関節リウマチの方のケアプランは、関節の痛み・変形・こわばりに配慮し、関節を保護しながら生活動作を保つことが大切です。文例とともに整理します。
ケアの視点
痛みやこわばりの日内変動に合わせて動作を工夫し、関節への負担を減らします。抗リウマチ薬などの服薬管理も支えます。
ケアプランの文例
ニーズ:痛みと付き合いながら、身の回りのことを自分で続けたい。
長期目標:関節を保護しながら、身の回りの動作を続けられる。
短期目標:こわばりの強い時間を避け、負担の少ない方法で身支度ができる。
サービス内容:訪問看護による関節・痛みの観察と服薬管理、自助具の活用、関節保護の助言、住環境の工夫。
書き方のポイント
- 痛み・こわばりの日内変動を具体的に書く
- 関節保護の工夫や自助具の活用を留意事項に
- 服薬(抗リウマチ薬等)の管理状況を記載
関節リウマチの計画づくりで、実際に迷うところ
① 症状に日内変動がある
関節リウマチでは、朝のこわばりなど時間帯によってできることが変わります。「朝は着替えに30分かかるが、昼は自分でできる」という状態を計画に書かないと、支援の入る時間がずれます。
② 関節を守ることが支援の軸
痛いから使わない、ではなく、関節に負担のかからない使い方に変えるのが基本です。道具の工夫(太い柄、レバー式の蛇口、リュック)が計画に入っているかを見ます。
③ 薬の影響を見る
治療薬には感染しやすくなるものがあります。発熱や体調不良に早く気づけるよう、観察の役割を計画で分担しておきます。
長期目標・短期目標の立て方
| 避けたい書き方 | 扱いやすい書き方 | |
|---|---|---|
| 長期目標 | 関節の痛みがなくなる | 関節を守りながら、したい生活を続けられる |
| 短期目標 | 家事を自分でこなす | 負担の少ない方法で、できる家事を続けられる |
| 短期目標 | 毎日リハビリをする | こわばりの少ない時間帯に、体を動かす習慣を持てる |
サービス種別ごとの位置づけ例
| サービス | 位置づけの例 | 記録で見るところ |
|---|---|---|
| 訪問介護 | こわばりの強い時間帯の支援、負担の少ない家事の工夫 | 時間帯ごとの動作の違い、痛みの訴え |
| 訪問看護 | 関節の状態、薬の影響、感染兆候の観察 | 腫脹・熱感、体温、服薬状況 |
| 通所リハ | 関節を守る動作の練習、可動域の維持 | 可動域、実施後の痛み |
| 福祉用具 | 自助具、手すり、移動の支援 | 用具の使用状況と適合 |
第1表・第2表の文例
第1表:利用者及び家族の生活に対する意向
- 本人「朝は手が動かなくて、着替えに時間がかかる。人に頼むのは気が引ける」
- 夫「痛がるので代わりにやってしまうが、それでよいのか分からない」
第1表:総合的な援助の方針
朝のこわばりが強い時間帯に支援が入る形をとり、動きやすい時間帯はご本人ができることを続けていただきます。関節に負担のかからない道具と方法を取り入れ、痛みを増やさずに生活の幅を保ちます。薬の影響による体調の変化を、関係者で早めに共有します。
第2表:ニーズ・目標・サービス内容
| 生活全般の解決すべき課題 | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 朝のこわばりで、身支度に時間がかかる | 朝の身支度を無理なく整えられる | こわばりの強い日でも、支援を受けて着替えを終えられる | 訪問介護:朝の身体介護(更衣の一部介助) |
| 痛みで家事が続けられず、夫の負担が増えている | 負担の少ない方法で家事を続けられる | 自助具を使って、調理の一部を自分で行える | 作業療法士:自助具の選定/訪問介護:一緒に行う家事 |
| 関節の変形が進むことへの不安がある | 関節を守る生活を続けられる | 関節に負担のかからない動作を身につけられる | 通所リハ:週2回 |
| 薬の影響で感染しやすい | 体調の変化に早く気づける | 発熱時の連絡先を本人・家族が説明できる | 訪問看護:週1回の状態確認 |
モニタリングで見る、変化のサイン
- 朝のこわばり——続く時間が延びていないか
- 関節——腫れ、熱感、左右差
- 痛みの出方——動かしたときか、安静時もか
- 体温——治療薬の影響で感染しやすくなることがあります
- 動作——ボタン、蛇口、ペットボトルなど日常の細かい動作
- 気持ち——痛みが続くと気分が落ち込みやすくなります
計画づくりでよくある疑問
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| 痛いときは休ませるべきか | 急性の炎症時と、落ち着いている時期で対応が変わります。主治医・リハビリ職の指示に沿います |
| 関節を動かすと悪化しないか | 動かさないと固まります。どこまで動かすかは専門職と決めます |
| 自助具はどこで相談するか | 作業療法士や福祉用具専門相談員に相談します。貸与の対象になるものもあります |
| 家事を全部代わってよいか | できる動作まで代わると、できることが減ります。方法を変えて続ける方向を先に検討します |
| 寒い時期に悪化する | 環境の調整(暖房、衣類、入浴)を計画に書くと具体的になります |
※本記事は計画作成の一般的な考え方を整理したものです。医学的な判断は主治医の指示によります。給付や算定の可否は保険者(市区町村)にご確認ください。
計画を見直すタイミング
- 要介護認定の更新・区分変更があったとき
- 入退院があったとき
- 主たる傷病名や治療の内容が変わったとき
- 同居家族や住環境が変わったとき
- 短期目標の期間が満了したとき
- 本人・家族から見直しの申し出があったとき
期間が来たから機械的に更新するのではなく、何が変わったから見直すのかを支援経過に残しておくと、次の担当者にも引き継がれます。
文例を土台に、作成はAIで
文例はあくまで土台です。介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の居宅向け機能(居宅マナ)は、アセスメントからケアプランの原案を自動で作成します。確認・修正して仕上げます。ケアプラン(居宅サービス計画書 第1・2・3・6表)の原案作成では、実証で平均125.5分が37.6分になりました(2024年2月、ケアマネジャー10名・10件の計測。業務内容・運用により異なり、効果を保証するものではありません。詳しくは効果に関する実測データ)。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。
ケアプラン文例(記入例・コピペ可)
関節リウマチの方のケアプランでは、関節の保護、痛みへの配慮、変形の進行予防、日常動作の工夫が柱です。
| 生活課題(ニーズ) | 長期・短期目標 | サービス内容・留意点 |
|---|---|---|
| 痛みを抑えて生活したい | (長期)痛みが管理され活動を続けられる/(短期)服薬と休息で痛みが和らぐ | 訪問看護の症状観察・服薬管理、主治医と連携、温罨法 |
| 関節を守って動作を保ちたい | (長期)関節の変形・負担を抑えられる/(短期)関節に優しい動作ができる | 作業療法・自助具、動作の指導、福祉用具の活用 |
| できる家事を続けたい | (長期)自分でできる生活を保てる/(短期)負担の少ない方法で家事ができる | 訪問介護の生活援助、自助具、環境整備 |
関節リウマチ|第2表の通し文例
以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の利用者ではありません。アセスメント結果とご本人の意向に合わせて必ず書き換えてください。岡山市の資料では「複数の利用者の居宅サービス計画の内容が一律である」ことが不適切事例として挙げられています。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
|---|---|---|---|
| 朝は手がこわばるが、家事を自分で続けたい | 痛みとつきあいながら、家事を続けられる(1年) | 自助具を使い、調理の一部を自分で行える(3か月) | 作業療法:自助具の選定/訪問介護:負担の大きい家事 |
| 痛みで夜眠れない日がある | 夜間の睡眠が確保できる(6か月) | 痛みで目が覚める日が週2回以下になる(3か月) | 訪問看護:疼痛の評価と主治医への報告/温罨法の助言 |
| 関節が変形して、細かい作業がしにくい | いまの手の機能を保てる(1年) | ボタンかけを自助具で自分で行える(3か月) | 作業療法:関節保護の指導/福祉用具:自助具の導入 |
| 薬の副作用が心配だが、治療は続けたい | 服薬を継続し、症状が安定した状態を保てる(1年) | 体調の変化を記録し、受診時に伝えられる(2か月) | 訪問看護:症状と副作用の観察/居宅療養管理指導 |
| 動かないと固まるが、動かすと痛い | 関節の動きを保ちながら、痛みを増やさずに過ごせる(1年) | 痛みの出ない範囲の運動を毎日続けられる(3か月) | 訪問リハビリテーション:可動域訓練/本人:自主訓練 |
| 階段の上り下りがつらい | 転倒せずに、屋内の移動を続けられる(1年) | 手すりを使って、階段を安全に上り下りできる(3か月) | 住宅改修:手すりの設置/訪問リハビリテーション |
| 天気が悪いと調子が落ちる | 体調の波があっても、生活のリズムを保てる(1年) | 調子の悪い日の過ごし方を自分で調整できる(3か月) | 訪問看護:体調の記録と助言/本人:活動と休息の配分 |
| 入浴で体を洗うのがつらい | 清潔を保ち、気持ちよく過ごせる(6か月) | 自助具を使って、背中以外を自分で洗える(3か月) | 福祉用具:長柄ブラシ・シャワーチェア/訪問介護:入浴の一部介助 |
| 外出の機会が減ってしまった | 人との関わりを保ち、孤立せずに過ごせる(1年) | 週1回、外出の機会を持てる(3か月) | 通所介護(週1)/家族:付き添い外出 |
| 家族に迷惑をかけたくない | 自分でできることを続け、納得して支援を受けられる(1年) | 支援を受ける範囲を自分で決められる(2か月) | 介護支援専門員:意向の確認/訪問介護:本人の希望に沿った援助 |
関節リウマチ|観察項目とモニタリングの視点
短期目標の期間が終わる前に、次の項目を確認して評価します。公表資料では、実施状況の把握を行わずに一律に短期目標の期間を延長していた事例が指摘されています。
| 観察する項目 | 変化のサイン | 計画への反映 |
|---|---|---|
| 疼痛 | 朝のこわばりの時間、痛む関節の数と部位 | 疼痛の評価方法を計画に書き、経過を追う |
| 関節の腫れ | 熱感・腫脹の有無、左右差 | 主治医への報告の目安を明記する |
| 関節可動域 | 届く範囲が狭くなる、動作に時間がかかる | 訓練の頻度と内容を見直す |
| 手指機能 | ボタン・箸・ペットボトルの開閉 | 自助具の再選定を検討する |
| 服薬 | 自己中断、副作用の訴え | 服薬状況の確認をサービス内容に加える |
| 日内変動 | 午前と午後で動きに差がある | 支援の時間帯を体調に合わせて調整する |
| 活動量 | 外出の回数、家事の実施状況 | 活動の目標を現実的な回数に置き直す |
| 気分 | 痛みによる落ち込み、意欲の低下 | 傾聴と相談の機会を計画に位置づける |
関節リウマチ|避けたい書き方と言い換え
姫路市の資料では、第2表の目標欄に「利用者の目標ではなく、介護者が提供すべきサービス内容が記載されていた」ことが指摘されています。目標は利用者を主語に、達成できたか判断できる形にします。
| 避けたい書き方 | 理由 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 関節リウマチが悪化しない | 疾患の経過そのものは目標にできない | 痛みとつきあいながら、家事を続けられる |
| 自助具を導入する | サービス内容であり、目標ではない | 自助具を使い、調理の一部を自分で行える |
| 無理をしない | 評価の基準がない | 痛みの出ない範囲の運動を毎日続けられる |
| リハビリを継続する | 支援者側の行為になっている | 痛みで目が覚める日が週2回以下になる |
| 痛みを軽減する | 誰が何をするか分からない | 疼痛の程度を毎回評価し、変化時は主治医へ報告する |
| ADLを維持する | 専門用語で本人に伝わらない | 手すりを使って、階段を安全に上り下りできる |
| 家族が介助する | 家族頼みの計画になっている | 背中以外を自分で洗える(介助は背部のみ) |
第2表そのものの書き方はケアプラン第2表の書き方・文例、他の疾患は疾患別ケアプランの文例をご覧ください。
病期・状態別|関節リウマチのニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容 通し文例(8状態・48セット)
関節リウマチは、同じ病名でもいまがどの時期かで計画の中身が入れ替わります。炎症が強く出ている時期に「活動量を増やす」と書けば本人を追い込みますし、落ち着いている時期に「安静」と書けば動ける時間まで削ってしまいます。ここでは8つの状態それぞれについて、ニーズ・長期目標・短期目標・サービス内容を通しで書いた完成文を並べます。すべて記載イメージを示すための(例)であり、実在の方ではありません。アセスメントの結果とご本人の言葉に合わせて必ず書き換えてください。
なお、時期の判断そのもの(いまが炎症の強い時期かどうか、治療をどう変えるか)は主治医が行うものです。計画に書けるのは、「主治医から◯◯と説明を受けた」という事実と、ご本人・ご家族が実際に困っている場面です。この2つを分けて書くと、医療の判断を計画作成者が代わりに下したように読まれずに済みます。
状態1:診断を受けて間もない時期(これからの見通しが立たない)
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標(期間) | 短期目標(期間) | サービス内容・留意事項 |
|---|---|---|---|
| 診断を受けたばかりで、この先どうなるのか分からず不安。いまの暮らしの形を変えたくない | 病気とのつきあい方が分かり、いまの暮らしの形を保てる(1年) | 受診時に聞きたいことを自分でメモにまとめ、主治医に確認できる(3か月) | 介護支援専門員:受診の前週に訪問し、聞きたいことの整理を一緒に行う(月1回)/訪問看護:週1回、朝のこわばりが続いた時間と痛む関節の部位を本人と一緒に用紙に記入する |
| 朝は手指が動かず、7時に起きても身支度が終わるのが9時近くになる | 朝の身支度を、自分のやり方で無理なく終えられる(1年) | 握りの太いブラシとボタンエイドを使い、身支度にかかる時間を本人が「短くなった」と言える(3か月) | 作業療法士:自助具の選定と使い方の助言(初回と1か月後)/訪問介護:月・木の8時30分から30分、更衣と整容の一部介助/本人:起床後に手を温めてから動き出す |
| 仕事と家事を続けたいが、無理をしてよいのか分からない | 疲れを翌日に持ち越さない生活のペースをつかめる(1年) | 1日の中で休む時間を2回決め、実行した日に記録用紙へ印をつけられる(3か月) | 訪問看護:週1回、休息の取り方と翌朝の状態の関係を本人と確認する/介護支援専門員:モニタリング時に記録用紙を一緒に見る |
| 薬を飲み始めたが、続けられるか自信がない | 治療を続けながら、体調の変化に自分で気づける(1年) | 飲み忘れた日と体調の変化を手帳に書き、受診時に主治医へ見せられる(3か月) | 訪問看護:週1回、手帳の記入状況を一緒に確認し、気になる点は主治医へ報告する/薬局:一包化について主治医・薬剤師に相談する |
| 夫に病気のことを話しておらず、家事を代わってもらえない | 家族が状態を理解し、負担の分け方を一緒に決められる(1年) | 夫が同席する場を1回持ち、朝と夕方でできることが違うことを共有できる(2か月) | 介護支援専門員:家族同席の面談を設定する/訪問看護:時間帯による動作の違いを実際の場面で家族に示す |
| 近所づきあいを続けたいが、痛む日は外に出るのが億劫になる | 人との関わりを絶やさずに過ごせる(1年) | 痛みの少ない時間帯を選び、週1回は玄関の外に出られる(3か月) | 本人:午後2時前後の外出を目安にする/家族:買い物の付き添い(週1回)/地域の通いの場:月2回の参加を検討する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態2:炎症が強く出ていると説明を受けている時期
この時期に書きがちなのが「安静に過ごす」だけの計画です。安静は目標ではなく手段なので、「何のために、どこまで」を書き添えないと評価ができません。動かす範囲・回数は主治医とリハビリ職が決めた内容を書き写します。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標(期間) | 短期目標(期間) | サービス内容・留意事項 |
|---|---|---|---|
| 両手首と両膝が腫れて熱をもち、痛みで身の回りのことができない日がある | 炎症の強い時期を越え、身の回りのことに自分の手を戻せる(6か月) | 痛みで一日中横になる日が、週2日以下になる(2か月) | 訪問看護:週2回、腫れ・熱感・左右差を部位ごとに記録し、変化があれば当日中に主治医へ報告する/訪問介護:毎日9時から45分、整容・更衣・調理の全介助 |
| 痛みが強い日に、何をどこまでしてよいか分からず動けなくなる | 調子の悪い日の過ごし方を、自分で選べる(6か月) | 「今日は休む日」「少し動かす日」の目安を本人が説明できる(2か月) | 理学療法士:主治医の指示の範囲で、痛みが強い日でも続けられる動きを本人と決める/訪問看護:決めた内容を紙に書いて本人が見える場所に貼る |
| 痛みで夜中に2〜3回目が覚め、日中も横になっている | 夜間のまとまった睡眠を取り戻せる(6か月) | 痛みで目が覚める回数が、1晩1回以下の日が週4日になる(3か月) | 訪問看護:週2回、覚醒の回数と痛む部位を記録し、経過を主治医へ報告する/福祉用具:手の位置を保てる寝具の工夫を検討する |
| 食事の支度ができず、菓子パンで済ませる日が続いている | 1日2食は主食と主菜のそろった食事がとれる(6か月) | 週4日以上、温かい食事を口にできる(2か月) | 訪問介護:月・水・金の11時から60分、調理と片付け/配食サービス:火・木・土/訪問看護:体重を月2回測り、記録に残す |
| 入浴すると疲れてしまい、2日以上入らない日がある | 清潔を保ち、気持ちよく過ごせる(6か月) | 週2回、疲れずに入浴を終えられる(3か月) | 訪問介護:火・金の14時から60分、入浴の一部介助(洗身は背部と下肢)/福祉用具:シャワーチェアと浴槽内すのこ/留意点:湯温と入浴時間は主治医の助言に沿う |
| この状態がずっと続くのではないかと落ち込み、口数が減っている | 気持ちの落ち込みを一人で抱え込まずに過ごせる(6か月) | つらいと感じたときに、家族か訪問看護師に言葉にできる(3か月) | 訪問看護:週2回、痛みの話だけでなく気持ちの変化も聞き取り記録する/介護支援専門員:月1回のモニタリングで表情と発語量の変化を書き残す |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態3:症状が落ち着いていると説明を受けている時期
落ち着いている時期こそ計画が薄くなりがちです。ここで書くべきは「何もしない」ではなく、いまできていることを続けるための具体的な段取りと、崩れたときに誰へ連絡するかです。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標(期間) | 短期目標(期間) | サービス内容・留意事項 |
|---|---|---|---|
| いまは動けているが、また悪くなるのではないかと不安で活動を控えている | できている生活の幅を狭めずに続けられる(1年) | 控えていた家事のうち1つを、方法を変えて再開できる(3か月) | 作業療法士:再開する家事を本人と1つ選び、負担の少ない手順に組み替える/訪問介護:週1回、再開した家事に付き添い、できている点を本人に伝える |
| 調子がよいと動きすぎて、翌日に痛みが出る | 活動と休息の配分を自分で調整できる(1年) | 連続して動く時間を30分以内に区切れる日が、週5日になる(3か月) | 本人:台所仕事は30分で一度座る/訪問看護:週1回、動いた時間と翌日の痛みの関係を一緒に振り返る |
| 受診の間隔が空き、次に何を相談すればよいか分からなくなる | 治療の場と生活の場の情報がつながった状態を保てる(1年) | 受診のたびに、生活で困った点を1つ以上主治医へ伝えられる(3か月) | 介護支援専門員:受診前に困りごとを1枚にまとめる/訪問看護:受診後に主治医からの説明内容を本人から聞き取り、記録に残す |
| 体重が増え、膝への負担が気になっている | 膝の痛みを増やさない体重を保てる(1年) | 月2回の体重測定を続け、記録用紙に記入できる(3か月) | 訪問看護:月2回、体重と膝の痛みの有無を記録/管理栄養士:主治医の助言に沿った食事の相談(初回のみ) |
| 症状が落ち着いているので介護サービスを減らしたいが、減らしてよいか不安 | 必要な支援だけを残した形に整えられる(1年) | 減らす回数と、崩れたときに戻す条件を本人・家族と決められる(2か月) | 介護支援専門員:サービス担当者会議で回数変更の必要性と根拠を検討し、支援経過に残す/訪問看護:「戻す条件(腫れの再出現・朝のこわばりの延長・発熱)」を紙に書いて共有する |
| 孫の世話を頼まれるが、抱き上げてよいか迷う | 家族の中での役割を、関節を守りながら続けられる(1年) | 抱き上げずに関われる関わり方を、家族と3つ決められる(3か月) | 作業療法士:抱き上げに代わる関わり方を助言/家族:移動を伴う世話は家族が担う |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態4:関節の変形が進み、手指や足の形が変わっている
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標(期間) | 短期目標(期間) | サービス内容・留意事項 |
|---|---|---|---|
| 手指が小指側に傾き、箸が持てず食事に時間がかかる | 自分の手で食事を続けられる(1年) | 太柄のスプーンと縁の立った皿を使い、30分以内に食べ終えられる(3か月) | 作業療法士:食具の選定と持ち方の助言/訪問介護:昼食時の配膳と食器の入れ替え/留意点:つまむ動作を避け、手のひら全体で支える持ち方に変える |
| 足の指の付け根が痛み、既製の靴が履けず外出しなくなった | 自分の足で外出を続けられる(1年) | 足に合う靴を用意し、週2回は屋外を歩ける(3か月) | 介護支援専門員:義肢装具士・専門店の情報提供/理学療法士:屋外歩行の練習(週1回)/留意点:靴の中の当たりを毎回本人と確認する |
| 手首が反り、フライパンや鍋を持ち上げられない | 台所に立つ時間を保てる(1年) | 片手鍋をやめ、両手で扱える調理器具で1品作れる(3か月) | 作業療法士:調理動作の組み替え/福祉用具:軽量鍋・すべり止めマット/訪問介護:重い鍋の上げ下ろしと下ごしらえ |
| 肘が伸びきらず、洗髪で手が頭まで届かない | 頭髪の清潔を自分で保てる(1年) | 柄の長いブラシを使い、後頭部以外を自分で洗える(3か月) | 作業療法士:長柄ブラシの適合確認/訪問介護:入浴時の後頭部の洗髪介助/留意点:肩を上げる動作を繰り返させない |
| 膝が伸びず、いすから立ち上がるときに手をつく場所がない | 転倒せずに立ち座りを続けられる(1年) | 肘掛け付きのいすを使い、手をつかずに立ち上がれる(3か月) | 福祉用具:肘掛け付きいす・立ち上がり手すり/理学療法士:立ち上がりの手順を分解して練習/留意点:手首に体重をかけない立ち方に変える |
| 変形した手を人に見られたくなく、外出時に手を隠している | 人前に出ることをためらわずに過ごせる(1年) | 気になる場面と、そのときの対処を自分の言葉で言える(3か月) | 訪問看護:週1回、気持ちの変化を聞き取り記録に残す/介護支援専門員:本人が話した言葉をそのまま第1表の意向欄へ反映する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態5:人工関節の手術を受けたあと
手術後は「してはいけない動き」が主治医から具体的に示されていることがあります。その内容を計画作成者が独自に判断して書き換えず、説明された内容をそのまま留意事項に書き写すのが安全です。誰から、いつ聞いた内容かを支援経過に残しておくと、後から確認できます。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標(期間) | 短期目標(期間) | サービス内容・留意事項 |
|---|---|---|---|
| 手術した膝をかばって歩き、反対側の膝と腰が痛くなってきた | 手術した側とそうでない側の両方を守りながら歩き続けられる(1年) | 杖を使い、屋内を伝い歩きせずに移動できる(3か月) | 理学療法士:歩行の左右差の確認と練習(週2回)/福祉用具:多点杖/留意点:主治医から示された荷重の範囲を訪問時に毎回確認する |
| 退院後、してよい動きとしてはいけない動きが分からず、動くのが怖い | 不安なく自宅での生活動作を行える(1年) | 避ける動作を、本人と同居家族の両方が説明できる(2か月) | 訪問看護:退院時に主治医・病院リハビリ職から示された注意事項を書面で受け取り、本人宅に掲示する/介護支援専門員:受け取った日と相手方を支援経過に記載する |
| 手術した股関節をかがめる動作が制限され、床のものが拾えない | 床のものを自分で拾える方法を持てる(6か月) | リーチャーを使い、落としたものを自分で拾える(2か月) | 作業療法士:リーチャーと靴べらの適合確認/福祉用具:長柄のリーチャー/留意点:かがみ込む代わりに道具で距離を埋める |
| 浴槽をまたぐのが怖く、シャワーだけで済ませている | 安全に浴槽での入浴を再開できる(6か月) | 入浴用いすと手すりを使い、見守りのもとで浴槽に入れる(3か月) | 住宅改修:浴室の縦手すり/福祉用具:バスボード/訪問介護:週2回、入浴の見守りと一部介助 |
| 傷口の周りが赤くなっていないか、自分では見えず不安 | 体調の変化に早く気づける(6か月) | 週1回、家族か訪問看護師と一緒に状態を確認できる(2か月) | 訪問看護:週1回、創部周辺の状態と体温を記録し、変化があれば主治医へ報告する |
| 手術前より動けるようになり、家事を全部やろうとして疲れ切ってしまう | 体力に見合った家事の量に整えられる(1年) | 1日にやる家事を3つまでに決め、書き出せる(3か月) | 本人:前日に翌日の家事を3つ書き出す/訪問介護:残りの家事を週2回で分担/訪問看護:疲労の程度を毎回聞き取る |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態6:首の骨に病変があると主治医から説明を受けている場合
首の扱いについては、主治医から「してはいけない姿勢」が示されていることがあります。介助者が首を支える向きや、枕の高さ、車での移動時の姿勢まで、聞き取った内容を留意事項に一言一句そのまま残します。訪問介護員が交代しても同じ扱いになるよう、個別サービス計画にも同じ文言が入っているかを確認します。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標(期間) | 短期目標(期間) | サービス内容・留意事項 |
|---|---|---|---|
| 首の姿勢に注意が必要と説明を受けており、介助のたびに不安がある | 安心して介助を受けながら生活を続けられる(1年) | 関わる全員が、避ける姿勢を同じ言葉で説明できる(2か月) | 介護支援専門員:主治医から聞き取った注意事項を書面化し、サービス担当者会議で全事業所へ配付する/各事業所:個別サービス計画へ同じ文言を記載する |
| 手足のしびれを感じる日があり、外出をためらう | 変化に早く気づき、受診につなげられる(1年) | しびれのあった日と部位を記録用紙に書ける(3か月) | 訪問看護:週1回、記録用紙の内容を確認し、新しい訴えは当日中に主治医へ報告する |
| 枕が合わず、朝起きたときに首から肩が重い | 朝を楽な状態で迎えられる(1年) | 寝具を調整し、朝の重さが「軽くなった」と本人が言える(3か月) | 作業療法士:寝具と枕の高さの調整(初回と1か月後)/訪問看護:起床時の状態を週1回記録 |
| 洗髪や上を向く動作で不安を感じる | 不安な動作を避けた方法で清潔を保てる(1年) | 上を向かずに洗髪できる方法を身につけられる(3か月) | 訪問介護:前かがみを避けた洗髪の手順で介助/留意点:主治医から示された姿勢の範囲を超えない |
| 通院時、車の乗り降りで首に負担がかかる | 通院を負担なく続けられる(1年) | 乗降の手順を決め、毎回同じ方法で行える(2か月) | 訪問介護:通院等乗降介助の際の手順を統一し、記録に残す/家族:座席の位置と背もたれの角度を固定する |
| 体調の変化を主治医にうまく伝えられない | 診察の場で必要な情報が伝わる状態を保てる(1年) | 受診の前に、伝える内容を紙にまとめられる(3か月) | 介護支援専門員:通院に同行し、生活の状況を主治医へ伝え、得られた助言を支援経過へ記載する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態7:肺の合併症について主治医から説明を受けている場合
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標(期間) | 短期目標(期間) | サービス内容・留意事項 |
|---|---|---|---|
| 坂道や階段で息が切れ、買い物に行けなくなった | 息切れを増やさない方法で、外出を続けられる(1年) | 休む場所を決めて歩き、週1回は近所の店まで行ける(3か月) | 理学療法士:歩く速さと休む間隔を本人と決める/訪問介護:重い荷物の買い物を週1回代行/留意点:息切れの程度を毎回同じ言い方で記録する |
| 咳が続く日があり、悪化の目安が分からない | 変化に早く気づき、受診につなげられる(1年) | 受診の目安を本人・家族が説明できる(2か月) | 訪問看護:週1回、咳の有無・体温・息切れの程度を記録し、主治医から示された目安を本人宅に掲示する |
| 入浴で息が上がり、途中でやめてしまう | 疲れずに清潔を保てる(1年) | 途中で座って休みながら、入浴を最後まで終えられる(3か月) | 訪問介護:入浴時の見守りと洗身の一部介助/福祉用具:シャワーチェア/留意点:湯温と入浴時間について主治医の助言を確認する |
| 感染が心配で、人の集まる場所に行かなくなった | 感染に気をつけながら、人との関わりを保てる(1年) | 混雑を避けた時間帯に、月2回外出できる(3か月) | 本人:来訪者の多い時間帯を避ける/家族:予防接種の時期を主治医に確認する/訪問看護:手洗い・室内の換気の状況を毎回確認 |
| 食事の途中で息が切れ、量が減ってきた | 必要な食事量を保てる(1年) | 1回量を減らして回数を増やし、体重を保てる(3か月) | 訪問看護:月2回の体重測定と記録/訪問介護:小分けにできる形での調理(週3回) |
| 夜に横になると息苦しく、眠りが浅い | 夜間の睡眠を確保できる(1年) | 楽な姿勢を見つけ、朝まで眠れる日が週4日になる(3か月) | 訪問看護:週1回、睡眠の状況を記録し、主治医へ経過を報告する/福祉用具:背上げのできる寝具の検討 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
状態8:注射や継続的な治療を受けており、感染に注意するよう説明されている場合
薬の種類や量、効き目については計画に書きません。書くのは「主治医から感染に注意するよう説明を受けている」という事実と、そのために誰が何を見るかです。この形にしておけば、医学的な判断を計画作成者が代わりに行ったようには読まれません。
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標(期間) | 短期目標(期間) | サービス内容・留意事項 |
|---|---|---|---|
| 感染に注意するよう説明を受けているが、何をどう気をつければよいか分からない | 感染に気をつけた暮らし方が身につく(1年) | 体温を毎日測り、記録用紙に書ける(2か月) | 訪問看護:週1回、記録用紙の確認と、変化があった日の状況の聞き取り/本人:起床後に体温を測る/家族:発熱時の連絡先を冷蔵庫に掲示 |
| 発熱したときに、どこへ連絡すればよいか家族が分からない | 体調が崩れたときに、迷わず動ける(1年) | 本人・家族が連絡先と連絡の順番を説明できる(2か月) | 介護支援専門員:連絡順を1枚にまとめ、本人・家族・各事業所へ配付する/サービス担当者会議で内容を共有し、記録に残す |
| 歯ぐきの腫れや口内炎が気になるが、歯科に行けていない | 口の中を清潔に保てる(1年) | 歯科の受診につながり、口腔ケアの方法を教わる(3か月) | 介護支援専門員:歯科の情報提供と受診の調整/訪問介護:毎回の口腔ケアの見守り/訪問看護:口の中の状態を週1回確認し記録する |
| 通院の日に体調が悪いと、受診を先送りしてしまう | 治療の場から離れずに続けられる(1年) | 受診を延期した日と理由を記録し、次回の受診日を決められる(3か月) | 介護支援専門員:受診状況をモニタリングで毎月確認し、支援経過に記載する/訪問介護:通院等乗降介助(受診日) |
| 皮膚が弱くなり、ちょっとしたことで内出血ができる | 皮膚を傷つけずに生活できる(1年) | ぶつけやすい場所を家族と3か所見つけ、対策できる(2か月) | 訪問看護:週1回、皮膚の状態を全身で確認し記録する/福祉用具:家具の角の保護/訪問介護:更衣時に強く引かない介助方法へ統一 |
| 治療を続けても手指の動きが戻らず、意欲が落ちている | できる方法で暮らしを組み立て直せる(1年) | 本人が「これはできる」と言える動作を3つ見つけられる(3か月) | 作業療法士:残っている力で行える動作を一緒に探す/訪問看護:本人の言葉をそのまま記録に残し、担当者会議で共有する |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
朝のこわばりと日内変動|時間帯でサービスの入れ方が変わる(時間帯別9区分・記録文例27本)
関節リウマチの計画で、他の疾患と最も違うのがここです。同じ人が、同じ日の中で、できることが変わります。「更衣に一部介助が必要」とだけ書いた計画は、朝も夕方も同じ介助が入る前提になり、動ける時間まで手を出すことになります。逆に「自立」とだけ書けば、朝の一番動けない時間に誰も入りません。
解き方は単純で、アセスメントの段階で時間帯を分けて聞くことです。「更衣はできますか」ではなく「朝7時に起きたとき、ボタンは留められますか」「昼の1時ならどうですか」と聞きます。その差がそのままサービスの時間設定の根拠になります。
| 時間帯 | この時間に起きていること(記録の文例) | 計画への書き方(完成文) | サービスの入れ方 |
|---|---|---|---|
| 起床直後(6時〜7時) | 起床時、両手指を握り込めず、こわばりが約50分続いた。布団から起き上がるのに10分要した。 | 起床後のこわばりが強い時間帯は、本人が無理に動かず、温めてから動き出せるようにする。 | 本人・家族の対応。この時間にサービスを入れず、起き上がりの手すりで環境を整える |
| 身支度の時間(7時〜8時30分) | 7時20分、ボタンかけを試みるが留められず。ボタンエイドを使い、8時に上衣の着替えを終える。 | こわばりの強い時間帯に更衣の一部介助が入る形とし、留め具の少ない衣類と自助具を併せて用いる。 | 訪問介護:月・水・金の8時から30分、更衣と整容の一部介助 |
| 朝食(8時30分〜9時) | 8時40分、箸が持てず太柄のスプーンを使用。茶碗は両手で保持され、25分で全量摂取。 | 朝食は手指の動きが戻る前の時間にあたるため、握りやすい食具と、両手で持てる食器を用意する。 | 訪問介護の同一訪問内で配膳まで/福祉用具:自助具の選定は作業療法士 |
| 午前中(9時〜12時) | 10時ごろから手指の動きが戻り、洗濯物をたたむ動作が可能になる。10時30分から20分実施。 | 手指の動きが戻る午前中は、本人ができる家事を続けていただき、支援は行わない。 | サービスを入れない時間帯として計画に明記する |
| 昼食前後(12時〜13時) | 12時、片手鍋の持ち上げは困難。両手鍋に替えて調理を継続。食事は箸で30分。 | 調理は両手で扱える器具に替え、重いものの上げ下ろしのみ支援を受ける。 | 訪問介護:火・木の11時30分から45分、下ごしらえと重量物の扱い |
| 午後(13時〜16時) | 14時、屋外歩行200mを休憩なしで実施。実施後の膝の痛みの増悪なし。 | 1日の中で最も動ける午後の時間帯に、外出とリハビリを配置する。 | 通所リハ:火・金の13時30分から/訪問リハ:水曜14時から |
| 夕方(16時〜18時) | 16時30分ごろから疲労の訴えあり。「手に力が入らなくなってきた」と話される。 | 夕方は疲労が出る時間帯にあたるため、夕食の準備の負担を減らす形をとる。 | 訪問介護:月・木の17時から45分、夕食の調理/配食:火・水・金 |
| 夜間(18時〜22時) | 入浴後に手指の腫れが目立つ日がある。20時、湯たんぽで手を温めてから就寝準備。 | 入浴後の状態を毎回確認し、腫れが強い日の過ごし方を本人と決めておく。 | 訪問看護:週1回、夕方の訪問で入浴後の状態を確認 |
| 就寝中(22時〜6時) | 手指の痛みで2回覚醒(1時ごろ・4時ごろ)。就寝前の保温で覚醒が1回に減った日あり。 | 夜間の覚醒回数を記録し、増えたときは主治医へ報告する。 | 訪問看護:記録用紙の確認と主治医への報告/福祉用具:寝具の工夫 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
日内変動そのものを第2表に落とし込むときの言い回しも、そろえておくと迷いません。次の表は、こわばり・変動に関する記載をそのまま貼れる形にしたものです。
| 書きたい内容 | そのまま使える完成文 |
|---|---|
| こわばりの時間を課題として書く | 起床時のこわばりが1時間近く続き、朝の身支度が思うように進まない |
| こわばりの短縮を短期目標にする | 手を温めてから動き出す方法を続け、朝の身支度を8時30分までに終えられる(3か月) |
| 時間帯を限定してサービスを入れる根拠を書く | 手指の動きが戻る前の時間帯にあたるため、8時からの30分に限り更衣の一部介助を受ける |
| 動ける時間を守るために書く | 午前10時以降は本人ができる家事を続けていただき、支援は行わない |
| 夕方の疲労を課題として書く | 夕方になると手に力が入らなくなり、夕食の支度が途中で止まってしまう |
| 疲労に合わせた配置を書く | 疲労の出る夕方は調理の支援を受け、日中は自分のペースで過ごせるようにする |
| 天候による変動を書く | 気圧の下がる日に痛みが強まる傾向があり、予定を調整できるようにしておきたい |
| 変動を前提にした目標にする | 調子の悪い日の過ごし方を自分で選び、翌日に持ち越さずに回復できる(3か月) |
| 季節の変動を書く | 冬季は朝のこわばりが長引くため、暖房と衣類の準備を前日に整えておく |
| 変動をサービス担当者会議で共有する | 時間帯ごとの動作の違いを一覧にまとめ、関わる全事業所で同じ内容を共有する |
| 訪問時刻の変更を検討する根拠を書く | 朝のこわばりが延びてきたため、訪問時刻を30分後ろにずらす必要性を担当者会議で検討する |
| 本人の言葉で意向を書く | 本人「朝さえ乗り切れば、あとは自分でやれる。朝だけ手を貸してほしい」 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
関節保護と用具の選び方|ADL・IADL15動作の代替方法と、貸与・改修の「必要な理由」(30項目・完成文60本)
動作別|避けたい動きと、代わりの方法(15動作)
関節保護は「使わないこと」ではありません。小さい関節を守り、大きい関節と体全体で受けること、そして同じ姿勢を長く続けないことが軸になります。ここが計画に落ちていないと、訪問介護員ごとに介助の仕方が変わり、記録にも残りません。動作ごとに「避ける動き」「代わりの方法」「留意事項としてそのまま書ける文」を並べます。
| 動作 | 避けたい動き(関節への負担) | 代わりの方法 | 留意事項欄にそのまま書ける文 |
|---|---|---|---|
| 起き上がり | 手のひらと手首だけで体を押し上げる | 体を横に向けてから、前腕全体で支えて起きる | 起き上がりの際は手首に体重をかけず、横向きから前腕で支える方法で行う |
| 立ち上がり | いすの座面を手指で握って引く | 肘掛けを手のひら全体で押す/前傾してから立つ | 立ち上がりは手指で握らせず、肘掛けを手のひら全体で押す方法に統一する |
| 移乗 | 介助者が本人の手や手首を引く | 体幹を支えて重心を移す/移乗ボードを使う | 移乗の介助では手・手首を引かず、体幹を支えて行う |
| 歩行 | 握りの細い杖を強く握り続ける | 握りの太いグリップ/前腕で支えるタイプを検討する | 杖はグリップの太いものを選び、手指を強く握り込まない持ち方を確認する |
| 階段 | 手すりを指先だけで握って体を引き上げる | 両側の手すり/段差解消/一段ずつそろえて昇降する | 階段は一段ずつそろえて昇降し、手すりは手のひらで支える持ち方とする |
| 入浴(洗身) | タオルを両端で強く絞る動作 | ループ付きタオル・長柄ブラシ/絞らずに使う | 洗身はループ付きタオルと長柄ブラシを用い、絞る動作を行わない |
| 入浴(浴槽) | 浴槽の縁を手指で握ってまたぐ | バスボード・手すり・浴槽内いす | 浴槽の出入りはバスボードと縦手すりを使い、縁を握らない方法で行う |
| 更衣(上衣) | 小さなボタンをつまむ・かぶり物を無理に引く | ボタンエイド/前開き・大きめボタン/伸縮性のある素材 | 上衣は前開きで大きめのボタンのものを用い、ボタンエイドを使って本人が留める |
| 更衣(下衣) | 片脚立ちで裾を引き上げる | 座位で行う/ソックスエイド/ウエストゴム | 下衣の着脱は座位で行い、靴下はソックスエイドを用いる |
| 整容 | 細い柄の歯ブラシを指先でつまむ | 柄を太くする加工/電動歯ブラシ/長柄のくし | 歯ブラシは柄を太く加工したものを用い、指先だけでつままない |
| 調理 | 片手で鍋を持ち上げる/包丁を強く握る | 両手鍋・軽量鍋/太柄の包丁/すべり止めマット | 調理は両手で扱える軽量の鍋を用い、重量物の上げ下ろしは支援を受ける |
| 洗濯 | 洗濯物を手で絞る/洗濯かごを片手で運ぶ | 脱水機能を使う/キャスター付きワゴンで運ぶ | 洗濯物は手で絞らず、運搬はキャスター付きワゴンを用いる |
| 買い物 | レジ袋を手指に引っかけて提げる | リュック/キャリーカート/宅配の利用 | 買い物の荷物は手提げにせず、リュックまたはキャリーカートで運ぶ |
| 掃除 | 雑巾を絞る/低い姿勢で床を拭き続ける | 柄付きモップ/軽量の掃除機/立位で行う道具 | 床掃除は柄付きモップを用い、絞る動作としゃがむ姿勢を避ける |
| ドア・水道・容器の開閉 | ドアノブや蛇口を手首でひねる/ふたを指先で回す | レバー式に交換/オープナー/前腕や体で押す | ドアと水道はレバー式とし、容器のふたはオープナーを用いて開ける |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
福祉用具・自助具・住宅改修|「関節への負担を減らす」という理由の完成文(15品目)
福祉用具や住宅改修を計画に位置づけるとき、姫路市の令和6年度以前の実地指導結果には「居宅サービス計画において、福祉用具貸与が位置付けられているが、福祉用具貸与が必要な理由が記載されていなかった」という指摘が記録されています。宇都宮市の令和7年度の資料でも、位置づける際の検討が不十分で、必要性を検証していたのに計画にその理由がない事例が挙げられています。
関節リウマチの場合、この「理由」は書きやすいはずです。どの関節の、どの動作の負担を、この用具でどう肩代わりするのか——それがそのまま理由になります。「転倒予防のため」で止めず、関節の名前と動作まで書きます。
| 用具・改修 | 肩代わりする関節と動作 | 計画に書く「必要な理由」の完成文 |
|---|---|---|
| ベッド用手すり | 手首・手指/起き上がりで体を押し上げる動作 | 起き上がりの際に手首へ体重がかかることを避け、前腕で支えて起き上がれるようにするため |
| 特殊寝台(背上げ) | 肘・肩/上体を起こす動作 | 上体を起こす動作で肩と肘に負担がかかるため、背上げにより起き上がりの負担を減らす必要があるため |
| 歩行器 | 膝・足趾/体重を支えながら歩く動作 | 膝と足の指の付け根の痛みにより歩行が不安定であり、上肢で体重を分散して歩行を続けるため |
| 多点杖(太いグリップ) | 手指/杖を握り続ける動作 | 細いグリップを握り続けると手指の変形部に負担がかかるため、太いグリップで手のひらで支える必要があるため |
| シャワーチェア | 膝・股関節/低い姿勢での立ち座り | 浴室内での低い姿勢からの立ち上がりが膝に負担となるため、座面の高さを確保する必要があるため |
| 浴槽内いす・すのこ | 膝・股関節/浴槽内での立ち座り | 浴槽の底からの立ち上がりが困難であり、座面を上げて膝の曲げ伸ばしを浅くするため |
| バスボード | 股関節・膝/浴槽をまたぐ動作 | 浴槽をまたぐ際に片脚立ちとなり転倒の危険があるため、座って移動できるようにするため |
| ポータブルトイレ | 膝・手首/夜間の移動と立ち座り | 夜間はこわばりと痛みで移動に時間がかかるため、居室内で排泄を完結できるようにするため |
| スロープ・段差解消 | 膝・足趾/段差の昇降 | 玄関の段差の昇降で膝と足の指の付け根に強い負担がかかるため、段差をなくす必要があるため |
| 手すり(住宅改修) | 手指・手首/体を引き上げる動作 | 握って体を引き上げる動作を避け、手のひらで押して支えられる位置に手すりを設ける必要があるため |
| レバー式水栓(住宅改修) | 手首/ひねる動作 | 手首をひねる動作が困難であり、前腕や手のひらで操作できる形状に変更する必要があるため |
| 引き戸への変更(住宅改修) | 手指・手首/ノブを回して押し引きする動作 | ドアノブを回す動作が困難であり、体重移動で開閉できる形式に変更する必要があるため |
| ボタンエイド・ソックスエイド | 手指/つまむ動作、前かがみの姿勢 | 小さなボタンをつまむ動作と前かがみの姿勢を避け、更衣を自分で続けられるようにするため |
| 太柄のスプーン・箸ホルダー | 手指/細いものをつまんで保持する動作 | 細い柄を指先でつまむ動作が困難であり、手のひら全体で保持できる形状が必要なため |
| リーチャー・長柄ブラシ | 肩・肘・腰/腕を上げる、かがむ動作 | 腕を頭上まで上げる動作とかがみ込む動作を避け、距離を道具で埋める必要があるため |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
痛みと疲労の書き方|数字で測れないものを計画に残す(悪い例/良い例32組)
痛みと疲労は、検査値のように数字で出てきません。だからといって「疼痛あり」「倦怠感あり」で終えると、次に読む人が何も判断できません。書き方には型があります。いつ(時刻)・どこが(関節名)・どの動作で(場面)・どれくらい(本人の言葉か本人が答えた数字)・その結果どうなったか(生活への影響)。この5つを入れると、数字で測れないものが伝わる形になります。
下の表は、実際の記録・計画でよく見る書き方を左に、同じ内容を上の型で書き直したものを右に置いたものです。右側はそのままコピーして使えます。
| よく見る書き方(このままでは伝わらない) | そのまま使える完成文 |
|---|---|
| 関節痛があるため入浴介助 | 両手首と右肩に痛みがあり、背中と後頭部に手が届かない。洗身のうち背部と後頭部のみ介助を受け、その他は長柄ブラシで自分で洗われている |
| 疼痛あり | 10時、右手第2・第3指の付け根に痛み。本人に10段階で聞くと「4くらい」。ペットボトルのふたは開けられず、オープナーを使用 |
| こわばりあり | 起床時(6時30分)から両手指のこわばりがあり、握り込めるようになったのは7時20分ごろ。約50分持続 |
| 倦怠感あり | 16時ごろ「手に力が入らなくなってきた」と話される。夕食の下ごしらえを途中で中断し、20分横になられた |
| 痛みが強い | 両膝の痛みが強く、屋内の移動が伝い歩きとなる。トイレまでの5mに約2分を要した |
| ADL低下 | 先月は自分で留められていたシャツのボタンが、今月は3個中1個しか留められない。ボタンエイドを再導入した |
| 本人が痛みを訴える | 本人「朝は指が棒みたいで、パンの袋も開けられない。昼になれば開けられるのに」と話される |
| 歩行不安定 | 両足の指の付け根の痛みにより、歩幅が狭く左右に揺れる。屋外は多点杖を使用し、100mごとに休憩されている |
| 食事量が減っている | 箸が持てず食事に40分かかるようになり、途中で疲れて半量残される日が週3日ある |
| 不眠 | 両手指の痛みで1時ごろと4時ごろに覚醒。就寝前に手を温めた日は覚醒が1回に減っている |
| 関節の腫れあり | 両手第2〜3関節に腫脹あり、熱感なし。左右差なし。前週より腫れの範囲は変わらない |
| 気分の落ち込みあり | 「できないことが増えるのがつらい」と話され、以前は週2回参加していた通いの場を1か月休まれている |
| 家事が困難 | 片手鍋を持ち上げられず、調理は両手鍋に変更。重い米袋の移動のみ支援を受け、下ごしらえは自分で行われている |
| 服薬管理必要 | 処方どおりに内服されているが、朝は手指が動かずシートから出せない日がある。前夜に1回分を小皿に出す方法で対応中 |
| 体調不良 | 体温37.2度、前日より0.6度上昇。咳と喉の痛みの訴えあり。10時に主治医へ電話で報告した |
| リハビリ実施 | 理学療法士の指示に沿い、両膝の曲げ伸ばしを10回×2セット実施。実施後に痛みの増強なし |
| 転倒の危険あり | 浴室で片脚立ちとなる場面があり、11月3日に浴槽の縁で足を滑らせかけた。バスボードの導入を検討する |
| 意欲低下 | これまで毎日行っていた新聞の音読を、この2週間されていない。理由を尋ねると「紙をめくるのがつらい」と話される |
| 関節可動域制限 | 右肩が耳の高さまで上がらず、洗髪時に手が頭頂部に届かない。前月は届いていた |
| 介助量増加 | 更衣の介助が上衣のみだったが、今月から下衣も一部介助となった。座位での実施に変更している |
| 天候で悪化 | 雨の前日に痛みが強まる傾向があり、本人が手帳に印をつけている。今月は6日該当した |
| 家族の負担あり | 夫が朝の更衣と調理を毎日担っており、「自分が体調を崩したらどうなるか」と話される |
| 外出減少 | 3か月前は週2回買い物に行かれていたが、現在は月2回。理由は「荷物が持てないから」と話される |
| 自助具使用 | ボタンエイドで上衣のボタン3個を自分で留められる。所要時間は約5分で、先月より短くなっている |
| 皮膚トラブル | 右前腕に3cm大の内出血あり。本人は「いつぶつけたか覚えていない」と話される。訪問看護へ報告した |
| 受診同行 | 11月12日、通院に同行。主治医より「感染に注意して、発熱時は早めに受診を」と説明あり。内容を支援経過に記載した |
| 疲れやすい | 連続して立って作業できる時間が20分程度。20分を超えると手のこわばりが強くなると本人が話される |
| 入浴拒否 | 「入るとぐったりする」と話され、週2回のうち1回を断られた。湯温と入浴時間について主治医に相談することとした |
| 移動に時間がかかる | 朝は寝室から居間までの8mに5分かかるが、午後は1分で移動されている |
| 握力低下 | ペットボトルとジャム瓶のふたが開けられない。オープナーを使えば自分で開けられている |
| 痛みのコントロール | 痛みの程度を毎回10段階で聞き取り記録している。今月の平均は4で、先月の6より下がっている |
| 状態は安定している | 朝のこわばりの持続時間(40〜50分)、痛む関節の部位(両手指・両膝)、夜間覚醒の回数(1回)に、先月からの変化なし |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
痛みを毎回同じ物差しで聞くと、経過が見えるようになります。物差しは何でもよく、10段階でも「先週と比べてどうか」でも構いませんが、担当が替わっても同じ聞き方になるよう、聞き方そのものを計画に書いておくのが要点です。「疼痛の程度を毎回10段階で聞き取り、記録に残す」の一文があるだけで、記録の粒度がそろいます。
医療との連携と運営指導で見られる記録|主治医の意見・計画の交付・用具の理由(確認の対照表・22項目)
関節リウマチの方の計画には、訪問看護・訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションといった医療系のサービスが入ることが多くなります。ここは公表資料での指摘が集まっている領域です。
姫路市の令和6年度以前の実地指導結果には、「居宅サービス計画に『訪問看護』が位置付けられていたが、医療サービスに係る指示があること等を、主治の医師等から確認した記録がなかった」「主治の医師等の意見について、支援経過記録その他の記録において確認できなかった」との指摘が記録されています。宇都宮市の令和7年度の資料でも、医療系サービスを位置づけた計画について主治の医師等の指示を確認できる記録がないこと、そして作成した計画を主治の医師に交付していないことが挙げられています。金沢市の令和7年度集団指導資料にも同旨の事例があります。
関節リウマチの計画作成では、主治医とのやりとりが自然に発生します。そこで得た内容をいつ・誰から・どういう方法で聞いたかまで支援経過に残しておけば、この観点はそのまま満たせます。
| 公表資料で確認されている観点 | 貴事業所の記録(記入欄) | 確認に用いられる文書 |
|---|---|---|
| 医療系サービスを位置づけた際、主治の医師等の指示・意見を確認した記録があるか(姫路市・宇都宮市・金沢市) | ( 年 月 日/確認方法: /相手方: ) | 居宅介護支援経過(第5表)、主治医意見が分かる記録 |
| 医療系サービスを位置づけた計画を主治の医師等へ交付しているか(宇都宮市・金沢市) | (交付日: 年 月 日/方法: ) | 居宅サービス計画の交付記録 |
| 福祉用具貸与を位置づけた必要な理由が計画に記載されているか(姫路市・宇都宮市) | (記載欄:第1表・第2表のいずれか/記載の有無: ) | 居宅サービス計画書第1表〜第3表、サービス担当者会議の記録 |
| 特定福祉用具販売があった際、サービス担当者会議の記録があり計画へ反映されているか(姫路市) | (会議日: 年 月 日/反映先: ) | サービス担当者会議の要点(第4表)、第2表 |
| 福祉用具貸与計画が居宅サービス計画の内容に沿って作成され、適時変更されているか(長野県) | (受領日: 年 月 日/整合の確認日: ) | 福祉用具貸与計画書、モニタリング記録 |
| 第2表の目標欄が、事業者の提供するサービス内容ではなく利用者の目標になっているか(姫路市) | (自己点検の実施日: 年 月 日) | 居宅サービス計画書第2表、個別サービス計画 |
| 長期目標と短期目標が同一の表現・同一の期間になっていないか(岡山市) | (点検した件数: 件/該当の有無: ) | 居宅サービス計画書第1表〜第3表、アセスメントシート |
| 複数の利用者の計画内容が一律になっていないか(岡山市) | (同一表現の有無: /確認方法: ) | 居宅サービス計画書、課題整理の記録 |
| 長期目標の期間を、恒常的に認定有効期間と同じにしていないか(姫路市) | (設定した期間と根拠: ) | 居宅サービス計画書第2表 |
| 第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」に課題分析の結果が書かれているか(姫路市) | (記載の有無: /記載日: 年 月 日) | 居宅サービス計画書第1表、課題分析(アセスメント)表 |
| 短期目標の期間終了前に実施状況の把握を行わず、一律に期間を延長していないか(金沢市) | (把握の方法: /実施日: 年 月 日) | モニタリング記録、居宅介護支援経過(第5表) |
| サービス担当者会議を省略した場合、軽微な変更と判断した根拠の記録があるか(金沢市) | (判断日: 年 月 日/根拠の記載先: ) | 居宅介護支援経過(第5表)、サービス担当者会議の記録 |
| モニタリングを利用者の居宅で実施し、結果を記録しているか(岡山市・福井市) | (実施場所: /記録の保存先: ) | モニタリング記録、支援経過記録 |
| モニタリングの記録が「達成」「未達成」のチェックのみになっていないか(岡山市) | (記述の有無: /様式: ) | モニタリング記録 |
| モニタリングの実施日が支援経過と一致しているか(北九州市) | (突合の実施日: 年 月 日) | モニタリング記録、居宅介護支援経過(第5表) |
| 各サービス事業所から個別サービス計画書・報告書を取り寄せているか(北九州市・大分市・宇都宮市) | (受領した事業所数: /未受領: ) | 個別サービス計画書、サービス提供実績報告書 |
| 居宅サービス計画と個別サービス計画の整合性を確認しているか(宇都宮市) | (確認日: 年 月 日/相違点: ) | 居宅サービス計画、個別サービス計画 |
| 計画の変更時にサービス担当者会議を開催し、全事業所を招集しているか(北九州市) | (開催日: 年 月 日/招集先: ) | サービス担当者会議の要点(第4表) |
| 生活援助中心型の訪問介護を位置づけた場合、その理由その他やむを得ない事情が計画に記載されているか(姫路市・金沢市) | (記載欄:第1表/記載内容: ) | 居宅サービス計画書第1表・第2表、アセスメント表 |
| インフォーマルサービス(保険外のサービス)の位置づけが漏れていないか(姫路市・岡山市) | (位置づけた内容: ) | 居宅サービス計画書第2表・第3表 |
| 利用者本人が行うことや家族の支援が計画に位置づけられているか(岡山市) | (本人の役割: /家族の役割: ) | 居宅サービス計画書第2表 |
| 計画原案の同意日が、サービス提供の開始より後になっていないか(姫路市) | (同意日: 年 月 日/開始日: 年 月 日) | 居宅サービス計画(同意欄)、利用票 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(居宅介護支援)では、確認項目として「利用者の希望やアセスメントに基づき、介護保険サービス以外のサービス、支援を含めた総合的な居宅サービス計画を立てているか」「サービス担当者会議を開催し、利用者の状況等に関する情報を担当者と共有し、担当者からの専門的な見地からの意見を求めているか」「定期的にモニタリングを行っているか」「利用者及び担当者への説明・同意・交付をおこなっているか」「担当者から個別サービス計画の提供を受けているか(整合性の確認)」が示され、確認文書として「アセスメントシート」「サービス担当者会議の記録」「居宅サービス計画」「支援経過記録等」「モニタリングの記録」「個別サービス計画」が挙げられています。関節リウマチに固有の確認項目は、公表されている別添1の居宅介護支援の欄では確認できません。疾患名で分けた確認項目は示されておらず、見られるのは疾患にかかわらず共通の、計画づくりの筋道です。
通院への同行に関しては、大分市の令和7年度指導監査結果(高齢)に、居宅介護支援の通院時情報連携加算について「通院への同行が、居宅サービス計画で確認できない」との指摘が示されています。関節リウマチの方は定期的な受診が続くため、同行の機会が出てきます。同行した事実と、そこで主治医へ伝えた内容・得られた助言を、計画と支援経過の両方に残す形にしておくと、後から確認できる状態になります。
| 場面 | 支援経過にそのまま書ける完成文 |
|---|---|
| 受診に同行した | 11月12日10時、〇〇整形外科へ同行。朝のこわばりが約50分続いていること、夕方に手の力が入らなくなることを主治医へ伝えた |
| 主治医から助言を得た | 主治医より「痛みが強い日は無理に動かさず、落ち着いたら動かす範囲を戻してよい」との説明あり。訪問リハビリテーションへ同内容を伝達した |
| 医療系サービスの意見を求めた | 11月15日、訪問看護の導入について主治医へ電話で意見を求め、「週1回で状態を見てほしい」との意見を得た。内容を第5表に記載した |
| 計画を主治医へ交付した | 11月20日、訪問看護を位置づけた居宅サービス計画を、〇〇整形外科へ郵送で交付した |
| 退院時に情報を受け取った | 10月3日、病院の退院前カンファレンスに出席。避ける動作について書面を受領し、写しを訪問介護事業所へ配付した |
| 体調の変化を報告した | 11月8日9時、訪問看護師より体温37.4度・咳の訴えありと連絡。同日中に主治医へ報告し、受診の指示を得た |
| 薬について確認した | 朝は手指が動かずシートから薬を出せない日があることを主治医・薬剤師へ伝え、一包化について相談することとした |
| リハビリ職と共有した | 作業療法士より自助具(ボタンエイド)の提案を受け、次回のサービス担当者会議で共有することとした |
| 用具の必要性を検討した | 11月18日のサービス担当者会議で、浴槽の出入り時に片脚立ちとなる場面があることを確認し、バスボードの必要性を検討した |
| 個別サービス計画を受領した | 11月25日、訪問介護事業所より訪問介護計画書を受領。居宅サービス計画の訪問時刻・内容と相違がないことを確認した |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
加算に関わる書類の整え方は、事業所ごとに保険者(指定権者)の示す様式と運用が異なります。上の表は「こういう観点が公表資料に出ている」という材料であって、貴事業所の状況に当てはまるかどうかの判断ではありません。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
最後にもう一度だけ。関節リウマチの計画で一番大事なのは、「関節痛があるため介助」で止めないことです。どの関節が、どの時間帯に、どの動作で痛み、その動作をどう置き換えれば本人の手に戻せるのか。そこまで書いた計画は、担当が替わっても、事業所が替わっても、同じ支援が届きます。
よくある質問(FAQ)
関節リウマチのケアプランで重視する点は?
関節保護はどう書きますか?
痛みへの対応は?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
無料ではじめる
次の一歩を、どうぞ
介護のDXは、ゆっくりでいい。
まずは無料で、現場で試すところから。
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利用者さま3名まで・期限なく無料/クレジットカード登録不要
場面別|関節リウマチの観察と記録の文例
関節リウマチの方の記録で、その日の変化が伝わる書き方を場面ごとにまとめました。時刻と数字を入れるのが要点です。
| 場面 | 記録の文例 |
|---|---|
| 朝のこわばり | 起床時のこわばりが約40分。前月より短くなっている。 |
| 関節の腫れ | 両手指の第2〜3関節に腫れあり。熱感なし。 |
| 痛み | 手指の痛み。数字で聞くと10のうち4。午前中に強い。 |
| 握力 | ペットボトルのふたを開けられない。自助具を使用。 |
| 更衣 | ボタンはボタンエイドを使って自分で留められる。 |
| 食事 | 太柄のスプーンで自力摂取。茶碗は両手で持たれる。 |
| 整容 | 歯ブラシに柄を太くする加工をして、自分で磨かれる。 |
| 入浴 | 浴槽の出入りは手すりで自立。洗身はループ付きタオルを使用。 |
| 移動 | 屋内は伝い歩き。膝の痛みが強い日は歩行器を使用。 |
| 関節保護 | 重いものは両手で持つ、ドアはひじで押す、を声かけしている。 |
| 服薬 | 抗リウマチ薬を処方どおり内服。副作用の訴えなし。 |
| 感染予防 | 手洗いとうがいを励行。発熱時は早めに連絡するよう伝えた。 |
| 体調の波 | 天候の変化した日に痛みが強まる傾向がある。 |
| 活動 | 痛みの少ない午後に、洗濯物たたみを20分行われる。 |
| 睡眠 | 手指の痛みで2回覚醒。就寝前に保温して対応している。 |
| 気持ち | 「できないことが増えるのがつらい」と話される。傾聴した。 |
| 注意点 | 関節の腫れ・熱感・発熱があれば、早めに受診の判断を行う。 |
| 連携 | 作業療法士より自助具の提案あり。次回の担当者会議で共有する。 |
あわせて確認したい、併存しやすい状態
関節リウマチの方は、次の状態を併せ持つことがあります。それぞれの文例と、計画に書くときの観点をまとめています。
変形性膝関節症/褥瘡(床ずれ)/骨粗鬆症
27の疾患・状態の一覧は疾患別ケアプランの文例にまとめています。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
