公開:2026年11月9日/出典:厚生労働省 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(第55回)資料3
要点(3行)
- 令和8年4月28日の障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(第55回)に、資料3「やむを得ない事情における人員欠如に係る特例的な取扱い(報告)」が出されました。
- 人員基準を下回ったときの減額(原則3割減算)について、突発的で想定が困難な事象による人員欠如なら、ハローワークの活用などで職員の確保に取り組んでいる事業所・施設は、1年に1回に限り、3か月を超えない期間は減額を猶予する、という内容です。
- 診療報酬や介護報酬での見直しと「足並みを揃え」たものと書かれています。生活支援員・看護職員等が必要な員数から1割を超えて減った場合は除かれます。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム 第55回(令和8年4月28日)。議題の一つが「やむを得ない事情における人員欠如に係る特例的な取扱い(報告)」 |
| 資料を出したところ | 厚生労働省 社会・援護局障害保健福祉部 企画課・障害福祉課、こども家庭庁 支援局 障害児支援課 |
| 対象のサービス | 日中活動系・居住支援系・訓練系・就労系・障害児通所系サービス |
| 今の仕組み | 生活支援員、看護職員、就労支援員、世話人、児童指導員等の配置数が人員基準上満たすべき員数を下回っている場合に、介護給付費等の減額(原則3割減算)を行っている |
| 特例の中身 | 突発的で想定が困難な事象によりやむを得ない事情が生じ、人員欠如が発生した場合は、ハローワークの活用等により職員の確保に係る取組を行っている事業所・施設について、1年に1回に限り、3か月を超えない期間は、介護給付費等の減額を猶予する |
| 除かれる場合 | 生活支援員、看護職員等が人員基準上必要とされる員数から1割を超えて減少した場合 |
| 前提 | 一部の職員へ過度な業務負担とならないよう、適正な労働時間管理を行い、体制の整備を図ること |
| 規定の書き方 | 例として生活介護の「規定イメージ」が示され、「実際の規定は診療報酬や介護報酬と同様の規定にすることを想定」と書かれている |
生活介護の例(資料の規定イメージ)
資料は、生活介護を例に、看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、生活支援員の欠如について次のように並べています。
| 欠如の大きさ | 今の減算の始まり方 | 特例(やむを得ない事情の場合) |
|---|---|---|
| 必要な員数から1割を超えて減少 | その翌月から、人員基準欠如が解消されるに至った月まで減算 | 猶予の対象から除かれる |
| 1割の範囲内で減少 | その翌々月から、人員基準欠如が解消されるに至った月まで減算(翌月の末日において人員基準を満たすに至っている場合を除く) | 1年に1回に限り、3か月を超えない期間(人員欠如発生の属する月の翌々月まで)は減額を猶予 |
もとになる告示として「平成18年厚生省告示第550号」が挙げられています。
医療・介護の側の動き(資料にのっているもの)
| 分野 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 診療報酬 | 「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日 保医発0305第7号)の抄。看護要員の数などに一時的な変動があった場合の取扱いが示されている。疑義解釈資料(その1)(令和8年3月23日)では「やむを得ない事情」の例として、感染症の拡大、職員や家族の突発的な体調不良、自己都合による急な離職が複数重なった場合が挙げられている |
| 介護報酬 | 社会保障審議会 介護給付費分科会 第255回の資料3。通所・多機能・入所・居住系サービスについて、同じ考え方で1年に1回に限り、3か月を超えない期間は減額を猶予すると書かれている |
| これまでの意見 | 第50回の検討チームでの意見として、退職者が出てから新たな人員を確保するまでに時間がかかること、減算までの猶予期間を求める声が整理されている |
資料の後半には参考として、ハローワークの「人材確保対策コーナー」、都道府県ナースセンター、福祉人材センター、医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度の説明がのっています。
一次資料:第55回 資料3 やむを得ない事情における人員欠如に係る特例的な取扱い(報告)(PDF・厚生労働省)/第55回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」資料(厚生労働省)
事業所で確かめること
- この資料は検討チームへの「報告」で、規定は「イメージ」として示されています。実際にいつから、どの文言で定められるかは、告示・通知の定めをご確認ください。
- 貴事業所のサービスが、資料の対象(日中活動系・居住支援系・訓練系・就労系・障害児通所系)のどこに当たるかは、貴事業所の指定の内容でご確認ください。
- 欠員が出たときの届出の方法や様式は、指定を受けている自治体の案内をご確認ください。
- 資料の前提にある「職員の確保に係る取組」(ハローワークの活用等)や労働時間の管理を、日ごろどう記録しているかを見直しておくと、いざというときに慌てずにすみます。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






