公開日 2026年7月23日
令和8年6月1日施行の改正により、居宅介護支援(ケアマネジャーの事業所)も介護職員等処遇改善加算の対象とされました。このページでは、告示・通知に定められた内容を、「告示の定め」と「貴事業所の状況」を並べた対照表の形で整理しています。
掲載しているのは告示・通知に定められた要件です。当社が算定の可否を判定するものではありません。要件の解釈や届出の可否は保険者(指定権者)により運用が異なります。最終的な確認は所管の自治体および原典の告示・通知で行ってください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
令和8年6月1日、居宅介護支援費に「ヌ 介護職員等処遇改善加算」が新設されました
令和8年3月13日公布の令和8年厚生労働省告示第87号により、指定居宅介護支援介護給付費単位数表の居宅介護支援費に「ヌ 介護職員等処遇改善加算」が加えられました。告示の定めは次のとおりです。
別に厚生労働大臣が定める基準に適合する介護職員等の賃金の改善等を実施しているものとして、電子情報処理組織を使用する方法により、市町村長に対し、老健局長が定める様式による届出を行った指定居宅介護支援事業所が、利用者に対し、指定居宅介護支援を行った場合は、イからリまでにより算定した単位数の1000分の21に相当する単位数を所定単位数に加算する。
厚生労働省の加算率一覧では、居宅介護支援・介護予防支援は2.1%と記載されています。同じ改正で(介護予防)訪問看護1.8%、(介護予防)訪問リハビリテーション1.5%も新設されています。なお令和8年4月・5月については、通知で加算算定非対象サービスとして掲げられています。
告示・通知の定めと、貴事業所の状況(対照表)
左が告示・通知の定め、右が貴事業所の状況を記入する欄です。突き合わせて確認するための材料としてお使いください。
| 項目 | 告示・通知の定め | 貴事業所の状況 |
|---|---|---|
| 加算率 | イからリまでにより算定した単位数の1000分の21に相当する単位数(厚生労働省の加算率一覧の表記は2.1%) | (貴事業所の算定額) |
| 区分 | 区分の設定なし(単一)。他サービスの(I)イ〜(IV)にあたる区分は置かれていない | - |
| 施行 | 令和8年6月1日(令和8年6月サービス分から) | (算定開始月) |
| 賃金改善 | 加算の算定額に相当する介護職員その他の職員の賃金(基本給・手当・賞与等。退職手当を除く)の改善を実施していること | (賃金改善の方法) |
| 賃金改善以外の要件 | 次の(1)または(2)のいずれか(両方を満たす必要はない) | ((1)/(2)のどちらによるか) |
| (1)令和8年度特例要件 | ケアプランデータ連携システム(厚生労働省が同等の機能とセキュリティを有すると認めたものを含む)を利用していること/または所属する法人が社会福祉連携推進法人に所属していること | (利用・所属の状況) |
| (2)加算(IV)に準ずる要件 | キャリアパス要件I(任用要件・賃金体系の整備等)、キャリアパス要件II(研修の実施等)、職場環境等要件のすべて | (整備・実施の状況) |
| 届出 | 電子情報処理組織を使用する方法により、市町村長に対し、老健局長が定める様式により届出 | (届出日・受理状況) |
| 区分支給限度基準額 | 算定対象外 | - |
取り違えの起きやすい箇所——要件は「二者択一」
賃金改善の実施が前提となったうえで、それ以外の要件は(1)令和8年度特例要件と(2)処遇改善加算(IV)の取得に準ずる要件の「いずれか」と定められています。両方を満たすことは求められていません。これを「かつ」と読み違えると、実際には定めのない要件まで整えることになります。
また、居宅介護支援には他サービスのような(I)イから(IV)までの区分が置かれていません。上位区分を目指すという構造ではない点も、他サービスと異なります。
要件を裏づける記録・書類
賃金改善の実施状況、キャリアパス要件に関する規程や研修の記録、職場環境等要件の取組の記録などが、要件を確認する際の裏づけになり得ます。必要な帳票は帳票ナビ、運営指導で確認される書類は監査対策ナビでご確認いただけます。求められる様式は保険者(指定権者)により運用が異なりうるため、所在市町村の告知もあわせてご確認ください。
居宅介護支援の処遇改善加算に関するよくあるご質問
Q. 居宅介護支援の介護職員等処遇改善加算は、いつから対象になりましたか?
A. 令和8年3月13日公布の令和8年厚生労働省告示第87号により、指定居宅介護支援介護給付費単位数表の居宅介護支援費に「ヌ 介護職員等処遇改善加算」が新設され、令和8年6月1日から施行されています。令和8年4月・5月については、厚生労働省の通知で加算算定非対象サービスとして掲げられています。詳細は原典の告示・通知でご確認ください。
Q. 加算率はいくつですか。区分はありますか?
A. 告示の定めは「イからリまでにより算定した単位数の1000分の21に相当する単位数」で、厚生労働省の加算率一覧では2.1%と記載されています。他のサービスにある(I)イから(IV)までの区分は、居宅介護支援には置かれていません。同時に(介護予防)訪問看護1.8%、(介護予防)訪問リハビリテーション1.5%も新設されています。
Q. 要件は「キャリアパス要件」と「ケアプランデータ連携システム」の両方が必要ですか?
A. 厚生労働省の通知では、賃金改善の実施を前提としたうえで、それ以外の要件は「令和8年度特例要件」と「処遇改善加算(IV)の取得に準ずる要件」のいずれかと定められています。両方を満たすことは求められていません。これを「かつ」と読み違えると、定めのない要件まで整えることになります。ご自身の事業所がどちらによるかは、告示・通知と貴事業所の状況を照らしてご確認ください。
Q. ケアプランデータ連携システムをまだ使っていない場合はどうなりますか?
A. 通知では、申請時点で利用していなくても、加入し利用することを誓約した場合は申請時点から要件を満たしているものとして取り扱う旨が定められています。誓約した場合は令和9年3月末までに利用し、実績報告書で利用実績を報告することとされています。取扱いの詳細と期限は原典の通知でご確認ください。
Q. 届出はどこに、いつまでに出すのですか?
A. 告示では、電子情報処理組織を使用する方法により市町村長に対して届け出ることと定められています(訪問看護・訪問リハビリテーションは都道府県知事宛)。届出の期日・様式の案内は指定権者である市町村により異なりうるため、所在市町村の告知をご確認ください。当社は届出書類の作成・提出の代行は行いません。
Q. 加算の要件を裏づけるには、どのような記録が必要ですか?
A. 賃金改善の実施状況、キャリアパス要件に関する規程や研修の記録、職場環境等要件の取組の記録などが、要件を確認する際の裏づけになり得ます。必要な帳票は帳票ナビ、運営指導で確認される書類は監査対策ナビもあわせてご確認ください。求められる様式は保険者(指定権者)により運用が異なりうるためご確認ください。
加算の要件を、対照表で確認する
「加算ナビ」では、介護保険15区分・障害福祉6分野の加算・減算993件を、「告示の定め」と「貴事業所の状況」を並べた対照表の形で無料公開しています(登録不要)。本ページの加算も収録しています。収録件数は制度上存在する加算の全数を示すものではありません。
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出典
指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第20号)別表/同基準等の一部を改正する告示(令和8年3月13日 令和8年厚生労働省告示第87号)/介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について(令和8年度分)別紙1。
出典:厚生労働省ウェブサイト(各告示・通知)/公共データ利用規約(第1.0版)
本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
