公開:2026年11月9日/出典:厚生労働省「介護分野における育成就労制度について」・「介護分野の育成就労における固有要件について」・令和8年厚生労働省告示第156号、令和7年度 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(福祉基盤課福祉人材確保対策室)
要点(3行)
- 技能実習制度を発展的に解消して「育成就労制度」が作られ、令和9年4月1日に施行の予定です(令和6年法律第60号)。3年間の就労を通じて特定技能1号水準の技能を持つ人材を育てる制度、と説明されています。
- 介護分野の転籍制限期間は2年です。1年を超える転籍制限期間を設ける育成就労実施者は、介護職員等処遇改善加算の取得等の要件を満たし、外国人ごとに「育成就労キャリア支援プラン」を作るものとされています。
- 介護分野だけの上乗せの要件(受入れできる事業所、人数枠、指導員、日本語、訪問介護への従事など)が、厚生労働省告示第156号などで定められました。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 法律 | 出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律(令和6年法律第60号)。令和6年6月21日公布、令和9年4月1日に施行予定 |
| 分野別運用方針 | 令和8年1月23日に、介護分野を含む各分野の分野別運用方針が閣議決定された(担当課長会議の資料) |
| 介護分野の上乗せ基準 | 「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき介護分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等」(令和8年厚生労働省告示第156号) |
| 受け入れる人数の設定 | 令和10年度末までの介護分野の受入れの数として、特定技能で126,900人、育成就労で33,800人を設定した(担当課長会議の資料) |
介護分野の固有要件(厚生労働省の整理)
| 項目 | 「介護分野の育成就労における固有要件について」に書かれていること |
|---|---|
| 転籍制限期間 | 分野ごとに1年から2年までの範囲で設定するところ、介護分野は2年。理由は、継続した利用者のいる対人支援サービスで、同じ事業所での継続的な実践が必要なこと、転籍を制限しないと地方から賃金の高い都市部へ過度に流出するおそれがあること |
| 日本語 | 1年目(入国時)は「A2.2」。2年目以降は「A2.2」と「日本語学習プラン」(「B1」取得者は日本語学習プラン不要)。育成就労終了時は「A2.2」と「介護特定技能評価試験(日本語)」 |
| 受け入れられる事業所 | 介護等の業務が現に行われている事業所(介護福祉士国家試験の実務経験対象施設)。さらに、(1)開設から3年が経過している、(2)同じ法人で介護等の業務を行う他の事業所の開設後3年が経過している、(3)同一法人による研修体制や相談体制などのサポート体制がある、のいずれか |
| 受入れ人数枠 | 事業所ごとに、常勤介護職員(育成就労外国人を除く)の人数に応じた上限を設ける。事業所の育成就労外国人の総数は、常勤介護職員の総数を超えない |
| 育成就労指導員 | 育成就労外国人5名につき1名以上選任。そのうち1名以上は介護福祉士等 |
| 夜勤・緊急対応 | 夜勤や緊急対応業務を行わせる場合は、指導に必要な体制確保等、利用者の安全確保と外国人保護のために必要な措置を講じる |
| 入国後講習 | 日本語科目は240時間以上(B1以上の場合は80時間)、技能科目は42時間以上。それぞれ一定の要件を満たす人材が講義を行う |
| 訪問介護への従事 | 介護職員初任者研修課程等を修了し、実務経験等を有する育成就労外国人のみを訪問介護等の業務に従事させる。その場合、研修、責任者等の同行による訓練、業務内容の説明・意向確認・キャリアアップ計画の作成、ハラスメント防止の相談窓口設置等、情報通信技術の活用を含めた不測の事態への備えを守る |
| 監理支援機関 | 役職員に5年以上の実務経験を有する介護福祉士等を配置。法人類型として、社会福祉連携推進法人と介護又は医療の事業者団体を追加 |
人数枠の具体的な数は、告示第156号の表で、事業所の常勤介護職員の総数の区分ごとに定められています。一次資料の告示をご覧ください。
あわせて知っておくこと
- 介護分野で育成就労の外国人を受け入れる法人は、育成就労計画の認定申請などの前に、「介護分野における特定技能・育成就労協議会」の構成員になり、入会証明書の発行を受けることが必要とされています(関係する記事をご覧ください)。
- 介護分野の特定技能の試験は、令和8年度から名称が「介護特定技能評価試験(技能)」「介護特定技能評価試験(日本語)」に変わったとされています。
一次資料:介護分野における育成就労制度について(厚生労働省)/介護分野の育成就労における固有要件について(PDF)/令和8年厚生労働省告示第156号(PDF)/担当課長会議資料 福祉基盤課福祉人材確保対策室(PDF)
事業所で確かめること
- 貴事業所が受入れの要件(実務経験対象施設か、開設からの年数、サポート体制)にあたるかは、告示と分野別運用方針の定めをご確認ください。
- 転籍制限期間を2年にする場合の要件には、介護職員等処遇改善加算の取得等が含まれます。貴事業所の加算の届出の状況をご確認ください。
- 在留資格や雇用契約の手続き、育成就労計画の作成は、監理支援機関や行政書士・社会保険労務士など専門家にご相談ください。
- 今の技能実習からの移り方(経過措置)は、厚生労働省のページにある出入国在留管理庁・厚生労働省の資料をご確認ください。
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この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






