公開:2026年11月7日/出典:中央社会保険医療協議会 総会 総-1 個別改定項目について・厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 2. 物価対応」
要点(3行)
- 令和8年度診療報酬改定で、入院時の食費の基準が1食当たり40円、療養病床に入院する65歳以上の方の光熱水費の基準が1日当たり60円、それぞれ引き上げられました。令和8年6月1日施行です。
- 入院時食事療養(Ⅰ)は1食730円(現行690円)。一般所得者の自己負担は1食550円(現行510円)です。
- あわせて、特別食加算の対象に「嚥下調整食」が新設され、特別料金の支払を受けることができる食事の要件も見直されました。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 資料 | 総-1 Ⅰ-1-②「入院時の食費及び光熱水費の基準の見直し」、Ⅰ-1-③「入院時の食事療養に係る見直し」と、厚生労働省の説明資料「2. 物価対応」 |
| 基本的な考え方(食費・光熱水費) | 食材料費や光熱・水道費の上昇等を踏まえ、入院時の食費及び光熱水費の基準額を引き上げる |
| これまでの引上げ | 入院時の食費の基準は、令和6年6月から1食当たり30円、令和7年4月から1食当たり20円の引上げを行ったが、令和7年4月以降も食材費等が上昇していることを踏まえ、1食当たり40円引き上げる |
| 光熱水費 | 入院時の光熱水費の基準(対象は療養病床に入院する65歳以上の者)を1日当たり60円引き上げる |
| 施行 | 令和8年6月1日施行 |
| 令和7年度の上昇分 | 別途、令和7年度補正予算「重点支援地方交付金」による支援も活用可能、と書かれている |
今まで/これから(費用の額)
| 区分 | 現行 | 改定案 |
|---|---|---|
| 入院時食事療養(Ⅰ)(1食につき) | 690円 | 730円 |
| 入院時食事療養(Ⅰ)流動食のみを提供する場合 | 625円 | 665円 |
| 入院時食事療養(Ⅱ)(1食につき) | 556円 | 596円 |
| 入院時食事療養(Ⅱ)流動食のみを提供する場合 | 510円 | 550円 |
| 入院時生活療養(Ⅰ)食事の提供たる療養(1食につき) | 604円 | 644円 |
| 入院時生活療養(Ⅰ)流動食のみを提供する場合 | 550円 | 590円 |
| 入院時生活療養(Ⅱ)食事の提供たる療養(1食につき) | 470円 | 510円 |
| 入院時生活療養(Ⅰ)(Ⅱ)温度、照明及び給水に関する適切な療養環境の形成たる療養(1日につき) | 398円 | 458円 |
患者さんの自己負担(説明資料から)
| 区分 | 現行 | 改定後 |
|---|---|---|
| 食費 一般所得者(1食当たり) | 510円 | 550円(+40円) |
| 食費 住民税非課税世帯(1食当たり) | 240円 | 270円(+30円) |
| 食費 住民税非課税かつ所得が一定基準に満たない70歳以上(1食当たり) | 110円 | 130円(+20円) |
| 光熱水費(1日当たり) | 370円 | 430円(+60円) |
説明資料には、指定難病患者等については、光熱水費の自己負担はなく、据え置きと書かれています。
嚥下調整食と特別料金の見直し
| 項目 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 基本的な考え方 | 入院時の食事療養の質の向上を図る観点から、おいしく安全な食形態で適切な栄養量を有する嚥下調整食について新たな評価を行うとともに、多様なニーズに対応できるよう、特別料金の支払を受けることができる食事の要件を見直す |
| 嚥下調整食(新設) | 特別食加算の対象となる特別食に「(二) 嚥下調整食」を新設。摂食機能又は嚥下機能が低下した患者に対して、医師の発行する食事箋に基づき提供された適切な栄養量及び内容を有する嚥下調整食 |
| 特別料金(1) | 基本メニュー以外のメニューを準備するためにかかる追加的な費用について標準額を削除し、保険医療機関が柔軟に妥当な額を設定できることとする |
| 特別料金(2) | 患者の自由な選択と同意に基づき、行事食やハラール食等の宗教に配慮した食事を提供した場合も、特別の料金の支払いを受けることができることを明確化する |
一次資料:中医協 総-1 個別改定項目について(PDF・厚生労働省)/令和8年度診療報酬改定 2. 物価対応(PDF・厚生労働省)/令和8年度診療報酬改定について(厚生労働省)
病院・クリニックで確かめること
- 入院案内や院内掲示に載せている食費・光熱水費の金額が、令和8年6月1日からの額になっているかをご確認ください。
- 嚥下調整食を特別食として扱うときの食事箋の書き方・記録の残し方は、算定告示と留意事項通知の定めをご確認ください。栄養部門と病棟で、食事箋の様式に嚥下調整食の欄があるかを見ておくと運用が揃います。
- 特別料金の食事(基本メニュー以外のメニュー・行事食・宗教に配慮した食事)は「患者の自由な選択と同意に基づき」とされています。同意の取り方と料金の掲示は、厚生労働省の改定ページにある「療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱いに関する疑義解釈資料」(令和8年5月29日)などの案内をご確認ください。
- 介護保険施設や在宅から入院される方のご家族には、ケアマネジャーを通じて自己負担の額が変わったことを伝えておくと、退院後の費用の相談がしやすくなります。
関係する記事
書き方・要件の記事 神マナでできることこの記事に関係するページ
書類づくりの文例を、LINEでお届けしています
公式LINEで、サービス別の文例集(PDF)と書き方のコツ(週1回)をお送りしています。売り込みはしません・いつでも解除できます。
更新履歴:初版。嚥下調整食や特別料金について疑義解釈が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






