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介護医療院の運営指導チェックリスト|確認項目24と確認文書・公表事例84件【出典つき】

介護医療院は、長期にわたり療養が必要な要介護者に対して、療養上の管理・看護・医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療と、日常生活上の世話を一体的に提供する施設です。運営指導では、この「医療」と「日常生活上の世話」の両方が、記録から読み取れるかどうかが見られます。

このページは、厚生労働省の介護保険施設等運営指導マニュアル別添1「介護医療院」(コード304)に掲げられた確認項目24と確認文書をそのまま表にしたうえで、各自治体が公表している運営指導の指摘事例84件を重ね、さらに「では記録にどう書くか」の文例52例を並べたものです。国のマニュアルは項目を平等に並べていますが、実際に指摘されている場所は偏っています。どこから手を付けるかを決めるために、公表事例を重ねています。

なお、運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。ここに載せた指摘事例は、それぞれの自治体が自らの管内について公表したものであり、貴施設の保険者が同じ観点で確認するとは限りません。基準の定め/貴事業所の状況(記入欄)/ご確認くださいという形でお使いください。

1. 別添1の確認項目24と確認文書(そのまま一覧表)

別添1は「個別サービスの質に関する事項」と「個別サービスの質を確保するための体制に関する事項」に分かれ、さらに施設及び設備/運営/人員の欄に整理されています。以下、原典の並びのまま3つの表に分けました。( )内は介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成30年厚生労働省令第5号)の該当条項です。

1-1. 施設及び設備に関する事項(確認項目2)

確認項目 確認内容 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
厚生労働省令で定める施設(第5条、第45条) 平面図に合致しているか【目視】/使用目的に沿って使われているか【目視】 平面図 (    )
構造設備の基準(第6条) 平面図に合致しているか【目視】/使用目的に沿って使われているか【目視】 平面図 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

療養室・診察室・機能訓練室・談話室・食堂・浴室などが、指定申請時に提出した平面図のとおりの用途で使われているかを、当日は目視で確認されます。物置になっている部屋、用途を変えた部屋がないかを、平面図を手に持って一巡しておくと差が出ます。

1-2. 個別サービスの質に関する事項(確認項目8)

確認項目 確認内容 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
内容及び手続の説明及び同意(第7条) 入所(入居)申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか/重要事項説明書の内容に不備等はないか 重要事項説明書(入所(入居)申込者又は家族の同意があったことがわかるもの)/入所契約書 (    )
入退所(第12条) サービスを受ける必要性が高いと認められる入所(入居)申込者を優先的に入所させているか/入所(入居)者の心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めているか/入所(入居)者が居宅において日常生活を営むことができるか、多職種(医師、薬剤師、看護職員、介護職員、介護支援専門員等)で定期的に協議・検討しているか アセスメントシート/モニタリングシート/施設サービス計画/入所検討委員会会議録 (    )
サービスの提供の記録(第13条) 施設サービス計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか サービス提供記録/業務日誌/モニタリングシート (    )
介護医療院サービスの取扱方針(第16条、第47条) 生命又は身体を保護するため、緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等(身体拘束その他利用者の行動を制限する行為を含む)を行っていないか/身体的拘束等の適正化を図っているか(身体的拘束等を行わない体制づくりを進める策を講じているか)/やむを得ず身体的拘束等をしている場合、家族等に確認をしているか 身体的拘束等廃止に関する(適正化のための)指針/身体的拘束等の適正化検討委員会名簿/身体的拘束の適正化検討委員会議事録/(身体的拘束等がある場合)入所(入居)者の記録、家族への確認書 (    )
施設サービス計画の作成(第17条) 入所(入居)者の心身の状況、希望等を踏まえて施設サービス計画が立てられているか/アセスメントを適切に行っているか/サービス担当者会議等により専門的意見を聴取しているか/施設サービス計画を本人や家族に説明し、同意を得ているか/施設サービス計画に基づいたケアの提供をしているか/目標の達成状況は記録されているか/達成状況に基づき、新たな施設サービス計画が立てられているか/定期的にモニタリングを行っているか 施設サービス計画(入所(入居)者又は家族の同意があったことがわかるもの)/アセスメントシート/サービス提供記録/モニタリングシート (    )
栄養管理(第20条の2) 各入所(入居)者の状態に応じた栄養管理を計画的に行っているか 栄養ケア計画/栄養状態の記録 (    )
口腔衛生の管理(第20条の3) 各入所(入居)者の状態に応じた口腔衛生の管理を計画的に行っているか 口腔衛生の管理計画 (    )
看護及び医学的管理の下における介護(第21条、第48条) 入浴回数は適切か、また、褥瘡予防体制は整備されているか サービス提供記録/業務日誌 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1-3. 個別サービスの質を確保するための体制に関する事項(確認項目14)

確認項目 確認内容 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
従業者の員数(第4条) 入所(入居)者に対し、従業者の員数は適切であるか/必要な専門職が揃っているか/専門職は必要な資格を有しているか 勤務実績表/タイムカード/勤務体制一覧表/従業者の資格証 (    )
受給資格等の確認(第10条) 被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか 介護保険番号、有効期限等を確認している記録等 (    )
利用料等の受領(第14条、第46条) 入所(入居)者からの費用徴収は適切に行われているか/領収書を発行しているか/医療費控除の記載は適切か 請求書/領収書 (    )
管理者による管理(第26条) 管理者は常勤専従か、他の職務を兼務している場合、兼務体制は適切か 管理者の雇用形態が分かる文書/管理者の勤務実績表/タイムカード (    )
運営規程(第29条) 運営における重要事項について定めているか(記載事項は下の表のとおり) 運営規程 (    )
勤務体制の確保等(第30条、第52条) サービス提供は施設の従業員によって行われているか/入所(入居)者の処遇に直接影響する業務を委託していないか/資質向上のために研修の機会を確保しているか/認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるため必要な措置を講じているか/性的言動、優越的な関係を背景とした言動による就業環境が害されることの防止に向けた方針の明確化等の措置を講じているか 雇用の形態(常勤・非常勤)がわかる文書/研修計画、実施記録/方針、相談記録 (    )
業務継続計画の策定等(第30条の2) 感染症、非常災害発生時のサービスの継続実施及び早期の業務再開の計画(業務継続計画)の策定及び必要な措置を講じているか/従業者に対する計画の周知、研修及び訓練を実施しているか/計画の見直しを行っているか 業務継続計画/研修及び訓練計画、実施記録 (    )
定員の遵守(第31条、第53条) 入所定員(又はユニット毎の入居定員)及び療養室の定員を上回っていないか 業務日誌/国保連への請求書控え (    )
非常災害対策(第32条) 非常災害(火災、風水害、地震等)対応に係るマニュアルがあるか/非常災害時の連絡網等は用意されているか/防火管理に関する責任者を定めているか/避難・救出等の訓練を実施しているか 非常災害時対応マニュアル(対応計画)/運営規程/避難・救出等訓練の記録/通報、連絡体制/消防署への届出/消防用設備点検の記録 (    )
衛生管理等(第33条) 必要に応じて衛生管理について、保健所の助言、指導を求め、密接な連携を保っているか/感染症又は食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を講じているか/感染症又は食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会を3か月に1回開催しているか 感染症及び食中毒の予防及びまん延防止のための対策を検討する委員会名簿、委員会の記録/感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針/感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修の記録及び訓練の記録 (    )
秘密保持等(第36条) 個人情報の利用に当たり、入所(入居)者から同意を得ているか/退職者を含む、従業者が入所(入居)者の秘密を保持することを誓約しているか 個人情報同意書/従業者の秘密保持誓約書 (    )
苦情処理(第38条) 苦情受付の窓口があるか/苦情の受付、内容等を記録、保管しているか/苦情の内容を踏まえたサービスの質向上の取組を行っているか 苦情の受付簿/苦情者への対応記録/苦情対応マニュアル (    )
事故発生の防止及び発生時の対応(第40条) 事故が発生した場合の対応方法は定まっているか/市町村、家族等に報告しているか/事故状況、対応経過が記録されているか/損害賠償すべき事故が発生した場合に、速やかに賠償を行うための対策を講じているか/再発防止のための取組を行っているか/事故発生の防止のための委員会及び従業者に対する研修を定期的に行っているか/上記の措置を適切に実施するための担当者を設置しているか 事故発生の防止のための指針/事故対応マニュアル/市町村、家族等への報告記録/再発防止策の検討の記録/ヒヤリハットの記録/事故発生の防止のための委員会議事録/研修記録/担当者を設置したことが分かる文書 (    )
虐待の防止(第40条の2) 虐待の発生・再発防止のための対策を検討する委員会を定期的に開催し、従業者に周知しているか/虐待の発生・再発防止の指針を整備しているか/従業者に対して虐待の発生・再発防止の研修及び訓練を実施しているか/上記の措置を適切に実施するための担当者を設置しているか 委員会の開催記録/虐待の発生・再発防止の指針/研修及び訓練計画、実施記録/担当者を設置したことが分かる文書 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1-4. 運営規程に定める事項(第29条)と、ユニット型での違い

別添1は運営規程の確認内容として、定めるべき重要事項を条文の順に列挙しています。介護医療院に特徴的なのは、入所定員の項に「Ⅰ型療養床に係る入所定員の数、Ⅱ型療養床に係る入所定員の数及びその合計数」と明記されている点です。合計数だけを書いた運営規程は、この列挙と形が合いません。

運営規程に定める事項(一般型) 運営規程に定める事項(ユニット型) 自事業所の状況(記入欄)
1 施設の目的及び運営の方針 施設の目的及び運営の方針 (    )
2 従業者の職種、員数及び職務の内容 従業者の職種、員数及び職務の内容 (    )
3 入所定員(Ⅰ型療養床に係る入所定員の数、Ⅱ型療養床に係る入所定員の数及びその合計数をいう。) 入居定員(Ⅰ型療養床に係る入居定員の数、Ⅱ型療養床に係る入居定員の数及びその合計数をいう。) (    )
4 入所者に対する介護医療院サービスの内容及び利用料その他の費用の額 ユニットの数及びユニットごとの入院患者の定員 (    )
5 施設の利用に当たっての留意事項 入居者に対する介護医療院サービスの内容及び利用料、その他の費用の額 (    )
6 非常災害対策 施設の利用に当たっての留意事項 (    )
7 虐待の防止のための措置に関する事項 非常災害対策 (    )
8 その他施設の運営に関する重要事項 虐待の防止のための措置に関する事項 (    )
9 (一般型は8号まで) その他施設の運営に関する重要事項 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

1-5. 令和6年4月1日から適用された確認項目(別添1の注2)

別添1の注2は、令和3年厚生労働省令第9号の附則により施行期日の定めがあった事項を挙げ、令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務)としています。つまり、努力義務の時期に作った書式のまま止まっている施設は、確認項目としては新しい側で見られることになります。

確認項目 注2に掲げられた範囲 取扱い 自事業所の整備状況(記入欄)
栄養管理 項目全体 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務) (    )
口腔衛生の管理 項目全体 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務) (    )
運営規程 虐待の防止のための措置に関する事項 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務) (    )
勤務体制の確保 認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるため必要な措置に関する事項 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務) (    )
業務継続計画の策定等 項目全体 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務) (    )
衛生管理等 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための訓練に関する事項(訓練の記録) 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務) (    )
虐待の防止 項目全体 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務) (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2. ★要チェックの項目——公表事例で実際に指摘されている論点84件

ここからは、各自治体が公表している運営指導・実地指導の結果資料から、介護医療院の別添1の確認項目に対応する指摘を抜き出して並べます。★は、複数の自治体が同じ趣旨を挙げている項目です。指摘の中身が「記録がない」「記録が具体的でない」に集中していることが読み取れます。

なお、指摘事例には加算や届出に触れるものが含まれます。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

2-1. 身体的拘束等の適正化(第16条・第47条)★

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
緊急やむを得ず身体拘束等を行った場合に、その様態及び時間、利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録していない 千葉県 身体的拘束等に関する記録、説明同意書、カンファレンス記録 (    )
身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を3月に1回以上開催していない/指針を整備していない/研修を年2回以上実施していない 千葉県 適正化検討委員会議事録、適正化のための指針、研修実施記録 (    )
車いすテーブルにより身体拘束を行っているにも関わらず、態様及び時間、心身の状況並びに緊急やむを得ない理由の記録を行っていなかった 和歌山市 身体拘束に関する説明書、身体拘束記録、適正化委員会の記録 (    )
身体拘束等の適正化へ向けた取組が不十分(指針を整備していない、委員会を開催していない、研修を実施していない、行った場合の理由等の記録がない) 長野県 適正化のための指針、委員会議事録、研修記録、経過記録 (    )
委員会の開催、指針の整備、定期的な研修の実施について、必要な措置が講じられていない事例が認められた 広島市 委員会議事録、指針、研修記録、利用者・家族への説明同意記録 (    )
定期的に委員会が開催されていない/定期的な研修の実施がない(身体拘束廃止未実施減算に係る主な指摘内容) 熊本市 適正化委員会議事録、研修記録、指針、身体拘束の記録 (    )
「身体拘束適正化のための指針」の項目に不足がある(抜けやすい項目として、利用者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針) 堺市 身体拘束適正化のための指針 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

和歌山市の資料は、厚生労働省「身体拘束ゼロへの手引き」において車いすテーブルの使用も禁止の対象となる行為として例示されていること、身体的拘束等は切迫性・非代替性・一時性の3要件すべてを満たし適切な手続を経た場合に限られることを示しています。介護医療院は医療的な処置が日常的に行われる場であるため、「治療上必要だから」という説明が拘束の記録の代わりになっていないかが要点になります。基準の定めと貴施設の運用を突き合わせ、ご確認ください。

2-2. 施設サービス計画の作成とサービスの提供の記録(第13条・第17条)★

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
サービス提供の記録が「特変なし」等のみで利用者の心身の状況が記録されていない(提供した内容だけでなく利用者の様子等も記録する) 松山市 サービス提供記録、業務日誌、モニタリング記録 (    )
提供した具体的なサービスの内容等の記録は、運営指導で指摘が多い項目であるとして注意喚起されている 熊本市 介護記録、施設サービス計画 (    )
入所者又は家族への説明・同意をサービス提供開始後に得ていた 長野県 施設サービス計画書、説明・同意書(署名日付) (    )
介護支援専門員がサービス担当者会議等により他の従業者の専門的な見地からの意見を聴いたことの記録が確認できない 長野県 サービス担当者会議録、施設サービス計画書 (    )
施設サービス計画について、介護職員がアセスメントを行っていた(アセスメントは計画担当介護支援専門員が入所者及びその家族に面談して行う) 金沢市 アセスメント記録(面談記録)、施設サービス計画 (    )
個別サービス計画が未作成の利用者、計画に基づかないサービス提供について、自主点検の上、報告すること 愛知県 個別サービス計画、同意書・交付記録、サービス提供記録 (    )
個別サービス計画の目標を居宅サービス計画からそのまま転記している/計画の同意はサービス提供期間開始前に必ず利用者本人から得ること、代筆となる場合は代筆者の署名も必要であることが示されている 松山市 個別サービス計画、アセスメント記録、同意書 (    )
サービス提供に関する記録等の保存年限が市条例と異なっている(運営規程等に記載している場合は誤りがないか確認すること) 金沢市 運営規程、重要事項説明書、記録の保管状況が分かる資料 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

松山市の指摘は、運営指導が見ているものを一行で言い当てています。運営指導は「記録があるか」ではなく「読んでその人の状態が分かるか」を見ています。介護医療院は在所期間が長く、日々の変化が小さい入所者が多いため、定型句が固定化しやすい構造にあります。だからこそ、次の第3節の文例が効きます。

2-3. 看護及び医学的管理の下における介護——入浴・褥瘡・口腔・栄養(第20条の2・第20条の3・第21条)

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
1週間に2回以上入浴させていない/入浴が困難である場合に清しきを実施していない/入浴や清しきの実施の記録が不正確で、週に2回以上実施したことが確認できない/入浴に代えて清しきを実施した場合に、その旨と入浴困難な理由を記録していない 神戸市 入浴・清拭記録、介護記録、施設サービス計画 (    )
入浴等の実施が週1回のみであった/入浴を実施できない理由を記録していない(「介護の内容そのものが不十分(入浴回数の不足など)」として指摘が多いと公表) 金沢市 入浴記録、代替日の記録、入浴できない理由の記録 (    )
介護職員等による入所時及び月1回程度の口腔の健康状態の評価の実施が確認できない 長野県 口腔の健康状態の評価記録 (    )
歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士による年2回の口腔衛生管理に係る技術的助言及び指導が確認できない 長野県 歯科医師・歯科衛生士の技術的助言記録、口腔衛生管理体制に係る計画 (    )
利用者ごとの口腔衛生等の管理に係る計画が作成されていない/口腔衛生の管理が必要な回数実施されていない 久留米市 口腔衛生等の管理に係る計画、歯科衛生士の実施記録、歯科医師の指示記録 (    )
提供した具体的なサービスの内容等を記録していない(例:入浴介助に替えて清拭を行った際の記録がない) 堺市 介護記録、入浴・清拭記録 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

金沢市の資料は、利用者の体調不良等による中止ではなく、職員配置等の施設側の都合で入浴回数を減らすことはできない旨と、入浴できない理由も記録する旨を記載しています。介護医療院では医学的な理由での入浴中止が実際に多く発生します。だからこそ「なぜ入浴しなかったのか」が記録に残っているかが分かれ目になります。別添1の確認内容が「入浴回数は適切か、また、褥瘡予防体制は整備されているか」と入浴と褥瘡を並べて書いているのも、両者が同じ「臥床時間」の問題につながるからです。

2-4. 看取り・ターミナルケアに関する記録

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
利用者等への説明の際に、利用者等に関する記録を活用した説明資料を作成し、その写しを提供していることが確認できない 久留米市 説明資料およびその写しの交付記録、看取り介護計画 (    )
看取りの記録に必要な項目(療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状態の変化及びこれに対するケア/把握した利用者等の意向とそれに基づくアセスメント及び対応)が記載されていない 久留米市 看取り介護の記録、ケアカンファレンスの記録 (    )
実施した看取りの検証や職員の精神的負担の把握等が行われていない 久留米市 ケアカンファレンスの記録、職員への支援の記録 (    )
従来型個室の入所者に対し、多床室単価を請求している(特別な理由——感染症、ターミナル、著しい精神症状等により個室への入所が必要であると医師が判断した場合——に該当する事例を除く) 愛知県 入所者台帳・居室配置表、医師の判断記録、請求データ、領収証 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

介護医療院は、看取りまでを担うことが前提に置かれた施設です。久留米市の3件は、「本人・家族の意向を聞いたこと」ではなく「聞いた意向に基づいてアセスメントし、対応したこと」が記録されているかを問うています。加算に関する指摘として公表されたものですが、記録の作法としてはターミナル期のケア全般に通じます。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

2-5. 入退所・受給資格・利用料等の受領(第10条・第12条・第14条)

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
利用者の提示する被保険者証によって被保険者資格等の確認を行っていない(介護支援専門員から送られたコピーで確認していた/担当の居宅介護支援事業所に電話で確認をしていた) 豊島区 被保険者証の写し(提示を受けた記録)、資格確認記録、利用者台帳 (    )
領収証への「医療費控除対象額」の記載が漏れている/対象とならない利用者の領収証に記載している 埼玉県 領収証(控)、請求データ (    )
領収証を交付していない(引き落としのため未交付、希望者のみ交付は適切ではなく、支払いを受けた全ての利用者へ交付する) 足立区 領収証(控え)、請求書、口座振替の記録 (    )
「その他の日常生活費」として徴収できない費用を利用者から徴収している 福井市 運営規程・重要事項説明書の利用料欄、料金表、領収証・請求書、同意書 (    )
日常生活費を利用者から一律に徴収している(利用者等の自由な選択に基づくこと、事前の説明と同意、実費相当額の範囲内であること) 静岡市 重要事項説明書(利用料等の記載)、同意書、費目別の徴収内訳 (    )
水分補給として提供する緑茶、ほうじ茶、麦茶等を有料としていた/無料の水分補給を提供せず、スポーツドリンク等を全員に販売していた 横浜市 利用料徴収の内訳・領収書控え、献立表・提供記録 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2-6. 従業者の員数・管理者・勤務体制の確保等(第4条・第26条・第30条)★

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
従業員の出退勤記録がなく、勤務実態が確認できない/一定の資格が必要な職種について、資格確認ができる書類を整備していない 和歌山市 タイムカード・出勤簿、勤務表、資格証の写し (    )
兼務する職員の勤務表等について、それぞれに従事する時間帯が明確に区分されていない/勤務形態一覧表を作成していない 千葉県 勤務予定・実績表、勤務形態一覧表、出勤簿 (    )
従業員が併設する他事業所と兼務していたが、事業所ごとに勤務時間を管理していなかった 宇都宮市 事業所ごとの月間勤務表、タイムカード、兼務先の勤務実績 (    )
ユニット型で、昼間にユニットごとに常時1人以上の介護職員又は看護職員が配置されていない/ユニットごとに常勤のユニットリーダーを配置していない 名古屋市 ユニットごとの勤務予定・実績表、配置状況計算書、タイムカード (    )
入所者に対する処遇に直接携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を有さない者について、認知症介護基礎研修を受講させるために必要な措置を講じていない 広島市 従業者名簿(資格の有無・採用年月日)、修了証、受講管理表 (    )
性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動により就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じていない 広島市 ハラスメント防止方針・指針、周知記録、相談窓口を定めた文書 (    )
年度途中に採用した職員(中途採用者)に、新規採用時の研修(身体拘束廃止/感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止/事故発生防止/虐待防止)が実施できていない 名古屋市 研修計画、研修実施記録、入職時チェックリスト、従業者名簿 (    )
複数の研修を同日に実施した際に、それぞれの内容について行ったことが分かるよう区別して記録していない 松山市 研修計画(年間)、研修実施記録、使用した研修資料 (    )
事業所における年間の研修計画が作成されておらず、計画的に実施されていない/研修実施状況が記録上から確認できない/研修不参加者への対応が不明瞭 大阪市 年間研修計画、研修実施記録・参加者名簿、不参加者への周知記録 (    )
管理者が常勤としての要件を満たしていない/管理者を適切に配置していることが確認できない(勤務体制・勤務実績が分かる出勤簿がない) 宇都宮市 出勤簿、勤務表(予定・実績)、雇用契約書 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

宇都宮市の資料は、介護保険法上の「常勤」について、当該事業所での勤務時間合計が常勤の従業者の勤務時間以上であることと、週平均32時間以上であることの双方を満たす必要があり、雇用契約上の「常勤」と一致しない場合があると説明しています。介護医療院は医師・薬剤師・看護職員・介護職員・介護支援専門員・栄養士など職種が多く、併設医療機関との兼務も生じやすいため、勤務表の行を職種ごとに分けているかが実務上の要になります。

2-7. 業務継続計画の策定等・非常災害対策(第30条の2・第32条)★

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
業務継続計画に必要な項目が記載されていない/定期的に見直ししていない/従業者に周知徹底していない/研修及び訓練を必要な回数実施していない/実施内容が記録されていない 福井市 業務継続計画(感染症・災害)、見直し記録、周知記録、研修・訓練の実施記録 (    )
業務継続計画を感染症・災害のいずれか一方しか作成していない/感染症の業務継続計画と、その他の感染症対策資料とを混同している 東京都 業務継続計画(感染症編・災害編)、感染対策委員会議事録 (    )
業務継続計画の未策定が確認され、令和6年4月から解消月まで減算とされ、給付費の過誤調整及び利用者負担金の返還となった事例が公表されている 新潟市 感染症・災害に係る業務継続計画、周知記録、研修・訓練の実施記録 (    )
従業者に対する必要な研修及び訓練が実施されていなかった(周知・研修・訓練の概要がわかるように明確に記録に残すこと) 広島市 業務継続計画、周知記録、研修資料と受講記録、訓練記録 (    )
消火訓練及び避難訓練の実施回数が、消防法施行規則で定める回数に不足していた 長野県 消防計画、消火・避難訓練の実施記録 (    )
土砂災害防止法及び水防法により市町村地域防災計画に定められた要配慮者利用施設で、避難確保計画に基づく避難訓練を実施していない 長野県 避難確保計画、市町村長への訓練結果報告書 (    )
施設防災計画が、指針・本社のマニュアル・他事業者や他団体のホームページからダウンロードしたマニュアル等をそのまま活用したものになっている 金沢市 施設防災計画、ハザードマップ確認資料、職員への周知記録 (    )
避難訓練について同じ災害の想定が続いている/実施後の記録を残していない 津山市 非常災害に関する具体的計画、避難訓練実施記録(想定災害の別) (    )
事業所が定める消防計画には年2回実施と定められていた避難訓練について、年に1回しか実施していない/具体的計画が策定されていない 北海道後志総合振興局 消防計画、非常災害対策計画、避難訓練の実施記録 (    )
避難経路に備品等が置かれており、非常時の妨げとなっている/家具等の転倒防止策が不十分であった 和歌山市 避難経路の確認記録、設備点検記録 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

介護医療院は、人工呼吸器・酸素・喀痰吸引などの医療機器に依存する入所者を抱えるため、停電と断水が直接「命の停止」に直結する施設です。金沢市が指摘する「ひな形をそのまま使った計画」は、まさにこの部分——自施設の電源容量、酸素ボンベの本数、吸引器のバッテリー——が空欄のまま残ります。訓練の想定を毎回変えるという津山市の指摘も、同じ問題の別の面です。

2-8. 衛生管理等・秘密保持等・苦情処理(第33条・第36条・第38条)

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会が開催されていない/指針が整備されていない/研修及び訓練が実施されていない 千葉県 感染対策委員会議事録、指針、研修・訓練実施記録 (    )
感染症の予防及びまん延防止に係る研修及び訓練を実施した記録が確認できない/担当者を定めていない/委員会の結果を従業者に周知していない 宇都宮市 感染対策委員会の議事録、周知記録、研修・訓練記録、担当者の指定が分かる文書 (    )
感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会が設置されていなかった/指針が整備されていなかった/研修及び訓練が実施されていなかった 広島市 委員会の議事録・出席記録、指針、研修計画・研修記録、訓練記録 (    )
従業員の秘密保持の誓約書に、退職後の規定がなかった 姫路市 秘密保持誓約書、就業規則、雇用契約書 (    )
入社20年を超えている職員について秘密保持誓約書を取り交わしていない/派遣職員について秘密保持誓約書が作成されていない 仙台市 秘密保持誓約書、就業規則、労働者派遣契約書、従業者名簿 (    )
個人情報使用同意書に、利用者の家族の同意欄が設けられていなかった 広島市 個人情報使用同意書(利用者本人分・家族分)、契約書・重要事項説明書 (    )
利用者から個人情報を用いる場合の同意を得ていない/利用者の家族から個人情報を用いる場合の同意を得ていない(代理人欄への記載をもって家族の同意とすることはできない) 福井市 個人情報使用同意書(利用者・家族それぞれ) (    )
苦情相談窓口に、保険者の担当課および国民健康保険団体連合会の連絡先が記載されていない 埼玉県 重要事項説明書、重要事項の掲示、苦情対応記録 (    )
苦情相談窓口の掲示を行っていない 足立区 掲示物(苦情相談窓口)の写真または掲示原本 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

別添1は介護医療院の衛生管理等について、感染症又は食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会を3か月に1回開催しているかと書いています。居宅系サービス向けの資料に出てくる「おおむね6月に1回以上」とは間隔が異なります。他サービスと共通の様式を流用している場合は、開催間隔がどちらに合わせてあるかをご確認ください。

2-9. 事故発生の防止及び発生時の対応・虐待の防止(第40条・第40条の2)★

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
事故の状況及び事故に際して採った処置について記録されていない/原因の究明や再発防止策がとられていない/事故発生防止のための指針が整備されておらず、関係機関等への報告方法など対応経過が不明確(介護保険施設) 北海道後志総合振興局 事故報告書(状況・処置・原因・再発防止策)、事故防止指針、委員会記録 (    )
誤薬の案件で事故報告書が提出されていない/事故報告書を提出すべき案件についてヒヤリハットで処理している 津山市 事故報告書(提出控え)、ヒヤリハット記録、服薬管理記録 (    )
介護事故の件数よりヒヤリハット報告の件数の方が少ないといった事例が見受けられる(ヒヤリハット事例の報告を増やすこと) 名古屋市 ヒヤリハット報告書、事故報告書、事故発生防止検討委員会議事録 (    )
過去約2年間で骨折等の事故が発生しているが、保険者への報告をしていない/報告が必要となる事故の程度を把握していない 仙台市 事故報告書(事業所様式)、保険者への提出控え (    )
利用者家族や介護支援専門員等に連絡した記録が残されていない/事故の再発防止のための検討がされていない、検討内容が具体的に記録されていない 宇都宮市 事故報告書、家族・介護支援専門員への連絡記録、再発防止の検討記録 (    )
誤薬・転倒等、介護事故として記録すべきものをヒヤリ・ハット事例として記録している/再発防止策の検討が不十分(例:見守り強化のみを対策として挙げている) 神戸市 事故報告書、ヒヤリ・ハット記録、再発防止策の検討記録 (    )
虐待の防止のための対策を検討する委員会が定期的に開催されていない/指針が整備されていない/研修が年1回(施設は年2回)以上実施されていない/担当者が置かれていない 千葉県 虐待防止委員会議事録、指針、研修実施記録・受講者名簿、担当者の選任書 (    )
虐待防止検討委員会は開催されていたが、その結果の従業員への周知がされていない/指針の記載項目に漏れがある/新規採用時に虐待防止のための研修を実施していない 宇都宮市 虐待防止検討委員会の議事録、指針、研修記録(新規採用時を含む)、伝達記録 (    )
虐待の防止のための対策を検討する委員会が開催されていなかった/虐待防止のための指針が整備されていない事例が認められた 広島市 虐待防止委員会の議事録、指針、研修の資料と受講記録、担当者を定めた文書 (    )
「虐待の防止のための指針」の項目に不足がある(抜けやすい項目として、成年後見制度の利用支援に関する事項、利用者等に対する当該指針の閲覧に関する事項) 堺市 虐待の防止のための指針 (    )
虐待の発生・再発防止の取組が不十分(指針が作成されておらず、委員会と研修が定期的に実施されていない)/事故発生の防止のための委員会や研修を行っていない、指針を整備していない 長野県 虐待防止の指針・委員会議事録・研修記録、事故発生防止の指針・委員会議事録 (    )
虐待の防止のための研修の未実施が確認され、改善報告書の提出まで減算とされた事例が公表されている 新潟市 虐待防止のための指針、委員会議事録、研修プログラム・実施記録 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2-10. 内容及び手続の説明及び同意・運営規程・定員の遵守(第7条・第29条・第31条)

公表されている指摘(要旨) 出典(自治体) 確認文書 自事業所の状況(記入欄)
運営規程・重要事項説明書の内容が実態と異なる又は不整合(差異の多い事項:従業者の職種及び員数、苦情受付機関、利用料、通常の事業の実施地域、営業日及び営業時間、協力医療機関、記録の保存期間) 福井市 運営規程、重要事項説明書、同意書、変更届の控え、条例 (    )
運営規程に「虐待の防止のための措置に関する事項」を定めていない 静岡市 運営規程、虐待防止のための指針、変更届の控え (    )
運営規程と重要事項説明書について、内容が相違している部分が認められた(営業日、営業時間、通常の事業の実施地域) 広島市 運営規程、重要事項説明書、事業所内掲示物、変更届の控え (    )
重要事項説明書の変更があった際に、利用者に書面を用いて変更点の説明を行っていない/説明した内容について理解したことの同意を得ていない 福岡県介護保険広域連合 改訂前後の重要事項説明書、変更点を示した書面、同意欄(署名) (    )
重要事項説明書の記載内容が運営規程と異なっている/必要な記載事項がない又は必要ない記載事項がある(算定していない加算や徴収していない料金の記載) 津山市 重要事項説明書、運営規程、変更時の同意書(署名・日付)、料金表 (    )
重要事項説明書等に記載している利用料金が改訂後のものとなっておらず、改訂後の内容について説明したこと及び同意を得ていることが確認できない 宇都宮市 重要事項説明書(別紙の料金表を含む)、同意書・署名欄、交付記録 (    )
重要事項説明書に、提供するサービスの第三者評価の実施状況が記載されていない/日付や担当職員の記載漏れが認められた 広島市 重要事項説明書(利用者控えを含む)、契約書、第三者評価の受審状況がわかる資料 (    )
重要事項説明書に抜けていることが多い項目として「提供するサービスの第三者評価の実施状況」が挙げられている(施設サービスを含む) 堺市 重要事項説明書、第三者評価の受審記録・結果、運営規程 (    )
事業所に重要事項が掲示されていない/ウェブサイトに重要事項が掲載されていない/掲示物が最新のものでない、わかりにくい場所に掲示されている 福井市 掲示物の現物・写真、介護サービス情報公表システムの掲載画面、法人ホームページ (    )
個別サービス計画の同意署名が利用者家族のみとなっている/個別サービス計画の利用者の同意日がサービス提供後となっている 津山市 個別サービス計画の同意書(署名・日付)、利用契約書 (    )
「月平均で利用定員を超えなければよい」という誤った解釈により定員を超えた日があった(災害その他やむを得ない場合を除き、1日でも超過している場合は指摘の対象) 仙台市 日々の利用者一覧、指定申請書上の利用定員、請求実績 (    )
指定申請時に添付した平面図と相違している/管理者の変更等があったにもかかわらず、変更届の提出がされていない 千葉県 平面図、変更届の控え、重要事項の掲示 (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

福井市の資料には、記録の保存期間について、サービスの「完結」の日から「5年間」と記載すべきところ「サービス提供の日」「2年間」となっている例が挙げられています。保存年数と起算日は保険者の条例で異なります。ここは断定せず、貴施設が指定を受けた保険者の条例をご確認のうえ、下の記入欄にお書きください。

確認すること 基準の定め 貴施設の記載(記入欄) 確認した資料名(記入欄)
記録の保存年数 保険者(指定権者)の条例による (    ) (    )
保存期間の起算日 保険者(指定権者)の条例による (    ) (    )
運営規程への記載 保険者(指定権者)の条例と一致していること (    ) (    )
重要事項説明書への記載 運営規程と一致していること (    ) (    )
事故報告を要する事故の範囲 保険者(指定権者)の定めによる (    ) (    )
事故報告の提出期限・様式 保険者(指定権者)の定めによる (    ) (    )
変更届の提出期限 保険者(指定権者)の定めによる (    ) (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3. 記録の書き方——「特変なし」を卒業する文例52(悪い例/良い例)

右の「良い例」は、そのまま貼って日付と数値を差し替えれば使える完成文です。共通の作法は3つ。(1)観察した事実を数と時刻で書く(2)その事実に対して誰が何をしたかを書く(3)施設サービス計画のどの目標に対する行為かが分かる語を入れる。この3つが揃うと、読んだ人にその日の入所者の状態が伝わります。

3-1. 日々の療養生活の記録(第13条)

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
特変なし。 朝食後、ベッド上でギャッチアップ45度を20分間保持。むせ込みなく経過し、食後の口腔内残渣なし。表情穏やかで、看護師の問いかけに「はい」と返答あり。
いつもどおり。 日中は覚醒良好で、10時から11時まで談話室で他の入所者とテレビを視聴。傾眠なく、離床時間は計2時間30分。計画の目標「日中の離床時間を1日2時間以上確保する」に沿って経過している。
変わりなし。 体温36.4度、脈拍78回/分、血圧128/72、SpO2は室内気で96%。前日と比較して変化なく、呼吸苦の訴えもない。
良眠。 21時に消灯。0時、3時、5時の巡視時いずれも入眠中で、体動による覚醒は認めず。夜間の排尿はおむつ内に2回。
不穏あり。 14時20分、ベッド柵をつかんで「家に帰る」と繰り返し発語。看護師が傍に座り10分間傾聴したところ発語が減り、15時には臥床して入眠。誘因として、午前の面会後から落ち着かない様子が続いていたことが考えられる。
食事量少なめ。 昼食は主食3割、副食5割、汁物は全量摂取。摂取に要した時間は35分で、途中2回のむせ込みあり。摂取量の低下は3日連続のため、管理栄養士へ情報提供した。
排便あり。 10時40分、普通便(ブリストルスケール4)を中等量排出。前回排便から2日目で、腹部膨満・苦痛表情はなし。
吸引実施。 13時05分、口腔内および鼻腔内吸引を実施。淡黄色の粘稠痰を少量吸引し、実施後のSpO2は94%から97%へ上昇。吸引時の苦痛表情は軽度で、実施後に呼吸音の副雑音は減弱した。
リハビリ実施。 15時から15時20分まで、理学療法士とともに端座位保持訓練を実施。支持なしで3分間の座位保持が可能で、前週の2分から延長した。実施中の疲労の訴えはなし。
家族来訪。 16時、長女が面会。療養室で30分間過ごされ、退室時に「最近よく眠れているようで安心した」との言葉あり。次回の面談日程について、来月上旬を希望される旨を伺った。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-2. 医学的管理に関する記録(第21条・第48条)

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
褥瘡処置。 仙骨部の褥瘡(DESIGN-R評価:d2)に対し、生理食塩水で洗浄後、指示された外用薬を塗布しドレッシング材で保護。滲出液は少量、周囲の発赤は前回より縮小している。2時間ごとの体位変換を継続中。
褥瘡なし。 週1回の全身皮膚観察を実施。仙骨部・大転子部・踵部・後頭部に発赤および皮膚損傷を認めず。エアマットの設定は体重に応じた圧に調整済みで、2時間ごとの体位変換を計画どおり実施している。
胃ろうから注入。 12時00分、胃ろうより経腸栄養剤400ミリリットルを1時間かけて注入。注入前に胃残渣の確認を行い残渣なし。注入中および注入後30分間は上体を30度挙上して保持し、嘔吐・咳嗽は認めなかった。
服薬介助。 朝食後、看護師が本人・薬剤・時間・用量・用法を照合したうえで内服を介助。嚥下確認まで実施し、口腔内に残薬がないことを確認した。
酸素投与中。 鼻カニューレにて酸素毎分2リットルを持続投与。SpO2は96%から98%で推移し、呼吸数は18回/分。加湿ボトルの水位を確認し補充した。
医師の診察あり。 10時30分、医師が回診。両下肺野に湿性ラ音を聴取し、明日の胸部エックス線撮影の指示を受けた。指示内容は診療録および看護記録に記載し、夜勤者へ申し送った。
発熱あり。 19時、体温38.2度。悪寒戦慄はなく、SpO2は95%を維持。看護師が医師へ報告し、指示に基づきクーリングを実施。22時の再検で37.4度へ下降した。
喀痰多い。 日中の吸引回数は6回で、前日の3回から増加。痰の性状は淡黄色・粘稠で、吸引後は呼吸音の副雑音が軽減する。体位ドレナージを1日2回追加し、経過を観察している。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-3. 入浴・清しきの記録(第21条)

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
入浴。 14時00分から14時25分まで、機械浴にて入浴を実施。湯温40度、入浴中のSpO2は95%以上を維持し、気分不快の訴えなし。今週の入浴は本日で2回目。
入浴中止。 本日の入浴は、朝の検温で37.8度を確認し、看護職員へ報告のうえ相談し、全身清しきに変更した。清しき実施時刻は14時10分から14時30分。変更の理由と相談した相手を記録し、次回入浴予定日は明後日に振り替えた。
清拭のみ。 全身清しきを実施(14時00分から14時20分)。入浴に代えた理由は、点滴刺入部の保護が必要なため。背部・臀部の皮膚に発赤なく、保湿剤を塗布した。今週は入浴1回・清しき1回で、計2回の清潔保持を実施している。
週2回入浴。 今週の清潔保持は、火曜日に機械浴、金曜日に機械浴を実施し、いずれも所要時間25分。行事等による入浴日の変更はなく、週2回を確保した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-4. 栄養管理・口腔衛生の管理の記録(第20条の2・第20条の3)

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
栄養状態問題なし。 体重は前月比マイナス0.4キログラムで、変動は許容範囲内。血清アルブミン値は前回検査から変化なく、褥瘡・浮腫の所見もない。低栄養リスクは低リスクと判定し、栄養ケア計画の内容を継続する。
食事形態変更。 むせ込みが1週間で5回に増加したため、多職種で協議し、主食を全粥からミキサー粥へ、副食をきざみ食からペースト食へ変更した。変更日は本日で、変更内容は栄養ケア計画および施設サービス計画に反映済み。
栄養ケア計画作成。 医師、管理栄養士、看護職員、介護職員、介護支援専門員が参加し、入所者の状態に応じた栄養ケア計画を作成。摂取エネルギー・水分量の目標を設定し、本人および長女に説明のうえ同意を得た(説明日・同意日を記載)。
口腔ケア実施。 毎食後、義歯を外して歯ブラシとスポンジブラシで口腔清掃を実施。舌苔は中等度で、前回より減少。口腔内の出血・疼痛の訴えはなし。
口腔評価済み。 入所時および毎月1回、口腔の健康状態の評価を実施。今回の評価では、開口保持は可能、義歯の不適合なし、食物残渣は軽度と記録した。次回評価予定日は翌月同日。
歯科来訪。 歯科医師の指示を受けた歯科衛生士による技術的助言および指導を実施(本年度2回目)。介護職員へ、義歯の洗浄手順とスポンジブラシの当て方について実技指導を受け、指導内容を口腔衛生の管理計画に反映した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-5. 身体的拘束等を行った場合の記録(第16条・第47条)

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
安全のため抑制。 態様:ベッド柵4点を使用。時間:20時00分から翌6時00分まで。心身の状況:夜間せん妄により起き上がり、過去1週間で2回の転落があり、うち1回で前額部を打撲。緊急やむを得ない理由:切迫性——転落による骨折の危険が高い、非代替性——離床センサーおよび低床ベッドを2週間試行したが転落が続いた、一時性——2週間後の委員会で解除を再検討する。
ミトン使用中。 態様:右手にミトン型手袋を装着。時間:13時00分から15時00分(経管栄養の注入中および注入後30分)。心身の状況:注入中に胃ろうチューブを自己抜去する行為が直近1か月で3回あり、うち1回で出血。緊急やむを得ない理由:切迫性・非代替性・一時性の3要件を10月1日のカンファレンスで検討し、注入中のみに限定して実施することとした。解除予定日:11月1日の再評価時。
家族に説明済み。 本日14時、長男に対し、身体的拘束等の態様、時間帯、開始日および解除予定日、実施の理由を書面で説明し、同意の署名を得た。書面の写しを交付し、交付記録を残した。次回の説明予定は解除再検討の後とする。
拘束継続。 身体的拘束等の適正化検討委員会(本年度第3回)にて、当該入所者のベッド柵使用について経過を再検討。夜間の起き上がりが直近2週間で0回に減少したため、来週より2点柵へ変更し、2週間後に全解除を再評価することとした。検討結果は施設サービス計画に反映し、家族へ説明する。
車いすで安全確保。 車いすテーブルの使用について、身体的拘束等に当たるものとして取り扱い、態様・時間・心身の状況・緊急やむを得ない理由を記録した。あわせて、姿勢保持を目的とするクッションへの変更を作業療法士と検討し、次回カンファレンスで結論を出すこととした。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-6. 看取り・ターミナル期の記録

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
看取り希望。 医師から本人および長女へ、現在の病状と今後想定される経過について、これまでの検査結果および日々の記録を用いた説明資料により説明。長女より「苦しい思いはさせたくない、この施設で過ごさせたい」との意向が示された。説明資料の写しを交付し、交付日を記録した。
家族落ち着いている。 長女より「日に日に食べられなくなるのを見ているのがつらい」との発言あり。看護師が20分間傾聴し、現在の食事摂取量と、無理な摂取を控えている理由を説明。長女は「説明を聞いて少し落ち着いた」と話された。精神的な状態の変化とこれに対するケアとして記録する。
本人の意向確認。 本人へ「今いちばん気になっていることはありますか」と尋ねたところ、「痛いのはいやだ」「音楽が聞きたい」との返答。これを踏まえ、疼痛時の対応を医師と再確認し、日中に本人の好む楽曲を流す時間を設けることを施設サービス計画に位置付けた。意向とそれに基づくアセスメント・対応として記録する。
状態悪化。 下顎呼吸が出現し、呼吸数は8回/分。四肢末梢にチアノーゼを認める。医師へ報告し、長女へ連絡のうえ来所を依頼した。療養室を個室へ移動し、家族が付き添える環境を整えた。移動の理由は、医師がターミナル期にあたり個室での療養が必要と判断したことによる。
看取り終了。 看取りの終了後、医師、看護職員、介護職員、介護支援専門員、管理栄養士が参加してカンファレンスを開催。経過の振り返りと、事前の意向確認の時期が適切であったかを検証した。あわせて、担当職員の精神的負担について個別に面談を行い、必要な支援を実施した旨を記録した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-7. 事故・ヒヤリハットの記録(第40条)

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
転倒あり。様子観察。 10時15分、療養室内にて床に座り込んでいるところを介護職員が発見。本人は「トイレに行こうとした」と話す。外傷なし、意識清明、四肢の自動運動に左右差なし。看護師が全身観察のうえ医師へ報告し、頭部打撲の有無を確認するため経過観察の指示を受けた。10時30分、長男および担当介護支援専門員へ電話連絡(応対者名を記載)。保険者への報告要否は、報告基準に照らして判断のうえ記録する。
誤薬。以後注意する。 8時40分、同姓の他入所者の朝食後薬を配薬したことに、服用直前の照合で気づき、服用には至らなかった。原因分析:配薬車の同姓2名のトレイが隣接しており、フルネームでの照合が行われていなかった。再発防止策:トレイのラベルにフルネームと生年月日を併記し、配薬時に2名で読み上げ照合を行う手順に変更(実施開始日を記載)。効果確認は1か月後の事故発生防止検討委員会で行う。
見守り強化する。 事故発生防止検討委員会にて原因を分析した結果、転倒は夜間の排泄時に集中しており、ポータブルトイレの設置位置がベッドの足元側にあることが要因と考えられた。再発防止策として、ポータブルトイレを本人の健側に移設し、離床センサーの感度を調整。実施日と実施者を記録し、翌月の委員会で転倒件数の推移を確認する。
ヒヤリハット。 本件は服用に至らなかったためヒヤリ・ハットとして記録するが、当施設の分類基準(服用・誤嚥・転倒による受傷があった場合は介護事故として扱う)に照らして判断した。判断者と判断日を記載し、事故報告書との綴りを分けて保管する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-8. 委員会・研修の記録(第30条・第33条・第40条・第40条の2)

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
研修実施。 身体的拘束等の適正化のための研修(本年度第1回)を実施。実施日時・場所・参加者氏名・使用資料名を記載。内容は、3要件の考え方と、当施設で実際に記録された事例の読み合わせ。欠席者3名には資料を配付し、後日、個別に内容を伝達した(伝達日・伝達者を記載)。
合同研修。 同日に身体的拘束等の適正化の研修と虐待の防止の研修を実施したが、それぞれ別のプログラム・別の資料により行い、記録も分けて作成した。前半は身体的拘束等の適正化(実施時間・講師・内容を記載)、後半は虐待の防止(同)。
委員会開催。 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(本年度第2回)を開催。出席者、検討事項、決定事項、次回開催予定日を記載。決定事項は、翌日の朝礼および掲示により全従業者へ周知した(周知日・周知方法・対象者を記載)。
新人研修済み。 本日付で採用した職員に対し、入職時研修として、身体拘束廃止、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止、事故発生防止、虐待防止の4テーマを実施。実施日・対象者・内容・使用資料を記録し、従業者名簿の採用年月日と突合できるようにした。
BCP訓練実施。 災害に係る業務継続計画に基づく訓練を実施。想定は、夜間の停電により人工呼吸器および吸引器の電源が失われた場合とし、非常用電源への切替と、酸素ボンベの残量確認までを実際に行った。所要時間、参加者、明らかになった課題(バッテリーの残量表示が確認しづらい等)と、次回までの改善担当者を記録した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3-9. 施設サービス計画・アセスメント・モニタリングの記録(第17条)

悪い例 良い例(そのまま使える完成文)
計画どおり。 短期目標「食堂で1日1食を摂る」について、今月の達成状況は、31日中24日で食堂での摂取が実現。未達成の7日は発熱および倦怠感によるもので、いずれも理由を日々の記録に記載している。達成状況を踏まえ、次期計画では目標を「1日2食」に引き上げることを検討する。
アセスメント実施。 計画担当介護支援専門員が、本人および長女と療養室で面談し、アセスメントを実施(実施日・所要時間・同席者を記載)。本人からは「トイレは自分で行きたい」、長女からは「痛みが出たときにすぐ気づいてほしい」との希望を聴取した。
担当者会議開催。 サービス担当者会議を開催し、医師、看護職員、介護職員、管理栄養士、理学療法士から専門的見地からの意見を聴取。医師からは離床時間延長にあたっての血圧変動への注意、管理栄養士からは食堂摂取時の水分量確保について意見があり、いずれも計画に反映した。出席者・意見の要旨・反映先を記録する。
同意を得た。 施設サービス計画の内容を本人および長女に説明し、同意の署名を得たうえで、翌日からサービスの提供を開始した。説明日、同意日、交付日、サービス開始日をそれぞれ記録し、同意日がサービス開始日より前であることを確認した。
モニタリング済み。 月1回のモニタリングを実施(実施日・実施者を記載)。各短期目標の達成状況を、日々の記録から数で拾って記載し、未達成の目標については要因と次の手立てを記録した。次回モニタリング予定日を記載する。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4. 当日そろえる文書の一覧(保管場所・最終更新日の記入欄つき)

別添1の「確認文書」欄に挙げられている文書を、運営指導の当日に机の上に出せる形へ並べ替えた表です。探すのに時間がかかった書類は、実質的に「無い」のと同じ扱いを受けることがあります。和歌山市の資料は、実地指導当日に書類が確認できない場合は原則として書類は存在しないものと判断する旨を示しています。保管場所と最終更新日を埋めておくだけで、当日の動きが変わります。

4-1. 入所者ごとにそろえる文書

文書 対応する確認項目 保管場所(記入欄) 最終更新日(記入欄) 担当(記入欄)
入所契約書 内容及び手続の説明及び同意(第7条) (    ) (    ) (    )
重要事項説明書(同意があったことがわかるもの) 内容及び手続の説明及び同意(第7条) (    ) (    ) (    )
個人情報同意書(本人分・家族分) 秘密保持等(第36条) (    ) (    ) (    )
介護保険番号、有効期限等を確認している記録 受給資格等の確認(第10条) (    ) (    ) (    )
アセスメントシート 入退所(第12条)/施設サービス計画の作成(第17条) (    ) (    ) (    )
施設サービス計画(同意があったことがわかるもの) 施設サービス計画の作成(第17条) (    ) (    ) (    )
サービス担当者会議録 施設サービス計画の作成(第17条) (    ) (    ) (    )
モニタリングシート 入退所(第12条)/サービスの提供の記録(第13条) (    ) (    ) (    )
サービス提供記録(日々の記録) サービスの提供の記録(第13条) (    ) (    ) (    )
入所検討委員会会議録 入退所(第12条) (    ) (    ) (    )
栄養ケア計画 栄養管理(第20条の2) (    ) (    ) (    )
栄養状態の記録 栄養管理(第20条の2) (    ) (    ) (    )
口腔衛生の管理計画 口腔衛生の管理(第20条の3) (    ) (    ) (    )
口腔の健康状態の評価記録 口腔衛生の管理(第20条の3) (    ) (    ) (    )
入浴・清しきの記録(実施できない理由を含む) 看護及び医学的管理の下における介護(第21条) (    ) (    ) (    )
褥瘡の評価・処置の記録、体位変換の記録 看護及び医学的管理の下における介護(第21条) (    ) (    ) (    )
身体的拘束等がある場合の記録・家族への確認書 介護医療院サービスの取扱方針(第16条) (    ) (    ) (    )
請求書・領収書(医療費控除の記載を含む) 利用料等の受領(第14条) (    ) (    ) (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4-2. 施設としてそろえる文書

文書 対応する確認項目 保管場所(記入欄) 最終更新日(記入欄) 担当(記入欄)
平面図(指定申請時のものと現況の照合) 厚生労働省令で定める施設(第5条)/構造設備の基準(第6条) (    ) (    ) (    )
運営規程(Ⅰ型・Ⅱ型療養床の定員の記載を含む) 運営規程(第29条) (    ) (    ) (    )
勤務体制一覧表(月ごと・職種ごとに行を分けたもの) 従業者の員数(第4条)/勤務体制の確保等(第30条) (    ) (    ) (    )
勤務実績表・タイムカード 従業者の員数(第4条)/管理者による管理(第26条) (    ) (    ) (    )
従業者の資格証の写し(有効期間のあるものは更新確認) 従業者の員数(第4条) (    ) (    ) (    )
管理者の雇用形態が分かる文書 管理者による管理(第26条) (    ) (    ) (    )
研修計画(年間)・研修実施記録・使用資料 勤務体制の確保等(第30条) (    ) (    ) (    )
認知症介護に係る基礎的な研修の受講管理表・修了証 勤務体制の確保等(第30条) (    ) (    ) (    )
ハラスメント防止の方針・相談窓口を定めた文書・周知記録 勤務体制の確保等(第30条) (    ) (    ) (    )
身体的拘束等廃止に関する(適正化のための)指針 介護医療院サービスの取扱方針(第16条) (    ) (    ) (    )
身体的拘束等の適正化検討委員会名簿・議事録 介護医療院サービスの取扱方針(第16条) (    ) (    ) (    )
業務継続計画(感染症編・災害編) 業務継続計画の策定等(第30条の2) (    ) (    ) (    )
業務継続計画に係る研修及び訓練計画・実施記録・見直し記録 業務継続計画の策定等(第30条の2) (    ) (    ) (    )
非常災害時対応マニュアル(対応計画) 非常災害対策(第32条) (    ) (    ) (    )
避難・救出等訓練の記録(想定災害の別が分かるもの) 非常災害対策(第32条) (    ) (    ) (    )
通報・連絡体制、消防署への届出、消防用設備点検の記録 非常災害対策(第32条) (    ) (    ) (    )
避難確保計画(要配慮者利用施設に当たる場合)・訓練結果報告書 非常災害対策(第32条) (    ) (    ) (    )
感染症及び食中毒の予防及びまん延防止のための対策を検討する委員会名簿・記録 衛生管理等(第33条) (    ) (    ) (    )
感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針 衛生管理等(第33条) (    ) (    ) (    )
感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修の記録及び訓練の記録 衛生管理等(第33条) (    ) (    ) (    )
従業者の秘密保持誓約書(退職後の規定を含む・派遣職員分を含む) 秘密保持等(第36条) (    ) (    ) (    )
苦情の受付簿・苦情者への対応記録・苦情対応マニュアル 苦情処理(第38条) (    ) (    ) (    )
事故発生の防止のための指針・事故対応マニュアル 事故発生の防止及び発生時の対応(第40条) (    ) (    ) (    )
事故発生の防止のための委員会議事録・研修記録・担当者を設置したことが分かる文書 事故発生の防止及び発生時の対応(第40条) (    ) (    ) (    )
市町村、家族等への報告記録・再発防止策の検討の記録・ヒヤリハットの記録 事故発生の防止及び発生時の対応(第40条) (    ) (    ) (    )
虐待の発生・再発防止の指針・委員会の開催記録 虐待の防止(第40条の2) (    ) (    ) (    )
虐待の発生・再発防止の研修及び訓練計画、実施記録・担当者を設置したことが分かる文書 虐待の防止(第40条の2) (    ) (    ) (    )
業務日誌 サービスの提供の記録(第13条)/定員の遵守(第31条) (    ) (    ) (    )
国保連への請求書控え 定員の遵守(第31条) (    ) (    ) (    )
重要事項の掲示物(現物・写真)とウェブサイトの掲載画面 内容及び手続の説明及び同意(第7条) (    ) (    ) (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

5. 介護医療院で論点になりやすいところ(断定を避けた整理)

ここまでの確認項目と公表事例を踏まえ、介護医療院という施設類型に固有の論点を整理します。いずれも結論を出すのは保険者(指定権者)であり、ここでは「基準の定め」と「貴施設の状況を書き込む欄」を並べるにとどめます。

論点 基準の定め・公表資料で示されている考え方 貴施設の状況(記入欄) 確認先(記入欄)
医療と日常生活上の世話の一体的提供 別添1は「サービスの提供の記録」の確認内容として、日々のサービスについて具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているかを挙げている (    ) (    )
Ⅰ型療養床・Ⅱ型療養床の定員 運営規程に、Ⅰ型に係る定員の数、Ⅱ型に係る定員の数及びその合計数を定めることとされている (    ) (    )
療養室の定員 定員の遵守の確認内容に「入所定員(又はユニット毎の入居定員)及び療養室の定員を上回っていないか」と明記されている (    ) (    )
療養室の用途と平面図の一致 確認内容は「平面図に合致しているか」「使用目的に沿って使われているか」といずれも【目視】と付されている (    ) (    )
身体的拘束等の3要件 切迫性・非代替性・一時性のすべてを満たし、適切な手続を経た場合に限られるとされている(和歌山市の資料) (    ) (    )
医療処置に伴う行動制限の扱い 厚生労働省の手引きでは車いすテーブルの使用も禁止の対象となる行為として例示されているとされる(和歌山市の資料) (    ) (    )
感染対策委員会の開催間隔 別添1の介護医療院の欄は「3か月に1回開催しているか」と記載されている (    ) (    )
身体的拘束等の適正化検討委員会の開催間隔 3月に1回以上開催していないことが指摘事項として公表されている(千葉県の資料) (    ) (    )
虐待防止の研修回数 年1回(施設は年2回)以上実施されていないことが指摘事項として公表されている(千葉県の資料) (    ) (    )
入浴回数 1週間に2回以上入浴させていない、清しきを実施していないことが指摘事項として公表されている(神戸市の資料) (    ) (    )
褥瘡予防体制 別添1は入浴回数と褥瘡予防体制を同じ確認内容の欄に並べている (    ) (    )
口腔衛生の管理の評価頻度 入所時及び月1回程度の評価、歯科医師等による年2回の技術的助言及び指導が確認できないことが指摘事項として公表されている(長野県の資料) (    ) (    )
栄養管理の計画性 確認内容は「各入所(入居)者の状態に応じた栄養管理を計画的に行っているか」であり、確認文書は栄養ケア計画と栄養状態の記録 (    ) (    )
入所検討委員会 確認文書に「入所検討委員会会議録」が挙げられ、多職種で定期的に協議・検討しているかが確認内容とされている (    ) (    )
居宅における日常生活の可否の検討 医師、薬剤師、看護職員、介護職員、介護支援専門員等の多職種で定期的に協議・検討しているかが確認内容とされている (    ) (    )
協力医療機関の記載 運営規程・重要事項説明書で差異が生じやすい事項として挙げられている(福井市の資料) (    ) (    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

加算や体制に関する届出に触れる論点については、書類の作成・提出の代行は当社の業務ではありません。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。当社が提供するのは、基準の定めと貴施設の登録内容を並べた対照表であり、判定ではありません。

6. よくある質問

介護療養型医療施設のときに使っていた書式をそのまま使ってよいですか

介護医療院の別添1は、運営規程の記載事項としてⅠ型療養床・Ⅱ型療養床それぞれの定員の数と合計数を挙げており、栄養管理・口腔衛生の管理・業務継続計画の策定等・虐待の防止が確認項目として並んでいます。書式の流用が可能かどうかは、この確認項目と突き合わせたうえで、保険者(指定権者)にご確認ください。当ページの第1節の表を、突き合わせの土台としてお使いいただけます。

感染対策の委員会は3か月ごとですか、6か月ごとですか

別添1の介護医療院の欄は「感染症又は食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会を3か月に1回開催しているか」と記載しています。一方、居宅系サービス向けの自治体資料では「おおむね6月に1回以上」という記述が見られます。他サービスと共通の様式を使っている場合は、どちらの間隔で運用しているかが記録に残る形になっているかを点検し、最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

身体的拘束等の記録は、どこまで書けばよいですか

基準の定めは、態様、時間、その際の入所者の心身の状況、緊急やむを得ない理由の4点です。千葉県の資料はこの4点が記録されていないことを、和歌山市の資料は車いすテーブルの使用について記録が行われていなかった事例を、それぞれ指摘事項として公表しています。第3節の5番目の表に、4点をすべて含む完成文を置いていますので、日付と数値を差し替えてお使いください。

入浴が医学的な理由でできないときは、どう記録しますか

神戸市の資料は、入浴に代えて清しきを実施した場合に、その旨と入浴困難な理由を記録していないことを指摘事項として挙げています。金沢市の資料は、入浴を実施できない理由を記録していない事例と、職員配置等の施設側の都合で入浴回数を減らすことはできない旨を記載しています。「なぜできなかったのか」と「代わりに何をしたのか」の2つを、日付とともに残す形が、公表資料から読み取れる書き方です。

看取りの記録には何を残せばよいですか

久留米市の資料は、記録に必要な項目として、療養や死別に関する利用者及び家族の精神的な状態の変化及びこれに対するケアと、把握した利用者等の意向とそれに基づくアセスメント及び対応を挙げ、あわせて、実施した看取りの検証や職員の精神的負担の把握等が行われていない事例を指摘しています。意向を「聞いた」だけで止まらず、その意向に対して何を変えたかまで書くことが要点です。

運営指導の当日、書類が見つからなかったらどうなりますか

和歌山市の資料は、実地指導当日に書類が確認できない場合は原則として書類は存在しないものと判断し、その場合は報酬返還や指定基準違反となる可能性がある旨を示しています。第4節の表に保管場所と最終更新日を書き込んでおくことが、この最も単純な事故を防ぐ方法です。取扱いは保険者(指定権者)により異なりますので、ご確認ください。

この対照表を毎月更新することはできますか

できます。当社は、国が公表している確認項目と、各自治体が公表している指摘事例をデータベースとして持ち、貴施設の登録内容と突き合わせた対照表を毎月お届けする形で提供しています。判定はいたしません。基準の定めと、貴施設の状況と、確認先を並べた表をお渡しし、最終的な確認は保険者(指定権者)に対して貴施設が行う——という役割分担です。

7. 介護療養型医療施設との違い|別添1の「303」と「304」を突き合わせた差分23項目

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1は、サービスごとに確認項目と確認文書を並べています。介護医療院は「304」、介護療養型医療施設は「303」として別々の節に載っていますが、2つの節を1行ずつ突き合わせると、確認項目の並びはほとんど同じでした。違うのは、根拠となる基準省令の名称・条番号対象者を指す語、そして4つの項目の確認項目そのものの文言です。

確認項目の総数も別添1の記載どおりに数えると差が出ます。304は「厚生労働省令で定める施設(第5条、第45条)」と「構造設備の基準(第6条)」が別々の行になっていて合計24項目、303は「構造設備(第3〜5条、第39〜41条)」の1行にまとまっていて合計23項目です。中身は両方とも「平面図に合致しているか【目視】」「使用目的に沿って使われているか【目視】」で、確認文書はどちらも「平面図」でした。

ここから先は、介護医療院一般の解説を繰り返さず、303にしか出てこない記載304にしか出てこない記載だけを表にします。すでに介護医療院として運営している施設にとっては、転換前の書式が残っていないかを点検する材料になります。

7-1. 条番号と確認文書の対照表(別添1の303/304を項目ごとに並べた23行)

確認項目 介護療養型医療施設(303)の条項 介護医療院(304)の条項 別添1の記載で違うところ
施設・設備 構造設備(第3〜5条、第39〜41条)の1項目 厚生労働省令で定める施設(第5条、第45条)+構造設備の基準(第6条)の2項目 行の分かれ方が違うだけで、確認項目(平面図に合致しているか/使用目的に沿って使われているか【目視】)と確認文書(平面図)は同じ
内容及び手続の説明及び同意 第6条 第7条 303は「患者又はその家族への説明と同意」「利用契約書」。304は「入所(入居)申込者又はその家族への説明と同意」「入所契約書」
入退院/入退所 入退院(第9条) 入退所(第12条) 項目名も確認項目も別物。確認文書は304にのみ「入所検討委員会会議録」がある
サービスの提供の記録 第10条 第13条 確認文書が303は「サービス提供記録」の1点、304は「サービス提供記録」「業務日誌」「モニタリングシート」の3点
取扱方針 指定介護療養施設サービスの取扱方針(第14条、第43条) 介護医療院サービスの取扱方針(第16条、第47条) 項目名の中のサービス名が違う。確認項目(身体的拘束等)と確認文書は同じ内容で、対象者の語が「入院患者」/「利用者」「入所(入居)者」
施設サービス計画の作成 第15条 第17条 確認項目8つ(心身の状況・希望を踏まえた計画/アセスメント/担当者会議等での意見聴取/説明と同意/計画に基づいたケア/目標の達成状況の記録/新たな計画/定期的なモニタリング)は同じ。語だけが違う
栄養管理 第17条の2 第20条の2 303「各入院患者の状態に応じた栄養管理」/304「各入所(入居)者の状態に応じた栄養管理」。確認文書は栄養ケア計画・栄養状態の記録で同じ
口腔衛生の管理 第17条の3 第20条の3 対象者の語のみ違う。確認文書は口腔衛生の管理計画で同じ
看護及び医学的管理の下における介護 第18条、第44条 第21条、第48条 確認項目(入浴回数は適切か、褥瘡予防体制は整備されているか)と確認文書(サービス提供記録/業務日誌)は同一
従業者の員数 第2条 第4条 303「患者に対し、従業者の員数は適切であるか」/304「入所(入居)者に対し、従業者の員数は適切であるか」。残る2つ(必要な専門職が揃っているか/専門職は必要な資格を有しているか)と確認文書4点は同じ
受給資格等の確認 第7条 第10条 確認項目・確認文書とも同一(被保険者資格、要介護認定の有無、有効期限の確認)
利用料等の受領 第12条、第42条 第14条、第46条 303「患者からの費用徴収」/304「入所(入居)者からの費用徴収」。領収書の発行・医療費控除の記載という確認項目は同じ
管理者 管理者の管理(第22条) 管理者による管理(第26条) 確認項目が別物。303は他の介護保険施設・社会福祉施設との同時管理を前提にした書き方、304は常勤専従か兼務体制かを見る書き方
運営規程 第24条、第47条 第29条 定員の書き方が別物。303は「入院患者の定員」、304は「入所定員(Ⅰ型療養床に係る入所定員の数、Ⅱ型療養床に係る入所定員の数及びその合計数をいう。)」
勤務体制の確保等 第25条、第48条 第30条、第52条 303にのみ「ユニット型の場合の職員配置は適切か」という確認項目がある。他は同じ並び
業務継続計画の策定等 第25条の2 第30条の2 確認項目3つ(策定と必要な措置/周知・研修及び訓練/見直し)と確認文書は同一
定員の遵守 第26条、第49条 第31条、第53条 303「入院患者の定員及び病室の定員」/304「入所定員(又はユニット毎の入居定員)及び療養室の定員」。確認文書は業務日誌・国保連への請求書控えで同じ
非常災害対策 第27条 第32条 確認項目4つ・確認文書6点とも同一
衛生管理等 第28条 第33条 確認項目・確認文書とも同一(委員会を3か月に1回開催しているか等)
秘密保持等 第30条 第36条 303「入院患者から同意を得ているか」「入院患者の秘密」/304「入所(入居)者から同意を得ているか」「入所(入居)者の秘密」
苦情処理 第32条 第38条 確認項目・確認文書とも同一。304の表側の見出しだけが「標準確認項目/標準確認文書」の表記になっている
事故発生の防止及び発生時の対応 第34条 第40条 確認項目7つ・確認文書9点とも同一
虐待の防止 第34条の2 第40条の2 確認項目4つ・確認文書4点とも同一

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7-2. 確認項目の文言そのものが違う6項目(別添1の原文を並べたもの)

条番号のずれは書式の見出しを直せば済みますが、次の6項目は見るところが違います。転換前の様式をそのまま使っていると、欄そのものが足りない、あるいは要らない欄が残る場所です。

項目 介護療養型医療施設(303)の確認項目 介護医療院(304)の確認項目 確認文書の差
入退院/入退所 患者の心身の状況、病歴、生活歴、指定居宅サービス等の利用状況等の把握に努めているか/退院の際は、居宅介護支援事業者や退院後の主治の医師に対し、必要な情報提供を行っているか サービスを受ける必要性が高いと認められる入所(入居)申込者を優先的に入所させているか/入所(入居)者の心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めているか/入所(入居)者が居宅において日常生活を営むことができるか、多職種(医師、薬剤師、看護職員、介護職員、介護支援専門員等)で定期的に協議・検討しているか 303はアセスメントシート・モニタリングシート・施設サービス計画の3点。304はこれに「入所検討委員会会議録」が加わる
サービスの提供の記録 提供した具体的なサービスの内容、提供日、入院患者の状況等を記録しているか 施設サービス計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか/日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか 303は「サービス提供記録」の1点。304は「サービス提供記録」「業務日誌」「モニタリングシート」の3点
管理者 同一敷地内等で、同時に他の介護保険施設や社会福祉施設を管理している場合、当該介護療養型医療施設の管理業務に支障がない状況であるか 管理者は常勤専従か、他の職務を兼務している場合、兼務体制は適切か 確認文書はどちらも「管理者の雇用形態が分かる文書」「管理者の勤務実績表/タイムカード」で同じ
運営規程(定員の書き方) 3.入院患者の定員/ユニット型は「4.ユニットの数及びユニットごとの入院患者の定員」 3.入所定員(Ⅰ型療養床に係る入所定員の数、Ⅱ型療養床に係る入所定員の数及びその合計数をいう。)/ユニット型は「3.入居定員(Ⅰ型療養床・Ⅱ型療養床の別と合計数)」 確認文書はどちらも「運営規程」
勤務体制の確保等 サービス提供は施設の従業者によって行われているか/入院患者の処遇に直接影響する業務を委託していないか/ユニット型の場合の職員配置は適切か/研修の機会/認知症介護に係る基礎的な研修/就業環境が害されることの防止に向けた方針の明確化等 サービス提供は施設の従業員によって行われているか/入所(入居)者の処遇に直接影響する業務を委託していないか/研修の機会/認知症介護に係る基礎的な研修/就業環境が害されることの防止に向けた方針の明確化等 確認文書は3点(雇用の形態がわかる文書/研修計画、実施記録/方針、相談記録)で同じ。ユニット型の職員配置の行が303にのみある
定員の遵守 入院患者の定員及び病室の定員を上回っていないか 入所定員(又はユニット毎の入居定員)及び療養室の定員を上回っていないか 確認文書はどちらも「業務日誌」「国保連への請求書控え」

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

7-3. 別添1の注記で示されている根拠と、令和6年4月1日から適用された項目の書き分け

別添1は、303と304のそれぞれの表の末尾に注記を置いています。ここが2つのサービスの成り立ちの違いが最もはっきり出る場所です。条番号の読み替えをするときは、まずこの注記を控えてから作業すると混乱しません。

別添1の注記 介護療養型医療施設(303)の記載 介護医療院(304)の記載
注1(かっこ内の条項が何を指すか) 健康保険法の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)附則第130条の2第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第41号)の該当条項 介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成30年厚生労働省令第5号)の該当条項
注2(施行期日の定めがある事項の根拠) 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令(令和3年厚生労働省令第9号)附則 同左(同じ省令の附則)
注2で列挙されている項目 「栄養管理」「口腔衛生の管理」「運営規程」のうち虐待の防止のための措置に関する事項、「勤務体制の確保」のうち認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるため必要な措置に関する事項、「業務継続計画の策定等」、「衛生管理等」のうち感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための訓練に関する事項、「虐待の防止」 同じ並び。ただし衛生管理等の箇所が「訓練に関する事項(訓練の記録)」と、かっこ書きで記録まで明記されている
注2の適用時期の記載 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務) 令和6年4月1日より適用(令和6年3月31日までは努力義務)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

8. 療養病床が母体であることが書式に残る場所|別添1の用語差12組と、様式ヘッダーの点検表16件

介護療養型医療施設は療養病床を母体とするサービスで、別添1の303も「患者」「入院患者」「病室」「入退院」「利用契約書」という語で書かれています。304は「入所(入居)者」「療養室」「入退所」「入所契約書」です。運営指導で書式を見られたとき、表題や欄名にどちらの語が残っているかは目視で分かります。

なお、貴施設が医療法上どの区分にあたるか(病院か診療所か)、看板・標榜・掲示にどの名称を用いるかについては、別添1に記載がありません。この点は指定権者にご確認ください。ここでは、別添1に実際に書かれている語だけを並べます。

8-1. 別添1の303と304で入れ替わっている語(12組)

介護療養型医療施設(303)の語 介護医療院(304)の語 別添1のどこに出てくるか
患者 入所(入居)申込者/入所(入居)者 内容及び手続の説明及び同意、入退院・入退所、利用料等の受領
入院患者 入所(入居)者/利用者 サービスの提供の記録、取扱方針、施設サービス計画の作成、栄養管理、口腔衛生の管理、定員の遵守、秘密保持等
入退院(項目名) 入退所(項目名) 個別サービスの質に関する事項の3行目
退院の際 (304に対応する行なし) 303の入退院にのみ「退院の際は、居宅介護支援事業者や退院後の主治の医師に対し、必要な情報提供を行っているか」がある
病室の定員 療養室の定員 定員の遵守
入院患者の定員 入所定員(Ⅰ型療養床・Ⅱ型療養床の別と合計数) 運営規程
ユニットごとの入院患者の定員 入居定員(Ⅰ型療養床・Ⅱ型療養床の別と合計数) 運営規程(ユニット型)
利用契約書 入所契約書 内容及び手続の説明及び同意の確認文書
指定介護療養施設サービス 介護医療院サービス 取扱方針の項目名、運営規程に定める事項
入院患者の記録、家族への確認書 入所(入居)者の記録、家族への確認書 取扱方針(身体的拘束等がある場合)の確認文書
入院患者又は家族の同意があったことがわかるもの 入所(入居)者又は家族の同意があったことがわかるもの 施設サービス計画の作成の確認文書
入院患者の処遇に直接影響する業務 入所(入居)者の処遇に直接影響する業務 勤務体制の確保等

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

8-2. 様式ヘッダーの点検表(別添1の確認文書名と、貴施設で使っている名称を並べる記入欄つき16件)

下の表は、別添1の303と304の両方に確認文書として挙がっている書式を並べ、貴施設で実際に使っている様式名表題に入っている語を書き込めるようにしたものです。運営指導の前に、書式の表紙だけを持ち寄って埋めると差が見えます。

別添1に挙がっている確認文書 その文書が挙がっている確認項目 貴施設の様式名(記入欄) 表題・欄名に入っている語(記入欄) 最終更新日(記入欄)
平面図 構造設備(303)/厚生労働省令で定める施設・構造設備の基準(304)      
重要事項説明書 内容及び手続の説明及び同意      
利用契約書(303)/入所契約書(304) 内容及び手続の説明及び同意      
アセスメントシート 入退院・入退所/施設サービス計画の作成      
モニタリングシート 入退院・入退所/施設サービス計画の作成/サービスの提供の記録(304)      
施設サービス計画 入退院・入退所/施設サービス計画の作成      
入所検討委員会会議録 入退所(304のみ)      
サービス提供記録 サービスの提供の記録/施設サービス計画の作成/看護及び医学的管理の下における介護      
業務日誌 サービスの提供の記録(304)/看護及び医学的管理の下における介護/定員の遵守      
身体的拘束等廃止に関する(適正化のための)指針 取扱方針      
身体的拘束等の適正化検討委員会名簿・議事録 取扱方針      
栄養ケア計画/栄養状態の記録 栄養管理      
口腔衛生の管理計画 口腔衛生の管理      
勤務実績表/タイムカード・勤務体制一覧表・従業者の資格証 従業者の員数      
運営規程 運営規程/非常災害対策      
請求書・領収書 利用料等の受領      

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

9. 医師・看護職員の配置と療養環境の見られ方|別添1が書いていない11点と、公表事例17件

別添1の「従業者の員数」は、303も304も3行しかありません。「従業者の員数は適切であるか」「必要な専門職が揃っているか」「専門職は必要な資格を有しているか」です。人数の算定方法や職種ごとの配置の考え方は、別添1には書かれていません。ここを記憶で埋めると誤りのもとになるので、「別添1に記載がある/ない」を分けた表にしています。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

9-1. 「従業者の員数」で別添1が書いていること・書いていないこと(11行)

論点 別添1(303・304)の記載 貴施設の状況(記入欄) 確認先(記入欄)
従業者の員数の適否 「患者に対し(304は入所(入居)者に対し)、従業者の員数は適切であるか」とだけ記載    
必要な専門職の充足 「必要な専門職が揃っているか」とだけ記載    
資格の保有 「専門職は必要な資格を有しているか」とだけ記載    
確認文書 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表、従業者の資格証の3点    
医師の員数の数え方 別添1に記載なし    
看護職員の員数の数え方 別添1に記載なし    
介護職員の員数の数え方 別添1に記載なし    
常勤換算の算定期間 別添1に記載なし    
夜間の配置人数 別添1に記載なし    
介護支援専門員の配置 別添1の「従業者の員数」には記載なし。304の入退所に「多職種(医師、薬剤師、看護職員、介護職員、介護支援専門員等)で定期的に協議・検討しているか」として職種名が出てくる    
ユニット型の職員配置 303の「勤務体制の確保等」にのみ「ユニット型の場合の職員配置は適切か」の行がある    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

9-2. 併設の病院・診療所と職員が行き来する施設で、実際に指摘されている勤務表の書き方(公表事例8件)

療養病床を母体とする施設は、同一敷地内に病院や診療所が併設されていることがあります。そのとき勤務表がどう見られるかは、別のサービスの公表事例が具体的です。東京都の資料は、通所リハビリテーションについての記載ですが、「併設の病院・診療所と兼務する場合の勤務時間の書き分け」という論点そのものは共通します。

公表されている指摘の文言 出典(自治体・資料) 貴施設の状況(記入欄)
病院・診療所の全体の勤務表は作成されているが、事業所としての勤務表が作成されていない 東京都福祉局「令和7年度集団指導(通所リハビリテーション)」  
勤務表に記載すべき内容(日々の勤務時間、常勤・非常勤の別、兼務関係等)が記載されていない 東京都福祉局「令和7年度集団指導(通所リハビリテーション)」  
併設の病院・診療所で兼務する場合は、他施設での勤務時間と当該事業所での勤務時間を区別して記載するよう求めている 東京都福祉局「令和7年度集団指導(通所リハビリテーション)」  
勤務表で常勤・非常勤の別が誤っている/勤務実績と不整合 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」  
運営規程、設備、管理者等に変更があったにもかかわらず、その旨を10日以内に届け出ていない 大分市「令和7年度指導監査における主な指摘・指導事項(高齢)」  
管理者の変更等があったにもかかわらず、変更届の提出がされていない 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料)  
運営規程・重要事項説明書の内容が実態と異なる。差異の多い事項として従業者の職種及び員数、協力医療機関、記録の保存期間が挙げられている 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」  
重要事項説明書の変更時に改めて同意を得ていない 津山市環境福祉部高齢介護課「令和5年度 津山市 地域密着型サービス事業者 集団指導資料」  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

9-3. 療養環境(構造設備)の見られ方——別添1は2行だが、公表事例は「使い方」を見ている(9件)

別添1の構造設備の確認項目は、303も304も「平面図に合致しているか【目視】」「使用目的に沿って使われているか【目視】」の2行だけです。しかし自治体の公表事例を並べると、指摘の中心は「図面との一致」と「部屋の使われ方」に集まっています。療養環境を整えるために家具やベッドの配置を変えた、休憩スペースを作った、というときに効いてくる論点です。

別添1の確認項目 公表事例で実際に見られている点 出典(自治体・資料) 貴施設の状況(記入欄)
平面図に合致しているか【目視】 指定申請時に添付した平面図と相違している 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料)  
使用目的に沿って使われているか【目視】 静養室を職員の休憩室として使用していた 神戸市「介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)」(令和7年3月)  
使用目的に沿って使われているか【目視】 静養室について、他の利用者が出入りできる状況であり、静養できる環境にない実態が認められた。プライバシーが確保されるようレイアウトを変更し、変更について市へ届け出るよう指導 千葉市「令和7年度の運営指導における主な指導事項について」  
使用目的に沿って使われているか【目視】 届出した内容と異なる用途で設備を使用している 堺市「令和8年度 集団指導 居宅事業所編」  
使用目的に沿って使われているか【目視】 併設施設の共有スペースで提供しており、スペースが明確に区分されていない 仙台市介護事業支援課「令和6年度 運営指導方針・令和5年度 運営指導結果等【居宅サービス指導係 所管サービス】」  
使用目的に沿って使われているか【目視】 指定を受けた事業所拠点以外において業務の一部を行っている 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1  
平面図に合致しているか【目視】 レイアウトに変更が生じていたにもかかわらず、変更届がされていない 東京都福祉局「令和7年度集団指導(通所リハビリテーション)」  
平面図に合致しているか【目視】 部屋の用途が指定時と異なっているので、速やかに変更届を提出すること 愛知県 福祉局福祉部 福祉総務課監査指導室「主な指摘事項(令和7年度版)」  
定員の遵守(病室/療養室の定員) 確認文書は業務日誌と国保連への請求書控え。図面上の定員と、日々の在籍を突き合わせる形になる 厚生労働省 運営指導マニュアル別添1(303・304)  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

10. 転換を検討している施設が手元に残す記録|対照表38行(基準の定め/貴施設の状況/確認先)

転換の可否・手続・経過措置の取扱いは、別添1には一切書かれていません。別添1は運営指導で何を見るかのマニュアルであって、転換の手続を定めた資料ではないためです。そして取扱いは指定権者(都道府県・保険者)によって異なります。

そこでこの節では、期限や可否を書きません。書くのは「別添1に何と書いてあるか」「貴施設の状況をどこに書き込むか」「どこに確認するか」の3列だけです。年月を含む期限は、指定権者から示された内容を貴施設が記入欄に書き込む形にしてください。

10-1. 転換の検討段階で手元にそろえる記録(22行)

手元に残す記録 基準の定め(別添1の記載) 貴施設の状況(記入欄) 確認先(記入欄)
現に受けている指定の種類・指定年月日 別添1の303の注1は、かっこ内の条項が「健康保険法の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)附則第130条の2第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第41号)」の条項であると記載    
経過措置の取扱い・時期に関して指定権者から示された内容 別添1に記載なし    
転換の検討を行った会議の記録(開催日・出席者・検討事項) 別添1に記載なし    
指定権者への事前相談の記録(日付・相手方・確認事項・回答) 別添1に記載なし    
療養床の内訳の整理(Ⅰ型・Ⅱ型の別と合計数) 304の運営規程に「入所定員(Ⅰ型療養床に係る入所定員の数、Ⅱ型療養床に係る入所定員の数及びその合計数をいう。)」と記載    
平面図(現況版・変更予定版の2部) 303・304とも構造設備の確認文書は「平面図」    
病室/療養室ごとの定員一覧 303は「入院患者の定員及び病室の定員」、304は「入所定員(又はユニット毎の入居定員)及び療養室の定員」    
運営規程(改定前・改定後の2部) 303は第24条・第47条、304は第29条。定めるべき事項の並びは別添1に列挙    
重要事項説明書(改定前・改定後)と同意の記録 303は第6条、304は第7条。確認文書は「重要事項説明書(同意があったことがわかるもの)」    
利用契約書/入所契約書 303の確認文書は「利用契約書」、304は「入所契約書」    
施設サービス計画の様式と、説明・同意の記録 303は第15条、304は第17条。確認文書に「入院患者(入所(入居)者)又は家族の同意があったことがわかるもの」    
アセスメントシート・モニタリングシート 303・304とも入退院(入退所)と施設サービス計画の作成の確認文書    
サービス提供記録・業務日誌 303はサービス提供記録の1点、304はサービス提供記録・業務日誌・モニタリングシートの3点    
入所検討委員会の会議録 304の入退所にのみ確認文書として記載(303にはなし)    
多職種で在宅生活の可否を定期的に協議・検討した記録 304の入退所にのみ確認項目として記載(303にはなし)    
退院の際の情報提供の記録(居宅介護支援事業者・退院後の主治の医師あて) 303の入退院にのみ確認項目として記載(304にはなし)    
身体的拘束等の適正化のための指針・委員会名簿・議事録 303は第14条・第43条、304は第16条・第47条。確認文書の並びは同じ    
従業者の資格証・勤務体制一覧表・勤務実績表 303は第2条、304は第4条。確認文書3点は同じ    
管理者の雇用形態が分かる文書・勤務実績表 303は「管理者の管理」(第22条)、304は「管理者による管理」(第26条)。確認項目の文言が違う    
業務継続計画と、研修及び訓練計画・実施記録 303は第25条の2、304は第30条の2    
変更の届出の控え 別添1に記載なし(自治体資料では変更届の提出漏れが指摘事例として公表されている)    
記録の保存に関する定め(運営規程の記載と実際の運用) 別添1に記載なし。福井市の公表資料では、記録の保存期間の記載に誤りがある例が指摘事項として挙げられている    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

10-2. 書式を作り直すときの書き換え台帳(16行・語の置き換えと確認先の記入欄)

下の表は、303の語で作られた書式を点検するための台帳です。「書き換えの要否」は貴施設が指定権者に確認して記入する欄にしてあります。ここを当社側で断定して埋めると、指定権者の取扱いと食い違う可能性があるためです。

書式 303の語(別添1) 304の語(別添1) 現行の様式名(記入欄) 書き換えの要否(記入欄) 確認先・確認日(記入欄)
重要事項説明書の表題・本文 患者、指定介護療養施設サービス 入所(入居)者、介護医療院サービス      
契約書の表題 利用契約書 入所契約書      
運営規程の「定員」の条 入院患者の定員 入所定員(Ⅰ型療養床・Ⅱ型療養床の別と合計数)      
運営規程のユニット型の条 ユニットの数及びユニットごとの入院患者の定員 ユニットの数及び入居定員(Ⅰ型・Ⅱ型の別と合計数)      
運営規程のサービス名の条 入院患者に対する指定介護療養施設サービスの内容及び利用料 入所者に対する介護医療院サービスの内容及び利用料      
施設サービス計画の様式ヘッダー 患者氏名・病室番号 入所(入居)者氏名・療養室番号      
アセスメントシートの様式ヘッダー 患者、入院日 入所(入居)者、入所日      
モニタリングシートの様式ヘッダー 入院患者 入所(入居)者      
サービス提供記録の欄名 入院患者の状況 利用者の心身の状況(304は「施設サービス計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容」の欄も確認項目)      
業務日誌の欄名 病室、入退院 療養室、入退所      
身体的拘束等の記録様式 入院患者の記録、家族への確認書 入所(入居)者の記録、家族への確認書      
入退院(入退所)の台帳 入退院、退院の際の情報提供 入退所、入所検討委員会会議録      
栄養ケア計画の対象欄 各入院患者の状態 各入所(入居)者の状態      
口腔衛生の管理計画の対象欄 各入院患者の状態 各入所(入居)者の状態      
個人情報同意書の対象欄 入院患者から同意を得る 入所(入居)者から同意を得る      
勤務体制一覧表の注記 ユニット型の場合の職員配置(303の確認項目にあり) 304の勤務体制の確保等にはこの行なし      

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

11. 療養病床の書式のまま残りやすい記録の文例30|薄い書き方/そのまま貼れる完成文

松山市の資料には、サービス提供の記録について「特変なし」等しか書かれていない記録が見受けられる、と示されています。療養病床を母体とする施設では、看護記録の様式に引きずられてチェックと数値だけが並び、その人の状態が読み取れない形になりやすい場所があります。北海道後志総合振興局の資料でも、看護記録や温度板へのチェックのみの記録が挙げられています。

以下の完成文は、303の語(患者・入院患者・病室・入退院)で書いています。介護医療院として運営している場合は、10-2の台帳のとおり語を置き換えてお使いください。氏名は◯◯としています。

11-1. 日々の療養生活と医学的管理の記録(完成文10例)

場面 薄い書き方 そのまま貼れる完成文
朝の観察 特変なし。 10月3日6時40分、病室にて起床時の観察。体温36.2度、脈拍68回/分、血圧118/70、SpO2 97%(room air)。呼吸音は両肺野で副雑音なし。前日21時に訴えのあった右膝の疼痛について尋ねると「今朝は痛みは感じない」との返答。自力で端座位となり、ベッド柵につかまって約20秒間の立位保持が可能であった。
食事の場面 全量摂取。 10月3日12時05分〜12時35分、病室内でギャッチアップ60度にて昼食。主食(全粥)10割、副食8割を自力摂取。むせは1回(汁物の1口目)で、飲み込み後の湿性嗄声はなし。とろみ剤は中間のとろみで継続。摂取後30分間は座位を保持し、13時05分に臥床した。
入浴の実施 入浴実施。特変なし。 10月3日14時05分〜14時28分、機械浴にて全身浴を実施(介護福祉士◯◯・看護師◯◯の2名対応)。入浴前の体温36.4度、血圧128/74。仙骨部の発赤は9月26日と同じ直径約2cmで、圧迫を解除して3分で消退した。洗身は上肢のみ自力、背部と下肢は全介助。入浴後14時40分に麦茶150mLを自力で摂取し、めまいの訴えはなかった。
入浴を行わなかった日 入浴中止。 10月4日13時50分、入浴予定であったが、13時30分の検温で体温37.8度、悪寒の訴えがあったため、医師◯◯に報告し清しきへ変更した。14時00分〜14時20分、上半身・下半身・陰部の順に清しきを実施。実施後の体温37.6度。次回の入浴は10月6日に再評価する旨を看護計画に追記した。
褥瘡の観察 褥瘡処置施行。 10月3日9時15分、右大転子部の褥瘡を観察。大きさは長径3.5cm×短径2.0cm(前回9月30日は4.0cm×2.4cm)、深さは真皮までで、滲出液は少量・淡黄色、悪臭なし。周囲皮膚の発赤は縮小。医師◯◯の指示に基づき洗浄後にドレッシング材を交換した。体位変換は2時間ごとに継続し、右側臥位は30度までとした。
口腔の状態 口腔ケア実施。 10月3日20時10分、口腔ケアを実施。上顎義歯の内面に食物残渣が付着しており、義歯用ブラシで除去。歯肉の出血はなく、舌苔は前週より減少している。うがいは自力で3回可能。本人から「入れ歯が朝より当たる感じがする」との訴えがあり、10月4日の歯科往診時に確認を依頼する旨を申し送った。
排泄 排便あり。 10月3日7時20分、ポータブルトイレにて排便。ブリストルスケール4型、量は中等量。前回排便は10月1日で、間隔は2日。腹部は軟らかく、腸蠕動音は正常。本人から「昨日よりお腹の張りが楽になった」との発言があった。下剤の追加使用はなし。
睡眠・夜間帯 良眠。 10月3日22時00分〜10月4日5時30分の夜間帯。22時30分の巡視時に閉眼、呼吸は規則的。1時40分に離床センサーが作動し訪室すると、ベッド端に座り「トイレに行きたい」との訴え。介助にてポータブルトイレへ移乗し排尿150mL。2時00分に再入眠。以後5時30分の起床まで覚醒の訴えはなかった。
認知症の行動・心理症状 不穏あり。 10月3日16時40分、廊下で「家に帰る」と繰り返し、出入口の扉のノブを両手で握っていた。声をかけて名前を名乗り、談話室へ誘導して湯呑みのお茶を提供したところ、約5分で着席し発言は止まった。16時55分には「息子が迎えに来るの」と穏やかな口調に変化。誘因として、15時30分に同室者の面会があった直後であった点を記録する。
リハビリテーションの様子 リハ実施。 10月3日10時00分〜10時40分、理学療法士◯◯により平行棒内歩行を実施。往復5回(前回9月30日は3回)、途中休憩は1回。歩行中の膝折れはなく、左立脚期の体幹側屈が前回より軽減している。実施後の主観的な疲労感について本人は「昨日ほど疲れていない」と話した。血圧は実施前132/78、実施後136/80。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

11-2. 入退院・施設サービス計画・退院時の情報提供の記録(完成文10例)

303の入退院(第9条)には、304にはない確認項目があります。「退院の際は、居宅介護支援事業者や退院後の主治の医師に対し、必要な情報提供を行っているか」です。この情報提供は、受け取る側の居宅介護支援事業所でも記録の対象になっています。福井市の資料では、退院・退所時に病院等の職員と面談を行っていない、病院等の職員から情報を得たことの記録が不十分、という指摘が挙げられています。出す側の記録が薄いと、受け取る側の記録も薄くなります。

場面 薄い書き方 そのまま貼れる完成文
入院時の把握(心身の状況) ADL低下あり。 10月1日14時00分、入院時に本人と長女◯◯から聞き取り。移動は屋内は手すりを使って10m程度可能、屋外は車いす。入浴は自宅では週2回、洗身は背部のみ介助を受けていた。9月中旬に自宅の玄関で転倒し、それ以降は「また転ぶのが怖い」と本人が話しており、外出頻度が週1回から月1回に減っていた。
入院時の把握(病歴) 既往歴あり。 10月1日14時20分、診療情報提供書および本人・家族からの聞き取りにより病歴を確認。2018年に脳梗塞(右片麻痺、Brunnstrom stage 上肢Ⅲ・手指Ⅲ・下肢Ⅳ)、2021年から2型糖尿病でインスリン自己注射を継続。直近3か月の入院歴はなし。服薬管理は長女が一包化して週単位で管理していた。
入院時の把握(生活歴) 元会社員。 10月1日15時00分、本人および長女から生活歴を聞き取り。60歳まで印刷会社で製版の仕事に従事。定年後は地域の将棋クラブに月2回参加していた。「人と話すのは好きだが、大勢は疲れる」と本人。食事は薄味を好み、若い頃から朝は必ずパン食であったとのこと。
指定居宅サービス等の利用状況の把握 デイ利用あり。 10月1日15時30分、入院前の居宅サービスの利用状況を居宅介護支援事業所◯◯の介護支援専門員◯◯に電話で確認(14時50分発信、16分間)。通所リハビリテーションを週2回(火・金)、訪問看護を週1回(水)、福祉用具貸与で特殊寝台と手すりを利用していた。直近の居宅サービス計画の写しを10月2日にファクシミリで受領する約束をした。
アセスメントの記録 各項目チェック済み。 10月2日10時00分、多職種でアセスメントを実施(医師◯◯・看護師◯◯・介護福祉士◯◯・管理栄養士◯◯・理学療法士◯◯)。「洗身」は一部介助にチェックしたうえで、備考に「右上肢の挙上が肩関節90度までのため、左側の背部と後頭部に手が届かない。左手でのブラシ操作は可能」と記載した。「移乗」は見守りとし、備考に「立ち上がりの初動で右膝が伸びきらず、1回目は失敗することがある」と記載した。
専門的意見の聴取 会議で意見聴取。 10月2日13時30分〜14時10分、サービス担当者会議等に代わる施設内の多職種会議を開催(出席:医師◯◯、看護師◯◯、介護福祉士◯◯、管理栄養士◯◯、理学療法士◯◯、介護支援専門員◯◯)。管理栄養士から「入院前の朝食がパンであったため、粥への切り替えで摂取量が落ちている可能性がある」との意見。理学療法士から「平行棒内歩行を先に安定させ、歩行器は2週後に再評価したい」との意見。いずれも施設サービス計画の第2表に反映した。
計画の説明と同意 説明し同意を得た。 10月3日15時00分〜15時35分、病室にて本人と長女◯◯に施設サービス計画(10月3日作成)を読み上げて説明した。長期目標について本人から「トイレは自分で行きたい」との発言があり、第2表の目標欄の表現を「日中は職員に声をかけてトイレで排泄する」に修正したうえで、15時35分に本人の署名と長女の署名を受けた。サービス提供の開始は10月4日からとした。
目標の達成状況 目標継続。 11月1日10時00分、モニタリングを実施。短期目標「日中は職員に声をかけてトイレで排泄する」について、10月の実績は日中の排泄34回のうち、声かけによるトイレでの排泄が26回(10月上旬は10回中4回、下旬は12回中11回)。達成状況は「おおむね達成」と評価し、次期は夜間帯の1回目(22時台)への拡大を新たな短期目標とした。
退院の際の情報提供(居宅介護支援事業者あて) 情報提供済み。 12月20日11時00分、退院に伴い、居宅介護支援事業所◯◯の介護支援専門員◯◯へ情報提供を行った(面談15分、施設1階相談室)。提供した内容は、退院時のADL(屋内は歩行器で20m可能、屋外は車いす)、排泄(日中はトイレ、夜間はポータブルトイレ)、服薬(一包化・朝夕2回)、直近1か月の転倒歴(なし)、リハビリテーションの実施内容と頻度。情報提供文書の写しを施設に保管し、受領した旨の署名を受けた。
退院の際の情報提供(退院後の主治の医師あて) 診療情報提供書送付。 12月20日13時30分、退院後の主治の医師である◯◯クリニック◯◯医師あてに、当施設の医師◯◯が作成した診療情報提供書を長女◯◯に手交した。記載内容は、入院中の血糖値の推移(朝食前の平均値と最高値)、インスリンの投与量の変更経過、12月10日から中止した薬剤名と中止理由、次回の血液検査の推奨時期。手交した文書の写しは診療録に綴じた。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

11-3. 身体的拘束等・委員会・勤務体制・設備に関する記録(完成文10例)

身体的拘束等の記録は、和歌山市の資料で「車いすテーブルにより身体拘束を行っているにも関わらず、態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由の記録を行っていなかった」という事例が示されています。千葉県の資料でも同趣旨の指摘と、委員会の開催・指針の整備・研修の実施に関する指摘が挙げられています。療養病床を母体とする施設では、医療の場面での安全確保と、介護保険施設としての記録の要件が同じ紙の上で交わります

場面 薄い書き方 そのまま貼れる完成文
身体的拘束等の態様と時間 安全のため実施。 10月5日、車いす乗車時のテーブル装着を実施。装着時間は10時10分〜10時45分および14時05分〜14時40分の計2回、合計70分。装着中の本人の様子は、10時25分に「これを外して」と2回発言があり、そのつど職員が付き添って理由を説明した。10時45分に解除し、以後の30分間は職員が隣席で見守った。
緊急やむを得ない理由 転倒防止のため。 10月5日、緊急やむを得ない理由として、10月2日と10月4日に車いすからの前方への滑り落ちが各1回発生し、いずれも右膝の打撲に至ったこと(切迫性)、10月3日から座面クッションとフットレスト角度の調整を試みたが10月4日に再発したこと(非代替性)、装着は食堂での食事前後の各35分に限り、10月19日に適正化検討委員会で再評価すること(一時性)を記録した。
家族への確認 家族了承。 10月5日16時20分、長女◯◯に電話(12分間)。車いすテーブルの装着について、上記の理由、装着する時間帯(食事前後の各35分)、解除の予定日(10月19日の委員会で再評価)を説明し、同意を得た。説明書は10月6日に郵送し、10月9日に署名済みの同意書を受領して個別ファイルに綴じた。
適正化検討委員会 委員会開催。 10月19日14時00分〜15時05分、身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を開催(出席:施設長◯◯、医師◯◯、看護師◯◯、介護福祉士◯◯、介護支援専門員◯◯の5名。欠席1名には10月20日に議事録を回覧し署名を受けた)。前回(7月18日)からの3か月間の実施件数、10月5日開始事案の経過、代替手段の検討結果、次回開催予定日(1月17日)を議事録に記載した。
研修の記録(同日に複数テーマ) 研修実施。 11月8日、研修を2本実施。1本目は13時30分〜14時20分「身体的拘束等の適正化」(講師:看護師◯◯、資料「身体的拘束等の適正化のための指針」第3章、参加者22名)。2本目は14時30分〜15時20分「虐待の防止」(講師:施設長◯◯、資料「虐待の発生・再発防止の指針」全文、参加者22名)。参加者名簿・使用資料・各回の理解度確認の回答用紙をテーマごとに分けて保管した。
勤務表(併設の病院と兼務する職員) 兼務。 11月分の勤務体制一覧表において、看護師◯◯の勤務を「介護療養型医療施設 8時30分〜13時00分(4時間30分)/併設病院 14時00分〜17時30分(3時間30分)」と1日単位で区分して記載した。常勤・非常勤の別は常勤とし、当施設における勤務時間の月合計と、常勤換算に用いた計算式を同一の様式内に併記した。
管理者の勤務 管理者常勤。 11月分について、管理者◯◯の勤務実績表を作成し、当施設での勤務時間(月162時間)と、同一敷地内の◯◯(併設施設)での勤務時間(月0時間)を分けて記載した。管理者の雇用形態が分かる文書として雇用契約書の写しを添付し、管理業務の内容(月次の運営会議の主宰、苦情受付の最終確認、事故報告の決裁)を業務分担表に明記した。
運営規程と実態の突合 運営規程確認済み。 11月10日、運営規程・重要事項説明書・掲示・平面図・勤務体制一覧表の5点を並べて突合した。従業者の職種及び員数の記載が9月の採用(介護福祉士1名)に追いついていなかったため、11月11日付で運営規程の別表を改め、重要事項説明書の該当箇所も同日付で差し替えた。差し替え後の重要事項説明書は11月12日から順次説明し、同意を得た日付を一覧表で管理している。
平面図と実際の使われ方 問題なし。 11月10日9時00分〜10時00分、指定申請時の平面図を持って全フロアを目視で確認した。3階の面談室に職員のロッカー2台が置かれ、休憩に使われている実態があったため、11月11日にロッカーを1階更衣室へ移設し、面談室の用途を図面どおりに戻した。確認日・確認者・撮影した写真の保存先を「設備点検記録」に記載した。
非常災害対策の訓練 避難訓練実施。 11月15日18時30分〜19時10分、夜間想定の避難訓練を実施(想定災害:火災、出火場所:2階給湯室、参加職員7名、参加した患者12名)。前回(5月20日)は地震想定であったため、今回は災害の種類を変えた。2階から1階へのエレベーターを使わない搬送に平均6分20秒を要し、車いす利用者3名の搬送順序の見直しを課題として記録した。消防署への通報訓練は19時00分に実施した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ここまでの表は、いずれも別添1の303と304の記載、および自治体が公表している運営指導の資料から作っています。転換の可否・手続・時期については当社は判断を書いていません。基準の定めを左に、貴施設の状況を真ん中に置き、右の「確認先」の欄に指定権者から示された内容を書き込むという形で使ってください。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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