朝起きてから一時間ほどは手指がこわばってボタンが留められない方、膝と足の指の痛みで台所に立つ時間が短くなった方、手指の形が変わってペットボトルのふたが開けられなくなった方、注射の治療を続けていて「熱が出たらどうすればいいのか分からない」と話す方、「この先、もっと動けなくなるのでは」と夜に眠れなくなっている方――このような、関節リウマチと暮らしながら家で過ごす方の在宅の訪問看護計画書について、看護・リハビリテーションの目標、療養上の課題・支援内容(O-P・T-P・E-P)、評価をどう書くかを、記載例でまとめた記事です。読み手は訪問看護ステーションの看護師・保健師・理学療法士・作業療法士等と管理者を想定しています。
病院の看護計画や看護学生の看護過程では、入院中の痛みと腫れの観察、検査の結果の読み取り、薬の効き方と副作用の観察を、看護師が一日を通して見ていく前提で看護問題を立てることが多くあります。在宅の訪問看護計画書では、看護師がそばにいるのは一週間のうちのわずかな時間です。関節リウマチの症状は朝と夕方、天気、前の日の動き方で波があるため、訪問の時間に見えた様子だけでは暮らしの全体が分かりません。こわばりがほどけるまでの時間、疲れが出る時間帯、関節を守る動き方を毎日続けるのも、熱っぽさや傷の赤みに最初に気づくのも、多くはご本人とご家族です。そのため在宅の計画書には、訪問のない時間の様子をどう記録してもらうか、どの動作をどう変えるか、何が起きたら誰に知らせるかを、ご本人・ご家族と一緒に決めて書き込みます。
この記事で扱わないこと:診断の進め方、検査の値の読み方、薬の選び方と量の決め方、手術の方法、病棟での看護過程は扱いません。病院の看護計画ではなく、家の暮らしを支える訪問看護計画書に絞っています。また、ケアマネジャーが作るケアプラン(第1表・第2表)の文例は「関節リウマチのケアプラン文例」の記事で、家の中の転びやすい場所を一つずつ見ていく計画は「転倒予防の看護計画」の記事で、寝ている時間が長くなり体の働きが落ちていく流れを止める計画は「廃用症候群の看護計画」の記事で扱っているため、この記事では比較表と案内にとどめています(いずれも関連記事を参照)。
以下の記載例は、すべて架空の利用者を想定して当社が作成した記載のイメージです。薬の名前と量、注射の間隔、検査の値とその基準、病気の勢いを示す尺度の点数、熱の区切り、安静にする期間など、数値と医学的な判断にあたる内容は、この記事には書いていません。これらは主治医の指示書、薬剤師の説明、リハビリ職の評価に示された内容を、示されたとおりに計画書へ写すものとして「主治医の指示を確認」「処方のとおり」「主治医・薬剤師に伝える」の形で書いています。
計画書の欄と通知の原文|関節リウマチの方の計画書で、欄ごとに何を書くか(欄別対照表2つ)
医療保険の訪問看護の計画書の各欄に何を書くかは、「訪問看護計画書等の記載要領等について」(令和8年3月27日 保医発0327第10号)の第一の2(1)に、介護保険の訪問看護については「訪問看護計画書及び訪問看護報告書等の取扱いについて」(平成12年3月30日 老企第55号)に示されています。計画書の様式には「こわばり」や「関節保護」という名前の欄はありません。一日の症状の波、関節を守る動き方、疲れと活動の配分、薬と感染への気づきは、目標・療養上の課題・支援内容・評価・訪問予定の職種・備考の各欄に分けて書き込みます。下の表の左から2列目は保医発0327第10号の原文、右の2列は関節リウマチの方の計画書で書く中身と、貴事業所の運用を書き込む欄です。
| 欄 | 記載要領の定め(保医発0327第10号 第一の2(1)) | 関節リウマチの方の計画書で書く中身 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 利用者氏名・生年月日・要介護認定の状況・住所 | ①「必要な事項を記入すること」 | 長く病気と付き合ってきた方も、診断を受けて間もない方もいる。要介護認定を受けていない方、障害の手帳を持っている方など、使っている制度が人によって違うため、受けている支援の全体を記録書Ⅰに残す | 使っている制度の確認先:( ) |
| 看護・リハビリテーションの目標 | ②「主治医の指示書及び訪問による利用者の療養状況を踏まえて看護及びリハビリテーションの目標を設定し、記入すること」 | 「疼痛が緩和する」「関節の変形を予防する」で止めず、ご本人が続けたい暮らしの場面(朝の身支度、台所に立つ、孫の世話、仕事、趣味の手芸)と、そのために本人と家族が続けること(関節を守る動き方、休み方の工夫、薬を処方のとおりに続ける、変化を知らせる)を主語にする | 目標の主語の決まり:( ) |
| 年月日 | ③「計画書の作成年月日及び計画の見直しを行った年月日を記入すること」 | 受診で治療が変わった日、注射の治療が始まった・変わった日、手術を受けて戻った日、自助具や福祉用具が入った日、仕事や家の役割が変わった日など、見直しのきっかけの日を残す | 見直しのきっかけの一覧:( ) |
| 療養上の課題・支援内容 | ④「看護及びリハビリテーションの目標を踏まえ、指定訪問看護を行う上での療養上の課題及び支援内容並びに評価を具体的に記入すること」 | 課題の文には、どの関節の痛み・こわばり・形の変化が、暮らしのどの場面を止めているか(ボタン、ふたを開ける、包丁、立ち上がり、階段、靴をはく等)を、根拠になる事実(訪問時に見た動作、本人の記録、家族の言葉)とあわせて書く。支援内容はO-P・T-P・E-Pに分け、薬は「処方のとおり」、熱や体調の変化の連絡は「主治医の指示を確認」の形で書く | 課題の根拠の書き方:( ) |
| 評価 | ④(同上)。介護保険の老企第55号の記載要領では、評価の欄について「初回の訪問看護サービス開始時においては、空欄であっても差し支えない」とされています | 目標ごとに、記録書Ⅱとご本人の記録に残した事実(こわばりがほどけた時刻、できた家事、休みを入れた回数、使い始めた道具、本人の言葉)で書く。「疼痛自制内」「著変なし」の一語で終わらせない。症状に波があるため、よい日とつらい日の両方を書く | 評価を書く時期:( ) |
| 衛生材料等が必要な処置の有無・処置の内容・衛生材料等・必要量 | ⑤「衛生材料等が必要になる処置の有無について○をつけること」「『処置の内容』及び『衛生材料等』について具体的に記入し、『必要量』については1ヶ月間に必要となる量を記入すること」 | 足の指の形が変わって靴ずれや傷ができている方、手術の傷の処置が続いている方などでは、指示書のとおりに処置の内容・種類とサイズ・1か月の必要量を写す。処置がなければ「無」とする | 衛生材料の確認先:( ) |
| 訪問予定の職種 | ⑥「訪問予定の職種及びその訪問日について、利用者に分かるように記載すること」。看護職員のみによる訪問の場合には記載しなくても差し支えないとされています | 手の使い方と道具の工夫で作業療法士が、立ち上がりや歩く練習で理学療法士が訪問する方がいる。職種と曜日を書き、看護師とリハビリ職がそれぞれ何を受け持つか(看護師は症状の波・薬・感染への気づき・気持ち、リハビリ職は動作と道具)がご本人に分かるようにする | 職種ごとの受け持ちの伝え方:( ) |
| 備考 | ⑦「利用者に対する訪問の計画、特別な管理を要する内容、他の保健、医療又は福祉サービスの利用状況、その他留意すべき事項等を記入すること」 | 主治医の医療機関と次の受診の日、熱が出たときや体調を崩したときの薬の扱いについて主治医から示された内容の出どころ(書類の名前と日付)、薬局の連絡先、使っている自助具・福祉用具、ヘルパー・通所の曜日、夜間の連絡先など | 備考に書く項目:( ) |
※上記は厚生労働省の通知(保医発0327第10号・老企第55号)を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。様式と記載の取扱いは保険者(指定権者)や審査支払機関によって異なる場合があります。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
記録書・報告書と作業療法士の訪問|作成者の欄、訪問日の印、別添の書き方を通知の原文で確かめる
関節リウマチの方では、手の使い方と道具の工夫のために作業療法士が訪問することがあり、看護師とリハビリ職の受け持ちを計画書と報告書のどこに書くかで迷いやすい場面です。手元の通知の原文から並べました。老企第55号の記載要領は、令和6年の改正(介護保険最新情報Vol.1213 別紙17)で変更のない箇所を、自治体が掲載している通知の写しから引いています。
| 確かめる点 | 通知の原文 | 関節リウマチの方で確かめること | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 計画書の作り方の基本(介護保険) | 老企第55号 1(1)「訪問看護計画書は、主治の医師の指示、利用者の希望や心身の状況等を踏まえ、療養上の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載して作成すること」 | 「台所に立ち続けたい」「仕事を続けたい」などご本人の希望が目標に入っているか。症状の波と、主治医から示された体調の変化の連絡の目安が、O-PとE-Pに写されているか | 希望を確かめた日と方法:( ) |
| 居宅サービス計画との関係(介護保険) | 老企第55号 1(1)「既に居宅サービス計画等が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って作成するものであること」 | ケアプランに位置づけられた福祉用具・住宅改修・ヘルパーの家事の受け持ちと、計画書の関節を守る動き方の支援が食い違っていないか。朝のこわばりの時間帯とヘルパーの訪問時刻が合っているか | ケアプランの受け取り日:( ) |
| 計画書の作成者の欄(介護保険) | 老企第55号の記載要領 2(2)⑦「理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による指定訪問看護を提供する場合には、『作成者①②』の両方に記入すること」 | 作業療法士が訪問する方で、作成者①(看護師等)と作成者②(リハビリ職)の両方が書かれているか。手の使い方の目標の言葉が看護師とそろっているか | 作成者の記入の確認者:( ) |
| 報告書の訪問日の印(介護保険) | 老企第55号の記載要領 2(3)②ロ「理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による訪問看護を実施した場合は◇、急性増悪等により特別訪問看護指示書の交付を受けて訪問した日には△、緊急時訪問を行った日は×印とすること」 | 看護師の訪問日(○)と作業療法士の訪問日(◇)が分けて示されているか。体調を崩して緊急に訪問した日を決まりの印で示しているか | 印の確認者:( ) |
| 報告書の別添(介護保険) | 老企第55号の記載要領 2(3)⑪ロ「理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が行った指定訪問看護、家族等への指導、リスク管理等の内容について具体的に記入すること」 | 道具の選び方と使い方の練習、関節を守る家事の手順、ご家族に伝えた手の貸し方、痛みと腫れが強い日の練習の控え方(リスク管理)が具体的に書かれているか | 別添の記入の担当:( ) |
| 記録書Ⅰに書く項目(介護保険) | 老企第55号の記載要領 2(4)②。記録書Ⅰには「訪問看護の依頼目的、初回訪問年月日、主たる傷病名、現病歴、既往歴、療養状況、介護状況、生活歴、主治医等の情報、家族等の緊急時の連絡先、担当の介護支援専門員名、指定居宅介護支援事業所等の連絡先、その他関係機関との連絡事項等を記入すること」 | 診断を受けた時期とこれまでの治療の流れ(本人が話した範囲)、手術を受けた関節、仕事と家の役割(生活歴)、主治医の医療機関と薬局が初回に残っているか | 初回の聞き取り日:( ) |
| 記録書Ⅱに書く項目(医療保険) | 保医発0327第10号 第一の2(3)②。記録書Ⅱには「訪問年月日、訪問時間(実際の指定訪問看護の開始時刻及び終了時刻)、訪問職種、病状・バイタルサイン、実施した看護・リハビリテーションの内容等」の必要な事項を記入するとされています | 訪問の時刻が分かるか(朝のこわばりの残る時間か、ほどけた後か)。痛む関節と腫れ、疲れ、感染への気づきの観察が、訪問ごとに同じ形で残っているか | 記録の形の決まり:( ) |
| 評価と見直し(医療保険) | 保医発0327第10号 第一の2(3)③「目標達成の程度及びその効果等について評価を行うとともに、評価に関する内容を訪問看護記録書に記録すること」「必要に応じて訪問看護計画書の見直しを行い、指定訪問看護の改善を図る等に努めなければならないものであること」 | 受診で治療が変わったとき、新しい道具を使い始めたとき、体調を崩したときに、評価と見直しを行い、その内容を記録書に残しているか | 見直しの記録の担当:( ) |
| 管理者の確認(医療保険) | 保医発0327第10号 第一の1(3)。管理者は、指示書、「計画書及び報告書並びに記録書の内容について、助言、指導、確認等十分な管理を行い、指定訪問看護の提供等に遺漏のないよう努めること」 | 看護師と作業療法士で関節を守る動き方の言葉がばらばらになっていないか、報告書の本体と別添の内容がそろっているかを管理者が確かめているか | 確認の担当者:( ) |
※上記は厚生労働省の通知(保医発0327第10号・老企第55号)を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。老企第55号の記載要領の文言は、令和6年の改正(介護保険最新情報Vol.1213 別紙17)で変更のない箇所を、自治体が掲載している通知の写しから引いています。様式と記載の取扱いは保険者(指定権者)や審査支払機関によって異なる場合があります。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
ケアプラン文例との違い|ケアマネジャーの第2表と、訪問看護計画書で書くこと(比較表)
同じ関節リウマチの方について、ケアマネジャーはケアプラン(居宅サービス計画書)を、訪問看護ステーションは訪問看護計画書を作ります。二つは内容が重なって見えますが、書く人・書く目的・書く粒度が違います。ケアプランの第2表は、暮らし全体の課題に対してどのサービスを誰が受け持つかを組み立てる表で、訪問看護計画書は、そのうち訪問看護が受け持つ部分を、観察・ケア・説明の手順まで書く計画です。ケアプランの側の文例は「関節リウマチのケアプラン文例」の記事にまとめています。
| 観点 | ケアプラン(第2表) | 訪問看護計画書(この記事) |
|---|---|---|
| 書く人 | 介護支援専門員 | 訪問看護ステーションの看護師等(リハビリ職が訪問する場合は作成者①②) |
| 出発点 | 課題分析の結果と、本人・家族の生活に対する意向 | 主治医の指示書、訪問で見た療養状況、本人の希望、居宅サービス計画 |
| 課題の書き方 | 暮らしの困りごとと、それを本人がどうしたいか(「朝の身支度を自分でしたい」等) | 療養上の課題として、どの関節の何が、どの場面を止めているかを、観察の事実とあわせて書く |
| 目標 | 長期目標・短期目標と、その期間 | 看護・リハビリテーションの目標。評価の時期に記録書の事実で確かめられる形にする |
| 支援の書き方 | サービス内容・サービス種別・頻度・期間(訪問看護、福祉用具貸与、訪問介護など) | O-P(観察)・T-P(ケア)・E-P(説明・相談)を、場面と方法まで書く |
| 症状の波の扱い | 時間帯に合わせてサービスをどこに入れるかを決める | こわばり・痛み・疲れの波を記録してもらう方法と、その記録の見方、主治医への伝え方を書く |
| 薬と感染 | 通院と服薬の支援を誰が受け持つかを位置づける | 処方のとおりに続けられているかの確かめ方、熱っぽさや傷の赤みなど主治医に伝える様子の観察を書く |
| 評価・見直し | モニタリングで目標の達成とサービスの適否を見る | 評価欄に目標ごとの事実を書き、報告書で主治医に伝え、必要に応じて計画書を見直す |
| この記事との関係 | 「関節リウマチのケアプラン文例」の記事で扱う | この記事で扱う。ケアプランに沿って作る |
※上記は当社が作成した比較のイメージです。様式と記載の取扱いは、保険者(指定権者)と事業所の運用に従ってください。
症状の波と時期で書き分ける|痛みと腫れが強い時期・落ち着いている時期・形の変化と暮らしの工夫が中心の時期(3つの時期の比較表)
関節リウマチの方の訪問看護は、同じ方でも時期によって計画書の重心が変わります。痛みと腫れが強いと主治医から説明されている時期は、休み方と関節の負担の減らし方、体調の変化への気づきが中心になります。治療で症状が落ち着いていると説明されている時期は、続けたい暮らしと役割を保ち、治療を続けていくことが中心です。関節の形が変わってきた時期は、道具と住まいの工夫で、できることを保つことが中心になります。どの時期にあるかの判断は主治医によるもので、計画書には主治医から受けた説明を写し、下の表の「暮らしの様子」を見て、どの書き方が合うかを選びます。
| 観点 | 痛みと腫れが強いと説明されている時期 | 症状が落ち着いていると説明されている時期 | 関節の形の変化と暮らしの工夫が中心の時期 |
|---|---|---|---|
| 暮らしの様子 | 朝のこわばりが長く、午前中は家事がほとんどできない。痛む関節が日によって変わり、だるさで横になる時間が長い | 朝の身支度に時間はかかるが、日中は家事や外出ができる日が多い。疲れた翌日に症状が出やすい | 手指や足の指の形が変わり、つまむ・握る・ひねる動作や靴選びに困っている。痛みは日によって違う |
| 計画書の重心 | 休み方と関節の負担の減らし方、痛みと腫れの記録、熱っぽさなど体調の変化に気づいて主治医に伝えること | 続けたい家事・仕事・趣味を保つこと。治療を処方のとおりに続けること。疲れをためない一日の組み立て | 道具と住まいの工夫で、できることを保つこと。足の傷と靴、転びやすさへの手立て |
| 目標の主語 | 「痛む関節に負担の少ない手順で、朝の身支度を自分のペースで済ませられる」 | 「疲れをためない一日の組み立てで、週3日の仕事を続けられる」 | 「握りの太い道具を使って、昼食の支度を自分でできる」 |
| O-Pの重心 | 痛む関節と腫れ、こわばりがほどけるまでの時間、だるさ、眠り、食事の量、熱っぽさ | こわばりの時間の変わり方、疲れが出る時間帯、薬の続き具合、体調の変化 | 手指・足の形と皮膚、靴ずれ、使っている道具の合い方、立ち上がりと歩き方 |
| T-Pの重心 | 痛みの少ない起き上がりと着替えの手順、温める・休めるなど主治医の指示の範囲の工夫、記録表を一緒につける | 一日の予定に休みを入れる組み立てを一緒に考える、家事の手順の見直し | 作業療法士と道具を選ぶ、足の皮膚と爪の観察とケア、住まいの見直しを関係する事業所と相談する |
| E-Pの重心 | 無理に動かしすぎないことと、動かさなさすぎないことの両方。知らせてほしい体調の変化 | 調子のよい日に頑張りすぎない配分。治療を自己判断で止めないこと(主治医・薬剤師の説明につなぐ) | 関節を守る動き方を家族とヘルパーが同じやり方で手伝えること。足の傷に早く気づくこと |
| 連携の相手 | 主治医、薬局、ケアマネジャー、ヘルパー | 主治医、薬局、職場や家族(ご本人の了解のうえで) | 作業療法士、福祉用具専門相談員、ケアマネジャー、主治医 |
| 見直しのきっかけ | 受診で治療が変わった、痛む関節が増えた、熱っぽさや体調の変化が続いた | 仕事や家の役割が変わった、疲れが続く、治療が変わった | 新しい道具や住宅改修が入った、足に傷ができた、手術を受けた |
| 評価で見る事実 | こわばりがほどけた時刻、身支度にかかった時間、横になっていた時間、本人の記録 | 続けられた仕事や家事、休みを入れた回数、疲れが翌日に残った日 | 道具を使ってできた家事、足の皮膚の様子、外出できた日 |
| 起きやすい書き方のずれ | 「安静」「疼痛コントロール」の一語で、どの関節を、どう休め、どう記録するかが書かれていない | 「状態安定」で目標が止まり、続けたい仕事や家事が書かれていない | 「変形予防」とだけ書き、どの動作をどの道具でどう変えるかが書かれていない |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。時期の判断、安静の程度、温める・冷やすなどの工夫の可否は、主治医の指示とリハビリ職の評価に従ってください。
初回の訪問で確かめる12項目|診断からの流れ・治療・痛む関節・暮らしの役割を記録書Ⅰと計画書に残す
最初の数回の訪問で確かめておくと、その後の計画書の課題がはっきりします。関節リウマチの方は長く病気と付き合ってきた方が多く、ご本人のほうが自分の体の波をよく知っていることがあります。看護師が一から説明するより先に、これまでの工夫と困りごとを聞くことから始めます。
| 確かめる項目 | 確かめる相手・書類 | 残す場所 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 診断を受けた時期と、これまでの治療の流れ(本人が話した範囲) | ご本人、指示書 | 記録書Ⅰ(現病歴) | 聞き取り日:( ) |
| 今の治療の種類(飲み薬・注射など)と、受診の間隔 | 指示書、お薬手帳、ご本人 | 記録書Ⅰ、備考。薬の名前と量は書類から写す | 写した書類:( ) |
| 熱が出たとき・体調を崩したときの薬の扱いについて、主治医から示されていること | 主治医、薬剤師、ご本人 | 備考(出どころと日付)、E-P | 指示の出どころ:( ) |
| 痛みやすい関節と、形が変わってきた関節 | ご本人、訪問時の観察 | 記録書Ⅰ、O-P | 聞き取り日:( ) |
| 朝のこわばりがほどけるまでの様子と、一日の波 | ご本人、ご家族 | O-P、記録表の形 | 聞き取り日:( ) |
| これまで続けてきた工夫(道具・動き方・休み方) | ご本人 | T-P(続ける工夫として書く) | 聞き取り日:( ) |
| 手術を受けた関節と、主治医から示された動作の注意 | 指示書、手術をした医療機関の情報 | 記録書Ⅰ、E-P | 写した書類:( ) |
| 首の痛み、手のしびれなどについて主治医から説明されていること | 指示書、ご本人 | 備考、O-P(示された観察の項目) | 指示の出どころ:( ) |
| ほかの持病と、ほかの医療機関の受診 | ご本人、お薬手帳 | 記録書Ⅰ(既往歴) | 確認日:( ) |
| 仕事・家事・育児・介護など、ご本人の役割 | ご本人、ご家族 | 記録書Ⅰ(生活歴)、目標 | 聞き取り日:( ) |
| 使っている自助具・福祉用具と、住まいの困る場所 | ご本人、ケアマネジャー、福祉用具専門相談員 | 備考、T-P | 道具の一覧:( ) |
| 病気についての気持ちと、ご家族への伝え方 | ご本人 | 記録書Ⅰ(療養状況)、E-P | 聞き取り日:( ) |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。治療の内容、熱が出たときの薬の扱い、動作の注意は、主治医の指示書と薬剤師の説明に示された内容を、示されたとおりに写してください。
朝のこわばり・関節の痛みと腫れの観察|訪問のときに見る12の様子とO-P・記録の形
関節リウマチの方の様子は、訪問の時刻によって大きく違って見えます。昼の訪問で「手の動きはよい」と見えても、朝は箸が持てないことがあります。訪問のときに見ることと、訪問のない時間にご本人・ご家族に記録してもらうことを分けて決めておくと、波の全体が見えてきます。どの様子をどのくらいの変化で主治医に知らせるかは、主治医の指示書に示された内容に従い、計画書には「指示書に記載の連絡の目安のとおり」の形で書きます。
| 見る様子 | O-P(訪問のときに見ること) | ご本人・ご家族に記録してもらうこと | 記録に残す形 |
|---|---|---|---|
| 朝のこわばり | 起きてからの手指の動き、こわばりで止まっている動作、ほどけてきた時刻(本人の話) | こわばりがほどけたと感じた時刻、その朝にできなかった動作 | 「起きてから手指がこわばり、9時ごろまでボタンを留められなかったと本人が話した。顔を洗うのは夫が手伝った」 |
| 痛む関節 | 痛む関節の場所、左右、じっとしているときと動かしたときの違い | その日に痛んだ関節に丸をつける(体の絵の記録表) | 「右の手首と左の膝が痛むと本人が話した。前回の訪問では右の手首だけだった」 |
| 関節の腫れと熱っぽさ | 腫れて見える関節、触れたときの熱っぽさ、左右の違い | 指輪や靴がきつくなった、関節が腫れて見えたと気づいたとき | 「左の膝が右より腫れて見え、触れると熱っぽい。主治医に報告した」 |
| 手指の動きと形 | 握る・つまむ・ひねる動作の様子、指の形の変化、前回との違い | 開けられなかった物、使えなくなった道具 | 「ペットボトルのふたが開けられず、娘に頼んでいると話した。握りの太いオープナーを作業療法士と試すことにした」 |
| 足と足の指 | 足の指の形、たこ・うおのめ・靴ずれ、爪、歩くときの痛み | 靴をはいて痛んだ場所、皮膚の赤みや傷 | 「右の足の親指の付け根に赤みがあり、靴が当たると痛むと話した。靴の見直しを相談した」 |
| 首の痛み・手のしびれ | 首の痛み、手のしびれ・力の入りにくさについての本人の訴え。主治医から示された観察の項目 | 首が痛む、手がしびれる、物を落とすようになったと気づいたとき | 「この1週間、両手の指先がしびれ、物を落とすことが増えたと本人が話した。主治医に報告した」 |
| だるさ・疲れ | だるさの強さ、横になっている時間、疲れが出る時間帯 | 横になった時刻と長さ、疲れが翌日に残った日 | 「昼食の後から夕方まで横になっていたと話した。前の日に買い物で長く歩いたと話した」 |
| 眠り | 痛みで目が覚めるか、寝返りのつらさ、朝の疲れ | 夜中に痛みで目が覚めた回数 | 「夜中に肩の痛みで2回目が覚めたと話した。枕の高さを一緒に見直した」 |
| 食事と体重の変化 | 食べる量、食欲、箸やスプーンの使いにくさ、体重の変化(測る指示がある場合) | 食べた量のおおよそ、食べにくかった物 | 「箸が使いにくく、汁物の器が重くて持てないので、食事を簡単に済ませていると話した」 |
| 熱っぽさ・体調の変化 | 熱っぽさ、咳、のどの痛み、尿のときの痛み、皮膚の赤み。指示書に測定の指示がある場合はその方法で測った値 | いつもと違う体調に気づいた時刻と様子 | 「昨夜から熱っぽく、咳が出ると本人が話した。指示書のとおりに測った値を記録し、主治医に報告した」 |
| 息切れ・咳 | 動いたときの息切れ、続く咳についての本人の訴え | 息が切れた場面、咳が続いた日 | 「階段の途中で息が切れて休むようになったと話した。前は休まずに上れていた。主治医に伝えた」 |
| 気持ち | 本人の言葉、先の見通しへの不安、人に頼むことへの思い | 気持ちが沈んだ日、話したいこと | 「『この先、手が使えなくなったらどうしよう』と話した。これまで続けてきた工夫を一緒に振り返った」 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。観察の項目、測定の方法、主治医へ連絡する目安は、主治医の指示書に従ってください。
関節ごとの観察と暮らしへの影響|手指・手首・肘・肩・首・股・膝・足首・足の指(9部位)
関節リウマチの方の計画書は、「関節痛あり」とまとめるより、どの関節が、暮らしのどの動作に関わっているかで書くと、ケアと道具の工夫につながります。下の表は、部位ごとに関わりやすい暮らしの動作と、訪問のときに見ることを並べたものです。痛みの原因の見立ては主治医によるものです。
| 部位 | 関わりやすい暮らしの動作 | 訪問のときに見ること | 相談する相手 |
|---|---|---|---|
| 手指 | ボタン、ふたを開ける、箸、ペン、スマートフォン、蛇口、財布の小銭 | 握る・つまむ力、指の形の変化、使えなくなった道具 | 作業療法士、福祉用具専門相談員 |
| 手首 | 鍋やフライパンを持つ、雑巾をしぼる、手をついて立ち上がる | 手首を返す動作の痛み、腫れ、手をつく場面 | 作業療法士 |
| 肘 | 顔を洗う、髪をとかす、食べ物を口に運ぶ | 曲げ伸ばしのしにくさ、届かなくなった場所 | 作業療法士 |
| 肩 | 服を着る、高い所の物を取る、洗濯物を干す、寝返り | 腕を上げる動作、夜の痛み、届く高さ | 作業療法士、理学療法士 |
| 首 | 上を向く、うつむいて読む・作業する、枕の高さ | 首の痛み、手のしびれの訴え。主治医から示された注意と観察の項目 | 主治医 |
| 股 | 立ち上がる、靴下をはく、車の乗り降り | 立ち上がりの痛み、足先に手が届くか | 理学療法士、作業療法士 |
| 膝 | 立ち上がる、階段、床から立つ、正座 | 腫れ、熱っぽさ、立ち上がりと階段の様子 | 理学療法士、主治医 |
| 足首 | 歩く、段差、靴をはく | 腫れ、歩くときの痛み、ふらつき | 理学療法士、福祉用具専門相談員 |
| 足の指 | 靴選び、歩く、つま先立ち | 指の形の変化、たこ・靴ずれ・傷、爪 | 主治医、福祉用具専門相談員 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。痛みと腫れの見立て、関節の動かし方の範囲は、主治医の指示とリハビリ職の評価に従ってください。
朝のこわばりと一日の波の書き方|「こわばりあり」で終わらせない(悪い例と良い例8組)
こわばりや痛みは「あり・なし」で残すと、よくなっているのか変わらないのかが分かりません。何時に・どの動作が・どのくらいでほどけたかを書くと、主治医とリハビリ職に同じ材料で伝えられます。ご本人がつける記録表は、書く量が多いと続かないため、丸をつけるだけ、時刻を書くだけの形にします。
| 場面 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える文) |
|---|---|---|
| 朝のこわばり | 「朝のこわばりあり」 | 起きてから手指がこわばり、8時半ごろまで歯ブラシを握りにくかったと本人が話した。お湯で手を温めてからは動かしやすかったと話した |
| こわばりの変化 | 「こわばり軽減」 | 本人の記録表では、こわばりがほどけた時刻がこの2週間で前より早い日が増えた。ボタンを自分で留められた朝が5日あった |
| 一日の波 | 「日内変動あり」 | 午前中は手指が動かしにくく、昼から夕方までは家事ができる。夕方になると膝の痛みが強くなり、夕食の支度は座ってしていると話した |
| 天気と体調 | 「天候により増悪」 | 雨の前の日は朝の痛みが強いと本人が話した。記録表の痛みの丸が、雨の日の前後に多かった |
| 前の日の動き | 「活動後疼痛増強」 | 前の日に布団を干した翌朝、右の手首と肩の痛みが強く、午前中は横になっていたと話した |
| 痛む関節の数 | 「多関節痛あり」 | 今日は右の手首と両方の膝が痛むと本人が話し、体の絵の記録表に丸がついた。前回の訪問の後は右の手首だけだった |
| 腫れ | 「関節腫脹あり」 | 左の膝が右より腫れて見え、触れると熱っぽい。本人は「3日前から」と話した。主治医に報告し、指示を記録書Ⅱに写した |
| 訪問の時刻との関係 | 「ADL自立」 | 午後の訪問では台所での動作は自分でできている。ただし朝の身支度は夫の手伝いが要ると本人が話しており、朝の様子は記録表で確かめている |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。温めるなどの工夫の可否と方法、主治医へ連絡する目安は、主治医の指示に従ってください。
関節保護を暮らしの動作に写す|身支度・台所・掃除・洗濯・買い物・入浴など12動作のT-P・E-P
関節を守る動き方は、一覧を渡して「気をつけてください」と伝えるだけでは暮らしに定着しません。計画書には、ご本人が毎日している動作のうち、どれを、どの手順に変えるかを書き、作業療法士が訪問している方はその評価と同じ言葉にそろえます。どこまで動かしてよいか、どの関節を休めるかは、主治医の指示とリハビリ職の評価に従います。ケアプランの側で福祉用具・住宅改修を位置づける「必要な理由」の書き方は「関節リウマチのケアプラン文例」の記事で扱っているため、ここでは訪問看護が受け持つ観察・ケア・説明の書き方に絞っています。
| 動作 | O-P(見ること) | T-P(一緒に行うこと) | E-P(説明・相談) |
|---|---|---|---|
| 起き上がる | 手首や指で体を支えていないか、朝のこわばりの時間との重なり | 横向きになってから肘と腕全体で起きる手順を、作業療法士と同じ言葉で一緒に行う | こわばりの強い朝は、布団の中で手指を動かしてから起きる流れを本人と決める |
| 着替え | ボタン・ファスナー・靴下で止まっていないか、かかる時間 | 座って着替える場所と順番を決め、ボタンを留める道具や前開きの服を作業療法士と試す | 朝のつらい日は着替えを後に回してよいことを本人・家族と確かめる |
| 顔を洗う・歯をみがく | 蛇口をひねる手、歯ブラシの握り、腕を上げる動作 | 蛇口のレバーの形と、柄の太い歯ブラシを一緒に確かめる | 手のひら全体で押す・持つ使い方を本人と練習する |
| 台所で切る・むく | 包丁の握り方、手首を返す動作、立っている時間 | 握りの太い包丁や、切ってある食材を使う工夫を本人と考える。座って作業する椅子を置く | 疲れる前に座って休むことを、手順の中に入れて伝える |
| 鍋・やかんを持つ | 片手で持っていないか、手首にかかる重さ | 両手で持てる鍋、軽い鍋への置き換えと、運ばずに済む置き場所を一緒に考える | 重い物は滑らせて移すなど、持ち上げない動き方を家族にも伝える |
| ふたを開ける | 指先でひねっていないか、開けられずに困っている物 | 瓶やペットボトルのオープナーを作業療法士と試し、置き場所を決める | 開けられない物を家族やヘルパーに頼むことを、遠慮しなくてよい形で決める |
| 掃除 | 雑巾をしぼる、掃除機を押す、かがむ動作 | 柄の長い道具、しぼらずに使える道具を本人と選ぶ。ヘルパーとの分担を確かめる | 一度に全部せず、部屋ごとに日を分ける組み立てを本人と考える |
| 洗濯 | 洗濯物を干す高さ、洗濯ばさみをつまむ指、運ぶ重さ | 干す高さを下げる、つまむ力の少ないハンガーを使うなどを一緒に考える | 重い物の洗濯は家族やヘルパーに頼む分担を確かめる |
| 買い物 | 袋を指に掛けて持っていないか、歩く距離、帰った後の疲れ | カートや肩に掛ける袋を使う工夫を本人と考え、宅配の使い方を一緒に確かめる | 買い物の翌日に疲れが残る日は、量と日を分けることを伝える |
| 入浴 | 浴槽をまたぐ、タオルをしぼる、背中を洗う、湯上がりの疲れ | 入浴用の椅子、柄の長いブラシ、手すりの位置をケアマネジャー・福祉用具専門相談員と相談する | 入浴は体の疲れが出やすいため、入る時間帯を本人の波に合わせて決める |
| 書く・スマートフォン | ペンの握り、指先で画面を押す動作、続けている時間 | 太い軸のペン、画面を押す道具、音声で入力する方法を本人と試す | 同じ姿勢を続けず、途中で手を休める区切りを決める |
| 立ち上がる・座る | 手をついて立っていないか、椅子の高さ、膝の痛み | ひじ掛けのある椅子と座面の高さを理学療法士と確かめる | 低いソファや床から立つ場面を減らす置き方を家族と決める |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。動かしてよい範囲、休める関節、道具の選び方は、主治医の指示とリハビリ職の評価、福祉用具専門相談員の提案に従ってください。
手指の形の変化と道具の工夫|看護師が見ること・作業療法士と福祉用具専門相談員につなぐこと(10品)
手指の形が変わってくると、道具を変えるだけで続けられる家事が増えることがあります。一方で、道具を勧めることが「もうできなくなった」という気持ちにつながる方もいます。道具は「できなくなった印」ではなく「続けるための工夫」として、ご本人が選べる形で提案します。道具の選び方の評価は作業療法士・福祉用具専門相談員が受け持ち、看護師は使い方と合い方の気づきを伝えます。
| 道具 | 使う場面 | 看護師が見ること | 計画書(T-P)の書き方の例 |
|---|---|---|---|
| 柄の太いスプーン・箸の補助具 | 食事 | 食べにくそうな物、食事の時間、こぼす量 | T-P「食事の道具の合い方を作業療法士と確かめ、使い始めた後の食べやすさを本人に聞く」 |
| ボタンを留める道具 | 着替え | 朝の着替えにかかる時間、本人の使いやすさ | T-P「ボタンを留める道具を朝の着替えで一緒に使い、続けられるかを次の訪問で聞く」 |
| 瓶・ペットボトルのオープナー | 台所、飲み物 | 開けられずに困っている物、置き場所 | T-P「オープナーを冷蔵庫の横に置き、本人が一人で使えるかを確かめる」 |
| 握りの太い包丁・調理道具 | 台所 | 握り方、手首を返す動作、作業の時間 | T-P「台所の道具の選び直しを作業療法士に相談し、昼食の支度で使い方を確かめる」 |
| レバー式の蛇口・蛇口の補助具 | 洗面所、台所 | 蛇口をひねる手の痛み | T-P「蛇口の形について、住宅改修の要否も含めてケアマネジャーに伝える」 |
| 柄の長いブラシ・リーチャー | 入浴、物を拾う、高い所 | 届かない場所、かがむ・腕を上げる動作 | T-P「届きにくい場所で使う道具を作業療法士と選び、置き場所を本人と決める」 |
| 靴下をはく道具 | 着替え | 足先に手が届くか、使う手順 | T-P「靴下をはく道具を作業療法士の示した手順で本人と一緒に使う」 |
| 太い軸のペン・画面を押す道具 | 書く、連絡をとる | 字が書けるか、スマートフォンの操作 | T-P「連絡手段が使えるかを確かめ、困るときは音声入力などの方法を一緒に試す」 |
| 足に合う靴・中敷き | 歩く、外出 | 足の指の形、靴が当たる場所、皮膚の赤み | T-P「靴が当たる場所と皮膚の様子を見て、靴の見直しを主治医・福祉用具専門相談員に相談する」 |
| ひじ掛けのある椅子・座面を高くする台 | 立ち上がる | 立ち上がりのときに手首や指で支えていないか | T-P「居間とトイレで立ち上がるときの支え方を理学療法士と確かめ、椅子の高さを見直す」 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。道具と装具の選び方、福祉用具貸与・購入や住宅改修の要否は、作業療法士・福祉用具専門相談員・ケアマネジャーの判断と居宅サービス計画に従ってください。装具は主治医の指示によります。
疲れやすさと活動の配分|一日の予定の組み方を計画書に書く(10項目)
関節リウマチの方は、関節の痛みとは別に、だるさや疲れやすさを話すことが少なくありません。疲れは外から見えにくく、ご家族や職場に「怠けている」と受け取られてつらい思いをしている方もいます。計画書には、疲れをためない一日と一週間の組み立てを、ご本人の波に合わせて一緒に決めたこととして書きます。疲れの原因の見立て(病気の勢い、貧血、眠り、気持ちなど)は主治医によるもので、看護師は記録をまとめて伝えます。
| 項目 | 見ること・聞くこと | 計画書の書き方の例 |
|---|---|---|
| 疲れが出る時間帯 | 午前・午後・夕方のどこで疲れが出るか、記録表の傾向 | O-P「疲れが出た時刻と、その前にしていたことを本人の記録表で確かめる」 |
| 一日の予定の組み方 | 大きな家事や外出を一日に重ねていないか | T-P「掃除・買い物・通院など疲れやすい予定を同じ日に重ねない一週間の組み立てを本人と作る」 |
| 休みの入れ方 | 疲れ切ってから休んでいないか | T-P「家事の途中に座って休む区切りを、手順の中に入れて決める」 |
| 調子のよい日の動き方 | よい日にまとめて頑張り、翌日に寝込んでいないか | E-P「調子のよい日にも予定の量を変えずに、翌日に疲れを残さない配分を本人と確かめる」 |
| 家事の分担 | 家族・ヘルパーに頼めること、ご本人が続けたいこと | T-P「本人が続けたい家事と、頼む家事を分けて紙にし、家族・ヘルパーと共有する」 |
| 仕事との両立 | 勤務の時間と朝のこわばり、通勤の疲れ | E-P「職場への伝え方を本人と考える。働き方の相談先については本人の希望に沿って情報を伝える」 |
| 眠り | 痛みで目が覚めるか、昼に長く眠っていないか | O-P「夜中に目が覚めた回数と昼寝の長さを聞き、眠りの変化を主治医に伝える」 |
| 体を動かす時間 | 痛みを避けて動かなくなっていないか、決めた練習の続き具合 | T-P「リハビリ職が決めた練習のうち、調子のよい時間帯に行うものを本人と確かめる」 |
| 食事 | 疲れて食事を簡単に済ませていないか | T-P「疲れた日でも用意しやすい食事の形を本人・家族と考える。食べる量が減ったときは低栄養の計画もあわせて見直す」 |
| 疲れの記録の形 | 記録が負担になっていないか | T-P「疲れの強さを丸で選ぶだけの記録表にし、続けられているかを訪問のたびに確かめる」 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。体を動かす量と休む程度は、主治医の指示とリハビリ職の評価に従ってください。疲れや眠りの変化は主治医に伝えてください。
疲れやすさの聞き取りと記録|「倦怠感あり」で終わらせない(悪い例と良い例8組)
| 場面 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える文) |
|---|---|---|
| だるさ | 「倦怠感あり」 | 昼食の後から夕方まで体がだるく、洗濯物を取り込めなかったと本人が話した。この1週間で同じ日が3日あった |
| 前の日の影響 | 「易疲労」 | 通院した翌日は朝から横になっている日が多いと本人が話した。通院の日の夕食は総菜にしていると話した |
| 家族の受け取り方 | 「家族の理解不足」 | 「怠けていると思われるのがつらい」と本人が話した。夫には疲れの記録表を一緒に見てもらうことにした |
| 休み方 | 「休息を促した」 | 台所での作業の途中に椅子に座って休む区切りを、野菜を切った後と決めた。次の訪問で続けられたかを聞く |
| 調子のよい日 | 「活動量増加」 | 調子がよかった日曜に大掃除をして、月曜と火曜は朝から手首が痛んだと話した。掃除を部屋ごとに分けることを一緒に考えた |
| 仕事 | 「就労継続中」 | 週3日の仕事を続けている。勤務の日は朝のこわばりで出勤の準備に時間がかかり、前の夜に服を用意していると話した |
| 眠り | 「不眠あり」 | 夜中に肩の痛みで2回目が覚め、朝も疲れが取れないと話した。眠りの様子を主治医に伝えた |
| 気持ちとの重なり | 「意欲低下」 | 「何をしても疲れるから、もう出かけたくない」と話した。前は楽しみにしていた手芸の集まりに、この1か月は行っていない |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。疲れの原因の見立てと対応は、主治医の判断によります。
薬を続ける支援|薬の名前と量を書かずに計画書に書く(10項目)
関節リウマチの治療では、飲み薬や注射を長く続ける方が多く、飲む曜日が決まっている薬、毎日の薬、痛むときの薬が混ざっていることがあります。薬の名前・量・飲む間隔は処方と薬剤師の説明のとおりとし、計画書には書き写すかわりに「処方のとおり」とし、看護師が受け持つ部分(続けられているかを見る、困りごとを薬局と主治医に伝える)を書きます。自分の判断で薬を減らしたり止めたりすることがないよう、気になることは主治医・薬剤師に伝えるようにご本人と確かめます。
| 項目 | 避けたい書き方 | 計画書の書き方の型 | 貴事業所の記入欄 |
|---|---|---|---|
| 薬の内容 | 看護師が薬の名前と量を書き写し、処方が変わっても直さない | O-P「薬は処方のとおりとし、お薬手帳と薬剤情報提供書で、受診のたびに変わった点を確かめる」 | 確かめる書類:( ) |
| 飲む曜日が決まっている薬 | 「服薬確認」とだけ書く | T-P「曜日の決まった薬の飲み方は薬剤師の説明のとおりとし、本人が分かる形の暦や薬の箱を一緒に作る」 | 暦の作成日:( ) |
| 手で薬を出しにくい | 「服薬自立」と書く | O-P「薬の包みや容器を手指で開けられているかを見る。開けにくいときは包み方を薬局に相談する」 | 薬局の連絡先:( ) |
| 痛み止めの使い方 | 「疼痛時頓用」とだけ書く | O-P「痛み止めは処方のとおりに使い、使った時刻と痛む関節・動作への影響を記録表で確かめる」 | 記録表の形:( ) |
| 飲み忘れ | 「飲み忘れ注意」と書く | T-P「飲み忘れたときの扱いを薬剤師に確かめ、本人が分かる形の紙にする」 | 確かめた日:( ) |
| 体調を崩したときの薬の扱い | 看護師の判断で「熱があるときは休薬」と書く | 備考「熱が出たとき・体調を崩したときの薬の扱いは、主治医から示された内容(書類名・日付)のとおりとする。示されていなければ主治医に確かめる」 | 指示の出どころ:( ) |
| 気になる体の変化 | 「副作用観察」とだけ書く | O-P「主治医・薬剤師から示された観察の項目を、訪問のたびに本人と確かめ、変化を主治医・薬剤師に伝える」 | 示された項目:( ) |
| ほかの医療機関の薬 | 確かめずにそのままにする | O-P「ほかの医療機関でもらった薬や市販の薬を、お薬手帳で確かめ、気になる点は薬剤師に伝える」 | 確かめた日:( ) |
| 受診の前の準備 | 「受診同行」とだけ書く | T-P「受診で聞きたいこと、記録表の要点、困っている薬の飲みにくさを本人と紙にまとめる」 | 準備の担当:( ) |
| 治療への不安 | 「服薬指導」とだけ書く | E-P「薬を続けることへの不安を聞き、主治医・薬剤師に聞きたいことを一緒に整理する。自己判断で止めずに相談するよう伝える」 | 相談の方法:( ) |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。薬の名前・量・飲む間隔、体調を崩したときの扱い、観察の項目は、処方と主治医の指示、薬剤師の説明に従ってください。
注射の治療を続けている方|指示のある場合に確かめること(8項目)
注射の治療を受けている方では、医療機関で注射を受ける方と、ご自宅で注射をする方がいます。自宅での注射の手順・間隔・保管の方法は、主治医と薬剤師から示された内容のとおりとし、訪問看護が受け持つことは指示書に示された範囲で書きます。手指の形の変化で注射の器具が扱いにくくなっていないかは、看護師が気づきやすい点です。
| 確かめること | 確かめる相手・書類 | 計画書の書き方の例 |
|---|---|---|
| 訪問看護が受け持つ範囲 | 指示書 | 備考「注射の治療について訪問看護が受け持つ範囲は、指示書のとおりとする(指示書の日付: )」 |
| 注射の予定日 | ご本人、医療機関の説明、薬剤師 | T-P「注射の予定日を本人の暦に書き、予定日の前後の訪問で体調を聞く」 |
| 手指で器具を扱えるか | ご本人、訪問時の観察 | O-P「自宅で注射をしている方は、器具を手指で扱えているかを本人と確かめる。扱いにくいときは主治医・薬剤師に伝える」 |
| 保管の方法 | 薬剤師の説明 | O-P「薬の保管が薬剤師の説明のとおりになっているかを、本人と確かめる」 |
| 注射した場所の皮膚 | ご本人、訪問時の観察 | O-P「注射した場所の赤み・腫れ・痛みについて本人に聞き、気になる様子は主治医に伝える」 |
| 使い終わった器具の捨て方 | 医療機関・薬局の説明 | E-P「使い終わった器具の捨て方を、医療機関・薬局から示された方法のとおりに本人と確かめる」 |
| 体調を崩したときの扱い | 主治医 | 備考「熱が出たときなどに注射をどうするかは、主治医から示された内容のとおりとする。示されていなければ主治医に確かめる」 |
| 手術や歯の治療の予定 | ご本人、主治医 | E-P「ほかの手術や歯の治療の予定があるときは、主治医に伝えるよう本人と確かめる」 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。注射の治療の内容、自宅での手順と間隔、保管と廃棄の方法、体調を崩したときの扱いは、主治医の指示と薬剤師の説明に従ってください。
感染の兆候に気づく観察|治療を続けている方で、ご本人・ご家族と見る様子(10項目)
関節リウマチの治療を続けている方の中には、主治医から「感染に注意するように」と説明を受けている方がいます。熱っぽさや咳などの変化は、訪問のない日にご本人やご家族が先に気づくことが多いため、何に気づいたら、誰に、どの順番で知らせるかを前もって決めて紙にしておきます。熱の区切りや連絡の目安は主治医の指示のとおりとし、看護師が数値を決めて書くことは避けます。原因の見立てと治療は主治医によるものです。
| 見る様子 | O-P(訪問のときに見ること) | ご本人・ご家族に見てもらうこと | 計画書の書き方の例 |
|---|---|---|---|
| 熱っぽさ | 熱っぽさ、寒気。指示書に測定の指示がある場合はその方法で測った値 | 熱っぽいと感じた時刻と、測った値(測る指示がある場合) | E-P「熱っぽいときに知らせる目安と連絡先は、主治医の指示のとおりに紙にする」 |
| 咳・のどの痛み・息切れ | 咳の続き方、痰、動いたときの息切れについての本人の訴え | 咳が続いた日数、息が切れた場面 | O-P「咳・息切れの様子を聞き、変化を主治医に伝える」 |
| 尿のときの痛み・回数 | 尿のときの痛み、回数の変化についての本人の話 | 尿のときに痛んだ、回数が増えたと気づいたとき | O-P「尿の様子を本人に聞き、変化を主治医に伝える」 |
| 皮膚の傷・赤み | 足の靴ずれ、手指の傷、皮膚の赤み・腫れ・熱っぽさ | 入浴や着替えのときに気づいた傷と赤み | O-P「足と手指の皮膚を訪問のたびに見る。傷の手当ての方法は主治医の指示を確認する」 |
| 口の中 | 口の中の痛み、口内の荒れ、食べにくさについての本人の訴え | 口の中が痛い、しみると気づいたとき | O-P「口の中の様子を本人に聞き、変化を主治医・歯科に伝える」 |
| だるさ・食欲 | いつもの疲れと違うだるさ、食べる量の減り | いつもより元気がない、食べない、と感じたとき | O-P「いつもの疲れとの違いを本人に聞き、記録表とあわせて主治医に伝える」 |
| 家族や周りの体調 | 同居の家族や孫の発熱・咳 | 家族が体調を崩したとき | E-P「家族が体調を崩したときの過ごし方について、主治医の説明を本人・家族と確かめる」 |
| 手洗い・口のケア | 手指の形の変化で手洗いや歯みがきがしにくくなっていないか | 手洗いや歯みがきで困る場面 | T-P「手指で扱いやすい石けんの容器や歯ブラシを、作業療法士と一緒に選ぶ」 |
| 連絡の手段 | 夜や休みの日の連絡先が分かるか、電話を手指で操作できるか | 連絡先の紙の置き場所 | T-P「夜・休日の連絡先と順番を紙に書き、電話の横と冷蔵庫に貼る」 |
| 訪問する職員の体調 | 事業所の決まりによる職員の体調の確認 | ― | 備考「職員の体調の確認は事業所の衛生管理の決まりのとおりとする」 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。熱の区切り、連絡の目安、体調を崩したときの薬の扱い、傷の手当ての方法は、主治医の指示に従ってください。
体調の変化を主治医・薬剤師に伝える文例(8例)
| 相手 | 場面 | 連絡の文例 |
|---|---|---|
| 主治医 | 熱っぽさと咳 | 昨夜から熱っぽく、咳が出ると本人が話しています。指示書のとおりに測った値を添えます。注射の予定日が明後日のため、注射と薬の扱いについてご指示をお願いします |
| 主治医 | 関節の腫れが増えた | この1週間、右の手首に加えて左の膝が腫れて熱っぽく、立ち上がりがつらいと本人が話しています。記録表の写しを添えます。次の受診の時期についてご指示をお願いします |
| 主治医 | 手のしびれ | この1週間、両手の指先がしびれ、物を落とすことが増えたと本人が話しています。首の痛みもあると話しています。様子をお伝えします。対応のご指示をお願いします |
| 主治医 | 足の傷 | 右の足の親指の付け根に靴が当たってできた傷があり、周りが赤くなっています。傷の手当ての方法についてご指示をお願いします |
| 主治医 | 息切れ | 階段の途中で息が切れて休むようになったと本人が話しています。前は休まずに上れていたそうです。咳はないと話しています。様子をお伝えします |
| 薬剤師 | 薬の包みが開けにくい | 手指の形の変化で、薬の包みを開けるのに時間がかかっていると本人が話しています。包み方について相談させてください |
| 薬剤師 | 曜日の決まった薬の飲み忘れ | 曜日の決まった薬を、先週は飲み忘れたと本人が話しています。飲み忘れたときの扱いと、分かりやすい飲み方の工夫について教えてください |
| 主治医 | 気持ちの落ち込み | この1か月、「何をしても疲れる」と話し、楽しみにしていた集まりに行っていません。眠りも浅いと話しています。様子をお伝えします |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。連絡の方法と内容は、本人の了解と事業所の決まり、主治医の指示に従ってください。
背景と暮らし別|関節リウマチの看護目標の記載例(12の背景・長期と短期あわせて24例)
目標は、看護師が行うこと(「疼痛の観察を行う」)でも、体の働きだけ(「疼痛が緩和する」「関節可動域を維持する」)でもなく、ご本人が続けたい暮らしと、そのために家で何をするかを主語にします。関節リウマチは長く付き合う病気のため、「治る」「元に戻る」ではなく「続けられる」「工夫してできる」の形にすると、ご本人の実感と合いやすくなります。短期目標は、次の評価の時期までに記録書Ⅱやご本人の記録表、ご家族の話で確かめられる姿にしておきます。
| 背景 | 長期目標の記載例 | 短期目標の記載例 | 評価のときに見る事実 |
|---|---|---|---|
| 朝のこわばりで身支度に時間がかかる・夫と二人暮らし | 朝の身支度を自分のペースで済ませ、午前中から家で役割を持って過ごせる | こわばりの強い朝の起き方と着替えの順番を決め、週の半分は自分で着替えられる | 記録表のこわばりの時刻、着替えにかかった時間、夫の話 |
| 台所に立つのが生きがい | 家族の食事の支度を、道具と休み方を工夫して続けられる | 握りの太い道具と台所の椅子を使い、昼食の支度を自分でできる | 支度ができた日、使った道具、疲れの記録 |
| 週3日の仕事を続けたい | 疲れをためない一週間の組み立てで、仕事を続けられる | 勤務の前の夜に支度を済ませ、勤務の翌日に休む時間を決めて過ごせる | 勤務できた日、翌日の疲れ、本人の話 |
| 手指の形が変わり、ふたや包みが開けられない | 道具を使って、食事と薬を自分で用意できる | オープナーと開けやすい薬の包み方で、朝の薬を自分で用意できる | 薬を自分で用意できた日、使った道具、薬局の工夫 |
| 注射の治療を続けている・一人暮らし | 治療を続けながら、体調の変化に早く気づいて相談できる | 熱っぽさなど知らせる様子と連絡の順番を紙で確かめ、本人が言える | 本人が言えた内容、連絡した場面の有無 |
| 足の指の形が変わり、靴が合わない | 足に合う靴で、近所への買い物を続けられる | 靴の見直しを相談し、足の皮膚の傷がない状態で外出できる | 外出できた日、足の皮膚の様子、靴の合い方 |
| 膝の痛みで階段がつらい | 痛みの少ない動き方で、家の中の移動を自分で続けられる | 理学療法士と決めた手順と手すりで、2階の寝室まで上り下りできる | 上り下りの様子、膝の痛みの記録、手すりの使い方 |
| 膝の手術を受けて家に戻った | 主治医から示された注意を守りながら、手術の前にしていた暮らしを取り戻せる | 示された動作の注意を守り、日中のトイレと食卓まで自分で移動できる | 移動の様子、注意を守れなかった場面、痛みの記録 |
| 疲れやすく、横になる時間が長い | 疲れと付き合いながら、楽しみの時間を持てる | 一日の予定に休みを入れる組み立てで、週に一度は手芸の集まりに行ける | 集まりに行けた日、横になっていた時間、本人の言葉 |
| 「この先が不安」と眠れない | 病気と暮らしの見通しを、相談しながら持てる | 不安なことを紙にまとめ、次の受診で主治医に聞ける | 本人が受診で聞けたこと、眠りの様子、本人の言葉 |
| 高齢の夫が家事を手伝っている | 夫に頼りすぎず、ご本人と夫が無理なく家の暮らしを続けられる | 本人が続ける家事と、ヘルパーに頼む家事を分けて紙にし、夫と確かめられる | 分担の紙の使われ方、夫の話、ヘルパーの記録 |
| 孫の世話を続けたい | 孫と過ごす時間を、関節に負担の少ない形で続けられる | 抱っこをせずに座って遊ぶ、送り迎えは家族に頼むなど、孫と過ごす形を家族と決められる | 孫と過ごせた日、痛みの記録、家族の話 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。目標の期間と内容は、主治医の指示書と利用者の状態、リハビリ職の評価、居宅サービス計画、事業所の様式に従ってください。
関節リウマチの看護目標・短期目標を書くときの決まり(8項目)
| 決まり | 避けたい書き方 | 直した書き方 |
|---|---|---|
| 主語は本人(または家族)にする | 「関節保護の指導を行う」 | 握りの太い道具を使って、昼食の支度を自分でできる |
| 体の働きではなく、暮らしの場面で書く | 「関節可動域を維持する」 | 腕を上げる動作を工夫して、洗濯物を自分で干せる |
| 「治る」でなく「続けられる」の形にする | 「疼痛が消失する」 | 痛む日も休み方を工夫して、台所に立つ時間を持てる |
| 症状の波を前提にする | 「毎朝自分で着替えられる」 | こわばりの強い朝は順番を変えて、週の半分は自分で着替えられる |
| 数値を看護師が決めて目標にしない | 看護師が痛みの点数やこわばりの分数の区切りを決めて書く | こわばりがほどけた時刻を記録表につけ、受診のときに主治医に見せられる |
| 確かめる方法が決まっている | 「ADLが維持される」 | 朝の薬を自分で用意できる(訪問時と記録表で確かめる) |
| 家族の目標を本人の目標と分ける | 「家族が疾患を理解する」 | 夫が、疲れの記録表を見て、本人が休む日を一緒に決められる |
| 気持ちも目標にできる | 「不安の軽減」 | 不安なことを紙にまとめ、次の受診で主治医に聞ける |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。目標の期間と内容は、主治医の指示書と利用者の状態、居宅サービス計画、事業所の様式に従ってください。
ご本人・ご家族の言葉を目標の文に置き換える(「台所に立ち続けたい」「人に頼むのがつらい」など8例)
| 聞き取った言葉 | 言葉の奥にある願い | 目標の文(記載例) |
|---|---|---|
| 「台所だけは、自分で立ち続けたい」(本人) | 家族の食事を作る役割を手放したくない | 道具と休み方を工夫して、家族の夕食の支度を続けられる |
| 「人に頼むのがつらい」(本人) | 自分のことは自分でしたい、迷惑をかけたくない | 自分で続けることと頼むことを自分で選び、分担の紙で家族と確かめられる |
| 「仕事はやめたくない」(本人) | 働くことで社会とつながっていたい | 疲れをためない一週間の組み立てで、今の仕事を続けられる |
| 「朝が一番つらい」(本人) | 朝を少しでも楽に過ごしたい | こわばりの強い朝の過ごし方の順番を決め、朝食を自分で食べられる |
| 「薬をずっと続けるのが怖い」(本人) | 体への影響を知って安心したい | 薬について聞きたいことを紙にまとめ、主治医・薬剤師に聞ける |
| 「孫を抱っこしてあげられない」(本人) | 祖母としての時間を持ちたい | 座って孫と遊ぶなど、関節に負担の少ない形で孫と過ごせる |
| 「怠けているように見えるらしい」(本人) | 疲れやすさを分かってほしい | 疲れの記録表を夫と一緒に見て、休む日を相談して決められる |
| 「どこまで手伝えばいいのか分からない」(夫) | 手伝い方を知って安心したい | 夫が、本人が続ける家事と手伝う家事を、分担の紙を見て言える |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。
「慢性疼痛」「身体可動性障害」「倦怠感」などの看護問題・看護診断名を、在宅の課題欄の一文に直す(8例)
病院や看護過程で使う看護問題・看護診断名は、そのままでは家で何が起きているかが伝わりません。在宅の計画書の課題欄には、暮らしのどの場面に、何が起きているかを、根拠になる事実とあわせて一文で書きます。
| 看護問題・看護診断名 | 課題欄の一文(記載例) | 根拠にした事実 |
|---|---|---|
| 慢性疼痛 | 右の手首と両方の膝の痛みが日によって強くなり、痛む日は台所に立つ時間が短くなっている | 本人の記録表、本人の言葉 |
| 身体可動性障害 | 朝のこわばりで、9時ごろまでボタンを留められず、着替えに夫の手伝いが要っている | 本人の話、夫の話 |
| 倦怠感 | 昼食の後から夕方まで横になる日が週に3日あり、洗濯物を取り込めない日がある | 本人の記録表、本人の話 |
| セルフケア不足(更衣・食事) | 手指の形の変化で箸が使いにくく、食事を簡単に済ませる日が増えている | 訪問時に見た食事の様子、本人の話 |
| 感染リスク状態 | 注射の治療を続けており、熱っぽいときに誰に知らせるかを本人が言えない | 本人の話、連絡先の紙がないこと |
| 非効果的健康管理 | 曜日の決まった薬の飲み方が分かりにくく、先週は飲み忘れたと本人が話している | 本人の言葉、薬の残りの数 |
| 皮膚統合性障害リスク状態 | 足の指の形が変わり、右の親指の付け根に靴が当たって赤みが出ている | 訪問時に見た皮膚、本人の話 |
| 不安 | 「この先、手が使えなくなったらどうしよう」と話し、夜に眠れない日が続いている | 本人の言葉、眠りの様子 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。看護問題・看護診断名は事業所の運用に従い、課題欄には暮らしの事実を書いてください。
療養上の課題・支援内容|関節リウマチのO-P・T-P・E-P記載例(12課題・36例)
O-P(観察)・T-P(ケア)・E-P(説明・相談)は、「疼痛の観察」「関節保護」「服薬指導」の一語で止めず、どの場面で・何を・どの方法で・誰に伝えるかまで書きます。薬の使い方、熱が出たときの扱い、連絡の目安、動かしてよい範囲は、すべて「処方のとおり」「主治医の指示を確認」「指示書に記載の」の形にしています。
| 療養上の課題(課題欄の文) | O-P(観察) | T-P(ケア) | E-P(説明・相談) |
|---|---|---|---|
| 朝のこわばりで、9時ごろまでボタンを留められず、着替えに夫の手伝いが要っている | こわばりがほどけた時刻、止まっている動作、着替えにかかる時間を本人の記録表で見る | 起き方と着替えの順番、前開きの服とボタンを留める道具を作業療法士と一緒に決める | こわばりの強い朝は着替えを後に回してよいこと、記録表のつけ方を本人と夫に伝える |
| 右の手首と両方の膝の痛みが日によって強くなり、痛む日は台所に立つ時間が短くなっている | 痛む関節と腫れ、熱っぽさ、痛みと前の日の動き方の関係を記録表で見る | 台所に椅子を置き、座ってできる手順を本人と決める。痛みの記録をまとめて主治医に伝える | 痛む日は休み方を変えてよいこと、腫れや熱っぽさが増えたときに知らせることを伝える |
| 手指の形の変化で、ペットボトルのふたや薬の包みが開けられない | 開けられない物、使えなくなった道具、手指の形の変化を前回と比べて見る | オープナーを作業療法士と試し、薬の包み方を薬局に相談する | 開けられない物を頼むことは遠慮しなくてよいこと、道具の置き場所を本人と決める |
| 昼食の後から夕方まで横になる日が週に3日あり、洗濯物を取り込めない日がある | 疲れが出る時刻、その前の動き方、眠り、食事の量を記録表で見る | 疲れやすい予定を同じ日に重ねない一週間の組み立てを本人と作る | 調子のよい日に頑張りすぎない配分を伝え、疲れの変化は主治医に伝えることを確かめる |
| 注射の治療を続けており、熱っぽいときに誰に知らせるかを本人が言えない | 熱っぽさ・咳・尿・皮膚の様子を訪問のたびに本人と確かめる | 主治医の指示による知らせる様子と連絡の順番を紙にし、電話の横と冷蔵庫に貼る | 熱っぽいときの注射と薬の扱いは主治医の指示のとおりとし、本人が言えるかを確かめる |
| 曜日の決まった薬の飲み方が分かりにくく、先週は飲み忘れた | 薬の残りの数、飲んだ日、本人の暦への書き込みを見る | 飲み方と飲み忘れたときの扱いを薬剤師に確かめ、本人が分かる暦を一緒に作る | 自己判断で止めずに主治医・薬剤師に相談するよう伝える |
| 足の指の形が変わり、右の親指の付け根に靴が当たって赤みが出ている | 足の皮膚・爪・たこ・靴ずれを訪問のたびに見る | 傷の手当ては主治医の指示のとおりに行い、靴の見直しを福祉用具専門相談員に相談する | 入浴や着替えのときに足を見て、傷や赤みに気づいたら知らせることを伝える |
| 膝の痛みで2階の寝室への上り下りがつらく、居間で寝る日が増えている | 上り下りの様子、膝の腫れと痛み、手すりの使い方を見る | 理学療法士と決めた上り下りの手順を一緒に行い、手すりの要否をケアマネジャーに伝える | 寝る場所を変えるかどうかを本人・家族と話し合う材料を伝える |
| この1週間、両手の指先がしびれ、物を落とすことが増えたと話している | しびれの場所と時期、首の痛み、物を落とす場面を、主治医から示された観察の項目で見る | 見た様子を主治医に報告し、指示を記録書Ⅱに写す | しびれや首の痛みが強くなったときに知らせてほしいことを本人と家族に伝える |
| 高齢の夫が家事のほとんどを担い、夫自身の腰の痛みが強くなっている | 夫の疲れと体調、家事の分担、夫の言葉を聞く | 本人が続ける家事と頼む家事を分ける紙を作り、ヘルパーの受け持ちをケアマネジャーと相談する | 夫に、手伝いすぎずに待つ場面と、手を貸す場面を伝える |
| 「この先、手が使えなくなったらどうしよう」と話し、夜に眠れない日が続いている | 本人の言葉、眠りの様子、楽しみの活動の続き具合を見る | これまで続けてきた工夫を一緒に振り返り、聞きたいことを受診の前に紙にまとめる | 不安を話してよいこと、気持ちの落ち込みや眠りの変化は主治医に伝えることを伝える |
| 膝の手術を受けて家に戻り、主治医から示された動作の注意を家で守りにくい場面がある | トイレ・椅子・着替えの場面で、示された注意を守れているかを見る | 注意に触れやすい場面の家具の高さと置き方を、リハビリ職・福祉用具専門相談員と見直す | 示された注意を家の場面の言葉にした紙を作り、本人・家族と確かめる |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。薬の使い方、熱が出たときの扱い、観察の項目と連絡の目安、動かしてよい範囲、手術の後の動作の注意は、主治医の指示書・リハビリ職の評価・薬剤師の説明に従ってください。
気持ちの面を計画書に書く|先の見えなさ・できなくなる悲しさ・人に頼むつらさ(8場面)
関節リウマチは長く付き合う病気で、症状の波があるため「今日はできたのに明日はできない」ことが続きます。できなくなったことへの悲しさ、先の見えなさ、家族や職場に分かってもらえないつらさを話す方もいます。気持ちの面は、評価の言葉(「受容できていない」「意欲低下」)ではなく、ご本人の言葉と暮らしの事実で書きます。気持ちの落ち込みや眠りの変化が続くときは、主治医に伝えます。
| 場面 | 課題欄・記録の書き方の例 | 支援内容(T-P・E-P)の例 |
|---|---|---|
| 先の見通しへの不安 | 「この先、手が使えなくなったらどうしよう」と話し、夜に眠れない日が続いている | T-P「聞きたいことを受診の前に紙にまとめる」E-P「不安を話してよいことを伝える」 |
| できなくなったことへの悲しさ | 「前は毎年梅干しを漬けていた」と話し、台所の話になると黙ることがある | T-P「工程を家族と分けて、できる部分を続ける形を一緒に考える」 |
| 人に頼むつらさ | 「人に頼むくらいなら、やらない」と話し、ふたが開けられない飲み物を買わなくなった | E-P「頼むことを本人が選べる形にし、分担の紙で家族と確かめる」 |
| 分かってもらえないつらさ | 「怠けていると思われているらしい」と話した | E-P「本人の了解のうえで、疲れの記録表を家族と一緒に見る」 |
| 見た目の変化 | 手指の形の変化を気にして、人前で手を隠すようになったと話した | T-P「本人が話したいときに話を聞く。外出の楽しみが減っていないかを聞く」 |
| 仕事と役割 | 「仕事をやめたら、自分には何も残らない」と話した | E-P「働き方の相談先について、本人の希望に沿って情報を伝える」 |
| 治療への迷い | 「薬をやめたら楽になるのでは」と話した | E-P「自己判断で止めず、迷っていることを主治医・薬剤師に伝えるよう一緒に整理する」 |
| よい日の喜び | こわばりが早くほどけた朝、「今日は自分で髪を結べた」と話した | T-P「できたことを記録表に書き、評価のときに本人と振り返る」 |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。気持ちの落ち込みや眠りの変化への対応は、主治医の判断によります。
分担表|訪問看護・主治医・薬局・リハビリ職・ケアマネジャー・福祉用具・ヘルパー・家族で誰が何を受け持つか(10項目)
関節リウマチの方の支援には、病院と在宅の多くの人が関わります。同じことを何人もが別々の言葉で伝えると、ご本人が迷います。指示を出す人・暮らしの場面に置き換えて伝える人・毎日見る人を分けておくと、計画書の支援内容がはっきりします。右の列に貴事業所の分担を書き込んでください。
| 受け持つこと | 主に受け持つ人の例 | 訪問看護が受け持つこと | 貴事業所の分担 |
|---|---|---|---|
| 治療の方針と薬・注射の内容 | 主治医 | 指示の出どころを写し、続けられているかを見て伝える | ( ) |
| 薬の飲み方・包み方・保管 | 薬局 | 飲みにくさ、開けにくさの気づきを薬局に伝える | ( ) |
| 症状の波・痛み・腫れの観察 | 本人、訪問看護 | 記録表を一緒に見て、変化を主治医に伝える | ( ) |
| 感染の兆候への気づき | 本人、家族、訪問看護 | 知らせる様子と連絡の順番を紙にし、訪問のたびに確かめる | ( ) |
| 手の使い方と道具の選び方 | 作業療法士、福祉用具専門相談員 | 使い方と合い方の気づきを伝える | ( ) |
| 立ち上がり・階段・歩く練習 | 理学療法士 | 練習を訪問のない日にも続けられているかを見る | ( ) |
| サービスの組み立て | ケアマネジャー | 計画書がケアプランに沿っているかを確かめ、変化を伝える | ( ) |
| 家事の手助け | ヘルパー、家族 | 本人が続ける家事と頼む家事の分担を、同じ紙で伝える | ( ) |
| 住まいの見直し | ケアマネジャー、福祉用具専門相談員 | 困る場所の気づきを伝える | ( ) |
| 家族の疲れ | ケアマネジャー | 家族の疲れを聞き、ケアマネジャーに伝える | ( ) |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。分担は主治医の指示書、居宅サービス計画、事業所と地域の体制に従ってください。
関節リウマチ・転倒予防・廃用症候群の看護計画の書き分け(比較表)
関節リウマチの方の計画書は、転倒予防の計画や廃用症候群の計画と内容が重なることがあります。今いちばん暮らしを止めているのはどれかで主にする計画を決め、ほかは課題を1つ足す形にすると、計画書が長くなりすぎません。
| 観点 | 関節リウマチの看護計画(この記事) | 転倒予防の看護計画 | 廃用症候群の看護計画 |
|---|---|---|---|
| 目標の中心 | 症状の波と付き合いながら、関節を守る工夫で続けたい暮らしを保つこと | 転びにくい暮らし方と、転んだときに知らせられること | 起きて過ごす時間を増やし、動ける範囲を保つこと |
| O-Pの中心 | こわばり、痛む関節と腫れ、疲れ、薬の続き具合、感染の兆候 | 住まいの場所ごとの危ない所、時間帯ごとのふらつき | 起きている時間、関節の動き、皮膚、食事、気持ち |
| 主な連携先 | 主治医、薬局、作業療法士、福祉用具専門相談員 | ケアマネジャー、福祉用具専門相談員、リハビリ職、家族 | ケアマネジャー、通所、リハビリ職、家族 |
| 合わせて書くとき | ― | 足の指の形の変化や膝の痛みで、転びそうになった場面が出てきたとき | 痛みや疲れで横になる時間が長くなってきたとき |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。どの計画を主にするかは、主治医の指示書と利用者の状態、居宅サービス計画、事業所の運用に従ってください。
ご家族への説明(E-P)|疲れやすさ・手伝い方・薬・体調の変化の伝え方(言い換え8場面)
ご家族への説明は、「〇〇してはいけません」が並ぶと、ご本人が動くこと自体を控え、ご家族も手を出しすぎてしまうことがあります。避けることと、していいこと・してほしいことを一緒に伝えます。病気と薬の説明は主治医・薬剤師の説明につなぎます。
| 場面 | 避けたい伝え方 | 伝わりやすい伝え方 |
|---|---|---|
| 疲れやすさ | 「病気なので疲れるのは仕方ありません」 | この病気では、関節の痛みとは別に疲れやすさが出ることがあります。記録表を一緒に見て、休む日を相談して決めましょう |
| 手伝い方 | 「全部手伝ってあげてください」 | ふたを開ける、重い鍋を運ぶなど、関節に負担の大きいところを手伝ってください。ご本人が続けたいことは、時間がかかっても待っていただけると助かります |
| 症状の波 | 「昨日できたのだから、今日もできるはずです」 | この病気は日によって症状が変わります。昨日できて今日できないのは、怠けているのではありません |
| 関節を守る動き方 | 「手首を使わないでください」 | 鍋は両手で持つ、重い物は滑らせて移すなど、手首の負担が少ないやり方があります。紙にしたので一緒に見てください |
| 薬 | 「薬は絶対に止めないでください」 | 薬について気になることがあれば、自分で判断せずに、主治医や薬剤師に一緒に聞いてみましょう |
| 体調の変化 | 「何かあったら連絡してください」 | 熱っぽい、咳が続く、足の傷が赤くなったときは、紙に書いた順番で連絡してください。主治医から示された目安を書いています |
| 家族の体調 | 「風邪をうつさないでください」 | ご家族が体調を崩したときの過ごし方について、主治医の説明を一緒に確かめておきましょう |
| 気持ち | 「前向きに考えましょう」 | できなくなったことを悲しく感じるのは自然なことです。続けたいことを一緒に考えていきましょう |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。説明の内容は主治医の指示書と薬剤師の説明、リハビリ職の評価に従ってください。
悪い例と良い例|関節リウマチの訪問看護計画書でありがちな一行の書き直し(16組)
| 欄 | 悪い例 | 良い例(そのまま使える文) | 直した点 |
|---|---|---|---|
| 目標 | 「疼痛が緩和する」 | 痛む日も休み方を工夫して、台所に立つ時間を持てる | 痛みの先の暮らしを書いた |
| 目標 | 「関節の変形を予防する」 | 握りの太い道具を使って、昼食の支度を自分でできる | 本人ができることにした |
| 目標 | 「ADLが維持される」 | こわばりの強い朝は順番を変えて、週の半分は自分で着替えられる | 場面と症状の波を入れた |
| 目標 | 「疾病の受容ができる」 | 不安なことを紙にまとめ、次の受診で主治医に聞ける | 評価の言葉を行動にした |
| 課題 | 「関節リウマチによる疼痛」 | 右の手首と両方の膝の痛みが日によって強くなり、痛む日は台所に立つ時間が短くなっている | 暮らしの何が止まっているかを書いた |
| 課題 | 「易感染状態」 | 注射の治療を続けており、熱っぽいときに誰に知らせるかを本人が言えない | 家で起きていることを書いた |
| 課題 | 「倦怠感強い」 | 昼食の後から夕方まで横になる日が週に3日あり、洗濯物を取り込めない日がある | いつ・何が止まるかを書いた |
| O-P | 「疼痛・腫脹の観察」 | 痛む関節と腫れ、熱っぽさ、前の日の動き方との関係を、本人の記録表とあわせて見る | 何を、どの方法で見るかを書いた |
| O-P | 「朝のこわばりの観察」 | こわばりがほどけた時刻と、その朝に止まった動作を本人の記録表で見る | 訪問の時刻に見えない朝の様子の確かめ方を書いた |
| O-P | 「副作用の観察」 | 主治医・薬剤師から示された観察の項目を、訪問のたびに本人と確かめる | 観察の出どころを書いた |
| O-P | 「感染徴候の観察」 | 熱っぽさ・咳・尿・足と手指の皮膚の様子を本人と確かめ、変化を主治医に伝える | 見る項目と伝える先を書いた |
| T-P | 「関節保護」 | 鍋を両手で持つ、台所に椅子を置くなど、昼食の支度の手順を作業療法士と同じ言葉で本人と決める | どの動作をどう変えるかを書いた |
| T-P | 「服薬管理」 | 曜日の決まった薬の飲み方は薬剤師の説明のとおりとし、本人が分かる暦を一緒に作る | 指示の出どころと、看護師の受け持ちを書いた |
| E-P | 「休息の必要性を指導」 | 疲れやすい予定を同じ日に重ねない一週間の組み立てを本人と作り、調子のよい日の配分を確かめる | 何を一緒に決めるかを書いた |
| E-P | 「異常時は連絡するよう説明」 | 熱っぽい・咳が続く・足の傷が赤いときは、紙に書いた順番で連絡するよう伝え、本人がその順番を言えるかを確かめる | 何を・どの順で・どう確かめるかを書いた |
| 評価 | 「疼痛自制内、継続」 | 記録表では痛む日の数は前の月と同じだが、痛む日も椅子を使って昼食の支度ができた日が増えた。次は朝の着替えを課題に立てる | 目標に照らした事実と次の手を書いた |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。薬の使い方、観察の項目、連絡の目安、動かしてよい範囲は、主治医の指示書・リハビリ職の評価・薬剤師の説明に従ってください。
評価の書き方と報告書へのつなぎ方|関節リウマチの評価文(8例)と報告書の欄別記載例
評価は、目標ごとに「何ができたか」「何が変わったか」「次にどうするか」を、記録書Ⅱとご本人の記録表、ご家族の話に残した事実で書きます。症状に波があるため、よい日だけ・つらい日だけで書かず、その間の傾向を書くと、主治医にも伝わりやすくなります。
| 目標(要約) | 評価文の記載例 | 次の計画への反映 |
|---|---|---|
| 朝の身支度を自分のペースで済ませられる | 着替えの順番を変えてから、この1か月で自分で着替えられた朝が週に3〜4日あった。こわばりの強い朝は夫が手伝った | 顔を洗う・髪を整える場面を次の課題にする |
| 昼食の支度を自分でできる | 台所の椅子と握りの太い包丁を使い、昼食の支度ができた日が増えた。鍋を運ぶのは娘に頼んでいる | 鍋の置き場所を見直す |
| 仕事を続けられる | 勤務の翌日に休む時間を決めてから、勤務の翌日に寝込んだ日はこの1か月で1日だった | 今の組み立てを続け、繁忙期の前に見直す |
| 体調の変化を相談できる | 熱っぽかった日に、紙の順番で主治医に連絡できたと本人が話した | 連絡の紙を夜の連絡先も入れて作り直す |
| 朝の薬を自分で用意できる | 薬局で包み方を変えてもらってから、自分で用意できている。曜日の決まった薬の飲み忘れはなかった | 今の形を続ける |
| 足の皮膚の傷がない状態で外出できる | 靴を見直した後、親指の付け根の赤みは消えた。週に一度の買い物を続けている | 足の観察を続け、靴の傷み具合を見る |
| 手芸の集まりに行ける | この1か月で集まりに2回行けた。帰った翌日は午前中を休みにしていると本人が話した | 本人と次の楽しみを相談する |
| 聞きたいことを主治医に聞ける | 紙にまとめた3つのことを受診で聞けた。「少し安心した」と本人が話した。眠れない日は減った | 受診の前の紙づくりを続ける |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。
訪問看護報告書の欄に、計画書の評価をどうつなぐか(関節リウマチの記載例5欄)
| 報告書の欄 | 記載要領の定め(保医発0327第10号 第一の2(2)/老企第55号の記載要領) | 関節リウマチの方の記載例 |
|---|---|---|
| 病状の経過 | ③「利用者の病状、日常生活動作(ADL)の状況等について記入すること」 | 本人の記録表では、朝のこわばりがほどける時刻は前の月と大きく変わらない。右の手首の痛む日が月の半分ほどあった。着替えと昼食の支度は工夫して自分でできる日が増えた。熱っぽさはなかった |
| 看護・リハビリテーションの内容 | ④「実施した指定訪問看護の内容について具体的に記入すること」 | 痛む関節と腫れ・足の皮膚・感染の兆候の観察、記録表の確認、着替えと台所の手順の見直し、薬の飲み方の確認、受診の前の質問の整理を行った |
| 家庭での介護の状況 | ⑤「利用者の家族等の介護の実施状況、健康状態、療養環境等について必要に応じて記入すること」 | 夫が朝の着替えと重い物の運搬を手伝っている。分担の紙を作ってからは、夫の手伝いは朝だけになったと話している |
| 特記すべき事項 | ⑨「前記の②から⑧までの各欄の事項以外に主治医に報告する必要のある事項を記入すること」 | 両手の指先のしびれが、この2週間で増えたと本人が話している。次の受診で相談したいと話している |
| 別添(介護保険・リハビリ職の訪問) | 老企第55号の記載要領 2(3)⑪ロ。リハビリ職が行った指定訪問看護、家族等への指導、リスク管理等の内容を具体的に記入する | 台所の道具の選び直しと使い方の練習を行った。夫に鍋の運び方を伝えた。痛みと腫れが強い日は練習の量を本人と相談して控えた |
※上記は厚生労働省の通知(保医発0327第10号・老企第55号)を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。様式と記載の取扱いは保険者(指定権者)や審査支払機関によって異なる場合があります。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
関節リウマチの訪問看護計画書を見直すきっかけ(8)
| きっかけ | 見直す欄 | 確かめる相手 |
|---|---|---|
| 受診で治療が変わった・注射の治療が始まった | O-P、E-P、備考 | 主治医、薬局 |
| 痛む関節や腫れが増え、それが続いている | 課題、O-P、T-P | 主治医 |
| 熱っぽさなど体調を崩した | O-P、E-P、連絡の紙 | 主治医 |
| 新しい道具や住宅改修が入った | T-P、備考 | 作業療法士、ケアマネジャー |
| 手術を受けて家に戻った | 目標、課題、E-P | 主治医、手術をした医療機関、リハビリ職 |
| 足や手指に傷ができた | O-P、衛生材料等の欄 | 主治医 |
| 仕事や家の役割が変わった | 目標、T-P | 本人、家族 |
| 転んだ・横になる時間が長くなった | 課題(転倒予防・廃用症候群の計画もあわせて見直す) | 主治医、ケアマネジャー |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。見直した日は計画書の年月日の欄に書き、見直した内容は記録書に残してください。
運営指導で関節リウマチの方の計画書について見られる点と、手元に残す記録の一覧
厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(確認項目及び確認文書)では、訪問看護の「居宅介護支援事業者等との連携(第64条)」「サービス提供の記録(第19条)」「訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成(第70条)」「緊急時等の対応(第72条)」「衛生管理等(第31条)」について次の確認項目が示されています。第70条の確認文書としては、主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画(利用者又は家族の同意があったことがわかるもの)、アセスメントシート、モニタリングシート、訪問看護報告書が挙げられています。右の列は、関節リウマチの方の計画書で確かめる点の例です。
| 別添1の確認項目(訪問看護) | 関節リウマチの方の計画書で確かめる点 | 貴事業所の確認欄 |
|---|---|---|
| (第64条)サービス担当者会議等を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか | 家事の分担、朝のこわばりの時間帯、関節を守る動き方を、ヘルパー・福祉用具の事業所と共有した記録があるか | 確認日:( ) |
| (第19条)日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか | 「疼痛自制内」「著変なし」の一語でなく、痛む関節、こわばり、できた動作が本人の言葉で書かれているか | 確認日:( ) |
| (第70条)主治の医師の指示及び利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問看護計画が立てられているか | 指示書の内容と、熱が出たときの扱いなど主治医から示された内容が出どころつきで写されているか。「台所に立ち続けたい」など本人の希望が目標に入っているか | 確認日:( ) |
| (第70条)サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか | O-P・T-P・E-Pが「関節保護」「服薬指導」の一語で止まっていないか。看護師と作業療法士の訪問日と受け持ちが分かるか | 確認日:( ) |
| (第70条)利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか | 手指で署名しにくい方の同意の方法と、説明・同意・交付の日付と相手が残っているか | 確認日:( ) |
| (第70条)達成状況に基づき、新たな訪問看護計画が立てられているか | 治療が変わったとき、道具が入ったとき、体調を崩したときに計画書が見直されているか | 確認日:( ) |
| (第72条)緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師に連絡しているか | 熱っぽさなど体調を崩したときの連絡の手順が決まっていて、主治医へ連絡した日時と指示が記録に残っているか | 確認日:( ) |
| (第31条)従業者の日々の感染罹患状況や健康状態を確認しているか | 感染に注意するよう説明を受けている方を訪問する職員の体調の確認が、事業所の決まりどおりに行われているか | 確認日:( ) |
※上記は厚生労働省の運営指導マニュアル別添1(確認項目及び確認文書)を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
自治体の公表資料にある、訪問看護の計画書・指示書・リハビリ職の訪問・事故の記録に関わる指摘(7件)
関節リウマチの方の計画書に限った指摘ではありませんが、計画書の書き方、指示書の扱い、リハビリ職が訪問するときの説明と同意、事故の記録で関わりの深い公表事例です。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
| 自治体(資料名) | 公表されている指摘の内容 | 関節リウマチの方の計画書・記録で見直す点 |
|---|---|---|
| 長野県(令和6年度運営指導結果の概要(訪問看護)) | 居宅サービス計画の内容に沿った計画となっていない、訪問看護計画に対する利用者の同意を得たことが確認できない、具体的なサービス内容を記載していない事例等 | ケアプランの家事の分担・福祉用具との対応、同意の記録、O-P・T-P・E-Pが「関節保護」の一語で止まっていないか |
| 東京都(運営指導における主な指摘事項・訪問看護) | 計画書を作成していない、計画書がケアプランの内容と相違している、内容が不十分 | 訪問の開始前に計画書があるか。ケアプランと計画書で、こわばりの時間帯の支援がそろっているか |
| 東京都(運営指導における主な指摘事項・訪問看護) | サービス提供開始後に指示書の交付を受けていた、文書による指示なく訪問していた、訪問内容が指示書と相違している等 | 注射の治療に関わる支援など、行っているケアが指示書の内容と合っているか |
| 神戸市(介護保険サービス事業運営上の留意事項(居宅通所)・令和7年3月) | 訪問看護計画書に具体的なサービスの内容・利用者の希望・主治医の指示・看護目標等を記載していない、訪問看護指示書の有効期限が切れている、計画書に利用者の同意署名がない等 | 本人の希望と主治医の指示が計画書に入っているか。指示書の期間を一覧で管理しているか。手指で署名しにくい方の同意の残し方を決めているか |
| 静岡市(運営指導における主な指摘・助言事項等一覧・令和8年度集団指導資料) | 理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士による指定訪問看護について、看護職員の代わりに訪問させるものであること等を口頭で説明しているが、同意を得たことを確認できる記録がない | 作業療法士が訪問する方で、その説明をした日・相手・同意の記録が残っているか |
| 愛知県(主な指摘事項(令和7年度版)) | 作業療法士による訪問看護を利用している者については、定期的に看護職員の訪問による評価を実施する必要があることに留意すること、と示されている | 作業療法士の訪問が中心の方で、看護職員が訪問して評価した日と内容が記録書に残っているか |
| 東京都(運営指導における主な指摘事項・訪問看護) | 事故の状況や講じた処置を記録しておらず詳細・対応・再発防止策が不明確、保険者への事故報告を行っていない等 | 訪問中に転んだ・転びそうになった場面の記録、報告の要否の確認、再発防止策が残っているか |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
関節リウマチの方の計画書について手元に残す記録(記入欄つき)
保存の年限は、介護保険では各自治体の条例で定められているため、ここでは記入欄にしています。
| 記録 | 何のために残すか | 保管場所 | 最終更新日 |
|---|---|---|---|
| 訪問看護指示書(特別訪問看護指示書を含む) | 訪問の出どころ、連絡の目安の出どころ | ( ) | ( ) |
| 熱が出たときの薬の扱いなど、主治医から示された内容の写し | 体調を崩したときの説明が、指示と同じかの確認 | ( ) | ( ) |
| 薬剤情報提供書・薬局からの説明の写し | 薬の飲み方、示された観察の項目 | ( ) | ( ) |
| 本人の記録表(こわばり・痛む関節・疲れ)の写し | 評価と主治医への報告の根拠 | ( ) | ( ) |
| 連絡の順番の紙・家事の分担の紙(作り直した版を含む) | 本人・家族への説明が、指示と同じかの確認 | ( ) | ( ) |
| 居宅サービス計画の写し | 計画書がケアプランに沿っていることの確認 | ( ) | ( ) |
| 訪問看護計画書(説明・同意・交付の記録つき、リハビリ職の訪問の説明と同意を含む) | 説明の方法・相手・日付、同意と交付の事実 | ( ) | ( ) |
| 訪問看護記録書Ⅱ・訪問看護報告書と別添(主治医への提出の記録つき) | 訪問ごとの観察と、月の経過を主治医へ伝えた事実 | ( ) | ( ) |
※上記は当社が作成した記載のイメージです。実際の記載は主治医の指示書と利用者の状態、事業所の様式に従ってください。
よくある質問
関節リウマチの看護目標は、どう書けばよいですか?
看護目標は、「疼痛が緩和する」「関節の変形を予防する」のような体の働きだけの文ではなく、ご本人が続けたい暮らしの場面と、そのために本人・家族が行うことを主語にして書きます。関節リウマチは長く付き合う病気のため、「治る」ではなく「続けられる」「工夫してできる」の形が合いやすくなります。例えば長期目標を「家族の食事の支度を、道具と休み方を工夫して続けられる」、短期目標を「握りの太い道具と台所の椅子を使い、昼食の支度を自分でできる」のようにすると、次の評価の時期に記録表と訪問時の様子で確かめられます。
関節リウマチの看護問題は、在宅の訪問看護計画書の課題欄にどう書けばよいですか?
「慢性疼痛」「身体可動性障害」「倦怠感」などの看護問題の名前は、そのままでは家で何が起きているかが伝わりません。課題欄には、どの関節の痛み・こわばり・形の変化が、暮らしのどの場面を止めているかを、根拠になる事実とあわせて一文で書きます。例えば「朝のこわばりで、9時ごろまでボタンを留められず、着替えに夫の手伝いが要っている」「昼食の後から夕方まで横になる日が週に3日あり、洗濯物を取り込めない日がある」のように、本人の記録表、本人の言葉、家族の話を根拠にします。
病院の看護計画や看護学生の看護過程と、在宅の訪問看護計画書は、関節リウマチの書き方で何が違いますか?
病院や看護過程では、入院中の痛みと腫れ、検査の結果、薬の効き方を、看護師が一日を通して見ていく前提で看護問題を立てることが多くあります。在宅では看護師がそばにいる時間はわずかで、症状には朝と夕方、前の日の動き方で波があります。そのため在宅の訪問看護計画書では、訪問のない時間の様子をご本人の記録表でどう確かめるか、どの動作をどう変えるか、何が起きたら誰に知らせるかを、ご本人・ご家族と一緒に決めて書き込みます。
朝のこわばりは、計画書にどう書けばよいですか?
朝のこわばりは「こわばりあり」で残すと、よくなっているのかが分かりません。O-Pには、こわばりがほどけた時刻と、その朝に止まった動作を本人の記録表で見ることを書き、T-Pには起き方と着替えの順番を一緒に決めること、E-Pにはこわばりの強い朝は着替えを後に回してよいことを書きます。昼の訪問では朝の様子が見えないため、記録表は時刻を書くだけ、丸をつけるだけの続けやすい形にします。
薬の名前や量は、訪問看護計画書に書いたほうがよいですか?
薬の名前・量・飲む間隔は処方と薬剤師の説明に示されたものなので、計画書には「処方のとおり」とし、お薬手帳や薬剤情報提供書で受診のたびに変わった点を確かめることを書きます。計画書に書き写すと、処方が変わったときに古い内容が残るおそれがあります。看護師が受け持つ部分として、続けられているかを見ること、手指で包みを開けにくいなどの困りごとを薬局と主治医に伝えること、自己判断で止めずに相談するよう伝えることを書きます。
治療中の感染への注意は、計画書にどう書けばよいですか?
主治医から感染に注意するよう説明を受けている方では、熱っぽさ、咳、尿のときの痛み、足や手指の傷の赤みなど、知らせてほしい様子と連絡の順番を、主治医の指示のとおりに紙にしておくことを書きます。熱の区切りや、熱が出たときに薬や注射をどうするかは、主治医から示された内容の出どころ(書類名・日付)を備考に書き、示されていなければ主治医に確かめます。看護師が数値や薬の扱いを決めて書くことは避けます。
関節リウマチのケアプラン文例とは、どう書き分ければよいですか?
ケアプランの第2表は、介護支援専門員が暮らし全体の課題に対してどのサービスを誰が受け持つかを組み立てる表で、訪問看護計画書は、そのうち訪問看護が受け持つ部分を、O-P・T-P・E-Pとして観察・ケア・説明の手順まで書く計画です。訪問看護計画書はケアプランに沿って作り、症状の波の記録の見方、関節を守る動き方の手順、薬と感染への気づき、主治医への伝え方を書き込みます。ケアプランの側の文例は「関節リウマチのケアプラン文例」の記事にまとめています。
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出典
出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






