紙のタイムカードや手書きの出勤簿では、集計に時間がかかり、訪問先での打刻もできません。近年は、QRコードを使った打刻が介護現場で広がっています。本記事では、QR打刻の仕組みと、紙との違い・導入メリットを解説します。
打刻方法の種類
- 紙のタイムカード・出勤簿
- ICカード
- QRコード打刻(スマートフォンで読み取り)
QR打刻とは
QRコードをスマートフォンで読み取って出退勤を記録する方法です。専用の機器を置かなくても、その場で打刻できるのが特徴です。
紙のタイムカードとの違い・メリット
- 打刻データが自動で集計される(手計算が不要)
- 訪問先や複数拠点でも打刻できる
- 打刻もれや改ざんを防ぎやすい
- 打刻のデータをそのまま集計に使える
導入のポイント
- 現場の職員が迷わず使えるシンプルさ
- 月間集計やExcel出力に対応しているか
- シフトや人員基準の管理と連携できるか
QR打刻で、集計をワンタップに
介護記録AI「神マナ」の勤怠マナは、QRコードで打刻し、月間集計をワンタップでExcelへ出力できます。訪問先でも打刻でき、紙のタイムカードや手集計の手間をなくします。利用者さま3名まで・期限なく無料でお試しいただけます。
QR打刻と紙のタイムカードの違い
QRコードでの打刻は、スマホなどでQRを読み取って出退勤を記録するしくみです。紙との違いを整理しました。
| 項目 | QR打刻 | 紙のタイムカード |
|---|---|---|
| 打刻 | スマホでQRを読み取る | タイムカードを打刻機に通す |
| 集計 | 自動で集計できる | 手作業で集計 |
| 直行直帰 | 現地で打刻できる | 事業所での打刻が中心 |
| 記録 | データで保存・検索しやすい | 紙の保管が必要 |
打刻の方法を比べる
| 方法 | 長所 | 短所 |
|---|---|---|
| タイムカード | 導入が簡単、費用が安い | 集計が手作業。直行直帰に対応できない |
| QRコード | スマートフォンで完結。事業所ごとにコードを置ける | 端末が必要。読み取りに手間がかかる場合がある |
| GPS | 訪問先での打刻を位置情報つきで記録できる | 位置情報の取り扱いに配慮が要る |
| ICカード | かざすだけで速い | カードの管理が必要。忘れると打刻できない |
| 顔認証・生体認証 | なりすましを防げる | 費用が高い。衛生面の配慮 |
| PC・ブラウザ | 事務所勤務には向く | 訪問系には不向き |
紙のタイムカードで起きること
- 集計に時間がかかる——月末に数時間から数日
- 転記ミスが起きる——給与計算の誤りにつながります
- 直行直帰に対応できない——事業所に寄るためだけに移動が発生
- 実態が見えない——誰にどれだけ残業が偏っているかが分からない
- 代理打刻が起きやすい
導入するときの確認事項
- 直行直帰に対応できるか
- オフラインでも打刻できるか(電波の悪い訪問先)
- 打刻漏れの修正手順と、修正の履歴が残るか
- シフトと突合できるか
- 給与計算のソフトへ連携できるか
- 位置情報を取得する場合、職員への説明と同意
QR打刻を導入したときに変わること
| 紙のタイムカード | QR打刻 | |
|---|---|---|
| 打刻の場所 | 事業所のみ | 事業所、訪問先、どこでも |
| 集計 | 手作業 | 自動 |
| 修正 | 手書きで訂正 | 履歴が残る形で修正 |
| 直行直帰 | 対応できない | 対応できる |
| シフトとの突合 | 手作業 | 自動で差分が出る |
| 給与計算 | 転記が必要 | データで連携できる |
導入で失敗しないために
- 打刻する場所を動線上に置く——遠いと打刻漏れが増えます
- 打刻漏れの修正手順を決める——誰が、どう修正し、誰が承認するか
- スマートフォンを貸与するか決める——私物端末を使う場合はルールが必要です
- 位置情報を取るかを事前に説明する——職員の理解が前提です
- 1か月は紙と並行する——集計が合うことを確認してから切り替えます
位置情報を扱うときの配慮
- 取得する目的を明示する(打刻の正確性の確保)
- 取得するタイミング(打刻時のみか、常時か)
- 保存期間と、閲覧できる範囲
- 職員への説明と、同意の記録
- 常時の位置情報の取得は、監視と受け取られる可能性があります
打刻運用のルールを決める
- 打刻するタイミング——業務開始前か、着替え後か。実態に合わせます
- 打刻漏れの申請方法——いつまでに、誰に、どう申請するか
- 修正の承認者——本人が自由に直せる形にしない
- 代理打刻の禁止——就業規則に明記します
- 端末を忘れた場合の手順
- 電波が届かない場所での扱い
打刻データを何に使うか
- 給与計算
- 時間外労働の把握と、上限規制の管理
- 常勤換算の算出
- シフトとの差分の確認
- 有給取得状況の管理
- 特定の職員への偏りの発見
打刻を変えると見えるようになること
| 見えるようになるもの | 分かること |
|---|---|
| 職員別の実労働時間 | 残業が特定の人に偏っていないか |
| 始業前・終業後の作業時間 | 申し送りや記録が時間外になっていないか |
| 直行直帰の実態 | 移動時間がどれだけ発生しているか |
| シフトと実績の差 | 計画どおりに回っているか |
| 有給の取得状況 | 年5日の義務を満たせるか |
| 夜勤の回数 | 特定の人に集中していないか |
紙のタイムカードでは「集計が終わった時点で月が終わっている」ため、手を打つ余地がありません。打刻を変える価値は、集計時間の短縮より、こちらにあります。
導入から定着までの進め方
| 時期 | やること |
|---|---|
| 導入前 | いまの集計にかかる時間を測る。打刻のルールを決める |
| 1週目 | 一部の職員で試す。打刻できない場面を洗い出す |
| 2〜4週目 | 全員へ展開。紙のタイムカードと並行し、集計が合うか確認する |
| 2か月目 | 紙をやめる。打刻漏れの傾向を見る |
| 3か月目 | 給与計算への連携を確認する。集計時間を測り直す |
実務で迷いやすいところ
| よくある疑問 | 考え方 |
|---|---|
| スマートフォンを持っていない職員は | 事業所が貸与するか、事業所内の端末で打刻します |
| 私物端末を使ってよいか | ルール(通信費の負担、退職時のアプリ削除)を先に決めます |
| 打刻を忘れたときは | 申請と承認の手順を決めます。本人が自由に修正できる形にしません |
| 電波が届かない訪問先では | オフラインで打刻でき、あとから同期される仕組みかを確認します |
| 位置情報は必須か | 必須ではありません。取得する場合は目的と範囲を職員に説明します |
QRコードを置く場所
- 事業所の出入口——通る場所に置くと打刻漏れが減ります
- 更衣室の近く——着替えの前後どちらで打刻するかを決めておきます
- 複数拠点——拠点ごとに別のコードにすると、どこで打刻したかが分かります
- 訪問先での打刻——利用者宅にコードを置く運用は、利用者の負担になるため慎重に
打刻の方法8通り|残るもの・代われてしまうこと・訂正のしかたを6つの観点で並べる(38行)
打刻のしくみを比べるとき、多くの説明は「かんたんかどうか」で並べます。けれど後から困るのは、かんたんさではなく「何が残っていないか」のほうです。時刻は残っているのに押した人が本人だったか分からない、直した跡が残っていない、押した場所が分からない——こうした欠けは、押している最中には見えず、あとで記録を見返す場面ではじめて表に出ます。
そこで、方法を8つ並べ、同じ6つの観点で見ます。観点は「何が残るか」「残らないこと」「代わりに押せてしまうか」「訂正のしかた」「導入にいるもの」「現場でつまずくところ」です。順位はつけません。建物の形、訪問の有無、職員の端末の持ち方、電波の届き方で答えが変わるため、同じ方法が別の事業所では成り立ちません。ここでは製品名を挙げず、しくみの型だけを並べます。
なお、この章から先で扱うのは「出退勤を、どうやって、どこまで正確に残すか」という記録の話です。残った記録を労働時間としてどう数えるか、賃金をどう計算するかには踏み込みません。それらは事業所の定めと関係法令によるもので、社会保険労務士等にご確認ください。
| 打刻の方法 | 何が残るか | 残らないこと | 代わりに押せてしまうか | 訂正のしかた | 導入にいるもの | 現場でつまずくところ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 紙のタイムカード(カード立てに挿して通す) | カードに印字された日付と時刻。1人1枚で月ごとに1枚積み上がり、印字の並びがそのまま出退勤の順になる | 押した場所。押したのが本人かどうか。あとから手書きで書き足したときの、書いた人と日時 | 押せてしまう。カード立ては誰でも触れる場所にあり、他人のカードを通す操作を機械の側で見分ける手立てがない | 余白に手書きし、確認した人が印やサインを入れる方式が多い。修正液で印字を消すと、直したという事実そのものが消える | 打刻機、カード、カード立て、月ごとの保管場所、故障時の予備機、カードとリボンの在庫 | 事業所に寄らない勤務では押せない。入れ間違い、月替わりの差し替え漏れ、集計のための転記が丸ごと手作業で残る |
| タイムレコーダー(据置の打刻機に通す・番号を押す) | 機械が持つ内部時計の時刻と、職員番号。機種によっては打刻の一覧を出力できる | 押した場所(据置なので事業所内であること以外は分からない)。本人確認。内部時計がずれていた期間の正しい時刻 | 押せてしまう。番号入力式は番号さえ知っていれば誰でも押せる | 機械の管理画面か、出力した一覧に手書きで補記する。直した理由の欄が用意されていない機種が多い | 本体、設置場所と電源、職員番号の割り当て表、時計合わせの手順、出力データの受け取り先 | 時計のずれに誰も気づかないまま月をまたぐ。出力の形式が集計に使いにくく、結局は手で打ち直す |
| 表計算ソフトへの手入力(出勤簿を自作して各自が入力) | 入力された文字としての時刻。ファイルの更新日時。共有の設定によっては変更の履歴 | 実際に出勤した瞬間の時刻。入力したのが本人かどうか。上書きされる前の値(履歴を残す設定にしていない場合) | 押せてしまうというより、そもそも誰でも書き換えられる。行を丸ごと消しても跡が残らない設定になっていることがある | セルを書き換えるだけで済んでしまうため、訂正の跡を残す欄を自分たちで作らないかぎり何も残らない | 表計算ソフト、様式のひな形、置き場所と共有の設定、様式を更新したときの配り直しの手順 | まとめて月末に思い出しながら入力する運用になりやすい。様式が人ごとに枝分かれし、集計のたびに形をそろえ直す |
| QRコードの読み取り(掲示したコードを職員が読む/職員のコードを端末が読む) | 読み取った時刻、読み取ったコードが指す人または場所、読み取りに使った端末。設定により読み取り時のおおよその位置 | 読み取った人の顔や本人性そのもの。掲示したコードが撮影されて持ち出されたかどうか | 掲示コード方式は、コードの画像を撮って渡せば離れた場所からでも読めてしまう。掲示の場所と、位置の記録の有無で塞ぐ設計になる | 打刻の記録は消さずに残し、訂正は別の記録として上に重ねる設計にしやすい。誰が直したかを残せるかは選ぶしくみ次第 | コードの掲示物または職員ごとのコード、読み取る端末、通信、コードを再発行する手順、掲示物の差し替え手順 | コードが汚れる・剥がれる・逆光で読めない。玄関に1枚だけだと出勤時に列ができる。私物の端末を使うかどうかの合意が先に要る |
| ICカード・非接触カード(職員証や手持ちのカードをかざす) | かざした時刻、カードの識別情報、読み取り機の設置場所 | かざしたのが本人かどうか。カードを貸し借りした事実 | 押せてしまう。カードは物なので、預ければ他人がかざせる。ロッカーに置きっぱなしのカードは特に起きやすい | 管理画面から補正する形が多い。元の値を残す設定になっているかを、導入前に実際の画面で確かめる必要がある | 読み取り機、カードまたは既存の職員証、カードの登録と失効の手順、紛失時の再発行の手順 | カードを忘れた日の代替手順が決まっていない。退職者のカードを失効させ忘れる。手袋のままでも読めるかは機種によって差がある |
| スマートフォンのアプリ(職員の端末に入れて押す) | 押した時刻、押したアカウント、端末の識別情報。設定により押したときのおおよその位置 | 端末を実際に操作した人が本人かどうか(端末のロックを他人が開けられる状態なら分からない) | 端末を渡せば押せてしまう。端末のロックと、位置の記録と、押せる時間帯の設定の3つで塞ぐ設計になる | 本人が申請し、管理者が承認する流れを画面の中に持てるものが多い。元の打刻を消さずに残せるかを事前に確かめる | 職員の端末または貸与する端末、アプリの配布と初期設定、通信、端末を替えたときの引き継ぎ手順 | 端末を持たない職員がいる。電池が切れる。私物を使うことへの合意と、通信の費用の扱いを先に決めていないと止まる |
| 生体認証(指紋・静脈・顔) | 読み取った時刻、認証された職員、読み取り機の場所。本人性が他の方法より強く残る | 読み取りに失敗して押せなかった回数(記録に残らない機種がある)。手袋や乾燥で読めなかった事情 | 代わりに押すことは難しい。ただし読み取りに失敗した人を別の方法で救う抜け道が、そのまま代替の打刻の穴になりやすい | 管理画面からの補正。生体の情報そのものは訂正の対象ではないため、訂正されるのは時刻の側だけになる | 読み取り機、登録の作業、生体の情報の取り扱いに関する説明と同意の記録、保存と削除の手順 | 手袋・消毒液・乾燥・けがで読めない。マスクや逆光で顔が通らない。読み取れない人が毎回列を止める |
| パソコンのログイン記録・業務システムの操作ログ | ログインした時刻、ログアウトした時刻、操作の記録。すでに使っているしくみなら追加の機器がいらない | パソコンを開かない勤務の時間。共有のアカウントで使っている場合の個人の別 | 共有のアカウントだと誰の操作か分からない。個人のアカウントでも、開いたままにしていれば他人が触れる | ログは基本的に書き換えない前提のものが多く、訂正は「別の記録で補う」形になる。補う記録の様式を自分たちで作る必要がある | 個人ごとのアカウント、ログの取り出し方の確認、ログをどこまで保存するかの取り決め | 介護の現場は端末の前に座らない時間が長く、ログだけでは出退勤の姿にならない。補助の記録として使う設計になる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
※労働時間の数え方、賃金の計算、休憩や時間外の考え方については本記事では判断を示しません。事業所の定めと関係法令によりますので、社会保険労務士等にご確認ください。
方法を決める前に確かめる20の問い(記入欄つき)
比較の表を眺めても決まらないのは、比べる前に自分たちの条件を数えていないからです。下の20問は、答えを数か短い文で埋められる形にしてあります。埋まらない欄がある状態で方法を決めると、その欄が導入後に問題として戻ってきます。
| 確かめること | 確かめないまま進むと起きること | 貴事業所の答え(記入欄) |
|---|---|---|
| 事業所に寄らずに勤務を始める日が、月に延べ何日あるか | 据置型の打刻機を入れたあとで「その日は押せない」職員が毎日出て、例外の手続きが常態になる | (記入欄: 日/月) |
| 事業所に寄らずに勤務を終える日が、月に延べ何日あるか | 退勤の打刻だけが慢性的に欠け、月末にまとめて申告する運用に戻る | (記入欄: 日/月) |
| 打刻をする場所の候補は何か所あるか(事務所・玄関・詰所・車庫・更衣室など) | 1か所に決め打ちして設置し、遠い持ち場の職員が往復する時間を毎日生む | (記入欄: か所・場所の名称) |
| 打刻が集中する時間帯はいつで、そのとき何人が同時に押すか | 読み取りの端末が1台では列ができ、並んでいる時間が打刻の時刻とずれる | (記入欄: 時台・ 人) |
| 打刻に使える端末は何台あり、誰の所有か(事業所のものか、職員のものか) | 所有の別を決めないまま配り、故障や紛失のときに誰が費用を持つかで止まる | (記入欄:事業所 台/職員所有 台) |
| 職員の端末を使う場合、通信にかかる費用の扱いをどう定めるか | 合意のないまま私物の通信を使わせる形になり、あとから運用の見直しを迫られる | (記入欄:事業所の定め) |
| 端末を持っていない、または操作に不安がある職員は何人いるか | その人たちだけ別の方法になり、二重の集計が恒久的に残る | (記入欄: 人) |
| 電波が届かない場所が、敷地内または訪問先にあるか | 圏外で押せなかった打刻が「打ち忘れ」として数えられ、本人が繰り返し申請することになる | (記入欄:場所の名称) |
| 手袋や手指消毒の直後で画面に触れにくい場面が、1日に何回あるか | 触れられる状態になるまで待ってから押すため、押した時刻が実際とずれ続ける | (記入欄: 回/日) |
| 他の事業所と兼務している職員は何人で、どの事業所とどの事業所か | 同じ人の打刻が2か所に分かれ、どちらの勤務なのかを後から見分けられない | (記入欄: 人・組み合わせ) |
| 非常勤・登録型の職員は何人で、来る頻度はどれくらいか | 説明を1回しただけでは伝わらず、来るたびに操作を教え直す | (記入欄: 人・頻度) |
| 打刻の記録を、毎日だれが見るか | 誰も見ないまま1か月分がたまり、月末に思い出せない欠けが大量に出る | (記入欄:氏名ではなく役割で) |
| いま打ち忘れがどれくらい起きているか(数えたことがあるか) | 数えていないので、変えたあとで良くなったのか悪くなったのかを誰も言えない | (記入欄: 件/月) |
| いま訂正はどうやって行われているか(口頭か、紙か、記録が残るか) | 新しいしくみでも口頭のまま続き、変わったのは打刻の道具だけになる | (記入欄:現状の流れ) |
| 打刻の記録をどこに保存し、保存の期間をどう定めるか | 保存の場所が個人の手元にとどまり、担当が替わった時点で行方が分からなくなる | (記入欄:保存先・期間は事業所の定め) |
| 打刻の記録を見られる人の範囲をどう定めるか | 全員が全員の記録を見られる状態になり、見られることへの反発が定着を止める | (記入欄:閲覧できる役割) |
| 退職した職員の記録と、その人の登録情報をどう扱うか | 登録が生きたままになり、失効させ忘れたカードや読み取りコードが残る | (記入欄:失効の手順・記録の扱い) |
| 打刻の記録と、給与の計算に渡す数字のあいだに、誰の確認が入るか | 確認の工程がないまま数字が流れ、あとで気づいても遡って直す根拠が残っていない | (記入欄:確認する役割・時期) |
| 打刻の方法を変えることを、いつ・どの場で職員に伝えるか | 知らない人が当日に現れ、その日の記録がまるごと例外の申請になる | (記入欄:伝える場・時期) |
| うまくいかなかったときに元へ戻す方法を、どこまで残しておくか | 戻す先がなく、動かないしくみのまま何週間も走り続ける | (記入欄:予備の手順) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
ひとつに絞らない場合|組み合わせて使うときの決めごと10組
実際には、ひとつの方法だけで全員・全場面をまかなえることはまれです。組み合わせること自体は問題になりません。問題になるのは「食い違ったときにどちらを正とするか」を先に決めていないことです。決めていないと、食い違いが見つかるたびに、その場の力関係で決まってしまいます。
| 組み合わせ | 併用する理由 | 食い違ったときにどちらを正とするか(記入欄) | 突き合わせの頻度(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 読み取り式の打刻+紙の予備簿 | 端末の故障・停電・圏外のときに、その場で残す手段を絶やさないため | (記入欄) | (記入欄:例=予備簿を使った日の翌営業日) |
| 読み取り式の打刻+表計算への手入力(月末の補正) | 欠けた打刻を、あとから申請と承認を経て補うため | (記入欄) | (記入欄) |
| カードの読み取り+スマートフォンのアプリ | 事業所内はカード、外に出る日はアプリ、と場面で分けるため | (記入欄) | (記入欄) |
| 据置の打刻機+訪問先からの申告 | 直行の日だけ申告に切り替え、そのほかの日は据置で押すため | (記入欄) | (記入欄) |
| スマートフォンのアプリ+事業所の据置端末 | 端末を持たない職員を据置で拾い、持つ職員は手元で押せるようにするため | (記入欄) | (記入欄) |
| 生体認証+カード | 読み取りに失敗しやすい職員のために代わりの手段を用意するため | (記入欄) | (記入欄) |
| 業務システムの操作ログ+打刻 | 打刻の欠けを補う手がかりとして、操作の記録を参照するため | (記入欄) | (記入欄) |
| 送迎の運行記録+打刻 | 車庫から出る日の始まりを、運行の記録と突き合わせて確かめるため | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問の実施記録+打刻 | 訪問した事実と、勤務の始まり終わりの記録が離れないようにするため | (記入欄) | (記入欄) |
| 勤務の予定表+打刻 | 予定と実際の差を毎日見えるようにし、欠けをその日のうちに拾うため | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
介護の現場で打刻がむずかしくなる16場面|起きること・打刻の設計・事業所で決めること
ここがこの記事の芯です。打刻のしくみは、たいてい「事業所に来て、始めるときに押し、終わるときに押す」という前提で作られています。介護の現場は、その前提が成り立たない日のほうが多い職種を抱えています。難しさは職員の意識の問題ではなく、働き方の形と打刻の設計が合っていないことから来ます。
下では16の場面を、訪問と移動/施設と時間帯/雇用と端末と環境の3つに分けて並べます。各行の「打刻をどう設計するか」は、記録を残すための工夫です。その時間を労働時間としてどう数えるか、賃金の対象にするかどうかは書きません。そこは事業所の定めと関係法令によりますので、社会保険労務士等にご確認ください。
訪問と移動の6場面
| 場面 | 現場で起きること | 打刻をどう設計するか(記録として残すための案) | 事業所で決めること(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 直行直帰の訪問(自宅から利用者宅へ直接向かい、そのまま帰る) | 事業所に寄らないので据置の打刻機に触れられない。翌日まとめて自己申告になり、思い出しながら書くため時刻がまるくなる | 押す場所を「事業所」に固定しない設計にする。手元の端末で押せる方法を用意するか、その日のうちに申告して承認する流れを作るかを、どちらかに決める。あとから思い出す時間を作らないことが要点 | (記入欄:直行の日に押す方法/申告の期限/承認する役割) |
| 利用者宅から次の利用者宅へ移動する | 訪問ごとに押すのか、1日の始まりと終わりだけ押すのかが決まっておらず、人によって押し方が違う | 訪問1件ごとの記録は実施記録の側で残し、出退勤の打刻は勤務の始まりと終わりに置く、というように役割を分ける。どちらでも取れる状態にしておくと、必ず人によって分かれる | (記入欄:訪問ごとに押すかどうか/押す場合の区分の名称) |
| 訪問先に予定より早く着いて、玄関の外で待つ | 着いた時刻に押すのか、部屋に入った時刻に押すのかが人によって違う。待っている間のことがどこにも残らない | 「何をもって押すか」の合図を、時刻ではなく行為で決めて全員に同じ言葉で伝える。待った事実を残す必要があるなら、打刻とは別の欄を用意する | (記入欄:押す合図となる行為/待機を残す欄の有無/時間の取扱いは社会保険労務士等に確認) |
| 送迎で朝早く出る(事業所に寄らず車庫から車を出す) | 車庫と事業所が離れていて、押すために遠回りすることになる。結果として押さずに出発する | 押す場所を車庫にも置くか、手元の端末で押せるようにする。運行の記録と突き合わせられるよう、打刻の時刻と運行の記録の時刻を並べて見られる形にしておく | (記入欄:車庫での打刻の可否/運行記録との突き合わせの担当と頻度) |
| 訪問の途中で事業所に戻り、また出る(1日に何度も出入りする) | 戻り・再出発のたびに押すのか押さないのかが決まっておらず、押す人と押さない人の記録が並ばない | 出入りを打刻の対象にするかどうかを先に決める。対象にするなら区分(外出・戻り)を分けて、出退勤の打刻と混ざらないようにする | (記入欄:出入りを押すか/区分の名称/押さない場合に代わりに残す記録) |
| 訪問先や移動の途中で電波が届かない | その場で押せず、圏外を抜けてから押すため時刻がずれる。ずれた分がすべて訂正の申請になる | 通信がなくても手元に打刻を保持し、つながったときに送る形が取れるかを、導入前に実際の場所で試す。試した結果を残しておくと、あとで「使えない」と言われたときに検証できる | (記入欄:圏外になる場所の一覧/通信が復旧するまでの扱い/試した日と結果) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
※各場面の時間を労働時間としてどう取り扱うかは、事業所の定めと関係法令によります。本記事では判断を示しません。社会保険労務士等にご確認ください。
施設と時間帯の5場面
| 場面 | 現場で起きること | 打刻をどう設計するか(記録として残すための案) | 事業所で決めること(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 夜勤で日をまたぐ | 日付が変わったところで記録が2日に割れて見える。どちらの日の勤務として並ぶのかが集計の画面によって違う | 導入前に、実際に日をまたぐ日付を入れて試す。1本につながって見えるのか、2日に割れるのかを目で確かめ、割れる場合はどちらの日に紐づけるかを決めて、集計の見え方まで確認する | (記入欄:日またぎの勤務をどちらの日に紐づけるか/試した日と結果/時間の取扱いは社会保険労務士等に確認) |
| 夜勤中の仮眠と、その前後の交代 | 仮眠の入りと明けを押す人と押さない人が混ざり、記録の形が人によって変わる | 仮眠の入り・明けを打刻として残すかどうかを決める。残すなら出退勤とは別の区分にして、後から見分けられるようにする。残さないなら、代わりにどこに書くかを決める | (記入欄:仮眠の打刻の要否/区分の名称/仮眠の時間の取扱いは社会保険労務士等に確認) |
| 早出と遅出が入れ替わる時間帯に、打刻が一点に集中する | 1台の端末に列ができ、並んでいる時間の分だけ押した時刻が実際とずれる。急ぐ人は押さずに持ち場へ行く | 読み取りの場所を増やすか、押せる場所を持ち場の近くにも置く。申し送りの場に端末を持ち込む形も含めて、動線の上で押せる位置を選ぶ | (記入欄:設置場所の候補/台数/申し送りとの前後関係) |
| 施設内で持ち場が遠い(上の階の居室から事務所まで戻れない) | 持ち場を離れられないため、押しに行くのが勤務の終わりのさらに後になる | 階ごと・棟ごとに押せる場所を置くか、手元の端末で押せるようにする。どこで押したかが残る方法にすると、場所の妥当性まで含めて後から確認できる | (記入欄:階・棟ごとの打刻の場所/場所の記録の要否) |
| 入浴介助・排泄介助の直後で、手袋・濡れた手・消毒液の直後に画面へ触れられない | 触れられる状態になるまで待ってから押すので、実際の時刻から遅れ続ける。手袋を外して押し、また着ける手間が積み上がる | 手袋のままでも読み取れる方法があるか、押す場所を手を洗う動線の上に置けるかを見る。読み取りに失敗した回数が残るかどうかも、選ぶときに確かめておく | (記入欄:手袋のままの可否を試した結果/設置場所/代わりの手順) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
※夜勤・仮眠・交代に関わる時間の取扱いは、事業所の定めと関係法令によります。本記事では判断を示しません。社会保険労務士等にご確認ください。
雇用と端末と環境の5場面
| 場面 | 現場で起きること | 打刻をどう設計するか(記録として残すための案) | 事業所で決めること(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 複数の事業所を兼務している(同じ人が2つの事業所に入る) | 同じ人の打刻が2か所に分かれ、どちらの勤務としての記録なのかが後から見分けられない | 押すときに事業所を選ぶ形にするか、事業所ごとに読み取るコードや場所を分ける。同じ日に両方に入る日があるかを先に数えておくと、設計が決まりやすい | (記入欄:兼務者の人数/同日に両方へ入る日の有無/打刻での事業所の分け方) |
| 非常勤で短時間・週数回しか来ない | 説明を1回しただけでは伝わらず、来るたびに操作を教え直す。押し方を忘れた分が訂正の申請に回る | 操作の手順を1枚にして、押す場所のすぐそばに貼る。初回の登録をその場で終えられる手順にして、次に来るまでの間が空いても迷わない形にする | (記入欄:手順書の掲示場所/初回登録を担当する役割/登録の記録の残し方) |
| 急な代替の出勤(欠員の穴埋めで、予定になかった職員が入る) | 予定にない人の打刻を、しくみが受け付けない設定になっていることがある。受け付けても、予定との差が「異常」として並ぶ | 予定にない打刻を受け付けるかどうかを、設定として先に決める。受け付ける場合は、あとから理由を書き添えられる欄を用意しておく | (記入欄:予定外の打刻の可否/理由欄の様式/確認する役割) |
| 私物のスマートフォンを使う | 持っていない職員、使いたくない職員、機種が古くて動かない職員が必ず出る。通信の費用の話が後から出てくる | 私物を使う場合の取り決めを先に文書にし、使わない選択をした職員のための代わりの押し方を同時に用意する。両方そろってはじめて全員が押せる状態になる | (記入欄:私物利用の取り決め/通信費用の扱いは事業所の定め/代わりの押し方) |
| 端末が1台しかない・充電が切れる・持ち出される | 端末が使えない時間が生まれ、その間の打刻がまるごと欠ける。誰が持ち出したかも分からない | 充電の場所と担当、置き場所、持ち出しの記録、使えないときの予備の手順を、はじめから1組にして決める。予備の手順は紙でよいが、様式を作っておく | (記入欄:充電の担当と時間帯/端末の定位置/持ち出しの記録/予備の様式名) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
16場面で決めたことを、どの文書に書き残すか(記入欄つき)
場面ごとの取り決めは、話し合った場で終わると必ず流れます。決めたことがどの文書に載っているかが分からない状態は、決めていないのとほとんど同じになります。下の表は、書き残す先を選ぶための下書きです。どの文書に載せるのが適切かは事業所の体制によって変わるため、記入欄にしています。
| 場面 | 書き残す先の候補 | 貴事業所の記載先(記入欄) | 最終確認先(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 直行直帰の日の押し方 | 打刻の運用手順書/職員向けの手引き | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問ごとに押すかどうか | 打刻の運用手順書/記録の作成手順 | (記入欄) | (記入欄) |
| 訪問先で待つ時間の残し方 | 打刻の運用手順書/申告の様式 | (記入欄) | (記入欄:社会保険労務士等) |
| 送迎で車庫から出る日の押し方 | 送迎の運行手順/打刻の運用手順書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 1日に何度も出入りする日の押し方 | 打刻の運用手順書 | (記入欄) | (記入欄) |
| 圏外だったときの扱い | 打刻の運用手順書/障害時の手順 | (記入欄) | (記入欄) |
| 日をまたぐ勤務をどちらの日に紐づけるか | 打刻の運用手順書/集計の手順 | (記入欄) | (記入欄:社会保険労務士等) |
| 仮眠の入り・明けを押すかどうか | 夜勤の手順/打刻の運用手順書 | (記入欄) | (記入欄:社会保険労務士等) |
| 交代の時間帯に押す場所と台数 | 打刻の運用手順書/設備の配置図 | (記入欄) | (記入欄) |
| 持ち場が遠いときの押す場所 | 打刻の運用手順書/設備の配置図 | (記入欄) | (記入欄) |
| 手袋・濡れた手のときの代わりの手順 | 打刻の運用手順書/感染対策の手順 | (記入欄) | (記入欄) |
| 兼務者の事業所の分け方 | 打刻の運用手順書/職員の登録台帳 | (記入欄) | (記入欄) |
| 非常勤への説明と初回の登録 | 職員向けの手引き/初回登録の記録 | (記入欄) | (記入欄) |
| 予定外の代替出勤の受け付け方 | 打刻の運用手順書/勤務の調整の手順 | (記入欄) | (記入欄) |
| 私物の端末を使うときの取り決め | 端末の取り扱いに関する取り決め/職員向けの手引き | (記入欄) | (記入欄) |
| 端末が使えないときの予備の手順 | 障害時の手順/打刻の運用手順書 | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
打刻のしくみを変える前に決めること44項目|記入欄つきの決めごと台帳
打刻を変えるときにいちばん多い失敗は、道具を先に決めて、運用のきまりを後から追いかけることです。追いかける形になると、決めごとは「困ったことが起きた順」に増えていき、決めた場所もばらばらになります。半年後には、誰も全体像を言えなくなります。
下の44項目は、道具を選ぶ前に埋められるものだけを集めた台帳です。埋める順番に意味はありません。埋まらない項目が、そのまま導入後に起きることの一覧になります。記入欄はそのまま書き写して、事業所の手順書に貼れる形にしてあります。
なお、労働時間の数え方・賃金の計算・休憩や時間外の扱いについては、この台帳では判断を書いていません。すべて「事業所の定め(記入欄)」とし、確認先を社会保険労務士等としています。また、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
誰が押すか・どこで押すか・いつ押すか(15項目)
| 決めること | 決めないまま始めると起きること | 貴事業所の定め(記入欄) | 決裁・確認する役割(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 打刻の対象になる職員の範囲(常勤・非常勤・登録型・管理する立場の人・出向や応援の人) | 押す人と押さない人が混ざり、記録の全体を見ても人数が合わない | (記入欄) | (記入欄) |
| 実習生・ボランティア・派遣で来る人の扱い | 当日になって押せないことが分かり、その場で紙に書く例外が生まれる | (記入欄) | (記入欄) |
| 職員の登録をいつ行うか(採用が決まった時点か、初日の朝か) | 初日の朝に登録作業が入り、その分の打刻が最初から欠ける | (記入欄) | (記入欄) |
| 職員の登録に使う情報の項目(氏名・所属・勤務の区分など、どこまで入れるか) | 必要のない情報まで登録され、閲覧できる範囲の議論が後から蒸し返される | (記入欄) | (記入欄) |
| 打刻ができる場所(事務所・玄関・詰所・車庫・利用者宅・自宅) | どこで押してもよい状態になり、押した場所に説明がつかない記録が並ぶ | (記入欄) | (記入欄) |
| 事業所の外で押すことを認めるかどうか、認める場合の条件 | 外からの打刻を一律で禁じてしまい、直行の日に押す手段がなくなる | (記入欄) | (記入欄) |
| 打刻の場所を、あとから記録として残すかどうか | 残す・残さないの判断が人によって変わり、同じ事業所の中で扱いが分かれる | (記入欄) | (記入欄:社会保険労務士等) |
| 出勤の打刻を、何をした時点で押すか(合図となる行為を言葉で決める) | 着替えの前に押す人と後に押す人が混ざり、同じ勤務でも記録の始まりが違う | (記入欄) | (記入欄:社会保険労務士等) |
| 退勤の打刻を、何をした時点で押すか(同上) | 申し送りの前に押す人と後に押す人が混ざる | (記入欄) | (記入欄:社会保険労務士等) |
| 休憩の出入りを打刻の対象にするかどうか | 途中で押す人と押さない人が混ざり、記録の形が人ごとに変わる | (記入欄) | (記入欄:社会保険労務士等) |
| 外出・戻りを打刻の対象にするかどうか、対象にする場合の区分の名称 | 出退勤の打刻と混ざり、1日の記録が何本もの断片になる | (記入欄) | (記入欄) |
| 1日に何回まで打刻できるようにするか | 誤って何度も押した記録が並び、どれが本物か後から選べない | (記入欄) | (記入欄) |
| 勤務の予定がない日に押せるようにするかどうか | 急な代替出勤の日に押せず、その日だけ別の方法になる | (記入欄) | (記入欄) |
| 兼務している事業所を、押すときにどう選ばせるか | 選ばずに押せてしまい、あとから所属をたどれない記録が残る | (記入欄) | (記入欄) |
| 打刻の記録を、何をもって「その日の分が確定した」とみなすか | いつまでも直せる状態が続き、確定していない数字が先に使われる | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
※打刻の合図となる行為、休憩の出入りの扱い、勤務の始まりと終わりの考え方は、事業所の定めと関係法令によります。本記事では判断を示しません。社会保険労務士等にご確認ください。
打ち忘れ・代理・訂正の申請と承認・記録に残すこと(15項目)
| 決めること | 決めないまま始めると起きること | 貴事業所の定め(記入欄) | 決裁・確認する役割(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 打ち忘れに気づいたとき、誰に、いつまでに伝えるか | 気づいた人が黙ってしまい、月末にまとめて出てくる | (記入欄) | (記入欄) |
| 打ち忘れを本人が申請するのか、確認した人が起票するのか | どちらも動かず、記録が空欄のまま残る | (記入欄) | (記入欄) |
| 申請の期限(当日中か、翌営業日か、締めの日までか) | 期限がないので、締めの直前に大量の申請が集中する | (記入欄) | (記入欄) |
| 代理で打刻することを認めるかどうか | 暗黙のうちに代理が行われ、記録の上では本人が押したことになる | (記入欄) | (記入欄) |
| 代理を認める場合、認める場面と、代理であることをどう記録に残すか | 代理と本人の打刻が区別できず、あとから調べても切り分けられない | (記入欄) | (記入欄) |
| 代理で押した人と、依頼した人の両方を記録に残すかどうか | 誰の判断で代理が行われたのかが残らない | (記入欄) | (記入欄) |
| 訂正の申請に書いてもらう項目(何を、どう直すか、なぜ直すか) | 「打ち忘れ」の3文字だけが並び、後から読んでも状況が分からない | (記入欄) | (記入欄) |
| 訂正を承認する役割と、承認できる範囲 | 本人が自分の記録を自分で直せる状態になり、確認の工程が消える | (記入欄) | (記入欄) |
| 承認する人が不在のときの代わりの承認 | 不在の日に申請が止まり、まとめて後日処理される | (記入欄) | (記入欄) |
| 訂正したときに、元の打刻を残すかどうか | 上書きされて元の値が消え、直した事実そのものが見えなくなる | (記入欄) | (記入欄) |
| 訂正の履歴に残す項目(いつ・誰が・何を・どう直したか・理由) | 直した日付だけが残り、理由と直した人が残らない | (記入欄) | (記入欄) |
| 訂正の件数を数えるかどうか、数える場合の集計の単位 | 多いのか少ないのかを誰も言えず、改善したかどうかも分からない | (記入欄) | (記入欄) |
| 同じ人・同じ場面で訂正が繰り返されるときに、何をするか | 訂正の処理だけが続き、原因になっている設計がそのまま残る | (記入欄) | (記入欄) |
| 確定したあとに誤りが見つかったときの手順 | 確定後は誰も触れず、誤ったままの記録が残る | (記入欄) | (記入欄) |
| 訂正の申請書・承認の記録をどこに保管するか | 申請だけが別の場所にたまり、打刻の記録と結びつかない | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
端末・通信・人の出入り・データの置き場と閲覧(14項目)
| 決めること | 決めないまま始めると起きること | 貴事業所の定め(記入欄) | 決裁・確認する役割(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 端末が壊れたとき、誰に連絡し、その日はどう押すか | 連絡先が分からず、その日の打刻がまるごと欠ける | (記入欄) | (記入欄) |
| 端末の予備を何台持つか、どこに置くか | 予備がなく、修理から戻るまで例外の運用が続く | (記入欄) | (記入欄) |
| 端末の充電・電源の担当と、確認する時間帯 | 朝に電池が切れていて、出勤の時間帯だけ押せない日が生まれる | (記入欄) | (記入欄) |
| 通信が止まったときに、どこまで手元で押せるようにするか | 通信の復旧を待つあいだ、全員が押せない状態になる | (記入欄) | (記入欄) |
| 通信が復旧したあと、保留になっていた打刻をどう扱うか | 復旧後にまとめて送られ、送った時刻で並んでしまう | (記入欄) | (記入欄) |
| 掲示している読み取りコードを、どの頻度で差し替えるか | 撮影されたコードが出回っても気づけない | (記入欄) | (記入欄) |
| 職員が入職したときの登録の手順と、担当する役割 | 初日に押せない人が毎回出る | (記入欄) | (記入欄) |
| 職員が退職したときに、登録を止める手順と期限 | 退職後も押せる状態が残り、誰も気づかない | (記入欄) | (記入欄) |
| 退職した職員の打刻の記録を、いつまでどこに置くか | 本人の記録が事業所の中で行方不明になる | (記入欄:期間は事業所の定め) | (記入欄:社会保険労務士等) |
| 異動・所属変更があったときの登録の直し方 | 前の所属のまま打刻が並び、集計が合わない | (記入欄) | (記入欄) |
| 打刻のデータをどこに置くか(事業所内の機器か、外部の保管か) | 置き場所が担当者の手元だけになり、引き継ぎのときに失われる | (記入欄) | (記入欄) |
| データの控えを取るかどうか、取る場合の頻度と保管先 | 機器の故障で記録が丸ごと失われる | (記入欄) | (記入欄) |
| 打刻の記録を見られる役割の範囲(本人・現場の管理・事務・法人) | 誰でも全員の記録を見られる状態になり、見られることへの不安が定着を妨げる | (記入欄) | (記入欄) |
| 誰が記録を見たかを残すかどうか | 見た記録が残らず、閲覧の範囲を決めても守られているか確かめられない | (記入欄) | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
位置情報を取り扱う前に決める14項目と、本人へ伝える説明文14例
打刻に位置の情報を添えるかどうかは、しくみの機能としてはスイッチひとつです。けれど現場では、この1つのスイッチが定着を左右します。「見張られている」と受け取られた時点で、打刻そのものへの協力が落ちるからです。逆に、何のために取るのかが先に伝わっていれば、位置の情報は「事業所に寄らずに押した日の説明を、本人が言葉で釈明しなくて済むしくみ」として受け止められます。
大切なのは、取るか取らないかを決める前に「何のために取るのか」を1文で言えるようにしておくことです。1文で言えないものは、職員にも説明できません。そして、その1文が「疑うため」になっているなら、位置の情報は入れないほうが結果として記録が整います。
なお、位置の情報の取得や利用について、法令上どのような取扱いになるかはここでは判断しません。個人に関する情報の取扱いに関する定めと事業所の方針によりますので、社会保険労務士等にご確認ください。下の表の「保存の期間」も断定せず、記入欄にしています。
位置情報を扱うかどうかの前に決める14項目
| 決めること | 決めないまま始めると起きること | 貴事業所の定め(記入欄) |
|---|---|---|
| 何のために取るのかを1文で書く | 目的が人によって違って語られ、説明のたびに内容が変わる | (記入欄:目的を1文で) |
| いつ取るのか(打刻の操作をした瞬間だけか、勤務中も続けるのか) | 「ずっと追われている」と受け取られ、私物の端末を使うこと自体を断られる | (記入欄) |
| どこまでの細かさで取るのか(おおよその範囲か、地点か) | 必要以上に細かい情報がたまり、扱いの重さだけが増える | (記入欄) |
| 勤務の時間外に取ることがあるかどうか | 退勤後にも取れる状態が残り、気づいた職員から不信が広がる | (記入欄) |
| 取れなかったとき(屋内・圏外・端末の設定)にどう扱うか | 取れなかった打刻が「怪しい打刻」として扱われる | (記入欄) |
| 取らない選択をした職員に、どの押し方を用意するか | 断った職員だけが別の方法になり、その人だけ手続きが重くなる | (記入欄) |
| 誰が見られるのか(本人・現場の管理・事務・法人) | 見られる範囲が決まっておらず、噂の形で情報が動く | (記入欄) |
| 何に使うのか、何には使わないのかを書き分ける | 「使わない」と言っていた用途に使われ、以後の説明が信じられなくなる | (記入欄:使う用途/使わない用途) |
| どれくらいの期間、保存するのか | いつまでも残り続け、消す判断を誰もしないまま積み上がる | (記入欄:期間は事業所の定め) |
| 期間が過ぎたものを、どうやって消すのか、誰が消すのか | 消す手順がないので、決めた期間が守られない | (記入欄) |
| 本人が自分の記録を見たいと言ったとき、どう応じるか | その場で判断が分かれ、対応が人によって変わる | (記入欄) |
| 本人へ説明する場と時期(入職時・変更時・年に1回など) | 最初にいた人にしか説明が届かず、後から入った人が知らない | (記入欄) |
| 説明したこと・同意の意思を、どの様式に残すか | 説明したかどうかが記憶の問題になり、後から確かめられない | (記入欄:様式の名称) |
| 取り扱いを変えるとき、どう周知して、いつから適用するか | 知らないうちに設定が変わり、変更そのものが不信の原因になる | (記入欄) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
※位置に関する情報の取得・利用・保存の期間について、法令上の取扱いはここでは判断していません。事業所の定めと関係法令によりますので、社会保険労務士等にご確認ください。
本人へ伝える説明文14例(そのまま読み上げ・掲示できる完成文)
説明は、口頭で足りているつもりでも、聞いた人の記憶に残るのは要約だけです。紙に書いた文をそのまま読み上げ、同じ紙を渡す——この形にすると、説明の内容が人によってぶれません。下の14例は、そのまま読み上げられる長さにしてあります。自事業所の設定と違うところは、右の列を手がかりに書き換えてください。
| 場面 | そのまま使える説明文(完成例) | 自事業所に合わせて書き換えるところ |
|---|---|---|
| 導入を最初に伝えるとき | 「来月から、出退勤の打刻の方法が変わります。押した時刻とあわせて、押したときのおおよその場所を記録する設定にする予定です。これは、事業所に寄らずに勤務を始めた日や終えた日に、あとから本人が思い出して説明しなくてよいようにするためのものです。」 | 開始の時期/位置を記録するかどうか/目的の1文 |
| 取得する瞬間の範囲を伝えるとき | 「場所の情報を記録するのは、打刻のボタンを押したその瞬間だけです。勤務中ずっと居場所を記録するものではありませんし、退勤の打刻をしたあとは記録しません。」 | 取得の頻度/勤務時間外の扱い |
| 細かさを伝えるとき | 「記録されるのは、押した地点のおおよその位置です。建物のどの部屋にいたか、といった細かさで残るものではありません。」 | 実際の細かさ(設定を見て書く) |
| 目的を言い切るとき | 「この記録は、直行や直帰の日に押した打刻が、あとから見て説明のつく形で残るようにするためのものです。行動を監視する目的では使いません。」 | 使う用途/使わない用途 |
| 使わない用途を伝えるとき | 「場所の記録は、勤務の評価や人事の判断には使いません。使う場面は、打刻の内容を確かめるときと、打刻が欠けた理由を一緒に確認するときの2つだけです。」 | 使わないと約束できる範囲/使う場面の数 |
| 見られる範囲を伝えるとき | 「記録を見られるのは、ご本人と、勤怠の確認を担当する者に限っています。同じ職場の他の職員が、あなたの打刻の場所を見ることはできません。」 | 閲覧できる役割の範囲 |
| 保存の期間を伝えるとき | 「場所の記録をどれくらいの期間残すかは、事業所の定めとして別に決めています。定めた期間を過ぎたものは、担当を決めて消します。期間と手順は手引きに書いてありますので、いつでも確認できます。」 | 期間そのもの(断定せず、定めを参照する形にする) |
| 取れなかったときを伝えるとき | 「屋内や電波の届かない場所では、場所の情報が記録されないことがあります。記録されなかったこと自体を問題として扱うことはありません。打刻の時刻が残っていれば、それで足ります。」 | 取れなかった場合の扱い |
| 断りたい人へ伝えるとき | 「ご自身の端末で場所の情報を記録することに不安がある場合は、事業所に置いてある端末で押す方法を用意しています。申し出ていただければ、そちらに切り替えます。理由をうかがうことはありません。」 | 代わりの押し方/申し出の窓口 |
| 私物の端末について伝えるとき | 「ご自身の端末を使うかどうかは選べます。使わない場合の押し方も用意していますので、どちらを選んでも打刻ができない状態にはなりません。」 | 私物利用の取り決め/代わりの押し方 |
| 入職した人へ伝えるとき | 「出退勤の打刻では、押した時刻と、押したときのおおよその場所を記録します。目的と、記録を見られる範囲は、この用紙に書いてあるとおりです。分からないところがあれば、いま聞いてください。」 | 用紙の名称/説明する担当 |
| 本人が自分の記録を見たいと言ったとき | 「ご自身の打刻の記録は、いつでもご覧いただけます。見たいときは担当へお伝えください。その場で画面をお見せするか、印刷したものをお渡しします。」 | 見せる方法/担当の役割 |
| 設定を変えるとき | 「今月から、場所の情報を記録する範囲を変えます。変わるのは次の点です。変更のあとも、記録を見られる範囲はこれまでと同じです。」 | 変わる点/適用の時期 |
| 取得をやめるとき | 「今月をもって、打刻に場所の情報を記録することをやめます。これまでに記録した分は、定めた期間の経過後に消します。」 | やめる時期/過去分の扱い |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
※上の説明文は文案です。位置に関する情報の取得・利用について、法令上どのような手続きが求められるかは判断していません。社会保険労務士等にご確認ください。
説明と同意の意思を残す様式に、入れておく10項目
| 様式に入れる項目 | 何を書くか | 空欄のまま運用したときに起きること |
|---|---|---|
| 説明した日 | 説明を行った年月日。入職時の説明なら初日の日付 | いつ説明したかが分からず、途中入職の人に届いたかを確かめられない |
| 説明した場(研修・面談・書面の配布など) | どの場で説明したか。書面のみの場合はその旨 | 研修に出ていない人へ届いたかどうかが追えない |
| 説明した内容の版 | 説明に使った手引きや用紙の版と日付 | 設定を変えたあと、古い版で説明を受けた人が誰か分からない |
| 何のために取るか(目的) | 目的の1文をそのまま印字しておく | 説明する人によって目的の言い方が変わる |
| 取る範囲と頻度 | 打刻の瞬間だけか、勤務中も続けるか | いちばん誤解を生むところが口頭だけで終わる |
| 見られる役割の範囲 | 本人・確認の担当など、役割の名称で書く | 「上の人は全部見られるらしい」といった受け取り方が広がる |
| 使う用途と、使わない用途 | それぞれを箇条で分けて書く | 使わないはずの用途に使われたときに、確かめる根拠が残らない |
| 保存の期間と、期間の後にどうするか | 事業所の定めを参照する形で書く(この様式では断定しない) | 期間が人の記憶で語られ、消す判断が誰の仕事でもなくなる |
| 取得しない選択をした場合の押し方 | 代わりの押し方と、申し出る先 | 断りたい人に選択肢がない形になる |
| 本人の署名または確認の記録 | 説明を受けたことの確認。同意の意思を残す場合はその欄 | 説明したかどうかが記憶の問題になる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
打ち忘れ・打ち間違いを「消さずに残す」|訂正申請の18項目と、そのまま使える記入文20例
打刻のしくみを入れても、打ち忘れと打ち間違いはなくなりません。本体は、打ち忘れをゼロにすることではなく、直したことがきちんと残る形を持つことです。直した跡が残っていない記録は、正しい時刻が書いてあっても、正しいと確かめる手立てがありません。
残し方の原則は3つだけです。消さない。元が読めるようにする。いつ誰が直したかを残す。紙でもデータでも同じです。紙なら、二重線で消して元の文字が読める状態にし、直した人と日付を書きます。データなら、上書きせずに新しい記録として重ね、履歴が見られるようにします。この3つが守られていれば、訂正が多いこと自体は問題になりません。むしろ、訂正がまったく出てこない記録のほうが、あとから見ると不自然に映ります。
訂正の申請書に置く18項目(記入の要領つき)
| 申請書の項目 | 何を書くか | 書き方の要領・つまずくところ |
|---|---|---|
| 申請した日 | 申請書を書いた年月日 | 訂正の対象になった日と混ざりやすい。両方の欄を必ず分ける |
| 訂正の対象になる勤務の日 | 直したい打刻がある日の年月日 | 日をまたぐ勤務では、始まりの日と終わりの日のどちらを書くかを事業所で統一する |
| 申請する本人 | 誰の打刻についての申請か | 確認した人が代わりに起票する場合も、対象は本人として書く |
| 起票した人 | この申請書を書いた人(本人と違う場合) | 本人が書いたのか、確認した人が書いたのかが後から分かるようにする |
| 訂正する打刻の種類 | 出勤・退勤・外出・戻りなど、どの打刻か | 種類を書かないと、同じ日に複数ある打刻のどれか分からない |
| いま記録されている時刻 | 訂正前の値。空欄のときは「記録なし」と書く | ここを空欄にすると、何がどう変わったかが読めなくなる |
| 訂正して記録したい時刻 | 訂正後の値 | おおよそではなく、確かめられた時刻を書く。確かめられないときは次の欄で説明する |
| その時刻をどう確かめたか(根拠) | 実施記録・運行記録・申し送り・同行した職員・システムの操作の記録など | この欄がこの申請書の中心。ここが空だと、承認する人に判断の材料が残らない |
| なぜ訂正が必要になったか(事情) | 打刻ができなかった、または誤った事情 | 「打ち忘れ」の4文字で終わらせない。押せなかったのか、押し忘れたのかで対策が変わる |
| そのとき使っていた打刻の方法 | 据置の端末/手元の端末/紙の予備簿など | 特定の方法に訂正が集中しているかどうかを、あとで数えられるようにする |
| 場所 | どこで勤務を始めた・終えたか | 直行直帰や送迎の日は、この欄がないと状況が読み取れない |
| 代理で押した打刻かどうか | 代理の有無と、代理を行った人 | 代理を認めていない事業所でも、欄は置く。置いておかないと実態が見えない |
| 関連する他の記録 | 突き合わせに使った記録の名称と日付 | 名称だけでなく、どの日のものかまで書く |
| 承認する人の判断 | 承認したか、差し戻したか | 差し戻した場合の理由欄も同じ様式の中に置く |
| 承認した日 | 判断を行った年月日 | 申請した日との差が開いていないかを、あとで数える手がかりになる |
| 承認した人の役割 | 役職や役割の名称 | 不在時に代わりの人が承認した場合、その旨も書く |
| 反映した日 | 訂正を記録に反映した年月日 | 承認と反映が別の日になることがある。分けておかないと追えない |
| 同じことを繰り返さないために変えること | 設計や手順を変える場合はその内容 | 毎回書く必要はないが、同じ人・同じ場面で3回目になったら必ず書く |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訂正が起きる12の類型と、それぞれの残し方
| 類型 | 実際に起きていること | 記録としての残し方 |
|---|---|---|
| 押し忘れ(出勤) | 急いで持ち場に入り、押すことを忘れた | 元の記録は「記録なし」のまま残し、訂正の記録を別に重ねる。根拠として申し送りの開始時刻などを添える |
| 押し忘れ(退勤) | 終わってそのまま帰った。翌朝に気づく | 気づいた日を申請日として書き、対象日と分ける。根拠は最後に行った業務の記録に求める |
| 押せなかった(端末の不調・電池切れ) | 押そうとしたが端末が動かなかった | 「押し忘れ」と分けて記録する。端末に起因する分を数えられるようにしておくと、機器の入れ替えの判断材料になる |
| 押せなかった(圏外・通信の停止) | 電波が届かず、送信できなかった | 圏外だった場所を欄に残す。同じ場所が繰り返し出てくるなら、押し方の設計を変える対象になる |
| 二重の打刻 | 反応がないと思って何度も押した | どれを正とするかを決めて、他は残したまま「採用しない」と印をつける。消さない |
| 種類の取り違え | 退勤のつもりで出勤を押した | 元の打刻を残し、種類を直した記録を重ねる。同じ取り違えが多いなら、画面の並びを見直す |
| 別の人の打刻を押した | 据置の端末で、前の人の画面のまま押した | 両方の本人に確認し、それぞれの記録に訂正を残す。片方だけ直すと、もう一方に誤りが残ったままになる |
| 時刻のずれ(端末の時計) | 機器の時計が実際とずれていた | ずれていた期間を特定し、その期間の打刻をまとめて扱う。1件ずつの申請にすると現場が持たない |
| 時刻のずれ(並んで待った) | 列に並んでいる間に時間が経った | 個別に訂正するより、押す場所を増やす方向で対応する。訂正の件数が集中する時間帯を数えておく |
| 日またぎの取り違え | 夜勤の打刻が意図しない日に付いた | どちらの日に紐づけるかの取り決めを引用して直す。取り決めがなければ、まずそちらを決める |
| 兼務先の取り違え | 別の事業所の勤務として押してしまった | 両方の記録に訂正を残す。所属の選び方を、押す画面の側で分かりやすくする |
| あとから勤務そのものが変わった | 代替出勤や早退で、予定と実際が変わった | 打刻の訂正としてではなく、勤務の変更として残す。打刻の記録は実際に押したまま残す |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
訂正の申請と承認|そのまま使える記入文20例
下の20例は、申請の欄と承認の欄をひと組にした完成文です。「打ち忘れのため」だけで終わる申請と、何をどう確かめたかが書いてある申請とでは、あとから読んだときの価値がまったく違います。日付・時刻・照合した記録の名称を、そのまま埋められる形にしてあります。
| 場面 | 申請欄の記入文(完成例) | 承認欄に残す一文(完成例) |
|---|---|---|
| 直行で訪問に向かい、出勤の打刻を忘れた | 8月4日、事業所に寄らず直接ご自宅へ伺ったため、出勤の打刻を失念しました。訪問の実施記録では開始が8時30分、その直前に自宅を出た時刻は8時00分です。出勤の打刻を8時00分として訂正を申請します。 | 8月5日、訪問の実施記録(8月4日分)と照合し、8時00分で相違ないことを確認して承認しました。次回から直行の日は出発時に手元で押す運用とします。 |
| 直帰で、退勤の打刻を忘れた | 8月6日、最後の訪問を終えてそのまま帰宅したため、退勤の打刻を失念しました。最終の訪問の実施記録の終了は17時15分、その後の移動はありません。退勤の打刻を17時15分として訂正を申請します。 | 8月7日、実施記録および利用者への連絡ノートの記載と照合し、17時15分で相違ないことを確認して承認しました。 |
| 据置の端末が動かず押せなかった | 8月8日、玄関の読み取り端末が反応せず、出勤の打刻ができませんでした。事務所の予備簿に8時55分と記入しています。出勤の打刻を8時55分として訂正を申請します。 | 8月8日、予備簿の記載および同時刻に出勤した職員2名の打刻と照合し、8時55分で相違ないことを確認して承認しました。端末は同日に交換しています。 |
| 圏外で送信できなかった | 8月11日、訪問先が圏外で、退勤の打刻を送信できませんでした。端末には16時40分の操作が残っていますが、送信されたのは17時05分です。退勤の打刻を16時40分として訂正を申請します。 | 8月12日、端末に残る操作の記録と実施記録を照合し、16時40分で相違ないことを確認して承認しました。当該の訪問先は圏外の場所として一覧に追加します。 |
| 反応が無いと思い、二重に押した | 8月13日、出勤の打刻で画面が変わらなかったため、続けて3回押しました。8時58分・8時58分・8時59分の3件が記録されています。最初の8時58分を採用し、他の2件は採用しない扱いとするよう申請します。 | 8月13日、3件とも記録として残したうえで、最初の8時58分を採用しました。採用しない2件には理由を付して残しています。 |
| 退勤のつもりで出勤を押した | 8月14日、17時30分に退勤のつもりで操作しましたが、記録は出勤になっていました。同日の出勤は9時00分に記録済みです。17時30分の打刻の種類を退勤に訂正するよう申請します。 | 8月15日、同日の打刻2件の並びと勤務の予定を照合し、17時30分を退勤として訂正しました。元の記録は残しています。 |
| 前の人の画面のまま押した | 8月18日、事務所の端末で、前に操作した職員の画面のまま出勤を押しました。私の出勤は9時05分、当該職員の出勤はすでに8時50分に記録されています。誤った1件の取り消しと、私の9時05分の記録を申請します。 | 8月18日、両名に確認し、双方の記録に訂正の記載を残しました。誤った打刻は消さずに、採用しない理由を付して残しています。 |
| 端末の時計がずれていた | 8月1日から8月9日までの間、詰所の端末の時計が実際より進んでいました。8月9日に時刻を合わせています。当該期間の打刻について、まとめての確認と訂正を申請します。 | 8月10日、期間中の打刻について、他の端末の打刻および申し送りの記録と照合し、期間をまとめて訂正しました。以後は月初に時刻を確認します。 |
| 並んで待つ間に時刻がずれた | 8月20日、交代の時間帯に読み取りの列ができ、実際に持ち場を離れたのは17時00分ですが、打刻は17時09分です。退勤の打刻を17時00分として訂正を申請します。 | 8月21日、同時間帯の他の職員の打刻の並びと照合して承認しました。同じ時間帯に訂正が続いているため、読み取りの場所を1か所増やします。 |
| 夜勤の打刻が意図しない日に付いた | 8月22日22時00分から8月23日7時00分までの夜勤について、退勤の打刻が8月23日の勤務として並んでいます。取り決めでは日をまたぐ勤務は開始した日に紐づけることとしているため、8月22日の勤務として訂正を申請します。 | 8月23日、取り決めに沿って開始日の勤務として訂正しました。集計の画面でも同じ並びになることを確認しています。 |
| 兼務先を取り違えた | 8月25日、別の事業所の勤務として出勤を押しました。当日の勤務は訪問の側です。押した先の記録の取り消しと、正しい側への9時00分の記録を申請します。 | 8月26日、両方の記録に訂正の記載を残して承認しました。押す画面での事業所の並び順を見直します。 |
| 急な代替出勤で、予定がなく押せなかった | 8月27日、欠員の連絡を受けて出勤しましたが、勤務の予定が無く打刻ができませんでした。実際の出勤は13時00分、退勤は18時00分です。両方の記録を申請します。 | 8月27日、当日の連絡の記録および現場の申し送りと照合して承認しました。予定外の打刻を受け付ける設定に変更しています。 |
| 手袋のまま押せず、時刻が遅れた | 8月28日、入浴の介助を終えた直後で手袋を外すまで押せず、実際に業務を終えたのは16時30分ですが、打刻は16時41分です。退勤の打刻を16時30分として訂正を申請します。 | 8月29日、当日の入浴介助の記録と照合して承認しました。押す場所を手洗いの動線上に移す予定です。 |
| 持ち場が遠く、押しに行けなかった | 8月29日、上階の居室から離れられず、退勤の打刻が21時20分になりました。持ち場を離れたのは21時05分です。退勤の打刻を21時05分として訂正を申請します。 | 8月30日、申し送りの記録と照合して承認しました。上階にも読み取りの場所を置く検討を始めます。 |
| 端末の電池が切れた | 9月1日、手元の端末の電池が切れており、出勤の打刻ができませんでした。事務所の予備簿に8時50分と記入しています。出勤の打刻を8時50分として訂正を申請します。 | 9月1日、予備簿の記載と照合して承認しました。予備の充電器を事務所に常備します。 |
| 代理で押してもらった | 9月2日、両手がふさがっていたため、同じ現場の職員に依頼して出勤の打刻を代わりに押してもらいました。時刻は8時58分です。代理での打刻であることを記録に残すよう申請します。 | 9月2日、代理を行った職員に確認し、代理である旨と依頼した経緯を記録に残して承認しました。 |
| 非常勤で、押し方が分からず押せなかった | 9月3日、初めての勤務で操作が分からず、出勤の打刻ができませんでした。現場に入ったのは10時00分です。出勤の打刻を10時00分として訂正を申請します。 | 9月3日、当日の申し送りと照合して承認しました。あわせて操作の手順書を渡し、初回の登録を完了しています。 |
| 通信が止まっていた | 9月5日、事業所の通信が止まっており、9時から10時30分まで打刻ができませんでした。この間に出勤した職員は5名です。5名分の出勤の打刻について、まとめての訂正を申請します。 | 9月5日、通信が止まっていた時間帯の記録と、予備簿の5名分の記載を照合してまとめて承認しました。 |
| 確定したあとで誤りが見つかった | 8月分の確定後に、8月19日の退勤の打刻が実際より早いことが分かりました。実施記録では18時20分まで業務があります。確定後の訂正として申請します。 | 9月6日、確定後の訂正として、元の記録と訂正の記録の両方を残したうえで承認しました。次回の集計に反映します。 |
| 同じ場面で3回目の訂正になった | 9月8日、送迎で車庫から出発する日の出勤の打刻を、今月3回目の訂正として申請します。実際の出発は7時10分です。押す場所が車庫にないことが原因と考えます。 | 9月8日、承認しました。同じ場面の訂正が3件になったため、車庫での打刻の可否を今月中に決めます。担当と期限を手順書に追記しました。 |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
※上の文例は記録の書き方の見本です。記載された時間を労働時間としてどう取り扱うかは、事業所の定めと関係法令によります。社会保険労務士等にご確認ください。
打刻の切り替えが止まる10の型|起きていること・先に確かめる問い・止まる前に打てる手
打刻の切り替えは、機能が足りなくて止まるのではありません。止まるのはほとんどが「決めていなかったこと」が現場で表に出た瞬間です。しかも、止まり方には型があります。下の10は、事前に問いの形で確かめれば、始まる前に潰せるものだけを並べています。
| 止まる型 | 現場で起きていること | 始める前に確かめる問い | 止まる前に打てる手 |
|---|---|---|---|
| 現場が使わない | 説明した翌週から押す人が減り、紙に戻る。誰も咎めないので戻ったまま定着する | この方法で押せない職員が1人でもいるか。いる場合、その人の押し方は用意してあるか | 押せない人を先に洗い出し、その人の押し方を同時に用意する。全員が押せる状態を作ってから切り替える |
| 打刻の場所に列ができる | 交代の時間帯に人が集まり、並んでいる時間の分だけ時刻がずれる。急ぐ人は押さずに通る | 同じ時間帯に何人が同時に押すか。読み取りの場所は何か所あるか | 集中する時間帯を先に数え、その人数で押しきれる場所の数を用意する。1か所から始めない |
| 端末が足りない・使えない | 1台しかない端末が壊れる、電池が切れる、持ち出されて戻らない | 端末が使えない日は年に何日あると想定するか。その日の押し方は決まっているか | 予備の端末と、紙の予備簿の様式を最初から用意する。使えないときの連絡先を貼っておく |
| 非常勤に伝わらない | 週に1、2回しか来ない職員が、切り替えを知らないまま出勤する | 全員に届く伝え方を持っているか。研修に出られない人へは何で伝えるか | 押す場所のそばに手順を貼り、初回の登録をその場で終えられる手順にする。伝えた記録を残す |
| 管理する立場の人しか見ていない | 本人が自分の記録を見られないので、欠けに気づくのが月末になる | 本人が自分の打刻を、その日のうちに見られるか | 本人が見られる形にする。見られないなら、欠けを本人へ知らせるしくみを作る |
| 集計が結局は手作業のまま | 打刻はデータになったのに、集計のために毎月同じ転記が残る | 集計に使う形で取り出せるか。取り出した形をそのまま次の工程で使えるか | 導入を決める前に、実際の1か月分を取り出して次の工程に渡してみる。試さずに決めない |
| 訂正の流れが決まっていない | 打ち忘れが口頭で処理され、記録に何も残らない。あとから誰も再現できない | 訂正は誰が起票し、誰が承認するか。元の記録は残るか | 訂正の様式と承認する役割を、切り替えの初日から用意する。あとから作ると、それまでの分が空白になる |
| 位置の記録が不信を呼ぶ | 「監視されている」という受け取りが広がり、打刻そのものへの協力が落ちる | 何のために取るのかを1文で言えるか。取らない選択をした人の押し方はあるか | 目的の1文と、使わない用途を先に文書にして配る。断る選択肢を最初から示す |
| 兼務・応援で所属が混ざる | 同じ人の打刻が複数の事業所に散り、どちらの勤務か後から分からない | 兼務している職員は何人か。同じ日に両方へ入る日はあるか | 押すときに所属を選ぶ形にする。選ばずに押せる状態を残さない |
| 言い出した人が異動して止まる | 担当が替わったとたん、手順書のありかも設定の理由も分からなくなる | 決めたことはどの文書に載っているか。設定の理由は書いてあるか | 決めごとを1つの手順書にまとめ、設定の理由も併記する。引き継ぐ相手が読んで分かる状態にする |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
切り替えを10の段階に分ける(残す記録の記入欄つき)
| 段階 | やること | 次へ進む前に確かめること | 残す記録(記入欄) |
|---|---|---|---|
| 1.数える | 直行直帰の日数、打刻が集中する時間帯と人数、端末の台数、圏外の場所を数える | 数字がすべて埋まっているか。推測で埋めた欄が残っていないか | (記入欄:数えた日・担当) |
| 2.決めごとを書く | 誰が・どこで・いつ押すか、打ち忘れと訂正の流れを文にする | 読んだ人が同じ動き方をできる文になっているか | (記入欄:手順書の名称・版) |
| 3.方法を選ぶ | 数えた条件と決めごとに合う方法を選ぶ。組み合わせる場合はどちらを正とするかも決める | 押せない職員がゼロになる組み合わせか | (記入欄:選んだ方法・選んだ理由) |
| 4.小さく試す | 1つの職種、または1つの持ち場だけで試す。日をまたぐ勤務と圏外の場所を必ず含める | 実際に日をまたぐ日、実際に電波が届かない場所で試したか | (記入欄:試した期間・対象・結果) |
| 5.取り出して確かめる | 試した期間の記録を、集計に使う形で取り出す | 取り出した形が、次の工程でそのまま使えるか | (記入欄:取り出した日・形式) |
| 6.説明する | 全員へ説明する。位置の情報を扱う場合は目的と使わない用途も伝える | 研修に出られない職員へも届いたか | (記入欄:説明の日・場・出席の記録) |
| 7.登録する | 職員の登録、コードやカードの配布、初回の操作の確認 | 登録できていない職員が残っていないか | (記入欄:登録の完了日・未登録者の有無) |
| 8.切り替える | 新しい方法へ移す。予備の手順を同時に生かしておく | 予備簿と連絡先が現場に置いてあるか | (記入欄:切替日・予備の手順の置き場) |
| 9.最初の1か月を見る | 訂正の件数を数え、どの場面に集中しているかを見る | 訂正が特定の場面に偏っていないか | (記入欄:件数・集中している場面) |
| 10.設計を直す | 偏っている場面について、押す場所や方法の側を直す | 直したことが手順書に反映されているか | (記入欄:直した内容・反映日) |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
打刻と訂正の記録で避けたい書き方と、そのまま使える言い換え|32組
打刻の周りで書かれる文は、申請の理由、承認の記録、掲示の文、手順書の一文と、どれも短いものばかりです。短いからこそ、書き方の癖がそのまま残ります。左の列は、書いてはいけない例として引用しているものです(すべて「」で囲んでいます)。右の列は、そのままコピーして使える完成文にしてあります。
| 場面 | 避けたい書き方(例として引用) | そのまま使える言い換え(完成文) | なぜ直すか |
|---|---|---|---|
| 訂正の理由 | 「打ち忘れ」 | 直行で訪問へ向かったため事業所の端末で押せず、出勤の打刻を失念しました。 | 4文字では、押せなかったのか押し忘れたのかが分からず、対策につながらない |
| 訂正の理由 | 「いつもどおり」 | 勤務の予定どおり9時00分から業務を開始しました。開始の時刻は申し送りの記録と一致します。 | 「いつもどおり」は読む人によって指す内容が違う |
| 訂正の時刻 | 「だいたい9時ごろ」 | 出勤の打刻を9時00分として申請します。根拠は同時刻の申し送りの記録です。 | おおよその表現は、あとから確かめる手がかりにならない |
| 訂正の根拠 | 「本人がそう言っているため」 | 訪問の実施記録(8月4日分)の開始時刻8時30分と照合しました。 | 本人の記憶だけでは、承認する側に判断の材料が残らない |
| 承認の記録 | 「確認済」 | 8月5日、実施記録および運行の記録と照合し、相違ないことを確認して承認しました。 | 何と照合したのかが残らないと、承認そのものを再現できない |
| 承認の記録 | 「問題なし」 | 申請の内容と根拠の記録が一致していることを確認しました。差し戻しは行っていません。 | 何について問題がないのかが特定できない |
| 差し戻しの記録 | 「よく分からないので差し戻し」 | 根拠として挙げられた記録の日付が対象日と異なるため、日付の確認を求めて差し戻します。 | 差し戻された側が、何を直せばよいか分からない |
| 二重の打刻 | 「余計なものを削除しました」 | 3件のうち最初の8時58分を採用し、他の2件は採用しない扱いとして記録に残しています。 | 削除すると、二重に押した事実そのものが見えなくなる |
| 紙の記録の直し | 「修正液で消して書き直しました」 | 二重線で消し、元の記載が読める状態のまま、訂正した時刻と訂正者・訂正日を記入しました。 | 元が読めない直し方は、直した経緯を証明できない |
| 代理の打刻 | 「代わりに押しておきました」 | 本人の依頼により、同じ現場の職員が8時58分に代理で打刻しました。代理である旨を記録に残しています。 | 誰の判断で代理が行われたかが残らない |
| 代理の取り決め | 「必要に応じて代理も可」 | 代理の打刻は、本人が両手を使えない場面に限って認めます。代理であることと、押した職員を記録に残します。 | 「必要に応じて」は、判断の基準が人ごとに変わる |
| 手順書の書き出し | 「絶対に打ち忘れないこと」 | 打刻ができなかったときは、その日のうちに申請してください。申請の様式は事務所の所定の場所にあります。 | 強い言葉は行動を変えず、できなかったときの手順だけが人を動かす |
| 手順書の一文 | 「速やかに報告すること」 | 打ち忘れに気づいた時点で、その日のうちに勤怠の確認を担当する者へ伝えてください。 | 「速やかに」の解釈が人によって数時間から数日まで開く |
| 手順書の一文 | 「適宜対応する」 | 端末が動かないときは、事務所の予備簿に時刻を記入し、翌営業日までに申請してください。 | 読んだ人がその場で動けない |
| 掲示の文 | 「打刻は各自の責任で行うこと」 | 打刻は勤務の開始と終了のときに、玄関または詰所の読み取り機で行ってください。押せなかったときの手順は下段のとおりです。 | 責任の所在を書いても、押し方は伝わらない |
| 位置情報の説明 | 「サボり防止のため位置を取ります」 | 押した場所の情報は、事業所に寄らずに勤務を始めた日や終えた日に、あとから状況を説明しなくて済むようにするために記録します。 | 疑いを前提にした説明は、打刻そのものへの協力を下げる |
| 位置情報の説明 | 「常に居場所が分かります」 | 場所の情報を記録するのは、打刻の操作をした瞬間だけです。勤務中ずっと記録するものではありません。 | 実際の設定と違う説明は、あとで信用を失う |
| 位置情報の説明 | 「同意しない人は使えません」 | ご自身の端末で場所の情報を記録することに不安がある場合は、事業所に置いてある端末で押す方法を用意しています。 | 選択肢を示さない説明は、反発だけを残す |
| 保存の期間 | 「法律で決まっているので長期保存します」 | 保存の期間は事業所の定めとして手引きに記載しています。定めた期間を過ぎたものは担当を決めて消します。 | 根拠を確かめずに法令を持ち出すと、内容が誤っていたときに直せない |
| 閲覧の範囲 | 「関係者は誰でも見られます」 | 記録を見られるのは、ご本人と、勤怠の確認を担当する者に限っています。 | 「関係者」の範囲が人によって違う |
| 訂正が続くとき | 「本人の意識の問題」 | 同じ場面での訂正が今月3件目のため、押す場所を車庫にも設けるかどうかを今月中に決めます。 | 人に原因を置くと、設計が直らないまま同じことが続く |
| 訂正が続くとき | 「注意しておきました」 | 手袋を外さずに押せる方法を試し、結果を9月末までに報告します。担当は勤怠の確認を行う者です。 | 注意は記録として何も残さない |
| 端末の不調 | 「たまに反応しないことがある」 | 玄関の読み取り端末は、8月に3日、朝の時間帯に反応しませんでした。予備簿の使用日と件数を記録しています。 | 頻度が数えられていないと、交換の判断ができない |
| 圏外の場所 | 「電波が悪いところがある」 | 電波が届かない場所として、3か所を一覧に記録しています。該当する訪問では、通信の回復後に送信される扱いとします。 | 場所が特定されていないと、設計を変えられない |
| 導入の説明 | 「新しいしくみで楽になります」 | 来月から打刻の方法が変わります。変わるのは押す場所と押し方の2点です。押せなかったときの手順もあわせてお配りします。 | 効果を先に約束すると、そうならなかったときに信用を失う |
| 導入の説明 | 「操作はかんたんなのですぐ慣れます」 | 操作は3手順です。手順書を押す場所のそばに貼っています。分からないときは、その場で担当へ聞いてください。 | 慣れるかどうかは人によって違う。手順の数と聞き先を示すほうが動ける |
| 予備の手順 | 「そのときは適当に紙に書いておいて」 | 端末が使えないときは、事務所の予備簿に氏名・日付・時刻・押せなかった理由を記入してください。 | 書く項目が決まっていないと、後から突き合わせられない |
| 確定の扱い | 「締めたあとは直せません」 | 確定後に誤りが見つかったときは、確定後の訂正として申請してください。元の記録と訂正の記録を両方残します。 | 直せない運用は、誤りをそのまま残すことになる |
| 兼務の記録 | 「どちらでもよいので押しておいて」 | 兼務先で勤務する日は、押すときに勤務する事業所を選んでください。選ばずに押した打刻は訂正の対象になります。 | 選ばずに押せる状態を残すと、後から所属をたどれない |
| 夜勤の記録 | 「日付は適当でいい」 | 日をまたぐ勤務は、開始した日の勤務として記録します。取り決めは手順書に記載しています。 | 紐づけの規則がないと、集計のたびに解釈が変わる |
| 退職者の扱い | 「そのうち消しておきます」 | 退職した職員の登録は、最終の勤務日の翌営業日までに停止します。担当と手順は手順書に記載しています。 | 期限がないと、押せる状態がいつまでも残る |
| 引き継ぎ | 「前任者に聞いてください」 | 打刻に関する決めごとは、手順書の第3章にまとめています。設定を変えた理由も同じ章に書いてあります。 | 人にひもづいた知識は、異動の日に失われる |
※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。
※本章の文例は記録の書き方に関するものです。労働時間の取扱い・賃金の計算・就業に関する定めについては判断を示していません。社会保険労務士等にご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
よくある質問(FAQ)
QR打刻のメリットは?
紙との違いは?
導入のポイントは?
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
無料ではじめる
次の一歩を、どうぞ
介護のDXは、ゆっくりでいい。
まずは無料で、現場で試すところから。
アプリケーションを無料で使ってみる(iPhone / Android)
利用者さま3名まで・期限なく無料/クレジットカード登録不要
打刻の運用で決めること
| 決めること | 決めないと起きること |
|---|---|
| どこで打刻するか | 直行直帰の職員が打刻できない |
| 打刻し忘れたときの手順 | あとから誰でも直せてしまう |
| 修正の権限 | 修正の記録が残らない |
| 修正の記録 | いつ・誰が直したかが分からない |
| 休憩の扱い | 労働時間の集計が合わない |
| 移動時間の扱い | 人によって数え方が違う |
| 端末の不具合時 | 当日の勤怠が空欄になる |
| 位置情報を取るか | 職員の同意が要る |
| データの保存期間 | 必要なときに遡れない |
| 見られる人の範囲 | 個人の勤務が誰にでも見える |
本ページは令和8年6月改定時点の制度に沿って整理しています。様式・要件・単位数は改定により変わります。最新の内容は、厚生労働省の告示・通知および所管の保険者(自治体)の案内でご確認ください。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。
