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2024年度 介護報酬改定のポイント|事業者が押さえる変更点

2024年度(令和6年度)の介護報酬改定は、処遇改善や制度の持続可能性に向けた多くの見直しを含みます。事業者が押さえておきたい主なポイントを整理します。

2024年度改定の概要

2024年度(令和6年度)の改定では、介護報酬の改定率が+1.59%と示されました(厚生労働省の公表資料)。施行の時期はサービスによって異なります。最新の告示・通知でご確認ください。

事業者が押さえる主なポイント

  • 処遇改善加算の一本化――複数あった処遇改善関連の加算が「介護職員等処遇改善加算」へ整理されました。
  • 財務状況の公表義務化――介護サービス事業者に、経営情報の報告・公表が求められるようになりました。
  • 介護予防支援の担い手拡大――要支援者の介護予防支援を、居宅介護支援事業所も市町村の指定を受けて実施できるようになりました。
  • 生産性向上・ICT活用の評価――介護ロボットやICTの活用、業務効率化の取り組みが評価されました。
  • BCP・虐待防止――業務継続計画(BCP)や高齢者虐待防止の取り組みが未実施の場合の減算などが設けられました。

改定が重視した4つの柱

「地域包括ケアの深化」「自立支援・重度化防止」「働きやすい職場環境」「制度の持続可能性」という方向性のもとで見直しが行われました。

事業者の対応

算定している加算の要件を再確認し、記録・体制を整えることが重要です。単位数や要件の詳細は、必ず厚生労働省や保険者の最新資料で確認してください。

4つの柱を、経営の言葉に置き換える

改定の柱経営としての読み替え
地域包括ケアシステムの深化・推進医療との連携に関する項目が置かれています
自立支援・重度化防止結果を記録で示せるかが問われる
良質なサービスの効率的な提供人手を増やさずに回す仕組みへの投資が前提になる
制度の安定性・持続可能性体制の整え方によって、事業所ごとの状況に差が出ます

体制に関する減算——整えていないと影響する項目

2024年度(令和6年度)改定では、加算だけでなく体制に関する減算の項目が設けられています。取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

項目求められること
業務継続計画(BCP)未策定減算計画の策定、研修、訓練、定期的な見直し
高齢者虐待防止措置未実施減算委員会の開催、指針の整備、研修、担当者の設置
身体的拘束等廃止未実施減算記録の整備、委員会、指針、研修(対象サービスに注意)

いずれも「書類を作れば終わり」ではなく、開催した記録・実施した記録が要ります。

処遇改善加算の一本化

従来の3つの加算が介護職員等処遇改善加算に整理されました。区分ごとに要件が定められ、上位区分ほど求められる体制が増えます。月額賃金の改善やキャリアパスの整備が要件に含まれる区分があります。

改定対応でやることの順番

  1. 体制を整える——BCP・虐待防止・身体拘束の3点を先に確かめる。いずれも運営基準に定めがあります
  2. 今の加算区分を確認する——区分の考え方は最新の通知および社会保険労務士等にご確認ください
  3. 体制系の加算を取りにいく——特定事業所加算などは要件が積み上げ式で、直前では間に合いません
  4. 記録の型を揃える——加算の要件は「記録があること」で示します。記録が弱いと、やっていても示せません

※本記事は制度の一般的な考え方を整理したものです。給付や算定の可否は保険者(市区町村)の判断によります。最新の告示・通知と保険者の運用をご確認ください。

改定後にやることのチェックリスト

確認事項状態
業務継続計画(BCP)を策定し、研修・訓練を実施した記録があるか□
高齢者虐待防止の委員会を開催し、指針を整備し、研修を実施した記録があるか□
身体的拘束等の取り扱いについて、対象サービスの要件を確認したか□
処遇改善加算の区分について、最新の通知および社会保険労務士等に確認したか□
特定事業所加算の要件(会議・研修・重度者割合など)を満たす記録があるか□
同一建物減算の対象となる利用者を把握しているか□
運営規程・重要事項説明書を改定内容に合わせて更新したか□
利用者・家族へ料金の変更を説明し、同意を得た記録があるか□

改定対応で見落とされやすいこと

  • 加算を取ったのに記録がない——要件は「やったこと」ではなく「記録があること」で示します
  • 重要事項説明書の更新——料金が変わったときに、渡している版が最新かを確かめます
  • 研修の記録が「実施日」だけ——参加者、内容、資料が揃っていないと実施の証明が弱くなります
  • 減算の対象に気づいていない——加算を取りにいく前に、引かれる項目を潰すほうが確実です
  • 区分を一度決めて見直していない——処遇改善の区分は毎年見直す前提で考えます

サービス種別ごとの、2024年度改定の主な論点

サービス主な論点
訪問介護基本報酬の引き下げと、処遇改善の拡充が同時に行われた。同一建物減算の見直しも影響が大きい
訪問看護理学療法士等による訪問の評価が見直された。専門性の高い看護師による訪問の評価が加わった
居宅介護支援逓減制の見直し。ケアプランデータ連携システムの活用が要件に関わるようになった
通所介護入浴介助加算、個別機能訓練加算などの要件が整理された
福祉用具一部品目で貸与と販売の選択制が導入され、説明とモニタリングの役割が増えた
全サービス共通業務継続計画(BCP)未策定減算、高齢者虐待防止措置未実施減算が本格的に適用された

自事業所に関わる部分だけを追いがちですが、他サービスの変更は連携先の動きに表れます。ケアマネジャーの働き方が変われば、紹介の入り方も変わります。

改定情報をどこで確認するか

  • 厚生労働省「介護報酬改定」のページ——告示・通知の原本が置かれています
  • WAM NET「介護保険最新情報」——通知がVol.番号で順に公開されます
  • 都道府県・市区町村の介護保険担当課——保険者ごとの運用はここでしか分かりません
  • 国保連からの通知——請求の実務に関わる変更が届きます

解説記事は理解の助けになりますが、判断の根拠は必ず原本で確認してください。

改定対応を記録・加算面から支える

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」は、加算の根拠となる記録の整備や、計画書・報告書の作成を効率化します。改定で増えがちな書類・記録の負担を軽くできます。利用者さま3名まで、3か月間、回数の制限なく無料(2026年中のご登録は2027年3月31日まで)でお試しいただけます。

2024年度介護報酬改定で押さえるポイント

2024年度の介護報酬改定では、基本報酬や加算の見直しが行われました。事業者が押さえたい視点を整理しました。

  • 基本報酬・加算の見直し――区分や要件の変更を確認
  • 処遇改善の一本化――処遇改善に関する加算の整理
  • 記録・体制の整備――算定の根拠を整える
  • 請求ソフトの更新――改定に対応した更新

算定要件・単位数・様式は介護報酬改定や自治体により異なります。実際の運用にあたっては最新の告示・通知・条例等でご確認ください。

改定が動き出してから落ち着くまで|時系列の作業台帳45項目(いつ・誰が・何を確かめる・何を残す)

改定は「新しい内容を覚える仕事」ではなく、事業所の中で決まった順に動く仕事です。2024年度(令和6年度)改定でも、告示・通知が出てから請求の結果を確かめ終わるまでに、同じ順序の作業が発生しました。次の改定でも、その次の改定でも、順序そのものは変わりません。ここでは2024年度改定を材料に、改定のたびに繰り返す仕事の型を時系列で並べます。

単位数・率・金額、経過措置の期限、届出の期限は本記事では扱いません。いずれも告示・通知に定めがあり、運用は保険者(指定権者)により異なります。台帳の記入欄には、自事業所が確認した内容をご自身で書き入れてください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

改定のたびに繰り返す8つの局面

局面その局面で決まること終わったと言える目安自事業所の記入欄
告示・通知が公表されるどの資料が原本かが決まる原本の所在を、管理者と請求担当の双方が言える(    )
内容を読む自事業所に関わる範囲が決まる読んだ人と読んだ範囲が記録に残っている(    )
影響を洗い出す変える対象(記録様式・体制・契約書類)が決まる一覧ができ、各行に担当者が付いている(    )
指定権者へ確かめる保険者ごとの運用が決まる尋ねた日・尋ねた相手・回答が記録にある(    )
届出の要否を確かめる出す書類と出し先が決まる控えと受付の記録が手元にある(    )
システムを改修する請求の入口が決まる試しの入力まで通っている(    )
利用者・ご家族へ説明する説明と同意の取り直しの範囲が決まる説明した日・相手・内容が記録にある(    )
請求と実績を確かめる想定どおり動いたかが決まる施行後の最初の請求の結果を突き合わせ終えた(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この順序を崩すと、あとの工程がやり直しになります。たとえば、影響の洗い出しを終える前にシステムの更新を先に済ませてしまうと、洗い出しで見つかった項目が設定に入らず、施行後の最初の請求で表に出ます。逆に、指定権者へ尋ねる前に利用者への説明を始めると、あとで説明の内容を訂正することになり、書類の差し替えが二度手間になります。先に決まらないと次が決められない順序があり、それがこの八つの局面です。

局面1〜2|資料を受け取ってから読み終えるまで(12項目)

いつ誰が何を確かめる何を残す自事業所の記入欄
報酬改定に関する審議の報告が公表された段階管理者自事業所のサービス種別が論点に挙がっているか確認した資料名と確認した日を書いた一枚(    )
告示が公表された直後管理者原本(告示)の所在と、社内で誰が保管するか保管場所を書いた台帳の行(    )
告示が公表された直後管理者・請求担当自事業所のサービス種別に関わる部分の見出しを抜き出したか抜き出した見出しの一覧(    )
解釈通知が出た直後管理者告示の文言と通知の文言の、どちらを見て考えているかを区別しているか判断の材料に用いた資料名を書いた一行(    )
Q&Aの第一報が出た段階管理者自事業所の疑問が、Q&Aで触れられているか触れられていない疑問の一覧(=指定権者へ尋ねる材料)(    )
Q&Aが追加で出るたび管理者前に読んだ内容が、後の版で書き換わっていないか版と読んだ日を並べた履歴(    )
通知が順に公表されていく期間事務担当自事業所に関わる番号の通知を、拾い漏れていないか番号と題名を並べた受領の一覧(    )
事業者団体から要点の整理が届いた段階管理者整理された文書と原本の間に、食い違いがないか突き合わせた結果を書いた一行(    )
読む担当を決める段階管理者読む範囲を人ごとに分けたか(記録・請求・契約書類)担当と範囲を書いた表(    )
読み合わせの場を持つ段階管理者・各職種疑問が出た箇所を、原本のどこを見て出た疑問かとあわせて書き留めたか読み合わせの記録(日時・出席者・出た疑問)(    )
読み終えた段階管理者「分かったこと」と「分からないこと」を分けたか分からないことの一覧(尋ねる先を書き添える)(    )
読み終えた段階管理者保険者によって運用が分かれうる箇所に、印を付けたか印を付けた箇所の一覧(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

資料を読む段階で一番の落とし穴は、「読んだつもり」で先へ進むことです。読んだ範囲を人ごとに分けておかないと、記録の担当も請求の担当も「相手が読んでいるはず」と考え、どちらも読んでいない箇所が残ります。読む範囲を分ける、読んだ日を残す、分からないことを一覧にする。この三つだけで、あとの工程で出てくる手戻りがはっきり減ります。分からないことの一覧は、そのまま次の局面で指定権者へ尋ねる材料になります。

局面3|自事業所への影響を洗い出す(11項目)

いつ誰が何を確かめる何を残す自事業所の記入欄
読み終えた直後管理者・請求担当いま算定している加算を、名称で一覧にしたか加算の名称と、算定を始めた時期を並べた一覧(    )
読み終えた直後請求担当直近の請求の明細から、実際に請求した項目を拾ったか(思い込みではなく実データで)拾い出した項目の一覧(    )
一覧ができた段階管理者一覧のうち、要件の書きぶりが変わった項目に印を付けたか印を付けた一覧(    )
一覧ができた段階管理者体制届に書いてある内容と、いまの体制が一致しているか突き合わせの記録(    )
一覧ができた段階管理者変更が記録の様式に及ぶ項目を、別に分けたか様式を変える対象の一覧(    )
一覧ができた段階管理者変更が契約書類(契約書・重要事項説明書・料金表)に及ぶ項目を分けたか契約書類を直す対象の一覧(    )
一覧ができた段階管理者変更が人の配置に及ぶ項目を分けたか(配置の考え方は指定権者に確かめる)尋ねる先を書き添えた一覧(    )
一覧ができた段階管理者複数のサービスの指定を受けている場合、種別ごとに分けて洗い出したか種別ごとの一覧(    )
一覧ができた段階管理者・請求担当同一の建物に居住する利用者について、数える単位を先に決めたか数える単位を書いた一行(    )
洗い出しが終わった段階管理者一覧の各行に、担当者と自事業所で定める着手の順序を入れたか担当と順序を入れた一覧(    )
洗い出しが終わった段階管理者一覧を「指定権者に尋ねる行」と「社内で決める行」に分けたか分けた一覧(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

洗い出しは、記憶ではなく実データから始めるのが確実です。「うちはこの加算を算定している」という認識と、実際に請求している項目がずれていることは珍しくありません。直近の請求の明細を開き、そこに並んでいる項目を一つずつ書き出すところから始めてください。書き出した一覧に、変更の及ぶ先(記録様式・契約書類・体制・人の置き方)を列で持たせておくと、そのまま担当割りの表になります。

局面4〜6|確かめる・届け出る・システムを直す(11項目)

いつ誰が何を確かめる何を残す自事業所の記入欄
洗い出しの一覧ができた段階管理者尋ねる相手(都道府県か市町村か)を、項目ごとに決めたか相手を書き入れた一覧(    )
尋ねる前管理者事業所番号・サービス種別・現在の体制届の控えを手元に置いたか手元にそろえた資料の一覧(    )
尋ねた直後管理者回答をその場で書き取り、復唱して食い違いがないことを確かめたか問い合わせ記録(日時・相手先の課名・尋ねたこと・回答)(    )
届出の要否を確かめる段階管理者提出先・様式・提出の方法を、指定権者の案内で確かめたか(要否と時期の定めは指定権者による)案内の写しと、確かめた日(    )
届出の書類を作る段階管理者添える書類の一覧を、指定権者の案内と一つずつ突き合わせたか添付の点検表(    )
提出した直後事務担当控えに受付の記録(受付印・受信の通知など)が残っているか受付の控え(    )
システムの改修の案内が届いた段階請求担当更新の対象が、自事業所が使っている版に及ぶか提供事業者からの案内の写し(    )
更新の作業の前請求担当更新の前のデータの控えを取ったか控えを取った記録(日時・保存先)(    )
更新の直後請求担当マスタの内容が、事業所の体制と一致しているか突き合わせの記録(    )
更新の直後請求担当試しの入力で、想定した項目が画面に出てくるか試した内容と結果の記録(    )
更新の直後管理者更新で画面や様式が変わった点を、現場の職員に伝えたか伝えた日・伝えた相手・伝えた内容(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

指定権者への確認で大事なのは、可否の判断を求めないことです。「これは算定してよいか」と尋ねると、窓口も慎重にならざるを得ず、回答が返るまでに時間がかかります。「当事業所の体制はこうです。確認のために何をそろえればよいでしょうか」と尋ね方を変えると、その場で手順が返ってくることがあります。尋ねた内容と回答は、日付・課の名称とあわせて必ず書き残してください。あとで運営指導の場や、次の改定のときに効いてきます。

局面7〜8|説明し、請求し、結果を確かめる(11項目)

いつ誰が何を確かめる何を残す自事業所の記入欄
変更の内容が固まった段階管理者説明が要る利用者を洗い出したか(在宅・入院中・休止中を分けて)説明の対象一覧(    )
変更の内容が固まった段階管理者説明する内容を「ご負担いただく額」「サービスの内容」「書類の差し替え」の三つに分けたか三つに分けた説明用の一枚(    )
説明の前管理者重要事項説明書と運営規程の記載が、互いに食い違っていないか突き合わせの記録(    )
説明の前管理者事業所に掲示している内容が、差し替え後の書類と一致しているか掲示の写し(差し替えの前後)(    )
説明の場担当者変わる点と変わらない点を、分けて伝えたか説明の記録(日時・相手・伝えた内容・出た質問)(    )
説明の場担当者持ち帰って読めるものを渡したか(口頭だけで終えていないか)交付した書類の名称と交付の日(    )
説明の後管理者同意を取り直す書類の範囲を、指定権者の案内で確かめたか確かめた内容の記録(    )
施行後の最初の請求の前請求担当記録が新しい様式で残っているか(旧様式のまま入力していないか)記録の点検表(    )
施行後の最初の請求の直後請求担当返戻・保留の有無を確かめたか請求の結果の控え(    )
施行後の最初の請求の直後管理者・請求担当返戻があった項目を、原本のどの定めに当たるところまで遡ったか原因と、直したことの記録(    )
施行から数か月が過ぎた段階管理者洗い出しの一覧に、手つかずのまま残っている行がないか完了の印を入れ終えた一覧(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

説明と請求は、切り離して考えないほうがうまくいきます。説明をしていない変更が請求に出ると、利用者からの問い合わせが請求の担当に集中し、担当が請求の点検に手を回せなくなります。説明を先に終え、請求の前に記録を点検し、請求の結果を突き合わせる。この三つの順序を守るだけで、施行後の最初の月にかかる手間が目に見えて減ります。

どこに尋ねに行くか|窓口別の確認先30項目と、尋ねるときの言い方25例

改定のときに事業所が詰まる原因の多くは、内容が難しいことではなく「どこに聞けば答えが返ってくるのかが分からない」ことにあります。窓口ごとに、そこでしか分からないことは決まっています。原本にしか書いていないこと、保険者に尋ねないと分からないこと、請求の受付側にしか分からないこと、ソフトの提供事業者にしか分からないこと。ここを取り違えると、時間だけが過ぎます。

なお、賃金・就業規則など労務管理に関わる事項については、社会保険労務士法27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。該当する事項は、社会保険労務士へご相談ください。

窓口別|そこでしか分からないこと(30項目)

窓口そこでしか分からないこと尋ねる前に手元に用意するもの尋ねた日・回答(記入欄)
厚生労働省(告示)定めの原文そのもの。解説ではなく条文の文言自事業所のサービス種別の名称(    )
厚生労働省(解釈通知)告示の文言をどう読むかについて国が示した説明告示の該当する箇所(    )
厚生労働省(Q&A)想定問答として示された考え方と、その版自事業所の疑問を一文にしたもの(    )
厚生労働省(様式例)国が示した様式の形と、記載欄の並びいま使っている様式の写し(    )
厚生労働省(報酬算定の構造を示す資料)加算・減算がどの順に積まれるかの並び算定している項目の一覧(    )
介護保険最新情報(通知の一覧)通知が出た順と番号。あとから追う手がかり探している通知のおおよその題名(    )
都道府県 介護保険担当課都道府県が指定権者となるサービスについての運用事業所番号・サービス種別(    )
都道府県 指定・届出の担当届出の様式と、提出の方法・受付の仕組み現在の体制届の控え(    )
都道府県 集団指導の資料その年に重ねて見られる観点と、よくある指摘の傾向前年の資料(    )
都道府県 運営指導の担当当日にそろえて出す書類の並べ方前回の指摘があればその控え(    )
都道府県(経営情報の報告に関する窓口)報告の入口と様式、提出の方法決算に関する書類(    )
市町村 介護保険担当課地域密着型サービス・介護予防支援についての運用事業所番号・サービス種別(    )
市町村 介護保険担当課保険者が独自に定めた様式や、添えるよう求めている書類いま使っている様式(    )
市町村 介護保険担当課支給限度の管理に関する事務の取扱い対象の利用者の一覧(    )
市町村 介護保険担当課住所地特例など、保険者が異なる利用者の取扱い被保険者証の写し(    )
市町村(給付の適正化を担当する窓口)過誤による調整の手順と、申し出の方法対象月の請求の控え(    )
市町村(公費負担に関する窓口)公費との併用がある場合の事務の取扱い受給者証の写し(    )
国民健康保険団体連合会請求データの様式と、受付の仕組み・締めの流れ事業所番号・請求ソフトの名称(    )
国民健康保険団体連合会返戻・保留の理由として示された記号の意味返戻の通知(    )
国民健康保険団体連合会伝送の環境や手順に関する変更いま使っている伝送の方法(    )
請求ソフトの提供事業者自事業所が使っている版が、更新の対象に入るか契約の内容と、版の表示(    )
請求ソフトの提供事業者更新の手順と、更新の前に控えを取る方法端末の台数と設置場所(    )
請求ソフトの提供事業者新しい項目が、どの画面のどこに出るか試したい項目の名称(    )
請求ソフトの提供事業者本番の請求の前に、試しに入力して確かめる方法があるか試す予定の利用者の件数(    )
記録ソフトの提供事業者記録の項目が、要件の書きぶりに合う形で残せるか要件の該当する箇所(    )
記録ソフトの提供事業者様式の変更に、画面がいつ追随する見通しかいま使っている様式の名称(    )
事業者団体同じ種別の事業所が、どこで分かりにくいと感じているか自事業所の疑問(    )
事業者団体(研修・説明の場)解説の場の日程と、配布される資料参加できる職員の予定(    )
地域包括支援センター介護予防支援に関する地域の運用と、委託のやりとり委託の状況が分かる書類(    )
社会保険労務士賃金・就業規則など労務管理に関わる事項(当社は行いません)相談したい事項を一文にしたもの(    )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表を一枚にして電話機のそばに置いておくと、担当が誰であっても同じ品質で尋ねられます。実際に詰まるのは「どの窓口に、どの資料を持って、何と切り出すか」の三点で、内容の難しさではありません。なお、同じ都道府県の中でも、指定に関する窓口と、給付や請求に関する窓口が分かれていることがあります。最初の一本で「この件はどちらの窓口でしょうか」と確かめるだけで、たらい回しの一往復が減ります。

尋ねるときの言い方25例(そのまま使える文と、記録に残す一行)

場面そのまま使える言い方記録に残す一行
電話の最初「◯◯(事業所名)の管理者の△△と申します。事業所番号は□□です。今回の改定に伴う当事業所の取扱いを確認したく、お電話しました。ご担当の方をお願いできますでしょうか。」(日付)□□課へ架電。改定に伴う取扱いの確認を依頼。応対は同課。
尋ねる範囲を先に伝える「本日伺いたいのは三点です。一点目は記録の様式、二点目は届出の要否、三点目は施行後の請求の進め方です。順にお願いできますでしょうか。」(日付)確認事項を三点(様式・届出の要否・請求)と提示して照会。
原本の箇所を示して尋ねる「告示の◯◯の項に定めがあると理解しております。当事業所の体制がこの定めのどこに当たるかを、確認させていただけますでしょうか。」(日付)告示◯◯項を示して照会。回答内容を別紙に記載。
判断ではなく確かめ方を尋ねる「可否のご判断をお願いするものではありません。当事業所が何をそろえて確認すればよいかを教えていただきたく存じます。」(日付)確認の手順について教示を依頼。教示の内容を記録。
保険者ごとの運用を尋ねる「他の保険者と運用が異なる点がございましたら、その点だけでも先に教えていただけますでしょうか。」(日付)保険者独自の運用の有無を照会。回答を記録。
様式について尋ねる「国が示した様式のほかに、貴課で定めていらっしゃる様式がありましたら、どこで入手できるかを教えてください。」(日付)独自様式の有無と入手先を照会。案内された所在を控えた。
添える書類を尋ねる「届出に添える書類の一覧を、抜けがないか一つずつ一緒に確かめさせていただけますでしょうか。」(日付)添付書類の一覧を読み合わせ。点検表に反映。
提出の方法を尋ねる「提出は窓口・郵送・電子のいずれで受け付けていただけますか。控えの受け取り方も併せて教えてください。」(日付)提出方法と控えの受領方法を確認。控えの保管先を決定。
提出の時期を尋ねる「提出の時期について、貴課の定めをご教示いただけますでしょうか。当事業所で逆算して準備いたします。」(日付)提出時期の定めを照会。回答をもとに社内の段取りを作成。
経過措置について尋ねる「経過措置の定めがある項目について、当事業所が確認しておくべき点を教えていただけますでしょうか。」(日付)経過措置に関する確認事項を照会。回答を一覧に転記。
複数の指定を受けている場合「当事業所は◯◯と△△の二つの指定を受けております。種別ごとに分けて確認したほうがよろしいでしょうか。」(日付)種別ごとの確認の要否を照会。以後は種別別に台帳を分けた。
記録の残し方を尋ねる「あとから説明できるようにするには、記録として何を残しておけばよいかを教えていただけますでしょうか。」(日付)残すべき記録について教示を受け、様式に反映。
回答を記録することを伝える「本日伺った内容は、当事業所の記録に残させていただきます。課の名称を記載してもよろしいでしょうか。」(日付)記録として残すことを伝え、了承を得た。
折り返しをお願いする「お調べいただく間、こちらから改めてお電話いたします。何時頃がご都合よろしいでしょうか。」(日付)折り返しの時間帯を調整。再照会の予定を台帳に記載。
回答を復唱する「いま伺った内容を復唱いたします。◯◯という理解でよろしいでしょうか。」(日付)回答を復唱し、相違がないことを確認のうえ記録。
文書での所在を尋ねる「文書やホームページに記載がございましたら、その所在を教えていただけますか。当事業所で控えを取っておきます。」(日付)根拠資料の所在を確認し、写しを保管。
返戻について尋ねる「返戻の通知に◯◯とありました。どの項目をどのように直せばよいかを教えていただけますでしょうか。」(日付)返戻の理由と修正箇所を確認。修正のうえ再請求。
伝送の変更について尋ねる「伝送の手順に変更がございましたら、いつから切り替えればよいかを教えてください。」(日付)伝送手順の変更と切替の時期を確認。担当へ共有。
ソフトの版について尋ねる「当事業所が使っている版は◯◯です。今回の更新の対象に含まれますでしょうか。」(日付)提供事業者へ照会。更新対象の可否と手順を確認。
更新の手順を尋ねる「更新の前に控えを取る手順を教えてください。作業はどちらが行う想定でしょうか。」(日付)更新前の控えの手順と作業分担を確認。
画面の追随を尋ねる「記録の様式が変わる項目について、御社の画面がいつ追随する見通しかを教えてください。」(日付)画面の対応時期の見通しを確認。暫定の運用を決定。
試しの入力を尋ねる「本番の請求の前に、試しに入力して確かめる方法はございますか。」(日付)試行の方法を確認。少数の利用者で試行を実施。
団体に尋ねる「同じ種別の事業所から、どのような点が分かりにくいと挙がっているかを教えていただけますか。」(日付)団体へ照会。共通の論点を社内で共有。
連携先に尋ねる「今回の改定で、貴事業所から当事業所へお渡しいただく書類に、変わる点はございますか。」(日付)連携先へ照会。書類の受け渡しに変更なし/ありを記録。
労務に関わる話が出たとき「賃金や就業規則に関わる部分については、社会保険労務士の先生にご相談いただくようお願いしております。」(日付)労務に関する事項は社会保険労務士へ相談するよう案内。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

利用者・ご家族への説明|場面別の言い方35例と、残す一行

改定の年に事業所へ寄せられる問い合わせは、制度の中身についてではなく「どうして額が変わるのか」「何が変わって、何は変わらないのか」に集まります。制度の言葉をそのまま伝えると伝わらず、簡単にしすぎると後で食い違います。次の三点を分けて伝えると、やり取りが短くなります。①ご負担いただく額に関わること ②サービスの内容に関わること ③書類の差し替えに関わること。

額の実数はここでは書きません。変更後の料金表と請求書でお示しするのが確実で、口頭の数字は行き違いのもとになります。以下の表は、左に伝わりにくい言い方を引用として並べ、右にそのまま読み上げられる形の文を置いています。

説明の順番は、相手が知りたい順に組み替えてください。事業所が説明したいのは制度の背景ですが、利用者やご家族が最初に知りたいのは「いくらになるのか」「いつからか」「これまでと何が違うのか」です。背景から話し始めると、聞いている側は結論が出てくるまで落ち着きません。結論を先に言い、根拠は聞かれたら出す。この形にすると、一回の説明が短くなり、同じ話を繰り返さずに済みます。

ご負担いただく額に関わる説明(12例)

場面伝わりにくい言い方そのまま使える言い方記録に残す一行
額が変わることを最初に伝える「報酬改定があったので上がります」「このたび国の制度の見直しがあり、◯月のご利用分から、ご負担いただく額が変わる見込みです。具体的な額は、変更後の料金表と請求書でお示しします。」(日付)負担額の変更見込みを説明。料金表と請求書で示す旨を伝達。
いつの分から変わるかを伝える「そのうち変わります」「変わるのは、施行後にご利用いただいた分からです。それより前のご利用分は、これまでの額のままです。」(日付)変更の対象となる利用分の範囲を説明。ご理解いただいた。
なぜ変わるのかを尋ねられたとき「国が決めたことなので」「国が定める報酬の見直しによるもので、当事業所が独自に決めた額ではありません。根拠となる資料の所在をお伝えすることもできます。」(日付)変更の根拠について説明。資料の所在を案内できる旨を伝達。
額を先に聞かれたとき「たぶん◯◯くらいです」「口頭でお伝えすると行き違いのもとになりますので、書面でお渡しします。本日中にご用意して、次回の訪問時にお持ちします。」(日付)額は書面で示すこととし、交付の予定を伝達。
負担割合を尋ねられたとき「割合も変わると思います」「ご負担の割合は負担割合証に記載されています。お手元の証をご一緒に確認させてください。」(日付)負担割合証を一緒に確認。記載内容を控えた。
限度額の話が出たとき「限度額を超えるかもしれません」「ご利用の合計が支給限度の管理に関わる場合は、担当のケアマネジャーと一緒に確認いたします。確認のうえ、改めてご説明します。」(日付)限度管理に関する確認をケアマネジャーへ依頼。
加算について尋ねられたとき「加算が取れるようになりました」「制度で定められた項目のうち、当事業所の体制が関わるものがあります。内容は書面でご説明し、ご同意をいただいてから進めます。」(日付)体制に関わる項目について書面で説明する旨を伝達。
加算が付く理由を尋ねられたとき「決まりですので」「◯◯という体制を整えている事業所について、国の定めで別に評価される仕組みがあります。当事業所の体制は、書面の◯ページに記載しています。」(日付)該当項目の根拠と記載箇所を示して説明。
支払い方法を確かめる「これまでどおりで」「お支払いの方法はこれまでと変わりません。口座振替をご利用の場合、引き落としの日も変わりません。」(日付)支払方法・引落日に変更がないことを説明。
請求書の見方を尋ねられたとき「明細を見てください」「請求書の◯段目が今回変わった部分です。前の月の請求書と並べてご覧いただくと、違いが分かりやすいかと思います。」(日付)請求書の変更箇所を指し示して説明。
領収書について尋ねられたとき「同じです」「領収書の様式はこれまでと同じです。医療費控除などでお使いの場合も、これまでと同じようにお使いいただけます。」(日付)領収書の様式に変更がないことを説明。
負担が難しいと言われたとき「決まりなので難しいです」「ご事情をお伺いします。ご利用の内容を見直せる部分があるかどうか、担当のケアマネジャーを交えて一緒に考えさせてください。」(日付)負担についてのご相談を受け、ケアマネジャーへ連絡。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

額の話は、口頭で数字を言わないのが最も確実です。言った・言わないになりやすく、あとで請求書と食い違うと、それだけで信頼が揺らぎます。「書面でお示しします」と言い切って、その場は変更の有無と時期の説明にとどめてください。書面を渡した日と、渡した相手を記録に残しておけば、後日の問い合わせにも一行で答えられます。

サービスの内容に関わる説明(12例)

場面伝わりにくい言い方そのまま使える言い方記録に残す一行
変わらないことを先に伝える「いろいろ変わります」「まず変わらない点をお伝えします。訪問する曜日と時間、担当する職員はこれまでどおりです。変わるのは◯◯の部分だけです。」(日付)変更のない点と変更のある点を分けて説明。
提供する内容が見直されたとき「制度が変わったので、やり方が変わります」「今回の見直しで、◯◯の進め方を改めます。ご本人にしていただくことは変わりません。私たちの手順が変わります。」(日付)手順の変更点を説明。本人の負担に変更がないことを確認。
記録の取り方が変わるとき「記録の様式が変わりました」「これからは、その日の様子をより細かく書き残す形になります。書いた内容は、ご希望があればいつでもご覧いただけます。」(日付)記録様式の変更と、閲覧の希望に応じる旨を説明。
タブレットなどの機器を使うとき「効率化のためです」「訪問中にこの端末で記録を取らせていただきます。書く時間が短くなる分、ご本人と向き合う時間にあてたいと考えています。」(日付)端末を用いた記録について説明し、ご了承をいただいた。
写真や画像を残すとき「撮っておきますね」「◯◯の状態を確認するために、写真を残させていただいてもよろしいでしょうか。使うのは記録と職員間の共有のみで、ほかには用いません。」(日付)写真の記録について目的を説明し、同意を得た。
職員が交代するとき「人が変わります」「◯月から担当が△△に変わります。これまでの記録は引き継いでおりますので、初めからお話しいただく必要はありません。」(日付)担当変更を説明。引継ぎ済みであることを伝達。
訪問の時間帯を見直すとき「都合で時間を変えます」「訪問の時間帯を見直させていただきたく、ご相談です。ご希望の時間帯をお聞かせいただけますか。」(日付)訪問時間の見直しについて相談し、希望を確認。
ほかのサービスとの関わりを伝える「他のところに聞いてください」「ほかにご利用のサービスにも関わる内容ですので、担当のケアマネジャーへも当方から連絡いたします。」(日付)関係するサービスへの連絡をケアマネジャーへ依頼。
医療との連携が増えるとき「先生と連携します」「主治医の先生と、これまで以上に情報をやり取りする形になります。お伝えする内容は、事前にご本人にご確認いただきます。」(日付)医療機関との情報連携について説明し、同意を得た。
福祉用具について説明するとき「選べるようになりました」「◯◯については、お借りする方法とご購入いただく方法があります。それぞれの違いを書面でご説明し、お選びいただきます。」(日付)貸与と販売の違いを書面で説明。選択の意向を確認。
担当者会議で説明するとき「改定の説明です」「本日は、今回の制度の見直しでご本人の暮らしに関わる点を三つに絞ってご説明します。ご不明な点はその場でお尋ねください。」(日付)担当者会議で説明。出席者と質疑を記録。
ご本人が理解しにくいとき「ご家族に説明しますので」「ご本人にも、ゆっくり分けてお伝えします。あわせて、同じ内容をご家族にも書面でお渡ししてよろしいでしょうか。」(日付)本人への説明を行い、家族への書面交付について了承を得た。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

サービスの内容についての説明では、変わらない点を先に言うのが効きます。人は変化の話を聞くと、まず「自分の生活がどれだけ崩れるか」を想像します。曜日も時間も担当も変わらないと最初に伝われば、そのあとの説明が落ち着いて届きます。変わる点は、ご本人がすることが変わるのか、事業所の手順が変わるのかを分けて伝えてください。多くの場合、変わるのは事業所側の手順です。

書類の差し替え・同意に関わる説明(11例)

場面伝わりにくい言い方そのまま使える言い方記録に残す一行
重要事項説明書を差し替えるとき「新しいのを置いていきます」「重要事項説明書を差し替えさせていただきます。変わった箇所に印を付けてありますので、そこだけご覧いただければ分かるようにしました。」(日付)重要事項説明書を差し替え、変更箇所を示して説明。交付済み。
契約書に関わるとき「契約も直します」「契約書の内容に関わる部分がありますので、後日、改めてご説明のうえで手続きをお願いします。本日は内容のご説明までとさせてください。」(日付)契約書に関わる変更点を説明。手続きの日程を調整。
同意をいただくとき「ここにサインをお願いします」「いまご説明した内容でよろしければ、この欄にご署名をお願いできますでしょうか。ご不明な点があれば、署名の前にお尋ねください。」(日付)説明のうえ署名をいただいた。控えを交付。
その場で決められないと言われたとき「今日中にお願いします」「お持ち帰りいただいて構いません。次回の訪問までにご覧いただき、ご不明な点をお聞かせください。」(日付)持ち帰りのうえ検討いただくこととし、次回に再説明。
ご家族が遠方のとき「ご家族に伝えておいてください」「ご家族にも同じ書面を郵送させていただきます。お電話でのご説明をご希望でしたら、ご都合のよい時間帯をお知らせください。」(日付)遠方家族へ書面を郵送。電話説明の希望を確認。
成年後見人などがいるとき「ご本人にお渡ししました」「ご本人にご説明したうえで、同じ書面を◯◯様(後見人等)にもお送りします。ご確認のうえ、ご連絡をいただけますでしょうか。」(日付)本人へ説明のうえ、後見人等へ書面を送付。
掲示について尋ねられたとき「貼ってあります」「事業所の掲示も、書面と同じ内容に差し替えました。ご来所の際にご覧いただけます。」(日付)掲示物を差し替え、書面との一致を確認。
入院中の方に説明するとき「退院してからで」「ご退院の前に、変わる点をまとめた書面をお届けします。ご利用の再開に合わせて、改めてご説明します。」(日付)入院中のため書面を先送付。再開時に再説明を予定。
ご利用を休止中の方に説明するとき「使っていないので関係ありません」「いまはご利用をお休みされていますが、再開されるときに関わる内容ですので、書面をお預けします。」(日付)休止中の利用者へ書面を交付。再開時に再説明する旨を記載。
説明を断られたとき「では結構です」「本日は書面をお預けするだけにいたします。お読みいただいて、ご質問があればいつでもお電話ください。」(日付)説明を辞退されたため書面のみ交付。連絡先を案内。
後日の問い合わせに備えるとき「何かあればどうぞ」「今回の変更についてのお問い合わせは、この番号で承ります。担当が不在のときも、内容をお預かりして折り返します。」(日付)問い合わせ窓口を案内。連絡先を書面に記載。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

書類の差し替えは、渡して終わりではなく、渡した記録が残って終わりです。差し替えた書類の名称、渡した日、渡した相手、説明した内容。この四つが残っていれば、後から確かめられます。その場で決められないと言われたときに持ち帰っていただくのは、まったく問題のない進め方です。急かして署名だけをいただくより、次回に改めて説明したほうが、結果として早く終わります。

社内で動くもの|記録様式・要件・研修・配置の点検表35項目

改定で事業所の中に起きる変化は、大きく四つに分かれます。記録の様式が変わる/算定に関わる要件の書きぶりが変わる/研修や会議の持ち方が関わる/人の置き方の考え方が関わる。この四つは担当も進み方も違うので、一つの表で混ぜると必ずどれかが止まります。領域ごとに分けて点検してください。

なお、賃金・処遇改善の配分・就業規則など労務管理に関わる事項は、この表では扱いません。社会保険労務士法27条により、労務管理に関する相談・指導は社会保険労務士の業務です。当社は行いません。該当する事項は社会保険労務士へご相談ください。人の置き方についても、必要な数や考え方の定めは告示・基準にあり、運用は保険者(指定権者)により異なります。ここでは「自事業所の現状を書き出し、指定権者に確かめる」ところまでを型にしています。

四つの領域のうち、先に着手すべきは記録の様式です。様式が決まらないと現場が書けず、書けない期間が長引くほど、あとから遡って整える量が増えます。要件の点検は資料を読みながら机の上で進められますが、様式の切り替えは現場の全員が動かないと終わりません。人手が要るものから先に始め、机の上で進むものは並行させる。この配分にすると、施行の時期までに間に合いやすくなります。

記録の様式に関わる点検(12項目)

点検する場所確かめること自事業所の記入欄記録に残す一行
いま使っている様式の棚卸し使っている様式を名称で数え上げ、どこから来た様式かを書けるか(国の様式例・保険者の様式・自事業所で作った様式)(    )(日付)使用様式を棚卸し。出所を様式ごとに記載。
様式の版の管理同じ名前の様式が、新旧混在で現場に出回っていないか(    )(日付)旧版の回収を実施。新版のみ配置したことを確認。
記載欄の増減新しく書き加える欄が増えた様式について、現場が書ける形になっているか(    )(日付)追加された記載欄について、書き方を現場へ説明。
記録ソフトの画面画面の項目が、様式の記載欄と一対一で対応しているか(    )(日付)画面と様式の対応を突き合わせ、差異を提供事業者へ照会。
手書きとソフトの併用手書きで残す部分と、ソフトで残す部分の境目を決めているか(    )(日付)手書きとソフトの分担を決め、手順書に明記。
記録の書きぶり「特変なし」のような一語だけの記載になっていないか。観察した事実が残っているか(    )(日付)記録の書きぶりを抽出して点検。書き方の例を共有。
記録の作成者誰が書いたか分かる形になっているか(署名・記名・入力者の表示)(    )(日付)作成者の表示について点検。表示のない記録を是正。
記録の日付実施した日と記載した日が分かるようになっているか(    )(日付)実施日と記載日の表示を点検。
記録の保存保存の場所と、取り出す手順が職員に共有されているか(    )(日付)保存場所と取り出し手順を共有。手順書を更新。
計画と記録のつながり計画に書いた内容と、記録に残っている内容が対応しているか(    )(日付)計画と記録の対応を抽出して点検。
記録と請求のつながり請求した項目に対応する記録が、その月の中に残っているか(    )(日付)請求項目と記録の対応を突き合わせ。
旧様式で残した記録切替の前後にまたがる期間の記録を、どちらの様式で残したか整理できているか(    )(日付)切替期間の記録を整理し、様式ごとに区分して保管。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

記録の点検で最も効くのは、請求した項目から逆に辿るやり方です。様式を上から順に見ていくと量に負けますが、「その月に請求した項目」を先に並べ、それぞれに対応する記録がその月の中にあるかを確かめる形にすると、点検すべき対象が一気に絞れます。対応する記録が見つからない行が、そのまま次にやることの一覧になります。

算定に関わる要件・体制の点検(12項目)

点検する場所確かめること自事業所の記入欄記録に残す一行
算定している項目の一覧請求の実データから拾い出した一覧と、管理者の認識が一致しているか(    )(日付)請求データから算定項目を抽出し、認識との差を確認。
要件の書きぶりの変化項目ごとに、告示・通知の該当箇所を書き出せているか(    )(日付)項目ごとに根拠の箇所を台帳へ記載。
要件と自事業所の現状の対照「告示の定め」と「自事業所の現状」を左右に並べた形にしているか(    )(日付)対照表を作成。差がある行に印を付けた。
体制届の内容届け出ている内容と、いまの体制が一致しているか(    )(日付)体制届の控えと現状を突き合わせ。
体制届の反映の時期届け出た内容が請求に反映される時期の定めを、指定権者に確かめたか(    )(日付)反映の時期について指定権者へ照会。回答を記録。
会議の開催要件に関わる会議について、議題・出席者・決めたことが記録に残っているか(    )(日付)会議記録を点検。記載の薄い回について補記の要否を確認。
連絡体制連絡を受ける体制について、実際に受けた記録が残っているか(    )(日付)連絡受付の記録を点検。
情報の提供他の事業所・医療機関へ提供した情報について、提供した日と内容が残っているか(    )(日付)情報提供の記録を点検。控えの保管を確認。
評価の記録評価を行う定めのある項目について、評価した日と結果が残っているか(    )(日付)評価記録の有無を点検。
データの提出提出の定めがある項目について、提出した記録と、返ってきた内容の活用が残っているか(    )(日付)提出と活用の記録を点検。
同一の建物に居住する利用者建物ごとに利用者を数える手順を決め、毎月の数え直しを誰が行うか決めているか(    )(日付)建物ごとの集計手順と担当を決定。
複数の指定を受けている場合種別ごとに要件の点検を分け、片方の結論をもう片方に流用していないか(    )(日付)種別ごとに点検表を分けて作成。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

要件の点検は、「告示の定め」と「自事業所の現状」を左右に並べた対照表の形にしてください。文章で説明を書き足していく形にすると、読んだ人によって受け取り方が変わります。左に定めの文言をそのまま置き、右に自事業所の登録内容や現状を書き入れる。差がある行にだけ印を付け、その行について指定権者に確かめる。この形なら、担当が代わっても同じ結論に辿り着けます。

研修・会議・人の置き方に関わる点検(11項目)

点検する場所確かめること自事業所の記入欄記録に残す一行
年間の予定研修・会議・訓練の予定を年度の初めに立て、一つの一覧にまとめているか(    )(日付)年間の予定表を作成し、掲示・共有。
研修の記録日時・参加者・内容・使った資料の四つがそろっているか(    )(日付)研修記録の記載項目を点検。不足を補記。
参加できなかった職員欠席した職員へ、後から伝えた記録が残っているか(    )(日付)欠席者への伝達を実施し、受講の記録を作成。
非常勤・登録の職員勤務の形にかかわらず、周知が届いているか(    )(日付)非常勤職員への周知方法を決め、実施を記録。
委託先・協力先業務を委託している先にも、変更点が伝わっているか(    )(日付)委託先へ変更点を通知。受領の確認を記録。
会議の記録議題・出席者・決めたこと・次に確かめることが残っているか(    )(日付)会議記録の様式を統一し、記載項目を明示。
訓練の記録想定した場面と、終わったあとの振り返りが残っているか(    )(日付)訓練の想定場面と振り返りを記録。
指針・規程指針や規程の本文が、いまの運用と食い違っていないか(    )(日付)指針と実際の運用を突き合わせ、差異を整理。
担当を置く定め担当を置く定めのある事項について、誰が担っているかを書き出せているか(    )(日付)担当者の一覧を作成し、掲示。
人の置き方いまの配置を勤務の一覧として書き出し、指定権者に確かめる材料をそろえているか(必要な数の定めは告示・基準による)(    )(日付)勤務の一覧を作成し、指定権者への照会事項を整理。
資格・研修の要件要件に関わる資格や研修の修了について、証する書類を保管しているか(    )(日付)資格・修了に関する書類の保管状況を点検。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

研修や会議の記録は、「やったこと」ではなく「残っていること」で確かめられます。実施したのは事実でも、日時しか残っていなければ、後から説明する材料になりません。日時・参加者・内容・使った資料の四点を様式にあらかじめ印字しておくと、書き手が変わっても記載が揃います。欠席した職員への伝達も、伝えた日と相手を残しておけば一行で足ります。

取り違えが起きやすいところ|30場面の確認台帳(どこで・何を確かめ・どこに聞くか)

改定の対応でつまずく場面は、事業所が違っても驚くほど似ています。境目にあるもの——期間の境目、種別の境目、保険者の境目、書類の版の境目——に集まるからです。ここでは境目ごとに30の場面を並べ、確かめることと、確かめる先を対にしました。答えを載せていないのは、多くが保険者(指定権者)により運用が異なるためです。記入欄に、自事業所が確かめた内容を書き入れてお使いください。

境目の場面は、気づけるかどうかで差がつきます。内容そのものは難しくありません。難しいのは、忙しい月に「これは境目の案件だ」と気づくことです。だからこそ、判断そのものを覚えるのではなく、境目の一覧を手元に置き、月の初めにその一覧を上からなぞる運用にしてください。なぞる作業なら、担当が代わっても品質が落ちません。

期間・時期の境目で起きること(10場面)

取り違えが起きやすいところ確かめること(記入欄)確認先記録に残す一行
経過措置の定めがある項目どの項目に経過措置の定めがあり、自事業所が何をそろえるべきか(    )告示・通知/指定権者(日付)経過措置の対象項目を照会し、対応事項を台帳に記載。
施行の時期がサービスによって異なる場合自事業所の種別がどの時期の扱いになるか(    )告示・通知/指定権者(日付)種別ごとの施行の扱いを確認。台帳に区分して記載。
届出の時期提出の時期の定めと、反映される時期(    )指定権者(日付)提出と反映の時期を照会し、逆算した段取りを作成。
月の途中で内容が変わる利用者その月をどう区切って扱うか(    )指定権者/国民健康保険団体連合会(日付)月途中の変更の扱いを照会。処理の手順を決定。
年度をまたぐ利用者年度の切り替わりで、計画・同意・記録のどれを取り直すか(    )指定権者(日付)年度またぎの取扱いを整理し、対象者を一覧化。
要介護認定の更新の申請中認定が出るまでの間の扱いと、出たあとの整理の手順(    )市町村(日付)申請中の利用者の扱いを照会。対象者を一覧化。
区分の変更の申請中変更が出たあとに遡って整理する範囲(    )市町村(日付)区分変更後の整理の範囲を確認。
暫定の計画で動いている利用者認定が確定したあとに差し替える書類(    )市町村/ケアマネジャー(日付)暫定の計画の対象者と差し替え書類を一覧化。
入院・入所で中断している利用者再開のときに説明と同意を取り直す範囲(    )指定権者(日付)中断中の利用者を一覧化し、再開時の手順を記載。
次の改定への引き継ぎ今回の対応で分かったことを、どこにまとめて残すか(    )社内(日付)今回の対応の記録を一冊にまとめ、保管場所を共有。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

期間の境目は、対象となる利用者を先に名簿にしてしまうのが早道です。「年度をまたぐ人」「申請中の人」「中断している人」は、いずれも数としては多くありません。名簿にしてしまえば、あとは一人ずつ確かめるだけの作業になります。名簿を作らないまま「そういう人がいたら気をつける」という進め方にすると、忙しい月に必ず抜けます。

種別・保険者の境目で起きること(10場面)

取り違えが起きやすいところ確かめること(記入欄)確認先記録に残す一行
複数のサービスの指定を受けている事業所種別ごとに分けて確認すべき事項はどれか(    )指定権者(日付)種別ごとの確認事項を分けて整理。
指定権者が都道府県と市町村に分かれる場合どの事項をどちらに尋ねるか(    )都道府県/市町村(日付)照会先を事項ごとに割り当てて台帳に記載。
併設・同一敷地内の事業所共用する設備や職員の扱いをどう整理するか(    )指定権者(日付)併設事業所との整理事項を照会。
同一の建物に居住する利用者建物の範囲と、数える単位の決め方(    )指定権者(日付)建物の範囲と集計単位を決定し、担当を割り当て。
保険者が異なる利用者が混在する場合保険者ごとに運用が分かれる事項はどれか(    )各市町村(日付)保険者ごとの運用差を照会し、一覧に整理。
住所地特例に当たる利用者どの市町村に尋ねるか、書類の宛先はどこか(    )市町村(日付)住所地特例の対象者と照会先を確認。
公費との併用がある利用者公費に関わる事務で変わる点があるか(    )市町村/公費の担当窓口(日付)公費併用の事務について照会。
医療保険の給付と関わる利用者どちらの給付で扱うかの整理と、書類の受け渡し(    )主治医/指定権者(日付)給付の区分と書類の受け渡しを整理。
介護予防に関わるサービス地域の運用と、委託に関するやり取りの窓口(    )市町村/地域包括支援センター(日付)介護予防に関する運用と窓口を確認。
連携先の事業所の対応先方の書類の様式が変わることで、自事業所の事務に及ぶ影響(    )連携先の事業所(日付)連携先へ照会し、受け渡す書類の変更点を確認。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

種別や保険者の境目では、片方で得た回答をもう片方に流用しないことが肝心です。同じ法人の中でも、種別が違えば指定権者が違うことがあり、同じ事項でも運用が分かれます。照会の台帳に「どの種別について」「どの窓口に」尋ねたのかを列で持たせておくと、流用の事故が起きません。連携先の事業所についても、先方の様式が変わることで自事業所の事務が動くことがあります。改定の連絡は、内側だけでなく外側にも一本入れておいてください。

書類・システム・請求の境目で起きること(10場面)

取り違えが起きやすいところ確かめること(記入欄)確認先記録に残す一行
重要事項説明書と運営規程の食い違い両方の記載が同じ内容になっているか(    )社内/指定権者(日付)両書類を突き合わせ、記載を一致させた。
料金表の版現場・掲示・利用者へ渡した控えの三つが同じ版か(    )社内(日付)料金表の版を三か所で照合し、統一。
掲示の差し替え掲示を差し替えた日と、差し替えた内容の控えがあるか(    )社内(日付)掲示を差し替え、差し替え前後の写しを保管。
契約書の版いま結んでいる契約の版と、新しく渡す版の違いを説明できるか(    )社内(日付)契約書の版の違いを整理し、説明の資料を作成。
同意の取り直しの範囲どの書類について取り直すかを、指定権者の案内で確かめたか(    )指定権者(日付)同意の取り直しの範囲を照会し、対象者を一覧化。
ソフトの版が古い端末更新されていない端末が残っていないか(    )提供事業者/社内(日付)端末ごとの版を確認し、未更新の端末を更新。
マスタの設定設定した内容が、体制届の内容と一致しているか(    )提供事業者/社内(日付)マスタと体制届を突き合わせ、差異を修正。
施行後の最初の請求返戻・保留の有無と、その理由(    )国民健康保険団体連合会(日付)請求結果を確認。返戻の有無と理由を記録。
過誤による調整申し出の手順と、対象となる月の範囲(    )市町村/国民健康保険団体連合会(日付)過誤調整の手順を照会し、対象月を整理。
実績の報告報告の様式が変わっていないか、提出先はどこか(    )指定権者(日付)報告の様式と提出先を確認。控えを保管。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

ここまでの台帳は、2024年度(令和6年度)改定を材料にしていますが、書いてあるのは改定の内容ではなく、改定が来たときに事業所の中で動く順序です。順序は次の改定でも変わりません。今回の対応で「どこで詰まったか」「どこに尋ねたら答えが返ってきたか」を書き残しておくと、次の改定の初日にそこから始められます。残すのは知識ではなく、確かめ方と確かめ先です。

単位数・率・金額、経過措置や届出の時期については、告示・通知に定めがあり、運用は保険者(指定権者)により異なります。本記事では扱っていませんので、指定権者にご確認ください。また、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

最後に一つだけ、道具の話をします。ここまでの台帳は紙でも回りますが、記入欄が埋まらないまま次の月が来るのが実際のところです。記録の様式が変わったこと、確かめた先と回答、差し替えた書類の版。これらは業務の流れの中で自然に残る形にしておかないと、あとから思い出して書くことになります。改定の年に増えるのは判断の量ではなく、残す作業の量です。そこをどう軽くするかが、次の改定を落ち着いて迎えられるかどうかを分けます。

よくある質問(FAQ)

2024年度改定のポイントは?
基本報酬・加算の見直し、処遇改善加算の一本化などが行われました。
事業者が備えることは?
要件と記録の整備、請求ソフトの更新です。
具体的な単位数は?
告示・通知で定められています。最新の情報でご確認ください。
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出典:厚生労働省ウェブサイト/公共データ利用規約(第1.0版)。本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。加算・単位数・要件は改定される場合があるため、最新の告示・通知でご確認ください。

改定後に、事業所で点検すること

改定の年は、施行後1か月目の請求で問題が表に出ます。ここを重点的に点検します。

領域点検すること
基本報酬単位数がマスタに反映されているか
処遇改善加算区分の統合に対応した計画書を出したか
処遇改善加算実績報告の様式が変わっていないか
虐待防止委員会・指針・研修・担当者の4つがそろっているか
身体的拘束委員会・指針・研修と、実施時の記録
業務継続計画計画の本体と、研修・訓練の実施記録
感染症対策委員会・指針・研修・訓練
口腔連携強化加算評価の記録と、歯科・ケアマネジャーへの情報提供
科学的介護推進体制加算LIFEへの提出と、フィードバックの活用
同一建物減算建物ごとの利用者数の集計
特定事業所加算会議の開催、研修、24時間連絡体制の記録
運営規程変更点の反映
重要事項説明書運営規程との一致、説明と同意
料金表・掲示改定後の額
体制届追加・取り下げの届出
請求施行後1か月目の返戻の有無

新設された減算の要件(共通)

減算外さないための要件
高齢者虐待防止措置未実施減算委員会の定期開催/指針の整備/研修の定期実施/担当者の設置
業務継続計画未策定減算計画の策定/研修の実施/訓練の実施
(共通)いずれも「実施したこと」ではなく「記録があること」で確認される
(共通)年度ごとに実施の予定を立て、実施のたびに記録を残す
(共通)研修は日時・参加者・内容・資料を残す
(共通)委員会は議題・出席者・決めたことを残す
(共通)訓練は想定した場面と、振り返りを残す

改定の仕組みは介護報酬改定とはをご覧ください。単位数・要件は告示および通知でご確認ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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