特別養護老人ホーム(指定介護老人福祉施設)の外泊時費用は、入所者が病院又は診療所への入院を要した場合や、居宅における外泊を認めた場合に、所定単位数に代えて1日につき246単位を算定する旨の定めです。限度は1月に6日で、入院又は外泊の初日及び最終日は算定しないことが告示に書かれています(平成12年厚生省告示第21号 別表1 注20)。
検索では「外泊時加算」と呼ばれることが多い項目ですが、告示上は基本の単位数に上乗せする「加算」ではなく、不在の日について所定単位数に代えて算定する定めです。同じ別表1には、外泊中に施設自身が居宅サービスを提供する場合の外泊時在宅サービス利用費用(1日につき560単位・注21)も置かれています。名前が似ているうえ、どちらも「1月に6日」「初日と最終日は算定しない」という同じ形をしているため、本記事では2つを並べて違いを確かめられるようにしています。
本記事は判定を行うものではありません。「この外泊は対象」「この日数で請求してよい」といった結論は、最終的には保険者(指定権者)の確認事項です。本記事では、当社の加算データベースに収録した告示の定めと、手元に原文がある留意事項通知(老企第40号)の文言だけを使い、左に告示の定め、右に貴施設の記録・記入欄を置いた対照表の形で整理します。原文が手元にない通知・Q&Aは引用していません。
外泊時費用の告示の定め|注20と注21を要件ごとに読む
当社の加算データベースでは、外泊時費用(注20)の要件を次の3つに分けて登録しています。事由は「入所者が病院又は診療所への入院を要した場合、又は居宅における外泊を認めた場合」、算定日数の上限は「1月に6日」、入院又は外泊の初日及び最終日は「算定しない」です。単位数は「246単位(所定単位数に代えて算定)」、算定の単位は「1日につき(1月に6日を限度)」です。
要件の対照表|告示の定めと貴施設の記録欄
| 項目 | 告示の定め | 根拠 | 貴施設の記録(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 事由(入院) | 入所者が病院又は診療所への入院を要した場合 | 告示21号 別表1 注20 | 入院先:( )/入院日:( 年 月 日) |
| 事由(外泊) | 居宅における外泊を認めた場合 | 告示21号 別表1 注20 | 外泊先:( )/外泊を認めた記録:( ) |
| 単位数 | 所定単位数に代えて1日につき246単位 | 告示21号 別表1 注20 | 当月の算定日数:( )日 |
| 算定日数の上限 | 1月に6日を限度 | 告示21号 別表1 注20 | 当月の外泊・入院の回数:( )回/合計日数:( )日 |
| 初日及び最終日 | 入院又は外泊の初日及び最終日は算定しない | 告示21号 別表1 注20 | 初日:( 月 日)/最終日:( 月 日) |
| 日数の数え方(通知) | 入院又は外泊の期間は初日及び最終日は含まないので、連続して7泊の入院又は外泊を行う場合は6日と計算される | 老企第40号 5の⒇①(令和6年度改正後) | 期間の泊数:( )泊/計算した日数:( )日 |
| 在宅サービス利用費用との関係 | 注20(外泊時費用)を算定する場合は、注21(外泊時在宅サービス利用費用)は算定しない | 告示21号 別表1 注21(当社データベースの算定除外の登録) | 同じ日に注21を入力していないかの確認日:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
当社データベースの留意点には「初日・最終日を含めて数えると請求誤りにつながります」と登録しています。外泊時費用の点検は、この1点に集約されるといってよいほど、日数の数え方が中心の項目です。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。体制等に関する届出書での扱いは、保険者(指定権者)の様式と案内でご確認ください。
注と通知の文言を分解する|書かれていること・書かれていないこと
告示の注は短く、日数の細かい数え方は留意事項通知(老企第40号)の側に書かれています。文言ごとに、手元の原文から読み取れる範囲と、手元の原文だけでは決まらない点を分けておきます。右の列の点は、後半の「保険者への照会事項」の表にまとめています。
| 文言 | 原文から読み取れる範囲 | 手元の原文だけでは決まらない点 |
|---|---|---|
| 「病院又は診療所への入院を要した場合」(注20) | 入院先として病院と診療所が挙げられていること | 入院先の病棟の種別についての文言は当社データベースの登録にない |
| 「居宅における外泊を認めた場合」(注20) | 施設が外泊を認めたことが事由であること | 外泊を認めた手続きの様式 |
| 「所定単位数に代えて」(注20) | 不在の日は基本の単位数の代わりに246単位とする形であること | — |
| 「1月に6日を限度」(注20) | 1か月の上限が6日であること | 同じ月に複数回の外泊・入院があり合計が6日を超える場合に、どの日を上限に充てるか |
| 「初日及び最終日は算定しない」(注20) | 出発の日と戻った日は246単位の日に入らないこと | — |
| 「連続して7泊…6日と計算される」(老企第40号 5の⒇①) | 3月1日〜3月8日(8日間)の例で、3月2日〜3月7日の6日間が246単位の日とされていること | — |
| 「②〜④(略)」(令和6年度新旧) | 令和6年度改正では②〜④は改正されていないこと | ②〜④の現行の文言(本記事の手元に原文がない) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
本記事が使った原文の版|どこまでが現行の文言か
留意事項通知(老企第40号)は、厚生労働省からは改正のたびの新旧対照表(抄)として示されており、改正を溶け込ませた現行の全文は手元にありません。そこで本記事では、手元にある現行の原文の範囲だけを使い、原文ごとに「何が書かれているか」を分けて示します。
| 原文 | 版 | 外泊・入院について書かれていること | 本記事での使い方 |
|---|---|---|---|
| 当社加算データベース(外泊時費用・外泊時在宅サービス利用費用) | 平成12年厚生省告示第21号 別表1 注20・注21(2026年7月23日登録) | 単位数・1月に6日・初日及び最終日・併算定の定め | 告示の定めの列 |
| 老企第40号 令和6年度改正の新旧対照表(介護保険最新情報 Vol.1213 別紙2) | 令和6年度改正後 | 5の⒇①(7泊で6日の例)、5の(21)⑥(在宅サービス利用は1月につき6日以内・⒇の①②④を準用)。⒇②〜④と(21)①〜⑤⑦は「(略)」 | 現行の文言として引用 |
| 地域密着型サービスの留意事項通知 令和6年度改正の新旧対照表(Vol.1213 別紙5) | 令和6年度改正後 | 8の⒇①・8の(21)⑥に、5と同じ文言が置かれている | 地域密着型介護老人福祉施設の参考 |
| 介護保険最新情報 Vol.1502(令和8年5月8日) | 令和8年5月の一部改正 | 外泊・入院の費用の項についての改正は見当たらない | 改正の有無の確認 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
令和6年度の新旧対照表で「(略)」とされている部分(外泊時費用の⒇②〜④、外泊時在宅サービス利用費用の(21)①〜⑤・⑦)は、令和6年度改正で文言が変わっていないことを示すだけで、中身は対照表に載っていません。本記事ではこれらの中身を書かず、後半の「保険者への照会事項」に回しています。
日数の数え方|初日・最終日・1月に6日の暦日例
外泊時費用でもっとも誤りやすいのが日数の数え方です。まず通知の例をそのまま読み、次にその数え方に沿って当てはめた暦日の例を並べます。暦日の例は、当社が通知の例の数え方に沿って計算したものです。個々の入所者の請求日数は、保険者(指定権者)にご確認ください。
通知の例をそのまま読む|3月1日〜3月8日の8日間
| 日付(通知の例) | 通知の記載 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 3月1日 | 「入院又は外泊の開始………所定単位数を算定」 | 初日は通常どおりの所定単位数の日 |
| 3月2日〜3月7日(6日間) | 「1日につき 246 単位を算定可」 | 初日と最終日の間の6日間が246単位の日 |
| 3月8日 | 「入院又は外泊の終了………所定単位数を算定」 | 最終日は通常どおりの所定単位数の日 |
| 期間全体 | 「入院又は外泊期間:3月1日~3月8日(8日間)」 | 連続7泊・暦の上で8日間のうち、246単位の日は6日 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
通知は「入院又は外泊の期間は初日及び最終日は含まない」と述べています。つまり、泊数から1を引いた日数が、初日と最終日の間の日数になります(7泊なら6日)。請求ソフトに「外泊開始日」と「帰所日」を入れたとき、間の日数がこの計算と一致しているかを確かめると、初日・最終日を含めて数える誤りに気づきやすくなります。
外泊・入院の長さ別の暦日例|同じ月の中で終わる場合
| 期間(例) | 泊数 | 初日・最終日 | 初日と最終日の間の日 | 告示の上限(1月に6日)との関係 | 貴施設の請求入力(記入欄) |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和8年10月3日〜10月4日(家族宅に1泊) | 1泊 | 10月3日・10月4日 | なし(0日) | 246単位の日は生じない計算 | ( )日 |
| 令和8年10月3日〜10月5日(家族宅に2泊) | 2泊 | 10月3日・10月5日 | 10月4日(1日) | 上限内 | ( )日 |
| 令和8年10月1日〜10月8日(入院7泊) | 7泊 | 10月1日・10月8日 | 10月2日〜10月7日(6日) | 上限ちょうど(通知の例と同じ形) | ( )日 |
| 令和8年10月10日〜10月20日(入院10泊) | 10泊 | 10月10日・10月20日 | 10月11日〜10月19日(9日) | 10月11日〜10月16日の6日が上限まで。10月17日〜10月19日の3日は上限を超える日 | ( )日 |
| 令和8年10月2日〜10月5日と10月16日〜10月22日(外泊を2回) | 3泊+6泊 | 各回の初日・最終日(4日) | 10月3日・4日(2日)と10月17日〜21日(5日)=合計7日 | 月の合計が上限の6日を1日超える。どの日を上限に充てるかは手元の原文に書かれていない | ( )日/照会日( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
1泊2日の外泊は、初日と最終日しかないため、通知の数え方に沿うと246単位の日は生じません。週末に自宅へ1泊する方が多い施設では、外泊の回数は多いのに外泊時費用の日数は少ない、という月が普通に起こります。逆に、外泊の回数に比べて日数が多すぎる月は、初日・最終日を含めて入力していないかを確かめる合図になります。
上限を超える日(表の10月17日〜19日など)の請求の扱いや、1回の入院・外泊が月をまたぐ場合の数え方は、本記事の手元にある現行の原文には書かれていません。いずれも保険者(指定権者)にご確認ください(後半の照会事項の表に入れています)。
外泊時費用と外泊時在宅サービス利用費用の違い|2つの注を並べる
外泊時在宅サービス利用費用(注21)は、当社データベースでは「入所者に居宅における外泊を認め、指定介護老人福祉施設が居宅サービスを提供する場合」に、所定単位数に代えて1日につき560単位を算定する定めとして登録しています。外泊時費用(注20)と同じく1月に6日が限度で、外泊の初日及び最終日は算定しません。通知(老企第40号 5の(21)⑥)は「加算の算定期間は、1月につき6日以内とする。また、算定方法は、5の⒇の①、②及び④を準用する」と定めています。
2つの定めの比較表|事由・単位数・日数・併算定
| 項目 | 外泊時費用(注20) | 外泊時在宅サービス利用費用(注21) | 貴施設の運用(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 事由 | 病院又は診療所への入院を要した場合、又は居宅における外泊を認めた場合 | 居宅における外泊を認め、指定介護老人福祉施設が居宅サービスを提供する場合 | ( ) |
| 入院の場合 | 事由に含まれる | 事由は外泊のみ(入院は登録された事由に含まれていない) | ( ) |
| 単位数 | 所定単位数に代えて1日につき246単位 | 所定単位数に代えて1日につき560単位 | ( ) |
| 上限 | 1月に6日 | 1月に6日(通知では「1月につき6日以内」) | ( ) |
| 初日・最終日 | 入院又は外泊の初日及び最終日は算定しない | 外泊の初日及び最終日は算定しない | ( ) |
| 算定方法の通知 | 老企第40号 5の⒇①〜④ | 老企第40号 5の(21)。算定方法は5の⒇の①、②及び④を準用 | ( ) |
| 併算定 | — | 注20を算定する場合は算定しない(当社データベースの算定除外) | ( ) |
| サービスの提供者 | 定めなし(不在の日の扱い) | 指定介護老人福祉施設が居宅サービスを提供 | 提供した職員・内容の記録:( ) |
| 通知の他の項目 | ②〜④は令和6年度新旧で「(略)」 | ①〜⑤・⑦は令和6年度新旧で「(略)」。本記事は中身を確かめていない | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
(21)⑥の準用の対象は⒇の①・②・④で、③は準用の対象として挙げられていません。外泊時費用の⒇②〜④と外泊時在宅サービス利用費用の①〜⑤・⑦の文言は、手元の新旧対照表では「(略)」のため、本記事では書きません。この費用の運用を検討する場合は、通知の現行の全文と保険者(指定権者)の案内でご確認ください。
場面で引く早見表|外泊・入院の場面と手元の原文の記載
| 場面 | 手元の原文の記載 | 原文 | 記録に残しておく事実(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 家族宅に宿泊する | 告示の事由「居宅における外泊を認めた場合」 | 告示(当社データベース) | 外泊先・外泊を認めた日:( ) |
| 病院・診療所に入院する | 告示の事由「病院又は診療所への入院を要した場合」 | 告示(当社データベース) | 入院先・入院日:( ) |
| 外泊中に施設が居宅サービスを提供する | 注21(外泊時在宅サービス利用費用)の事由 | 告示(当社データベース) | 提供した職員・時間・内容:( ) |
| 同じ日に外泊時費用と外泊時在宅サービス利用費用の両方を入力しようとしている | 注20を算定する場合は注21は算定しない | 告示(当社データベースの算定除外) | 請求明細の確認日:( ) |
| 外泊時費用の日に、そのベッドを短期入所に利用していた | 福岡市の「誤りやすい算定例」に挙げられている例(次の節の表) | 福岡市の公表資料 | ベッド管理表・短期入所の利用記録との突合日:( ) |
| 1回の入院・外泊が月をまたぐ | 告示は「1月に6日を限度」。月をまたぐ場合の数え方は手元の現行の原文に書かれていない | 告示(当社データベース) | 照会日( )/回答( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
早見表は、告示の定め(当社データベース)と現行の通知、出典つきの自治体の公表資料にあるものだけで作っています。外泊の範囲や、入院・外泊の途中で退所した場合などの扱いは、手元の現行の原文では確かめられないため載せていません。保険者(指定権者)にご確認ください。
外泊時費用の日とベッドの短期入所への利用|福岡市の公表例
外泊時費用を算定した日に、そのベッドを短期入所に利用していた例が、自治体の公表資料で誤りやすい算定例として挙げられています。出典の資料と内容は次のとおりです。
| 公表資料 | 公表されている内容 | 点検の方法(当社の整理) | 確認書類 | 貴施設の点検(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂 | 外泊時費用は入所者の入院又は外泊期間中に当該ベッドを短期入所に利用しない場合に算定するものだが、当該ベッドを短期入所に利用していたにもかかわらず算定していた、という例 | 外泊時費用を算定した日について、空床を短期入所生活介護等に利用していないかを、ベッド管理表・短期入所の利用記録と突合して確認する。空床型短期入所を実施している施設では月次で点検する | ベッド管理表(空床状況)、入院・外泊記録、短期入所の利用記録、請求明細 | 突合した月:( )月/突合者:( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
空床を使う短期入所を運営している施設では、外泊時費用の請求担当と、短期入所の受け入れ担当が別の職員であることが多く、同じベッドの同じ日について両方の記録が並んでいることに、請求の時点では気づきにくくなります。ベッド管理表を日付×居室の形で1枚にし、「外泊・入院」と「短期入所の利用」を同じ表に書く形にしておけば、重なっている日が目で見て分かります。確認の観点・様式は保険者(自治体)により異なるため、貴施設の保険者の取扱いをご確認ください。
入院をはさむ場面で並ぶ加算|初期加算・再入所時栄養連携加算・退所時情報提供加算
入院は、外泊時費用だけでなく、入所や退所に関わるほかの加算とも同じ時期に重なります。当社データベースに収録している定めのうち、入院の前後で並ぶものを示します。各加算の詳しい対照表は、入所から退所までの加算をまとめた記事で扱っています。
| 加算 | 単位数・回数(当社データベース) | 入院・外泊との関係(告示の定め) | 根拠 | 貴施設の記録(記入欄) |
|---|---|---|---|---|
| 外泊時費用 | 246単位(所定単位数に代えて)・1日につき(1月に6日を限度) | 入院又は外泊の初日及び最終日は算定しない | 告示21号 別表1 注20 | ( ) |
| 初期加算 | 30単位・1日につき(入所日から30日以内) | 30日を超える病院又は診療所への入院後に再び入所した場合も同様 | 告示21号 別表1ハ注 | 入院日・退院日・再入所日:( ) |
| 再入所時栄養連携加算 | 200単位・入所者1人につき1回を限度 | 入所者が退所して病院又は診療所に入院し、退院後に再度当該施設に入所する経緯。施設の管理栄養士が病院・診療所の管理栄養士と連携して栄養ケア計画を策定 | 告示21号 別表1ホ注 | ( ) |
| 退所時情報提供加算 | 250単位・入所者1人につき1回 | 入所者が退所し、医療機関に入院する場合。心身の状況、生活歴等の情報を提供した上で紹介を行い、入所者の同意を取得 | 告示21号 別表1ヘ注5 | ( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
外泊時費用は「入所のまま入院している」期間の定めで、再入所時栄養連携加算と退所時情報提供加算は「退所して入院する」経緯の定めです。同じ入院でも、施設の記録上「入所のままの入院」なのか「退所しての入院」なのかで、並ぶ定めが変わります。入院の連絡を受けた日の記録には、入院日とあわせて、施設としての扱い(入所のまま/退所)を決めた日と経緯を書いておくと、請求の段階で迷いません。扱いの決め方は、保険者(指定権者)にご確認ください。
運営指導で確認される書類と記録|確認文書の一覧と記入文例
厚生労働省の運営指導マニュアル(別添1・介護老人福祉施設)は、「入所者の入院期間中の取扱い(第19条)」の確認項目として「概ね3か月以内に退院することが明らかに見込まれるときに適切な便宜を供与しているか」を挙げ、確認文書を「サービス提供記録/業務日誌」としています。また「サービス提供の記録(第8条)」では「日々のサービスについて、具体的な内容や入所(入居)者の心身の状況等を記録しているか」が確認項目です。外泊時費用の日数は、これらの記録の日付から確かめられることになります。
外泊・入院でそろえる書類の確認表|保管場所と確認日の記入欄
| 書類 | 何を確かめるための書類か | 出典 | 保管場所・確認日(記入欄) |
|---|---|---|---|
| サービス提供記録/業務日誌 | 外泊・入院の開始日と終了日、入院期間中の取扱い | 運営指導マニュアル 別添1「入所者の入院期間中の取扱い」「サービス提供の記録」 | ( )/( 年 月 日) |
| 外泊を認めた記録(外泊届など施設の様式) | 告示の事由「居宅における外泊を認めた場合」に当たる経緯 | 告示21号 別表1 注20(事由) | ( )/( 年 月 日) |
| 入院を確認した記録(医療機関・家族からの連絡の記録) | 告示の事由「病院又は診療所への入院を要した場合」と入院日 | 告示21号 別表1 注20(事由) | ( )/( 年 月 日) |
| ベッド管理表(空床状況) | 外泊時費用を算定した日に、空床を短期入所に利用していないか | 福岡市「誤りやすい算定例」(令和7年3月14日改訂) | ( )/( 年 月 日) |
| 短期入所の利用記録 | 同上(同じ日・同じベッドの重なり) | 同上 | ( )/( 年 月 日) |
| 請求明細 | 月ごとの246単位の日数が1月に6日以内か、初日・最終日を含めていないか | 同上/告示21号 別表1 注20 | ( )/( 年 月 日) |
| 施設サービス計画(入所者又は家族の同意があったことがわかるもの) | 外泊中に施設が居宅サービスを提供する場合の内容(注21を運用する場合) | 運営指導マニュアル 別添1「施設サービス計画の作成」 | ( )/( 年 月 日) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
外泊・入院の記録の悪い例・良い例|そのまま使える完成文
悪い例は、書いてあっても後から日付や経緯が確かめられない書き方です。良い例の「◯◯」は貴施設の実際の名称・日付に置き換えてお使いください。
| 場面 | 悪い例 | 良い例(完成文) |
|---|---|---|
| 外泊の開始 | 「外泊。」 | 令和8年10月3日(土)10時、長女◯◯様の運転で長女宅へ外泊に出発。外泊届は10月1日に長女様から受理し、施設長が同日承認。帰所予定は10月5日(月)16時。内服薬は10月3日夕〜10月5日朝の6回分を手渡した。 |
| 外泊からの帰所 | 「帰所。変わりなし。」 | 令和8年10月5日(月)15時40分、長女様の送迎で帰所。外泊は10月3日〜10月5日の2泊。帰所時の体温36.6度・血圧128/76。長女様より「4日の夜は22時に就寝、夜間のトイレは2回」と聞き取り。持参薬の残りは0回分で、飲み忘れはないとのこと。 |
| 入院の開始 | 「入院された。」 | 令和8年10月10日(土)14時20分、38.9度の発熱と呼吸の苦しさの訴えがあり、配置医◯◯医師の指示で◯◯病院へ救急搬送。同日16時、同院から入院の連絡を受けた(地域連携室◯◯様)。施設としては入所のままの入院として扱い、長男◯◯様へ17時に電話で連絡した。 |
| 入院中の連絡 | 「病院に確認。」 | 令和8年10月16日11時、◯◯病院地域連携室◯◯様に電話で状況を確認。「肺炎の治療を継続中。退院の見込みは来週以降」との回答。長男様へ同日13時に内容を伝えた。ベッドは他のサービスに使わず空けている(ベッド管理表で確認)。 |
| 退院・帰所 | 「退院して戻られた。」 | 令和8年10月20日(火)11時、◯◯病院を退院し同日帰所。入院期間は10月10日〜10月20日(10泊)。退院日は同院の退院時サマリ(10月19日付)の記載による。帰所時の体温36.8度・SpO2 96%。 |
| 入院が月末をまたぎそうなときのメモ | 「先月から入院中。」 | 入院期間:令和8年10月25日〜(継続中)。10月分は10月26日〜31日の6日を入力(10月分請求担当◯◯)。入院が11月に続く場合の数え方は、10月28日に保険者へ照会(担当課・回答の要旨は照会記録簿に記載)。入院日の出どころは入院の連絡記録(10月25日)。 |
| ベッド管理表の記入 | 「◯号室 空き。」 | 令和8年10月10日〜10月20日、◯号室は◯◯様の入院のため不在(入院の連絡記録による)。同期間に当該ベッドを短期入所に利用した日はない。外泊時費用の入力日(10月11日〜16日)とベッド管理表を10月末に生活相談員◯◯が突合した。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
どの文例も、開始と終了を日付と時刻で書くことを中心にしています。外泊時費用の日数は「初日」「最終日」がどの日かで決まるため、「◯日頃」「数日」といった書き方では、請求の日数が記録から確かめられません。入院の場合は、病院から連絡を受けた日と実際の入院日が異なることもあるので、日付の出どころもあわせて書いておくと、運営指導の場面で説明がしやすくなります。
月ごとの点検表と照会事項|外泊・入院の記録簿と請求前の確認欄
外泊時費用の点検は、入所者ごとの外泊・入院の記録簿と、月ごとの請求の確認を分けて行うと見落としが減ります。まず入所者ごとの記録簿の形です。
入所者ごとの外泊・入院記録簿|記入例と記入欄
| 入所者 | 区分 | 初日 | 最終日 | 泊数 | 間の日(当月分) | 当月の合計 | 照会の要否 | ベッドの短期入所への活用 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| (記入例)◯◯様 | 外泊(長女宅) | 10月3日 | 10月5日 | 2泊 | 1日 | 1日 | なし | なし |
| (記入例)◯◯様 | 入院(◯◯病院) | 10月10日 | 10月20日 | 10泊 | 9日(うち上限まで6日) | 6日 | 上限を超える日の扱い(照会) | なし |
| ( )様 | ( ) | ( )月( )日 | ( )月( )日 | ( )泊 | ( )日 | ( )日 | 要( )/否( ) | あり( )/なし( ) |
| ( )様 | ( ) | ( )月( )日 | ( )月( )日 | ( )泊 | ( )日 | ( )日 | 要( )/否( ) | あり( )/なし( ) |
| ( )様 | ( ) | ( )月( )日 | ( )月( )日 | ( )泊 | ( )日 | ( )日 | 要( )/否( ) | あり( )/なし( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
請求前の確認欄|1か月に1回、上から順に埋める
| 確認すること | 照らし合わせる定め | 照らし合わせる記録 | 確認結果(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 246単位の日に、初日・最終日が入っていないか | 初日及び最終日は算定しない(注20) | 外泊・入院記録簿の初日・最終日 | 済( )/確認者( ) |
| 入所者ごとの当月の合計が6日以内か | 1月に6日を限度(注20) | 記録簿の「当月の合計」 | 済( )/確認者( ) |
| 外泊時費用の日に、同じベッドを短期入所に使っていないか | 福岡市の公表例(誤りやすい算定例) | ベッド管理表・短期入所の利用記録 | 済( )/確認者( ) |
| 同じ日に注20と注21を両方入力していないか | 注20を算定する場合は注21は算定しない | 請求明細 | 済( )/確認者( ) |
| 外泊・入院の開始と終了が、サービス提供記録・業務日誌の日付と一致しているか | 運営指導マニュアル 別添1「サービス提供の記録」 | サービス提供記録/業務日誌 | 済( )/確認者( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
保険者への照会事項の下書き欄|手元の原文に書かれていない8つの論点
ここまでの表で「手元の原文に書かれていない」「現行の文言が手元にない」とした点を、保険者(指定権者)への照会の論点としてまとめます。本記事はこれらに答えを書きません。照会した結果を右の欄に残しておくと、担当者が替わっても運用の根拠が施設に残ります。
| 論点 | 手元の原文から読み取れる範囲 | 照会結果(記入欄) |
|---|---|---|
| 同じ月に複数回の外泊・入院があり、合計が6日を超える場合に、どの日を上限に充てるか | 告示は「1月に6日を限度」 | 照会日( )/回答( ) |
| 老企第40号 5の⒇②〜④の現行の文言 | 令和6年度新旧で「(略)」。現行の文言は本記事の手元にない | 照会日( )/回答( ) |
| 上限を超える日(7日目以降)の請求の扱い | 告示は「1月に6日を限度」。超える日の扱いは手元の現行の原文に書かれていない | 照会日( )/回答( ) |
| 1回の入院・外泊が月をまたぐ場合の、各月の日数の数え方 | 告示は「1月に6日を限度」。月をまたぐ場合の数え方は手元の現行の原文に書かれていない | 照会日( )/回答( ) |
| 入院・外泊の期間中のベッドを他のサービスに利用する場合の扱い | 福岡市の公表例(ベッドを短期入所に利用していたのに外泊時費用を算定していた例)。通知の該当部分の現行の文言は手元にない | 照会日( )/回答( ) |
| 外泊時在宅サービス利用費用の要件(通知の①〜⑤・⑦) | 令和6年度新旧で「(略)」。⑥のみ確認 | 照会日( )/回答( ) |
| 入院を「入所のまま」と「退所」のどちらで扱うかの判断と記録の方法 | 運営指導マニュアル 別添1の確認項目「概ね3か月以内に退院することが明らかに見込まれるときに適切な便宜を供与しているか」 | 照会日( )/回答( ) |
| 外泊を認めた記録の様式 | 告示の事由は「居宅における外泊を認めた場合」。様式の定めは手元の原文にない | 照会日( )/回答( ) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
照会の記録は、施設を守る書類でもあります。原文の細目が手元で確かめられない論点について、保険者の回答どおりに運用していたことが記録で示せれば、後から解釈が問題になった場面でも、いつ・どの担当課に・何を確認して運用を決めたのかを説明できます。回答が口頭であった場合も、日付・担当課・回答の要旨を書き残してください。
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よくある質問
「外泊時加算」と「外泊時費用」は同じものですか。
検索では「外泊時加算」と呼ばれることがありますが、当社データベースでは告示の注20の定めを「外泊時費用(入院・外泊時の算定)」として収録しています。入所者が病院又は診療所への入院を要した場合や、居宅における外泊を認めた場合に、所定単位数に代えて1日につき246単位を算定する定めで、基本の単位数に上乗せする形ではありません(平成12年厚生省告示第21号 別表1 注20)。個々の請求の扱いは、保険者(指定権者)にご確認ください。
1泊2日の外泊でも外泊時費用の日はありますか。
告示は入院又は外泊の初日及び最終日は算定しないと定め、留意事項通知(老企第40号 5の⒇①)は連続して7泊の場合は6日と計算されるという例を示しています。この数え方に沿うと、1泊2日は初日と最終日だけになり、246単位の日は生じない計算です。2泊3日なら間の1日が246単位の日に当たる計算になります。個々の入所者の請求日数は、保険者(指定権者)にご確認ください。
入院中の方のベッドを短期入所に使ってもよいですか。
福岡市の「誤りやすい算定例」(令和7年3月14日改訂)には、外泊時費用は入所者の入院又は外泊期間中に当該ベッドを短期入所に利用しない場合に算定するものだが、ベッドを短期入所に利用していたのに算定していた、という例が挙げられています。留意事項通知の該当部分の現行の文言は本記事の手元にないため、ベッドを他のサービスに利用する場合の扱いは、保険者(指定権者)にご確認ください。
外泊時在宅サービス利用費用とは何が違いますか。
外泊時在宅サービス利用費用(注21)は、居宅における外泊を認め、指定介護老人福祉施設が居宅サービスを提供する場合に、所定単位数に代えて1日につき560単位を算定する定めです。上限は1月に6日、外泊の初日及び最終日は算定しない点は外泊時費用と同じ形で、事由に入院は含まれていません。当社データベースでは、注20(外泊時費用)を算定する場合は注21は算定しないと登録しています。要件の細目は通知の①〜⑤・⑦に置かれていますが、手元の新旧対照表では「(略)」のため、保険者(指定権者)にご確認ください。
地域密着型の特養(地域密着型介護老人福祉施設)も同じ数え方ですか。
地域密着型サービスの留意事項通知の令和6年度新旧対照表(介護保険最新情報 Vol.1213 別紙5)には、8の⒇①として、入院又は外泊の期間は初日及び最終日は含まないので連続して7泊の場合は6日と計算される旨の同じ文言が置かれています。地域密着型介護老人福祉施設の単位数は、指定施設サービス等の告示とは別の、地域密着型サービスの費用の額の算定に関する告示の定めによるもので、本記事の当社データベースの登録には含めていません。告示の原文と保険者(指定権者)の案内でご確認ください。
出典:指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)別表1 介護福祉施設サービス 注20・注21ほか(当社加算データベース収録分)、「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(短期入所サービス及び特定施設入居者生活介護に係る部分)及び指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」(平成12年3月8日 老企第40号)の令和6年度改正新旧対照表(介護保険最新情報 Vol.1213 別紙2)、地域密着型サービスの留意事項通知(老計発第0331005号・老振発第0331005号・老老発第0331018号)の令和6年度改正新旧対照表、厚生労働省「介護保険施設等運営指導マニュアル」別添1(介護老人福祉施設)、福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。
出典
出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






