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訪問看護の書類一覧|記録書Ⅰ・Ⅱ/計画書/報告書の書き方まとめ

訪問看護では、指示書・計画書・記録書Ⅰ/Ⅱ・報告書など、複数の書類を連携させて運用します。それぞれの役割・作成頻度・提出先と書き方を、関連記事へのリンクとともに一覧で整理します。

訪問看護の書類の全体像

訪問看護の書類は、ばらばらに存在するのではなく、ひとつの流れでつながっています。主治医の訪問看護指示書とケアマネジャーのケアプランを受けて計画書を立て、毎回の訪問を記録書Ⅱに記し、月単位で報告書にまとめて主治医へ返す。この一連がPDCAになっています。

主な書類・役割・作成頻度

書類 役割 作成頻度 主な提出先
記録書Ⅰ(フェイスシート) 利用者の基本情報 初回・変更時 事業所で保管
記録書Ⅱ 1回ごとの訪問記録 毎回 事業所で保管
記録書Ⅲ 包括型を算定する利用者の日々の記録(2026年6月新設) 1日ごと 事業所で保管
訪問看護計画書 目標と看護内容 月単位で見直し 主治医・本人
訪問看護報告書 月単位の経過報告 毎月 主治医

指示書・計画書・記録書は相互に整合している必要があり、内容が食い違うと実地指導で指摘の対象になります。

書き方の詳しい解説(関連記事)

書類業務をまとめて効率化する

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訪問看護の書類の関連ガイド

訪問看護の記録・計画・報告に関わる書類の書き方をまとめています。あわせてご覧ください。

書類の全体像——いつ、誰に、何を出すか

書類 作るタイミング 渡す相手
訪問看護記録書Ⅰ 利用開始時(変化があれば更新) 事業所内で保管
訪問看護記録書Ⅱ 訪問のたび 事業所内で保管
訪問看護計画書 利用開始時と、月ごと/変更時 主治医、ケアマネジャー
訪問看護報告書 月1回程度 主治医
訪問看護指示書 主治医が交付(有効期限あり) 事業所が受け取り保管
サービス提供実績記録票 月ごと 国保連(請求)
居宅サービス計画(第1〜3表) ケアマネジャーが作成 事業所が受け取り整合を確認

書類どうしのつながりが見られる

運営指導では、書類が単独で揃っているかより整合が取れているかが見られます。

期限のあるもの

  • 訪問看護指示書——有効期間があります。切れると訪問できません
  • 特別訪問看護指示書——期間が限られています
  • 計画書・報告書——月ごとの提出の締めがあります
  • 請求——翌月10日までが原則です
  • 保存期間——完結の日から2年間(条例で5年の場合があります)

書類ごとの中身と、書き方の要点

書類 中身 要点
記録書Ⅰ 基本情報、傷病名、既往歴、療養上の留意点、家族構成、住環境、緊急連絡先 最初に作って終わりにしない。認定更新・入退院・傷病の変化で見直す
記録書Ⅱ 訪問ごとのバイタル、観察、実施した看護、本人の反応 「変わりなし」だけにしない。何を見て変わりないと判断したかを書く
計画書 看護の目標、実施する内容、問題点、評価 指示書の内容と対応していること。ケアプランとも整合させる
報告書 訪問日、病状の経過、看護の内容、家庭での介護状況、特記事項 医師が知りたいのは変化。前回との差を書く
指示書 主治医が交付。有効期間がある 期限管理を仕組みにする。切れると訪問できない

保険の種別で変わるところ

介護保険 医療保険
利用の起点 ケアプランへの位置づけ+指示書 訪問看護指示書
請求先 国保連 審査支払機関
計画・報告 訪問看護計画書・報告書 同左
記録で重くなる項目 訪問の時間区分、他サービスとの連携 傷病名、特別な管理の有無、公費

書類の管理でつまずくところ

  • 指示書の期限が切れた——一覧で管理し、切れる1か月前に依頼します
  • 計画書・報告書の提出が遅れる——月内の締めを決めます
  • 記録が訪問後すぐに書かれていない——時刻の整合が取れなくなります
  • ケアプランをもらっていない——整合の確認ができません
  • 保存期間を過ぎたものが混在——年度ごとに分け、廃棄予定年を記載します

書類について現場から多い質問

よくある疑問 考え方
指示書の期限が切れそう 切れる1か月前に主治医へ依頼します。一覧で管理し、担当者を決めます
計画書は毎月出すのか 提出の頻度は保険や取り扱いによります。主治医・ケアマネジャーとの取り決めを確認します
ケアマネジャーから計画書をもらえない 整合の確認ができません。依頼の記録を残したうえで、繰り返し求めます
様式は自由か 記載すべき事項が示されています。レイアウトは事業所で設計できます
電子で作成してよいか 記載者と日時が特定でき、訂正の履歴が残る仕組みであることが前提です
書き漏れに気づいた 追記した日が分かる形で追記します。さかのぼって書き換えません

書類を回すための仕組み

  • 指示書の期限を一覧で管理する——切れる1か月前にアラートが出る形にします
  • 月内の締めを決める——「月末までに」ではなく「25日までに」など具体的に
  • 担当を決める——書類ごとに責任者を置きます
  • 記録からの流用を仕組みにする——計画書・報告書を手で写している状態をなくします
  • ケアマネジャーとの受け渡し方法を決める——FAX、メール、システムのどれか

保存と廃棄

  • 保存期間は原則、完結の日から2年間(都道府県の条例で5年とされる場合があります)
  • 年度・利用者ごとに分け、廃棄予定年を箱またはフォルダ名に書く
  • 電子で保存する場合も、期間中は閲覧・出力できる状態を保つ
  • 廃棄は個人情報が復元できない方法で行い、記録を残す

訪問看護で回る書類の全図|62書類・6項目(作る人/出す先/時機/根拠/保管場所と最新の版は記入欄)

この記事は、訪問看護の書類の地図です。個々の様式に何をどう書くかは、記録書Ⅰ・記録書Ⅱ・計画書・報告書・指示書・看護サマリーそれぞれの記事が持っています。ここでは書き方をいっさい扱わず、事業所で実際に回っている書類を並べ、誰が作るのか/誰に出すのか/いつ動くのか/何を根拠に作るのか/どこに置いてあるのか/手元にあるのはいつの版かだけを一枚にします。

この地図が要るのは、訪問看護の書類が「看護の書類」だけで完結しないからです。医師から受け取るもの、利用者と交わすもの、請求のために作るもの、他の事業所から受け取るもの、人と体制に関するもの、安全と苦情に関するもの、事業所の運営に関するもの——出どころも宛先も違うものが同じ棚に混ざります。混ざったまま増えるので、「何があるはずか」を誰も言えない状態が生まれます。まず全部並べることが、管理の出発点になります。

右の2列は空欄にしてあります。印刷して、貴事業所の実際の置き場所と、手元にある版の日付を書き込んでください。この2列が埋まった時点で、この表は貴事業所だけの台帳になります。なお、保存の年限や廃棄の手順、開示の取り扱いは、この記事では扱いません(別の記事が持っています)。また、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

(1)医師とやりとりする書類(8)

書類 作る人 出す先・渡す相手 作る時機 作るときの根拠 保管場所(記入欄) 最新の版(記入欄)
訪問看護指示書 主治医 事業所が受け取る 利用の開始時と、期間の切り替わり 主治医の交付 (記入欄) (記入欄)
特別訪問看護指示書 主治医 事業所が受け取る 主治医が特別の指示を出したとき 主治医の交付 (記入欄) (記入欄)
精神科訪問看護指示書 主治医 事業所が受け取る 精神科の訪問を始めるとき/期間の切り替わり 主治医の交付 (記入欄) (記入欄)
精神科特別訪問看護指示書 主治医 事業所が受け取る 主治医が特別の指示を出したとき 主治医の交付 (記入欄) (記入欄)
在宅患者訪問点滴注射指示書 主治医 事業所が受け取る 点滴の指示が出たとき 主治医の交付 (記入欄) (記入欄)
訪問看護報告書 看護師等 主治医 定期(時期は主治医との取り決め) 記録書Ⅱ・計画書の内容 (記入欄) (記入欄)
指示書の交付を依頼する書面(事業所の様式) 事業所 主治医の医療機関 期間の終わりが近づいたとき 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)
主治医への連絡・相談の記録(電話・送信の控え) 看護師等 事業所内で保管 連絡したそのつど 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(2)看護の計画と記録(8)

書類 作る人 出す先・渡す相手 作る時機 作るときの根拠 保管場所(記入欄) 最新の版(記入欄)
訪問看護計画書 看護師等 主治医、利用者・家族、介護支援専門員 利用の開始時と、見直しのとき 指示書、居宅サービス計画、記録書Ⅰ・Ⅱ (記入欄) (記入欄)
訪問看護記録書Ⅰ 看護師等 事業所内で保管 利用の開始時と、状況が変わったとき 本人・家族からの聞き取り、指示書 (記入欄) (記入欄)
訪問看護記録書Ⅱ 訪問した看護師等 事業所内で保管 訪問のたび 計画書、その日の訪問 (記入欄) (記入欄)
訪問看護記録書Ⅲ 看護師等 事業所内で保管 対象となる利用者について日ごと 計画書、その日の状況 (記入欄) (記入欄)
精神科訪問看護記録書Ⅰ・Ⅱ 訪問した看護師等 事業所内で保管 利用の開始時/訪問のたび 精神科訪問看護指示書 (記入欄) (記入欄)
看護サマリー(申し送りの書面) 看護師等 入院先、他の事業所、施設 入院・入所・引き継ぎのとき 記録書Ⅰ・Ⅱ、計画書 (記入欄) (記入欄)
緊急時・臨時に訪問したときの記録 訪問した看護師等 事業所内で保管 臨時に訪問したそのつど 受けた連絡、主治医への相談 (記入欄) (記入欄)
電話で対応したときの記録(夜間・休日を含む) 受けた看護師等 事業所内で保管 電話を受けたそのつど 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(3)利用者・家族と交わす書類(8)

書類 作る人 出す先・渡す相手 作る時機 作るときの根拠 保管場所(記入欄) 最新の版(記入欄)
重要事項説明書 事業所 利用者・家族 契約のとき、内容を改めたとき 運営規程、保険者(指定権者)の案内 (記入欄) (記入欄)
訪問看護の契約書 事業所 利用者・家族 利用の開始時、内容を改めたとき 法人の定め (記入欄) (記入欄)
個人情報の取り扱いに関する同意書 事業所 利用者・家族 契約のとき、連携先が変わったとき 法人の定め (記入欄) (記入欄)
緊急時の連絡方法についての説明書 事業所 利用者・家族 契約のとき、連絡先が変わったとき 事業所の連絡網 (記入欄) (記入欄)
利用料に関する説明の書面と領収の控え 事務 利用者・家族 契約のとき、請求のつど 運営規程、保険者(指定権者)の案内 (記入欄) (記入欄)
サービス提供の記録(利用者に示すもの) 訪問した看護師等 利用者・家族 訪問のたび その日の訪問 (記入欄) (記入欄)
苦情の受付先についての案内 事業所 利用者・家族 契約のとき、受付先が変わったとき 運営規程 (記入欄) (記入欄)
契約の終了・解約に関する書面 事業所 利用者・家族 利用が終わるとき 契約書の定め (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(4)請求と実績に関する書類(7)

書類 作る人 出す先・渡す相手 作る時機 作るときの根拠 保管場所(記入欄) 最新の版(記入欄)
サービス提供実績記録票 事務・管理者 介護支援専門員、請求の手続きに用いる 月ごと 訪問の予定表、記録書Ⅱ (記入欄) (記入欄)
介護給付費の請求に用いる控え 事務 国民健康保険団体連合会 月ごと 実績記録票、居宅サービス計画 (記入欄) (記入欄)
訪問看護療養費明細書 事務 審査支払機関 月ごと 指示書、記録書Ⅱ (記入欄) (記入欄)
被保険者証・受給者証を確認した記録 事務・看護師等 事業所内で保管 利用の開始時、更新のとき 本人が示した書面 (記入欄) (記入欄)
公費・助成の適用を確認した記録 事務 事業所内で保管 開始・終了・更新のとき 本人が示した書面、保険者(指定権者)の案内 (記入欄) (記入欄)
返戻・過誤の処理の記録 事務 事業所内で保管 通知を受け取ったとき 審査支払機関・国民健康保険団体連合会からの通知 (記入欄) (記入欄)
請求前の点検表(事業所の様式) 事務・管理者 事業所内で保管 月ごと(請求の前) 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(5)他の事業所・関係機関とやりとりする書類(7)

書類 作る人 出す先・渡す相手 作る時機 作るときの根拠 保管場所(記入欄) 最新の版(記入欄)
居宅サービス計画(第1表から第3表) 介護支援専門員 事業所が受け取る 作成・見直しのたび 介護支援専門員の作成 (記入欄) (記入欄)
サービス担当者会議の記録(照会への回答を含む) 介護支援専門員/出席した看護師等 事業所が受け取る/控えを残す 会議が開かれたとき 会議での決定 (記入欄) (記入欄)
退院・退所時のカンファレンスの記録 出席した看護師等 事業所内で保管 退院・退所の前後 医療機関・施設との協議 (記入欄) (記入欄)
他の事業所へ渡した情報提供の控え 看護師等 渡した先/控えは事業所内 情報を渡したそのつど 個人情報の同意書 (記入欄) (記入欄)
主治医以外の医療機関とのやりとりの記録 看護師等 事業所内で保管 やりとりのそのつど 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)
保険者(指定権者)からの通知・照会への回答の控え 管理者・事務 保険者(指定権者)/控えは事業所内 通知を受け取ったとき 受け取った通知 (記入欄) (記入欄)
地域の関係者との連携の記録 管理者・看護師等 事業所内で保管 連携が生じたとき 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(6)人と体制に関する書類(8)

書類 作る人 出す先・渡す相手 作る時機 作るときの根拠 保管場所(記入欄) 最新の版(記入欄)
勤務形態一覧表 管理者 事業所内で保管(求めに応じて示す) 月ごと、体制が変わったとき 実際の勤務、運営規程 (記入欄) (記入欄)
従業者の名簿 管理者・事務 事業所内で保管 入職・退職のたび 雇用に関する書類 (記入欄) (記入欄)
資格を確認した記録(免許の確認) 管理者 事業所内で保管 入職のとき、定期に 本人が示した書面 (記入欄) (記入欄)
雇用に関する書類(労働条件の書面など) 法人・管理者 本人/控えは事業所内 入職のとき、条件が変わったとき 法人の定め(労務は社会保険労務士等にご確認ください) (記入欄) (記入欄)
研修の年間計画と実施の記録 教育の担当者 事業所内で保管 年度の初めと、実施のたび 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)
職員の健康診断の実施の記録 管理者・事務 事業所内で保管 実施のたび 法人の定め (記入欄) (記入欄)
24時間の対応に関する取り決めと連絡網 管理者 事業所内、利用者・家族に説明 体制を決めたとき、変えたとき 運営規程、勤務の実際 (記入欄) (記入欄)
業務継続計画と訓練の記録 管理者 事業所内で保管 作成のとき、訓練のたび 法人の定め、保険者(指定権者)の案内 (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(7)安全・感染・苦情に関する書類(8)

書類 作る人 出す先・渡す相手 作る時機 作るときの根拠 保管場所(記入欄) 最新の版(記入欄)
事故の報告書 関わった職員・管理者 保険者(指定権者)、家族、介護支援専門員 事故を把握したとき その場の記録、聞き取り (記入欄) (記入欄)
ヒヤリハットの記録 気づいた職員 事業所内で保管 気づいたそのつど 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)
感染症が発生したときの記録 管理者・看護師等 事業所内、必要に応じて関係機関 発生を把握したとき 事業所の取り決め、関係機関の案内 (記入欄) (記入欄)
感染対策の委員会・研修・訓練の記録 担当者 事業所内で保管 開催・実施のたび 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)
安全対策に関する取り決めと点検の記録 担当者・管理者 事業所内で保管 点検のたび 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)
苦情の受付簿と対応の記録 受けた職員・管理者 事業所内で保管 受け付けたそのつど 運営規程 (記入欄) (記入欄)
虐待の防止に関する委員会・研修の記録 担当者 事業所内で保管 開催・実施のたび 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)
ハラスメント対策に関する取り決めと相談の記録 管理者 事業所内で保管 定めたとき、相談を受けたとき 法人の定め (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

(8)事業所の運営に関する書類(8)

書類 作る人 出す先・渡す相手 作る時機 作るときの根拠 保管場所(記入欄) 最新の版(記入欄)
運営規程 法人・管理者 事業所内に掲示、利用者へ説明 開設のとき、内容を改めたとき 法人の定め、保険者(指定権者)の案内 (記入欄) (記入欄)
指定に関する申請・変更の書類の控え 法人・管理者 保険者(指定権者)/控えは事業所内 開設のとき、内容が変わったとき 保険者(指定権者)の案内 (記入欄) (記入欄)
体制等に関する届出の控え 法人・管理者 保険者(指定権者)/控えは事業所内 体制を変えたとき 保険者(指定権者)の案内 (記入欄) (記入欄)
事業所の平面図・設備の一覧 管理者 事業所内で保管 開設のとき、変えたとき 実際の設備 (記入欄) (記入欄)
衛生材料・物品の管理の記録 担当者 事業所内で保管 受け払いのたび 事業所の取り決め (記入欄) (記入欄)
移動の手段(自動車等)の管理の記録 担当者 事業所内で保管 使用のたび、点検のたび 法人の定め (記入欄) (記入欄)
情報公表に入力した内容の控え 管理者・事務 事業所内で保管 保険者(指定権者)が示す時期 入力した内容 (記入欄) (記入欄)
個人情報の管理に関する取り決めと持ち出しの記録 管理者 事業所内で保管 定めたとき、持ち出したとき 法人の定め (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

並べてみると、看護師等が作るものは62のうちの一部にすぎず、受け取るもの・事務が作るもの・管理者が作るものが大半を占めていることが分かります。書類が重いと感じる原因は、作る枚数よりも作る人が分かれていて全体を見ている人がいないことにあります。この表の「作る人」の列を数えて、一人に偏っていないかを見てください。

書類の連鎖表|一つが変わったら次にどれを見るか(36組・確認日は記入欄)

訪問看護の書類が難しいのは、枚数ではなく連動していることです。一枚が新しくなると、それに合わせて見直さなければならない書類が必ず他にあります。ところが連動の相手は書類そのものには書かれていないので、気づいた人だけが直し、気づかなかった分がずれたまま残ります。

この節は、その連動だけを表にしたものです。各書類の書き方には触れません——それぞれの様式の記事が持っています。ここにあるのは「これが動いたら、次にこれを開く」という対応だけです。運用の仕方は事業所によって違うので、右端に確認した日を書き込む欄を置きました。連鎖の起点は大きく3つに分かれます。医師の側が動いたとき/利用者の状況が動いたとき/制度・契約・体制が動いたときです。

連鎖(1)医師の側が動いたとき(12組)

変わったもの 変化の中身 次に見る書類 連動する理由 確認した日(記入欄)
訪問看護指示書 新しい指示書を受け取った 訪問看護計画書 指示の内容と看護の内容が向き合う場所だから (記入欄)
訪問看護指示書 指示の期間が切り替わった 訪問の予定表、月ごとの実績 期間の切れ目と訪問日の並びが接するから (記入欄)
特別訪問看護指示書 特別の指示が交付された 訪問の予定表、記録書Ⅱ 訪問の回数と記録の本数が対応するから (記入欄)
特別訪問看護指示書 特別の指示の期間が終わった 請求に用いる書類、予定表 扱いが切り替わる場面だから(確認先:審査支払機関) (記入欄)
精神科訪問看護指示書 精神科の指示に切り替わった 使用する記録の様式一式 使う様式の名前が変わるから (記入欄)
在宅患者訪問点滴注射指示書 点滴の指示が出た 訪問看護計画書、記録書Ⅱ、物品の管理記録 実施したことと使った物が別々の場所に残るから (記入欄)
主治医からの口頭の指示 電話で内容の変更を受けた 連絡の記録、指示書 口頭のやりとりは書面に残らないから (記入欄)
主治医 主治医が交代した 記録書Ⅰ、報告書の送り先の一覧、連絡網 送り先と連絡先が3か所に載っているから (記入欄)
指示書の内容 実際の看護と指示の内容がずれてきた 訪問看護計画書、報告書 見直しの起点になる書類だから (記入欄)
入院 利用者が入院した 指示書、計画書、予定表、看護サマリー 中断の扱いを4か所でそろえる必要があるから (記入欄)
退院 利用者が退院した 指示書、居宅サービス計画、計画書、カンファレンスの記録 再開時に複数が同時に動くから (記入欄)
医療機関の変更 受診先の医療機関が変わった 記録書Ⅰ、連絡網、情報提供の控え 連絡先の記載が古いまま残るから (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

連鎖(2)利用者の状況が動いたとき(12組)

変わったもの 変化の中身 次に見る書類 連動する理由 確認した日(記入欄)
要介護の状態区分 区分が変わった 居宅サービス計画、訪問看護計画書、実績記録票 位置づけと実績の前提が動くから (記入欄)
認定の有効期間 更新された 記録書Ⅰ、請求に用いる書類 記載している期間が古くなるから (記入欄)
被保険者証 新しい証が交付された 確認の記録、請求に用いる書類 番号や期間が変わるから (記入欄)
公費・助成 受給が始まった、または終わった 確認の記録、請求に用いる書類 負担の取り扱いが変わる場面だから (記入欄)
住所 転居した 記録書Ⅰ、契約に関する書面、訪問の予定表 移動の時間と連絡先が同時に動くから (記入欄)
家族構成 主に介護する人が変わった 記録書Ⅰ、訪問看護計画書、緊急時の連絡先 支援の前提が変わるから (記入欄)
緊急時の連絡先 連絡先が変わった 記録書Ⅰ、24時間の連絡網、利用者への説明書 夜間に真っ先に効く情報だから (記入欄)
医療機器・衛生材料 使うものが変わった 記録書Ⅰ、計画書、物品の管理記録 同じ情報が3か所に載っているから (記入欄)
訪問の曜日・時間帯 訪問の枠を変えた 予定表、実績記録票、居宅サービス計画 位置づけと実績が食い違いやすいから (記入欄)
担当する職員 訪問する職員を替えた 予定表、記録書Ⅱの記載者、利用者への説明の記録 交代が伝わっていないことが起きるから (記入欄)
利用の終了 サービスを中止・終了した 契約の終了に関する書面、報告書、居宅サービス計画 終わり方が3か所に残るから (記入欄)
看取り 利用者が亡くなられた 報告書、記録の綴じ込み、関係機関への連絡の記録 締めの手順が複数に分かれるから (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

連鎖(3)制度・契約・体制が動いたとき(12組)

変わったもの 変化の中身 次に見る書類 連動する理由 確認した日(記入欄)
居宅サービス計画 新しい計画を受け取った 訪問看護計画書、予定表 位置づけと看護の内容を突き合わせる場所だから (記入欄)
サービス担当者会議 会議が開かれた 会議の記録、訪問看護計画書 決まったことが計画に移る必要があるから (記入欄)
重要事項説明書 内容を改めた 契約書、利用者への説明の記録、掲示物 同じ内容が複数の書面に載っているから (記入欄)
運営規程 内容を改めた 重要事項説明書、掲示物、届出の控え 3か所が同じ文言を持っているから (記入欄)
管理者 管理者が交代した 届出の控え、勤務形態一覧表、重要事項説明書 名前が載っている書面が複数あるから (記入欄)
職員 新しい職員が入職した 従業者の名簿、資格の確認記録、勤務形態一覧表、研修の記録 4点が同時に動くから (記入欄)
職員 職員が退職した 名簿、勤務形態一覧表、担当の割り当て、鍵や端末の返却の記録 引き継ぎが漏れる箇所が分散しているから (記入欄)
加算に関する体制 体制を変えた 体制等に関する届出の控え、勤務形態一覧表、請求に用いる書類 体制と請求が対応する関係にあるから (記入欄)
事業所の所在・設備 移転した、設備を変えた 平面図、運営規程、重要事項説明書、届出の控え 所在と設備を記載した書面が複数あるから (記入欄)
24時間の当番 当番の組み方を変えた 連絡網、勤務形態一覧表、利用者への説明書 夜間の連絡先が利用者側にも載っているから (記入欄)
業務継続計画 計画を見直した 訓練の記録、研修の年間計画、連絡網 計画と訓練が対になっているから (記入欄)
事故 事故が起きた 事故の報告書、記録書Ⅱ、関係機関への連絡の記録、安全対策の点検 一つの出来事が4か所に残るから (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

この36組を眺めると、連鎖の多くが「同じ情報を複数の書面が持っている」ことから生まれていると分かります。連絡先、担当者名、所在、期間——同じ内容が3か所4か所にあり、直す場所を一つ忘れると食い違いになります。書類を減らす前に、同じ情報がどこに何回書かれているかを数えるほうが早いことがあります。

期限がついて回るもの|起点と確認先の一覧(28項目・期日は記入欄)

期限で事故が起きるのは、日数を知らないからではありません。何日から数えるのかが人によって違うからです。受け取った日なのか、書面に書かれた開始の日なのか、月の終わりなのか。起点がずれていれば、正しい日数を知っていても答えは合いません。

そこでこの表では、日数をあえて書きません。期限の長さは保険者(指定権者)・審査支払機関・主治医との取り決め・法人の定めによって変わり、記事に書いた日数をそのまま当てはめると、かえって事故になります。書いたのは「何に期限がついて回るか」「何を起点に数えるか」「どこに確かめるか」の3つと、貴事業所の期日を書き込む欄です。この欄を埋める作業そのものが、確認先に一度連絡を取ることを意味します。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

期限(1)利用者ごとに動くもの(14項目)

期限がついて回るもの 何を起点に数えるか 貴事業所での期日(記入欄) どこに確かめるか
訪問看護指示書の期間 指示書に書かれた開始の日 (記入欄) 主治医、審査支払機関
特別訪問看護指示書の期間 指示書に書かれた開始の日 (記入欄) 主治医、審査支払機関
精神科訪問看護指示書の期間 指示書に書かれた開始の日 (記入欄) 主治医
在宅患者訪問点滴注射指示書の期間 指示書に書かれた開始の日 (記入欄) 主治医
指示書の交付を依頼する時機 いま手元にある指示書の期間の終わり (記入欄) 主治医の医療機関、事業所の取り決め
訪問看護計画書の見直し 前回の作成・見直しの日 (記入欄) 主治医、介護支援専門員
訪問看護報告書の提出 報告の対象とする期間の終わり (記入欄) 主治医
介護給付費の請求 サービスを提供した月の終わり (記入欄) 国民健康保険団体連合会
訪問看護療養費の請求 サービスを提供した月の終わり (記入欄) 審査支払機関
返戻・過誤の処理 通知を受け取った日 (記入欄) 国民健康保険団体連合会、審査支払機関
要介護認定の有効期間 認定に書かれた開始の日 (記入欄) 保険者(指定権者)、介護支援専門員
被保険者証の確認 前回の確認の日 (記入欄) 保険者(指定権者)
公費・助成の受給者証の期間 受給者証に書かれた開始の日 (記入欄) 保険者(指定権者)、交付元
契約の更新(自動更新の定めを含む) 契約を締結した日 (記入欄) 法人、事業所が相談している専門家

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

期限(2)事業所として動くもの(14項目)

期限がついて回るもの 何を起点に数えるか 貴事業所での期日(記入欄) どこに確かめるか
重要事項説明書の内容の見直し 前回改めた日 (記入欄) 保険者(指定権者)
指定の有効期間の更新 指定を受けた日 (記入欄) 保険者(指定権者)
体制等に関する届出 体制を変えた日 (記入欄) 保険者(指定権者)、社会保険労務士
管理者・所在などの変更に関する届出 変わった日 (記入欄) 保険者(指定権者)、社会保険労務士
事故が起きたときの報告 事故を把握した日 (記入欄) 保険者(指定権者)
感染症が発生したときの報告 発生を把握した日 (記入欄) 保健所、保険者(指定権者)
業務継続計画に基づく訓練 前回の訓練の日 (記入欄) 保険者(指定権者)、法人
感染対策に関する委員会・研修 前回の開催の日 (記入欄) 保険者(指定権者)、法人
安全対策に関する取り組みの点検 前回の点検の日 (記入欄) 法人、事業所の取り決め
虐待の防止に関する委員会・研修 前回の開催の日 (記入欄) 保険者(指定権者)、法人
ハラスメント対策の見直し 前回の見直しの日 (記入欄) 法人、社会保険労務士
職員の健康診断 前回の受診の日 (記入欄) 法人、社会保険労務士
職員の資格の確認 前回の確認の日 (記入欄) 事業所の取り決め
情報公表への入力、自己点検の提出 保険者(指定権者)が示す時期 (記入欄) 保険者(指定権者)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

28項目のうち、利用者ごとに動くものが14、事業所として動くものが14です。前者は利用者が増えるほど本数が増え、後者は利用者が何人でも本数が変わりません。この2つを同じ台帳で管理しようとすると破れます。利用者ごとのものは利用者のファイルに、事業所のものは年間の予定表に——置き場所を分けたほうが、期限は追いやすくなります。

保険の種別で名前や様式が入れ替わる書類|20場面の対照(判定はここでは行いません)

はじめにはっきりさせておきます。この節は「どちらの保険で訪問するか」を判定しません。その判定は制度の条件に沿って行うもので、当社の別の記事(訪問看護の医療保険と介護保険の違いを扱った記事)と、保険者(指定権者)・審査支払機関の案内が担当します。

ここが持っているのは、地図としての情報だけです。すなわち「保険の種別によって、書類の名前や様式そのものが入れ替わるのはどれか」という一覧です。名前が入れ替わる書類は、棚の並べ方も、テンプレートの持ち方も、事務の手順も変わります。判定はできなくても、「この場面では名前が変わりうる」と知っているだけで、間違った様式を出したまま気づかない事故は減ります。

表の見方:左端が場面、真ん中の2列が「その保険で用いる書類の呼び名」です。呼び名が同じ場合は同じと書き、用いる書類が異なる場合はその旨だけを示しました。どちらに当てはまるかの判断は、右端の確認先へ送っています。

対照(1)請求・資格・実績のまわり(10場面)

場面 介護保険の側で用いる書類の呼び名 医療保険の側で用いる書類の呼び名 どこに確かめるか
請求のために作る明細 介護給付費の請求に用いる書類 訪問看護療養費明細書 国民健康保険団体連合会、審査支払機関
請求を出す先 国民健康保険団体連合会 審査支払機関 それぞれの窓口
提供した実績を示す書類 サービス提供実績記録票 明細に記載する訪問の記録 国民健康保険団体連合会、審査支払機関
利用者の資格を確かめる書面 介護保険被保険者証、負担割合に関する証 医療保険の被保険者証、各種の受給者証 保険者(指定権者)
公費・助成の確認 受給者証を確認した記録 受給者証を確認した記録(種類が増えることがある) 交付元、審査支払機関
利用者に示す料金の説明 介護保険の利用料に関する説明の書面 医療保険の一部負担に関する説明の書面 保険者(指定権者)、法人
月の途中で取り扱いが変わったとき 実績記録票の分け方 明細の分け方 国民健康保険団体連合会、審査支払機関
返戻・過誤が生じたとき 国民健康保険団体連合会からの通知と再度の手続き 審査支払機関からの通知と再度の手続き それぞれの窓口
同じ日に複数回訪問したときの記録 予定表と実績記録票 明細に記載する訪問の回数 国民健康保険団体連合会、審査支払機関
体制に関する届出 体制等に関する届出(保険者(指定権者)へ) 窓口と様式が別に定められている 保険者(指定権者)、社会保険労務士

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

対照(2)指示・計画・連携のまわり(10場面)

場面 介護保険の側で用いる書類の呼び名 医療保険の側で用いる書類の呼び名 どこに確かめるか
訪問の根拠となる医師の書面 訪問看護指示書 訪問看護指示書(呼び名は同じ) 主治医
特別の指示が出たとき 用いる書類は確認先へ 特別訪問看護指示書 主治医、審査支払機関
点滴の指示が出たとき 用いる書類は確認先へ 在宅患者訪問点滴注射指示書 主治医、審査支払機関
精神科の訪問に関わる書類 用いる書類は確認先へ 精神科訪問看護指示書、精神科訪問看護記録書Ⅰ・Ⅱ、精神科訪問看護報告書 主治医、審査支払機関
看護の計画を立てる書類 訪問看護計画書 訪問看護計画書(呼び名は同じ) 主治医、保険者(指定権者)
主治医へ返す定期の報告 訪問看護報告書 訪問看護報告書(添える資料の扱いは確認先へ) 主治医、審査支払機関
他のサービスとの位置づけを示す書類 居宅サービス計画(介護支援専門員が作成) 居宅サービス計画を用いない場合がある 介護支援専門員、保険者(指定権者)
関係者が集まったときの記録 サービス担当者会議の記録 関係機関との連携・カンファレンスの記録 介護支援専門員、医療機関
契約に関する書面 重要事項説明書、契約書 重要事項説明書、契約書(記載する内容は確認先へ) 保険者(指定権者)、法人
利用者に示す訪問の記録 サービス提供の記録 訪問した内容を示す記録 保険者(指定権者)、審査支払機関

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

整理すると、入れ替わりが集中しているのは請求のまわりで、看護そのものの書類(計画書・報告書・記録書Ⅱ)は呼び名が変わりません。テンプレートを整理するときは、看護の書類は1組で持ち、請求まわりは2組に分けて持つ——この分け方が実務では扱いやすくなります。どちらの保険にあたるかの判断は、繰り返しになりますが確認先と当社の別記事へ送ってください。

書類の管理がつまずく14場面|起きること/決めておくこと(記入欄つき)

書類の事故は、書き方の失敗より管理の失敗から起きます。書いた人は正しく書いたのに、どこにあるか分からない、どれが最新か分からない、持っている人が今日いない——原因はいつも同じ形をしています。

この節は、その形を14に分けました。各行は「起きること」と「決めておくこと」の2つで構成しています。決めごとは事業所によって違ってよいので、右2列を記入欄にしました。ここに書き込んで掲示すれば、それが貴事業所の運用ルールになります。

つまずき(1)どこにあるか・どれが最新かが分からない(7場面)

つまずき 実際に起きること 決めておくこと 貴事業所の決めごと(記入欄) 決めた日(記入欄)
最新の版が分からない 古い計画書を見て訪問し、新しい内容が反映されないまま記録が積み上がる 最新をどこに置くかを1か所に決め、古い版は同じ場所に置かない (記入欄) (記入欄)
どこにあるか分からない 探す時間が訪問前に発生し、探した人しか置き場所を知らない状態が続く 書類の種類ごとに置き場所を決め、棚に名前を貼る (記入欄) (記入欄)
誰が持っているか分からない 持ち出した人が休みの日に必要になり、その日は確認ができない 持ち出すときに何を書いてから出るかを決める (記入欄) (記入欄)
写しと原本が混ざる 写しに書き込んだ内容が原本に反映されず、二つの版が生まれる 原本の置き場所を決め、写しに写しと分かる目印を付ける (記入欄) (記入欄)
取り寄せ中のものが宙に浮く 依頼したことを誰も覚えておらず、届いていないことにも気づかない 依頼した日と依頼先を書いて残す場所を決める (記入欄) (記入欄)
複数の場所に散っている 棚と机とパソコンと車に分かれ、全部を見ないと揃わない 利用者ごとに集める場所を一つにし、例外を作らない (記入欄) (記入欄)
電子と紙が混ざる 紙で直したものが電子に反映されず、どちらが正しいか誰にも言えない 書類の種類ごとに、紙と電子のどちらを正とするかを決める (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

つまずき(2)人と時間で止まる(7場面)

つまずき 実際に起きること 決めておくこと 貴事業所の決めごと(記入欄) 決めた日(記入欄)
期限が近づいていることに気づかない 気づいたときには期間の終わりが目前で、依頼が間に合わない 期限を一覧にする場所と、見る曜日を決める (記入欄) (記入欄)
担当者が休みで止まる その人しか手順を知らず、戻るまで何も進まない 書類の種類ごとに、担当と代わりの担当を決める (記入欄) (記入欄)
同じ内容を何枚にも書いている 一つを直したときに他が古いまま残り、食い違いになる 同じ情報を持つ書類の組み合わせを一覧にする (記入欄) (記入欄)
直したことが誰にも分からない いつ誰が直したのか説明できず、確認のたびに時間がかかる 直したときに何を残すかを一つに決める (記入欄) (記入欄)
利用者ごとの綴じ方がばらばら 担当が替わるたびに探し方を覚え直すことになる 綴じる順番を決め、見本を1冊作って棚に置く (記入欄) (記入欄)
車の中や自宅に書類が残る 翌日以降も戻らず、事業所には無い状態が続く 持ち出したものをいつまでに戻すかを決める (記入欄) (記入欄)
退職した職員の分が残ったままになる 端末や引き出しの中の書類が誰の管理下にもなくなる 退職のときに何を確認して受け取るかを一覧にする (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

14場面のうち、「決めておくこと」の欄はどれも1行で書けます。難しいことを決める必要はなく、決まっていないことが問題なのです。まず1回の会議で全部の欄を埋め、埋めた紙を棚に貼ることを目標にしてください。

書類を回す点検表|月次20・週次12・年次12(担当と実施日は記入欄)

書類が回らなくなるのは、点検が誰の仕事でもないからです。「気づいた人がやる」は、忙しい月に必ず止まります。点検する項目・見る書類・点検する人・やる日——この4つを紙にして初めて、仕組みになります。

ここでは、月に一度・週に一度・年に一度の3種類に分けた点検表を置きました。そのまま印刷して使えます。「点検する人」と「実施日」は空欄です。埋めた紙を事務所に貼り、終わったら日付を書いてください。埋まらなかった行が、貴事業所でいま止まっているところです。

月に一度の点検(20項目)

点検すること 見る書類 点検する人(記入欄) 実施日(記入欄) 気づいたこと(記入欄)
指示書の期間の終わりが近い利用者を洗い出す 期限の一覧、指示書 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
交付を依頼した指示書が届いているか 依頼の記録、指示書 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
計画書の見直しの時機が来た利用者を洗い出す 訪問看護計画書の綴り (記入欄) (記入欄) (記入欄)
報告書の送り先と時機を確認する 報告書の控え、送り先の一覧 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
記録書Ⅱの本数と訪問の予定が合っているか 予定表、記録書Ⅱ (記入欄) (記入欄) (記入欄)
臨時に訪問した分の記録が残っているか 臨時訪問の記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
夜間・休日に受けた電話の記録が残っているか 電話対応の記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
実績と予定の食い違いを見る 実績記録票、予定表 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
請求の前に点検表を1枚通す 請求前の点検表 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
返戻・過誤の通知に未処理が残っていないか 通知の綴り (記入欄) (記入欄) (記入欄)
被保険者証・受給者証の期間が近い方を洗い出す 確認の記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
公費・助成の開始と終了を反映したか 確認の記録、請求に用いる書類 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
居宅サービス計画の新しい版を受け取っているか 居宅サービス計画の綴り (記入欄) (記入欄) (記入欄)
サービス担当者会議の記録が届いているか 会議の記録の綴り (記入欄) (記入欄) (記入欄)
事故・ヒヤリハットの記録に未完了が残っていないか 事故・ヒヤリハットの綴り (記入欄) (記入欄) (記入欄)
苦情の受付簿に対応中のものが残っていないか 苦情の受付簿 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
勤務形態一覧表を当月の実際に合わせたか 勤務形態一覧表 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
持ち出した書類が戻っているか 持ち出しの記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
棚に古い版が混ざっていないか 利用者ごとのファイル (記入欄) (記入欄) (記入欄)
電子と紙のどちらを正とするかの決めごとが守られているか 各書類、決めごとの掲示 (記入欄) (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

週に一度の点検(12項目)

点検すること 見る書類 点検する人(記入欄) 実施日(記入欄) 気づいたこと(記入欄)
今週の訪問の予定と担当を確認する 訪問の予定表 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
期限が近い指示書を確認する 期限の一覧 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
届いていない書類を確認する 依頼の記録、未着の一覧 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
前週に臨時対応した分の記録が揃っているか 臨時訪問・電話対応の記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
未記入のまま残っている記録がないか 記録書Ⅱの綴り (記入欄) (記入欄) (記入欄)
主治医への連絡で返事待ちのものがないか 連絡の記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
介護支援専門員への連絡で返事待ちのものがないか 連絡の記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
新しく利用が始まる方の書類が揃っているか 契約に関する書面、指示書、居宅サービス計画 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
利用が終わる方の書類の締めが進んでいるか 終了に関する書面、報告書 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
車内や自宅に残っている書類がないか 持ち出しの記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
今週の申し送りで伝えたことが記録に残っているか 申し送りの記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
来週に期日が来るものを申し送る 期限の一覧 (記入欄) (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

年に一度の点検(12項目)

点検すること 見る書類 点検する人(記入欄) 実施日(記入欄) 気づいたこと(記入欄)
運営規程の内容が実際と合っているか 運営規程 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
重要事項説明書が運営規程と食い違っていないか 重要事項説明書、運営規程 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
掲示している内容が最新か 掲示物 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
契約に関する書面が今の運用と合っているか 契約書 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
個人情報の同意書の連携先が実際と合っているか 個人情報の同意書 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
従業者の名簿と勤務形態一覧表が一致しているか 名簿、勤務形態一覧表 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
資格の確認記録が全員分そろっているか 資格の確認記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
研修の年間計画と実施の記録が対応しているか 研修の計画と記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
業務継続計画と訓練の記録が対応しているか 業務継続計画、訓練の記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
各委員会の記録が年間の予定どおりに残っているか 委員会の記録 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
平面図・設備の一覧が現状と合っているか 平面図、設備の一覧 (記入欄) (記入欄) (記入欄)
情報公表に入力した内容と手元の書類が合っているか 入力内容の控え、各書類 (記入欄) (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

44項目のうち、月次20は主に利用者ごとの動き、年次12は主に事業所そのものの記載を見ています。年に一度の12項目は、放っておいても誰も困らないので最後まで残ります。だからこそ、月を決めて予定表に書き込んでおくことが効きます。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。

新しく入った職員に渡す地図|この事業所ではどこに何があるか(42行・記入欄つき)

新しく入った職員がまず困るのは、看護そのものではありません。「それはどの書類を見れば分かるのか」「それはどこにあるのか」「それは誰に聞けばいいのか」です。ところがこの3つは、どの様式にも書かれていません。事業所の中にしか無い情報なので、先輩に聞くしかなく、聞かれた側は毎回同じ説明を繰り返すことになります。

この節は、その説明を1枚に置き換えるための表です。右2列を埋めて印刷し、入職の初日に渡してください。これは新人のためだけの表ではありません。埋めながら、貴事業所の書類がどこにあるのか、担当が誰なのかを、管理者自身が確かめることになります。空欄のまま残る行があれば、それは新人だけでなく全員が困っている場所です。

地図(1)初日からの数日で必要になること(14行)

知りたいこと 見る書類 置いてある場所(記入欄) 聞く相手(記入欄)
この利用者はどんな方か 訪問看護記録書Ⅰ (記入欄) (記入欄)
今日の訪問で何をするのか 訪問看護計画書 (記入欄) (記入欄)
前回はどんな様子だったか 訪問看護記録書Ⅱ (記入欄) (記入欄)
医師からどんな指示が出ているか 訪問看護指示書 (記入欄) (記入欄)
他のサービスがどう入っているか 居宅サービス計画 (記入欄) (記入欄)
急ぐときどこへ連絡するか 緊急時の連絡方法の説明書、連絡網 (記入欄) (記入欄)
家への入り方・鍵の扱い 記録書Ⅰ、訪問時の留意事項の申し送り (記入欄) (記入欄)
家にどなたがいるのか 記録書Ⅰ (記入欄) (記入欄)
何を持って行くのか 訪問看護計画書、物品の管理記録 (記入欄) (記入欄)
訪問の順番と移動 訪問の予定表 (記入欄) (記入欄)
利用者に渡す記録はどれか サービス提供の記録 (記入欄) (記入欄)
書いた記録をどこに置くか 保管場所の一覧、決めごとの掲示 (記入欄) (記入欄)
分からないことを誰に聞くか 担当と代わりの担当の一覧 (記入欄) (記入欄)
訪問が終わったら何をするか 1日の流れの手順書 (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

地図(2)はじめの1か月のうちに出会うこと(14行)

知りたいこと 見る書類 置いてある場所(記入欄) 聞く相手(記入欄)
月の締めで何をするのか 請求前の点検表 (記入欄) (記入欄)
訪問した実績はどこに反映されるのか サービス提供実績記録票 (記入欄) (記入欄)
計画書の見直しはいつ来るのか 期限の一覧 (記入欄) (記入欄)
報告書は誰に出すのか 報告書の控え、送り先の一覧 (記入欄) (記入欄)
指示書の期間の終わりが近いとき何をするか 期限の一覧、依頼の記録 (記入欄) (記入欄)
会議に出るとき何を持って行くか 会議の記録の綴り、訪問看護計画書 (記入欄) (記入欄)
介護支援専門員へどう連絡するか 連絡先の一覧、連絡の記録 (記入欄) (記入欄)
主治医へどう連絡するか 連絡先の一覧、連絡の記録 (記入欄) (記入欄)
入院・退院のときにどう動くか 看護サマリー、カンファレンスの記録 (記入欄) (記入欄)
事故が起きたときにまず何を書くか 事故の報告書と手順 (記入欄) (記入欄)
ヒヤリハットをどこに出すか ヒヤリハットの記録 (記入欄) (記入欄)
苦情を受けたらどうするか 苦情の受付簿と手順 (記入欄) (記入欄)
夜間の電話を受けたら何を残すか 電話対応の記録 (記入欄) (記入欄)
感染症が出たときにどう動くか 感染症の発生時の記録と手順 (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

地図(3)職員としての手続きと体制(14行)

知りたいこと 見る書類 置いてある場所(記入欄) 聞く相手(記入欄)
自分の勤務はどこに載るのか 勤務形態一覧表 (記入欄) (記入欄)
資格の確認に何を出すのか 資格の確認記録 (記入欄) (記入欄)
研修の予定はどこで分かるのか 研修の年間計画 (記入欄) (記入欄)
受けた研修をどこに残すのか 研修の実施記録 (記入欄) (記入欄)
健康診断はどう案内されるのか 健康診断の実施記録 (記入欄) (記入欄)
24時間の当番にどう入るのか 24時間の対応に関する取り決めと連絡網 (記入欄) (記入欄)
災害や感染のときに自分は何をするのか 業務継続計画と訓練の記録 (記入欄) (記入欄)
委員会にいつ出るのか 各委員会の記録と年間の予定 (記入欄) (記入欄)
書類を持ち出すときの決まり 個人情報の管理に関する取り決め、持ち出しの記録 (記入欄) (記入欄)
車の使い方と点検 移動の手段の管理記録 (記入欄) (記入欄)
衛生材料をどう受け取るのか 物品の管理記録 (記入欄) (記入欄)
事業所のどこに何があるのか 平面図・設備の一覧 (記入欄) (記入欄)
事業所のルールの元になっているもの 運営規程 (記入欄) (記入欄)
利用者にはどう説明されているのか 重要事項説明書 (記入欄) (記入欄)

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

42行のうち、看護の中身に関わる行はごく一部です。新人が最初に必要としているのは看護の知識ではなく、書類の置き場所と聞く相手だった——この表を埋めると、そのことが見えてきます。教育の時間を作る前に、この1枚を作るほうが早いことがあります。

書類の管理記録・引き継ぎで避けたい書き方と言い換え|32組

ここで扱うのは、様式の記載ではなく書類を管理するときのメモと、引き継ぎのひとことです。「そろっています」「伝えました」「あとでやります」——どれも悪気なく書かれ、そして後から読んだ人には何も伝わりません。誰が、いつ、何を、どこまでやったのかが抜けているからです。

左が避けたい書き方、右がそのまま写して使える言い換えです。丸括弧の中は貴事業所の実際を入れてください。言い換えの側はどれも、日付・時刻・氏名・場所・次の予定のいずれかを含んでいます。この5つのどれも入っていない一文は、たいてい後で困ります。

なお、避けたい書き方として引用している語のうち、制度に関する言い切りは当社としての判断ではなく書いてはいけない例として示しているものです。

言い換え(1)書類の管理を記録するとき(12組)

場面 避けたい書き方 そのまま使える言い換え
書類を受け取ったとき 「書類一式そろっています」 ◯月◯日、訪問看護指示書・訪問看護計画書・居宅サービス計画(第1表と第2表)を受け取りました。未着は第3表です。受け取ったのは(氏名)です。
版の新しさを示すとき 「最新のものです」 ◯月◯日に受け取った版です。前の版は綴じ替えて別のファイルへ移しました。移したのは(氏名)です。
置き場所を示すとき 「事務所にあります」 (棚の名前)の2段目、利用者名のファイルの1番目に綴じています。
持ち出すとき 「持って出ます」 ◯月◯日◯時、(氏名)が記録書Ⅱの綴りを持ち出しました。同日◯時までに戻します。
探した経過を残すとき 「探しましたが見つかりません」 ◯月◯日、(場所1)と(場所2)を探しましたが見つかりませんでした。次は(場所3)を(氏名)が確認します。
依頼中のものを残すとき 「頼んであります」 ◯月◯日、(依頼先)へ指示書の交付を依頼しました。方法は(手段)、受けてくださったのは(氏名)です。
送ったことを残すとき 「たぶん出したと思います」 ◯月◯日◯時、(手段)で送りました。送信の控えは(場所)に綴じています。
直したことを残すとき 「修正済み」 ◯月◯日、(氏名)が(どの欄)を直しました。直す前は(内容)でした。
未着を残すとき 「まだ来ていません」 ◯月◯日の時点で未着です。◯月◯日に1回目、◯月◯日に2回目の依頼をしています。次の確認は◯月◯日です。
写しであることを示すとき 「コピーです」 写しです。原本は(場所)にあります。写したのは◯月◯日、(氏名)です。
電子と紙の関係を示すとき 「両方あります」 この書類は電子を正としています。紙は(場所)に控えとして置いています。
点検したことを残すとき 「確認しました」 ◯月◯日、(氏名)が期限の一覧の全件を照合しました。期日が近いものは3件で、(対応した内容)を行いました。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

言い換え(2)引き継ぎ・申し送りのとき(12組)

場面 避けたい書き方 そのまま使える言い換え
伝えた相手を残すとき 「みんなに伝えました」 ◯月◯日の朝の申し送りで、出席した5名に伝えました。欠席の2名には(方法)で同日に伝えました。
医師へ連絡したことを残すとき 「先生に言っておきました」 ◯月◯日◯時、(医療機関)へ電話しました。受けてくださったのは(職種・氏名)です。伝えた内容は(内容)、返答は(内容)でした。
これからやることを残すとき 「あとでやります」 ◯月◯日までに(氏名)が行います。できない場合は(氏名)へ引き継ぎます。
途中であることを残すとき 「途中です」 ◯月◯日の時点で(どこまで)が終わっています。残りは(内容)で、次に行うのは(氏名)です。
期日を申し送るとき 「そのうち期限が来ます」 指示書の期間の終わりは◯月◯日です。◯月◯日に依頼を出します。担当は(氏名)です。
担当が替わるとき 「担当が替わりました」 ◯月◯日から担当が(氏名)に替わりました。利用者・家族へは◯月◯日に説明し、介護支援専門員へは◯月◯日に連絡しました。
物を渡したことを残すとき 「鍵は渡しました」 ◯月◯日、(氏名)から(氏名)へ鍵1本を手渡しました。受け取ったことを(場所)の台帳に記入しています。
退職時の引き継ぎを残すとき 「引き継ぎ済み」 ◯月◯日、担当していた利用者7名の書類を(氏名)へ渡しました。渡した一覧は(場所)にあります。端末と鍵は同日に返却を受けました。
判断を求めるとき 「どうすればいいですか」 ◯◯について、(案1)と(案2)のどちらで進めるかを決めてください。◯月◯日までに決まらない場合は(案1)で進めます。
渡したことを残すとき 「渡しておきました」 ◯月◯日◯時、(氏名)へ直接お渡しし、受け取りを台帳に署名でいただきました。
変更を伝えるとき 「変更になりました」 訪問の曜日が◯月◯日から(曜日)に変わります。予定表・実績・居宅サービス計画の3か所を◯月◯日に直しました。
記録の不足に気づいたとき 「書き忘れです」 ◯月◯日の訪問について記録が未記入でした。◯月◯日に、追記であることが分かる形で追記しました。追記したのは(氏名)です。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

言い換え(3)期限と制度に触れるとき(8組)

場面 避けたい書き方 そのまま使える言い換え
加算の状況を書くとき 「取れます」「該当します」 告示の定め:(定めの内容)/貴事業所の登録:(記入欄)/ご確認ください
体制を変えたことを書くとき 「届出が必要です」 ◯月◯日に体制を変えました。手続きの要否と期日は保険者(指定権者)にご確認ください。なお、介護保険法に基づく届出書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務です。
算定の状況を振り返るとき 「取りこぼし」「未算定」 ◯月分の算定の状況:(記入欄)/告示の定め:(定めの内容)/ご確認ください
不利な取り扱いに触れるとき 「減算になります」 (定めの内容)に照らした状況を確認しています。取り扱いは保険者(指定権者)にご確認ください。
期限を書くとき 「期限は◯日以内です」 起点は(何の日)です。期日は(記入欄)です。確認先は(確認先)です。
確かめたことを書くとき 「間違いありません」 ◯月◯日、(氏名)が(何を)確認しました。確認に用いた書類は(書類名)です。
棚やファイルの見出しを付けるとき 「その他」 (書類の種類)の控え・◯年度分
まだ分からないことを書くとき 「たぶん大丈夫です」 ◯月◯日の時点で(事実)です。次の確認は◯月◯日、担当は(氏名)です。

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

32組を通して見ると、言い換えの側はどれも長くなっています。短く書けるのは、書いた本人が全部を覚えているあいだだけです。1か月後の自分と、来月入る職員に向けて書く——それだけで、管理のメモは自然にこの形になります。

この記事の使い方|地図としての7枚と、書き方を預けている記事

最後に、この記事の立ち位置を書いておきます。訪問看護の書類について当社が公開しているものは、大きく「書き方」と「地図」に分かれます。書き方は様式ごとの記事が持っています——記録書Ⅰ、記録書Ⅱとその記載の例、記録書Ⅲ、計画書、報告書、指示書、看護サマリー、それぞれに専用の記事があり、記載の例まで置いています。

この記事が持っているのは地図のほうです。全図(62書類)・連鎖(36組)・期限(28項目)・保険による入れ替わり(20場面)・つまずき(14場面)・点検表(44項目)・新人に渡す一覧(42行)の7枚。どれも、個々の様式の記事には置けないものです。1枚の様式を見ているかぎり、その様式が他の何と繋がっているかは見えないからです。

やりたいこと この記事のどの表を使うか 使い方 誰が使うか
何があるはずかを把握したい 全図(62書類) 印刷して保管場所と版の日付を書き込む 管理者
直し忘れをなくしたい 連鎖表(36組) 変更が起きた日に、該当する行を開いて確認日を書く 管理者、担当者
期日を落とさないようにしたい 期限の一覧(28項目) 確認先に一度連絡し、期日の欄を埋める 管理者、事務
様式の取り違えを防ぎたい 保険による入れ替わり(20場面) テンプレートの持ち方を決める材料にする 事務、管理者
管理のルールを決めたい つまずき(14場面) 1回の会議で決めごとの欄を全部埋める 全員
点検を仕組みにしたい 点検表(44項目) 担当と実施日を入れて事務所に貼る 管理者
新しい職員を迎えたい 新人に渡す一覧(42行) 場所と聞く相手を埋めて初日に渡す 管理者、教育の担当者
記録の文を整えたい 言い換え(32組) 管理のメモと申し送りに写して使う 全員

※上記は各自治体が公表している資料を当社が編集・加工したものであり、各自治体の公式見解ではありません。運営指導の観点・確認様式・判断は保険者(指定権者)により異なります。最終的な算定可否は保険者(指定権者)にご確認ください。

書類が多いこと自体は、変えようがありません。変えられるのは、多いものを地図なしで扱っている状態のほうです。まず1枚を印刷して、空欄を埋めるところから始めてください。

よくある質問(FAQ)

訪問看護の主な書類は?
記録書Ⅰ・Ⅱ、訪問看護計画書、訪問看護報告書などがあります。
記録書ⅠとⅡの違いは?
記録書Ⅰは基本情報、記録書Ⅱは訪問ごとの経過を記録します。
作成を効率化するには?
神マナなら、話すだけで記録書ⅡのSOAPや報告書の下書きを作成できます。
カイポケを使っていないのですが、どうすればよいですか?
カイポケをご利用中でなくても、神マナは単体で問題なくご利用いただけます。「マナドライブ」で帳票類の管理・網羅もでき、まず神マナを導入して後からカイポケを連携することも可能です。カイポケの導入をご希望の際は、当社からサポート担当へお繋ぎします。詳しくは「カイポケ導入相談・お見積り」の案内ページをご覧ください。
関連サービス
訪問看護マナ(訪問看護AI)
訪問先で話すだけで、記録書ⅡのSOAPまで自動作成。記録にかかる時間を大きく減らします。(※作業時間は業務内容・運用により異なります)

訪問看護AI「訪問看護マナ」の詳細 →

訪問看護の書類|誰が作り、誰に出すか

指示書がなければ訪問看護は提供できません。期限の管理が、書類のなかで最も事故になりやすいところです。

書類 作る人 出す先 保存
訪問看護指示書 主治医 事業所が受け取る 完結の日から2年間(条例による)
特別訪問看護指示書 主治医 事業所が受け取る 同上
精神科訪問看護指示書 主治医 事業所が受け取る 同上
訪問看護計画書 看護師等 主治医 同上
訪問看護報告書 看護師等 主治医 同上
訪問看護記録書Ⅰ 看護師等 事業所内 同上
訪問看護記録書Ⅱ 看護師等 事業所内 同上
訪問看護療養費明細書 事務 審査支払機関 同上
サービス提供の記録 看護師等 利用者(求めがあれば) 同上
居宅サービス計画 介護支援専門員 事業所が受け取る 同上
契約書・重要事項説明書 事業所 利用者 同上
個人情報使用同意書 事業所 利用者 同上
事故報告書 事業所 市町村、家族 同上
苦情の記録 事業所 事業所内 同上

様式の種類別|国の標準様式へのリンクつき一覧

当社のデータベースに収録した287件の様式を、種類ごとに整理した記事です。様式の名称・使うサービス・いつ作るか・根拠・国の様式へのリンクを1行にまとめており、Excel/CSVで持ち帰れます

様式の種類 件数 主なもの
記録 99件 サービス提供の記録、事故・ヒヤリハット、身体的拘束、委員会の記録
台帳・点検・報告 88件 従業者台帳、自己点検表、事故報告、実績報告
計画・アセスメント 55件 居宅サービス計画、個別支援計画、栄養・口腔・機能訓練の計画
規程・契約・届出・同意 45件 運営規程、重要事項説明書、契約書、各種届出、個人情報の同意書

本ページは令和8年6月改定時点の制度に沿って整理しています。様式・要件・単位数は改定により変わります。最新の内容は、厚生労働省の告示・通知および所管の保険者(自治体)の案内でご確認ください。

介護保険側の報告書の様式と書き方は介護の報告書の書き方をご覧ください。

この記事の執筆・編集

介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)

介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。

監修:嶺井 美幸(看護師・訪問看護ステーション「訪問看護ようき」代表・株式会社ライフシフトCSO)

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