公開:2026年11月8日/出典:社会保障審議会 介護給付費分科会(第264回)資料5
これは審議の途中の「論点」です。決まった内容ではありません。決まったときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 令和8年9月3日の介護給付費分科会(第264回)に、資料5「多床室の室料負担」が出されました。
- 令和7年8月から、「その他型」「療養型」の介護老人保健施設と「Ⅱ型」の介護医療院の多床室で、新たに室料負担(月額8千円相当)が始まっています。
- 論点は、老健と介護医療院の多床室の室料負担の在り方を、在宅との負担の公平性、各施設の機能や利用実態等を踏まえ、令和9年度介護報酬改定に向けた議論も念頭に「どのように考えるか」です。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 社会保障審議会 介護給付費分科会 第264回(令和8年9月3日)資料5「多床室の室料負担」(厚生労働省 老健局) |
| 中身 | 「多床室の室料負担の経緯と現状」「関連する各種意見」「現状と課題及び論点」「参考資料」 |
| 検討するところ | 介護保険部会の「介護保険制度の見直しに関する意見」(令和7年12月25日)で、介護給付費分科会において多床室の室料負担の在り方の検討を行う必要がある、とされた |
| 施設ごとの議論 | 各論としての老健と介護医療院は、第260回(令和8年7月9日)で議論を行った、と注がある |
今まで(居住費の経緯)
| 時期 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 平成17年10月〜 | 在宅と施設の利用者負担の公平性から、居住費を保険給付の対象外に。個室は光熱水費及び室料、多床室は光熱水費を負担。低所得者には負担限度額を設け、特定入所者介護サービス費を支給 |
| 平成27年度〜 | 介護老人福祉施設の多床室で、一定の所得を有する入所者から室料の負担を求める(利用者負担第1〜3段階の者は補足給付で負担を増やさない) |
| 令和7年8月〜 | 「その他型」「療養型」の老健と「Ⅱ型」の介護医療院の多床室で室料負担を導入。室料相当額控除として▲26単位/日、基準費用額(居住費)は+260円/日。外泊時には適用しない |
多床室の居住費(令和7年8月〜・日額)
| 区分 | 基準費用額 | 負担限度額(第1段階/第2段階・第3段階) |
|---|---|---|
| 老健・医療院(室料を徴収する場合) | 697円 | 0円/430円 |
| 老健・医療院等(室料を徴収しない場合) | 437円 | 0円/430円 |
| 特養等 | 915円 | 0円/430円 |
室料相当額控除の算定状況(令和7年11月審査分)は、事業所ベースで老人保健施設3.3%、介護医療院23.0%と書かれています。
資料に並んでいる意見
| 出どころ | 資料に書かれていること(要約) |
|---|---|
| 介護保険部会(見直しに慎重な意見) | 老健は住まいではなく在宅復帰支援・在宅療養支援施設と位置付けられており、室料負担を求めるのは適切ではないのではないか。令和7年8月から新たな見直しが始まったばかりで、財源が厳しいから自己負担を取るというだけでは説得力に欠ける |
| 改革工程(令和5年12月22日閣議決定) | 一部の老健・介護医療院の多床室の室料負担の見直しを着実に実施し、そのうえで更なる見直しを含め必要な検討を行う |
| 財政制度等審議会(令和8年6月26日) | 令和6年度(2024年度)改定で室料負担の導入が見送られた類型についても、多床室の室料相当額を基本サービス費等から除外する見直しを実施することが考えられる |
一次資料:第264回 資料5 多床室の室料負担(PDF)/第264回 介護給付費分科会 資料のページ
事業所で確かめること
- 今の室料相当額控除の対象かどうかは、貴施設の類型(その他型・療養型・Ⅱ型など)と多床室の床面積など、現行の告示の定めによります。貴施設の届出の内容をご確認ください。
- 居住費の額や負担限度額は、入所者の利用者負担段階によって変わります。入所者・ご家族への説明の前に、入所者ごとの利用者負担段階と今の定めをご確認ください。
- 今回の資料は論点の段階です。室料負担の範囲が広がると言い切らず、続きの資料をご確認ください。
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更新履歴:初版。室料負担の在り方が示されたとき・改定の内容が決まったときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






