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老健の認知症に関する加算5区分の要件|認知症ケア加算(認知症専門棟)と専門ケア・チームケア推進の対照表【出典つき】

介護老人保健施設(老健)には、認知症に関する加算として、当社データベースに登録している範囲で5つの区分があります。認知症ケア加算、認知症専門ケア加算(Ⅰ)(Ⅱ)、認知症チームケア推進加算(Ⅰ)(Ⅱ)の5つです。このうち認知症ケア加算は、認知症専門棟という「建物と配置」を土台にした、老健にだけ置かれている区分で、他のサービスの認知症の加算を調べても出てきません。この記事では、5区分の告示・通知の定めを根拠条項つきで写し、貴施設の登録や記録を書き込む欄を並べます。

本記事は当社の加算データベース(老健・認知症関係5レコード、2026年7月23日確認、令和6年度改定・令和8年厚生労働省告示第87号による単位数の変更なしの時点)に登録した告示・通知の記載だけを根拠にしています。記事中のどの数字にも根拠条項を付けました。なお、認知症行動・心理症状緊急対応加算と若年性認知症入所者受入加算は、老健のターミナルケア加算を扱った別稿の領分のため、この記事では触れません。

老健の認知症に関する5区分を1枚に並べる|単位数・数える頻度・根拠告示の早見

最初に5区分の全体像です。単位数と数える頻度は、いずれも当社データベースに登録した告示の記載(出典つき)をそのまま引いています。

区分 単位数(告示の定め) 数える頻度 根拠(単位数) 体制の骨子
認知症ケア加算 1日につき76単位 1日につき 平成12年厚生省告示第21号 別表2 介護保健施設サービス 注 認知症専門棟の設置(建物・設備・配置)
認知症専門ケア加算(Ⅰ) 3単位(1日につき) 1日につき 平成12年厚生省告示第21号 別表2 介護保健施設サービス ソ 対象者割合2分の1以上+専門研修修了者の配置+会議
認知症専門ケア加算(Ⅱ) 4単位(1日につき) 1日につき 平成12年厚生省告示第21号 別表2 介護保健施設サービス ソ (Ⅰ)のすべて+指導に係る研修修了者+職種別研修計画
認知症チームケア推進加算(Ⅰ) 150単位(1月につき) 1月につき 平成12年厚生省告示第21号 別表2 介護保健施設サービス ツ 対象者割合2分の1以上+チーム編成+計画的評価と測定
認知症チームケア推進加算(Ⅱ) 120単位(1月につき) 1月につき 平成12年厚生省告示第21号 別表2 介護保健施設サービス ツ (Ⅰ)の一部の基準+専門研修修了者の配置+チーム編成

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1日で数える3本と1月で数える2本|性格の異なる3系統

5区分は、性格で見ると3つの系統に分かれます。第一に、建物と配置の系統である認知症ケア加算。専門棟というハード面の基準が施設基準告示に細かく置かれており、届出の土台が図面と勤務表になります。第二に、人を置く系統である認知症専門ケア加算(Ⅰ)(Ⅱ)。研修修了者の配置数と会議・研修計画が中心です。第三に、チームで動いた記録を積む系統である認知症チームケア推進加算(Ⅰ)(Ⅱ)。行動・心理症状の計画的な評価と測定、カンファレンスの実施が定めの中心に来ます。

系統 区分 届出の土台になるもの 日々積み上がる記録
建物と配置 認知症ケア加算 専門棟の平面図・設備・勤務表 対象入所者の判定記録・配置の実績
人を置く 認知症専門ケア加算(Ⅰ)(Ⅱ) 研修修了証・研修計画 会議の議事録・対象者割合の記録
チームで動く 認知症チームケア推進加算(Ⅰ)(Ⅱ) 研修修了証・チーム編成表 評価の測定値・カンファレンス記録・計画の見直し

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

認知症ケア加算(1日につき76単位)|認知症専門棟を核とする老健固有の区分

告示21号別表2(介護保健施設サービス)の注には、「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして…届出を行った介護老人保健施設において、日常生活に支障を来すおそれのある症状又は行動が認められることから介護を必要とする認知症の入所者に対して介護保健施設サービスを行った場合は、1日につき76単位を所定単位数に加算する」と定められています。特養・グループホーム・通所系の認知症の加算を調べてもこの区分は出てこないため、「老健 認知症 加算」で検索して専門ケア加算やチームケア推進加算の解説だけを読むと、この76単位の区分を見落とします。

施設基準告示第59号が第17号を準用する条文の建て付け

この加算の施設基準は、平成27年厚生労働省告示第96号の第59号に置かれていますが、第59号は基準の中身を自分では書かず、第17号を準用するという建て付けになっています。つまり定員・個室・デイルームといった数字の実体は第17号のロにあります。届出の際に条文を確かめるときは、第59号だけを開いても数字が出てこないので、第17号ロまでたどってください。当社データベースでは、告示21号の注(76単位)、施設基準告示96号第59号が第17号を準用する旨、第17号本文を、いずれも開いて確認したうえで登録しています。

対象になる入所者については、留意事項通知(平成12年老企第40号)の6の(16)①に、認知症高齢者の日常生活自立度のランクⅢ・Ⅳ・Mに該当し、かつ認知症専門棟において認知症に対応した処遇を受けることが適当であると医師が認めた者という趣旨の定めが置かれています。自立度の判定記録と、医師が認めた記録の2つが対象者ごとに残っているかが、届出後の日々の論点になります。

告示と通知の定め10項目|根拠条項の列を付けた全文対照

当社データベースに登録した10項目を、根拠条項と記入欄つきで並べます。左の3列が告示・通知の定め、右の1列が貴施設の現況を書き入れる欄です。

項目 告示・通知の定め(要旨) 根拠条項 貴施設の記入欄
届出 施設基準に適合するものとして都道府県知事へ届出を行った施設が対象 平成12年厚生省告示第21号 別表2 介護保健施設サービス 注 届出年月日(   )受理の控え(有・無)
対象者の自立度 認知症高齢者の日常生活自立度Ⅲ・Ⅳ・Mに該当 平成12年老企第40号 6の(16)① 判定記録の保管場所(   )
医師の判断 認知症専門棟での処遇が適当であると医師が認めた者 平成12年老企第40号 6の(16)① 医師名(  )記録の様式(   )
専門棟の設置 他の入所者と区別して処遇する専用の施設 平成27年厚生労働省告示第96号 第59号(第17号を準用) 棟・フロアの名称(   )
専門棟の入所定員 40人を標準 平成27年厚生労働省告示第96号 第17号ロ(2) 貴施設の専門棟定員(  人)
個室の数 入所定員の1割以上 平成27年厚生労働省告示第96号 第17号ロ(3) 個室数( 室)÷定員( 人)=(  )
デイルームの面積 入所定員1人当たり2平方メートル以上 平成27年厚生労働省告示第96号 第17号ロ(4) 面積(  ㎡)÷定員( 人)=(  ㎡/人)
家族介護教室等の施設 30平方メートル以上 平成27年厚生労働省告示第96号 第17号ロ(5) 室名(   )面積(  ㎡)
日中の職員配置 入所者10人に対し常時1人以上の介護・看護職員(標準として示されているもの) 平成12年老企第40号 6の(16)②イ 日中の配置実績の確認方法(   )
夜間・深夜の職員配置 入所者20人に1人以上の介護・看護職員 平成12年老企第40号 6の(16)②ロ 夜間の配置実績の確認方法(   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

建物と設備の数字を平面図から書き出す欄|定員・個室・デイルーム・家族介護教室

ハード面の基準は、届出のときに一度確かめて終わりではなく、増改築・多床室の個室化・デイルームの用途変更のたびに数字が動きます。平面図を手元に置き、次の欄を年1回は書き直すことをおすすめします。面積は図面の数値を転記し、計算式ごと残しておくと、確認を受けた際にその場で説明できます。

点検項目 告示の数字 貴施設の数字 計算式の記入欄 最終確認日
専門棟の入所定員 40人を標準(第17号ロ(2)) (  人) (  年 月 日)
個室の割合 入所定員の1割以上(第17号ロ(3)) 個室( 室) ( 室)÷( 人)=(  ) (  年 月 日)
デイルームの1人当たり面積 2平方メートル以上(第17号ロ(4)) (  ㎡) ( ㎡)÷( 人)=(  ㎡/人) (  年 月 日)
家族介護教室等の面積 30平方メートル以上(第17号ロ(5)) (  ㎡) (  年 月 日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

専門棟の職員数を勤務表から転記する7日分の点検欄

留意事項通知の6の(16)②は、日中は入所者10人に対し常時1人以上(標準として示されているもの)、夜間・深夜は入所者20人に1人以上の介護職員又は看護職員の配置に触れています。勤務表の上では満たしていても、急な欠勤や応援勤務で実績が動く日があります。1週間分を抜き取って、勤務表と実績を突き合わせる欄を用意しました。月に1週分でも続けると、確認を受けた際に「実績で示せる」状態になります。

曜日 専門棟の入所者数 日中の介護・看護職員数(実績) 10対1の充足メモ 夜間・深夜の職員数(実績) 20対1の充足メモ
( 人) ( 人) (  ) ( 人) (  )
( 人) ( 人) (  ) ( 人) (  )
( 人) ( 人) (  ) ( 人) (  )
( 人) ( 人) (  ) ( 人) (  )
( 人) ( 人) (  ) ( 人) (  )
( 人) ( 人) (  ) ( 人) (  )
( 人) ( 人) (  ) ( 人) (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ユニット型施設サービス費との関係|留意事項通知6の(16)③の定め

留意事項通知の6の(16)③には、ユニット型介護保健施設サービス費を算定している場合はこの加算を算定しない、という趣旨の定めが置かれています。従来型とユニット型が併設されている施設では、どの入所者がどちらのサービス費で請求されているかを、専門棟の入所者名簿と請求データで突き合わせて確かめる形になります。また、夜勤に関する加算を併せて届け出ている施設については、その基準を認知症専門棟とそれ以外の部分のそれぞれで満たす扱いに触れた定めが留意事項通知にあります。夜勤関係の区分の中身は別稿の領分のためここでは踏み込みませんが、専門棟の届出を検討する際は、夜勤側の届出内容と突き合わせる論点があることだけ書き留めておいてください。

認知症専門ケア加算は(Ⅰ)3単位・(Ⅱ)4単位|第3号の5のイとロを条文の順に写す

認知症専門ケア加算は多くのサービスに同じ名前で置かれていますが、単位数と条項はサービスごとに違います。老健では、告示21号別表2の区分「ソ」に置かれ、(Ⅰ)が1日につき3単位、(Ⅱ)が1日につき4単位です。基準の実体は平成27年厚生労働省告示第95号の第3号の5にあり、イが(Ⅰ)、ロが(Ⅱ)です。訪問系・居住系の同名加算を解説した資料を読むときは、条項番号が別である点に気をつけてください。

(Ⅰ)の5つの定め|対象者の割合・修了者の配置・会議・電子的な届出

当社データベースに登録した(Ⅰ)の定めは次の5項目です。告示の文言をそのまま引用列に置きました。

項目 告示の文言(引用) 根拠条項 貴施設の記入欄
対象者の割合 「事業所又は施設における利用者又は入所者の総数のうち、日常生活に支障を来すおそれのある症状又は行動が認められることから介護を必要とする認知症の者の占める割合が二分の一以上であること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第3号の5イ(1) 直近の割合(  %)確認日(  )
修了者の配置(対象者20人未満) 「認知症介護に係る専門的な研修を修了している者を、事業所又は施設における対象者の数が二十人未満である場合にあっては一以上」 平成27年厚生労働省告示第95号 第3号の5イ(2) 修了者名簿の保管場所(   )
修了者の配置(対象者20人以上) 「対象者の数が二十人以上である場合にあっては一に対象者の数が十九を超えて十又はその端数を増すごとに一を加えて得た数以上配置し、チームとして専門的な認知症ケアを実施していること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第3号の5イ(2) 対象者数( 人)→試算した必要数( 人)
会議の定期開催 「当該事業所又は施設の従業者に対する認知症ケアに関する留意事項の伝達又は技術的指導に係る会議を定期的に開催していること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第3号の5イ(3) 開催頻度(  )議事録の保管場所(  )
届出の方法 電子情報処理組織を使用する方法により、都道府県知事に対し、老健局長が定める様式による届出を行った施設が対象とされる 平成12年厚生省告示第21号 別表2 介護保健施設サービス ソ 注 届出年月日(  )方法(  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

届出の方法として「電子情報処理組織を使用する方法により」という文言が告示21号の注に入っている点は、紙の様式で運用してきた施設ほど見落としやすい箇所です。実際の受付方法は指定権者ごとの案内によるため、届出先の都道府県・指定都市・中核市の案内をご確認ください。

分母に置くのは入所者の総数|2分の1以上の割合を毎月書き残す12か月の欄

イ(1)の割合は、分母が「施設における入所者の総数」、分子が「日常生活に支障を来すおそれのある症状又は行動が認められることから介護を必要とする認知症の者」です。割合は入退所で毎月動くため、届出時に一度計算して終わりにせず、月々の数字を台帳に残しておくと、確認を受けた際にそのまま示せます。誰がいつ数えたかまで書く欄を付けました。

入所者総数(分母) 対象者数(分子) 割合 2分の1以上のメモ 確認者・確認日
4月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
5月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
6月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
7月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
8月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
9月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
10月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
11月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
12月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
1月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
2月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )
3月 ( 人) ( 人) ( %) (  ) (   )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、割合をどの時点の人数で数えるか(暦月の初日か、月平均か、直近の一定期間か)は、告示の文言だけでは読み切れません。この論点は本記事の後半にある照会の下書きに含めましたので、貴施設の指定権者にご確認ください。

「十九を超えて十又はその端数を増すごとに一」を人数にする試算表

イ(2)の配置数の式は条文のままだと読みにくいので、対象者数の帯ごとに人数へ直した試算を置きます。式は「1に、対象者の数が19を超えて10又はその端数を増すごとに1を加えて得た数以上」です。端数も「増すごとに1」と数える点がこの式の芯で、たとえば対象者21人なら、19を超えた分は2人=端数でも1と数え、1+1=2人以上という読み方になります。以下は当社がこの式に当てはめた試算であり、適用の可否は指定権者にご確認ください。

対象者の数 式への当てはめ(試算) 研修修了者の数(試算) 貴施設のメモ欄
19人以下 「二十人未満である場合にあっては一以上」 1人以上 (  )
20〜29人 1+(19を超える1〜10人分=1) 2人以上 (  )
30〜39人 1+(19を超える11〜20人分=2) 3人以上 (  )
40〜49人 1+(19を超える21〜30人分=3) 4人以上 (  )
50〜59人 1+(19を超える31〜40人分=4) 5人以上 (  )
60〜69人 1+(19を超える41〜50人分=5) 6人以上 (  )
70〜79人 1+(19を超える51〜60人分=6) 7人以上 (  )
80〜89人 1+(19を超える61〜70人分=7) 8人以上 (  )
90〜99人 1+(19を超える71〜80人分=8) 9人以上 (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(Ⅱ)で上乗せされる2項目|指導に係る研修の修了者と職種ごとの研修計画

(Ⅱ)は、イの基準のいずれにも適合したうえで、次の2項目が上乗せされる建て付けです。(Ⅰ)の「認知症介護に係る専門的な研修」と、(Ⅱ)の「認知症介護の指導に係る専門的な研修」は、告示上の書き分けが1語違いなので、修了証を確かめるときはどちらの研修の修了証かを名称で区別してください。

項目 告示の文言(引用) 根拠条項 貴施設の記入欄
(Ⅰ)の基準への適合 「イの基準のいずれにも適合すること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第3号の5ロ(1) イ(1)〜(3)の点検日(  )
指導に係る研修の修了者 「認知症介護の指導に係る専門的な研修を修了している者を一名以上配置し、事業所又は施設全体の認知症ケアの指導等を実施していること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第3号の5ロ(2) 修了者名の記録(  )指導等の記録の保管場所(  )
職種ごとの研修計画 「当該事業所又は施設における介護職員、看護職員ごとの認知症ケアに関する研修計画を作成し、当該計画に従い、研修を実施又は実施を予定していること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第3号の5ロ(3) 介護職員向け計画(有・無)看護職員向け計画(有・無)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ロ(3)は「介護職員、看護職員ごとの」研修計画という書き方です。施設全体で1本の研修計画を持っているだけだと、職種ごとに分かれているという告示の文言と形が合いません。計画の様式を職種別の2本立て(または職種欄を持つ1本)にしておき、実施済みか実施予定かが計画上で読み取れる形を意識してください。

認知症チームケア推進加算は1月150単位と120単位|第58号の5の2の読み方

認知症チームケア推進加算は、告示21号別表2の区分「ツ」に置かれ、(Ⅰ)が1月につき150単位、(Ⅱ)が1月につき120単位です。基準は平成27年厚生労働省告示第95号の第58号の5の2にあります。専門ケア加算が「人を置く」ことを中心に書かれているのに対し、この加算は評価・測定・カンファレンス・計画見直しという「動いた記録」が定めの中心です。届け出た月から、記録の積み上げがそのまま体制の証明になります。

(Ⅰ)の4つの定め|「周囲の者による日常生活に対する注意」という対象者の書かれ方

対象者の書かれ方に注目してください。専門ケア加算のイ(1)が「日常生活に支障を来すおそれのある症状又は行動が認められることから介護を必要とする認知症の者」であるのに対し、チームケア推進加算のイ(1)は「周囲の者による日常生活に対する注意を必要とする認知症の者」です。同じ「割合2分の1以上」でも、分子に数える人の定義が別の文言になっています。

項目 告示の文言(引用) 根拠条項 貴施設の記入欄
対象者の割合 「事業所又は施設における利用者又は入所者の総数のうち、周囲の者による日常生活に対する注意を必要とする認知症の者の占める割合が二分の一以上であること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第58号の5の2イ(1) 直近の割合(  %)確認日(  )
研修修了者の配置とチーム編成 「認知症の行動・心理症状の予防及び出現時の早期対応に資する認知症介護の指導に係る専門的な研修を修了している者又は認知症介護に係る専門的な研修及び認知症の行動・心理症状の予防等に資するケアプログラムを含んだ研修を修了している者を一名以上配置し、かつ、複数人の介護職員から成る認知症の行動・心理症状に対応するチームを組んでいること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第58号の5の2イ(2) 修了者名の記録(  )チーム名簿(有・無)
計画的評価と測定 「対象者に対し、個別に認知症の行動・心理症状の評価を計画的に行い、その評価に基づく値を測定し、認知症の行動・心理症状の予防等に資するチームケアを実施していること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第58号の5の2イ(3) 評価の頻度(  )測定値の記録様式(  )
カンファレンス等の実施 「認知症の行動・心理症状の予防等に資する認知症ケアについて、カンファレンスの開催、計画の作成、認知症の行動・心理症状の有無及び程度についての定期的な評価、ケアの振り返り、計画の見直し等を行っていること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第58号の5の2イ(4) カンファレンス記録の保管場所(  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

イ(2)の研修は「又は」で2通りが並んでいます。前段は行動・心理症状の予防等に資する認知症介護の指導に係る専門的な研修の修了者、後段は認知症介護に係る専門的な研修及び行動・心理症状の予防等に資するケアプログラムを含んだ研修の修了者です。後段は2つの研修の重ね着で条件が組まれているため、修了証を2枚そろえて読む形になります。イ(3)の「評価に基づく値を測定し」という文言は、評価尺度を用いて数値を残すことを指すと読めますが、どの尺度を用いるかの取扱いは指定権者により異なりうるため、後述の照会の下書きに含めました。

(Ⅱ)へ引き継がれる項目と置き換わる項目|ロ(1)(2)の対照

(Ⅱ)の建て付けは独特です。ロ(1)は「イ(1)、(3)及び(4)に掲げる基準に適合すること」であり、イ(2)だけが引き継がれず、代わりにロ(2)の研修要件に置き換わります。つまり、対象者割合・計画的評価・カンファレンスは(Ⅰ)と同じで、変わるのは人の要件だけです。

項目 告示の文言(引用) 根拠条項 (Ⅰ)との違い
引き継がれる基準 「イ(1)、(3)及び(4)に掲げる基準に適合すること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第58号の5の2ロ(1) 割合・評価・カンファレンスは同一
研修修了者の配置とチーム編成 「認知症の行動・心理症状の予防等に資する認知症介護に係る専門的な研修を修了している者を一名以上配置し、かつ、複数人の介護職員から成る認知症の行動・心理症状に対応するチームを組んでいること。」 平成27年厚生労働省告示第95号 第58号の5の2ロ(2) 「指導に係る」研修までは求められていない書き分け
単位数 1月につき120単位 平成12年厚生省告示第21号 別表2 介護保健施設サービス ツ (Ⅰ)は150単位

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「専門ケア」と「チームケア推進」の対象者定義を左右に並べて読む

2つの加算はどちらも「割合2分の1以上」を持ちますが、分子の定義・研修の文言・数える頻度がすべて別です。混ざりやすい箇所を左右に並べます。

比べる箇所 認知症専門ケア加算(第3号の5) 認知症チームケア推進加算(第58号の5の2)
対象者(分子)の文言 「日常生活に支障を来すおそれのある症状又は行動が認められることから介護を必要とする認知症の者」 「周囲の者による日常生活に対する注意を必要とする認知症の者」
割合の定め 2分の1以上(イ(1)) 2分の1以上(イ(1))
人の要件の中心 専門的な研修の修了者を対象者数に応じた人数(式あり) 所定の研修修了者1名以上+複数人の介護職員から成るチーム
動きの要件の中心 会議の定期開催・(Ⅱは)職種別研修計画 計画的評価と測定・カンファレンス・計画見直し
数える頻度 1日につき(3単位・4単位) 1月につき(150単位・120単位)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5区分の間で併せて算定しない旨が置かれている組み合わせの整理

当社データベースの排他欄(各レコードに登録した「併せて算定しない」の相手方)を、5区分について一覧にします。専門ケア加算とチームケア推進加算は、告示にお互いを算定している場合は算定しない旨の定めがあり、同一区分内の(Ⅰ)(Ⅱ)も同時には立ちません。

区分 データベースの排他欄に登録されている相手方 読み方のメモ
認知症専門ケア加算(Ⅰ) 認知症専門ケア加算(Ⅱ)/認知症チームケア推進加算(Ⅰ)/同(Ⅱ) 専門ケア系とチームケア系は片方を選ぶ建て付け
認知症専門ケア加算(Ⅱ) 認知症専門ケア加算(Ⅰ)/認知症チームケア推進加算(Ⅰ)/同(Ⅱ) (Ⅰ)と(Ⅱ)の同時の届出は成立しない
認知症チームケア推進加算(Ⅰ) 認知症チームケア推進加算(Ⅱ)/認知症専門ケア加算(Ⅰ)/同(Ⅱ) 専門ケア加算を算定している場合は算定しない旨が告示に定められている
認知症チームケア推進加算(Ⅱ) 認知症チームケア推進加算(Ⅰ)/認知症専門ケア加算(Ⅰ)/同(Ⅱ) 同上
認知症ケア加算 ユニット型介護保健施設サービス費を算定している場合は算定しない(平成12年老企第40号 6の(16)③) 専門ケア系・チームケア系との関係は排他欄に登録なし。取扱いは指定権者にご確認ください

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

手元にそろえる書類を区分ごとに20点|台帳・修了証・議事録・図面の置き場所欄

当社データベースの確認書類欄に登録した書類を、区分ごとに並べます。運営指導の当日に探し始めると時間を使うため、保管場所と最終更新日の欄を付けました。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。書類づくりを外部に頼む場合は、この線を前提にご相談ください。

区分 書類 保管場所の記入欄 最終更新日
認知症ケア加算 認知症専門棟の平面図・設備の状況が分かる書類 (   ) (  )
認知症ケア加算 日常生活自立度の判定記録 (   ) (  )
認知症ケア加算 医師が専門棟での処遇を適当と認めた記録 (   ) (  )
認知症ケア加算 職員配置表・勤務表 (   ) (  )
専門ケア加算(Ⅰ) 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 (   ) (  )
専門ケア加算(Ⅰ) 認知症介護実践リーダー研修等の修了証 (   ) (  )
専門ケア加算(Ⅰ) 会議の議事録 (   ) (  )
専門ケア加算(Ⅰ) 対象者の割合を確認できる記録 (   ) (  )
専門ケア加算(Ⅱ) 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 (   ) (  )
専門ケア加算(Ⅱ) 認知症介護指導者研修の修了証 (   ) (  )
専門ケア加算(Ⅱ) 職種別の研修計画 (   ) (  )
専門ケア加算(Ⅱ) 研修の実施記録 (   ) (  )
チームケア推進加算(Ⅰ) 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 (   ) (  )
チームケア推進加算(Ⅰ) 研修修了証 (   ) (  )
チームケア推進加算(Ⅰ) チーム編成がわかる書類 (   ) (  )
チームケア推進加算(Ⅰ) BPSDの評価記録(評価尺度に基づく測定値) (   ) (  )
チームケア推進加算(Ⅰ) カンファレンス記録・ケア計画・見直し記録 (   ) (  )
チームケア推進加算(Ⅱ) 研修修了証 (   ) (  )
チームケア推進加算(Ⅱ) チーム編成がわかる書類 (   ) (  )
チームケア推進加算(Ⅱ) BPSDの評価記録/カンファレンス記録・ケア計画・見直し記録 (   ) (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

会議と研修の年間記録欄|開催日・出席・内容を12行で

専門ケア加算のイ(3)は会議の「定期的」な開催、ロ(3)は研修計画に従った実施を求める文言です。チームケア推進加算のイ(4)もカンファレンスの開催を含みます。開いたのに記録が薄くて示せない、という形が最も惜しいので、開催のたびに次の欄を1行埋める運用にしておくと、年度末にそのまま台帳になります。

開催日 種別(会議・研修・カンファレンス) 出席者数と職種 取り上げた内容の要点 記録の保管場所
1 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
2 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
3 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
4 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
5 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
6 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
7 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
8 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
9 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
10 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
11 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )
12 (  ) (  ) (  ) (    ) (  )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

自治体の公表資料に載っている指摘のうち参考になるもの|施設・共通3件と通所2件

当社データベース(出典つき353件)から、老健の認知症介護に関わりの深いものを引きます。老健の認知症の加算そのものを名指しした公表指摘は、当社データベースの範囲では見当たりませんでした。以下は施設・共通の指摘3件と、判定の考え方が参考になる隣接サービス(通所介護)の指摘2件です。サービス種別を必ず確かめたうえでお読みください。

サービス種別 公表されている指摘(要旨) 出典
施設系(入所) 入所者の処遇に直接携わる職員のうち医療・福祉関係の資格を有さない者について、採用後1年以内の認知症基礎研修の受講のための必要な措置を講じていない事例が例示されている 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(令和7年度広島市介護サービス事業者集団指導)
通所・入所サービス共通 介護に直接携わる従業員のうち無資格者において、認知症介護に係る基礎的な研修を受講できていない(採用後1年以内に修了させる旨の記載は金沢市資料) 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1(採用後1年以内の記載は金沢市 令和7年度集団指導資料1)
全サービス共通 令和6年度の運営指導で指摘の多かった事項として、全ての従業者に認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じられていないことが挙げられている 熊本市「令和8年度(2026年度)熊本市介護サービス事業者集団指導 共通編」
通所介護(隣接サービスの参考) 「『厚生労働大臣が定める利用者』に適合するか確認せず、利用者全員に対し算定していた」。改善指示内容として、医師の判定結果又は主治医意見書等により日常生活自立度(ランクⅢ、Ⅳ又はM)を確認することが示されている 横浜市健康福祉局介護事業指導課「令和7年度 横浜市介護サービス事業者等集団指導講習会資料(各サービス共通編)」
通所介護(隣接サービスの参考) 「算定要件である日常生活自立度のランクⅢ、Ⅳ、Mに該当しない利用者について、認知症加算を算定していた」と指摘された事例が公表されている 「実地指導による介護報酬の算定誤りの具体事例」(WAM NET 京都府ページ掲載。PDF本文に自治体名・資料名の明記はなく、掲載先ページからの推定)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

通所介護の2件はサービス種別が異なるため老健にそのまま当てはめられませんが、示している型は共通です。すなわち、自立度を「誰の判定で」確認したかの記録が対象者ごとに残っているかという点です。老健の認知症ケア加算も、留意事項通知の6の(16)①が自立度Ⅲ・Ⅳ・Mと医師の判断に触れているため、判定の根拠と記録の残し方は同じ発想で備えることをおすすめします。

決め切れないことを質問文の形にしておく|指定権者への照会の下書き8題

告示と通知の文言だけでは読み切れない箇所は、施設内で推測して決めるより、質問文の形にして指定権者に照会し、回答をメモ欄に残す方が確実です。そのまま使える下書きを8題置きます。

番号 論点 照会文の下書き 回答のメモ欄
1 割合を数える時点 認知症専門ケア加算の対象者割合(2分の1以上)は、どの時点・どの期間の入所者数で算出する取扱いでしょうか。 (    )
2 対象となる研修の名称 「認知症介護に係る専門的な研修」「認知症介護の指導に係る専門的な研修」として、貴自治体で認められる研修の名称をご教示ください。 (    )
3 会議の頻度 認知症ケアに関する会議の「定期的」な開催として、貴自治体では頻度の目安をお持ちでしょうか。 (    )
4 評価尺度の扱い 認知症チームケア推進加算の「評価に基づく値を測定」について、用いる評価尺度に指定・例示はありますでしょうか。 (    )
5 専門棟の面積の数え方 デイルームの面積(入所定員1人当たり2平方メートル以上)の算出において、廊下・食堂との兼用部分の扱いをご教示ください。 (    )
6 医師が認めた記録の様式 認知症ケア加算の対象者について、医師が専門棟での処遇を適当と認めたことを残す様式に、貴自治体の指定・例示はありますでしょうか。 (    )
7 届出の変更のタイミング 研修修了者の異動等で体制に変更が生じた場合、届出の変更はいつまでに行う取扱いでしょうか。 (    )
8 併設部分の請求区分 従来型とユニット型が併設されている場合の認知症ケア加算の取扱い(ユニット型施設サービス費を算定している入所者との区分の整理)をご教示ください。 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

よくある質問

Q. 認知症ケア加算と認知症専門ケア加算は、名前が似ていますが別のものですか。

別の区分です。認知症ケア加算は1日につき76単位で、認知症専門棟という建物・設備・配置の基準(平成27年厚生労働省告示第96号 第59号・第17号)が土台にある老健固有の区分です。認知症専門ケア加算は1日につき3単位(Ⅰ)・4単位(Ⅱ)で、研修修了者の配置と会議を中心とする体制の区分(同告示第95号 第3号の5)です。名前の似た別物として区別してお読みください。

Q. 認知症専門棟が無い施設では、この記事のどこから読めばよいですか。

認知症専門棟の設置は認知症ケア加算(76単位)の定めであり、認知症専門ケア加算と認知症チームケア推進加算の告示条文(第3号の5・第58号の5の2)には専門棟の文言は出てきません。専門棟の無い施設は、専門ケア加算とチームケア推進加算の各対照表から読み始め、対象者の割合と研修修了者の要件を貴施設の現況と突き合わせて、指定権者にご確認ください。

Q. 認知症ケア加算の対象になる入所者は、誰がどう判断した記録を残しますか。

留意事項通知(平成12年老企第40号 6の(16)①)は、日常生活自立度Ⅲ・Ⅳ・Mに該当し、かつ専門棟での処遇が適当であると医師が認めた者に触れています。したがって残す記録は、自立度の判定記録と、医師が認めたことが分かる記録の2つです。記録の様式は指定・例示の有無が自治体で異なりうるため、本記事の照会の下書き6番をご利用ください。

Q. 対象者の割合は、どの時点の入所者数で数えますか。

告示の文言(入所者の総数のうち対象者の占める割合が2分の1以上)だけでは、暦月初日か、月平均か、一定期間の平均かまでは読み切れません。当社データベースにも数え方の時点までの登録はありません。本記事の照会の下書き1番の文をそのまま使い、指定権者の回答をメモ欄に残すことをおすすめします。

Q. 「評価に基づく値を測定」とは、具体的に何をすることですか。

告示(第58号の5の2イ(3))の文言は「個別に認知症の行動・心理症状の評価を計画的に行い、その評価に基づく値を測定し」です。評価尺度を用いて数値を記録に残す趣旨と読めますが、どの尺度を用いるかの指定・例示は告示の文言には出てきません。評価尺度の取扱いは指定権者により異なりうるため、照会の下書き4番でご確認ください。

Q. 認知症ケア加算とユニット型の施設サービス費は、同時に立ちますか。

留意事項通知(平成12年老企第40号 6の(16)③)に、ユニット型介護保健施設サービス費を算定している場合は算定しない、という趣旨の定めが置かれています。従来型とユニット型の併設施設では、入所者ごとにどちらのサービス費で請求しているかの整理が前提になります。併設時の具体的な区分の整理は照会の下書き8番をご利用ください。

Q. 専門ケア加算の会議は、既存の委員会と続けて開いた記録でも差し支えありませんか。

告示(第3号の5イ(3))が求める文言は「認知症ケアに関する留意事項の伝達又は技術的指導に係る会議を定期的に開催していること」です。会議の持ち方(単独開催か、他の委員会との連続開催か)についての定めは告示の文言には出てきません。議事録上で認知症ケアに関する議題と出席者が読み取れる形にしたうえで、開催方法の取扱いは指定権者にご確認ください。

Q. 研修修了者が1人だけの体制で、休職や長期不在があった月はどうなりますか。

告示は配置の人数を定めていますが、月の途中の休職・不在時の取扱いまでは文言に出てきません。体制に変更が生じた場合の届出の時期という形で整理される論点のため、照会の下書き7番の質問文で、変更届のタイミングと併せて指定権者にご確認ください。修了者を1人に頼る体制は、この場面で届出の見直しが動くことを想定した備えが要る、という読み方になります。

Q. 老健の加算一覧では、この5区分はどの場所を見ればよいですか。

告示21号別表2(介護保健施設サービス)の中で、認知症専門ケア加算(Ⅰ)(Ⅱ)は区分「ソ」、認知症チームケア推進加算(Ⅰ)(Ⅱ)は区分「ツ」に置かれています。認知症ケア加算は別表2の注に単位数(1日につき76単位)が置かれた区分です。当社の老健の加算・減算の一覧記事では認知症に関わる区分をまとめて掲げていますので、あわせてご覧ください。

Q. この記事の単位数は、いつ時点の告示に基づいていますか。

当社データベースの2026年7月23日時点の登録に基づきます。改定情報の欄には、5レコードいずれも「令和6年度改定(令和8年厚生労働省告示第87号による単位数の変更なし)」と登録しています。改定のたびに単位数・条項は動きうるため、届出の前には現行の告示原文をご確認ください。

この記事が根拠にした告示・通知と、その条項

本記事の事実部分は、当社加算データベースに登録した次の資料の記載によります。条項単位で本文中の各表に根拠列として付記しています。

資料 本記事で引いた箇所
平成12年厚生省告示第21号 別表2(介護保健施設サービス) 注(認知症ケア加算 76単位)・ソ(専門ケア加算 3単位/4単位)・ツ(チームケア推進加算 150単位/120単位)
平成27年厚生労働省告示第95号 第3号の5イ・ロ(専門ケア加算の基準)/第58号の5の2イ・ロ(チームケア推進加算の基準)
平成27年厚生労働省告示第96号 第59号(第17号を準用)・第17号ロ(2)〜(5)(認知症専門棟の施設基準)
平成12年老企第40号(留意事項通知) 6の(16)①〜③(対象者・職員配置・ユニット型との関係)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

出典:厚生労働省ウェブサイト(法令等データベースサービスに掲載の各告示・通知)および各自治体の公表資料/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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