公開:2026年11月6日/出典:中医協 総-1「個別改定項目について」・令和8年度診療報酬改定説明資料(経過措置)
要点(3行)
- 令和8年度診療報酬改定で、地域の基幹的な医療機関が長時間かつ高難度な手術を行った場合に、手術の所定点数の100分の15を加算する「外科医療確保特別加算」が新しくできました。
- あわせて地域医療体制確保加算が1(620点)と2(720点)に分かれ、2では消化器外科・心臓血管外科・小児外科・循環器内科のうち医師の確保が特に必要な診療科を特定して特別な配慮を行うことが求められます。
- 処置・手術の休日加算1・時間外加算1・深夜加算1は、夜勤時間帯の緊急呼出し当番に勤務間インターバルの考え方が加わり、令和9年5月31日までの経過措置があります。
何が出たか
| 項目 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| どこで決まったか | 令和8年2月13日、中央社会保険医療協議会が厚生労働大臣に答申。個別改定項目「Ⅰ-2-4 医師の働き方改革の推進/診療科偏在対策」の①② |
| 考え方 | 外科医師の減少等に対応するため、診療科偏在による医師数の減少が課題となっている診療科の医師の勤務環境・処遇の改善を図りつつ、高度な医療を提供する医療機関等への新たな評価を行う |
| 新しい加算 | 外科医療確保特別加算(1回につき)。届け出た保険医療機関で、対象診療科の医師が長時間かつ高難度な手術を行ったとき、当該手術の所定点数の100分の15に相当する点数を加算 |
| 対象の手術 | 通則23に規定する長時間かつ高難度な手術として、K522-3からK751-3までの区分番号が列挙されている |
外科医療確保特別加算の施設基準(通知)
| 番号 | 一次資料に書かれていること |
|---|---|
| (2) | 特定機能病院入院基本料又は急性期総合体制加算を届け出ていること |
| (3) | 対象の手術を合わせて年間200例以上実施していること |
| (4) | 算定する全ての診療科で、当該診療科の経験を5年以上有する常勤(週31時間以上など)の医師が6名以上、チーム制又は交代勤務制、医療法第123条に規定する特定対象医師と同様の休息時間の確保 |
| (5)(6) | 地域の他の保険医療機関と対象手術の実施体制・術後フォローアップ体制等を事前に協議し、公表と患者への説明を行うこと。医師法第16条の10に規定する計画に定められた研修体制 |
| (7) | 地域医療体制確保加算2を届け出ており、処遇に係る配慮の対象にこの加算を算定する診療科が入っていること |
| (8) | 対象手術件数に応じ、休日手当・時間外手当・深夜手当・当直手当等とは別に、加算額の100分の30以上に相当する額を総額とする手当を当該診療科の医師に支給。支給額の8割以上を当該診療科の常勤医師に支給し、全ての医師に周知 |
地域医療体制確保加算の見直し
| 項目 | 今まで | これから |
|---|---|---|
| 区分 | 地域医療体制確保加算(入院初日)620点 | 加算1 620点/加算2 720点 |
| 加算2の基準(抜き出し) | (新設) | 特定機能病院入院基本料(7対1・10対1)又は急性期総合体制加算の届出。消化器外科・心臓血管外科・小児外科・循環器内科のうち、地域でも医師の確保が特に必要な診療科を3つ以内で特定し、機能分化・集約の協議、地域で協働した医師の育成、毎月決まって支給される給与での特別な配慮などを行うこと |
| 特定対象医師の時間外・休日労働時間 | 令和6年度 1785時間以下/令和7年度 1710時間以下 | 令和8年度 1635時間以下/令和9年度 1560時間以下 |
処置・手術の休日加算1・時間外加算1・深夜加算1
| 項目 | 今まで | これから |
|---|---|---|
| 緊急呼出し当番の人数(チーム制) | 診療科の医師の数が5名又はその端数を増すごとに1名 | 2名以上(診療科の医師の数が5名未満の場合は1名以上) |
| 夜勤時間帯に当番をした人 | 翌日を休日としていること | 翌日を休日としていること、又は、特定対象医師と同様の休息時間を確保すること(どちらか) |
| 経過措置 | 令和8年3月31日の時点で休日加算1・時間外加算1・深夜加算1の届出を行っている保険医療機関は、令和9年5月31日までの間に限り、翌日を休日としていること又は勤務間インターバルを満たしているものとみなす | |
一次資料:中医協 総-1 個別改定項目について(PDF・厚生労働省)/令和8年度診療報酬改定 説明資料 経過措置(PDF)/令和8年度診療報酬改定について(厚生労働省)
病院・クリニックで確かめること
- 外科医療確保特別加算は、地域医療体制確保加算2の届出が前提の一つです。貴院の届出の状況と、対象手術の年間の件数を、告示・通知の定めと見比べてご確認ください。
- 手当の支給(加算額の100分の30以上・8割以上を常勤医師へ)は、給与規程や就業規則に関わります。規程の作り方は、社会保険労務士など専門家へのご相談をおすすめします。ここでは通知の定めの紹介にとどめます。
- 休日加算1などの経過措置は令和9年5月31日までです。緊急呼出し当番の勤務表と、翌日の休日・休息時間の記録の残し方を、通知の定めでご確認ください。
- 届出の様式は、地方厚生局の案内と施設基準届出チェックリストをご確認ください。
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更新履歴:初版。施設基準の通知や疑義解釈の中身を加えるときは、この記事を更新します。
この記事の執筆・編集
介護のマナ編集部(株式会社ライフシフト)
介護記録AI「神マナ(介護のマナ)」を開発・提供する株式会社ライフシフトの編集部。訪問看護ステーションを運営する看護師(CSO)をはじめ、介護・看護の現場とともに、記録・書類・制度の実務情報を発信しています。






