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施設サービス計画書の書き方|文例つき(特養・老健)

特別養護老人ホームや老人保健施設で作成する施設サービス計画書。居宅のケアプランと考え方は同じですが、施設特有のポイントもあります。書き方を文例つきで整理します。

あわせて、特養の加算一覧(95件)で単位数と算定要件の対照表をまとめています。

施設サービス計画書とは

施設サービス計画書は、施設入所者一人ひとりの生活全般の課題に対し、施設としてどう支援するかを定める計画書です。多職種が連携してケアを行う土台になります。

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施設ならではのポイント

  • 多職種(介護・看護・栄養・機能訓練など)の役割を明確にする
  • 24時間の生活全体を見て、日課やリスクに配慮する
  • 本人の「その人らしさ」を大切にした目標にする

文例

ニーズ:他者と関わりながら、穏やかに毎日を過ごしたい。
長期目標:日中の活動に参加し、表情豊かに過ごせる。
短期目標:週3回、レクリエーションに参加できる。
サービス内容:機能訓練指導員による個別活動、介護職員による声かけと見守り。

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施設サービス計画と居宅サービス計画の違い

施設サービス計画居宅サービス計画
作る人施設の介護支援専門員居宅介護支援事業所の介護支援専門員
対象特養・老健・介護医療院の入所者在宅の利用者
サービス施設内で提供されるもの複数の事業所が提供するもの
会議サービス担当者会議(施設内の多職種)サービス担当者会議(各事業所)
特徴24時間の生活すべてが対象サービス利用の時間が対象

施設サービス計画は「1日24時間、365日の暮らし」が対象になります。そのため、サービスの組み合わせより、生活そのものをどう支えるかが中心になります。

実務で迷いやすいところ

よくある疑問考え方
居宅と様式は同じか施設サービス計画としての様式を用います。記載事項が異なります
担当者会議は施設内だけでよいか施設内の多職種で行います。必要に応じて家族も参加します
モニタリングの頻度は定められた頻度があります。状態の変化があれば随時行います
本人が意向を示せない場合家族や、これまでの生活歴から推測した旨を明記します
入所直後は情報が少ない分かる範囲で作成し、早めに見直します。空欄のままにしません

モニタリングと見直し

  • 頻度は基準・通知に示されています。最新の通知でご確認のうえ実施し、記録に残します
  • 目標の達成状況を、目標ごとに確認します
  • 状態が変わった場合は、頻度を待たずに見直します
  • 見直した場合は、あらためて説明と同意を得ます
  • 本人・家族の意向の変化も確認します

計画書の記載でつまずくところ

  • 目標が抽象的——「安全に過ごす」では評価できません
  • サービス内容が職種名だけ——何をするかまで書きます
  • 期間が長すぎる——評価の機会を失います
  • 本人の意向が反映されていない——施設側の都合だけの計画になります
  • 他の入所者と同じ内容——個別性が示せません
  • 同意の日付がない

運営指導で実際に公表されている指摘|出典つき

施設サービス計画の「作成等の不備」は、運営指導で確認される項目のひとつです(この記事の後半に、自治体が公表している指摘を出典つきで載せています)。居宅と違い、入所という前提のもとで確認される点も加わります。

公表されている指摘公表元
「施設サービス計画の作成等の不備」が24件(38.1%)で最多。入所者又は家族への説明・同意をサービス提供開始後に得ていた事例、介護支援専門員がサービス担当者会議等により他の従業者の専門的な見地からの意見を聴いたことの記録が確認できない事例。介護老人福祉施設でも同趣旨の指摘長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人保健施設)
個別サービス計画の同意署名が利用者家族のみとなっている事例、同意日がサービス提供後となっている事例。署名により同意を得る場合は代筆者が利用者及び代筆者の氏名を記入すること津山市の集団指導資料(令和5年度)
「特例的な入所の管理が不適切」が12件(8.3%)。要介護度1又は2の入所申込者の特例入所を決定する場合、市町村への意見照会及び入所検討委員会の開催が必要とされているが、要介護度が3以上から2以下に変更になった場合において意見照会及び委員会の開催が確認できない事例長野県の令和6年度運営指導結果(介護老人福祉施設)
看取り介護加算について、利用者等への説明の際に利用者に関する記録を活用した説明資料を作成し、その写しを提供していることが確認できない/看取り介護の記録に必要な項目(療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状態の変化及びこれに対するケア/把握した利用者等の意向とそれに基づくアセスメント及び対応)が記載されていない/実施した看取り介護の検証や職員の精神的負担の把握等が行われていない久留米市「近年の運営指導における主な指摘事例」
指摘149件のうち「身体拘束等の適正化へ向けた取組が不十分」が35件(24.1%)で最多。指針を整備していない、対策を検討する委員会を開催していない、研修を実施していない、身体拘束等を行った場合の理由等の記録がない長野県の令和6年度有料老人ホーム一般検査結果
自立支援促進加算について「特別浴槽を使用している入所者がいるにも関わらず算定している」。原則として入所者全員が要件を満たす必要があり、1人でも特別浴槽を使用していれば算定できない(感染症や看取り期等に一時的に使用する場合は除く)神戸市の施設向け資料
従来型個室の入所者に対し、多床室単価を請求している事例。特別な理由(感染症、ターミナル、著しい精神症状等により個室への入所が必要であると医師が判断した場合)に該当する事例を除き、個室単価で請求すること愛知県の主な指示事項
「非常災害対策が不十分」10件(6.9%)。消火訓練及び避難訓練の実施回数が消防法施行規則で定める回数に不足していた事例、土砂災害防止法及び水防法により市町村地域防災計画に定められた要配慮者利用施設で避難確保計画に基づく避難訓練を実施していない事例長野県の令和6年度運営指導結果

施設サービス計画書|第1表・第2表の通し文例

以下はすべて記載のイメージを示すための(例)であり、実在の入所者ではありません。施設は多職種が同じ計画を見て動くため、サービス内容に担当職種を書きます。

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容(担当職種)
入所したばかりで、環境に慣れず落ち着かないなじみの環境になり、穏やかに過ごせる(6か月)居室と食堂の場所が分かり、自分で移動できる(1か月)介護職員:担当を固定した関わり/生活相談員:面談(週1)
家に帰りたい気持ちが強い施設での生活に自分なりの居場所を見つけられる(1年)日課のなかで、続けたい活動が1つ決まる(3か月)介護職員:本人の希望の聞き取り/生活相談員:家族との調整
食事の量が減り、体重が落ちてきた体重を維持し、必要な栄養がとれる(6か月)1日3食を8割以上食べられる(3か月)管理栄養士:栄養ケア計画/看護職員:体重測定(週1)/介護職員:摂取量の記録
むせることが増え、肺炎が心配主治医・看護職員から示されている食べ方(記入欄)で、口から食べ続けられる(1年)とろみと姿勢の調整で、むせが週1回以下になる(3か月)言語聴覚士:嚥下評価/介護職員:食事介助と姿勢の調整/歯科:口腔管理
入浴を強く拒まれる清潔が保たれ、気持ちよく過ごせる(6か月)週2回、入浴または清拭ができる(3か月)介護職員:時間帯と担当の工夫/看護職員:皮膚の観察
夜間に起き上がり、転倒のおそれがある転倒せずに施設での生活を続けられる(1年)夜間に起き上がったとき、ご自分で(記入欄)ができている(1か月)介護職員:夜間の見守り/福祉用具:離床センサー/機能訓練指導員:動作の練習
仙骨部に赤みがあると看護職員から伝えられ、心配している皮膚の状態を確かめる関わりを、担い手が交代しても続けられる(1年)示されている間隔(記入欄)での体位変換を受けながら、皮膚の状態を保てている(2か月)看護職員:皮膚の観察(毎日)/介護職員:体位変換/福祉用具:体圧分散マットレス
日中の活動がなく、一日中臥床している日中の離床時間が増え、生活に張りが出る(1年)日中の離床時間が1日3時間以上になる(3か月)機能訓練指導員:離床の援助/介護職員:活動への誘い
他の入所者とのトラブルが起きる落ち着いて他者と過ごせる(1年)席の配置を調整し、食事中のトラブルがなくなる(2か月)介護職員:席と動線の調整/生活相談員:状況の把握
薬の管理が難しく、飲み忘れがある服薬が確実に続けられる(1年)声をかけられたとき、ご自分で全量を服用できる(1か月)看護職員:服薬管理/介護職員:服薬時の見守り
家族の面会が減り、寂しさを訴える家族とのつながりを保てる(1年)月1回、家族と話す機会がある(3か月)生活相談員:家族への連絡/介護職員:オンライン面会の支援
自分でできることまで職員がやってしまうできることを続け、自信を保てる(1年)洗面と整容を自分で行える(3か月)介護職員:見守りに切り替える/機能訓練指導員:動作の確認
看取りの時期が近づいている本人と家族が望む形で、穏やかに過ごせる(3か月)痛みや苦痛が緩和された状態を保てる(1か月)看護職員:症状の緩和/介護職員:清潔ケア/生活相談員:家族への支援
退所して在宅に戻りたい希望がある在宅復帰に向けた準備が整う(6か月)自宅の環境で必要な動作が確認できる(3か月)支援相談員:家族・居宅との調整/機能訓練指導員:自宅を想定した訓練

領域別の長期目標・短期目標(施設版)

領域長期目標の文例短期目標の文例
移動居室から食堂まで、(記入欄)を使ってご自分で移動できる手すりを使って、居室から食堂まで歩ける
食事必要な栄養がとれ、体重を維持できる昼食の主食・副食を8割以上食べられる
嚥下むせずに食事を続けられるとろみを使い、水分でむせずに飲める
排泄自分のタイミングでトイレに行ける日中の排泄を、声かけのみで行える
入浴清潔が保たれ、気持ちよく過ごせる週2回の入浴を、拒否なく続けられる
更衣・整容身だしなみを自分で整えられる上着の着脱を見守りで行える
口腔口の中を清潔に保ち、おいしく食べられる毎食後の口腔ケアを自分で行える
皮膚皮膚のトラブルなく過ごせる示されている間隔(記入欄)での体位変換を受けながら、皮膚の状態を保てている
睡眠夜間まとまって眠れる夜間の起き上がりが週2回以下になる
認知機能なじみの環境で落ち着いて過ごせる職員の顔と名前が分かり、自分から話しかけられる
意欲・活動楽しみのある時間を持てる好きな活動に週2回参加できる
対人関係他の入所者と穏やかに過ごせる同じテーブルの方と会話ができる
役割できることを続け、自信を保てる配膳の手伝いを週1回担える
健康管理持病が安定した状態を保てる毎日の血圧測定に、ご自分から腕を出せる
服薬服薬が確実に続けられる職員の確認のもとで全量を服用できる
家族との関係家族とのつながりを保てる月1回、家族と話す機会がある
在宅復帰在宅での生活に戻る準備が整う自宅を想定した動作が確認できる
看取り期望む形で、穏やかに過ごせる苦痛が緩和された状態を保てる

施設のモニタリング記録|書き方と文例

施設のモニタリングは訪問ではなく日々の観察の積み上げから行います。多職種の意見を聴いた記録が確認されます。

欄書き方記入例
実施日訪問ではなく、いつ評価したか令和◯年◯月◯日(担当:介護支援専門員 ◯◯)
目標の達成状況短期目標に対して、数値や事実で短期目標「食堂まで歩ける」は達成。手すり使用で毎食移動できている
サービスの実施状況計画どおりに提供されているか体位変換は2時間ごとに実施。記録で確認済み
本人の意向本人の言葉で「もう少し歩けるようになりたい」との発言あり
家族の意向面会時や電話で聞き取った内容長女より「食事量が心配」との訴え。栄養状態を説明した
多職種からの意見誰が何を言ったか管理栄養士より、補助食品の追加を提案。看護職員より皮膚状態は良好との報告
新たな課題状態の変化から見えたこと夜間の起き上がりが増えており、転倒の危険が高まっている
計画変更の要否変更するか、しないか、その理由夜間の見守り体制を追加するため、計画を変更する
次回の評価いつ確認するか令和◯年◯月◯日に再評価

施設ならではの確認点|居宅との違い

項目居宅サービス計画施設サービス計画
作成者居宅の介護支援専門員施設の介護支援専門員(計画担当介護支援専門員)
サービスの担い手複数の事業所原則として施設内の多職種
サービス内容の書き方事業所名・サービス種別担当する職種を書く
担当者会議各事業所の担当者を招集施設内の多職種で開催。専門的な見地からの意見を聴いた記録が必要
モニタリング訪問の頻度は基準に定めがあります。最新の通知でご確認ください日々の観察の積み上げ。定期的に評価する
同意利用者・家族から入所者又は家族から。提供開始前に得る
特有の論点—特例入所(要介護1・2)、身体拘束、看取り、栄養マネジメント、非常災害対策
加算との関係—看取り介護・自立支援促進・栄養マネジメント強化などの要件が計画と記録に直結する

施設サービス計画|避けたい書き方と言い換え

避けたい書き方なぜ問題か言い換えの例
(目標欄に)週2回の入浴介助を行う目標欄に職員の行為を書いている週2回、入浴または清拭ができる
サービス内容が「介護職員」だけ何をするか分からない介護職員:2時間ごとの体位変換と、皮膚の観察
長期と短期が同じ表現段階になっていない長期「転倒せずに施設内を移動できる」/短期「食堂まで歩ける」
全入所者で同じ文面個別の計画にならない本人の言葉と、実際の数値を必ず入れる
本人の意向が書かれていない入所者本人の視点が抜ける「家に帰りたい」など、本人の言葉をそのまま残す
多職種の意見の記録がない公表資料で名指しされている誰が何を言ったかを、担当者会議の記録に残す
同意日が提供開始日より後公表資料で名指しされている提供開始前に説明し、同意を得る
家族のみの署名で済ませている本人から得るのが原則本人から得る。代筆時は代筆者の氏名も記入する

第1表・第2表の書き方そのものはケアプラン第2表の書き方・文例、疾患別は疾患別ケアプランの文例、看取りはターミナルケアをご覧ください。要件・運用は保険者により異なります。詳細は監査対策ナビと各自治体の公表資料をご確認ください。

一日を担い手で割る|早出・日勤・遅出・夜勤×生活場面の45コマ(記入欄つき)

居宅のケアプランが書くのは「サービスが入っている時間」です。訪問介護が入る30分、通所に行く6時間、その前後は計画の外側にあります。施設サービス計画は違います。起きてから寝るまで、そして寝てから起きるまで、24時間ぶんの生活すべてが1枚の下にあります。朝の整容も、食堂までの移動も、夜中に目が覚めたときの過ごし方も、この計画の中の出来事です。

そして、その24時間を担うのは1人ではありません。早出が起こし、日勤が入浴に誘い、遅出が夕食に付き添い、夜勤が見回ります。担い手が4回交代しても同じ支援が続く形で書けているか——ここが、施設サービス計画がずれるか続くかの分かれ目です。「介護職員が見守る」とだけ書かれた計画は、誰の当番のときも自分のことに見えず、結果として誰の当番のときも起きません。

以下は、一日を早出・日勤・遅出・夜勤の4区分に割り、生活場面ごとに「サービス内容欄にそのまま書ける一文」と「交代のときに次へ渡す一文」を並べた45コマです。担い手の区分名(早出・日勤など)は施設ごとに呼び方も時間の切り方も異なりますので、記入欄に貴施設の呼び方を入れてお使いください。なお、勤務の組み方・交代の時刻・夜勤体制の設計そのものは労務管理の領域です。社会保険労務士法27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。

早出帯|起床から朝食が終わるまでの12コマ

生活場面サービス内容欄に書く一文(誰が・何を・いつ)交代のときに次へ渡す一文貴施設の担い手と確かめること(記入欄)
起床の声かけ介護職員(早出):起床時、居室に入る前に名前を呼び、Aさんが自分で目を開けてから照明を明るくする。起き上がりは待ち、ベッド柵に手が届いているかだけを見る。「今朝は声かけから起き上がりまで約3分。ベッド柵は右手で握っていた」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:起き上がりに要した時間が記録に残っているか(記入欄)
寝具と寝衣の確認介護職員(早出):起床時、寝衣の濡れ・寝具の乱れ・ベッド周囲に落ちている物を見て、そのまま記録に残す。「寝衣の背中側が湿っていた。掛け物は足元に落ちていた」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:夜間の様子を早出が見た事実として書けているか(記入欄)
更衣介護職員(早出):起床後、上衣はAさんが袖を通すまで待ち、ボタンの2つ目から手を添える。ズボンは立位を保つ間だけ支える。「今朝は上衣のボタンを3つまで自分で留めた。前回は1つだった」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:どこまで自分でできたかが数で残っているか(記入欄)
洗面・整髪介護職員(早出):洗面台で、タオルと櫛をAさんの利き手側に置き、手が止まったときだけ次の手順を声で伝える。「櫛を渡すと自分で3回とかした。タオルは差し出すまで気づかなかった」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:物を置く位置が職員によって変わっていないか(記入欄)
ひげそり・化粧介護職員(早出):本人が「今日はする」と答えた日だけ道具を用意し、鏡の前に座って行えるようにする。「今朝は『しない』とのこと。前日は自分で行っていた」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:断られた日も事実として残しているか(記入欄)
起床時の排泄介護職員(早出):起床後、トイレへの誘いを声で伝え、Aさんが「行く」と答えてから移動する。答えがないときは10分後にもう一度伝える。「1回目の声かけで『行く』。夜間の失禁はなし」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:誘いの回数と本人の答えが残っているか(記入欄)
ベッドから車いすへの移乗介護職員(早出):移乗時、Aさんが立ち上がるまで手は添えず、立位が保てたことを確認してから腰を支える。「今朝は自力で立位を保てた。ふらつきは立ち上がりの直後のみ」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:手を添える時点が職員間でそろっているか(記入欄)
食堂への移動介護職員(早出):食堂へは廊下の手すり側を歩き、途中の休憩は本人が止まった位置で取る。職員は半歩後ろを歩く。「今朝は途中で1回休んだ。休んだ場所は食堂手前の掲示板の前」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:休んだ回数と場所が残っているか(記入欄)
席への着席と姿勢介護職員(早出):着席後、足底が床につく高さに椅子を合わせ、背中と背もたれの間にすき間がないかを見る。「今朝は座り直しの声かけが1回。自分で座り直した」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:姿勢を整えた事実が記録に残っているか(記入欄)
朝食の配膳介護職員(早出):配膳時、主食と汁物の位置をAさんの見えやすい側に置き、蓋は本人が開けるのを待つ。「今朝は自分で蓋を2つ開けた。箸は職員が渡した」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:置く位置の取り決めが計画に書かれているか(記入欄)
朝食の見守りと介助介護職員(早出):食事中は隣ではなく斜め前に座り、手が止まって1分たったときだけ声で促す。「今朝は主食8割・副食5割。促しは2回」と日勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:促した回数を数えて残しているか(記入欄)
朝の服薬の確認介護職員(早出):看護職員が用意したものを本人の前に置き、口に入れて飲み込むところまでを見て、看護職員へ結果を伝える。「今朝は全量を飲み込むまで見届けた。むせはなし」と日勤・看護職員へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:介護職員と看護職員の役割の境目が計画に書かれているか(記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

日勤帯|朝食後から午後までの12コマ

生活場面サービス内容欄に書く一文(誰が・何を・いつ)交代のときに次へ渡す一文貴施設の担い手と確かめること(記入欄)
食後の口腔ケア介護職員(日勤):朝食後、洗面所でAさんが自分で歯ブラシを動かすのを待ち、最後の仕上げだけを行う。「今日は上の前歯まで自分で磨いた。仕上げは奥歯のみ」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:仕上げの範囲が職員間でそろっているか(記入欄)
離床と臥床の切り替え介護職員(日勤):午前は食堂で過ごし、本人が「休みたい」と言った時点で居室へ戻る。戻った時刻を記録に残す。「今日は10時40分に『休みたい』と言われて居室へ戻った」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:戻った時刻が日によって比べられる形か(記入欄)
水分の提供介護職員(日勤):午前と午後に、本人が選んだ飲み物を本人の手の届く位置に置き、飲んだ量を記録に残す。「今日は午前に温かいお茶を1杯、午後は冷たい麦茶を選ばれた」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:選んだ飲み物まで残しているか(記入欄)
入浴への誘い介護職員(日勤):入浴の誘いは、Aさんが食堂にいる時間帯に、担当を固定して同じ言い方で伝える。「今日は1回目の誘いで『入る』。誘ったのは前回と同じ職員」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:誘い方の言葉が計画に書かれているか(記入欄)
入浴中の見守り介護職員(日勤):脱衣室では座位で更衣を行い、洗身はAさんが手の届く範囲を自分で洗い、背中だけを職員が洗う。「今日は前面と両腕を自分で洗われた。背中と足先を職員が洗った」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:自分で洗える範囲が計画に書かれているか(記入欄)
入浴後の整容と水分介護職員(日勤):入浴後、居室で髪を乾かし、本人が選んだ飲み物を渡してから食堂または居室へ移動する。「今日は入浴後に麦茶を1杯。休憩は15分」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:入浴後の休憩時間が残っているか(記入欄)
日中の排泄介護職員(日勤):Aさんが立ち上がろうとした動きを合図として受け取り、トイレへの誘いを声で伝える。「今日は立ち上がりの合図が3回。うち2回はトイレだった」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:本人の合図が計画に言葉で書かれているか(記入欄)
機能訓練機能訓練指導員(日勤):午前、居室から食堂までの往復を歩行の練習の場として使い、歩いた距離と休憩の回数を記録に残す。「今日は往復を1回。途中の休憩は1回」と遅出・介護職員へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:訓練内容・実施時間・担当者が記録にそろっているか(記入欄)
活動への参加介護職員(日勤):本人が過去に「やってみたい」と答えた活動の日に、開始の10分前に声をかけ、参加するかどうかは本人が決める。「今日は書道に参加。30分のうち20分は自分で筆を持たれた」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:参加しなかった日も残しているか(記入欄)
昼食の配膳と介助介護職員(日勤):昼食は朝食と同じ席・同じ位置に配膳し、食事中の姿勢の崩れは本人が座り直すのを待ってから支える。「今日は主食10割・副食8割。座り直しは自分で1回」と遅出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:席と配膳位置が朝夕でそろっているか(記入欄)
昼の服薬の確認介護職員(日勤):看護職員が用意したものを昼食後に本人の前に置き、飲み込むところまでを見て、結果を看護職員へ伝える。「今日は昼の分を食後10分で飲み終えた」と遅出・看護職員へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:伝える相手が計画に書かれているか(記入欄)
面会・外出の対応生活相談員(日勤):面会の予約が入った日は、面会の時刻と場所を早出・遅出・夜勤の全区分に前日までに伝える。「明日14時に長女が面会予定。夕食は通常どおり」と遅出・夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:面会の予定が全区分に届く経路があるか(記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

遅出帯|夕方から就寝までの11コマ

生活場面サービス内容欄に書く一文(誰が・何を・いつ)交代のときに次へ渡す一文貴施設の担い手と確かめること(記入欄)
おやつと水分介護職員(遅出):午後、本人が選んだ飲み物と菓子を食堂の同じ席で渡し、食べた量を記録に残す。「今日はおやつを全量。飲み物は半分残された」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:残した量まで数で残しているか(記入欄)
夕方の落ち着かなさへの対応介護職員(遅出):Aさんが玄関の方向へ歩き出したときは止めず、隣を歩きながら「どちらへ行かれますか」と尋ね、答えを記録に残す。「今日は16時20分に玄関へ。『家に帰る』と言われた。10分歩いて食堂へ戻られた」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:本人の言葉がそのまま残っているか(記入欄)
夕食前の排泄介護職員(遅出):夕食前にトイレへの誘いを声で伝え、本人が「まだ」と答えたときは食後にもう一度伝える。「今日は食前に『まだ』、食後の誘いで排尿あり」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:断られた後の再度の誘いが計画に書かれているか(記入欄)
夕食の配膳と介助介護職員(遅出):夕食は朝食・昼食と同じ席に配膳し、テレビの音が食事の妨げになる場合は本人に確認してから音量を下げる。「今日は主食8割・副食8割。テレビは本人の希望でそのまま」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:環境の調整を本人に確認しているか(記入欄)
夕の服薬の確認介護職員(遅出):看護職員が用意したものを夕食後に本人の前に置き、飲み込むところまでを見て、結果を看護職員と夜勤へ伝える。「今日は夕の分を食後すぐに飲み終えた」と夜勤・看護職員へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:夜勤へも結果が届く経路があるか(記入欄)
夕食後の口腔ケア介護職員(遅出):夕食後、義歯の取り外しは本人が行い、洗浄と保管の場所は毎日同じ位置にする。「今日は義歯を自分で外された。保管は洗面台右の定位置」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:保管場所が計画に書かれているか(記入欄)
就寝前の更衣介護職員(遅出):就寝前の更衣は本人が選んだ寝衣を使い、上衣はAさんが袖を通すまで待つ。「今日は寝衣を自分で選ばれた。上衣は自分で着られた」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:本人が選ぶ場面が計画に残っているか(記入欄)
就寝前の排泄介護職員(遅出):消灯前にトイレへの誘いを声で伝え、移動と着座までを見守り、排泄の有無を記録に残す。「今日は消灯前に排尿あり。誘いは1回」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:夜間の見回りの前提として渡せているか(記入欄)
居室環境を整える介護職員(遅出):就寝前に、照明を本人が「これでよい」と答えた明るさに合わせ、水分と呼び出しの手段を手の届く位置に置く。「今日は足元灯のみで『これでよい』とのこと。水分は右手側に置いた」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:置く位置が毎晩そろっているか(記入欄)
就寝時の姿勢と寝具介護職員(遅出):入床時、本人が楽だと答えた向きに整え、掛け物の重さについても本人に確認する。「今日は右向きで『これが楽』とのこと。掛け物は1枚」と夜勤へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:本人が答えた内容が残っているか(記入欄)
家族への連絡の返し生活相談員または介護職員(遅出):日中に家族から受けた依頼は、その日のうちに結果を返し、返した内容と時刻を記録に残す。「本日15時に長女から衣類の相談。16時に電話で回答済み」と夜勤・翌日の早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:返した記録が残っているか(記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

夜勤帯|消灯から翌朝の起床までの10コマ

夜勤帯は、担い手の数がもっとも少なく、しかも交代の相手がいない時間帯です。計画に書かれていないことは、その場の判断になります。「誰に上げるか」まで書いてある計画だけが、夜に効きます。なお、夜勤の人数・時間帯の設計・交代の組み方は労務管理の領域です。社会保険労務士法27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。

生活場面サービス内容欄に書く一文(誰が・何を・いつ)交代のときに次へ渡す一文貴施設の担い手と確かめること(記入欄)
消灯後の見回り介護職員(夜勤):見回りの際は居室の扉を静かに開け、呼吸の様子と体の向きだけを確認し、声はかけない。目が開いていたときのみ声をかける。「見回りで目が開いていたのは1回。そのとき『眠れない』と言われた」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:声をかける条件が計画に書かれているか(記入欄)
夜間の排泄介護職員(夜勤):Aさんが起き上がる音に気づいたときは居室へ行き、トイレへの移動に付き添う。誘いから戻るまでを1件として記録に残す。「夜間の排泄は2回。いずれも自分で起き上がって呼ばれた」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:回数が日ごとに比べられる形で残っているか(記入欄)
体位の調整介護職員(夜勤):体の向きの調整は、本人が自分で動いた形跡があるときは行わず、そのまま記録に残す。「夜間、自分で向きを変えられた形跡が2回あった」と早出・看護職員へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:職員が行った場合と本人が動いた場合を分けて残しているか(記入欄)
起き上がり・離床への対応介護職員(夜勤):離床に気づいたときは制止せず、隣に立って行き先を尋ね、答えと時刻を記録に残す。「2時10分に離床。『トイレ』とのこと。付き添って戻られた」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:制止しない方針が計画に書かれているか(記入欄)
眠れないときの過ごし方介護職員(夜勤):眠れないと言われたときは、本人が希望すればホールの椅子で過ごし、戻る時刻は本人が決める。「1時30分から2時までホールで過ごされた。『これで落ち着いた』とのこと」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:過ごす場所の選択肢が計画に書かれているか(記入欄)
夜間の水分介護職員(夜勤):起きられたときに本人が希望すれば、遅出が置いた水分を渡し、飲んだ量を記録に残す。「夜間に水を1回、コップ半分ほど飲まれた」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:夜間に飲んだ量が翌日の記録につながっているか(記入欄)
体調の変化に気づいたとき介護職員(夜勤):いつもと違う様子に気づいたときは、見えたこと・聞こえたこと・時刻をそのまま記録に残し、あらかじめ計画に書いた連絡先へ伝える。「3時に『胸のあたりが重い』と言われた。3時5分に連絡し、指示を受けて記録に残した」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:夜間の連絡先が計画に名前で書かれているか(記入欄)
明け方の覚醒介護職員(夜勤):明け方に目が覚めた場合も、起床の時刻までは居室で過ごせるようにし、本人が「起きる」と言った時刻を記録に残す。「5時に覚醒。『まだ寝ている』とのことで6時30分まで居室で過ごされた」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:起床時刻を本人が決める形になっているか(記入欄)
起床前の準備介護職員(夜勤):起床の前に、寝衣の状態と寝具の乱れを確認し、早出がそのまま引き継げるよう記録に残す。「寝衣は乾いていた。掛け物は足元にずれていた」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:早出が見る前の状態が残っているか(記入欄)
夜間の記録の整理介護職員(夜勤):夜間に起きたことを、時刻・本人の言葉・職員が行ったことの3つに分けて整理し、早出に口頭でも渡す。「夜間の出来事は3件。うち1件は看護職員へ連絡済み」と早出へ渡す。担い手:(記入欄)/確かめる:口頭で渡した内容が記録にも残っているか(記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

交代の境目で落ちるもの|4地点×4種類の16行

45コマを書ききっても、交代の瞬間に何を渡すかが決まっていなければ、次の担い手の手元には前の時間帯の事実が届きません。落ちるのはいつも同じ4種類です——体調で気づいたこと、短期目標に関わる事実、本人が言った言葉、次の時間帯に頼みたいこと。

引き継ぎの地点渡すもの渡す一文(そのまま使える形)落ちたときに起きること
早出から日勤へ体調で気づいたこと「起床時、寝衣の背中側が湿っていました。体の向きは右向きでした」日中の水分と更衣の判断が、前夜の事実を知らないまま行われる。
早出から日勤へ短期目標に関わる事実「短期目標『上衣のボタンを自分で留める』について、今朝は3つまで自分で留められました」目標の達成状況が朝の場面だけで途切れ、評価のときに材料が足りなくなる。
早出から日勤へ本人が言った言葉「起床時に『今日は風呂に入りたくない』と言われました」入浴の誘いが同じ言い方で繰り返され、断られた理由が残らない。
早出から日勤へ次の時間帯に頼みたいこと「食堂までの歩行で1回休まれたので、午前の機能訓練で歩行の様子を見ていただけますか」気づきが個人の中で終わり、機能訓練指導員に届かない。
日勤から遅出へ体調で気づいたこと「入浴後、髪を乾かす間に座り直しを2回されました。いつもは0回です」夕方の姿勢の崩れが「今日だけのこと」に見えてしまう。
日勤から遅出へ短期目標に関わる事実「短期目標『背中以外を自分で洗う』について、今日は前面と両腕を自分で洗われました」入浴の場面でしか分からない到達点が、記録に残らない。
日勤から遅出へ本人が言った言葉「昼食後に『夕方になると家のことが気になる』と言われました」夕方の落ち着かなさが、本人の理由と切り離されて扱われる。
日勤から遅出へ次の時間帯に頼みたいこと「午後に長女から衣類の相談を受けました。夕方までに折り返しをお願いします」家族への返しが翌日以降にずれ、家族の側に不信が残る。
遅出から夜勤へ体調で気づいたこと「夕食は主食8割・副食8割でした。食事中のむせはありませんでした」夜間に様子が変わったときに、比べる基準が手元にない。
遅出から夜勤へ短期目標に関わる事実「短期目標『就寝前の排泄を声かけのみで行う』について、今日は誘い1回で行かれました」夜間の排泄の回数だけが残り、夕方までの経過が抜ける。
遅出から夜勤へ本人が言った言葉「消灯前に『足元灯だけでよい』と言われました」夜勤が別の明るさに変え、翌朝に本人が不満を口にする。
遅出から夜勤へ次の時間帯に頼みたいこと「明日14時に面会の予定です。朝の整容の時間を早めに取れるようにお願いします」面会の予定が夜勤・早出に届かず、当日の朝が慌ただしくなる。
夜勤から早出へ体調で気づいたこと「3時に『胸のあたりが重い』と言われ、連絡のうえ指示を受けて記録に残しました」朝の場面で同じ訴えがあっても、初めてのこととして扱われる。
夜勤から早出へ短期目標に関わる事実「短期目標『夜間の起き上がりのときに自分で呼ぶ』について、今夜は2回とも自分で呼ばれました」夜間の到達点が評価の材料にならず、目標が据え置かれる。
夜勤から早出へ本人が言った言葉「1時30分に『眠れない』と言われ、ホールで30分過ごされました」翌日の日中の眠気が、理由の分からない変化として記録される。
夜勤から早出へ次の時間帯に頼みたいこと「夜間に水分をコップ半分しか取られていないので、朝の水分の様子を見ていただけますか」夜と朝が別々の記録になり、一日ぶんの水分がどこにも集まらない。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

同じ「入浴」でも書き方が変わる理由|居宅と施設の30項目対照

居宅のケアプランを書いてきた方が施設に移ると、最初につまずくのが「同じ言葉の意味が変わる」ところです。居宅で「入浴」と書けば、それは訪問入浴や通所で行われる週の回数のことでした。施設で「入浴」と書くと、それは一日の日課のどこに置くかという話になります。誰が誘い、どの時間帯に、誰が見守り、終わったあと誰に渡すか。回数だけでは足りません。

以下は、居宅の書き方と施設の書き方を並べ、なぜ変わるのかまで書いた30項目です。左の列をそのまま右に移すと計画が現場と合わなくなる、というのがこの表の主旨です。

項目居宅サービス計画ではこう書く施設サービス計画ではこう書くなぜ変わるか
対象になる時間サービスが入っている時間を書く。それ以外の時間は家族と本人に委ねられる。起床から就寝まで、そして夜間も含めた一日ぶんを書く。空いている時間という考え方をしない。施設では生活の場そのものを提供しているため、計画の外側という時間が存在しないから。
入浴「入浴介助を週◯回」と、サービスの回数として書く。「日課のどこで、誰が誘い、どこまでを本人が行うか」を書く。回数の定めは基準・通知に示されています。最新の通知でご確認ください。施設では入浴が一日の流れの一部になっており、誘い方と担い手を決めないと日によって支援が変わるから。
食事「配食サービスを週◯回」「通所での昼食」と、提供者ごとに書く。朝・昼・夕の3回すべてを、席・配膳の位置・見守りの距離まで書く。施設では3食すべてが自施設の支援であり、場面ごとに担い手が交代するから。
排泄「訪問介護によるトイレ誘導」と、入っている時間の中で書く。日中と夜間で担い手が変わる前提で、誘いの合図・回数の数え方・戻るまでを書く。施設では24時間続く場面であり、夜勤帯だけ別の運用になると本人が混乱するから。
起床・就寝ほとんど書かない。家族の生活時間に含まれる。起床の声かけの仕方、就寝前の環境の整え方まで書く。施設では起床と就寝が支援の場面そのものであり、職員の交代をまたぐから。
夜間緊急時の連絡先を書く程度にとどまることが多い。見回りの仕方、離床時の関わり方、誰に上げるかまで書く。施設では夜間も自施設が担っており、その場の判断に委ねる部分を減らす必要があるから。
サービス内容の主語事業所が主語になる(訪問介護事業所が◯◯を行う)。職種と時間帯の区分が主語になる(介護職員(早出)が◯◯を行う)。施設では同じ職種の中で担い手が交代するため、職種名だけでは誰の当番か決まらないから。
担い手の書き方事業所名を書けば、その事業所の中で担当が決まる。職種と時間帯を書く。個人名ではなく、当番として続く形にする。個人名で書くとその職員が休んだ日に支援が止まり、異動のたびに計画を書き直すことになるから。
事業所名サービス内容欄に事業所名を書く。施設内で完結する部分には事業所名を書かず、外部の関わり(受診・歯科・理美容など)のときだけ相手先を書く。施設では担い手の大半が自施設の職員であり、事業所名では区別にならないから。
曜日と時刻訪問の曜日と時刻が支援の枠を決める。日課のどこに置くかで書く。時刻は本人の生活リズムに合わせて幅をもたせる。施設では時刻を固定すると、本人の状態に合わせた調整ができなくなるから。
回数の書き方「週◯回」がそのままサービスの量になる。回数だけでなく、行えなかった日にどう扱うかまで書く。施設では行事や体調で日課が動くため、代わりの日をどうするかを決めておかないと記録が空くから。
移動・外出送迎の有無と、誰が付き添うかを書く。居室から食堂・浴室・ホールまでの、施設内の移動そのものを書く。施設では日に何度も繰り返される移動が支援の中心にあるから。
服薬訪問看護・薬局・家族の役割分担として書く。看護職員が用意し、介護職員が飲み込むまでを見て、結果を看護職員へ返すという流れで書く。施設では職種をまたいで手渡されるため、境目を書かないと結果が誰にも戻らないから。
口腔訪問歯科や家族の支援として書く。毎食後の場面として書き、本人が行う範囲と職員が仕上げる範囲を分けて書く。施設では一日3回繰り返され、担い手が毎回変わるから。
居室環境住宅改修や福祉用具として書く。照明の明るさ、物の置き場所、手の届く位置まで書く。施設では居室が共通の様式でつくられており、個別の置き方を決めないと職員ごとに変わるから。
家族との連絡家族が同居・近居していれば日常的に伝わる。誰が、どの場面で、どの手段で伝えるかを書く。施設では家族が生活の場にいないため、伝える仕組みを計画に持たないと届かないから。
本人の意向の聞き取り訪問の場で、まとまった時間をとって聞く。日々の場面で出た言葉を拾い、そのまま計画に残す。施設では改まった面談より、日課の中の一言に本音が出ることが多いから。
モニタリングの材料訪問時の様子と、各事業所からの報告が材料になる。早出・日勤・遅出・夜勤それぞれの記録が材料になる。施設では一人の目で見た様子ではなく、時間帯ごとの記録を突き合わせて初めて全体が見えるから。
会議の相手各事業所の担当者を招集する。施設内の多職種で行う。専門的な見地からの意見を聴いたことの記録が確認されます。施設ではサービスの担い手が同じ建物の中にいるため、意見を聴いた事実を残さないと会議があったこと自体が確認できないから。
情報の集め方本人・家族・主治医・各事業所から集める。本人・家族に加え、時間帯ごとの職員から集める。施設では同じ人を4区分の職員が別々の角度から見ているから。
緊急時の連絡家族と主治医の連絡先を書く。時間帯ごとに、誰から誰へ上げるかを書く。施設では夜間に判断する人が変わるため、日中と同じ連絡先だけでは動けないから。
計画の交付先本人・家族と、位置づけた各事業所へ交付する。本人・家族と、施設内で支援に関わる職種へ届ける。施設では交付先が外部ではなく内部であり、届いているかが見えにくいから。
記録の置き場所各事業所がそれぞれ持ち、必要に応じて取り寄せる。同じ入所者の記録が時間帯ごとに分かれて残るため、1人ぶんとしてつながる形にする。時間帯ごとに別の綴りになっていると、一日の経過が読めなくなるから。
日課との関係日課という概念がなく、生活は本人と家族が組み立てる。施設の日課と、本人の生活リズムのどちらを優先するかを場面ごとに書く。施設の日課をそのまま個人の計画にすると、全入所者で同じ計画になってしまうから。
行事・季節計画にはほとんど現れない。行事の日に日課が変わることを前提に、いつもの支援をどう確保するかを書く。施設では行事の日に入浴や機能訓練の時間が動き、記録が空きやすいから。
他の入所者との関係基本的に計画の対象にならない。席の位置、活動の組み合わせ、居室の並びまで支援の対象になる。施設では他者と過ごす時間が長く、関係のあり方が生活の質に直結するから。
職員の交代担当者が原則として固定される。一日に複数回交代する前提で、渡す情報の種類まで書く。交代を前提にしない書き方だと、書いた本人の当番のときしか実行されないから。
週末・祝日サービスの有無が変わることを本人・家族が把握している。職員の顔ぶれが変わっても同じ支援が続く形で書く。施設では週末に手順が伝わらないことが起きやすく、本人が最も違いを感じる場面だから。
退所・入院サービスの中断・再開として扱う。生活の場そのものが変わるため、計画を止める・戻すという扱いになる。施設では入院中も居室と生活が待っている状態であり、戻ったときの日課の戻し方まで考えるから。
見直しのきっかけ認定の更新、サービスの変更、本人・家族からの申し出が中心になる。それらに加えて、時間帯ごとの記録に現れた変化がきっかけになる。施設では変化が夜間や食事の場面に先に出ることが多く、定期の評価を待つと遅れるから。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

居宅から持ち込むとずれる12語|同じ言葉が指している範囲

言葉居宅で指しているもの施設で指しているもの
サービス契約した事業所が提供する、区切られた時間の支援。生活のあらゆる場面での関わり。区切りがなく、日課の全体を指す。
担当者各事業所の窓口になる人。基本的に固定される。その時間帯の当番。一日に複数回入れ替わる。
訪問介護支援専門員が自宅へ出向くこと。モニタリングの主要な手段。居室へ足を運ぶこと。日常の動作であり、特別な行為ではない。
事業所外部の提供者。複数が関わり、名前で区別する。ほぼ自施設。名前で区別する意味が薄く、職種と時間帯で区別する。
モニタリング訪問した日に見て聞いた内容をまとめること。時間帯ごとの記録を突き合わせて、目標に対する到達点を読むこと。
日課本人と家族が組み立てる暮らしのリズム。施設の運営上の流れと、本人のリズムが重なる場所。どちらを優先するかを場面ごとに決める。
見守りそばに人がいない時間をどう埋めるかという話。そばにいる職員が、どこまで手を出さずに待つかという話。
送迎自宅と事業所の往復。居室と食堂・浴室・ホールの往復。一日に何度も繰り返される。
居室自宅そのもの。本人の持ち物で構成されている。共通の様式でつくられた部屋。物の置き場所を決めないと職員ごとに変わる。
家族日常的に生活を共にし、支援の担い手にもなる存在。面会と連絡でつながる存在。意向を聴く機会を計画に組み込む相手。
夜間サービスが入らない時間。家族が担うか、本人が一人で過ごす。担い手が最も少ない時間帯。計画に書かれていないことがその場の判断になる。
交代ほとんど意識されない。一日に複数回起きる、情報が落ちやすい地点。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「いつ・誰が」が読み取れる第2表|24時間で書いた通し文例30組

以下はすべて記載のイメージを示すための例であり、実在の入所者ではありません。氏名は「Aさん」と表記しています。

この30組は、ニーズの立て方そのものを「時間帯」と「担い手」から起こしています。「入浴を拒まれる」ではなく「入浴の誘い方が職員によって違い、断ることが続いている」。前者はご本人の問題に見えますが、後者は施設側が動かせる課題になります。サービス内容の欄には、どの時間帯の誰が、何をして、誰に渡すかまで入れています。

朝と夜のリズムから起こした10組

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容(いつ・誰が・何を)
朝、起きてから食堂へ行くまでに時間がかかり、朝食に間に合わないことがある自分のペースで朝の支度をして、朝食の席に着ける起床から食堂に着くまでを、途中で1回休むだけで行える介護職員(早出):起床の声かけののち、更衣と洗面を見守り、手が止まったときだけ次の手順を伝える/介護職員(早出):食堂への移動に半歩後ろで付き添い、休んだ回数と場所を日勤へ渡す
夕方になると落ち着かず、玄関に向かって歩き出す夕方の時間を、自分が納得できる過ごし方で過ごせる玄関へ向かったとき、職員と一緒に歩いて食堂へ戻れる介護職員(遅出):歩き出したときは止めず隣を歩き、行き先を尋ねて答えをそのまま記録に残す/生活相談員:本人が口にした行き先を家族に伝え、家の様子を聞いて本人に返す
夜、決まった時間に目が覚めて、そのまま眠れない夜に目が覚めても、自分の落ち着く形で朝まで過ごせる目が覚めたとき、居室かホールかを自分で選べる介護職員(夜勤):覚醒に気づいたときは行き先を尋ね、ホールで過ごす場合は戻る時刻を本人が決める/介護職員(夜勤):覚醒の時刻と過ごした場所を早出へ渡す
夜間に何度もトイレに起き、翌日の日中に眠ってしまう夜と昼のリズムが整い、日中に起きて過ごせる日中に食堂で過ごす時間が、午前と午後で各1時間以上になる介護職員(夜勤):夜間の起き上がりの回数と時刻を記録に残し、早出へ渡す/介護職員(日勤):午前と午後に食堂で過ごす時間をつくり、居室に戻った時刻を記録に残す
昼夜のリズムが入れ替わりかけている朝に目覚め、夜に眠るリズムを取り戻せる朝食を食堂で食べる日が続けられる介護職員(早出):起床時にカーテンを開け、本人が「起きる」と答えてから支度を始める/介護職員(日勤):日中に臥床した時刻と起きた時刻を記録に残し、遅出へ渡す
起床時に足元がふらつくが、本人は「大丈夫」と言う起き上がりから立ち上がりまでを、自分のペースで安全に行える立ち上がりのあと、3秒待ってから歩き出せる介護職員(早出):立ち上がりのあと本人が動き出すまで待ち、ふらつきの有無と続いた時間を記録に残す/機能訓練指導員:午前に立ち上がりの動作を確認し、結果を早出・遅出・夜勤に共有する
就寝前の準備を職員が先に済ませてしまい、自分でできることが減っている就寝の支度を、自分でできるところは続けられる寝衣を自分で選び、上衣を自分で着られる介護職員(遅出):寝衣は2枚を並べて本人に選んでもらい、上衣は袖を通すまで手を出さない/介護職員(遅出):どこまで自分で行えたかを夜勤へ渡す
夜勤帯に体調の変化があっても、朝まで誰にも言わない気になることを、その場で職員に伝えられる夜間に目が覚めたとき、呼び出しの手段を自分で使える介護職員(遅出):就寝前に呼び出しの手段を手の届く位置に置き、置いた位置を記録に残す/介護職員(夜勤):見回りの際に目が開いていたときだけ声をかけ、話された内容をそのまま記録に残す
眼鏡と補聴器の置き場所が日によって変わり、朝に探している自分の持ち物の場所が分かり、朝の支度を自分で始められる起床時に、眼鏡と補聴器を自分で手に取れる介護職員(遅出):就寝前に眼鏡と補聴器を決めた定位置に置き、置いた場所を夜勤へ渡す/介護職員(早出):起床時に本人が自分で手に取れたかを記録に残す
明け方に目が覚めるが、起床の時刻まで待つように言われている朝の始まりを、自分で決められる目が覚めたあと、居室で過ごすか起きるかを自分で選べる介護職員(夜勤):明け方の覚醒時に本人の希望を尋ね、居室で過ごす場合は照明と掛け物を整える/介護職員(早出):本人が「起きる」と言った時刻を記録に残す

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

日中の場面と担い手の交代から起こした10組

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容(いつ・誰が・何を)
入浴の誘い方が職員によって違い、断ることが続いている入浴の時間を、自分の納得のうえで迎えられる1回目の誘いで「入る」と答えられる日が続く介護職員(日勤):誘いは担当を固定し、計画に書いた同じ言い方で伝える/介護職員(日勤):断られた日は理由として本人が言った言葉をそのまま記録に残す
入浴の順番が後になると、待つ間に疲れてしまう入浴を、疲れの少ない時間帯に受けられる入浴後に居室で休む時間が15分とれる介護職員(日勤):入浴の順番を本人の生活リズムに合わせて決め、決めた順番を計画に書く/介護職員(日勤):入浴後の休憩の時間と本人の様子を遅出へ渡す
昼食のあと居室に戻ると、夕方まで横になっている午後の時間に、自分の楽しみのある過ごし方を持てる午後に食堂かホールで過ごす日が週に3日以上になる介護職員(日勤):午後の活動の開始10分前に声をかけ、参加するかどうかは本人が決める/介護職員(遅出):午後をどこで過ごしたかを記録に残し、夜勤へ渡す
自室から出る機会が食事のときだけになっている食事以外の目的で、自分から居室の外へ出られる食事以外で居室を出る機会が1日1回以上になる介護職員(日勤):本人が過去に関心を示した活動の日に声をかけ、行き先を本人が選べるようにする/生活相談員:本人が関心を示した活動を記録に残し、多職種で共有する
早出の職員には話すが、遅出の職員には話さないどの時間帯の職員にも、困ったことを伝えられる遅出の職員に、自分から声をかける機会がつくれる介護職員(遅出):夕方の水分を渡す場面で、毎日同じ時間に短い会話の機会をつくる/介護職員(早出):本人が朝に話した内容を、遅出にも届く形で記録に残す
週末は職員の顔ぶれが変わり、いつもの手順が伝わらないいつ、誰が担当しても、同じ手順で支援を受けられる週末にも平日と同じ手順で朝の支度ができる介護職員(全区分):朝の支度の手順を計画のサービス内容欄に文章で書き、居室内に同じ内容を置く/介護支援専門員:週明けに、週末の記録と平日の記録を並べて差を確認する
食堂の席が変わると、食事に手をつけない安心して食事の場に着ける3食とも同じ席で食事ができる介護職員(全区分):席と配膳の位置を計画に書き、行事の日も同じ位置にする/介護職員(日勤):席を変える場合は事前に本人に伝え、本人の答えを記録に残す
水分を勧められると断るが、好みの飲み物なら飲む自分の好みに合った形で、水分をとり続けられる1日に自分で選んだ飲み物を3回以上飲める介護職員(全区分):飲み物は2種類を示して本人に選んでもらい、選んだ種類と量を記録に残す/管理栄養士:本人が選んだ種類の傾向を確認し、多職種で共有する
洗濯物の片づけを自分でしたいが、職員が先に済ませてしまう自分の身の回りのことを、自分の手で続けられる洗濯物をたたむ作業を、自分の手で最後まで行える日が続く介護職員(遅出):洗濯物は本人の目の前に置き、たたみ始めるまで待つ/介護職員(遅出):どこまで自分で行えたかを記録に残し、翌日の早出へ渡す
同じ話を繰り返し、聞き手の職員によって対応が違う話したいことを、どの職員にも同じように受け止めてもらえる話の内容が記録に残り、次の職員が続きから聞ける介護職員(全区分):繰り返し話される内容をそのまま記録に残し、次の時間帯へ言葉のまま渡す/生活相談員:話の内容を家族に伝え、背景を聞き取って多職種で共有する

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

暮らしの節目と、本人の意向から起こした10組

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)長期目標短期目標サービス内容(いつ・誰が・何を)
排泄のたびに人を呼ぶことをためらい、間に合わないことがある遠慮なく声を出して、自分のタイミングでトイレに行ける日中に、自分から呼ぶ回数が1日2回以上になる介護職員(日勤):立ち上がろうとする動きを合図として受け取り、声をかけて移動に付き添う/介護職員(全区分):本人が自分で呼んだ回数と、職員が気づいた回数を分けて記録に残す
更衣に時間がかかり、途中で職員が手を出してしまう自分で着替えられる部分を、これからも続けられる上衣のボタンを3つ以上自分で留められる介護職員(早出・遅出):ボタンは2つ目までを本人が留めるのを待ち、そこから手を添える/介護職員(早出):自分で留められた数を毎朝記録に残し、日勤へ渡す
口腔ケアを自分で行っているが、磨き残しがある自分で磨く習慣を続けながら、口の中を清潔に保てる毎食後に自分で歯ブラシを持ち、最後の仕上げだけを受けられる介護職員(全区分):本人が磨いたあと、仕上げの範囲を計画に書いた箇所だけ行う/介護職員(遅出):義歯の保管場所を毎日同じ位置にし、位置を計画に書く
車いすの座り直しを自分でせず、姿勢が崩れたまま過ごしている楽な姿勢で、一日を過ごせる食事のときに、自分で1回座り直せる介護職員(全区分):姿勢が崩れたときは本人が座り直すのを待ち、動きがないときだけ声をかける/機能訓練指導員:座り直しの動作を確認し、確認した内容を全区分に共有する
服薬の時間に眠っていて、あとから飲むことになる決まった流れの中で、落ち着いて服薬できる食後に起きている状態で服薬の場面を迎えられる介護職員(全区分):食事の場面に服薬の場面を続けて置き、飲み込むところまでを見て看護職員へ結果を返す/看護職員:介護職員から返った結果を毎回受け取り、記録に残す
家族の面会が夕方に重なり、夕食の時間がずれる家族と会う時間と、食事の時間の両方を大切にできる面会の日も、夕食を自分の席で食べられる生活相談員:面会の予定を前日までに早出・日勤・遅出・夜勤の全区分へ伝える/介護職員(遅出):面会が延びた日の夕食の扱いを本人に確認し、確認した内容を記録に残す
面会のない日の午後に、決まって帰宅を口にする家族とのつながりを感じながら、施設での午後を過ごせる週に1回、家族の様子を知る機会がある生活相談員:家族から届いた近況を、午後の同じ時間帯に本人へ伝える/介護職員(遅出):本人が帰宅を口にした時刻と言葉をそのまま記録に残す
行事の日は日課が変わり、いつもできていることができない行事の日も、自分のペースを保って過ごせる行事の日にも、朝の支度を自分で行える介護職員(全区分):行事の日は朝の支度の開始を早め、いつもの手順を変えない/介護支援専門員:行事で動いた日課について、代わりに行った内容を記録に残す
食事の形を変えたことを、本人が納得していない自分が納得したうえで、食事を続けられる食事の形について、自分の希望を職員に伝えられる管理栄養士:変更の理由と本人の希望を面談で聞き取り、聞き取った内容をそのまま記録に残す/介護職員(全区分):食事中に本人が口にした言葉を記録に残し、多職種へ渡す
退所して自宅に戻る話が出ているが、本人の希望が固まっていないこれからどこで暮らすかを、自分の言葉で選べる自宅での生活について、心配なことを3つ挙げられる支援相談員:本人と面談し、挙げられた心配ごとをそのまま記録に残す/機能訓練指導員:本人が挙げた場面について、施設内で同じ動作を確認する

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入所から退所までの節目35場面|計画をどう動かすか(記入欄つき)

施設サービス計画がずれるのは、たいてい「何かが起きた日」です。入所した日、初めての夜、入院した日、戻ってきた日、行事で日課が動いた日。そのとき計画をどう動かすかが決まっていないと、現場だけが先に変わり、計画だけが前のまま残ります。そして計画と記録が食い違ったまま数か月が過ぎます。

以下の35場面は、そのつど「計画のどこを動かすか」「何を確かめるか」「誰と決めるか」を並べたものです。確かめる欄は記入欄にしていますので、そのまま点検の様式としてお使いいただけます。なお、担当職員の配置替えや勤務の組み替えといった労務管理の判断については、社会保険労務士法27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。

入所前後と、担い手が替わるとき|8場面

場面そのとき計画をどう動かすか確かめること(記入欄)誰と決めるか
入所前の情報収集これまでの一日の過ごし方を、起床から就寝までの流れとして聞き取り、施設の日課と重なる部分・ずれる部分を分けて書き留める。本人がこれまで何時に起きて何時に寝ていたかが記録に残っているか(記入欄)本人・家族・前の生活の場の関係者・計画担当介護支援専門員
入所当日分かる範囲で計画をつくり、空欄のまま置かない。分からない項目は「これから確かめる」と書き、確かめる担い手を決める。空欄になっている項目と、その項目を確かめる担い手が決まっているか(記入欄)本人・家族・施設内の多職種
入所後、最初の夜夜間の過ごし方について、その夜に見えたことを翌日の計画の材料にする。夜勤帯の担い手が何に気づいたかを日中の職種へ渡す。初めての夜に起きたことが、翌日の日中に届いているか(記入欄)夜勤の介護職員・看護職員・計画担当介護支援専門員
入所後、最初の週末平日と週末で職員の顔ぶれが変わったときに、支援がどう変わったかを確かめ、変わってしまった部分を計画の書き方の問題として扱う。平日の記録と週末の記録に差があるか、その差の理由が書けるか(記入欄)各時間帯の介護職員・計画担当介護支援専門員
入所後1週間4区分それぞれの記録を並べ、本人の一日がつながって読めるかを確かめる。読めない箇所が、計画に書き足す場所になる。早出・日勤・遅出・夜勤の記録を並べて一日が読めるか(記入欄)施設内の多職種・計画担当介護支援専門員
入所後1か月入所当日に立てた仮の計画を、実際の生活に合わせて立て直す。短期目標が生活の場面と結びついているかを見直す。入所時の計画のうち、実際と違っていた項目がいくつあったか(記入欄)本人・家族・施設内の多職種
居室を替えたとき物の置き場所、トイレまでの距離、同室者との関係が変わるため、居室環境に関する記載を書き換える。置き場所を決めた項目が、新しい居室でも書き直されているか(記入欄)本人・家族・介護職員・計画担当介護支援専門員
担当職員が替わったとき計画を書き直すのではなく、計画に書いた手順が新しい担い手に伝わっているかを確かめる。伝わらなかった部分は、書き方が足りなかった箇所として書き足す。新しい担い手が計画だけを読んで同じ支援を行えたか(記入欄)介護職員・計画担当介護支援専門員

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

状態が変わったとき|12場面

場面そのとき計画をどう動かすか確かめること(記入欄)誰と決めるか
夜間の起き上がりが増えたとき夜勤帯の記録に現れた回数の変化をそのまま材料にし、夜間の場面のサービス内容を書き直す。日中の過ごし方も併せて見る。起き上がりの回数が日ごとに比べられる形で残っているか(記入欄)夜勤の介護職員・看護職員・計画担当介護支援専門員
食事の量が落ちたとき3食それぞれの記録を並べ、どの時間帯から落ちたかを見てから、その時間帯の場面を書き直す。朝・昼・夕のどの食事から量が落ちたかが分かるか(記入欄)管理栄養士・看護職員・介護職員・計画担当介護支援専門員
食事の形が変わったとき食事の場面に関わる全区分の職員に伝わる形で、サービス内容の欄を書き換える。本人が納得しているかも記載に残す。本人が変更について何と言ったかが記録に残っているか(記入欄)本人・家族・管理栄養士・医療職・計画担当介護支援専門員
歩行が不安定になったとき移動が起きる場面(居室・食堂・浴室・トイレ)をすべて洗い出し、それぞれで誰がどう関わるかを書き直す。移動が起きる場面を漏れなく書き出せているか(記入欄)機能訓練指導員・介護職員・計画担当介護支援専門員
転倒があったとき起きた時間帯と場面を特定し、その時間帯の担い手の関わり方を書き直す。事故の記録とは別に、計画の変更として残す。事故の記録と計画の変更が、それぞれ残っているか(記入欄)施設内の多職種・家族・計画担当介護支援専門員
皮膚の状態に変化があったとき看護職員が確認した内容を受けて、体の向きの調整や姿勢に関わる場面を書き直す。判断は医療職に委ね、計画には支援の場面を書く。看護職員の確認内容と、介護職員が行う場面が分けて書かれているか(記入欄)看護職員・介護職員・計画担当介護支援専門員
排泄の方法が変わったとき日中と夜間で担い手が変わることを前提に、両方の時間帯の記載を同時に書き換える。片方だけ変えない。日中と夜間の記載が同じ内容になっているか(記入欄)看護職員・介護職員・計画担当介護支援専門員
入浴の方法を変えたとき変えた理由と、行えなかった日の扱いを併せて書く。入浴に替えて別の方法をとった場合は、その旨と理由を記録に残す形にする。入浴に替えた場合の理由が記録に残る様式になっているか(記入欄)本人・看護職員・介護職員・計画担当介護支援専門員
睡眠のリズムが変わったとき夜勤帯の記録と日中の臥床の記録を並べて読み、どちらの時間帯を先に整えるかを決めてから書き直す。夜と昼の記録が1人ぶんとしてつながって読めるか(記入欄)施設内の多職種・計画担当介護支援専門員
気持ちの落ち込みが続くとき本人が口にした言葉を時系列で並べ、どの時間帯に多く出ているかを見てから、その時間帯の関わりを書き直す。本人の言葉が要約されずにそのまま残っているか(記入欄)本人・家族・生活相談員・介護職員
他の入所者との関わりで困りごとが起きたとき席の配置、活動の組み合わせ、通る動線を見直し、変えた内容を計画に書く。相手方の計画にも同じ場面が現れることを確認する。変更した配置が計画に書かれ、全区分に伝わっているか(記入欄)介護職員・生活相談員・計画担当介護支援専門員
要介護認定が変わったとき認定の内容と、日々の記録に現れている生活の変化を突き合わせ、ずれがあれば計画を立て直す。認定の変更日と計画の見直し日の前後関係が記録に残っているか(記入欄)本人・家族・施設内の多職種・保険者

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

暮らしのできごとと、退所・入院・看取り|15場面

場面そのとき計画をどう動かすか確かめること(記入欄)誰と決めるか
家族の状況が変わったとき面会の頻度や連絡の手段が変わることを踏まえ、家族との関わりに関する記載を書き直す。家族への連絡の担い手と手段が計画に書かれているか(記入欄)本人・家族・生活相談員
面会の方法が変わったとき面会の時間帯が日課のどこに入るかを決め、その時間帯の担い手に伝わる形にする。面会の予定が全区分に届く経路があるか(記入欄)家族・生活相談員・介護職員
行事や外出があるとき行事で動いた日課について、いつもの支援を代わりにどう確保するかを書き、行えなかった場合は理由を記録に残す形にする。行事の日に動いた日課と、その代わりの対応が記録に残っているか(記入欄)施設内の多職種・計画担当介護支援専門員
感染症の流行で日課を変えるとき変更した日課を計画に反映し、変更が続いた期間を記録に残す。元に戻したときも同様に残す。日課を変えた期間と戻した日が記録に残っているか(記入欄)施設内の多職種・医療職・計画担当介護支援専門員
災害や停電で日課を変えるとき非常時の日課と、通常の日課の違いを計画の中で分けて書く。本人ごとの配慮事項を書き添える。本人ごとの配慮事項が、様式の使い回しではなく個別に書かれているか(記入欄)施設内の多職種・家族
苦情や要望を受けたとき受けた内容をそのまま記録に残し、計画のどの場面に関わるかを特定してから書き直す。受けた内容と、計画のどこを変えたかが対応づけて残っているか(記入欄)本人・家族・生活相談員・計画担当介護支援専門員
ヒヤリとした出来事があったとき起きた時間帯と担い手を特定し、その場面の書き方が十分だったかを見る。書き足りなかった箇所を計画に加える。出来事が起きた時間帯と、そのときの担い手が記録から分かるか(記入欄)施設内の多職種・計画担当介護支援専門員
入院が決まったときこれまでの一日の過ごし方を、時間帯ごとにまとめた形で医療機関へ渡す。計画は止めるのではなく、戻ったときに使える形で保つ。時間帯ごとの過ごし方をまとめた資料を渡した記録があるか(記入欄)本人・家族・医療機関・施設内の多職種
入院しているあいだ居室と生活の場が待っている状態であることを前提に、戻ったときの日課をどう戻すかを家族と話し合っておく。入院中に家族と話した内容が記録に残っているか(記入欄)家族・生活相談員・支援相談員
退院して戻ってくるとき入院前の計画をそのまま使わず、時間帯ごとにどこから戻すかを決めて書き直す。最初の夜の過ごし方を先に決める。戻った初日の夜の過ごし方が計画に書かれているか(記入欄)本人・家族・医療機関・施設内の多職種
外泊するとき外泊の前後で日課がどう変わるかを書き、戻った日の支援を通常と分けて書く。外泊から戻った日の記録が、通常の日と区別して残っているか(記入欄)本人・家族・介護職員・計画担当介護支援専門員
在宅復帰の話が出たとき本人が挙げた心配ごとを、施設内の同じ場面で確かめられる形に置き換えて計画に書く。本人が挙げた心配ごとが、そのままの言葉で残っているか(記入欄)本人・家族・支援相談員・機能訓練指導員・居宅の関係者
他の施設へ移るとき時間帯ごとの支援の内容と、本人が言った言葉を、移る先へ渡せる形にまとめる。渡した資料の内容と渡した日が記録に残っているか(記入欄)本人・家族・移る先の関係者・生活相談員
看取りの段階の話し合いが始まったとき本人と家族の意向を、そのままの言葉で記録に残す。日課のどこをどう変えるかを、時間帯ごとに書く。医療的な判断は医療職に委ねる。本人と家族の意向が、要約されずにそのまま残っているか(記入欄)本人・家族・医療職・施設内の多職種
看取りのあとの振り返り行った支援と、そのとき本人・家族が口にした言葉を、時間帯ごとに整理して残す。次の計画づくりの材料として多職種で共有する。振り返りの記録が、担当した全区分の職員から集まっているか(記入欄)施設内の多職種・生活相談員・計画担当介護支援専門員

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

節目のときに見直す12の欄|どこを書き換えるか

見直す欄節目のときに書き換える内容確かめること(記入欄)
生活全般の解決すべき課題できごとによって課題そのものが変わったのか、課題は同じで場面が変わっただけなのかを分けて書き直す。課題が変わったのか場面が変わったのかを、記録の言葉で説明できるか(記入欄)
長期目標本人がこれからどう暮らしたいかが変わっていないかを確かめる。変わっていなければそのまま残す。長期目標を据え置いた理由が書けるか(記入欄)
短期目標できごとの前後で到達点がどう動いたかを、記録に残っている数や事実に基づいて書き直す。書き直しの根拠になった記録が特定できるか(記入欄)
目標の期間期間を一律に延ばさず、動かした理由を残す。期間の定めは基準・通知に示されています。最新の通知でご確認ください。期間を動かした理由が記録に残っているか(記入欄)
サービス内容「誰が・いつ・何を」の3つがすべて書かれているかを確かめ、欠けた要素を足す。3つのうち欠けている要素がある行がいくつあるか(記入欄)
担当する職種職種名だけになっていないかを見る。同じ職種の中で担い手が交代する場面は、時間帯の区分まで書く。職種名だけの行がいくつ残っているか(記入欄)
時間帯の割り当てできごとによって支援の時間帯が動いた場合、動いた先の区分の職員に伝わる形に書き換える。移した先の区分の職員が計画を読んでいるか(記入欄)
日課への位置づけ施設の日課と本人のリズムのどちらを優先するかを、場面ごとに書き直す。優先の判断が場面ごとに書かれているか(記入欄)
夜間の対応日中の変更に合わせて夜間の記載も同時に見直す。日中だけを変えない。日中と夜間の記載に食い違いがないか(記入欄)
家族への連絡誰が、どの手段で、いつ伝えるかを書き直す。伝えた記録が残る形にする。伝えた内容と時刻が残る様式になっているか(記入欄)
説明と同意計画を変更したときの説明と同意について、日付の前後関係が実際の手順と一致しているかを確かめる。訂正する場合は元の内容と修正日が分かる形で残す。作成日・説明日・同意日・交付日の前後関係が実際と一致しているか(記入欄)
評価の予定次にいつ確かめるかと、そのとき誰の記録を材料にするかを併せて書く。次回の評価で使う記録の種類が決まっているか(記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

施設サービス計画に関わる公表指摘12件|出典つきで、日課のどこを見るか

以下は、各自治体が公表している運営指導・集団指導の資料から、施設サービス計画と、その計画が日々の記録につながっているかに関わるものを12件挙げたものです。すべて出典を付しています。共通して指摘されているのは、計画そのものの体裁ではなく、計画に書いた内容が、時間帯ごとの記録から確かめられるかどうかです。

公表されている指摘の要点24時間ぶんの計画としてどこに現れるか出典
提供した具体的なサービスの内容等を記録しなければならないとされ、この項目は運営指導で指摘が多い旨が注記されている。計画に書いた場面が、早出・日勤・遅出・夜勤それぞれの記録から読み取れるか。時間帯のどこかが空いていると、計画と記録がつながらない。熊本市「令和8年度 熊本市介護サービス事業者集団指導 介護老人福祉施設」
入浴等の実施と、実施できない場合の理由が記録されていない事例。あわせて、施設サービス計画について介護職員がアセスメントを行っていた事例、要介護度の変更後に特例入居に係る手続きが確認できない事例が挙げられている。入浴の場面を日課のどこに置き、行えなかった日にどう扱うかを計画に書いているか。アセスメントの担い手が計画担当介護支援専門員になっているか。金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(3 運営指導等における主な指摘事項 ◇介護老人福祉施設等)
入浴や清しきの実施の記録が不正確で実施したことが確認できない事例、入浴に代えて清しきを実施した場合にその旨と理由を記録していない事例。入浴に替えた日の理由が、その日の担い手の手元で残る様式になっているか。次の時間帯へ渡す一文にも含まれているか。神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項」(施設向け)/堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」
施設防災計画が、他事業者や他団体の資料をそのまま活用したものになっていないかという注意喚起。利用者の特性および周辺地域の環境等を踏まえた内容とするよう示されている。個別の計画も同じで、施設の日課をそのまま写すと全入所者で同じ内容になる。本人ごとの配慮事項が書き分けられているか。金沢市「令和7年度 介護サービス事業者集団指導 資料1」(2 運営に関する基準(事業運営面)(5)非常災害対策に関すること)
個別サービス計画が未作成のままサービスが提供されていた事例。計画に基づかないサービス提供について自主点検のうえ報告することが示されている。入所日から計画の作成日・同意日・交付日までの前後関係を、入所者ごとに一覧で並べられるか。愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」
計画の作成に当たり利用者への説明および同意が遅れている事例、サービスの目標(長期目標および短期目標)が定められていない事例。説明と同意の日付が、実際の手順の順番と一致しているか。長期目標と短期目標が段階になっているか。浜松市「令和6年度における主な指摘事項及び助言事項」(浜松市介護サービス事業者説明会(集団指導)参考資料)
計画に記載された作成日・同意日等に整合性がなく事実と異なる事例。修正が必要な場合は元の内容と修正後の内容、修正日が分かるよう記録を残すことが示されている。日付を後から書き足していないか。訂正の履歴が残る形になっているか。他の書類・記録の信頼にも関わる点として示されている。神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月 介護保険事業者説明会)
事業所として行ったアセスメントの記録が作成されていない、または内容が具体的でない事例。チェック欄のみで備考が空白の例と、具体的な状況を書いた例が対比されている。チェックだけの様式では、どの時間帯の誰が何を見たかが残らない。時間帯ごとの観察が課題分析につながる形になっているか。宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
計画の評価として記号のみの記載にとどまり、計画の実施状況を把握しているといえない事例。計画作成後に実施状況を把握していない事例。評価の材料が、4区分それぞれの記録から集まっているか。記号ではなく事実と数で書けているか。宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1
サービス提供の記録について、提供した内容だけでなく利用者の心身の状況も記録することとされ、「特変なし」等しか書かれていない記録が見受けられる旨が示されている。交代のときに渡す一文が定型句になっていないか。前の時間帯の事実が次の担い手に届いているか。松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料)
実施記録に実施時間・訓練内容・担当者が記載されていない事例。対応のポイントとして、実施時間・訓練内容・担当者等を記録することが示されている。「誰が」が記録に残らない構造になっていないか。担い手が交代する施設では、担当者の欄が空くと実施の事実そのものが確認できなくなる。久留米市介護保険課育成・支援チーム「近年の運営指導における主な指摘事例」(令和5年度作成)
初回のアセスメントは実施しているが、それ以降の計画作成時に実施していない事例。サービス内容と実態が合わないアセスメント記録の事例。節目のたびに課題分析をやり直しているか。時間帯ごとの記録に現れた変化が、次の計画の材料になっているか。仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」(令和6年6月 集団指導)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

12件を、日課のどの時間帯で確かめるか|点検の割り当て

公表資料を読むだけでは、自施設の何を見ればよいかが決まりません。12件を「一日のどこで確かめるか」に割り当て直すと、点検が日課の中の作業になります。

確かめる中身日課のどの時間帯で確かめるか確かめる材料(記入欄)
計画に書いた場面が記録から読み取れるか4区分すべて。1人ぶんの1日を通して読む。(記入欄:確認した入所者の人数/読めなかった時間帯)
入浴の場面と、行えなかった日の理由日勤帯。入浴の担い手が動く時間帯。(記入欄:入浴記録と計画の突き合わせ結果)
入浴に替えた場合の理由の記録日勤帯および遅出帯。(記入欄:替えた日数/理由が残っていた日数)
本人ごとの配慮事項が書き分けられているか時間帯を問わず、計画の様式全体を見る。(記入欄:他の入所者と同じ文面になっていた項目数)
入所日と計画の作成日・同意日・交付日の前後時間帯を問わず、入所者ごとの一覧で見る。(記入欄:前後関係が逆になっていた件数)
長期目標と短期目標が段階になっているか時間帯を問わず、第2表の全行を見る。(記入欄:長期と短期が同じ表現だった行数)
日付の訂正の履歴が残る形か時間帯を問わず、様式と運用を見る。(記入欄:訂正の履歴が残らない様式の有無)
課題分析が時間帯ごとの観察につながっているか早出帯と夜勤帯。日中には出にくい様子が現れる。(記入欄:チェックのみで備考が空欄だった項目数)
評価が事実と数で書けているか4区分すべての記録を材料にする。(記入欄:記号のみの評価が残っていた行数)
交代のときに渡す一文が定型句になっていないか交代の4地点(早出から日勤、日勤から遅出、遅出から夜勤、夜勤から早出)。(記入欄:定型句のみだった引き継ぎの件数)
実施時間・内容・担当者が記録にそろっているか機能訓練や個別の関わりが行われる時間帯。(記入欄:担当者の欄が空いていた件数)
節目のたびに課題分析をやり直しているか時間帯を問わず、節目35場面の一覧と突き合わせる。(記入欄:やり直しの記録がなかった節目の数)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ここまでの45コマ・30項目・30組・35場面・12件は、いずれも「24時間ぶんの生活を、交代する担い手で回す」という一点から書いています。施設サービス計画がうまくいっているかどうかは、計画書の厚さではなく、夜勤の職員が一人でその計画を読んだときに、次にすることが決まるかどうかで分かります。決まらない箇所が見つかったら、そこが書き足す場所です。

出典:各自治体ウェブサイトで公表されている運営指導・集団指導資料(本文中に資料名を記載)/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。要件・様式・運用は保険者(指定権者)により異なります。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

よくある質問(FAQ)

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特養・老健などの施設で、利用者の課題・目標・サービスを定める計画書です。
居宅のケアプランとの違いは?
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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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