公開:2026年11月8日/出典:厚生労働省 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(令和8年3月・総務課介護保険指導室、高齢者支援課)
要点(3行)
- サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームなど「高齢者向け住まい等」に併設する介護サービス事業所の一部に、過剰なサービス提供などの課題が指摘されている、と担当課長会議資料に書かれています。
- 国は自治体に、家賃など入居契約の内容の確認とケアプランの点検・検証、区分支給限度基準額の利用割合が高い居宅介護支援事業所のケアプランの優先的な点検・検証を求めています。
- 併設事業所への重点的な実地の指導を支える「高齢者向け集合住宅関連事業所指導強化推進事業」は、令和8年度予算(案)でも引き続き計上されています。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 資料 | 令和8年3月 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(総務課介護保険指導室)「(4)高齢者向け住まい等における適正なサービス提供について」、同(高齢者支援課)「7.高齢者住まいにおける適正なサービス提供確保のための更なる指導の徹底について」 |
| もとの通知 | 「高齢者向け住まい等における適正なサービス提供確保のための更なる指導の徹底について」(令和3年3月18日 老指発0318第1号、老高発0318第1号、老認発0318第1号) |
| 自治体へのお願い① | 高齢者向け住まい等における家賃等入居契約内容の確認や、ケアプランの点検・検証 |
| 自治体へのお願い② | 区分支給限度基準額の利用割合が高い居宅介護支援事業所のケアプランの優先的な点検・検証 |
| 指導強化推進事業 | 令和8年度予算(案)でも引き続き計上。令和7年度は所要額を査定して交付し、令和8年度も同じ観点で精査するとしている |
通知に書かれている流れ(令和3年3月18日の通知の抄)
| だれが | なにをする |
|---|---|
| 都道府県の福祉部局(住宅部局と連携) | 介護保険サービス事業所が併設等する高齢者向け住まいを特定し、入居契約の内容を確認。家賃の設定が不適切である疑いのあるもの(不当に低く設定している場合や、要介護度別に家賃を設定している場合等)の情報を市町村に提供 |
| 市町村の介護給付費適正化(ケアプラン点検)担当 | 不適切なケアプラン(入居者のニーズを超えた過剰なサービスを位置づけているプラン)を作っている疑いのある居宅介護支援事業所について、自立支援や重度化防止等につながっているかの観点から点検・検証 |
| 点検の結果、不適切なケアプランが見つかった場合 | 作成した居宅介護支援事業所にケアプランの改善を指導。運営自体に問題があると判断した場合は、指導監督部署と連携して実地指導等。あわせて、そのプランに基づいてサービスを提供している事業所への実地指導等 |
指導強化推進事業の中身
| 項目 | 資料の記載 |
|---|---|
| 何に使うか | 高齢者向け集合住宅の入居者に介護サービスを提供している介護サービス事業所に重点的に実地での指導を行う場合の、介護支援専門員等の雇上経費・旅費等 |
| 委託 | 事業の一部を指定都道府県事務受託法人・指定市町村事務受託法人へ委託できる |
| 補助額の上限(1自治体あたり・集合住宅5箇所以上) | 集合住宅関連事業所数5以上19事業所以下:2,500千円/20以上29事業所以下:4,500千円/30事業所以上:6,000千円 |
資料にある実績・調査
- ケアプランの点検・検証の実績(高齢者支援課資料):令和3年度161自治体、令和4年度246自治体。点検したケアプラン3,838件のうち、再検討(見直し)を促したもの803件、ケアプランの変更が行われたもの185件。
- 令和5年度の調査(有料老人ホームの運営状況):入居者の介護サービス利用が特定の介護サービス事業所に限定・誘導されたことが疑われる相談・通報は42件。相談の例として、系列の通所介護を使わなければ家賃を上げるとほのめかされた、入居前からの居宅介護支援事業所の変更を求められた、ホーム併設の通所介護を加えるようケアマネジャーがプランの変更を依頼された、などが載っています。
一次資料:
- 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(総務課介護保険指導室・PDF)
- 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(高齢者支援課・PDF)
- 令和7年度 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(厚生労働省)
事業所で確かめること
- 居宅介護支援事業所は、高齢者向け住まい等に住む利用者のケアプランについて、サービスの量がその人のニーズと自立支援の目標からどう決まったかを、アセスメントと第1表・第2表で説明できる形にしておきましょう。
- 区分支給限度基準額に対する利用の割合が高い利用者が多い場合は、点検で優先して見られる対象として資料に書かれています。保険者のケアプラン点検の案内をご確認ください。
- 住まいの側から特定の事業所の利用やプランの変更を求められたときは、利用者本人の選択を記録に残し、保険者・都道府県の相談窓口の案内をご確認ください。
- 運営指導の進め方は、指定を受けている自治体の案内をご確認ください。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






