公開:2026年11月10日/出典:社会保障審議会 介護給付費分科会(第264回)資料4
これは審議の途中の「論点」です。決まった内容ではありません。決まったときはこの記事を更新します。
要点(3行)
- 令和8年9月3日の介護給付費分科会(第264回)に、資料4「口腔・栄養、一体的取組」が出されました。全サービスにまたがるテーマとして、現状と課題、論点が並んでいます。
- 口腔・栄養の論点は5つ。歯科専門職との連携、施設の口腔衛生の管理、栄養状態の評価、嚥下機能に応じた食事の評価、算定率の低い加算・高い加算の扱いです。
- 一体的取組(リハビリテーション・機能訓練、栄養、口腔)の論点は2つ。この回の資料は問いの形で、対応案はまだ書かれていません。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| 会議 | 社会保障審議会 介護給付費分科会 第264回(令和8年9月3日・Web会議)。資料は認知症への対応力強化、医療・介護連携・人生の最終段階の医療・介護、LIFE、口腔・栄養・一体的取組、多床室の室料負担の5つ |
| 資料 | 資料4「口腔・栄養、一体的取組」(厚生労働省 老健局) |
| 資料の構成 | 1.概況/2.令和6年度介護報酬改定の内容/3.関連する各種意見・サービス提供等の状況/4.現状と課題及び論点(口腔・栄養と、一体的取組のそれぞれ) |
口腔について資料が挙げた現状
| 項目 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 口腔連携強化加算の効果 | 算定したことがある事業所の39.3%が、新たに「歯科受診につながったケースがあった」と回答 |
| 口腔連携強化加算を算定していない理由 | 「時間や手間がかかる」が33.4%で最も多く、「口腔の健康状態の評価が難しい」26.3%、「算定要件がわからないから」18.3%、「単位数が少ないから」18.2% |
| 介護保険施設での評価 | 入所時と入所後月に1回程度の口腔の健康状態の評価による変化は、「施設職員の口腔の状態評価について理解が深くなった。」59.7%、「利用者の口腔の状態が改善した。」45.9%。新たに歯科受診へつながったケースがあると回答した施設は47.1% |
| 特定施設の口腔衛生の管理 | 令和6年3月以前から実施31.9%、令和6年4月以降に開始13.9%、令和9年3月までに開始する予定40.8%、未定11.8%。実施できていない理由に「歯科専門職」との連携が困難という回答が多い |
栄養について資料が挙げた現状
| 項目 | 資料に書かれていること |
|---|---|
| 低栄養リスク | 中・高リスクの方の割合は、介護老人福祉施設69.0%、介護老人保健施設65.5%、介護医療院89.0% |
| リスクの判断の方法 | 平成17年に制度に導入されて以来、大きな見直しをしていない。国際的にはGLIM基準が用いられ、診療報酬ではGLIM基準による評価を導入している。血清アルブミン値は炎症等の影響も受けることから、国際的な低栄養の判断には用いられなくなっている |
| 嚥下調整食 | 必要性がある方の割合は、介護老人福祉施設57.5%、介護老人保健施設48.8%、介護医療院75.3%。提供の総コストや栄養・食事ケアの時間は、常食よりも相対的に増えると回答する施設が大半 |
| 通所サービスの低栄養の評価 | 低栄養の評価を行っていない事業所の割合は、通所介護23.9%、通所リハビリテーション19.5%、看護小規模多機能型居宅介護8.4% |
| 栄養アセスメント加算・栄養改善加算を算定していない理由 | 「人手が足りない等により、時間を割けない」が約6割、「管理栄養士との連携が難しい」が約5割 |
論点の一覧
| テーマ | 資料に書かれた論点(問いの形) |
|---|---|
| 口腔・栄養 | 介護事業所の職員と歯科専門職との連携をより促すために、どのような方策が考えられるか |
| 口腔・栄養 | 施設の入所者のさらなる口腔機能向上や口腔衛生の管理促進のために、どのような方策が考えられるか |
| 口腔・栄養 | 高齢者の栄養管理の充実を図る観点から、利用者の適切な栄養状態の評価や取組を推進するためには、どのような方策が考えられるか |
| 口腔・栄養 | 入所者の嚥下機能に応じた食事の提供を含め、施設で提供される食事を適切に評価するためには、どのような方策が考えられるか |
| 口腔・栄養 | 令和6年度改定における審議報告も踏まえ、利用者のわかりやすさや事業者の事務負担軽減の観点から、算定率が低い加算や算定率の高い加算についてどのように考えるか |
| 一体的取組 | リハビリテーション・機能訓練、栄養、口腔の一体的取組の推進について、どのように考えるか(一体的取組の加算を算定していない理由として、専門職の確保が困難という意見が多かった、と書かれている) |
| 一体的取組 | 令和6年度改定における審議報告も踏まえ、利用者のわかりやすさや事業者の事務負担軽減の観点から、加算についてどのように考えるか |
一次資料:
事業所で確かめること
- 論点は審議の途中です。決まるまでは、口腔連携強化加算・口腔衛生管理加算・栄養アセスメント加算・栄養改善加算などの今の要件は、告示の定めと貴事業所の届出のとおりです。
- 低栄養状態のリスクの判断に使っている項目や様式は、今の通知の定めでご確認ください。見直しが決まったときは、通知で示されます。
- 通所の事業所は、低栄養の評価を誰が・いつ行い、どこに記録しているかを、今の運用で確かめておくと、改定の内容が出たときに見直しがしやすくなります。
- 改定の内容は、今後の分科会の資料と、告示・通知でご確認ください。
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更新履歴:初版。審議で対応案・方向性が示されたとき・告示や通知が出たときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






