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介護給付費分科会 第272回・第273回の論点|令和9年度介護報酬改定に向けた審議の要点(特定施設・特養・老健・介護医療院・地域区分)

公開:2026年11月5日/出典:社会保障審議会 介護給付費分科会(第272回・第273回)資料

これは審議の途中の「論点」です。決まった内容ではありません。決まったときはこの記事とまとめを更新します。

要点(3行)

  • 社会保障審議会 介護給付費分科会の第272回が令和8年10月28日、第273回が令和8年11月2日に開かれ、どちらも「令和9年度介護報酬改定に向けて」が議題になりました。
  • 第272回は特定施設入居者生活介護・登録施設介護支援と、横断的事項として地域区分が取り上げられ、あわせて令和6年度介護報酬改定の効果検証の調査(令和8年度調査)の速報値が示されました。
  • 第273回は介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院が取り上げられ、それぞれ「どのように考えるか」という論点と「〜としてはどうか」という対応案が資料に書かれています。

第272回(令和8年10月28日)で示された論点

議事次第の議題は「令和9年度介護報酬改定に向けて」(各サービス:特定施設入居者生活介護、登録施設介護支援/横断的事項:地域区分)と、「令和6年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(令和8年度調査)の結果(速報値)について」です。

テーマ 資料に書かれた論点の要旨 資料名
特定施設入居者生活介護:自立支援に資するケアの更なる推進 認知症への対応力強化を図るための方策と、排泄支援に資するケアの更なる推進の方策について「どのような対応が考えられるか」。対応案は、入居者ごとの排泄支援計画の作成・見直しや、排泄の状態の改善を評価することとしてはどうか。認知症への対応力強化は、別の回の分科会で説明・議論を予定と書かれています。 資料1 特定施設入居者生活介護
特定施設入居者生活介護:住宅型有料老人ホームからの移行促進 特定施設入居者生活介護への移行促進に向けて「どのような対応が考えられるか」。対応案は、移行した事例や事業者の関心事項を調べて好事例を事業者・自治体に周知すること、外部サービス利用型について一般型と比べて取得できない加算の取扱い等を検討するため、サービスの質の向上に資する取組を把握することとしてはどうか。 資料1 特定施設入居者生活介護
特定施設入居者生活介護:安定的な事業運営のための職員配置 職員は利用者数の前年度の平均値に応じて配置する取扱いで、利用者数が減っている施設等で、利用者数が減少する場合の「前年度の平均値」の解釈について「どのように考えるか」。横断的事項の回で説明・議論を予定と書かれています。 資料1 特定施設入居者生活介護
登録施設介護支援・登録施設介護予防支援の基準及び報酬 人員基準(地域生活相談を行うための人員や管理者の要件)、地域生活相談として求める業務の内容、ホームからの独立性を確保するための運営基準、基本報酬や加算等について「どのように考えるか」。対応案は、介護支援専門員に加えて地域生活相談員を置き、介護支援専門員との兼務を認めること、運営基準は原則として居宅介護支援に準じた規定を置いたうえで規定を追加すること、基本報酬は居宅介護支援・介護予防支援と同様の枠組みを前提に、地域生活相談の実施と集合住宅であることを踏まえた設定とすること、逓減制は居宅介護支援との合計の利用者数で判断することとしてはどうか、など。施行時期は、有料老人ホームの登録制の施行後、既存のホームの移行に係る経過措置期間が終わる時期を想定と書かれています。 資料2 登録施設介護支援
地域区分(横断的事項):級地の設定 公務員の地域手当の見直し(級地区分を設定する単位を都道府県単位を基本に広域化・段階数を7区分から5区分へ)を踏まえ、令和9年度以降の地域区分の級地設定と、経過措置や特例の取扱いについて「どのように考えるか」。対応案は、地域手当に準拠して級地を設定することを原則としつつ、市町村の意向を踏まえて従前の上乗せ割合を維持することもできる経過措置を講じること、特例を3級地差ルールに見直すこととし、そのうえで市町村の意向を再度確認して設定してはどうか。 資料3 地域区分
令和6年度介護報酬改定の効果検証の調査(令和8年度調査)速報値 「高齢者施設等と医療機関の連携体制及び協定締結医療機関との連携状況等にかかる調査研究事業」と「離島・中山間地域・豪雪地帯等における各種加算等の在り方の調査・検証研究事業」の速報値(案)が示されました。全体の結果は最終版で報告するとされています。 資料4・資料4-1・資料4-2

第273回(令和8年11月2日)で示された論点

議事次第の議題は「令和9年度介護報酬改定に向けて」(各サービス:介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院)です。

テーマ 資料に書かれた論点の要旨 資料名
介護老人福祉施設:透析患者の受け入れ・支援に対する評価 送迎だけでなく透析前後や日常の健康観察、透析医療機関との連携などが要ることから、血液透析患者・腹膜透析患者の受入れ体制の整備を進めるために「どのような対応が考えられるか」。対応案は、特別通院送迎加算を見直し、送迎を含む一連の支援を総合的に評価してはどうか。 資料1 介護老人福祉施設
介護老人福祉施設:配置基準等の解釈 併設事業所の配置基準、介護支援専門員の併設事業所等での兼務、入院した入所者のベッド確保の規定の解釈について「どう考えるか」。対応案は、本体施設の業務と一体不可分な併設事業所等の業務は兼務できることを明確化すること、入院時に退院の時期にかかわらず3か月間空床とすることを求める趣旨ではない旨を運営基準上明確化してはどうか。 資料1 介護老人福祉施設
介護老人福祉施設:経過的小規模介護老人福祉施設等の基本報酬 平成17年度以前に開設した定員30名の施設の基本報酬について、通常の基本報酬との統合に向けて「どのように考えるか」。対応案は、離島・過疎地域以外の施設は基本報酬を見直し、離島・過疎地域の施設は令和9年度報酬改定では見直さず、引き続き統合に向けて検討してはどうか。 資料1 介護老人福祉施設
介護老人福祉施設:加算の見直し 算定率が低い退所支援等に係る加算、在宅・入所相互利用加算、小規模拠点集合型施設加算のあり方について「どう考えるか」。対応案は、退所前訪問相談援助加算など5つの加算を統合・整理し、在宅・入所相互利用加算と小規模拠点集合型施設加算は廃止、1年の経過措置を設けてはどうか。 資料1 介護老人福祉施設
介護老人福祉施設:安定的な事業運営のための職員配置 入所者数が減少する場合の「前年度の平均値」の解釈について「どのように考えるか」。横断的事項の回で説明・議論を予定。 資料1 介護老人福祉施設
介護老人保健施設:初期加算(Ⅰ) 医療機関からの退院後、早期に適切なリハビリテーションにつなげる観点から、初期加算(Ⅰ)の評価の在り方について「どのように考えるか」。対応案は、急性期医療を担う医療機関の一般病棟以外の病棟から退院した者も評価の対象とすることとしてはどうか。 資料2 介護老人保健施設
介護老人保健施設:透析患者の受入れ・所定疾患施設療養費 透析患者への対応の充実と、所定疾患施設療養費の対象疾患の在り方について。対応案は、透析医療機関との連携体制の確保等を行ったうえで透析患者を受け入れた場合の評価を検討すること、所定疾患施設療養費の対象疾患に褥瘡感染を追加すること(入所中に生じた褥瘡感染への措置は対象外)としてはどうか。 資料2 介護老人保健施設
介護老人保健施設:在宅復帰・在宅療養支援等指標、地域貢献・リハビリ 在宅復帰・在宅療養支援等指標の在り方について「どのように考えるか」。対応案は、特別養護老人ホームへの退所を在宅復帰率の対象に含める等の算出方法の見直し、要介護4・5や経管栄養に係る指標の整理、新型コロナウイルス感染症・インフルエンザで入退所を停止した期間を在宅復帰率の計算から除く取扱いの明確化、地域ケア会議等への関与やサービス・活動Cへの関与を評価の対象として明確化することなど。 資料2 介護老人保健施設
介護老人保健施設:短期集中リハ・薬物療法・報酬の簡素化 短期集中リハビリテーション実施加算と認知症短期集中リハビリテーション実施加算の算定要件をそろえる見直し、薬剤師による継続的な薬学的管理や薬剤情報の引き継ぎを評価するためのかかりつけ医連携薬剤調整加算の見直し等、試行的退所時指導加算の廃止が、対応案として示されました。協力医療機関や人生の最終段階の医療・介護は、別の回で説明・議論を予定。 資料2 介護老人保健施設
介護医療院:透析・経管栄養・薬物療法 透析患者を受け入れた場合の評価の検討、基本サービス費の医療処置割合の計算に経管栄養を実施している利用者を含めないとする要件の見直し、薬剤師による継続的な薬学的管理を通じた取組の評価が、対応案として示されました。 資料3 介護医療院
介護医療院:報酬体系の整理・簡素化、職員配置 算定率の低い退所前訪問指導加算・退所後訪問指導加算・在宅復帰支援機能加算を統合・整理してはどうか。入所者数が減少する場合の「前年度の平均値」の解釈は、横断的事項の回で説明・議論を予定。協力医療機関や人生の最終段階の医療・介護も別の回で予定。 資料3 介護医療院

一次資料

事業所で確かめること

  • ここに並べたのは審議の途中の論点と対応案です。報酬・基準は、決まって告示・通知が出るまでは今の告示・通知のとおりです。
  • 貴事業所のサービスが取り上げられた回の資料(PDF)で、論点のページと、その前にある「これまでの分科会における主なご意見」、後ろの参考資料(調査の数字)を読んでおくと、話の流れがつかめます。
  • 加算の統合・廃止や算定要件の見直しが対応案に入っている施設は、今算定している加算と資料の加算名を見比べておくと、決まったときに確かめる範囲がはっきりします。
  • 職員配置の「前年度の平均値」や認知症への対応力強化、協力医療機関などは、資料に「別の回で説明・議論を予定」と書かれています。次の回の資料もあわせてご確認ください。

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この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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