公開日 2026年6月21日 最終更新日 2026年7月17日
訪問看護ステーションの開設には、満たすべき基準と、踏むべき手続きがあります。「何から準備すればいい?」という方に向けて、3つの指定基準と開設までの流れを整理します。
開設に必要な3つの指定基準
訪問看護ステーションを開設するには、人員基準・設備基準・運営基準の3つを満たし、都道府県知事(指定都市・中核市ではその市長)から事業者の指定を受ける必要があります。また、開設するには法人格が必要です。
人員基準
- 看護職員――保健師・看護師・准看護師を、常勤換算で2.5人以上配置。
- 管理者――常勤の保健師または看護師であること。原則として専従です。
- 理学療法士等――リハビリを提供する場合、実情に応じて適当数を配置。
設備基準
- 事業の運営に必要な広さの専用区画(事務室)
- 必要な設備・備品(手指消毒や感染対策の物品、相談スペース など)
運営基準
- サービス内容・手続きの説明と利用者の同意
- 訪問看護計画書・報告書など記録の整備と保存
- 主治医との連携、緊急時の対応体制
- 秘密保持、苦情対応、衛生管理 など
開設までの流れ
- 1. 法人を準備する――法人を設立、または既存法人の事業目的に訪問看護を加えます。
- 2. 人員・物件を確保する――管理者・看護職員(常勤換算2.5人以上)と事務室を用意します。
- 3. 指定申請を行う――都道府県等へ必要書類を提出します(申請には締切があり、事前相談が必要な自治体も)。
- 4. 指定を受ける――審査を経て「指定訪問看護ステーション」として指定されます。
- 5. 運営開始――サービス提供を開始します。
人員や物件の準備には時間がかかるため、開設希望の少なくとも1年前から体制づくりを始めるのが安心です。
開設後の記録・請求体制を整える
開設後は、計画書・記録書・報告書の作成や、保険請求の体制づくりが必要です。介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」の訪問看護向け機能(訪問看護マナ)は、訪問記録から各書類の下書きを自動で作成し、立ち上げ期の少ない人員でも記録の負担を抑えられます。利用者さま3名まで、期限なく無料でお試しいただけます。
開設資金と、よくあるつまずき
開設には、法人設立費用・人件費・物件費・運転資金の準備が必要です。指定を受けてから報酬が入金されるまでにタイムラグがあるため、数か月分の運転資金を見込んでおくと安心です。よくあるつまずきは、①管理者の常勤・専従要件を満たせない、②常勤換算2.5人の確保が間に合わない、③指定申請の締切に間に合わない、の3点です。開設と同時に加算の届出や、記録・請求の体制づくりも計画しておきましょう。
開業のあとは「経営・定着」がテーマになります
指定を受けて開業したら、次の課題は黒字化と人材の定着です。訪問看護は人件費率が約8割の労働集約型で、看護師を辞めさせないことと生産性が経営を左右します。あわせてご覧ください。
- 訪問看護ステーションの経営|黒字化と収支のポイント
- 訪問看護師の離職を防ぐ|管理者のための定着の作り方
- 訪問看護の残業を減らす方法|記録・直行直帰
- 訪問看護の利用者獲得|営業とケアマネ・医療機関連携
- 機能強化型訪問看護とは|1・2・3の要件とメリット
- 訪問看護の加算一覧/記録を効率化する訪問看護マナ
訪問看護ステーション開設の流れ
訪問看護ステーションの開設には、人員・設備・運営基準を満たし、指定申請を行う必要があります。流れを整理しました。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 準備 | 事業計画、資金、物件、人員の確保 |
| 人員基準 | 看護職員の配置(管理者・常勤換算の要件) |
| 設備 | 事業運営に必要な設備・区画 |
| 指定申請 | 自治体へ申請し指定を受ける |
算定要件・単位数・様式は介護報酬改定や自治体により異なります。実際の運用にあたっては最新の告示・通知・条例等でご確認ください。
よくある質問(FAQ)
訪問看護ステーションの開設に必要なことは?
人員の要件は?
準備のポイントは?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)
