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職員研修の年間計画と実施記録の書き方|サービス種別38の比較表と記入例115例

職員研修の記録は、様式が1つに決まっている帳票ではありません。厚生労働省が示す運営指導の標準確認項目・標準確認文書(別添1)を全38サービス分読むと、「研修」は1か所ではなく、7つ以上の確認項目に分かれて現れます。勤務体制の確保等、業務継続計画の策定等、衛生管理等、虐待の防止、事故発生の防止、非常災害対策、そして人員配置に係る資格研修です。つまり研修の記録は、分野ごとにばらばらに作るものではなく、1年を1枚で見せる年間計画と、1回ごとの実施記録と、人ごとの受講管理という3層で持つものです。

この記事は、分野ごとの指針の中身には立ち入りません。扱うのは「研修そのものをどう計画し、1年をどう回し、記録をどう残すか」という横断の視点だけです。サービス種別で何が変わるかは記事の中の比較表で示し、年間計画と実施記録はそのまま貼れる完成文として置きました。欠席者へのフォロー、新規採用時、同日に複数の研修を行った場合、オンライン・動画視聴——抜けやすい4つの場面も、記録の完成文で埋めています。

なお、研修の実施回数・保存年数・記録の様式は、保険者(指定権者)の運用により異なります。この記事では回数を断定せず、素材で確認できた記載だけを「基準の定め」「自治体資料に示された整理」として置き、自事業所の欄は記入欄にしています。

職員研修の年間計画と実施記録が求められる根拠——別添1のどこに「研修」が出てくるか

運営指導では、確認項目ごとに「何を見るか(確認項目)」と「何で確かめるか(確認文書)」が示されています。研修に関する記載を全38サービス分から横断的に集めると、次の11の場所に現れました。研修の記録を1つの綴りにまとめておくと、この11か所に同じ綴りで応えられます。

別添1で研修が現れる確認項目 確認項目の記載(趣旨) 確認文書として挙がっているもの
勤務体制の確保等(資質向上) 資質向上のために研修の機会を確保しているか 研修計画、実施記録
勤務体制の確保等(認知症介護基礎研修) 認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるため必要な措置を講じているか 研修計画、実施記録
勤務体制の確保等(ハラスメント防止) 性的言動、優越的な関係を背景とした言動による就業環境が害されることの防止に向けた方針の明確化等の措置を講じているか 方針、相談記録
業務継続計画の策定等 従業者に対する計画の周知、研修及び訓練を実施しているか 業務継続計画/研修及び訓練計画、実施記録
衛生管理等(感染症の予防及びまん延の防止) 予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会を開催しているか 委員会名簿・委員会の記録/指針/研修の記録及び訓練の記録
虐待の防止 従業者に対して虐待の発生・再発防止の研修(サービスにより「研修及び訓練」)を実施しているか 委員会の開催記録/指針/研修計画、実施記録(または研修及び訓練計画、実施記録)/担当者を設置したことが分かる文書
事故発生の防止及び発生時の対応 事故発生の防止のための委員会及び従業者に対する研修を定期的に行っているか 事故発生防止のための委員会議事録/研修の記録/担当者を設置したことが分かる文書
非常災害対策 避難・救出等の訓練を実施しているか 非常災害時対応マニュアル(対応計画)/避難・救出等訓練の記録/通報、連絡体制
人員(管理者) 管理者は必要な研修を受けているか 研修を修了したことが分かる文書/管理者の勤務実績表
人員(計画作成担当者・介護支援専門員) 計画作成担当者/介護支援専門員は必要な研修を受けているか 研修を修了したことが分かる文書/勤務体制一覧表
福祉用具専門相談員(福祉用具貸与) 福祉用具専門相談員の資質向上のための適切な研修の機会を確保しているか 研修計画、実施記録

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この一覧を見ると分かることが1つあります。確認文書の欄に出てくる言葉は「研修計画」と「実施記録」の2語にほぼ集約されているということです。分野が7つに分かれていても、求められている形は同じ2つです。そこに「誰が受けたか」を人ごとに追える受講管理表を足すと、3層になります。

何を書くか 誰が持つか(記入欄) いつ更新するか(記入欄) 別添1の確認文書での呼ばれ方
第1層:年間研修計画 1年分の研修名・目的・対象者・方法・時間・講師・評価方法を、月ごとに1枚で     研修計画/研修及び訓練計画
第2層:実施記録(1回ごと) 日時・場所・研修名・目的・対象者・出席者(職種別)・講師・内容・使用資料・理解度の確認方法・質疑・欠席者への対応・次回予定     実施記録/研修の記録/訓練の記録
第3層:受講管理表(人ごと) 職員別に、テーマ×実施日×受講方法×確認結果。未受講者が一目で分かる形     (受講状況を確かめる資料として)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

第3層は別添1に固有の名前では出てきませんが、認知症介護に係る基礎的な研修の受講状況や、新規採用時の研修、欠席者のフォローを追うには、回ごとの記録だけでは足りません。「回で見る記録」と「人で見る記録」は別物です。第2層だけを厚くしても、誰が受けていないかは出てきません。

サービス種別38×研修テーマの比較表——どの種別にどの研修の確認項目があるか

ここがこの記事の核です。縦に38のサービス種別、横に研修のテーマを置き、別添1の記載の有無を1枚にしました。種別を選んで自分の行だけを読むと、その事業所で持つべき研修の綴りが決まります。○は別添1の当該サービスの節に記載が確認できたもの、—は確認できなかったものです。(—は「行わなくてよい」という意味ではありません。別添1の当該節に記載が見当たらなかった、という意味です。加算の要件や保険者独自の運用で求められる研修は、この表の外にあります。)

サービス種別 資質向上(勤務体制の確保等) 認知症介護に係る基礎的な研修 ハラスメント防止の方針 業務継続計画の研修及び訓練 感染症の研修及び訓練(委員会の開催) 虐待の防止の研修 事故発生の防止の研修 身体的拘束等の適正化 非常災害(避難・救出等の訓練) 人員配置に係る研修修了
訪問介護 ○(6か月に1回)
訪問入浴介護 ○(6か月に1回)
訪問看護 ○(6か月に1回)
訪問リハビリテーション ○(6か月に1回)
居宅療養管理指導 ○(6か月に1回)
通所介護 ○(6か月に1回)
通所リハビリテーション ○(6か月に1回)
短期入所生活介護 ○(6か月に1回)
短期入所療養介護 ○(6か月に1回)
特定施設入居者生活介護 ○(6か月に1回)
福祉用具貸与 ○(福祉用具専門相談員) ○(6か月に1回)
居宅介護支援 ○(6か月に1回)
介護老人福祉施設 ○(3か月に1回)
介護老人保健施設 ○(3か月に1回)
介護療養型医療施設 ○(3か月に1回)
介護医療院 ○(3か月に1回)
介護予防訪問入浴介護 ○(6か月に1回)
介護予防訪問看護 ○(6か月に1回)
介護予防訪問リハビリテーション ○(6か月に1回)
介護予防居宅療養管理指導 ○(6か月に1回)
介護予防通所リハビリテーション ○(6か月に1回)
介護予防短期入所生活介護 ○(6か月に1回)
介護予防短期入所療養介護 ○(6か月に1回)
介護予防特定施設入居者生活介護 ○(6か月に1回)
介護予防福祉用具貸与 ○(福祉用具専門相談員) ○(6か月に1回)
介護予防支援 ○(6か月に1回)
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 ○(6か月に1回)
夜間対応型訪問介護 ○(6か月に1回)
認知症対応型通所介護 ○(6か月に1回) ○(管理者)
小規模多機能型居宅介護 ○(6か月に1回) ○(管理者・介護支援専門員)
認知症対応型共同生活介護 ○(6か月に1回) ○(管理者・計画作成担当者)
地域密着型特定施設入居者生活介護 ○(6か月に1回)
地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 ○(3か月に1回)
看護小規模多機能型居宅介護 ○(6か月に1回) ○(管理者・介護支援専門員)
地域密着型通所介護 ○(6か月に1回)
介護予防認知症対応型通所介護 ○(6か月に1回) ○(管理者)
介護予防小規模多機能型居宅介護 ○(6か月に1回) ○(管理者・介護支援専門員)
介護予防認知症対応型共同生活介護 ○(6か月に1回) ○(管理者・計画作成担当者)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この表を数で読むと、差が出るのは5つの列だけだと分かります。ハラスメント防止の方針、業務継続計画の研修及び訓練、感染症の研修及び訓練、虐待の防止の研修は38種別すべてに記載があり、種別による差がありません。差が出るのは、認知症介護に係る基礎的な研修、事故発生の防止の研修、身体的拘束等の適正化、非常災害(避難・救出等の訓練)、人員配置に係る研修修了の5つです。

研修テーマ 記載が確認できた種別数(38中) 差の読み方
ハラスメント防止の方針 38 全種別。訪問系も居宅介護支援も福祉用具も同じ
業務継続計画の研修及び訓練 38 全種別。確認文書は「研修及び訓練計画、実施記録」で統一
感染症の研修及び訓練 38 全種別。ただし委員会の開催頻度の記載が2通りに分かれる
虐待の防止の研修 38 全種別。ただし確認文書の表記が2通りに分かれる
資質向上(勤務体制の確保等) 36 福祉用具貸与・介護予防福祉用具貸与は「福祉用具専門相談員の資質向上のための研修」として別に記載
認知症介護に係る基礎的な研修 25 訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導・居宅介護支援・福祉用具貸与などには記載なし
非常災害(避難・救出等の訓練) 23 通所系・短期入所系・施設系・地域密着型に記載。訪問系・居宅介護支援・福祉用具には記載なし
身体的拘束等の適正化 14 短期入所系・特定施設系・施設系・認知症対応型共同生活介護など、泊まり/住まいのある種別に記載
事故発生の防止の研修 5 介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護療養型医療施設・介護医療院・地域密着型介護老人福祉施設のみ。他は「事故発生時の対応」で研修の記載なし
人員配置に係る研修修了 7 認知症対応型・小規模多機能型・看護小規模多機能型の管理者等

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

虐待の防止——確認文書の表記が2通りに分かれる

同じ「虐待の防止」でも、確認文書の欄が「研修計画、実施記録」と書かれている種別と、「研修及び訓練計画、実施記録」と書かれている種別に分かれます。後者は、記録に訓練(実際に動かしてみる場面)が含まれるかどうかを分ける言葉です。

確認文書の表記 該当種別数 該当するサービス種別
研修及び訓練計画、実施記録 17 通所介護、特定施設入居者生活介護、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院、介護予防特定施設入居者生活介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護、看護小規模多機能型居宅介護、地域密着型通所介護、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応型共同生活介護
研修計画、実施記録 21 訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護、福祉用具貸与、居宅介護支援、介護予防訪問入浴介護、介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導、介護予防通所リハビリテーション、介護予防短期入所生活介護、介護予防短期入所療養介護、介護予防福祉用具貸与、介護予防支援、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

感染症の予防及びまん延の防止——委員会の開催の記載が2通りに分かれる

感染症については、対策を検討する委員会の開催について別添1に頻度の記載があります。研修そのものの回数ではなく委員会の開催についての記載である点に注意してください。研修・訓練は確認文書の欄に「研修の記録及び訓練の記録」として現れます。

別添1の記載(委員会の開催) 該当種別数 該当するサービス種別
3か月に1回開催しているか 5 介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院、地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護
6か月に1回開催しているか 33 訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護、特定施設入居者生活介護、福祉用具貸与、居宅介護支援、介護予防訪問入浴介護、介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導、介護予防通所リハビリテーション、介護予防短期入所生活介護、介護予防短期入所療養介護、介護予防特定施設入居者生活介護、介護予防福祉用具貸与、介護予防支援、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、看護小規模多機能型居宅介護、地域密着型通所介護、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応型共同生活介護

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

人員配置に係る研修修了——「研修を修了したことが分かる文書」が確認文書に挙がる種別

この列だけは、年間研修計画とは別の管理になります。事業所で開く研修ではなく、都道府県等が実施する研修を修了しているかを、修了証などの文書で確かめる欄だからです。年間計画には「いつまでに誰が受けるか」を書き、修了証の写しは人ごとのファイルに置くのが追いやすい形です。

別添1で「必要な研修を受けているか」が問われる職 該当するサービス種別 確認文書
管理者 認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、看護小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応型共同生活介護 研修を修了したことが分かる文書/管理者の勤務実績表
計画作成担当者 認知症対応型共同生活介護、介護予防認知症対応型共同生活介護 研修を修了したことが分かる文書/勤務体制一覧表
介護支援専門員 小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護、介護予防小規模多機能型居宅介護 研修を修了したことが分かる文書/勤務体制一覧表

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この3つの表から、記録の綴り方が決まります。訪問系・居宅介護支援・福祉用具の事業所は、資質向上・ハラスメント・業務継続計画・感染症・虐待の防止の5本を1年に配置すれば、別添1の記載に対応する形になります。通所系・短期入所系・地域密着型はここに非常災害の訓練が加わり、施設系はさらに事故発生の防止の研修と身体的拘束等の適正化が加わります。この差が、そのまま年間計画の行数の差です。

年間研修計画の完成文——月ごとに、研修名・目的・対象者・方法・時間・講師・評価方法まで埋めた実物

年間研修計画でつまずくのは、テーマを12個並べたところで手が止まることです。並んだだけの計画は、運営指導で「計画的に実施されていない」と言われる形になります。大阪市の集団指導資料では、勤務体制の確保等に関する指導事項として「研修について、事業所における年間の研修計画が作成されておらず、計画的に実施されていない」「研修実施状況が記録上から確認できない」「研修不参加者への対応が不明瞭」が挙げられています。

止まる原因はだいたい目的の欄です。「知識の向上」と書くと、次の評価方法が書けなくなります。目的を「終わったときに全員ができている状態」で書くと、評価方法は自動的に決まります。「手指衛生の6手順を全員が実技で行える」と書けば、評価は実技チェック表になります。

年間研修計画の完成文(訪問系・居宅介護支援・福祉用具の事業所の例)

従業者21名(訪問介護員18名、サービス提供責任者2名、事務員1名)の訪問介護事業所を想定した記入例です。そのまま貼り替えて使えるよう、数字と役職まで埋めています。

研修名 目的(終わったときの状態) 対象者 方法 時間 講師 評価方法
4月 新規採用者研修(理念・運営規程・個人情報の取扱い・報告の経路) 採用直後に、事業所の運営の基本と報告先を本人が説明できる状態にする 4月採用者3名(訪問介護員2名・事務員1名) 集合(会議室)+現物の様式を見ながら 60分 管理者 入職時チェックリスト12項目への記入と提出
5月 感染症の予防及びまん延の防止に関する研修(第1回) 手指衛生の5つの場面と個人防護具の着脱の手順を、全員が同じ順序で行える状態にする 全従業者21名 集合+実技 60分 ◯◯訪問看護ステーション 看護師◯◯(外部) 実技チェック表6項目を1人ずつ確認
6月 高齢者虐待の防止に関する研修(第1回) 不適切なケアの芽に気づいた職員が、その日のうちに誰に言えばよいかを言える状態にする 全従業者21名 集合(事例検討) 60分 虐待の防止の担当者◯◯ 記述式の課題3問(提出)
7月 業務継続計画(感染症編)に関する研修 計画に定めた初動と連絡の順序を、各担当者が自分の役割として説明できる状態にする 全従業者21名 集合+計画の読み合わせ 60分 管理者 連絡順序の口頭確認(1人ずつ)
8月 業務継続計画(自然災害編)に基づく訓練 安否確認の一斉連絡が2時間以内に一巡することを確かめる 全従業者21名 安否確認の一斉連絡(実地) 30分 サービス提供責任者◯◯ 連絡到達までの時間の記録と、未到達者の一覧
9月 認知症介護に係る基礎的な研修の受講状況の確認と受講計画の確定 未受講者の受講予定日を全員分、日付で確定する 無資格の訪問介護員4名 個別面談+受講申込の手続き 各20分 管理者 受講申込の控えと修了予定日の記録
10月 事故の防止と再発防止に関する研修 ヒヤリハットを事故になる前に共有する経路を、全員が同じ手順で使える状態にする 全従業者21名 集合(自事業所の事例検討) 60分 サービス提供責任者◯◯ 自事業所のヒヤリハット3件の要因分析シート(提出)
11月 ハラスメントの防止に向けた方針の周知 相談窓口と相談の流れを全員が言える状態にする 全従業者21名 集合+方針の配付 45分 管理者 方針の受領確認欄への署名
12月 感染症の予防及びまん延の防止に関する訓練(第1回) 発生時の連絡と代替訪問の割り振りを、実際に紙の上で動かせる状態にする 全従業者21名 机上訓練(シナリオ方式) 60分 ◯◯訪問看護ステーション 看護師◯◯(外部) シナリオへの記述回答(提出)
1月 個人情報の保護と秘密保持に関する研修 持ち出し・写真・通信手段の取扱いの線引きを全員で揃える 全従業者21名 集合 45分 管理者 誓約書の内容確認と再提出
2月 業務継続計画(自然災害編)に関する研修 8月の訓練で出た課題が計画のどこに反映されたかを、全員が指し示せる状態にする 全従業者21名 集合(計画の改訂箇所の確認) 60分 管理者 計画の変更点の要約を各自が記入して提出
3月 年間の振り返りと次年度の研修計画の策定 未受講者を1人も残さずに年度を閉じ、次年度の12か月を確定する 全従業者21名 集合+個別確認 60分 管理者 受講管理表の全員分の確認と、次年度計画の決定(策定日を記載)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

年間研修計画の完成文(施設・居住系の例)

職員86名の介護老人福祉施設を想定した記入例です。先ほどの比較表のとおり、施設系には事故発生の防止の研修、身体的拘束等の適正化、非常災害(避難・救出等の訓練)が加わるため、行数が増えます。

研修名 目的(終わったときの状態) 対象者 方法 時間 講師 評価方法
4月 新規採用者研修(身体的拘束等の適正化・高齢者虐待の防止・感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止・事故発生の防止) 採用日から日をおかずに、4つのテーマを受けた状態にする 4月1日採用の職員6名(介護4・看護1・事務1) 集合(4テーマを時間を分けて実施) 各30分・計120分 各テーマの担当者4名 テーマごとの確認テスト各5問
5月 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止に関する研修(第1回) 嘔吐物の処理手順を、全職員が同じ順序で行える状態にする 全職員86名(3回に分けて実施) 集合+実技 各60分 感染対策の担当者◯◯ 実技チェック表8項目を1人ずつ確認
6月 身体的拘束等の適正化に関する研修(第1回) 「緊急やむを得ない場合」の考え方と、記録に何を残すかを全職員で揃える 全職員86名 集合 60分 身体的拘束の適正化検討委員会の委員長◯◯ 事例への記述課題2問(提出)
7月 高齢者虐待の防止に関する研修(第1回) 気づいた職員が、その勤務帯のうちに誰へ相談するかを言える状態にする 全職員86名 集合 60分 虐待の防止の担当者◯◯ 記述式の振り返りシート(提出)
8月 業務継続計画(自然災害編)に基づく訓練 停電時の給水と食事提供の手順を、部署をまたいで実際に動かす 全職員86名+委託業者2社 実地訓練 90分 防災担当者◯◯ 訓練後の課題抽出シート(部署ごとに提出)
9月 非常災害対策(避難・救出等の訓練) 夜間想定で、入所者の誘導順序と担当を実際に確かめる 夜勤帯の職員12名+日勤応援10名 実地訓練(夜間想定) 60分 防火管理者◯◯ 避難完了までの時間と、滞った箇所の記録
10月 事故発生の防止に関する研修 上半期の事故・ヒヤリハットの要因を、職種をまたいで分析できる状態にする 全職員86名 集合(事例検討) 60分 事故発生の防止のための委員会の担当者◯◯ 要因分析シート4件分(提出)
11月 認知症介護に係る基礎的な研修の受講状況の確認 未受講者の受講予定日を全員分、日付で確定する 無資格の介護職員9名 個別面談+受講申込の手続き 各20分 教育担当者◯◯ 受講申込の控えと修了予定日の記録
12月 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止に関する訓練 発生時の初動を、平日夜間の想定で動かす 夜勤帯の職員12名 机上訓練(シナリオ方式) 60分 感染対策の担当者◯◯ シナリオへの記述回答(提出)
1月 身体的拘束等の適正化に関する研修(第2回) 実際の記録様式に、全職員が同じ粒度で書ける状態にする 全職員86名 集合(記入演習) 60分 身体的拘束の適正化検討委員会の委員長◯◯ 実際の様式への記入演習(回収して確認)
2月 高齢者虐待の防止に関する研修(第2回) 1年間の相談・報告の件数と対応を全職員で共有する 全職員86名 集合 60分 虐待の防止の担当者◯◯ 記述式の振り返りシート(提出)
3月 年間の振り返りと次年度の研修計画の策定 未受講者を1人も残さずに年度を閉じ、次年度の12か月を確定する 全職員86名 集合+個別確認 60分 施設長◯◯ 受講管理表の全員分の確認と、次年度計画の決定(策定日を記載)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

年間研修計画のヘッダー部——「いつ定めたか」を書く欄

青森県三戸町のウェブサイトに掲載された集団指導資料では、特定事業所加算に関して「計画的な研修について、年度計画をいつ定めたか確認できない」「前年度と同じ研修内容、全員同じ目標を設定している」と指摘された事例が示されています。同資料では、年度計画は少なくとも次年度が始まるまでに毎年度作成すること、年度計画を定めた日付も記録に残すことが示されています。計画本体より先に、この6行が抜けます。

ヘッダーの項目 完成文(記入例) 貴事業所の記入欄
事業所名・サービス種別 ◯◯訪問介護事業所(指定訪問介護/事業所番号◯◯)  
計画の対象期間 令和8年4月1日から令和9年3月31日まで  
計画の策定日 令和8年3月25日(令和8年度分として策定)  
策定者・承認者 策定:管理者◯◯/承認:代表者◯◯(令和8年3月26日承認)  
従業者への周知の方法と日 令和8年3月26日の全体会議で配付。欠席者5名には3月27日〜31日に個別に手渡し、受領確認欄に署名を得た  
計画の見直しの予定 上半期終了後(10月)に進捗を確認し、未実施の月がある場合は下半期の予定に組み替える。変更したときは変更日と変更内容を計画の末尾に追記する  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

もう1つ、年間計画に入れておくと後が楽な欄があります。個別の目標です。長野県の令和6年度運営指導結果(訪問介護)では、特定事業所加算について「全ての訪問介護員等に係る個別具体的な研修の目標・内容・研修期間・実施時期等を定めた計画の内容が不十分」とされた事例が公表されています。宇都宮市の資料でも、個別具体的な研修の目標はあったが計画的な予定がなかった事例が示されています。全員共通の12か月とは別に、人ごとの1行を持つ形です。

従業者 個別の研修目標(完成文) 内容 研修期間 実施時期
訪問介護員A(経験3か月) 1人で訪問する前に、記録の書き方(事実と解釈の分け方)を独力で書ける状態にする 同行訪問後の記録の添削(毎回)/記録の書き方の個別指導 令和8年4月〜9月 毎月第2週の同行訪問後
訪問介護員B(無資格) 認知症介護に係る基礎的な研修を令和8年12月までに修了する 外部研修の受講(申込は9月) 令和8年9月〜12月 受講日:令和8年11月◯日(申込済)
訪問介護員C(経験6年) 新人の同行指導ができる状態にする(指導の視点を3つ言語化する) 指導者向けの外部研修1回+事業所内での指導実践の振り返り 令和8年4月〜令和9年3月 外部研修7月/振り返りは四半期ごと
サービス提供責任者D 訪問介護計画の目標の書き方を、担当14名分で揃える 計画の相互点検(月1回・2名分) 令和8年4月〜令和9年3月 毎月末
事務員E 個人情報を含む書類の受け渡しと保管の手順を、来客時も含めて説明できる状態にする 個人情報の保護に関する研修+受付での実地確認 令和8年4月〜令和9年1月 1月の集合研修+随時

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

実施記録の項目ごとの完成文——13の欄を、そのまま貼れる文で埋める

松山市の運営指導での主な指摘事項に関する資料では、研修を実施した際は実施日時・参加者氏名・研修内容・使用した資料の記録や資料を残すことが示されています。この4つを軸に、実務で後から効いてくる欄を足すと13になります。以下は、感染症の予防及びまん延の防止に関する研修(第1回)を題材に、13の欄をすべて埋めた完成文です。テーマが変わっても、埋め方の型は変わりません。

そのまま貼れる完成文 この欄が空だと後で困ること
①日時 令和8年5月14日(木)17時30分から18時30分まで(60分)。欠席者向けに、同一内容を5月15日(金)17時30分から18時30分まで第2回として実施した。 「5月 研修」だけだと、年度内の実施状況を数えられず、同日に行った別テーマとも区別できない
②場所 ◯◯訪問介護事業所 2階会議室。訪問先および自宅から4名がオンライン会議システムで参加した。 オンライン参加者の確認方法を別に書く必要があることに気づけない
③研修名 感染症の予防及びまん延の防止に関する研修(第1回)——手指衛生と個人防護具の着脱 「研修」とだけ書くと、どの確認項目に対応する記録なのかが読み取れない
④目的(ねらい) 手指衛生の5つの場面と、個人防護具(手袋・エプロン・マスク)の着脱の手順を、全ての訪問介護員が同じ順序で行える状態にすること。 「知識の向上」と書くと、評価方法の欄が書けなくなる
⑤対象者 全従業者21名(訪問介護員18名、サービス提供責任者2名、事務員1名)。委託・派遣の従事者はいない。 分母が分からないため、出席17名が多いのか少ないのか判断できない
⑥出席者(職種別) 出席17名(訪問介護員14名、サービス提供責任者2名、事務員1名)。欠席4名(訪問介護員4名。内訳は勤務中3名、休暇1名)。出席者名簿に本人の署名を得て、この記録に添付した。 「別紙のとおり」だけだと、職種の偏り(看護職が1人も出ていない等)が記録から見えない
⑦講師 ◯◯訪問看護ステーション 看護師◯◯(外部講師)。事業所側の進行はサービス提供責任者◯◯が担当した。 外部講師か内部かが分からず、依頼の経緯や資料の出所をたどれない
⑧内容 ①手指衛生の5つの場面(10分)②手指消毒の実技(15分)③個人防護具の着脱の実技(20分)④汚染物の取扱いと廃棄(10分)⑤質疑(5分)。事業所の指針の該当箇所(第3章)を読み合わせながら進めた。 「感染症について」だけだと、翌年に同じ内容を繰り返しているかどうかも分からない
⑨使用資料 配付資料『手指衛生と個人防護具の着脱』A4・6ページ(この記録に添付)、実技チェック表(6項目)、事業所の感染症の予防及びまん延の防止のための指針(抜粋)。 資料が残らないと、同日に行った別テーマとの区別がつかない
⑩理解度の確認方法 実技チェック表6項目を1人ずつ実施し、6項目すべてを満たした者を修了とした。5項目以下であった3名には、5月21日の訪問前に再度実技を行い、同日に3名とも6項目を満たしたことを確認した。 「理解できた様子だった」では、確認したという事実が記録に残らない
⑪質疑応答 質問3件。うち1件「訪問先に手指消毒剤が置かれていない場合の手順」については、携行する個人用の手指消毒剤を使い、使用後に補充した旨を訪問記録の備考に残す、と整理した。残る2件は別紙に記載した。 現場の実情が記録に残らず、次の研修や指針の見直しに反映できない
⑫欠席者への対応 欠席4名のうち3名は5月15日の第2回で受講した。休暇中であった1名には、5月18日に資料を手渡し、管理者立会いのもとで実技チェック表6項目を実施し、同日に修了を確認した。4名全員の受講日を受講管理表に記入した。 大阪市の資料で「研修不参加者への対応が不明瞭」として挙げられている状態になる
⑬次回予定 次回は令和8年12月10日、机上訓練(発生時の連絡と代替訪問の割り振り)を予定。今回の質疑で出た「訪問先に手指消毒剤がない場合」を訓練のシナリオに組み込む。 1回ごとの記録が独立してしまい、1年としてつながらない

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

出席者を職種別に書く欄(記入欄)

出席者の欄は「別紙のとおり」で済ませたくなりますが、職種の偏りは合計人数からは見えません。夜勤帯の職員、委託・派遣の従事者、事務職員は落ちやすい行です。行を先に作っておくと落ちません。

職種・区分 対象者数(記入欄) 出席者数(記入欄) 欠席者数(記入欄) 欠席者のフォロー完了日(記入欄)
介護職員(常勤)        
介護職員(非常勤)        
看護職員        
生活相談員・支援相談員        
機能訓練指導員・リハビリテーション職        
介護支援専門員・計画作成担当者        
管理者・施設長        
事務職員・調理・送迎等        
委託・派遣の従事者        
夜勤帯のみの勤務者        

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

抜けやすい4つの場面の書き分け——欠席者・新規採用時・同日に複数・オンライン

1. 欠席者へのフォローの記録

大阪市の集団指導資料(居宅サービス編)では、勤務体制の確保等に関する指導事項として「研修不参加者への対応が不明瞭」が挙げられ、不参加者への資料交付や回覧の記録まで残す方法が示されています。堺市の資料でも、確認する文書として未受講者への対応記録が挙げられています。フォローの記録は、フォローの方法ごとに書く内容が変わります。4パターンの完成文を置きます。

フォローの方法 そのまま貼れる完成文 記録に添えるもの
後日、同一内容を再実施した 欠席者3名(訪問介護員◯◯・◯◯・◯◯)には、同一内容を令和8年5月15日(金)17時30分から18時30分に第2回として実施した。講師・使用資料は第1回と同じ。理解度の確認も第1回と同じ実技チェック表6項目で行い、3名とも6項目を満たした。 第2回の出席者名簿、実技チェック表3名分
資料の配付と読み合わせで代えた 欠席者1名(訪問介護員◯◯)は休暇中であったため、令和8年5月18日に資料を手渡し、管理者立会いのもとで15分の読み合わせを行った。読み合わせ後に実技チェック表6項目を実施し、同日に6項目を満たしたことを確認した。資料の受領確認欄に本人の署名を得た。 資料の受領確認欄(署名)、実技チェック表1名分
録画の視聴で代えた 欠席者2名には、研修当日に録画した動画(56分)を令和8年5月16日から5月23日の間に各自視聴させた。視聴管理システムの視聴完了ログ(視聴率100%)を保存し、視聴後の確認テスト5問を提出させた。2名とも5月20日に提出、いずれも4問以上正答であった。 視聴完了ログ、確認テストの答案2名分
確認テストのみで代えた場合の但し書き 欠席者1名は、令和8年5月22日に資料を読んだうえで確認テスト5問を提出した(5問正答)。ただし実技を伴う内容であったため、6月4日の訪問前に実技チェック表6項目を別途実施し、同日に修了を確認した。 確認テストの答案、実技チェック表1名分

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

フォローは「やった」だけでは追えません。台帳を1枚持つと、年度末に未受講者が残りません。

研修名(記入欄) 実施日(記入欄) 欠席者の氏名(記入欄) 欠席の理由(記入欄) フォローの方法(記入欄) フォロー実施日(記入欄) 確認の結果(記入欄) 受講管理表への記入日(記入欄)
               
               
               
               
               
               

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

2. 新規採用時の研修の記録——採用日との関係が分かる形にする

名古屋市の「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」では、研修の項に身体拘束廃止のための研修、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修、事故発生防止のための研修及び虐待防止のための研修について新規採用時には研修を実施することが示され、「特に年度途中に採用した職員(中途採用者)に関して新規採用時の研修が実施できていない事例が見受けられます」と記載されています。同資料は令和5年1月5日付であり、最新の要件は所管の指定権者の資料でご確認ください。

この場面で記録に必要なのは、研修の内容そのものより採用日と実施日の距離です。採用年月日を記録の先頭に置くだけで、後から読む人にその距離が見えます。

場面 そのまま貼れる完成文
年度当初の採用(定例の集合研修に乗る) 対象者:◯◯(介護職員)/採用年月日:令和8年4月1日/新規採用時研修の実施日:令和8年4月1日(採用当日)/実施した研修:①身体的拘束等の適正化(30分)②高齢者虐待の防止(30分)③感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止(30分)④事故発生の防止(30分)/講師:各テーマの担当者4名/理解度の確認:テーマごとの確認テスト各5問を実施し、いずれも全問正答を確認/記録者:教育担当◯◯
年度途中の採用(定例の集合研修の間に入る) 対象者:◯◯(介護職員)/採用年月日:令和8年11月1日(年度途中の採用)/新規採用時研修の実施日:令和8年11月1日から11月5日(採用日から起算して5日以内)/実施方法:定例の集合研修は6月と1月であるため、録画(各30分)とテキストを用いて個別に実施した/視聴の確認:視聴完了ログを保存し、テーマごとの確認テスト各5問を11月5日に提出/記録者:教育担当◯◯
採用日と実施日が離れた場合の書き方 対象者:◯◯(看護職員)/採用年月日:令和8年12月16日/新規採用時研修の実施日:令和8年12月22日(採用日から6日後)/離れた理由:採用直後の1週間は他事業所への同行研修に充てたため/実施内容と確認:4テーマを各30分、確認テスト各5問で確認(12月22日に全問正答)/記録者:教育担当◯◯
委託・派遣の従事者に行った場合 対象者:◯◯(給食業務の委託先従事者)/従事開始日:令和8年9月1日/実施日:令和8年9月1日/実施した研修:感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止(30分)、高齢者虐待の防止(30分)/出席者名簿では「委託」の区分に記載/委託先への実施報告:令和8年9月3日に書面で通知/記録者:教育担当◯◯
採用時の研修が複数日に分かれた場合 対象者:◯◯(介護職員)/採用年月日:令和8年8月16日/実施日:①身体的拘束等の適正化 8月16日(30分)②高齢者虐待の防止 8月16日(30分)③感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止 8月19日(30分)④事故発生の防止 8月19日(30分)/各回の講師・使用資料・確認テストは別葉に記載/4テーマすべての修了確認日:令和8年8月19日

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

入職の手続きに研修を組み込んでおくと、中途採用でも落ちません。チェックリストの形にします。

入職時に済ませる項目 実施日(記入欄) 確認の方法(記入欄) 確認者(記入欄)
採用年月日の記録(従業者名簿への記入)      
資格証の写しの受領(該当する場合)      
身体的拘束等の適正化に関する研修(該当種別)      
高齢者虐待の防止に関する研修      
感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止に関する研修      
事故発生の防止に関する研修(該当種別)      
業務継続計画の周知(感染症編・災害編)      
ハラスメントの防止に向けた方針の説明と相談窓口の案内      
個人情報の保護・秘密保持の誓約書の受領      
認知症介護に係る基礎的な研修の受講予定日の確定(無資格者)      
受講管理表への行の追加      
年間研修計画の該当月への追記(未受講分の割り当て)      

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

3. 同日に複数の研修を行った場合の書き分け

松山市の介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」では、各種研修を同日に実施する場合は、それぞれの内容について行ったことが分かるよう区別して記録すること(例として身体的拘束等の適正化と虐待の防止)が示されています。1回の集まりで2テーマを扱うこと自体ではなく、記録が1枚にまとめられて区別できないことが問題になります。

記録の作り方 書き方 後から読んだときにどう見えるか
区別できていない書き方 令和8年6月10日 17:30〜18:30 研修実施(虐待防止・身体拘束) 出席者一覧のとおり 2テーマそれぞれについて、何分・何を・どう確認したかが読み取れない
区別できる書き方(記録①の完成文) 研修名:高齢者虐待の防止に関する研修(第1回)/日時:令和8年6月10日(水)17時30分から18時00分まで(30分)/講師:虐待の防止の担当者◯◯/内容:①虐待の類型と「不適切なケア」の段階(10分)②自施設で過去1年に相談のあった2件の振り返り(15分)③相談の経路と窓口(5分)/使用資料:虐待の発生・再発防止の指針(抜粋)、事例シート2件/理解度の確認:記述式2問(回収)/出席:全職員86名中78名、欠席8名(フォローは別葉) テーマ・時間・資料・確認方法がこの記録だけで完結している
区別できる書き方(記録②の完成文) 研修名:身体的拘束等の適正化に関する研修(第1回)/日時:令和8年6月10日(水)18時05分から18時35分まで(30分)/講師:身体的拘束の適正化検討委員会の委員長◯◯/内容:①「緊急やむを得ない場合」の考え方(10分)②記録に残す項目の確認(15分)③質疑(5分)/使用資料:身体的拘束等の適正化のための指針(抜粋)、記録様式の記入例/理解度の確認:実際の記録様式への記入演習(回収)/出席:全職員86名中78名、欠席8名(フォローは別葉) 同じ日でも、開始・終了の時刻が重ならないため2回として数えられる
同日実施であることの但し書き 上記2件は同日に続けて実施したが、開始・終了の時刻、使用資料、理解度の確認方法、出席者名簿をテーマごとに分けて作成した。 意図して分けたことが記録に残る
資料の扱い テーマごとに資料を分け、それぞれの表紙に研修名・実施日・ページ数を記載して、各記録に添付した。共通のレジュメ1枚にまとめることはしなかった。 資料からもテーマの区別がつく
一体的に実施した場合の書き方 感染症の予防及びまん延の防止に関する研修と、業務継続計画(感染症編)に関する研修を一体的に実施した。一体で行ったうえで、感染症の予防及びまん延の防止に関する到達点と確認方法、業務継続計画に関する到達点と確認方法を、記録の中でそれぞれ分けて記載した。 大分市の資料では、感染症の業務継続計画の研修は感染対策研修と、災害の業務継続計画の訓練は防災訓練と一体的に実施できるとされ、その場合もそれぞれの内容について実施したことが分かるよう記録するとされている

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

4. オンライン・動画視聴で実施した場合の記録

オンラインや動画で実施したときに記録が弱くなるのは、「出席者名簿への署名」という確認の手段がなくなるからです。署名に代わる確認を、方法ごとに決めて書きます。

実施の形態 そのまま貼れる完成文(実施方法と視聴の確認)
ライブ配信(同時双方向) 実施方法:オンライン会議システムによるライブ配信。会議室に8名が集合し、訪問先および自宅から9名が個別に接続した。/視聴の確認:接続ログ(入室時刻・退室時刻)を保存した。開始時と終了時に氏名を呼び、応答を進行者が記録した。講義の中間と最後にチャットで設問を出し、17名全員の回答を保存した。
録画の各自視聴 実施方法:令和8年5月14日の研修を録画した動画(56分)を、各自が視聴する方法とした。/視聴期間:令和8年7月1日から7月14日まで。/視聴の確認:視聴管理システムの視聴完了ログ(視聴率100%)を保存した。加えて視聴後の確認テスト5問を提出させ、提出日と得点を受講管理表に記入した。/未完了者:2名。7月16日に管理者立会いで視聴し、同日に確認テストの提出を確認した。
外部のeラーニング 実施方法:外部の学習サービス上の講座(◯◯/標準受講時間45分)を受講する方法とした。/受講期間:令和8年9月1日から9月30日まで。/視聴の確認:受講者ごとに発行される修了証(電子データ)を各自の受講記録に添付した。修了日と受講時間を受講管理表に記入した。/未修了者:1名。10月7日に修了を確認した。
集合とオンラインの併用 実施方法:会議室での集合とオンライン参加を併用した。/視聴の確認:会議室の出席者は出席者名簿に本人が署名し、オンライン参加者は接続ログと確認テストの提出で確認した。確認の手段が2通りであることを記録に明記し、名簿にも「集合」「オンライン」の区分を設けた。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

視聴の確認は、方法によって残るものが変わります。どれを残すかを先に決めておくと、記録の書き方が揺れません。

確認の手段 残るもの 向いている形態 注意する点
接続ログ(入退室の時刻) 参加していた時間帯 ライブ配信 接続していただけで、見ていたかまでは示さない。設問と組み合わせる
呼名と応答の記録 本人が接続していたこと ライブ配信 参加者が多いと時間がかかる。開始時と終了時の2回に絞る
チャット等での設問への回答 内容に触れたこと ライブ配信 全員分を保存する。回答のない者はフォローの対象にする
視聴完了ログ(視聴率) 最後まで再生されたこと 録画の各自視聴 早送りの扱いをあらかじめ決めておく
確認テストの答案 理解の程度 すべての形態 提出日と得点を受講管理表にも記入する
修了証(電子データ) 外部講座の修了 外部のeラーニング 各自の受講記録に添付し、修了日を管理表に転記する

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

悪い例/良い例——「研修を実施した」で終わる記録を、誰が何を学びどう確認したかまで

研修の記録が薄くなるのは、書く人が手を抜いているからではありません。様式に欄がないから書けないだけです。以下の49組は、欄ごとに「よく見る書き方」と「同じ手間で書ける書き方」を並べたものです。右の列をそのまま様式の記入例として貼ると、次の回から書き方が揃います。

場面・欄 よく見る書き方 同じ手間で書ける書き方(完成文)
研修名 研修を実施した 感染症の予防及びまん延の防止に関する研修(第1回)——手指衛生と個人防護具の着脱
日時 6月 研修 令和8年6月10日(水)17時30分から18時30分まで(60分)
所要時間 (欄がない) 60分(うち実技25分、質疑5分)
場所 (欄がない) ◯◯事業所 2階会議室(訪問先・自宅から4名がオンラインで参加)
目的 知識の向上のため 手指衛生の5つの場面と個人防護具の着脱の手順を、全ての訪問介護員が同じ順序で行える状態にすること
対象者 職員 全従業者21名(訪問介護員18名、サービス提供責任者2名、事務員1名)
出席者 出席者:別紙のとおり 出席17名/欠席4名。出席者名簿に本人の署名を得て、この記録に添付した
職種の内訳 10名参加 介護職員6名・看護職員2名・生活相談員1名・事務員1名
夜勤帯の職員 (記載なし) 夜勤帯の職員12名には、同一内容を夜勤明けの時間帯に第2回として実施(実施日・出席者は別葉)
委託・派遣の従事者 職員のみ実施 委託の給食業務2名・派遣の介護職員1名の受講の有無と方法を、名簿に「委託」「派遣」の区分で記載
講師 (記載なし) ◯◯訪問看護ステーション 看護師◯◯(外部講師)/進行:サービス提供責任者◯◯
内容 感染症について ①手指衛生の5つの場面(10分)②手指消毒の実技(15分)③個人防護具の着脱の実技(20分)④汚染物の取扱いと廃棄(10分)⑤質疑(5分)
使用資料 (記載なし) 配付資料A4・6ページ(記録に添付)、実技チェック表6項目、事業所の指針(抜粋)
資料の出所 ネットの資料を使用 資料は事業所の指針(第3章)と、外部講師が持参したチェック表をもとに作成。表紙に研修名と実施日を記載
理解度の確認 理解できた様子だった 実技チェック表6項目を1人ずつ確認。5項目以下の3名は5月21日に再実技を行い、6項目を満たした
確認の結果の扱い 全員理解した 6項目を満たした14名を修了とし、満たさなかった3名の再実技日を記録に残した
質疑応答 質疑なし 質問3件(別紙)。うち1件は次回の訓練シナリオに反映することとした
欠席者 (欄がない) 欠席4名。5月15日の第2回で3名が受講、残る1名は5月18日に個別実施。全員の受講日を受講管理表に記入
欠席者のフォロー方法 資料を配った 資料を手渡し、確認テスト5問を提出させ、提出日と得点を記録。未提出者には翌週に再依頼した
フォローの完了 後日フォロー予定 フォロー完了日 令和8年5月18日。年度末時点の未受講者0名
年度末の締め 年度末に確認 3月に、テーマごとの実施回数・全員の受講状況・未受講者の有無を一覧にし、次年度計画へ繰り越す項目を明記した
新規採用者 新採用者に説明した 採用年月日 令和8年8月16日/同日に4テーマを各30分実施/確認テスト各5問で全問正答を確認
中途採用 入職時研修 実施済 令和8年11月1日採用。定例研修(6月・1月)の間の採用のため、11月1日から11月5日に録画とテキストで個別に実施
採用日との距離 (記載なし) 採用年月日と実施日を並べて記載し、離れた場合は理由も書く(例:採用直後の1週間は同行研修のため)
同日に2テーマ 6/10 虐待防止・身体拘束研修 実施 17時30分〜18時00分 高齢者虐待の防止/18時05分〜18時35分 身体的拘束等の適正化。記録・資料・確認方法・名簿をテーマごとに分けて作成
同日実施の資料 共通レジュメ1枚 テーマごとに資料を分け、表紙に研修名と実施日を記載してそれぞれの記録に添付
一体的に実施した研修 感染症研修と業務継続計画研修をまとめて実施 一体で実施したうえで、感染症の予防及びまん延の防止の部分と業務継続計画の部分の到達点・確認方法をそれぞれ記載
オンライン オンラインで実施 ライブ配信。入退室ログを保存し、開始・終了時に呼名して応答を記録。中間と最後に設問を出し、全員の回答を保存
動画視聴 動画を見てもらった 録画56分。視聴期間7月1日〜7月14日。視聴完了ログ(視聴率100%)と確認テスト5問の提出日・得点を記録
視聴の未完了 各自視聴とした 未完了者2名は7月16日に管理者立会いで視聴し、同日に確認テストの提出を確認
外部研修の受講 外部研修に参加した 研修名・主催・受講日・受講時間・受講者名を記載し、修了証の写しを添付。事業所内での伝達の日も記録
伝達研修 参加者が報告した 令和8年7月20日の全体会議で、外部研修の受講者が20分で報告。資料を配付し、出席者名簿に署名を得た
研修計画の策定日 (記載なし) 令和8年3月25日策定(令和8年度分)。策定者:管理者◯◯/承認:代表者◯◯(3月26日)
計画の周知 掲示した 3月26日の全体会議で配付。欠席者5名には3月27日から31日に個別に手渡し、受領確認欄に署名を得た
計画の目標 全員のスキルアップ 手指衛生の6手順を全員が実技で満たすこと(達成の判定は実技チェック表)
個別の目標 全員同じ目標 訪問介護員A:認知症介護に係る基礎的な研修を12月までに修了/B:同行訪問後の記録の添削を毎月
研修期間 (記載なし) 令和8年4月1日から令和9年3月31日まで。個別の研修は四半期ごとに進捗を確認
実施時期 随時 第1回6月、第2回1月。未受講者の補講は翌月の第2週
評価方法 アンケートを実施 実技チェック表6項目/記述課題2問/3か月後に記録を10件抜き取って点検
事後の反映 今後に活かす 質疑で出た2点を、7月に指針の該当箇所へ反映。変更日と変更内容を指針の改訂履歴に記入
委員会と研修の関係 委員会で研修を実施 委員会の議事録と研修の実施記録を別に作成し、委員会で決めた内容が研修の到達点に入っていることを議事録に記載
受講管理 名簿に丸をつけている 職員別の受講管理表に、テーマ×実施日×受講方法(集合/個別/動画)×確認方法の結果を記入
資格研修の管理 有資格者は把握している 認知症介護に係る基礎的な研修の受講状況を、無資格者9名について修了予定日つきで一覧管理
管理者等の研修 (記載なし) 管理者・計画作成担当者・介護支援専門員の研修修了を、修了証の写しと修了年月日で一覧管理
訓練の記録 避難訓練を行った 夜間想定。避難完了まで◯分。誘導が滞った箇所2点と、次回までの改善担当者・期限を記載
訓練の振り返り 無事に終了した 訓練後に部署ごとの課題抽出シートを提出させ、次回の訓練で確かめる項目を3つに絞った
記録の保管 事務所に置いている 研修台帳(年間計画・実施記録・出席者名簿・資料・受講管理表)を1つのファイルにまとめ、保管場所と担当者を表紙に記載
記録の最終更新 (記載なし) 最終更新日 令和8年◯月◯日/更新者◯◯/次回更新予定 令和8年◯月
保険者への確認 一般的な回数で実施 実施回数・記録様式の求められ方は保険者(指定権者)により異なるため、所在地の保険者が公表する資料を確認した日付と資料名を台帳に記入

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

運営指導で見られる点と、1年間の運用・手元に残す記録

研修の記録に関する指摘は、自治体が公表している資料に実在します。以下は、公表資料に示された内容を出典つきで整理したものです。回数や様式の求められ方は保険者(指定権者)により異なりますので、自事業所の所在地の資料でご確認ください。

公表資料に示されている内容 出典(自治体・資料) 記録で示すもの
研修を実施した際は実施日時・参加者氏名・研修内容・使用した資料の記録や資料を残すこと。各種研修を同日に実施する場合は、それぞれの内容について行ったことが分かるよう区別して記録すること(例:身体的拘束等の適正化と虐待の防止) 松山市介護保険課「運営指導での主な指摘事項及び周知事項について」(令和5年度第2回介護保険サービス事業者連絡会資料) 研修計画(年間)、研修実施記録(日時・参加者・内容)、使用した研修資料、委員会議事録
研修について、事業所における年間の研修計画が作成されておらず、計画的に実施されていない/研修実施状況が記録上から確認できない/研修不参加者への対応が不明瞭 大阪市「令和8年度介護事業者等集団指導資料 居宅サービス編」 年間研修計画、研修実施記録・参加者名簿、不参加者への周知記録
身体拘束廃止のための研修、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修、事故発生防止のための研修及び虐待防止のための研修について新規採用時には研修を実施すること。特に年度途中に採用した職員(中途採用者)に関して新規採用時の研修が実施できていない事例が見受けられる 名古屋市「運営指導に係る主な指摘事項(介護保険施設版)」(令和5年1月5日) 研修計画、研修実施記録(実施日・対象者・内容)、受講者名簿、入職時チェックリスト、従業者名簿(採用年月日)
【共通】研修や訓練回数を誤認している 堺市「令和8年度 集団指導 地域密着型編」 年間研修計画、研修・訓練実施記録、参加者名簿、未受講者への対応記録
業務継続計画に必要な項目が記載されていない/定期的に見直ししていない/従業者に周知徹底していない/係る研修及び訓練を必要な回数実施していない/実施内容が記録されていない 福井市「令和7年度 介護保険制度等に係る集団指導」 業務継続計画(感染症・災害)、見直し記録、周知記録、研修・訓練の実施記録(日時・参加者・内容)
業務継続計画に必要な研修及び訓練が年1回以上実施されていない/定期的に業務継続計画の見直しを行っていない 千葉県「指導監査の状況について」(令和7年度介護保険指定事業者集団指導資料) 業務継続計画(感染症編・自然災害編)、研修実施記録、訓練実施記録、見直し履歴
必要な研修及び訓練が実施されていなかった。従業者に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施し、概要がわかるように明確に記録に残すこと 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」(令和7年度広島市介護サービス事業者集団指導) 業務継続計画(感染症編・非常災害編)、従業者への周知記録、研修資料と受講記録、訓練記録
感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会が設置されていなかった/指針が整備されていなかった/研修及び訓練が実施されていなかった 広島市「令和7年度運営指導の指摘事項等について」 感染対策委員会の議事録・出席記録、指針、研修計画・研修記録、訓練記録
感染対策の研修・訓練の記録がない/委員会の結果を従業者に周知していない 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 委員会の議事録、周知記録、研修・訓練の実施記録
業務継続計画を策定していない、または盛り込む内容が不足している。令和7年度の運営指導において、研修及び訓練を実施した記録が確認できないため指導を受けた事業所があった 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1 業務継続計画(感染症編・災害編)、研修記録、訓練記録、周知記録、見直し履歴
介護に直接携わる従業員のうち無資格者において、認知症介護に係る基礎的な研修を受講できていない(通所・入所サービス)。金沢市の資料では、当該研修の受講は採用後1年以内に修了させる旨が記載されている 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(各サービスに共通する事項)」資料1/金沢市 令和7年度集団指導資料1 研修修了証、受講管理表、資格者証の写し、雇用日が分かる書類
運営指導において従業者に対する虐待防止のための研修の未実施が確認され、指針に基づいた研修プログラムの作成及び年1回以上の研修の実施が指導された事例(減算の適用に至った事例として示されている) 新潟市福祉部福祉監査課「介護サービス事業所への指導監査、加算・減算のポイント」(令和7年度 介護サービス事業所集団指導資料) 虐待防止のための指針、虐待防止検討委員会の議事録、研修プログラム・研修の実施記録(参加者含む)、担当者の設置が分かる文書
業務継続計画に係る研修及び訓練を定期的に実施していない/定期的な計画の見直しや必要に応じた計画の変更が行われていない 大分市「令和7年度指導監査における主な指摘・指導事項(高齢)」 感染症の業務継続計画・災害の業務継続計画、研修計画と研修記録、訓練記録、見直しの記録、周知記録
虐待防止・事故発生防止・感染症予防の指針が未整備で、委員会・研修が未実施であった事例 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度有料老人ホーム一般検査結果の概要」 各指針、委員会の開催記録、研修の実施記録
全ての訪問介護員等に係る個別具体的な研修の目標・内容・研修期間・実施時期等を定めた計画の内容が不十分であった 長野県健康福祉部地域福祉課福祉監査担当「令和6年度運営指導結果の概要(訪問介護)」 従業者ごとの研修計画・研修実施記録
介護支援専門員の研修に関し個別具体的な研修の目標はあったが、計画的な予定がなかった。個別研修計画は年度当初に作成するのが望ましいとされている 宇都宮市「令和7年度 運営指導における主な指導事例(居宅介護支援・介護予防支援に関する事項)」資料11 個別研修計画(従業者ごと)、研修実施記録、体制届出書
計画的な研修について、年度計画をいつ定めたか確認できない/前年度と同じ研修内容、全員同じ目標を設定している 青森県三戸町ウェブサイト掲載 集団指導資料「運営指導における指摘事項(居宅介護支援)」 介護支援専門員ごとの研修計画(策定日の記載)、研修実施記録、受講記録
介護職員処遇改善加算等について、資質向上のための計画を策定していない事例、計画書の内容を周知していない事例 津山市環境福祉部高齢介護課「令和5年度 津山市 地域密着型サービス事業者 集団指導資料」 資質向上に関する具体的計画、職員への周知記録(会議録・掲示・配付)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

加算の要件として研修計画が見られる場合の対照表

研修計画は、運営基準の確認項目としてだけでなく、加算の要件としても見られることがあります。ここでは判定をせず、公表資料に示された定めと、貴事業所の状況を記入する欄を並べます。左の列は資料に示された定め、右の列は貴事業所の記入欄です。突き合わせた結果は、保険者(指定権者)にご確認ください。

公表資料に示された定め(出典) 貴事業所の状況(記入欄) 確認した日・確認先(記入欄)
従業者ごとに、個別具体的な研修の目標・内容・研修期間・実施時期等を定めた計画があること(長野県 令和6年度運営指導結果の概要(訪問介護))    
研修の目標だけでなく、計画的な予定(期間・実施時期)まで定めてあること(宇都宮市 令和7年度 運営指導における主な指導事例 資料11)    
年度計画を定めた日付が記録から分かること。年度計画は少なくとも次年度が始まるまでに毎年度作成すること(青森県三戸町 掲載資料)    
前年度と同じ研修内容・全員同じ目標になっていないこと(青森県三戸町 掲載資料)    
計画に沿って実施したことが記録から分かること(埼玉県福祉部福祉監査課「運営指導での主な指摘事項に関するQ&A ー介護保険 居宅サービス事業所ー」令和8年4月)    

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。この記事は記録の書き方を整理したものであり、届出そのものの手続きを扱うものではありません。

1年間の運用——月ごとに「やること」と「残る記録」

研修が回らなくなる原因は、たいてい11月から2月にかけての空白です。年度末にまとめて実施しようとすると、欠席者のフォローが年度をまたぎます。実施の月ではなく、フォローが完了する月で予定を置くと、3月に慌てません。

その月にやること 手元に残る記録 貴事業所の予定(記入欄)
3月(前年度) 次年度の年間研修計画を策定し、承認を得て周知する 年間研修計画(策定日・承認日つき)、周知の記録(受領確認)  
4月 新規採用者への研修。受講管理表に新しい行を追加する 新規採用時研修の実施記録(採用年月日つき)、入職時チェックリスト  
5月 第1テーマの実施。欠席者のフォロー日を同じ月内に置く 実施記録、出席者名簿、使用資料、フォロー台帳  
6月 第2テーマの実施。同日に2テーマを扱う場合は記録を分ける テーマごとの実施記録2件、資料2件  
7月 上半期の質疑・課題を指針や手順書へ反映する 指針の改訂履歴(変更日・変更内容)  
8月 訓練の実施(業務継続計画・非常災害等、該当種別) 訓練の実施記録、課題抽出シート  
9月 資格研修(認知症介護に係る基礎的な研修等)の受講状況を確認し、受講予定日を確定する 受講管理表(修了予定日つき)、受講申込の控え  
10月 上半期の進捗確認。未実施の月があれば下半期へ組み替える 年間研修計画の変更履歴(変更日・変更内容)  
11月 中途採用者の新規採用時研修の抜けを点検する 従業者名簿(採用年月日)と受講管理表の突き合わせ記録  
12月 第3テーマまたは訓練の実施。年内にフォローを終える 実施記録、フォロー台帳  
1月 第4テーマの実施。年度内の残りを確定する 実施記録、受講管理表  
2月 未受講者の補講。翌年度へ繰り越す項目を洗い出す 補講の実施記録、繰越し項目の一覧  
3月 年間の振り返り。テーマごとの実施回数と全員の受講状況を一覧にする 年間の実施一覧、受講管理表(全員分の確認欄)、次年度の年間研修計画  

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

手元に残す記録——記入欄つきの一覧

最後に、1つのファイルにまとめておく記録の一覧です。保管場所・最終更新日・次回予定の3つの欄を作っておくと、運営指導の場で「どこにあるか」を探す時間がなくなります。保存年数の扱いは保険者(指定権者)の条例・運用により異なりますので、記入欄にしています。

残す記録 保管場所(記入欄) 担当者(記入欄) 最終更新日(記入欄) 次回予定(記入欄) 保存の取扱い(保険者に確認・記入欄)
年間研修計画(策定日・承認日・周知記録つき)          
個別の研修計画(従業者ごとの目標・内容・期間・実施時期)          
研修の実施記録(回ごと・13項目)          
出席者名簿(職種の区分つき・署名または接続ログ)          
使用した研修資料(表紙に研修名・実施日)          
理解度の確認の結果(実技チェック表・確認テストの答案)          
欠席者フォロー台帳          
受講管理表(職員別・テーマ別)          
新規採用時研修の記録(採用年月日つき)と入職時チェックリスト          
訓練の実施記録(業務継続計画・非常災害等)と課題抽出シート          
委員会の議事録(研修の到達点を決めた記録)          
資格研修の修了証の写しと修了年月日の一覧          
外部研修の受講記録と、事業所内での伝達の記録          
保険者が公表する資料を確認した日と資料名の記録          

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

研修の記録は、増やすほど強くなるものではありません。年間計画1枚・実施記録13欄・受講管理表1枚——この3つが揃っていれば、別添1に現れる11か所の確認項目に、同じ綴りで応えられます。そして、記録が薄くなる場所はいつも同じです。欠席者、中途採用者、夜勤帯の職員、委託・派遣の従事者、そしてオンラインで参加した人。この5つに欄を作っておくことが、1年を通して効きます。実施の回数や記録の様式の求められ方は保険者(指定権者)により異なりますので、所在地の保険者が公表する資料をご確認ください。

出典

出典:厚生労働省ウェブサイト(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001281524.pdf)/公共データ利用規約(第1.0版)

本ページは上記を当社が編集・加工したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。各自治体の公表資料についても同様に当社が編集・加工したものであり、当該自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。

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介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

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