(4月28日まで) (    )/( 月 日)
食事の形態と量 入居当日の食事の提供 軟菜食・とろみなし・病棟での摂取量は主食7割 (    )/( 月 日)
移動と歩行の状態 居室の配置・夜間の見守り 歩行器で約30m・夜間はポータブルトイレ (    )/( 月 日)
排泄の状態 夜間の巡回の時間帯 夜間の排尿2〜3回(23時・3時前後) (    )/( 月 日)
皮膚の状態 入浴・清拭・体位の確認 仙骨部に発赤なし(4月14日時点・看護サマリ) (    )/( 月 日)
医療的な処置 看護職員の業務の予定 なし(創部の抜糸は3月31日に済み) (    )/( 月 日)
認知機能・会話の様子 入居直後の見守りと声かけ 日付の見当識は時々あいまい・会話は成り立つ (    )/( 月 日)
急変時の対応についての本人・家族の意向 協力医療機関との情報共有・緊急時の連絡 入院先での治療を希望(長女が4月8日の面談で表明) (    )/( 月 日)
退院後の受診の予定 通院の付き添いの手配 4月30日 ◯◯病院整形外科外来(長女が付き添い) (    )/( 月 日)
薬・食べ物のアレルギー 入居当日の配薬・食事の提供 アレルギーなし(診療情報提供書の記載・本人と長女にも確認) (    )/( 月 日)
主な連絡先となる家族と連絡の取り方 受診・入院・状態の変化の連絡 長女(日中は携帯電話・平日19時以降は自宅)/長男は土日のみ (    )/( 月 日)

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

表の2行目と3行目(入院日・退院日)は、再入居の場面で特に効きます。告示の注の再入居の文は「30日を超える」入院・入所の後の場合を挙げているため、入院期間を日付で持っていないと、後から照合ができません。病院の書類に入院日が書かれていない場合は、家族からの聞き取りであることを明記して書いておきます。

電話で受けた連絡の記録欄|日時・相手・内容・確認者の4点と8欄

入居前のやり取りの多くは電話です。電話の内容は書類に残らないため、受けた職員が記録しなければ、退院日がいつ誰から伝えられたのかが後から分かりません。次の欄を受付簿の1行として使ってください。

欄 書くこと 記入例 貴施設の記入欄
受けた日時 年月日と時刻 令和8年4月10日 11時05分 (    )
相手 所属と氏名・職種 ◯◯病院 地域連携室 医療ソーシャルワーカー ◯◯氏 (    )
対象の方 入居予定者の氏名(施設内の番号) 入居予定者No.◯◯ (    )
連絡の内容 決まった事実を日付で 退院日が4月15日(水)午前に確定 (    )
こちらから伝えたこと 入居日・持参物・時刻 入居日を同日とし、14時来所。退院時の看護サマリの写しを家族経由で受け取りたいと依頼 (    )
書類の予定 何が・いつ・どの経路で届くか 診療情報提供書は4月15日に郵送予定 (    )
受けた職員と確認者 受けた人と、台帳に転記した人 受:生活相談員◯◯/転記:計画作成担当者◯◯(4月10日) (    )
次の連絡の予定 誰が・いつ・何を連絡するか 4月14日に当施設から病棟へ電話し、退院時の持参物(薬・補助具)を確認する(担当:看護職員◯◯) (    )

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入居後30日間の記録文例|1日目・3日目・7日目・14日目・30日目の5時点と期間中の出来事8つの照会欄

告示の注は30日の期間に何をするかを定めていません。ただし、運営指導マニュアル別添1(特定施設入居者生活介護)は、サービス提供の記録について「日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の状況等を記録しているか」、特定施設サービス計画について「目標の達成状況は記録されているか」「達成状況に基づき、新たな特定施設サービス計画が立てられているか」を確認項目に挙げ、確認文書にサービス提供記録・業務日誌・モニタリングシートを挙げています。病院から来た方の最初の30日間は、退院時の情報と施設での実際の様子の差が出やすい時期で、記録の量も増えます。

ここでは30日間を5つの時点に分け、日々の記録と計画の見直しの書き方を悪い例・良い例で並べます。数値・時刻は例示です。

5時点の記録の悪い例・良い例|日々の記録とモニタリング

時点・記録の種類 悪い例 良い例(完成文)
1日目(入居日)夜間の記録 「夜間、特変なし。」 4月15日(入居1日目)22時・0時・2時・4時に巡回。0時40分にナースコールあり、ポータブルトイレで排尿(介助:立ち上がりの見守りのみ)。2時・4時は入眠を確認。病棟での夜間の排尿2〜3回という看護サマリの記載と同じ傾向。
1日目(入居日)服薬の記録 「内服済み。」 4月15日夕食後、持参薬(◯◯病院の退院時処方・一包化)の夕の分を看護職員◯◯が薬剤情報提供書と照合して配薬し、服用を確認。残りは13日分。
3日目 食事の記録 「食事摂取良好。」 4月17日(入居3日目)、軟菜食の摂取量は朝:主食5割・副食6割、昼:主食8割・副食8割、夕:主食7割・副食7割。病棟での主食7割と大きな差はなし。むせは3食とも見られず。
3日目 移動の記録 「歩行安定。」 4月17日、居室からトイレまで(約8m)を歩行器で日中5回移動。うち1回(15時20分)は方向転換の際に右足が出にくく、職員が腰を支えた。転倒なし。
7日目 看護職員の記録 「状態安定。」 4月21日(入居7日目)、7日間の血圧は128〜140/72〜82、体温36.2〜36.8度。創部周囲の発赤・腫脹なし。夜間の排尿は平均2回。看護サマリの記載から大きな変化はないことを看護職員◯◯が確認した。
7日目 計画作成担当者の確認 「計画どおり。」 4月21日、計画作成担当者◯◯が7日間のサービス提供記録を確認。夜間のポータブルトイレ使用は7日間で計14回、日中の歩行器での移動の見守りは継続が要ると判断し、4月22日の職員会議で共有する事項とした。
14日目 受診の記録 「通院した。」 4月28日(入居14日目)、協力医療機関◯◯クリニックを受診(付き添い:看護職員◯◯)。持参薬が4月28日で終わるため、同じ内容の処方を受けた。受診時に◯◯病院の診療情報提供書(4月14日付)の写しを渡した。
14日目 家族への報告 「家族へ報告済み。」 4月28日17時、長女へ電話で2週間の様子を報告(歩行器での移動は日中見守り・夜間の排尿2回前後・食事は主食7割前後)。長女から「4月30日の整形外科外来は自分が付き添う」との返答あり。報告者:生活相談員◯◯。
30日目 モニタリング 「目標おおむね達成。」 5月14日(入居30日目)、短期目標「居室からトイレまで歩行器で移動できる」について、日中の移動は30日間で見守りのみ(介助を要したのは4月17日の1回)。夜間はポータブルトイレを継続中。目標の達成状況をモニタリングシートに記載し、夜間の移動の目標を追加して計画を見直す予定とした。
30日目 計画の見直しの記録 「計画変更。」 5月15日、計画作成担当者◯◯・看護職員◯◯・介護職員◯◯で協議し、特定施設サービス計画の短期目標に「夜間も職員の見守りでトイレまで歩行器で移動できる」を加えた。5月16日に本人・長女へ説明し、同意の署名を得た。

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

30日目は、加算の期間の終わりの日でもありますが、記録には「加算の期間が終わった」と書く必要はありません。記録に書くのはその日の入居者の様子とモニタリングの結果で、加算の期間の管理は入居者台帳の30日目の欄で行います。記録と請求の管理を分けておくと、記録が請求のための記録に見えることを避けられます。

30日の期間中に起きる出来事と保険者への照会事項|外泊・受診・入院・同一敷地内の病院・退居

30日の期間中に入居者が施設を離れる場面は、外泊・通院・入院・退居などさまざまです。告示の注は「入居した日から起算して30日以内の期間」と定めるだけで、期間中にこうした出来事があったときの日の数え方は書いていません。当社が手元で確かめられた現行の通知の文言にも、本加算の期間との関係を定めた箇所は見当たりません。そのため次の表は、数え方を当社が示す表ではなく、出来事ごとに「記録に残しておく事実」と「保険者(指定権者)に照会する論点」を並べた表です。

期間中の出来事 記録に残しておく事実 保険者に照会する論点 照会結果(記入欄)
家族宅への外泊 外泊の出発日時・帰設日時・行き先・同行者 外泊の日を30日の期間の中でどう扱うか(期間が延びるかを含む) 照会日(   )/回答(      )
外泊の期間中に他の居宅サービスを利用 外泊中に利用したサービスの有無と事業所名 外泊中のサービス利用と、特定施設の請求・本加算の期間の関係 照会日(   )/回答(      )
日帰りの通院・受診 受診先・出発と帰設の時刻・付き添い者 日帰りの受診が期間の数え方に影響するか 照会日(   )/回答(      )
救急外来を受診し、入院せずに帰設 救急要請の時刻・搬送先・帰設の時刻・医師の説明の要旨 同上(日をまたいで帰設した場合を含む) 照会日(   )/回答(      )
病院への入院 入院日・退院日(日付で)・医療機関名 入院日・退院日を入院期間の日数に含めるか/入院中の日を30日の期間に含めるか 照会日(   )/回答(      )
同一敷地内(または隣接・近接し職員の兼務等がある)病院から当日に入居 病院と施設の位置関係・職員の兼務の有無・退院と入居の時刻 入居日を基本報酬の日数と本加算の起算日でどう扱うか 照会日(   )/回答(      )
同一敷地内等の病院へ当日に入院 入院の時刻・入院先の病床の種別 入院した日を施設側の日数でどう扱うか 照会日(   )/回答(      )
30日の期間中の退居(自宅への退居・他の施設への転居) 退居日・退居先・退居の理由・契約の終了日 退居日までの日の扱い(退居時情報提供加算の告示の注は医療機関に入院する場合の定めで、当社データベースの注記では退居先が医療機関以外の場合は対象として挙げられていない) 照会日(   )/回答(      )

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

表の6行目は、前半の早見表で「同一法人・併設の病院から入居」として挙げた場面の、日数の数え方の側面です。併設・隣接の病院から入居する方が多い施設は、入居日と起算日の数え方を保険者に照会し、回答を入居者台帳の欄外に書き残しておくと、毎回の判断がぶれません。

協力医療機関連携加算・退居時情報提供加算と並べて読む|留意事項通知の文言で見る3加算の対照表と議事録文例

前半の「入居から退居まで」の表では、特定施設の加算が流れの上に並ぶことを1行ずつ示しました。ここでは、その中で病院とのやり取りに関わる3つの加算を、手元にある留意事項通知(平成12年老企第40号 第2の4)の令和6年度改正後の文言と、令和8年5月8日の一部改正(介護保険最新情報 Vol.1502 別紙2)で読み直します。

なお、本加算(退院・退所時連携加算)の留意事項通知の項は、手元の新旧対照表(抄)には本文が含まれていません。令和6年度の新旧対照表では、退居時情報提供加算の項(⒄・新設)の直前の項が「(略)」となっています。本加算の留意事項の内容は、本記事では引用しません。

3加算の対照表|告示・データベース・留意事項通知の文言

比べる点 退院・退所時連携加算 協力医療機関連携加算 退居時情報提供加算
単位数(当社データベースの値) 1日につき30単位(ID 7974) 1月につき100単位(協力医療機関が要件を満たす場合・ID 7970)/40単位(それ以外・ID 7971) 1回につき250単位(ID 7975)
回数・期間 入居した日から起算して30日以内の期間 1月につき 利用者1人につき1回に限る
対象の類型(当社データベースの注記) 一般型(イ)のみ 告示の注は「イ及びロについて」 一般型(イ)のみ
場面 病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院から入居したとき 入居中(協力医療機関との会議) 退居して医療機関に入院するとき
利用者の同意の文言 当社データベース収録の注の本文には同意の文言はない 「利用者の同意を得て、当該利用者の病歴等の情報を共有する会議」(告示の注) 「当該利用者の同意を得て」(告示の注)
留意事項通知の手元の原文 手元の新旧対照表に本文なし 第2の4の⒀①〜⑧(令和6年度改正後)と④(令和8年5月8日改正後) 第2の4の⒄①②(令和6年度新設)
通知の中で入居者の入退院に触れる文言 — ⒀②「新規入居者を中心に情報共有や対応の確認等を行う」 ⒄②「同一月に再度当該医療機関に入院する場合には、本加算は算定できない」
記録・書類の文言 当社データベースの確認文書:入居前の入院・入所を確認できる書類(診療情報提供書、退院・退所サマリ等)、入居日が分かる契約書・記録 ⒀⑧「会議の開催状況については、その概要を記録しなければならない」 ⒄①「別紙様式12の文書に必要な事項を記載の上、当該医療機関に交付するとともに、交付した文書の写しを介護記録等に添付すること」
看護職員の記録の文言 — ⒀⑦「看護職員は、前回の情報提供日から次回の情報提供日までの間において、居宅サービス基準第186条に基づき、利用者ごとに健康の状況について随時記録すること」 —
当社データベースの確認文書 上記のとおり 協力医療機関との契約書・覚書、情報共有会議の議事録・開催記録、利用者の同意記録 医療機関へ提供した情報提供書の写し、利用者の同意記録、退居の記録

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3つを並べると、病院から来た方の情報が施設の中でどう流れるかが見えてきます。入居時に受け取った退院時の情報は、協力医療機関との会議で「新規入居者」として共有する材料になり、入居中に入院するときには、退居時の情報提供の文書の材料になります。同じ入居者ファイルの中で、入居時の書類・会議の議事録・情報提供の写しが時系列に並ぶように綴じておくと、どの加算の点検でも同じファイルを見るだけで済みます。

協力医療機関との会議で新規入居者を取り上げる|議事録の悪い例・良い例

協力医療機関連携加算の留意事項通知⒀②は、会議では「特に協力医療機関に対して診療の求めを行うこととなる可能性が高い入居者や新規入居者を中心に情報共有や対応の確認等を行う」としています。病院から入居した方は、ちょうどこの「新規入居者」にあたる時期に30日の期間を過ごします。⒀⑧は会議の概要の記録を求めています。次の表は、議事録の書き方の悪い例と良い例です。

議事録の項目 悪い例 良い例(完成文)
開催の記録 「協力医療機関と会議。」 令和8年4月24日(金)14時〜14時40分、協力医療機関◯◯クリニックとテレビ電話装置で会議。出席:◯◯医師、同クリニック看護師◯◯氏、当施設 管理者◯◯・看護職員◯◯・生活相談員◯◯。
対象とした入居者 「新規の方について話した。」 4月に入居した2名(No.◯◯:4月15日に◯◯病院から入居/No.◯◯:4月3日に自宅から入居)と、3月に入院歴のある1名(No.◯◯)を取り上げた。
新規入居者の病歴の共有 「病歴を共有。」 No.◯◯について、診療情報提供書(4月14日付)の内容(右大腿骨頸部骨折術後・高血圧で内服中・アレルギーなし)を看護職員◯◯が説明。入居後10日間の血圧は128〜140/72〜82であることを伝えた。
急変時の対応の確認 「急変時は連絡する。」 No.◯◯の急変時は、日中は◯◯クリニックへ電話、夜間は当施設のオンコール看護職員から同クリニックの夜間連絡先へ連絡することを確認。本人・長女の意向(入院先での治療を希望)を医師に伝えた。
同意の確認 「同意あり。」 会議で情報を共有した3名は、いずれも入居時に病歴等の情報を協力医療機関と共有することについて同意書の署名を得ている(No.◯◯は4月14日署名)ことを、会議前に生活相談員◯◯が確認した。
医師からの助言 「指示あり。」 ◯◯医師から、No.◯◯について夜間に転倒した場合は股関節の痛みの有無と左右の脚の長さの違いを確認し、痛みがある場合は同クリニックへ連絡するよう助言があった。看護職員◯◯が夜勤者向けの申し送り表に追記した。
次回の予定 「次回未定。」 次回は5月22日(金)14時の予定。No.◯◯の入居後30日目(5月14日)のモニタリングの結果を報告する。

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

会議の開催の頻度の文言|令和6年度改正後と令和8年5月8日改正後

協力医療機関連携加算の「会議を定期的に開催」の意味は、令和8年5月8日の一部改正で文言が改められました。病院から入居した方を会議で取り上げる時期を考えるときの前提になるため、新旧を並べます。

版 留意事項通知 第2の4の⒀④の文言(要旨は原文のまま) 新規入居者を取り上げる時期への影響(実務上の着眼) 貴施設の会議の形(記入欄)
令和6年度改正後(介護保険最新情報 Vol.1213 別紙2) 「概ね月に1回以上開催されている必要がある。ただし、電子的システムにより当該協力医療機関において、当該施設の入居者の情報が随時確認できる体制が確保されている場合には、定期的に年3回以上開催することで差し支えない」 月1回の開催であれば、入居後30日の期間中に1回は会議の機会がある (    )
令和8年5月8日改正後 イ(Vol.1502 別紙2) 「電子的システムにより当該協力医療機関において、当該施設の入居者の情報が随時確認できる体制が確保されている場合には、年1回以上開催すること」 会議の間隔が長くなるため、新規入居者の情報は電子的システムの側で共有されているかを確かめる (    )
令和8年5月8日改正後 ロ(同) 「年3回以上開催すること。ただし、入院の必要性が認められた当該施設の入居者が当該協力医療機関で年2件以上入院した場合又は往診の必要性が認められた当該施設の入居者に当該協力医療機関が年2件以上往診を実施した場合には、当該協力医療機関との会議の開催を年1回以上開催することで差し支えない」 年1回の開催にする場合は、入退院・往診の件数を数える台帳が要る (    )
同 ロの後段 「入退院又は往診に際して当該協力医療機関の職員と、当該施設の入居者の急変時の対応方針及び診療又は入院若しくは往診依頼時の連絡方法等に係る適切な情報共有が行われていること」 入居者が協力医療機関に入院・退院する際のやり取りの記録が、会議の頻度の前提の記録にもなる (    )
両版に共通の文末 「協力医療機関へ診療の求めを行う可能性の高い入居者がいる場合においては、より高い頻度で情報共有等を行う会議を実施することが望ましい」 退院直後の入居者は、この「可能性の高い入居者」に含めて考えるかを施設で決めておく (    )
Q&A(Vol.1502 問1) 「随時確認できる体制」の例として、地域医療情報連携ネットワークに参加し、入所者の診療情報及び急変時の対応方針等の情報にアクセスして確認可能な場合を挙げ、「それぞれの患者について1ヶ月に1回以上記録すること」としている 新規入居者の情報をネットワークに記録する担当と時期を決める (    )

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

退居時の情報提供から再入居までの書類のつながり|6つの書類を時系列で

入居後に入院し、30日を超えて入院した後に戻ってくる場面では、退居時情報提供加算の書類と、本加算の再入居の書類が同じ入居者ファイルの中で前後に並びます。退居時情報提供加算の留意事項通知⒄①は、別紙様式12の文書の交付と、写しを介護記録等に添付することを定めています。⒄②は、入院後に退院し「同一月に再度当該医療機関に入院する場合には、本加算は算定できない」としています。次の表は、時系列に並ぶ書類の一覧です。

順 書類 根拠・出典 本加算の再入居の点検で見る点 綴じた日(記入欄)
1 入居時に受け取った診療情報提供書・退院サマリ 当社データベースの確認文書(ID 7974) 最初の入居の入居日と30日目 ( 月 日)
2 入院時に医療機関へ交付した文書(別紙様式12)の写し 留意事項通知 第2の4の⒄① 入院日と入院先の医療機関名 ( 月 日)
3 情報提供についての利用者の同意の記録 告示の注(当社データベース ID 7975 の sourceText) 同意を得た日と同意した人 ( 月 日)
4 入院中の病院との連絡の記録(電話の受付簿) 施設の運用 退院の見込みの連絡を受けた日 ( 月 日)
5 再入居時に受け取った退院サマリ 当社データベースの確認文書(ID 7974) 退院日(入院期間が「30日を超える」かを日付で照合する) ( 月 日)
6 再入居日が分かる記録(業務日誌・サービス提供記録) 当社データベースの確認文書(ID 7974)/運営指導マニュアル別添1「サービス提供の記録」 再入居日と、そこから数えた30日目 ( 月 日)

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2番の文書と5番の退院サマリは、同じ入院の「入口」と「出口」の書類です。2番の交付日と5番の退院日を並べれば、入院期間が日付で分かります。2番の文書を作っていない入院(たとえば夜間の救急搬送でそのまま入院した場合)でも、入院日の記録を業務日誌に残しておけば、5番と並べて期間を確かめられます。

運営指導の確認項目と他種別の公表指摘から組む点検表|別添1の9項目・自治体の指摘7件

前半では、運営指導マニュアル別添1(特定施設入居者生活介護)の確認項目のうち、内容及び手続の説明・サービス提供の記録・特定施設サービス計画の作成・受給資格等の確認を、入居時にそろえる書類として挙げました。ここでは、病院から入居する場面にかかわるそれ以外の確認項目も含めて9項目を並べ、入居前後の書類と結びつけます。

別添1の確認項目と入居前後の書類|9項目の対照表

確認項目(基準の条項) 別添1の確認項目の文言 別添1の確認文書 病院からの入居の場面で結びつく書類 貴施設の保管場所(記入欄)
内容及び手続の説明及び契約の締結等(第178条) 入居申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか 重要事項説明書(同意があったことがわかるもの)・入居契約書 契約日と入居日が異なる場合は、両方の日付が分かる書類 (    )
受給資格等の確認(第11条) 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 入院中に要介護認定の申請・区分変更の申請をしていた場合の、申請日と結果の通知の日付 (    )
秘密保持等(第33条) 個人情報の利用に当たり、利用者及び家族から同意を得ているか 個人情報同意書・従業者の秘密保持誓約書 病院・協力医療機関・主治医との情報のやり取りに使う同意の範囲が書かれた同意書 (    )
緊急時等の対応(第51条) 緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師又は協力医療機関に連絡しているか 緊急時対応マニュアル・サービス提供記録 退院時の情報に書かれた急変時の対応の意向と、主治医・協力医療機関の連絡先の一覧 (    )
運営規程(第189条) 重要事項の一つとして「緊急時等における対応方法」を定めているか 運営規程 運営規程の対応方法と、入居者ごとの連絡先一覧が食い違っていないか (    )
特定施設サービス計画の作成(第184条) 利用者の有する能力、その置かれている環境等の評価を行っているか/目標の達成状況は記録されているか 特定施設サービス計画・サービス提供記録・モニタリングシート 退院時の情報を反映した初回の計画と、30日目前後のモニタリングシート (    )
サービス提供の記録(第181条) 日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の状況等を記録しているか サービス提供記録・業務日誌 入居日・外泊・入院・再入居の日付が書かれた業務日誌 (    )
苦情処理(第36条) 苦情の受付、内容等を記録、保管しているか 苦情の受付簿・苦情者への対応記録 入居直後の家族からの相談・要望(食事・居室・服薬など)を受け付けた記録 (    )
事故発生時の対応(第37条) 事故状況、対応経過が記録されているか/再発防止のための取組を行っているか 事故対応マニュアル・事故対応記録・再発防止策の検討の記録 入居直後の転倒などの記録と、退院時の情報(歩行の状態)を踏まえた再発防止策 (    )

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

他種別の公表指摘から借りる点検の視点|7件(いずれも本加算そのものの指摘ではありません)

前半で書いたとおり、当社が収集している自治体公表の運営指導指摘(353件・すべて出典つき)の中に、特定施設の退院・退所時連携加算そのものを対象にした公表指摘は見当たりません。前半で引いた2件(福岡市の初期加算・神戸市と堺市の記録)とは別に、「起算日」「入退院の日付」「病院から得た情報の記録」「協力医療機関の届出と記載」にかかわる7件を、サービス種別を明記して引きます。そのまま当てはめることはできないため、右の列は本加算の点検に借りる視点として書いています。

対象のサービス・項目(本加算ではありません) 公表されている指摘の要旨 出典 本加算の点検に借りる視点
通所リハビリテーション 短期集中個別リハビリテーション実施加算 加算の起算日である退院日を誤って把握しており、算定期間が間違っていた 東京都福祉局「令和7年度集団指導(通所リハビリテーション)」 本加算の起算日は入居日、再入居の照合には退院日を使う。どちらも診療情報提供書・退院サマリなどの一次資料の日付で確かめる
短期入所生活介護費 併設の介護老人福祉施設や同一敷地内の病院(医療保険適用病床)との間の入退所・入退院で、入退所の日を含んで算定していた 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂 併設・同一敷地内の病院から入居する場合は、入居日の数え方を保険者に照会し、台帳に回答を書いておく
居宅介護支援 退院・退所加算 退院・退所時に病院等の職員と面談を行っていない/病院等の職員から情報を得たことの記録が不十分 福井市「令和7年度集団指導資料(運営指導における指摘事項等)」 本加算の注に面談の定めはないが、病院から得た情報を「いつ・誰から・何を」で記録しておく点は同じ
各サービス共通 アセスメント 事業所として行ったアセスメントの記録がない、内容が具体的でない。入退院等で心身の状況の再把握が必要なときに再アセスメントを行っていない事例 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 病院の情報を写すだけで終わらせず、入居後に施設として評価した内容を書く。再入居のときは改めて評価する
施設系・居住系サービス 変更届 指定を受けた内容の変更を10日以内に届け出ていない。届け忘れが多い事項として協力医療機関(施設系・居住系サービス)が示されている 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」 入居者の受け入れ先・連絡先として使う協力医療機関が、届け出た内容と一致しているかを確かめる
各サービス 運営規程・重要事項説明書 運営規程・重要事項説明書の内容が実態と異なる。差異の多い事項として協力医療機関が示されている 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」 入居時に説明する重要事項説明書の協力医療機関の記載が、実際に連携している医療機関と一致しているか
認知症対応型共同生活介護 入居時の確認 入居に際し医師の診断書等による確認をしていない。入居に際して被保険者証に入居の年月日等を記載していなかった 豊島区「認知症対応型共同生活介護事業所への運営指導で『改善を要する』と指摘された事項について(令和5年度・10件)」 入居の年月日を、契約書・業務日誌・請求の入居日で一致させる。入居時の確認に使った書類を残す

※上記は厚生労働省の告示・通知および各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省・各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7件に共通しているのは、指摘の多くが「日付」と「記録の具体性」に集まっていることです。本加算は単位数こそ1日30単位ですが、入居日・退院日・再入居日という日付の上に成り立つ加算なので、日付を一次資料で確かめて台帳に書くという基本の作業が、そのまま点検になります。

職種ごとの役割と引き継ぎ|6職種の受け持ち・申し送り8組・照会事項の追加7題

病院からの入居では、最初の電話を受ける人、書類を確かめる人、計画を作る人、請求を入力する人が別々のことが多く、情報が途中で抜けやすくなります。次の表は、職種ごとに受け持つ作業と、次の人に渡す情報を並べたものです。職種の分け方は施設の体制に合わせて読み替えてください。

6職種の受け持ちと引き継ぐ情報|入居前・入居日・30日目まで

職種 入居前に受け持つこと 入居日に受け持つこと 30日目までに受け持つこと 次の人に渡す情報
生活相談員 病院・家族からの連絡の受付、面談の日程調整、退院日の確認 契約・重要事項説明・個人情報の同意、家族が持参した書類の受け取り 家族への報告、外泊・通院の予定の把握 入居前の所在・退院日・入居日(受付簿の番号つき)
看護職員 面談での心身の状態・服薬・医療処置の聞き取り バイタルの測定、持参薬と薬剤情報提供書の照合 協力医療機関への受診の付き添い、会議での新規入居者の情報共有 退院時の情報と入居後の状態の差(日付と数値)
計画作成担当者 面談記録を読み、初回の計画の課題を整理 初回の特定施設サービス計画の作成と説明・同意 30日目前後のモニタリングと計画の見直し 入居日・30日目の日付(入居者台帳)
請求担当 — 入居者台帳に入居日・30日目・入居月と翌月の日数を転記 外泊・入院の日を台帳と業務日誌で照合し、請求の日数を確かめる 照会が要る入居者の一覧(管理者へ)
介護職員 面談記録・看護サマリの生活面(排泄・移動・食事)の読み合わせ 居室の環境の整え(ナースコール・ポータブルトイレの位置)、夜間の巡回 日々のサービス提供記録(時刻と回数で)、転倒・ヒヤリハットの報告 退院時の情報と違う様子(日付・時刻つき)
管理者 受け入れの可否の判断と居室の決定 契約の内容の確認 保険者への照会の担当の決定、照会記録の保管、協力医療機関との会議の開催 照会の回答(台帳の欄外と照会記録簿へ)

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

職種間の申し送りの悪い例・良い例|8つの引き継ぎ

引き継ぎ 悪い例 良い例(完成文)
生活相談員→請求担当(入居日) 「今月新規1名。」 No.◯◯、令和8年4月15日入居。入居前の所在は◯◯病院(4月15日午前退院・診療情報提供書4月14日付で確認)。30日目は5月14日(4月分16日・5月分14日)。受付簿No.◯◯。
生活相談員→請求担当(退院日と入居日のずれ) 「病院からの方。」 No.◯◯、退院日4月15日・入居日4月18日(4月15日〜17日は長男宅に滞在)。加算の扱いは保険者に照会中(照会日4月18日)。回答があるまで請求の入力は保留してください。
看護職員→介護職員(夜間の注意) 「夜間注意。」 No.◯◯、退院時の看護サマリでは夜間の排尿2〜3回。入居1日目は0時40分にポータブルトイレを使用。立ち上がりの際は右足の踏み出しを見守り、ナースコールの位置を毎晩21時に手元に置くこと。
看護職員→計画作成担当者(状態の差) 「病院の情報と違う。」 No.◯◯、看護サマリでは主食7割だが、入居1〜3日目の朝食は主食5割。昼・夕は7〜8割。朝の食欲が落ちる理由(起床時刻・服薬の時刻)を確かめたいので、初回の計画の課題に入れてください。
計画作成担当者→請求担当(30日目) 「期間終了。」 No.◯◯、入居者台帳の30日目は5月14日。5月の業務日誌で外泊・入院はなし(5月1日〜14日)。5月分の日数14日と台帳の記載が一致することを5月14日に確認した。
請求担当→管理者(照会の依頼) 「よく分からない人がいる。」 4月入居の3名のうち、No.◯◯は退院日と入居日が3日ずれ、No.◯◯は同一敷地内の◯◯病院から当日に入居。2名とも本加算の起算日の扱いを保険者に照会したいので、照会の担当を決めてください(期限:5月5日の請求締め)。
介護職員→看護職員(入居直後の転倒) 「転倒あり。けがなし。」 No.◯◯、4月19日(入居5日目)3時10分、ポータブルトイレから立ち上がる際にベッド脇に尻もち。発見は巡回中の介護職員◯◯。右股関節の痛みの訴えなし、左右の脚の長さに見た目の差なし。3時20分に看護職員(オンコール)へ電話で報告し、朝まで1時間ごとに様子を見る指示を受けた。事故対応記録No.◯◯に記載。
生活相談員→看護職員(書類の到着) 「書類来ました。」 No.◯◯の診療情報提供書(4月14日付・◯◯医師)が4月16日に郵送で届いた(受付簿No.◯◯)。入居時に長女が持参した看護サマリの写しと退院日(4月15日)の記載が一致するか確認をお願いします。確認後は入居者ファイルの「入居時書類」に綴じてください。

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

保険者への照会の追加7題|前半の8つの論点に加えて

前半の「保険者への照会事項の下書き欄」では、本文に書かれていない8つの論点を挙げました。ここでは、本追記で扱った場面から出てくる論点を7つ足します。前半の8つと重ならないものだけを並べています。

追加の論点 手元の資料から読み取れる範囲 照会結果(記入欄)
同一敷地内等の病院の医療保険適用病床を退院した当日に入居した場合の、本加算の起算日 告示の注は「入居した日から起算して」。同一敷地内等の病院からの当日の入居で起算日がどうなるかは、当社が確かめた現行の文言には見当たらない 照会日(   )/回答(        )
30日の期間中の外泊の日の扱い 告示の注に期間中の外泊の定めはない。本加算の期間の数え方(期間が延びるか)は、当社が確かめた現行の文言には見当たらない 照会日(   )/回答(        )
契約日と入居日が異なる場合の「入居した日」 告示の注は「入居した日から起算して」。契約日との関係は書かれていない 照会日(   )/回答(        )
短期利用(ハ)で利用していた方が、引き続き一般型(イ)の入居に切り替えた場合 本加算の対象は一般型(イ)を算定する場合のみ(当社データベースの注記)。切り替えの前の利用の扱いは書かれていない 照会日(   )/回答(        )
本加算の留意事項通知の現行の文言 手元の新旧対照表(抄)に本文が含まれていない 照会日(   )/回答(        )
介護予防特定施設入居者生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護での同様の定めの有無 当社加算データベースには、両サービスの同名の加算の登録がない 照会日(   )/回答(        )
同一月に入院・退院・再入院があった場合の、退居時情報提供加算と本加算の書類の整え方 退居時情報提供加算は留意事項通知⒄②に同一月の再入院の文言がある。本加算の側は再入居の文が「30日を超える」入院・入所の後の場合を挙げている 照会日(   )/回答(        )

※上記は厚生労働省の告示・通知を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

照会の結果は、前半の照会事項の表と同じ紙に続けて書いておくと、論点が15題そろった1枚の運用の記録になります。回答が「指定権者の様式で届け出るように」という内容であった場合の書類の作成は、施設の担当者が行うか、専門職に依頼してください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

よくある質問

「退院時連携加算」で調べると居宅介護支援の退院・退所加算が出てきます。特定施設の加算とは別のものですか。

別の加算です。居宅介護支援の退院・退所加算は、居宅介護支援事業所が病院等の職員から情報提供を受けて居宅サービス計画を作成する場合の定めで、当社データベースでは(Ⅰ)イ450単位〜(Ⅲ)900単位、入院又は入所期間中につき1回を限度とされています。特定施設入居者生活介護の退院・退所時連携加算は、病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院から特定施設に入居した場合に、入居した日から起算して30日以内の期間について1日につき30単位を加算する旨の定めです(平成12年厚生省告示第19号 別表10 ニの注)。

自宅や住宅型有料老人ホームから入居した方も対象になりますか。

告示の注が入居前の所在として挙げているのは、病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院の4つです。当社データベースの留意点では、自宅や他の居住系施設からの入居は告示上の対象として挙げられていないと記録しています。個々の入居者の扱いは、保険者(指定権者)にご確認ください。

30日はいつから数えますか。

告示の注は「入居した日から起算して30日以内の期間」と定めています。本記事では、この文言に沿って入居した日を1日目として数えた場合の暦日を例示しています(例:令和8年4月15日入居なら30日目は令和8年5月14日)。期間中に入院した日の扱いは注の本文に書かれていないため、保険者(指定権者)にご確認ください。

入居後に入院して戻ってきた場合、もう一度30日の期間が始まりますか。

告示の注は、30日を超える病院若しくは診療所への入院又は介護老人保健施設若しくは介護医療院への入所の後に再び入居した場合も同様とする旨を定めています。当社データベースの留意点では、30日以内の入院からの再入居は「同様とする」の対象に含まれない書き方になっていると記録しています。入院期間の日数の数え方は注の本文に書かれていないため、入院日と退院日を日付で記録したうえで、保険者(指定権者)にご確認ください。

外部サービス利用型や短期利用でも対象になりますか。

告示の注は「イについて」と始まり、当社データベースでは本加算の対象を一般型(イ)を算定する場合のみと記録しています。外部サービス利用型(ロ)・短期利用(ハ)の方については、保険者(指定権者)にご確認ください。地域密着型特定施設入居者生活介護は別の告示(平成18年厚生労働省告示第126号)の定めによるため、本記事の対照表の対象外です。

出典:指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表10 特定施設入居者生活介護費 ニ及びその注・ホ及びその注ほか、厚生労働省「介護保険施設等運営指導マニュアル」別添1(特定施設入居者生活介護)、比較表の各サービスの算定基準告示。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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