【令和8年度】介護テクノロジー補助金の申請をサポート

ショートステイの長期利用の定め|連続30日・60日で変わる単位数と日数の数え方の対照表【出典つき】

短期入所生活介護(ショートステイ)を連続して長く利用する場合、告示・通知には「連続30日」と「連続60日」を境に内容の異なる3つの定めが置かれています。①連続して30日を超えて受けた分について「短期入所生活介護費は、算定しない」とする定め(注21)、②同一事業所への連続入所日数が30日を超えた場合に1日につき30単位を所定単位数から減算する定め(注22・長期利用者に対する減算)、③連続60日を超えた場合に介護福祉施設サービス費と同単位数で算定する定め(注23・長期利用の適正化。令和6年度改定で新設)です。

この3つは名前が似ているうえ、「どの日数を」「何を含めて」数えるかの文言がそれぞれ異なります。本記事は、当社の加算データベース(出典つき・令和6年度改定〈令和6年4月1日施行〉対応の3レコード)に収録した告示・通知の内容を、①時系列マップ、②定めごとの対照表(左=定めの内容/右=貴事業所の記入欄)、③連続日数の数え方の文言、④30日目・60日目を暦に落とす日付計算欄、⑤運営指導・縦覧点検で確認される書類、の順に一枚へ整理したものです。

本記事は「減算に該当する」「算定できない」といった判定を行うものではありません。定めの内容と、貴事業所の記録を書き込む欄を並べて置くだけです。連続利用の起算方法・確認資料は保険者(指定権者)により異なる旨が自治体の公表資料にも明記されています(広島市の集団指導資料ほか)。最終的な取扱いは必ず保険者(指定権者)にご確認ください。

連続30日・連続60日で何が変わるか|3つの定めの時系列マップ(注21・注22・注23)

まず、連続利用の日数が進むにつれて、どの定めが視野に入ってくるかを1枚にします。3つの定めは「数える対象」が少しずつ違うため、右端に貴事業所の該当利用者の記入欄を置いています。日数の数え方そのもの(起算日・含める日)は後述の章で扱います。

連続利用の局面 視野に入る定め 告示・通知の内容(要旨) 貴事業所の記入欄(該当者の有無・氏名等)
連続1〜30日 本記事で扱う3つの定めの日数要件(30日超・60日超)には、いずれもまだ達していない局面です。 (        )
連続30日を超える日以降(保険給付として連続して受けている場合) 注21 「利用者が連続して30日を超えて指定短期入所生活介護を受けている場合においては、30日を超える日以降に受けた指定短期入所生活介護については、短期入所生活介護費は、算定しない。」と定められています(算定基準告示 別表8 注21)。 (        )
同一事業所への連続入所日数が30日を超えた場合(自費利用等による場合を含む) 注22(長期利用者に対する減算) 1日につき30単位を所定単位数から減算する旨が定められています。指定居宅サービス基準第124条に掲げる設備及び備品を利用した短期入所生活介護以外のサービスによる場合を含む、とされています(告示第94号第22号)。 (        )
同一事業所への連続入所日数が60日を超えた場合(居宅に戻ることなく自費利用を挟む場合を含む) 注23(長期利用の適正化) 連続60日を超えた日から、介護福祉施設サービス費(ユニット型はユニット型介護福祉施設サービス費)と同単位数で算定する旨が定められています(告示第94号第22号の2、老企第40号(27))。連続60日超の場合は注23が優先される旨が当社データベースの注記に整理されています。 (        )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

次に、3つの定めを属性で見比べます。「趣旨と対象がそれぞれ異なる別個の定め」である点が、当社データベースの注記にも明記されています。

項目 注21(連続30日超の取扱い) 注22(長期利用者に対する減算) 注23(長期利用の適正化)
日数の要件 連続してサービスを受けている日数が30日超 同一事業所への連続入所日数が30日超 同一事業所への連続入所日数が60日超
内容 30日を超える日以降に受けた分は「短期入所生活介護費は、算定しない」 1日につき30単位を所定単位数から減算 連続60日を超えた日から介護福祉施設サービス費(ユニット型はユニット型介護福祉施設サービス費)と同単位数
頻度 該当なし(日単位の単位数を定めるものではない) 1日につき 1日につき
自費利用等の扱い(文言) 文言は「連続して30日を超えて指定短期入所生活介護を受けている場合」 指定居宅サービス基準第124条に掲げる設備及び備品を利用した短期入所生活介護以外のサービスによる場合を含む(いわゆる自費利用を挟む場合を含む趣旨) 居宅に戻ることなく自費利用を挟んで同一事業所を連続60日を超えて利用している場合を含む(留意事項通知)
根拠(当社データベースの出典欄) 算定基準告示 別表8 注21 告示第94号第22号 告示第94号第22号の2、老企第40号(27)
改定情報 令和6年度改定(令和6年4月1日施行) 令和6年度改定(令和6年4月1日施行) 令和6年度改定で新設(令和6年4月1日施行)
他の定めとの関係 注22の減算とは対象が異なる旨が整理されています 連続60日超の場合は注23が優先される旨が整理されています 注22の減算後の単位数が対応する介護福祉施設サービス費を下回る場合は、それ以上の単位数の減は行わない旨が留意事項通知に示されています

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

長期利用者に対する減算|連続30日超・1日につき30単位(注22)の定めと記入欄

1つ目は、同一の事業所に連続して30日を超えて入所している方に短期入所生活介護を行った場合、1日につき30単位を所定単位数から減算する旨の定めです(告示第94号第22号)。ここで押さえておきたいのは、この定めの日数の文言に「指定居宅サービス基準第124条に掲げる設備及び備品を利用した短期入所生活介護以外のサービスによる場合を含む」と書かれている点です。当社データベースでは、これをいわゆる自費利用を挟む場合を含む趣旨と注記しています。つまり、保険給付の利用が途切れていても、同一事業所の利用が連続していれば日数に含める定めになっています。

項目 告示・通知の内容 根拠(出典欄)
名称 長期利用者に対する減算(連続30日超) 当社加算データベース収載名
単位数 1日につき30単位を所定単位数から減算 告示第94号第22号
日数の要件 同一事業所への連続入所日数が30日を超えること 告示第94号第22号
日数に含めるもの 指定居宅サービス基準第124条に掲げる設備及び備品を利用した短期入所生活介護以外のサービスによる場合を含む(自費利用を挟む場合を含む趣旨) 告示第94号第22号
関連する定め 注21では「連続して30日を超えて短期入所生活介護を受けている場合、30日を超える日以降に受けた短期入所生活介護については短期入所生活介護費は算定しない」旨が別途定められており、注22の減算とは対象が異なります。連続60日超の場合は注23が優先されます。 当社加算データベースの注記
改定情報 令和6年度改定(令和6年4月1日施行) 当社加算データベース(2026年7月23日更新)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

続いて対照表です。左に定めの内容、右に貴事業所の記録の記入欄を置きます。この表は判定を行うものではありません。左右を見比べたうえで、取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

定めの内容(左) 貴事業所の記録(右・記入欄)
同一の事業所に連続して30日を超えて入所している方が対象と定められています。 同一事業所の連続入所日数が30日を超えている(可能性のある)利用者:(        )名/氏名(        )
日数には、第124条の設備及び備品を利用した短期入所生活介護以外のサービスによる場合(自費利用を挟む場合を含む趣旨)を含むと定められています。 自費利用・保険外利用を挟んで連続している利用者の有無:( 有 ・ 無 )/利用日数管理表での通算の方法:(        )
1日につき30単位を所定単位数から減算する旨が定められています。 請求ソフト上で該当日の単位数がどう扱われているかの確認日:(  年  月  日)/確認者:(        )
連続60日超の場合は注23が優先される旨が整理されています。 連続入所日数が60日を超えている(可能性のある)利用者の有無:( 有 ・ 無 )
運用の細部は保険者(指定権者)により異なりうるため、届出先の取扱いをあわせて確認することとされています。 保険者への確認日:(  年  月  日)/確認先の窓口名:(        )/回答の要旨:(        )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

長期利用の適正化|連続60日超は介護福祉施設サービス費と同単位数(注23)

2つ目は、令和6年度改定で新設された定めです。短期入所生活介護の長期利用は施設と同様の利用形態になることから、居宅に戻ることなく同一事業所を連続60日を超えて利用している方については、連続60日を超えた日から、介護福祉施設サービス費(ユニット型はユニット型介護福祉施設サービス費)と同単位数で算定する旨が定められています(告示第94号第22号の2、老企第40号(27))。留意事項通知には「居宅に戻ることなく自費利用を挟んで同一事業所を連続60日を超えて利用している場合を含む」と示されています。

連続60日を超えた日から適用される単位数(1日につき)は次のとおりです。数値は当社加算データベース(出典つき・令和6年度改定対応)の値をそのまま掲げています。

要介護度 単独型 併設型 ユニット型(単独型・併設型とも) 貴事業所の該当区分(記入欄)
要介護1 589単位 573単位 670単位 (     )
要介護2 659単位 642単位 740単位 (     )
要介護3 732単位 715単位 815単位 (     )
要介護4 802単位 785単位 886単位 (     )
要介護5 871単位 854単位 955単位 (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この定めには、実務で見落としやすい注記が2つあります。いずれも当社データベースが留意事項通知(老企第40号(27))から収載しているものです。

  • 下回る場合の扱い:既に注22の長期利用者減算後の単位数が、対応する介護福祉施設サービス費を下回る場合は、それ以上の単位数の減は行わない旨が留意事項通知に示されています。
  • 誰が確認するか:同一事業所の長期利用の確認は居宅サービス計画において行うこととされています。事業所単独ではなく、居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)の計画側で連続利用が把握される建付けです。
定めの内容(左) 貴事業所の記録(右・記入欄)
居宅に戻ることなく同一事業所を連続60日を超えて利用している方が対象と定められています。 連続入所日数が60日を超えている(可能性のある)利用者:(        )名/氏名(        )
居宅に戻ることなく自費利用を挟んで同一事業所を連続60日を超えて利用している場合を含む、と留意事項通知に示されています。 自費利用を挟んだ連続利用の通算記録の有無:( 有 ・ 無 )/記録の様式名:(        )
連続60日を超えた日から、介護福祉施設サービス費(ユニット型はユニット型介護福祉施設サービス費)と同単位数で算定する旨が定められています。 貴事業所の型(単独型・併設型・ユニット型):(        )/該当利用者の要介護度:(        )
注22の減算後の単位数が対応する介護福祉施設サービス費を下回る場合は、それ以上の単位数の減は行わない旨が示されています。 減算後の単位数と上表の単位数を見比べた日:(  年  月  日)/確認者:(        )
同一事業所の長期利用の確認は居宅サービス計画において行うこととされています。 担当の居宅介護支援事業所名:(        )/連続利用について共有した日:(  年  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

連続30日を超える日以降の取扱い|「短期入所生活介護費は、算定しない」(注21)

3つ目は、注22の減算・注23の適正化とは別個の定めです。告示の文言は次のとおりです。

「利用者が連続して30日を超えて指定短期入所生活介護を受けている場合においては、30日を超える日以降に受けた指定短期入所生活介護については、短期入所生活介護費は、算定しない。」(算定基準告示 別表8 注21)

当社データベースの解説では、実務上「31日目は保険給付外」と説明される定め、と整理しています。注22(30単位の減算)・注23(連続60日超で介護福祉施設サービス費と同単位数)とあわせて確認が必要です。なお、このレコードは当社データベースの再検証で指摘が残っているレコード(確度:低)であるため、必ず出典(告示原文)でご確認ください

定めの内容(左) 貴事業所の記録(右・記入欄)
「利用者が連続して30日を超えて指定短期入所生活介護を受けている場合」が対象と定められています(文言は保険給付として受けている日数を指す書き方です)。 連続して指定短期入所生活介護を受けている日数が30日に達する(達した)利用者:(        )名
「30日を超える日以降に受けた指定短期入所生活介護については、短期入所生活介護費は、算定しない。」と定められています。 30日を超える日以降の利用日の費用の取扱いについて、保険者に確認した内容:(        )
注21(費用を算定しない)・注22(30単位減算)・注23(連続60日超で介護福祉施設サービス費と同単位数)は、それぞれ趣旨と対象が異なる別個の定めと整理されています。 3つの定めのどれに該当しうるかを利用者ごとに書き分けた一覧の有無:( 有 ・ 無 )
取扱いは保険者(指定権者)により運用が異なりうるため確認することとされています。 保険者への確認日:(  年  月  日)/窓口名:(        )/回答の要旨:(        )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

連続日数の数え方|告示・通知の文言にある範囲と、照会が要る範囲を切り分ける

ロングショート(長期のショートステイ利用)の運用で最も質問が多いのが、「連続日数はどこまで通算されるのか」です。ここは創作された解説が最も出回りやすい論点でもあるため、本記事では告示・通知の文言に書かれていることだけを左列に置き、文言に書かれていないことは右のとおり照会欄に落とします。

文言に書かれていること|3つの定めの「数える対象」を原文ベースで並べる

定め 日数について文言に書かれていること 出典欄
注21 「利用者が連続して30日を超えて指定短期入所生活介護を受けている場合」。数える対象は「指定短期入所生活介護を受けている」日数、という書き方です。 算定基準告示 別表8 注21
注22 同一事業所への連続入所日数。「指定居宅サービス基準第124条に掲げる設備及び備品を利用した短期入所生活介護以外のサービスによる場合を含む」と定められています(いわゆる自費利用を挟む場合を含む趣旨)。 告示第94号第22号
注23 同一事業所への連続入所日数。「居宅に戻ることなく自費利用を挟んで同一事業所を連続60日を超えて利用している場合を含む」と留意事項通知に示されています。 告示第94号第22号の2、老企第40号(27)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

文言を並べると、次の3点が押さえられます。

  • 「自費利用を挟む」場合について、注22・注23の文言は「含む」側で書かれていること。保険給付の利用が途切れても、同一事業所の利用が連続していれば通算する建付けです。
  • 注23の文言は「居宅に戻ることなく」という条件つきで書かれていること。裏を返せば「居宅に戻った場合」がどう扱われるかは、この文言だけからは決まりません(後述の照会欄へ)。
  • 注21の文言は「指定短期入所生活介護を受けている」日数という書き方で、注22・注23の「同一事業所への連続入所日数」とは対象の書き分けが異なること。この違いが実務の混乱のもとであり、当社データベースも「それぞれ趣旨と対象が異なる別個の定め」と注記しています。

文言に書かれていないこと|保険者(指定権者)への照会欄

次の論点は、当社データベースに収載した告示・通知の文言には直接の定めがありません。ここを解説記事の推測で埋めるのは危険です。貴事業所の保険者に照会し、回答を記録する欄として使ってください。

照会したい論点 文言の状況 照会日(記入欄) 保険者の回答の要旨(記入欄)
一旦居宅に帰宅した場合、連続日数はどの時点で区切られるか(帰宅が何日・何泊であれば区切りとみなされるか) 注23の文言は「居宅に戻ることなく」という条件を置いていますが、居宅に戻った場合の区切りの基準は収載文言にありません。 (  年  月  日) (        )
別の短期入所事業所へ移って利用を続けた場合、日数は通算されるか 注22・注23の文言は「同一事業所」への連続入所日数を対象としています。別事業所をまたぐ場合の扱いは収載文言にありません。 (  年  月  日) (        )
入院を挟んだ場合の連続日数の扱い 収載文言に直接の定めはありません。 (  年  月  日) (        )
短期入所療養介護の利用を挟んだ場合の扱い 収載文言に直接の定めはありません。 (  年  月  日) (        )
月をまたぐ場合の連続日数の通算方法と、請求明細書上の書き分け 青森県の縦覧点検マニュアルには、複数月にわたる明細書を並べて最大連続入所日数を点検する仕組みが記載されています(後述)。具体の請求方法は保険者・国保連合会の案内によります。 (  年  月  日) (        )
連続日数の起算日(利用開始日を1日目と数えるか) 広島市の集団指導資料に「連続利用の起算方法や確認資料は保険者(自治体)により異なります」との整理があります(当社の監査データベース収載の対応欄より)。 (  年  月  日) (        )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。連続利用に関する保険者への照会自体は事業所で行えますが、届出書類の作成・提出を外部に依頼する場合は依頼先の資格にご留意ください。

30日目・60日目はいつか|利用日数を暦に落とす日付計算欄

定めの日数(30日・60日)は、実務ではカレンダー上の具体的な日付に落とさないと管理できません。ここでは、利用者ごとに書き込める日付計算欄を置きます。起算日(利用開始日を1日目と数えるかどうか)は前章のとおり保険者により運用が異なりうるため、この表は「利用開始日を1日目と数える場合」の暦の計算例を添えたうえで、貴事業所が保険者に確認した起算方法で記入し直せる形にしています。

暦だけの計算例(起算方法の解釈ではなく、単純な日付の数えの例です):4月1日を1日目と数えた場合、30日目は4月30日、31日目(30日を超える最初の日)は5月1日、60日目は5月30日、61日目(60日を超える最初の日)は5月31日にあたります。

記入項目 利用者A(記入欄) 利用者B(記入欄) 利用者C(記入欄)
氏名・要介護度 (      ) (      ) (      )
連続利用の初日(保険者に確認した起算方法で) (  月  日) (  月  日) (  月  日)
うち自費利用の日(ある場合) (  月  日〜  月  日) (  月  日〜  月  日) (  月  日〜  月  日)
30日目にあたる日 (  月  日) (  月  日) (  月  日)
30日を超える最初の日 (  月  日) (  月  日) (  月  日)
60日目にあたる日 (  月  日) (  月  日) (  月  日)
60日を超える最初の日 (  月  日) (  月  日) (  月  日)
居宅サービス計画上の位置づけを確認した日(担当ケアマネジャーと共有した日) (  月  日) (  月  日) (  月  日)
請求区分の切り替えを請求担当へ引き継いだ日 (  月  日) (  月  日) (  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表を月初に更新する運用にすると、「30日目・60日目が今月のいつ来るか」を先に把握できます。注23の適正化について、同一事業所の長期利用の確認は居宅サービス計画において行うこととされているため、事業所内の管理表と担当ケアマネジャーの把握が食い違わないよう、共有した日付の欄を設けています。

運営指導・縦覧点検で実際に確認されたこと|広島市・青森県・福岡市の公表資料

長期利用の定めは、運営指導(実地指導)だけでなく国保連合会の縦覧点検でも機械的に抽出される領域です。当社の監査データベース(自治体の公表資料353件・全件出典つき)から、短期入所の連続利用日数に関わる実在の公表指摘・公表資料だけを引きます。自治体名・内容とも創作は含みません。

自治体 公表されている内容(要旨) 出典(資料名)
広島市 短期入所生活介護について「連続して30日を超えて利用していたにも関わらず、減算がされていない事例が認められた。居宅に戻ることなく自費利用を挟み同一事業所を連続30日を超えて利用している者に対しては、30日を超えた日から1日につき30単位を減算すること。」と示され、あわせて長期利用の適正化として、居宅に戻ることなく自費利用を挟み同一事業所を連続60日を超えて利用している者に対する基本サービス費の算定に誤りのある事例が例示されています。 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(令和7年度広島市介護サービス事業者集団指導)
青森県 縦覧点検マニュアルの「算定期間回数制限縦覧チェック」に「最大連続入所日数」に対するチェックが挙げられており、複数月にわたる明細書を並べて点検した結果、短期入所の連続日数が30日を超えている場合に、居宅介護支援事業所および請求事業所に対して出力される(いずれの請求が誤りかの確認を要する表示)と説明されています。 青森県 介護保険関連システム活用マニュアル 第Ⅳ章 縦覧点検
福岡市 「誤りやすい算定例」として、併設の介護老人福祉施設との間で入退所する場合、短期入所生活介護においては入退所日とも含まずに算定する必要があるが入退所の日を含んで算定していた事例、同一敷地内の病院(医療保険適用病床)との間の入退院日についての同様の事例、4日以上利用する場合の(介護予防)短期入所生活介護計画を作成せずに算定していた事例が挙げられています。 福岡市福祉局高齢社会部事業者指導課「介護報酬算定に当たっての留意事項(誤りやすい算定例)【施設系・居住系・短期入所等】」令和7年3月14日改訂

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

広島市の公表内容は、本記事で扱う注22(30日超・30単位)と注23(60日超・基本サービス費の切り替え)の両方が実際の指摘対象になっていることを示しています。青森県の資料は、事業所側の自己管理と別に、複数月の明細書を突き合わせる機械的な点検が走っていること、しかも出力先が請求事業所だけでなく居宅介護支援事業所にも及ぶことを示しています。連続日数の管理が事業所とケアマネジャーの双方の仕事である、という前章までの整理と符合します。

そろえておく書類|公表資料の確認文書欄から

上記の公表資料の確認文書欄に挙げられている書類を、点検欄つきで一覧にします。

書類 どの公表資料の確認文書欄にあるか 保管場所(記入欄) 最終更新日(記入欄)
利用者ごとの利用日数管理表(自費利用を含む) 広島市(連続30日超・60日超に係る対応の確認資料) (      ) (  月  日)
請求明細(介護給付費明細書) 広島市・青森県 (      ) (  月  日)
短期入所生活(療養)介護計画書 広島市・福岡市 (      ) (  月  日)
短期入所の利用記録(月をまたぐ連続日数がわかるもの) 青森県 (      ) (  月  日)
給付管理票 青森県 (      ) (  月  日)
居宅サービス計画 青森県(あわせて、注23の長期利用の確認は居宅サービス計画において行うこととされています) (      ) (  月  日)
入退所記録・利用日数一覧 福岡市(併設施設・同一敷地内病院との入退所日・入退院日の照合用) (      ) (  月  日)
計画への同意記録 福岡市 (      ) (  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3つの定めを取り違えやすい場面|論点別の整理と記入欄

最後に、注21・注22・注23を取り違えやすい場面を論点別に整理します。左に「文言・通知から言えること」、右に貴事業所の状況の記入欄を置きます。右欄を埋めた結果どう扱うかの判断は、保険者(指定権者)への確認とあわせて行ってください。

場面 文言・通知から言えること 貴事業所の状況(記入欄)
連続31日目以降も同一事業所の利用が続いている 注21は「30日を超える日以降に受けた指定短期入所生活介護については、短期入所生活介護費は、算定しない」という文言、注22は連続入所日数30日超で1日につき30単位の減算という文言で、対象の書き方が異なります。当社データベースは両者を「対象が異なる」別個の定めと注記しています。どちらの日数に該当するかを利用形態(保険給付か自費か)で書き分けたうえで、扱いを保険者に確認する形が安全です。 該当利用者の31日目以降の利用形態:( 保険給付 ・ 自費 ・ 混在 )/保険者確認日:(  月  日)
30日単位で自費利用日を挟みながら同一事業所の利用が続いている(いわゆるロングショート運用) 注22の文言は、第124条の設備・備品を利用した短期入所生活介護以外のサービスによる場合を「含む」とされています(自費利用を挟む場合を含む趣旨)。注23も「居宅に戻ることなく自費利用を挟んで」連続60日を超える場合を含むと示されています。自費日を挟むことと、連続入所日数の通算が止まることは、文言上は別の話です。 自費日を挟む運用の有無:( 有 ・ 無 )/通算の管理方法:(        )
連続61日目以降の単位数をどれで算定するか迷う 注23は連続60日を超えた日から介護福祉施設サービス費(ユニット型はユニット型介護福祉施設サービス費)と同単位数と定められており、当社データベースは「連続60日超の場合は注23が優先されます」と注記しています。また、注22の減算後の単位数が対応する介護福祉施設サービス費を下回る場合は、それ以上の単位数の減は行わない旨が留意事項通知に示されています。 該当利用者の型・要介護度:(      )/単位数一覧表(本記事上表)と見比べた日:(  月  日)
連続利用が長い利用者の把握を事業所だけで行っている 注23について、同一事業所の長期利用の確認は居宅サービス計画において行うこととされています。青森県の縦覧点検でも、抽出結果は居宅介護支援事業所と請求事業所の双方に出力されると説明されています。 担当ケアマネジャーとの共有方法:(        )/直近の共有日:(  月  日)
併設の特養や同一敷地内の病院との間で入退所・入退院がある 福岡市の公表資料では、併設の介護老人福祉施設との間で入退所する場合、短期入所生活介護においては入退所日とも含まずに算定する必要がある、と整理されています(同一敷地内の病院との入退院日も同様)。連続日数の管理表に、入退所日・入退院日の扱いを書く欄を設けておくと突合できます。 併設施設・同一敷地内病院との入退所(入退院)の有無:( 有 ・ 無 )/入退所日の扱いの確認日:(  月  日)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

請求前に一巡させる月次の手順|長期利用の管理を5ステップで回す

ここまでの表を、毎月の請求前に一巡させる手順としてまとめます。各ステップの根拠は、本記事で引いた告示・通知の文言と自治体の公表資料(広島市・青森県・福岡市)です。手順の実施記録そのものが、運営指導の際に連続日数を管理していたことを示す資料になります。実施した日と担当者を右欄に書き込んでください。

手順 やること 根拠・対応する表 実施日・担当(記入欄)
1 当月の利用実績から、同一事業所の連続利用が続いている利用者を抽出する。自費利用日・併設施設との入退所日も同じ管理表に載せる。 注22・注23の文言(自費利用を挟む場合を含む)/福岡市の公表資料(入退所日の照合)/本記事の日付計算欄 (  月  日/    )
2 前月末からの連続日数を通算し、30日目・60日目にあたる日を暦に落とす。月をまたぐ利用者は前月分の管理表と突き合わせる。 青森県の縦覧点検マニュアル(複数月の明細書を並べて最大連続入所日数を点検する仕組み)/本記事の日付計算欄 (  月  日/    )
3 30日・60日の節目に達する(達した)利用者について、担当の居宅介護支援事業所と連続利用の把握を共有し、共有した日を記録する。 老企第40号(27)(同一事業所の長期利用の確認は居宅サービス計画において行う)/青森県の縦覧点検(出力先に居宅介護支援事業所を含む) (  月  日/    )
4 節目に達した利用者の請求区分・単位数の扱いを、本記事の対照表と単位数一覧に照らして書き出し、疑義があれば請求前に保険者へ照会する。 注21・注22・注23の各対照表/広島市の公表資料(連続30日超・60日超に係る事例) (  月  日/    )
5 照会した内容と保険者の回答を照会欄に記録し、翌月の管理表に引き継ぐ。管理表・請求明細・給付管理票を同じ場所に保管する。 本記事の照会欄/青森県の縦覧点検マニュアルの確認文書欄(利用記録・給付管理票・居宅サービス計画) (  月  日/    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この手順で重要なのは、節目の日が来てから慌てて調べるのではなく、節目の日を先に暦へ書いておくことです。広島市の公表資料が示すように、連続30日超・60日超の扱いは運営指導の指摘対象として実際に例示されており、青森県の資料が示すように縦覧点検では複数月の明細書が機械的に突き合わされます。事業所側の管理表が月ごとに途切れていると、点検側だけが通算日数を把握している状態になりかねません。管理表を月またぎで引き継ぐ設計にしておくことが、この定めの管理の土台になります。

よくある質問

令和6年度改定で、長期利用の定めはどう変わりましたか。

当社加算データベースの収載内容では、注23(長期利用の適正化・連続60日超の場合に介護福祉施設サービス費と同単位数で算定する定め)が令和6年度改定で新設されています(令和6年4月1日施行)。注21(連続30日超の取扱い)と注22(長期利用者に対する減算)は、いずれも令和6年度改定(令和6年4月1日施行)時点の内容として収載しています。改定をまたぐ期間の取扱いや経過措置の有無は、告示原文と保険者(指定権者)の案内でご確認ください。

連続30日と連続60日では、どの定めが関わってきますか。

連続30日を境に、注21(「30日を超える日以降に受けた指定短期入所生活介護については、短期入所生活介護費は、算定しない」という定め)と注22(同一事業所への連続入所日数30日超で1日につき30単位を所定単位数から減算する定め)が、連続60日を境に注23(連続60日を超えた日から介護福祉施設サービス費と同単位数で算定する定め)が関わってきます。3つは趣旨と対象が異なる別個の定めと整理されており、連続60日超の場合は注23が優先される旨が当社データベースの注記にあります。貴事業所の利用者がどれに該当しうるかは、本記事の対照表に記入のうえ保険者(指定権者)にご確認ください。

自費利用を挟んだ日は、連続日数に入りますか。

注22の告示の文言には、指定居宅サービス基準第124条に掲げる設備及び備品を利用した短期入所生活介護以外のサービスによる場合を「含む」と定められています(いわゆる自費利用を挟む場合を含む趣旨)。注23についても「居宅に戻ることなく自費利用を挟んで同一事業所を連続60日を超えて利用している場合を含む」と留意事項通知に示されています。つまり文言は、自費利用を挟む場合を通算に「含める」側で書かれています。広島市の集団指導資料でも、自費利用を挟んだ連続利用に関する事例が公表されています。個別の運用は保険者(指定権者)にご確認ください。

一旦自宅に帰った場合、連続日数はリセットされますか。

注23の留意事項通知の文言は「居宅に戻ることなく」という条件を置いていますが、居宅に戻った場合に連続日数がどの時点・どの条件で区切られるかは、当社データベースに収載した告示・通知の文言には直接書かれていません。この論点は解説記事の推測で判断せず、本記事の照会欄を使って保険者(指定権者)に確認し、回答を記録しておくことをおすすめします。

別のショートステイ事業所に移った場合、日数は通算されますか。

注22・注23の文言は、いずれも「同一事業所」への連続入所日数を対象とする書き方です。別の事業所をまたいだ場合の通算の扱いは、当社データベースに収載した文言には直接の定めがありません。なお注21の文言は「連続して30日を超えて指定短期入所生活介護を受けている場合」という書き方で、事業所を特定しない表現になっています。書き分けが異なるからこそ、事業所をまたぐ利用がある場合の取扱いは保険者(指定権者)への照会事項としてください。

連続60日を超えた後の単位数は、どこで確認できますか。

本記事の単位数一覧表に、単独型・併設型・ユニット型それぞれの要介護度別の単位数(1日につき)を掲げています。これは当社加算データベースが告示第94号第22号の2および老企第40号(27)を出典として収載した値です。あわせて、注22の減算後の単位数が対応する介護福祉施設サービス費を下回る場合は、それ以上の単位数の減は行わない旨が留意事項通知に示されています。実際の請求にあたっては、告示原文と保険者(指定権者)の案内でご確認ください。

連続日数の管理は、事業所とケアマネジャーのどちらの仕事ですか。

注23について、同一事業所の長期利用の確認は居宅サービス計画において行うこととされています。また青森県の縦覧点検マニュアルでは、連続30日超の抽出結果が請求事業所と居宅介護支援事業所の双方に出力されると説明されています。制度の建付けとしては双方に把握の接点があるため、本記事の日付計算欄には担当ケアマネジャーと共有した日を書く欄を設けています。

出典:厚生労働省ウェブサイト掲載の告示・通知(算定基準告示 別表8 注21、告示第94号第22号・第22号の2、老企第40号(27)。いずれも令和6年度改定〈令和6年4月1日施行〉時点)および本文中に資料名を記載した各自治体の公表資料。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省および各自治体の公式見解ではありません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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