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訪問看護の夜間・早朝/深夜の加算|告示の対照表と、訪問時刻を残す記録【出典つき】

訪問看護(介護保険)には、訪問した時刻によって分かれる加算が2つ置かれています。「夜間又は早朝に指定訪問看護を行った場合の加算」と「深夜に指定訪問看護を行った場合の加算」です。要件の中身が違うのではなく、同じ「訪問の時間帯」という1本の軸のどこに乗ったかで分かれるため、この記事では2つを1本にまとめて対照表にしています。

そして、この2つを扱ううえで最初に押さえておきたいことが1つあります。「何時から何時までが夜間・早朝で、何時から何時までが深夜か」という時刻の区切りは、算定基準告示の本文には書かれていません。告示に書かれているのは、対象となる区分・時間帯の呼び名・加算率だけです。時刻の定義は留意事項通知に委ねられています。そのため、この記事では時刻の帯を当社が書き込むのではなく、「告示で確認できたこと」「告示本文では確認できなかったこと」「保険者(指定権者)へ照会して埋める欄」の3つに分けて並べています。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

時刻で分かれる2つの加算|告示の定めと、貴事業所の記入欄(4表・38行)

2つの加算を1行ずつ並べた定め

項目 夜間又は早朝に指定訪問看護を行った場合の加算 深夜に指定訪問看護を行った場合の加算
告示上の位置 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5
単位数の定め 1回につき所定単位数の100分の25を加算 1回につき所定単位数の100分の50を加算
加算率(/100) 25 50
頻度 1回につき 1回につき
対象区分 イ, ロ イ, ロ
訪問の時間帯 夜間, 早朝 深夜
ハ(定期巡回連携)の扱い 月包括であるハは注5に掲げられていません 月包括であるハは注5に掲げられていません
重複として掲げられているもの 深夜加算(100分の50)との重複 夜間・早朝加算(100分の25)との重複
記録として挙げられているもの 訪問時刻が分かる訪問看護記録 訪問時刻が分かる訪問看護記録
時刻の区切り 告示本文には示されておらず、留意事項通知に委ねられています 告示本文には示されておらず、留意事項通知に委ねられています
改定の状況 令和6年度改定後の内容。令和8年厚生労働省告示第87号でも改正はありません 令和6年度改定後の内容。令和8年厚生労働省告示第87号でも改正はありません

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

夜間又は早朝の加算|告示の定めと、貴事業所の記入欄

告示が定めている項目 告示の定め(値) 出典 貴事業所の登録・運用(記入欄)
対象区分 イ, ロ 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
対象区分に付されている注記 イ=訪問看護ステーション、ロ=病院又は診療所。月包括のハは対象として掲げられていません 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
訪問の時間帯 夜間, 早朝 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
訪問の時間帯に付されている注記 夜間・早朝の具体的な時刻は算定基準告示本文には示されておらず、留意事項通知に委ねられています 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
告示の本文(引用) 「夜間又は早朝に指定訪問看護を行った場合は、1回につき所定単位数の100分の25に相当する単位数を所定単位数に加算し」 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
加算率 25(単位:/100) 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
単位数の定め 1回につき所定単位数の100分の25を加算 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
頻度 1回につき 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
挙げられている記録 訪問時刻が分かる訪問看護記録 加算データベース(出典欄記載の告示に基づく) 様式名(     )
重複として掲げられているもの 深夜加算(100分の50)との重複 加算データベース(出典欄記載の告示に基づく) (     )
届出の要否 注5には都道府県知事への届出に関する規定は置かれていません。告示が明示的に定めているものではないため、取扱いは指定権者にご確認ください 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 照会先・照会日(     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

深夜の加算|告示の定めと、貴事業所の記入欄

告示が定めている項目 告示の定め(値) 出典 貴事業所の登録・運用(記入欄)
対象区分 イ, ロ 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
訪問の時間帯 深夜 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
訪問の時間帯に付されている注記 深夜の具体的な時刻は算定基準告示本文には示されておらず、留意事項通知に委ねられています 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
告示の本文(引用) 「深夜に指定訪問看護を行った場合は、1回につき所定単位数の100分の50に相当する単位数を所定単位数に加算する」 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
加算率 50(単位:/100) 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
単位数の定め 1回につき所定単位数の100分の50を加算 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
頻度 1回につき 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
ハ(定期巡回連携)の扱い 月包括であるハは注5に掲げられていません 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 (     )
挙げられている記録 訪問時刻が分かる訪問看護記録 加算データベース(出典欄記載の告示に基づく) 様式名(     )
重複として掲げられているもの 夜間・早朝加算(100分の25)との重複 加算データベース(出典欄記載の告示に基づく) (     )
届出の要否 注5には届出に関する規定は置かれていません。告示が明示的に定めているわけではないため、取扱いは指定権者にご確認ください 平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5 照会先・照会日(     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事が数字と条文を引いている資料

資料 この記事で引いている箇所 備考
平成12年厚生省告示第19号 別表 3 訪問看護費 注5 対象区分、訪問の時間帯、加算率(25/100・50/100)、単位数の定め、頻度、告示の本文 加算率と対象区分は告示本文で直接確認しています
令和8年厚生労働省告示第87号(新旧対照表) 改定の状況(令和6年度改定後の内容であり、改正はありません) 改定の有無の確認に使用
厚生労働省 運営指導マニュアル 別添1「訪問看護」 運営指導で確認される項目・確認文書 時刻に関係する項目のみを抜き出しています
自治体が公表している集団指導・運営指導資料 公表されている指摘(出典自治体名を併記) 本記事に載せたものは出典が公表されているものだけです
時刻の定義に関する資料 この記事では書き込んでいません 当初出典としていた通知のオンライン版で該当箇所を取得できなかったため、出典から削除し、定義が未確認である旨を明記しています

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

「何時から何時までがどちらか」|確認できたこと・確認できなかったこと・保険者への照会欄(4表・58行)

時刻の帯を1枚で引けるようにするのが、この2加算を1本にまとめる理由です。ただし、その1枚に当社が時刻を書き込むことはできません。告示本文に時刻が書かれていないからです。そこで、この節では「1枚で引ける表」を、貴事業所が保険者に確かめた区切りを書き込んで完成させる形で用意しています。書き込む前に、まず何が確認できていて何が確認できていないのかを切り分けます。

確認できたこと/確認できなかったことの切り分け

項目 告示本文で確認できたか この記事での扱い
夜間又は早朝の加算率(25/100) 確認できた そのまま記載
深夜の加算率(50/100) 確認できた そのまま記載
対象となる区分(イ・ロ) 確認できた そのまま記載
ハ(定期巡回連携)が注5に掲げられていないこと 確認できた そのまま記載
加算の頻度(1回につき) 確認できた そのまま記載
「夜間」の開始時刻・終了時刻 確認できていない 時刻を書かず、照会欄にしています
「早朝」の開始時刻・終了時刻 確認できていない 時刻を書かず、照会欄にしています
「深夜」の開始時刻・終了時刻 確認できていない 時刻を書かず、照会欄にしています
時間帯の判定に用いる時刻(訪問開始時刻か、終了時刻か、その他か) 確認できていない 照会欄にしています
訪問が2つの時間帯にまたがった場合の扱い 確認できていない 照会欄にしています
届出の要否 注5に規定が置かれていないことは確認できたが、要否そのものを告示が定めているわけではない 照会欄にしています
他の加算との併算定の取扱い 告示本文からは確認できていない 公表資料の記載を出典つきで紹介し、取扱いは照会欄にしています

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

0時から23時まで24行|貴事業所が確認した区分を書き込む1枚表

保険者(指定権者)に確かめた区切りを、この24行に一度だけ書き込んでおくと、以後は訪問時刻からこの1枚を引くだけで済みます。空欄のまま運用せず、根拠にした資料の名称とページ、確認した日と確認先まで残してください。

時間帯 貴事業所が確認した区分(記入欄) 根拠にした資料の名称・ページ(記入欄) 確認した日・確認先(記入欄)
0時00分〜0時59分 (     ) (     ) (     )
1時00分〜1時59分 (     ) (     ) (     )
2時00分〜2時59分 (     ) (     ) (     )
3時00分〜3時59分 (     ) (     ) (     )
4時00分〜4時59分 (     ) (     ) (     )
5時00分〜5時59分 (     ) (     ) (     )
6時00分〜6時59分 (     ) (     ) (     )
7時00分〜7時59分 (     ) (     ) (     )
8時00分〜8時59分 (     ) (     ) (     )
9時00分〜9時59分 (     ) (     ) (     )
10時00分〜10時59分 (     ) (     ) (     )
11時00分〜11時59分 (     ) (     ) (     )
12時00分〜12時59分 (     ) (     ) (     )
13時00分〜13時59分 (     ) (     ) (     )
14時00分〜14時59分 (     ) (     ) (     )
15時00分〜15時59分 (     ) (     ) (     )
16時00分〜16時59分 (     ) (     ) (     )
17時00分〜17時59分 (     ) (     ) (     )
18時00分〜18時59分 (     ) (     ) (     )
19時00分〜19時59分 (     ) (     ) (     )
20時00分〜20時59分 (     ) (     ) (     )
21時00分〜21時59分 (     ) (     ) (     )
22時00分〜22時59分 (     ) (     ) (     )
23時00分〜23時59分 (     ) (     ) (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

保険者へ照会するときの質問文(そのまま送れる10問)

# 照会文(そのまま送れる形) 回答(記入欄)
1 訪問看護費 注5の「夜間」は、何時から何時までとして取り扱われていますか。根拠となる通知・資料の名称もあわせてご教示ください。 (     )
2 同じく「早朝」は、何時から何時までとして取り扱われていますか。 (     )
3 同じく「深夜」は、何時から何時までとして取り扱われていますか。 (     )
4 時間帯の判定は、訪問の開始時刻・終了時刻のいずれを基準として取り扱われていますか。 (     )
5 1回の訪問が2つの時間帯にまたがった場合、どちらの時間帯として取り扱われますか。 (     )
6 居宅サービス計画または訪問看護計画に、当該時間帯の訪問として位置付けておく必要はありますか。位置付けの記載方法にご指定はありますか。 (     )
7 利用者・ご家族への事前の説明と同意について、貴市(貴県)で求めておられる様式・記載事項はありますか。 (     )
8 注5の加算について、体制等に関する届出の提出を求めておられますか。求められる場合、様式と提出時期をご教示ください。 (     )
9 他の加算と重ねる場面について、貴市(貴県)が公表しておられる資料はありますか。 (     )
10 運営指導の際に、訪問時刻を確認する資料として何をご用意すればよいでしょうか。 (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

照会の回答を、事業所の記録として残す欄

入れる内容の型 記入欄
照会先 保険者名・担当課名まで書く (     )
照会方法 電話・メール・窓口・公表資料の参照のいずれか (     )
照会日 年月日と時刻 (     )
照会した者 所属と氏名 (     )
回答した者 担当課名(氏名の記載可否は保険者の運用に従う) (     )
回答の要旨 時刻の区切りを、そのまま引用できる形で書き写す (     )
根拠として示された資料 資料名・発行年月・該当ページ (     )
事業所内での周知日 周知した日と、周知の方法 (     )
周知の対象 訪問する看護師等・請求担当・管理者の別 (     )
次回の見直し予定 改定時期・資料更新時期に合わせた確認予定日 (     )
関連する様式の改訂 記録様式・提供票・請求点検表のどれを直したか (     )
保管場所 紙・電子の別と、ファイル名まで (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

訪問の開始・終了時刻を、どこにどう残すか(4表・45行)

加算データベースが、この2加算について挙げている記録は「訪問時刻が分かる訪問看護記録」の1点です。短い一行ですが、実務では「時刻が分かる」を成立させるために複数の書類が関わります。まず、どの書類にどの時刻が入るのかを分けて把握しておきます。

時刻が現れる書類と、そこに入る時刻の種類

書類 そこに入る時刻 誰が書くか 貴事業所の様式名・保管場所(記入欄)
訪問看護記録書Ⅱ 訪問した日の開始時刻・終了時刻 訪問した看護師等 (     )
訪問看護計画書 訪問の曜日・予定時刻・所要時間の目安 計画を作成した看護師等 (     )
居宅サービス計画・提供票 位置付けられた訪問の時間帯 介護支援専門員 (     )
訪問予定表・スケジュール 訪問予定の時刻と担当者 管理者・スケジュール担当 (     )
勤務予定・実績表 その時刻に勤務していた看護師等 管理者 (     )
タイムカード・出退勤記録 事業所を出た時刻・戻った時刻 看護師等本人 (     )
訪問看護報告書 その月の訪問日と回数 計画を作成した看護師等 (     )
給付費請求明細 加算の算定回数 請求担当 (     )
受電記録・連絡記録 連絡を受けた時刻、折り返した時刻 受電した者 (     )
運営規程 営業日および営業時間 管理者 (     )
重要事項説明書 営業時間、時間外の取扱い、費用の説明 管理者 (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

時刻欄|書き足りない書き方と、そのまま貼れる完成文(12組)

時刻の欄は、数字を1つ入れれば埋まってしまいます。だからこそ「読んで、いつ・どこで・誰が・何をしたのかが分かるか」で差がつきます。右の列はそのまま貼って使える完成文です。

場面 書き足りない書き方 そのまま貼れる完成文
予定どおりの訪問 「訪問。特変なし」 6時40分に居宅へ到着し、6時42分に訪問を開始、7時25分に終了した。開始時の体温36.6℃、血圧128/74mmHg、脈拍68回/分、SpO2 97%(室内気)。訪問時刻は担当看護師○○が携帯端末の時計で確認し、居宅を出た時刻とあわせて記録した。
予定より早く着いた 「早めに訪問」 予定は7時00分開始であったが、6時48分に到着した。ご家族の了承を得たうえで6時50分に訪問を開始し、7時30分に終了した。開始・終了の各時刻は訪問時に記入し、予定との差はご本人・ご家族に説明のうえ記録した。
予定より遅れた 「渋滞のため遅れた」 予定は21時00分開始であったが、先の訪問先からの移動に時間を要し、21時22分に到着した。21時24分に訪問を開始し、22時05分に終了した。遅延の見込みは20時55分に電話でご家族へお伝えし、了承を得た旨を併せて記録した。
訪問が長引いた 「予定より長くかかった」 21時30分に訪問を開始し、予定の30分を超えて22時20分に終了した。延長の理由は、処置に用いる物品の補充と、ご家族への手順の説明に時間を要したためである。開始・終了時刻はいずれも実際の時刻を記入した。
2人で訪問した 「2名で訪問」 5時50分に看護師○○と看護師△△の2名で訪問を開始し、6時35分に終了した。2名で訪問した理由と、それぞれが行った内容を分けて記載し、両名の氏名と開始・終了時刻を記録した。
担当が交代した 「担当変更」 当初の担当は看護師○○の予定であったが、勤務変更により看護師△△が訪問した。訪問は22時10分に開始し、22時50分に終了した。変更の経緯と、変更を決めた日時(当日18時05分)を勤務実績表と併せて記録した。
不在で訪問できなかった 「不在」 6時30分に居宅へ到着したが応答がなく、6時35分と6時42分に携帯電話へ連絡した。6時50分にご家族から折り返しの連絡があり、当日は訪問を行わなかった。到着時刻・連絡時刻・連絡内容を記録し、訪問を行っていないことを明記した。
途中で中断した 「途中で終了」 21時05分に訪問を開始したが、21時20分にご本人の希望により処置を中断した。21時35分に再開し、22時00分に終了した。中断していた時間と、その間に行ったことを分けて記録した。
移動時間が含まれている 「移動を含め1時間」 事業所を6時05分に出発し、6時38分に居宅へ到着した。訪問は6時40分に開始し、7時15分に終了、7時48分に事業所へ戻った。訪問看護として記録する時間は6時40分から7時15分までであり、移動の時間はこれと分けて記載した。
同日に2回訪問した 「1日2回訪問」 1回目は6時50分から7時30分まで、2回目は20時40分から21時15分まで訪問した。それぞれの回について、開始時刻・終了時刻・実施した内容・ご本人の状況を分けて記載し、同一の記録に統合していない。
時計がずれていた (記載なし) 訪問時に用いた携帯端末の時刻と、居宅の時計に約4分の差があった。記録には携帯端末の時刻(21時38分開始・22時14分終了)を用い、時刻の取得元を明記した。事業所では毎月1日に端末の時刻を確認している。
後から記入した 「後日記入」 訪問は5時45分に開始し、6時30分に終了した。訪問時に手控えへ記入した時刻を、同日9時10分に記録書へ転記した。転記した日時と転記した者の氏名を欄外に記載している。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

時間帯をまたいだ・区切りに近い場面の記録(10場面)

時刻の区切りが告示本文で確認できていない以上、「どちらの時間帯か」を記録に書くのではなく、「実際の時刻」を書くのが基本になります。区切りに近い訪問ほど、開始と終了の両方、そして時刻をどこから取ったかまで残しておくと、後から説明できます。またいだ場合の取扱いは保険者へ照会し、その回答を上の欄に残してください。なお、本記事の完成文に出てくる時刻は、記載の書式を示すための例であり、時間帯の区切りを示すものではありません。区切りは前節の照会文でご確認ください。

場面 記録に残す完成文 照会・確認しておくこと(記入欄)
貴事業所が確認した区切りをまたいで終了した 訪問は21時50分に開始し、22時35分に終了した。開始・終了の時刻はいずれも訪問時に記入し、時刻は携帯端末の時計から取得した。 またいだ場合の判定の基準(     )
予定より遅れて開始した(区切りに近い時刻) 訪問は22時06分に開始し、22時48分に終了した。開始が予定より6分遅れた理由は、前の訪問先での記録の確認に時間を要したためである。 判定に用いる時刻(     )
日付が変わる時刻をまたいだ 訪問は23時40分に開始し、翌日の0時25分に終了した。記録は開始した日の記録として作成し、終了時刻には日付を併記した。 日付をまたぐ場合の記録の作り方(     )
朝の早い時刻に開始し、日中にかけて終了した 訪問は7時45分に開始し、8時20分に終了した。開始・終了とも実際の時刻を記入し、計画上の予定時刻(8時00分開始)との差を併記した。 境目にかかる訪問の取扱い(     )
予定は日中だったが、実際は早い時刻になった ご本人の希望により、予定の10時00分から6時30分へ変更した。変更の申し出は前日16時20分に電話で受け、訪問看護計画の変更を行ったうえで訪問した。訪問は6時30分に開始し、7時10分に終了した。 計画変更の手順と記録(     )
予定は日中だったが、実際は遅い時刻になった ご家族の勤務の都合により、予定の14時00分から21時00分へ変更した。変更の連絡は当日9時35分に受け、介護支援専門員へ同日10時05分に連絡した。訪問は21時02分に開始し、21時45分に終了した。 介護支援専門員への連絡の残し方(     )
連続する2件の訪問が区切りをまたいだ 1件目は21時00分から21時40分まで、2件目は22時05分から22時45分まで訪問した。移動に要した時間は21時40分から22時05分までである。 連続訪問の記録の分け方(     )
訪問を開始したが短時間で終了した 訪問は5時30分に開始したが、ご本人が入眠されていたため観察のみを行い、5時48分に終了した。行った内容(呼吸数18回/分、体温36.4℃の測定)と、行わなかった内容を分けて記載した。 短時間となった場合の記録(     )
予定になかった時刻に訪問した 当日20時15分にご家族から電話があり、20時50分に訪問を開始、21時30分に終了した。連絡を受けた時刻、要請の内容、訪問を決めた時刻、訪問の開始・終了時刻をそれぞれ記録した。 予定外の訪問の取扱い(     )
訪問後に時刻を訂正した 当初21時30分開始と記入していたが、同行した看護師の手控えと照合し、21時18分開始へ訂正した。訂正した日時・訂正した者・訂正の理由を残し、元の記載は消さずに二重線で残した。 訂正の方法(     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

時刻の書き方を事業所で統一する(記入欄・12項目)

決めておくこと 決め方の例 貴事業所の定め(記入欄)
時刻の取得元 携帯端末の時計・記録システムの自動打刻・腕時計のいずれか (     )
記入の単位 1分単位で記入する/5分単位に丸めない (     )
開始時刻の定義 玄関に入った時刻か、ご本人と接した時刻か (     )
終了時刻の定義 処置を終えた時刻か、居宅を出た時刻か (     )
移動時間の扱い 訪問の時間と分けて記載する (     )
記入のタイミング 訪問時に手控えへ記入し、当日中に記録書へ転記する (     )
転記した場合の残し方 転記日時と転記者を欄外に記載する (     )
日付をまたいだ場合の記載 終了時刻に日付を併記する (     )
訂正の方法 元の記載を残し、訂正日時・訂正者・理由を書く (     )
端末の時刻確認 毎月1日に管理者が確認し、確認記録を残す (     )
予定と実績が異なった場合 差が生じた理由を1文で残す (     )
点検する人 管理者が月末に記録と請求を突き合わせる (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

計画・提供票・記録・請求|4つに載る時刻をそろえる(3表・33行)

公表されている指摘を読むと、時刻に関する指摘は「記録がない」よりも「書類どうしで食い違っている」「計画上の時刻をそのまま記録に書き写している」という形で現れています。時刻は4つの書類に別々に載るので、どれとどれを突き合わせるのかを先に決めておきます。

4つの書類に載る時刻の対照

書類 載っている時刻 突き合わせる相手 食い違ったときに残すこと
居宅サービス計画・提供票 位置付けられた訪問の時間帯 訪問看護計画書 介護支援専門員へ連絡した日時と、その内容
訪問看護計画書 訪問の曜日・予定時刻 訪問看護記録書Ⅱ 計画を変更した日と、変更の理由
訪問看護記録書Ⅱ 実際の開始・終了時刻 勤務実績表・タイムカード 差が生じた理由と、時刻の取得元
勤務予定・実績表 その時刻に勤務していた者 訪問看護記録書Ⅱの担当者名 勤務変更の決定日時と、決めた者
タイムカード・出退勤記録 事業所を出た時刻・戻った時刻 訪問看護記録書Ⅱ 移動に要した時間を分けて書いたこと
訪問看護報告書 その月の訪問日と回数 給付費請求明細 回数が一致しない場合の確認経過
給付費請求明細 加算の算定回数 訪問看護記録書Ⅱの該当回 点検した日と、点検した者
受電記録・連絡記録 連絡を受けた時刻 訪問看護記録書Ⅱの開始時刻 連絡から訪問までの経過
運営規程・重要事項説明書 営業日および営業時間 実際の訪問時刻 営業時間外の訪問についての説明の記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

書類どうしが食い違ったときに残す一文(10場面)

場面 そのまま貼れる完成文
計画の時刻と記録の時刻が違う 訪問看護計画書では21時00分開始としていたが、実際は21時35分に開始し、22時10分に終了した。差が生じた理由は先の訪問が延長したためであり、当日20時50分にご家族へ連絡し了承を得た。
提供票と計画の時間帯が違う 提供票の位置付けは20時台であったが、訪問看護計画書は21時台としていた。介護支援専門員へ○月○日10時15分に連絡し、提供票の修正を依頼した。連絡した相手の氏名と依頼内容を記録した。
記録と勤務実績表の担当者が違う 記録書Ⅱの担当者は看護師△△であるが、勤務予定表では看護師○○となっていた。当日18時05分に勤務変更を決定しており、勤務実績表を訂正のうえ、決定した日時と決めた者を記載した。
記録と請求の回数が違う 当月の記録書Ⅱ上の該当する訪問は3回であったが、請求データでは2回であった。○月○日に管理者が突き合わせて相違を確認し、保険者へ照会したうえで対応した経過を記録した。
記録に開始時刻しかない 終了時刻が未記入であったため、同行した看護師の手控えと利用者宅での確認により22時05分と確認し、確認した日時(○月○日9時20分)と確認方法を併記して補記した。
計画上の時刻をそのまま書き写していた これまで計画上の予定時刻を記録書へ転記していたが、○月○日以降は実際の開始・終了時刻を記入する運用へ改めた。改めた日と、周知した相手を管理者会議の記録に残した。
営業時間外の訪問だった 訪問は営業時間外の5時40分に開始し、6時20分に終了した。時間外の訪問については重要事項説明書に基づき事前にご説明し、○月○日に同意をいただいた記録がある。
タイムカードと訪問時刻が合わない タイムカードの退勤打刻は22時50分であるが、訪問の終了は22時05分である。差は事業所へ戻ってからの記録作成によるもので、移動と記録作成の時間を訪問の時間と分けて記載した。
受電から訪問までの経過が抜けている 20時15分にご家族から電話を受け、20時22分に主治の医師へ連絡、20時50分に訪問を開始し、21時30分に終了した。受電・連絡・訪問の各時刻を分けて記録した。
同一日の複数回が1つの記録になっていた 同一日の2回の訪問を1つの記録にまとめていたため、○月○日に記録を分け、1回目(6時50分〜7時30分)と2回目(20時40分〜21時15分)それぞれについて内容とご本人の状況を記載し直した。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

月末に見る点検表(14項目)

点検すること 見る書類 結果(記入欄) 点検日・点検者(記入欄)
当月の全訪問について開始・終了時刻が両方記入されているか 訪問看護記録書Ⅱ (     ) (     )
時刻が計画からの転記になっていないか 訪問看護記録書Ⅱ・訪問看護計画書 (     ) (     )
時刻の記入が1分単位になっているか 訪問看護記録書Ⅱ (     ) (     )
同一日に複数回訪問した回が分けて記録されているか 訪問看護記録書Ⅱ (     ) (     )
日付をまたいだ訪問に日付が併記されているか 訪問看護記録書Ⅱ (     ) (     )
記録の担当者と勤務実績表の担当者が一致しているか 勤務予定・実績表 (     ) (     )
移動時間が訪問の時間と分けて書かれているか 訪問看護記録書Ⅱ (     ) (     )
予定と実績の差に理由が書かれているか 訪問看護記録書Ⅱ (     ) (     )
計画を変更した回に変更日と理由が残っているか 訪問看護計画書 (     ) (     )
介護支援専門員への連絡が記録されているか 連絡記録 (     ) (     )
記録上の該当回数と請求データの回数が一致しているか 給付費請求明細 (     ) (     )
訂正した箇所に訂正日時・訂正者・理由があるか 訪問看護記録書Ⅱ (     ) (     )
端末の時刻確認を当月に行ったか 時刻確認の記録 (     ) (     )
保険者へ照会した内容に更新がないか 照会記録・保険者の公表資料 (     ) (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

運営指導で確認される書類|別添1「訪問看護」の項目と当日そろえる文書(2表・27行)

別添1「訪問看護」の確認項目のうち、訪問時刻に関係するもの(11項目)

確認項目(該当条項) 確認内容 確認文書 貴事業所の状況(記入欄)
サービス提供の記録(第19条) 日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記録しているか サービス提供記録 (     )
サービス提供の記録(第19条) 訪問看護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか サービス提供記録 (     )
訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成(第70条) サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか 主治の医師の指示及び居宅サービス計画に基づく訪問看護計画 (     )
訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成(第70条) 居宅サービス計画に基づいて訪問看護計画が立てられているか 訪問看護計画、アセスメントシート (     )
訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成(第70条) 訪問看護報告書は作成されているか 訪問看護報告書 (     )
居宅サービス計画に沿ったサービスの提供(第16条) 居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか 居宅サービス計画 (     )
内容及び手続の説明及び同意(第8条) 利用申込者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか/重要事項説明書の内容に不備等はないか 重要事項説明書、利用契約書 (     )
利用料等の受領(第66条) 利用者からの費用徴収は適切に行われているか/領収書を発行しているか 請求書、領収書 (     )
運営規程(第73条) 営業日及び営業時間について定めているか 運営規程 (     )
勤務体制の確保等(第30条) サービス提供は事業所の従業者によって行われているか 雇用の形態(常勤・非常勤)がわかる文書 (     )
従業者の員数(第60条) 利用者に対し、従業者の員数は適切であるか/専門職は必要な資格を有しているか 勤務実績表/タイムカード、勤務体制一覧表、従業者の資格証 (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

当日そろえる文書|保管場所と最終更新日の記入欄(16点)

文書 そろえる範囲の目安 保管場所(記入欄) 最終更新日(記入欄)
訪問看護記録書Ⅱ 対象期間の全訪問分 (     ) (     )
訪問看護計画書 対象期間に有効なもの (     ) (     )
訪問看護報告書 対象期間の各月分 (     ) (     )
主治の医師の指示書 対象期間に有効なもの (     ) (     )
居宅サービス計画・提供票 対象期間の各月分 (     ) (     )
勤務予定表・勤務実績表 対象期間の各月分 (     ) (     )
タイムカード等の出退勤記録 対象期間の各月分 (     ) (     )
従業者の資格証 訪問した看護師等の全員分 (     ) (     )
給付費請求明細 対象期間の各月分 (     ) (     )
運営規程 現行のもの (     ) (     )
重要事項説明書 現行のものと、対象者へ交付した控え (     ) (     )
利用契約書 対象者分 (     ) (     )
請求書・領収書の控え 対象期間分 (     ) (     )
受電記録・連絡記録 対象期間分 (     ) (     )
時刻の取扱いに関する事業所内の定め 現行のもの (     ) (     )
保険者への照会記録 時刻の区切りに関するもの (     ) (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

公表されている指摘と、判断が分かれやすいところ(3表・20行)

訪問看護で公表されている指摘(2件・出典つき)

当社の監査データベース(自治体が公表している資料に基づく353件)を、この2加算の名称で検索したところ、「夜間又は早朝に指定訪問看護を行った場合の加算」「深夜に指定訪問看護を行った場合の加算」という加算名そのものを名指しした指摘は見つかりませんでした。見つかったのは、緊急時の訪問と時間帯の加算が重なる場面についての指摘です。緊急時訪問看護加算そのものの要件は本記事では扱いませんが、時間帯の加算の側から見て確認しておく点として、公表されている記載を引用します。

出典自治体 公表されている指摘 公表資料に書かれている留意点 確認に用いる書類
仙台市 「緊急時訪問看護加算を算定しているにもかかわらず、1回目の緊急時訪問を行った際に早朝・夜間、深夜の加算を算定している」 「当該加算に係る緊急時訪問を行った場合に、早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算は算定できません。ただし、1月以内で2回目以降の緊急時訪問については、早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算を算定することができます」と示されています 訪問看護記録書、緊急時訪問の要請・訪問時刻の記録、居宅サービス計画、給付費請求明細
仙台市 「緊急時訪問看護加算を算定しているにもかかわらず、1回目の緊急時訪問を行った際に早朝・夜間、深夜の加算を算定していた」/「利用者から加算を算定することの同意を得ていない」 「事前に説明し同意を得る必要がある」とされ、他の事業所から当該加算に係る訪問看護を受けていないか併せて確認することが示されています 緊急時訪問看護加算の同意書、訪問看護記録書、請求明細、他事業所への確認記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、仙台市の資料には、同趣旨の指摘が静岡市および新潟市の集団指導資料にも記載されている旨が併記されています。いずれも当初から計画されていた時間帯の訪問と、緊急の要請による訪問とを区別して記録することが前提になります。緊急時訪問看護加算そのものの要件・体制については、本記事では扱いません。

他サービスで公表されている「時刻」の指摘(参考・6件)

時間帯によって分かれる加算は訪問看護だけのものではなく、時刻の記録に関する指摘は他のサービスでも公表されています。以下はいずれも訪問看護以外のサービスに対する指摘です。そのまま訪問看護に当てはめることはできませんが、「時刻をどう残しているか」という観点は共通しているため、自己点検の手がかりとして引用します。

出典自治体 対象サービス 公表されている指摘 確認に用いる書類
静岡市 訪問介護 「夜間の訪問介護に係る加算について、居宅サービス計画又は訪問介護計画書上に、サービス開始時刻が加算の対象となる時間帯にあることの位置付けがない利用者に対して加算を算定している」 居宅サービス計画書・提供票、訪問介護計画書、サービス提供記録(開始時刻)、給付費請求明細
横浜市 各サービス共通 「サービス提供の記録の開始・終了時間が、介護サービス計画に位置付けられた標準的な時間が記載されていた」/改善指示は「開始・終了時間は、計画上の提供時間を記載するのではなく、実際の時間を記載すること」 サービス提供記録(開始・終了時刻の記載)、個別サービス計画書、給付費請求明細
松山市 訪問介護 サービス提供の記録には実際に行った時間を記録することとされ、計画に位置付けられた時間を機械的に記録しているケースが多数見受けられた サービス提供記録(実施時刻)、訪問介護計画書、居宅サービス計画、変更記録
堺市 訪問介護 「サービス実施時間が一律に記載されておりサービスの実態が反映されていない」/「実施時間を変更した際に変更した旨とその理由が記録されていない」 サービス提供記録、訪問介護計画、サービス提供責任者の点検記録
和歌山市 共通 サービス提供時間の記載について「居宅サービス計画等に記載された時間をそのまま記載するのではなく、実際に提供した時間(開始時間・終了時間)を記録すること」と指導された サービス提供記録、業務日誌、実績記録票
新潟市 訪問介護 「緊急時訪問介護の提供を行ったが、その『要請のあった時間』を記録していなかったので、適切に記録に残してください」 サービス提供記録(要請時刻・要請内容・提供時間の記載)、居宅サービス計画書・提供票、給付費請求明細

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

判断が分かれやすい12の論点|書かれていることと、確かめる欄

論点 資料で確認できていること 確かめる欄(照会先・回答・確認日)
「夜間」「早朝」「深夜」の時刻 算定基準告示の本文には示されておらず、留意事項通知に委ねられています (     )
判定に用いる時刻 開始時刻・終了時刻のいずれによるかは、告示本文からは確認できていません (     )
時間帯をまたいだ訪問 またいだ場合の扱いは、告示本文からは確認できていません (     )
対象となる区分 イ・ロが掲げられ、月包括のハは注5に掲げられていません (     )
2つの加算の重複 データベース上、夜間・早朝加算と深夜加算は互いに重複として掲げられています (     )
緊急時の訪問と重なる場面 仙台市の公表資料に、月1回目の緊急時訪問についての記載があります (     )
届出の要否 注5には届出に関する規定は置かれていません。ただし要否を告示が明示的に定めているわけではありません (     )
計画への位置付け 訪問看護について位置付けを求める記載は、告示本文からは確認できていません(訪問介護については静岡市の公表資料に記載があります) (     )
利用者・ご家族への事前の説明 訪問看護の別加算について、仙台市の公表資料に事前の説明と同意に関する記載があります (     )
営業時間外の訪問の扱い 別添1に「営業日及び営業時間」を運営規程で定めているかの確認項目があります (     )
記録に「時間帯の名称」を書くか データベースが挙げている記録は「訪問時刻が分かる訪問看護記録」であり、時間帯の名称ではありません (     )
改定による変更 令和6年度改定後の内容であり、令和8年厚生労働省告示第87号でも改正はありません (     )

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

よくある質問

夜間・早朝の加算と深夜の加算は、何が違うのですか。

告示(平12厚告19 別表3 訪問看護費 注5)に置かれている定めのうち、違うのは訪問の時間帯と加算率です。夜間又は早朝に指定訪問看護を行った場合は1回につき所定単位数の100分の25、深夜に指定訪問看護を行った場合は1回につき所定単位数の100分の50を加算する、と定められています。対象となる区分(イ・ロ)と頻度(1回につき)は同じです。

「夜間」「早朝」「深夜」は、それぞれ何時から何時までですか。

この時刻の区切りは、算定基準告示の本文には示されていません。留意事項通知に委ねられており、当社が確認した範囲では告示本文から時刻を確定できませんでした。そのため本記事では時刻を書き込まず、保険者(指定権者)に確かめた区切りを書き込む24行の表と、そのまま送れる照会文を用意しています。時刻は事業所ごとに勝手に決めるものではありませんので、照会の回答と根拠資料の名称まで記録として残してください。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護と連携する場合(ハ)はどう扱われますか。

加算データベースの注記では、月包括であるハは注5に掲げられていませんと記載されています。イ(指定訪問看護ステーション)とロ(病院又は診療所)が対象区分として掲げられています。貴事業所がどの区分で請求しているかを確認したうえで、取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

この2つの加算を同じ訪問に重ねる取扱いはありますか。

加算データベースでは、夜間・早朝の加算には「深夜加算(100分の50)との重複」が、深夜の加算には「夜間・早朝加算(100分の25)との重複」が、それぞれ重複として掲げられています。具体的な取扱いは保険者(指定権者)の公表資料をご確認ください。

記録には何を残せばよいですか。

加算データベースが挙げている記録は「訪問時刻が分かる訪問看護記録」です。実務では、訪問の開始時刻と終了時刻の両方、時刻をどこから取得したか、予定と実績に差があればその理由、同一日に複数回訪問した場合はそれぞれの回、日付をまたいだ場合は終了時刻への日付の併記までを残しておくと、後から説明できる形になります。本記事の「時刻欄|書き足りない書き方と、そのまま貼れる完成文(12組)」がそのまま使えます。

時間帯をまたいだ訪問は、どちらとして扱われますか。

またいだ場合の扱いは、告示本文からは確認できていません。記録の側では「どちらの時間帯か」を書くのではなく、実際の開始時刻と終了時刻を書くことで、後からどちらの取扱いにも対応できます。取扱いそのものは保険者(指定権者)へ照会し、回答と根拠資料を記録に残してください。本記事の照会文の5番がそのまま使えます。

届出は要りますか。

注5には都道府県知事への届出に関する規定は置かれていません。ただし、届出の要否そのものを告示が明示的に定めているわけではないため、取扱いは指定権者にご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

緊急時の訪問と重なった場合はどうなりますか。

仙台市が公表している資料には、緊急時訪問看護加算を算定している月の1回目の緊急時訪問について、早朝・夜間、深夜の加算に関する記載があります(同趣旨の記載が静岡市・新潟市の資料にもある旨が併記されています)。緊急時訪問看護加算そのものの要件・体制は本記事では扱っていません。時間帯の加算の側からは、当初から計画されていた訪問と、要請を受けて行った訪問とを、記録の上で区別できるようにしておくことが確認の起点になります。取扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

運営指導では、どの書類の提示を求められますか。

厚生労働省の運営指導マニュアル別添1「訪問看護」では、サービス提供の記録(第19条)、訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成(第70条)、居宅サービス計画に沿ったサービスの提供(第16条)、運営規程(第73条)、勤務体制の確保等(第30条)、従業者の員数(第60条)などが確認項目として掲げられ、確認文書としてサービス提供記録・訪問看護計画・訪問看護報告書・勤務実績表/タイムカード等が挙げられています。本記事の「当日そろえる文書|保管場所と最終更新日の記入欄(16点)」に、そろえる範囲と記入欄をまとめています。

この記事の単位数や条文は、どこから引いていますか。

加算率(100分の25・100分の50)、対象区分、頻度、告示の本文は、平成12年厚生省告示第19号 別表3 訪問看護費 注5から引いています。改定の状況は令和8年厚生労働省告示第87号(新旧対照表)で確認しています。運営指導の確認項目・確認文書は厚生労働省の運営指導マニュアル別添1「訪問看護」から、公表されている指摘は各自治体が公表している集団指導・運営指導資料から、いずれも出典自治体名を併記して引用しています。時刻の区切りについては、確認できる一次資料に当たれなかったため、本記事では書き込んでいません。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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